(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-10
(45)【発行日】2023-04-18
(54)【発明の名称】光ファイバの製造方法および製造装置
(51)【国際特許分類】
C03C 25/12 20060101AFI20230411BHJP
C03C 25/1065 20180101ALI20230411BHJP
【FI】
C03C25/12
C03C25/1065
(21)【出願番号】P 2020507898
(86)(22)【出願日】2019-03-20
(86)【国際出願番号】 JP2019011866
(87)【国際公開番号】W WO2019182060
(87)【国際公開日】2019-09-26
【審査請求日】2021-11-22
(31)【優先権主張番号】P 2018055124
(32)【優先日】2018-03-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002130
【氏名又は名称】住友電気工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉田 直
【審査官】須藤 英輝
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-119681(JP,A)
【文献】国際公開第2014/196612(WO,A1)
【文献】国際公開第2009/096342(WO,A1)
【文献】特開昭61-014155(JP,A)
【文献】特表2003-534528(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C03C 25/00-25/70
G02B 6/44
G01N 11/00-11/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂塗布部に配管を介して樹脂を供給し、ガラスファイバを前記樹脂塗布部に通して前記ガラスファイバの外周に前記樹脂を塗布する樹脂塗布工程を含む光ファイバの製造方法であって、
前記樹脂塗布工程において、
前記配管内の樹脂温度を測定して、前記配管内の樹脂温度が設定された目標温度になるように、少なくとも一部の配管外周に設けられた加熱部を制御するとともに、
前記樹脂塗布部と前記配管との間に粘度計を配置して、前記粘度計によって測定された樹脂粘度が目標粘度になるように、前記目標温度の設定値を調整
し、
前記粘度計は前記配管内に挿入した棒状の振動センサが流体に当たって粘度を測定する振動式粘度計であり、
前記目標温度の設定値の変更は時間間隔をあけて行う、
光ファイバの製造方法。
【請求項2】
前記樹脂塗布部の周囲に所定の温度設定値の流体を流して、前記樹脂塗布部を所定の温度に維持し、
前記粘度計によって測定された樹脂粘度に基づいて、前記流体の温度設定値を調整する、
請求項1に記載の光ファイバの製造方法。
【請求項3】
前記樹脂塗布部は、前記ガラスファイバの外側に第一樹脂を塗布する第一塗布部と、前記第一樹脂の外側に第二樹脂を塗布する第二塗布部と、が一体的に組みつけられており、
前記樹脂塗布工程において、
前記第一塗布部に第一樹脂を供給する第一配管内の樹脂温度を測定し、前記第二塗布部に第二樹脂を供給する第二配管内の樹脂温度を測定して、前記第一配管内および前記第二配管内の樹脂温度が設定された目標温度になるように、それぞれの加熱部を制御するとともに、
前記第一塗布部と前記第一配管との間に第一の粘度計を配置して、前記第一の粘度計によって測定された第一樹脂の粘度が第一の目標粘度になるように、前記第一配管内の目標温度の設定値を調整し、
前記第二塗布部と前記第二配管との間に第二の粘度計を配置して、前記第二の粘度計によって測定された第二樹脂の粘度が第二の目標粘度になるように、前記第二配管内の目標温度の設定値を調整する、
請求項1に記載の光ファイバの製造方法。
【請求項4】
前記樹脂塗布工程は、
前記第一の目標粘度と前記第二の目標粘度とを一致させて、前記第一配管内の目標温度の設定値を調整すると共に、前記第二配管内の目標温度の設定値を調整する、
請求項3に記載の光ファイバの製造方法。
【請求項5】
配管を介して樹脂が供給され、ガラスファイバが通されることにより前記ガラスファイバの外周に前記樹脂を塗布する樹脂塗布部と、
前記配管の少なくとも一部の外周を加熱する加熱部と、
前記配管内の樹脂温度を測定する温度測定部と、
前記配管内の樹脂温度が目標温度になるように前記加熱部を制御する制御部と、
前記樹脂塗布部と前記配管との間に設置された粘度計と、
