(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-10
(45)【発行日】2023-04-18
(54)【発明の名称】サイドリンクの無線リンクの監視方法、装置及びシステム
(51)【国際特許分類】
H04W 24/08 20090101AFI20230411BHJP
H04W 92/18 20090101ALI20230411BHJP
H04W 4/40 20180101ALI20230411BHJP
H04W 28/10 20090101ALI20230411BHJP
【FI】
H04W24/08
H04W92/18
H04W4/40
H04W28/10
(21)【出願番号】P 2021578056
(86)(22)【出願日】2019-07-10
(86)【国際出願番号】 CN2019095405
(87)【国際公開番号】W WO2021003696
(87)【国際公開日】2021-01-14
【審査請求日】2022-01-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】リ・グオルゥォン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン・ジエヌ
(72)【発明者】
【氏名】ジィ・ポンユィ
(72)【発明者】
【氏名】ワン・シヌ
【審査官】鈴木 重幸
(56)【参考文献】
【文献】特表2017-515425(JP,A)
【文献】vivo,Open issues for Sidelink link failure and release[online],3GPP TSG RAN WG2 #106 R2-1905845,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_106/Docs/R2-1905845.zip>,2019年05月03日
【文献】OPPO,Discussion on RLM for V2X[online],3GPP TSG RAN WG2 #106 R2-1905574,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_106/Docs/R2-1905574.zip>,2019年05月03日
【文献】Fujitsu,RLM/RLF for unicast in NR V2X[online],3GPP TSG RAN WG2 #107 R2-1909996,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_107/Docs/R2-1909996.zip>,2019年08月16日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置に構成された、サイドリンクの無線リンクの監視装置であって、
MAC層においてRRC層に少なくとも1つのサイドリンクの状態及び前記状態に対応するサイドリンク情報を報告する報告部と、
前記RRC層において
無線リンク障害が発生したと見なし、前記RRC層において上層に前記無線リンクが伝送に利用可能ではないこと及び対応するレイヤ2の識別子及び/又はPC5リンク識別子を報告する処理部と、を含む、装置。
【請求項2】
前記サイドリンク情報は、
レイヤ1の識別情報、
リンク情報、
サイドリンクサービスフローの情報、
レイヤ2の識別情報、
上層のリンク識別情報、及び
端末装置の識別情報のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記報告部は前記レイヤ1の識別情報を報告し、前記処理部は前記レイヤ1の識別子を対応するレイヤ2の識別子又は上層のリンク識別子にマッピングし、前記レイヤ2の識別子又は前記上層のリンク識別子に対して無線リンク監視又は無線リンク障害に関する操作を行い、或いは、
前記報告部は前記リンク情報を報告し、前記処理部は前記リンク情報により示されるレイヤ1に関するリンク識別子を上層のリンク識別子にマッピングし、前記上層のリンク識別子に対するリンクに対して無線リンク監視又は無線リンク障害に関する操作を行い、或いは、
前記報告部は前記サイドリンクサービスフローの情報を報告し、前記処理部は前記サイドリンクサービスフローに対して無線リンク監視又は無線リンク障害に関する操作を行い、或いは、
前記報告部は前記レイヤ2の識別情報を報告し、前記処理部は前記レイヤ2の識別子に対応するリンクに対して無線リンク監視又は無線リンク障害に関する操作を行い、或いは、
前記報告部は前記上層のリンク識別情報を報告し、前記処理部は前記上層のリンク識別子に対応するリンクに対して無線リンク監視又は無線リンク障害に関する操作を行い、或いは、
前記報告部は前記端末装置の識別情報を報告し、前記処理部は前記端末装置の識別子に対応する少なくとも1つのユニキャストリンク又は少なくとも1つのサービスフローに対して無線リンク監視又は無線リンク障害に関する操作を行う、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記端末装置が送信側の端末装置である場合、前記レイヤ1の識別子は受信側の端末装置のレイヤ1の識別子であり、前記リンク情報はレイヤ1に関するリンク識別子であり、前記サイドリンクサービスフローの情報はサービスフローのQFI又はPQIであり、前記レイヤ2の識別子は受信側の端末装置のレイヤ2の識別子であり、前記端末装置の識別子は受信側の端末装置の識別子である、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記端末装置が受信側の端末装置である場合、前記レイヤ1の識別子は送信側の端末装置のレイヤ1の識別子であり、前記リンク情報はレイヤ1に関するリンク識別子であり、前記サイドリンクサービスフローの情報はサービスフローのQFI又はPQIであり、前記レイヤ2の識別子は送信側の端末装置のレイヤ2の識別子であり、前記端末装置の識別子は送信側の端末装置の識別子である、請求項2に記載の装置。
【請求項6】
前記報告部が前記レイヤ2の識別情報を報告する場合、前記装置は、
前記MAC層において前記レイヤ2の識別子を取得し、レイヤ1の識別子を対応する前記レイヤ2の識別子にマッピングする第1の取得部、をさらに含む、請求項2に記載の装置。
【請求項7】
第1の取得部が前記レイヤ2の識別子を取得することは、
第1の取得部が前記RRC層からレイヤ2の識別子とレイヤ1の識別子との対応関係を取得し、前記レイヤ1の識別子及び前記対応関係に基づいて前記レイヤ2の識別子を決定すること、又は、
第1の取得部が前記レイヤ1の識別子及び所定のルールに基づいて、前記レイヤ2の識別子を決定すること、を含む、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記報告部が前記上層のリンク識別情報を報告する場合、前記装置は、
前記MAC層において前記上層のリンク識別子を取得し、レイヤ1に関するリンク識別子を対応する前記上層のリンク識別子にマッピングする第2の取得部、をさらに含む、請求項2に記載の装置。
【請求項9】
第2の取得部が前記上層のリンク識別子を取得することは、
第2の取得部が前記RRC層から上層のリンク識別子とレイヤ1に関するリンク識別子との対応関係を取得し、前記レイヤ1に関するリンク識別子及び前記対応関係に基づいて前記上層のリンク識別子を決定すること、又は、
第2の取得部が前記レイヤ1に関するリンク識別子及び所定のルールに基づいて、前記上層のリンク識別子を決定する、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウン
タの値に基づいて、前記MAC層において少なくとも1つのサイドリンクの状態を決定する決定部
であって、前記カウン
タは、事前構成され、或いはネットワーク装置により構成される、
決定部と、
前記端末装置がRRC接続状態にある場合、前記ネットワーク装置により専用のシグナリングを介して構成された前記カウンタを受信し、前記端末装置がRRCアイドル状態又は非アクティブ状態にある場合、前記ネットワーク装置によりシステム情報を介して構成された前記カウンタを受信し、前記端末装置がカバレッジ外である場合、事前構成を介して事前に構成された前記カウンタを受信する受信部、をさらに含む、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記サイドリンクに関する無線リンク監視に関する
前記カウン
タの値が1つ又は複数のグループあり、
前記サイドリンクに関する無線リンク監視に関する
前記カウン
タの値が複数のグループある場合、各ユニキャストリンク、各ピア端末装置又は各サービスフローは、そのうちの1つのグループに対応する、請求項
10に記載の装置。
【請求項12】
前記カウンタは、N310カウンタ及び/又はN311カウンタを
含む、請求項
10に記載の装置。
【請求項13】
前記カウン
タの値は、ユニキャストリンク、ピア端末装置又はサービスフローごとにそれぞれ実行される、請求項
10に記載の装置。
【請求項14】
前記事前構成
又は前記ネットワーク装置の構成に対応する構成情報をPC5 RRCメッセージを介してピア端末装置に送信する送信部、をさらに含む、請求項
10に記載の装置。
【請求項15】
ネットワーク装置に構成された、カウン
タの構成装置であって、
専用のシグナリング又はシステム情報を介して端末装置に構成情報を送信する送信部であって、前記構成情報は、サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウン
タの値を含む、送信部、を含
み、
前記構成情報は、RRC接続状態の端末装置により前記専用のシグナリングを介して受信され、或いは、前記構成情報は、RRCアイドル状態又は非アクティブ状態の端末装置により前記システム情報を介して受信される、装置。
【請求項16】
前記サイドリンクに関する無線リンク監視に関する
