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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-10
(45)【発行日】2023-04-18
(54)【発明の名称】係留ブイ
(51)【国際特許分類】
   B63B 22/04 20060101AFI20230411BHJP
   B63B 22/00 20060101ALI20230411BHJP
【FI】
B63B22/04 Z
B63B22/00 A
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2020526100
(86)(22)【出願日】2018-11-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-01-28
(86)【国際出願番号】 IB2018058746
(87)【国際公開番号】W WO2019092612
(87)【国際公開日】2019-05-16
【審査請求日】2021-11-05
(31)【優先権主張番号】102017000127446
(32)【優先日】2017-11-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】523058227
【氏名又は名称】ベティ・ブイ・ソチエタ・ア・レスポンサビリタ・リミタータ
【氏名又は名称原語表記】BETTY BUOYS S.R.L.
(74)【代理人】
【識別番号】100101454
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 卓二
(74)【代理人】
【識別番号】100131808
【弁理士】
【氏名又は名称】柳橋 泰雄
(74)【代理人】
【識別番号】100109139
【弁理士】
【氏名又は名称】今井 孝弘
(72)【発明者】
【氏名】ボンフィリオ・プラーテ
(72)【発明者】
【氏名】ルカ・フランチェスコ・マリア・ローヴェレ
(72)【発明者】
【氏名】パオロ・サルタレッリ
【審査官】中島 昭浩
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-116150(JP,A)
【文献】米国特許第08943992(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0158289(US,A1)
【文献】国際公開第2011/096901(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/214456(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B63B 22/00-22/14,
22/18-22/20
G07B 15/00-15/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
係留ブイ(1)であって、
浮かぶことが可能な第1本体(10)と、
前記第1本体(10)の下に配置された第2本体(20)であって、前記第1本体(10)と前記第2本体(20)はスライドするように接続され、前記ブイが使用状態にあり、かつ静止状態にある時に、通常は浸水されている第2本体(20)と、
前記第2本体(20)に接続され、前記ブイ(1)に係留される船舶の係船索を取り付け可能な接続手段(23)であって、前記接続手段(23)は、前記第1本体(10)内に形成される収容部分(14)内に収容され、前記第1本体および第2本体の動きにより、前記第1本体(10)の外形内に戻る引き込み位置と、前記第1本体(10)の上端(13)から突き出て、それによって前記係船索が前記ブイ(1)に取り付け可能となる突き出し位置との間で移動可能な接続手段(23)と、
前記第2本体(20)内、または前記第1本体(10)内、あるいは双方内に設けられた少なくとも一つの空洞(22)と、
前記空洞(22)内に流体を供給し、また逆に、前記空洞(22)から外部に向かって流体を取り出す流体回路(30)と、
前記流体回路(30)に接続された制御ユニット(50)と、を備え、
前記制御ユニット(50)は、前記第2本体(20)に対する前記第1本体(10)の浸水深さ、あるいは逆に、前記第1本体(10)に対する前記第2本体(20)の浸水深さを変化させ、その結果として、前記接続手段(23)の前記引き込み位置と前記突き出し位置の間の動きを生じさせるように、前記空洞(22)内の前記流体の量を変化させるために前記流体回路(30)を制御する、
係留ブイ(1)。
【請求項2】
前記流体は、空気または水である、
請求項1に記載のブイ(1)。
【請求項3】
前記空洞(22)内の前記流体の量の変化が、前記第1本体(10)または前記第2本体(20)の重さまたは容積の変化を生じさせる、
請求項1または請求項2に記載のブイ(1)。
【請求項4】
前記流体回路(30)は、空気を前記空洞(22)に入れ、およびその取り出しを可能とするのに適したポンプ手段を備えている、
請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のブイ(1)。
