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特許7258035ディスプレイユーザインターフェイス、並びに関連のシステム、方法、及びデバイス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-06
(45)【発行日】2023-04-14
(54)【発明の名称】ディスプレイユーザインターフェイス、並びに関連のシステム、方法、及びデバイス
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/04847 20220101AFI20230407BHJP
   G06F 3/04842 20220101ALI20230407BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20230407BHJP
   G09G 5/10 20060101ALI20230407BHJP
   G09G 5/02 20060101ALI20230407BHJP
   G09G 5/373 20060101ALI20230407BHJP
   G09G 5/14 20060101ALI20230407BHJP
   G09G 5/377 20060101ALI20230407BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20230407BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20230407BHJP
【FI】
G06F3/04847
G06F3/04842
G09G5/00 550C
G09G5/00 510H
G09G5/10 B
G09G5/02 B
G09G5/00 520V
G09G5/373
G09G5/00 510X
G09G5/00 510Q
G09G5/00 530M
G09G5/14 A
G09G5/377
G09G3/20 680G
G09G3/20 691D
G09G3/20 691C
G09G3/20 633L
G09G3/20 642E
G09G3/20 642J
G09G3/20 650C
G09G3/20 621K
G09G3/20 660P
G09F9/00 366G
【請求項の数】 30
(21)【出願番号】P 2020541720
(86)(22)【出願日】2019-01-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-05-20
(86)【国際出願番号】 US2019015248
(87)【国際公開番号】W WO2019152284
(87)【国際公開日】2019-08-08
【審査請求日】2022-01-25
(31)【優先権主張番号】62/625,629
(32)【優先日】2018-02-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/001,689
(32)【優先日】2018-06-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】397050741
【氏名又は名称】マイクロチップ テクノロジー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】MICROCHIP TECHNOLOGY INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110000626
【氏名又は名称】弁理士法人英知国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】ルイス、ラウリー デュラント
【審査官】木内 康裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-122383(JP,A)
【文献】特開2010-128545(JP,A)
【文献】特開2003-330611(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2007/0268261(US,A1)
【文献】特開2016-009240(JP,A)
【文献】特開2010-008790(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
G06F 3/048 - 3/04895
G09G 5/00
G09G 5/10
G09G 5/02
G09G 5/373
G09G 5/14
G09G 5/377
G09G 3/20
G09F 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスプレイシステムであって、
該ディスプレイシステムの後面に位置する接触感知ユーザインターフェイスと、
前記接触感知ユーザインターフェイスに近接した前記ディスプレイシステムの前記後面に位置する容量性近接センサと、
近接イベントを検知する前記容量性近接センサに応答してグラフィカルユーザインターフェイス(GUI)のアクティブ化可能領域を提示するように構成されたディスプレイであって、前記アクティブ化可能領域は、前記接触感知ユーザインターフェイスと対話するように構成され、前記アクティブ化可能領域は、ボタン、スライダ、選択可能ペイン、及び選択可能メニューの要素のうちの1つ以上を含む、ディスプレイと、
前記GUIのアクティブ化領域に応答して、前記ディスプレイシステムの特性に関連付けられた設定を変更するように構成されたディスプレイシステムコントローラと、
を備える、ディスプレイシステム。
【請求項2】
前記接触感知ユーザインターフェイスは、接触感知面を備える、請求項1に記載のディスプレイシステム。
【請求項3】
前記接触感知面は、物体の物理的接触及び物体の近接のうちの少なくとも1つに応答するように適合されている、請求項2に記載のディスプレイシステム。
【請求項4】
前記ディスプレイは、前記接触感知ユーザインターフェイス上の1つ以上の第2の位置の実質的に前における、前記ディスプレイ上の1つ以上の第1の位置に、1つ以上のアクティブ化可能領域を提示するように構成されている、請求項1に記載のディスプレイシステム。
【請求項5】
前記1つ以上の第1の位置及び前記1つ以上の第2の位置は、互いに実質的に対向している、請求項4に記載のディスプレイシステム。
【請求項6】
前記後面は、実質的に前記1つ以上の第2の位置に特有な物理トポグラフィ的特徴部を備える、請求項4に記載のディスプレイシステム。
【請求項7】
前記特有な物理トポグラフィ的特徴部は、隆起部と、テクスチャと、エッチングと、凹部と、凸部と、これらの組み合わせとを備える、請求項6に記載のディスプレイシステム。
【請求項8】
前記ディスプレイは、前記ディスプレイシステムの映像入力インターフェイスで受信した映像にオーバーレイされた前記GUIを提示するように構成されている、請求項1に記載のディスプレイシステム。
【請求項9】
前記ディスプレイは、前記ディスプレイシステムの映像入力インターフェイスで受信した映像が示されないデフォルト画像上にオーバーレイされた前記GUIを提示するように構成されている、請求項1に記載のディスプレイシステム。
【請求項10】
前記ディスプレイシステムの前記特性は、輝度、色調、解像度、色、映像モード、言語、スクリーン調整、及び入力選択のうちの1つ以上を備える、請求項1に記載のディスプレイシステム。
【請求項11】
音声出力を更に備え、前記ディスプレイシステムの前記特性のうちの少なくとも1つが、前記音声出力に関連付けられた音量である、請求項1に記載のディスプレイシステム。
【請求項12】
映像情報を受信するように構成された有線映像入力インターフェイスと、
映像プロセッサとを更に備え、前記映像プロセッサは、前記グラフィカルユーザインターフェイスに関連付けられた視覚情報を、前記有線映像入力インターフェイスで受信した前記映像情報にオーバーレイするように構成されている、請求項1に記載のディスプレイシステム。
【請求項13】
前記有線映像入力インターフェイスは、外部有線映像入力インターフェイスを備える、請求項12に記載のディスプレイシステム。
【請求項14】
メモリに記憶されたGUIアプリケーション命令を更に備え、前記命令は、プロセッサによって実行されている間、前記プロセッサは、前記GUIに関連付けられた1つ以上のイベントを生成及び/又は処理することを可能にするように適合されている、請求項1に記載のディスプレイシステム。
【請求項15】
前記1つ以上のイベントは前記アクティブ化可能領域と関連付けられている、請求項14に記載のディスプレイシステム。
【請求項16】
前記1つ以上のイベントは、1つ以上のアクティブ化イベント、非アクティブ化イベント、手位置変更イベント、ホバーイベント、メニュー変更イベント、ボタン選択イベント、又はスライダ選択イベントを備える、請求項15に記載のディスプレイシステム。
【請求項17】
タッチセンサと、
前記タッチセンサから受信した感知タッチ信号を検出し、前記検出された感知タッチ信号に応答してGUIアプリケーションに位置情報を提供するように構成されたタッチコントローラと、
を更に備える、請求項1に記載のディスプレイシステム。
【請求項18】
前記タッチコントローラは、プロセッサと、1つ以上の命令を記憶するメモリと、を備え、前記命令は、前記プロセッサによって実行されるとき、前記プロセッサは、前記GUIアプリケーションに関連付けられた機能、タスク、又は活動を実行することを可能にするように適合されている、請求項17に記載のディスプレイシステム。
【請求項19】
