(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-07
(45)【発行日】2023-04-17
(54)【発明の名称】決済管理システム、決済管理方法及びコンピュータープログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/06 20120101AFI20230410BHJP
G06Q 20/28 20120101ALI20230410BHJP
G06Q 40/02 20230101ALI20230410BHJP
G07G 1/12 20060101ALI20230410BHJP
G07B 15/00 20110101ALI20230410BHJP
【FI】
G06Q20/06 300
G06Q20/28
G06Q40/02
G07G1/12 321P
G07B15/00 E
(21)【出願番号】P 2019029861
(22)【出願日】2019-02-21
【審査請求日】2021-12-16
(73)【特許権者】
【識別番号】593022629
【氏名又は名称】株式会社ジェーシービー
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100145481
【氏名又は名称】平野 昌邦
(74)【代理人】
【識別番号】100207572
【氏名又は名称】武田 雄人
(74)【代理人】
【識別番号】100181722
【氏名又は名称】春田 洋孝
(72)【発明者】
【氏名】寺澤 洋介
【審査官】鈴木 和樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-091245(JP,A)
【文献】特開2016-071655(JP,A)
【文献】特開2016-184247(JP,A)
【文献】特開2008-191709(JP,A)
【文献】特開2007-213399(JP,A)
【文献】特開2002-342586(JP,A)
【文献】国際公開第2014/002279(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
G07G 1/12
G07B 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザー媒体又はユーザーを示す識別情報である個体識別情報に対応付けられた電子バリューの残高が、前記ユーザーによる支払いの金額よりも低いことに応じて、前記電子バリューの残高を
予め定められている固定の金額だけ増額させるための残高増額処理を実行し、前記残高増額処理の実行に応じて前記電子バリューの残高が前記支払いの金額と同額又は高くなると、前記電子バリューを用いた支払いの処理を実行する制御部、を備え
、
前記制御部は、前記残高増額処理が実行される前に、たとえ残高増額処理が実行されたとしてもなお残高が前記支払いの金額よりも少ないことが判定された場合には、前記残高増額処理を実行せずにエラーを出力する決済管理システム。
【請求項2】
ネットワークを介して他の装置と通信する通信部と、
ユーザー媒体又はユーザーを示す識別情報である個体識別情報と、前記ユーザーが利用可能な電子バリューの残高と、を対応付けて記憶する残高情報記憶部と、
前記ユーザーによる支払いの要求を示す情報である支払い要求を、前記通信部を介して受信すると、前記支払い要求に含まれる個体識別情報に対応付けられた残高を前記残高情報記憶部から読み出し、前記支払い要求に含まれる支払いの金額よりも前記残高が高い場合又は同額である場合には前記電子バリューを用いた支払い処理を実行し、前記支払い要求に含まれる支払いの金額よりも前記残高が低い場合には、前記電子バリューの残高を
予め定められている固定の金額だけ増額させるための残高増額処理を実行し、前記残高増額処理の実行に応じて前記電子バリューの残高が前記支払いの金額と同額又は高くなると、前記電子バリューを用いた支払い処理を実行する制御部と、
を備え
、
前記制御部は、前記残高増額処理が実行される前に、たとえ残高増額処理が実行されたとしてもなお残高が前記支払いの金額よりも少ないことが判定された場合には、前記残高増額処理を実行せずにエラーを出力する決済管理システム。
【請求項3】
前記制御部は、前記ユーザーの電子バリューの残高が前記支払いの金額よりも低い場合に、前記ユーザーによる前記残高増額処理の実行の指示に応じた情報を
取得することなく、残高増額処理と支払い処理とを実行する、請求項1又は2に記載の決済管理システム。
【請求項4】
情報処理装置が、ユーザー媒体又はユーザーを示す識別情報である個体識別情報に対応付けられた電子バリューの残高が、前記ユーザーによる支払いの金額よりも低いことに応じて、前記電子バリューの残高を
予め定められている固定の金額だけ増額させるための残高増額処理を実行するステップと、
情報処理装置が、前記残高増額処理の実行に応じて前記電子バリューの残高が前記支払いの金額と同額又は高くなると、前記電子バリューを用いた支払いの処理を実行するステップと、を有
し、
前記情報処理装置は、前記残高増額処理が実行される前に、たとえ残高増額処理が実行されたとしてもなお残高が前記支払いの金額よりも少ないことが判定された場合には、前記残高増額処理を実行せずにエラーを出力する決済管理方法。
【請求項5】
ネットワークを介して他の装置と通信する通信部と、ユーザー媒体又はユーザーを示す識別情報である個体識別情報と、前記ユーザーが利用可能な電子バリューの残高と、を対応付けて記憶する残高情報記憶部と、を備える情報処理装置が行う決済管理方法であって、
前記情報処理装置が、前記ユーザーによる支払いの要求を示す情報である支払い要求を、前記通信部を介して受信するステップと、
前記情報処理装置が、前記支払い要求に含まれる個体識別情報に対応付けられた残高を前記残高情報記憶部から読み出し、前記支払い要求に含まれる支払いの金額よりも前記残高が高い場合又は同額である場合には前記電子バリューを用いた支払い処理を実行するステップと、
前記情報処理装置が、前記支払い要求に含まれる個体識別情報に対応付けられた残高を前記残高情報記憶部から読み出し、前記支払い要求に含まれる支払いの金額よりも前記残高が低い場合には、前記電子バリューの残高を
予め定められている固定の金額だけ増額させるための残高増額処理を実行し、前記残高増額処理の実行に応じて前記電子バリューの残高が前記支払いの金額と同額又は高くなると、前記電子バリューを用いた支払い処理を実行するステップと、
を有
し、
前記情報処理装置は、前記残高増額処理が実行される前に、たとえ残高増額処理が実行されたとしてもなお残高が前記支払いの金額よりも少ないことが判定された場合には、前記残高増額処理を実行せずにエラーを出力する決済管理方法。
【請求項6】
請求項1から3のいずれか一項に記載の決済管理システムとしてコンピューターを機能させるためのコンピュータープログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子バリューを用いた支払いの技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、交通機関の支払いや店舗での支払いなどの様々な支払いにおいて電子バリューが利用されている。電子バリューを用いた支払いの一態様として、予め任意の金額の電子バリューを特定の記録媒体にチャージしておくプリペイド方式がある(例えば、特許文献1。)。
【0003】
