(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-07
(45)【発行日】2023-04-17
(54)【発明の名称】ロボット応用機器の監視と予測分析
(51)【国際特許分類】
G05B 19/418 20060101AFI20230410BHJP
B25J 13/00 20060101ALI20230410BHJP
【FI】
G05B19/418 Z
B25J13/00 Z
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018229758
(22)【出願日】2018-12-07
【審査請求日】2021-12-07
(32)【優先日】2017-12-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2018-12-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514079114
【氏名又は名称】ファナック アメリカ コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100112357
【氏名又は名称】廣瀬 繁樹
(72)【発明者】
【氏名】トーマス アール.ギャロウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ブラッドリー オー.ニーダーケル
【審査官】永井 友子
(56)【参考文献】
【文献】特表2009-500767(JP,A)
【文献】特表2017-531264(JP,A)
【文献】特開平10-161707(JP,A)
【文献】特開2016-100026(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2005/0198034(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G05B 19/418
B25J 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
工場に配置されるロボットシステムによって提供されるデータを分析する方法であって、前記方法は、
前記ロボットシステムの複数のロボットを動作
させるステップと、
前記ロボットが動作している間に前記ロボットによって各ロボットの動作パラメータに関して第1レベルデータを収集するステップと、
前記収集された第1レベルデータを前記ロボットから前記工場に配置される第1データ収集装置に送信するステップと、
を含み、該送信するステップは、前記複数のロボットのうちの特定のロボットが該ロボットが工程を安定して行っていると決定しているときに、トリガされる前記特定のロボットから工程制御データを記録することと送信することとを含んでおり、
さらに、
第1レベル分析ソフトウェアを用いて、前記第1データ収集装置の前記収集された第1レベルデータを分析するステップと、
分析済みの前記第1レベルデータを前記第1データ収集装置から前記工場に配置される第2データ収集装置に送信するステップと、
を含み、該送信するステップは、トリガ事象の通知をロボットコントローラまたは外部トリガ装置から受けるか、もしくは第1データ収集装置によって内部的にトリガ事象が通知されるときに、前記トリガ事象の発生に基づいて起動されており、
さらに、
第2レベル分析ソフトウェアを用いて、前記第2データ収集装置にて収集された分析済みの前記第1レベルデータを分析
して第2レベルデータを形成するステップと、
前記第2レベルデータを前記工場
内の前記第2
データ収集装置からネットワーククラウドの第3データ収集装置に送信するステップと、
第3レベル分析ソフトウェアを用いて、前記クラウドの前記第3データ収集装置にて収集された
前記第2レベルデータを分析
して第3レベルデータを形成するステップと、を含む方法。
【請求項2】
前記工場外のウェブポータルによって
、前記第3レベルデータにアクセスするステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記ウェブポータルは
、前記第3レベルデータの閲覧を可能にして
、前記第3レベルデータの傾向把握及び分析を実施し、前記工場内のコントローラ状況を提供し、通知及びレポートを提供し、前記クラウドに接続されたPC又は高性能デバイスからのデータを検討する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第1データ収集装置の分析済みの前記第1レベルデータを保存してバッファに格納するステップと、
前記バッファにて、分析済みの前記第1レベルデータを待ち行列に入れるステップと、
分析済みの前記第1レベルデータがいつどこで処理され、前記バッファから送信されるかを判定するステップと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第2データ収集装置に
て前記第2レベルデータを保存してバッファに格納するステップと、
前記バッファにて
、前記第2レベルデータを待ち行列に入れるステップと、