前記粘度計によって測定された樹脂粘度が目標粘度になるように、前記目標温度の設定値を調整する調整部と、
を有し、
前記粘度計は、前記配管内に挿入した棒状の振動センサが流体に当たって粘度を測定する振動式粘度計であり、
前記調整部は、前記目標温度の設定値の変更は時間間隔をあけて行う、
光ファイバの製造装置。
【請求項6】
前記樹脂塗布部の周囲に所定の温度設定値の流体を流して前記樹脂塗布部の温度を所定の温度に維持する温調部を有し、
前記調整部はさらに、
前記粘度計によって測定された樹脂粘度に基づいて、前記流体の温度設定値を調整する、
請求項
5に記載の光ファイバの製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、光ファイバの製造方法および製造装置に関する。
本出願は、2018年3月22日出願の日本出願2018-055124号に基づく優先権を主張し、前記日本出願に記載された全ての記載内容を援用するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、樹脂供給タンクから塗布装置への樹脂供給管の上流端と下流端に圧力計を設けてその圧力を監視することが記載されている。前記圧力計の出力を演算装置に入力し、その差圧が予め設定した基準差圧力と等しくなるよう、樹脂の加温装置の温度調節器に命令を出して、樹脂の粘度が予め定めた値に一定になるように、加温装置の温度を上下させる光ファイバの製造方法が記載されている。また、塗布装置に樹脂粘度検知手段を設けることが記載されている。前記樹脂粘度検知手段で測定された粘度と予め設定した基準粘度とを比較し、該比較に基づいて樹脂加温装置の温度をコントロールすることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【0004】
本開示の一態様に係る光ファイバの製造方法は、
樹脂塗布部に配管を介して樹脂を供給し、ガラスファイバを前記樹脂塗布部に通して前記ガラスファイバの外周に前記樹脂を塗布する樹脂塗布工程を含む光ファイバの製造方法であって、
前記樹脂塗布工程において、
前記配管内の樹脂温度を測定して、前記配管内の樹脂温度が設定された目標温度になるように、少なくとも一部の配管外周に設けられた加熱部を制御するとともに、
前記樹脂塗布部と前記配管との間に粘度計を配置して、前記粘度計によって測定された樹脂粘度が目標粘度になるように、前記目標温度の設定値を調整する。
【0005】
また、本開示の一態様に係る光ファイバの製造装置は、
配管を介して樹脂が供給され、ガラスファイバが通されることにより前記ガラスファイバの外周に前記樹脂を塗布する樹脂塗布部と、
前記配管の少なくとも一部の外周を加熱する加熱部と、
前記配管内の樹脂温度を測定する温度測定部と、
前記配管内の樹脂温度が目標温度になるように前記加熱部を制御する制御部と、
前記樹脂塗布部と前記配管との間に設置された粘度計と、
前記粘度計によって測定された樹脂粘度が目標粘度になるように、前記目標温度の設定値を調整する調整部と、
を有する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】本開示の実施形態に係る光ファイバの製造装置を示す図である。
【
図2】
図1に示す製造装置の光ファイバ用樹脂塗布装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
[本開示が解決しようとする課題]
光ファイバの製造において、光ファイバの被覆径の変動や偏肉を抑制するために、ダイス(樹脂塗布部)内の樹脂温度を被覆径が規格の範囲内となる一定の目標温度にする必要がある。
そのため、例えば特許文献1に記載され方法では、樹脂供給管の上流端と下流端に設けた圧力計で測定された差圧が基準差圧力と等しくなるように、あるいは塗布装置に設けられた樹脂粘度検知手段で測定された粘度と基準粘度との比較に基づいて樹脂の加温装置の温度を制御している。
樹脂供給管の差圧あるいは樹脂の粘度による加温装置の制御では、光ファイバ製造時における線引き中の樹脂温度の変動に対するタイムラグが大きくなり、線引き中に常に目標温度となるように樹脂温度を制御することが困難である。このため、線引き中に塗布される樹脂の温度変動によって樹脂粘度が変動して光ファイバの被覆径の変動や偏肉が発生するおそれがあった。
【0008】
そこで、本開示は、線引き中に塗布される樹脂の粘度変動を抑制して、光ファイバの被覆径の変動や偏肉の発生を抑制することができる光ファイバの製造方法および製造装置を提供することを目的とする。
