(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-06
(45)【発行日】2023-04-14
(54)【発明の名称】コンタクト端子、電気コネクタ及びコンタクト端子の整列方法
(51)【国際特許分類】
H01R 13/04 20060101AFI20230407BHJP
H01R 12/57 20110101ALI20230407BHJP
H01R 43/16 20060101ALI20230407BHJP
【FI】
H01R13/04 C
H01R12/57
H01R43/16
(21)【出願番号】P 2019126552
(22)【出願日】2019-07-06
【審査請求日】2021-08-06
【審判番号】
【審判請求日】2022-04-15
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000154163
【氏名又は名称】三晶エムイーシー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100181881
【氏名又は名称】藤井 俊一
(72)【発明者】
【氏名】一色 勝彦
【合議体】
【審判長】小川 恭司
【審判官】平田 信勝
【審判官】内田 博之
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-208189(JP,A)
【文献】特開2008-205349(JP,A)
【文献】特開2007-220629(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/04
H01R 43/027-43/28
H01R 12/00-12/91
H01R 24/00-24/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦列又は並列に配置された複数のコンタクト端子と、前記コンタクト端子を支持する絶縁ブロックを備える電気コネクタであって、
前記コンタクト端子は、
接続相手のコンタクト端子と接続する連結部と、前記絶縁ブロックに支持される固定部と、
当該固定部に続きその先端部に形成された端子部を回路基板の接続電極へ誘導する脚部とを一連に備え、
前記脚部は、前記固定部から引き出された上脚部と、当該上脚部に続き当該脚部の中間部から下向きに屈曲した下脚部を備え、
前記下脚部は、その一部に矯正方向への変形強度を他の部分より弱くした変形領域を備え
ると共に、その先端部に前記端子部を備え、
前記変形領域は、矯正方向の幅を他の部分より対称的に狭く成形した
括れ形状の領域であり、且つ
前記縦列又は並列に配置された複数のコンタクト端子の端子部から一定長離れた位置に
同様の括れ形状で配置され、
前記矯正方向は、組み立てられた電気コネクタにおいて、前記端子部の並ぶ方向であることを特徴とする電気コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリント基板などに実装される電気コネクタに関するものであって、特に、曲げ成形が施されているコンタクト端子、電気コネクタ及び電気コネクタにおけるコンタクト端子の整列方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子回路の高集積化に伴い、電子部品の実装態様プリント基板のスルーホールへの実装から表面実装型にその多くが移行し、また、電子部品のコンタクト端子のピッチの狭小化も進んでいる実情にある。
従って、多数のコンタクト端子を具備する電気コネクタにあっては、コンタクト端子間のピッチの狭小化が進むほど、各コンタクト端子の先端部が適切な位置関係で配列される精度が要求される。
【0003】
例えば、複数のモジュール間で信号や情報を相互に授受するために備えられた電気コネクタは、各モジュールの位置関係等に応じて最も好都合な連結方向にその連結ハウジング部を向けることが便宜であるが(例えば下記特許文献1参照)、各コンタクト端子にプリント基板に設けられたランドとの接触を正確に取り得る精密な折曲げ成形を施すことは、技術的に困難であると共に、所要時間も嵩むという問題がある。
【0004】
そこで、従来、コンタクト端子を装着した絶縁ブロックに、正確に位置決めされた支持孔を具備するロケーターを装着し、各コンタクト端子の位置決め精度を担保する構成を備えた電気コネクタが紹介されている(例えば下記特許文献2参照)。
ところが、当該支持孔への挿入の便宜と、各コンタクト端子を支持孔へ挿入する精度は相反関係にあるため、コンタクト端子ピッチがより小さくなり、又は求められる精度が高い程、電気コネクタの製造・組立が困難になるという問題があった。
【0005】
