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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-07
(45)【発行日】2023-04-17
(54)【発明の名称】スパイラルダクト接続構造
(51)【国際特許分類】
   F24F 13/02 20060101AFI20230410BHJP
   F16L 15/06 20060101ALI20230410BHJP
【FI】
F24F13/02 A
F16L15/06
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019004415
(22)【出願日】2019-01-15
(65)【公開番号】P2020112324
(43)【公開日】2020-07-27
【審査請求日】2021-10-04
(73)【特許権者】
【識別番号】591225394
【氏名又は名称】株式会社新富士空調
(74)【代理人】
【識別番号】100126561
【弁理士】
【氏名又は名称】原嶋 成時郎
(72)【発明者】
【氏名】梶野 勇
【審査官】渡邉 聡
(56)【参考文献】
【文献】実開平04-134992(JP,U)
【文献】特開2017-040391(JP,A)
【文献】特開2003-202149(JP,A)
【文献】特開2003-074957(JP,A)
【文献】特開2010-106961(JP,A)
【文献】特開2008-208953(JP,A)
【文献】特開平06-066394(JP,A)
【文献】登録実用新案第3199438(JP,U)
【文献】登録実用新案第3133055(JP,U)
【文献】特開平08-303000(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 13/02
F16L 15/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハゼ接合部が表面から突出している第1のスパイラルダクトと第2のスパイラルダクトとを接続するスパイラルダクト接続構造であって、
前記第1のスパイラルダクトの一端部に内側に突出するガイド部が、前記第2のスパイラルダクトのハゼ接合部の螺旋状の軌跡と同等な軌跡上に形成され、
前記第1のスパイラルダクトの一端部に前記第2のスパイラルダクトの一端部が回転しながら挿入され、前記第1のスパイラルダクトのガイド部と前記第2のスパイラルダクトのハゼ接合部とがネジのように螺合することで、前記第1のスパイラルダクトと前記第2のスパイラルダクトとが接続されている、
ことを特徴とするスパイラルダクト接続構造。
【請求項2】
前記ガイド部が点在的に形成されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のスパイラルダクト接続構造
【請求項3】
前記第1のスパイラルダクトへの前記第2のスパイラルダクトの挿入量を規制する規制部を備える、
ことを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載のスパイラルダクト接続構造。
【請求項4】
前記第1のスパイラルダクトと前記第2のスパイラルダクトの外径が同径に設定され、前記第2のスパイラルダクトの一端部が縮径されて前記第1のスパイラルダクトの一端部に挿入されている、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のスパイラルダクト接続構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スパイラルダクト同士を接続するスパイラルダクト接続構造関する。
【背景技術】
【0002】
スパイラルダクト同士を接続する場合、従来、スパイラルダクト用の継手を使用していた。この継手は、円管状で、中央部に表面から突出する凸部が、全周に延びて形成されている(例えば、非特許文献1参照。)。そして、継手の一端部を一方のスパイラルダクトの一端部に挿入し、継手の他端部を他方のスパイラルダクトの一端部に挿入する。次に、継手の端部とスパイラルダクトの端部との重なり部をビスやリベットで複数箇所固定し、重なり部を覆うようにテーピングするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】「標準ダクトテキスト」一般社団法人 全国ダクト工業団体連合会 編集発行、平成25年7月、p.47
