(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-10
(45)【発行日】2023-04-18
(54)【発明の名称】物品搬送設備
(51)【国際特許分類】
B65G 1/04 20060101AFI20230411BHJP
【FI】
B65G1/04 537Z
(21)【出願番号】P 2019177158
(22)【出願日】2019-09-27
【審査請求日】2021-11-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000003643
【氏名又は名称】株式会社ダイフク
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】安部 健史
(72)【発明者】
【氏名】上田 俊人
【審査官】山▲崎▼ 歩美
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-272713(JP,A)
【文献】特開2016-184691(JP,A)
【文献】特開2004-118597(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/00-1/133
B65G 1/14-1/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を保管する保管部を複数備えた保管棚と、
搬送経路に沿って第1位置から第2位置に物品を搬送する複数のコンベヤと、
複数の前記第2位置の中から選択された選択第2位置から、複数の前記保管部の中から選択された選択保管部に、物品を搬送する搬送装置と、
前記搬送装置を制御する制御部と、を備え、
前記搬送装置は、前記選択第2位置から自己に物品を移載すると共に自己から前記選択保管部に物品を移載する移載部と、前記移載部を前記選択第2位置に対応する位置に移動させると共に前記移載部を前記選択保管部に対応する位置に移動させる搬送部と、を備え、
複数の前記コンベヤの少なくとも一部は、前記第1位置から前記第2位置まで物品を搬送するのに要する時間が互いに異なり、
複数の前記コンベヤの夫々の前記搬送経路における、前記第2位置まで物品を搬送するのに要する時間が
互いに等しい規定時間となる位置に第3位置が設定され、
前記制御部は、
前記移載部を前記選択第2位置に対応する位置に移動させる第1移動制御と、前記選択第2位置から前記移載部に物品を移載する第1移載制御と、前記移載部を前記選択保管部に対応する位置に移動させる第2移動制御と、前記移載部から前記選択保管部に物品を移載する第2移載制御と、を記載順に実行し、
前記第1移動制御では、複数の前記コンベヤのいずれかの前記第3位置に物品が到達したことに応じて、当該物品が到達した前記第3位置を備えた前記コンベヤの前記第2位置を前記選択第2位置とし、当該選択第2位置に対応する位置への前記移載部の移動を開始する、物品搬送設備。
【請求項2】
複数の前記コンベヤのうちの少なくとも一部は、物品を支持した状態で前記第1位置から前記第2位置まで移動する移動部と、前記移動部の基準位置からの距離を検出する検出部と、を備え、
前記制御部は、前記検出部の検出情報に基づいて、物品が前記第3位置に到達したことを判定する、請求項1に記載の物品搬送設備。
【請求項3】
複数の前記コンベヤの1つを第1コンベヤとし、別の1つを第2コンベヤとして、
前記第1コンベヤにおいて前記第1位置から前記第2位置への物品の搬送が開始された後に、前記第2コンベヤにおいて前記第1位置から前記第2位置への物品の搬送が開始された場合であっても、前記第1コンベヤにおいて前記第3位置に物品が到達する前に前記第2コンベヤにおいて前記第3位置に物品が到達した場合には、前記制御部は、前記第2コンベヤの前記第2位置を前記選択第2位置とする、請求項1又は2に記載の物品搬送設備。
【請求項4】
複数の前記コンベヤの1つを第1コンベヤとし、別の1つを第2コンベヤとして、
前記第1コンベヤの前記第2位置と第2コンベヤの前記第2位置との間に、少なくとも1つの前記保管部が設置されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の物品搬送設備。
【請求項5】
前記第1位置には、物品を受け取る受取部が設けられている、請求項1から4のいずれか一項に記載の物品搬送設備。
【請求項6】
複数の前記コンベヤの前記第3位置が、複数の前記コンベヤのうち前記第1位置から前記第2位置まで物品を搬送するのに要する時間が最も短い前記コンベヤの前記第1位置に対応する位置にそれぞれ設定されている、請求項1から5のいずれか一項に記載の物品搬送設備。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品を保管する保管部を複数備えた保管棚と、搬送経路に沿って第1位置から第2位置に物品を搬送する複数のコンベヤと、複数の前記第2位置の中から選択された選択第2位置から、複数の前記保管部の中から選択された選択保管部に、物品を搬送する搬送装置と、前記搬送装置を制御する制御部と、を備えた物品搬送設備に関する。