前記第2レベルデータがいつどこで処理され、前記バッファから送信されるかを判定するステップと、をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1データ収集装置の収集された前記第1レベルデータの前記分析に基づいてロボット状況を前記ロボットに報告するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ロボット状況は、ロボットの調子及びメンテナンスに関する情報を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記ロボットはプログラム可能論理コントローラによって制御される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記第1データ収集装置は、前記第1レベルデータの前記第2収集装置へのパススルーとして作動することがあり、前記第1レベルデータは前記第2レベルデータになる、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記第1レベルデータは、流体流量、フィードバックメッセージ、コマンド、ロボットアーム関節移動距離及び方向
、構成要素高速緊急停止及び関節退行移動条件のうちの1つ以上を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
工場に配置されるロボットシステムによって提供されたデータを分析する方法であって、前記方法は、
前記ロボットシステムの複数のロボットであって、プログラム可能論理コントローラによって制御されるロボットを動作させるステップと、
前記ロボットが動作している間の各ロボットの動作パラメータに関して、前記ロボットによって第1レベルデータを収集するステップと、
収集された前記第1レベルデータを前記ロボットから前記工場に配置される第1データ収集装置に送信するステップと、
前記第1データ収集装置にて収集された前記第1レベルデータを、第1レベル分析ソフトウェアを用いて分析するステップと、
前記第1データ収集装置の分析済みの前記第1レベルデータを保存してバッファに格納し、分析済みの前記第1レベルデータを第1バッファにて行列待ちに入れ、分析済みの前記第1レベルデータがどこでいつ処理され、前記第1バッファから送信されることになるかを判定するステップと、
分析済みの前記第1レベルデータを前記第1データ収集装置から前記工場に配置される第2データ収集装置に送信するステップと、
前記第2データ収集装置にて収集された前記第1レベルデータを、第2レベル分析ソフトウェアを用いて分析
して第2レベルデータを形成するステップと、
を含み、前記第2データ収集装置は、前記複数のロボットのいずれか一つのロボットの動作条件が標準動作条件よりも行き過ぎたものではないと判定される場合には、当該一つのロボットのメンテナンス期間の間隔を増大させ、当該一つのロボットの動作条件が標準動作条件よりも行き過ぎたものであると判定される場合には、当該一つのロボットのメンテナンス期間の間隔を減少させ、
さらに、
前記第2データ収集装置
の前記第2レベルデータを保存してバッファに格納し
、前記第2レベルデータを第2バッファにて行列待ちに入れ
、前記第2レベルデータがどこでいつ処理され、前記第2バッファから送信されることになるかを判定するステップと、
前記第2レベルデータを前記工場
内の前記第2
データ収集装置からネットワーククラウドの第3データ収集装置に送信するステップと、
前記クラウドの前記第3データ収集装置にて収集され
た前記第2レベルデータを、第3レベル分析ソフトウェアを用いて分析
して第3レベルデータを形成するステップと、
前記工場外のウェブポータルによっ
て前記第3レベルデータにアクセスするステップと、を含む方法。
【請求項12】
前記第1データ収集装置の収集された前記第1レベルデータの前記分析に基づいてロボット状況を前記ロボットに報告するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1データ収集装置は、前記第1レベルデータの前記第2収集装置へのパススルーとして作動することがあり、前記第1レベルデータは前記第2レベルデータになる、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
工場に配置されるロボットシステムによって提供されたデータを分析する分析システムであって、前記分析システムは、
前記ロボットシステムの複数のロボットを動作させる手段と、
前記ロボットが動作している間の各ロボットの動作パラメータに関して前記ロボットによって第1レベルデータを収集する手段と、
収集された前記第1レベルデータを前記ロボットから前記工場に配置される第1データ収集装置に送信する手段と、
を含み、該送信する手段は、前記複数のロボットのうちの特定のロボットが該ロボットが工程を安定して行っていると決定しているときに、トリガされる前記特定のロボットから工程制御データを記録することと送信することとを含んでおり、
さらに、
第1レベル分析ソフトウェアを用いて、前記第1データ収集装置の収集された前記第1レベルデータを分析する手段と、
分析済みの前記第1レベルデータを前記第1データ収集装置から前記工場に配置される第2データ収集装置に送信する手段と、
