IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ネクストの特許一覧

特許7258617物件検索装置、物件検索方法及び物件検索プログラム
<>
  • 特許-物件検索装置、物件検索方法及び物件検索プログラム 図1
  • 特許-物件検索装置、物件検索方法及び物件検索プログラム 図2
  • 特許-物件検索装置、物件検索方法及び物件検索プログラム 図3
  • 特許-物件検索装置、物件検索方法及び物件検索プログラム 図4
  • 特許-物件検索装置、物件検索方法及び物件検索プログラム 図5
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-07
(45)【発行日】2023-04-17
(54)【発明の名称】物件検索装置、物件検索方法及び物件検索プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/16 20120101AFI20230410BHJP
【FI】
G06Q50/16
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2019055379
(22)【出願日】2019-03-22
(65)【公開番号】P2020155049
(43)【公開日】2020-09-24
【審査請求日】2022-03-22
(73)【特許権者】
【識別番号】399127832
【氏名又は名称】株式会社LIFULL
(74)【代理人】
【識別番号】110000958
【氏名又は名称】弁理士法人インテクト国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100120189
【弁理士】
【氏名又は名称】奥 和幸
(74)【代理人】
【識別番号】100135518
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 隆
(72)【発明者】
【氏名】中島 拓哉
(72)【発明者】
【氏名】荻野 友紀子
【審査官】青柳 光代
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-175715(JP,A)
【文献】特開2007-115151(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0110823(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0117072(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の領域それぞれに所在する物件の不動産価格の代表値に応じて前記不動産価格の範囲別に前記複数の領域を色分けしたヒートマップを表示させることと、
前記色分けに用いられた色彩のうち、何れかの色彩の指定の受け付けと、
前記複数の領域のうち、前記指定された色彩で表示された領域の特定と、
前記特定された領域に所在する物件の検索と、
を行うシステム制御部を備えることを特徴とする物件検索装置。
【請求項2】
前記システム制御部は、前記色分けに用いられた色彩と前記不動産価格の範囲とを対応付けた色彩情報を更に表示させることを特徴とする請求項1に記載の物件検索装置。
【請求項3】
前記システム制御部は、前記色彩情報からの前記色彩の指定を受け付けることを特徴とする請求項2に記載の物件検索装置。
【請求項4】
前記システム制御部は、前記特定された領域内の物件のうち、前記指定された色彩に応じた範囲内の不動産価格の物件を検索することを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の物件検索装置。
【請求項5】
前記複数の領域は、所定鉄道路線内の複数の駅それぞれが所在する領域であることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の物件検索装置。
【請求項6】
前記不動産価格は、販売価格又は賃貸価格であることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に記載の物件検索装置。
【請求項7】
コンピュータにより実行される物件検索方法において、
複数の領域それぞれに所在する物件の不動産価格の代表値に応じて前記不動産価格の範囲別に前記複数の領域を色分けしたヒートマップを表示させるステップと、
前記色分けに用いられた色彩のうち、何れかの色彩の指定を受け付けるステップと、
