(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-06
(45)【発行日】2023-04-14
(54)【発明の名称】車両の前部構造
(51)【国際特許分類】
G05G 1/32 20080401AFI20230407BHJP
G05G 1/36 20080401ALI20230407BHJP
B60T 7/06 20060101ALI20230407BHJP
B62D 25/08 20060101ALI20230407BHJP
【FI】
G05G1/32
G05G1/36
B60T7/06 A
B62D25/08 F
B62D25/08 J
(21)【出願番号】P 2019045562
(22)【出願日】2019-03-13
【審査請求日】2021-08-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000110321
【氏名又は名称】トヨタ車体株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000394
【氏名又は名称】弁理士法人岡田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大澤 大輔
(72)【発明者】
【氏名】梶野 秀雄
【審査官】増岡 亘
(56)【参考文献】
【文献】特許第5636522(JP,B1)
【文献】特開2014-52828(JP,A)
【文献】再公表特許第2011/155031(JP,A1)
【文献】特開2017-24471(JP,A)
【文献】特開2002-287836(JP,A)
【文献】特開2006-82584(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05G 1/32
G05G 1/36
B60T 7/06
B62D 25/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のエンジンルームと車室とを仕切るダッシュパネルと、車室内で車幅方向に延び、ステアリングを支持するインパネリインフォースと、前記ステアリングの位置で前記インパネリインフォースと前記ダッシュパネルの上部とを連結するブレースと、前記ブレースの下側で前記ダッシュパネルに取付けられており、操作ペダルを支持するペダル用ブラケットとを備える車両の前部構造であって、
前記ペダル用ブラケットは、右側の操作ペダルを支持する右ブラケット部と左側の操作ペダルを支持する左ブラケット部とを備えており、
前記ペダル用ブラケットの右ブラケット部は、前記右側の操作ペダルが取付けられるペダル取付け部と、そのペダル取付け部から上方に張り出す上方張り出し部とを備えており、
さらに、前記右ブラケット部は、前記ブレースの右下に配置されて、その右ブラケット部のペダル取付け部の上部端縁と下部端縁とがそれぞれ固定部材によって前記ダッシュパネルの高さ方向中央部、及びその下側に固定されており、
前記ペダル用ブラケットの左ブラケット部は、前記ブレースの左横に配置されており、
前記ペダル用ブラケットの左ブラケット部と前記右ブラケット部の上方張り出し部とは、前記ブレースの下側で前記ダッシュパネルに沿って横方向に延びるブラケット中間部を介してつながっており、
前記ブラケット中間部と前記右ブラケット部の上方張り出し部とが前記ダッシュパネルに固定されずに、そのダッシュパネルに沿わされている車両の前部構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のエンジンルームと車室とを仕切るダッシュパネルに複数の操作ペダルを支持するペダル用ブラケットを取付ける構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の前部構造に関する技術が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載の車両の前部構造では、
図7に示すように、車両のエンジンルームERと車室Rとが縦壁状のダッシュパネル101によって仕切られている。車室R内には、車幅方向に延びて、ステアリング(図示省略)等を支持するインパネリインフォース102が設けられている。そして、インパネリインフォース102が前記ステアリングの位置でブレース103によってダッシュパネル101と連結されている。
