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特許7258374全液圧チェーン方向転換遠隔制御蓮根水力収穫作業装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-07
(45)【発行日】2023-04-17
(54)【発明の名称】全液圧チェーン方向転換遠隔制御蓮根水力収穫作業装置
(51)【国際特許分類】
   A01D 31/00 20060101AFI20230410BHJP
【FI】
A01D31/00
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021548669
(86)(22)【出願日】2020-10-09
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-10
(86)【国際出願番号】 CN2020119904
(87)【国際公開番号】W WO2022073174
(87)【国際公開日】2022-04-14
【審査請求日】2021-09-30
(73)【特許権者】
【識別番号】519008762
【氏名又は名称】中国石油大学勝利学院
【氏名又は名称原語表記】Shengli College China University of Petroleum
【住所又は居所原語表記】No.271,Beier Road,Dongying District,Dongying,Shandong,China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】岳 吉祥
(72)【発明者】
【氏名】劉 衍聡
(72)【発明者】
【氏名】周 揚理
(72)【発明者】
【氏名】程 鳴
(72)【発明者】
【氏名】蒋 聖群
(72)【発明者】
【氏名】尹 暁麗
(72)【発明者】
【氏名】馮 岩
【審査官】竹中 靖典
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第105917838(CN,A)
【文献】中国実用新案第202998793(CN,U)
【文献】中国特許出願公開第108372034(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01D 13/00 - 33/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
全液圧チェーン方向転換遠隔制御蓮根水力収穫作業装置であって、メインフレーム(3)、走行モジュール、昇降モジュール、及び作業モジュールを含み、前記メインフレーム(3)はデュアル横梁構造であり、前記作業モジュールは、スキッドマウント構造であり、前記作業モジュールは、前記昇降モジュールにより行機構に伝動的に接続され、前記メインフレーム(3)の上面に固定的に取り付けられ、
前記走行モジュールは、履帯(1)とデュアル液圧モーターセット(2)を含み、前記デュアル液圧モーターセット(2)は、前記履帯(1)に伝動的に接続され、前記履帯(1)とデュアル液圧モーターセット(2)はいずれも前記メインフレーム(3)の底部の横梁に固定的に取り付けられ、
前記作業モジュールは、動力駆動モジュール(5)、噴流作業モジュール(6)、吸水管路モジュール(7)、及び液圧動力モジュール(8)を含み、前記動力駆動モジュール(5)は、前記液圧動力モジュール(8)と連通し、
前記噴流作業モジュール(6)は、チェーン方向転換揺動噴流機構(6.1)、汚水ポンプ(6.2)、管路(6.3)、第1配水パッケージ(6.5)、第2配水パッケージ(6.6)、及びノズル(6.8)を含み、前記汚水ポンプ(6.2)は、前記動力駆動モジュール(5)と液圧動力モジュール(8)にそれぞれ伝動的に接続され、前記汚水ポンプ(6.2)はまた、前記吸水管路モジュール(7)の吸水管路(7.1)と連通し、前記汚水ポンプ(6.2)は、前記第1配水パッケージ(6.5)と連通し、前記第1配水パッケージ(6.5)は、管路(6.3)を介して前記第2配水パッケージ(6.6)と連通し、前記第1配水パッケージ(6.5)と管路(6.3)は、クイックコネクタ(6.4)を介して連通し、前記チェーン方向転換揺動噴流機構(6.1)は、前記第2配水パッケージ(6.6)を介して前記ノズル(6.8)と連通し、前記ノズル(6.8)は複数設けられ、隣接する前記ノズル(6.8)は、前記第2配水パッケージ(6.6)上で等間隔にずらして配置され、
前記動力駆動モジュール(5)は、複合ラジエーター(5.1)、ディーゼルエンジン(5.2)、燃料オイルタンク(5.3)、及びトランスファボックス(5.4)を含み、前記燃料オイルタンク(5.3)は、前記ディーゼルエンジン(5.2)の上側に配置され、前記ディーゼルエンジン(5.2)と連通し、前記複合ラジエーター(5.1)は、前記ディーゼルエンジン(5.2)の片側に配置され、前記トランスファボックス(5.4)と前記ディーゼルエンジン(5.2)は軸継手により伝動的に接続さ
前記トランスファボックス(5.4)は、トランスファボックス本体(5.4.1)、トランスファボックス入力軸(5.4.3)、オイルポンプ入力軸(5.4.4)、オイルポンプ出力口(5.4.5)、水ポンプ入力軸(5.4.6)、水ポンプ出力口(5.4.7)、エアガイドコック(5.4.8)、及び空気圧クラッチ(5.4.9)を含み、
前記トランスファボックス本体(5.4.1)は、接続サポート(5.4.2)により前記メインフレーム(3)に取り付けられ、前記トランスファボックス入力軸(5.4.3)と前記ディーゼルエンジン(5.2)は、軸継手により伝動的に接続され、前記オイルポンプ出力口(5.4.5)は、前記ディーゼルエンジン(5.2)と連通し、前記水ポンプ出力口(5.4.7)と汚水ポンプ(6.2)の入口は、フランジにより接続され、前記水ポンプ入力軸(5.4.6)と前記液圧動力モジュール(8)の液圧ポンプ(8.1)出力軸は、キーにより接続され、前記空気圧クラッチ(5.4.9)は、前記水ポンプ出力口(5.4.7)内に配置され、前記エアガイドコック(5.4.8)の一端は外部と連通し、もう一端は前記空気圧クラッチ(5.4.9)と連通する、ことを特徴とする全液圧チェーン方向転換遠隔制御蓮根水力収穫作業装置。
