(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-10
(45)【発行日】2023-04-18
(54)【発明の名称】感圧センサシステム
(51)【国際特許分類】
G01B 7/00 20060101AFI20230411BHJP
【FI】
G01B7/00 102R
(21)【出願番号】P 2018244271
(22)【出願日】2018-12-27
【審査請求日】2021-12-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000222118
【氏名又は名称】東洋インキSCホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(74)【代理人】
【識別番号】100124936
【氏名又は名称】秦 恵子
(73)【特許権者】
【識別番号】711004506
【氏名又は名称】トーヨーケム株式会社
(72)【発明者】
【氏名】丸山 健二郎
(72)【発明者】
【氏名】池上 智紀
(72)【発明者】
【氏名】秦野 望
【審査官】飯村 悠斗
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-252264(JP,A)
【文献】特開2009-246378(JP,A)
【文献】特開2006-284404(JP,A)
【文献】特開2007-178354(JP,A)
【文献】特開2013-083615(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 7/00-7/34
G01L 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに
直列に接続された、圧力を検出可能な複数のセンサパネルと、
前記複数のセンサパネルの制御を行う制御装置と、
前記複数のセンサパネルで検出した圧力を用いて所定の処理を行う処理装置と、を備え、
前記複数のセンサパネルの各々は、
互いに近接するように配置された第1及び第2の電極を備える検出セルを複数有し、当該複数の検出セルが行方向及び列方向にマトリックス状に配置されており、
前記第1の電極に駆動電圧が供給されている際に、前記第1及び第2の電極と対向するように配置された第3の電極が前記第1及び第2の電極に接触して前記第1の電極と前記第2の電極とが導通状態となることで圧力を検出するように構成されており、
同一行方向に配置された検出セルの前記第1の電極には同一のタイミングで駆動電圧が供給され、且つ列方向に配置された検出セルの前記第1の電極には列方向において順番に駆動電圧が供給されるように構成されており、
前記制御装置は、前記同一行方向に配置された検出セルの前記第1の電極に前記駆動電圧が供給されているタイミングに対応するタイミングデータと、前記同一行方向に配置された複数の検出セルの圧力検出データと、を対応付けることで検出データを生成し、
前記処理装置は、前記互いに
直列に接続された複数のセンサパネルの配置に関する配置情報と、前記制御装置で生成された前記検出データに含まれる前記タイミングデータと、を用いて、前記互いに
直列に接続された複数のセンサパネルの検出データが実際の配置となるように処理
し、
前記検出セルの各々は、前記第1の電極に駆動電圧を供給可能なトランジスタをそれぞれ備え、
前記複数のセンサパネルの各々は、
前記同一行方向に配置された複数のトランジスタの各々のゲートに接続されているゲート配線と、
前記ゲート配線と接続され、前記同一行方向に配置された複数のトランジスタを同一のタイミングで駆動し、且つ列方向において前記複数のトランジスタを順番に駆動するシフトレジスタと、をそれぞれ備え、
前記各々のセンサパネルが備える前記各々のシフトレジスタは互いに直列に接続されると共に、前記制御装置から同一のクロック信号が供給され、
前記タイミングデータは、前記シフトレジスタが前記同一行方向に配置された前記複数のトランジスタを駆動しているタイミングに対応しており、
前記複数のセンサパネルの各々は、同一列方向に配置された検出セルが各々備える第2の電極を互いに接続している検出配線を備え、
前記各々のセンサパネルが備える前記各々の検出配線は、前記複数のセンサパネル間において互いに対応するように直列に接続されており、
前記制御装置は、前記検出配線の電圧を用いて、前記同一行方向に配置された複数の検出セルのうち圧力を検出した検出セルを特定する、
感圧センサシステム。
【請求項2】
前記制御装置には所定の追加センサが接続されており、
前記制御装置は、前記検出データに前記追加センサのデータを付加可能に構成されている、
請求項
1に記載の感圧センサシステム。
【請求項3】
前記制御装置として、第1の制御装置と第2の制御装置とを備え、
前記複数のセンサパネルとして、複数の第1のセンサパネルと複数の第2のセンサパネルとを備え、
前記第1の制御装置には、互いに接続された前記複数の第1のセンサパネルが接続されており、
前記第2の制御装置には、互いに接続された前記複数の第2のセンサパネルが接続されており、
前記第1の制御装置は、前記同一行方向に配置された検出セルの前記第1の電極に前記駆動電圧が供給されているタイミングに対応するタイミングデータと、前記同一行方向に配置された複数の検出セルの圧力検出データと、を対応付けることで第1の検出データを生成するとともに、前記第1の検出データに前記第1の制御装置のID情報を付加し、
前記第2の制御装置は、前記同一行方向に配置された検出セルの前記第1の電極に前記駆動電圧が供給されているタイミングに対応するタイミングデータと、前記同一行方向に配置された複数の検出セルの圧力検出データと、を対応付けることで第2の検出データを生成するとともに、前記第2の検出データに前記第2の制御装置のID情報を付加し、
前記処理装置は、前記複数の第1のセンサパネルおよび前記複数の第2のセンサパネルの配置に関する配置情報と、前記第1の制御装置のID情報が付加された前記第1の検出データに含まれる前記タイミングデータと、前記第2の制御装置のID情報が付加された前記第2の検出データに含まれる前記タイミングデータと、を用いて、前記複数の第1のセンサパネルの第1の検出データおよび前記複数の第2のセンサパネルの第2の検出データが実際の配置となるように処理をする、
請求項1
または2に記載の感圧センサシステム。
【請求項4】
前記処理装置が備える前記配置情報は、前記第1の制御装置に接続されている前記複数の第1のセンサパネルおよび前記第2の制御装置に接続されている前記複数の第2のセンサパネルの平面座標における実際の配置に関する情報である、請求項
3に記載の感圧センサシステム。
【請求項5】
前記第1の制御装置および前記複数の第1のセンサパネルで構成される第1のシステムと、前記第2の制御装置および前記複数の第2のセンサパネルで構成される第2のシステムと、が互いに異なる空間に存在している、請求項
3または
4に記載の感圧センサシステム。
【請求項6】
前記複数の第1のセンサパネルが備える検出セルの各々は、前記第1の電極に駆動電圧を供給可能な第1のトランジスタをそれぞれ備え、
前記複数の第1のセンサパネルの各々は、
前記同一行方向に配置された複数の第1のトランジスタの各々のゲートに接続されている第1のゲート配線と、
前記第1のゲート配線と接続され、前記同一行方向に配置された複数の第1のトランジスタを同一のタイミングで駆動し、且つ列方向において前記複数の第1のトランジスタを順番に駆動する第1のシフトレジスタと、をそれぞれ備え、
前記複数の第2のセンサパネルが備える検出セルの各々は、前記第1の電極に駆動電圧を供給可能な第2のトランジスタをそれぞれ備え、
前記複数の第2のセンサパネルの各々は、
前記同一行方向に配置された複数の第2のトランジスタの各々のゲートに接続されている第2のゲート配線と、
前記第2のゲート配線と接続され、前記同一行方向に配置された複数の第2のトランジスタを同一のタイミングで駆動し、且つ列方向において前記複数の第2のトランジスタを順番に駆動する第2のシフトレジスタと、をそれぞれ備え、
