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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-07
(45)【発行日】2023-04-17
(54)【発明の名称】駐車場
(51)【国際特許分類】
   E04H 6/12 20060101AFI20230410BHJP
   E04H 6/42 20060101ALI20230410BHJP
【FI】
E04H6/12 Z
E04H6/42 Z
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2018187987
(22)【出願日】2018-10-03
(65)【公開番号】P2020056240
(43)【公開日】2020-04-09
【審査請求日】2021-08-26
(73)【特許権者】
【識別番号】503002732
【氏名又は名称】住友重機械搬送システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(74)【代理人】
【識別番号】100116274
【弁理士】
【氏名又は名称】富所 輝観夫
(72)【発明者】
【氏名】岡 泰大
(72)【発明者】
【氏名】小沼 敬士
【審査官】齋藤 卓司
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-132145(JP,A)
【文献】特開2012-101812(JP,A)
【文献】特開2004-331090(JP,A)
【文献】登録実用新案第3143313(JP,U)
【文献】欧州特許出願公開第03360841(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04H 6/00- 6/44
B65D 19/00-19/44
B62H 1/00- 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
進入した車両が駐車可能な第1駐車領域を有するパレットと、
前記パレットにおける前記車両の移動を制限するためのベルトと、
前記ベルトに所定の張力が付与されているか否かを判定する判定部と、
前記パレットの移動を制御する制御部であって、前記判定部によって前記ベルトに所定の張力が付与されていると判定されない限り、前記パレットの移動を規制するように制御する制御部と、
を備えることを特徴とする駐車場。
【請求項2】
前記ベルトの張力に応じて位置、姿勢または外観のいずれかの状態が変化する目印部と、
前記目印部の前記状態を検知する状態検知部と、
を有し、
前記判定部は、前記状態検知部の検知結果に基づいて、前記ベルトに前記所定の張力が付与されているか否かを判定することを特徴とする請求項1に記載の駐車場。
【請求項3】
前記状態検知部は、前記目印部の位置に関する情報を検知することを特徴とする請求項2に記載の駐車場。
【請求項4】
前記目印部は、前記ベルトの張力に応じて移動することを特徴とする請求項3に記載の駐車場。
【請求項5】
前記目印部は、前記ベルトの張力に抗する方向に付勢されることを特徴とする請求項4に記載の駐車場。
【請求項6】
前記ベルトは、車幅方向に離隔して前記車両の両側に配置された第1、第2ベルトを含み、
前記目印部は、前記第1、第2ベルトに対応して前記車幅方向に離隔して配置された第1、第2目印部を含み、
前記状態検知部は、前記第1、第2目印部に対応する第1、第2状態検知部を含み、
前記第1、第2状態検知部は、前記車幅方向の一方側に配置されていることを特徴とする請求項2から5のいずれか1項に記載の駐車場。
【請求項7】
前記第1、第2ベルトに前記所定の張力が付与されたとき、前記第1目印部は、前記第2目印部より上方に位置することを特徴とする請求項6に記載の駐車場。
【請求項8】
前記パレットは、車両が前記第1駐車領域に進入可能な第1状態から旋回した第2状態で別の車両が進入可能な第2駐車領域を有し、
前記ベルトは、前記第2駐車領域に対応して前記車幅方向に離隔して配置された第3、第4ベルトと、を含み、
前記目印部は、前記第3、第4ベルトに対応して前記車幅方向に離隔して配置された第3、第4目印部を含み、
前記第3、第4目印部は、前記第2状態で前記第1、第2状態検知部に対応する位置に配置されることを特徴とする請求項7に記載の駐車場。
【請求項9】
前記パレットよりも上方において、前記ベルトの一端が固定され、
前記ベルトは、該ベルトの他端が前記車両に係止可能に延びることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の駐車場。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駐車場に関する。
【背景技術】
【0002】
少ないスペースで多数の車両を効率的に駐車できる駐車場として、機械式駐車場が知られている。本出願人は、特許文献1において、乗降室内に設けられたパレットと、当該パレットを駐車スペースに移載する移載装置とを備える機械式駐車場の技術を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-160612号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の機械式駐車場は、パレットを用いたパレット式の駐車場である。このパレット式の機械式駐車場は、自動車、バイク、自転車等の車両が搭載された状態のパレットを、昇降装置や移載装置によって垂直方向や水平方向に移動させて駐車室に移送する構成を有する。