【請求項2】
空気回路システムモジュールをさらに含み、前記空気回路システムモジュールは、伝動歯車(5.4.10)、空気圧クラッチ(5.4.9)のエアチューブ(5.4.11)、隔て板(5.4.12)、及び摩擦体(5.4.14)を含み、前記伝動歯車(5.4.10)は、軸受により前記トランスファボックス入力軸(5.4.3)に伝動的に接続され、前記エアチューブ(5.4.11)は、前記隔て板(5.4.12)内に設けられた圧縮板ばね(5.4.13)により、前記摩擦体(5.4.14)に伝動的に接続され、前記摩擦体(5.4.14)は、前記水ポンプ入力軸(5.4.6)の摩擦片(5.4.15)と摩擦することで、接続キー(5.4.16)により前記水ポンプ入力軸(5.4.6)に伝動的に接続される、ことを特徴とする請求項に記載の全液圧チェーン方向転換遠隔制御蓮根水力収穫作業装置。
【請求項3】
前記吸水管路モジュール(7)は、水濾過管(7.2)、逆噴流装置(7.3)、及びポンプ吸水昇降装置 (7.4)をさらに含み、前記吸水管路(7.1)は、二股吸水構造を採用し、ポンプ吸入口の下方で二股に分かれ、前記メインフレーム(3)の下端を通過して機器全体の他端に達し、
各吸水管路(7.1)には、1つの一方向弁(7.1.3)及び2つの自在継手が取り付けられ、前記自在継手は、前記水濾過管(7.2)と連通し、前記吸水管路(7.1)の吸水端は、前記ポンプ水昇降装置(7.4)を介して水濾過管(7.2)と連通し、
ポンプ吸水昇降装置(7.4)は、揺動シリンダ(7.4.1)、接続フランジ(7.4.2)、曲り管(7.4.3)、及びフレキシブルジョイント(7.4.4)を含み、前記揺動シリンダ(7.4.1)の両端は、前記フランジ(7.4.2)を介して前記曲り管(7.4.3)と連通し、前記曲り管(7.4.3)は、前記フレキシブルジョイント(7.4.4)を介して前記水濾過管(7.2)のテール部に接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の全液圧チェーン方向転換遠隔制御蓮根水力収穫作業装置。
【請求項4】
前記ポンプ吸水昇降装置(7.4)は、前記水濾過管(7.2)が機器本体の作業面で垂直方向に昇降することを実現するために使用され、ストラットは、機器本体のターン状態で前記水濾過管(7.2)が前記履帯(1)と衝突しないように、機器本体の作業面でのみ前記水濾過管(7.2)を垂直方向に上昇させたり下降させたりする、ことを特徴とする請求項に記載の全液圧チェーン方向転換遠隔制御蓮根水力収穫作業装置。
【請求項5】
前記水濾過管(7.2)には、前記逆噴流洗浄装置(7.3)が取り付けられ、前記逆噴流洗浄装置(7.3)は、高速回転継手(7.3.1)と逆噴流管(7.3.2)を含み、
前記水濾過管(7.2)のテール部には、2つの前記高速回転継手(7.3.1)が取り付けられ、
前記逆噴流管(7.3.2)は、2つの前記高速回転継手(7.3.1)内に取り付けられ、前記逆噴流管(7.3.2)には、不規則に配置された噴流孔(7.3.3)が開設され、前記噴流孔(7.3.3)の軸線と水濾過管(7.2)の軸線との間に夾角がある、ことを特徴とする請求項に記載の全液圧チェーン方向転換遠隔制御蓮根水力収穫作業装置。
【請求項6】
前記液圧動力モジュール(8)は、デュアル等出力可変ポンプであり、方向切換弁の切換により、無負荷状態でデュアル等出力によりデュアル液圧モーターを駆動し、作動状態で一方の出力により前記デュアル液圧モーターセット(2)を駆動し、他方の出力により前記チェーン方向転換揺動噴流機構(6.1)の液圧モーターを駆動することを実現し、前記液圧動力モジュール(8)は、液圧オイルタンク(8.2)、液圧アクチュエータ(8.3)、及び液圧管路(8.4)をさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の全液圧チェーン方向転換遠隔制御蓮根水力収穫作業装置。
【請求項7】
遠隔制御モジュールがさらに設けられ、前記遠隔制御モジュールは、電気機械速度、速度調整弁、比例ポンプ、及び複数のオンオフ量を制御して、機器全体の遠隔制御を実現するために使用される、ことを特徴とする請求項1に記載の全液圧チェーン方向転換遠隔制御蓮根水力収穫作業装置。
【請求項8】
前記チェーン方向転換揺動噴流機構(6.1)は、液圧シリンダ(4)とガイドシリンダー(9)を含む昇降機構を含み
前記液圧シリンダ(4)とガイドシリンダー(9)はいずれも2つあり、ずらして配置され、ともに前記履帯(1)に伝動的に接続され、2つの前記液圧シリンダ(4)には、ガイド機構が追加して設けられ、前記ガイド機構は、支持強度及びガイド安定性を向上させるために使用される、ことを特徴とする請求項1に記載の全液圧チェーン方向転換遠隔制御蓮根水力収穫作業装置。
【請求項9】
前記ノズル(6.8)は、360°転向テーパーノズルを採用し、軸線に対して円周で15°転向し、前記ノズル(6.8)は、締付けナット(6.8.1)、円錐形水噴射口(6.8.2)、及びノズル体(6.8.3)を含み、前記ノズル(6.8)は、前記締付けナット(6.8.1)により、前記第2配水パッケージ(6.6)に取り付けられる、ことを特徴とする請求項1に記載の全液圧チェーン方向転換遠隔制御蓮根水力収穫作業装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、農業機械技術の分野に関し、特に、全液圧チェーン方向転換遠隔制御蓮根水力収穫作業装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、中国の蓮根収穫作業は、機械化の度合いが非常に低く、原始的な操作方式が中心で、主に手作業による掘り取りに基づいて、水鉄砲ノズルの補助で蓮根を収穫する。蓮根の収穫作業環境は非常に厳しく、特に冬場に、蓮根農家が寒い氷水の中で作業するため、労働の強度が非常に大きいだけでなく、掘り取りの完了率が低く、蓮根の損傷が深刻で、商品の品質が悪い。そのため、多くの蓮根農家及び蓮根の主要産地では、手作業に代わる収穫・処理の一体化自動装置が登場し、蓮根農家が重い肉体労働から解放されることを切望している。
【0003】