かかる課題を解決する手法としては、インシュレータ(前記絶縁ブロックなど)に、比較的大きな挿入孔をそれぞれ具備するロケータープレートを二枚装着し、各コンタクト端子を当該二枚のロケータープレートの挿入孔の内面の片方ずつで挟持することによる位置決めを行う構成が紹介されている(例えば下記特許文献3参照)。
この手法では、装着すべきロケータープレートの数が複数であることや装着の便宜が図られていないことなどが災いし、依然として、電気コネクタの製造・組立が困難である点を解消するには至っていない。
【0006】
その他、ロケーターの支持孔に誘い部を設け、各コンタクト端子が具備する斜面を有した突出部と、前記誘い部によって基板への位置決めを可能とする構成が紹介されている(例えば下記特許文献4参照)。
この手法では、各コンタクト端子に前記誘い部を設けることによって隣接するコンタクト端子間の絶縁性が劣化し、ピッチの狭小化を阻害するという問題がある。
【0007】
表面実装型の電気コネクタが具備する各コンタクト端子の正確な位置決めを行った例としては、絶縁ブロックに固定された各コンタクト端子のテール部を、当該コンタクト端子を装着した絶縁ブロックに一体成形された有底溝で位置決めする手法が紹介されている(例えば下記特許文献5参照)。
【0008】
この様に、コンタクト端子の整列精度は、絶縁ブロック全体及びロケーターの成形精度のみならず、各コンタクト端子の成形精度に左右されるが、ロケーター等の別部材の存在は、工程の増加及びコスト高等の原因となる。
また、前記絶縁ブロックと一体となった有底溝の存在は、コンタクト端子を絶縁ブロックに圧入した後の工程において、各コンタクト端子のフォーミング及び矯正(例えば下記特許文献6参照)を困難にするという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】特開2000-208189号公報
【文献】特開平9-320704号公報
【文献】特開平11-162586号公報
【文献】特開2003-257518号公報
【文献】特開平10-50387号公報
【文献】特開2002-343475号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
一方で、コンタクト端子を絶縁ブロックに圧入した後の工程として行われる各コンタクト端子の成形や矯正には、素材の弾性による戻り量を考慮して、所望量の塑性変形が残るに足る変形を与える必要があるが、コンタクト端子を所定量変形させる為に必要な動きが大きいほど矯正位置や矯正量の安定性が損なわれる他、大きな変形を加えることによってコンタクト端子の支持に緩みが生じる可能性も高まる。
この様に、それらが相俟って、コンタクト端子を精密に整列させる困難性が高まるという問題を解消すべく、所望の位置に所望量の塑性変形を残すに足る変形量を極力小さくしたいという要請がある。
【0011】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、所望の位置に所望量の塑性変形を残すために加える変形量を極力小さくすることが出来る構成を備えるコンタクト端子、電気コネクタ及びコンタクト端子の整列方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するためになされた本発明による電気コネクタのコンタクト端子は、絶縁ブロックに複数本単位で支持されるコンタクト端子であって、前記コンタクト端子は、接続相手のコンタクト端子と接続する連結部と、前記絶縁ブロックに支持される固定部と、当該固定部の他方に露出し当該コンタクト端子の端子部を回路基板の接続電極へ誘導する脚部を一連に備え、前記脚部の一部に、矯正方向の幅を他の部分より狭くした変形領域を備えることを特徴とする。
【0013】
前記変形領域は、矯正方向の幅を他の部分より狭く成形した領域としても良く、前記変形領域は、矯正方向の両側が対称となるように成形されていても良く、非対称に成形されていてもよい。
また、前記脚部における端子部の節(屈曲部又は湾曲部)に前記変形領域を備える構成とすることができる。
【0014】
上記課題を解決するためになされた本発明による電気コネクタは、縦列又は並列に配置された複数のコンタクト端子と、前記コンタクト端子を支持する絶縁ブロックを備える電気コネクタであって、前記コンタクト端子は、上記いずれかに記載の電機コネクタのコンタクト端子であることを特徴とする。
前記コンタクト端子の変形領域は、前記端子部から一定長離れた位置に同様に配置されていることが望ましい。
【0015】
上記課題を解決するためになされた本発明による電気コネクタのコンタクト端子の整列方法は、前記電気コネクタの所望のコンタクト端子に対し、各々の端子部を規定間隔で整列させる工程において、所望のコンタクト端子の端子部側方の間隙に、前記規定間隔で配置された櫛歯を差し入れると共に、所望のコンタクト端子の端子部の並ぶ方向への変形を与え、続いて逆方向への変形を与えることを特徴とする。