【0003】
ダッシュパネル101には、ブレース103の下側に角形開口(図示省略)が形成されている。そして、ダッシュパネル101の角形開口をエンジンルームER側から塞ぐように、アクセルペダル106とブレーキペダル107とを支持する角形のペダル用ブラケット105(
図8参照)が取付けられている。ここで、アクセルペダル106とブレーキペダル107とは、ペダル用ブラケット105の上部に取付けられている。また、ブレース103のダッシュパネル側端部103wは、ダッシュパネル101の角形開口を車室R側から囲うように枠状に形成されている。そして、ブレース103の枠状のダッシュパネル側端部103wがダッシュパネル101の角形開口の周縁とペダル用ブラケット105の端縁とに連結されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した車両の前部構造では、ブレース103のダッシュパネル側端部103wがダッシュパネル101の角形開口を囲うように枠状に形成されているため、前記ブレース103が大掛かりなものとなる。また、例えば、車両の前方衝突時の荷重Fが、
図7に示すように、ペダル用ブラケット105等に加わると、ペダル用ブラケット105等は車室内側に凸となるように変形する。このため、ペダル用ブラケット105の上部に取付けられているアクセルペダル106等は、変形したペダル用ブラケット105の凸部の上側に載せられて、二点鎖線に示すように後上方に移動する。このため、車両の前方衝突時におけるアクセルペダル106等の後方移動量が大きくなる。
【0006】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、ブレースを大掛かりにすることなく、車両の前方衝突時における操作ペダルの後方移動量を抑えられるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記した課題は、各発明によって解決される。第1の発明は、車両のエンジンルームと車室とを仕切るダッシュパネルと、車室内で車幅方向に延び、ステアリングを支持するインパネリインフォースと、前記ステアリングの位置で前記インパネリインフォースと前記ダッシュパネルの上部とを連結するブレースと、前記ブレースの下側で前記ダッシュパネルに取付けられており、操作ペダルを支持するペダル用ブラケットとを備える車両の前部構造であって、前記ペダル用ブラケットは、右側の操作ペダルを支持する右ブラケット部と左側の操作ペダルを支持する左ブラケット部とを備えており、前記ペダル用ブラケットの右ブラケット部は、前記右側の操作ペダルが取付けられるペダル取付け部と、そのペダル取付け部から上方に張り出す上方張り出し部とを備えており、さらに、前記右ブラケット部は、前記ブレースの右下に配置されて、その右ブラケット部のペダル取付け部の上部端縁と下部端縁とがそれぞれ固定部材によって前記ダッシュパネルの高さ方向中央部、及びその下側に固定されており、前記ペダル用ブラケットの左ブラケット部は、前記ブレースの左横に配置されており、前記ペダル用ブラケットの左ブラケット部と前記右ブラケット部の上方張り出し部とは、前記ブレースの下側で前記ダッシュパネルに沿って横方向に延びるブラケット中間部を介してつながっており、前記ブラケット中間部と前記右ブラケット部の上方張り出し部とが前記ダッシュパネルに固定されずに、そのダッシュパネルに沿わされている。
【0008】
本発明によると、ブレースが操作ペダルを支持するペダル用ブラケットに接触していないため、従来のように、ブレースを大掛かりにする必要がない。また、ダッシュパネルは、上部がブレースに支えられており、下部は車室の床部に連結されている。このため、車両の前方衝突時にエンジンがダッシュパネルに衝突すると、ダッシュパネルは高さ方向中央部が車室の内側に凸となるように変形する。本発明によると、ペダル用ブラケットの上方張り出し部は、ダッシュパネルに沿ってブレースの近傍まで上方に延びているだけであるため、ダッシュパネルから離隔可能である。これに対し、ペダル用ブラケットのペダル取付け部は、そのペダル取付け部の上部端縁と下部端縁とがそれぞれ固定部材によってダッシュパネルの高さ方向中央部、及びその下側に固定されている。このため、ダッシュパネルが車室の内側に凸となるように変形すると、ペダル用ブラケットは、上方張り出し部がダッシュパネルから離れ、ペダル取付け部がダッシュパネルに固定されて、そのダッシュパネルの凸部の下側に配置される。この結果、ペダル用ブラケットのペダル取付け部に取付けられている操作ペダルもダッシュパネルの凸部の下側に入り込むようになる。これにより、操作ペダルが前方衝突時に後上方に移動する場合と比べて、操作ペダルの後方移動量を少なくできる。