【請求項5】
前記空洞(22)の容積は可変である、
請求項4に記載のブイ(1)。
【請求項6】
前記空洞(22)は、少なくとも部分的に浸水し、前記ブイ(1)が浸される水に直接接触する一またはそれ以上の壁(25)により区画される、
請求項5に記載のブイ(1)。
【請求項7】
前記空洞(22)の一またはそれ以上の壁(25)は、フレキシブルな、またはより一層弾性のある部材により形成される、
請求項6に記載のブイ(1)。
【請求項8】
前記空洞(22)は一定の容積を有する、
請求項4に記載のブイ(1)。
【請求項9】
前記流体回路(30)は、前記空洞(22)の内部から前記ブイ(1)の外部に向かって、あるいはまた、前記ブイ(1)の外部から前記空洞(22)の内部に向かって、水を移動させるポンプ手段を備える、
請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載のブイ(1)。
【請求項10】
前記空洞(22)は前記第2本体(20)に含まれる、
請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載のブイ(1)。
【請求項11】
前記流体回路(30)は、前記第1本体(10)内に収容されている、
請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載のブイ(1)。
【請求項12】
前記空洞(22)は、フレキシブルなパイプ(34)によって前記流体回路(30)に接続されている、
請求項10または請求項11に記載のブイ(1)。
【請求項13】
前記第1本体(10)と前記第2本体(20)は、ロッド(21)によって接続されており、前記ロッド(21)は、前記第2本体(20)にしっかりと接続され、前記第1本体(10)内に形成された中空部(11)内をスライドするように装着される、
請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載のブイ(1)。
【請求項14】
前記接続手段(23)は、前記ロッド(21)に接続されている、
請求項13に記載のブイ(1)。
【請求項15】
前記制御ユニット(50)に接続され、前記流体回路(30)を制御するための命令を受信するように、外部の電子装置または制御センタと通信する通信モジュール(51)を備える、
請求項1ないし請求項14のいずれか1項に記載のブイ(1)。
【請求項16】
少なくとも一つの電池(52)、または、さらに前記電池(52)および関係する充電回路を充電するのに適したソーラパネル(53)を備える、
請求項1ないし請求項15のいずれか1項に記載のブイ(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に、ブイ領域で用いられる係留ブイに関する。より具体的には、本発明は、船舶またはボートの係船索が接続される接続要素であって、利用できない引き込み位置と、前記係船索の前記ブイへの接続を可能にする突き出し位置との間の移動に適した接続要素を備えたブイに関する。
【背景技術】
【0002】
最近、海岸の付近に、特に、海中公園や特定の名勝地に、ブイ領域を設置することが、ますます普及してきている。
【0003】
ブイ領域または係留領域は、船に乗る人が船舶を係船所に係留することができるように複数のブイを備えた海岸に近接した領域である。
【0004】
ブイ領域は、海底および海水植生を保護するためのものであり、船舶を係留するためのアンカーの使用は、海底に、特に保護された海中地域に著しいダメージを与え得る。
【0005】
以下の説明においては、船舶(vessel)という単語は、イタリアの法律によって分類されるように、一般的に、船舶(vessel)、ボート(boat)、または船(ship)を指す。
【0006】
ブイ領域は、無料にすることができ、つまり、船舶が特定の制限なしに無料で係留することができ、または、より頻繁には、料金を要求し得る。
【0007】
このブイ領域の第2のタイプについては、インテリジェント・ブイが開発されてきており、管理者が、係留の予約をコントロールおよび管理し、および認可されていない係留をチェックすることを可能にし、並びに、ユーザが、実用的かつ早い方法で係留の予約と支払いを可能にする。
【0008】
これらのブイの例は、国際公開WO2004/032064A1公報、特開2011-116150号公報、国際公開WO2016/015089A1公報、および米国特許出願公開US2017/0158249A1公報に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】国際公開2004/032064A1公報
【文献】特開2011-116150号公報
【文献】国際公開2016/015089A1公報
【文献】米国特許出願公開US2017/0158249A1号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
料金が必要な私立または公立のブイ領域の管理者が取り組まなければならない問題は、認可されていない船舶、つまり、ブイの予約または支払いがされていない船舶、あるいは、特定の禁止されている領域における船舶の係留をコントロールし、防ぐことである。
