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▶ シェンツェン・オーシャンウィング・スマート・イノベーションズ・テクノロジー・カンパニー・リミテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-10
(45)【発行日】2023-04-18
(54)【発明の名称】給餌機器
(51)【国際特許分類】
   A01K 5/02 20060101AFI20230411BHJP
   A01K 5/00 20060101ALI20230411BHJP
【FI】
A01K5/02
A01K5/00 Z
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2021159358
(22)【出願日】2021-09-29
(65)【公開番号】P2022169420
(43)【公開日】2022-11-09
【審査請求日】2021-09-29
(31)【優先権主張番号】202110460480.X
(32)【優先日】2021-04-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521426419
【氏名又は名称】シェンツェン・オーシャンウィング・スマート・イノベーションズ・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジアン・リ
(72)【発明者】
【氏名】ジハイ・ジャン
【審査官】坂田 誠
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0083364(US,A1)
【文献】登録実用新案第3205074(JP,U)
【文献】中国特許出願公開第110896872(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第111512985(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第112005906(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 5/02
A01K 15/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング吐出口を有するハウジングと、
前記ハウジング内に収容された貯蔵室であって、1以上のペットを給餌するための複数の食料品を貯蔵し、貯蔵室吐出口、2つの回転可能なホイール及び混合ホイールを備える、貯蔵室と、
前記ハウジング内に収容された射出装置であって、複数の前記食料品のうちの1以上を射出するように構成された、射出装置と、
を備え、
2つの回転可能な前記ホイールの回転により、複数の前記食料品のうちの1以上を前記貯蔵室から前記貯蔵室吐出口を通して前記射出装置まで移動させ
2つの回転可能な前記ホイールのうちの少なくとも一方が、弾性ホイールであり、
前記混合ホイールが、2つの回転可能な前記ホイールと連動して回転し、複数の前記食料品のうちの1以上を2つの回転可能な前記ホイールまで前進させるように構成されていることを特徴とする機器。
【請求項2】
2つの回転可能な前記ホイールのうち一方が、前記弾性ホイールであり、他方が、剛性ホイールであることを特徴とする請求項1に記載の機器。
【請求項3】
前記弾性ホイールが、1以上の中空部を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の機器。
【請求項4】
複数の前記食料品のうちの1以上を移動させることにより、1以上の前記中空部のうちの少なくとも1つを変形させることを特徴とする請求項3に記載の機器。
【請求項5】
2つの回転可能な前記ホイールが、間隔を開けてチャネルを形成し、
前記チャネルが、前記混合ホイールと前記貯蔵室吐出口との間に位置することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の機器。
【請求項6】
ベースであって、当該ベースに対する前記射出装置の回転により、複数の前記食料品のうちの1以上の射出方向を変化させる、ベースをさらに備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の機器。
【請求項7】
ベースと、
回転装置であって、当該回転装置の回転により、前記ベースに対する前記射出装置の回転を引き起こす、回転装置と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の機器。
【請求項8】
ベースと、
前記ベースと前記ハウジングとの間に動作式に連結された回転装置であって、当該回転装置の回転により、前記ベースに対する前記貯蔵室の回転を引き起こす、回転装置と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の機器。
【請求項9】