を含み、該送信する手段は、トリガ事象の通知をロボットコントローラまたは外部トリガ装置から受けるか、もしくは第1データ収集装置によって内部的にトリガ事象が通知されるときに、前記トリガ事象の発生に基づいて起動されており、
さらに、
第2レベル分析ソフトウェアを用いて、前記第2データ収集装置にて収集された分析済みの前記第1レベルデータを分析
して第2レベルデータを形成する手段と、
前記第2レベルデータを前記工場
内の前記第2
データ収集装置からネットワーククラウドの第3データ収集装置に送信する手段と、
第3レベル分析ソフトウェアを用いて、前記クラウドの前記第3データ収集装置にて収集され
た前記第2レベルデータを分析
して第3レベルデータを形成する手段と、を備える分析システム。
【請求項15】
前記工場外のウェブポータルによって
、前記第3レベルデータにアクセスする手段をさらに備える、請求項14に記載の分析システム。
【請求項16】
前記第1データ収集装置の分析済みの前記第1レベルデータを保存してバッファに格納する手段と、
分析済みの前記第1レベルデータを待ち行列に入れる手段と、
分析済みの前記第1レベルデータがどこでいつ処理され送信されることになるかを判定する手段と、をさらに備える、請求項14に記載の分析システム。
【請求項17】
前記第2データ収集装置
の前記第2レベルデータを保存してバッファに格納する手段と、
前記第2レベルデータを待ち行列に入れる手段と、
前記第2レベルデータがどこでいつ処理され送信されることになるかを判定する手段と、をさらに備える、請求項14に記載の分析システム。
【請求項18】
前記第1データ収集装置の収集された前記第1レベルデータの前記分析に基づいてロボット状況を前記ロボットに報告する手段をさらに備える、請求項14に記載の分析システム。
【請求項19】
前記ロボットはプログラム可能論理コントローラによって制御される、請求項14に記載の分析システム。
【請求項20】
収集された前記第1レベルデータを分析する手段は、前記第1レベルデータの前記第2収集装置へのパススルーとして作動することがある、請求項14に記載の分析システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年12月8日に出願された米国仮特許出願第62/596,193号の出願日の利益を主張し、ロボット応用機器の監視及び予測分析と題する。
【0002】
本発明は、動作不能時間を回避し、品質問題を防止するロボット機器及び構成要素のリアルタイム監視、最適化及び予測分析に関する。
【背景技術】
【0003】
現代の製造設備では、生産工程を自動化するためにさまざまなロボットを利用することが多い。ロボットはセル内に配置されてもよく、いくつかのロボットはそれぞれ同一の工程を実施する。例えば、いくつかのロボットがいずれも、同一の溶接工程をワークピースに実施するように構成されてもよい。これに代えて、いくつかのロボットが組立ライン上で利用されてもよい。各ロボットは製造順序の固有のステップを実施する。
【0004】
ロボットは効率を最大化するのに有効であるが、欠点がないわけではない。ロボットは、同等の能力を有する人間とは異なり一般に、問題が発生したときに連絡をすることができない。例えば、ロボットのベアリング又はエンコーダは、走行距離、温度及び負荷条件などのさまざまな動作条件に基づいて警告することなしに一定時間が経過すると、故障する可能性がある。
【0005】
標準動作条件下では、メンテナンス期間は定期的に予定される場合がある。しかし、動作条件が標準よりも緩やかなものである場合、定期的に予定された間隔が過度なものになり、部品の交換が時期尚早になり、不必要にメンテナンス費用が増加する可能性がある。
【0006】
これに代えて、動作条件が標準よりも厳しいものである場合、定期的に予定された間隔では不十分である可能性がある。この場合、ロボットは、予定されたメンテナンス期間の前に予期しない問題に遭遇することがある。予期せぬ故障は、大量生産設備の場合には、さまざまな理由により特に問題となる。
【0007】
第一に、生産設備では一般に、コストを最小限に抑えるために、社内で在庫管理されている予備品の数を最小限に抑えるよう努めている。このため、交換部品を頻繁に注文しなければならない。ロボットの場合、多くの交換部品のリードタイムが長くなることがあり、その結果、ロボットが動作不能になっている時間が長くなる。
【0008】
さらに、生産計画は一般に、数日又は数週間前に計画されており、生産設備内のロボットそれぞれは、所定量の成果を出すことが期待される。動作不能なロボットの下流の製造工程では、予想されるワークピースが枯渇する可能性があるため、単一のロボットの予想外の動作不能時間が生産設備全体に悪影響を及ぼす可能性がある。その結果、生産が予定より遅れる可能性がある。
【0009】
いくつかの既知のロボットシステムでは、アプリケーションロボット機器の出力コマンドを学習及び監視するためにプログラム可能論理コントローラ(PLC)が使用される。データ記録マクロをロボット経路プログラム全体に挿入し、コマンドを学習するか、失敗した状況の報告を返すなど、何らかの行動を実施するようPLCに通知する。しかし、このようなタイプのロボットシステムには多くの欠点がある。例えば、工程が安定していると考えられるロボット経路プログラム全体に記録マクロを追加することは、大きな労働力を要する。さらに、複数の区域に影響を及ぼすことが多い学習及び監視工程のために、各現場にカスタムPLC及びPCソフトウェアが必要である。また、内部ロボットパラメータへのアクセスを用いることはできず、PLCメモリは限られており、ロボット最適化機能を備えてはいない。
