(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-06
(45)【発行日】2023-04-14
(54)【発明の名称】建具
(51)【国際特許分類】
E05D 15/00 20060101AFI20230407BHJP
E05D 15/06 20060101ALI20230407BHJP
E04B 2/88 20060101ALI20230407BHJP
【FI】
E05D15/00 D
E05D15/06 123
E05D15/06 122
E04B2/88
(21)【出願番号】P 2019091880
(22)【出願日】2019-05-15
【審査請求日】2021-11-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000175560
【氏名又は名称】三協立山株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100136331
【氏名又は名称】小林 陽一
(72)【発明者】
【氏名】安田 辰雄
(72)【発明者】
【氏名】今井 賢
【審査官】素川 慎司
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-317060(JP,A)
【文献】特開2004-019354(JP,A)
【文献】特開2006-028777(JP,A)
【文献】実開平06-065509(JP,U)
【文献】実開平02-141012(JP,U)
【文献】特開2012-180667(JP,A)
【文献】特開2018-150678(JP,A)
【文献】特開2017-095942(JP,A)
【文献】実開平02-005516(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05D 15/00 - 15/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右に隣り合う建具枠と、
両建具枠の上部にまたがって設けたブラケットとを備え、ブラケットは、
左右の建具枠の上枠にそれぞれ取付く建具枠取付部と、躯体に取付く躯体取付部と、建具枠取付部と躯体取付部とをつなぐスライド部とを有し、スライド部は、
左右方向にのびる棒状の横ガイド部材を有し、左右の建具枠取付部は、横ガイド部材を周囲から挟持する挟持部をそれぞれ2つずつ有し、横ガイド部材の長手方向にそれぞれスライド自在であり、躯体取付部は、左右の建具枠取付部の挟持部同士の間の位置に棒状の縦ガイド部材をそれぞれ有し、スライド部は、縦ガイド部材を周囲から挟持する挟持部を有し、縦ガイド部材の長手方向にスライド自在であることを特徴とする建具。
【請求項2】
方立又は縦枠よりなる縦材と、縦材を躯体に取付けるブラケットとを備え、ブラケットは、縦材に取付く縦材取付部と、躯体に取付く躯体取付部と、縦材取付部と躯体取付部とをつなぐスライド部とを有し、スライド部は、
室内側に開口部を有する略C字形断面のガイド部材を上下方向に有し、躯体取付部は、
開口部よりガイド部材内にのみ込ませた見込壁と、見込壁に取付けられ、ガイド部材の室外側壁と室内側壁とに挟持される被挟持部を上下方向に2つ有し、躯体取付部に対してスライド部が上下方向にスライド自在であることを特徴とする建具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の開口部に取付けられる建具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、方立と無目とからなる開口部にガラスを嵌め込んだカーテンウォールが知られている(例えば、非特許文献1参照。)。かかるカーテンウォールは、地震等により建物に大きな荷重がかかった際に開口部が変形し、それに伴ってガラスが破損するおそれがあり、ガラスの破損を防ぐために、エッジクリアランス(ガラスの小口とガラス間口の底面間の隙間)を大きくする必要がある。しかし、エッジクリアランスを大きくすると、方立や無目の見付寸法が大きくなり、意匠性が低下する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】三協立山株式会社 三協アルミ社発行のカタログ「カーテンウォール 総合カタログ」(カタログNo.STB0261I YP.15.07-030)、2015年7月、p.26
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は以上に述べた実情に鑑み、より大きな荷重に対応できると共に、意匠性も良い建具の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の課題を達成するために請求項1記載の発明による建具は、左右に隣り合う建具枠と、両建具枠の上部にまたがって設けたブラケットとを備え、ブラケットは、左右の建具枠の上枠にそれぞれ取付く建具枠取付部と、躯体に取付く躯体取付部と、建具枠取付部と躯体取付部とをつなぐスライド部とを有し、スライド部は、左右方向にのびる棒状の横ガイド部材を有し、左右の建具枠取付部は、横ガイド部材を周囲から挟持する挟持部をそれぞれ2つずつ有し、横ガイド部材の長手方向にそれぞれスライド自在であり、躯体取付部は、左右の建具枠取付部の挟持部同士の間の位置に棒状の縦ガイド部材をそれぞれ有し、スライド部は、縦ガイド部材を周囲から挟持する挟持部を有し、縦ガイド部材の長手方向にスライド自在であることを特徴とする。