【0011】
この目的のため、いくつかの先行技術のブイは、船舶が係留されるかどうかを検知し、およびこの情報を制御ステーションに送信できるセンサを備えている。
【0012】
しかしながら、このシステムは、適切な認可なしで船舶を係留しようとすることを防ぐことができない。これらの場合、先行技術のブイでは、管理者はそのイベントにリアルタイムで気が付くかもしれない。しかしながら、認可されていない船舶を移動させるために、職員を問題のブイまで送られなければならず、これは時間とコストの問題を含む。
【0013】
国際公開WO2011/096901A1公報は、ブイ本体の開口を通してアクセス可能で、ブイに対する係留へのアクセスを管理するコントロールユニットに接続された機構により操作される携帯アイレットを備えた係留ブイを開示している。ブイ本体の開口は、しかしながら、水の侵入を許し、アイレットの動作の機構を含む、電子的または機械的構成要素にダメージを与え得る。
【0014】
したがって、この分野では、上述した先行技術の問題を解消できる、ブイ領域等で用いられ得る係留ブイを提供する必要がある。
【0015】
したがって、本発明の目的は、認可された船舶のみが係留されるように船舶の係船索に接続するためのシステムを備えた係留ブイを提供することにある。
【0016】
特に、本発明の目的は、船に乗る人により実行される認可または認可手続に従うことのみをし易くする移動可能で格納可能な接続手段を備えた係留ブイを提案することにある。
【0017】
本発明の他の目的は、例えば15メーター以上の大型の船舶であっても、係船索をブイに接続し、およびそこから解放する操作を、より実用的に、並びに便利にする係留ブイを提供することにある。
【0018】
また、本発明の他の目的は、頻繁なメンテナンス作業を必要としない信頼性のある係留ブイを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
これらの目的は、以下の係留ブイにより達成される。係留ブイは、
浮かぶことが可能な第1本体と、
前記第1本体の下に配置された第2本体であって、前記第1本体と前記第2本体はスライドするように接続され、前記ブイが使用状態かつ静止状態にある時に、通常は浸水されている第2本体と、
前記第2本体に接続され、前記ブイに係留される船舶の係船索を取り付け可能な接続手段であって、前記接続手段は、前記第1本体内に形成されるシート内に収容され、前記第1本体および第2本体の動きにより、前記第1本体の外形内に戻る引き込み位置と、前記第1本体の上端から突き出て、それによって前記係船索が前記ブイに取り付け可能となる突き出し位置との間で移動可能な接続手段と、を備える。
【0020】
一般に、前記第2本体は、前記ブイが静止状態にあるとき、つまり、実質的に垂直な時に、前記第1本体に下に配置される。前記第2本体は、したがって、好ましくは、実質的に垂直なスライド軸に沿って、前記第1本体に対して移動する。
【0021】
本発明によれば、前記ブイは、さらに、前記第1本体内、または前記第2本体内に設けられた少なくとも一つの空洞を備える。必要であれば、少なくとも一つの空洞は、前記第1本体内と前記第2本体内の両方に設けられていてもよい。前記空洞は、次に、お互いに流体連通可能または不可の様々な構成要素を備え得る。
【0022】
前記ブイは、前記空洞内に、一般的には空気または水もしくは両方の流体を供給し、また逆に、前記ブイの外部に向かって流体を取り出すことを可能にするのに適した流体回路を備える。
【0023】
本発明によれば、前記空洞内の前記流体の量の変化が、第2本体に対する第1本体の浸水深さ、あるいは逆の浸水深さを変化させ、その結果として、接続要素の引き込み位置と突き出し位置の間の動きを生じさせる。
【0024】
流体回路は、前記空洞内の流体の量を制御するための操作を指令する制御ユニットに接続される。
【0025】
本発明によれば、流体回路は、ポンプ、コンプレッサ等、扱う流体を貯蔵するタンク、および、前記回路内の流体の動きを制御するための空気圧または電気的弁のようなポンプ手段を一般的に備えることができる。
【0026】
前記流体回路のこれらの構成要素は、したがって、以下に詳細を説明するように、ユーザまたはコントローラによって発行される命令の機能として前記制御ユニットにより管理され得る。
【0027】
本発明においては、ブイがフリーであるか、あるいはそれに船舶が結ばれているという事実に拘わらず、「使用状態のブイ」は水中にあるブイを意味する。前記ブイの「静止状態」とは、ブイが使用状態にあるが、当該ブイには船舶が係留されていないことを意味する。
【0028】
使用状態のブイにおいては、前記第1本体は浮いており、つまり、少なくともその一部が水面から出ている。
【0029】
前記ブイがフリー、つまり、それに結ばれている船舶がない時は、接続要素は、引き込み位置を維持することができる。この状態では、係船索または他の手段が、それに接続される船舶を係留することができない。
【0030】