[本開示の効果]
【0009】
本開示に係る光ファイバの製造方法および製造装置によれば、線引き中に塗布される樹脂の粘度変動を抑制して、光ファイバの被覆径の変動や偏肉の発生を抑制することができる。
【0010】
(本開示の実施形態の説明)
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
本開示の一態様に係る光ファイバの製造方法は、
(1)樹脂塗布部に配管を介して樹脂を供給し、ガラスファイバを前記樹脂塗布部に通して前記ガラスファイバの外周に前記樹脂を塗布する樹脂塗布工程を含む光ファイバの製造方法であって、
前記樹脂塗布工程において、
前記配管内の樹脂温度を測定して、前記配管内の樹脂温度が設定された目標温度になるように、少なくとも一部の配管外周に設けられた加熱部を制御するとともに、
前記樹脂塗布部と前記配管との間に粘度計を配置して、前記粘度計によって測定された樹脂粘度が目標粘度になるように、前記目標温度の設定値を調整する。
上記方法によれば、配管内の樹脂温度を測定して目標温度となるように加熱部を制御するので、樹脂温度の変動に対する追従性がよい樹脂温度の制御ができる。また、例えば同じ種類の樹脂であっても製造ロット毎に粘度-温度特性にばらつきが生じる場合があるため、予め設定された目標温度となるように制御したとしても実際の樹脂粘度が目標の粘度とずれてしまうことがある。このため、線引き実施中に樹脂塗布部と配管との間の樹脂粘度を測定して目標温度の設定値を調整することで、線引き実施中に塗布される樹脂の粘度を目標の粘度に近づけることができる。これにより、線引き中に塗布される樹脂の粘度変動を抑制して、光ファイバの被覆径の変動や偏肉の発生を抑制することができる。
【0011】
(2)前記樹脂塗布部の周囲に所定の温度設定値の流体を流して、前記樹脂塗布部を所定の温度に維持し、
前記粘度計によって測定された樹脂粘度に基づいて、前記流体の温度設定値を調整してもよい。
上記方法によれば、測定された樹脂粘度に基づいて、ガラスファイバに塗布される直前の樹脂温度を目標の温度に保つための調整をすることができる。これにより、光ファイバの被覆径の変動や偏肉の発生をさらに確実に抑制することができる。
【0012】
(3)前記樹脂塗布部は、前記ガラスファイバの外側に第一樹脂を塗布する第一塗布部と、前記第一樹脂の外側に第二樹脂を塗布する第二塗布部と、が一体的に組みつけられており、
前記樹脂塗布工程において、
前記第一塗布部に第一樹脂を供給する第一配管内の樹脂温度を測定し、前記第二塗布部に第二樹脂を供給する第二配管内の樹脂温度を測定して、前記第一配管内および前記第二配管内の樹脂温度が設定された目標温度になるように、それぞれの加熱部を制御するとともに、
前記第一塗布部と前記第一配管との間に第一の粘度計を配置して、前記第一の粘度計によって測定された第一樹脂の粘度が第一の目標粘度になるように、前記第一配管内の目標温度の設定値を調整し、
前記第二塗布部と前記第二配管との間に第二の粘度計を配置して、前記第二の粘度計によって測定された第二樹脂の粘度が第二の目標粘度になるように、前記第二配管内の目標温度の設定値を調整してもよい。
上記方法によれば、第一樹脂の塗布部と第二樹脂の塗布部が一体的に組みつけられた樹脂塗布部でガラスファイバに二層の樹脂を塗布する場合、粘度に対する温度特性が第一樹脂と第二樹脂とで異なる場合であっても、線引き中に塗布される両樹脂の粘度の差を小さくすることができる。塗布される両樹脂の粘度の差が大きいと、光ファイバの被覆径の変動や偏肉の発生が大きくなるおそれがあるが、両樹脂の粘度の差を小さくできるので、光ファイバの被覆径の変動や偏肉の発生を抑制することができる。
【0013】
(4)前記樹脂塗布工程は、
前記第一の目標粘度と前記第二の目標粘度とを一致させて、前記第一配管内の目標温度の設定値を調整すると共に、前記第二配管内の目標温度の設定値を調整してもよい。
上記方法によれば、線引き中に塗布される両樹脂の粘度の差をより確実に小さくできる。これにより、光ファイバの被覆径の変動や偏肉の発生による不良率をより確実に小さくすることができる。
【0014】
(5)前記第一の粘度計および前記第二の粘度計は、振動式粘度計を用いてもよい。
上記方法によれば、振動式粘度計は、配管内に挿入した棒状の振動センサが流体にあたるなどして粘度を測定できるので、流体の粘度測定に適している。また、振動式粘度計は、応答が速く連続測定が可能といった特徴を有する。
【0015】
また、本開示の一態様に係る光ファイバの製造装置は、