前記第1の制御装置は前記第1のシフトレジスタに第1のクロック信号を供給し、
前記第2の制御装置は前記第2のシフトレジスタに第2のクロック信号を供給し、
前記第1のクロック信号と前記第2のクロック信号とが互いに同期されている、
請求項
3~
5のいずれか一項に記載の感圧センサシステム。
【請求項7】
前記第3の電極は、前記列方向に配置された複数の検出セルに渡ってライン状に伸びるように配置されている、請求項1~
6のいずれか一項に記載の感圧センサシステム。
【請求項8】
前記処理装置は、前記互いに接続された複数のセンサパネルの検出データを実際の配置となるように処理をした後、当該実際の配置となった複数のセンサパネルの検出データを用いて所定の解析を行う、請求項1~
7のいずれか一項に記載の感圧センサシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は感圧センサシステムに関し、特にマトリクス状に配置された複数の検出セルを備える感圧センサシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、感圧センサシステムが様々な分野で用いられている。例えば、感圧センサシステムを床に設置することで、感圧センサシステムの上を通過する人の人数や移動方向などを把握することができる。
【0003】
特許文献1には、建築物の各区画に存在する実際の人数を随時計測することができ、かつ誤差が生じにくい計測システムに関する技術が開示されている。特許文献1に開示されている計測システムは、建築物の区画の出入り口床面に設置され、床面上を通過する歩行者の通過方向と人数とを検知可能に複数の感圧素子が面状に配置された感圧センサと、区画内における人間の存在非存在を検知可能に設置された赤外線センサと、感圧センサと赤外線センサとからの情報を用いて、区画内の人数を演算する制御手段とを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されている技術では、感圧素子が面状に配置された感圧センサを用いて、床面上を通過する歩行者の通過方向と人数とを求めている。特許文献1に開示されている技術では、建築物の各区画に存在する実際の人数を随時計測することを目的としているため、感圧センサは建築物の区画の出入り口の床面に固定される。
【0006】
一方で、近年、感圧センサシステムは様々な分野で用いられており、このためユーザの希望に応じて柔軟性のあるシステムを構築することが求められている。例えば、このような柔軟性のある感圧センサシステムは、複数のセンサパネルを互いに接続することで構成することができる。すなわち、複数のセンサパネルをユーザが任意の形状となるように接続することで、ユーザが必要としている形状の感圧センサシステムを構成することができる。
【0007】
しかしながら、複数のセンサパネルを互いに接続することで構成した感圧センサシステムでは、センサパネルの配置に応じて適切にデータ処理を行う必要がある。
【0008】
上記課題に鑑み本発明の目的は、複数のセンサパネルを互いに接続することで構成した感圧センサシステムにおいて、適切にデータ処理を実施することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様にかかる感圧センサシステムは、互いに接続された、圧力を検出可能な複数のセンサパネルと、前記複数のセンサパネルの制御を行う制御装置と、前記複数のセンサパネルで検出した圧力を用いて所定の処理を行う処理装置と、を備える。前記複数のセンサパネルの各々は、互いに近接するように配置された第1及び第2の電極を備える検出セルを複数有し、当該複数の検出セルが行方向及び列方向にマトリックス状に配置されており、前記第1の電極に駆動電圧が供給されている際に、前記第1及び第2の電極と対向するように配置された第3の電極が前記第1及び第2の電極に接触して前記第1の電極と前記第2の電極とが導通状態となることで圧力を検出するように構成されており、同一行方向に配置された検出セルの前記第1の電極には同一のタイミングで駆動電圧が供給され、且つ列方向に配置された検出セルの前記第1の電極には列方向において順番に駆動電圧が供給されるように構成されている。前記制御装置は、前記同一行方向に配置された検出セルの前記第1の電極に前記駆動電圧が供給されているタイミングに対応するタイミングデータと、前記同一行方向に配置された複数の検出セルの圧力検出データと、を対応付けることで検出データを生成する。前記処理装置は、前記互いに接続された複数のセンサパネルの配置に関する配置情報と、前記制御装置で生成された前記検出データに含まれる前記タイミングデータと、を用いて、前記互いに接続された複数のセンサパネルの検出データが実際の配置となるように処理をする。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、複数のセンサパネルを互いに接続することで構成した感圧センサシステムにおいて、適切にデータ処理を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明で用いられるセンサパネルを示す上面図である。
【
図2】
図1に示すセンサパネルが備える検出セルを示す断面図である。
【
図3】
図2に示す検出セルに圧力が印加された状態を示す断面図である。
【
図5】センサパネルの駆動波形を示すタイミングチャートである。
【
図6】センサパネルの検出動作を説明するための図である。
【
図7】実施の形態1にかかる感圧センサシステムを示すブロック図である。
【
図8】実施の形態1にかかる感圧センサシステムの駆動波形を示すタイミングチャートである。
【
図9】実施の形態1にかかる感圧センサシステムで用いられる検出データの構造を示す図である。
【
図10】実施の形態1にかかる感圧センサシステムで用いられる検出データの具体例を示す図である。
【
図11】実施の形態1にかかる感圧センサシステムが備える処理装置の一例を示すブロック図である。
【
図12】実施の形態1にかかる感圧センサシステムにおける配置処理の一例を説明するための図である。
【
図13】実施の形態1にかかる感圧センサシステムにおける配置処理の一例を説明するための図である。
【
図14】実施の形態2にかかる感圧センサシステムを示すブロック図である。
【
図15】実施の形態2にかかる感圧センサシステムで用いられる検出データの構造を示す図である。
【
図16】実施の形態2にかかる感圧センサシステムにおける配置処理の一例を説明するための図である。
【
図17】実施の形態2にかかる感圧センサシステムで用いられる配置情報の一例を示す図である。
【
図18】実施の形態2にかかる感圧センサシステムの他の構成例を示すブロック図である。
【
図19】実施の形態3にかかる感圧センサシステムを示すブロック図である。
【
図20】実施の形態3にかかる感圧センサシステムの具体例を示すブロック図である。
【
図21】実施の形態3にかかる感圧センサシステムで用いられる検出データの構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<センサパネルの構成および動作>
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
まず、本発明で用いられるセンサパネルについて説明する。
図1は、本発明で用いられるセンサパネルを示す上面図である。
図2は、
図1に示すセンサパネルが備える検出セルを示す断面図である。
【0013】
図1に示すように、センサパネル100は、複数の検出セル10が行方向及び列方向にマトリックス状に配置されている。
図1では、8行×10列の検出セル10を備える例を示しているが、本実施の形態では、行方向および列方向に設ける検出セル10の数は任意に決定することができる。
【0014】