ベースと、
前記ベースと前記ハウジングとの間に動作式に連結された回転装置であって、当該回転装置の回転により、前記ベースに対する前記ハウジング吐出口の回転を引き起こす、回転装置と、
を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の機器。
【請求項10】
前記回転装置が、モータ及びリングギアを備え、
前記モータが、前記リングギアに接続され、
前記リングギアが、ブラケット組立体に接続され、
前記ブラケット組立体の回転により、前記ベースに対する前記射出装置の回転を引き起こすことを特徴とする請求項7に記載の機器。
【請求項11】
前記回転装置が、リングを備え、
前記リングが、前記リングギアと前記ブラケット組立体との間に接続され、
前記リングが、複数の溝を備え、
前記溝それぞれには、転動部材が嵌め込まれていることを特徴とする請求項10に記載の機器。
【請求項12】
前記回転装置が、1以上のワッシャーを備えることを特徴とする請求項7に記載の機器。
【請求項13】
前記ハウジングに取り付けられたカメラをさらに備えることを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の機器。
【請求項14】
前記射出装置が、射出部材、バネ及び射出歯車を備え、
前記射出部材の移動により、前記射出装置を前記射出歯車の複数の部分のうちの第1部分と係合させ、
前記バネと、前記射出歯車の複数の前記部分のうちの前記第1部分との係合と、により、複数の前記食料品のうちの1以上を第1の距離で射出させることを特徴とする請求項1から13のいずれか1項に記載の機器。
【請求項15】
前記射出部材の移動により、前記射出部材を前記射出歯車の複数の前記部分のうちの第2部分と係合させ、
前記射出歯車の複数の前記部分のうちの前記第2部分との係合により、複数の前記食料品のうちの別の1以上を第2の距離で射出させ、前記第2の距離が、前記第1の距離とは異なることを特徴とする請求項14に記載の機器。
【請求項16】
ベースと、
前記ベースに接続された回転装置と、
1以上のペットを給餌するための複数の食料品を貯蔵するように構成された貯蔵室であって、2つの回転可能なホイール及び混合ホイールを備える、貯蔵室と、
前記貯蔵室に動作式に接続された射出装置と、
を備える器具であって、
2つの回転可能な前記ホイールのうちの少なくとも一方が、弾性ホイールであり、
前記混合ホイールが、2つの回転可能な前記ホイールと連動して回転し、複数の前記食料品のうちの1以上を2つの回転可能な前記ホイールまで前進させるように構成されており、
2つの回転可能な前記ホイールの回転により、複数の前記食料品のうちの1以上を前記貯蔵室から前記射出装置まで移動させ、
前記射出装置が、複数の前記食料品のうちの1以上を当該器具から射出させるように構成されていることを特徴とする器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は給餌機器の技術分野に関し、特に給餌機器に関する。
【背景技術】
【0002】
監視及び与餌機能を備えたスマートペット給餌装置は、給餌者に遠隔サービスを提供できる。使用者は家にいないときに、給餌装置の監視装置でペットの状況を知ることができ、携帯電話で給餌装置の与餌装置を遠隔操作して餌を射出し、ペットとやりとりすることができる。このようなスマートペット給餌装置は、給餌者とペットの遠隔操作を実現し、ペットの給餌者の間で非常に人気がある。
【0003】
従来技術の給餌装置の断面図である図22aから図22cを参照されたい。図22aから図22cに示されるように、従来技術の給餌装置は、駆動輪430、第1の押出部材700及び第2の押出部材800を含む。使用者からの射出指示を受けた後、給餌装置は、モータを制御して駆動輪430を回転させ、第1の押出部材を駆動してフードペレットを発射キャビティに送り、第2の押出部材を駆動して発射キャビティ内のフードペレットを射出する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この方法は、次の改善余地が存在する。
1.押出部材の押圧面の面積は固定されており、固定サイズの食物フードペレットしかを射出できない。フードペレットのサイズが大きすぎると、フードペレットが詰まって射出できなくなる;フードペレットのサイズが小さすぎると、一度に複数のフードペレットを射出しやすくなり、射出方向又は射出距離が設定値から外れ、実際の射出状態を制御できなくなる。
2.第1の押出部材の移動軌跡は単一である。押出部材の周りにフードペレットが積み重なっている場合、給餌装置は使用者に食物を追加するように促すことをしない。一方、フードペレットは押出部材に落ちることができないため、押出部材は給餌装置にフードペレットを射出することができない。その結果、給餌装置には食物が含まれているものの、それを射出することができず、使用者はそれを見つけるのが難しい。