【背景技術】
【0002】
このような物品搬送設備として、例えば、特開2016-184691号公報(特許文献1)に記載されたものが知られている。以下、背景技術の説明において、かっこ書きの符号又は名称は、先行技術文献における符号又は名称とする。この特許文献1に記載の物品搬送設備は、複数のコンベヤとして、第1コンベヤCV1と第2コンベヤCV2とを備えており、第1コンベヤCV1と第2コンベヤCV2とでは、第1位置(外部空間G側の端部の位置)から第2位置(内部空間Y側の端部の位置)までの距離が異なっている。
【0003】
このような物品搬送設備は、第1コンベヤCV1の第1位置に物品(容器B)が載せられると、第1コンベヤCV1は、第1位置から第2位置に向けて物品を搬送すると共に、搬送装置(スタッカークレーン2)は、第1コンベヤCV1の第2位置に対応する位置に向けて移載部(移載装置25)を移動させる。そして、第1コンベヤCV1の第2位置に物品があり、第1コンベヤCV1の第2位置に対応する位置に移載部がある状態で、第1コンベヤCV1の第2位置から移載部に物品を移載する。また、物品搬送設備は、第2コンベヤCV2の第1位置に物品が載せられると、第2コンベヤCV2は、第1位置から第2位置に向けて物品を搬送すると共に、搬送装置は、第2コンベヤCV2の第2位置に対応する位置に向けて移載部を移動させる。そして、第2コンベヤCV2の第2位置に物品があり、第2コンベヤCV2の第2位置に対応する位置に移載部がある状態で、第2コンベヤCV2の第2位置から移載部に物品を移載する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の物品搬送設備では、第2コンベヤCV2の第1位置から第2位置までの距離は、第1コンベヤCV1の第1位置から第2位置までの距離より長くなっている。そのため、第1コンベヤCV1の第1位置に物品が載せられた後に、第2コンベヤCV2の第1位置に物品が載せられた場合であっても、第1コンベヤCV1の第2位置に物品が到達するよりも先に、第2コンベヤCV2の第2位置に物品が到達する場合が有り得る。しかし、搬送装置が、先に第1位置に物品が載せられた方のコンベヤに向けて移載部を移動させるように構成されている場合、例えば、第2コンベヤCV2の第2位置に先に物品が到達するにも関わらず、後に物品が第2位置に到達する第1コンベヤCV1に向けて移載部を移動させることになる場合がある。このような場合、第2コンベヤCV2の第2位置において物品が長い間待機することとなり、物品を効率よく搬送することができない場合があった。
【0006】
そこで、物品を効率よく搬送することができる物品搬送設備の実現が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記に鑑みた、物品搬送設備の特徴構成は、物品搬送設備は、物品を保管する保管部を複数備えた保管棚と、搬送経路に沿って第1位置から第2位置に物品を搬送する複数のコンベヤと、複数の前記第2位置の中から選択された選択第2位置から、複数の前記保管部の中から選択された選択保管部に、物品を搬送する搬送装置と、前記搬送装置を制御する制御部と、を備え、前記搬送装置は、前記選択第2位置から自己に物品を移載すると共に自己から前記選択保管部に物品を移載する移載部と、前記移載部を前記選択第2位置に対応する位置に移動させると共に前記移載部を前記選択保管部に対応する位置に移動させる搬送部と、を備え、複数の前記コンベヤの少なくとも一部は、前記第1位置から前記第2位置まで物品を搬送するのに要する時間が互いに異なり、複数の前記コンベヤの夫々の前記搬送経路における、前記第2位置まで物品を搬送するのに要する時間が互いに等しい規定時間となる位置に第3位置が設定され、前記制御部は、前記移載部を前記選択第2位置に対応する位置に移動させる第1移動制御と、前記選択第2位置から前記移載部に物品を移載する第1移載制御と、前記移載部を前記選択保管部に対応する位置に移動させる第2移動制御と、前記移載部から前記選択保管部に物品を移載する第2移載制御と、を記載順に実行し、前記第1移動制御では、複数の前記コンベヤのいずれかの前記第3位置に物品が到達したことに応じて、当該物品が到達した前記第3位置を備えた前記コンベヤの前記第2位置を前記選択第2位置とし、当該選択第2位置に対応する位置への前記移載部の移動を開始する点にある。
【0008】
