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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-07
(45)【発行日】2023-04-17
(54)【発明の名称】非乳化型固形状整髪剤組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 8/36 20060101AFI20230410BHJP
   A61K 8/02 20060101ALI20230410BHJP
   A61K 8/19 20060101ALI20230410BHJP
   A61K 8/34 20060101ALI20230410BHJP
   A61K 8/81 20060101ALI20230410BHJP
   A61Q 5/06 20060101ALI20230410BHJP
【FI】
A61K8/36
A61K8/02
A61K8/19
A61K8/34
A61K8/81
A61Q5/06
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019049251
(22)【出願日】2019-03-18
(65)【公開番号】P2020152643
(43)【公開日】2020-09-24
【審査請求日】2022-01-31
(73)【特許権者】
【識別番号】390011442
【氏名又は名称】株式会社マンダム
(74)【代理人】
【識別番号】110001232
【氏名又は名称】弁理士法人大阪フロント特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】井口 顕策
【審査官】池田 周士郎
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第05849280(US,A)
【文献】特開2009-242256(JP,A)
【文献】特開2010-229070(JP,A)
【文献】特開2010-270081(JP,A)
【文献】特開2008-044921(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00- 8/99
A61Q 1/00-90/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記成分Aと、下記成分Bと、下記成分Cとを含み、
前記成分Aの含有量が2.0質量%以上、13.0質量%以下であり、
前記成分Bの含有量が2.0質量%以上、10.0質量%以下であり、
前記成分Cの含有量が46.5質量%以上、95.0質量%以下である、非乳化型固形状整髪剤組成物。
成分A:脂肪酸塩
成分B:皮膜形成ポリマー
成分C:水
【請求項2】
下記成分Dを含む、請求項1に記載の非乳化型固形状整髪剤組成物。
成分D:顔料
【請求項3】
下記成分Eを含む、請求項1又は2に記載の非乳化型固形状整髪剤組成物。
成分E:エタノール
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、毛髪を整える整髪剤に好適に用いられる固形状整髪剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、固形状、液状、ジェル状及びグリース状等の様々な性状の整髪剤組成物が用いられている。これらの整髪剤組成物は、それぞれ異なる使用性、使用感及び整髪特性を有する。また、性状が異なる整髪剤組成物では、異なる組成設計が行われている。
【0003】
固形状の整髪剤組成物(固形状整髪剤組成物)は、該固形状整髪剤組成物を手に取ることなく、髪に塗布することができ、使用性に優れる。また、従来の固形状整髪剤組成物は、整髪成分として、固形ワックス又は固形油分を含む。
【0004】
下記の特許文献1には、カルナウバワックスを含む油性固形化粧料が開示されている。上記カルナウバワックスは、鹸化価が45以上65以下であり、酸価が0以上0.8以下であり、融点が78℃以上82℃以下である。特許文献1には、上記油性固形化粧料を整髪剤として用いることができることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2008-100975号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載のような従来の固形状整髪剤組成物では、配合されている固形ワックス又は固形油分に起因して塗布時に摩擦が生じたり、塗布時にべたつきが生じたりするなどして塗布性が低下し、固形状整髪剤組成物を毛髪上に均一に塗布できないことがある。
【0007】
また、特許文献1に記載のような従来の固形状整髪剤組成物では、整髪力が低いことがある。
【0008】
さらに、特許文献1に記載のような従来の固形状整髪剤組成物では、洗い落ち性に劣ることがある。