【0006】
請求項2記載の発明による建具は、方立又は縦枠よりなる縦材と、縦材を躯体に取付けるブラケットとを備え、ブラケットは、縦材に取付く縦材取付部と、躯体に取付く躯体取付部と、縦材取付部と躯体取付部とをつなぐスライド部とを有し、スライド部は、室内側に開口部を有する略C字形断面のガイド部材を上下方向に有し、躯体取付部は、開口部よりガイド部材内にのみ込ませた見込壁と、見込壁に取付けられ、ガイド部材の室外側壁と室内側壁とに挟持される被挟持部を上下方向に2つ有し、躯体取付部に対してスライド部が上下方向にスライド自在であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
請求項1記載の発明による建具は、左右に隣り合う建具枠と、両建具枠の上部にまたがって設けたブラケットとを備え、ブラケットは、左右の建具枠の上枠にそれぞれ取付く建具枠取付部と、躯体に取付く躯体取付部と、建具枠取付部と躯体取付部とをつなぐスライド部とを有し、スライド部は、左右方向にのびる棒状の横ガイド部材を有し、左右の建具枠取付部は、横ガイド部材を周囲から挟持する挟持部をそれぞれ2つずつ有し、横ガイド部材の長手方向にそれぞれスライド自在であり、躯体取付部は、左右の建具枠取付部の挟持部同士の間の位置に棒状の縦ガイド部材をそれぞれ有し、スライド部は、縦ガイド部材を周囲から挟持する挟持部を有し、縦ガイド部材の長手方向にスライド自在であることで、建物に大きな荷重が加わって躯体が変形しても、スライド部が左右方向及び上下方向に抵抗なくスムーズにスライドして躯体の変位に瞬時に追随し、両建具枠の変形を抑え、ガラスの破損を防ぐことができる。また、エッジクリアランスを大きく取る必要がないため、意匠性も良い。
【0008】
請求項2記載の発明による建具は、方立又は縦枠よりなる縦材と、縦材を躯体に取付けるブラケットとを備え、ブラケットは、縦材に取付く縦材取付部と、躯体に取付く躯体取付部と、縦材取付部と躯体取付部とをつなぐスライド部とを有し、スライド部は、室内側に開口部を有する略C字形断面のガイド部材を上下方向に有し、躯体取付部は、開口部よりガイド部材内にのみ込ませた見込壁と、見込壁に取付けられ、ガイド部材の室外側壁と室内側壁とに挟持される被挟持部を上下方向に2つ有し、躯体取付部に対してスライド部が上下方向にスライド自在であることで、建物に大きな荷重が加わって躯体が変形しても、スライド部が上下方向にスムーズにスライドして躯体の変位に瞬時に追随し、縦材の変形を抑え、ガラスの破損を防ぐことができる。また、エッジクリアランスを大きく取る必要がないため、意匠性も良い。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の建具の第1実施形態を示す縦断面図である。
【
図3】(a)は建具枠の上部を躯体に連結するブラケットを斜め上方から見た斜視図であり、(b)は同ブラケットを斜め下方から見た斜視図である。
【
図4】同建具の室内側正面図であって、地震により建具枠上側の躯体が建具枠下側の躯体に対して右方向及び上方に移動したときの状態を示す。
【
図5】本発明の建具の第2実施形態を示す縦断面図であって、(a)は正規状態、(b)は梁が100mm下がったときの状態を示している。
【
図6】同建具の上部を拡大して示す縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1~4は、本発明の建具の第1実施形態(請求項1記載の発明の実施形態)を示している。本建具は、ビルの躯体開口部に取付けられて窓(連窓)を構成するものであり、
図1,2に示すように、建具枠1と、建具枠1の上部を建具枠上側の躯体8aに連結する上部ブラケット(ブラケット)2と、建具枠1の下部を建具枠下側の躯体8bに連結する下部ブラケット9とを備えている。
【0011】
建具枠1は、上枠10と下枠11と左右の縦枠12,12を枠組みし、その内側にガラス13を嵌め込んで構成してある。
図1に示すように、上枠10と躯体8aとの間の隙間には、ヒレ状のタイト材14と伸縮自在なパッキン15が設けてある。下枠11と躯体と8bの間は、シール材16でシールしてある。建具枠1は、
図2に示すように、左右方向に複数並べて設けてあり、隣接する縦枠12,12間の隙間をシール材17でシールしてある。上枠10と下枠11と縦枠12は、
図1に示すように、エッジクリアランス18を小さくし、見付寸法をなるべく細くしてある。
【0012】
