(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-07
(45)【発行日】2023-04-17
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20230410BHJP
【FI】
A63F7/02 315A
A63F7/02 320
(21)【出願番号】P 2020213435
(22)【出願日】2020-12-23
【審査請求日】2022-01-17
(73)【特許権者】
【識別番号】599104196
【氏名又は名称】株式会社サンセイアールアンドディ
(74)【代理人】
【識別番号】100112472
【氏名又は名称】松浦 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100202223
【氏名又は名称】軸見 可奈子
(72)【発明者】
【氏名】西村 仁
(72)【発明者】
【氏名】井上 雄貴
(72)【発明者】
【氏名】吉田 直彦
(72)【発明者】
【氏名】木村 裕一
(72)【発明者】
【氏名】平 勇輝
【審査官】櫻井 茂樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-019836(JP,A)
【文献】特開2012-217520(JP,A)
【文献】特開2019-195578(JP,A)
【文献】特開2013-059451(JP,A)
【文献】特開2015-029780(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1当否判定条件が成立すると、それに起因して第1当否判定が行われ、その判定結果を報知する判定報知演出で大当りとなると、通常は入賞困難な第1可変入賞口が通常より入賞容易になる大当り遊技が行われ、
前記判定報知演出で前記大当りに含まれない小当りになると、前記第1可変入賞口が通常より入賞容易になって、前記大当り遊技に比べて遊技者に付与されるポイントが少ない小当り遊技が行われ、さらに、前記大当り遊技の実行後に、前記第1当否判定で前記大当りとなる確率が通常より高い確変状態が維持されるスペシャルタイムに突入
し、前記スペシャルタイム中は、前記小当りが比較的発生し易い遊技状態となる遊技機であって、
前記スペシャルタイムは、前記第1当否判定の連続実行回数である消化回数が予め定められた規定回数に到達した場合に終了し、前記消化回数が前記規定回数に到達する前に前記第1当否判定で前記大当りになった場合には、前記消化回数が0回にリセットされてリセットされた前記消化回数分だけ前記スペシャルタイムが延長される遊技機において、
1つの前記スペシャルタイム中にリセットされた前記消化回数の総数に起因するポイントに応じた特典を、
1つの前記スペシャルタイム中に発生した前記小当り遊技が実行されることにより増加したポイントに応じて遊技者に付与する遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、遊技状態が切り替わる遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の遊技機として、大当り遊技後に、大当りとなる確率が通常時に比べて高くなるスペシャルタイムに突入するものが知られている。また、スペシャルタイムは、規定回数に到達すると終了し、規定回数に到達する前に大当りを引くと、スペシャルタイムが延長されるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2015-089388号公報(段落[0036])
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述した従来の遊技機では、スペシャルタイムにおける趣向性の向上が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するためになされた請求項1の発明は、第1当否判定条件が成立すると、それに起因して第1当否判定が行われ、その判定結果を報知する判定報知演出で大当りとなると、通常は入賞困難な第1可変入賞口が通常より入賞容易になる大当り遊技が行われ、前記判定報知演出で前記大当りに含まれない小当りになると、前記第1可変入賞口が通常より入賞容易になって、前記大当り遊技に比べて遊技者に付与されるポイントが少ない小当り遊技が行われ、さらに、前記大当り遊技の実行後に、前記第1当否判定で前記大当りとなる確率が通常より高い確変状態が維持されるスペシャルタイムに突入し、前記スペシャルタイム中は、前記小当りが比較的発生し易い遊技状態となる遊技機であって、前記スペシャルタイムは、前記第1当否判定の連続実行回数である消化回数が予め定められた規定回数に到達した場合に終了し、前記消化回数が前記規定回数に到達する前に前記第1当否判定で前記大当りになった場合には、前記消化回数が0回にリセットされてリセットされた前記消化回数分だけ前記スペシャルタイムが延長される遊技機において、1つの前記スペシャルタイム中にリセットされた前記消化回数の総数に起因するポイントに応じた特典を、1つの前記スペシャルタイム中に発生した前記小当り遊技が実行されることにより増加したポイントに応じて遊技者に付与する遊技機である。