【0009】
本発明の目的は、塗布性及び整髪力に優れ、かつ洗髪時に容易に洗い流すことができる固形状整髪剤組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、下記成分(A)と、下記成分(B)と、下記成分(C)とを含み、前記成分(A)の含有量が2.0質量%以上、13.0質量%以下であり、前記成分(B)の含有量が2.0質量%以上、10.0質量%以下であり、前記成分(C)の含有量が20.0質量%以上、95.0質量%以下である、固形状整髪剤組成物を提供する。
【0011】
成分(A):脂肪酸塩
成分(B):皮膜形成ポリマー
成分(C):水
【0012】
本発明の固形状整髪剤組成物は、下記成分(D)を含むことが好ましい。
成分(D):顔料
【0013】
本発明の固形状整髪剤組成物は、下記成分(E)を含むことが好ましい。
成分(E):エタノール
【発明の効果】
【0014】
本発明の固形状整髪剤組成物は、特定の成分(A)と、特定の成分(B)と、特定の成分(C)とを含み、成分(A)の含有量が2.0質量%以上、13.0質量%以下であり、成分(B)の含有量が2.0質量%以上、10.0質量%以下であり、成分(C)の含有量が20.0質量%以上、95.0質量%以下であるので、塗布性及び整髪力に優れ、かつ洗髪時に容易に洗い流すことができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0016】
本発明の固形状整髪剤組成物は、脂肪酸塩と、皮膜形成ポリマーと、水とを含む。
【0017】
本明細書においては、上記「脂肪酸塩」を「成分(A)」と称する場合がある。
【0018】
本明細書においては、上記「皮膜形成ポリマー」を「成分(B)」と称する場合がある。
【0019】
本明細書においては、上記「水」を「成分(C)」と称する場合がある。
【0020】
本発明の固形状整髪剤組成物は、成分(A)と、成分(B)と、成分(C)とを含み、成分(A)の含有量が2.0質量%以上、13.0質量%以下であり、成分(B)の含有量が2.0質量%以上、10.0質量%以下であり、成分(C)の含有量が20.0質量%以上、95.0質量%以下である。
【0021】
本発明の固形状整髪剤組成物では、上記の構成が備えられているので、塗布性及び整髪力に優れ、かつ洗髪時に容易に洗い流すことができる。
【0022】
また、本発明の固形状整髪剤組成物では、上記の構成が備えられているので、該固形状整髪剤組成物を手に取ることなく、髪に塗布することができ、使用性に優れる。
【0023】
本発明の固形状整髪剤組成物は、さらに、顔料を含んでいてもよい。本明細書においては、上記「顔料」を「成分(D)」と称する場合がある。
【0024】
本発明の固形状整髪剤組成物が成分(D)を含む場合に、本発明の固形状整髪剤組成物は、整髪と同時に、毛髪を良好に着色することができる。
【0025】
本明細書において、成分(D)を含む固形状整髪剤組成物を「固形状整髪兼毛髪着色剤組成物」と称する場合がある。
【0026】
本発明の固形状整髪兼毛髪着色剤組成物は、本発明の上記の効果に加えて、優れた毛髪着色力を有し、毛髪着色後のべたつきが抑えられることによって毛髪着色後の色移りを抑えることができる。すなわち、本発明の固形状整髪兼毛髪着色剤組成物では、上記の構成が備えられているので、塗布性、整髪性及び毛髪着色力に優れ、整髪後及び毛髪着色後のべたつきが抑えられることによって毛髪着色後の色移りを抑えることができ、かつ洗髪時に容易に洗い流すことができる。
【0027】
本発明の固形状整髪兼毛髪着色剤組成物は、毛髪を一時的に着色するために好適に用いることができる。
【0028】
本発明の固形状整髪剤組成物は、さらに、エタノールを含んでいてもよい。本明細書においては、上記「エタノール」を「成分(E)」と称する場合がある。
【0029】
上記のように、本発明の固形状整髪剤組成物は、成分(A)と成分(B)と成分(C)とを少なくとも含む。本発明の固形状整髪剤組成物は、さらに、成分(D)を含んでいてもよく、成分(E)を含んでいてもよく、成分(D)と成分(E)とを含んでいてもよい。
【0030】
本発明の固形状整髪剤組成物は、成分(A)~(E)以外の他の成分を含んでいてもよい。
【0031】
上記の成分、例えば、成分(A)、成分(B)、成分(C)、成分(D)、成分(E)や他の成分は、それぞれ、1種のみが用いられてもよく、2種以上が用いられてもよい。
【0032】
以下、本発明の固形状整髪剤組成物に用いられる各成分の詳細を説明する。以下の説明において、「固形状整髪剤組成物」を、「整髪剤組成物」と記載することがある。
【0033】
(成分(A))
成分(A)は、脂肪酸塩である。成分(A)は、固化剤として機能する。成分(A)を用いることにより、整髪剤組成物の性状を固形状とすることができる。また、成分(A)を用いることにより、塗布性を高めることができ、洗髪時に固形状整髪剤組成物を容易に洗い流すことができる。成分(A)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0034】