認可命令が前記制御ユニットに送信された際は、以下に詳細に説明するが、制御ユニットは、前記空洞を満たすために、または、それから流体を取り出すために、前記流体回路を制御し、したがって、前記第1本体または前記第2本体および前記接続要素を移動させる。
【0031】
本発明によれば、前記空洞内の流体の量の変化は、それが設けられている本体の重さの変化、または、その容積の変化のいずれかを生じさせる。
【0032】
両方の場合において、前記本体の性質の変化は、その浮力に影響を与え、したがって、その浸水深さに影響を与える。
【0033】
第1の場合は、前記空洞が配置される前記本体の容積は、典型的には一定である。したがつて、その重さの変化は、より深く浸水させ、あるいはより浅く浸水させる。
【0034】
代わって、第2の場合は、前記本体の重さは、一般に実質的に一定である。
【0035】
前記容積の変化は、それに作用するより大きなあるいはより小さな浮力を生じさせ、したがって、より深く浸水させ、あるいはより浅く浸水させる。
【0036】
本発明の考えられる実施形態によれば、前記空洞に供給される流体は、空気または他の気体を備え、または、空気または他の気体からなる。この変形例によれば、前記空洞は、可変容積を有し、少なくとも部分的に浸水し、または前記ブイが浸される水にいずれにせよ直接接触する、一またはそれ以上の壁により区画される。
【0037】
この変形例によれば、前記流体回路は、前記空洞内に圧縮空気を供給するポンプ手段を備える。前記空洞内への圧縮空気の導入または前記空洞内からの圧縮空気の除去は、その容積の変化を決定する。したがって、より大きな浮力を得た前記本体の容積の変化は、前記第1本体を上昇させる。次に、前記第2本体の動きは、そのシートに存在し、前記第1本体の上端から突き出る接続要素の動きを生じさせ、船舶の係留を可能にする係船索または他の手段の接続を利用可能にする。
【0038】
前記空洞が前記第1本体内にある場合には、つまり、空気の除去が容積の減少、したがってその浮力の減少を生じさせる場合は、前記第1本体を沈めさせ、前記第2本体に向かって移動させる。
【0039】
この変形例においては、前記第1本体の沈みが徐々に、前記第1本体内の前記シートから前記接続要素を解放し、それを利用可能にするように、前記第2本体は、多少、一定の深さで浸水される。
【0040】
本発明の好ましい態様によれば、可変の容積を有する前記空洞は、フレキシブルな、またはより一層弾性のある部材により形成される一またはそれ以上の壁を備える。例えば、前記空洞は、空気を取り入れ、または除去する少なくとも一つの開口を有するこの部材で形成されたバッグであってもよい。前記フレキシブルな、またはより一層弾性のある部材は、直接、または堅固な支持部材により前記接続要素に取り付けられる。前記接続要素は、前記空洞の壁の一つであってもよく、またはなくてもよい。
【0041】
しかしながら、前記空洞は、全体の容積を変化させるように、互いに関連して接続し移動可能な二以上の堅固な本体を備えることができる。
【0042】
本発明の他の実施形態によれば、前記空洞は、液体、典型的には、水等により満たされ得る。この変形例によれば、前記空洞が配置される前記本体は、一定の容積を有する。前記空洞は、また、固定された、あるいは可変の容積を有し得る。この第2の場合においては、前記空洞は、その容積の変化が後者の容積に影響を与えないように、前記本体内に配置されている。
【0043】
この変形例によれば、前記空洞が前記第2本体内に収容されている場合は、それが空になると後者の重さの減少を生じさせる。その結果、それは前記接続要素と共に上昇する。上述したように、前記接続要素は、前記第1本体の上端を超えてそのシートから突き出て、船舶の係留を可能にする手段の接続を利用可能にする。
【0044】
代わって、前記空洞が前記第1本体内にある場合には、それが水で満たされた時、その重さの増加は、前記第1本体を前記第2本体に向かって沈ませる。また、この場合には、後者は、前記第1本体の沈みがそのシートから前記接続要素を解放するように、多少、一定の深さで浸水される。
【0045】
この変形例によれば、前記流体回路は、したがって、水が前記空洞に供給されるように、そしてそれから除去されるように構成される。
【0046】
第1の実施形態によれば、前記回路は、前記空洞の内部から外部に向かって、あるいは必要ならば、前記ブイの外部から前記空洞の内部に向かって、水を移動させるのに適したポンプ手段を備える。
【0047】
したがって、第1の場合には、前記ポンプ手段は、前記空洞から前記水を取り出すためにのみ用いられる。満たすこと、つまり、水の供給は、それに代わって、前記本体の須一裕への部分的または全体的な浸水によって生じる外部の過大圧力を利用することにより行われ得る。
【0048】
他の実施形態によれば、前記ポンプ手段は、前記空洞に圧縮空気を導入するように構成し得る。このように、前記空洞内の圧力の増加は、特別な導管を介して、その中に存在する水の除去を生じさせる。この場合には、満たすことは、上述したように、流体ポンプ手段により、自然に行われ得る。
【0049】
本発明の他の態様によれば、前記第1本体および第2本体は、しっかりと前記第2本体に接続し、前記第1本体内に形成された中空部内をスライドするロッドにより接続される。