【0010】
このため、動作不能時間を予定して最小化し、ロボットの機械的寿命を延ばし、メンテナンスコストを低減するために、ロボットの必要なメンテナンス及び最適化を積極的に判定するためのシステム及び方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0011】
以下の考察は、工場内に配置されたロボットシステムによって提供されるデータを分析するシステム及び方法を開示し説明する。この方法は、ロボットシステム内にて複数のロボットを動作させるステップと、各ロボットの動作中の動作パラメータに関する第1レベルデータを収集するステップと、を含む。この方法は、ロボットから収集された第1レベルデータを工場に配置された第1データ収集装置に送るステップと、第1レベル分析ソフトウェアを使用して収集された第1レベルデータを第1データ収集装置で分析するステップと、をさらに含む。この方法はこのほか、分析済みの第1レベルデータを第1データ収集装置から工場に配置された第2データ収集装置に送信するステップと、第2レベル分析ソフトウェアを用いて第2データ収集装置にて収集された分析済みの第1レベルデータを分析するステップと、を含む。この方法は、分析済みの第2レベルデータを工場外の第2収集装置からネットワーククラウドの第3データ収集装置に送信するステップと、第3レベル分析ソフトウェアを使用してクラウド内の第3データ収集装置にて収集された分析済みの第2レベルデータを分析するステップと、をさらに含む。工場外のウェブポータルを使用して、分析済みの第3レベルデータにアクセスすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明のこれまでに説明した利点をはじめとする利点は、特に本明細書に記載される図面に照らして考慮される場合、以下の詳細な説明から当業者に容易に明らかになるであろう。
【
図1】本開示の第1実施形態によるシステムの概略図である。
【
図2】本開示の第2実施形態によるシステムの概略図である。
【
図3】本開示の第3実施形態によるシステムの概略図である。
【
図4】本開示の一実施形態による、ロボットの状態を診断する方法を示すフローチャート図である。
【
図5】本開示の一実施形態を利用するロボット動作分析及び制御のための工場ネットワークデータフローシステムの概略ブロック図である。
【
図6】
図5に示すシステムでのデータ分析工程を示すフローチャート図である。
【
図7】本開示の一実施形態を利用するロボット動作分析及び制御のためのゼロダウン時間(ZDT)収集アーキテクチャのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下の詳細な説明及び添付の図面は、本発明のさまざまな実施形態を説明し図示する。説明及び図面は、当業者が本発明を実施及び使用できるようにするためのものであり、いかなる方法によっても本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0014】
図1~
図3に示すように、動作不能時間を最小化するシステム10が少なくとも1つのロボット12を備える。図示の実施形態では、システム10は複数のロボット12を備える。ロボット12のそれぞれは、例えば、切削、溶接又は操作などのワークピース上の行動を実施するように構成された多軸ロボットアーム14を備える。
【0015】
ロボット12は、複数のタイプのデータを保存するメモリ記憶装置を有する少なくとも1つのプログラム可能コントローラ16を備える。本明細書で使用する「コントローラ」は、メモリ記憶装置に記憶された命令の形態でソフトウェア又はソフトウェアプログラムを実行するように構成されたコンピュータプロセッサを備えるものとして定義される。記憶装置は、任意の適切なメモリタイプ又はその組み合わせであってもよい。本明細書でも使用される「記憶装置」は、ソフトウェア又はソフトウェアプログラムのほか、データセット、表、アルゴリズムをはじめとする情報が保存され得る非一時的及び有形のコンピュータ可読記憶媒体を備えるものとして定義される。コントローラ16は、ソフトウェア又はソフトウェアプログラムを実施する目的で、メモリ記憶装置と電気的に通信してもよい。
【0016】
コントローラ16は、ユーザがコントローラ16にデータ又はプログラムを入力することを可能にするか、コントローラ16に保存されたデータにアクセスするユーザインタフェース20を備えてもよい。ユーザインタフェース20は、情報をユーザに表示するディスプレイを備えてもよい。
【0017】
コントローラ16は、ロボットコントローラ16であってもよい。そのような場合、コントローラ16は、さまざまな行動を能動的に実行するためにロボット12に結合される。本発明はロボットコントローラ16に限定されないことが理解される。非限定的な例として、コントローラ16は、ロボット12の所定の状態を監視する監視装置のような受動的コントローラ16であってもよい。
【0018】