前記カウン
タの値が1つ又は複数のグループあり、
前記サイドリンクに関する無線リンク監視に関する
前記カウン
タの値が複数のグループある場合、各ユニキャストリンク、各ピア端末装置又は各サービスフローは、そのうちの1つのグループに対応する、請求項
15に記載の装置。
【請求項17】
前記カウンタは、N310カウンタ及び/又はN311カウンタを
含む、請求項
15に記載の装置。
【請求項18】
端末装置と、ネットワーク装置と、を含む通信システムであって、前記端末装置は、請求項1に記載の装置を含み、且つ/或いは、前記ネットワーク装置は、請求項
15に記載の装置を含む、通信システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施例は、通信分野に関する。
【背景技術】
【0002】
V2X(車両とあらゆるものとの通信:Vehicle-to-Everything communication)サービスで代表される自動車通信サービスは、V2V(車両と車両との通信:Vehicle-to-Vehicle communication)、V2I(車両とインフラストラクチャとの通信:Vehicle-to-Infrastructure communication)、V2P(車両と歩行者との通信:Vehicle-to-Pedestrian communication)などの様々なタイプがある。V2Xサービスは、PC5インターフェース及び/又はUuインターフェースを介して提供することができる。PC5インターフェースを介して伝送されるV2Xサービスは、V2Xサイドリンク(V2X sidelink)通信により提供され、該通信は、端末装置がPC5インターフェースを介して相互に直接通信することができる通信モードである。ロングタームエボリューション(Long Term Evolution:LTE)又は新しい無線(New Radio:NR)では、端末装置は、ネットワークのカバレッジ内又はカバレッジ外にある場合、この通信モードをサポートする。
【0003】
なお、背景技術に関する上記の説明は、単なる本発明の構成をより明確、完全に説明するためのものであり、当業者を理解させるために説明するものである。これらの構成が本発明の背景技術の部分に説明されているから当業者にとって周知の技術であると解釈してはならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の発明者の発見により、第3世代パートナーシッププロジェクト(Third Generation Partnership Project:3GPP)では、NR V2Xに関して、ユニキャスト(unicast)リンクについて、PC5インターフェースでの無線リンク監視(Radio link monitoring:RLM)/無線リンク障害(Radio link failure:RLF)の検出をサポートすることに合意し、次の結論がある。
【0005】
(1)サイドリンク信号の伝送が不規則に発生する場合でも、物理層が上層に周期的な同期(In synchronization:IS)/非同期(Out of synchronization:OOS)の指示を提供すると想定される。
【0006】
(2)RAN 2の観点から、送信側装置と受信側装置の両方がRLM/RLF検出メカニズムを実行する。
【0007】
従って、端末装置が複数の端末装置にV2Xサービスを送信する場合、又は端末装置が複数の端末装置により送信されたV2Xサービスを受信する場合、端末装置は、複数のPC5接続又はPC5無線リンクに対してRLM/RLF検出を行う場合がある。物理層により報告された異なるピア(peer)端末装置についての同期/非同期の指示が混在している場合、端末装置はRLM/RLF検出を正しく行うことができなくなる。
【0008】
上記の問題の少なくとも1つ、又は他の同様な問題を解決するために、本発明の実施例は、PC5インターフェースでのRLM/RLF検出を行う際に、異なる送信側装置、受信側装置、PC5無線リンク又はPC5サービスフローなどについての同期/非同期の指示又は他のリンク状態を区別するように、送信側装置、受信側装置、PC5無線リンク又はPC5サービスフローなどの情報を考慮することで、RLM/RLF検出を正しく行うことができる、サイドリンクの無線リンクの監視方法、装置及びシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施例の第1の態様では、端末装置に適用される、サイドリンクの無線リンクの監視方法であって、物理層が上位層に少なくとも1つのサイドリンクの状態及び前記状態に対応するサイドリンク情報を報告するステップと、前記上位層が前記サイドリンク情報に基づいて無線リンク監視又は無線リンク障害に関する操作を行うステップと、を含む、方法を提供する。
【0010】
本発明の実施例の第2の態様では、ネットワーク装置に適用される、カウンタ及びタイマの構成方法であって、ネットワーク装置が専用のシグナリング又はシステム情報を介して端末装置に構成情報を送信するステップであって、前記構成情報は、サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値を含み、前記サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値は、ユニキャストリンクについて構成され、或いはピア端末装置について構成され、或いはサービスフローについて構成される、ステップ、を含む、方法を提供する。
【0011】
本発明の実施例の第3の態様では、端末装置に構成された、サイドリンクの無線リンクの監視装置であって、物理層において上位層に少なくとも1つのサイドリンクの状態及び前記状態に対応するサイドリンク情報を報告する報告部と、上位層において前記サイドリンク情報に基づいて無線リンク監視又は無線リンク障害に関する操作を行う処理部と、を含む、装置を提供する。
【0012】
本発明の実施例の第4の態様では、ネットワーク装置に構成された、カウンタ及びタイマの構成装置であって、専用のシグナリング又はシステム情報を介して端末装置に構成情報を送信する送信部であって、前記構成情報は、サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値を含み、前記サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値は、ユニキャストリンクについて構成され、或いはピア端末装置について構成され、或いはサービスフローについて構成される、送信部、を含む、装置を提供する。
【0013】
本発明の実施例の第5の態様では、上記の実施例の第3の態様に記載の装置を含む、端末装置を提供する。
【0014】
本発明の実施例の第6の態様では、上記の実施例の第4の態様に記載の装置を含む、ネットワーク装置を提供する。
【0015】
本発明の実施例の第7の態様では、上記の実施例の第5態様に記載の端末装置と、上記の実施例の第6態様に記載のネットワーク装置と、を含む通信システムを提供する。
【0016】
本発明の実施例の他の態様では、コンピュータ読み取り可能なプログラムであって、端末装置において該プログラムを実行する際に、コンピュータに前記端末装置において上記の実施例の第1の態様に記載の方法を実行させる、プログラムをさらに提供する。
【0017】
本発明の実施例の他の態様では、コンピュータ読み取り可能なプログラムが記憶されている記憶媒体であって、該プログラムを実行する際に、コンピュータに端末装置において実施例の第1の態様に記載の方法を実行させる、記憶媒体をさらに提供する。
【0018】
本発明の実施例の他の態様では、コンピュータ読み取り可能なプログラムであって、ネットワーク装置において該プログラムを実行する際に、コンピュータに前記ネットワーク装置において上記の実施例の第2の態様に記載の方法を実行させる、プログラムをさらに提供する。
【0019】
本発明の実施例の他の態様では、コンピュータ読み取り可能なプログラムが記憶されている記憶媒体であって、該プログラムを実行する際に、コンピュータにネットワーク装置において実施例の第2の態様に記載の方法を実行させる、記憶媒体をさらに提供する。
【0020】
本発明の実施例の有利な効果の1つとしては、本発明の実施例の方法、装置又はシステムによれば、物理層が上位層にsidelinkの状態を報告する際に、該状態に対応するsidelink情報を併せて報告することで、異なるピアユーザ装置、ユニキャストリンク又はサービスフローに対応する無線リンクの品質を区別することができるため、異なるピアユーザ装置、ユニキャストリンク又はサービスフローについてRLM/RLF検出を正しく行うことができる。
【0021】
下記の説明及び図面に示すように、本発明の特定の実施形態が詳細に開示され、本発明の原理を採用できる方式が示される。なお、本発明の実施形態の範囲はこれらに限定されない。本発明の実施形態は、添付される特許請求の範囲の要旨及び項目の範囲内において、変更されたもの、修正されたもの及び均等的なものを含む。
【0022】
1つの実施形態に記載された特徴及び/又は示された特徴は、同一又は類似の方式で1つ又はさらに多くの他の実施形態で用いられてもよいし、他の実施形態における特徴と組み合わせてもよいし、他の実施形態における特徴に代わってもよい。
【0023】
なお、本文では、用語「含む/有する」は、特徴、部材、ステップ又は構成要件が存在することを意味し、一つ又は複数の他の特徴、部材、ステップ又は構成要件の存在又は付加を排除しない。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本発明の実施例の1つの図面及び1つの実施形態に記載された要素及び特徴は、1つ又はさらに多くの図面又は実施形態に示された要素及び特徴と組み合わせてもよい。また、図面において、類似の符号は複数の図面における対応する素子を示し、1つ以上の実施形態に用いられる対応素子を示してもよい。