【発明の効果】
【0006】
請求項1の遊技機によれば、1つのスペシャルタイム中にリセットされた消化回数の総数に起因するポイントに応じて遊技者に特典を付与するので、従来よりスペシャルタイムにおける趣向性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図9】(A)第1実施形態におけるプレミア演出の出現率を示す表、(B)第3実施形態における2R大当り遊技におけるプレミア演出の出現率を示す表、(C)第3実施形態における10R大当り遊技におけるプレミア演出の出現率を示す表
【
図11】第3,4実施形態における大当り遊技及びST中の小当り遊技による獲得賞球数を説明するためのタイムチャート
【
図12】第6実施形態における大当り遊技及びST中の小当り遊技による獲得賞球数を説明するためのタイムチャート
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、
図1~
図10を参照して、本実施形態のパチンコ遊技機10(本発明の「遊技機」に相当する。)について説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機10は、前面を前面枠10Zにて覆われ、その前面枠10Zのガラス窓10Wを通して
図2に示す遊技板11の遊技領域R1が視認可能になっている。以下の説明において、特記しない限り「右」及び「左」とは、パチンコ遊技機10を前方から見た場合の「右」及び「左」を指すものとする。また、図面に、横方向を符号「H1」で示し、その矢印の右側を「R」、左側を「L」として示すと共に、前後方向を符号「H2」で示し、その矢印の前側を「F」、後側を「B」として示す。
【0009】
<パチンコ遊技機10の前面側の構造について>
前面枠10Zの前面のうちガラス窓10Wより上方には、1対のスピーカ10Sが備えられている。また、前面枠10Zの前面のうちガラス窓10Wより下方には、上側球貯留部26及び下側球貯留部27が上下2段にして設けられている。上側球貯留部26の上面には、後部左側に遊技球を貯留するための図示しない貯留凹部が形成されると共に、前側中央に演出用操作ボタン29Aが設けられ、さらには、演出用操作ボタン29Aの左横には、十字ボタン29B、右横には、球貸ボタン29Cと返却ボタン29Dとが設けられている。なお、上側球貯留部26の上面には、図示しない球排出ボタンも備えられ、その操作により、上側球貯留部26の貯留凹部内の遊技球が下側球貯留部27の図示しない貯留凹部に排出される。
【0010】
上側球貯留部26の貯留凹部に収容された遊技球は、下側球貯留部27の右隣に備えた操作ノブ28の回動操作に起因して遊技領域R1に打ち込まれる。また、操作ノブ28の回動操作量の変更により、遊技球を遊技領域R1の後述する左側流下領域R2に流下させる左打ちを行うか、右側流下領域R3に流下させる右打ちを行うかを打ち分けることができる。
【0011】
<遊技領域R1について>
図2に示すように、遊技領域R1は全体をガイドレール12により囲まれ、内側に遊技板11を貫通する表示開口11Hを備える。そして、表示開口11Hを通して表示装置13の表示画面13Gが視認可能になっている。また、表示開口11Hの開口縁には、表示装飾枠23が取り付けられて、表示開口11H内に遊技球が進入しないように規制している。そして、この表示装飾枠23により、遊技領域R1が表示開口11Hより左側の左側流下領域R2と、右側の右側流下領域R3とに分けられている。また、表示開口11Hの開口縁における右下部分には、複数のLED13Lを有するLED表示部13Pが設けられている。
【0012】
遊技領域R1のうち表示開口11Hの周囲には、複数の入賞口と図示しない複数の障害釘とが分散配置されている。また、遊技領域R1の下端部にはアウト口22が設けられている。そして、遊技領域R1を流下する遊技球は、何れかの入賞口かアウト口22を通って遊技板11の後側に取り込まれる。また、入賞口に遊技球が入球することは「入賞」と呼ばれ、各入賞口に遊技球が入賞すると、複数の遊技球(賞球)が上側球貯留部26の貯留凹部に払い出される。
【0013】
上記した複数の入賞口には、ポケット型の入賞口である複数の普通入賞口21、第1及び第3の始動入賞口14,16と、スライド開閉型の入賞口である第2始動入賞口15と、横回動開閉型の入賞口である大入賞口20とが含まれる。
【0014】
ポケット型の複数の普通入賞口21、第1及び第3の始動入賞口14,16は、遊技板11の前面から突出する入賞突部の上面に開口し、遊技球が1つずつ入賞可能な大きさをなしている。そして、遊技領域R1のうち表示装飾枠23より下方の領域の横方向H1の中央に第1始動入賞口14が配置されると共に、その右下に第3始動入賞口16が配置されている。また、第1始動入賞口14の左側に1対の普通入賞口21が配置されると共に、右側流下領域R3の上部に1つの普通入賞口21が配置されている。