【0050】
前記接続要素は、前記ロッドに接続され、好ましくは、その上端に配置される。前記接続要素は、したがって、前記二つの本体、第1本体と第2本体の相互の移動の期間、ロッドと共に移動する。
【0051】
あるいは、前記接続要素は、戻り機構等によって、前記ロッドに接続され得る。
【0052】
好ましい変形例によれば、前記流体回路、または少なくとも一つのポンプ手段は、前記第1本体に配置される。典型的には、弁、タンク等の他の構成要素は、前記第1本体内に配置される。
【0053】
このように、前記第1本体は部分的にのみ浸水するので、これらの構成要素は、水への接触に対してより一層遮蔽される。
【0054】
前記空洞は、前記第2本体内に形成される時、パイプを介して前記流体回路と連通するように配置される。このパイプは、好ましくは、前記ロッドの周りに螺旋状に巻かれる。このように、パイプは、伸長し、かつ引き込まれ得るものであり、前記第1本体および第2本体の相互移動に追従する。
【0055】
前記ロッドは、好ましくは中空であり、その内部で保護されなければならない電気ケーブルまたは他の要素を収容することができる。必要ならば、前記第2本体内の前記空洞を、前記第1本体内のポンプ手段に接続するポンプも、前記ロッドの内部に収容可能である。
【0056】
本発明によれば、前記ブイは、例えば、スマートフォン、タブレット等の電子装置を介して、またはブイ領域の制御ステーションから、船に乗る人によって遠隔的に制御可能である。
【0057】
この目的のため、前記制御ユニットは、Wi―Fi(登録商標)、モバイルネットワーク(GPRS,3G,4G,その他)、またはブルートゥース(登録商標)型のワイヤレス通信モジュールを備えている。
【0058】
前記ブイは、好ましくは、前記制御ユニット、前記通信モジュール、および前記流体回路の構成要素のような、電気的または電子的構成要素に電力を供給する電池を備えている。好ましい変形例によれば、前記ブイは、また、前記電池を充電するための、または必要であれば、搭載された前記構成要素に直接電力を供給するための、ソーラパネルを備える。したがって、前記ブイは、自給自足であり、浸水されたケーブルを介した電力供給を必要としない。
【0059】
前記電池は、もし前記ブイに搭載されるのであれば、好ましくは、前記第1本体内に配置される。
【0060】
あるいは、もし大容量の電池が必要ならば、前記第1本体の重さを増加させないために、水の本体の底に位置する前記ブイの重り内に配置し得る。
【0061】
本発明のさらなる特徴および利点は、添付図面に示さされたように、一例としての好ましく、かつ、非排他的な係留ブイの実施形態の説明からより一層明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0062】
図1】本発明の変形による、水中に設置され、静止状態、つまり、係留可の状態のブイの側面図である。
図2図1のブイが係留不可の状態にある場合の詳細な側面図である。
図3a図1のブイが係留不可の状態にある場合の断面図である。
図3b図1のブイが係留可の状態にある場合の断面図である。
図4】本発明の他の変形による、係留できない状態にある場合のブイの断面図である。
図5a】係留が不可の状態にあるさらなる実施形態によるブイの断面図である。
図5b】係留が可の状態にあるさらなる実施形態によるブイの断面図である。
図6a】係留が不可の状態にあるさらなる実施形態によるブイの側面図である。
図6b】係留が可の状態にあるさらなる実施形態によるブイの側面図である。
図7図6aのブイの断面図である。
図8】本発明の変形による、ブイの流体回路の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0063】
添付図面を参照すると、参照符号1は、ブイ領域または係留領域に、有利に、しかし排他的でなく用いることができる係留ブイの全体を示す。
【0064】
図1に示すように、ブイ1は、 チェーン、ロープ等のような係留索41を介して、海底に置かれた重り40に接続されている。前記係留索は、図1図5に示すように、第2本体20、または、図6および図7に示すように、第1本体10に接続し得る。
【0065】
ブイ1は、少なくとも一つの第1浮体10、つまり、水に浸された時に、水面から出る少なくとも一つの部分を有する本体を備える。好ましくは、前記第1浮体10は、上端に向かって縮小する円錐形または円錐台形を有する。この形は、本体に対してより良い安定性を確実にする他、実質的な垂直の位置をできる限り維持させ、その周りに係留索を固定するのを不可能にするか、いずれにせよ難しくする。実際、円錐形は、索がそれから外れ易くすることを意味し、係留を安全ではない状態にする。以下により明らかになるように、この解決策は、ブイに対する認可されていない係留を防ぐことを助ける。
【0066】
本発明によれば、ブイ1は、さらに、移動軸に沿って第1本体にスライドするように接続される第2本体を備える。より詳しくは、第2本体20は、ブイが静止状態または実質的に垂直な時に、第1本体10の下に配置される。したがって、この第2本体20は、通常は浸水している。上述したスライド軸は、ブイが前記静止状態にある時に、好ましくは、実質的に垂直である。