成分(A)を構成する脂肪酸は、飽和脂肪酸であってもよく、不飽和脂肪酸であってもよい。
【0035】
成分(A)を構成する脂肪酸としては、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデシル酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレン酸、及びエレオステアリン酸等が挙げられる。
【0036】
成分(A)を構成する脂肪酸の炭素数は、好ましくは12以上、より好ましくは16以上、好ましくは22以下、より好ましくは20以下である。成分(A)を構成する脂肪酸の炭素数が上記下限以上及び上記上限以下であると、適度に固化した固形状整髪剤組成物を良好に得ることができる。
【0037】
脂肪酸とアルカリ剤とを混合して脂肪酸塩(成分(A))を得た後に、該成分(A)と成分(A)以外の成分とを混合することにより、固形状整髪剤組成物を得てもよい。また、例えば、成分(A)以外の成分を含む混合液中に、脂肪酸とアルカリ剤とを配合して、成分(A)を含む固形状整髪剤組成物を得てもよい。なお、脂肪酸塩は、脂肪酸石鹸とも呼ばれる。
【0038】
アルカリ剤は、中和剤として用いることができる。アルカリ剤としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム及び炭酸カリウム等の無機アルカリ;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、イソプロパノールアミン、モルホリン及びアルギニン等の有機アルカリ等が挙げられる。入手が容易であり、かつ取り扱い性に優れるので、アルカリ剤は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、又はトリエタノールアミンであることが好ましい。
【0039】
適度に固化した固形状整髪剤組成物をより一層良好に得る観点からは、成分(A)は、脂肪酸金属塩であることが好ましい。
【0040】
上記脂肪酸金属塩としては、脂肪酸ナトリウム塩、脂肪酸カリウム塩、脂肪酸マグネシウム塩、脂肪酸カルシウム塩、及び脂肪酸バリウム塩等が挙げられる。成分(A)は、ステアリン酸金属塩であることがより好ましく、ステアリン酸ナトリウム又はステアリン酸カリウムであることが更に好ましい。
【0041】
本発明の固形状整髪剤組成物100質量%中、成分(A)の含有量は、2.0質量%以上、13.0質量%以下である。整髪剤組成物100質量%中の成分(A)の含有量が2.0質量%未満であると、整髪剤組成物が固化しにくいことがある。このため、整髪剤組成物を固形状とすることができなかったり、固形状整髪剤組成物が折れやすくなったりすることがある。成分(A)の含有量が13.0質量%を超えると、固形状整髪剤組成物が硬くなりすぎ、該固形状整髪剤組成物を毛髪へ塗布しても、該固形状整髪剤組成物が毛髪へ移行しにくいことがある。
【0042】
本発明の固形状整髪剤組成物100質量%中、成分(A)の含有量は、好ましくは3.0質量%以上、より好ましくは5.0質量%以上、好ましくは12.0質量%以下、より好ましくは10.0質量%以下である。成分(A)の含有量が上記下限以上であると、整髪剤組成物をより一層良好に固化させることができる。成分(A)の含有量が上記上限以下であると、適度に固化した固形状整髪剤組成物をより一層良好に得ることができ、該固形状整髪剤組成物を毛髪へ塗布したときに、該固形状整髪剤組成物を毛髪へ良好に移行させることができる。
【0043】
(成分(B))
成分(B)は、皮膜形成ポリマーである。成分(B)は、主たる整髪成分として機能する。成分(B)を用いることにより、塗布後の毛髪に皮膜を良好に形成させることができるので、整髪力を高めることができ、また、本発明の固形状整髪剤組成物が成分(D)を含む場合に、毛髪着色後の色移りを抑えることができる。成分(B)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0044】
上記成分(B)としては、アニオン性皮膜形成ポリマー、カチオン性皮膜形成ポリマー、両性皮膜形成ポリマー、及びノニオン性皮膜形成ポリマー等が挙げられる。
【0045】