前記複数の領域のうち、前記指定された色彩で表示された領域を特定するステップと、
前記特定された領域に所在する物件を検索するステップと、
を含むことを特徴とする物件検索方法。
【請求項8】
前記色分けに用いられた色彩と前記不動産価格の範囲とを対応付けた色彩情報を更に表示させることを特徴とする請求項7に記載の物件検索方法。
【請求項9】
前記色彩情報からの前記色彩の指定を受け付けることを特徴とする請求項8に記載の物件検索方法。
【請求項10】
前記特定された領域内の物件のうち、前記指定された色彩に応じた範囲内の不動産価格の物件を検索することを特徴とする請求項7から請求項9の何れか一項に記載の物件検索方法。
【請求項11】
前記複数の領域は、所定鉄道路線内の複数の駅それぞれが所在する領域であることを特徴とする請求項7から請求項10の何れか一項に記載の物件検索方法。
【請求項12】
前記不動産価格は、販売価格又は賃貸価格であることを特徴とする請求項7から請求項11の何れか一項に記載の物件検索方法。
【請求項13】
コンピュータに、
複数の領域それぞれに所在する物件の不動産価格の代表値に応じて前記不動産価格の範囲別に前記複数の領域を色分けしたヒートマップを表示させるステップと、
前記色分けに用いられた色彩のうち、何れかの色彩の指定を受け付けるステップと、
前記複数の領域のうち、前記指定された色彩で表示された領域を特定するステップと、
前記特定された領域に所在する物件を検索するステップと、
を実行させることを特徴とする物件検索プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不動産物件を検索する方法等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来における不動産の物件情報サイトでは、例えば不動産価格、所在地等の様々な検索条件を設定することが可能である。物件情報サイトは、検索条件を満たす物件を検索することにより、ユーザが所望する物件に関する情報を提供する。例えば、特許文献1には、ユーザが設定した検索条件を満たす空室物件の情報が提示される技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2018-120529号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の技術においては、物件の所在地の属性を検索条件として入力することができない。特に従来技術においては、ユーザの想定に応じた価格帯の物件が比較的に多い領域に所在するという条件で、物件を検索することができなかった。
【0005】
本発明の課題の一例は、ユーザの想定に応じた価格帯の物件が比較的に多い領域に所在するという条件の入力を視覚的に容易にしながら、その条件を満たす物件を検索することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、領域内の物件の不動産価格の代表値に応じて不動産価格の範囲別に複数の領域を色分けしたヒートマップを表示させ、色彩の指定を受け付けて、指定された色彩で表示された領域の特定し、特定された領域に所在する物件を検索することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】物件データベースに接続され且つシステム制御部を備える情報提供サーバと、ネットワークと、ユーザ端末と、からなる、一実施形態の物件検索システムの概要構成の一例を示す図である。
図2】一実施形態のヒートマップ提供処理の一例を示すフローチャートである。
図3】一実施形態におけるヒートマップを含むウェブページの画面表示例を示す図である。
図4】一実施形態の物件検索処理の一例を示すフローチャートである。
図5】一実施形態の変形例において、或る鉄道路線が敷かれている地域の不動産価格のヒートマップの画面表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
次に、図1乃至図5を参照して、本発明の一実施形態について説明する。以下に説明する実施形態は、複数の領域を、物件の不動産価格に応じて色分けしたヒートマップをユーザ端末に提供するとともに、物件を検索し、検索された物件を示す物件情報を提示する物件検索システムに対して、本発明を適用した場合の実施形態である。物件の例として、建物、建物の一室、土地等が挙げられる。不動産価格の例として、販売価格、賃貸価格等が挙げられる。複数の領域は、例えば標準地域メッシュ等のメッシュであってもよい。例えば、第3次メッシュ等が用いられてもよい。