建具枠1は、上下寸法に対して左右寸法が大きい横長の長方形になっており、そのため地震の揺れ(特に横揺れ)に伴う躯体8a,8bの変形の影響を受けやすい。そこで本建具は、地震による大きな荷重を受けて躯体8a,8bが変形(変位)しても、建具枠1が変形せずガラス13が破損しないように、建具枠1の上部を躯体8aに連結する上部ブラケット2に、躯体8aの変位を吸収する機構を備えている。
【0013】
上部ブラケット2は、
図2に示すように、左右に隣り合う建具枠1,1の上部に跨って設けてあり、建具枠1,1に取付く建具枠取付部3と、躯体8aに取付く躯体取付部4と、建具枠取付部3と躯体取付部4とをつなぐスライド部5とを有している。
建具枠取付部3は、
図3に示すように、右側の建具枠1に取付く右側建具枠取付部材19と、左側の建具枠1に取付く左側建具枠取付部材20とに分割してあり、各建具枠取付部材19,20の左右両端部にベアリング取付部21が設けてあり、各ベアリング取付部21には、後述するスライド部5の横ガイド部材22を周囲の三方から挟み込むように、ベアリング23が3つずつ回転自在に取付けられており、これらのベアリング23が回転することで横ガイド部材22(スライド部5)が建具枠取付部3に対して抵抗なくスムーズに左右方向にスライドする。
躯体取付部4は、
図2,3に示すように、躯体8aにボルト・ナット24で取付けられるプレート25と、プレート25の左右両端部に垂下して設けた丸棒状の縦ガイド部材26,26とを有している。縦ガイド部材26の下端には、スライド部材5が下に抜け落ちるのを防ぐストッパー27が設けてある。
スライド部5は、
図1~3に示すように、左右方向に水平にのびる丸棒状の横ガイド部材22と、横ガイド部材22から上方に立ち上げた左右の立ち上げ片28,28と、左右の立ち上げ片28,28にそれぞれ取付けられたベアリング取付部29を有し、各ベアリング取付部29には、躯体取付部4の縦ガイド部材26を周囲の三方から挟み込むように、ベアリング30が上部と下部に3つずつ回転自在に取付けられており、これらのベアリング30が回転することで、スライド部5が躯体取付部3の縦ガイド部材26に対して抵抗なくスムーズに上下方向にスライドする。
【0014】
上部ブラケット2は以上のように構成され、スライド部5は、建具枠取付部3に対して建具枠1の縁に沿う面内方向(左右方向)にスライド自在である。さらにスライド部5は、躯体取付部4に対して建具枠1の縁に直交する面内方向(上下方向)にスライド自在である。これにより上部ブラケット2は、地震の際に上側の躯体8aが下側の躯体8bに対して左右方向及び上下方向に変位しても、その変位を吸収することができる。吸収できる変位量は、右方向及び左方向にそれぞれ約30mm、上方及び下方にそれぞれ約15mmとなっている。
【0015】
下部ブラケット9は、
図1,2に示すように、建具枠1の下部を下側の躯体8bに動かないように固定している。
【0016】
図4は、地震が発生し、建具枠上側の躯体8aが下側の躯体8bに対して右方向及び上方に変位したときの状態を示している。同図に示すように本建具は、躯体8aがそのように変位したときに、スライド部5が建具枠1の縁に沿う面内方向にスライドし、且つ建具枠1の縁に直交する面内方向にスライドすることで躯体8aの変位を吸収できるので、建具枠1の変形を防ぎ、ガラス13の破損を防止することができる。スライド部5が、縦横のガイド部材22,26と、その周囲に配置したベアリング23,30によりスライドする構造としたので、抵抗なくスムーズにスライドさせられ、躯体8aの変位に瞬時に追随できる。
【0017】
図5~9は、本発明の建具の第2実施形態(請求項2記載の発明の実施形態)を示している。本建具31は、
図5,8,9に示すように、建物の1階部分の外壁を成すカーテンウォールに適用したものであり、左右方向に間隔をおいて設けた複数の方立6,6,…と、方立6,6,…の上部間に架設した上枠32と、方立6,6,…の下部間に架設した下枠33と、方立6,6,…と上枠32と下枠33とで形成される開口部に取付けたガラス34と、方立6の上部を躯体35に取付けるためのブラケット36を備えている。建物は、
図9に示すように、2階部分の躯体35が屋外側に張り出しており、そのため2階での人の移動や屋根51への積雪等により、2階の床を支える梁35aが上下に変位する(
図5(a),(b)参照)。そこで本建具は、ブラケット36に梁35aの上下方向の変位を吸収する機構を設けてある。
【0018】
方立6は、
図7に示すように、室内側に矩形の中空断面の板状の本体部37を有し、本体部37の室外側に見付壁38と見込壁39がT字形に形成してあり、見込壁39の室外側端部に着脱自在な押縁40が取付けられ、見付壁38と押縁40の間にガラス34の側縁部をガスケット41とシール材42を介して保持してある。方立6は、エッジクリアランス43を小さくし、見付寸法をなるべく細くしてある。
【0019】
ブラケット36は、