図2に示すように、検出セル10は、基板11上に形成されている。基板11は、プリント配線基板等のリジッド基板を用いて構成することができる。基板11の上面には、互いに近接するように配置された下部電極12、13(第1及び第2の電極)が配置されている。下部電極12、13の材料には、例えば銅やアルミニウムなどの金属材料や、カーボンブラックやグラファイトなどの炭素系材料を用いることができる。下部電極12、13は、例えば印刷工程を用いて基板11に形成してもよい。また、例えば、下部電極12、13を印刷したフィルムを基板11に貼り合わせて形成してもよい。下部電極12には、トランジスタ(
図4参照)を介して駆動電圧が供給される。
【0015】
基板11の上部にはフィルム15が配置されている。基板11とフィルム15との間にはスペーサ17が設けられている。スペーサ17は、検出セル10の行方向の両側(換言すると、下部電極12、13の両側)に各々配置されている。スペーサ17を設けることで、基板11とフィルム15とを離間して配置することができる。また、フィルム15の下面には上部電極14(第3の電極)が形成されている。上部電極14は、下部電極12、13と対向するように配置されている。
【0016】
図1に示すように、フィルム15は、基板11上に形成された複数の検出セル10を覆うように配置されている。また、上部電極14は、列方向に配置された複数の検出セル10に渡ってライン状に伸びるように配置されている。例えば、上部電極14は、フィルム15の下面に導電性のテープを貼り付けることで形成することができる。例えば、上部電極14には、アルミテープや銅テープを用いることができる。また、上部電極14は印刷工程を用いてフィルム15に形成してもよい。スペーサ17についても同様に、列方向に配置された複数の検出セル10に渡ってライン状に伸びるように配置してもよい。
【0017】
図3に示すように、センサパネル100は、各々の検出セル10の上面に応力F1が印加された際に、上部電極14が下部電極12、13に接触することで圧力を検出するように構成されている。つまり、各々の検出セル10は、トランジスタが下部電極12に駆動電圧を供給している際に、フィルム15が基板11に近づく方向に変位して上部電極14が下部電極12、13に接触して下部電極12、13が導通状態となることで圧力を検出するように構成されている。
【0018】
また、センサパネル100を作製する際は、
図2に示すように、下部電極12、13が形成された基板11と上部電極14が形成されたフィルム15とを準備する。そして、スペーサ17を介して基板11とフィルム15とを貼り合わせる。このように、センサパネル100は、スペーサ17を介して基板11とフィルム15とを貼り合わせて作製することができるので、大面積のセンサパネル100を安価かつ効率的に作製することができる。
【0019】
図4は、センサパネル100の回路図である。
図4に示すように、センサパネル100が備える各々の検出セル10は、トランジスタTr、及び下部電極12、13を備える。なお、本明細書では、トランジスタを総称して示す場合、トランジスタTrと記載する。
【0020】
例えば、トランジスタTr00は、電源線DL0と下部電極12との間に接続されており、ゲートはゲート配線GL0に接続されている。他のトランジスタの接続についても同様である。電源線DL0~DL9は、各々の検出セル10の下部電極12に駆動電圧を供給する。各々の電源線DL0~DL9は電圧供給源(不図示)に接続されている。
【0021】
また、各々の検出配線SL0~SL9は、同一列方向に配置された検出セル10が各々備える下部電極13を互いに接続している。各々の検出配線SL0~SL9は、検出回路22に接続されている。
【0022】
ゲート配線GL0~GL7は、同一行方向に配置された複数のトランジスタTrの各々のゲートに接続されている。例えば、ゲート配線GL0は1行目に配置されたトランジスタTr00~Tr09のゲートに接続されている。また、ゲート配線GL1は2行目に配置されたトランジスタTr10~Tr19のゲートに接続されている。他のゲート配線についても同様である。ゲート配線GL0~GL7はシフトレジスタ21に接続されている。シフトレジスタ21は、各々のゲート配線GL0~GL7にゲート駆動信号を供給する。
【0023】
シフトレジスタ21は、同一行方向に配置された複数のトランジスタが同一のタイミングで駆動し、且つ複数のトランジスタが列方向において順番に駆動するように、各々のゲート配線GL0~GL7にゲート駆動信号を供給する。
【0024】
図5は、センサパネルの駆動波形を示すタイミングチャートである。シフトレジスタ21にはクロック信号CLKが供給されており、このクロック信号CLKに同期して、各々のゲート配線GL0~GL7に順番にハイレベルのゲート駆動信号が供給される。
【0025】
具体的には、
図5に示すように、タイミングt1においてシフトレジスタ21からゲート配線GL0にハイレベルのゲート駆動信号が供給される。これにより、1行目のトランジスタTr00~Tr09がオン状態となり、1行目の検出セル10の下部電極12に駆動電圧が供給され、1行目の検出セル10が活性状態となる。この状態で、検出セル10に応力F1が印加されて(
図3参照)、上部電極14が下部電極12、13に接触すると、下部電極12と下部電極13とが導通状態となり、押圧された検出セル10に対応する検出配線SL0~SL9に駆動電圧が供給されて検出配線SL0~SL9の電圧が上昇する。
【0026】
検出回路22は、検出配線SL0~SL9の電圧に基づいて圧力の検出を行う。つまり、検出回路22は、電圧が上昇した検出配線SL0~SL9を特定することで、圧力を検出した検出セル10の列の位置を特定することができる。また、このときシフトレジスタ21がハイレベルのゲート駆動信号を供給しているゲート配線GL0~GL7を特定することで、圧力を検出した検出セル10の行の位置を特定することができる。タイミングt1では、ゲート配線GL0にハイレベルのゲート駆動信号が供給されているので、1行目の検出セル10が特定される。このようにして、圧力を検出した検出セル10の位置が特定される。
【0027】
その後、
図5に示すタイミングt2において、シフトレジスタ21は、ゲート配線GL1にハイレベルのゲート駆動信号を供給する。これにより、2行目のトランジスタTr10~Tr19がオン状態となり、2行目の検出セル10の下部電極12に駆動電圧が供給される。これにより、2行目の検出セル10が活性状態となる。
【0028】
以降、同様に、タイミングt3~t8において、順番にゲート配線GL2~GL7にハイレベルのゲート駆動信号が供給され、各々のタイミングで3~8行目の検出セル10が活性状態となる。
【0029】
図6は、センサパネルの検出動作を説明するための図である。
図6では、各々の検出セル10が人の足19_1、19_2を検出している例を示している。また、
図6では圧力を検出している検出セル10をハッチングで示している。
【0030】
まず、ゲート配線GL0にハイレベルのゲート駆動信号が供給されると、1行目の全ての検出セル10が活性状態となる。
図6に示す場合は、1行目の全ての検出セル10に圧力が印加されていないため、1行目の検出セル10は圧力を検出しない。次に、ゲート配線GL1にハイレベルのゲート駆動信号が供給されると、2行目の全ての検出セル10が活性状態となる。このとき、2つの検出セル10に圧力が印加されているため、検出配線SL5、SL6の電圧が上昇し、圧力が検出される。次に、ゲート配線GL2にハイレベルのゲート駆動信号が供給されると、3行目の全ての検出セル10が活性状態となる。このとき、2つの検出セル10に圧力が印加されているため、検出配線SL5、SL6の電圧が上昇し、圧力が検出される。
【0031】
次に、ゲート配線GL3にハイレベルのゲート駆動信号が供給されると、4行目の全ての検出セル10が活性状態となる。このとき、3つの検出セル10に圧力が印加されているため、検出配線SL1、SL2、SL6の電圧が上昇し、圧力が検出される。次に、ゲート配線GL4にハイレベルのゲート駆動信号が供給されると、5行目の全ての検出セル10が活性状態となる。このとき、4つの検出セル10に圧力が印加されているため、検出配線SL1、SL2、SL5、SL6の電圧が上昇し、圧力が検出される。次に、ゲート配線GL5にハイレベルのゲート駆動信号が供給されると、6行目の全ての検出セル10が活性状態となる。このとき、1つの検出セル10に圧力が印加されているため、検出配線SL1の電圧が上昇し、圧力が検出される。次に、ゲート配線GL6にハイレベルのゲート駆動信号が供給されると、7行目の全ての検出セル10が活性状態となる。このとき、2つの検出セル10に圧力が印加されているため、検出配線SL1、SL2の電圧が上昇し、圧力が検出される。次に、ゲート配線GL7にハイレベルのゲート駆動信号が供給されると、8行目の全ての検出セル10が活性状態となる。