ロボット12上の複数のセンサ22が、所定の条件に基づいてロボットアーム14からの動的データを収集する。センサ22は、ロボットアーム関節の移動距離及び方向を測定するオドメータと、関節動作温度を測定する温度計と、関節上の動作負荷を測定するロードセルと、を備えてもよい。センサ22はコントローラ16と通信しており、コントローラ16はセンサ22から動的データをリアルタイムで収集する。
【0019】
システム10は、プログラム可能コントローラ16とリアルタイムで通信する第1データ収集装置24をさらに備えてもよい。
図1及び
図3に示すように、第1データ収集装置24は、コントローラ16の外部に位置する物理ディスクであってもよく、第1データ収集装置24は、機能ネットワーク26を介して複数のコントローラ16と通信する。システム10の代替実施形態では、第1データ収集装置24は、
図2に示すように、各ロボット12のコントローラ16のメモリ記憶装置に組み込まれた論理ディスク又は仮想ディスクであってもよい。
【0020】
機能ネットワーク26は、プログラム可能コントローラ16のローカルエリアネットワーク又はワイドエリアネットワークであってもよいし、コントローラ16と第1データ収集装置24との間の直接リンクであってもよい。さらに、機能ネットワーク26は、Wi‐Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)又はセル方式データネットワークなどの無線通信機能を備えてもよい。
【0021】
第1データ収集装置24は、複数の優先セグメントを有するマルチセグメント待ち行列機構を備える。例えば、待ち行列機構は、高優先度セグメントと低優先度セグメントを有してもよい。待ち行列機構は、データ保持ポリシーを含み、事象、優先度、持続時間、サイズ、転送速度、スループットを最適化するためのデータ変換、あるいはデータ記憶要件の少なくとも1つに基づいてデータをバッファに格納するように構成される。
【0022】
第1データ収集装置24は、コントローラ16から受け取った動的データを分析し、システム10の特定のロボット12のメンテナンス又は最適化がいつ必要であるかを判定するように構成される。メンテナンスには、第1データ収集装置24によって特定された異常又は故障に基づく、ロボット12の特定の構成要素の修理又は交換を含んでもよい。最適化には、ロボット12の効率を最大にするようにコントローラ16のパラメータを変更することを含んでもよい。
【0023】
少なくとも1つの(任意の)第2データ収集装置28は、機能ネットワーク26を介して第1データ収集装置24と通信することができる。第2データ収集装置28は、第1データ収集装置24から受信した動的データを処理するように構成されたネットワークサーバであってもよい。
図1及び
図2に示すように、第2データ収集装置28は、機能ネットワーク26を介して第1データ収集装置24に接続された独立ネットワークサーバであってもよい。第2データ収集装置28は、第1データ収集装置24と同一の部屋又は建物内に配置されてもよく、あるいは第1データ収集装置24と同一の地理的近傍に配置されてもされなくてもよい全く異なる建物に配置されてもよい。
【0024】
図3に示すように、これに代わって、第2データ収集装置28は、第1データ収集装置24に対して局所的に形成されてもよく、一体的に形成された第1データ収集装置24と第2データ収集装置28とは、機能ネットワーク26を介して複数のコントローラ16と通信するデータ収集ユニット30を形成する。
【0025】
システム10は、機能ネットワーク26を介して第1データ収集装置24及び第2データ収集装置28の少なくとも1つと通信する受信者32をさらに備える。図示の実施形態では、受信者32は、携帯電話又はタブレット並びにパーソナルコンピュータなどのネットワーク端末などの高性能デバイスを備える。しかし、受信者32は、例えば、第2サーバ、アプリケーションソフトウェア、ウェブブラウザ、電子メール及びロボット教示装置などの第2データ収集装置28から分析済みの動的データを受信することができる任意の装置であってもよい。これに代えて、受信者32は、第2データ収集装置28から直接印刷物を受け取る人であってもよい。
【0026】
使用時には、
図4に示すように、ロボット12のそれぞれのセンサ22は、関節走行距離、部品作動荷重、部品作動温度、部品高速緊急停止、関節後退走行条件をはじめとするロボット動作関連動的データを含む動作(ステップ40)中の動的データを測定する。
【0027】
次いで、センサ22によって測定された動的データは、コントローラ16によって収集され(ステップ42)、第1データ収集装置24に転送されるか、第1データ収集装置24によって抽出される。
【0028】
動的データは、優先度に基づいて第1データ収集装置24のセグメントの少なくとも1つにてバッファに格納され(ステップ44)、高い方の優先度の動的データが高い方の優先度のセグメントにてバッファに格納され、低い方の優先度の動的データが低い方の優先度のセグメントにてバッファに格納される。待ち行列機構は、それぞれの動的データがバッファに格納され得る任意の数の優先順位付きセグメントを含み得ることが理解される。
【0029】