【0067】
好ましい実施形態によれば、第2本体20は、下端12から上端13まで第1本体10を貫通する中空部11内でスライドするのに適した、ロッド21にしっかりと接続されている。
【0068】
典型的には、前記中空部11は、以下に示すブイの構成要素が配置される第1本体の内容積部15から分離している。
【0069】
ロッド21は、好ましくは、しかし、必須ではないが、円柱形状である。さらに、ロッド21は、固体でもよく、または内部が中空でもよい。
【0070】
ブイ1に係留される船舶の係船索が固定され得る接続手段23は、ロッド21の上端21aに存在している。前記接続要素23は、例えば、図に例示されているように、ロッドの上端21a、または、ロッド21に直接形成されるスルーホールに固定される環状体を備える。
【0071】
本発明によれば、接続要素23は、移動可能であり、引き込み位置と突き出し位置の二つの位置の間の第1本体10と第2本体20の相互の移動に追従する。
【0072】
最初に、接続要素23は、第1本体のシート14内に収容されおり、後者の外形内に完全に戻る(図3a、4、5a、7)。したがって、この位置では、接続要素は、外部から利用できず、係船索は固定され得ない。
【0073】
代わって、突き出し位置においては、接続手段23は、第1本体10の上端13から突き出ており(図3b、5b、6b)、係船索を固定するために利用できる。
【0074】
接続要素23の移動は、接続要素23が作られ、または、接続要素23が接続要素を介してしっかりと接続されるロッド21により生成される。
【0075】
本発明によれば、ロッド21の長さは、船舶が中くらいまたは大きなサイズであったとしても、上述した突き出し位置において、係船索が固定できる高さに接続要素23を移動させるように選択され得る。例えば、ロッド21は、2メートル以上の長さを有することができ、そうすることで、接続要素23は、突き出し位置において、水面から2メートルまでの高さに移動させ得る。
【0076】
下記により詳しく述べるように、ブイは、上述した引き込み位置と突き出し位置においてだけでなく、中間に位置においても、接続要素23を運んで維持するように構成され、前記接続手段23の高さは、船舶の大きさ、つまり、船橋の高さに適合し得る。
【0077】
本発明によれば、接続要素の移動は、第1および第2本体の相互移動によって得られる。
【0078】
本発明の第1の実施形態によれば、第2本体20は、実質的に安定した浮き状態を維持する第1本体10に対して、潜る深さを変化させるように構成される。したがって、第2本体20の移動は、ロッド21の移動と、その結果として接続要素23の移動とを生じさせる。
【0079】
この実施形態によれば、第2本体20の沈みは、その中への水を注ぎ込むことによって、または、逆に、そこから水を取り除くことによって、その重さを変えることにより実行される。この目的のため、第2本体20は、水を注ぎ込む空洞22を定義するように、少なくとも部分的に中空である。
【0080】
第2本体20の外部容積は、その代わり、それに働く浮力を一定に維持するように、実質的に不変である。
【0081】
同じ浮力での重量の変更は、したがって、第2本体の沈みをより深くするか、あるいは浅くするかを決定する。
【0082】
典型的には、第2本体20の容積は、空洞22のそれと一致する。第2本体20は、好ましくは、軸対称の形状であり、例えば、下向きの頂点を有する円錐形、円筒形、球形、または図に示されているように部分的に球形を有している。
【0083】
空洞22は、参照符号30によって全体が示される流体回路によって満たされ、かつ、空にされる。
【0084】
可能性のある実施形態によれば、空洞を満たすことは、第2本体20を取り囲む水圧を利用することによって行われる。より詳細には、空洞22は、外部と導通する導管32、閉鎖弁31を備えている。弁31は、好ましくは、ソレノイド弁である。
【0085】
弁31を開けることにより、空洞22内に水を充填することが可能になる。
【0086】
図3aの例では、空洞22は、ほぼ完全に水で満たされ、第2本体20は、最も沈み込んだ位置に近接した位置にあり、接続要素23は、引き込み位置におけるシート14内に存在している。
【0087】
本発明の第1の変形例によれば、空洞22を空にすることは、外部に向かって、空洞22の内部からポンプ33により水を吸い上げることにより行われる。
【0088】
第2本体20の質量を徐々に削減することは、図3bに示すように、ロッド21と接続和要素23を突き出し位置に向かって上方に押し上げ始めることを意味する。
【0089】
代わりの変形例によれば、水は、空洞22に圧縮空気を供給するコンプレッサ33によって取り除かれる。同時に、導管32を調節する弁31が開かれる。このように、空洞22内の水の表面に作用する空気圧は、本体を取り囲む水圧よりも大きい必要があるが、導管32を介して外部に向かって空洞22内に存在する水を押し出す。
【0090】
もし必要ならば、水の除去は、図示を省略するが、さらなる導管および関係する弁を介して行うことができる。