現在、主流の機械化された蓮根掘りの方式は、小型噴流型蓮根掘取りボートである。汚水ポンプにより高圧噴流体が蓮根プールの底部に流され、蓮根に付着している堆積泥が洗い流されて、蓮根が浮力で水面に浮き上がり、蓮根の回収が実現される。近年、蓮根掘り機械の研究開発は各地の関係部署で実施され、幾つかの成果が得られた。主に幾つかの中小型蓮根掘りボート(機)がある。自動化の程度が低く、作業效率が低く、作動が不安定であり、蓮根掘りの効果が十分でなく、掘り取りの完了率が低いなどの問題がある。また、ほとんどの蓮根掘り機製品は、主に湖の蓮根を掘るためのものであり、浅水域蓮根栽培地域での収穫に適していない。本発明は、池の蓮根の収穫作業に適した全液圧チェーン方向転換遠隔制御蓮根水力収穫装置を提供する。この装置は、他の水生根植物の収穫作業にも適している。
【発明の概要】
【0004】
本発明の目的は、上記の従来技術の問題を解決するために、全液圧設計が実現でき、遠隔制御が可能で、機器全体の上部モジュールが、様々な作業水深の要件を満たすように液圧で昇降可能である、全液圧チェーン方向転換遠隔制御蓮根水力収穫作業装置を提供することである。
【0005】
上記の目的を実現するために、本発明は以下の技術的解決策を提供する。本発明は全液圧チェーン方向転換遠隔制御蓮根水力収穫作業装置を提供する。この装置は、メインフレーム、走行モジュール、昇降モジュール及び作業モジュールを含み、前記メインフレームは、デュアル横梁構造であり、前記作業モジュールは、スキッドマウント構造であり、前記作業モジュールは、前記昇降モジュールにより前記走行機構に伝動的に接続され、前記メインフレームの上面に固定的に取り付けられ、
前記走行モジュールは、履帯とデュアル液圧モーターセットを含み、前記デュアル液圧モーターセットは、前記履帯に伝動的に接続され、前記履帯とデュアル液圧モーターセットはいずれも前記メインフレームの底部の横梁に固定的に取り付けられ、
前記作業モジュールは、動力駆動モジュール、噴流作業モジュール、吸水管路モジュール、及び液圧動力モジュールを含み、前記動力駆動モジュールは、前記液圧動力モジュールと連通し、
前記噴流作業モジュールは、チェーン方向転換揺動噴流機構、汚水ポンプ、管路、第1配水パッケージ、第2配水パッケージ、及びノズルを含み、前記汚水ポンプは、前記動力駆動モジュールと液圧動力モジュールにそれぞれ伝動的に接続され、前記汚水ポンプはまた、前記吸水管路モジュールの吸水管路と連通し、前記汚水ポンプは、前記第1配水パッケージと連通し、前記第1配水パッケージは、管路を介して前記第2配水パッケージと連通し、前記第1配水パッケージと管路は、クイックコネクタを介して連通し、前記チェーン方向転換揺動噴流機構は、前記第2配水パッケージを介して前記ノズルと連通し、前記ノズルは複数設けられ、隣接する前記ノズルは、前記第2配水パッケージ上で等間隔にずらして配置される。
【0006】
好ましくは、シャシーは、液圧モーターがゴム履帯を駆動する統合設計を採用する。好ましくは、蓮根泥との接触面積を大きくし、水中の柔らかい蓮根泥での作業要件に適応するために、履帯は、幅が400mm以上の幅広のゴム履帯を採用する。幅広のゴム履帯は、履帯の正常な接地圧が正常な人体の両足の正常な接地圧よりも低いという基準に基づいて選択される。走行機構の履帯は、コスト削減のために主にエンジニアリングプラスチック製の履帯を採用する。
【0007】
ゴム履帯とデュアル液圧モーターは、走行モジュールを構成し、遠隔制御される。高トルク・大減速比の減速機が統合されたモーターは、履帯を駆動し、ハウジングが横梁に固定される。具体的な駆動案は以下のとおりである。
【0008】
液圧システムはデュアル液圧モーターを駆動し、具体的には、2つの3位置4方弁及び比例速度調整弁を介して、順方向回転と逆方向回転を制御し、前進と後退を実現する。比例速度調整弁は、流量調整により、前進と後退の速度変化を制御し、1回の前進と1回の後退で、小直径のターンを実現することができ、デュアルモーターの速度差を調整することで、より大きな直径のターンを実現することができる。従って、本解決策は、伝動を簡素化しシャシーの走行方向及び速度の制御を容易にするために、ディーゼルエンジンの速度を頻繁に調整しギヤボックスを増やす必要がなく、機器全体の様々な方向と速度変化を容易に調整し制御することができる。3位置4方弁と比例速度調整弁は、比例方向切換弁を選択することができる。
【0009】
好ましくは、汚水ポンプは、自吸式スタート汚水ポンプを採用し、回転速度を向上させることで、水出口圧力を向上させる。排出口圧力は0.5MPa以上である。
【0010】
汚水ポンプの排出水は、第1配水パッケージに入り、ホースを通して第2配水パッケージに達する。ホースと2つの配水パッケージは、クイックコネクタにより接続される。消防用クイックコネクタが好ましい。汚水ポンプは、上部全体に取り付けられ、トランスファボックスを介してディーゼルエンジンに接続され、汚水ポンプの開閉が容易になる。
【0011】
さらに、チェーン方向転換揺動噴流機構は、液圧モーター、チェーン、チェーンホイール、動力ピン、動力チェーンリンク、方向転換機構、横方向スライドレール、フレーム、及び昇降機構により構成される。方向転換機構内のスライダは、チェーン上の動力ピンと動力チェーンリンクを介してチェーンに接続され、スライダは、垂直方向スライドレール上を移動する。方向転換機構は、チェーンによって駆動され、横方向スライドレールに沿って移動し、チェーンホイールの両端がチェーンと接触する半円で方向転換を開始し、同時に、スライダは、垂直方向スライドレールに沿って移動し、方向転換を実現する。チェーン方向転換はスムーズで衝撃がなく、液圧ポンプの駆動により等速運動を実現することができる。方向転換チェーンの接触半円での滞留時間が延長されて、両端でのノズルの噴流継続時間が確保され、両端の噴流効果が改善される。
【0012】
第2配水パッケージは、方向転換フレームに取り付けられた昇降機構により昇降し、様々な水深の作業要件に適応する。方向転換機構のフレームのガイド溝には、上下に摺動可能な昇降ガイドロッドが取り付けられる。昇降ガイドロッドの下端は、第2配水パッケージに接続され、上端は、液圧モーターのベースに接続される。液圧モーターは、コネクションスクリューを介して方向転換機構のフレームに接続される。モーターは回転し、スクリューロッドを回転させ、液圧モーターのベースと方向転換機構のフレームとの間の距離が変化し、連結ロッドを介して第2配水パッケージを昇降させて、様々な水深の作業要件に適応する。第2配水パッケージは、方向転換フレームに対してある角度で回転することができ、噴流の効果がさらに向上する。