上記アニオン性皮膜形成ポリマーとしては、(メタ)アクリル酸アルキル共重合体、(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸アルキル共重合体、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C1-18)/アルキル(C1-8)アクリルアミド)コポリマー、(アクリル酸アルキル/ジアセトンアクリルアミド)コポリマー、メチルビニルエーテル/マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル/クロトン酸共重合体、酢酸ビニル/クロトン酸/ネオデカン酸ビニル共重合体、酢酸ビニル/クロトン酸/プロピオン酸ビニル共重合体、酢酸ビニル/マレイン酸モノブチルエステル/イソボロリルアクリレート共重合体、ポリビニルピロリドン/アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体、(スチレン/アクリル酸アルキル)共重合体、(スチレン/アクリル酸アミド)共重合体、ウレタン-アクリル系共重合体、及びポリスチレンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。なお、「(メタ)アクリル」は、「アクリル」と「メタクリル」との双方を意味する。
【0046】
上記カチオン性皮膜形成ポリマーとしては、ビニルピロリドン・N,N-ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩、塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース、ビニルイミダゾリウムトリクロライド/ビニルピロリドン共重合体、ヒドロキシエチルセルロース/ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、ポリビニルピロリドン/アルキルアミノアクリレート/ビニルカプロラクタム共重合体、塩化メチルビニルイミダゾリウム・ビニルピロリドン共重合体、及び(ビニルピロリドン/ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド/ラウリルジメチルアミノプロピルメタクリルアミド)共重合体等が挙げられる。
【0047】
上記両性皮膜形成ポリマーとしては、N-メタクリロイルオキシエチルN,N-ジメチルアンモニウム-α-N-メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体、N,Nジメチル-N-(2-メタクリロイルオキシエチル)アミン=N-オキシド・メタクリル酸アルキルエステル共重合体、アクリル酸ヒドロキシプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル/アクリル酸オクチルアミド共重合体、ジアルキルアミノエチルメタクリレート/メタクリル酸アルキルエステル共重合体のモノクロル酢酸両性化物、及び(イソブチレン/ジエチルアミノプロピルマレイミド/マレイン酸)共重合体等が挙げられる。
【0048】
上記ノニオン性皮膜形成ポリマーとしては、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体、ビニルメチルエーテル・マレイン酸エチル共重合体、及びポリビニルカプロラクタム等が挙げられる。
【0049】
本発明の固形状整髪剤組成物が成分(D)を含む場合に、毛髪着色後の色移りをより一層効果的に抑える観点からは、成分(B)は、ポリビニルピロリドンであることが好ましい。
【0050】
本発明の固形状整髪剤組成物100質量%中、成分(B)の含有量は、2.0質量%以上、10.0質量%以下である。成分(B)の含有量が2.0質量%未満であると、整髪力が低下することがある。成分(B)の含有量が10.0質量%を超えると、塗布時に成分(B)が析出したりして塗布性が低下することがある。また、成分(B)の含有量が10.0質量%を超えると、整髪後にフレーキングが生じることがあり、本発明の固形状整髪剤組成物が成分(D)を含む場合には、毛髪着色後の色移りが生じることがある。
【0051】
本発明の固形状整髪剤組成物100質量%中、成分(B)の含有量は、好ましくは2.5質量%以上、より好ましくは3.5質量%以上、好ましくは8.0質量%以下、より好ましくは6.0質量%以下である。成分(B)の含有量が上記下限以上であると、整髪力をより一層高めることができる。成分(B)の含有量が上記上限以下であると、塗布性をより一層高めることができる。また、成分(B)の含有量が上記上限以下であると、整髪後のフレーキングの発生を効果的に抑えることができ、本発明の固形状整髪剤組成物が成分(D)を含む場合に、毛髪着色後の色移りを効果的に抑えることができる。
【0052】
(成分(C))
成分(C)は、水である。成分(C)を用いることにより、成分(A)を良好に溶解させることができ、かつ溶解後に冷却等することにより、整髪剤組成物の性状を固形状とすることができる。
【0053】
成分(C)は、精製水であることが好ましい。
【0054】
本発明の固形状整髪剤組成物100質量%中、成分(C)の含有量は、20.0質量%以上、95.0質量%以下である。整髪剤組成物100質量%中の成分(C)の含有量が20.0質量%未満であると、成分(A)を充分に溶解させることができないことがある。整髪剤組成物100質量%中の成分(C)の含有量が95.0質量%を超えると、整髪剤組成物が固化しにくいことがある。このため、整髪剤組成物を固形状とすることができなかったり、固形状整髪剤組成物が折れやすくなったりすることがある。