【0005】
例えば、二輪車は、パレットに搭載された状態において、地震や移載装置の急な加減速によって転倒するおそれがある。二輪車が駐車室内で転倒すると、二輪車が駐車場設備に衝突し、二輪車または設備が損傷するおそれがある。また、移送中に二輪車が転倒してパレットからはみ出すと、はみ出した部分が周囲の設備と干渉して破損等を生じるおそれがあり、この場合は、駐車場全体が一時的に使用不能になることも考えられる。
【0006】
このため、ベルトによって二輪車の移動を制限し、その転倒を防止することが考えられる。しかし、この場合でも、ベルトが未装着の状態で二輪車を駐車させると、パレットを動かす際に二輪車が移動して転倒するという問題がある。このような課題は、二輪車に限らず三輪車等他の種類の車両についても生じうる。
これらから、本発明者は、従来の駐車場にはパレットに駐車した車両の転倒を起きにくくする観点で改良する余地があることを認識した。
【0007】
本発明は、こうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的はパレットに駐車した車両の転倒を起きにくくすることが可能な駐車場を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の駐車場は、進入した車両が駐車可能な第1駐車領域を有するパレットと、パレットにおける車両の移動を制限するためのベルトと、ベルトに所定の張力が付与されているか否かを判定する判定部と、を備える。
【0009】
この態様によると、判定部は、車両を固定するためのベルトに張力が加わっているか否かを判定することができる。
【0010】
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、パレットに駐車した車両の転倒を起きにくくすることが可能な駐車場を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施の形態に係る駐車場の全体構成を示す構成図である。
図2図1の駐車場のパレットの概略構成を示す斜視図である。
図3図1の駐車場のパレットの一部を拡大して示す斜視図である。
図4図1の駐車場のパレットの周辺の概略構成を示す平面図である。
図5図1の駐車場のパレットの周辺を模式的に示す模式図である。
図6図1の駐車場のパレットの周辺を模式的に示す別の模式図である。
図7図1の駐車場の車両とベルトの連結状態の一例を示す模式図である。
図8図1の駐車場の状態変化部を概略的に示す側面図である。
図9図1の駐車場の状態変化部を概略的に示す別の側面図である。
図10図1の駐車場の各目印部の相対位置を示す側面図である。
図11図1の駐車場の各目印部の相対位置を示す別の側面図である。
図12図1の駐車場の制御部の機能ブロックを概略的に示すブロック図である。
図13図1の駐車場の入庫動作における安全確認処理のフローチャートである。
図14図1の駐車場の出庫動作における安全確認処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を好適な実施形態をもとに各図面を参照しながら説明する。実施形態及び変形例では、同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
また、第1、第2などの序数を含む用語は多様な構成要素を説明するために用いられるが、この用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられ、この用語によって構成要素が限定されるものではない。
【0014】
[実施の形態]
図1を参照して、駐車場100の全体構成を説明する。図1は、実施の形態に係る駐車場100の全体構成を示す構成図である。実施の形態に係る駐車場100は、乗降室12に進入した自動車などの車両10を格納棚44dへ格納する。
【0015】
駐車場100は、地上に設けられた建物44の地下に3層に設けられた、いわゆる地下式の駐車場である。駐車場100は、乗降室12と、パレット14と、格納棚44dと、を備える。格納棚44dは建物44の地下に設けられる駐車室である。
【0016】
駐車場100は、パレット14を用いたパレット式の機械式駐車場である。駐車場100には、自動車等の4輪車両10(4W)、バイク等の二輪車両10、トライクなどの三輪車両が駐車可能である。以下、車両10が自動二輪車である場合について説明する。駐車場100は、移送機構48により、車両10が搭載された状態のパレット14を乗降室12と格納棚44dとの間で移送する。駐車場100は、後述する昇降装置を用いてこのパレット14を昇降させる。駐車場100は、後述する移載装置を使用してパレットを面方向に移動させたりする。これらの動作により、駐車場100は格納棚44dに車両10を駐車させるように構成される。
【0017】
(乗降室)