【0025】
含まれる図面は、本発明の実施例をさらに理解するために用いられ、明細書の一部を構成し、本発明の実施形態を例示するために用いられ、文言の記載と共に本発明の原理を説明する。なお、以下に説明される図面は、単なる本発明の一部の実施例であり、当業者にとっては、これらの図面に基づいて他の図面を容易に想到できる。
【
図1】本発明の実施例の1つのシナリオの概略図である。
【
図3】UEAとUEBとの間のユニキャストリンク及びサービスフローの概略図である。
【
図7】本発明の実施例5の端末装置の概略図である。
【
図8】本発明の実施例6のネットワーク装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本発明の上記及び他の特徴は以下の説明により明らかになる。明細書及び図面において、本発明の特定の実施形態が詳細に開示され、本発明の原理を採用できる実施形態の一部が示される。なお、本発明は説明される実施形態に限定されない。本発明は、添付される特許請求の範囲内の全ての変更されたもの、変形されたもの及び均等的なものを含む。以下は、図面を参照しながら本発明の各実施形態を説明する。これらの実施形態は単なる例示的なものであり、本発明を制限するものではない。
【0027】
本発明の実施例では、用語「第1」、「第2」などは、タイトルで異なる要素を区別するために用いられるが、これらの要素の空間的配列又は時間的順序などを表すものではなく、これらの要素はこれらの用語に制限されない。用語「及び/又は」は、関連するリストに列挙された用語の1つ又は複数のうち何れか1つ及び全ての組み合わせを含む。用語「含む」、「包括する」、「有する」などは、列挙された特徴、要素、素子又は構成部材の存在を意味するが、1つ又は複数の他の特徴、要素、素子又は構成部材の存在又は追加を排除するものではない。
【0028】
本発明の実施例では、単数形の「1つ」、「該」などは複数形を含み、「1種類」又は「1類」と広義的に理解されるべきであり、「1個」に限定されない。また、用語「前記」は、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、単数形及び複数形両方を含むと理解されるべきである。また、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、用語「に記載の」は「少なくとも一部に記載の」と理解されるべきであり、用語「に基づいて」は「少なくとも一部に基づいて」と理解されるべきである。
【0029】
本発明の実施例では、用語「通信ネットワーク」又は「無線通信ネットワーク」は、例えばロングタームエボリューション(LTE:Long Term Evolution)、進化したロングタームエボリューション(LTE-A、LTE-Advanced)、広帯域符号分割多元接続(WCDMA(登録商標):Wideband Code Division Multiple Access)、高速パケットアクセス(HSPA:High-Speed Packet Access)などの任意の通信規格に適合するネットワークを意味してもよい。
【0030】
また、通信システムにおける装置間の通信は、任意の段階の通信プロトコルに従って行われてもよく、該通信プロトコルは、例えば1G(generation)、2G、2.5G、2.75G、3G、4G、4.5G、及び将来の6G等、及び/又は現在の既知の他の通信プロトコル若しくは将来開発される他の通信プロトコルを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0031】
本発明の実施例では、用語「ネットワーク装置」は、例えば通信システムに端末装置をアクセスさせて該端末装置にサービスを提供する通信システム内の装置を意味する。ネットワーク装置は、基地局(BS:Base Station)、アクセスポイント(AP:Access Point)、送受信ポイント(TRP:Transmission Reception Point)、ブロードキャスト送信機、モビリティ管理エンティティ(MME:Mobile Management Entity)、ゲートウェイ、サーバ、無線ネットワークコントローラ(RNC:Radio Network Controller)、基地局コントローラ(BSC:Base Station Controller)などを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0032】
そのうち、基地局は、ノードB(NodeB又はNB)、進化ノードB(eNodeB又はeNB)、及び5G基地局(gNB)など、並びにリモート無線ヘッド(RRH:Remote Radio Head)、リモート無線ユニット(RRU:Remote Radio Unit)、中継装置(relay)又は低電力ノード(例えばfemto、picoなど)を含んでもよいが、これらに限定されない。また、用語「基地局」はそれらの機能の一部又は全てを含んでもよく、各基地局は特定の地理的エリアに対して通信カバレッジを提供してもよい。用語「セル」は、該用語が使用されるコンテキストに応じて、基地局及び/又はそのカバレッジエリアを意味してもよい。
【0033】
本発明の実施例では、用語「ユーザ装置」(UE:User Equipment)又は用語「端末装置」(TE:Terminal Equipment)は、例えばネットワーク装置を介して通信ネットワークにアクセスし、ネットワークサービスを受ける装置を意味する。端末装置は、固定的なもの又は移動的なものであってもよく、移動局(MS:Mobile Station)、端末、加入者ステーション(SS:Subscriber Station)、アクセス端末(AT:Access Terminal)、ステーションなどと称されてもよい。
【0034】
そのうち、端末装置は、携帯電話(Cellular Phone)、パーソナルデジタルアシスタント(PDA:Personal Digital Assistant)、無線変復調装置、無線通信装置、ハンドヘルドデバイス、マシンタイプ通信装置、ラップトップコンピュータ、コードレス電話、スマートフォン、スマートウォッチ、デジタルカメラなどを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0035】
また、例えば、モノのインターネット(IoT:Internet of Things)などのシナリオでは、ユーザ装置は、監視又は測定を行う機器又は装置であってもよく、例えばマシンタイプ通信(MTC:Machine Type Communication)端末、車載通信端末、デバイスツーデバイス(D2D:Device to Device)端末、マシンツーマシン(M2M:Machine to Machine)端末などを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0036】
以下は、一例を参照しながら本発明の実施例のシナリオを説明するが、本発明はこれに限定されない。
【0037】
図1は、本発明の実施例の1つのシナリオの概略図である。
図1に示すように、UE2は、UE1及びUE4からのsidelinkでのV2Xユニキャストサービスを受信する。UE2は、2つのユニキャストリンク(SL unicast 3及びSL unicast 4)についてリンク状態の検出を正しく行うように、UE1との間の無線リンク(SL unicast 3のRLM/RLF検出と、UE4との間の無線リンク(SL unicast 4)のRLM/RLF検出とを区別する必要がある。また、UE1とUE3(UE pair:UEペア)の間に2つのsidelinkユニキャストリンク、即ちSL unicast 1及びSL unicast 2がある。このUEペア間の無線チャネル品質がこの2つのUE間の全てのunicastリンクのチャネル品質を表すことができるため、このUEペア間についてRLM/RLF検出を行う場合、ピアUEに対してのみ行ってもよい。2つのUEの相対速度が比較的大きい場合、又は異なるunicastリンクの伝送が時間的に比較的分散している場合、異なるunicastリンクの無線チャネル品質に一定の差異がある可能性があるため、unicastリンク又はunicastリンクにおけるQoS flowのサービス品質をさらに区別する必要がある。unicastリンク又はQoS flowごとに、RLM/RLFに関する操作を個別に行ってもよい。
【0038】
以下は、図面を参照しながら本発明の各実施例を説明する。これらの実施例は単なる例示的なものであり、本発明を限定するものではない。
【0039】
<実施例1>
本実施例はサイドリンクの無線リンクの監視方法を提供し、該方法は端末装置に適用される。
図2は、本実施例のサイドリンクの無線リンクの監視方法の概略図である。
図2に示すように、該方法は以下のステップを含む。
【0040】
ステップ201:物理層は上位層に少なくとも1つのサイドリンクの状態及び該状態に対応するサイドリンク情報を報告する。
【0041】
ステップ202:該上位層は該サイドリンク情報に基づいて無線リンク監視(RLM)又は無線リンク障害(RLF)に関する操作を行う。
【0042】
本発明の実施例では、物理層が上位層にサイドリンクの状態を報告する際に、該状態に対応するサイドリンク情報を併せて報告することで、異なるサイドリンクでの無線品質を区別することができるため、端末装置がRLM/RLFに関する操作を正しく実行することができる。該方法の実施が簡単であり、標準への影響が少ない。
【0043】