【0055】
本発明の固形状整髪剤組成物100質量%中、成分(C)の含有量は、好ましくは25.0質量%以上、より好ましくは30.0質量%以上、好ましくは93.0質量%以下、より好ましくは92.0質量%以下である。成分(C)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、適度に固化した固形状整髪剤組成物をより一層良好に得ることができ、該固形状整髪剤組成物を毛髪へ塗布したときに、該固形状整髪剤組成物を毛髪へ良好に移行させることができる。
【0056】
(成分(D))
成分(D)は、顔料である。成分(D)は用いられてもよく、用いられなくてもよい。毛髪を良好に着色する観点からは、固形状整髪剤組成物は成分(D)を含むことが好ましい。成分(D)は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
【0057】
成分(D)を含む固形状整髪剤組成物(固形状整髪兼毛髪着色剤組成物)では、上記の構成が備えられているので、塗布性、整髪性及び毛髪着色力に優れ、整髪後及び毛髪着色後のべたつきが抑えられることによって毛髪着色後の色移りを抑えることができ、かつ洗髪時に容易に洗い流すことができる。
【0058】
また、成分(D)を含む固形状整髪剤組成物(固形状整髪兼毛髪着色剤組成物)では、上記の構成が備えられているので、該固形状整髪剤組成物を手に取ることなく、髪に塗布することができ、使用性に優れる。
【0059】
成分(D)としては、無機顔料及び有機顔料等が挙げられる。
【0060】
上記無機顔料としては、マイカ、タルク、カオリン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、無水ケイ酸、酸化アルミニウム、硫酸バリウム、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化クロム、群青、紺青、カーボンブラック、酸化チタン、二酸化チタン、酸化亜鉛、及び雲母チタン等が挙げられる。
【0061】
上記有機顔料としては、レーキ、及び不溶性色素等が挙げられる。
【0062】
白髪を黒色に良好に染色する観点からは、成分(D)は、カーボンブラックであることが好ましい。
【0063】
成分(D)の平均粒径(平均1次粒径)は、好ましくは5μm以上、より好ましくは10μm以上、好ましくは200μm以下、より好ましくは50μm以下である。成分(D)の平均粒径が上記下限以上及び上記上限以下であると、塗布性を良好にすることができる。
【0064】
成分(D)の平均粒径(平均1次粒径)は、体積平均粒径である。上記平均粒径は、レーザー光回折による粒度分布測定装置を用いて測定可能である。上記粒度分布測定装置としては、堀場製作所社製「LA-920」等が挙げられる。
【0065】
本発明の固形状整髪剤組成物(固形状整髪兼毛髪着色剤組成物)100質量%中、成分(D)の含有量は、好ましくは0.3質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上、好ましくは4.0質量%以下、より好ましくは2.0質量%以下である。成分(D)の含有量が上記下限以上であると、毛髪着色力をより一層高めることができ、例えば白髪を黒色に良好に着色することができる。成分(D)の含有量が上記上限以下であると、毛髪着色後の色移りをより一層効果的に抑えることできる。
【0066】
(成分(E))
成分(E)は、エタノールである。成分(E)を用いることにより、塗布性を高めることができる。また、成分(E)を用いることにより、毛髪への塗布後に、固形状整髪剤組成物が乾燥するまでの時間を短くすることができ、短時間で成分(B)による皮膜を形成させることができる。また、成分(E)を用いることにより、本発明の固形状整髪剤組成物が成分(D)を含む場合に、毛髪着色後の色移りを抑えることできる。
【0067】
本発明の固形状整髪剤組成物100質量%中、成分(E)の含有量は、好ましくは5.0質量%以上、より好ましくは10.0質量%以上、好ましくは70.0質量%以下、より好ましくは60.0質量%以下である。成分(E)の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、塗布性をより一層高めることができる。
【0068】
(他の成分)
本発明の固形状整髪剤組成物は、上述した成分(A)~(E)以外の成分を含んでいてもよい。成分(A)~(E)以外の成分としては、特に限定されないが、例えば、25℃で固体の炭化水素油、25℃で固体のエステル油、25℃で液状の炭化水素油、25℃で液状のエステル油、油脂、多価アルコール、高級アルコール、界面活性剤、清涼剤、pH調整剤、防腐剤、抗酸化剤、金属封鎖剤、ビタミン類、動植物抽出エキス、パール化剤、着色剤、及び香料等が挙げられる。上記他の成分は、それぞれ1種のみが用いられてもよく、2種以上が用いられてもよい。