この特徴構成によれば、制御部が第1移動制御と第1移載制御と第2移動制御と第2移載制御とを実行することで、複数の第2位置のなかから選択された選択第2位置から、複数の保管部の中から選択された選択保管部に、物品を搬送することができる。そして、複数のコンベヤの少なくとも一部は、第1位置から第2位置まで物品を搬送するのに要する時間が異なるが、複数のコンベヤの夫々における第2位置まで物品を搬送するのに要する時間が互いに等しい規定時間となる位置に第3位置を設定しているため、第3位置から第2位置まで物品を搬送するのに要する時間を、複数のコンベヤで互いに同じとすることができる。すなわち、本構成によれば、複数のコンベヤにおいて、第3位置に物品が到達する順序と、第2位置に物品を到達する順序とが同じとなる。そのため、複数のコンベヤのいずれかの第3位置に物品が到達したことに応じて、当該物品が到達した第3位置を備えたコンベヤの第2位置を選択第2位置として第1移動制御を開始することで、第2位置に到達した物品を、当該第2位置に到達した順序で搬送装置により搬送することができる。従って、第2位置に物品が到達しているコンベヤがあるにも関わらず、未だ第2位置に物品が到達していないコンベヤに向けて移載部を移動させるということを回避でき、物品の搬送を効率よく行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【発明を実施するための形態】
【0010】
1.実施形態
以下、本発明にかかる物品搬送設備の実施形態について図面に基づいて説明する。
図1に示すように、物品搬送設備は、物品Wを保管する保管部1Aを複数備えた保管棚1と、物品Wを搬送するスタッカークレーン2と、を備えている。また、物品搬送設備は、保管棚1やスタッカークレーン2が設置される領域の周囲を覆う壁体Kと、壁体Kを貫通する状態で設置されて物品Wを搬送する複数の搬送コンベヤ4と、を備えている。尚、スタッカークレーン2が、搬送装置に相当する。
【0011】
更に、本実施形態では、物品搬送設備は、天井Cに支持された第1レール6に沿って走行して物品Wを搬送する第1搬送車7と、天井Cに支持された第2レール8に沿って走行して物品Wを搬送する第2搬送車9と、床Fを走行して物品Wを搬送する第3搬送車10と、を備えている。本実施形態では、第1搬送車7及び第2搬送車9は、保管棚1に対して隣接する位置を走行する場合、上下方向Zに沿う上下方向Z視で、第1搬送車7が、第2搬送車9より保管棚1に近い位置を走行する。尚、本実施形態では、物品Wを、半導体基板(ウェハ)を収容したFOUP(Front Opening Unified Pod)としている。
【0012】
以下、物品搬送設備の各構成について説明するが、
図2に示すように、上下方向Z視で保管棚1が沿う方向を第1方向Xとし、
図1に示すように、上下方向Z視で第1方向Xに対して直交する方向を第2方向Yとしている。また、第1方向Xの一方側を第1方向第1側X1とし、その反対側を第1方向第2側X2としている。また、第2方向Yにおいて、スタッカークレーン2に対して保管棚1が存在する方向を第2方向第1側Y1とし、その反対側を第2方向第2側Y2としている。
【0013】
保管棚1は、互いに対向する状態で一対備えられている。一対の保管棚1の夫々は、複数の保管部1Aを上下方向Z及び第1方向Xに複数並べた状態で備えている。そして、
図1及び
図2に示すように、一対の保管棚1のうちの一方の保管棚1には、一部の保管部1Aに代えて搬送コンベヤ4が設置されている。つまり、一方の保管棚1では、他方の保管棚1において保管部1Aが備えられている部分に、搬送コンベヤ4が設置されている。
【0014】
〔搬送コンベヤ〕
図1に示すように、複数の搬送コンベヤ4の夫々は、第1位置P1と第2位置P2との間で物品Wを搬送するように構成されている。説明を加えると、
図3に示すように、本実施形態に係る搬送コンベヤ4は、第1位置P1と第2位置P2との間で往復移動する移動部12を備えており、移動部12に物品Wを支持した状態で移動部12を移動させることで物品Wを搬送するように構成されている。本実施形態では、第1位置P1は、壁体Kに対して外側(第2方向第1側Y1)に位置し、第2位置P2は、壁体Kに対して内側(第2方向第2側Y2)に位置しており、第2位置P2は、第1位置P1に対して第2方向第2側Y2に位置している。
【0015】
また、複数の搬送コンベヤ4は、第1位置P1にある物品Wを支持する第1支持部13と、第2位置P2にある物品Wを支持する第2支持部14と、移動部12の位置を検出するための検出部15と、を備えている。本実施形態では、物品Wを支持する支持体16が移動部12に備えられている。そして、この支持体16は、移動部12が第1位置P1にある状態では第1支持部13として機能し、移動部12が第2位置P2にある状態では第2支持部14として機能する。また、本実施形態では、検出部15は、ロータリエンコーダにより構成されており、移動部12の基準位置(例えば、往復移動する移動部12の移動範囲における一方側の端部)からの距離を検出するように構成されている。