【0009】
ヒートマップ及び物件情報の提供のため、物件データベース2には、物件ごとに物件情報が記憶されている。物件情報には、物件の属性、例えば物件名、住所、不動産価格、駅からの徒歩所要時間等が設定されている。物件情報には、物件の種類(建物、建物の一室又は土地等)に応じて必要な属性が設定されていればよい。
【0010】
情報提供サーバ1が備えるハードディスク等の記憶部には、ヒートマップの対象地域となり得る1又は複数の地域から、複数の領域を特定するためのメッシュデータが記憶されている。対象地域は、ヒートマップにより色分け表示される地域である。対象地域は、例えば都道府県や市区町村等であってもよい。
【0011】
次に、図2のフローチャートを参照して、本実施形態に係るヒートマップを表示させるための動作を説明する。情報提供サーバ1のシステム制御部11は、ヒートマップの対象地域と定められる地域内における複数の領域それぞれについて、領域内に所在する物件の不動産価格を物件データベース2から取得する(ステップS1)。システム制御部11は、メッシュデータに基づいて、各領域の位置及び範囲を特定し、各物件が何れの領域に所在するかを物件の住所に基づいて判定する。
【0012】
次いで、システム制御部11は、複数の領域それぞれについて、領域内に所在する複数の物件の不動産価格の代表値を取得する(ステップS2)。代表値の例として、平均値、中央値等が挙げられる。
【0013】
次いで、システム制御部11は、各領域に対して、不動産価格の代表値に応じた色彩を割り当てる(ステップS3)。例えば、システム制御部11は、複数の領域について取得された不動産価格の代表値の最小値から最大値までの範囲を、色彩の段階数に相当する数の不動産価格範囲に分割する。色彩の段階数は、最大何段階の色彩でヒートマップを描画可能であるかを示す。システム制御部11は、複数の不動産価格範囲に、互いに異なる色彩を対応付ける。システム制御部11は、各領域に対して、複数の不動産価格範囲のうち、その領域の不動産価格の代表値を含む不動産価格範囲に対応付けられた色彩を割り当てる。システム制御部11は、割り当てられた色彩を領域ごとに示す割り当て情報を、記憶部に記憶させる。
【0014】
次いで、システム制御部11は、色彩の割り当てに従って、不動産価格の範囲別に複数の領域を色分けしたヒートマップを生成する(ステップS4)。具体的に、システム制御部11は、各領域を、その領域に割り当てられた色彩で塗りつぶした画像データを生成する。例えば、システム制御部11は、対象地域内の主要道路、河川等が描画された地図の画像を、各領域の色彩により半透明で塗りつぶしてもよい。システム制御部11は、生成された画像データを、情報提供サーバ1の記憶部に記憶させる。ヒートマップの対象地域となり得る地域が複数存在する場合、システム制御部11は、地域ごとにステップS1~S4を実行する。
【0015】
その後、システム制御部11は、インターネット等のネットワークNWを介してユーザ端末3からヒートマップのリクエストを受信すると、生成されたヒートマップをユーザ端末3に表示させる(ステップS5)。リクエストには、例えばユーザにより指定された対象地域を示す識別情報が含まれている。システム制御部11は、対象地域のヒートマップと色彩凡例情報とを含むウェブページを、ネットワークNWを介してユーザ端末3へ送信する。色彩凡例情報は、ヒートマップにおいて色分けに用いられた各色彩と不動産価格範囲とを対応付けた情報である。ユーザ端末3は、受信したウェブページを画面に表示させる。
【0016】
図3に示されるウェブページは、ヒートマップ100と、検索条件入力領域200とを含む。検索条件入力領域200は、検索条件を入力するためのユーザインターフェースである。検索条件入力領域200は、色彩凡例情報210と、検索ボタン220とも含む。検索条件入力領域200には、各種の検索条件を入力するためのプルダウンリスト、ラジオボタン、チェックボックス、テキスト入力欄等の要素が更に含まれてもよい。色彩凡例情報210は、色彩バー211と、不動産価格範囲一覧212とを含む。色彩バー211は、ヒートマップにおいて色分けに用いられた複数の色彩で塗りつぶされた領域である。不動産価格範囲一覧212は、複数の色彩それぞれに対応付けられた不動産価格範囲の一覧である。
【0017】