【0013】
クイック取り付けホースの一端が第1配水パッケージに接続され、他端が第2配水パッケージに接続される。クイック取り付けホースは、消防用ホースのクイックコネクタを採用することが好ましい。クイック取り付けホースは、第2配水パッケージの揺動を実現するために、ある程度の長さを確保する必要がある。
【0014】
ノズルは、第2配水パッケージに取り付けられ、チェーン方向転換揺動噴流機構により、上下及び左右に移動可能であり、昇降ガイドロッドの下端と第2配水パッケージの接続ボルトにより噴射角度を調整することができる。噴流作業モジュールは、転向可能なテーパーノズルを採用し、軸線に対して円周で15°転向し、第2配水パッケージによって、ずらして配置され、噴流がカバーする面積を広げる。
【0015】
前記動力駆動モジュールは、複合ラジエーター、ディーゼルエンジン、燃料オイルタンク、及びトランスファボックスを含み、前記燃料オイルタンクは、前記ディーゼルエンジンの上側に配置され、前記ディーゼルエンジンと連通し、前記ディーゼルエンジンには電子ガバナが統合され、リモートコントローラの入力に応じて、ディーゼルエンジンの無段階速度調整を実現することができる。前記複合ラジエーターは、前記ディーゼルエンジンの片側に配置され、前記トランスファーケースと前記ディーゼルエンジンは、軸継手を介して伝動的に接続される。
【0016】
前記トランスファボックスは、トランスファボックス本体、トランスファボックス入力軸、オイルポンプ入力軸、オイルポンプ出力口、水ポンプ入力軸、水ポンプ出力口、エアガイドコック、及び空気圧クラッチを含む。前記トランスファボックス本体は、接続サポートにより前記上部メインフレームに取り付けられ、前記トランスファーケース入力軸と前記ディーゼルエンジンは、軸継手を介して伝動的に接続される。前記油ポンプの出力口は、前記ディーゼルエンジンと連通する。前記水ポンプ出力口と汚水ポンプの入口は、フランジにより接続され、前記水ポンプ入力軸と前記液圧動力モジュールの液圧ポンプ出力軸は、キーにより接続され、前記空気圧クラッチは、前記水ポンプ出力口内に配置され、前記エアガイドコックの一端は外部と連通し、もう一端は前記空気圧クラッチと連通する。
【0017】
好ましくは、ディーゼルエンジンとその付属品、及びトランスファボックスは動力駆動モジュールを構成し、ディーゼルエンジンは、軸継手によりトランスファボックスに接続され、トランスファボックスは、大排出量の汚水ポンプと液圧ポンプを駆動する。
【0018】
空気回路システムモジュールがさらに含まれる。前記空気回路システムモジュールは、伝動歯車、空気圧クラッチのエアチューブ、隔て板、及び摩擦体を含み、前記伝動歯車は、軸受により前記トランスファボックス入力軸に伝動的に接続され、前記エアチューブは、前記隔て板内に設けられた圧縮板ばねにより、前記摩擦体に伝動的に接続され、前記摩擦体は、前記水ポンプ入力軸の摩擦片と摩擦することで、接続キーにより前記水ポンプ入力軸に伝動的に接続される。
【0019】
好ましくは、空気回路システムモジュールは、トランスファボックスに統合された空気圧クラッチに動力を提供し、ディーゼルエンジンには独自の空気ポンプがあり、2つの空気弁で濾過された後、空気貯蔵タンクに入力され、トランスファボックスのエアガイドコックに接続される。エアガイドコックの空気回路のスイッチが接続され、トランスファボックスと空気圧クラッチの始動/停止を制御するために使用される。
【0020】
さらに、トランスファボックスは、自作の3軸トランスファボックスであり、大排出量の汚水ポンプが接続された軸には空気圧クラッチが統合され、エアチューブ式クラッチによって汚水ポンプを駆動し、作動中の汚水ポンプの始動/停止を確保する。電磁クラッチ又は他のタイプのクラッチを使用することもできるが、それらは、構造上、自作の統合された空気圧クラッチのような簡単で信頼性が高く、コストが低いものではない。具体的な構造は次のとおりである。伝動歯車と伝動軸都の間にエアチューブ(エアバッグ)、隔て板、スプリングプレート、摩擦体、摩擦片などが取り付けられて空気圧クラッチを構成する。エアガイドコックは空気を供給し、エアチューブ(エアバッグ)は膨張し、摩擦体は、隔て板及びスプリングプレートを介して、伝動軸に接続された摩擦片と摩擦し、伝動軸の回転を駆動し、次に、汚水ポンプの回転を駆動する。伝動歯車の両側には軸受が取り付けられる。エアガイドコックが空気を供給しないとき、伝動歯車は軸受により回転し、伝動軸は回転しない。それにより、汚水ポンプのダイナミッククラッチを実現する。
【0021】
前記吸水管路モジュールは、水濾過管、逆洗装置、及びポンプ吸水昇降装置をさらに含む。
前記吸水管路は、二股吸水構造を採用し、ポンプ吸入口の下方で二股に分かれ、前記メインフレームの下端を通過して機器全体の他端に達し、
各吸水管路には、1つの一方向弁及び2つの自在継手が取り付けられ、前記自在継手は、前記水濾過管と連通し、前記吸水管路の吸水端は、前記ポンプ付きの吸水昇降装置を介して水濾過管と連通し、
ポンプ吸水昇降装置は、揺動シリンダ、接続フランジ、曲り管、及びフレキシブルジョイントを含み、
前記揺動シリンダの両端は、前記フランジを介して前記曲り管と連通し、前記曲り管は、前記フレキシブルジョイントを介して前記水濾過管のテール部に接続される。
【0022】
さらに、前記ポンプ吸水昇降装置は、前記水濾過管が機器本体の作業面でのみ垂直方向に昇降することを実現するために使用される。ストラットは、機器本体のターン状態で前記水濾過管が前記履帯と衝突しないように、機器本体の作業面でのみ前記水濾過管を垂直方向に上昇させたり下降させたりする。
【0023】
前記水濾過管には、前記逆噴流洗浄装置が取り付けられ、
前記逆噴流洗浄装置は、接続盤、高速回転継手、及び逆噴流管を含み、前記水濾過管のテール部には、2つの前記高速回転継手が取り付けられ、
前記逆噴流管は、2つの前記高速回転継手内に取り付けられ、前記逆噴流管には、不規則に配置された噴流孔が開設され、前記噴流孔の軸線と水濾過管の軸線との間に夾角がある。
【0024】