【0016】
図2に示すように、複数の搬送コンベヤ4は、第1搬入用コンベヤ21と、第2搬入用コンベヤ22と、第3搬入用コンベヤ23と、第1搬出用コンベヤ24と、第2搬出用コンベヤ25と、第3搬出用コンベヤ26と、を含んでいる。第1搬入用コンベヤ21、第2搬入用コンベヤ22、及び第3搬入用コンベヤ23は、搬送経路に沿って第1位置P1から第2位置P2に物品Wを搬送する。第1搬出用コンベヤ24、第2搬出用コンベヤ25、及び第3搬出用コンベヤ26は、搬送経路に沿って第2位置P2から第1位置P1に物品Wを搬送する。尚、第1搬入用コンベヤ21、第2搬入用コンベヤ22、及び第3搬入用コンベヤ23が、複数のコンベヤ20に相当する。そして、複数のコンベヤ20の夫々は、物品Wを支持した状態で第1位置P1から第2位置P2に移動する移動部12と、移動部12の基準位置からの距離を検出する検出部15と、を備えている。また、複数のコンベヤ20における第1支持部13が、第1位置P1に設けられて物品Wを受け取る受取部に相当する。
【0017】
第1搬入用コンベヤ21の第1位置P1には、第1搬送車7によって物品Wが搬送される。第2搬入用コンベヤ22の第1位置P1には、第2搬送車9によって物品Wが搬送される。第3搬入用コンベヤ23の第1位置P1には、第3搬送車10によって物品Wが搬送される。そして、第1搬入用コンベヤ21の第2位置P2の物品W、第2搬入用コンベヤ22の第2位置P2の物品W、及び第3搬入用コンベヤ23の第2位置P2の物品Wは、スタッカークレーン2によって搬送される。
【0018】
また、第1搬出用コンベヤ24の第2位置P2、第2搬出用コンベヤ25の第2位置P2、及び第3搬出用コンベヤ26の第2位置P2には、スタッカークレーン2によって物品Wが搬送される。そして、第1搬出用コンベヤ24の第1位置P1の物品Wは、第1搬送車7によって搬送される。第2搬出用コンベヤ25の第1位置P1の物品Wは、第2搬送車9によって搬送される。第3搬出用コンベヤ26の第1位置P1の物品Wは、第3搬送車10によって搬送される。
【0019】
本実施形態では、
図2に示すように、第1搬入用コンベヤ21と第1搬出用コンベヤ24とは、同じ高さに設置されている。第2搬入用コンベヤ22と第2搬出用コンベヤ25とは、同じ高さに設置されている。第3搬入用コンベヤ23と第3搬出用コンベヤ26とは、同じ高さに設置されている。
【0020】
一方、第1搬入用コンベヤ21と第2搬入用コンベヤ22と第3搬入用コンベヤ23とは、互いに異なる高さに設置されている。本実施形態では、第2搬入用コンベヤ22は、第1搬入用コンベヤ21より低い位置に設置されている。第3搬入用コンベヤ23は、第2搬入用コンベヤ22より低い位置に設置されている。そして、上下方向Zにおいて、第1搬入用コンベヤ21の第2位置P2と第2搬入用コンベヤ22の第2位置P2との間に保管部1Aが備えられている。また、第2搬入用コンベヤ22の第2位置P2と第3搬入用コンベヤ23の第2位置P2との間に保管部1Aが備えられている。このように複数のコンベヤ20が設置されていることで、複数のコンベヤ20の1つを第1コンベヤ(例えば、第1搬入用コンベヤ21)とし、別の1つを第2コンベヤ(例えば、第2搬入用コンベヤ22)として、第1コンベヤの第2位置P2と第2コンベヤの第2位置P2との間に、少なくとも1つの保管部1Aが設置されている。
【0021】
複数のコンベヤ20(第1搬入用コンベヤ21、第2搬入用コンベヤ22、及び第3搬入用コンベヤ23)は、いずれも、保管棚1における最も第1方向第1側X1にある保管部1Aより第1方向第2側X2に設置され、保管棚1における最も第1方向第2側X2にある保管部1Aより第1方向第1側X1に設置されている。また、複数のコンベヤ20は、いずれも、保管棚1における最も上方側Z1にある保管部1Aより下方側Z2に設置され、保管棚1における最も下方側Z2にある保管部1Aより上方側Z1に設置されている。
【0022】
複数のコンベヤ20の少なくとも一部は、第1位置P1から第2位置P2までの物品Wを搬送するのに要する時間が互いに異なっている。本実施形態では、
図4に示すように、第3搬入用コンベヤ23の、第1位置P1から第2位置P2までの搬送距離である第3距離L3は、第1搬入用コンベヤ21の、第1位置P1から第2位置P2までの搬送距離である第1距離L1より長く、第2搬入用コンベヤ22の、第1位置P1から第2位置P2までの搬送距離である第2距離L2より短い。一方、第1搬入用コンベヤ21と第2搬入用コンベヤ22と第3搬入用コンベヤ23とは、物品Wを搬送する搬送速度が互いに同じである。そのため、本実施形態では、複数のコンベヤ20の全てが、第1位置P1から第2位置P2までの物品Wを搬送するのに要する時間が互いに異なっている。