本発明の実施例において、ステップ201において、上記の状態は、同期(IS)指示であってもよいし、非同期(OOS)指示であってもよく、伝送に利用可能(available for transmission)であってもよいし、伝送に利用不可(unavailable for transmission)であってもよく、QoS要求を満たしてもよいし、満たさなくてもよい。本実施例はこれらに限定されず、sidelinkの状態を反映できる限り、全てのものは本発明の範囲に含まれる。また、ステップ201において、1つ又は複数の実施例では、該サイドリンク情報は、レイヤ1の識別(L1 ID)情報、リンク情報、サイドリンクサービスフローの情報、レイヤ2の識別(L2 ID)情報、上層のリンク識別情報、及び端末装置識別情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0044】
少なくとも1つの実施例では、ステップ201において、報告部が該レイヤ1の識別情報を報告する場合、ステップ202において、上位層は、該レイヤ1の識別子を対応するレイヤ2の識別子又は上層のリンク識別子にマッピングし、該レイヤ2の識別子又は該上層のリンク識別子に対して無線リンク監視又は無線リンク障害に関する操作を行う。
【0045】
少なくとも1つの実施例では、ステップ201において、報告部が該リンク情報を報告する場合、ステップ202において、上位層は、該リンク情報により示されるレイヤ1に関するリンク識別子を上層のリンク識別子にマッピングし、該上層のリンク識別子に対するリンクに対して無線リンク監視又は無線リンク障害に関する操作を行う。ここで、レイヤ1に関するリンク識別子は、上位層により物理層に事前構成されてもよい。
【0046】
少なくとも1つの実施例では、ステップ201において、物理層が該サイドリンクサービスフローの情報を報告する場合、ステップ202において、上位層は、該サイドリンクサービスフローに対して無線リンク監視又は無線リンク障害に関する操作を行う。
【0047】
少なくとも1つの実施例では、ステップ201において、物理層が該レイヤ2の識別情報を報告する場合、ステップ202において、上位層は、該レイヤ2の識別子に対応するリンクに対して無線リンク監視又は無線リンク障害に関する操作を行う。
【0048】
本実施例では、物理層は、L1 IDを把握するだけではなく、L2 IDをさらに取得し、L1 IDを対応するL2 IDにマッピングしてもよい。
【0049】
1つの実施例では、物理層は、上位層からレイヤ2の識別子とレイヤ1の識別子との対応関係を取得し、該レイヤ1の識別子及び該対応関係に基づいて該レイヤ2の識別子を決定する。即ち、上位層は、L2 IDとL1 IDとの対応関係、例えば、L2 IDとL1 IDとのマッピングテーブルを物理層に通知し、物理層は、これによって上記のレイヤ2の識別子を取得する。ここで、上位層は、RRC層、MAC層又はV2X層であってもよく、本発明はこれらに限定されない。
【0050】
もう1つの実施例では、物理層は、該レイヤ1の識別子及び所定のルールに基づいて、該レイヤ2の識別子を決定する。例えば、予め設定されたルールは、L2 IDの下位のX個のビットがL1 IDであり、残りのビットが0又は1で埋められることである。また、例えば、所定のルールは、L2 IDがL1 IDから特定の関数に従って算出されることである。
【0051】
少なくとも1つの実施例では、ステップ201において、物理層が該上層のリンク識別情報を報告する場合、ステップ202において、上位層は、該上層のリンク識別子に対応するリンクに対して無線リンク監視又は無線リンク障害に関する操作を行う。
【0052】
本実施例では、物理層は、L1 IDを把握するだけではなく、上層のリンク識別子をさらに取得し、レイヤ1に関するリンク識別子を対応する上層のリンク識別子にマッピングする。
【0053】
1つの実施例では、物理層は、上位層(例えば、RRC層、MAC層又はV2X層)から上層のリンク識別子とレイヤ1に関するリンク識別子との対応関係を取得し、レイヤ1に関するリンク識別子及び該対応関係に基づいて上層のリンク識別子を決定する。ここで、対応関係は、上記の対応関係と同様であり、ここでその説明を省略する。
【0054】
もう1つの実施例では、物理層が該レイヤ1に関するリンク識別子及び所定のルールに基づいて、該上層のリンク識別子を決定する。ここで、所定のルールは、上記の所定のルールと同様であり、ここでその説明を省略する。
【0055】
少なくとも1つの実施例では、ステップ201において、物理層が該端末装置の識別情報を報告する場合、ステップ202において、上位層は、端末装置の識別子に対応する少なくとも1つのユニキャストリンク又は少なくとも1つのサービスフローに対して無線リンク監視又は無線リンク障害に関する操作を行う。
【0056】
本実施例では、端末装置の識別情報は、端末装置のコンテキスト識別子であってもよいが、本発明はこれに限定されない。該コンテキスト識別子は、アクセス層により割り当てられた識別子であってもよいし、複数のL2 IDのうちの1つであってもよい。
【0057】
本実施例では、異なるユニキャスト(unicast)リンクは異なるサービス要求を有する可能性があり、ユニキャストリンクにおける異なるサービスフロー(QoS Flow)も異なるサービス要求を有する可能性がある。
図3は、UEAとUEBとの間のユニキャストリンク及び各ユニキャストリンクにおける異なるサービスフローを示している。
図3に示すように、UEAとUEBとの間には2つのユニキャストリンク、即ちPC5 Unicast link 1及びPC5 Unicast link 2がある。ここで、PC5 Unicast link 1には、3つのサービスフロー、即ちPC5 QoS Flow #1、PC5 QoS Flow #2及びPC5 QoS Flow #3がある。PC5 Unicast link 2には、2つのサービスフロー、即ちPC5 QoS Flow #4及びPC5 QoS Flow #5がある。上位層は、各unicast linkについてRLM/RLFに関する操作をそれぞれ行ってもよいし、各QoS FlowについてRLM/RLFに関する操作を行ってもよい。各unicast linkについてRLM/RLFに関する操作をそれぞれ行うことは、上記の実施例で説明されたものと同様であり、ここでその説明を省略する。
【0058】
例えば、受信側の端末装置の場合は、物理層は、対応するQoS Flowを識別するために、SCI(Sidelink Control Information:サイドリンク制御情報)で搬送されるQoS FlowのQFI(QoSフロー識別子:QoS Flow ID)、PQI(PC5 5G QoS Identifier:PC5 5QI)又は優先順位の情報を解析してもよい。送信側の端末装置の場合は、物理層又はMAC層は、同期又は非同期を判断するために、送信された各QoS Flowについて統計を取り、例えば該QoS Flowを含むMAC PDUにより送信されたACK/NACK情報について統計を取ってもよい。
【0059】
本発明の実施例では、レイヤ1 識別情報は、端末装置を一意に識別する。これによって、複数のレイヤ2の識別子が同一のレイヤ1の識別子に対応する場合、例えばL1 IDがL2 IDの下位の8ビットである場合、物理層が同期/非同期を判断する際に複数のリンクを混在させることによりRLM及びRLFに関する操作を正しく行うことができないという問題を回避することができる。
【0060】
1つの実施例では、端末装置が送信側の端末装置である場合、該レイヤ1の識別子は受信側の端末装置のレイヤ1の識別子、例えば送信側のサイドリンクデータに対応するL1 destination IDであり、該リンク情報はレイヤ1に関するリンク識別子であり、該サイドリンクサービスフローの情報はサービスフローのQFI又はPQIであり、該レイヤ2の識別子は受信側の端末装置のレイヤ2の識別子、例えばsource L2 ID又はdestination L2 IDであり、該端末装置の識別子は受信側の端末装置の識別子である。
【0061】
もう1つの実施例では、端末装置が受信側の端末装置である場合、該レイヤ1の識別子は送信側の端末装置のレイヤ1の識別子、例えば受信されたSCIから取得されたsource L1 IDであり、該リンク情報はレイヤ1に関するリンク識別子であり、該サイドリンクサービスフローの情報はサービスフローのQFI又はPQIであり、該レイヤ2の識別子は送信側の端末装置のレイヤ2の識別子であり、該端末装置の識別子は送信側の端末装置の識別子である。
【0062】
上記の物理層の操作は、MAC層により実行されてもよい。
【0063】
本発明の実施例では、ステップ202において、上位層は、該サイドリンク情報に基づいて無線リンク監視を行い、対応する無線リンクにRLFが発生したと確認された場合、上位層は、無線リンク障害に関する操作を行ってもよい。例えば、上位層は、サイドリンクにおける該無線リンクが伝送に利用可能(available for transmission)であるか否か、又はQoS要求を満たすか否かなど、並びに該無線リンクに対応するレイヤ2の識別子及び/又はPC5リンク識別子及び/又はサービスフローのQFI及び/又はサービスフローのPQIを上層に報告してもよい。ここで、上位層(higher layer)は、アクセス層よりも上位の層、例えばRRC層であってもよい。上層(upper layer)は、非アクセス層、例えばV2X層であってもよい。本実施例はこれに限定されず、例えば、上位層は、MAC層、RLC層、PDCP層又はSDAP層であってもよく、対応する上層は、アプリケーション層(Application layer)であってもよい。
【0064】
本発明の実施例では、ステップ202において、上位層は、事前構成され、或いはネットワーク装置により構成されたサイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値に基づいて、該無線リンク監視又は無線リンク障害に関する操作を行ってもよい。ここで、該サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値は、ユニキャストリンク(unicast link)について構成され、例えばPC5 link identifierについて構成されてもよいし、ピア端末装置について構成され、例えばsource L2 ID、destination L2 ID、source L1 ID又はdestination L1 IDについて構成されてもよいし、サービスフロー(QoS flow)について構成され、例えばQFI又はPQIについて構成されてもよいが、本実施例はこれらに限定されない。