好ましくは、吸水管路、水濾過管、逆洗装置、及びポンプ吸水昇降装置は吸水管路モジュールを構成し、汚水ポンプに水源を提供する。吸水管路は、二股吸水構造を採用し、ポンプ吸入口の下方で二股に分かれ、スキッドマウントフレームの下部を通過して機器全体の他端に達する。各吸水管路には、1つの一方向弁と2つの自在継手が取り付けられ、自在継手は、水濾過管に接続される。一方向弁の作用は、汚水ポンプが停止したときに、汚水ポンプ及び管路の水を保留し、汚水ポンプの自吸スタートを容易にすることである。2つの自在継手は、管路の上下の曲がりを調整し、作動中に水濾過管が水面下に沈み、泥面に触れないようにして、汚泥及び他の不純物の吸入を減少することができる。陸上を走行するときに、ポンプ吸水昇降装置により上昇することができ、陸上での走行に支障がない。
【0025】
吸水管路の吸水端は、昇降機構付きの水濾過管を採用する。好ましくは、水濾過管の管壁に多数の小さな隆起した孔を設けるか、あるいは開放孔を採用し、濾過スクリーンを追加して、水源を濾過し、雑草などの侵入を防止する。
水濾過管には、逆噴流洗浄装置が取り付けられる。汚水ポンプ排出口から圧力水源が導入される。濾過水源のテール部には、2つの高速回転継手が取り付けられる。逆噴流管は、2つの高速回転継手内に取り付けられる。逆噴流管には、不規則に配置された噴流孔が設けられる。噴流孔の軸線と水濾過管の軸線との間には夾角がある。逆洗噴流は水濾過管の孔で洗浄の目的を達成する。同時に、逆噴流管の開放孔にはオフセット角度があるため、汚水ポンプの水は管路を通って噴流孔に導入され、水濾過管に吸着した不純物を洗浄する。夾角の存在により、噴流は反力を生成する。噴流の反力により、逆噴流管は、2つの回転継手内で回転し、逆噴流管は、回転時に水の抵抗を受ける。水の抵抗と逆噴流管の回転速度の平方は正の相関関係にある。噴流の反力と逆噴流管が回転中に受けられた水の抵抗とのバランスが取れると、回転速度が安定する傾向にある。回転は、噴流の洗浄効果を向上させ、水濾過管の孔を洗浄する作用を果たし、詰まりを防止する。
【0026】
逆噴流洗浄装置の動力水源は、汚水ポンプの排出口から供給され、管路にはスイッチが設けられる。
【0027】
水濾過管のテール部には、ポンプ吸水昇降装置が取り付けられる。好ましくは、ポンプ吸水昇降装置は揺動シリンダ構造を採用する。揺動シリンダの両端はストラットに接続される。ストラットは、フレキシブルジョイントで水濾過管のテール部に接続される。この機構は、一方では、機器全体が前進しているときに、水濾過管の行進をガイドしており、他方では、汚水ポンプが作動していないときに、水濾過管を上昇させ、汚水ポンプが作動しているときに、水濾過管を下降させ、水濾過管が地面とできるだけ接触しないようにする。また、ポンプ吸水昇降装置は、機器本体の作業面でのみ垂直方向に水濾過管を昇降し、機器全体のターン状態で水濾過管がゴム履帯と衝突しないことを確保する。
【0028】
遠隔制御モジュールがさらに設けられる。前記遠隔制御モジュールは、電気機械速度、速度調整弁、比例ポンプ、及び複数のオンオフ量を制御して、機器全体の遠隔制御を実現するために使用される。
前記液圧動力モジュールは、液圧オイルタンク、液圧アクチュエータ、及び液圧管路をさらに含む。
好ましくは、液圧システムモジュールは、トランスファボックスに取り付けられた液圧ポンプによって動力を提供される。デュアル等出力可変ポンプが好ましく、比例制御が好ましい。
【0029】
液圧システムモジュールの設計の要点は、次のとおりである。液圧システムモジュールは、デュアル等出力可変ポンプであり、方向切換弁の切換により、無負荷状態でデュアル等出力がデュアル液圧モーターを駆動し、作動状態で一方の出力が前記デュアル液圧モーターセットを駆動し、他方の出力が前記チェーン方向転換揺動噴流機構の液圧モーターを駆動することを実現する。
無負荷状態で、走行には比較的高い速度が必要である。前記デュアル等出力可変ポンプは、フルパワーで出力する。デュアル出力は、速度調整弁と方向切換弁を介して、2つの走行モーターをそれぞれ駆動し、等出力で前記走行モーターを駆動することを実現する
作動状態で、走行の速度は大幅に低下するため、一方の出力はシャントされて、2つの走行モーターを駆動し、他方の出力は、チェーン揺動方向転換機構、及び他の液圧機構を駆動する。
【0030】
液圧システムの液圧ポンプは、2つの3位置4方弁及び比例速度調整弁を介して、走行モーターの順方向回転と逆方向回転を制御し、進退とターンを実現する。本発明は、次の3つの転向方式を提供する。
デュアル走行モーターは、一方が順方向回転し、他方が逆方向回転し、急速な転向を実現する。デュアル走行モーターは、一方が停止してセルフロックし、他方が回転し、急速なターンを実現する。デュアル走行モーターの速度差を調整することで、比較的大きな半径のターンを実現することができる。比例速度調整弁は、流量調整により、前進と後退の速度変化を制御し、1回の前進と1回の後退で、小直径のターンを実現することができ、デュアルモーターの速度差を調整することで、より大きな直径のターンを実現することができる。従って、本解決策は、機器全体の様々な方向と速度変化を容易に調整し制御することができる。
【0031】
機器全体には、24Vの直流バッテリーが搭載され、ディーゼルエンジンによって充電される。24Vの直流バッテリーは、液圧作動弁と制御システムに電源を提供する。
【0032】
液圧システムモジュールは、24Vの比例速度調整弁を使用し、方向切換弁はいずれも24Vの電磁と手動弁であり、遠隔制御を容易にする。24Vの比例方向切換弁を選択することができ、効果が同じである。
【0033】
遠隔制御は、液圧システムとの組み合わせで実現される。
【0034】
遠隔制御モジュールは、PLC、リモートコントローラ、及び受信機などで構成され、機器全体を遠隔制御する。リモートコントローラは、制御信号を送信し、受信機は、信号を受信してPLCに入力し、PLCは、作動要素の制御を実現する。リモートコントローラは、タッチパネルの方式を採用する。ディーゼルエンジンの電気速度調整、2つの速度調整弁、及び電気液圧式比例ポンプなどの4つのアナログ量制御、及び複数のオンオフ量制御を設計することによって、機器全体の遠隔制御が実現される。
【0035】