ダッシュパネルが車室の内側に凸となるように変形すると、ペダル用ブラケットの右ブラケット部の上方張り出し部がダッシュパネルから離れ、ペダル取付け部がダッシュパネルの凸部の下側に配置される。即ち、右側の操作ペダルがダッシュパネルの凸部の下側に入り込むようになる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によると、ブレースを大掛かりにすることなく、車両の前方衝突時における操作ペダルの後方移動量を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の本実施形態1に係る車両の前部構造(車両左側)を表す模式平面図である。
【
図2】前記車両の前部構造を車室側から見た正面図である。
【
図4】前記車両の前部構造で使用されるペダル用ブラケットの正面図(
図2におけるペダル用ブラケットの拡大図)である。
【
図5】車両の前方衝突時における前部構造の働きを表す模式側面図である。
【
図6】車両の前方衝突時における前部構造の働きを表す模式側面図である。
【
図8】従来の車両の前部構造で使用されるペダル用ブラケットの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[実施形態1]
以下、
図1から
図6に基づいて本発明の実施形態1に係る車両の前部構造について説明する。本実施形態に係る車両の前部構造は、アクセルペダルとブレーキペダルとを支持するペダル用ブラケットを車両ボディに取付けるための構造である。ここで、図中に示す前後左右及び上下は、本実施形態に係る前部構造を備える車両の前後左右及び上下に対応している。
【0014】
<車両の前部構造の概要について>
車両の前部には、
図1の模式平面図に示すように、エンジンルームERが設けられており、エンジンルームERの後側に車室Rが設けられている。そして、エンジンルームERと車室R間が、
図1、
図2に示すように、車幅方向に延びる縦壁状のダッシュパネル12によって仕切られている。エンジンルームERの左右両側には、
図1に示すように、車両の前輪(図示省略)を収納するホイールハウス13(
図1では左側のみ示す)が設けられており、前記ホイールハウス13の位置にショックアブソーバ(図示省略)の上端部を支えるサスタワー14が設けられている。
【0015】
また、左右のホイールハウス13(サスタワー14)の車幅方向外側には、
図1に示すように、エンジンルームERの側壁を構成する左右のアッパメンバ15が設けられている。車室Rの前部両側には、支柱であるフロントピラー16が立設されており、左右のフロントピラー16の前側壁に対してエンジンルームERを構成する左右のアッパメンバ15の後端部がそれぞれ連結されている。また、ダッシュパネル12の左端部が左側のフロントピラー16の右側壁に連結されており、ダッシュパネル12の右端部が右側のフロントピラー16の左側壁に連結されている。さらに、左右のフロントピラー16の後側壁には、車室Rの床部の左右両側で車両前後方向に延びるロッカレール22の前端部がそれぞれ連結されている。
【0016】
車室R内には、
図1、
図2等に示すように、インストルメントパネル(図示省略)の内側にパイプ状のインパネリインフォース24が車幅方向に延びるように設けられている。インパネリインフォース24は、ステアリング21等を支持する部材であり、インパネリインフォース24の左右両端がそれぞれブラケット24xを介して左右のフロントピラー16に連結されている。なお、
図2では、ステアリング21、及びフロントピラー16は省略されている。また、インパネリインフォース24は、ステアリング21を支持する部位とダッシュパネル12の上部とが梁状のブレース25によって連結されている。
【0017】
ダッシュパネル12には、