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来の接続方法では、継手の端部とスパイラルダクトの端部との重なり部をビスやリベットで複数箇所固定しなければならないため、多大な労力と時間とを要していた。しかも、実際の建築現場においては、作業空間が狭いために作業がしづらかったり、他の作業との関係で作業が行えなかったりする場合があり得る。このため、適正な箇所に適正な数だけビスやリベットで固定することができない場合が生じ得、作業品質が保たれないおそれがあった。
【0005】
そこで本発明は、スパイラルダクト同士を適正かつ容易に接続することを可能にする、スパイラルダクト接続構造提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、ハゼ接合部が表面から突出している第1のスパイラルダクトと第2のスパイラルダクトとを接続するスパイラルダクト接続構造であって、前記第1のスパイラルダクトの一端部に内側に突出するガイド部が、前記第2のスパイラルダクトのハゼ接合部の螺旋状の軌跡と同等な軌跡上に形成され、前記第1のスパイラルダクトの一端部に前記第2のスパイラルダクトの一端部が回転しながら挿入され、前記第1のスパイラルダクトのガイド部と前記第2のスパイラルダクトのハゼ接合部とがネジのように螺合することで、前記第1のスパイラルダクトと前記第2のスパイラルダクトとが接続されている、ことを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のスパイラルダクト接続構造において、前記ガイド部が点在的に形成されている、ことを特徴とする。
【0007】
請求項に記載の発明は、請求項1または2に記載のスパイラルダクト接続構造において、前記第1のスパイラルダクトへの前記第2のスパイラルダクトの挿入量を規制する規制部を備える、ことを特徴とする。
【0008】
請求項に記載の発明は、請求項1から3に記載のスパイラルダクト接続構造において、前記第1のスパイラルダクトと前記第2のスパイラルダクトの外径が同径に設定され、前記第2のスパイラルダクトの一端部が縮径されて前記第1のスパイラルダクトの一端部に挿入されている、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に記載の発明によれば、第1のスパイラルダクトのガイド部と第2のスパイラルダクトのハゼ接合部とが螺合することで、2つのスパイラルダクトが接続されている。つまり、ネジのような螺合によって接続されるため、2つのスパイラルダクトが強固に接続されて容易に抜けることがなく、ガイド部とハゼ接合部とを螺合させるだけでよい。このため、従来のようにビスやリベットで複数箇所固定する必要がなく、ビスやリベットの固定漏れや作業品質のバラツキがない。この結果、スパイラルダクト同士を適正かつ容易に接続することが可能となる。
【0012】
請求項に記載の発明によれば、第1のスパイラルダクトへの第2のスパイラルダクトの挿入量が規制部によって規制されるため、第2のスパイラルダクトの挿入量を適正にして、スパイラルダクト同士をより適正に接続することが可能となる。
【0013】
請求項に記載の発明によれば、第1のスパイラルダクトと第2のスパイラルダクトの外径が同径に設定されているため、第2のスパイラルダクトの一端部を第1のスパイラルダクトの一端部に挿入した状態で、全長にわたって同径のスパイラルダクトとして、2つのスパイラルダクトが接続される。このため、外観が良好になるばかりでなく、断熱処理などを適正かつ容易に行うことが可能となる。しかも、第2のスパイラルダクトの一端部が縮径されて第1のスパイラルダクトの一端部に挿入されるため、第1のスパイラルダクトに挿入、接続するための部材を別途第2のスパイラルダクトに設ける必要がなく、構成を簡易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】この発明の実施の形態1に係るスパイラルダクト接続構造の接続前の状態を示す正面図である。
図2図1のスパイラルダクト接続構造の螺旋接続状態を示す拡大断面図(図4のB-B断面図)である。
図3図1のA-A断面図である。
図4】この発明の実施の形態1に係るスパイラルダクト接続構造の接続後の状態を示す正面図である。
図5】この発明の実施の形態2に係るスパイラルダクト用継手と2つのスパイラルダクトを示す正面図である。
図6図5のスパイラルダクト用継手による螺旋接続状態を示す拡大断面図(図7のC-C断面図)である。