前記昇降機構は、液圧シリンダとガイドシリンダーを含む。前記液圧シリンダとガイドシリンダーはいずれも2つあり、ずらして配置され、ともに前記履帯に伝動的に接続される。2つの前記液圧シリンダには、ガイド機構が追加して設けられ、前記ガイド機構は、支持強度及びガイド安定性を向上させるために使用される。前記昇降機構は、ウォームギア機構であり、4つのウォームギアが設けられている。4つの前記ウォームギアは2つずつ、前記メインフレームの2つの横梁にそれぞれ取り付けられる。
【0036】
前記ノズルは、360°転向テーパーノズルを採用し、軸線に対して円周で15°に転向し、前記ノズルは、締付けナット、円錐形水噴射口、及びノズル体を含み、前記ノズルは、前記締付けナットにより、前記第2配水パッケージに取り付けられる。
【0037】
本発明は、以下の技術的効果を開示する。全液圧設計の液圧が採用され、遠隔制御が可能であり、自動化の程度が高い。液圧モーターは、幅広のゴム履帯を駆動し、柔らかい水田での作業に適し、進退と転向が軽快である。ディーゼルエンジンは、トランスファボックスにより汚水ポンプと液圧ポンプを駆動する。トランスファボックスに空気圧クラッチを統合することによって、汚水ポンプのダイナミッククラッチを実現する。ノズルは、チェーン方向転換機構に間接的に接続され、揺動噴流を実現する。チェーン方向転換が安定し、両端での滞留時間が長くなる。噴流機構は、泥面との距離を調節するように昇降することができ、水力噴流の効果を効果的に向上させる。吸水管路は、不純物の影響を回避し、昇降が軽快である。機器全体は、作業水深に応じて、上部モジュールの高さと噴流機構の高さを調整して、様々な作業水深の要件に適応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
本発明の実施例又は従来技術の技術解決策を更に詳細に説明するため、下記では実施例の説明に必要な図面を簡単に説明する。当然のことながら、下記の説明における図面は本発明の幾つかの実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的労働を果たさない前提で、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
図1】本発明の全体的な構造の側面図である。
図2】本発明の全体的な構造の正面図である。
図3】本発明の全体的な構造の背面図である。
図4】昇降機構図である。
図5】トランスファボックスの正面図である。
図6】トランスファボックスの断面図である。
図7】吸水管路図である。
図8】水濾過管の正面図である。
図9】逆噴流構造図の添付図面の説明である。
図10】本発明の水濾過管の持上げ機構の構造図である。
図11】チェーン方向転換揺動噴流機構図である。
図12】ノズル構造図である。
図13】液圧動力モジュール図の説明である。
図14】液圧原理図の添付図面の説明である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下では、本発明の実施形態に係る添付図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る技術的解決手段を明確かつ完全に説明する。当然のことながら、ここで説明する実施形態は本発明の実施形態の全てではなく一部にすぎない。当業者が創造的な操作なしに本発明の実施例に基づいて得られる全ての他の実施例は、本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【0040】
本発明の前述の目的、特徴、及び利点をより分かりやすくするために、添付の図面及び具体的な実施形態を参照して、本発明を以下でさらに詳細に説明する。
【0041】
図1図14を参照されたい。本発明は、全液圧チェーン方向転換遠隔制御蓮根水力収穫作業装置を提供する。この装置は、全液圧設計を採用し、遠隔制御され、機器全体の上部モジュールが、様々な作業水深の要件を満たすように液圧で昇降可能である。機器全体は、走行機構、全体的な昇降モジュール、動力駆動モジュール5、噴流作業モジュール6、吸水管路モジュール7、液圧動力モジュール8、遠隔制御モジュール、及び空気回路システムモジュールにより構成される。走行機構は、主にゴム履帯1とデュアル液圧モーターセット2により構成される。全体的な昇降モジュールは、昇降液圧シリンダ4とガイドシリンダー9により構成される。動力駆動モジュール5は、複合ラジエーター5.1、ディーゼルエンジン5.2、燃料オイルタンク5.3、及びトランスファボックス5.4により構成される。噴流作業モジュール6は、チェーン方向転換揺動噴流機構6.1、汚水ポンプ6.2、管路6.3、クイックコネクタ6.4、第1配水パッケージ6.5、第2配水パッケージ6.6、横方向スライドレール6.7、及びノズル6.8により構成される。吸水管路モジュール7は、吸水管路7.1、水濾過管7.2、逆洗装置7.3、及びポンプ吸水昇降装置7.4により構成される。液圧動力モジュール8は、液圧ポンプ8.1、8.2、液圧オイルタンク8.2、液圧アクチュエータ8.3、及び液圧管路8.4により構成される。遠隔制御モジュールは、PLC、遠隔制御機構などの部材により構成される。走行モジュールは、機器全体の走行と転向を実現する。動力駆動モジュール5は、機器全体に動力を提供する。噴流作業モジュール6は、水力揺動噴流を実現する。液圧システムモジュール8は、機器全体の液圧駆動を実現する。遠隔制御モジュールは、機器全体の遠隔制御を実現する。空気回路システムモジュールは、トランスファボックスに統合された空気圧クラッチに動力を提供する。機器全体の上部機構は液圧昇降装置により昇降し、液圧シリンダ4とガイドシリンダー9は走行機構の主梁に取り付けられ、上部機器本体の昇降を実現して、様々な水深での作業要件に適応する。動力駆動モジュール5、噴流作業モジュール6、吸水管路モジュール7、液圧システムモジュール8、遠隔制御モジュール、及び空気回路システムモジュールは、一体化上部メインフレーム3に統合され、液圧駆動され、液圧-空気圧-電動連動して遠隔制御される。
【0042】