【0015】
図3に示すように、大入賞口20は、右側流下領域R3の上下方向における途中部分に配置されている。具体的には、大入賞口20は、遊技板11の前面から突出して、表示装飾枠23の右側面に隣接する前面ダクト20Dの側面に開口し、回動扉20Tによって開閉される。その回動扉20Tは、大入賞口20の下端開口縁に沿って前後方向H2に延びる回転軸を中心に回動し、通常は、起立姿勢になって大入賞口20を閉塞していて、後述する当否判定で大当り又は小当りになったことに起因して、回動扉20Tが横に倒れて大入賞口20が開放すると共に、遊技球を大入賞口20に案内する。
【0016】
右側流下領域R3のうち表示開口11Hの下端部の右横部分には、遊技球が1つずつ通過可能な幅をなして緩やかに傾斜する傾斜ダクト部95が設けられている。また、傾斜ダクト部95の末端部は、下方に曲がって真下を向き、共通幹流路94に接続されている。さらに、共通幹流路94は、例えば、吊り鐘形をなして下方に向かって幅広になっている。そして、共通幹流路94の上端部における横方向H1の中央に、傾斜ダクト部95の末端開口である絞り開口94Aが配置されている。
【0017】
図2に示すように、共通幹流路94の下方に位置する遊技領域R1の右下部分には、入賞ユニット30が備えられている。その入賞ユニット30は、
図5に示したユニット本体31の前面にユニットカバー32を取り付けてなる。そして、ユニット本体31が、遊技領域R1の右下コーナー部で遊技板11を貫通する図示しない貫通窓に嵌め込まれて固定されている。また、ユニットカバー32は、ガラス窓10Wのガラス板の内面に重ねられ、その後面からは仕切壁33が突出している。さらには、ユニット本体31の前面からも仕切壁34が突出している。そして、ユニットカバー32とユニット本体31との間に仕切壁33,34が挟まれた状態に固定され、ユニット本体31とユニットカバー32との間に遊技球が通過する流下経路が形成されている。
【0018】
図4に示すように、遊技領域R1の右下角部は、入賞ユニット30の仕切壁33,34等によって第1~第3の流下経路91,92,93に分割されている。それら第1~第3の流下経路91,92,93は、遊技球が1つずつ流下する幅をなし、それらの入球口91A,92A,93Aは、共通幹流路94の下端部で横並びに配置されて上方を向いている。そして、右側流下領域R3に打ち込まれた遊技球で大入賞口20(
図2参照)に入賞しなかった遊技球の全てが共通幹流路94を通り、第1~第3の流下経路91,92,93の何れか1つに流れ込むようになっている。
【0019】
図4に示すように、第1流下経路91は、入賞ユニット30の上面を構成する仕切壁33の一部と、表示装飾枠23の一部とに挟まれてなり、共通幹流路94の下端部の左端に入球口91Aを備える。そして、第1流下経路91は、入球口91Aから鉛直方向に僅かに延びてから斜め左下に下るように延びている。
【0020】
第3流下経路93は、入賞ユニット30の右側面を構成する仕切壁34と、仕切壁34の下端部と交差するガイドレール12の一部と、それらと対向する仕切壁33とに挟まれてなり、共通幹流路94の下端部の右端に入球口93Aを備える。また、第3流下経路93全体は、ガイドレール12の一部を横辺とするL字形をなし、第3流下経路93を通過した遊技球は、ガイドレール12上を転動して第3始動入賞口16の下方を通過し、アウト口22に向かう。
【0021】
第2流下経路92は、入球口92Aが共通幹流路94の下端部の横方向H1における中央で、絞り開口94Aの真下に位置し、排出口92Bが第3始動入賞口16の真上に位置している。また、第2流下経路92の上端部は、遊技球の通過を検出する検出スイッチ18Sを備えた始動ゲート18になっている。さらに、第2流下経路92の途中位置から排出口92Bに亘る範囲が転動路96をなしていて、転動路96における上流寄り位置に前述の第2始動入賞口15が開口し、通常はスライド扉15Tによって閉塞されて、そのスライド扉15Tによって転動路96の一部が構成されている。
【0022】
スライド扉15Tが後方にスライドして第2始動入賞口15が開放されると転動路96上の遊技球が第2始動入賞口15に入賞する。また、第2流下経路92には、
図5の太線矢印で示されているように、転動路96の上端位置から後方に分岐してから再び転動路96に合流する分岐転動路96Bが備えられている。これにより、スライド扉15Tが開くと、分岐転動路96B上の遊技球と転動路96上の遊技球とが共に第2始動入賞口15に入賞するようになっている。一方、スライド扉15Tが閉じた状態では、遊技球がスライド扉15T及び分岐転動路96Bを通過して排出口92Bから第3始動入賞口16に向かって流下する。
【0023】
<当否判定権について>