プリペイド方式には、ユーザーが携帯するような可搬性のある記録媒体に電子バリューの情報が記録される実装方式や、サーバー等の可搬性が殆ど無い記録媒体にユーザーの識別情報と対応付けて電子バリューの情報が記録される実装方式などがある。いずれの実装方式においても、プリペイド方式では、ユーザーは予め電子バリューをチャージしておくことで釣り銭の発生等の煩雑な作業を伴うことなくより簡易に支払いを行うことが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ユーザーは、予めチャージされている電子バリューの残高よりも高い金額に対しては、電子バリューを用いた支払いを行うことができなかった。万が一、ユーザーが支払いを所望する金額が電子バリューの残高よりも高い場合には、ユーザーは不足している金額以上の電子バリューをチャージした上で、改めて支払いを行う必要があった。そのため、電子バリューを用いた支払いにおいて、ユーザーの利便性が低下してしまうおそれがあった。
【0006】
上記事情に鑑み、本発明は、電子バリューを用いた支払いにおいてユーザーの利便性を向上させることができる技術の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、ユーザー媒体又はユーザーを示す識別情報である個体識別情報に対応付けられた電子バリューの残高が、前記ユーザーによる支払いの金額よりも低いことに応じて、前記電子バリューの残高を増額させるための残高増額処理を実行し、前記残高増額処理の実行に応じて前記電子バリューの残高が前記支払いの金額と同額又は高くなると、前記電子バリューを用いた支払いの処理を実行する制御部、を備える決済管理システムである。
【0008】
本発明の一態様は、ネットワークを介して他の装置と通信する通信部と、ユーザー媒体又はユーザーを示す識別情報である個体識別情報と、前記ユーザーが利用可能な電子バリューの残高と、を対応付けて記憶する残高情報記憶部と、前記ユーザーによる支払いの要求を示す情報である支払い要求を、前記通信部を介して受信すると、前記支払い要求に含まれる個体識別情報に対応付けられた残高を前記残高情報記憶部から読み出し、前記支払い要求に含まれる支払いの金額よりも前記残高が高い場合又は同額である場合には前記電子バリューを用いた支払い処理を実行し、前記支払い要求に含まれる支払いの金額よりも前記残高が低い場合には、前記電子バリューの残高を増額させるための残高増額処理を実行し、前記残高増額処理の実行に応じて前記電子バリューの残高が前記支払いの金額と同額又は高くなると、前記電子バリューを用いた支払い処理を実行する制御部と、を備える決済管理システムである。
【0009】
本発明の一態様は、上記の決済管理システムであって、前記制御部は、前記ユーザーの電子バリューの残高が前記支払いの金額よりも低い場合に、前記ユーザーによる前記残高増額処理の実行の指示に応じた情報を、前記通信部を介して受信することなく、残高増額処理と支払い処理とを実行する。
【0010】
本発明の一態様は、情報処理装置が、ユーザー媒体又はユーザーを示す識別情報である個体識別情報に対応付けられた電子バリューの残高が、前記ユーザーによる支払いの金額よりも低いことに応じて、前記電子バリューの残高を増額させるための残高増額処理を実行するステップと、情報処理装置が、前記残高増額処理の実行に応じて前記電子バリューの残高が前記支払いの金額と同額又は高くなると、前記電子バリューを用いた支払いの処理を実行するステップと、を有する決済管理方法である。
【0011】
本発明の一態様は、ネットワークを介して他の装置と通信する通信部と、ユーザー媒体又はユーザーを示す識別情報である個体識別情報と、前記ユーザーが利用可能な電子バリューの残高と、を対応付けて記憶する残高情報記憶部と、を備える情報処理装置が行う決済管理方法であって、前記情報処理装置が、前記ユーザーによる支払いの要求を示す情報である支払い要求を、前記通信部を介して受信するステップと、前記情報処理装置が、前記支払い要求に含まれる個体識別情報に対応付けられた残高を前記残高情報記憶部から読み出し、前記支払い要求に含まれる支払いの金額よりも前記残高が高い場合又は同額である場合には前記電子バリューを用いた支払い処理を実行するステップと、前記情報処理装置が、前記支払い要求に含まれる個体識別情報に対応付けられた残高を前記残高情報記憶部から読み出し、前記支払い要求に含まれる支払いの金額よりも前記残高が低い場合には、前記電子バリューの残高を増額させるための残高増額処理を実行し、前記残高増額処理の実行に応じて前記電子バリューの残高が前記支払いの金額と同額又は高くなると、前記電子バリューを用いた支払い処理を実行するステップと、を有する決済管理方法である。
【0012】
本発明の一態様は、上述の決済管理システムとしてコンピューターを機能させるためのコンピュータープログラムである。
【発明の効果】
【0013】
本発明により、電子バリューを用いた支払いにおいてユーザーの利便性を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の決済システム100のシステム構成を示す概略ブロック図である。
【
図2】ユーザー端末10の機能構成の概略を示す概略ブロック図である。
【
図3】店舗端末20の機能構成の概略を示す概略ブロック図である。
【
図4】決済管理サーバー40の機能構成の概略を示す概略ブロック図である。
【
図5】ユーザー情報テーブルの具体例の一つを示す図である。
【
図6】支払い履歴情報テーブルの具体例の一つを示す図である。
【
図7】残高情報テーブルの具体例の一つを示す図である。
【
図8】連携サーバー50の機能構成の概略を示す概略ブロック図である。
【
図9】口座情報テーブルの具体例の一つを示す図である。
【
図10】クレデンシャル情報テーブルの具体例の一つを示す図である。
【
図11】決済システム100の動作のうち、即時処理が実施されない場合の動作の流れの具体例を示すシーケンスチャートである。
【
図12】決済システム100の動作のうち、即時処理が実施される場合の動作の流れの具体例を示すシーケンスチャートである。
【
図13】決済システム100の動作のうち、即時処理が実施される場合の動作の流れの具体例を示すシーケンスチャートである。
【
図14】決済システム100の動作の第一変形例のうち、即時処理が実施されない場合の動作の流れの具体例を示すシーケンスチャートである。
【
図15】決済システム100の動作の第一変形例のうち、即時処理が実施される場合の動作の流れの具体例を示すシーケンスチャートである。
【
図16】決済システム100の動作の第一変形例のうち、即時処理が実施される場合の動作の流れの具体例を示すシーケンスチャートである。
【
図17】決済システム100の動作の第二変形例のうち、即時処理が実施されない場合の動作の流れの具体例を示すシーケンスチャートである。
【
図18】決済システム100の動作の第二変形例のうち、即時処理が実施される場合の動作の流れの具体例を示すシーケンスチャートである。
【
図19】決済システム100の動作の第二変形例のうち、即時処理が実施される場合の動作の流れの具体例を示すシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の具体的な構成例について、図面を参照しながら説明する。
図1は、決済システム100のシステム構成を示す概略ブロック図である。決済システム100は、ユーザー端末10、店舗端末20、金融機関サーバー30、決済管理サーバー40及び連携サーバー50を備える。決済システム100では、特定の決済のプロトコル(以下「特定決済プロトコル」という。)を用いた決済が実現される。特定決済プロトコルでは、所定の電子バリューをユーザーが増額させ、増額された電子バリューが示す金額の範囲内での支払いが可能となる。電子バリューとは、現金に代わって料金の支払いに利用できる電子的な情報である。ユーザーによって既に増額された電子バリューの金額(以下「電子バリュー残高」という。)は、決済管理サーバー40によって管理される。電子バリューを増額させる処理を、本実施形態では残高増額処理という。残高増額処理は、いわゆる“チャージ”に相当してもよい。ユーザー端末10は、ユーザーが特定決済プロトコルに基づいた支払いを行う際に使用する媒体であるユーザー媒体の一具体例である。