【0023】
そして、複数のコンベヤ20のそれぞれの搬送経路における、第2位置P2まで物品Wを搬送するのに要する時間が規定時間となる位置に第3位置P3が設定されている。本実施形態では、第1搬入用コンベヤ21と第2搬入用コンベヤ22と第3搬入用コンベヤ23とは、物品Wを搬送する速度が同じであるため、第1搬入用コンベヤ21、第2搬入用コンベヤ22、第3搬入用コンベヤ23の夫々の搬送経路における、第2位置P2から第1位置P1側に一定距離L4の位置に第3位置P3が設定されている。
図4に示す例では、第1搬入用コンベヤ21、第2搬入用コンベヤ22、第3搬入用コンベヤ23の夫々について、第2位置P2から第1位置P1側に、第1搬入用コンベヤ21の搬送距離である第1距離L1の位置に、第3位置P3が設定されている。すなわち、複数のコンベヤ20のうち、第1位置P1から第2位置P2まで物品Wを搬送するのに要する時間が最も短いコンベヤ20(本例では第1搬入用コンベヤ21)を最短コンベヤ20Sとすると、本例では、第3位置P3は、最短コンベヤ20Sにおける第1位置P1から第2位置P2までの搬送時間に合わせて設定されている。つまり、第3位置P3は、最短コンベヤ20Sの第1位置P1に設定されている。これにより、第3位置P3から第2位置P2までの物品Wの搬送時間を最大とすることができ、スタッカークレーン2の移載部34の移動時間を確保し易くすることができる。
【0024】
また、図示は省略するが、第1搬出用コンベヤ24の、第2位置P2から第1位置P1までの搬送距離は、第1距離L1と同じ長さである。第2搬出用コンベヤ25の、第2位置P2から第1位置P1までの搬送距離は、第2距離L2と同じ長さである。第3搬出用コンベヤ26の、第2位置P2から第1位置P1までの搬送距離は、第3距離L3と同じ長さである。
【0025】
〔スタッカークレーン〕
図1に示すように、スタッカークレーン2は、選択第2位置P2Sから選択保管部1ASに物品Wを搬送すると共に、選択保管部1ASから選択第2位置P2Sに物品Wを搬送する。選択保管部1ASは、複数の保管部1Aの中から選択された保管部1Aである。選択第2位置P2Sは、複数の第2位置P2の中から選択された第2位置P2である。選択第2位置P2Sから選択保管部1ASに物品Wを搬送する場合は、第1搬入用コンベヤ21の第2位置P2、第2搬入用コンベヤ22の第2位置P2、第3搬入用コンベヤ23の第2位置P2の中から選択第2位置P2Sが選択され、物品Wが保管されていない保管部1Aの中から選択保管部1ASが選択される。選択保管部1ASから選択第2位置P2Sに物品Wを搬送する場合は、物品Wが保管されている保管部1Aの中から選択保管部1ASが選択され、第1搬出用コンベヤ24の第2位置P2、第2搬出用コンベヤ25の第2位置P2、第3搬出用コンベヤ26の第2位置P2の中から選択第2位置P2Sが選択される。尚、スタッカークレーン2が、選択第2位置P2Sから選択保管部1ASに物品Wを搬送する搬送装置に相当する。
【0026】
図1に示すように、スタッカークレーン2は、第1方向Xに沿って走行する走行台車31と、走行台車31に立設されたマスト32と、マスト32に沿って昇降する昇降体33と、昇降体33に支持された移載部34と、を備えている。移載部34は、選択第2位置P2Sに対応する位置にある状態で、選択第2位置P2Sから自己に物品Wを移載すると共に自己から選択第2位置P2Sに物品Wを移載する。また、移載部34は、選択保管部1ASに対応する位置にある状態で、選択保管部1ASから自己に物品Wを移載すると共に自己から選択保管部1ASに物品Wを移載する。
【0027】
スタッカークレーン2は、走行台車31の走行によって移載部34を第1方向Xに沿って移動させ、昇降体33の昇降によって移載部34を上下方向Zに沿って移動させる。スタッカークレーン2は、このように移載部34を第1方向X及び上下方向Zに移動させて、移載部34を選択第2位置P2Sに対応する位置や選択保管部1ASに対応する位置に移動させる。尚、走行台車31及び昇降体33によって、移載部34を選択第2位置P2Sに対応する位置に移動させると共に移載部34を選択保管部1ASに対応する位置に移動させる搬送部35が構成されている。
【0028】
〔制御部〕