(6)配管を介して樹脂が供給され、ガラスファイバが通されることにより前記ガラスファイバの外周に前記樹脂を塗布する樹脂塗布部と、
前記配管の少なくとも一部の外周を加熱する加熱部と、
前記配管内の樹脂温度を測定する温度測定部と、
前記配管内の樹脂温度が目標温度になるように前記加熱部を制御する制御部と、
前記樹脂塗布部と前記配管との間に設置された粘度計と、
前記粘度計によって測定された樹脂粘度が目標粘度になるように、前記目標温度の設定値を調整する調整部と、
を有する。
上記構成によれば、制御部は、配管内の樹脂温度を測定して目標温度となるように加熱部を制御して、樹脂温度の変動に対する追従性がよい樹脂温度の制御ができる。また、例えば同じ種類の樹脂であっても製造ロット毎に粘度-温度特性にばらつきが生じる場合があるため、予め設定された目標温度となるように制御したとしても実際の樹脂粘度が目標の粘度とずれてしまうことがある。このため、線引き実施中に樹脂塗布部と配管との間の樹脂粘度を粘度計によって測定して目標温度の設定値を調整部で調整することで、線引き実施中に塗布される樹脂の粘度を目標の粘度に近づけることができる。これにより、線引き中に塗布される樹脂の粘度変動を抑制して、光ファイバの被覆径の変動や偏肉の発生を抑制することができる。
【0016】
(7)前記樹脂塗布部の周囲に所定の温度設定値の流体を流して前記樹脂塗布部の温度を所定の温度に維持する温調部を有し、
前記調整部はさらに、
前記粘度計によって測定された樹脂粘度に基づいて、前記流体の温度設定値を調整してもよい。
上記構成によれば、温調部が、測定された樹脂粘度に基づいて、ガラスファイバに塗布される直前の樹脂温度を目標の温度に保つための調整をすることができる。これにより、光ファイバの被覆径の変動や偏肉の発生をさらに確実に抑制することができる。
【0017】
(本開示の実施形態の詳細)
本開示の実施形態に係る光ファイバの製造方法および製造装置の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。
なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0018】
図1は、本開示の実施形態に係る光ファイバの製造装置の一例を示す概略構成図である。
図1に示すように、光ファイバの製造装置1は、線引炉2と、光ファイバ用樹脂塗布装置3と、樹脂硬化装置4と、ガイドローラ5と、引取り部6と、巻取りドラム7と、を備えている。
【0019】
光ファイバ用母材Gが線引炉2で加熱されることにより、光ファイバ用母材Gの下端部が溶融されて線引きされる。線引きされることによって形成されたガラスファイバG1は、ガラスファイバG1の走行方向(
図1中の矢印Aの方向)において線引炉2の下流に設けられた光ファイバ用樹脂塗布装置3を通過する。
【0020】
光ファイバ用樹脂塗布装置3は、ガラスファイバG1に樹脂を塗布する樹脂塗布部10と、樹脂塗布部10に樹脂を供給する樹脂供給装置20と、樹脂塗布部10の周囲に流体を循環させて樹脂温度を所定の温度に維持する流体循環装置30と、を備えている。
【0021】
樹脂塗布部10は、第一塗布部10Aと第二塗布部10Bとが一体的に組みつけられて構成されている。ガラスファイバG1の走行方向において、第一塗布部10Aは上流側に配置され、第二塗布部10Bは下流側に配置されている。第一塗布部10Aは、樹脂供給装置20から供給されたプライマリ樹脂(第一樹脂)Pを塗布する。第二塗布部10Bは、樹脂供給装置20から供給されたセカンダリ樹脂(第二樹脂)Sを塗布する。なお、光ファイバ用樹脂塗布装置3の詳細な構成については、
図2を参照して後述する。
【0022】
ガラスファイバG1が光ファイバ用樹脂塗布装置3の樹脂塗布部10を通過することにより、ガラスファイバG1の外周には二層の樹脂(プライマリ樹脂Pとセカンダリ樹脂S)が一括して塗布される。
【0023】
樹脂が塗布されたガラスファイバG1は、光ファイバ用樹脂塗布装置3の下流に設けられている樹脂硬化装置4(例えば、紫外線照射装置等)を通過することにより、樹脂が硬化され光ファイバG2となる。光ファイバG2は、ガイドローラ5および引取り部6を経由して巻取りドラム7に巻き取られる。
【0024】
ところで、ガラスファイバG1に塗布される樹脂は、樹脂温度が高くなるとその粘度が下がる特性を有する。このため、樹脂温度が高くなるほどその粘度が下がり、光ファイバG2の被覆径が細くなる。なお、樹脂温度の変動によって粘度が変動し被覆に偏肉が生じる場合もある。したがって、光ファイバ製造時(線引き中)における樹脂塗布部10内の樹脂の温度は、被覆径が規格の範囲内となるような一定の目標温度に保つ必要がある。