図6に示す場合は、8行目の検出セル10に圧力が印加されていないため、8行目の検出セル10は圧力を検出しない。
【0032】
以上の動作により、センサパネル100を用いて人の足19_1、19_2を検出することができる。
【0033】
本発明では、上記で説明したセンサパネル100を複数用いて感圧センサシステムを構成している。以下、本発明にかかる感圧センサシステムについて詳細に説明する。
【0034】
<実施の形態1>
まず、本発明の実施の形態1について説明する。
図7は、実施の形態1にかかる感圧センサシステムを示すブロック図である。
図7に示すように、本実施の形態にかかる感圧センサシステム1は、複数のセンサパネル100_0、100_1と、制御装置110と、処理装置120と、を備える。複数のセンサパネル100_0、100_1の構成及び動作は上述したセンサパネル100の構成及び動作と同様である。制御装置110は、複数のセンサパネル100_0、100_1の制御を行う。処理装置120は、複数のセンサパネル100_0、100_1で検出した圧力を用いて所定の処理を行う。なお、
図7では、2つのセンサパネル100_0、100_1が接続されている場合を示しているが、本実施の形態にかかる感圧センサシステム1では3つ以上のセンサパネルが接続されていてもよい。
【0035】
図7に示すように、2つのセンサパネル100_0、100_1は互いに直列に接続されている。具体的には、センサパネル100_0のシフトレジスタ21_0とセンサパネル100_1のシフトレジスタ21_1は互いに直列に接続されている。また、センサパネル100_0の検出配線SL0~SL9とセンサパネル100_1の検出配線SL0~SL9は、互いに対応するように直列に接続されている。
【0036】
センサパネル100_0は、制御装置110に接続されている。具体的には、センサパネル100_0は、駆動回路31および検出回路22に接続されている。駆動回路31は、センサパネル100_0のシフトレジスタ21_0とセンサパネル100_1のシフトレジスタ21_1に同一のクロック信号CLKを供給する。また、検出回路22は、センサパネル100_0の検出配線SL0~SL9に接続されている。例えば、駆動回路31および検出回路22は、FPGA(Field-Programmable Gate Array)33を用いて構成することができる。
【0037】
また、プロセッサ34は、FPGA(33)のプログラムの書き換え等を行うことができる。例えば、ユーザは入出力ポートを介して、プロセッサ34にプログラム書き換えの指示を出すことができる。
【0038】
上述したように、センサパネル100_0のシフトレジスタ21_0とセンサパネル100_1のシフトレジスタ21_1は互いに直列に接続されている。よって、センサパネル100_0のシフトレジスタ21_0は、クロック信号CLKに同期して各々の検出セル10_0が備えるトランジスタを駆動する。その後、センサパネル100_1のシフトレジスタ21_1は、クロック信号CLKに同期して各々の検出セル10_1が備えるトランジスタを駆動する。
【0039】
図8は、本実施の形態にかかる感圧センサシステムの駆動波形を示すタイミングチャートである。シフトレジスタ21_0、21_1にはクロック信号CLKが供給されており、このクロック信号CLKに同期して、各々のゲート配線GL00~GL07、GL08~GL15に順番にハイレベルのゲート駆動信号が供給される。
【0040】
具体的には、
図8に示すように、タイミングt11においてセンサパネル100_0のシフトレジスタ21_0は、ゲート配線GL00にハイレベルのゲート駆動信号を供給する。これにより、
図7に示すセンサパネル100_0の1行目のトランジスタがオン状態となり、1行目の全ての検出セル10_0が活性状態となる。この状態で、検出セル10_0に応力F1が印加されて(
図3参照)、上部電極14が下部電極12、13に接触すると、下部電極12と下部電極13とが導通状態となり、押圧された検出セル10_0に対応する検出配線SL0~SL9に駆動電圧が供給されて検出配線SL0~SL9の電圧が上昇する。
【0041】
図7に示す検出回路22は、検出配線SL0~SL9の電圧に基づいて圧力の検出を行う。つまり、検出回路22は、電圧が上昇した検出配線SL0~SL9を特定することで、圧力を検出した検出セル10_0の列の位置を特定することができる。プロセッサ34は、圧力を検出した検出セル10_0の列の位置の情報を検出回路22から取得する。また、プロセッサ34は、このときシフトレジスタ21_0がハイレベルのゲート駆動信号を供給しているゲート配線の情報を取得することで、圧力を検出したセンサパネル100_0の検出セル10_0の行の位置を特定することができる。タイミングt11では、ゲート配線GL00にハイレベルのゲート駆動信号が供給されているので、1行目の検出セル10_0が特定される。このようにして、プロセッサ34は圧力を検出した検出セル10_0の位置を特定することができる。
【0042】
以降、同様に、シフトレジスタ21_0は、順番にゲート配線GL01~GL07にハイレベルのゲート駆動信号を供給する。これにより、各々のタイミングでセンサパネル100_0の2~8行目の検出セル10_0が活性状態となる。
【0043】
図8に示すように、センサパネル100_0のシフトレジスタ21_0がゲート配線GL07にハイレベルのゲート駆動信号を供給した後のタイミングt12において、センサパネル100_1のシフトレジスタ21_1は、ゲート配線GL08にハイレベルのゲート駆動信号を供給する。これにより、
図7に示すセンサパネル100_1の1行目のトランジスタがオン状態となり、1行目の検出セル10_1が活性状態となる。この状態で、検出セル10_1に応力F1が印加されて(
図3参照)、上部電極14が下部電極12、13に接触すると、下部電極12と下部電極13とが導通状態となり、検出配線SL0~SL9に駆動電圧が供給されて検出配線SL0~SL9の電圧が上昇する。
【0044】
図7に示すプロセッサ34は、検出回路22で検出した検出配線SL0~SL9の電圧と、シフトレジスタ21_1が駆動しているトランジスタTrに関する情報と、に基づいて圧力の検出を行う。つまり、検出回路22は、電圧が上昇した検出配線SL0~SL9を特定することで、圧力を検出した検出セル10_1の列の位置を特定することができる。プロセッサ34は、圧力を検出した検出セル10_1の列の位置の情報を検出回路22から取得する。また、プロセッサ34は、このときシフトレジスタ21_1がハイレベルのゲート駆動信号を供給しているゲート配線の情報を取得することで、圧力を検出したセンサパネル100_1の検出セル10_1の行の位置を特定することができる。タイミングt12では、ゲート配線GL08にハイレベルのゲート駆動信号が供給されているので、1行目の検出セル10_1が特定される。このようにして、プロセッサ34は圧力を検出した検出セル10_1の位置を特定することができる。
【0045】
以降、同様に、シフトレジスタ21_1は、順番にゲート配線GL09~GL15にハイレベルのゲート駆動信号を供給する。これにより、各々のタイミングでセンサパネル100_1の2~8行目の検出セル10_1が活性状態となる。
【0046】
図8に示すように、センサパネル100_1のシフトレジスタ21_1がゲート配線GL15にハイレベルのゲート駆動信号を供給した後のタイミングt13において、センサパネル100_0のシフトレジスタ21_0は、再びゲート配線GL00にハイレベルのゲート駆動信号を供給する。これにより、再び、