前記電気コネクタの所望のコンタクト端子に対し、各々の端子部を単一平面上に整列させる工程において、所望のコンタクト端子の端子部に、平坦な加圧面を備える加圧部材をもって、所望のコンタクト端子の端子部の並ぶ面の表方向又は裏方向への変形を与え、続いて逆方向への変形を与える手法を採ることもできる。
【発明の効果】
【0016】
本発明による電気コネクタによれば、前記変形領域の存在によって、各コンタクト端子の成形や矯正に際して、所望量の塑性変形を残すために加える変形の量を小さくすることができる。
また、それによって、各端子部に対する加圧ストロークが小さくできるのみならず、矯正位置や矯正量が安定し、コンタクト端子の支持に緩みが生じることを防止することができる。
更に、電気コネクタのコンタクト端子の変形領域を、前記端子部から一定長離れた位置に同様に配置することによって、その効果は更に高まり、電気コネクタにおけるコンタクト端子の高精度で安定性のある位置決めを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本発明による電気コネクタのコンタクト端子の一例を示す平面図である。
【
図2】本発明による電気コネクタのコンタクト端子の一例を示す側面図である。
【
図3】本発明による電気コネクタのコンタクト端子の整列方法の一例を示す正面図である。
【
図4】本発明による電気コネクタのコンタクト端子の整列方法の一例を示す縦断面図である。
【
図5】本発明による電気コネクタのコンタクト端子の整列方法の一例を示す側面図である。
【
図6】本発明による電気コネクタの一例を示す、(A):平面図及び(B):正面図である。
【
図7】本発明による電気コネクタの一例を示す、(A):底面図及び(B):背面図である。
【
図8】本発明による電気コネクタの一例を示す、(A):A-A矢視断面図及び(B):B-B矢視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明による電気コネクタの実施の形態を、そのコンタクト端子及びその整列方法と共に、図面に基づき詳細に説明する。
図3乃至
図8に示す例は、縦列又は並列に配置された複数のコンタクト端子1と、前記コンタクト端子1を支持する絶縁性を持った樹脂ブロック(以下「絶縁ブロック」と記す)2とを備えた雄型の電気コネクタである。
【0019】
<絶縁ブロック>
前記絶縁ブロック2は、雌型コネクタを収容する連結ハウジング部Xと、前記コンタクト端子1の脚部zが配置されるリードハウジング部Zを備え、両者X,Zを分ける中隔壁Yは、前記コンタクト端子1の固定部yを保持する(
図3又は
図8参照)。
前記連結ハウジング部Xは、前記中隔壁Yと、当該中隔壁Yに対して雌型コネクタが進退するための開口部の四方を取り囲む周壁X1を備え、全体として方形断面の筒状を形作る。
前記連結ハウジング部Xの内側面は、そこへ嵌る雌型ソケットを制限するキーとして突条X3,X3を、前記雌型ソケットの進退方向に沿って備えると共に(
図7参照)、適切な装着位置で当該雌型ソケットの進退を規制する爪部X2を、当該雌型ソケットが具備する爪が掛かる位置に備える(
図7又は
図8参照)。
尚、前記爪部等の様な進退を規制する手段を持たない構成とすることもできる。
【0020】
一方、前記リードハウジング部Zは、前記絶縁ブロック2において、前記中隔壁Yと、当該中隔壁Yに固定されたコンタクト端子1の脚部zの突出方向へ立設された左右隔壁Z1,Z1とで構成され、それら中隔壁Yと左右隔壁Z1,Z1に挟まれ、且つ前記左右隔壁Z1,Z1の上下前方向が開放されたフォーミングスペースを形成する。
【0021】
<コンタクト端子>
この例のコンタクト端子1は、黄銅などの導電金属がプレス加工等で成形された線材であって、雌型の電気コネクタと接続する連結部xと、前記絶縁ブロック2の保持孔に圧入されて保持される固定部yと、当該固定部yから前記連結部xの反対側に露出してフォーミング対象となる前記脚部zを備える(
図1参照)。
【0022】
前記連結部xは、雌型の電気コネクタの連結端子に、差し入れ易く且つ挟持され易い様に直線的に成形されている。
前記固定部yは、その側面に、当該固定部yを前記絶縁ブロック2の保持孔の定位置に止める爪を備えと共に、前記脚部zとの境界に、当該固定部yの圧入量を規定量に規制するストッパ部stを備える(
図1参照)。
【0023】
前記脚部zは、前記絶縁ブロック2に対する圧入工程の前工程又は後工程として、当該コンタクト端子1の端子部tを、それが実装後において平坦な回路基板の表面に一列に配置された接続電極へ誘導されるように、曲げ成形によるフォーミングが施される(
図2参照)。
【0024】