図7】この発明の実施の形態2に係るスパイラルダクト用継手を介して2つのスパイラルダクトを接続した状態を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、この発明を図示の実施の形態に基づいて説明する。
【0018】
(実施の形態1)
図1図4は、この発明の実施の形態を示し、図1は、この実施の形態に係るスパイラルダクト接続構造1の接続前の状態を示す正面図であり、図4は、接続後の状態を示す正面図である。このスパイラルダクト接続構造1は、第1のスパイラルダクト2と第2のスパイラルダクト3とを接続する構造であって、後述するようにして螺旋接続するものである。
【0019】
ここで、スパイラルダクトとは、帯状材を螺旋状に巻いて隣接する側縁部同士をハゼ接合して円管状に形成され、ハゼ接合部が螺旋状に表面から突出している丸ダクトである。具体的には、図2に示すように、第1のスパイラルダクト2においては、帯状板材の一方の側縁部が折り曲げられてダブルハゼ211が形成され、他方の側縁部が折り曲げられてシングルハゼ212が形成されている。この帯状板材が螺旋状に巻かれ、互いに隣接するダブルハゼ211とシングルハゼ212とが係合・接続されることで、円管状に形成されている。そして、ダブルハゼ211とシングルハゼ212との接合部である第1のハゼ接合部21が、第1のスパイラルダクト2の表面から突出して螺旋状の軌跡を有している。同様に、第2のスパイラルダクト3においても、ダブルハゼ311とシングルハゼ312との接合部である第2のハゼ接合部31が、第2のスパイラルダクト3の表面から突出して螺旋状の軌跡を有している。
【0020】
また、この実施の形態では、第1のスパイラルダクト2と第2のスパイラルダクト3の外径および内径は、後述する第2のスパイラルダクト3の一端部3aを除いて同径に形成され、かつ、2つのハゼ接合部21、31の軌跡は同じとなっている。すなわち、2つのスパイラルダクト2、3は、基本的には同じダクトであり、同一の帯状板材を同一の径で巻いて形成されたものである。
【0021】
第1のスパイラルダクト2の一端部2aには、螺旋状の軌跡上にガイド部22が形成されている。このガイド部22は、第1のスパイラルダクト2の内側に突出する凹状で、第2のスパイラルダクト3のハゼ接合部31の螺旋状の軌跡と同等な軌跡上に形成されて、第2のハゼ接合部31と螺合するようになっている。すなわち、この実施の形態では、2つのハゼ接合部21、31の軌跡が同じであるため、図1に示すように、第1のハゼ接合部21に沿った軌跡上にガイド部22が形成されている。具体的には、図2に示すように、第1のハゼ接合部21の根元側(反折り曲げ側)に隣接して形成されている。
【0022】
また、この実施の形態では、螺旋状の軌跡上にガイド部22が点在的に形成されているが、直線的に長く形成してもよい。このようなガイド部22が形成されている一端部2aの範囲、長さは、第2のスパイラルダクト3の一端部3aの長さよりもやや長く設定されている。これに対して、第1のスパイラルダクト2の全長にわたってガイド部22を形成し、第1のスパイラルダクト2をどこで切断しても両端部にガイド部22が現れるようにしてもよい。
【0023】
また、第2のスパイラルダクト3の一端部3aは、縮径されて第1のスパイラルダクト2の一端部2aに挿入、装着できるようになっている。すなわち、図3に示すように、一端部3aは、内側に突出する凹状で軸方向に延びる逃し部32が複数形成されることで、内側に絞られて径が小さく形成されている。この一端部3aの外径は、第1のスパイラルダクト2の内径よりもやや小さく設定され、第2のハゼ接合部31がガイド部22と螺合できるようになっている。また、一端部3aにおける第2のハゼ接合部31は、一端部3a以外の第2のハゼ接合部31とほぼ同等の軌跡であり、ガイド部22と螺合するようになっている。
【0024】
このように、一端部3aが第1のスパイラルダクト2に挿入、接続可能な外径に設定され、一端部3a以外の外径と第1のスパイラルダクト2の外径とが同径に設定されている。また、一端部3a以外の部分(本管部)と一端部3aとの堺である段差部33が、規制部を構成している。すなわち、一端部3aを第1のスパイラルダクト2に挿入して、第1のスパイラルダクト2の端縁が段差部33に当たることで、第1のスパイラルダクト2への第2のスパイラルダクト3の挿入量が規制される。このような一端部3aの長さは、一端部3aを第1のスパイラルダクト2に挿入することで、安定して2つのスパイラルダクト2、3が接続されるように設定されている。