図2に示すように、ブレース25の下方にステアリング21のステアリングシャフト(図示省略)が通される縦長楕円状の開口12hが形成されている。そして、ダッシュパネル12の室内側の内壁面12wには、ブレース25の下側で前記開口12hを上方と右方とから囲うように配置されたペダル用ブラケット30が取付けられている。ペダル用ブラケット30は、アクセルペダル装置40とブレーキペダル装置50とを支持する板状のブラケットであり、
図3に示すように、ダッシュパネル12の内壁面12wに重ねられた状態で、そのダッシュパネル12に取付けられている。
【0018】
<ペダル用ブラケット30について>
ペダル用ブラケット30は、
図4の拡大図に示すように、アクセルペダル装置40を支持する右ブラケット部31と、ブレーキペダル装置50を支持する左ブラケット部35とを備えている。そして、ペダル用ブラケット30の左ブラケット部35における右下端と右ブラケット部31における左上端との間にブラケット中間部33が設けられている。
【0019】
ペダル用ブラケット30の右ブラケット部31は、
図4に示すように、ダッシュパネル12の開口12hの右側でブレース25の右下に設けられており、上方で拡開する逆台形状に形成されている。右ブラケット部31は、アクセルペダル装置40が取付けられるペダル取付け部31pと、そのペダル取付け部31pから斜め左上方に張り出す上方張り出し部31wとを備えている。そして、右ブラケット部31のペダル取付け部31pの下部31bが前記開口12hの下限位置よりもさらに下方向に突出している。右ブラケット部31のペダル取付け部31pは、下部31bにおける左端縁が締結機構38によってダッシュパネル12の下部に固定されている。また、右ブラケット部31のペダル取付け部31pの上部右端縁が同じく締結機構38によってダッシュパネル12の高さ方向中央部に固定されている。
【0020】
ペダル用ブラケット30の左ブラケット部35は、
図4に示すように、ダッシュパネル12の開口12hの左上側でブレース25の左側に設けられており、帯板状に形成されている。左ブラケット部35は、ブレース25のダッシュパネル側端部25wとほぼ等しい高さ位置に保持されている。
【0021】
ペダル用ブラケット30のブラケット中間部33は、
図4に示すように、ダッシュパネル12の開口12hとブレース25との間で左ブラケット部35と右ブラケット部31の上方張り出し部31wとをつなぐ部分である。ブラケット中間部33は、ダッシュパネル12に沿って左ブラケット部35から右ブラケット部31まで斜め下方に延びるように形成されている。なお、ペダル用ブラケット30のブラケット中間部33と右ブラケット部31の上方張り出し部31wとはダッシュパネル12に固定されていない。さらに、ペダル用ブラケット30のブラケット中間部33がブレース25のダッシュパネル側端部25wに接触しないように、両者33,25w間には一定の隙間が形成されている。
【0022】
<アクセルペダル装置40について>
アクセルペダル装置40は、
図4に示すように、装置本体部43と、装置本体部43に対して支軸(図示省略)を中心に上下回動可能な状態で連結されたアクセルペダル45とを備えている。アクセルペダル装置40の装置本体部43は、ペダル用ブラケット30の右ブラケット部31におけるペダル取付け部31pに取付けられている。そして、アクセルペダル45の足踏み部45fが、
図3、
図4に示すように、右ブラケット部31のペダル取付け部31pの下部31bから下後方に突出している。
【0023】
<ブレーキペダル装置50について>
ブレーキペダル装置50は、
図4に示すように、装置本体部53と、その装置本体部53の下端部に対して支軸54を中心に上下回動可能な状態で連結されたブレーキペダル55とを備えている。ブレーキペダル装置50の装置本体部53は、ペダル用ブラケット30の左ブラケット部35の中央部に取付けられており、前記装置本体部53の下部が左ブラケット部35から下方に張り出している。そして、ブレーキペダル装置50のブレーキペダル55がダッシュパネル12の開口12hの左側に配置されており、ブレーキペダル55の先端の足踏み部55fがアクセルペダル45の足踏み部45fの左横に配置されている。
【0024】
<本実施形態に係る車両の前部構造の働きについて>
本実施形態に係る前部構造を備える車両が前方衝突すると、