本実施形態のパチンコ遊技機10では、始動ゲート18、第1~第3の始動入賞口14~16に遊技球が入賞すると当否判定権が発生し、その当否判定権を使用した当否判定が行われる。当否判定権には、普図判定権と、特図判定権とが設けられ、特図判定権には、第1の当否判定権と、第2の当否判定権とが設けられている。
【0024】
普図判定権は、遊技球が始動ゲート18を通過したことを「普図当否判定条件の成立」として発生し、その成立に起因して普図当否判定が行われる。普図当否判定は、表示画面13Gにて表示され、例えば、
図2に示すように、表示画面13Gの右下に1桁の数字である普通図柄13Dを、奇数と偶数とに交互に切り替わるように変動表示した後、停止表示させ、その停止表示された普通図柄13Dが、例えば、奇数であれば「当り」、偶数であれば「外れ」として報知される。そして、普図当否判定で当りになると、第2始動入賞口15のスライド扉15Tが一定時間に亘って開き、第2始動入賞口15に遊技球が入賞し易くなる。
【0025】
第1の当否判定権は、第1又は第2の始動入賞口14,15への遊技球の入賞を「第1の当否判定条件の成立」として発生し、その成立に起因して第1の当否判定が行われる。第1の当否判定は、表示画面13Gにて表示され、例えば、表示画面13Gに3つの特別図柄41,42,43を変動表示した後、順次、停止表示させ、その停止表示された特別図柄41,42,43の図柄組み合わせにて報知される。以下、このように第1の当否判定権の判定結果を報知する演出を「第1の判定報知演出」という。当否判定が大当りの場合には、停止表示された3つの特別図柄41,42,43の組み合わせが、大当りを意味する大当り図柄組み合わせ(例えば、ぞろ目)となり、小当りの場合には、小当り図柄組合せとなり、外れの場合には、外れを意味する外れ図柄組み合わせになる。また、第1の判定報知演出を行っている間、及び、後述する大当り遊技及び小当り遊技を行っている間に、第1又は第2の始動入賞口14,15に遊技球が入賞した場合には、その分の第1の当否判定権が、予め定められた上限数(例えば、最大4つ)まで保留され、それ以上は第1の当否判定権は発生しない。そして、保留された第1の当否判定権は、発生順(古い順)に使用される。
【0026】
第2の当否判定権は、第3始動入賞口16への入賞を「第2の当否判定条件の成立」として発生し、その成立に起因して第2の当否判定が行われる。第2の当否判定は、LED表示部13Pにて表示され、例えば、複数のLED13Lを点滅させて変動表示させた後、それらの点滅を停止して停止表示させ、そのときの複数のLED13Lの点灯パターンによって報知される。以下、このように第2の当否判定権の判定結果を報知する演出を「第2の判定報知演出」という。なお、LED13Lの点灯パターンは、遊技者による解読は極めて困難であるので、第3始動入賞口16への入賞に起因する第2の当否判定権の判定結果の報知は、実質的には行われないに等しい。
【0027】
第2の判定報知演出を行っている間、及び、後述する大当り遊技及び小当り遊技を行っている間に、第3始動入賞口16に遊技球が入賞した場合には、その分の第2の当否判定権が、予め定められた上限数(例えば、最大4つ)まで保留され、それ以上は第2の当否判定権は発生しない。そして、保留された第2の当否判定権は、発生順(古い順)に使用される。
【0028】
また、上述したように、第1の当否判定権同士の間及び第2の当否判定権同士の間では、発生順に当否判定権を使用して判定報知演出が開始され、第1又は第2の一方の当否判定権の判定報知演出が実行中か否かとは無関係に他方の当否判定権の判定報知演出が開始される。
【0029】
第1及び第2の当否判定の判定結果には、「大当り」と、「小当り」と、「外れ」とがあり、判定結果が「大当り」の場合には、特別図柄41,42,43が大当り図柄組み合わせで確定停止すると、表示画面13Gに後述する大当り確定映像が表示される。そして、その後、大当り遊技に移行する。また、大当り遊技が実行されている間、表示画面13Gでは、大当り遊技映像が表示される。大当り遊技映像は、第1の判定報知演出とは明らかに異なり、例えば、遊技の演出のテーマで設定されているキャラクターが勝負に勝った映像になっている。一方、判定結果が「小当り」の場合には、特別図柄41,42,43が小当り図柄組み合わせで確定停止した後、大当り確定映像のような専用の映像はなく、すぐに小当り遊技が実行される。
【0030】
「大当り」になると、規定開放時間(例えば、29秒)又は規定数(例えば、10球)の遊技球が入賞するまでの何れかの一方の条件が成立するまでの間に亘って大入賞口20が開状態となるラウンドが規定回数行われる大当り遊技が実行される。また、「小当り」になると、大入賞口20の開放時間が大当り遊技のときより短い(例えば、0.5秒)、小当り遊技が実行される。そして、大当り遊技の終了後には、次述するように、遊技状態が切り替わるが、小当り遊技の終了後に、遊技状態が変わることはない。このことから、本実施形態のパチンコ遊技機10の遊技者の間で、単に「当り」と呼ばれるときには、小当りを含まず、大当りのみを意味することがある。また、1回の大当り遊技又は小当り遊技で行われるラウンドの規定回数は、大当り遊技では、2,10回の何れかであるのに対し(