【0016】
ユーザー端末10、店舗端末20、金融機関サーバー30、決済管理サーバー40及び連携サーバー50は、いずれもネットワーク60を介して通信可能である。ネットワーク60は、例えばインターネット等の広域通信網である。ネットワーク60は、無線通信を用いたネットワークであってもよいし、有線通信を用いたネットワークであってもよい。ネットワーク60は、複数のネットワークが組み合わされて構成されてもよい。なお、ネットワーク60は、各装置の通信を実現するためのネットワークの具体例にすぎず、各装置の通信を実現するためのネットワークとして他の構成が採用されてもよい。例えば、特定の装置間の通信が他の装置間の通信に用いられるネットワークとは異なるネットワークを用いて実現されてもよい。具体的には、金融機関サーバー30と連携サーバー50との間の通信は、ユーザー端末10、店舗装置20、決済管理サーバー40及び連携サーバー50の各装置間の通信とは異なるネットワークで実現されてもよい。
【0017】
図2は、ユーザー端末10の機能構成の概略を示す概略ブロック図である。ユーザー端末10は、スマートフォンやタブレット端末や携帯電話機やスマートウォッチや携帯ゲーム機等の可搬性のある情報処理装置を用いて構成される。ユーザー端末10には、特定決済プロトコルを実現するための機能が実装されている。特定決済プロトコルの機能は、ハードウェアによってユーザー端末10に実装されてもよいし、ソフトウェアのインストールによって実装されてもよい。ユーザー端末10は、通信部11、入力部12、表示部13、ユーザー認証情報記憶部14、識別情報記憶部15及び制御部16を備える。
【0018】
通信部11は、ネットワークインターフェース等の通信装置である。通信部11は、所定のプロトコルでネットワーク60に通信可能に接続する。通信部11は、制御部16の制御に応じてネットワーク60を介して他の装置との間でデータ通信する。
【0019】
入力部12は、キーボード、ポインティングデバイス(マウス、タブレット等)、ボタン、タッチパネル等の既存の入力装置を用いて構成される。入力部12は、ユーザーの指示をユーザー端末10に入力する際にユーザーによって操作される。入力部10は、入力装置をユーザー端末10に接続するためのインターフェースであってもよい。この場合、入力部12は、入力装置においてユーザーの入力に応じ生成された入力信号をユーザー端末10に入力する。
【0020】
表示部13は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、電子泳動方式ディスプレイ等の画像表示装置である。表示部13は、制御部16の制御に応じて画像を表示する。表示部13は、画像表示装置をユーザー端末10に接続するためのインターフェースであってもよい。この場合、表示部13は、制御部16の制御に応じた画像を表示するための映像信号を生成し、自身に接続されている画像表示装置に映像信号を出力する。
【0021】
ユーザー認証情報記憶部14は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。ユーザー認証情報記憶部14は、自装置を操作しようとするユーザーが正規ユーザーであるか否か判定するためのユーザー認証情報を記憶する。ユーザー認証情報は、例えばユーザー識別情報とパスワードとの組み合わせであってもよい。ユーザー認証情報は、指紋の特徴量を示す情報や、網膜の特徴量を示す情報などの生体情報であってもよい。ユーザー認証情報は、ユーザーを認証可能な情報であればどのような情報が適用されてもよい。
【0022】
識別情報記憶部15は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。識別情報記憶部15は、ユーザー媒体又はユーザーを識別するための情報(以下「個体識別情報」という。)を記憶する。個体識別情報は、ユーザー媒体を一意に識別可能な情報であってもよいし、ユーザー媒体を使用するユーザーを一意に識別可能な情報であってもよい。個体識別情報は、例えばユーザー端末10に予め搭載されているROM(Read Only Memory)に記録されている識別情報であってもよい。個体識別情報は、例えばユーザー端末10にインストールされたアプリケーションに対して所定の機関から個別に付与された識別情報であってもよい。
【0023】
制御部16は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサーとメモリーを用いて構成される。制御部16は、プロセッサーが特定のプログラムを実行することによって、クレデンシャル情報制御部161として機能する。
【0024】
クレデンシャル情報制御部161は、決済システム100における認証処理で使用されるクレデンシャル情報に関する処理を実行する。この認証処理は、ユーザー端末10を用いた電子バリューによる支払いに際して行われる認証処理である。クレデンシャル情報制御部161は、例えば通信部11を介して連携サーバー50と通信することによって、決済管理サーバー40において支払いを行うために必要となるクレデンシャル情報を受信する。クレデンシャル情報の具体例として、ワンタイムパスワード、ワンタイムバーコード(ワンタイムの一次元のバーコード)、ワンタイム二次元バーコード(例えばワンタイムQRコード(登録商標))がある。ワンタイムパスワードは、連携サーバー50において生成されたデータである。ワンタイムパスワードは、例えばランダムに生成された文字列を含む複数の文字や数字を用いて構成されてもよい。ワンタイムパスワードは、例えば、アプリケーションの発行者番号(IIN:Issuer Identification Number)10桁、その都度ランダムに生成される可変値10桁、チェックディジット(check digit)1桁で構成された21桁の支払い識別情報と、その都度ランダムに生成される3桁のセキュリティデータと、を含む計24桁の数字として構成されてもよい。ワンタイムバーコードは、このようなワンタイムパスワードを所定のフォーマット(例えばcode128)でバーコード化することによって得られてもよい。ワンタイム二次元バーコードは、このようなワンタイムパスワードを所定のフォーマットで二次元バーコード化することによって得られてもよい。例えば、RFC4648の手順にしたがってBase64にエンコードしISO18004の手順にしたがってQRコード(登録商標)が生成されてもよい。クレデンシャル情報制御部161は、受信されたクレデンシャル情報を、表示部13に表示させる。
【0025】
図3は、店舗端末20の機能構成の概略を示す概略ブロック図である。店舗端末20は、スマートフォンやタブレット端末や専用端末等の情報処理装置を用いて構成される。店舗端末20は、通信部21、入力部22、表示部23、読取部24、出力部25、識別情報記憶部26、商品情報記憶部27、販売情報記憶部28及び制御部29を備える。
【0026】
通信部21は、ネットワークインターフェース等の通信装置である。通信部21は、所定のプロトコルでネットワーク60に通信可能に接続する。通信部21は、制御部29の制御に応じてネットワーク60を介して他の装置との間でデータ通信する。
【0027】
入力部22は、キーボード、ポインティングデバイス(マウス、タブレット等)、ボタン、タッチパネル等の既存の入力装置を用いて構成される。入力部22は、店舗端末20のユーザーの指示を店舗端末20に入力する際に操作される。店舗端末20のユーザーは、例えば店舗端末20が設置された店舗の店員であってもよい。また、顧客自身による支払いが可能なセルフレジとして店舗端末20が設置されている場合には、店舗端末20のユーザーはユーザー端末10のユーザーと同一人物であってもよい。入力部22は、入力装置を店舗端末20に接続するためのインターフェースであってもよい。この場合、入力部22は、入力装置においてユーザーの入力に応じ生成された入力信号を店舗端末20に入力する。