図4を参照されたい。走行モジュールのゴム履帯1の横梁と上部機構フレーム3との間のデュアル液圧シリンダ4とデュアルガイドシリンダー9は、機器全体の液圧昇降を実現する。デュアル液圧シリンダとデュアルガイドシリンダーとはずらして配置され、デュアル液圧シリンダの外側にガイド機構が追加され、パイプインパイプ構造を使用して、支持強度を向上させる。上部機構フレーム3には、動力駆動モジュール5、噴流作業モジュール6、吸水管路モジュール7、液圧動力モジュール8、遠隔制御モジュール、及び空気回路システムモジュールが順に取り付けられる。
【0043】
図1を参照されたい。動力駆動モジュール5は、複合ラジエーター5.1、ディーゼルエンジン5.2、燃料オイルタンク5.3、トランスファボックス5.4の順序に、全液圧チェーン方向転換遠隔制御蓮根水力収穫作業装置の前端に取り付けられる。複合ラジエーター5.1は、ディーゼルエンジン5.2の熱を放散する。ディーゼルエンジン5.2は、装置全体の動力源である。燃料オイルタンク5.3は、ディーゼルエンジン 5.2の作動に必要なディーゼルを提供する。トランスファボックス5.4は、装置全体に動力を分配し伝達する。
【0044】
図5及び図6を参照されたい。トランスファボックス5.4は主に、動力トランスファ伝動、及びダイナミッククラッチの機能を実現する。ディーゼルエンジン5.2は、軸継手を介してトランスファボックス5.4に接続される。トランスファボックス5.4は、大排出量の汚水ポンプ6.2と液圧ポンプ8.1を駆動する。トランスファボックス5.4は、トランスファボックス本体5.4.1、接続サポート5.4.2、入力軸5.4.3、オイルポンプ入力軸5.4.4、オイルポンプ出力口5.4.5、水ポンプ入力軸5.4.6、水ポンプ出力口5.4.7、エアガイドコック5.4.8、空気圧クラッチ5.4.9により構成される。
【0045】
トランスファボックス本体5.4.1全体は、接続サポート5.4.2により上部機構フレーム3に取り付けられる。ディーゼルエンジン5.2は、軸継手を介してトランスファボックスの入力軸5.4.3に接続される。オイルポンプ入力軸5.4.4は、キーを介してオイルポンプ上の出力軸に接続される。オイルポンプ出力口5.4.5は、オイルタンクに接続される。水ポンプ入力軸5.4.6は、キーを介して液圧ポンプ8.1の出力軸に接続される。水ポンプ出力口5.4.7は、フランジにより汚水ポンプの入口に接続される。エアガイドコック5.4.8は、空気圧クラッチ5.4.9に動力を提供する。エアチューブは、径方向に沿って摩擦片を押して、汚水ポンプ入力軸5.4.6と水ポンプ出力口5.4.7を接続することで、蓮根収穫作業中の汚水ポンプの開始と停止を確保する。
【0046】
トランスファボックス5.4の水ポンプ入力軸5.4.6は、ダイナミッククラッチを実現することができる。具体的には、エアガイドコック5.4.8により制御气源が入力され、空気圧クラッチ5.4.9のエアチューブ5.4.11が膨張し、隔て板5.4.12を介して板ばね5.4.13を圧縮する。板ばね5.4.13の弾力は摩擦体5.4.14に作用する。摩擦体5.4.14は、水ポンプ入力軸5.4.6に接続された摩擦片5.4.15と摩擦し、接続キー5.4.16を介して水ポンプ入力軸5.4.6を回転させる。空気源が遮断されると、空気圧クラッチ5.4.9のエアチューブ5.4.11は収縮する。板ばね5.4.13の作用下で、摩擦体5.4.14は摩擦片5.4.15と接触しない。伝動歯車5.4.10は、両側の軸受によって回転し、水ポンプ入力軸5.4.6は回転しない。本トランスファボックス5.4は、ダイナミッククラッチを実現することができる。
【0047】
図7~10を参照されたい。吸水管路モジュール7は、吸水管路7.1、水濾過管7.2、逆洗装置7.3、ポンプ吸水昇降装置7.4により構成される。吸水管路7.1は、入力フランジ7.1.1、Y字型管路 7.1.2、一方向弁7.1.3、及び可撓合成ゴム継手7.1.4により構成される。吸水管路7.1は、二股吸水構造を採用し、ポンプ吸入口の下方で二股に分かれ、スキッドマウントフレームの下部を通過して機器全体の他端に達する。各吸水管路には、1つの一方向弁と2つの自在継手が取り付けられ、自在継手は、水濾過管に接続される。吸水管路の吸水端は、ポンプ付きの吸水昇降装置7.4、水濾過管7.2を採用する。好ましくは、水濾過管の管壁に多数の小さな隆起した孔を設けるか、あるいは開放孔を採用し、濾過スクリーンを追加して、水源を濾過し、雑草などの侵入を防止する。水濾過管7.2には、逆噴流洗浄装置7.4が取り付けられる。汚水ポンプ6.2の排出口から圧力水源が導入される。水濾過管7.2のテール部には、2つの高速回転継手7.3.1が取り付けられる。逆噴流管7.3.2は、2つの高速回転継手7.3.1内に取り付けられる。逆噴流管7.3.2には、不規則に配置された噴流孔7.3.3が設けられる。噴流孔7.3.3の軸線と水濾過管7.2の軸線との間に夾角がある。逆洗噴流は水濾過管7.2の孔に噴射され、洗浄の目的を達成する。同時に、オフセット角度があるため、噴流の反力により、逆噴流管は、2つの高速回転継手7.3.1内で回転する。回転により、噴流洗浄の効果が向上し、水濾過管7.2の孔を洗浄する作用が果たされ、詰まりが防止される。ポンプ吸水昇降装置7.4は、揺動シリンダ7.4.1、接続フランジ7.4.2、曲り管7.4.3、及びフレキシブルジョイント7.4.4により構成される。揺動シリンダ 7.4.1の両端は、フランジ7.4.2により曲り管7.4.3に接続される。曲り管7.4.3は、フレキシブルジョイント7.4.4を採用して、水濾過管7.2のテール部に接続される。この機構は、一方では、機器全体が前進しているときに、水濾過管の行進をガイドしており、他方では、汚水ポンプ6.2が作動していないときに、水濾過管を上昇させ、汚水ポンプ6.2が作動しているときに、水濾過管7.2を下降させ、水濾過管7.2が地面とできるだけ接触しないようにする。
【0048】
図11図12を参照されたい。噴流作業モジュール 6は、チェーン方向転換揺動噴流機構6.1、汚水ポンプ6.2、管路6.3、クイックコネクタ6.4、第1配水パッケージ6.5、第2配水パッケージ6.6、横方向スライドレール6.7、及びノズル6.8により構成される。汚水ポンプ6.2は、噴流モジュール全体に動力源を提供する。チェーン方向転換揺動噴流機構6.1により、ノズルはチェーンの揺動に追従して移動し、噴流の面積を増やすことができる。第1配水パッケージ6.5、第2配水パッケージ6.6、及び管路6.3は、主に一定の圧力の汚水をノズル6.8に搬送する作用を果たす。チェーン揺動機構6.1とノズル6.8dなどの装置は、主に横方向スライドレール6.7により接続される。ノズル6.8は、締付けナット 6.8.1、円錐形水噴射口6.8.2、及びノズル体6.8.3により構成される。ノズル6.8は、締付けナット6.8.1により第2配水パッケージ 6.6に接続される。