動的データは、待ち行列機構の保持ポリシーに基づいて、待ち行列機構の優先順位付けされたセグメントに保持される。保持ポリシーは、トリガ事象、優先度、継続時間、サイズ、転送速度、スループットを最適化するためのデータ変換又はデータストレージ要件の少なくとも1つに基づいて、動的データを保持し、優先順位を付ける。
【0030】
トリガ事象が発生すると、動的データは、第1データ収集装置24から第2データ収集装置28に転送される。トリガ事象は、コントローラ16又は外部トリガ装置から受信することができる。これに代えて、事象は、第1データ収集装置24によって内部的にトリガされてもよい。一実施形態では、第1データ収集装置24に記憶された動的データの全体が、トリガ事象が発生したときに第2データ収集装置28に転送されてもよい。これに代えて、トリガ事象が発生すると、第1データ収集装置24は、低い方の優先度の動的データの転送を中断し、高い方の優先度の動的データの第2データ収集装置28への転送を開始してもよい。
【0031】
次いで、第2データ収集装置28によって受信された動的データが分析され(ステップ46)、ロボット12のメンテナンス又は最適化が必要かどうかを判定する。メンテナンス又は最適化の判定(ステップ48)は、動的データの各タイプの検討事項に基づいている。例えば、第2データ収集装置28は、複数のロボット12のいずれか1つのメンテナンスや最適化が必要かどうかを判定する際に、走行距離、温度、高速緊急停止、関節後退走行条件をはじめとする動的データを評価してもよい。さらに具体的には、メンテナンス期間の間隔を、ロボット12の動作条件が、標準動作条件よりも行き過ぎたものではない、あるいは行き過ぎたものであると判定される場合にそれぞれ、増減してもよい。例えば、高温、高速非常停止及び関節後退走行条件が発生すると、メンテナンス期間の間隔が短くなる可能性がある。これとは別に、動的データは、第1データ収集装置24によって分析することができる。
【0032】
第2データ収集装置28がメンテナンス又は最適化が必要であると判定しない場合、データ収集及び分析工程は繰り返し継続してもよい(ステップ48の「No」の分岐)。これに代えて、第2データ収集装置28が、ロボット12のいずれかのメンテナンス又は最適化が必要であると判定した(ステップ48の「Yes」の分岐)事象では、第2データ収集装置28は、分析済みの動的データの読み出しを含むレポートを生成(ステップ50)してもよい。このレポートには、障害発生前の状態を検出し、システム10の動作不能時間を最小化するステップに関する情報であって、動作及び機械の健全性、工程の健全性、システムの健全性、メンテナンス通知などを含む情報が含まれる。
【0033】
レポートは、システム10の特定のロボット12に関する特定の情報を含んでもよい。レポートは、例えば、ベアリング、エンコーダ又は制御装置など、交換が必要なロボット12の特定の構成要素を識別するメンテナンス又は最適化の通知を含んでもよい。このレポートはこのほか、メンテナンス又は最適化を必要としつつあるロボット12に関する予測を提供し、受信者32が予測される動作不能時間に基づいて将来の生産計画を最適化することを可能にする。
【0034】
レポートがメンテナンス又は最適化の通知を含む場合、この通知は、メンテナンス行動が開始され得るように、受信者32のうちの少なくとも1人に提供される(ステップ52)。この通知は、受信者32によって受信され、ユーザに表示され、その結果、ユーザは、ロボット12の作業命令書の作成又は動作不能時間のスケジューリングなどのメンテナンス行動を開始することができる。
【0035】
これに代えて、第2データ収集装置28は、メンテナンス動作を自動的に開始するように構成されてもよい。第2データ収集装置28が、ロボット12のいずれかがメンテナンスを必要とすると判定した場合、第2データ収集装置28は、ユーザからの入力なしに、ロボット12の作業命令書、交換部品の注文又は動作不能時間の計画を生成してもよい。
【0036】
本明細書に開示されるシステム10は、動作不能時間を最小限に抑えることによって製造設備の効率を有利に改善する。例えば、各ロボット12の動作条件に関する動的データを収集し、保存し、分析することにより、個々のロボット12毎にメンテナンス期間の間隔を調整してもよい。
【0037】
ロボット12が極端な動作条件下にある場合、メンテナンス期間の間隔を標準間隔より短くすることができ、予期せぬ障害を防止することができる。動的データに基づいてメンテナンス期間を計画に組み込むことにより、ロボット12の動作不能時間は、交換部品の入手可能性に基づいて計画に組み込むことができ、生産計画を予め調整して、低減した生産能力に適応することができる。
【0038】
これに代えて、ロボット12があまり極端な動作条件下にない場合、メンテナンス期間の間隔を、標準間隔を超えて延長することができ、不必要な部品の交換を排除し、メンテナンスコストを最小限に抑えることができる。
【0039】
本発明はこのほか、品質問題に起因する動作不能時間を回避するために、ロボット機器及び工程制御構成要素のリアルタイム監視、最適化及び予測分析に関する他のロボットシステム及び方法を提案する。本発明のこのようなシステム及び方法は、PLCを使用して応用機器の出力コマンドを学習し監視するロボットシステムを改善する特定のアプリケーションを有しており、本発明のシステム及び方法はこのようなタイプのシステムによる多くの欠点を克服する。システム及び方法は、塗装工程機器の文脈で以下に記載されるが、当業者には理解されるように、任意の適切なロボット工程機器と共に使用することができることに留意されたい。