【0028】
表示部23は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、等の画像表示装置である。表示部23は、制御部29の制御に応じて画像を表示する。表示部23は、画像表示装置を店舗端末20に接続するためのインターフェースであってもよい。この場合、表示部23は、制御部29の制御に応じた画像を表示するための映像信号を生成し、自身に接続されている画像表示装置に映像信号を出力する。
【0029】
読取部24は、バーコード又は画像を読み取る装置を用いて構成される。読取部24は、例えばバーコードスキャナーを用いて構成されてもよい。読取部24は、例えば画像を撮像する撮像装置を用いて構成されてもよい。読取部24は、ユーザー端末10の表示部13に表示されたクレデンシャル情報を読み取る。読取部24は、読み取られたクレデンシャル情報を制御部29に対して出力する。読取部24は、店舗端末20に予め設けられてもよいし、店舗端末20のインターフェースに接続された外部機器であってもよい。
【0030】
出力部25は、画像が形成されたシートを出力するプリンターを用いて構成される。出力部25は、例えば汎用的なプリンターを用いて構成されてもよいし、ラベルプリンター等の所定のシートに画像を形成するプリンターを用いて構成されてもよい。出力部25は、店舗端末20を介して支払いが完了すると、制御部29の制御に応じて支払い内容を示す画像又は文字をシートに印刷する。
【0031】
識別情報記憶部26は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。識別情報記憶部26は、店舗端末20又は店舗を識別するための情報(以下「店舗識別情報」という。)を記憶する。店舗識別情報は、店舗端末20を一意に識別可能な情報であってもよいし、店舗端末20が設置された店舗を一意に識別可能な情報であってもよい。店舗識別情報は、例えば店舗端末20に予め搭載されているROMに記録されている識別情報であってもよい。店舗識別情報は、例えば店舗端末20に対して所定の機関から個別に付与された識別情報であってもよい。
【0032】
商品情報記憶部27は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。商品情報記憶部27は、店舗端末20が設置された店舗において販売される商品に関する情報を記憶する。例えば、商品情報記憶部27は、各商品に対して予め割り当てられている識別情報(以下「商品識別情報」という。)と、各商品の単価と、を対応付けて記憶する。
【0033】
販売情報記憶部28は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。販売情報記憶部28は、店舗端末20を介して行われた販売に関する履歴情報を記憶する。販売情報記憶部28は、必ずしもユーザー端末10に表示されたクレデンシャル情報を用いた支払いに関する情報のみを記憶する必要は無い。販売情報記憶部28は、硬貨、紙幣、商品券、クレジットカード、他の電子バリューを用いた支払いに関する情報を記憶してもよい。例えば、販売情報記憶部28は、支払いが行われた日時、支払いされた金額、販売された商品又はサービスを示す商品識別情報を対応付けて記憶してもよい。
【0034】
制御部29は、CPU等のプロセッサーとメモリーを用いて構成される。制御部29は、プロセッサーが特定のプログラムを実行することによって、販売管理部291及び支払い制御部292として機能する。
【0035】
販売管理部291は、店舗端末20を用いた販売に関する処理を行う。販売管理部291は、例えば販売時点情報管理を行う。以下、販売管理部291が行う処理の具体例について説明する。販売管理部291は、例えば読取部24によって、商品に予め対応付けられたバーコードが読み取られた場合には、読み取られたバーコードを復号化することによって商品識別情報を取得し、商品識別情報に基づいて販売される対象となる商品を判定する。販売管理部291は、判定された商品の単価を商品情報記憶部27から読み出して表示部23に表示する。販売管理部291は、商品の単価の合計金額の支払いが完了すると、支払いの結果を示す情報を販売情報記憶部28に登録する。販売管理部291は、例えば特定決済プロトコルが用いられた場合には、支払い制御部292から支払いが完了したことの通知を受けたことに応じて支払いの結果を示す情報を販売情報記憶装置28に登録してもよい。
【0036】
支払い制御部292は、販売管理部291の処理において、ユーザー端末10に実装された特定決済プロトコルの機能を用いた支払いが行われる場合に動作する。例えば、店舗端末20の入力部22において、ユーザーが特定決済プロトコルの機能を使用することを示す指示を入力した場合に、支払い制御部292が動作を開始する。支払い制御部292は、予め定められた特定決済プロトコルにしたがって動作する。例えば、支払い制御部292は、ユーザー端末10の表示部13に表示されたバーコード又は画像が読取部24によって読み取られた場合に、読み取られたバーコード又は画像を所定の手順で復号化することによってクレデンシャル情報の数字列(文字列)を取得する。支払い制御部292は、取得されたクレデンシャル情報と、識別情報記憶部26に記憶される店舗識別情報と、支払い金額と、を含む支払い要求情報を生成する。支払い制御部292は、支払い要求情報を連携サーバー50に送信する。支払い制御部292は、連携サーバー50から通知される応答結果に応じて、支払いの結果を販売管理部291に通知する。
【0037】
次に金融機関サーバー30について説明する。金融機関サーバー30は、金融機関において顧客の口座を管理するために用いられる情報処理装置である。金融機関サーバー30は、例えば顧客を識別するための情報である顧客識別情報と、顧客の口座を識別するための情報である口座識別情報と、口座にあるお金の金額を示す金額情報と、を対応付けて記憶する。金融機関サーバー30は、他の特定の装置から振替要求を受信すると、振替要求に応じて振替処理を実行する。振替要求は、所定の金額を所定の口座へ振り替える処理(振替処理)の実行を要求するデータである。
【0038】
図4は、決済管理サーバー40の機能構成の概略を示す概略ブロック図である。決済管理サーバー40は、サーバー装置やメインフレーム等の情報処理装置を用いて構成される。決済管理サーバー40は、通信部41、ユーザー情報記憶部42、支払い履歴情報記憶部43、残高情報記憶部44及び制御部45を備える。
【0039】
通信部41は、ネットワークインターフェース等の通信装置である。通信部41は、所定のプロトコルでネットワーク60に通信可能に接続する。通信部41は、制御部45の制御に応じてネットワーク60を介して他の装置との間でデータ通信する。
【0040】
ユーザー情報記憶部42は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。ユーザー情報記憶部42は、ユーザー情報テーブルを記憶する。
図5は、ユーザー情報テーブルの具体例の一つを示す図である。ユーザー情報テーブルは、複数のユーザー情報レコードを有する。ユーザー情報レコードは、個体識別情報及びユーザー情報の各値を有する。ユーザー情報は、特定決済プロトコルを用いて支払いを行うユーザーとして予め登録されているユーザーに関する情報である。ユーザー情報に対応付けられている個体識別情報は、特定決済プロトコルを用いて支払いを行うユーザーによって使用される個体識別情報である。ユーザー情報は、例えば、ユーザーの属性に関する情報(例えば、氏名、住所、性別、年齢など)と、ユーザーが残高増額処理を行う際の決済に用いられる決済手段を示す情報と、を有する。本実施形態では、残高増額処理を行う際の決済に用いられる決済手段を示す情報は、例えば決済を行う連携サーバー50に関する情報である。