【0025】
樹脂塗布部10内の樹脂温度を一定に保つためには、樹脂塗布部10内の樹脂温度を直接測定して、その測定結果に基づいて制御することが理想的であると考えられる。ところが、樹脂塗布部10内に熱電対等の温度測定装置を入れると、樹脂塗布部10内の樹脂の流れが乱れて、ガラスファイバG1への樹脂の塗布状態に影響を与え、製造される光ファイバG2の品質を損なうおそれがある。このため、樹脂塗布部10内で樹脂温度の測定を行うことは困難である。
【0026】
そこで、例えば、樹脂供給装置20から樹脂塗布部10に供給される樹脂の温度を制御することによって樹脂塗布部10中の樹脂の温度を一定に保つ方法が考えられる。光ファイバの製造装置1では、樹脂塗布部10へ供給される樹脂の温度および粘度を測定し、測定された樹脂の温度と樹脂の粘度とを相互に対応付けしながら制御することで樹脂塗布部10内の樹脂の温度および粘度の変動を抑制できるものとしている。
【0027】
次に、光ファイバ用樹脂塗布装置3の構成について、
図2を参照して詳細に説明する。
図2に示すように、光ファイバ用樹脂塗布装置3における樹脂供給装置20は、樹脂タンク21から配管22(第一配管22A,第二配管22B)を介して樹脂塗布部10(第一塗布部10A,第二塗布部10B)へ樹脂を供給する。第一塗布部10Aには、樹脂タンク21から伸びる第一配管22Aが接続されている。第二塗布部10Bには、樹脂タンク21から伸びる第二配管22Bが接続されている。樹脂タンク21には、プライマリ樹脂Pを貯留する第一樹脂タンク(図示省略)と、セカンダリ樹脂Sを貯留する第二樹脂タンク(図示省略)と、が設けられている。プライマリ樹脂Pは、第一樹脂タンクから第一配管22Aを介して第一塗布部10Aへ供給される。また、セカンダリ樹脂Sは、第二樹脂タンクから第二配管22Bを介して第二塗布部10Bへ供給される。
【0028】
第一配管22Aにおける少なくともその一部の外周には、第一配管22Aを加熱するための第一加熱部(例えば、ヒータ)23Aが設けられている。第二配管22Bにおける少なくともその一部の外周には、第二配管22Bを加熱するための第二加熱部(例えば、ヒータ)23Bが設けられている。
【0029】
また、第一配管22Aには、第一配管22A内を流れるプライマリ樹脂Pの温度を測定するための第一温度測定部24Aが設けられている。第一温度測定部24Aは、第一加熱部23Aと第一塗布部10Aとの間の第一配管22Aに設けられている。第二配管22Bには、第二配管22B内を流れるセカンダリ樹脂Sの温度を測定するための第二温度測定部24Bが設けられている。第二温度測定部24Bは、第二加熱部23Bと第二塗布部10Bとの間の第二配管22Bに設けられている。第一温度測定部24Aおよび第二温度測定部24Bは、例えば、熱電対等を用いた温度計である。
【0030】
第一温度測定部24Aと第一塗布部10Aとの間において、第一配管22Aにはさらに、第一粘度計25Aが設けられている。第一粘度計25Aは、その検出部251Aが第一配管22A内のプライマリ樹脂Pと接することで連続的に粘度が測定できるようになっている。第二温度測定部24Bと第二塗布部10Bとの間において、第二配管22Bにはさらに、第二粘度計25Bが設けられている。第二粘度計25Bは、その検出部251Bが第二配管22B内のセカンダリ樹脂Sと接することで連続的に粘度が測定できるようになっている。
【0031】
上記の第一粘度計25Aおよび第二粘度計25Bは、検出部251A,検出部251Bが円筒形の回転振動式の振動式粘度計を用いることができる。また、検出部251A,検出部251Bは、音叉によって平板を振動させる振動式粘度計などでもよい。なお、振動式粘度計の詳細等については、例えばJISZ8803に記載されている。
【0032】
また、樹脂供給装置20には、第一加熱部23Aおよび第二加熱部23Bの加熱量を制御する制御部26が設けられている。制御部26は、第一温度測定部24Aによって測定される第一配管22A内のプライマリ樹脂Pの温度が目標温度になるように第一加熱部23Aを制御する。また、制御部26は、第二温度測定部24Bによって測定される第二配管22B内のセカンダリ樹脂Sの温度が目標温度になるように第二加熱部23Bを制御する。
【0033】