乗降室12は、駐車場100に対して車両10を出し入れするために建物44内に設けられる。乗降室12は、建物44内において、例えば昇降路96の上端に設けられる。駐車場100では、入庫の際、車両10は前進して乗降室12に入場する。乗降室12に入場した車両10は、その状態で格納棚44dに格納される。出庫の際、車両10は、後退して乗降室12から退出する。乗降室12の一方の壁部に、車両10が出入りするための出入口12bが設けられる。
【0018】
乗降室12の床面には、乗降室12と昇降路96とを連通する連通孔12dが設けられる。この連通孔12dの大きさは、パレット14が連通孔12dの周面と干渉することなく通過できる大きさである。実施の形態の連通孔12dは、例えば略矩形状を有する。
【0019】
乗降室12内には、パレット14を旋回させるための旋回装置(不図示)も設置される。すなわち、本実施の形態の駐車場100は、旋回装置とともにパレット14が旋回するいわゆる旋回装置タイプの機械式駐車場である。なお、駐車場100は、パレット14だけが旋回するよう構成されてもよいし、旋回しないシャトルタイプであってもよい。
【0020】
駐車場100において、移送機構48は、車両10を載せたパレット14を乗降室12と格納棚44dとの間で移送する機構である。移送機構48は第1移載装置48bと、第2移載装置48cと、複数のマスト90と、リフトフレーム88と、昇降装置94と、を含む。1層~3層の格納棚44dはそれぞれ複数の駐車スペースを含む。複数の駐車スペースは、マトリクス状に配列される。1層~3層の格納棚44dそれぞれは、格納棚44dの床を画定するフレーム80を含む。それぞれのフレーム80には第2移載装置48cが固定される。
【0021】
各マスト90は、昇降路96の隅に設けられる支柱である。リフトフレーム88は、複数のマスト90に昇降自在に支持される。リフトフレーム88の上部には第1移載装置48bが搭載される。昇降装置94は昇降路96に沿ってリフトフレーム88を昇降させる。第1移載装置48bの上部にはパレット14が搭載される。第1移載装置48bは、移載方向にパレットを移動可能に構成される。
【0022】
図2図11を参照して、パレット14の周辺構成について説明する。図2は、パレット14の概略構成を示す斜視図である。パレット14は、主に2輪車両、3輪車両を駐車するためのものである。図2に示すように、パレット14は、平面視で車両10の前後方向(以下、単に「前後」、「前後方向」という)に細長い矩形形状を有し、その外縁に一対の側方柵14e及び一対の前後柵14gが設けられる。一対の側方柵14eは、車両10の幅方向(以下、単に「車幅方向」という)に離隔して配置され、それぞれ前後方向に延在する。一対の前後柵14gは、前後方向に離隔して配置され、それぞれ車幅方向に延在する。
【0023】
前後柵14gそれぞれは、車幅方向中央部分で2分割されている。前後柵14gの2分割された各部分は、側部に設けられたヒンジ14hの周りにゲート状に開閉可能に構成される。前後柵14gの2分割された各部分の中央側には、係止と解除とが可能な係止機構14jが設けられる。係止機構14jを解除して前後柵14gを開くことにより、車両10をパレット14に出し入れ可能になる。また、前後柵14gを閉じて係止機構14jを係止することにより、パレット14は移動可能になる。図2は、前後柵14gを閉じた状態を示す。
【0024】
図3は、パレット14の一部を拡大して示す斜視図である。図3以降の図面では、側方柵14e及び前後柵14gの記載を省略している。
【0025】
図4は、パレット14の周辺の概略構成を示す平面図である。パレット14は、進入した車両10が駐車可能な駐車領域を有する。本実施形態のパレット14は、第1、第2駐車領域14b、14cと、を有する。なお、第2駐車領域14cを有することは必須ではない。図5図6は、パレットの周辺を模式的に示す平面視の模式図である。パレット14は、第1状態と、第1状態に対して180°回転した第2状態を有する。図5は、第1状態のパレット14を示し、図6は、第2状態のパレット14を示す。図5図6に示すように、第1、第2駐車領域14b、14cは、互いに2回の回転対称に配置される。
【0026】
図5に示すように、第1状態では、車両10(A)は、第1駐車領域14bに進入・退出が可能である。この状態では、第2駐車領域14cには進入・退出できないため、車両10(B)は、出入口12bの前で待機する。図6に示すように、第2状態では、車両10(B)は、第2駐車領域14cに進入・退出が可能である。この状態では、第1駐車領域14bには車両は進入・退出できない。図4に示すように、各駐車領域には、駐車する車両10の移動を制限するためのベルト20が設けられる。車両10を駐車させようとする利用者または管理者は、各状態に対応する各駐車領域内で、車両10の前輪を前輪止め部32に接触させた状態で、この車両10をベルト20でパレット14に固定する。
【0027】
図3図4に示すように、乗降室12には、ハウジング16と、状態変化部18と、ベルト20と、目印部22と、付勢部材18sと、状態検知部28と、判定部38と、制御部40と、が設けられる。状態検知部28、判定部38及び制御部40は、パレット14の外側に設けられる。ハウジング16、状態変化部18、ベルト20、目印部22及び付勢部材18sは、パレット14に設けられる。
【0028】