【0091】
図3a,3bの例では、ポンプ33、またはコンプレッサ33は、第1本体10内に収容されており、ロッド21内の空洞内に収容されたパイプ34を介して空洞22と連通するように配置されている。
【0092】
弁31を制御するためのケーブル、または他の接続要素も、ロッド21内に収容可能である。
【0093】
図4に示す代わりの変形例では、パイプ34は、長くする、または伸ばす、あるいは引き込むことができるように、ロッド21の周りにコイル状に巻かれており、第1本体10に対する第2本体20の動作に追従する。
【0094】
本発明の他の可能性のある実施形態によれば、接続要素23の動きは、図5a,5bに示すように、第2本体20に対する第1本体10の沈みのレベルを変えることにより、生成される。
【0095】
この変形例では、空洞22は第1本体10内に配置されている。典型的には、空洞22は、好ましくは第1本体10のより低い部分に配置されたタンク等によって区切られる。もし必要ならば、空洞22は、いくつかのタンクまたは区画を備えることができる。
【0096】
空洞22を満たすことまたは空にすることは、先に述べた実施形態について示した方法と同様の方法で行われる。また、ポンプ手段33は、上述したものと同様である。
【0097】
この変形例では、第2本体20は、容積比に対して、水に浮かせられるための質量を有する。しかしながら、第2本体20は、それに接続され、その長さが、本体が確定した深さに沈められた時に実質的に完全に張り詰められるように、係留索41によって浸水状態を維持されている。
【0098】
代わりに、ロッド21は、水面から出てくる部分Seを備えている。水面から出てくるこの部分Seは、数十センチから1メートル以上まで変化することができる長さを有している。
【0099】
図5aの例では、第1本体10が、ロッド21と接続要素23がそれぞれ完全に中空部11およびシート14内に位置するように、浮いている深さを有するように、空洞22は空か、または、水で部分的に満たされている。
【0100】
空洞22内に水を導くことは、弁31によって制御される導管32を介して、または、もし必要ならば、ポンプ33を介して水の直接の吸引によって、行われる。空洞22を水で満たすことは、第1本体10の重さを増加させ、したがって、第1本体10はロッド21に沿ってスライドしながら沈み始める。このステップにおいて、水面上の部分Seは、接続要素23が利用できるようになるまで、第1本体の上端13から、徐々にますます突き出る。
【0101】
好ましくは、接続要素23は、引き込み位置においては、第1本体10の上端13の下、約30センチから60センチの距離に位置している。
【0102】
このように、認可なしに係留するために、第1本体10を故意に沈めようとするユーザが、それに対して船舶の係船索を固定するための接続要素23を解放することを防止する。
【0103】
図6a,6b,および図7は、他の実施形態によるブイ1を示している。
【0104】
また、この変形例では、空洞22は、第2本体20内に作成され、流体回路の構成要素は、第1本体10内に配置される。制御ユニット、通信モジュール、および他の電気または電子の構成要素は、また、好ましくは、第1本体10内に位置している。
【0105】
本体10は、第2本体20を取り囲むケージフレーム17によって係留索41に接続されている。
【0106】
この変形例では、第2本体20は、フレキシブル部材25が固定された堅固な支持部24を備える。前記フレキシブル部材25は、空洞22を規定する単一の連続した閉じた壁を備えることができ、または、後者は、フレキシブル部材と堅固な支持部24との間に含まれる。堅固な支持部24は、次に、ロッド21に接続される。
【0107】
部材25は、フレキシブルな弾性部材から形成される。本発明によるブイに使用されるフレキシブル部材は、空気に対して、または水に対して、あるいは双方に対して、不浸透性の部材から選ばれる。典型的には、前記部材は、単層または複数層のポリマー部材である。
【0108】
流体回路は、容積を増加させるため、または、その反対にその除去を許可して、その結果その容積を削減するために、空洞22に圧縮空気を導くように構成される。部材25は、浸され、ブイが位置している水本体に接触している。したがって、空洞22の容積の変化は、第2本体20の全容積の変化に対応している。上述したように、第2本体20が、より大きいまたはより小さい容積になることは、第1本体に対する第2本体の上昇または下降を生じさせる極端な浮力の増加または減少の発生を決定する。
【0109】
この実施形態によるブイに用いられ得る流体回路30の例は、図8に示される。
【0110】
この回路30は、供給パイプ35aを介して空洞22に導通するタンク38を備える。前記パイプ35aは、二つの弁36a,36bによって遮断される。タンク38は、次に、弁36cによって遮断される供給パイプ35bを介してコンプレッサ33に接続される。前記供給パイプ35bは、T字型継手でパイプ35aに結合される。コンプレッサの吸引パイプ35cは、弁36dを備え、4ウェイジョイントでパイプ35aに結合される。
【0111】