次に、図3のフローチャートを参照して、本実施形態に係る物件検索の動作を説明する。システム制御部11は、ユーザ端末3がヒートマップを表示しているとき、ヒートマップにおいて色分けに用いられた色彩のうち、何れかの色彩の指定を受け付ける(ステップS11)。例えば、色彩バー211から何れかの色彩を選択することにより、ユーザは色彩の指定が可能であってもよい。或いは、不動産価格範囲一覧212から何れかの不動産価格範囲を選択することにより、選択された不動産価格範囲に対応付けられた色彩の指定が可能であってもよい。或いは、ヒートマップ100から何れかの領域を選択することにより、選択された領域に割り当てられた色彩の指定が可能であってもよい。ユーザは、色彩を指定して、検索ボタン220を押下する。すると、ユーザ端末3は、指定された色彩を示す情報を含む検索リクエストを、情報提供サーバ1へ送信する。システム制御部11は、送信されてきた検索リクエストから、指定された色彩を特定する。
【0018】
次いで、システム制御部11は、割り当て情報に基づいて、対象地域内の複数の領域のうち、指定された色彩が割り当てられた領域を全て特定する(ステップS12)。
【0019】
次いで、システム制御部11は、特定された領域内に所在する物件を検索する(ステップS13)。具体的に、システム制御部11は、物件データベース2に記憶された各物件の住所と、特定された各領域の位置及び範囲に基づいて、特定された領域のうち何れかの領域に所在する物件を特定する。システム制御部11は、特定した物件の物件情報を物件データベース2から取得する。ユーザにより更なる検索条件が入力されている場合、システム制御部11は、特定された領域内に所在する物件のうち、検索条件を満たす物件の物件情報のみを取得する。
【0020】
次いで、システム制御部11は、検索結果をユーザ端末3に表示させる(ステップS14)。例えば、システム制御部11は、ステップS13で取得された物件情報に基づいて、検索された物件の一覧を生成する。システム制御部11は、生成された一覧を含むウェブページをユーザ端末3へ送信する。ユーザ端末3は、受信したウェブページを画面に表示させる。
【0021】
以上のステップS1~S5のヒートマップ提供処理によれば、物件の不動産価格の代表値に応じて不動産価格の範囲別に複数の領域を色分けしたヒートマップが表示される。そのため、ユーザは、領域間における不動産価格の違いを色彩で把握することが可能である。よって、ユーザは、各色彩で表示された領域内の物件の不動産価格が相対的に高いのか又は低いのか等を想定することができる。また、ステップS11~S14の物件検索処理によれば、ヒートマップにおける色分けに用いられた色彩のうち、ユーザにより指定された色彩で表示された領域に所在する物件が検索される。そのため、ユーザの想定に応じた価格帯の物件が比較的に多い領域に所在するという条件の入力が視覚的に容易にしながら、その条件を満たす物件を検索することができる。なお、ユーザの想定に応じた価格帯は、指定された色彩に対応付けられた不動産価格範囲のみに限定されるものではなく、この不動産価格範囲に近い価格を含んでもよい。
【0022】
また、ステップS5によれば、ヒートマップにおける色分けに用いられた色彩と不動産価格範囲とを対応付けた色彩凡例情報が更に表示される。よって、如何なる価格帯の物件が多いかを容易に把握することができる。そのため、ユーザが、希望する不動産価格範囲に対応付けられた色彩を指定することで、希望に応じた価格帯の物件が比較的に多い領域に所在する物件の検索が可能となる。
【0023】
また、ステップS11によれば、表示された色彩凡例情報からの色彩の指定が受け付けられる。よって、ユーザの希望に応じた価格帯の物件が比較的に多い領域を容易に指定することができる。
【0024】
本実施形態の変形例として、ステップS14において、システム制御部11は、ユーザにより指定された色彩で表示された物件のうち、指定された色彩に応じた範囲内の不動産価格の物件を検索してもよい。この場合、ユーザが希望する価格帯の物件の検索が可能となる。検索する物件の不動産価格の範囲は、例えば指定された色彩に対応付けられた不動産価格範囲であってもよい。例えば、3000~4000万円に対応付けられた色彩Xが指定された場合、システム制御部11は、不動産価格が3000~4000万円の範囲内にある物件を検索する。或いは、システム制御部11は、指定された色彩に対応付けられた不動産価格範囲の上限値以下の価格の物件を検索してもよい。例えば色彩Xが選択された場合、不動産価格が0~4000万円の範囲内にある物件が検索される。或いは、システム制御部11は、指定された色彩に対応付けられた不動産価格範囲の下限値以上の価格の物件を検索してもよい。例えば、色彩Xが選択された場合、不動産価格が3000万円以上である物件が検索される。指定された色彩に対応付けられた不動産価格範囲に応じて如何なる範囲の不動産価格の物件を検索するかは、例えばユーザにより選択可能であってもよい。