【0065】
1つ又は複数の実施例では、該サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値が1つ又は複数のグループあってもよい。該サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値が1つのグループある場合、各ユニキャストリンク、各ピア端末装置又は各サービスフローは、同一のカウンタ及び/又はタイマの値に対応する。該サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値が複数のグループある場合、各ユニキャストリンク、各ピア端末装置又は各サービスフローは、そのうちの1つのグループに対応する。これよって、異なる粒度を使用して該サイドリンクに関連する無線リンクを監視することができ、無線リンクの品質が特定のユニキャストリンク又は特定のサービスのQoS要求を満たしていない場合、上層にこの情報を通知して、上層により該ユニキャストリンク又はサービスを解放することができる。
【0066】
例えば、事前構成され、或いはネットワーク装置の構成に対応する構成情報は、端末装置の識別子(アクセス層の識別子であってもよい)、L2の識別子、L1の識別子、又はユニキャストリンクの識別子若しくはサービスフローに対応するカウンタ及び/若しくはタイマの値を含んでもよい。
【0067】
また、例えば、事前構成され、或いはネットワーク装置の構成に対応する構成情報は、1つのセットのカウンタ及び/又はタイマの値のみを含んでもよく、該値は全ての状況に適用される。
【0068】
また、例えば、事前構成され、或いはネットワーク装置の構成に対応する構成情報は、各ユニキャストリンク、ピア端末装置又はサービスフローに対応する閾値、例えば同期閾値(Qin)、非同期閾値(Qout)、ブロックエラー率(Block error rate:BLER)などを含んでもよい。端末装置の物理層は、各ユニキャストリンク、ピア端末装置又はサービスフローに対応する閾値に基づいて、該ユニキャストリンク、ピア端末装置又はサービスフローの状態を判断する。
【0069】
本発明の実施例では、上記のカウンタ及び/又はタイマの値は、ユニキャストリンク、ピア端末装置又はサービスフローごとにそれぞれ実行される。
【0070】
本発明の実施例では、事前構成され、或いはネットワーク装置の構成に対応する構成情報は、PC5 RRCメッセージを介して端末装置によりピア端末装置に送信されてもよい。
【0071】
本発明の実施例では、サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値の構成方法に限定されない。上述したように、カウンタ及び/又はタイマの値は、事前構成されてもよいし、ネットワーク装置により構成されてもよい。例えば、1つの実施例では、ネットワーク装置は、専用のシグナリング又はシステム情報を介して該サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値を構成する。即ち、ネットワーク装置は、専用のシグナリング又はシステム情報を介して構成情報を送信し、該構成情報は該サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値を含む。この場合、端末装置は、ネットワーク装置により専用のシグナリング又はシステム情報を介して送信された構成情報を受信してもよい。
【0072】
例えば、カバレッジ内のRRC接続状態の端末装置(in-coverage RRC connected UE)の場合は、ネットワーク装置は、専用のシグナリングを介して該端末装置のために該カウンタ及び/又はタイマ値を構成してもよい。カバレッジ内のRRCアイドル状態又は非アクティブ状態の端末装置(in-coverage RRC idle/inactive UE)の場合は、ネットワーク装置は、システム情報を介して該カウンタ及び/又はタイマ値を構成してもよい。カバレッジ外の端末装置(out-of-coverage UE)の場合は、該カウンタ及び/又はタイマの値を事前に構成してもよい。
【0073】
本発明の実施例では、該カウンタは、Uuインターフェースと同様のN310カウンタ及び/又はN311カウンタを含み、該タイマは、T310タイマを含む。N310カウンタ、N311カウンタ、及びT310タイマは、標準で一般的に使用されるカウンタ/タイマであるが、本実施例はこれらに限定されない。
【0074】
本発明の実施例の方法によれば、異なるサイドリンクでの無線品質を区別することができるため、端末装置がRLM/RLFに関する操作を正しく実行することができる。該方法の実施が簡単であり、標準への影響が少ない。
【0075】
<実施例2>
本実施例は、カウンタ及びタイマの構成方法を提供し、該方法はネットワーク装置に適用される。該方法は、実施例1の方法に対応するネットワーク側の処理であり、実施例1と同様な内容についてその説明を省略する。
【0076】
図4は、本発明の実施例2のカウンタ及びタイマの構成方法の概略図である。
図4に示すように、該方法は以下のステップを含む。
【0077】
ステップ401:ネットワーク装置は専用のシグナリング又はシステム情報を介して端末装置に構成情報を送信する。該構成情報は、サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値を含み、該サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値は、ユニキャストリンクについて構成され、或いはピア端末装置について構成され、或いはサービスフローについて構成される。
【0078】
少なくとも1つの実施例では、該サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値が1つ又は複数のグループあってもよい。該サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値が1つのグループある場合、各ユニキャストリンク、各ピア端末装置又は各サービスフローは、同一のカウンタ及び/又はタイマの値に対応する。該サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値が複数のグループある場合、各ユニキャストリンク、各ピア端末装置又は各サービスフローは、そのうちの1つのグループに対応する。
【0079】
少なくとも1つの実施例では、該カウンタは、Uuインターフェースと同様のN310カウンタ及び/又はN311カウンタを含み、該タイマは、T310タイマを含む。
【0080】
該カウンタ及び/又はタイマの内容は、実施例1で詳細に説明されており、ここでその説明を省略する。
【0081】
少なくとも1つの実施例では、該構成情報は、各ユニキャストリンク、ピア端末装置又はサービスフローに対応する閾値を含んでもよい。端末装置の物理層は、各ユニキャストリンク、ピア端末装置又はサービスフローに対応する閾値に基づいて、該ユニキャストリンク、ピア端末装置又はサービスフローの無線リンクの状態を判断してもよい。
【0082】
少なくとも1つの実施形態では、該カウンタ及び/又はタイマの値は、ユニキャストリンク、ピア端末装置又はサービスフローごとにそれぞれ実行される。
【0083】
少なくとも1つの実施形態では、該構成情報は、端末装置によりPC5 RRCメッセージを介してピア端末装置に送信されてもよい。
【0084】
本発明の実施例の方法によれば、異なる粒度を使用して該サイドリンクに関連する無線リンクを監視することができ、無線リンクの品質が特定のユニキャストリンク又は特定のサービスのQoS要求を満たしていない場合、上層にこの情報を通知して、上層により該ユニキャストリンク又はサービスを解放することができる。
【0085】
<実施例3>
本実施例は、サイドリンクの無線リンクの監視装置を提供し、該装置は端末装置に適用される。該装置の問題解決の原理は実施例1の方法と類似するため、その具体的な実施は実施例1の方法の実施を参考してもよく、同様な内容について説明を省略する。
【0086】
図5は、本発明の実施例3のサイドリンクの無線リンクの監視装置500の概略図である。
図5に示すように、サイドリンクの無線リンクの監視装置500は、報告部501及び処理部502を含む。報告部501は、物理層において上位層に少なくとも1つのサイドリンクの状態及び該状態に対応するサイドリンク情報を報告する。処理部502は、上位層において該サイドリンク情報に基づいて無線リンク監視又は無線リンク障害に関する操作を行う。
【0087】
少なくとも1つの実施例では、該サイドリンク情報は、レイヤ1の識別情報、リンク情報、サイドリンクサービスフローの情報、レイヤ2の識別情報、上層のリンク識別情報、及び端末装置の識別情報のうちの少なくとも1つを含む。
【0088】
少なくとも1つの実施例では、報告部501は該レイヤ1の識別情報を報告し、処理部502は該レイヤ1の識別子を対応するレイヤ2の識別子又は上層のリンク識別子にマッピングし、該レイヤ2の識別子又は該上層のリンク識別子に対して無線リンク監視又は無線リンク障害に関する操作を行う。
【0089】
少なくとも1つの実施例では、報告部501はリンク情報を報告し、処理部502は該リンク情報により示されるレイヤ1に関するリンク識別子を上層のリンク識別子にマッピングし、該上層のリンク識別子に対するリンクに対して無線リンク監視又は無線リンク障害に関する操作を行う。
【0090】