図4に示すように、パレット14には、車両10の前輪位置を固定する前輪止め部32と、車両10の前輪の車幅方向の位置を規制する一対の案内部34とが設けられる。この図に示すように、車両10は、その前輪が一対の案内部34の間で前輪止め部32に当接し、サイドスタンドが展開した状態で自立する。
【0029】
図4に示すように、乗降室12には、前輪止め検知部36bと、柵ロック検知部36cと、はみ出し検知部36dと、がパレット14の外側に設けられる。前輪止め検知部36bは、車両10の前輪と前輪止め部32との接触状態を検知する。柵ロック検知部36cは、前後柵14gの係止機構14jの係止状態を検知する。はみ出し検知部36dは、車両10やその他の物のパレット14からのはみ出し状態を検知する。なお、はみ出し検知部36dと柵ロック検知部36cとは、それぞれ別のセンサを用いてもよいし、ひとつのセンサを共用してもよい。本実施形態のはみ出し検知部36dと柵ロック検知部36cとは同じセンサを共用している。この場合、低コスト化が容易になる。前輪止め検知部36b、柵ロック検知部36c及びはみ出し検知部36dの各検知結果は、制御部40に送信される。制御部40は各検知部の検知結果に基づいてパレット14の移動を制御する。
【0030】
(ベルト)
ベルト20は、パレット14における車両10の移動を制限するための紐状部材である。ベルト20は、ナイロン、布、樹脂その他可撓性のある材料又はゴム等の伸縮性のある材料からなる紐やベルトでもよいし、金属や樹脂等の硬質の材料により形成されたチェーン等であってもよい。
【0031】
図4に示すように、本実施形態のベルト20は、基端側がハウジング16内に延び、先端側が車両10に延びてグリップ10n、10mに係合する。ベルト20には、その途中に長さを調整する調整部20gが設けられる。ベルト20は、第1駐車領域14bにおいて、右側方から車両10に向かって延びる第1ベルト20bと、左側方から車両10に向かって延びる第2ベルト20cと、を含む。第1、第2ベルト20b、20cは、車幅方向に離隔して車両10の両側に配置される。また、ベルト20は、第2駐車領域14cにおいて、左側方から車両10に向かって延びる第3ベルト20dと、右側方から車両10に向かって延びる第4ベルト20eと、を含む。第3、第4ベルト20d、20eは、車幅方向に離隔して車両10の両側に配置される。ハウジング16は、第1、第2、第3、第4ベルト20b、20c、20d、20eに対応する第1、第2、第3、第4カバー部16b、16c、16d、16eを含む。
【0032】
図3に示すように、パレット14の前後方向中央には、一対の柱部16gと、架台部16hと、が設けられる。一対の柱部16gは、車幅方向に離隔して配置され、パレット14から上方に延びる。架台部16hは、車幅方向に延び、一対の柱部16gの上部間に架設される。一対の柱部16gと架台部16hとは、門形に接続される。架台部16hの下部には、各ベルトに対応するリング状のベルトガイド16kが設けられる。ベルト20はベルトガイド16kを貫通する。ベルト20の基端側は、ベルトガイド16kから下向きにハウジング16内に延びる。ベルト20の先端側は、ベルトガイド16kから斜め下向きに車両10に向かって延びる。
【0033】
ベルト20と車両10の連結方法を説明する。図7は、車両10におけるベルト20の連結状態の一例を示す模式図である。第1、第2ベルト20b、20cの先端には筒状の第1、第2筒状部20m、20nが設けられる。筒状部20m、20nは、車両10の左右のハンドルのグリップ10m、10nに係合することにより、ベルト20b、20cの先端をハンドルに係止することができる。第1ベルト20bは第2筒状部20nの中を貫通し、第1筒状部20mが左ハンドルのグリップ10mに係合する。第2ベルト20cは、第1筒状部20mの中を貫通し、第2筒状部20nが右ハンドルのグリップ10nに係合する。図4に示すように、この状態で、調整部20gでそれぞれの長さを調整し、ベルト20b、20cに所定の張力(以下、「第1張力」という)を付与することにより、車両10の移動を制限することができる。第3、第4ベルト20d、20eについても同様である。
【0034】
(状態変化部)
状態変化部18を説明する。状態変化部18はハウジング16の中で上下に移動可能に支持され、ベルト20の張力に応じて目印部22の位置を変化させる機構である。図8図9は、状態変化部18を概略的に示す側面図である。図8は、ベルト20の張力が第1張力より小さい状態を示し、図9は、ベルト20に第1張力が付与されている状態を示す。本実施形態の状態変化部18は、ベルト20の張力に応じて目印部22の高さ位置を変化させる。状態変化部18は、可動本体部18bと、被ガイド部18cと、ガイド部18eと、位置規制部18gと、付勢部材18sと、目印部22と、を含む。
【0035】
可動本体部18bは、上下方向及び前後方向に延在する板状の部材である。可動本体部18bは、一方にベルト20の基端部20hが連結され、他方に付勢部材18sが連結される。図8の例では、ベルト20の基端部20hは、可動本体部18bの上部に穿設された孔に連結され、ベルト20の張力によって可動本体部18bを上向きに引っ張る。付勢部材18sの上端部は、可動本体部18bの下部に穿設された孔に連結されており、付勢部材18sの縮み方向の付勢力によって可動本体部18bを下向きに引っ張る。
【0036】