好ましい変形例によれば、前記弁は、好ましくは、3/2方タイプであり、図に例示するように、単安定の常閉型、または双安定でもよい。さらに、前記弁は、典型的には、全てソレノイド弁である。
【0112】
弁36a,36bが開状態の時、空洞22は、タンク38と流体連通している。もしタンク38内の圧力が当初は空洞22内の圧力よりも高い場合は、空気は、圧力バランスに達するまで、あるいは、いずれにせよ、第2本体20を上昇させるのに十分な圧力まで、第1から第2まで移動する。
【0113】
この動作は、本体とロッド21か上昇し、接続要素23が解放される(図6b)ように、空洞22を空気で膨らませることができる。所望の高さに到達した後、弁36a,36bは空洞22内の圧力を維持するように、閉じる。
【0114】
上昇した位置から、第2本体20を降下させるために、弁36a,36bは開き、コンプレッサ33は、空洞22内の空気圧をタンク38に吸い出すように作動される。降下が終了した後、弁36a,36cは再び閉じ、コンプレッサ33は、動作を停止する。
【0115】
回路は、好ましくは、また、タンク38内の圧力を計測するのに適した一対の圧力スイッチを備える。特に、第1圧力スイッチ37aは、最低の圧力スレッショルドにキャリプレートされ、圧力スイッチ37bは、最大の圧力スレッショルドにキャリプレートされる。
【0116】
圧力が、圧力スイッチ37aにより最低の圧力スレッショルドよりも低く降下した時は、コンプレッサ33は作動し、弁36cおよび36dは、外部から空気を吸引することができるように、開く。圧力スイッチ37bにより、最大の圧力スレッショルドに到達した後は、コンプレッサは停止され、弁36cおよび36dは、再び閉じる。
【0117】
回路は、また、好ましくは、空洞22内の圧力を読むのに適した線形圧力変換器39を備える。前記線形圧力変換器により、与えられた圧力を、空洞22内で維持されるようにすることができる。この圧力測定は、第2本体20を上昇させるのに必要な圧力を測定することと、第2本体20を、その結果、接続要素23を、完全な引き込み位置と完全な突き出し位置との間の中間の位置に残すことができる圧力値に設定して維持することの両方を可能とする。
【0118】
上述したすべての変形例において、ブイ1は、ポンプまたはコンプレッサ、弁、回路の他の電気または電子的構成要素のような、流体回路の様々な構成要素を制御する制御ユニット50を備える。
【0119】
ブイを遠隔的に制御できるようにするために、好ましくは、制御ユニット50に接続され、命令、例えば、係留を認可する命令を受信できる外部の電子装置と通信するように構成された通信モジュール51を備える。
【0120】
通信モジュールは、好ましくは、例えば、Wi-Fi(登録商標)、データネットワーク(GPRS,3G,4G,他)またはブルートゥース(登録商標)型のワイヤレスである。
【0121】
外部の電子装置は、係留を望む船に乗る人、またはブイ領域の職員により、用いられ得るスマートフォン、タブレット等のポータブル装置であり、かつ、ブイ領域の制御ステーションの中央制御ユニットである。
【0122】
制御ユニット50の、通信モジュール51の、流体回路30の構成要素の、および搭載された他の電気または電子的構成要素の電源は、電池52により供給される。前記電池52は、第1本体10の外部表面に取り付け可能なソーラパネル53によって充電され得る。
【0123】
好ましくは、電池52は、図3~5に示すように、第1本体10内に収容されている。または、もし電池が大きなサイズであれば、第1本体10の重さを削減するために、重り40ないに配置し得る。
【0124】
船に乗る人によって要求される認可手続きに従って、通信モジュール51に送信する制御信号を生成し、ポンプ手段を作動させ、流体回路の弁を開かせることができる。認可の要求および必要な如何なる支払いも、公知の方法(クレジットカード、PayPal等)により、典型的には、ブイ領域のウェブサイトを介して、あるいは、ポータブル装置にインストール可能なアプリケーションを介して、行うことができる。
【0125】
好ましくは、制御ユニット50は、船に乗る人の装置によって直接的に管理され得る。例えば、図1~4、および図6~7の変形例では、各船舶の係船索を固定するために最も便利な高さに位置させるように接続要素23を上昇させる高さを制御することができる。
【0126】
係船索が結ばれた後は、ロッド21および接続要素23は、引き込み位置の隣の引き込み位置に引き込まれることができ、ロッド21が係留期間中に船舶の船体に衝突するリスクがない。
【0127】
係留期間が終了し、係船索が取り除かれた後、接続要素23は、弁およびまたは回路30のポンプ手段を制御するために、船に乗る人のポータブル装置によって生成され、あるいは、中央制御ユニットにより生成される命令を制御ユニット50に送信する引き込み位置まで戻され得る。
【0128】
いくつかの好ましい実施形態により、本発明を、単に実例的に、および非限定的な目的で、説明してきた。当業者は、多数の他の実施形態および変形例を見出すかもしれないが、全ては、以下の特許請求の範囲の保護の範囲内に入るものである。
図1
図2
図3a
図3b
図4
図5a
図5b
図6a
図6b
図7
図8