さらに、樹脂供給装置20には、プライマリ樹脂Pの目標温度の設定値およびセカンダリ樹脂Sの目標温度の設定値を調整する調整部27が設けられている。調整部27は、第一粘度計25Aによって測定されるプライマリ樹脂Pの粘度と目標粘度とを比較して、プライマリ樹脂Pの粘度が第一の目標粘度になるようにプライマリ樹脂Pの目標温度の設定値を調整する。また、調整部27は、第二粘度計25Bによって測定されるセカンダリ樹脂Sの粘度と目標粘度とを比較して、セカンダリ樹脂Sの粘度が第二の目標粘度になるようにセカンダリ樹脂Sの目標温度の設定値を調整する。なお、調整部27は、制御部26と一体的に設けられる構成であってもよい。
【0034】
流体循環装置30は、第一塗布部10Aの温度および第二塗布部10Bの温度を所定の温度に維持する温調部31を有している。温調部31は、第一塗布部10Aの周囲に所定の温度設定値の第一流体を流して第一塗布部10Aの温度を所定の温度に維持する。また、温調部31は、第二塗布部10Bの周囲に所定の温度設定値の第二流体を流して第二塗布部10Bの温度を所定の温度に維持する。第一塗布部10Aには、第一流体が供給される第一供給管32Aと、第一流体が排出される第一排出管33Aが接続されている。第二塗布部10Bには、第二流体が供給される第二供給管32Bと、第二流体が排出される第二排出管33Bが接続されている。温調部31は、第一供給管32Aと第一排出管33Aを介して第一流体を第一塗布部10Aに循環させ、第二供給管32Bと第二排出管33Bを介して第二流体を第二塗布部10Bに循環させる。
【0035】
調整部27はさらに、第一粘度計25Aによって測定された樹脂粘度に基づいて第一流体の温度設定値を調整し、第二粘度計25Bによって測定されたセカンダリ樹脂Sの粘度に基づいて第二流体の温度設定値を調整する。調整された第一流体の温度設定値および第二流体の温度設定値は、制御部26を介して温調部31に送られる。温調部31は、送られてきたそれぞれの温度設定値となるように、第一流体および第二流体の温度を上記のように調整する。
【0036】
次に、本開示の実施形態に係る光ファイバの製造方法について説明する。
本実施形態の光ファイバの製造方法は、樹脂塗布部10に、プライマリ樹脂Pとセカンダリ樹脂Sとを供給して、ガラスファイバG1にプライマリ樹脂Pとセカンダリ樹脂Sとを一括して塗布する樹脂塗布工程を有する。そして、この樹脂塗布工程において、以下のような処理を行う。
【0037】
(樹脂塗布工程)
第一塗布部10Aにプライマリ樹脂Pを供給する第一配管22A内のプライマリ樹脂Pの温度を第一温度測定部24Aによって測定する。そのプライマリ樹脂Pの温度が予め設定されている目標温度になるように、第一配管22Aの少なくとも一部の外周に設けられた第一加熱部23Aを制御部26によって制御する。また、第二塗布部10Bにセカンダリ樹脂Sを供給する第二配管22B内のセカンダリ樹脂Sの温度を第二温度測定部24Bによって測定する。そのセカンダリ樹脂Sの温度が予め設定されている目標温度になるように、第二配管22Bの少なくとも一部の外周に設けられた第二加熱部23Bを制御部26によって制御する。
【0038】
第一塗布部10Aと第一加熱部23Aとの間に配置された第一粘度計25Aによって第一配管22A内のプライマリ樹脂Pの粘度を測定する。測定された粘度が第一の目標粘度になるように、上記プライマリ樹脂Pの目標温度の設定値を調整部27によって調整する。また、第二塗布部10Bと第二加熱部23Bとの間に配置された第二粘度計25Bによって第二配管22B内のセカンダリ樹脂Sの粘度を測定する。測定された粘度が第二の目標粘度になるように、上記セカンダリ樹脂Sの目標温度の設定値を調整部27によって調整する。
【0039】
ガラスファイバG1にプライマリ樹脂とセカンダリ樹脂が塗布される際に、第一塗布部10Aのプライマリ樹脂の粘度と、第二塗布部10Bのセカンダリ樹脂の粘度との差が大きいと、光ファイバG2の被覆径の変動や偏肉の発生が大きくなるおそれがある。このため、ガラスファイバG1に塗布されるプライマリ樹脂とセカンダリ樹脂との粘度差を小さくすることが望ましい。このために、第一の目標粘度と第二の目標粘度とを一致させることが好ましい。
【0040】
なお、第一粘度計25Aが設置された位置から第一塗布部10Aにプライマリ樹脂Pが供給されるまでの粘度変化と、第二粘度計25Bが設置された位置から第二塗布部10Bにセカンダリ樹脂Sが供給されるまでの粘度変化とが異なる場合がある。このため、第一の目標粘度と第二の目標粘度とを一致させずに、所定の差を付けて設定した方が、実際にガラスファイバG1に塗布されるプライマリ樹脂とセカンダリ樹脂の粘度差を小さくできる場合もある。
【0041】
制御部26は、プライマリ樹脂Pの温度が調整部27によって設定されたプライマリ樹脂Pの目標温度になるように、第一加熱部23Aを制御する。また、制御部26は、セカンダリ樹脂Sの温度が調整部27によって設定されたセカンダリ樹脂Sの目標温度になるように、第二加熱部23Bを制御する。