前記タッチコントローラは、前記感知タッチ信号に応答してタッチ検出及びタッチ処理を実行するように構成された1つ以上の埋込みユニットを更に備える、請求項17に記載のディスプレイシステム。
【請求項20】
前記タッチコントローラはマイクロプロセッサを備え、前記1つ以上の埋込みユニットのうちの少なくとも1つは、前記マイクロプロセッサに割り込むことなくコア動作を実行するように構成されている、請求項19に記載のディスプレイシステム。
【請求項21】
面上に前記ディスプレイシステムを保持するように構成されるスタンドをさらに含む、請求項1に記載のディスプレイシステム。
【請求項22】
前記ディスプレイシステムは、手持動作用に構成されていない、請求項1に記載のディスプレイシステム。
【請求項23】
前記ディスプレイシステムの特性は、輝度、色合い、解像度、色、映像モード、及び言語のうちの1つ以上を備える、請求項1に記載のディスプレイシステム。
【請求項24】
システムであって、
ディスプレイの後面に1つ以上のタッチセンサを備えるタッチ感知サブシステムであって、前記1つ以上のタッチセンサでタッチを検出し、前記検出されたタッチに応答してタッチ情報を判定するように構成された、タッチ感知サブシステムと、
前記1つ以上のタッチセンサに近接した前記ディスプレイの前記後面に位置した容量性近接センサを備える近接感知サブシステムであって、前記容量性近接センサから物体の近接を検出するように、及び近接情報を判定するように構成された近接感知サブシステムと
モリ及びプロセッサであって、前記メモリは該メモリに記憶された1つ以上の実行可能な命令を有し、前記実行可能命令は、前記プロセッサによって実行されている間、前記プロセッサが、
前記近接情報に応答する1つ以上のアクティブ化可能GUI要素を前記ディスプレイで表示し、前記1つ以上のアクティブ化可能GUI要素は、ボタン、スライダ、選択可能ペイン、及び選択可能メニューの要素のうちの1つ以上を含み、
前記タッチ情報に応答する前記1つ以上のアクティブ化可能GUI要素のうち少なくとも1つのアクティブ化されたGUI要素を識別し、
前記識別された少なくとも1つのアクティブ化されたGUI要素に応答して1つ以上のイベントを生成する、
ことを可能にするように適合されている、メモリ及びプロセッサと、
を備える、システム。
【請求項25】
前記タッチ情報は位置情報であり、更に、前記1つ以上の実行可能命令は、前記プロセッサが、
前記位置情報と1つ以上の接触感知ボタンに対応する記憶された位置情報とを比較し、
該比較に応答して接触した接触感知ボタンを識別する、
ことを可能にするように適合されている、請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記位置情報は、前記1つ以上の接触センサのうちの1つの接触センサに関連付けられた接触感知面上の第1の位置を示し、前記接触した接触感知ボタンは前記第1の位置に関連付けられている、請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
前記1つ以上の実行可能命令は、前記プロセッサが、
第2の位置情報と前記1つ以上の接触感知ボタンに対応する前記記憶された位置情報とを比較し、
該比較に応答して第2の接触した接触感知ボタンを識別する、
ことを可能にするように適合されている、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
前記第2の位置情報は、前記1つ以上の接触センサのうちの1つの接触センサに関連付けられた前記接触感知面上の第2の位置を示し、前記第2の接触した接触感知ボタンは、前記第2の位置に関連付けられている、請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
前記タッチ情報はタッチセンサ識別子であり、前記1つ以上の実行可能命令は、前記プロセッサが、
前記タッチセンサ識別子と1つ以上の接触感知ボタンに対応する記憶されたタッチセンサ識別子とを比較し、
該比較に応答して接触した接触感知ボタンを識別する、
ことを可能にするように適合されている、請求項24に記載のシステム。
【請求項30】
方法であって、
ディスプレイの後面の近接センサから受信した近接信号を検出するステップと、
前記検出された近接信号に応答して近接情報を判定するステップと、
前記判定された近接情報に応答して前記ディスプレイに1つ以上のアクティブ化可能グラフィカルユーザインターフェイス(GUI)要素を表示するディスプレイ信号を生成するステップであって、前記1つ以上のアクティブ化可能GUI要素は、ボタン、スライダ、選択可能ペイン、及び選択可能メニューの要素のうちの1つ以上を含む、生成するステップと、
1つ以上のタッチセンサから受信した感知タッチ信号を検出するステップであって、前記1つ以上のタッチセンサは前記近接センサに近接した前記ディスプレイの前記後面に位置する、検出するステップと、
前記検出された感知タッチ信号に応答してタッチ情報を判定するステップと、
前記タッチ情報に応答して、ディスプレイユーティリティオーバーレイの前記1つ以上のアクティブ化可能GUI要素のうち少なくとも1つのアクティブ化されたGUI要素を識別するステップと、
前記識別された少なくとも1つのアクティブ化されたGUI要素に応答して1つ以上のイベントを生成するステップと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(優先権の主張)
本出願は、2018年2月2日に提出された米国特許仮出願第62/625,629号「A DISPLAY USER INTERFACE,AND RELATED METHODS AND SYSTEMS」の利益を主張するものであり、また、米国特許仮出願第第62/625,629号に対する優先権を主張する、2018年6月6日に提出された米国特許出願第16/001,689号「A DISPLAY USER INTERFACE,AND RELATED SYSTEMS,METHODS AND DEVICES」の利益を主張するものであり、これらの各出願の開示は、参照により全文を本明細書に組み込む。
【0002】
(発明の分野)
本開示の実施形態は、概して、ユーザインターフェイスに関し、特定の実施形態では、ユーザインターフェイスを組み込む、オンスクリーンディスプレイユーティリティオーバーレイに関する。
【背景技術】
【0003】
従来のディスプレイシステム(例えば、モニタ、テレビなど)は、ライン入力、輝度/コントラスト、映像設定、音声設定などの設定のために、物理プッシュボタン(典型的には、押すことによってアクティブ化されて、例えば、スイッチにバイアスをかけるスイッチ機構であり、ばねがその機構を非アクティブ位置に戻すことができる)を含むことが多い。従来のディスプレイシステムは、図1Aに示されるようなディスプレイのベゼルの側部のプッシュボタン102、又は図1Bに示されるようなディスプレイのベゼルの上部のプッシュボタン104などのプッシュボタンを含んでもよい。ディスプレイシステムのユーザは、プッシュボタンを使用して、ディスプレイシステムのユーティリティアプリケーション(本明細書では単に「ディスプレイユーティリティ」とも呼ばれる)と対話することができる。ディスプレイユーティリティは、典型的には、ディスプレイシステムの特定の特性(例えば、信号入力選択、ディスプレイ輝度、音量、解像度など)を、そのような特性に関連付けられた1つ以上の値を設定することによって管理するソフトウェア又はファームウェアアプリケーションである。ユーザは、図2Aに示されるディスプレイユーティリティGUIなどのディスプレイシステムのディスプレイに提示されたプッシュボタンとグラフィカルユーザインターフェイス(GUI)との組み合わせによって、ユーティリティアプリケーションと対話することができる。
【0004】
ベゼルのブッシュボタンは、ベゼル寸法に下限を課す、すなわち、ボタンはベゼル上の最大アイテムである。更に、ボタンを含むスイッチは、ベゼル内の空間を占める。したがって、従来のディスプレイ上のボタンは、薄いディスプレイを製造する能力を制限する。
【0005】
ディスプレイシステムによる他の不利益や欠点も存在し得る。前述の説明は、本開示の発明者にとって既知の最新技術であり、先行技術であると認めるものではなく、またそのように解釈されるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本開示の実施形態の目的及び利点は、以下の添付図面と併せて、詳細な説明から当業者に明らかになるであろう。
図1A】それぞれ、従来のディスプレイシステムのベゼルの側部及び上部のプッシュボタンを示す図である。
図1B】それぞれ、従来のディスプレイシステムのベゼルの側部及び上部のプッシュボタンを示す図である。
図2A】最新技術によるディスプレイユーティリティグラフィカルユーザインターフェイス(GUI)を示す図である。
図2B】最新技術によるディスプレイシステムの機能ブロック図である。
図3A】本開示の実施形態に係る、タッチユーザインターフェイスとディスプレイユーティリティに関連付けられたGUIとを含むディスプレイシステムを示す図である。
図3B】本開示の実施形態に係る、タッチユーザインターフェイスとディスプレイユーティリティに関連付けられたGUIとを含むディスプレイシステムを示す図である。
図3C】本開示の実施形態に係る、図3A及び3Bのディスプレイシステムと対話するユーザの一例を示す図である。
図4】本開示の実施形態に係る、ディスプレイシステムの機能ブロック図である。
図5】本開示の実施形態に係る、ユーティリティタッチGUIの機能ブロック図である。
図6A】本開示の実施形態に係る、グラフィカルオーバーレイによって提示するためのユーティリティGUIを作動させるフローチャートである。