物品搬送設備は、スタッカークレーン2及び複数のコンベヤ20を制御する制御部Hを備えている。制御部Hは、第1搬入用コンベヤ21、第2搬入用コンベヤ22、及び第3搬入用コンベヤ23については、第1位置P1にある移動部12に物品Wが搬送されたことを条件に、移動部12を第1位置P1から第2位置P2に移動させて物品Wを第2位置P2に搬送する制御を行い、第2位置P2にある移動部12から物品Wが搬送されたことを条件に、移動部12を第2位置P2から第1位置P1に移動させて移動部12を第1位置P1に戻す制御を行う。また、制御部Hは、第1搬出用コンベヤ24、第2搬出用コンベヤ25、及び第3搬出用コンベヤ26については、第2位置P2にある移動部12に物品Wが搬送されたことを条件に、移動部12を第2位置P2から第1位置P1に移動させて物品Wを第1位置P1に搬送する制御を行い、第1位置P1にある移動部12から物品Wが搬送されたことを条件に、移動部12を第1位置P1から第2位置P2に移動させて移動部12を第2位置P2に戻す制御を行う。
【0029】
複数のコンベヤ20の夫々は、移動部12を第2位置P2に向けて走行させている場合に、検出部15の検出情報に基づいて移動部12が第3位置P3に到達したと判断した場合に、到達情報を制御部Hに送信する。制御部Hは、コンベヤ20からの到達情報を受信した場合に、到達情報を送信してきたコンベヤ20の第3位置P3に物品Wが到達したと判断する。つまり、制御部Hは、検出部15の検出情報に基づいて、物品Wが第3位置P3に到達したことを判定する。
【0030】
制御部Hは、物品Wを選択第2位置P2Sから選択保管部1ASに搬送する搬入制御と、物品Wを選択保管部1ASから選択第2位置P2Sに搬送する搬出制御と、を実行するように、スタッカークレーン2を制御する。
図6の搬送制御のフローチャートに示すように、制御部Hは、コンベヤ20からの到達情報を受信した場合に、当該コンベヤの第3位置P3に物品Wが到達したと判断(S1:Yes)して、搬入制御の実行を開示する(S2)。また、制御部Hは、上位のコントローラ(図示せず)から物品Wの搬出を指令する搬出指令を受信した場合(S3:Yes)に、搬出制御の実行を開始する(S4)。
【0031】
搬入制御では、
図7のフローチャートに示すように、制御部Hは、移載部34を選択第2位置P2Sに対応する位置に移動させる第1移動制御と、選択第2位置P2Sから移載部34に物品Wを移載する第1移載制御と、移載部34を選択保管部1ASに対応する位置に移動させる第2移動制御と、移載部34から選択保管部1ASに物品Wを移載する第2移載制御と、を記載順に実行する。また、搬出制御では、
図8のフローチャートに示すように、制御部Hは、移載部34を選択保管部1ASに対応する位置に移動させる第3移動制御と、選択保管部1ASから移載部34に物品Wを移載する第3移載制御と、移載部34を選択第2位置P2Sに対応する位置に移動させる第4移動制御と、移載部34から選択第2位置P2Sに物品Wを移載する第4移載制御と、を記載順に実行する。
【0032】
制御部Hは、第1移動制御では、複数のコンベヤ20のいずれかの第3位置P3に物品Wが到達したことに応じて、当該物品Wが到達した第3位置P3を備えたコンベヤ20の第2位置P2を選択第2位置P2Sとし、当該選択第2位置P2Sに対応する位置への移載部34の移動を開始する。つまり、複数のコンベヤ20の1つを第1コンベヤ(例えば、第2搬入用コンベヤ22)とし、別の1つを第2コンベヤ(例えば、第1搬入用コンベヤ21)として、第1コンベヤにおいて第1位置P1から第2位置P2への物品Wの搬送が開始された後に、第2コンベヤにおいて第1位置P1から第2位置P2への物品Wの搬送が開始された場合であっても、第1コンベヤにおいて第3位置P3に物品Wが到達する前に第2コンベヤにおいて第3位置P3に物品Wが到達した場合には、制御部Hは、第2コンベヤの第2位置P2を選択第2位置P2Sとして、第1移動制御を実行する。これにより、第1位置P1から第2位置P2へ向けての物品Wの搬送開始時期に関わらず、第2位置P2に先に到達した物品Wが、先にスタッカークレーン2の搬入制御の対象となる。すなわち、複数のコンベヤ20において、第2位置P2に到達した物品Wを、当該第2位置P2に到達した順序でスタッカークレーン2により搬送することができる。従って、第2位置P2に物品Wが到達しているコンベヤ20があるにも関わらず、未だ第2位置P2に物品Wが到達していないコンベヤ20に向けて移載部34を移動させるということを回避でき、物品Wの搬送を効率よく行うことが可能となる。
【0033】
2.その他の実施形態
次に、物品搬送設備のその他の実施形態について説明する。
【0034】
(1)上記の実施形態では、複数のコンベヤ20における物品Wの搬送速度が互いに同じである構成を説明した。しかし、このような構成に限定されない。例えば、複数のコンベヤ20における物品Wの搬送速度が互いに異なる構成であってもよい。この場合であっても、複数のコンベヤ20の夫々の搬送経路において第3位置P3から第2位置P2まで物品Wを搬送するのに要する時間が、複数のコンベヤ20で互いに同じ時間となるように、第3位置P3が設定される。このように複数のコンベヤ20の搬送速度が互いに異なる場合には、第3位置P3から第2位置P2までの距離は、複数のコンベヤ20で互いに異なることになる。なお、複数のコンベヤ20における、第1位置P1から第2位置P2までの搬送距離と、物品Wの搬送速度との双方が、互いに異なる構成であってもよい。