少なくとも1つの実施例では、報告部501は該サイドリンクサービスフローの情報を報告し、処理部502は該サイドリンクサービスフローに対して無線リンク監視又は無線リンク障害に関する操作を行う。
【0091】
少なくとも1つの実施例では、報告部501は該レイヤ2の識別情報を報告し、処理部502は該レイヤ2の識別子に対応するリンクに対して無線リンク監視又は無線リンク障害に関する操作を行う。
【0092】
本実施例では、
図5に示すように、サイドリンクの無線リンクの監視装置500は、第1の取得部503をさらに含む。
【0093】
第1の取得部503は、物理層において該レイヤ2の識別子を取得し、レイヤ1の識別子を対応する該レイヤ2の識別子にマッピングする。例えば、第1の取得部503は、上位層からレイヤ2の識別子とレイヤ1の識別子との対応関係を取得し、該レイヤ1の識別子及び該対応関係に基づいて該レイヤ2の識別子を決定する。また、例えば、第1の取得部503は、該レイヤ1の識別子及び所定のルールに基づいて、該レイヤ2の識別子を決定する。
【0094】
少なくとも1つの実施例では、報告部501は該上層のリンク識別情報を報告し、処理部502は上層のリンク識別子に対応するリンクに対して無線リンク監視又は無線リンク障害に関する操作を行う。
【0095】
本実施例では、
図5に示すように、サイドリンクの無線リンクの監視装置500は、第2の取得部504をさらに含む。
【0096】
第2の取得部504は、物理層において該上層のリンク識別子を取得し、レイヤ1に関するリンク識別子を対応する該上層のリンク識別子にマッピングする。例えば、第2の取得部504は、該上位層から上層のリンク識別子とレイヤ1に関するリンク識別子との対応関係を取得し、該レイヤ1に関するリンク識別子及び該対応関係に基づいて該上層のリンク識別子を決定する。また、例えば、第2の取得部504は、該レイヤ1に関するリンク識別子及び所定のルールに基づいて、該上層のリンク識別子を決定する。
【0097】
少なくとも1つの実施例では、報告部501は該端末装置の識別情報を報告し、処理部502は端末装置の識別子に対応する少なくとも1つのユニキャストリンク又は少なくとも1つのサービスフローに対して無線リンク監視又は無線リンク障害に関する操作を行う。
【0098】
本発明の実施例では、該レイヤ1の識別情報は、端末装置を一意に識別する。
【0099】
少なくとも1つの実施例では、端末装置が送信側の端末装置である場合、該レイヤ1の識別子は受信側の端末装置のレイヤ1の識別子であり、該リンク情報はレイヤ1に関するリンク識別子であり、該サイドリンクサービスフローの情報はサービスフローのQFI又はPQIであり、該レイヤ2の識別子は受信側の端末装置のレイヤ2の識別子であり、該端末装置の識別子は受信側の端末装置の識別子である。
【0100】
少なくとも1つの実施例では、端末装置が受信側の端末装置である場合、該レイヤ1の識別子は送信側の端末装置のレイヤ1の識別子であり、該リンク情報はレイヤ1に関するリンク識別子であり、該サイドリンクサービスフローの情報はサービスフローのQFI又はPQIであり、該レイヤ2の識別子は送信側の端末装置のレイヤ2の識別子であり、該端末装置の識別子は送信側の端末装置の識別子である。
【0101】
本発明の実施例では、物理層で実行される上記の操作は、MAC層で実行されてもよく、操作方式は物理層のものと同様であり、ここでその説明を省略する。
【0102】
本発明の実施例では、処理部502が無線リンク障害に関する操作を行うことは、処理部502が上層に該無線リンクの状態、並びに対応するレイヤ2の識別子及び/又はPC5リンク識別子及び/又はサービスフローのQFI及び/又はサービスフローのPQIを報告することを含む。
【0103】
本発明の実施例では、処理部502が無線リンク監視又は無線リンク障害に関する操作を行うことは、処理部502が事前構成され、或いはネットワーク装置により構成されたサイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値に基づいて、該無線リンク監視又は無線リンク障害に関する操作を行うことを含む。本発明の実施例では、該サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値は、ユニキャストリンクについて構成され、或いはピア端末装置について構成され、或いはサービスフローについて構成される。
【0104】
少なくとも1つの実施例では、該サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値が1つ又は複数のグループある。該サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値が1つのグループある場合、各ユニキャストリンク、各ピア端末装置又は各サービスフローは、同一のカウンタ及び/又はタイマの値に対応する。該サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値が複数のグループある場合、各ユニキャストリンク、各ピア端末装置又は各サービスフローは、そのうちの1つのグループに対応する。
【0105】
本発明の実施例では、該サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値がネットワーク装置により構成される場合、
図5に示すように、サイドリンクの無線リンクの監視装置500は、受信部505をさらに含む。
【0106】
受信部505は、専用のシグナリング又はシステム情報を介してネットワーク装置により送信された構成情報を受信する。該構成情報は、該サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値を含む。
【0107】
少なくとも1つの実施例では、該カウンタは、N310カウンタ及び/又はN311カウンタを含み、該タイマは、T310タイマを含む。
【0108】
少なくとも1つの実施例では、事前構成され、或いはネットワーク装置の構成に対応する構成情報は、各ユニキャストリンク、ピア端末装置又はサービスフローに対応する閾値を含んでもよい。処理部502は、各ユニキャストリンク、ピア端末装置又はサービスフローに対応する閾値に基づいて、該ユニキャストリンク、ピア端末装置又はサービスフローの無線リンクの状態を判断してもよい。
【0109】
少なくとも1つの実施例では、該カウンタ及び/又はタイマの値は、ユニキャストリンク、ピア端末装置又はサービスフローごとにそれぞれ実行される。
【0110】
少なくとも1つの実施例では、サイドリンクの無線リンクの監視装置500は、送信部506をさらに含む。
【0111】
送信部506は、事前構成され、或いはネットワーク装置の構成に対応する構成情報をPC5 RRCメッセージを介してピア端末装置に送信する。
【0112】
本発明の実施例の装置によれば、異なるサイドリンクでの無線品質を区別することができるため、端末装置がRLM/RLFに関する操作を正しく実行することができる。該装置の実施が簡単であり、標準への影響が少ない。
【0113】
<実施例4>
本実施例は、カウンタ及びタイマの構成装置を提供し、該装置はネットワーク装置に適用される。該装置の問題解決の原理は実施例2の方法と類似するため、その具体的な実施は実施例2の方法の実施を参考してもよく、同様な内容について説明を省略する。
【0114】
図6は、本発明の実施例4のカウンタ及びタイマの構成装置600の概略図である。
図6に示すように、カウンタ及びタイマの構成装置600は、送信部601を含む。送信部601は、専用のシグナリング又はシステム情報を介して端末装置に構成情報を送信する。該構成情報は、サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値を含み、該サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値は、ユニキャストリンクについて構成され、或いはピア端末装置について構成され、或いはサービスフローについて構成される。
【0115】
少なくとも1つの実施例では、該サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値が1つ又は複数のグループある。該サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値が1つのグループある場合、各ユニキャストリンク、各ピア端末装置又は各サービスフローは、同一のカウンタ及び/又はタイマの値に対応する。該サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値が複数のグループある場合、各ユニキャストリンク、各ピア端末装置又は各サービスフローは、そのうちの1つのグループに対応する。
【0116】
少なくとも1つの実施例では、該カウンタは、N310カウンタ及び/又はN311カウンタを含み、該タイマは、T310タイマを含む。
【0117】
少なくとも1つの実施例では、該構成情報は、各ユニキャストリンク、ピア端末装置又はサービスフローに対応する閾値を含んでもよい。端末装置の物理層は、各ユニキャストリンク、ピア端末装置又はサービスフローに対応する閾値に基づいて、該ユニキャストリンク、ピア端末装置又はサービスフローの無線リンクの状態を判断してもよい。
【0118】
少なくとも1つの実施例では、該カウンタ及び/又はタイマの値は、ユニキャストリンク、ピア端末装置又はサービスフローごとにそれぞれ実行される。
【0119】
少なくとも1つの実施例では、該構成情報は、端末装置によりPC5 RRCメッセージを介してピア端末装置に送信されてもよい。
【0120】
本発明の実施例の装置によれば、異なる粒度を使用して該サイドリンクに関連する無線リンクを監視することができ、無線リンクの品質が特定のユニキャストリンク又は特定のサービスのQoS要求を満たしていない場合、上層にこの情報を通知して、上層により該ユニキャストリンク又はサービスを解放することができる。