付勢部材18sは、その付勢力により被ガイド部18cが下側の位置規制部18gに当たるまで可動本体部18bを引き下げる。ベルト20は、その張力により付勢部材18sの付勢力に抗して、被ガイド部18cが上側の位置規制部18gに当たるまで可動本体部18bを引き上げる。したがって、可動本体部18bは、ベルト20の張力が付勢部材18sの付勢力などの下向き力より大きい場合に上向きに移動し、ベルト20の張力が下向き力より小さい場合に下向きに移動する。
【0037】
可動本体部18bの前後方向の両縁には、上下に延びる一対の被ガイド部18cが設けられる。一対の被ガイド部18cは、一対のガイド部18eにガイドされる。ガイド部18eは、上下に延在する棒状の部材である。ガイド部18eには、被ガイド部18cを案内するために上下に延びる溝が設けられる。
【0038】
図8図9に示すように、前側のガイド部18eには、その上下両端に位置規制部18gが設けられる。位置規制部18gは、可動本体部18bの上下の移動範囲を制限するストッパとして機能する。図8は、可動本体部18bが下制限位置まで下降した状態を示す。この状態では、可動本体部18bの被ガイド部18cの下端が下側の位置規制部18gに当接する。図9は、可動本体部18bが上制限位置まで上昇した状態を示す。この状態では、被ガイド部18cの上端が上側の位置規制部18gに当接する。したがって、可動本体部18bは、図8の状態から図9の状態までの範囲で上下に移動可能である。
【0039】
一対のガイド部18eはハウジング16に固定される。図8図9に示すように、付勢部材18sの下端部は、パレット14に直接的または間接的に固定される。この例では、付勢部材18sは、自然長より伸ばされた状態で使用されるコイルスプリングであり、縮み方向の付勢力を発揮する。ベルト20の先端部は、上方に設けられたリング状のベルトガイド16kを介して、車両10に向かって延びる。
【0040】
可動本体部18bは、目印部22を支持するための目印支持部18dを有する。本実施形態の目印支持部18dは、可動本体部18bの上部から上向きに張出す部分である。目印部22は、目印支持部18dに接着等によって固定される。
【0041】
ハウジング16は、主に可動本体部18b及びガイド部18eを環囲する中空の角筒状のものである。ハウジング16の上部には、窓部16fが設けられる。図8に示すように、可動本体部18bが下制限位置まで下降すると、目印部22は窓部16fの下方に位置して不可視状態になる。図9に示すように、可動本体部18bが上制限位置まで上昇すると、目印部22が窓部16fから露出して可視状態となる。この例の窓部16fは、ハウジング16の上部の一部が切り欠かれた切り欠き部である。
【0042】
このように構成されたことにより、ベルト20に第1張力が付与されると、可動本体部18bは上制限位置まで上昇する。換言すると、第1張力は、可動本体部18bが上制限位置まで上昇するような張力である。この状態では、上述のように目印部22は可視状態となる。
【0043】
(目印部)
目印部22を説明する。目印部22は、ベルト20の張力に応じて位置、姿勢または外観のいずれかの状態が変化する。図8図9に示しように、本実施形態の目印部22は、ベルト20の張力に応じて上下に移動し、位置が変化する。目印部22は、付勢部材18sによりベルト20の張力に抗する方向に付勢される。
【0044】
本実施形態の目印部22は、光を反射する部材であり、ベルト20に第1張力が付与されているとき、後述する投光部28eからの投光を受光部28fに向かって反射する位置に移動する。ベルト20に第1張力が付与されていないとき、目印部22は、投光部28eからの投光を反射しない位置に移動する。図4図6に示すように、目印部22は、第1、第2、第3、第4ベルト20b、20c、20d、20eに対応する第1、第2、第3、第4目印部22b、22c、22d、22eを含む。第1、第2目印部22b、22cは、第1駐車領域14bにおいて、車幅方向に離隔して配置される。第3、第4目印部22d、22eは、第2駐車領域14cにおいて、車幅方向に離隔して配置される。
【0045】
(状態検知部)
状態検知部28を説明する。状態検知部28は、目印部22の状態を検知する。本実施形態の状態検知部28は、目印部22の位置に関する情報を検知する。図4図6に示すように、状態検知部28は、乗降室12において、パレット14の外側に配置され、離れた位置から目印部22の状態に関する情報を検知することができる。状態検知部28は、第1状態検知部28bと、第2状態検知部28cとを含む。第1、第2状態検知部28b、28cは、乗降室12において、車幅方向の一方側に配置される。第1状態検知部28bは、第1状態において第1目印部22bに対応し、第2状態において第3目印部22dに対応する。第2状態検知部28cは、第1状態において第2目印部22cに対応し、第2状態において第4目印部22eに対応する。言換えると、第2状態で、第3、第4目印部22b、22cは、第1、第2状態検知部28b、28cに対応する位置に配置される。
【0046】
状態検知部28は、目印部22に向けて検知光28jを投光する投光部28eと、目印部22で反射した検知光28jを受光する受光部28fとを有する。目印部22が下降している状態では、受光部28fの受光量が少ないので検知出力は小さい。目印部22が上昇している状態では、受光部28fの受光量が多いので検知出力は大きい。受光部28fの検知出力は目印部22の状態に関する情報を構成する。