【0025】
また、ステップS3において、システム制御部11は、不動産価格の代表値の対数を計算し、この対数に応じて各領域に色彩を割り当ててもよい。この場合、他の領域と比較して不動産価格が極端に高い領域が存在していたとしても、各色彩が、或る程度以上の数の領域に割り当てられる。そのため、全段階の色彩のうち比較的多くの色彩が視認容易にヒートマップが表示される。これにより、ヒートマップから比較的に多くの色彩の領域を視認可能となるので、領域間における不動産価格の違いを色彩から容易に把握することができる。例えば、不動産価格の最小値に対して青が割り当てられ、最大値に対して赤が割り当てられるものとする。システム制御部11は、複数の領域について取得された不動産価格の代表値の最小値及び最大値を特定する。システム制御部11は、最小値と最大値との差分を段階数で除算することにより、1段階当たりの色彩に対応する単位対数価格幅を計算する。また例えば、色彩を、HLS色空間における色相成分の角度で示すものとする。例えば、赤は0度であり、青は240度とする。システム制御部11は、240度を段階数で除算することにより、1段階当たりの色彩の単位角度を計算する。また、システム制御部11は、各領域について、不動産価格の代表値の対数と最小値の対数との差分から単位対数価格幅を除算して得られる商を、その領域に割り当てられる色彩の段階として計算する。そして、システム制御部11は、各領域の色彩の段階に単位角度を乗算して得られる角度を、240度から減算することにより、各領域に割り当てられる色彩の角度を計算する。これにより、最小値から最大値までの不動産価格の対数の範囲は、対数幅が同一である複数の範囲に分割され、これらの範囲に対して割り当てられる色彩の色相成分の値が、青から赤まで等間隔に変化する。
【0026】
また、色彩が割り当てられる不動産価格の範囲の下限値及び上限値が予め設定されてもよい。ステップS3において、システム制御部11は、複数の領域について取得された不動産価格の代表値のうち、下限値及び上限値で示される範囲外にある外れ値を、下限値又は上限値に変更してもよい。具体的に、システム制御部11は、下限値よりも低い不動産価格を下限値に変更する。また、システム制御部11は、上限値よりも高い不動産価格を上限値に変更する。そして、システム制御部11は、変更された不動産価格に応じた色彩、又は変更された不動産価格の対数に応じた色彩を、領域に割り当ててもよい。これにより、極端に低い不動産価格の代表値及び極端に高い不動産価格の代表値が削減されるので、領域間における不動産価格の違いの把握が更に容易となる。
【0027】
また、ヒートマップの対象地域は、所定の鉄道路線が敷かれている地域であってもよい。この場合、対象地域内の複数の領域は、その鉄道路線内の複数の駅それぞれが所在する領域として定められてもよい。これにより、購入又は賃借する物件をユーザが最寄り駅で探すときに、各駅について不動産価格の目安を把握することができる。駅が所在する領域は、例えば駅が所在する市区町村や、市区町村を細分化した区画としての町のうち、駅が所在する町等であってもよい。或いは、駅が所在する領域は、駅からの半径が所定距離である円形の領域であってもよい。システム制御部11は、ヒートマップを生成する場合、各領域に対して駅名を表示させることが望ましい。例えば図5に示すようなヒートマップがユーザ端末3に表示される。このヒートマップにおいては、各駅の駅名とともに路線図が表示されている。ヒートマップにおける各駅の背景領域は、その駅が所在する領域を表している。各背景領域は、駅が所在する領域に対して割り当てられた色彩で塗りつぶされる。
【0028】
また、ヒートマップの描画に用いられる複数段階の色彩はグレースケールであってもよい。
【0029】
また、色彩凡例情報の形態は、図3に示されるものに限定されない。色彩凡例情報は、色彩と不動産価格範囲との対応付けを示すものであればよい。また、色彩凡例情報を表示することは必須ではない。
【0030】
また、図2及び図4に示すフローチャートに相当するプログラムが、光ディスク又はハードディスク等の記録媒体に記録され、或いはインターネット等のネットワークから取得されて記録されてもよい。このプログラムをマイクロコンピュータが読み出して実行することにより、マイクロコンピュータが本実施形態のシステム制御部として機能してもよい。
【符号の説明】
【0031】
1 情報提供サーバ
11 システム制御部
2 物件データベース
3 ユーザ端末
S 物件検索システム
図1
図2
図3
図4
図5