【0042】
例えば、第一粘度計25Aによって測定された第一配管22A内のプライマリ樹脂Pの粘度が第一の目標粘度よりも低い場合、調整部27は、第一の目標温度の設定値をそれまで設定されていた設定値よりも低い設定値に変更する。これにより、第一加熱部23Aの加熱量が制御部26によって制御され、プライマリ樹脂Pの温度が変更後の目標温度になる。この結果、第一塗布部10A内に供給されるプライマリ樹脂Pの温度が低くなり、プライマリ樹脂Pの温度の低下に伴ってプライマリ樹脂Pの粘度は高くなる。これにより、プライマリ樹脂Pの粘度が第一の目標粘度に近づくように調整される。
【0043】
一方、第一塗布部10Aの周囲に所定の温度設定値に温調された第一流体を流し、第一塗布部10Aの温度が所定の温度に維持されるように温調部31によって温度調節する。また、第二塗布部10Bの周囲に所定の温度設定値に温調された第二流体を流し、第二塗布部10Bの温度が所定の温度に維持されるように温調部31によって温度調節する。
【0044】
第一粘度計25Aによって測定された第一配管22A内のプライマリ樹脂Pの粘度に基づいて、上記第一流体の温度設定値を調整部27によって調整する。また、第二粘度計25Bによって測定された第二配管22B内のセカンダリ樹脂Sの粘度に基づいて、上記第二流体の温度設定値を調整部27によって調整する。
【0045】
例えば、第一粘度計25Aによって測定された第一配管22A内のプライマリ樹脂Pの粘度が目標粘度よりも低い場合、第一流体の温度設定値をそれまで設定されていた設定値よりも低い設定値に変更する。これにより、第一塗布部10Aの周囲に低い温度設定値に温調された第一流体が流され、第一塗布部10Aの温度がそれまでよりも低い温度に維持される。この第一塗布部10Aの温度が低下することに伴って、第一塗布部10A内に供給されたプライマリ樹脂Pの温度が低くなり、プライマリ樹脂Pの温度の低下に伴ってプライマリ樹脂Pの粘度は高くなる。この結果、プライマリ樹脂Pの粘度が目標粘度に近づくように調整される。
【0046】
なお、第一加熱部23A(或いは、第二加熱部23B)の目標温度の設定値を変更してからプライマリ樹脂P(或いは、セカンダリ樹脂S)の粘度が安定するまでにタイムラグがあるので、目標温度の設定値の変更は間隔をあけて行ってもよい。例えば、5分おきなどでもよい。線引きの速度が速いなどの理由で配管22(第一配管22A,第二配管22B)内を流れる樹脂(プライマリ樹脂P、セカンダリ樹脂S)の量が多い場合は、もっと短い周期で目標温度の設定値の変更を行ってもよい。一回あたりの目標温度の設定値の変更量は、樹脂(プライマリ樹脂P、セカンダリ樹脂S)の粘度と温度の関係を予め把握しておき、目標粘度(第一の目標粘度、第二の目標粘度)と測定された粘度との差に応じて適切な変更量とするとよい。このとき、一回の変更量は一定の小さな値として、数回の変更で目標粘度(第一の目標粘度、第二の目標粘度)に一致させるように、目標温度の設定値の変更をしてもよい。
【0047】
本実施形態に係る光ファイバの製造方法および光ファイバの製造装置1によれば、配管22(22A,22B)内の樹脂温度を測定し、その温度が設定された目標温度となるように加熱部23(23A,23B)を制御するので、樹脂温度の変動に対する追従性がよい樹脂温度の制御ができる。
【0048】
また、例えば、同じ種類の樹脂であっても製造ロット毎に粘度-温度特性にばらつきが生じる場合がある。このため、樹脂温度を予め設定された目標温度となるように制御したとしても実際の樹脂粘度が目標の粘度とずれてしまうことがある。これに対して、本実施形態に係る光ファイバの製造方法および光ファイバの製造装置1によれば、線引き実施中に樹脂粘度を測定し、その樹脂粘度が目標粘度となるように樹脂の目標温度の設定値を調整している。さらに、樹脂塗布部10(10A,10B)と温度測定部24(24A,24B)との間の配管22(22A,22B)内で樹脂粘度を測定することにより、樹脂塗布部10(10A,10B)により近い部分の樹脂粘度を目標粘度に制御することが可能である。したがって、線引き実施中に塗布される樹脂の粘度を目標の粘度に十分に近づけることができ、線引き中に塗布される樹脂の粘度変動を抑制して光ファイバG2の被覆径の変動や偏肉の発生を抑制することができる。
【0049】