3.第2の押出部材の構造は単一であり、1つの射出力しか提供できない。通常、射出されたフードペレットは同じ移動軌道を持ち、変化が乏しい。
4.給餌装置は回転できず、水平方向の射出角度は固定されており、インテリジェントに調整することはできない。
【0005】
したがって、上記課題を解決するため、既存の給餌装置を改善する必要がある。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本出願の給餌機器の一実施例の構造模式図である。
図2図1に示す給餌機器からハウジング組立体の一部を省略した一実施例の構造模式図である。
図3】本出願の貯蔵装置の一実施例の構造模式図である。
図4図3に示す貯蔵装置のA-A方向に沿う断面構造模式図である。
図5】本出願の貯蔵駆動組立体、第1の弾性ホイール、第2の弾性ホイール及び混合ホイールの一実施例の構造模式図である。
図6】本出願の貯蔵装置の貯蔵駆動組立体の一実施例の構造模式図である。
図7】本出願の伝動軸の一実施例の構造模式図である。
図8図3に示す貯蔵装置のB-B方向に沿う断面構造模式図である。
図9図8に示す貯蔵装置の部分拡大模式図である。
図10】本出願の射出装置の一実施例の構造模式図である。
図11図10に示す射出装置のC-C方向に沿う断面構造模式図である。
図12a】本出願の射出歯車の構造模式図である。
図12b】本出願の射出歯車の構造模式図である。
図12c】本出願の射出歯車の構造模式図である。
図12d】本出願の射出歯車の構造模式図である。
図13】本出願の駆動軸、位置決部材、検知組立体、第2の射出駆動組立体及び射出歯車の一実施例の構造模式図である。
図14】本出願の移動部材の一実施例の構造模式図である。
図15】本出願の検知組立体の一実施例の構造模式図である。
図16】本出願の射出部材、弾性部材及び部分射出室の一実施例の構造模式図である。
図17】本出願の射出装置の信号送信機及び信号受信機の一実施例の構造模式図である。
図18】本出願の雲台装置の一実施例の構造模式図である。
図19図18に示す雲台装置の解体構造模式図である。
図20】本出願の転動部材及び保持枠の一実施例の構造模式図である。
図21】本出願のベース及び第2の検知素子の一実施例の構造模式図である。
図22a】従来技術の給餌装置の断面図である。
図22b】従来技術の給餌装置の断面図である。
図22c】従来技術の給餌装置の断面図である。
【0007】
本出願の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下、本出願の実施例を参照して、本出願の実施例の技術案を明確かつ完全に説明するが、明らかに、説明する実施例は本出願の実施例の一部に過ぎず、全ての実施例ではない。当業者が本出願の実施例に基づいて創造的な努力を必要とせずに得る全ての他の実施例は本出願の特許範囲に属する。矛盾しない限り、下述の実施例及び実施例の特徴は互いに組み合わせてもよい。
【0008】
給餌機器の設計が合理的ではなく、使用者のエクスペリエンスが悪いという従来技術の技術的課題を解決するために、本出願は給餌機器を提供する。該給餌機器は、ハウジング組立体と、ハウジング組立体に設けられ、フードペレットを保存する貯蔵装置と、ハウジング組立体に設けられ、かつ貯蔵装置と連通し、貯蔵装置の吐出側に位置して、貯蔵装置からの材料を射出する射出装置と、ベース、ブラケット組立体、転動構造及び雲台駆動組立体を含み、転動構造がベースとブラケット組立体との間に位置してブラケット組立体とベースを回動可能に接続する雲台装置とを含み、雲台駆動組立体はベースに設けられ、雲台駆動組立体はブラケット組立体に接続されてブラケット組立体を回動駆動し、貯蔵装置及び射出装置はブラケット組立体に設けられるか、又は、雲台駆動組立体はブラケット組立体に設けられ、雲台駆動組立体はベースに接続されてベースを回動駆動し、貯蔵装置及び射出装置はベースに設けられる。以下、本出願の給餌機器を詳しく説明する。
【0009】
図1及び図2を参照すると、図1は本出願の給餌機器の一実施例の構造模式図であり、図2図1に示す給餌機器からハウジング組立体の一部を省略した構造模式図である。
【0010】
一実施例では、給餌機器は、ハウジング組立体10、貯蔵装置20、射出装置30及び雲台装置40を含む。ハウジング組立体10は、給餌機器の機能を実現する基本的なハウジングの集まりであり、給餌機器の他の構成部分を収納、載置するものであり、貯蔵装置20は、ハウジング組立体10に設けられ、フードペレットを保存し、射出装置30はハウジング組立体10に設けられ、貯蔵装置20と連通し、貯蔵装置20の吐出側211(図3参照)に位置して貯蔵装置20からの材料(すなわちフードペレット)を射出し、すなわち、貯蔵装置20内のフードペレットが射出装置30に入って、射出装置30によって外部へ射出され得る。
【0011】