図7に示すセンサパネル100_0の1行目の検出セル10_0が活性状態となる。以降、同様に、シフトレジスタ21_0、21_1は、クロック信号CLKに同期して、各々のゲート配線GL00~GL07、GL08~GL15に順番にハイレベルのゲート駆動信号を供給する。
【0047】
本実施の形態にかかる感圧センサシステム1は、制御装置110のプロセッサ34において検出データを生成している。
図9は、本実施の形態にかかる感圧センサシステムで用いられる検出データの構造を示す図であり、制御装置110のプロセッサ34で生成される検出データの構造を示している。
図9に示すように、検出データ50は、圧力検出データ51とタイミングデータ52とを備える構造となっている。
【0048】
圧力検出データ51は、同一行方向に配置された複数の検出セル10_0、10_1の圧力検出に関するデータである。タイミングデータ52は、同一行方向に配置された複数のトランジスタ(
図4参照)をシフトレジスタ21_0、21_1が駆動しているタイミングに関するデータである。換言すると、タイミングデータ52は、同一行方向に配置された検出セル10_0、10_1の電極12(
図4参照)に駆動電圧が供給されているタイミングに関するデータである。制御装置110のプロセッサ34は、圧力検出データ51とタイミングデータ52とを対応付けることで検出データ50を生成している。
【0049】
以下、検出データ50の具体例について、
図10を用いて詳細に説明する。なお、以下では、センサパネル100_0における検出データ50の生成方法について説明するが、他のセンサパネル100_1における検出データ50の生成方法についても同様である。
【0050】
上述のように、センサパネル100_0のシフトレジスタ21_0は、ゲート配線GL00にハイレベルのゲート駆動信号を供給する(
図7、
図8参照)。これにより、
図10に示すセンサパネル100_0の1行目のトランジスタがオン状態となり、1行目の全ての検出セル10_0が活性状態となる。この状態で、検出セル10_0に応力が印加されると、応力が印加された検出セルに対応する検出配線SL0~SL9の電圧が上昇する。検出回路22は、電圧が上昇した検出配線SL0~SL9を特定することで、圧力を検出した検出セル10_0の列の位置を特定する。
【0051】
プロセッサ34は、圧力を検出した検出セル10_0の列の位置の情報を検出回路22から取得して、圧力検出データ51を生成する。
図10に示す例では、センサパネル100_0の1行目の検出セル10_0には圧力が印加されていないので、センサパネル100_0の1行目の圧力検出データ51はP00=(0,0,0,0,0,0,0,0,0,0)となる。なお、この数字の並びは、検出セル10_0の行方向の並びに対応している。また、圧力を検出した検出セル10_0の圧力検出データは“1”とし、圧力を検出していない検出セル10_0の圧力検出データは“0”としている。
【0052】
また、プロセッサ34は、このときシフトレジスタ21_0がハイレベルのゲート駆動信号を供給しているゲート配線GL00の情報を取得して、タイミングデータ52を生成する。
図10に示すように、ゲート配線GL00に対応するタイミングデータ52は、TD00=(0,0,0,0,0,0)となる。なお、タイミングデータ52は、ゲート配線GL00~GL07の番号00~07を2進数で表現した値である。
【0053】
プロセッサ34は、このようにして生成した圧力検出データP00とタイミングデータTD00とを結合して検出データD00を生成する。検出データD00は、センサパネル100_0の1行目の検出セル10_0の検出データであることを示している。
【0054】
次に、センサパネル100_0のシフトレジスタ21_0は、ゲート配線GL01にハイレベルのゲート駆動信号を供給する(
図7、
図8参照)。これにより、
図10に示すセンサパネル100_0の2行目のトランジスタがオン状態となり、2行目の全ての検出セル10_0が活性状態となる。この状態で、検出セル10_0に応力が印加されると、応力が印加された検出セルに対応する検出配線SL0~SL9の電圧が上昇する。検出回路22は、電圧が上昇した検出配線SL0~SL9を特定することで、圧力を検出した検出セル10_0の列の位置を特定する。
【0055】
プロセッサ34は、圧力を検出した検出セル10_0の列の位置の情報を検出回路22から取得して、圧力検出データ51を生成する。
図10に示す例では、センサパネル100_0の2行目の検出セル10_0のうちSL5、SL6に対応する検出セル10_0に圧力が印加されているので、センサパネル100_0の2行目の圧力検出データ51はP01=(0,0,0,0,0,1,1,0,0,0)となる。
【0056】
また、プロセッサ34は、このときシフトレジスタ21_0がハイレベルのゲート駆動信号を供給しているゲート配線GL01の情報を取得して、タイミングデータ52を生成する。
図10に示すように、ゲート配線GL01に対応するタイミングデータ52は、TD00=(1,0,0,0,0,0)となる。
【0057】
プロセッサ34は、このようにして生成した圧力検出データP01とタイミングデータTD01とを結合して検出データD01を生成する。検出データD01は、センサパネル100_0の2行目の検出セル10_0の検出データであることを示している。
【0058】
以下、同様の動作により、センサパネル100_0の検出データD02~D07を生成する。更にプロセッサ34は、センサパネル100_1に対応する検出データD08~D15を生成する。このようにして生成されたセンサパネル100_0、100_1の検出データD00~D15は、処理装置120に送信される。例えば、プロセッサ34は、センサパネル100_0、100_1を列方向に1回走査して取得した検出データD00~D15を単位データとして処理装置120に送信する。
【0059】
処理装置120は、互いに接続された複数のセンサパネル100_0、100_1の配置に関する配置情報と、制御装置110で生成された検出データ50に含まれるタイミングデータ52と、を用いて、複数のセンサパネル100_0、100_1の検出データ50が実際の配置となるように処理をする。
【0060】
図11は、本実施の形態にかかる感圧センサシステムが備える処理装置の一例を示すブロック図である。
図11に示すように、処理装置120は、配置情報格納部121、配置処理部122、及び解析処理部123を備える。
【0061】
配置情報格納部121は、複数のセンサパネル100_0、100_1の配置に関する配置情報を格納している。例えば、配置情報は、センサパネル100_0、100_1の平面座標における実際の配置に関する情報である。
図7に示す感圧センサシステム1の場合は、複数のセンサパネル100_0、100_1が列方向に配置されているので、配置情報格納部121には、センサパネル100_0、100_1が列方向に配置されているという情報が配置情報として格納されている。
【0062】
配置処理部122は、配置情報格納部121に格納されている配置情報と、制御装置110で生成された検出データ50に含まれるタイミングデータ52と、を用いて、センサパネル100_0、100_1の検出データ50が実際の配置となるように処理をする。すなわち、検出データ50に含まれるタイミングデータ52は、センサパネル100_0、100_1の位置情報に対応している。上述の例を用いて説明すると、タイミングデータTD00は、センサパネル100_0の1行目の検出セル10_0の位置に対応しており、タイミングデータTD01は、センサパネル100_0の2行目の検出セル10_0の位置に対応しており、タイミングデータTD08は、センサパネル100_1の1行目の検出セル10_1の位置に対応しており、タイミングデータTD09は、センサパネル100_1の2行目の検出セル10_1の位置に対応している。
【0063】