また、測定された樹脂粘度に基づいて、樹脂塗布部10の周囲に循環される流体の温度を調整し樹脂塗布部10の温度を調整することでガラスファイバG1に塗布される直前の樹脂温度を目標の温度に保つための調整をすることができる。これにより、光ファイバG2の被覆径の変動や偏肉の発生をさらに確実に抑制することができる。
【0050】
また、樹脂塗布部10は第一塗布部10Aと第二塗布部10Bとで構成されている。このため、ガラスファイバG1に二層の樹脂を塗布する場合であっても、プライマリ樹脂Pとセカンダリ樹脂Sとで樹脂温度を別々の目標温度に制御できる。また、プライマリ樹脂Pとセカンダリ樹脂Sの樹脂粘度をそれぞれ測定して、それぞれの目標粘度(第一目標粘度、第二目標粘度)となるように目標温度の設定値を調整している。このため、粘度に対する温度特性がプライマリ樹脂Pとセカンダリ樹脂Sとで異なる場合であっても、線引き中に塗布される両樹脂の粘度の差を小さくすることができる。これにより、光ファイバG2の被覆径の変動や偏肉の発生を抑制することができる。
【0051】
さらに、第一目標粘度と第二目標粘度とを一致させて、それぞれ目標温度の設定値を調整することにより、線引き中に塗布される両樹脂の粘度の差をより確実に小さくできる。これにより、光ファイバG2の被覆径の変動や偏肉の発生による不良率をより確実に小さくすることができる。
【0052】
また、振動式粘度計を用いているので、配管内に挿入した棒状の振動センサが流体にあたるなどして粘度を測定でき、流体の粘度測定に適している。また、振動式粘度計は、応答が速く連続測定が可能といった特徴を有する。
【0053】
以下、実施例及び比較例について説明する。
実施例及び比較例において、プライマリ樹脂Pは、第一の目標粘度を2.0Pa・sとし、最初の目標温度を45.0℃に設定した。セカンダリ樹脂Sは、第二の目標粘度を2.0Pa・sとし、最初の目標温度を35.0℃に設定した。
【0054】
(実施例)
実施例は、光ファイバの製造装置1を使用して本実施形態に係る光ファイバの製造方法により、温度測定部24(第一温度測定部24A,第二温度測定部24B)と粘度計25(第一粘度計25A、第二粘度計25B)とを用いて、ガラスファイバG1にプライマリ樹脂Pとセカンダリ樹脂Sとが塗布された光ファイバG2を生産した。上記生産は、第一粘度計25Aによって測定されたプライマリ樹脂Pの粘度が第一の目標粘度2.0Pa・sになるように、目標温度の設定値を調整しつつ、また、第二粘度計25Bによって測定されたセカンダリ樹脂Sの粘度が第二の目標粘度2.0Pa・sになるように、目標温度の設定値を調整しつつ実施した。
そして、1か月間に生産された光ファイバG2に対し、被覆径の変動や偏肉による偏肉不良率を測定した。なお、偏肉不良率は、(偏肉調整または偏肉不良で廃却したファイバ長)/(線引投入長)×100[%]で定義した。
上記実施例で測定された偏肉不良率は、0.20%であった。
【0055】
(比較例)
比較例は、光ファイバの製造装置1を使用し、粘度計25(第一粘度計25A、第二粘度計25B)を使用せずに、配管22(第一配管22A、第二配管22B)の外周に設けられた加熱部23(第一加熱部23A、第二加熱部23B)の目標温度を上記最初の目標温度のまま一定にして、ガラスファイバG1にプライマリ樹脂Pとセカンダリ樹脂Sとが塗布された光ファイバG2を生産した。
そして、1か月間に生産された光ファイバG2に対し、被覆径の変動や偏肉による偏肉不良率を測定した。
上記比較例で生産された偏肉不良率は、0.40%であった。
【0056】
以上のように、光ファイバの偏肉不良率は、実施例の方が比較例よりも低くなった。即ち、本開示の実施形態に係る光ファイバの製造装置1および製造方法を用いて光ファイバG2を製造することにより、製造される光ファイバG2の光ファイバの被覆径の変動や偏肉の発生を抑制することができた。
【0057】
以上、本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。また、上記説明した構成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等に変更することができる。
【符号の説明】
【0058】
1:光ファイバの製造装置
3:光ファイバ用樹脂塗布装置
10:樹脂塗布部
10A:第一塗布部
10B:第二塗布部
20:樹脂供給装置
30:流体循環装置
22A:第一配管
22B:第二配管
23A:第一加熱部
23B:第二加熱部
24A:第一温度測定部
24B:第二温度測定部
25A:第一粘度計
251A:検出部
25B:第二粘度計
251B:検出部
26:制御部
27:調整部
31:温調部
G:光ファイバ用母材
G1:ガラスファイバ
G2:光ファイバ