図6B】本開示の実施形態に係る、グラフィカルオーバーレイにおけるディスプレイユーティリティGUIの提示に関連付けられた操作のフローチャートである。
図6C】本開示の実施形態に係る、グラフィカルオーバーレイによるディスプレイユーティリティGUIの表示に関連付けられたプロセスのフローチャートである。
図6D】本開示の実施形態に係る、グラフィカルオーバーレイに提示されるディスプレイユーティリティGUIの処理操作に関連付けられたプロセスのフローチャートである。
図6E】本開示の実施形態に係る、グラフィカルオーバーレイに提示されるディスプレイユーティリティGUIの処理操作に関連付けられたプロセスのフローチャートである。
図7A】本開示の実施形態に係る、ディスプレイシステムを使用するためのプロセスのフローチャートである。
図7B】本開示の実施形態に係る、使用中のディスプレイを制御するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下の詳細な説明では、本明細書の一部をなし、本開示を実施し得る実施形態の具体例を例示として示す添付の図面を参照する。これらの実施形態は、当業者が本開示を実施することができるように十分に詳細に説明される。しかしながら、他の実施形態が利用され得、本開示の範囲から逸脱することなく、構造、材料、及びプロセスの変更が行われ得る。
【0008】
本明細書で提示される図は、任意の特定の方法、システム、デバイス、又は構造の実際の図であることを意図するものではなく、本開示の実施形態を説明するために用いられる理想化した表現にすぎない。本明細書で提示される図面は、必ずしも縮尺どおりに描画されていない。様々な図面における類似の構造又は構成要素は、読者の便宜のために同一又は類似の付番を保持し得る。しかしながら、付番における類似性は、構造又は構成要素が必ずしも同一のサイズ、組成、配置、構成、又は任意の他の特性であることを意味するものではない。
【0009】
図示し、説明する具体的な実施例は、単なる例であり、本明細書において別段の指定がない限り、本開示を実施する唯一の方法と解釈されるべきではない。要素、回路、及び機能は、不要に詳細に記載して本開示を不明瞭にしないように、ブロック図の形態で示し得る。逆に、図示され、説明される具体的な実装形態は、単に例示的なものであり、本明細書において別段の指定がない限り、本開示を実施する唯一の方式と解釈されるべきではない。更に、様々なブロック間での論理のブロック定義及びパーティショニングは、例示的な具体的な実装形態である。当業者には、本開示が多数の他のパーティショニングソリューションによって実施され得ることが容易に明らかになるだろう。大部分については、タイミングの考察などに関する詳細は省略されており、かかる詳細は、本開示の完全な理解を得るために必要ではなく、当業者の能力の範囲内である。
【0010】
したがって、本開示で提供する実施例は、当業者が本開示及び開示する実施形態を実施できるように支援することを意図している。用語「例示的な」、「例として」、「例えば」などの使用は、関連する説明が、説明的かつ非限定的であることを意味し、本開示の範囲は、本開示の実施例及びそれらの法的等価物を包含することを意図する一方、かかる用語の使用は、実施形態又は本開示の範囲を特定の構成要素、工程、特徴、機能などに限定することを意図するものではない。
【0011】
当業者であれば、情報及び信号は、様々な異なる技術及び技法のいずれかを使用して表され得ることを理解するであろう。例えば、本明細書をとおして参照され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、記号、及びチップは、電圧、電流、電磁波、磁場若しくは磁性粒子、光場若しくは光学粒子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。いくつかの図面は、表示及び説明を明確にするために、単一の信号として信号を例示してもよい。当業者は、信号が信号のバスを表し得、このバスは様々なビット幅を有してもよく、本開示は、単一のデータ信号を含む任意の数のデータ信号で実施され得ることを理解するであろう。
【0012】
本明細書に開示する実施形態に関連して記載する様々な例示的な論理ブロック、モジュール、及び回路は、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)若しくは他のプログラマブル論理デバイス、別個のゲート若しくはトランジスタ論理、別個のハードウェア構成要素、又は本明細書に記載の機能を実行するように設計されている、これらの任意の組み合わせを用いて実施され得る、又は実行され得る。
【0013】
汎用プロセッサ(本明細書では、ホストプロセッサ又は単にホストとも称され得る)は、マイクロプロセッサであってもよいが、代替的に、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、又は状態機械でもあってもよい。プロセッサはまた、DSPとマイクロプロセッサとの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと組み合わせた1つ以上のマイクロプロセッサ、又は任意の他のかかる構成の組み合わせとして実装されてもよい。プロセッサを含む汎用コンピュータは専用コンピュータと見なされ、汎用コンピュータは、本開示の実施形態に関連するコンピューティング命令(例えば、ソフトウェアコード)を実行するように構成されている。
【0014】
本開示の実施形態は、フローチャート、フロー図、構造図、又はブロック図として示すプロセスに関して説明されてよい。フローチャートは、順次プロセスとして動作行為を説明し得るが、これらの行為の多くは、別の順序で、並行して、又は実質的に同時に実行することができる。加えて、行為の順序は再調整され得る。プロセスは、方法、スレッド、機能、手順、サブルーチン、サブプログラムなどに対応し得る。更に、本明細書で開示される方法は、ハードウェア、ソフトウェア、又はその両方において実施され得る。ソフトウェアで実施される場合、機能は、コンピュータ可読媒体上の1つ以上の命令又はコードとして記憶されてもよく、又は送信されてもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ記憶媒体及びコンピュータプログラムのある場所から別の場所への転送を容易にする任意の媒体など通信媒体の両方を含む。
【0015】
「第1」、「第2」などの表記を使用した、本明細書の要素に対する任意の言及は、かかる制限が明示的に記載されていない限り、それらの要素の数量又は順序を限定しない。むしろ、これらの表記は、本明細書において、2つ以上の要素又は要素の例を区別する便利な方法として使用され得る。したがって、第1の要素及び第2の要素への言及は、2つの要素のみが用いられ得ること、又は何らかの方法で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味するものではない。加えて、特に明記しない限り、一組の要素は、1つ以上の要素を含んでもよい。
【0016】
本明細書で使用されるとき、所与のパラメータ、特性、又は条件に言及する際の「実質的に」という用語は、所与のパラメータ、特性、又は条件が、例えば許容可能な製造許容差の範囲内などの小さい差異を伴って満たされると当業者が理解するであろうということを意味し、含む。一例として、実質的に満たされる特定のパラメータ、特性、又は条件に応じて、パラメータ、特性、又は条件は、少なくとも90%満たされ得るか、少なくとも95%満たされ得るか、更には少なくとも99%満たされ得る。
【0017】
本開示で説明される様々な実施形態は、概して、グラフィカルオーバーレイ(主に映像入力を通じて提示される場合、「グラフィカル映像オーバーレイ」とも称される)で提示されるディスプレイユーティリティのグラフィカルユーザインターフェイス(GUI)と対話し、GUIを操作するために使用され得るタッチユーザインターフェイス(UI)に関する。本開示の実施形態は、ベゼルのないディスプレイシステムを含むディスプレイシステムに組み込むことができる。ベゼルのないディスプレイシステムのいくつかの実施形態は、ディスプレイ、ディスプレイ電子機器やタッチインターフェイス電子機器の寸法、及びハウジング壁の厚さによってのみ制限される寸法で特徴付けることができる。
【0018】
本明細書で使用されるとき、「ディスプレイシステム」は、視覚的形態及び/又は音声形態の情報を提供する出力デバイスを意味し、例として、モニタ及びテレビを含む。ディスプレイシステムは、ディスプレイ、回路/電子機器、電源、及びハウジングを含んでもよい。ディスプレイの例としては、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜トランジスタLCD(TFT-LCD)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、有機LEDディスプレイ、プラズマディスプレイ、及び陰極線管(CRT)ディスプレイが挙げられる。ディスプレイシステムはまた、映像及び音声信号、例えば、同軸ケーブル、映像グラフィックスアレイ、デジタルビジュアルインターフェイス(DVI)、高精細マルチメディアインターフェイス(HDMI)、ディスプレイポート、サンダーボルト、低電圧差動信号(LVDS)、並びに他のフォーマット及び信号のうちの1つ以上を受信するインターフェイスを含んでもよい。電子機器は、様々な映像信号及び音声信号を他のフォーマットに処理又は変換して、視覚情報の表示を容易にすることができる。
【0019】