【0041】
支払い履歴情報記憶部43は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。支払い履歴情報記憶部43は、支払い履歴情報テーブルを記憶する。
図6は、支払い履歴情報テーブルの具体例の一つを示す図である。支払い履歴情報テーブルは、複数の支払い履歴情報レコードを有する。支払い履歴情報レコードは、支払い識別情報、支払い情報及び金額の各値を有する。支払い識別情報は、ユーザーによって行われた支払いの手続を一意に識別するための識別情報である。支払い情報は、支払いの内容を示す情報である。支払い情報は、例えば支払いが行われた日時、支払いが行われた店舗の店舗識別情報、支払いの対象となった商品、支払いを行ったユーザーの個体識別情報、を含む。金額は、支払いの対象となった金額を示す。
【0042】
残高情報記憶部44は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。残高情報記憶部44は、残高情報テーブルを記憶する。
図7は、残高情報テーブルの具体例の一つを示す図である。残高情報テーブルは、複数の残高情報レコードを有する。残高情報レコードは、個体識別情報及び残高情報の各値を有する。残高情報レコードは、個体識別情報が示すユーザー又はユーザー媒体において増額された電子バリューの残高金額を示す。
【0043】
制御部45は、CPU等のプロセッサーとメモリーを用いて構成される。制御部45は、プロセッサーが特定のプログラムを実行することによって、支払い制御部451、残高増額処理制御部452及び決済管理部453として機能する。
【0044】
支払い制御部451は、支払いに関する処理を行う。支払い制御部451は、例えば連携サーバー50から支払い要求情報を受信すると、支払い要求情報に含まれる支払い金額が、個体識別情報に応じた残高金額以下であるか否か判定する。支払い金額が残高金額以下である場合には、そのまま支払い処理が続行される。すなわち、支払い制御部451は、支払い金額に相当する金額を残高金額から減算し、減算結果の新たな残高金額を残高情報記憶部44に記録する。また、支払い制御部451は、支払いがなされた支払い要求情報に基づいて、支払い履歴情報記憶部43に新たな支払い履歴情報レコードを登録する。一方、支払い金額が残高金額より高い場合には、支払い制御部451は即時処理を実行する。
【0045】
以下、即時処理について説明する。即時処理は、ユーザーが残高増額処理の実行を指示するための通常の操作を行うこと無く、残高増額処理と支払い処理の続行とが実行される処理である。即時処理では、ユーザーの操作として、ユーザーが残高増額処理の実行を指示するための通常の操作に比べてより簡易な(より少ない)操作が発生してもよいし、そもそもユーザーの操作が発生しなくてもよい。例えば、上記の簡易な操作として、店舗端末20の表示部23に、ユーザーに対して残額増額処理を実行することと、その実行を承認するためのボタンが表示され、ユーザーがそのボタンを操作することによって即時処理が実行されてもよい。
【0046】
即時処理では、支払い制御部451は、予め定められた条件に基づいた残高増額処理の実行を残高増額処理制御部452に指示する。残高増額処理が実行されることによって残高金額が支払い金額以上になると、支払い制御部451は、特にユーザーによる更なる操作を要することなく、支払い処理を続行する。なお、残高増額処理が正しく実行できなかった場合や、残高増額処理が実行されてもなお残高金額が支払い金額よりも少ない場合には、支払い制御部451は、支払い処理を実行できないことを示すエラーを連携サーバー50に対して送信する。支払い制御部451は、残高増額処理が実行される前に、たとえ残高増額処理が実行されたとしてもなお残高金額が支払い金額よりも少ないことが判定できた場合には、残高増額処理の実行を残高増額処理制御部452に対して指示せずにエラーを連携サーバー50に対して送信してもよい。
【0047】
残高増額処理制御部452は、ユーザーによって残高増額処理の実行が指示されると、指示元のユーザーの個体識別情報に応じた決済手段に基づいて、残高増額処理を実行する。例えば、残高増額処理を行う際の決済に用いられる決済手段として連携サーバー50が登録されている場合には、残高増額処理制御部452は、登録されている連携サーバー50に対して、残高が所定の金額分だけ増額するように残高増額要求を送信する。残高増額要求には、増額分の金額を示す情報と、個体識別情報とが含まれる。連携サーバー50から残高増額要求について承認を受けると、残高増額処理制御部452は、承認された金額分だけ、指示元のユーザーの個体識別情報に応じた残高情報を増額する。残高増額処理制御部452は、ユーザーによる指示のみならず、支払い制御部451による指示によっても残高増額処理を実行する。
【0048】
決済管理部453は、支払い履歴情報記憶部43に記憶されている支払い履歴情報レコードに基づいて、各店舗識別情報が示す店舗等に対して所定のタイミングで決済処理を実行する。決済管理部453は、決済処理の実行を所定の装置や人物に対して指示するように構成されてもよい。
【0049】
図8は、連携サーバー50の機能構成の概略を示す概略ブロック図である。連携サーバー50は、サーバー装置やメインフレーム等の情報処理装置を用いて構成される。連携サーバー50は、通信部51、口座情報記憶部52、クレデンシャル情報記憶部53及び制御部54を備える。
【0050】
通信部51は、ネットワークインターフェース等の通信装置である。通信部51は、所定のプロトコルでネットワーク60に通信可能に接続する。通信部51は、制御部54の制御に応じてネットワーク60を介して他の装置との間でデータ通信する。
【0051】
口座情報記憶部52は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。口座情報記憶部52は、口座情報テーブルを記憶する。
図9は、口座情報テーブルの具体例の一つを示す図である。口座情報テーブルは、複数の口座情報レコードを有する。口座情報レコードは、個体識別情報及び口座情報の各値を有する。口座情報レコードは、個体識別情報が示すユーザー又はユーザー媒体において電子バリューの残高増額処理に使用される口座情報を示す。
【0052】
クレデンシャル情報記憶部53は、磁気ハードディスク装置や半導体記憶装置等の記憶装置を用いて構成される。クレデンシャル情報記憶部53は、クレデンシャル情報テーブルを記憶する。
図10は、クレデンシャル情報テーブルの具体例の一つを示す図である。クレデンシャル情報テーブルは、複数のクレデンシャル情報レコードを有する。クレデンシャル情報レコードは、有効期限情報、クレデンシャル情報及び個体識別情報の各値を有する。有効期限情報は、そのレコードに含まれるクレデンシャル情報の有効期限を示す日時の情報である。例えば、クレデンシャル情報の有効期限が予め10分と定められている場合には、クレデンシャル情報が生成された日時から10分後の日時が有効期限情報として登録される。クレデンシャル情報は、生成されたクレデンシャル情報を示す。個体識別情報は、そのレコードに含まれるクレデンシャル情報が送信されたユーザー端末10の個体識別情報を示す。
【0053】
制御部54は、CPU等のプロセッサーとメモリーを用いて構成される。制御部54は、プロセッサーが特定のプログラムを実行することによって、取引制御部541及びクレデンシャル情報制御部542として機能する。
【0054】