【0035】
(2)上記の実施形態では、複数のコンベヤ20(第1搬入用コンベヤ21、第2搬入用コンベヤ22、及び第3搬入用コンベヤ23)の全てについて、第1位置P1から第2位置P2までの物品Wを搬送するのに要する時間が互いに異なっている構成を例として説明した。しかし、このような構成には限定されない。複数のコンベヤ20のうち、一部については、第1位置P1から第2位置P2までの物品Wを搬送するのに要する時間が互いに異なり、残りの一部については、第1位置P1から第2位置P2までの物品Wを搬送するのに要する時間が同じであるように構成されていてもよい。
【0036】
(3)上記の実施形態では、第3位置P3が、最短コンベヤ20Sにおける第1位置P1から第2位置P2までの搬送時間に合わせて設定されている構成を例として説明した。しかし、このような構成に限定されず、第3位置P3が、最短コンベヤ20Sにおける第1位置P1から第2位置P2までの搬送時間よりも短い搬送時間となる位置に設定されていてもよい。
【0037】
(4)上記の実施形態では、制御部Hは、移動部12の基準位置からの距離を検出する検出部15の検出情報に基づいて、物品Wが第3位置P3に到達したことを判定する構成を例として説明した。しかし、このような構成に限定されない。例えば、第3位置P3にある物品Wの存否を検出する存否センサを備え、制御部Hは、存否センサの検出情報に基づいて、物品Wが第3位置P3に到達したことを判定する構成としてもよい。
【0038】
(5)上記の実施形態では、コンベヤ20が、物品Wを支持した状態で第1位置P1から第2位置P2に移動する移動部12を備える構成を例として説明した。しかし、コンベヤ20の構成は適宜変更してもよい。例えば、コンベヤ20を、ローラーコンベヤやベルトコンベヤ等によって構成してもよい。
【0039】
(6)上記の実施形態では、第1搬入用コンベヤ21の第2位置P2と第2搬入用コンベヤ22の第2位置P2との間、第1搬入用コンベヤ21の第2位置P2と第3搬入用コンベヤ23の第2位置P2との間、第2搬入用コンベヤ22の第2位置P2と第3搬入用コンベヤ23の第2位置P2との間のいずれにも、少なくとも1つの保管部1Aが設置されている構成を例として説明した。しかし、このような構成に限定されない。たとえば、これら3つの間の一部にのみ、少なくとも1つの保管部1Aが設置された構成としてもよい。また、これら3つの間に保管部1Aが設定されない構成としてもよい。
【0040】
(7)なお、上述した各実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
【0041】
3.上記実施形態の概要
以下、上記において説明した物品搬送設備の概要について説明する。
【0042】
物品搬送設備は、物品を保管する保管部を複数備えた保管棚と、搬送経路に沿って第1位置から第2位置に物品を搬送する複数のコンベヤと、複数の前記第2位置の中から選択された選択第2位置から、複数の前記保管部の中から選択された選択保管部に、物品を搬送する搬送装置と、前記搬送装置を制御する制御部と、を備え、前記搬送装置は、前記選択第2位置から自己に物品を移載すると共に自己から前記選択保管部に物品を移載する移載部と、前記移載部を前記選択第2位置に対応する位置に移動させると共に前記移載部を前記選択保管部に対応する位置に移動させる搬送部と、を備え、複数の前記コンベヤの少なくとも一部は、前記第1位置から前記第2位置まで物品を搬送するのに要する時間が互いに異なり、複数の前記コンベヤの夫々の前記搬送経路における、前記第2位置まで物品を搬送するのに要する時間が規定時間となる位置に第3位置が設定され、前記制御部は、前記移載部を前記選択第2位置に対応する位置に移動させる第1移動制御と、前記選択第2位置から前記移載部に物品を移載する第1移載制御と、前記移載部を前記選択保管部に対応する位置に移動させる第2移動制御と、前記移載部から前記選択保管部に物品を移載する第2移載制御と、を記載順に実行し、前記第1移動制御では、複数の前記コンベヤのいずれかの前記第3位置に物品が到達したことに応じて、当該物品が到達した前記第3位置を備えた前記コンベヤの前記第2位置を前記選択第2位置とし、当該選択第2位置に対応する位置への前記移載部の移動を開始する。
【0043】