別途記載のない限り、本明細書では、ディスプレイシステムに関して「前」、「前方」、「後」、又は「後方」の本明細書における使用は、「前」はディスプレイシステムのディスプレイ側を意味し、「後」はディスプレイシステムのディスプレイと反対側(典型的にはハウジングの壁によって画定される)を意味し、「前方」は後面からディスプレイに向かう方向を意味し、「後方」は、ディスプレイから後面に向かう方向を意味する。
【0020】
本明細書に記載されるディスプレイシステムの様々な実施形態は、タッチユーザインターフェイスを含む1つ以上の接触インターフェイスを含み得る。本明細書で説明される実施形態を理解する目的で、接触センサは、接触インターフェイスの接触感知領域と物体(指又はスタイラスなど)との接触又は近接に応答することができる。本開示では、「接触」及び「タッチ」は、概して、物体の接触感知領域との物理的接触を指すが、接触センサによって計測可能な応答を生成する、物体の近接も包含し得る。更に、「接触感知」(例えば、「接触感知領域」又は「接触感知ボタン」)としての領域又は要素への言及は、接触センサが物体の接触に応答し得るタッチインターフェイスの物理的領域又は要素を指す。表面である接触領域の場合、接触領域は、本明細書では、接触感知面と称される場合がある。接触センサは、投影感知技術(例えば、自己容量、相互キャパシタンス、及びこれらの組み合わせ)、抵抗感知、赤外線感知、光感知、及びこれらの組み合わせを含む、接触を感知するための様々な技術を使用してもよい。接触感知領域、接触センサ、又はコントローラがタッチインターフェイス内に組み込まれることが予想される場合、場合によっては、タッチ感知領域、タッチセンサ、又はタッチコントローラとして特徴付けることもできる。
【0021】
接触感知UIは、(例えば、ユーザによって)GUIを操作するために使用することができる。例えば、GUIは、典型的に、1つ以上のディスプレイ領域と、アクティブ/アクティブ化可能領域と、を含む。本開示において使用されるとき、ディスプレイ領域は、情報をユーザに表示するユーザインターフェイスの領域である。アクティブ化可能領域は、(例えば、操作された場合)ユーザがGUIに対して何らかのアクションをとることができる、ボタン、スライダ、又はメニューなどのGUIの領域である。いくつかのディスプレイ領域は、情報を表示し、ユーザが何らかのアクションをとることができるアクティブ化可能領域でもある。接触感知GUIでは、アクティブ化可能領域に関連付けられたタッチ感知領域に接触する(例えば、GUIボタンを選択する)ことで、その領域をアクティブ化することができる。アクティブ化可能領域は、全ての様々な形状及びサイズの、例えば、ボタン、スライダ、選択可能ペイン、メニューなどのGUI要素/オブジェクトとして表示することができる。
【0022】
一般に、接触感知領域で接触が感知された場合、プロセスを使用して、もしあれば接触に対応するGUIのアクティブ化可能領域を決定する。例えば、「入力」がタッチされた場合、接触が検出され、検出された接触に応答して、プロセスは、接触が入力ボタンで行われたと判定する。入力ボタンはアクティブ化可能領域であるので、イベントは、タッチ感知UI及び/又はGUIを呼び出した下位アプリケーションにおいて作成される。
【0023】
図2Bは、発明者らによって理解されるような最新技術に従ってディスプレイユーティリティGUI230(図2Aを参照)などのディスプレイユーティリティGUIを組み込むディスプレイシステム200の機能ブロック図である。音声/映像(A/V)入力202は、映像信号を映像信号プロセッサ206に供給し、映像信号プロセッサは、映像信号上でピクセルマッピング及び映像スケーリングを実行し、ビットマップを生成する。ディスプレイユーティリティ214は、ディスプレイ出力222での提示のために、ディスプレイユーティリティGUI230に関する情報を映像信号プロセッサ206に提供することができる。ディスプレイコントローラ216は、映像信号プロセッサ206、例えばビットマップの出力に従って、ディスプレイ出力222を制御することができる。ユーザは、ユーティリティ入力(単数又は複数)218に連結されたプッシュボタン232(図2Aを参照)を使用することによって、ディスプレイユーティリティGUI230と対話することができる。
【0024】
上述のように、プッシュボタン232の使用を必要とすることは、ディスプレイシステム製造業者がベゼルを排除する、又は更にはベゼルの寸法を低減する能力に制約を加え、したがって、ディスプレイシステムの奥行き又は厚さの点で寸法を縮小する能力に制約を加える。別の言い方をすれば、プッシュボタン232は、テレビやモニタなどのデバイス、並びにタブレットコンピュータ、携帯電話、及びデスクトップコンピュータなどのディスプレイシステムを組み込むデバイス上のベゼルの寸法に制限を課す。
【0025】
図3A及び図3Bは、本開示の実施形態に係るディスプレイシステム300を示す。図3Aに示されるディスプレイシステム300は、ベゼルのないLCDモニタであるが、他のディスプレイタイプ及びプロファイルが具体的に企図される。ディスプレイシステム300のディスプレイ302は、モニタ設定のために「仮想」ボタンとしても特徴付けられ得る視覚ボタン304を含むグラフィカル映像オーバーレイを提示することができる。視覚ボタン304は、ディスプレイシステム300の1つ以上の特性を制御するディスプレイユーティリティに関連付けられてもよい。一実施形態では、視覚ボタンは、「メニュー」、「輝度」、「コントラスト」、及び「終了」を含んでもよい。他のアクティブ化可能GUI要素が、視覚ボタン304に加えて、又はそれに代えて含まれてもよい。更に、他のディスプレイシステム設定に関連付けられた他のGUI要素は、ディスプレイユーティリティGUIによって提示されてもよい。最後に、垂直リスト以外のレイアウト、例えば、水平リスト、ダイヤル若しくは回転配置、又はこれらの組み合わせが使用されてもよい。このようなレイアウトは、ツリー構造を組み込んでもよい。様々な実施形態において、GUI要素のタイプ、形態、及び数は、ディスプレイシステム300内で実行されるGUIアプリケーションに定義されてもよい。
【0026】
図3Bは、右側にモニタビューの前部(ディスプレイ302を含む)、左側にモニタビューの後部を示すディスプレイシステム300の切欠き図である。図3Bは、接触感知ボタン306(例えば、容量性タッチ(「容量タッチ」ボタン)と視覚ボタン304(図3Aを参照)との間の関係を示す。モニタビューの後部には、ディスプレイシステム300の後面308に位置する接触感知面であり得る4つの接触感知ボタン306が示されている。ディスプレイシステム300の後面308に位置する接触感知面であり得る指(又は手)近接センサ310も示されている。モニタビューの前部には、設定を監視するための視覚ボタン304を含むグラフィカルオーバーレイが示されている。接触感知ボタン306及び視覚ボタン304は、それぞれ後面308及びディスプレイ302の実質的な鏡像位置に配置される。換言すれば、左上角部314に対する接触感知ボタン306の位置は、おおよそ右上角部312に対する視覚ボタン304の位置である。一実施形態では、容量タッチボタン306に対する快適な手の配置及び指の配置を可能にするために、それぞれの相対位置における人間工学的オフセットが存在してもよい。
【0027】
いくつかの実施形態では、接触感知ボタン306及び視覚ボタン304の数、寸法、及び形状のうちの1つ以上は、実質的に一致しない。例えば、視覚ボタン304よりも多い又は少ない接触感知ボタン306が存在してもよく、1つ以上の視覚ボタン304の形状及び寸法は、接触感知ボタン306のうちの1つ以上の形状及び寸法と異なっていてもよい。
【0028】
図3Cは、ユーザの指及び手がディスプレイシステム300の右側に手を伸ばして、指が、視覚ボタン304に関連付けられた接触感知ボタン306のうちの1つ以上を操作することができるようになっている、使用時のディスプレイシステム300を示す。
【0029】
図3Bに戻ると、指近接センサ310の実施形態が示されている。指近接センサ310は、容量タッチボタン306を有する領域の垂直長に沿って延在する接触感知面であってもよい。手又は他の物体が指近接センサ310に接触する(例えば、ユーザが容量タッチボタン306に向かって手を伸ばす際)ことで、グラフィカルオーバーレイに提示され得る視覚ボタン304を含むディスプレイユーティリティGUIをアクティブ化することができる。
【0030】
接触感知ボタン306は後面308上の特定の位置における別個の接触感知面として図3A及び3Bに示されているが、本開示はそれに限定されない。例えば、一実施形態では、単一のタッチ感知面が存在してもよく、ユーティリティGUI348(図4を参照)は、単一のタッチ感知面上の指、手、及び/又は初期タッチの検出に応答して、単一のタッチ感知面上の様々な位置を視覚ボタン304と関連付けるように構成されてもよい。一実施形態では、ユーティリティタッチGUI348は、例えば、タッチ感知サブシステムから報告された位置情報に応答して、単一のタッチ感知面上の様々な位置を関連付けることができる。単一のタッチ感知面の実施形態は、ユーザが、タップ、スライド、回転、及びこれらの組み合わせによってGUIを指で操作することができるように構成されてもよい。
【0031】
一実施形態では、後面308は、物理的トポグラフィ的特徴、例えば、溝、テクスチャ加工、隆起、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。一実施形態では、物理的特徴は、一般に、容量タッチボタンを有するタッチ感知領域に関連付けられてもよく、別の実施形態では、物理的特徴は、個々の容量タッチボタンを画定してもよい。そのような実施形態では、物理的特徴は、ディスプレイシステム300のユーザに触覚フィードバックを提供することができる。