取引制御部541は、決済管理サーバー40から送信される残高増額要求に応じて、残高の増額に伴うお金の支払いのための処理を行う。残高増額要求に応じたお金の支払いは、様々な手段によって実現可能である。例えば、クレジットカードでの支払い、デビットカードでの支払い、銀行口座の口座振替がある。本実施形態では、銀行口座の口座振替によるお金の支払いが採用されているが、これに限定される必要はない。また、複数の手段が採用されてもよい。以下、取引制御部541の具体例について説明する。
【0055】
取引制御部541は、決済管理サーバー40から残高増額要求を受信すると、残高増額要求に含まれる増額分の金額を、口座情報記憶部52に記憶されているユーザーの口座から、特定決済プロトコルに基づいて電子バリューを提供する者に関連する特定の口座に振り替えることを要求するためのデータ(振替要求)を生成する。そして、取引制御部541は、生成された振替要求を、金融機関サーバー30に送信する。取引制御部541は、金融機関サーバー30から振替が了承されたことの通知を受けると、残高増額要求に対する応答として、振替が了承されたことを決済管理サーバー40に通知する。一方、取引制御部541は、金融機関サーバー30から振替が了承されなかったことの通知を受けると、残高増額要求に対する応答として、振替が了承されなかったことを決済管理サーバー40に通知する。
【0056】
クレデンシャル情報制御部542は、ユーザー端末10に対して送信されるクレデンシャル情報に関する処理を行う。クレデンシャル情報制御部542は、ユーザー端末10からクレデンシャル要求を受信すると、クレデンシャル情報を生成する。クレデンシャル情報制御部542は、生成されたクレデンシャル情報と、そのクレデンシャル情報が送信されるユーザー端末10の個体識別情報と、有効期限情報と、を対応付けてクレデンシャル情報記憶部53に登録する。
【0057】
図11は、決済システム100の動作のうち、即時処理が実施されない場合の支払い動作の流れの具体例を示すシーケンスチャートである。まず、ユーザーがユーザー端末10の入力部12を操作してクレデンシャル情報の取得を指示する(ステップS101)。ユーザー端末10の設定によっては、クレデンシャル情報の取得の指示に先立って、ユーザー認証が行われてもよい。例えば、ユーザー認証情報記憶部14に記憶されているユーザー認証情報に基づいてユーザー認証が行われてもよい。この場合、ユーザーが認証された場合にのみ、クレデンシャル情報制御部161が動作する。
【0058】
ユーザー端末10のクレデンシャル情報制御部161は、ユーザーによる操作の指示に応じて、クレデンシャル要求を生成する。クレデンシャル要求には、識別情報記憶部151に記憶される個体識別情報が含まれる。クレデンシャル情報制御部161は、生成されたクレデンシャル要求を連携サーバー50に送信する(ステップS102)。
【0059】
連携サーバー50のクレデンシャル情報制御部542は、クレデンシャル要求を受信すると、受信されたクレデンシャル要求に応じてクレデンシャル情報を生成する(ステップS103)。クレデンシャル情報制御部542は、生成されたクレデンシャル情報と、クレデンシャル情報の有効期限情報と、クレデンシャル要求に含まれていた個体識別情報と、を対応付けてクレデンシャル情報記憶部53に登録する。そして、クレデンシャル情報制御部542は、生成されたクレデンシャル情報を、クレデンシャル要求の送信元であるユーザー端末10に送信する(ステップS104)。
【0060】
ユーザー端末10のクレデンシャル情報制御部161は、連携サーバー50からクレデンシャル情報を受信すると、受信されたクレデンシャル情報を表示部13に表示する(ステップS105)。このとき、例えばクレデンシャル情報制御部161は、受信されたクレデンシャル情報が示すバーコードの画像を生成し、表示部13にバーコードを表示させてもよい。上述したように、表示部13に表示されるバーコードは、一次元のバーコードであってもよいし、二次元のバーコードであってもいし、他の態様であってもよい。
【0061】
店舗端末20の読取部24は、ユーザー端末10の表示部13に表示されたバーコードを読み取る。店舗端末20の支払い制御部292は、読取部24によって読み取られたバーコードを所定の手順で復号化することによってクレデンシャル情報を取得する(ステップS106)。支払い制御部292は、取得されたクレデンシャル情報を含む支払い要求情報を生成する(ステップS107)。そして、支払い制御部292は、生成された支払い要求情報を連携サーバー50に送信する(ステップS108)。
【0062】
連携サーバー50のクレデンシャル情報制御部542は、支払い要求情報を受信すると、認証処理を実行する(ステップS109)。具体的には以下の通りである。クレデンシャル情報制御部542は、受信された支払い要求情報に含まれるクレデンシャル情報を有するクレデンシャル情報レコードをクレデンシャル情報記憶部53において検索する。クレデンシャル情報制御部542は、検索によって得られたクレデンシャル情報レコードの有効期限情報が示す期限が経過しているか否か判定する。有効期限が経過していない場合、クレデンシャル情報制御部542は、検索によって得られたクレデンシャル情報レコードに含まれる個体識別情報を含む支払い要求情報を生成する。この支払い要求情報には、クレデンシャル情報が認証されたことを示す情報がさらに含まれてもよい。クレデンシャル情報制御部542は、生成された支払い要求情報を、決済管理サーバー40に送信する(ステップS110)。
【0063】
一方、受信されたクレデンシャル情報がクレデンシャル情報記憶部53に登録されていない場合、受信されたクレデンシャル情報の有効期限が既に経過している場合、受信されたクレデンシャル情報が既に一度以上使用されたことがある場合には、クレデンシャル情報制御部542は、エラー情報を生成し、店舗端末20に送信する。店舗端末20においてエラー情報が受信された場合は、支払い処理が終了する。すなわち、店舗端末20は支払処理を中断する。なお、
図11の例は、クレデンシャル情報が認証された場合の処理の流れを示す。
【0064】
支払い制御部451は、クレデンシャル情報が認証されたことを示す支払い要求情報が受信されると、認証されたクレデンシャル情報を含む支払い要求情報(処理対象の支払い要求情報)に応じた残高の減算が可能であるか否か判定する。
図11の例では、残高の減算が可能である。そのため、支払い制御部451は、支払い要求情報に応じて残高の値を減算する(ステップS111)。
【0065】
具体的には、支払い制御部451は、処理対象の支払い要求情報に含まれる支払い金額を取得する。支払い制御部451は、認証応答情報に含まれる個体識別情報に対応付けられた残高情報レコードを残高情報記憶部44から検索する。支払い制御部451は、検索によって得られた残高情報レコードの残高情報を取得する。支払い制御部451は、残高情報から支払い金額を減算する。
図11の例では、残高情報の値は、支払い金額以上である。そのため、有効に減算が行われる。支払い制御部451は、減算後の残高情報の値を、検索された残高情報レコードに上書きする。支払い制御部451は、残高情報の減算が有効に行われると、支払い履歴情報レコードを生成し、支払い履歴情報記憶部43に登録する。そして、支払い制御部451は、支払いが無事に完了したことを示す支払い完了通知を、支払い要求情報の送信元である連携サーバー50に送信する(ステップS112)。
【0066】
連携サーバー50の取引制御部541は、支払い完了通知を受信すると、支払い要求情報の送信元であった店舗端末20に対して支払い完了通知を送信する(ステップS113)。店舗端末20の支払い制御部292は、支払い完了通知を連携サーバー50から受信すると、完了処理を実行する(ステップS114)。完了処理は、支払いが完了したことに伴って行われる処理であり、どのように実行されてもよい。例えば、完了処理として、店舗端末20の出力部25が支払いの内容を示すレシートを印字出力してもよい。その後に、販売管理部291は、支払いが行われた販売に関する情報を販売情報記憶部28に登録してもよい。