本構成によれば、制御部が第1移動制御と第1移載制御と第2移動制御と第2移載制御とを実行することで、複数の第2位置のなかから選択された選択第2位置から、複数の保管部の中から選択された選択保管部に、物品を搬送することができる。そして、複数のコンベヤの少なくとも一部は、第1位置から第2位置まで物品を搬送するのに要する時間が異なるが、複数のコンベヤの夫々における第2位置まで物品を搬送するのに要する時間が規定時間となる位置に第3位置を設定しているため、第3位置から第2位置まで物品を搬送するのに要する時間を、複数のコンベヤで互いに同じとすることができる。すなわち、本構成によれば、複数のコンベヤにおいて、第3位置に物品が到達する順序と、第2位置に物品を到達する順序とが同じとなる。そのため、複数のコンベヤのいずれかの第3位置に物品が到達したことに応じて、当該物品が到達した第3位置を備えたコンベヤの第2位置を選択第2位置として第1移動制御を開始することで、第2位置に到達した物品を、当該第2位置に到達した順序で搬送装置により搬送することができる。従って、第2位置に物品が到達しているコンベヤがあるにも関わらず、未だ第2位置に物品が到達していないコンベヤに向けて移載部を移動させるということを回避でき、物品の搬送を効率よく行うことが可能となる。
【0044】
ここで、複数の前記コンベヤのうちの少なくとも一部は、物品を支持した状態で前記第1位置から前記第2位置まで移動する移動部と、前記移動部の基準位置からの距離を検出する検出部と、を備え、前記制御部は、前記検出部の検出情報に基づいて、物品が前記第3位置に到達したことを判定すると好適である。
【0045】
本構成によれば、制御部は、移動部の基準位置からの距離を検出するための検出部の検出情報を利用して、物品が第3位置に到達したことを判定することができる。そのため、物品が第3位置に到達したことを制御部が判定するための部材を検出部とは別に備える場合に比べて、物品搬送設備の構成の簡素化を図ることができる。
【0046】
また、複数の前記コンベヤの1つを第1コンベヤとし、別の1つを第2コンベヤとして、前記第1コンベヤにおいて前記第1位置から前記第2位置への物品の搬送が開始された後に、前記第2コンベヤにおいて前記第1位置から前記第2位置への物品の搬送が開始された場合であっても、前記第1コンベヤにおいて前記第3位置に物品が到達する前に前記第2コンベヤにおいて前記第3位置に物品が到達した場合には、前記制御部は、前記第2コンベヤの前記第2位置を前記選択第2位置とすると好適である。
【0047】
物品を搬送するのに要する時間が互いに異なることで、第1コンベヤの第2位置に物品が到達する前に、第2コンベヤの第2位置に物品が到達する場合がある。本構成によれば、このような場合にも、第2コンベヤの第2位置を選択第2位置として第1移動制御を実行するため、第1コンベヤの第2位置と第2コンベヤの第2位置とのうちの物品が先に到達する方である第2コンベヤの第2位置から、先に物品を搬送することができる。従って、物品の搬送を効率よく行うことができる。
【0048】
また、複数の前記コンベヤの1つを第1コンベヤとし、別の1つを第2コンベヤとして、前記第1コンベヤの前記第2位置と第2コンベヤの前記第2位置との間に、少なくとも1つの前記保管部が設置されていると好適である。
【0049】
本構成のように、第1コンベヤの第2位置と第2コンベヤの第2位置との間に保管部が設置されている場合、これらの間に保管部が設置されていない場合に比べて、第1コンベヤの第2位置と第2コンベヤの第2位置との距離が長くなり易い。本構成によれば、制御部は、第3位置に物品が先に到達したコンベヤの第2位置を選択第2位置として第1移動制御を開始するため、第1コンベヤの第2位置と第2コンベヤの第2位置との距離が長い場合であっても、先に物品が到達する方の第2位置に向けて適切に移載部を移動させることができる。従って、物品を効率よく搬送することができる。
【0050】
また、前記第1位置には、物品を受け取る受取部が設けられていると好適である。
【0051】
コンベヤの第1位置に設けられた受取部において物品を受け取った後、当該物品を第2位置に搬送し、第2位置に到達した物品を、当該第2位置に到達した順序で搬送装置により搬送することができる。従って、受取部において外部から受け取った物品の搬送を効率よく行うことが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本開示に係る技術は、物品を保管する保管部を複数備えた保管棚と、物品を搬送する複数のコンベヤと、物品を搬送する搬送装置と、を備えた物品搬送設備に利用することができる。
【符号の説明】
【0053】
1:保管棚
1A:保管部
1AS:選択保管部
2:スタッカークレーン(搬送装置)
12:移動部
13:第1支持部(受取部)
15:検出部
20:コンベヤ
34:移載部
35:搬送部
H:制御部
P1:第1位置
P2:第2位置
P2S:選択第2位置
P3:第3位置
W:物品