【0069】
上記25℃で固体の炭化水素油としては、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、及びポリエチレンワックス等が挙げられる。
【0070】
上記25℃で固体のエステル油としては、モノステアリン酸プロピレングリコール、及びジステアリン酸エチレングリコール等が挙げられる。
【0071】
上記25℃で液状の炭化水素油としては、流動パラフィン、流動イソパラフィン、及びスクワラン等が挙げられる。
【0072】
上記25℃で液状のエステル油としては、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2-エチルヘキシル、及び2-エチルヘキサン酸セチル等が挙げられる。
【0073】
上記油脂としては、オリーブ油、コメヌカ油、ヒマシ油、ヤシ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、ヒマワリ油、ブドウ種子油、及びアボカド油等が挙げられる。
【0074】
上記多価アルコールとしては、グリセリン、ジグリセリン、1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,2-ブタンジオール、1,2-ペンタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,2-オクタンジオール、1,2-デカンジオール、ポリエチレングリコール、及びポリオキシプロピレンメチルグルコシド等が挙げられる。
【0075】
上記高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、イソステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、及びオレイルアルコール等が挙げられる。
【0076】
上記防腐剤としては、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、イソプロピルパラベン、ブチルパラベン、イソブチルパラベン、及びフェノキシエタノール等が挙げられる。
【0077】
本発明の固形状整髪剤組成物は、上記25℃で固体の炭化水素油を含まないか、又は、上記25℃で固体の炭化水素油を3.0質量%未満で含むことが好ましい。本発明の固形状整髪剤組成物が上記25℃で固体の炭化水素油を含む場合に、本発明の固形状整髪剤組成物100質量%中、25℃で固体の炭化水素油の含有量は、好ましくは3.0質量%未満、より好ましくは2.0質量%未満、更に好ましくは1.0質量%未満である。
【0078】
本発明の固形状整髪剤組成物は、上記25℃で固体のエステル油を含まないか、又は、上記25℃で固体のエステル油を3.0質量%未満で含むことが好ましい。本発明の固形状整髪剤組成物が上記25℃で固体のエステル油を含む場合に、本発明の固形状整髪剤組成物100質量%中、25℃で固体のエステル油の含有量は、好ましくは3.0質量%未満、より好ましくは2.0質量%未満、更に好ましくは1.0質量%未満である。
【0079】
本発明の固形状整髪剤組成物は、上記25℃で液状の炭化水素油を含まないか、又は、上記25℃で液状の炭化水素油を3.0質量%未満で含むことが好ましい。本発明の固形状整髪剤組成物が上記25℃で液状の炭化水素油を含む場合に、本発明の固形状整髪剤組成物100質量%中、25℃で液状の炭化水素油の含有量は、好ましくは3.0質量%未満、より好ましくは2.0質量%未満、更に好ましくは1.0質量%未満である。
【0080】
本発明の固形状整髪剤組成物は、上記25℃で液状のエステル油を含まないか、又は、上記25℃で液状のエステル油を3.0質量%未満で含むことが好ましい。本発明の固形状整髪剤組成物が上記25℃で液状のエステル油を含む場合に、本発明の固形状整髪剤組成物100質量%中、25℃で液状のエステル油の含有量は、好ましくは3.0質量%未満、より好ましくは2.0質量%未満、更に好ましくは1.0質量%未満である。
【0081】
本発明の固形状整髪剤組成物は、上記多価アルコールを含まないか又は含む。塗布時及び整髪後のフレーキングをより一層効果的に抑える観点からは、本発明の固形状整髪剤組成物は、上記多価アルコールを含むことが好ましい。また、本発明の固形状整髪剤組成物が上記多価アルコールを含むことにより、成分(A)を比較的多量(例えば10.0質量%以上)に配合した場合であっても、該固形状整髪剤組成物が硬くなりすぎることを抑えることができ、該固形状整髪剤組成物を毛髪へ塗布したときに、該固形状整髪剤組成物を毛髪へ良好に移行させることができる。
【0082】