【0047】
判定部38は、状態検知部28の取得結果に基づいて、ベルト20に第1張力が付与されているか否かを判定する。本実施形態の判定部38は、受光部28fの検知出力が閾値より大きい場合に、ベルト20に第1張力が付与されていると判定し、閾値より小さい場合に、ベルト20に第1張力が付与されていないと判定する。この閾値は、目印部22が上昇と下降の各状態における各検知出力の中間に設定される。
【0048】
制御部40は、パレット14の移動を制御する。制御部40は、判定部38によってベルト20に第1張力が付与されていると判定されない限り、パレット14の移動を規制するように制御する。具体的には、第1状態において、パレット14を格納棚44dに移送する操作が為された場合でも、判定部38が第1、第2ベルト20b、20cの少なくとも一方に第1張力が付与されていないと判定している状態では、制御部40は、パレット14の移動を禁止する。言換えると、判定部38が第1、第2ベルト20b、20cの両方に第1張力が付与されていると判定している状態でのみパレット14の移動を許可する。第2状態においては、パレット14を格納棚44dに移送する操作が為された場合でも、判定部38が第3、第4ベルト20d、20eの少なくとも一方に第1張力が付与されていないと判定している状態では、制御部40は、パレット14の移動を禁止する。
【0049】
図10図11を参照して、状態検知部28から視た目印部22の相対位置を説明する。図10は、第1状態における第1、第2、第3、第4目印部22b、22c、22d、22eの相対位置を示す側面図である。図11は、第2状態における第1、第2、第3、第4目印部22b、22c、22d、22eの相対位置を示す側面図である。これらの図は、状態検知部28から視た各目印部の相対位置関係を示している。各ベルトに第1張力が付与されていない状態における、各目印部を各符号の末尾に「1」を付して識別する。各ベルトに第1張力が付与されている状態における、各目印部を各符号の末尾に「2」を付して識別する。
【0050】
第2カバー部16cが、第1カバー部16bよりも状態検知部28に近い側に配置される。状態検知部28から第1目印部22bを検知可能にするために、第2カバー部16cの上端を低くして検知光28jの光路を確保することが望ましい(図4も参照)。このため、図10に示すように、本実施形態では、第1状態において、第1、第2ベルト20b、20cに第1張力が付与されたとき、第1目印部22b2は、第2目印部22c2より上方に位置する。また、図11に示すように、第2状態において、第3、第4ベルト20d、20eに第1張力が付与されたとき、第3目印部22d2は、第4目印部22e2より上方に位置する。
【0051】
(操作盤)
操作盤30は、駐車場の利用者または駐車場の管理者に対する利用者インタフェースとしての機能を有する。図4に示すように、操作盤30は、移送機構48の操作入力を検知する操作検知部30eと、駐車場100の動作状態などを表示する表示部30dとを有する。操作盤30は、操作検知部30eの検知結果を制御部40に出力する。
【0052】
制御部40を説明する。図12は、制御部40の機能ブロックを概略的に示すブロック図である。この図では、説明の上で重要ではない要素の一部を省略して表示している。制御部40の各機能ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのCPU(Central Processing Unit)をはじめとする電子素子や機械部品などで実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラムなどによって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。制御部40は、操作盤30に設けられてもよい。
【0053】
図12に示すように、制御部40は、判定部38と、第1取得部40bと、第2取得部40cと、第3取得部40dと、操作取得部40eと、移送制御部40gと、表示制御部40hと、を含む。判定部38は、状態検知部28の検知結果に基づきベルト20の張力を判定する。第1取得部40bは、前輪止め検知部36bの検知結果を取得する。第2取得部40cは、柵ロック検知部36cの検知結果を取得する。第3取得部40dは、はみ出し検知部36dの検知結果を取得する。操作取得部40eは、操作盤30の操作検知部30eの操作結果を取得する。移送制御部40gは、移送機構48を制御する。表示制御部40hは、表示部30dを制御する。
【0054】
このように構成された、駐車場100の動作を説明する。図13は、駐車場100の入庫動作における安全確認処理S80のフローチャートである。安全確認処理S80は、車両10を駐車させようとする利用者、管理者等がパレット14を格納棚44dに移送する操作をした場合に、安全確認のために実行される。
【0055】
安全確認処理S80が開始されると、制御部40は、前輪止め検知部36bの検知結果に基づき車両10の前輪が前輪止め部32に接触しているか否かを判定する(ステップS81)。
【0056】
車両10の前輪が前輪止め部32に接触していない場合(ステップS81のN)、制御部40は、表示部30dに前輪が前輪止め部32に接触していない旨を表示して、処理をステップS81の先頭に戻す(ステップS82)。