図6参照)、小当り遊技では、2回になっている。なお、本実施形態では、大入賞口20に遊技球が入賞すると、例えば、入賞1球につき10球の賞球が払い出されるようになっていて、理論値として、2ラウンド大当りの場合には200球、10ラウンド大当りでは1000球、小当り遊技1回の場合には10球の賞球が払い出されるようになっている。
【0031】
大当りになる確率は、第1の当否判定権及び第2の当否判定権の何れによる当否判定でも同じである。これに対し、小当りになる確率は、第2の当否判定権による当否判定では極めて高いのに対し(例えば、1/2)、第1の当否判定権による当否判定では、0か又は、極めて低いため実質的に0になっている。
【0032】
<大当りの特典について>
本実施形態のパチンコ遊技機10では、
図6に示すように、大当りになると、大当り遊技の終了後に、回数限定の確変遊技、所謂、スペシャルタイム(以下、「ST」という。)が実行されるようになっている。本実施形態のSTでは、普図判定が当りとなる確率は変わらずに特図判定が大当りとなる確率が通常状態(低確非時短状態)のときよりも高くなる高確非時短状態に昇格する。
図7(A)に示すように、STは、大当り遊技が終了後、連続して外れの当否判定が行われたときの連続外れ回数が、予め設定された規定上限回数(例えば、154回)に到達するまで継続する。そして、連続外れ回数が規定上限回数に到達した後は、STが終了して通常状態へと移行する。また、規定回数に到達する前に大当りになった場合には、その大当りに起因して大当り遊技が行われた後、再び規定上限回数分のSTが付与される。即ち、本実施形態のパチンコ遊技機10では、ST中に大当りを引き続ける限り、確変状態が維持されるようになっている。
【0033】
換言すれば、STは、大当りになるまでに行われた、判定結果が外れの第1及び第2の当否判定の連続実行回数である消化回数が0にリセットされて、そのリセットされた消化回数分が規定上限回数に追加されてSTの期間が延長されると言うこともできる。
【0034】
<STについて>
図8に示すように、ST中は、表示画面13Gに通常状態のときの異なる背景映像に切り替わり、その背景映像の前で特別図柄41,42,43が変動表示される。また、ST中は、遊技球を右側流下領域R3に流下させる右打ち遊技が遊技者に有利な設定になっていて、表示画面13Gに「右に打て」というメッセージを含んだ右向きの矢印44が表示されるようになっている。さらに、表示画面13Gには、右上に規定上限回数までの残り回数を示すST残回数45が表示され、当否判定の消化に伴ってカウントダウン表示される。
【0035】
STが開始され、表示画面13Gの指示に従って右打ち遊技を行うと、多くの遊技球が共通幹流路94から入賞ユニット30の第2流下経路92へと流下するようになっている(
図2参照)。そして、第2流下経路92に流下した遊技球は、遊技状態が高確非時短状態でスライド扉15Tが開放され難くなっているため、第2始動入賞口15上を通過して排出口92Bから第3始動入賞口16へと向かうようになっている。ここで、第3始動入賞口16への入賞に基づく第2の当否判定は、上述したように小当りが高い確率(例えば、1/2)で発生するようになっていて、ST中に小当りが頻繁に発生するようになっている。表示画面13Gの右下には、ST中の小当り遊技に基づき獲得したポイント数46が表示され、小当り遊技の消化に伴ってポイント数46がカウントアップされていく。
【0036】
上述した構成により、本実施形態のパチンコ遊技機10では、STの消化回数が増えれば増えるほど、遊技者が小当りによる賞球を多く獲得することができるようになっている。具体的には、
図7(B)に示すように、ST開始後、比較的早い段階、例えば、10回目で大当りとなる場合、本実施形態では、小当りが例えば、1/2の確率で発生するため、その消化回数の半分の5回で小当りとなり、5回分の小当り遊技の賞球(例えば、50球)を獲得できる計算になる。一方、
図7(C)に示すように、ST終了間際、例えば、150回目で大当りとなり、その消化回数の半分の75回で小当りとなった場合には、75回分の小当り遊技の賞球(例えば、750球)を獲得できる計算になる。このように、パチンコ遊技機10では、STの消化回数によって小当り遊技による賞球数が大きく異なる。
【0037】
ところで、前述したように、STの消化回数が増えれば増えるほどST中の小当りによる賞球数は多くなるが、遊技者は確変状態を出来るだけ長く維持したいとの思いからSTの消化回数が増えれば増えるほど、大当りを引かないと確変状態が終わってしまうという焦りを感じることがある。そこで、本実施形態のパチンコ遊技機10では、ST中の判定報知演出で大当りとなるときの大当り確定映像において、ST中の消化回数が多ければ多いほど、換言すれば、小当り遊技による賞球数が多くなればなるほど、プレミア演出の出現率が高くなるように設定し、STの終了が迫ってきている状態で大当りを引いたときの遊技者の気持ちの高揚と連動して遊技を盛り上げる演出としている。なお、プレミア演出は、ST中に小当りによる賞球数を多く獲得した遊技者への特典ということもできる。