【0121】
<実施例5>
本実施例は、端末装置を提供する。ここで、該端末装置は、実施例3の装置を含む。
【0122】
図7は、本発明の実施例5の端末装置の概略図である。
図7に示すように、端末装置700は、中央処理装置(CPU、プロセッサ)701及びメモリ702を含んでもよく、メモリ702は中央処理装置701に接続される。なお、この図は例示的なものであり、他のタイプの構造を用いてこの構造を補足又は置換して、通信機能又は他の機能を実現してもよい。
【0123】
1つの態様では、実施例3の装置の機能は中央処理装置701に統合され、中央処理装置701により実施例3の装置の機能を実現してもよい。実施例3の装置の機能はここで援用し、その説明を省略する。
【0124】
もう1つの態様では、実施例3の装置は中央処理装置701とそれぞれ配置されてもよく、例えば実施例3の装置は中央処理装置701に接続されたチップであり、中央処理装置701の制御により実施例3の装置の機能を実現してもよい。
【0125】
また、
図7に示すように、端末装置700は、通信モジュール703、入力部704、音声処理部705、ディスプレイ706、及び電源707をさらに含んでもよい。なお、端末装置700は
図7に示す全てのユニットを含む必要がない。また、端末装置700は、
図7に示されていないユニットをさらに含んでもよく、従来技術を参照してもよい。
【0126】
図7に示すように、中央処理装置701は、コントローラ又は操作制御部とも称され、マイクロプロセッサ又は他の処理装置及び/又は論理装置を含んでもよく、中央処理装置701は入力を受け付け、端末装置700の各部の操作を制御する。
【0127】
ここで、メモリ702は、例えばバッファ、フラッシュメモリ、ハードディスク、移動可能な媒体、発揮性メモリ、不発揮性メモリ、又は他の適切な装置の1つ又は複数であってもよく、各種のデータ及び関連情報を実行するためのプログラムを記憶している。また、中央処理装置701は、メモリ702に記憶されたプログラムを実行し、情報の記憶又は処理などを実現してもよい。他の部材は従来技術に類似するため、ここでその説明が省略される。端末装置700の各部は、本発明の範囲から逸脱することなく、特定のハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はその組み合わせによって実現されてもよい。
【0128】
本実施例の端末装置によれば、実施例1の方法を採用することで、異なるサイドリンクでの無線品質を区別することができるため、端末装置がRLM/RLFに関する操作を正しく実行することができる。その実施が簡単であり、標準への影響が少ない。
【0129】
<実施例6>
本実施例は、ネットワーク装置を提供する。ここで、該ネットワーク装置は、実施例4の装置を含む。
【0130】
図8は、本発明の実施例6のネットワーク装置の概略図である。
図8に示すように、ネットワーク装置800は、中央処理装置(CPU、プロセッサ)801及びメモリ802を含んでもよく、メモリ802は中央処理装置801に接続される。メモリ802は、各種のデータを記憶してもよいし、情報処理のプログラムをさらに記憶し、中央処理装置801の制御で該プログラムを実行し、端末装置により送信された各種の情報を受信し、端末装置に各種の情報を送信する。
【0131】
1つの態様では、実施例4の装置の機能は中央処理装置801に統合され、ここで、中央処理装置801により実施例4の装置の機能を実現してもよい。実施例4の装置の機能はここで援用し、その説明を省略する。
【0132】
もう1つの態様では、実施例4の装置は中央処理装置801とそれぞれ配置されてもよく、例えば実施例4の装置は中央処理装置801に接続されたチップであり、中央処理装置801の制御により実施例4の装置の機能を実現してもよい。
【0133】
また、
図8に示すように、ネットワーク装置800は、送受信機803及びアンテナ804などをさらに含んでもよい。上記部材の機能は従来技術と類似し、ここでその説明を省略する。なお、ネットワーク装置800は
図8に示す全てのユニットを含む必要がない。また、ネットワーク装置800は、
図8に示されていないユニットをさらに含んでもよく、従来技術を参照してもよい。
【0134】
本実施例のネットワーク装置によれば、異なる粒度を使用して該サイドリンクに関連する無線リンクを監視することができ、無線リンクの品質が特定のユニキャストリンク又は特定のサービスのQoS要求を満たしていない場合、上層にこの情報を通知して、上層により該ユニキャストリンク又はサービスを解放することができる。
【0135】
<実施例7>
本実施例は、ネットワーク装置と端末装置とを含む通信システムを提供する。ネットワーク装置は例えば実施例6に記載のネットワーク装置800であり、端末装置は例えば実施例5に記載の端末装置700である。
【0136】
本実施例では、該端末装置は、例えば、gNBによりサービングされるUEであってもよく、実施例3の装置の機能を含んでもよく、実施例5を実現し、さらに、端末装置の従来の構成及び機能をさらに含んでもよく、ここでその説明を省略する。
【0137】
本実施例では、該ネットワーク装置は、例えば、NRにおけるgNBであってもよく、実施例4の装置の機能を含んでもよく、実施例6を実現し、さらに、ネットワーク装置の従来の構成及び機能をさらに含んでもよく、ここでその説明を省略する。
【0138】
本実施例の通信システムによれば、異なるサイドリンクでの無線品質を区別することができるため、端末装置がRLM/RLFに関する操作を正しく実行することができる。その実施が簡単であり、標準への影響が少ない。
【0139】
本発明の実施例では、コンピュータ読み取り可能なプログラムであって、端末装置において該プログラムを実行する際に、コンピュータに前記受信装置において上記の実施例1に記載の方法を実行させる、プログラムをさらに提供する。
【0140】
本発明の実施例は、コンピュータ読み取り可能なプログラムが記憶されている記憶媒体であって、該プログラムを実行する際に、コンピュータに端末装置において実施例1に記載の方法を実行させる、記憶媒体をさらに提供する。
【0141】
本発明の実施例では、コンピュータ読み取り可能なプログラムであって、ネットワーク装置において該プログラムを実行する際に、コンピュータに前記ネットワーク装置において上記の実施例2に記載の方法を実行させる、プログラムをさらに提供する。
【0142】
本発明の実施例は、コンピュータ読み取り可能なプログラムが記憶されている記憶媒体であって、該プログラムを実行する際に、コンピュータにネットワーク装置において実施例2に記載の方法を実行させる、記憶媒体をさらに提供する。
【0143】
本発明の以上の装置及び方法は、ハードウェアにより実現されてもよく、ハードウェアとソフトウェアを結合して実現されてもよい。本発明はコンピュータが読み取り可能なプログラムに関し、該プログラムはロジック部により実行される際に、該ロジック部に上述した装置又は構成要件を実現させる、或いは該ロジック部に上述した各種の方法又はステップを実現させることができる。本発明は上記のプログラムを記憶するための記憶媒体、例えばハードディスク、磁気ディスク、光ディスク、DVD、フラッシュメモリ等に関する。
【0144】
本発明の実施例を参照しながら説明した各装置における各処理方法は、ハードウェア、プロセッサにより実行されるソフトウェアモジュール、又は両者の組み合わせで実施されてもよい。例えば、
図5、
図6に示す機能的ブロック図における1つ若しくは複数、又は機能的ブロック図の1つ若しくは複数の組み合わせは、コンピュータプログラムフローの各ソフトウェアモジュールに対応してもよいし、各ハードウェアモジュールに対応してもよい。これらのソフトウェアモジュールは、
図2、
図4に示す各ステップにそれぞれ対応してもよい。これらのハードウェアモジュールは、例えばフィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(FPGA)を用いてこれらのソフトウェアモジュールをハードウェア化して実現されてもよい。
【0145】
ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、モバイルハードディスク、CD-ROM又は当業者にとって既知の任意の他の形の記憶媒体に位置してもよい。プロセッサが記憶媒体から情報を読み取ったり、記憶媒体に情報を書き込むように該記憶媒体をプロセッサに接続してもよいし、記憶媒体がプロセッサの構成部であってもよい。プロセッサ及び記憶媒体はASICに位置してもよい。該ソフトウェアモジュールは移動端末のメモリに記憶されてもよいし、移動端末に挿入されたメモリカードに記憶されてもよい。例えば、機器(例えば移動端末)が比較的に大きい容量のMEGA-SIMカード又は大容量のフラッシュメモリ装置を用いる場合、該ソフトウェアモジュールは該MEGA-SIMカード又は大容量のフラッシュメモリ装置に記憶されてもよい。
【0146】
図5、
図6に記載されている機能的ブロック図における一つ以上の機能ブロック及び/又は機能ブロックの一つ以上の組合せは、本願に記載されている機能を実行するための汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(FPGA)又は他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタ論理装置、ディスクリートハードウェアコンポーネント、又はそれらの任意の適切な組み合わせで実現されてもよい。
図5、
図6に記載されている機能的ブロック図における一つ以上の機能ブロック及び/又は機能ブロックの一つ以上の組合せは、例えば、コンピューティング機器の組み合わせ、例えばDSPとマイクロプロセッサの組み合わせ、複数のマイクロプロセッサの組み合わせ、DSP通信と組み合わせた1つ又は複数のマイクロプロセッサ又は他の任意の構成で実現されてもよい。
【0147】