【0032】
図4は、本開示の実施形態に係るディスプレイシステム300の機能ブロック図である。ディスプレイシステム300は、視聴覚(A/V)入力322においてメディア情報を含むメディア信号を受信することができる。メディア信号は、音声情報及び/又は映像情報を含むことができるが、これらに限定されない。A/V入力322は、同軸ケーブル、映像グラフィックスアレイ(VGA及びSVGA)、デジタル視覚インターフェイス(DVI)、高精細マルチメディアインターフェイス(HDMI)、ディスプレイポート、サンダーボルト、低電圧差動信号(LVDS)、並びに他のフォーマット及び信号を限定することなく含め、アナログインターフェイス、デジタルインターフェイス、及びこれらの組み合わせなどの、メディア情報を受信するための当業者に既知の任意のインターフェイスを含んでもよい。
【0033】
一実施形態では、ディスプレイシステム300は、ディスプレイ出力344及び音声出力342の両方を含み、映像情報は、映像プロセッサ326で受信され、音声情報は音声プロセッサ324で受信される。音声プロセッサ324は、処理されたアナログ音声信号を音声出力342(例えば、スピーカ)によって出力することができるデジタル信号に変換するように構成された音声デジタルアナログ変換器(DAC)332に動作可能に結合されてもよい。他の実施形態では、音声出力又は音声DAC332が存在しなくてもよく、メディア情報は音声情報を含まなくてもよい。あるいは、音声情報が含まれる場合、処理されなくてもよい(例えば、無視してもよい)。
【0034】
映像プロセッサ326は、映像情報を処理し、ディスプレイ出力344を制御するディスプレイコントローラ338によって使用可能なフォーマットで映像情報を生成するように構成されてもよい。映像プロセッサ326は、ピクセルマッパー330及び映像スケーラ328を含んでもよい。ピクセルマッパー330は、当業者に既知の技術を用いて、映像情報を特定の表示画素にマッピングするように構成することができる。一実施形態では、ピクセルマッピングは1:1ピクセルマッピングであってもよいが、本開示は、1:1ピクセルマッピングに限定されない。映像スケーラ328は、ピクセルマッピングされた映像情報を設定された解像度にスケーリングするように構成されてもよい。一実施形態では、解像度は、ディスプレイ出力344のネイティブ解像度であってもよい。映像プロセッサ326は、処理された情報をビットマップ(又はビットマップ、又はビットマップを組み込んだファイルフォーマット、例えば、デバイス独立ビットマップ、インターリーブビットマップ、携帯ビットマップ、及びその圧縮形態)として、オンスクリーンディスプレイプロセッサ336に提供することができる。
【0035】
いくつかの実施形態では、映像情報は、デフォルト画像(例えば、ブルースクリーン)を含んでもよく、デフォルト画像は、映像信号が提供されていない、又は処理中ではないことを示し得る。デフォルト画像は、ディスプレイシステム300に記憶された「未入力信号」に応答して提示されてもよい。
【0036】
オンスクリーンディスプレイプロセッサ336は、グラフィカルオーバーレイに関連付けられた視覚情報を用いてビットマップを処理するように構成されてもよい。一実施形態では、オンスクリーンディスプレイプロセッサ336は、フレームバッファ(図示せず)からビットマップを読み出すことができる。別の実施形態では、オンスクリーンディスプレイプロセッサ336は、フレームバッファに提供する前にビットマップを受信してもよい。更に別の実施形態では、オンスクリーンディスプレイプロセッサ336は、映像プロセッサ326に組み込まれてもよい。
【0037】
オンスクリーンディスプレイプロセッサ336は、例えば、図3A及び3Bに示されるディスプレイユーティリティオーバーレイなどのグラフィカルオーバーレイの表示のための視覚情報を含むようにビットマップを処理するように構成されてもよい。ビットマップの処理は、オーバーレイに関連付けられた視覚情報を用いてビットマップ上に情報を上書きすることを含み得る。上書き情報は、ユーティリティGUIを含むグラフィカル映像オーバーレイが表示され得るディスプレイ出力344上の1つ以上の位置に対応する画素に関連付けられてもよい。グラフィカル映像オーバーレイで表示するための視覚情報が存在しない場合、オンスクリーンディスプレイプロセッサ336は、ビットマップを処理することなくビットマップを通過してもよい。オンスクリーンディスプレイプロセッサ336は、オーバーレイされたビットマップを提供するように構成されてもよい。ディスプレイコントローラ338は、オーバーレイされたビットマップに応答して、ディスプレイ出力344を制御するように構成されてもよい。
【0038】
オンスクリーンディスプレイプロセッサ336は、ディスプレイユーティリティ334からオーバーレイ視覚情報を受信するように構成されてもよい。ディスプレイユーティリティ334は、オンスクリーンディスプレイプロセッサ336にオーバーレイ視覚情報を提供するとともに、ユーティリティタッチGUI348から受信した1つ以上のイベントに応答してディスプレイシステム300の表示特性を動作可能に制御するように構成されてもよい。オンスクリーンディスプレイユーティリティのためのオーバーレイ視覚情報をオンスクリーンディスプレイプロセッサ336に提供することは、例えば、ディスプレイユーティリティGUIの表示に関連付けられた視覚情報を提供することを含んでもよい。視覚情報は、オンスクリーンディスプレイユーティリティに関連付けられたGUIの要素、(例えば、ユーザによる)GUIの操作を示す視覚インジケータ、及びディスプレイシステム300の特性に関連付けられた設定の視覚インジケータを含んでもよい。
【0039】
ディスプレイユーティリティ334は、ユーティリティタッチGUI348からディスプレイユーティリティGUIの要素のユーザ操作に関する情報を受信するように構成されてもよい。ユーティリティタッチGUI348は、タッチ感知サブシステム346によって感知された接触に関連付けられた位置情報に応答してイベントを生成するように構成されてもよい。一実施形態では、ユーティリティタッチGUI348は、GUI要素への位置情報を変換し、変換された位置情報に応答して1つ以上のGUI要素をアクティブ化することができる。オンスクリーンディスプレイユーティリティオーバーレイに関連付けられたイベント駆動のGUIは、一般に、当業者によって理解されるように動作することができる。
【0040】
タッチ感知サブシステム346は、タッチ感知入力340における接触に関連付けられた位置情報を検出し、判定するように構成されてもよい。様々な実施形態では、タッチ感知入力340は、接触感知ボタン306(例えば、図3Bを参照)などの接触感知面を含んでもよい。例として、タッチ感知サブシステム346は、自己容量、相互キャパシタンス、又はこれらの組み合わせによる感知を含む、投影容量感知の形態を使用してもよい。
【0041】
一実施形態では、タッチ感知サブシステム346、ユーティリティタッチGUI348、及びディスプレイユーティリティ334のうちの1つ以上は、マイクロコントローラに実装されてもよい。マイクロコントローラは、タッチ感知サブシステム346、ユーティリティタッチGUI348、及びディスプレイユーティリティ334の機能のうちの1つ以上を実行するのに十分な処理コア及びメモリを有し得る。一実施形態では、マイクロコントローラは、メモリ及びマイクロプロセッサを有し、ディスプレイを制御するように構成されたディスプレイコントローラである。このような実施形態では、ユーティリティタッチGUI348、及びディスプレイユーティリティ334のうちの1つ以上は、ディスプレイコントローラのプログラム記憶装置にインストールされてもよい。
【0042】
いくつかの実施形態では、サブシステム346、ユーティリティタッチGUI348、及びディスプレイユーティリティ334のうちの1つ以上は、マイクロコントローラの周辺装置などの埋込みユニットとして実装されてもよい。一実施形態では、埋込みユニットは、マイクロコントローラのマイクロプロセッサに割り込むことなく、1つ以上のコア動作を実行するように構成されてもよい。一実施形態では、埋込みユニットは、埋込みユニットの動作の少なくとも一部を制御するように構成された、デジタル論理回路又は構成可能な状態機械を含んでもよい。当業者であれば、そのようなアーキテクチャに対する多くの利点を理解するであろう。利点の例としては、電子部品及びインターコネクト器の数が低減されたことによるディスプレイシステム内の空間の節減、高度に統合された接触感知、並びに相互運用性が改善されたGUI機能が挙げられる。
【0043】
図5は、ユーティリティGUI要素マネージャ350と、ユーティリティGUIイベントリスナ352と、ディスプレイユーティリティインターフェイス354と、を含むユーティリティタッチGUI348の実施形態を示す。ユーティリティGUI要素マネージャ350は、位置情報及びGUI定義356に基づいて、ユーティリティGUIの特定の要素を決定するように構成されてもよい。GUIの決定された要素に基づき、ユーティリティGUI要素マネージャ350は、決定された要素に関連付けられた1つ以上のイベントを生成し、提供する(例えば、公開する)ことができる。ユーティリティGUIイベントリスナ352a~352e(まとめてイベントリスナ352と称される)は、受信したイベントに応じて実行するように構成されてもよい。ユーティリティGUIイベントリスナ352は、当業者にとって既知の技術を使用して、1つ以上のGUI要素に装着することができる。
【0044】