つまり、タイミングデータTD00~TD07は、センサパネル100_0に対応しており、タイミングデータTD08~TD15は、センサパネル100_1に対応している。したがって、タイミングデータ52を用いることで、センサパネル100_0、100_1に対応する検出データ50を特定することができる。よって、配置処理部122は、配置情報格納部121に格納されている配置情報とタイミングデータ52とを用いることで、センサパネル100_0、100_1の検出データ50がセンサパネル100_0、100_1の実際の配置となるように処理をすることができる。
【0064】
解析処理部123は、センサパネル100_0、100_1の検出データを実際の配置となるように処理をした後、実際の配置となったセンサパネル100_0、100_1の検出データを用いて所定の解析を行う。ここで所定の解析とは、例えば、センサパネル100_0、100_1の上を通過した人の移動方向、人数、性別等を解析する処理である。なお、所定の解析はこれらに限定されることはなく、ユーザは検出データを用いて任意の解析を実施することができる。
【0065】
本実施の形態にかかる感圧センサシステム1が備える処理装置120の処理について、更に詳細に説明する。
図12、
図13は、本実施の形態にかかる感圧センサシステムにおける配置処理の一例を説明するための図である。
図12では、6枚のセンサパネル100_0~100_5が3行×2列に配置されている例を示している。また、6枚のセンサパネル100_0~100_5は、センサパネル100_0、100_1、・・・、100_5の順に電気的に直列に接続されている。
【0066】
図12に示す感圧センサシステムにおいても、
図7に示した感圧センサシステムと同様に、制御装置110は検出データを生成する。
図13の左図は、制御装置110で生成された検出データを示しており、処理装置120で配置処理される前の検出データを示している。
図13の左図に示すように、検出データD00~D07はセンサパネル100_0の検出データに対応しており、検出データD08~D15はセンサパネル100_1の検出データに対応しており、検出データD16~D23はセンサパネル100_2の検出データに対応しており、検出データD24~D31はセンサパネル100_3の検出データに対応しており、検出データD32~D39はセンサパネル100_4の検出データに対応しており、検出データD40~D47はセンサパネル100_5の検出データに対応している。
図13の左図に示すように、制御装置110で生成された検出データ(つまり、処理装置120で配置処理される前の検出データ)は、一方向(例えば、列方向)に配置されている。
【0067】
処理装置120は、センサパネル100_0~100_5の配置に関する配置情報(つまり、
図12に示すセンサパネル100_0~100_5の配置情報)と、制御装置110で生成された検出データD00~D47に含まれるタイミングデータTD00~TD47と、を用いて、センサパネル100_0~100_5の検出データD00~D47が実際の配置となるように処理をする。
【0068】
つまり、処理装置120は、
図13の右図に示すように、配置情報に基づいて、センサパネル100_0~100_5の検出データを配置する処理を行う。上述のように各々の検出データD00~D47は各々のセンサパネル100_0~100_5と対応付けられているので、処理装置120は配置情報に基づいてセンサパネル100_0~100_5の検出データを
図13の右図に示すように配置することができる。なお、センサパネル100_3~100_5の検出データD24~D47については、各々のセンサパネル100_3~100_5が180度回転している配置となっている。
【0069】
以上で説明したように、本実施の形態にかかる感圧センサシステム1では、制御装置110において、タイミングデータと圧力検出データとを対応付けて検出データを生成している。ここでタイミングデータは、センサパネルの位置情報に対応している。そして、処理装置120は、複数のセンサパネルの配置に関する配置情報と、制御装置110で生成された検出データに含まれるタイミングデータと、を用いて、複数のセンサパネルの検出データが実際の配置となるように処理をしている。よって、実際の配置となったセンサパネルの検出データに対して解析処理等の後処理を実施することができるので、感圧センサシステムにおいて適切にデータ処理を実施することができる。また、複数のセンサパネルの配置を変更した場合は、処理装置120の配置情報を書き換えることで、適切にデータ処理を実施することができる。したがって、柔軟性の高い感圧センサシステム1を提供することができる。
【0070】
<実施の形態2>
次に、本発明の実施の形態2について説明する。
図14は、実施の形態2にかかる感圧センサシステムを示すブロック図である。本実施の形態にかかる感圧センサシステム2は、実施の形態1で説明した感圧センサシステム1と比べて、複数の制御装置110_0、110_1を備えている点が異なる。これ以外については、実施の形態1で説明した感圧センサシステム1と同様である。
【0071】
図14に示すように、本実施の形態にかかる感圧センサシステム2は、複数のセンサパネル100_0~100_11、制御装置110_0、110_1、及び処理装置120を備える。なお、センサパネル100_0~100_11、制御装置110_0、110_1、及び処理装置120の基本的な構成および動作については、実施の形態1で説明した場合と同様であるので重複した説明は適宜省略する。
【0072】
図14に示すように、複数のセンサパネル100_0~100_5は、センサパネル100_0、100_1、・・・、100_5の順に電気的に直列に接続されている。また、センサパネル100_0は制御装置110_0に接続されている。したがって、複数のセンサパネル100_0~100_5は、制御装置110_0によって制御される。同様に、複数のセンサパネル100_6~100_11は、センサパネル100_6、100_7、・・・、100_11の順に電気的に直列に接続されている。また、センサパネル100_6は制御装置110_1に接続されている。したがって、複数のセンサパネル100_6~100_11は、制御装置110_1によって制御される。また、各々の制御装置110_0、110_1は、処理装置120に接続されている。
【0073】
本実施の形態においても、制御装置110_0は、各々のセンサパネル100_0~100_5のシフトレジスタにクロック信号CLK_0を供給することで、各々のセンサパネル100_0~100_5を駆動している。具体的には、各々のセンサパネル100_0~100_5の同一行方向に配置された検出セルを同一のタイミングで活性状態とし、且つ、各々のセンサパネル100_0~100_5の列方向に配置された検出セルを列方向において順番に活性状態としている。また、制御装置110_0は、実施の形態1の場合と同様に、各々のセンサパネル100_0~100_5の検出データを生成している。
【0074】
また、制御装置110_1は、各々のセンサパネル100_6~100_11のシフトレジスタにクロック信号CLK_1を供給することで、各々のセンサパネル100_6~100_11を駆動している。具体的には、各々のセンサパネル100_6~100_11の同一行方向に配置された検出セルを同一のタイミングで活性状態とし、且つ、各々のセンサパネル100_6~100_11の列方向に配置された検出セルを列方向において順番に活性状態としている。また、制御装置110_1は、実施の形態1の場合と同様に、各々のセンサパネル100_6~100_11の検出データを生成している。
【0075】
なお、制御装置110_0が各々のセンサパネル100_0~100_5のシフトレジスタに供給するクロック信号CLK_0と、制御装置110_1が各々のセンサパネル100_6~100_11のシフトレジスタに供給するクロック信号CLK_1は、互いに同期するようにしてもよい。
【0076】
図15は、本実施の形態にかかる感圧センサシステムで用いられる検出データの構造を示す図であり、制御装置110_0、110_1で生成される検出データの構造を示している。