以上、具体的な実施形態を参照しながら本発明を説明しているが、上記の説明は、例示的なものに過ぎず、本発明の保護の範囲を限定するものではない。本発明の趣旨及び原理を離脱しない限り、本発明に対して各種の変形及び変更を行ってもよく、これらの変形及び変更も本発明の範囲内のものである。
【0148】
また、上述の実施例を含む実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
端末装置に構成された、サイドリンクの無線リンクの監視装置であって、
物理層において上位層に少なくとも1つのサイドリンクの状態及び前記状態に対応するサイドリンク情報を報告する報告部と、
上位層において前記サイドリンク情報に基づいて無線リンク監視又は無線リンク障害に関する操作を行う処理部と、を含む、装置。
(付記2)
前記サイドリンク情報は、
レイヤ1の識別情報、
リンク情報、
サイドリンクサービスフローの情報、
レイヤ2の識別情報、
上層のリンク識別情報、及び
端末装置の識別情報のうちの少なくとも1つを含む、付記1に記載の装置。
(付記3)
前記報告部は前記レイヤ1の識別情報を報告し、前記処理部は前記レイヤ1の識別子を対応するレイヤ2の識別子又は上層のリンク識別子にマッピングし、前記レイヤ2の識別子又は前記上層のリンク識別子に対して無線リンク監視又は無線リンク障害に関する操作を行い、或いは、
前記報告部は前記リンク情報を報告し、前記処理部は前記リンク情報により示されるレイヤ1に関するリンク識別子を上層のリンク識別子にマッピングし、前記上層のリンク識別子に対するリンクに対して無線リンク監視又は無線リンク障害に関する操作を行い、或いは、
前記報告部は前記サイドリンクサービスフローの情報を報告し、前記処理部は前記サイドリンクサービスフローに対して無線リンク監視又は無線リンク障害に関する操作を行い、或いは、
前記報告部は前記レイヤ2の識別情報を報告し、前記処理部は前記レイヤ2の識別子に対応するリンクに対して無線リンク監視又は無線リンク障害に関する操作を行い、或いは、
前記報告部は前記上層のリンク識別情報を報告し、前記処理部は前記上層のリンク識別子に対応するリンクに対して無線リンク監視又は無線リンク障害に関する操作を行い、或いは、
前記報告部は前記端末装置の識別情報を報告し、前記処理部は前記端末装置の識別子に対応する少なくとも1つのユニキャストリンク又は少なくとも1つのサービスフローに対して無線リンク監視又は無線リンク障害に関する操作を行う、付記2に記載の装置。
(付記4)
前記レイヤ1の識別情報は、端末装置を一意に識別する、付記2に記載の装置。
(付記5)
前記端末装置が送信側の端末装置である場合、前記レイヤ1の識別子は受信側の端末装置のレイヤ1の識別子であり、前記リンク情報はレイヤ1に関するリンク識別子であり、前記サイドリンクサービスフローの情報はサービスフローのQFI又はPQIであり、前記レイヤ2の識別子は受信側の端末装置のレイヤ2の識別子であり、前記端末装置の識別子は受信側の端末装置の識別子である、付記2乃至4の何れかに記載の装置。
(付記6)
前記端末装置が受信側の端末装置である場合、前記レイヤ1の識別子は送信側の端末装置のレイヤ1の識別子であり、前記リンク情報はレイヤ1に関するリンク識別子であり、前記サイドリンクサービスフローの情報はサービスフローのQFI又はPQIであり、前記レイヤ2の識別子は送信側の端末装置のレイヤ2の識別子であり、前記端末装置の識別子は送信側の端末装置の識別子である、付記2乃至4の何れかに記載の装置。
(付記7)
前記報告部が前記レイヤ2の識別情報を報告する場合、前記装置は、
物理層において前記レイヤ2の識別子を取得し、レイヤ1の識別子を対応する前記レイヤ2の識別子にマッピングする第1の取得部、をさらに含む、付記2又は3に記載の装置。
(付記8)
第1の取得部が前記レイヤ2の識別子を取得することは、
第1の取得部が前記上位層からレイヤ2の識別子とレイヤ1の識別子との対応関係を取得し、前記レイヤ1の識別子及び前記対応関係に基づいて前記レイヤ2の識別子を決定すること、又は、
第1の取得部が前記レイヤ1の識別子及び所定のルールに基づいて、前記レイヤ2の識別子を決定すること、を含む、付記7に記載の装置。
(付記9)
前記報告部が前記上層のリンク識別情報を報告する場合、前記装置は、
物理層において前記上層のリンク識別子を取得し、レイヤ1に関するリンク識別子を対応する前記上層のリンク識別子にマッピングする第2の取得部、をさらに含む、付記2又は3に記載の装置。
(付記10)
第2の取得部が前記上層のリンク識別子を取得することは、
第2の取得部が前記上位層から上層のリンク識別子とレイヤ1に関するリンク識別子との対応関係を取得し、前記レイヤ1に関するリンク識別子及び前記対応関係に基づいて前記上層のリンク識別子を決定すること、又は、
第2の取得部が前記レイヤ1に関するリンク識別子及び所定のルールに基づいて、前記上層のリンク識別子を決定する、付記9に記載の装置。
(付記11)
前記処理部が無線リンク障害に関する操作を行うことは、
前記処理部が上層に前記無線リンクの状態、並びに対応するレイヤ2の識別子及び/又はPC5リンク識別子及び/又はサービスフローのQFI及び/又はサービスフローのPQIを報告すること、を含む、付記1乃至10の何れかに記載の装置。
(付記12)
前記処理部が前記無線リンク監視又は前記無線リンク障害に関する操作を行うことは、
前記処理部が事前構成され、或いはネットワーク装置により構成されたサイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値に基づいて、前記無線リンク監視又は無線リンク障害に関する操作を行うこと、を含み、
前記サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値は、ユニキャストリンクについて構成され、或いはピア端末装置について構成され、或いはサービスフローについて構成される、付記1乃至10の何れかに記載の装置。
(付記13)
前記サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値が1つ又は複数のグループあり、
前記サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値が複数のグループある場合、各ユニキャストリンク、各ピア端末装置又は各サービスフローは、そのうちの1つのグループに対応する、付記12に記載の装置。
(付記14)
前記サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値がネットワーク装置により構成される場合、前記装置は、
専用のシグナリング又はシステム情報を介してネットワーク装置により送信された構成情報を受信する受信部、をさらに含み、
前記構成情報は、前記サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値を含む、付記12に記載の装置。
(付記15)
前記カウンタは、N310カウンタ及び/又はN311カウンタを含み、
前記タイマは、T310タイマを含む、付記12乃至14の何れかに記載の装置。
(付記16)
前記事前構成され、或いは前記ネットワーク装置の構成に対応する構成情報は、各ユニキャストリンク、ピア端末装置又はサービスフローに対応する閾値を含み、
前記処理部は、各ユニキャストリンク、ピア端末装置又はサービスフローに対応する閾値に基づいて、前記ユニキャストリンク、ピア端末装置又はサービスフローの無線リンクの状態を判断する、付記12に記載の装置。
(付記17)
前記カウンタ及び/又は前記タイマの値は、ユニキャストリンク、ピア端末装置又はサービスフローごとにそれぞれ実行される、付記16に記載の装置。
(付記18)
事前構成され、或いは前記ネットワーク装置の構成に対応する構成情報をPC5 RRCメッセージを介してピア端末装置に送信する送信部、をさらに含む、付記12に記載の装置。
(付記19)
ネットワーク装置に構成された、カウンタ及びタイマの構成装置であって、
専用のシグナリング又はシステム情報を介して端末装置に構成情報を送信する送信部であって、前記構成情報は、サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値を含み、前記サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値は、ユニキャストリンクについて構成され、或いはピア端末装置について構成され、或いはサービスフローについて構成される、送信部、を含む、装置。
(付記20)
前記サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値が1つ又は複数のグループあり、
前記サイドリンクに関する無線リンク監視に関するカウンタ及び/又はタイマの値が複数のグループある場合、各ユニキャストリンク、各ピア端末装置又は各サービスフローは、そのうちの1つのグループに対応する、付記19に記載の装置。
(付記21)
前記カウンタは、N310カウンタ及び/又はN311カウンタを含み、
前記タイマは、T310タイマを含む、付記19又は20に記載の装置。
(付記22)
前記構成情報は、各ユニキャストリンク、ピア端末装置又はサービスフローに対応する閾値を含み、
端末装置の物理層は、各ユニキャストリンク、ピア端末装置又はサービスフローに対応する閾値に基づいて、前記ユニキャストリンク、ピア端末装置又はサービスフローの無線リンクの状態を判断する、付記19に記載の装置。
(付記23)
前記カウンタ及び/又は前記タイマの値は、ユニキャストリンク、ピア端末装置又はサービスフローごとにそれぞれ実行される、付記22に記載の装置。
(付記24)
端末装置と、ネットワーク装置と、を含む通信システムであって、前記端末装置は、付記1乃至18の何れかに記載の装置を含み、且つ/或いは、前記ネットワーク装置は、付記19乃至23の何れかに記載の装置を含む、通信システム。