【0038】
具体的には、大当り確定映像は、複数種類、設定され、それら複数種類の中に他の大当り確定映像に比べて出現率が極めて低いプレミア演出が設けられている。大当り確定映像は、遊技状態が通常状態のときには、第1及び第2の当否判定権が発生したときに抽選によってランダムに決定される一方、ST中では、大当りを引いたときまでに獲得したST中の小当り遊技による賞球数に基づき大当り確定映像のデータテーブルが変更され、それら各データテーブルに基づいて大当り確定映像の種類がランダムに決定されるようになっている。詳細には、
図9(A)に示すように、ST中の小当りによる賞球数の理論値に基づいて段階的にプレミア演出の出現率が高くなっていて、例えば、ST中の小当りによる賞球数が500球未満(小当り50回未満、消化回数100回未満)の場合には、プレミアST演出の出現率が1%に設定され、500球以上、600球未満(小当り50回以上60回未満、消化回数100回以上、120回未満)で5%、600球以上、700球未満(小当り60回以上70回未満、消化回数120回以上、140回未満)で10%、700球以上(小当り70回以上、消化回数140回以上)で30%となるように設定されている。
【0039】
上記構成により、STが実行されて当否判定が消化されていくと、ST残回数45がカウントダウンされていくと共に、小当りに起因する小当り遊技によって賞球数が増えていき、それに伴ってポイント数46がカウントアップされていく。その後、順調にポイント数46が伸びる一方、ST残回数45が「30回」、「20回」と減っていくと、遊技者の焦りが徐々に大きくなっていく。そして、ST残回数45が例えば、「10回」(換言すれば、消化回数150回目)となったときに大当りとなり、特別図柄41,42,43が大当り図柄組み合わせて確定停止すると、大当り確定映像が実行される。このとき、大当りを引き当てるまでに小当りを75回引き、それにより750球の賞球を獲得している計算となるので、プレミア演出の出現率が30%の大当り確定映像のデータテーブルが設定されて、大当り確定映像の抽選が行われる。そして、大当り確定映像としてプレミア演出を引いた場合には、特別図柄41,42,43が大当り図柄組み合わせて確定停止後にプレミア演出が実行される。これにより、遊技者は、ST中の小当りで多くの賞球を獲得できたことに加えて、大当りによって多くの賞球を獲得でき、且つ、STを継続させることができた喜びを感じる。しかも、その大当り確定映像が通常では出現しないプレミア演出であるので、遊技者の気持ちの高揚とパチンコ遊技機10の盛り上がりとが一致するような演出とすることができる。
【0040】
図10には、本実施形態のパチンコ遊技機10の主制御部50が示されている。この主制御部50は、各入賞口14,15,16の入賞に基づく検出信号を受け取り、その検出信号に基づいて乱数生成部50Aにてランダムに生成された乱数値を取得する。そして、その乱数値から当否判定、大当り種別、判定報知演出の種類、大当り確定映像の種類等の情報を取得して演出に関する情報を演出制御部51に出力する。また、主制御部50は、複数のカウンタを備え、それらカウンタにより、例えば、STにおける当否判定の消化回数をカウントする。さらに、主制御部50は、ST中に発生した小当り遊技の回数に基づいて賞球数を演算する。
【0041】
演出制御部51は、取得した情報に基づいて演出処理プログラムを実行する。そして、当否判定、大当り種別、大当り確定映像の種類等の情報に基づいて表示演出データテーブル52を含む複数のデータテーブルから対応するデータを取得して表示装置13及びスピーカ10Sに出力する。また、演出処理プログラムは、定期的に主制御部50からSTにおける当否判定の消化回数の情報を取得すると共に、その小当りによる賞球数の理論値を計算し、プレミア演出出現率データテーブル53の中から対応するデータをセットする。そして、大当りを引いたときにプレミア演出を実行するか否かの抽選を行い、プレミア演出が選択された場合には、プレミア演出を実行するようにデータを差し替える。
【0042】
なお、本実施形態の第1及び第2の始動入賞口14,15の入賞に起因する第1の判定報知演出、及び、第3始動入賞口16の入賞に起因する第2の判定報知演出が特許請求の範囲の「第1の判定報知演出」に相当し、演出処理プログラムを実行する演出制御部51が特許請求の範囲の「特典付与手段」に相当する。
【0043】
本実施形態のパチンコ遊技機10の構成に関する説明は以上である。このように、本実施形態のパチンコ遊技機10では、ST中に大当りが発生した場合には、そのST中に消化された小当り遊技による賞球数に応じて遊技者に特典を付与するので、従来よりスペシャルタイムにおける趣向性を向上させることが可能となる。また、本実施形態では、プレミア演出の出現率が小当りの賞球数が多ければ多いほど高くなるようになっているので、小当り遊技による賞球数を多く獲得し、且つ、ST終了が迫っている状態で大当りを引き当てた遊技者の気持ちの高揚と連動するような演出を行うことが可能となる。