【0067】
図12及び
図13は、決済システム100の動作のうち、即時処理が実施される場合の支払い動作の流れの具体例を示すシーケンスチャートである。ステップS201~S210までの処理は、
図11におけるステップS101~S110までの処理と同様であるため、説明を省略する。
【0068】
ステップS210の処理の後、支払い制御部451は、認証されたクレデンシャル情報を含む支払い要求情報(処理対象の支払い要求情報)に応じた残高の減算が可能であるか否か判定する。
図12の例では、残高の減算ができない。すなわち、支払い要求情報に含まれる支払い金額が、残高よりも高額であり、支払いを行うことができない。そのため、即時処理が実行される。以下、具体的に説明する。
【0069】
支払い制御部451は、所定の条件に基づいて増額されるべき残高の金額を決定する。例えば、支払い制御部451は、決済システム100や装置の仕様に応じて予め定められている固定の金額に応じて、増額されるべき残高の金額を決定してもよい。例えば、支払い制御部451は、ユーザーによって予め設定されている金額に応じて、増額されるべき残高の金額を決定してもよい。例えば、支払い制御部451は、不足している金額に応じて、増額されるべき残高の金額を決定してもよい。より具体的には、支払い制御部451は、不足している金額と同額の金額が増額されるように、増額されるべき残高の金額を決定してもよい。また、支払い制御部451は、不足している金額に対して所定の金額又は所定の割合の金額を加算した金額が増額されるように、増額されるべき残高の金額を決定してもよい。支払い制御部451は、決定した金額分の残高増額処理の実行を残高増額処理制御部452に指示する。残高増額処理制御部452は、指示された金額分の残高が増額されるように残高増額要求を生成する(ステップS211)。残高増額要求には、決定された金額を示す情報と、認証応答情報に含まれていた個体識別情報と、が含まれる。残高増額処理制御部452は、生成された残高増額要求を連携サーバー50に送信する(ステップS212)。
【0070】
連携サーバー50のクレデンシャル情報制御部542は、残高増額要求を決済管理サーバー40から受信すると、受信された残高増額要求に含まれる金額分の電子バリューの決済処理を行う。具体的には、クレデンシャル情報制御部542は、予め定められた決済手段で、残高増額要求に含まれる金額分の決済処理を行う。本実施形態では、予め指定された銀行口座からの口座振替によって決済処理が行われる。以下、残高増額要求を受信したクレデンシャル情報制御部542の処理の具体例について説明する。
【0071】
クレデンシャル情報制御部542は、残高増額要求に含まれる個体識別情報に対応付けられた口座情報を口座情報記憶部52から読み出す。クレデンシャル情報制御部542は、読み出された口座情報の口座から、特定決済プロトコルに基づいて電子バリューを提供する者に関連する特定の口座へ、残高増額要求に含まれる金額分の口座振替を指示する情報(振替要求)を生成する(ステップS213)。クレデンシャル情報制御部542は、生成された振替要求を、読み出された口座情報を管理する金融機関の金融機関サーバー30に送信する(ステップS214)。
【0072】
金融機関サーバー30は、予め連携することが契約等で定められている連携サーバー50から振替要求を受信すると、受信された振替要求にしたがって口座振替を実行する(ステップS215)。なお、口座振替の実行は、振替要求によって示されている口座情報の口座に、指定された金額(残高増額要求に含まれる金額)以上の残高のお金が予め振り込まれていることが前提である。そして、口座振替が完了すると、金融機関サーバー30は、要求された口座振替が完了したことを示す振替結果通知を、振替要求の送信元である連携サーバー50に送信する(ステップS216)。
【0073】
連携サーバー50のクレデンシャル情報制御部542は、口座振替が完了したことを示す振替結果通知を受信すると、受信された振替結果通知に応じた残高増額要求に対する残高増額応答を生成する(ステップS217)。残高増額応答には、要求された残高増額要求に関する決済の支払い(口座振替)が完了したことを示す情報が含まれる。クレデンシャル情報制御部542は、生成された残高増額応答を、残高増額要求の送信元である決済管理サーバー40へ送信する(ステップS218)。
【0074】
決済管理サーバー40の残高増額処理制御部452は、残高増額応答を受信すると、個体識別情報に対応付けられている残高情報の額を、要求していた金額分だけ加算する(ステップS219)。いわゆる、残高のチャージが行われる。その後、残高増額処理制御部452は、残高増額処理が完了したことを支払い制御部451に通知する。この通知に応じて、支払い制御部451は、支払い要求情報に応じて残高の値を減算する(ステップS220)。ステップS220の処理は、
図11におけるステップ111の処理と同様である。そして、支払い制御部451は、支払いが無事に完了したことを示す支払い完了通知を、支払い要求情報の送信元である連携サーバー50に送信する(ステップS221)。このとき、支払い制御部451は、支払い完了通知に対し即時処理が実行されたことを示す情報を含めるように構成されてもよい。
【0075】
連携サーバー50の取引制御部541は、支払い完了通知を受信すると、支払い要求情報の送信元であった店舗端末20に対して支払い完了通知を送信する(ステップS222)。店舗端末20の支払い制御部292は、支払い完了通知を連携サーバー50から受信すると、完了処理を実行する(ステップS223)。即時処理が実行されたことを示す情報を支払い完了通知が含む場合、支払い制御部282は、店舗端末20の表示部23や、出力部25において、即時処理が行われたことや残高増額処理が行われたことや増額された残高の金額等の情報を出力するように構成されてもよい。
【0076】
このように構成された決済システム100では、支払いに際して電子バリューの残高が支払い金額に対して不足している場合には、即時処理が実行される。即時処理では、所定の条件に応じた金額分の残高増額処理(残高加算)が実行され、その後に増額された電子バリューを用いて支払い(残高減算)が行われる。そのため、支払いをしようとしたタイミングで電子バリューの残高が足りていなかった場合に、ユーザーがわざわざ電子バリューの残高増額処理のための操作を行うこと無く、電子バリューを用いた支払いを完了させることができる。したがって、電子バリューを用いた支払いにおいてユーザーの利便性を向上させることが可能となる。
【0077】
例えば、従来のいわゆるオートチャージシステムでは、ユーザーの操作無しには支払いを完了できない場合があったが、そのような場合でも本実施形態では支払いを完了できる場合がある。例えば、7000円を残高が下回った場合に自動で5000円分の電子バリューの増額処理が行われる設定になっている場合を想定する。もし残高が6000円であり、ユーザーが10000円の物の購入を希望している場合には、オートチャージの実行によって残高が11000円となり、10000円の物の購入が可能となる。一方で、もし残高が8000円である場合には、オートチャージは実行されず、残高8000円のままであり、10000円の物の購入が可能とはならない。一方、本実施形態では、どちらの場合であっても、即時処理の実行によりユーザーは特に残高不足に応じた操作を行う必要無く、所望の物品(例えば10000円の物)を購入することが可能となる。
【0078】
(変形例)