図5は、アクティブ化/非アクティブ化のためのリスナ352aと、手位置変更352bと、メニュー変更352cと、ボタン選択352dと、スライダ選択352eと、を含むユーティリティGUIイベントリスナ352の実施形態を示す。当業者であれば、図5に示されるイベントリスナ352に対して追加及び削除が行われてもよく、本開示によって具体的に企図されることを認識するであろう。
【0045】
図6Aは、本開示の実施形態に係る、グラフィカルオーバーレイでの提示のため、ディスプレイユーティリティGUIをアクティブ化するためのフローチャートである。動作602では、接触感知面における接触イベントに関連付けられた位置情報を受信することができる。動作604では、ディスプレイユーティリティGUI及び位置情報の状態に応答して、アクティブ化イベントを生成することができる。一実施形態では、ディスプレイユーティリティGUIの状態は、「非表示」であっても、又は「非アクティブ」であってもよい。一実施形態では、位置情報は、近接検出、例えば指近接センサ310に関連付けられた1つ以上の接触感知面に関連付けられてもよい。動作606において、ディスプレイユーティリティGUIに関連付けられた視覚情報は、アクティブ化イベントに応答して提供することができる。一実施形態では、視覚情報は、アクティブ化/非アクティブ化イベントリスナ352aによって生成及び/又は提供されてもよい。視覚情報は、ディスプレイユーティリティGUIの要素及びレイアウトを定義することができる。更に、ディスプレイユーティリティGUIに関する状態情報は、GUIが「表示」又は「アクティブ」であることを反映するように変更されてもよく、「アクティブ」モードが有効化されてもよい。動作608では、視覚情報を映像情報にオーバーレイすることができる。視覚情報がオーバーレイされた映像情報は、ディスプレイに提示され得る。
【0046】
いくつかの実施形態では、視覚情報は、既定の表示位置情報に従って映像情報にオーバーレイされる。換言すれば、ディスプレイユーティリティGUIは、常に略同じ既定の位置で表示されるため、視覚情報を映像情報にオーバーレイするためのプロセスは、既定の表示位置を含んでもよい。他の実施形態では、ディスプレイユーティリティGUIは、異なる位置に表示されてもよい。例えば、一実施形態では、ディスプレイ位置情報は、ディスプレイユーティリティGUIの表示をユーザの手/指の位置に関連付けられた接触イベントと整合させるように決定及び/又は調整されてもよい。
【0047】
図6Bは、本開示の実施形態に係る、グラフィカルオーバーレイでのディスプレイユーティリティGUIの提示に関連付けられた操作のフローチャートである。動作612では、接触感知面での「接触」イベント(又は、本開示に記載されるように、接触は接触感知領域との物理的接触と近接の両方を含むため、「ホバー」イベント)に関連付けられた位置情報を受信することができる。操作614では、ディスプレイユーティリティGUI及び位置情報の状態に応答して、手位置変更イベントを生成することができる。一実施形態では、ディスプレイユーティリティGUIの状態は、「表示」又は「アクティブ」であってもよい。操作616では、ディスプレイユーティリティGUIに関連付けられた位置情報及び視覚情報を、手位置変更イベントに応答して提供することができる。一実施形態では、ディスプレイ位置情報及び視覚情報は、手位置変更352bイベントリスナによって生成及び/又は提供されてもよい。表示位置情報は、表示されている間に、ディスプレイユーティリティGUI要素が1つ以上の接触感知面と位置合わせされるように、ディスプレイユーティリティGUI要素の位置に関する情報を含んでもよい。
【0048】
一実施形態では、手又は指の検出された存在に応答して、ホバーイベントが生成されてもよい。ユーティリティGUIは、ホバーイベントに応答してディスプレイに提示されてもよい。一実施形態では、指及び/又は手が接触感知領域上でホバーしていることに応答して、ユーザの指を表す画像がディスプレイに提示されてもよい。画像は、視覚ボタンを含むユーティリティGUIに対してユーザの指及び/又は手を示すことができる。一実施形態では、ユーザの指は、グラフィカルオーバーレイ、例えば、ユーティリティGUIを提示する同じグラフィカルオーバーレイ又は別のグラフィカルオーバーレイに提示されてもよい。一実施形態では、ユーザの手を表す視覚情報は、映像情報に符号化され、ディスプレイ出力に提示されてもよい。ユーザの指及び/又は手が移動するにつれ、手及び/又は指のオーバーレイされた画像を変更することができる。更に、手及び/又は指がディスプレイに平行に移動するにつれ、画像は、視覚ボタンを含むユーティリティGUIの要素に近づく、又は離れる手及び/又は指を示すことができる。
【0049】
図6Cは、本開示の実施形態に係る、グラフィカルオーバーレイによるディスプレイユーティリティGUIの表示に関連付けられたプロセス620のフローチャートである。動作622では、接触感知面での接触イベントに関連付けられた位置情報を受信することができる。動作624では、ディスプレイユーティリティGUI及び位置情報の状態に応答して、メニュー変更イベントを生成することができる。一実施形態では、メニュー変更イベントは、表示されたGUIメニューのレイアウト及び/又は組成の変更に関連付けられたGUI要素の判定された操作に応答して生成されてもよい。動作626では、メニュー変更イベントに応答して、ディスプレイユーティリティGUIに関連付けられた視覚情報を提供することができる。視覚情報は、現在ディスプレイに提示されているものとは異なるレイアウトを含め、GUI要素及びレイアウトに関する情報を含むことができる。一実施形態では、視覚情報は、メニュー変更352cイベントリスナによって生成及び提供されてもよい。動作628では、視覚情報を映像情報にオーバーレイすることができる。
【0050】
図6Dは、本開示の実施形態に係る、グラフィカルオーバーレイで提示されるディスプレイユーティリティGUIの処理操作に関連付けられたプロセス630のフローチャートである。動作632では、接触感知面での接触イベントに関連付けられた位置情報が受信される。動作634では、位置情報に応答してボタン選択イベントが生成される。動作636では、ボタン選択イベントに応答して入力パラメータを提供することができる。一実施形態では、入力パラメータは、ボタン選択352dイベントリスナによって生成及び提供されてもよい。入力パラメータは、ディスプレイシステムの特性(例えば、音量、解像度、輝度、色合い、色、言語選択、映像モード、スクリーン調整、入力選択など)と関連付けることができる。入力パラメータは、入力パラメータに応答するディスプレイシステムの特性に関連付けられた1つ以上の設定を制御する(例えば、制御変数を変更する)ことができるディスプレイユーティリティに提供されてもよい。このような設定を制御することにより、ディスプレイシステムのディスプレイへの視覚的及び/又は音声変化が生じ得る。一実施形態では、入力パラメータは、ディスプレイユーティリティインターフェイスによってディスプレイユーティリティに提供されてもよい。
【0051】
いくつかの実施形態では、ボタン選択イベントに応答して、入力パラメータの前に視覚インジケータを提供することができる。図6Eは、本開示の実施形態に係る、グラフィカルオーバーレイで提示されるディスプレイユーティリティGUIの処理操作に関連付けられたプロセス640のフローチャートである。操作642では、接触感知面における接触イベントに関連付けられた位置情報が受信される。動作644では、位置情報に応答してボタン選択イベントが生成される。操作646では、視覚インジケータ(例えば、フェードイン、ハイライト、輪郭実線など)を含む視覚情報が、位置情報及びボタン選択に関連付けられたGUI要素の状態に応答して提供されてもよい。GUI要素の状態は、指が容量タッチボタンの上方にあること、又は容量タッチボタンを一旦タップしたことを示す「指のホバー」であってもよい。動作648では、視覚インジケータを含む視覚情報を映像情報にオーバーレイしてもよい。視覚インジケータを含む視覚情報がディスプレイに提示されているが、ディスプレイユーティリティGUIの1つ以上の要素が視覚インジケータと共に表示されてもよい。
【0052】
図7Aは、本開示の実施形態に係る、ディスプレイシステム300の使用に関連付けられたプロセス700のフローチャートである。ステップ702において、ユーザは、ディスプレイシステムの後面に手を伸ばすことができる。様々な実施形態では、ユーザは、ディスプレイシステムの側部周囲又はディスプレイシステムの上面の上方を超えて後面に手を伸ばすことができる。ステップ704において、ユーザは、ディスプレイシステムの後面に位置する手近接センサに接触することができる。手近接センサは、ディスプレイの縁部付近に配置され、容量性タッチセンサを使用してもよい。容量性タッチボタンは、ディスプレイシステムの側部周囲又は上部の上方を超えて手を伸ばすユーザが、手近接センサの上方又はそれを越えて手を伸ばすことができるように配置されてもよい。ステップ706において、ディスプレイユーティリティに関するグラフィカルユーザインターフェイスがディスプレイに提示されている間、グラフィカルユーザインターフェイスの背後に位置する1つ以上の容量性タッチボタンを操作することによって、グラフィカルユーザインターフェイスの1つ以上の視覚ボタンを操作する。ユーザの視覚ボタンの操作を示し、ユーザが指を見ることなく、視覚ボタンがどんな操作をしているか分かるのを助ける視覚インジケータが、ディスプレイに提示されてもよい。
【0053】