【0057】
車両10の前輪が前輪止め部32に接触している場合(ステップS81のY)、制御部40は、判定部38によりベルト20に第1張力が付与されているか否かを判定する(ステップS83)。
【0058】
ベルト20に第1張力が付与されていない場合(ステップS83のN)、制御部40は、表示部30dにベルト20に第1張力が付与されていない旨を表示して、処理をステップS83の先頭に戻す(ステップS84)。
【0059】
ベルト20に第1張力が付与されている場合(ステップS83のY)、制御部40は、はみ出し検知部36dの検知結果に基づきパレット14から物がはみ出しているか否かを判定する(ステップS85)。
【0060】
パレット14から物がはみ出している場合(ステップS85のY)、制御部40は、表示部30dにパレット14から物がはみ出している旨を表示して、処理をステップS85の先頭に戻す(ステップS86)。
【0061】
パレット14から物がはみ出していない場合(ステップS85のN)、制御部40は柵ロック検知部36cの検知結果に基づき係止機構14jが係止状態にあるか否かを判定する(ステップS87)。
【0062】
係止機構14jが係止状態にない場合(ステップS87のN)、制御部40は、表示部30dに係止機構14jが係止状態にない旨を表示して、処理をステップS87の先頭に戻す(ステップS88)。
【0063】
係止機構14jが係止状態にある場合(ステップS87のY)、制御部40は、安全確認処理S80を終了し、パレット14を格納棚44dに移送する動作を開始する。上述の処理S80はあくまでも一例であり、他のステップを追加したり、一部のステップを変更または削除したり、ステップの順序を入れ替えてもよい。
以上が、駐車場100の入庫動作の説明である。
【0064】
図14は、駐車場100の出庫動作における安全確認処理S90のフローチャートである。安全確認処理S90は、車両10からベルト20を外してパレット14外に出した後に利用者、管理者等がパレット14を移動させる操作をした場合に、安全確認のために実行される。
【0065】
安全確認処理S90が開始されると、制御部40は柵ロック検知部36cの検知結果に基づき係止機構14jが係止状態にあるか否かを判定する(ステップS91)。
【0066】
係止機構14jが係止状態にない場合(ステップS91のN)、制御部40は、表示部30dに係止機構14jが係止状態にない旨を表示して、処理をステップS91の先頭に戻す(ステップS92)。
【0067】
係止機構14jが係止状態にある場合(ステップS91のY)、制御部40は、パレット14上における車両10の有無を検知するセンサ(不図示)の検知結果に基づいてパレット14上に車両10が在車しているか否かを判定する(ステップS93)。
【0068】
車両10が在車している場合(ステップS93のY)、制御部40は、表示部30dに在車している旨を表示して、処理をステップS93の先頭に戻す(ステップS94)。
【0069】
車両10が在車していない場合(ステップS93のN)、制御部40は、安全確認処理S90を終了し、パレット14を移動させる動作を開始する。上述の処理S90はあくまでも一例であり、他のステップを追加したり、一部のステップを変更または削除したり、ステップの順序を入れ替えてもよい。なお、出庫時には、パレット14から物がはみ出しているか否かの判定をしてもよい。この場合、置き忘れの荷物を発見可能である。
以上が、駐車場100の動作の説明である。
【0070】
このように構成された駐車場100の特徴を説明する。駐車場100は、進入した車両10が駐車可能な第1駐車領域14bを有するパレット14と、パレット14における車両10の移動を制限するためのベルト20と、ベルト20に所定の張力が付与されているか否かを判定する判定部38と、を備える。
【0071】
この構成によると、ベルト20に張力が加わっているか否かを判定するので、パレット14を移動させる前に、ベルト20が適切に使用されているかを認識できる。ベルト20が適切に使用されていない状態でパレット14を移動させる可能性を低くできる。
【0072】
駐車場100は、ベルト20の張力に応じて位置、姿勢または外観のいずれかの状態が変化する目印部22と、目印部22の状態に関する情報を検知する状態検知部28と、を有してもよい。判定部38は、状態検知部28の取得結果に基づいて、ベルト20に第1張力が付与されているか否かを判定してもよい。この場合、離れた位置からベルト20の張力に関する情報を検知できる。例えば、パレット14側に電源がない構成でも、この張力に関する情報を検知できる。
【0073】
状態検知部28は、目印部22の位置に関する情報を検知してもよい。この場合、目印部22の位置に基づいてベルト20の張力に関する情報を検知できる。
【0074】
目印部22は、ベルト20の張力に応じて移動してもよい。この場合、目印部22の移動状態に基づきベルト20の張力に関する情報を検知できる。
【0075】
目印部22は、ベルト20の張力に抗する方向に付勢されてもよい。この場合、ベルト20の張力と付勢力とが平衡する位置に、目印部22を移動させることができる。
【0076】