クレデンシャル情報は、必ずしも表示部13に表示される必要は無い。クレデンシャル情報は、例えばユーザー端末10に備えられたNear Field Communication(NFC)等の近距離無線通信によって店舗端末20に送信されてもよい。この場合、読取部24は、例えば近距離無線通信の通信機を用いて構成される。
【0079】
決済管理サーバー40は、複数の情報処理装置を用いて決済管理システムとして実装されてもよい。例えば、支払い制御部451として機能する制御部45と、残高増額処理制御部452として機能する制御部45と、決済管理部453として機能する制御部45とがそれぞれ異なる情報処理装置に実装されてもよい。また、ユーザー情報記憶部42と、支払い履歴情報記憶部43と、残高情報記憶部44とが、それぞれ同一の記憶装置に実装されてもよいし、異なる記憶装置に実装されてもよい。
【0080】
連携サーバー50は、複数の情報処理装置を用いて連携システムとして実装されてもよい。例えば、取引制御部541として機能する制御部54と、クレデンシャル情報制御部542として機能する制御部54とがそれぞれ異なる情報処理装置に実装されてもよい。また、口座情報記憶部52と、クレデンシャル情報記憶部53とが、それぞれ同一の記憶装置に実装されてもよいし、異なる記憶装置に実装されてもよい。
【0081】
決済管理サーバー40と連携サーバー50とは、同一の装置に実装されてもよい。また、決済管理サーバー40の一部と連携サーバー50とが同一の装置に実装されてもよいし、決済管理サーバー40と連携サーバー50の一部とが同一の装置に実装されてもよいし、決済管理サーバー40の一部と連携サーバー50の一部とが同一の装置に実装されてもよい。
【0082】
ユーザー媒体として、ユーザー端末10に代えて、特定のクレデンシャル情報が予め記録された記録媒体が用いられてもよい。例えば、カード型の記録媒体がユーザー端末10に代えてユーザー媒体として用いられてもよい。この場合、カード型の記録媒体から特定のクレデンシャル情報を読み出すための読取装置が読取部24として店舗端末20に設けられる必要がある。同様に、ICチップ等の記録媒体を備えた器具がユーザー媒体として用いられてもよい。このような器具の具体例として、腕時計、指輪等のアクセサリー、携帯電話機のケース、等がある。この場合、器具に備えられた記録媒体から特定のクレデンシャル情報を読み出すための読取装置が読取部24として店舗端末20に設けられる必要がある。
図14~
図16は、特定のクレデンシャル情報が予め記録された記録媒体がユーザー媒体として用いられた場合の処理の流れを示すシーケンスチャートである。このように構成された場合、ユーザー媒体には予めクレデンシャル情報が記録されているため、クレデンシャル情報を連携サーバー50において生成する必要が無い。そのため、
図11のステップS101~ステップS105に相当する処理が不要となる。店舗端末20は、ステップS301及びS401の処理において、何らかの手段により、ユーザー媒体に記録されているクレデンシャル情報を取得する。例えば、磁気記録媒体として構成されたユーザー媒体からクレデンシャル情報が読み出されてもよいし、ユーザー媒体に刻印されたクレデンシャル情報が人によって読み出されて店舗端末20に入力されてもよいし、RFID等の無線通信によってクレデンシャル情報が店舗端末20に送信されてもよい。それ以降の処理は、
図11のステップS107以降の処理、
図12及び
図13のステップ207以降の処理と同様である。なお、この場合には、店舗端末20の読取部24は、ユーザー媒体におけるクレデンシャル情報の記録形態に応じて、クレデンシャル情報を読み出すことができるように適宜構成される。
図17~
図19は、処理の流れの変形例を示す図である。
図17~
図19の処理の流れでは、連携サーバー50から店舗端末20に対してクレデンシャル情報が送信される点で、
図11~
図13の処理と異なる。この変形例では、店舗端末20は必ずしも読取部24を備える必要は無く、ユーザー端末10が読取部24に相当する構成を備える。
まず
図17について説明する。まず、店舗端末20の操作者(例えば店員)が店舗端末20を操作することによってクレデンシャル情報の取得を指示する(ステップS501)。店舗端末20の制御部29は、操作者による操作の指示に応じて、クレデンシャル要求を生成する。クレデンシャル要求には、識別情報記憶部26に記憶される店舗識別情報が含まれる。制御部29は、生成されたクレデンシャル要求を連携サーバー50に送信する(ステップS502)。
【0083】
連携サーバー50のクレデンシャル情報制御部542は、クレデンシャル要求を受信すると、受信されたクレデンシャル要求に応じてクレデンシャル情報を生成する(ステップS503)。クレデンシャル情報制御部542は、生成されたクレデンシャル情報と、クレデンシャル情報の有効期限情報と、クレデンシャル要求に含まれていた店舗識別情報と、を対応付けてクレデンシャル情報記憶部53に登録する。そして、クレデンシャル情報制御部542は、生成されたクレデンシャル情報を、クレデンシャル要求の送信元である店舗端末20に送信する(ステップS504)。
【0084】
店舗端末20の制御部29は、連携サーバー50からクレデンシャル情報を受信すると、受信されたクレデンシャル情報を表示部23に表示する(ステップS505)。このとき、例えば制御部29は、受信されたクレデンシャル情報が示すバーコードの画像を生成し、表示部23にバーコードを表示させてもよい。上述したように、表示部23に表示されるバーコードは、一次元のバーコードであってもよいし、二次元のバーコードであってもいし、他の態様であってもよい。
【0085】
ユーザー端末10の読取部は、店舗端末20の表示部23に表示されたバーコードを読み取る。ユーザー端末10の制御部16は、読取部によって読み取られたバーコードを所定の手順で復号化することによってクレデンシャル情報を取得する(ステップS506)。制御部16は、取得されたクレデンシャル情報と、自装置の個体識別情報と、を含む支払い要求情報を生成する(ステップS507)。そして、制御部16は、生成された支払い要求情報を連携サーバー50に送信する(ステップS508)。以降の処理は、
図11のステップS109以降の処理と同様である。ただし、ステップS509の認証処理は、個体識別情報に代えて店舗識別情報を用いて行われる。
図18及び
図19に示される処理においては、ステップS601~S608の処理は
図17におけるステップS501~S508と同様の処理であり、ステップS609以降の処理は
図12におけるステップS209以降の処理と同様である。
【0086】
決済システム100は、実店舗における支払いのみならず、通信を介した支払い(例えばテレビショッピング、ネットショッピングなど)に適用されてもよい。
【0087】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0088】
100…決済システム, 10…ユーザー端末, 11…通信部, 12…入力部,13…表示部, 14…ユーザー認証情報記憶部,15…識別情報記憶部, 16…制御部, 161…クレデンシャル情報制御部, 20…店舗端末, 21…通信部, 22…入力部, 23…表示部, 24…読取部, 25…出力部, 26…識別情報記憶部, 27…販売情報記憶部, 28…制御部291…販売管理部, 282…支払い制御部, 30…金融機関サーバー, 40…決済管理サーバー, 41…通信部, 42…ユーザー情報記憶部, 43…支払い履歴情報記憶部, 44…残高情報記憶部, 45…制御部, 451…支払い制御部, 452…残高増額処理制御部, 453…決済管理部, 50…連携サーバー, 51…通信部, 52…口座情報記憶部, 53…クレデンシャル情報記憶部, 54…制御部, 541…取引制御部, 542…クレデンシャル情報制御部