【0044】
[第2実施形態]
上記第1実施形態では、ST中の小当りによる賞球数が多ければ多いほどプレミア演出の出現率が高くなる構成になっていたが、本実施形態では、ST中の小当りによる賞球数が規定上限数(例えば、650球)を超えたときにプレミア演出を実行する構成となっている。この構成によっても、第1実施形態と同様の効果を奏する。
【0045】
[第3実施形態]
上記第1実施形態では、ST中の小当りによる賞球数のみに基づきプレミア演出の出現率を設定していたが、本実施形態では、ST中の小当りによる賞球数と、そのSTを実行する起因になった大当りの大当り遊技による賞球数との和に基づきプレミア演出の出現率を設定している。詳細には、本実施形態のパチンコ遊技機10では、上述したように2ラウンド大当りと10ラウンド大当りとが設けられていて、
図11(A)~
図11(D)に示すように、大当り遊技が2ラウンドか10ラウンドによって獲得可能な賞球数が大きく異なる。そこで、本実施形態のパチンコ遊技機10では、
図9(B)及び
図9(C)に示すように、2ラウンド大当り用と、10ラウンド大当り用のデータテーブルを設定した構成となっている。
【0046】
[第4実施形態]
上記第3実施形態では、ST中の小当りによる賞球数と、そのSTを実行する起因になった大当り遊技による賞球数との和が多ければ多いほどプレミア演出の出現率が高くなる構成になっていたが、本実施形態では、それらの賞球数の和が規定上限数を超えたときにプレミアST演出を実行する構成となっている。なお、本実施形態では、規定上限数は、大当り遊技の種類によって異なり、2ラウンド大当り遊技の場合の規定上限数は、例えば、900球に設定され、10ラウンドR大当り遊技の場合の規定上限数は、例えば、1700球に設定されている。
【0047】
[第5実施形態]
上記第1実施形態では、1回のSTにおける小当りによる賞球数に基づいてプレミア演出の出現率を設定していたが、本実施形態では、複数回のSTにおける小当りによる賞球数を加算していき、規定賞球数を超えると段階的にプレミア演出の出現率が高くなる構成となっている。この構成によれば、STを複数回継続し、小当りを多く発生させた遊技者に特典としてプレミア演出を付与することができる。なお、本実施形態では、複数回のSTにおける小当りによる累積賞球数が多ければ多いほどプレミア演出の出現率が高くなる構成になっていたが、累積賞球数が規定数を超えたときにプレミア演出を実行する構成としてもよい。
【0048】
[第6実施形態]
上記第5実施形態では、複数回のSTにおける小当りによる累積賞球数が多ければ多いほどプレミア演出の出現率が高くなる構成になっていたが、本実施形態では、複数回の複数回のSTにおける小当りによる賞球数と、大当り遊技による賞球数とを加算していき、規定賞球数を超えると段階的にプレミア演出の出現率が高くなる構成となっている。
【0049】
なお、大当り遊技による賞球数を含める場合、大当りの種類によって賞球数の伸びは大きく異なる。
図12(B)に示すように、例えば、10ラウンド大当りを引き、その後のSTにおいて100回目で10ラウンド大当りを引き、2回目のST中に大当りは引けずに小当りが77回発生したときには、合計3270球が賞球として得られる計算になる。これに対し、
図12(A)に示すように、同条件で2ラウンド大当りの場合には、合計1670球となり、10ラウンド大当りの場合の半分程度の賞球数となる。このことを利用して、本実施形態では、プレミア演出を、遊技者の利益が大きい10ラウンド大当りを引き当て、爆発的に賞球数を増やした遊技者に対する特典や、10ラウンド大当りに比べて利益が小さい2ラウンド大当りを複数回引き当て、地道に賞球数を増やした遊技者に対する特典として使うことができる。
【0050】
[他の実施形態]
(1)上記実施形態では、ST中の小当り遊技の賞球数又はそのSTの実行する起因となっている大当りの大当り遊技の賞球数を理論値としていたが、実際に獲得した賞球数に基づくものであってもよい。
【0051】
(2)上記実施形態では、プレミア演出の出現率又は出現の有無を、ST中の小当り遊技の賞球数のみに基づいて決定していたが、ST中の小当り遊技を含む全ての賞球数に基づいて決定する構成であってもよい。
【0052】
(3)上記実施形態では、ST中の小当り遊技の賞球数に応じて当否結果が大当りのときの大当り確定映像にプレミア演出を実行する構成となっていたが、例えば、判定報知演出にプレミア演出を実行する構成であってあってもよい。
【0053】
なお、本明細書及び図面には、特許請求の範囲に含まれる技術の具体例が開示されているが、特許請求の範囲に記載の技術は、これら具体例に限定されるものではなく、具体例を様々に変形、変更したものも含み、また、具体例から一部を単独で取り出したものも含む。
【0054】
[発明1]