【0025】
そして、第1のスパイラルダクト2の一端部2aに第2のスパイラルダクト3の一端部3aが挿入され、第1のスパイラルダクト2のガイド部22と第2のスパイラルダクト3のハゼ接合部31とが螺合することで、第1のスパイラルダクト2と第2のスパイラルダクト3とが接続されている。すなわち、ガイド部22に第2のハゼ接合部31を沿わせて例えば第2のスパイラルダクト3を回転させながら、第2のスパイラルダクト3の一端部3aを第1のスパイラルダクト2の一端部2aに挿入する。これにより、図2図4に示すように、第2のスパイラルダクト3の一端部3aのハゼ接合部31がガイド部22に螺合して、2つのスパイラルダクト2、3が螺旋接続される。
【0026】
以上のように、このスパイラルダクト接続構造1によれば、第1のスパイラルダクト2のガイド部22と第2のスパイラルダクト3のハゼ接合部31とが螺合することで、2つのスパイラルダクト2、3が接続されている。つまり、ネジのような螺合によって接続されるため、2つのスパイラルダクト2、3が強固に接続されて容易に抜けることがなく、ガイド部22と第2のハゼ接合部31とを螺合させるだけでよい。このため、従来のようにビスやリベットで複数箇所固定する必要がなく、ビスやリベットの固定漏れや作業品質のバラツキがない。この結果、2つのスパイラルダクト2、3を適正かつ容易に接続することが可能となる。
【0027】
また、第1のスパイラルダクト2への第2のスパイラルダクト3の挿入量が段差部33によって規制されるため、第2のスパイラルダクト3の挿入量を適正にして、2つのスパイラルダクト2、3をより適正に接続することが可能となる。すなわち、第1のスパイラルダクト2の端縁が段差部33に当たるまで第2のスパイラルダクト3を第1のスパイラルダクト2に挿入するだけで、適正かつ容易に接続することが可能となる。
【0028】
さらに、第1のスパイラルダクト2と第2のスパイラルダクト3の外径が同径に設定されているため、第2のスパイラルダクト3の一端部3aを第1のスパイラルダクト2の一端部2aに挿入した状態で、全長にわたって同径のスパイラルダクトとして、2つのスパイラルダクト2、3が接続される。このため、外観が良好になるばかりでなく、断熱処理などを適正かつ容易に行うことが可能となる。しかも、第2のスパイラルダクト3の一端部3aが縮径されて第1のスパイラルダクト2の一端部2aに挿入されるため、第1のスパイラルダクト2に挿入、接続するための部材を別途第2のスパイラルダクト3に設ける必要がなく、構成を簡易にすることができる。
【0029】
(実施の形態2)
図5図7は、この発明の実施の形態を示し、図5は、この実施の形態に係るスパイラルダクト用継手6と2つのスパイラルダクト4、5を示す正面図である。このスパイラルダクト用継手6は、第1のスパイラルダクト4と第2のスパイラルダクト5とを接続するための継手であり、この実施の形態では、2つのスパイラルダクト4、5は、同形状のダクトとなっている。すなわち、外内径およびハゼ接合部41、51の軌跡が同じで、実施の形態1のスパイラルダクト2、3と同様に、ハゼ接合部41、51がスパイラルダクト4、5の表面から突出して螺旋状の軌跡を有している。
【0030】
スパイラルダクト用継手6は、円管状で、スパイラルダクト4、5の一端部4a、5aを挿入できるように、その内径が設定されている。また、一端部6aから他端部6bにわたって、つまり、全長にわたってガイド部(第1のガイド部、第2のガイド部)61が形成されている。このガイド部61は、図6に示すように、外側に突出して断面が逆凹状(逆U字状)の突部で、第1のハゼ接合部41および第2のハゼ接合部51を収容できるように形成されている。
【0031】
このようなガイド部61が、ハゼ接合部41、51の螺旋状の軌跡と同等な軌跡で形成され、ハゼ接合部41、51がガイド部61内に螺合するようになっている。このように、この実施の形態では、2つのスパイラルダクト4、5が同形状で2つのハゼ接合部41、51が同じ軌跡であるため、一端部6aから他端部6bにわたって同じ軌跡のガイド部61が形成されている。これに対して、2つのスパイラルダクト4、5が異形状で2つのハゼ接合部41、51が異なる軌跡の場合には、一端部6aに、第1のハゼ接合部41の軌跡と同等な軌跡の第1のガイド部が形成され、他端部6bに、第2のハゼ接合部51の軌跡と同等な軌跡の第2のガイド部が形成される。
【0032】