【0040】
1つの方法には、工程が安定しているときにロボット工程制御関連データの記録を開始する自動トリガが含まれる。自動トリガはコントローラソフトウェア内で全体的に判定され、記録情報が分析のために外部装置に送信される。ディープラーニング技術が利用される。最適化技術を使用して、スループット、材料の使用量及び品質を改善することができる。
【0041】
コントローラソフトウェアでは、工程制御パラメータが変化すると、ロボット工程構成要素制御データを外部装置に自動的に送信する工程構成要素制御データが採用される。流体流量、ベル速度及び成形空気流量、静電高電圧要件、コマンド、センサフィードバック、設定点、設定点状態、モータトルク、圧力センサ、ベアリング空気状態及びレギュレータコマンドなどの全工程制御パラメータが、転送されたデータ内のものである。
【0042】
工場に配置された外部装置のソフトウェアは、コントローラメッセージを受信し、メッセージタイプに基づいて、分析ソフトウェアを起動するか、メッセージを第2データ収集装置又はクラウドコンピュータに直接伝達する。分析ソフトウェアで使用されるメッセージデータを、分析結果が呼び出されるときにローカルデータベースに保存する。
【0043】
分析結果は、データベースに予め保存されたデータとともに、メッセージに含有される工程制御パラメータに対して実施される。分析結果が異常状態を検出している場合、異常状況を示すメッセージが、影響を受けたロボットコントローラに送信される。報告された(少なくとも1つの)異常状態のいくつかの例では、流量が許容範囲外であり、設定点に達しておらず、静電気が異常であり、工程モータトルクが異常であり、圧力が異常であり、あるいはレギュレータが異常であるであろう。分析結果は影響を受けたロボットコントローラに状況の報告を戻し、次に、差し迫った問題をユーザに通知し、ステーション内の仕事を保持して品質を維持することができるようになる。その後、結果情報は、第2データ収集装置又はクラウドコンピュータに直接送信され、そこで追加の分析を実施することができる。
【0044】
図5は、上記のシステム及び方法のさまざまな特徴を具体化する工場ネットワークデータフローシステム60の概略ブロック図である。システム60は、工場64内に設けられた多数のロボット62を備え、ロボット62は、車両塗装又は溶接などの任意の適切な作業を実施することができる。ロボット62は、工場64内に配置されたPLC66と相互作用する。ここで、PLC66は、上記で考察した分析によって判定された行動に応答するために使用される。システム60の構成は、ロボット62から送信されたメッセージ内容に基づいた自動的なものであり、システムタイプ及び自己学習動作条件に基づいて適切な分析を実施し、分析を開始することができる。上記で考察したように、ロボット62は、工場工程制御パラメータ監視及び予測分析ソフトウェアプロセッサ68に、健全性、動作状態、特定工程などに関するデータ、メッセージ及び情報を提供するさまざまなセンサを使用する。データは、例えば、(少なくとも1つの)工程制御パラメータ状況、フィードバックメッセージ、コマンド、ロボットアーム関節移動距離及び方向、関節動作温度、関節への負荷、構成要素動作負荷、構成要素動作温度、構成要素高速緊急停止、関節後退走行条件をはじめとする、ロボット62の動作関連動的データを含んでもよい。
【0045】
プロセッサ68は、ロボット62からのデータを分析し、影響を受けるロボット62の分析結果を含む動作条件を、工場内プロセッサ(PC)70に報告する。この工場内プロセッサは、プロセッサ68を介した通信により、影響を受けたロボット62に対する動作状態の設定及び表示のためのユーザインタフェース(UI)を提供する。プロセッサ68は、データの分析に基づいて、ロボット62に、ロボット62の動作状態及び健全性に関してフィードバックを提供する。ここで、フィードバックは、例えば、塗料フローが許容範囲外である点、設定点に達していない点、静電気が正常ではない点、工程モータトルクが異常である点、圧力が異常である点、レギュレータが異常である点、などを含んでもよい。分析データは、ロボット62の中断のない動作を維持するために使用され、メンテナンス計画を認識して更新し、差し迫った機器の障害を予測し、製品の品質を維持し向上させるツールを提供する。上記で考察したように、メンテナンスには、識別された異常に基づいて、ベアリング、エンコーダ、工程制御構成要素など、ロボット62上の特定の構成要素の修理又は交換が含まれてもよい。最適化には、ロボット62の効率を最大にするために、ロボット62の工程制御パラメータを変更することが含まれてもよい。
【0046】