ベルト20は、車幅方向に離隔して車両10の両側に配置された第1、第2ベルト20b、20cを含んでもよい。目印部22は、第1、第2ベルト20b、20cに対応して車幅方向に離隔して配置された第1、第2目印部22b、22cを含んでもよい。状態検知部28は、第1、第2目印部22b、22cに対応する第1、第2状態検知部28b、28cを含んでもよい。第1、第2状態検知部28b、28cは、車幅方向の一方側に配置されてもよい。この場合、第1、第2状態検知部28b、28cを両側に分けて配置する場合より構成を簡素化できる。
【0077】
第1、第2ベルト20b、20cに所定の張力が付与されたとき、第1目印部22bは、第2目印部22cより下方に位置してもよい。この場合、状態検知部28に近い側の第2目印部22cに妨げられることなく、状態検知部28から遠い側の第1目印部22bの位置情報を検知できる。
【0078】
パレット14は、車両10が第1駐車領域14bに進入可能な第1状態から旋回した第2状態で別の車両10が進入可能な第2駐車領域14cを有してもよい。ベルト20は、第2駐車領域14cに対応して車幅方向に離隔して配置された第3、第4ベルト20d、20eと、を含んでもよい。目印部22は、第3、第4ベルト20d、20eに対応して車幅方向に離隔して配置された第3、第4目印部22d、22eを含んでもよい。第3、第4目印部22b、22cは、第2状態で第1、第2状態検知部28b、28cに対応する位置に配置されてもよい。この場合、第1駐車領域14b及び第2駐車領域14cの目印部22の位置情報を、一箇所の状態検知部28によって検知できる。
【0079】
駐車場100は、パレット14の移動を制御する制御部40を更に有してもよい。この制御部40は、判定部38によってベルト20に所定の張力が付与されていると判定されない限り、パレット14の移動を規制するように制御してもよい。この場合、ベルト20が適切に使用されないときはパレット14が移動しないので、移動中に車両10が転倒する可能性を低くできる。
【0080】
以下、変形例について説明する。変形例の図面及び説明では、各実施形態と同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付する。各実施形態と重複する説明を適宜省略し、各実施形態と相違する構成について重点的に説明する。
【0081】
(変形例)
実施の形態の説明では、本発明が、移動式のパレット14を用いる駐車場に適用される例を示したが、本発明はこれに限定されない。本発明は、固定されたパレット14を用いる駐車場に適用されてもよい。例えは、地震などの際に車両10の転倒を防止できる。
【0082】
実施の形態の説明では、パレット14に2つの駐車領域を設ける例を示したが、本発明はこれに限定されない。パレット14には1または3以上の駐車領域が設けられてもよい。
【0083】
実施の形態の説明では、旋回装置によりパレット14を旋回させる例を示したが、本発明はこれに限定されない。パレット14は、旋回しない構成であってもよい。
【0084】
実施の形態の説明では、一箇所の状態検知部28により2つの駐車領域のベルト20の張力情報を検知する例を示したが、本発明はこれに限定されない。各駐車領域に対してそれぞれの状態検知部28が設けられてもよい。
【0085】
実施の形態の説明では、片側の状態検知部28により両側のベルト20の張力情報を検知する例を示したが、本発明はこれに限定されない。状態検知部28はパレット14の両側に設けられてもよい。
【0086】
実施の形態の説明では、目印部22の位置変化に基づいてベルト20の張力情報を検知する例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、目印部22の姿勢等に基づいて張力情報を検知してもよい。
【0087】
実施の形態の説明では、目印部22(反射板)を移動させる例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、反射板を固定配置し、反射板の前に設けた目印部22(遮光板)を移動させてもよい。
【0088】
実施の形態の説明では、反射式の光センサにより目印部22の位置を検知する例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、透光式の光センサを用いてもよい。
【0089】
実施の形態の説明では、光センサにより目印部22の位置を検知する例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、カメラなどのイメージセンサにより目印部22の状態を検知するようにしてもよい。
【0090】
実施の形態の説明では、状態検知部28が車両10の側方に配置される例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、状態検知部28は、車両10の上方に配置されてもよい。
【0091】
これらの変形例は、実施の形態と同様の作用効果を奏する。
【符号の説明】
【0092】
10・・車両、 12・・乗降室、 14・・パレット、 14b・・第1駐車領域、 14c・・第2駐車領域、 16・・ハウジング、 18・・状態変化部、 18s・・付勢部材、 20・・ベルト、 22・・目印部、 28・・状態検知部、 30・・操作盤、 38・・判定部、 40・・制御部、 100・・駐車場。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14