図7Bは、本開示の実施形態に係る、ディスプレイシステム300の使用に関連付けられたプロセス710のフローチャートである。プロセス710は、グラフィカルユーザインターフェイスを提示するディスプレイシステムの非表示面に位置する1つ以上の容量性タッチボタンを操作することによって、グラフィカルユーザインターフェイスの1つ以上の視覚ボタンを操作している間に実行されてもよい。動作712では、1つ以上の視覚ボタンをディスプレイに提示することができる。動作714では、1つ以上の視覚ボタンの選択は、ディスプレイに提示された視覚インジケータによって視覚的に示すことができる。動作716では、ディスプレイシステムの1つ以上の設定への変更の表示をディスプレイに提示することができる。1つ以上の設定への変更は、ディスプレイ特性、例えば、輝度、解像度、色合い、色、音量(音声出力が存在する場合)などの変更に時間的に近くすることができる。
【0054】
既に述べたように、本開示の実施形態は、ディスプレイシステムの幅又は深さプロファイルを低減する製造者の能力に対する制約をなくす。本開示の実施形態は、当業者にとって自明であろう多くの他の利点を有する。例えば、接触感知面とディスプレイとを分離することにより、接触センサにおいてディスプレイにより(例えば、ディスプレイデータ線により)誘導されて、タッチディスプレイでの「偽のタッチ」を引き起こし得るノイズを低減する。
【0055】
特定の実施形態は、ディスプレイ設定を参照して説明されているが、本明細書に記載されるユーザインターフェイスは、ディスプレイシステム上の固有のアプリケーションを選択及び起動するために使用され得ることも具体的に企図される。このような固有のアプリケーションの選択及び起動のためのメニュー、並びに固有のアプリケーションに関するグラフィカルインターフェイスは、グラフィカルオーバーレイによってディスプレイに提示されてもよい。
【0056】
一実施形態では、冷蔵庫、オーブン、マイクロ波、洗濯機、又は乾燥機などの器具は、容量性ボタンを有してもよく、容量性ボタンは、器具の動作に関連するパラメータ(例えば、調理又は洗浄時間など)と、ユーティリティアプリケーションのユーティリティGUIオーバーレイとを表示するように構成されたディスプレイシステムに動作可能に結合されてもよい。容量性ボタンを操作することによって、ユーザが、器具の動作に関連する設定を操作できるようにしてもよい。
【0057】
本明細書に記載の機能ユニットの多くは、それらの実施独立性をより具体的に強調するために、モジュール、スレッド、又はプログラミングコードの他のセグリゲーションとして図示、説明、又は標識化されてもよい。モジュールは、ある形態又は別の形態で、少なくとも部分的にハードウェアに実装されてもよい。例えば、モジュールは、カスタムVLSI回路又はゲートアレイ、ロジックチップ、トランジスタ、又は他の別個の構成要素などの既製の半導体を備えるハードウェア回路として実装されてもよい。モジュールはまた、フィールドプログラマブルゲートアレイ、プログラマブルアレイ論理、プログラマブル論理デバイスなどプログラマブルハードウェアデバイスに実装されてもよい。
【0058】
モジュールはまた、様々な種類のプロセッサによる実行のために、物理記憶デバイス(例えば、コンピュータ可読記憶媒体)、メモリ、又はそれらの組み合わせに記憶されたソフトウェア又はファームウェアを使用して実装されてもよい。
【0059】
実行可能コードの識別されたモジュールは、例えば、例えば、スレッド、オブジェクト、プロシージャ、又は関数として編成され得るコンピュータ命令の1つ以上の物理ブロック又は論理ブロックを含んでもよい。それにもかかわらず、実行可能な識別されたモジュールは、物理的に一緒に位置付けられる必要はないが、論理的に一緒に結合されたときにモジュールを含み、モジュールの規定の目的を達成する、異なる場所に記憶された異なる命令を含んでよい。
【0060】
実際に、実行可能コードのモジュールは、単一の命令、又は多くの命令であってもよく、異なるプログラムの間のいくつかの異なるコードセグメントにわたって、またいくつかの記憶装置又はメモリデバイスにわたって分散されてもよい。同様に、動作データは、モジュール内で識別され、本明細書に例示されてもよく、任意の好適な形態で具現化され、任意の好適な種類のデータ構造内で編成されてもよい。動作データは、単一のデータセットとして収集されてもよく、又は異なる記憶デバイスにわたって異なる場所に分散されてもよく、少なくとも部分的には、単にシステム又はネットワーク上の電子信号として存在してもよい。モジュール又はモジュールの一部分がソフトウェアに実装される場合、このソフトウェア部分は、本明細書でコンピュータ可読媒体と称される1つ以上の物理デバイスに記憶される。
【0061】
いくつかの実施形態では、このソフトウェア部分は、このソフトウェア部分又はその表現がある期間にわたって同一の物理的位置に存続するように、非一時的状態で記憶される。更に、いくつかの実施形態では、このソフトウェア部分は、非一時的状態及び/又はこのソフトウェア部分を表す信号を記憶することができるハードウェア要素を含む1つ以上の非一時的記憶デバイスに記憶される。ただし、非一時的記憶デバイスの他の部分は、信号の変更及び/又は送信を実行し得る。非一時的記憶デバイスの例は、フラッシュメモリ及びランダムアクセスメモリ(RAM)である。非一時的記憶デバイスの別の例としては、ある期間にわたって、このソフトウェア部分を表す信号及び/又は状態を記憶できるリードオンリーメモリ(read-only memory、ROM)が挙げられる。しかしながら、信号及び/又は状態を記憶する能力は、記憶された信号及び/又は状態と同一である、又はこれらを表す信号を送信する更なる機能によって低下しない。例えば、プロセッサは、対応するソフトウェア命令を実行するために、ROMにアクセスして記憶された信号及び/又は状態を表す信号を取得し得る。
【0062】
本開示は、特定の例示される実施形態に関して本明細書に記載されているが、当業者は、本発明がそのように限定されないことを認識し、理解するであろう。むしろ、以下に請求されるような本発明の範囲及びその法的均等から逸脱することなく、例示及び説明される実施形態に対する多くの追加、削除、及び修正を行うことができる。加えて、一実施形態の特徴は、別の開示した実施形態の特徴とも組み合わせることができ、これも本発明の範囲内に包含される。
【0063】
本開示の更なる非限定的な実施形態は、以下のとおりである。
【0064】
実施形態1:ディスプレイシステムであって、ディスプレイシステムの後面に位置する接触感知ユーザインターフェイスと、グラフィカルユーザインターフェイス(GUI)を提示するように構成されたディスプレイであって、GUIが、接触感知ユーザインターフェイスと対話するように構成されたアクティブ化可能領域を含む、ディスプレイと、
GUIのアクティブ化領域に応答して、ディスプレイシステムの特性に関連付けられた設定を変更するように構成されたディスプレイシステムコントローラと、を備える、ディスプレイシステム。
【0065】
実施形態2:接触感知ユーザインターフェイスが接触面を備える、実施形態1に記載のディスプレイシステム。
【0066】
実施形態3:接触感知面が、物体の物理的接触及び物体の近接のうちの少なくとも1つに応答するように適合されている、実施形態1及び2のいずれかに記載のディスプレイシステム。
【0067】
実施形態4:ディスプレイが、接触感知ユーザインターフェイス上の1つ以上の第2の位置の実質的に前における、ディスプレイ上の1つ以上の第1の位置に、1つ以上のアクティブ化可能領域を提示するように構成されている、実施形態1~3のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0068】
実施形態5:1つ以上の第1の位置及び1つ以上の第2の位置が、互いに実質的に対向している、実施形態1~4のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0069】
実施形態6:後面が、実質的に1つ以上の第2の位置に物理トポグラフィ的特徴部を備える、実施形態1~5のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0070】
実施形態7:物理トポグラフィ的特徴部が、隆起部と、テクスチャと、エッチングと、凹部と、凸部と、これらの組み合わせを備える、実施形態1~6のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0071】
実施形態8:ディスプレイが、ディスプレイシステムの映像入力で受信した映像にオーバーレイされたGUIを提示するように構成されている、実施形態1~7のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0072】
実施形態9:ディスプレイが、ディスプレイシステムの映像入力で受信した映像が示されないデフォルト画像にオーバーレイされたGUIを提示するように構成されている、実施形態1~8のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0073】
実施形態10:ディスプレイシステムの特性が、輝度、色調、解像度、色、映像モード、言語、スクリーン調整、及び入力選択のうちの1つ以上を備える、実施形態1~9のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0074】
実施形態11:音声出力を更に備え、ディスプレイシステムの特性のうちの少なくとも1つが、音声出力に関連付けられた音量である、実施形態1~10のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0075】
実施形態12:映像情報を受信するように構成された映像入力と、映像プロセッサと、を更に備え、映像プロセッサが、グラフィカルユーザインターフェイスに関連付けられた視覚情報を、映像入力で受信した映像情報にオーバーレイするように構成されている、実施形態1~11のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0076】