データコレクタソフトウェア74内のデータ分析及び取り込みプロセッサ72が、ソフトウェアプロセッサ68からデータを受け取り、上記で考察されたタイプの既に分析済みのデータに対してさまざまな調整を実施する。場合によっては、プロセッサ68がロボット62からデータコレクタソフトウェア74へのデータのパススルーとして動作するロボット62からのデータに対して分析を実施する必要がないことに留意されたい。プロセッサ72からの調整された分析済みデータは、データコレクタ74内のバッファ76に保持されるか、待ち行列に入れられる。ここで、例えば、優先度の高い方の動的データが優先度の高い方のセグメントにてバッファに格納され、優先度の低い方の動的データが優先度の低い方のセグメントにてバッファに格納される。さらに詳細には、バッファ76内の待ち行列機構は、それぞれの動的データをバッファに格納することができる任意の数の優先セグメントを含むことができる。優先計画に基づいて、バッファ76は、分析データをデータコレクタソフトウェア74内の送信ブローカ78に選択的に提供する。このデータコレクタソフトウェアは、分析済みの調整されたデータを、工場64からクラウドコンピュータ82にファイアウォール80を介して選択的かつ定期的に送信する。ここで、複数の場所からのデータを含むデータに対してさらに分析を実施することができる。
【0047】
クラウドコンピュータ82に保存されたデータには、分析データ結果を閲覧し、追加の傾向分析及び分析を実施し、コントローラの状況を提供し、通知及びレポートを提供し、ウェブなどに接続される任意のPC又は高性能デバイスからのデータを検討することができるウェブポータル84によって、アクセス可能である。クラウドコンピュータ82は、工場64からのデータを保持及び分析するための多くの利点を提供する。多くの利点には、分析ソフトウェアデータベースメモリの影響を低減する点、全工場に対する1つの場所での分析を変更する点、ロボットの変化を最小限にする点及び複数の技術者にアラートを送る点が挙げられる。
【0048】
図6は、上記で考察したように、システム60でのデータフロー分析の工程を示すフローチャート
図90である。ブロック92では、ロボット62は、分析のための分析ソフトウェアプロセッサ68に上記で考察した工程機器制御情報及びデータを送信する。ブロック94では、ソフトウェアプロセッサ68は、PC70から工程制御メッセージを受信し、ロボット62から受信したデータについて分析を行い、応答及びメッセージをPC70、ロボットコントローラ62及びデータコレクタソフトウェア74に送信する。ブロック96では、ロボット62は、分析状況情報をPLC66に送信する。ブロック98では、送信ブローカ78は、分析データを保存及び追加分析のためにクラウドコンピュータ82に送信する。
【0049】
図7は、類似の要素を有し、システム60と類似する方法で動作するZDT収集アーキテクチャ100の概略ブロック図である。アーキテクチャ100は、いずれも工場108内に配置された生産区域102と、レベル1コレクタ104と、任意のレベル2コレクタ106と、を備える。レベル1コレクタ104は一般に分析プロセッサ68を表し、以下で考察する多数の処理要素を備え、レベル2コレクタ106は一般にZDTデータコレクタ74を表す。
【0050】
生産ゾーン102は、上記で考察したようにPLC112によって制御される多数のロボット110を備える。ロボット110は、後続の処理のためにデータ及びメッセージを保存するレベル1コレクタ104のデータコレクタ114にデータ及び情報を提供する。データコレクタ114は、データを行列待ちに入れ、メッセージ、データ及び情報がいつどこで処理及び送信されることになるかを判定するメッセージブローカ116にデータ及びメッセージを提供する。さらに具体的には、メッセージブローカ116は、さまざまな時点で、複数のロボット110からデータ及びメッセージを受信する。メッセージは処理及び分析のために選択的に提供する必要がある。メッセージブローカ116は、エッジアナライザプロセッサ118及びエッジアプリケーションプロセッサ120と通信しており、エッジアナライザプロセッサ118及びエッジアプリケーションプロセッサ120は、情報、メッセージ及びデータ、例えば、本明細書の考察と一致するロボット状況情報をロボット110とやり取りする。エッジアプリケーションプロセッサ120は、ユーザがロボット110の動作を監視することを可能にするために、UIPC122とのインタフェースを提供し、エッジアプリケーションプロセッサ120は、処理された分析済みデータをデータベース124から得ることができる。エッジアナライザプロセッサ118は、メッセージブローカ116からのデータを処理して分析し、データベース124に保存する。分析済みデータは、データベース124からエッジアナライザプロセッサ118、メッセージブローカ116及びデータコレクタ114を介して任意のレベル2コレクタ106のデータコレクタ126に転送され、そこでさらに分析され、工場108から、上記で考察したようにデータをさらに分析するクラウドコンピュータ130内のレベル3コレクタ128に送信する。レベル1コレクタ104によって提供される分析済み情報は工場108で使用され、データコレクタ126によって収集された情報の一部又は全部がクラウドコンピュータ130に選択的に提供される。ウェブポータル132が、上記で考察したようにクラウドコンピュータ130からのデータにアクセスできる。
【0051】
本発明を説明する目的で特定の代表的な実施形態及び詳細が示されているが、当業者には、以下の添付の特許請求の範囲にさらに記載される本開示の範囲から逸脱することなくさまざまな変更を行うことができることは明らかであろう。