図3の二点鎖線に示すように、エンジンルームER内のエンジンEがブレース25の下側のダッシュパネル12に対して衝突する。即ち、ダッシュパネル12の高さ方向中央部には、
図5に示すように、エンジンEが衝突することによる衝突荷重Fが加わる。ここで、ダッシュパネル12は、上部がブレース25に支えられており、下部は車室の床部に連結されている。このため、エンジンEがダッシュパネル12に衝突すると、
図6に示すように、前記ダッシュパネル12は、エンジンEの衝突部位(高さ方向中央部)が車室Rの内側に凸となるように変形する。
【0025】
ここで、ペダル用ブラケット30のブラケット中間部33と右ブラケット部31の上方張り出し部31wとは、ダッシュパネル12に沿っているだけで、前記ダッシュパネル12に固定されていない。これに対し、ペダル用ブラケット30の右ブラケット部31のペダル取付け部31pは、上下の締結機構38によってダッシュパネル12に固定されている。このため、ダッシュパネル12が車室Rの内側に凸となるように変形すると、
図6に示すように、ペダル用ブラケット30の右ブラケット部31は、上方張り出し部31wがダッシュパネル12から離れ、ペダル取付け部31pがダッシュパネル12に固定されて、そのダッシュパネル12の凸部の下側に配置される。
【0026】
これにより、右ブラケット部31のペダル取付け部31pに取付けられているアクセルペダル装置40もダッシュパネル12の凸部の下側に入り込むようになる。この結果、アクセルペダル装置40がダッシュパネル12、ペダル用ブラケット30の変形により、従来のように、後上方、あるいは後方に水平移動する場合(二点鎖線参照)と比べて、アクセルペダル装置40の後方移動量が少なくなる。
【0027】
<本実施形態における用語と本発明の用語との対応>
本実施形態におけるアクセルペダル装置40とブレーキペダル装置50とが本発明の操作ペダルに相当する。また、ペダル用ブラケット30の右ブラケット部31が本発明のペダル用ブラケットに相当する。さらに、ペダル用ブラケット30の右ブラケット部31をダッシュパネル12に固定する締結機構38が本発明の固定部材に相当する。
【0028】
<本実施形態に係る車両の前部構造の長所について>
本実施形態に係る車両の前部構造によると、ブレース25がペダル用ブラケット30に接触していないため、従来のように、ブレース25を大掛かりにする必要がない。また、本実施形態に係る車両の前部構造によると、ダッシュパネル12が衝突荷重Fを受けて車室Rの内側に凸となるように変形すると、
図6に示すように、ペダル用ブラケット30(右ブラケット部31)の上方張り出し部31wがダッシュパネル12から離れ、ペダル取付け部31pがダッシュパネル12の凸部の下側に配置される。これにより、アクセルペダル装置40もダッシュパネル12の凸部の下側に入り込むようになる。この結果、アクセルペダル装置40が衝突荷重Fを受けて後上方、あるいは後方に水平移動する場合(二点鎖線参照)と比べて、アクセルペダル装置40の後方移動量が少なくなる。
【0029】
<変更例>
ここで、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、本実施形態では、ペダル用ブラケット30を右ブラケット部31とブラケット中間部33と左ブラケット部35とから構成し、ペダル用ブラケット30によってアクセルペダル装置40とブレーキペダル装置50とを支持する例を示した。しかし、ペダル用ブラケット30の右ブラケット部31と左ブラケット部35とを分割して、個々のブラケットによりアクセルペダル装置40とブレーキペダル装置50とを支持する構成でも可能である。また、本実施形態では、アクセルペダル装置40とブレーキペダル装置50とを支持するペダル用ブラケット30を例示したが、クラッチペダル装置を支持するペダル用ブラケットに本発明を適用することも可能である。
【符号の説明】
【0030】
12・・・ダッシュパネル
21・・・ステアリング
24・・・インパネリインフォース
25・・・ブレース
25w・・ダッシュパネル側端部
30・・・ペダル用ブラケット
31・・・右ブラケット部
31p・・ペダル取付け部
31w・・上方張り出し部
33・・・ブラケット中間部
35・・・左ブラケット部
38・・・締結機構(固定部材)
40・・・アクセルペダル装置(操作ペダル)
50・・・ブレーキペダル装置(操作ペダル)
ER・・・エンジンルーム
R・・・・車室