【0049】
全液圧チェーン方向転換遠隔制御蓮根水力収穫作業装置の具体的な作動プロセスは次のとおりである。全液圧チェーン方向転換遠隔制御蓮根水力収穫作業装置が陸上から池に入る際に、走行モーター2はゴム履帯1を走行させ、吸水管路持ち上げ機構 7.4中の揺動シリンダ 7.4.1は、曲り管7.4.3を回転させ、水濾過管の行進をガイドし、水濾過管7.2が地面及びゴム履帯1と衝突しないことを保証する。
【0050】
全液圧チェーン方向転換遠隔制御蓮根水力収穫作業装置が池に入ると、吸水管路持ち上げ機構7.4は、水濾過管7.2を下降させるが、水濾過管7.2が泥面と接触しないことを保証する必要がある。走行モジュールのゴム履帯 1の横梁と上部機構フレーム3との間のデュアル液圧シリンダ4及びデュアルガイドシリンダー9を調整して、機器全体の液圧昇降を実現することで、様々な高さの水面での作業に適応する。
【0051】
全液圧チェーン方向転換遠隔制御蓮根水力収穫作業装置が蓮根収穫作業を行うと、トランスファボックス5.4内の空気圧クラッチ5.4.9がトグルされ、汚水ポンプ 6.2を始動して、ディーゼルエンジン 5.2が上部メインフレーム3の上方の各モジュールのために作動し始める。液圧ポンプ 8.1は、汚水ポンプ6.2を作動させる。池の水が水濾過管7.2から吸入され、吸水管路7.1に沿って汚水ポンプ6.2の入口に到達し、汚水ポンプ6.2の出口を経由して、噴流作業モジュール6の第1配水パッケージ6.5に到達する。第1配水パッケージで吸入された一定の流量と圧力を持つ水は、管路6.3を経由して第2配水パッケージ6.6に入ってから、ノズル6.8によって噴出され、蓮根を堆積泥内から吹き出す。
【0052】
蓮根収穫作業時に、水濾過管7.2内に逆噴流洗浄装置7.3が取り付けられ、汚水ポンプ6.2の排出口から圧力水源が導入される。水濾過管7.2のテール部に取り付けられた2つの高速回転継手7.3.1上の逆噴流管7.3.2は動作し始める。噴流反力により、逆噴流管は2つの高速回転継手7.3.1内で回転する。回転により、噴流洗浄の効果が向上し、水濾過管7.2の孔を洗浄する作用が果たされ、水濾過管7.2の詰まりが防止される。
【0053】
本発明の別の実施例では、昇降機構は、ウォームギア機構であり、4つのウォームギアが設けられている。4つのウォームギアは2つずつ、メインフレーム3の2つの横梁にそれぞれ取り付けられる。
【0054】
本発明は、以下の技術的効果を開示する。全液圧設計の液圧が採用され、遠隔制御が可能であり、自動化の程度が高い。液圧モーターは、幅広のゴム履帯を駆動し、柔らかい水田での作業に適し、進退と転向が軽快である。ディーゼルエンジンは、トランスファボックスにより汚水ポンプと液圧ポンプを駆動する。トランスファボックスに空気圧クラッチを統合したものは、汚水ポンプのダイナミッククラッチを実現する。ノズルは、チェーン方向変換機構に間接的に接続され、揺動噴流を実現する。チェーン方向変換が安定し、両端での滞留時間が長くなる。噴流機構は、泥面との距離を調節するように昇降することができ、水力噴流の効果を効果的に向上させる。吸水管路は、不純物の影響を回避し、昇降が軽快である。機器全体は、作業水深に応じて、上部モジュールの高さと噴流機構の高さを調整して、様々な作業水深の要件に適応することができる。
【0055】
本発明の説明では、「縦方向」、「横方向」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」などの用語で示される方位又は位置関係は、図面で示される方位又は位置関係に基づいて、本出願の説明を容易にするためのものに過ぎず、言及された装置又は部品が必ず特定の方位を有し特定の方位で構造及び操作されることを指示又は示唆するものではないため、本発明を制限するものではないと理解されるべきある。
上記の実施例は、本発明の好ましい態様を説明するためのものに過ぎず、本発明の範囲を制限するものではない。本発明の設計精神から逸脱することなく、本発明の技術的解決策に対して当業者によって行われる様々な変形及び改善は、本発明の特許請求の範囲による保護範囲内に含まれるべきである。
【0056】
1. 履帯;2.デュアル液圧モーターセット;3.メインフレーム;4.昇降液圧シリンダ;5.動力駆動モジュール;5.1 複合ラジエーター;5.2 ディーゼルエンジン;5.3 燃料オイルタンク;5.4 トランスファボックス;6.噴流作業モジュール;7. 吸水管路モジュール;8 液圧動力モジュール;9.ガイドシリンダー;5.4.1 トランスファボックス本体;5.4.2 接続サポート;5.4.3 トランスファボックス入力軸;5.4.4 オイルポンプ軸トランスファボックス;5.4.5 オイルポンプ出力口;5.4.6 水ポンプ入力軸;5.4.7 水ポンプ出力口;5.4.8 エアガイドコック;5.4.9 空気圧クラッチ;5.4.10 伝動歯車;5.4.11 エアチューブ;5.4.12 隔て板;5.4.13 板ばね;5.4.14 摩擦体;5.4.15 摩擦片;5.4.16 接続キー;6.1 汚水ポンプ;6.2 チェーン方向転換揺動噴流機構;6.3 管路;6.4 クイックコネクタ;6.5 第1配水パッケージ;6.6 第2配水パッケージ;6.7 横方向スライドレール;6.8 ノズル;7.1 吸水管路;7.1.1 入力フランジ;7.1.2 Y字型管路;7.1.3 一方向弁;7.1.4 可撓合成ゴム継手;7.2 水濾過管;7.3 逆洗装置;7.3.1 高速回転継手;7.3.2 逆洗管;7.3.3 噴流孔;7.4 ポンプ吸水昇降装置;7.4.1 揺動シリンダ;7.4.2 接続フランジ;7.4.3 曲り管;7.4.4 フレキシブルジョイント;8.1 液圧ポンプ;8.2 液圧アクチュエータ;8.3 液圧管路;8.4 液圧オイルタンク。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14