本発明の固形状整髪剤組成物が上記多価アルコールを含む場合に、本発明の固形状整髪剤組成物100質量%中、多価アルコールの含有量は、好ましくは5.0質量%以上、好ましくは20.0質量%以下、より好ましくは10.0質量%以下である。多価アルコールの含有量が上記下限以上であると、多価アルコールを配合することによる上記の効果がより一層効果的に発揮される。多価アルコールの含有量が上記上限以下であると、塗布性及び整髪力をより一層高めることができ、また、整髪後のべたつきをより一層効果的に抑えることができる。
【0083】
(固形状整髪剤組成物の他の詳細)
本発明の固形状整髪剤組成物の性状は、25℃で固形状である。上記固形状には、ペースト状は含まれず、ジェル状は含まれず、グリース状は含まれない。本発明の固形状整髪剤組成物は、流動性を有さない。本発明の固形状整髪剤組成物は、25℃で静置状態にて、形状を保持することができる。より具体的には、外径22mm及び長さ30mmの円柱状に成型された本発明の固形状整髪剤組成物は、25℃で静置状態にて、形状を保持することができる。
【0084】
本発明の効果をより一層効果的に発揮する観点からは、本発明の固形状整髪剤組成物は、非乳化型固形状整髪剤組成物であることが好ましい。
【0085】
本発明の固形状整髪剤組成物は、固形ワックス及び固形油分を含まないか、又は固形ワックス及び固形油分の含有量を少なくすることができるので、水性固形状整髪剤組成物である。本発明の固形状整髪剤組成物は、油性固形状整髪剤組成物とは異なる。そのため、本発明の固形状整髪剤組成物は、洗髪時に容易に洗い流すことができる。
【0086】
塗布性及び使用性に優れるので、本発明の固形状整髪剤組成物の形状はスティック状であることが好ましい。
【0087】
本発明の固形状整髪剤組成物の製造方法としては、公知の固形状整髪剤組成物の製造方法を採用することができる。本発明の固形状整髪剤組成物の製造方法としては、例えば、成分(A)が成分(C)に溶解する温度(例えば80℃以上、90℃以下)で各成分を混合して混合液を得る混合工程と、上記混合液を鋳型に充填する充填工程と、成分(A)と成分(C)との混合物が凝固する温度(例えば30℃以上、50℃以下)まで冷却して固化させる固化工程とを備える方法等が挙げられる。
【0088】
上記混合工程における温度は、成分(A)が成分(C)に溶解する温度かつ成分(C)の沸点未満の温度であることが好ましい。上記混合工程における温度を調節(例えば80℃以上、90℃以下)することにより、上記混合工程において配合した各成分の配合量(混合液100質量%中の各成分の含有量)と、固形状整髪剤組成物中の各成分の含有量(固形状整髪剤組成物100質量%中の各成分の含有量)とを一致させることができる。
【0089】
上記固化工程では、圧縮成型されていてもよく、圧縮せずに成型されていてもよい。
【0090】
本発明の固形状整髪剤組成物は、特に限定されないが、例えば、容器に収容された形態で用いることができる。上記容器は、スティック型の繰り出し容器であることが好ましい。
【0091】
本発明の固形状整髪剤(固形状整髪剤組成物が成分(D)を含む場合には固形状整髪兼毛髪着色剤)は、上述した固形状整髪剤組成物(固形状整髪兼毛髪着色剤組成物)と、上記容器とを備えることが好ましい。この場合に、例えば容器を保持しながら上記固形状整髪剤組成物を手に取ることなく、髪に塗布することができる。
【実施例
【0092】
以下、本発明について、実施例及び比較例を挙げて具体的に説明する。本発明は、以下の実施例のみに限定されない。なお、以下の実施例8は参考例である。
【0093】
実施例及び比較例では、下記の成分を用いた。
【0094】
(成分(A))
ステアリン酸ナトリウム
【0095】
(成分(B))
ポリビニルピロリドン:商品名「クリージャスK-90」、第一工業製薬社製、ノニオン性皮膜形成ポリマー
N-メタクリロイルオキシエチルN,N-ジメチルアンモニウム-α-N-メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体:商品名「ユカフォーマー301」、三菱化学社製、N-メタクリロイルオキシエチルN,N-ジメチルアンモニウム-α-N-メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体(両性皮膜形成ポリマー)含有率30質量%
【0096】
(成分(C))
精製水
【0097】
(成分(D))
カーボンブラック水分散体:商品名「WD-CB2」、大東化成工業社製、カーボンブラック含有率25質量%
カーボンブラック:商品名「DK BLACK No.2」、三菱化学社製
【0098】
(成分(E))
エタノール
【0099】
(その他)
プロピレングリコール
ポリエチレングリコール1500
パルミチン酸2-エチルヘキシル
高融点パラフィン
流動パラフィン
カルナウバロウ
ヒマワリ種子ロウ
マイクロクリスタリンワックス
イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル
高融点マイクロクリスタリンワックス
セスキイソステアリン酸ソルビタン
【0100】
(実施例1~23及び比較例1~4)
整髪剤組成物及び整髪剤の調製:
下記の表1~4に示す配合成分を、表1~4に示す配合量(配合単位は質量%)で配合し、85℃で混合して混合液を調製した。次いで、得られた混合液を内径22mm×高さ80mmのスティック型の繰り出し容器に充填した。次いで、25℃に冷却し固化させて、整髪剤組成物及び整髪剤を調製した。表中の配合量(固形状整髪剤組成物100質量%中の配合量)は、カーボンブラック水分散体を除き、純分の配合量(単位:質量%)で示した。なお、表中のカーボンブラック水分散体はカーボンブラックの配合量ではなく、カーボンブラック水分散体の配合量で示した。
【0101】
(評価)
得られた整髪剤組成物について、以下の評価を行った。評価結果は表1~4中に示した。なお、試験例2~7は、専門パネル3名が協議して評価結果を決定した。比較例2,3は、試験例1の判定結果が「×」又は「××」であったため、試験例2~7を行わなかった。また、試験例3,4,6は、成分(D)を配合し、かつ試験例1の判定結果が「○」であった実施例1~15及び比較例1,4に対して行った。
【0102】
(試験例1:成型性)
得られた整髪剤組成物が固化しているかを目視にて観察した。目視にて固化していると判断した整髪剤組成物については、容器から30mm繰り出した状態で直立させ、25℃で24時間静置させた後の形状の変化を目視で観察した。成型性を下記の基準で評価した。
【0103】
<成型性の評価基準>
○(良好):24時間静置後に形状が変化していない(整髪剤組成物の性状が固形状)
×(不良):固化しない
××(不良):成分(A)の一部が他の成分に溶解しない
【0104】
(試験例2:塗布性)
得られた固形状整髪剤の容器を掴みながら、固形状整髪剤組成物を白髪100%毛束(商品番号「BM-W-A」、ビューラックス社製)に塗布し、整髪を施した。その際の、塗布のしやすさを下記の基準で評価した。
【0105】
<塗布性の評価基準>
○(良好):固形状整髪剤組成物を毛束上に均一に塗布できる
△(やや良好):固形状整髪剤組成物を毛束上にほぼ均一に塗布できる
×(不良):固形状整髪剤組成物を毛束上に均一に塗布しにくい
【0106】
(試験例3:速乾性)
試験例2で整髪した毛束を3分間静置した後、毛束を濾紙で挟んだ。この濾紙の上に、水を加えて1kgにした1Lビーカーを載せた後、すぐに毛束を濾紙から引き抜いた。速乾性を下記の評価基準に従って目視評価した。
【0107】
<速乾性の評価基準>
○(良好):濾紙への色移りがほとんど見られない
△(やや良好):濾紙への色移りが見られるが、毛束に着色した色より薄い
×(不良):濾紙への色移りが見られ、毛束に着色した色と同等レベルである
【0108】
(試験例4:毛髪着色後の色移り)
試験例2で整髪した毛束を10分間静置した後、毛束を濾紙で挟んだ。この濾紙の上に、水を加えて1kgにした1Lビーカーを載せた後、すぐに毛束を濾紙から引き抜いた。毛髪着色後の色移りを下記の評価基準に従って目視評価した。
【0109】
<毛髪着色後の色移りの評価基準>
○(良好):濾紙への色移りがほとんど見られない
△(やや良好):濾紙への色移りが見られるが、毛束に着色した色より薄い
×(不良):濾紙への色移りが見られ、毛束に着色した色と同等レベルである
【0110】
(試験例5:整髪力)
得られた固形状整髪剤の容器を掴みながら、固形状整髪剤組成物をカットウィッグ(商品名「A-386」、ユーカリジャパン社製)に髪を後方に流しながら撫で付けるように塗布して整髪を施した。次いで、カットウィッグを温度25℃で20分間静置した。静置後の髪の形状を下記の評価基準に従って目視評価した。
【0111】
<整髪力の評価基準>
○(良好):髪の形状がくっきりと保持されている
△(やや良好):髪の形状がややくずれている
×(不良):髪の形状が明らかにくずれている
【0112】
(試験例6:毛髪着色力)
試験例2で整髪した毛束を10分間静置した後、下記の評価基準に従って目視評価した。
【0113】
<毛髪着色力の評価基準>
○(良好):毛束が黒色に着色されている
×(不良):毛束が灰色に着色されている、又は、着色されていない
【0114】
(試験例7:洗い落ち性)
試験例2で整髪した毛束を10分間静置した後、ぬるま湯で30秒間水洗した。水洗後、ドライヤーで乾燥した毛束を下記の評価基準に従って触感により評価した。
【0115】
<洗い落ち性の評価基準>
○(良好):毛束の触感が固形状整髪剤組成物を塗布していない毛束の触感と同等である
×(不良):毛束に固形状整髪剤組成物の付着を感じる
【0116】
組成及び結果を下記の表1~4に示す。
【0117】
【表1】
【0118】
【表2】
【0119】
【表3】
【0120】
【表4】