図6,7に示すように、方立6に取付く縦材取付部7と、躯体35に取付く躯体取付部4と、縦材取付部7と躯体取付部4をつなぐスライド部5とを有している。本実施形態では、縦材取付部7がスライド部5と一体に形成されている。
縦材取付部7は、方立6の室内側端部を左右から挟み込むように設けられ、ボルト・ナット44で方立6に固定してある。
躯体取付部4は、
図7に示すように、見付壁45と見込壁46とからなる平面視T字形に形成してあり、見付壁45が躯体35にボルト・ナット47で固定してある。見込壁46の室外側部には、上部と下部とにベアリング48が左右方向の軸で回転自在に左右両側に取付けてある。
スライド部5は、
図7に示すように、略C字形断面のガイド部材49を上下方向に有しており、ガイド部材49の室外側壁49aと室内側壁49bの間に躯体取付部4のベアリング48が係合している。室外側壁49aと室内側壁49bには、ベアリング48の横移動を規制する突条52が形成してある。したがって、ベアリング48の回転によりスライド部5は躯体取付部4に対して上下方向に抵抗なくスムーズにスライドできるようになっている。スライド部5は、
図6中に実線で示す基準位置から、仮想線で示すように上方に50mm、下方に100mmスライドできるようになっている。
なお、方立6の下部は、
図5に示すように、ブラケット50により1階の床部に動かないように固定してある。
【0020】
図5は本建具31の縦断面図であって、(a)は正規状態、(b)は積雪等により躯体(梁)35aが100mm下に下がった状態を示している。本建具は、そのように躯体35aが下に下がったときに、スライド部5が躯体取付部4に対して上下にスライドする(実際には、スライド部5の位置が固定で、躯体取付部4が上下にスライドする)ことで、躯体35aの変位を吸収することができるので、方立6の変形を防ぎ、ガラス34の破損を防止することができる。スライド部5は、ガイド部材49と、ガイド部材49と係合するベアリング48によりスライド自在としてあるので、抵抗なくスムーズにスライドでき、躯体35aの変位に瞬時に追随できる。
【0021】
以上に述べたように本建具(第1実施形態)は、建具枠1と、建具枠1を躯体8aに取付けるブラケット(上部ブラケット)2とを備え、ブラケット2は、建具枠1に取付く建具枠取付部3と、躯体8aに取付く躯体取付部4と、建具枠取付部3と躯体取付部4とをつなぐスライド部5とを有し、スライド部5は、建具枠取付部3に対して建具枠1の縁に沿う面内方向にスライド自在であることで、建物に大きな荷重が加わって躯体8aが変形しても、スライド部5が建具枠1の縁に沿う面内方向にスライドすることで建具枠1の変形を抑え、ガラス13の破損を防ぐことができる。また、エッジクリアランス18を大きく取る必要がないため、意匠性も良い。
ブラケット2は、スライド部5が建具枠取付部3に対して建具枠1の縁に沿う面内方向にスライド自在であることに加え、スライド部5が躯体取付部4に対して建具枠1の縁に直交する面内方向にスライド自在であることで、地震の横揺れに伴う躯体8aの横方向の変位に加え、地震の縦揺れに伴う躯体8aの縦方向の変位も同時に吸収できる。
スライド部5は、ガイド部材22,26と、ガイド部材22,26に当接するベアリング23,30によりスライド自在としてあるので、抵抗なくスムーズにスライドし、躯体8aの変位に瞬時に追随できる。
【0022】
本建具(第2実施形態)は、方立6又は縦枠よりなる縦材6と、縦材6を躯体35に取付けるブラケット36とを備え、ブラケット36は、縦材6に取付く縦材取付部7と、躯体35に取付く躯体取付部4と、縦材取付部7と躯体取付部4とをつなぐスライド部5とを有し、スライド部5は、躯体取付部4に対して上下方向にスライド自在であることで、建物に大きな荷重が加わって躯体35が変形しても、スライド部5が上下方向にスライドすることで縦材6の変形を抑え、ガラス34の破損を防ぐことができる。また、エッジクリアランス43を大きく取る必要がないため、意匠性も良い。
スライド部5は、ガイド部材49と、ガイド部材49に当接するベアリング48によりスライド自在としてあるので、抵抗なくスムーズにスライドし、躯体35の変位に瞬時に追随できる。
【0023】
本発明は以上に述べた実施形態に限定されない。ガラスの周囲の枠(建具枠、方立、縦枠)の形状、材質は、適宜変更することができる。建具枠は、実施形態のように垂直に設置したものに限らず、例えば、室外側に倒れるように斜めに設置してあったり、水平に設置してあってもよい。スライド部は、ベアリングの他、円筒状のコロやローラー等を用いることもできる。ベアリング等が当接するガイド部材の形状は、適宜変更することができる。本発明は、連窓、カーテンウォール、天窓、単体サッシ等、あらゆる建具に使用することができ、嵌め殺し窓に限らず、枠内に障子を開閉自在に設けたものであってもよい。
【符号の説明】
【0024】
1 建具枠
2 上部ブラケット(ブラケット)
3 建具枠取付部
4 躯体取付部
5 スライド部
6 方立(縦材)
7 縦材取付部
36 ブラケット