実施形態13:メモリに記憶されたGUIアプリケーション命令を更に備え、命令は、プロセッサによって実行されている間、プロセッサが、GUIに関連付けられた1つ以上のイベントを生成及び/又は処理することを可能にするように適合されている、実施形態1~12のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0077】
実施形態14:1つ以上のイベントが、アクティブ化可能領域に関連付けられている、実施形態1~13のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0078】
実施形態15:1つ以上のイベントが、アクティブ化イベントと、非アクティブイベントと、手位置変更イベントと、ホバーイベントと、メニュー変更イベントと、ボタン選択イベントと、スライダ選択イベントとを備える、実施形態1~14のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0079】
実施形態16:タッチセンサと、タッチセンサから受信した感知タッチ信号を検出し、検出された感知タッチ信号に応答してGUIアプリケーションに位置情報を提供するように構成されたタッチコントローラと、を更に備える、実施形態1~15のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0080】
実施形態17:タッチコントローラが、プロセッサと、1つ以上の命令を記憶するメモリと、を備え、命令は、プロセッサによって実行されるとき、プロセッサが、GUIアプリケーションに関連付けられた機能、タスク、又は活動を実行することを可能にするように適合されている、実施形態1~16のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0081】
実施形態18:タッチコントローラが、感知タッチ信号に応答してタッチ検出及びタッチ処理を実行するように構成された1つ以上の埋込みユニットを更に備える、実施形態1~17のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0082】
実施形態19:タッチコントローラがマイクロプロセッサを備え、1つ以上の埋込みユニットのうちの少なくとも1つが、マイクロプロセッサに割り込むことなくコア動作を実行するように構成されている、実施形態1~18のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0083】
実施形態20:ディスプレイが、アクティブ化イベントに応答してグラフィカルユーザインターフェイスを提示するように構成されている、実施形態1~19のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0084】
実施形態21:アクティブ化イベントが手近接イベントである、実施形態1~20のいずれか1つに記載のディスプレイシステム。
【0085】
実施形態22:システムであって、1つ以上のタッチセンサから受信した感知タッチ信号を検出し、検出された感知タッチ信号に応答してタッチ情報を判定するように構成されたタッチ感知サブシステムと、メモリ及びプロセッサであって、メモリが1つ以上の実行可能な命令を有し、実行可能命令は、プロセッサによって実行されている間、プロセッサが、タッチ情報に応答して1つ以上のGUI要素を識別し、識別された1つ以上のGUI要素に応答して1つ以上のイベントを生成することを可能にするように適合されている、メモリ及びプロセッサと、を備える、システム。
【0086】
実施形態23:タッチ情報が位置情報であり、更に、1つ以上の実行可能命令は、プロセッサが、位置情報と1つ以上の接触感知ボタンに対応する記憶された位置情報とを比較し、比較に応答して接触した接触感知ボタンを識別することを可能にするように適合されている、実施形態22に記載のシステム。
【0087】
実施形態24:位置情報が、1つ以上の接触センサのうちの1つの接触センサに関連付けられた接触感知面上の第1の位置を示し、接触した接触感知ボタンが第1の位置に関連付けられている、実施形態22及び23に記載のシステム。
【0088】
実施形態25:1つ以上の実行可能命令は、プロセッサが、第2の位置情報と1つ以上の接触感知ボタンに対応する記憶された位置情報とを比較し、比較に応答して第2の接触した接触感知ボタンを識別することを可能にするように適合されている、実施形態22~24のいずれか1つに記載のシステム。
【0089】
実施形態26:第2の位置情報が、1つ以上の接触センサのうちの1つの接触センサに関連付けられた接触感知面上の第2の位置を示し、第2の接触した接触感知ボタンが、第2の位置に関連付けられている、実施形態22~26のいずれか1つに記載のシステム。
【0090】
実施形態27:タッチ情報がタッチセンサ識別子であり、1つ以上の実行可能命令は、プロセッサが、タッチセンサ識別子と1つ以上の接触感知ボタンに対応する記憶されたタッチセンサ識別子とを比較し、比較に応答して接触した接触感知ボタンを識別することを可能にするように適合されている、実施形態22~26のいずれか1つに記載のシステム。
【0091】
実施形態28:方法であって、1つ以上のタッチセンサから受信した感知タッチ信号を検出するステップと、検出された感知信号に応答してタッチ情報を判定するステップと、タッチ情報に応答して、ディスプレイユーティリティオーバーレイの1つ以上のグラフィカルユーザインターフェイス(GUI)要素を識別するステップと、
識別された1つ以上のGUI要素に応答して1つ以上のイベントを生成するステップと、を含む、方法。
【0092】
実施形態29:システムであって、1つ以上のタッチセンサから受信した感知タッチ信号を検出し、検出された感知タッチ信号に応答してタッチ情報を判定するように構成されたタッチ感知サブシステムと、メモリ及びプロセッサであって、メモリが1つ以上の実行可能な命令を有し、実行可能命令は、プロセッサによって実行されている間、プロセッサが、タッチ情報に応答してアクティブ化イベントを識別し、タッチ情報に応答してグラフィカルユーザインターフェイス(GUI)オーバーレイをアクティブ化することを可能にするように適合されている、メモリ及びプロセッサと、を備える、システム。
【0093】
実施形態30:1つ以上の実行可能命令は、プロセッサが、測定された感知タッチに応答して接触感知ボタンを識別することを可能にするように適合されている、実施形態29に記載のシステム。
【0094】
実施形態31:接触感知ボタンが手又は指近接センサである、実施形態29及び30のいずれかに記載のシステム。
【0095】
実施形態32:タッチ感知サブシステムが、検出された感知タッチ信号に応答して、接触感知面における1つ以上の位置を判定するように更に構成され、1つ以上の実行可能命令は、プロセッサが、接触感知面における1つ以上の位置とディスプレイ上の1つ以上の対応する位置との間のオフセットを決定し、ディスプレイ上の1つ以上の位置が、1つ以上の表示されたGUI要素に関連付けられ、オフセットに応答して1つ以上の調整を生成することを可能にするように適合されている、実施形態29~31のいずれか1つに記載の実施形態。
【0096】
実施形態33:1つ以上の調整に応答して、オンスクリーンディスプレイプロセッサに視覚情報を送信するように構成されたディスプレイユーティリティを更に備える、実施形態29~32のいずれか1つに記載のシステム。
【0097】
実施形態34:タッチ感知サブシステムが、検出された感知タッチ信号に応答して、接触感知面における1つ以上の位置を判定するように更に構成され、1つ以上の実行可能命令は、プロセッサが、1つ以上の位置に応答して1つ以上の視覚インジケータを表す情報を含む視覚情報を生成し、視覚情報を映像情報でオーバーレイすることを可能にするように適合されている、実施形態29~33のいずれか1つに記載のシステム。
【0098】
実施形態35:1つ以上の視覚インジケータを、アクティブ化されたGUIオーバーレイと共に提示するようにディスプレイを制御するように構成されたディスプレイコントローラを更に備える、実施形態29~34のいずれか1つに記載のシステム。
【0099】
実施形態36:方法であって、1つ以上のタッチセンサから受信した感知タッチ信号を検出するステップと、検出された感知信号に応答してタッチ情報を判定するステップと、タッチ情報に応答してアクティブ化イベントを識別するステップと、
タッチ情報に応答してグラフィカルユーザインターフェイス(GUI)オーバーレイをアクティブ化するステップと、
を含む、方法。
【0100】
実施形態37:器具であって、ハウジングの後面に配置された接触感知面を備えるハウジングと、グラフィカルユーザインターフェイス(GUI)を提示するように構成されたディスプレイと、接触感知面の操作に応答して、ディスプレイに提示されたGUIとの対話を可能にするように構成されたタッチユーザインターフェイス(UI)と、
を備える、器具。
【0101】
実施形態38:タッチUIが、接触感知面における接触に応答するように構成された1つ以上の容量性タッチセンサを含む、実施形態37に記載の器具。
【0102】
実施形態39:器具が、テレビ又はモニタのうちの1つである、実施形態37及び38に記載の器具。
【0103】
実施形態40:ハウジングがベゼルを有していない、実施形態37~39のいずれか1つに記載の器具。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図7A
図7B