また、スパイラルダクト用継手6の中央部の表面からボルト(規制部)62が挿入され、スパイラルダクト用継手6の内側からこのボルト62にナット(規制部、図示せず)が締め付けられている。そして、スパイラルダクト4、5の一端部4a、5aをスパイラルダクト用継手6に挿入して、スパイラルダクト4、5の端縁がボルト62またはナットに当たることで、第1のスパイラルダクト4と第2のスパイラルダクト5の挿入量が規制される。このようなスパイラルダクト4、5の挿入量つまりスパイラルダクト用継手6の長さは、安定して2つのスパイラルダクト4、5が接続されるように設定されている。
【0033】
そして、スパイラルダクト用継手6の一端部6aに第1のスパイラルダクト4の一端部4aが挿入され、ガイド部61内に第1のスパイラルダクト4のハゼ接合部41が嵌合されることで、第1のスパイラルダクト4が接続される。同様に、スパイラルダクト用継手6の他端部6bに第2のスパイラルダクト5の一端部5aが挿入され、ガイド部61内に第2のスパイラルダクト5のハゼ接合部51が嵌合されることで、第2のスパイラルダクト5が接続される。
【0034】
すなわち、ガイド部61内にハゼ接合部41、51を挿入してスパイラルダクト4、5を回転させながら、スパイラルダクト4、5の一端部4a、5aをスパイラルダクト用継手6に挿入する。これにより、図6図7に示すように、ハゼ接合部41、51がガイド部61と螺合しながらガイド部61内に収容されて、2つのスパイラルダクト4、5がスパイラルダクト用継手6に螺旋接続される。この結果、スパイラルダクト用継手6を介して2つのスパイラルダクト4、5が接続されるものである。
【0035】
以上のように、このスパイラルダクト用継手6によれば、スパイラルダクト用継手6のガイド部61内に、第1のスパイラルダクト4のハゼ接合部41と第2のスパイラルダクト5のハゼ接合部51が嵌合されることで、2つのスパイラルダクト4、5が接続される。つまり、螺旋状のガイド部61内に螺旋状のハゼ接合部41、51が嵌合して、ネジのような螺合によって接続されるため、2つのスパイラルダクト4、5が強固に接続されて容易に抜けることがなく、ガイド部61内にハゼ接合部41、51を嵌合させるだけでよい。このため、従来のようにビスやリベットで複数箇所固定する必要がなく、ビスやリベットの固定漏れや作業品質のバラツキがない。この結果、2つのスパイラルダクト4、5を適正かつ容易に接続することが可能となる。
【0036】
また、第1のスパイラルダクト4と第2のスパイラルダクト5の挿入量がボルト62またはナットによって規制されるため、2つのスパイラルダクト4、5の挿入量を適正にして、2つのスパイラルダクト4、5をより適正に接続することが可能となる。すなわち、スパイラルダクト4、5の端縁がボルト62またはナットに当たるまでスパイラルダクト4、5をスパイラルダクト用継手6に挿入するだけで、適正かつ容易に接続することが可能となる。
【0037】
以上、この発明の実施の形態について説明したが、具体的な構成は、上記の実施の形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、この発明に含まれる。例えば、上記の実施の形態では、2つのスパイラルダクト2、3、4、5が同形状の場合について説明したが、径が異なるスパイラルダクト同士や、ハゼ接合部の螺旋状の軌跡が異なるスパイラルダクト同士であってもよい。この場合、ハゼ接合部の軌跡に合わせてガイド部22、61の軌跡を変えたり、スパイラルダクト用継手6の一端部6aと他端部6bの内径を変えたりすればよい。
【0038】
また、実施の形態2において、ボルト62とナットで規制部を構成しているが、表面から内側に突出する凸部をスパイラルダクト用継手6に設けることで、スパイラルダクト4、5の挿入量を規制してもよい。さらに、ボルト62に代ってビスをスパイラルダクト用継手6に打ち込んでもよい。
【符号の説明】
【0039】
1 変形自在ダクト
2 第1のスパイラルダクト
2a 一端部
21 第1のハゼ接合部
22 ガイド部
3 第2のスパイラルダクト
3a 一端部
31 第2のハゼ接合部
32 逃し部
33 段差部(規制部)
4 第1のスパイラルダクト
4a 一端部
41 第1のハゼ接合部
5 第2のスパイラルダクト
5a 一端部
51 第2のハゼ接合部
6 スパイラルダクト用継手
6a 一端部
6b 他端部
61 ガイド部(第1のガイド部、第2のガイド部)
62 ボルト(規制部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7