図15に示すように、検出データ60は、制御装置ID(61)、圧力検出データ51、及びタイミングデータ52を備える構造となっている。圧力検出データ51、及びタイミングデータ52については実施の形態1で説明した圧力検出データ51、及びタイミングデータ52と同様である。
【0077】
制御装置ID(61)は、複数の制御装置110_0、110_1のうち、いずれの制御装置110_0、110_1で生成された検出データであるかを示すID情報である。すなわち、制御装置110_0で生成された検出データには、制御装置110_0を示すID情報が付加される。また、制御装置110_1で生成された検出データには、制御装置110_1を示すID情報が付加される。このように制御装置ID(61)を付加することで、検出データが生成された制御装置110_0、110_1を特定することができる。
【0078】
本実施の形態にかかる感圧センサシステム2においても、制御装置110_0はタイミングデータと圧力検出データとを対応付けて各々のセンサパネル100_0~100_5の検出データを生成している。このとき生成された検出データに含まれるタイミングデータは、各々のセンサパネル100_0~100_5の位置情報に対応している。
【0079】
また、制御装置110_1はタイミングデータと圧力検出データとを対応付けて各々のセンサパネル100_6~100_11の検出データを生成している。このとき生成された検出データに含まれるタイミングデータは、各々のセンサパネル100_6~100_11の位置情報に対応している。
【0080】
そして、処理装置120は、複数のセンサパネル100_0~100_11の配置に関する配置情報と、各々の制御装置110_0、110_1で生成された検出データに含まれるタイミングデータと、を用いて、複数のセンサパネル100_0~100_11の検出データが実際の配置となるように処理をしている。
【0081】
図16は、本実施の形態にかかる感圧センサシステム2(
図14参照)における配置処理の一例を説明するための図であり、配置処理前のデータと配置処理後のデータをそれぞれ示している。
【0082】
図14に示すように、制御装置110_0には、6枚のセンサパネル100_0~100_5が、センサパネル100_0、100_1、・・・、100_5の順に電気的に直列に接続されている。この場合、制御装置110_0は、
図16の左図に示すような検出データD00~D47を生成する。ここで、検出データD00~D07はセンサパネル100_0の検出データに対応しており、検出データD08~D15はセンサパネル100_1の検出データに対応しており、検出データD16~D23はセンサパネル100_2の検出データに対応しており、検出データD24~D31はセンサパネル100_3の検出データに対応しており、検出データD32~D39はセンサパネル100_4の検出データに対応しており、検出データD40~D47はセンサパネル100_5の検出データに対応している。
【0083】
図16の左図に示すように、制御装置110_0で生成された検出データ(つまり、処理装置120で配置処理される前の検出データ)は、列方向に配置されている。また、制御装置110_0で生成された検出データD00~D47には、制御装置110_0の制御装置IDが付加される。
【0084】
同様に、制御装置110_1には、6枚のセンサパネル100_6~100_11が、センサパネル100_6、100_7、・・・、100_11の順に電気的に直列に接続されている。この場合、制御装置110_1は、
図16の左図に示すような検出データD00~D47を生成する。ここで、検出データD00~D07はセンサパネル100_6の検出データに対応しており、検出データD08~D15はセンサパネル100_7の検出データに対応しており、検出データD16~D23はセンサパネル100_8の検出データに対応しており、検出データD24~D31はセンサパネル100_9の検出データに対応しており、検出データD32~D39はセンサパネル100_10の検出データに対応しており、検出データD40~D47はセンサパネル100_11の検出データに対応している。
【0085】
図16の左図に示すように、制御装置110_1で生成された検出データ(つまり、処理装置120で配置処理される前の検出データ)は、列方向に配置されている。また、制御装置110_1で生成された検出データD00~D47には、制御装置110_1の制御装置IDが付加される。
【0086】
処理装置120は、センサパネル100_0~100_11の配置に関する配置情報(つまり、
図14に示すセンサパネル100_0~100_11の配置情報)と、制御装置110_0、110_1の各々で生成された検出データに含まれるタイミングデータと、を用いて、センサパネル100_0~100_11の検出データが実際の配置となるように処理をする。つまり、処理装置120は、配置情報に基づいてセンサパネル100_0~100_11の検出データを
図16の右図に示すように配置する。
【0087】
上述のように、制御装置110_0で生成された各々の検出データD00~D47は各々のセンサパネル100_0~100_5と対応付けられているので、処理装置120は配置情報に基づいてセンサパネル100_0~100_5の検出データを
図16の右図に示すように配置することができる。なお、センサパネル100_3~100_5の検出データD24~D47については、各々のセンサパネル100_3~100_5が180度回転している配置となっている。
【0088】
また、上述のように、制御装置110_0で生成された各々の検出データD00~D47には、制御装置110_0の制御装置IDが付加されているので、処理装置120は、付加された制御装置IDを用いて、制御装置110_0で生成された各々の検出データD00~D47を識別することができる。
【0089】
同様に、制御装置110_1で生成された各々の検出データD00~D47は各々のセンサパネル100_6~100_11と対応付けられているので、処理装置120は配置情報に基づいてセンサパネル100_6~100_11の検出データを
図16の右図に示すように配置することができる。なお、センサパネル100_9~100_11の検出データD24~D47については、各々のセンサパネル100_9~100_11が180度回転している配置となっている。
【0090】
また、上述のように、制御装置110_1で生成された各々の検出データD00~D47には、制御装置110_1の制御装置IDが付加されているので、処理装置120は、付加された制御装置IDを用いて、制御装置110_1で生成された各々の検出データD00~D47を識別することができる。
【0091】
図17は、本実施の形態にかかる感圧センサシステムで用いられる配置情報の一例を示す図である。配置情報は、各々のセンサパネル100_0~100_11の平面座標における実際の配置に関する情報である。例えば、
図17の左図に示すように、各々のセンサパネル100_0~100_11がxy平面座標に配置されている場合は、配置情報として
図17の右図に示すようなテーブルを用いることができる。
【0092】
具体的に説明すると、制御装置110_0で管理しているセンサパネル100_0~100_5にそれぞれ、識別番号0-0~0-5(
図17において括弧書きで記載している)を付与する。ここで、左側の数字は制御装置110_0のID(=0)を示しており、右側の数字は、制御装置110_0に接続されている各々のセンサパネル100_0~100_5を示している(直列順)。この場合は、各々のセンサパネル100_0~100_5(識別番号0-0~0-5)の配置情報はそれぞれ、
図17の右図のテーブルにおいて“000”、“001”、“002”、“-003”、“-004”、“-005”のように表現することができる。ここで、3桁の数字の左側1桁は制御装置110_0のID(=0)を示しており、右側の2桁はセンサパネルの番号(0~5)を示している。また、マイナスの符号は、センサパネルが180度回転していることを示している。
【0093】
同様に、制御装置110_1で管理しているセンサパネル100_6~100_11にはそれぞれ、識別番号1-0~1-5(