第1当否判定条件が成立すると、それに起因して第1当否判定が行われ、その判定結果を報知する判定報知演出で大当りとなると、通常は入賞困難な第1可変入賞口が通常より入賞容易になる大当り遊技が行われ、その大当り遊技の実行後に、前記第1当否判定で前記大当りとなる確率が通常より高い確変状態が維持されるスペシャルタイムに突入する遊技機であって、
前記スペシャルタイムは、前記第1当否判定の連続実行回数である消化回数が予め定められた規定回数に到達した場合に終了し、前記消化回数が前記規定回数に到達する前に前記第1当否判定で前記大当りになった場合には、前記消化回数が0回にリセットされてリセットされた前記消化回数分だけ前記スペシャルタイムが延長される遊技機において、
1つの前記スペシャルタイム中にリセットされた前記消化回数の総数に起因するポイントに応じた特典を遊技者に付与する特典付与手段を備える遊技機。
【0055】
発明1によれば、スペシャルタイム中に消化された消化回数の総数に起因するポイントに応じて遊技者に特典を付与するので、従来よりスペシャルタイムにおける趣向性を向上させることが可能となる。
【0056】
[発明2]
前記第1当否判定の判定結果には、前記大当りには含まれない小当りが設けられ、その小当りに起因して、前記第1可変入賞口が通常より入賞容易になり、前記大当り遊技に比べて遊技者に付与されるポイントが少ない小当り遊技が実行され、
前記スペシャルタイム中は、前記小当りが比較的発生し易い遊技状態となっていて、
前記特典付与手段は、1つの前記スペシャルタイム中に発生した小当り遊技が実行されることにより増加したポイントに応じて前記特典を遊技者に付与する発明1に記載の遊技機。
【0057】
発明2によれば、小当り遊技によって増加したポイントに応じて特典を付与するので、1つのスペシャルタイムの消化回数が比較的多く且つ小当り遊技を多く発生した遊技者に対して特典を付与することができる。
【0058】
[発明3]
前記特典付与手段は、1つの前記スペシャルタイム中にリセットされた前記消化回数の総数と、そのスペシャルタイムの実行の起因となっている前記大当り遊技に起因するポイントとに応じて前記特典を遊技者に付与する発明2に記載の遊技機。
【0059】
特典は、小当り遊技によって増加したポイントのみに応じて付与する構成であってもよいし、発明3のように、小当り遊技によって増加したポイントと、そのスペシャルタイムの実行の起因となっている大当り遊技によって増加したポイントとを和に応じて付与する構成であってもよい。
【0060】
[発明4]
前記特典付与手段は、前記スペシャルタイムに前記消化回数の中で発生し得る前記小当り遊技の賞球数の理論値と、
前記大当り遊技が実行されることで増加する賞球数の理論値と、の和として前記ポイントを演算する発明3に記載の遊技機。
【0061】
ポイントは、賞球数の理論値であってもよいし(発明4の構成)、実際に獲得した賞球数であってもよい。
【0062】
[発明5]
前記特典は、出現頻度が低い前記判定報知演出であるプレミア演出を行うことである発明1から発明4の何れか1に記載の遊技機。
【0063】
特典としては、発明5のように、プレミア演出を行うことであってもよい。
【0064】
[発明6]
前記判定報知演出として前記プレミア演出が行われるか否かは、ランダムな乱数に基づく抽選によって決定され、
前記特典付与手段は、前記ポイントが多くなるに従って、前記プレミア演出が抽選によって決定される確率を高くする発明5に記載の遊技機。
【0065】
プレミア演出は、例えば、ポイントが規定値を超えたときに行う構成であってもよいし、発明6のように、ポイントが多くなるに従って出現する確率を高める構成であってもよい。
【0066】
[発明7]
第1当否判定条件が成立すると、それに起因して第1当否判定が行われ、その判定結果を報知する判定報知演出で大当りとなると、通常は入賞困難な第1可変入賞口が通常より入賞容易になる大当り遊技が行われ、その大当り遊技の実行後に、前記第1当否判定で前記大当りとなる確率が通常より高い確変状態が維持されるスペシャルタイムに突入する遊技機であって、
前記スペシャルタイムは、前記第1当否判定の連続実行回数である消化回数が予め定められた規定回数に到達した場合に終了し、前記消化回数が前記規定回数に到達する前に前記第1当否判定で前記大当りになった場合には、前記消化回数が0回にリセットされてリセットされた前記消化回数分だけ前記スペシャルタイムが延長される遊技機において、
1つの前記スペシャルタイム中にリセットされた前記消化回数の総数に起因するポイントが規定ポイント数を超えたときに特典を遊技者に付与する特典付与手段を備える遊技機。
【0067】
発明7によれば、スペシャルタイム中に消化された消化回数の総数に起因するポイントが規定ポイント数を超えたときに遊技者に特典を付与するので、従来よりスペシャルタイムにおける趣向性を向上させることが可能となる。
【符号の説明】
【0068】
10 パチンコ遊技機
13G 表示画面
14~16 始動入賞口
20 大入賞口
51 演出制御部