この例では、前記脚部zは、前記フォーミングが行われることによって、前記固定部yから引き出されたまま前記中隔壁Yから起立した上脚部z1と、当該脚部zの中間部から下向き斜め前方へ屈曲した下脚部z2が成形され、更に、当該下脚部z2では、その下部から前方へ前記上脚部z1と平行となる様に前記上脚部z1の突出方向へ屈曲し、又は湾曲しているアンクル部(屈曲部)uと、当該アンクル部uの先端部にあって直線的に一定長連続し前記上脚部z1と平行なソールsを備える前記端子部tが成形される(
図5参照)。
尚、前記脚部zのフォーミングは、その端子部tを回路基板の接続電極に誘導できる限りにおいて、上記形態以外のフォーミングが可能である。
【0025】
前記脚部zは、当該脚部zの先端から、前記端子部tの長さより長い一定長離れた領域に変形領域cを備える。
前記変形領域cは、矯正方向の強度を他の部分より脆弱化した領域である。前記変形領域cを他の部分よりも脆弱化する手法は、当該変形領域cに、矯正方向(左右又は表裏)を隣接した部分よりも対称的に狭くした括れ形状を採用する手法(
図1(A)(B)参照)や、当該変形領域cに、前記矯正方向を隣接した部分よりも非対称に狭くする凹み部を設ける手法(
図1(C)参照)や、当該変形領域cに、凹部又は透孔を設ける手法を採ることができる。
【0026】
<コンタクト端子の整列方法>
上記電気コネクタは、所定の装置等により以下の通り様々な工程を経て製造される。
前記電気コネクタは、その組立にあたり、先ず、前記絶縁ブロック2の保持孔に成形前のコンタクト端子1を同じ深さで圧入し(植設工程)、圧入を終えたコンタクト端子1に対して各々規定精度で規定のフォーミングを施す工程(フォーミング工程)、又は前記絶縁ブロック2の保持孔にフォーミング工程後のコンタクト端子1を同じ深さで打ち込む植設工程が行われる。
この様に組み立てられた電気コネクタにおいて、所望のコンタクト端子1に対し、各々の端子部tを規定間隔(当該電気コネクタの仕様に副った間隔であって、各端子部tが接続される接続電極の間隔)で整列させる整列工程を行う。
【0027】
前記植設工程は、前記リードハウジング部Zに、コンタクト端子1を把持した圧入ヘッドが進入することによって行われる。
一方、フォーミングは、各コンタクト端子1が支持された領域に進退ダイ又は旋回ダイが進入することによって行われる(特開2002-343475号公報参照)。
【0028】
この整列工程は、一単位の操作で矯正を行おうとする複数のコンタクト端子(以下「矯正端子群」という)1の端子部t又はアンクル部uの隣接する間隙に、前記規定間隔で配置された櫛歯3を差し入れると共に、所望のコンタクト端子1の端子部tの並ぶ方向への変形を与え、続いて逆方向への変形を与える(
図3及び
図4参照)。
前記電気コネクタのコンタクト端子1は、各々の脚部zの先端寄りにそれぞれ変形領域cを備えているが、前記櫛歯3による各コンタクト端子1への均等な加圧により、各コンタクト端子1の同じ位置において同様の変形を得るためには、各コンタクト端子1の先端から一定長離れた領域に同じ形態の変形領域cを備えることが望ましい。
これにより、前記一単位の操作で変形が与えられた矯正端子群の端子部tが、相対的に規定間隔で整列することとなる。
【0029】
前記櫛歯3は、加圧面となる歯の両側面がそれぞれ前記規定間隔で配置されており、当該櫛歯3が各コンタクト端子1の側方へ差し入れられて側方へ平行移動することによって、各コンタクト端子1の側面を均等に加圧できる構成を備える(
図3及び
図4参照)。
前記櫛歯3の歯の間隙は、前記コンタクト端子1の端子部tより十分に幅広であって、各コンタクト端子1を変形させるに十分な強度を歯に持たせ得る幅であって、当該櫛歯3を各コンタクト端子1の側方へ確実に差し入れるに十分な間隔とする。また、差し入れの便宜として、各歯の先端を先細りとすることもできる。
【0030】
また、前記整列工程は、一単位の操作で矯正を行おうとする前記矯正端子群の端子部tに対し、当該矯正端子郡の端子部tの並ぶ方向に対して直角方向への変形を与え、続いて逆方向への変形を与える整列工程を、上記整列工程に代えて、又は上記整列工程に続いて行うものとすることができる。
これにより、前記一単位の操作で変形が与えられた矯正端子群の端子部tが、単一平面上に整列することとなる。
この整列工程は、平坦な加圧面を備え、且つ当該端子部tを上下双方向から挟む加圧部材4の加圧面間に、前記端子部tを挿し入れることによって行われる。
【符号の説明】
【0031】
1 コンタクト端子,
2 絶縁ブロック,
3 櫛歯,
4 加圧部材,
x 連結部,y 固定部,z 脚部,
z1上脚部,z2 下脚部,
u アンクル部,t 端子部,s ソール,
st ストッパ部,c 変形領域,
X 連結ハウジング部,Y 中隔壁,Z リードハウジング部,
X1 周壁,X2 爪部,X3 突条,
Z1 左右隔壁,