図17において括弧書きで記載している)を付与する。ここで、左側の数字は制御装置110_1のID(=1)を示しており、右側の数字は、制御装置110_1に接続されている各々のセンサパネル100_6~100_11を示している(直列順)。この場合は、各々のセンサパネル100_6~100_11(識別番号1-0~1-5)の配置情報はそれぞれ、
図17の右図のテーブルにおいて“100”、“101”、“102”、“-103”、“-104”、“-105”のように表現することができる。
【0094】
処理装置120にはこのような配置情報が格納されており、処理装置120はこの配置情報に基づいて、センサパネル100_0~100_11の検出データが実際のセンサパネルの配置となるように配置する。
【0095】
なお、
図17に示した配置情報は一例であり、本実施の形態ではこれ以外の手法を用いて配置情報を作成してもよい。また、本実施の形態にかかる感圧センサシステムでは、実際のセンサパネルの配置に応じて配置情報(
図17の右図のテーブル)を書き換えることで、センサパネルの配置変更に対して柔軟性に対応することができる。
【0096】
以上で説明した本実施の形態にかかる発明により、複数のセンサパネルを互いに接続することで構成した感圧センサシステムにおいて、適切にデータ処理を実施することができる。
【0097】
図18は、本実施の形態にかかる感圧センサシステムの他の構成例を示すブロック図である。
図18に示す感圧センサシステム2aは、
図14に示した感圧センサシステム2の構成に加えて、制御装置110_2、及びセンサパネル100_12~100_14を備えている。なお、制御装置110_2、及びセンサパネル100_12~100_14の構成および動作については、制御装置110_0、110_1、及びセンサパネル100_0~100_11と同様である。
【0098】
図18に示す感圧センサシステム2aでは、制御装置110_0、110_1、及びセンサパネル100_0~100_11で構成されるシステムは空間Aに配置されており、制御装置110_2、及びセンサパネル100_12~100_14で構成されるシステムは空間Bに配置されている。ここで、空間Aと空間Bは異なる空間である。このように、感圧センサシステム2aでは、複数の制御装置110_0~110_2を用いて各々のセンサパネル100_0~100_14を制御しているので、各々の制御装置110_0~110_2単位で各々のセンサパネル100_0~100_14を別々の空間に配置することができる。
【0099】
なお、
図18では、2つの空間A、Bに制御装置(センサパネル)を配置した例を示したが、本実施の形態にかかる感圧センサシステムでは、3つ以上の空間に制御装置(センサパネル)を配置してもよい。
【0100】
<実施の形態3>
次に、本発明の実施の形態3について説明する。
図19は、実施の形態3にかかる感圧センサシステムを示すブロック図である。本実施の形態にかかる感圧センサシステム3は、実施の形態1で説明した感圧センサシステム1と比べて、追加センサ115を備えている点が異なる。これ以外については、実施の形態1で説明した感圧センサシステム1と同様である。また、本実施の形態にかかる感圧センサシステム3は、実施の形態2にかかる感圧センサシステム2と適宜組み合わせてもよい。
【0101】
図19に示すように、本実施の形態にかかる感圧センサシステム3は、複数のセンサパネル100_0~100_5、制御装置111、追加センサ115、及び処理装置120を備える。なお、センサパネル100_0~100_5、制御装置111、及び処理装置120の基本的な構成および動作については、実施の形態1の場合と同様であるので重複した説明は適宜省略する。
【0102】
図19に示すように、制御装置111には、追加センサ115が接続されている。追加センサ115は、例えば静電容量センサ、温度センサ、赤外線センサ等であり、センサパネル100_0~100_5の周囲における各種の情報を取得可能なセンサである。なお、追加センサ115はこれらに限定されることはなく、任意のセンサを用いることができる。
【0103】
図20に示すように、追加センサ115は、制御装置111に接続されている。具体的には、追加センサ115は制御装置111が備えるインターフェース回路(I/F回路)30に接続されている。また、制御装置111は、センサパネル100_0~100_5の検出データに追加センサ115のデータを付加可能に構成されている。
【0104】
図21は、本実施の形態にかかる感圧センサシステムで用いられる検出データの構造を示す図であり、制御装置111で生成される検出データの構造を示している。
図21に示すように、検出データ70は、制御装置ID(61)、圧力検出データ51、タイミングデータ52、及び追加センサデータ71を備える構造となっている。圧力検出データ51、及びタイミングデータ52については実施の形態1で説明した圧力検出データ51、及びタイミングデータ52と同様である。また、制御装置ID(61)については実施の形態2で説明した制御装置ID(61)と同様である。なお、制御装置111が一つの場合は、制御装置ID(61)を省略してもよい。
【0105】
実施の形態1で説明したように、制御装置111のプロセッサ34は、圧力検出データ51とタイミングデータ52とを対応付けることで検出データを生成している。本実施の形態では更に、プロセッサ34は、インターフェース回路30から取得した追加センサ115のデータを検出データに付加することで、追加センサデータ71を含む検出データ70を生成している。
【0106】
例えば、追加センサデータ71は、センサパネル100_0~100_5の検出データの最後に付加してもよい。すなわち、センサパネル100_0~100_5を列方向に1回走査して取得した検出データを単位データとし、この単位データの最後に追加センサデータ71を付加してもよい。この場合は、単位データを生成する毎に追加センサデータ71を付加することができる。
【0107】
制御装置111は、このようにして生成した検出データ70(つまり、追加センサデータ71を含む検出データ70)を処理装置120に送信する。処理装置120は、配置情報に基づいて、複数のセンサパネル100_0~100_5の検出データ70が実際の配置となるように処理をする。更に処理装置120は、追加センサ115で取得した追加センサデータ71を用いて所定の処理を実施する。
【0108】
このように本実施の形態にかかる感圧センサシステム3では、制御装置111に追加センサ115を接続している。よって、センサパネル100_0~100_5で取得した圧力検出データに加えて、センサパネル100_0~100_5の周囲における各種の情報を取得することができる。
【0109】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、複数の感圧センサシステム同士を互いに接続して更に大規模な感圧センサシステムを構成してもよい。この場合は、各々の感圧センサシステムが備える処理装置120同士をネットワークを介して接続する。このような大規模な感圧センサシステムを用いることで、同時に複数箇所の圧力検出データを多数取得することができる。
【0110】
以上、本発明を上記実施の形態に即して説明したが、本発明は上記実施の形態の構成にのみ限定されるものではなく、本願特許請求の範囲の請求項の発明の範囲内で当業者であればなし得る各種変形、修正、組み合わせを含むことは勿論である。
【符号の説明】
【0111】
1、2、2a、3 感圧センサシステム
10 検出セル
11 基板
12 下部電極(第1の電極)
13 下部電極(第2の電極)
14 上部電極(第3の電極)
15 フィルム
17 スペーサ
21 シフトレジスタ
22 検出回路
31 駆動回路
33 FPGA
34 プロセッサ
50、60、70 検出データ
51 圧力検出データ
52 タイミングデータ
61 制御装置ID
71 追加センサデータ
100 センサパネル
110、111 制御装置
115 追加センサ
120 処理装置
121 配置情報格納部
122 配置処理部
123 解析処理部