雲台装置40は、ベース41、ブラケット組立体42、雲台駆動組立体43及び転動構造を含む。ブラケット組立体42はベース41に回動可能に接続される。雲台駆動組立体43はベース41に設けられ、雲台駆動組立体43はブラケット組立体42に接続されてブラケット組立体42を回動駆動するか、又は、雲台駆動組立体43はブラケット組立体42に設けられ、雲台駆動組立体43はベース41に接続されてベース41を回動駆動し、つまり、雲台駆動組立体43は、ベース41及びブラケット組立体42を駆動して相対的に回動させる。転動構造はベース41とブラケット組立体42との間に位置し、ベース41とブラケット組立体42とが相対的に回動するときの回動摩擦を減少させ、雲台装置40の安定性を改善する。つまり、ブラケット組立体42がベース41に対して回動することによって、貯蔵装置20及び射出装置30はベース41又はブラケット組立体42に対して回動し、これにより、フードペレットの射出方向を変更可能とする。
【0012】
容易に理解できるように、ブラケット組立体42とベース41との間の回動摩擦が大きく、雲台装置40の回動性が劣化すると、雲台装置40の安定性が悪くなる。このため、転動構造によりブラケット組立体42がベース41に対して等速で回動可能になり、雲台装置40の安定性が向上するような設計が採用される。
【0013】
以上から分かるように、本例では、給餌機器は、機能が揃えており、すなわち、フード保存、フード供給及び雲台回動の機能を一体化させ、フードペレットの供給方向を制御することができ、かつ安定的に回動可能であり、設計が合理的であり、使用者の使用エクスペリエンスを向上させるのに寄与する。
【0014】
以下、本出願の給餌機器の貯蔵装置20、射出装置30及び雲台装置40の構造について順次詳しく説明することで、給餌機器全体の作動原理を明らかにする。
【0015】
図1図4を参照すると、図3は本出願の貯蔵装置の一実施例の構造模式図であり、図4図3に示す貯蔵装置のA-A方向に沿う断面構造模式図である。
【0016】
従来の給餌機器製品では、貯蔵装置部分においては、通常、フードペレットが回転羽根によって動かされて、羽根間の隙間から吐出側に落ちるが、羽根の構造が固定されているので、吐出側に落下するフードペレットを適量にすることができず、かつ、隣り合う羽根間の距離が固定されており、フードペレットのサイズに対応するのが困難であり、フードペレットが羽根間に詰まることが発生しやすく、或いは、斜め上の方向のプッシャーによりフードペレットが吐出側に押されて、フードペレットが大きい場合、吐出側に詰まって吐出できないことが発生しやすく、フードペレットが小さい場合、吐出側に落ちるフードペレットを適量にするのが困難である。さらに、貯蔵室は通常給餌機器全体に固定されて取り出すことができず、その結果、貯蔵室の清掃が困難である。
【0017】
このため、一実施例では、給餌機器の貯蔵装置20は、貯蔵室21、貯蔵チャネル及び貯蔵駆動組立体24を含む。貯蔵室21はフードペレットを収納、貯蔵することができ、かつ貯蔵室21には吐出側211及び供給側が設けられ、フードペレットは使用者によって供給側から貯蔵室21に投入され、吐出側211を介して貯蔵装置20から出る。吐出チャネルは少なくとも2つの吐出ホイールの間に形成され、2つの吐出ホイールは吐出側211に設けられ、かつ少なくとも1つの吐出ホイールは弾性ホイールである。少なくとも2つの吐出ホイールは、それぞれ貯蔵駆動組立体24に接続され、隣り合う2つの吐出ホイールは、貯蔵駆動組立体24によって反対方向に回動駆動され、材料を吐出側211へ吐出させる。
【0018】
本実施例では、貯蔵装置20の適用環境が給餌機器であるため、上述した材料はフードペレットであり、貯蔵装置20の適用環境が他の装置である場合、材料は他のものであってもよい。名称が示すように、弾性ホイールは弾性を有し、変形可能なものであり、貯蔵駆動組立体24が隣り合う2つの吐出ホイールを反対方向に回動駆動して、フードペレットに吐出チャネルを通過させる際には、弾性ホイールである吐出ホイールは適応的に変形可能であり、すなわち、通過するフードペレットのサイズによって、弾性ホイールの変形程度が異なり、このようにして、様々なサイズのフードペレットが吐出ホイール間を通過することが可能である。
【0019】
以上から分かるように、本実施例では、吐出ホイールは吐出側211に設けられ、少なくとも2つの吐出ホイールは、互いに間隔を空けており、少なくとも2つの吐出ホイールの間に吐出チャネルを形成し、少なくとも2つの吐出ホイールは、それぞれ、貯蔵駆動組立体24に接続されて、隣り合う2つの吐出ホイールは、貯蔵駆動組立体24によって反対方向に回動駆動されて、材料(すなわちフードペレット)を吐出側211へ吐出させ、フードペレットを吐出チャネルから吐出側211へ移動させる。このように設計すると、少なくとも2つの吐出ホイールは、フードペレットが通過するときに、供給側から吐出チャネルを介してフードペレットを吐出側211へ移動させる。かつ、吐出チャネルの最小幅がフードペレットの大きさに応じて変化可能である。つまり、少なくとも1つの吐出ホイールは、弾性を有する弾性ホイールであり、フードペレットが吐出チャネルを通過するときに、弾性ホイールは、少なくとも2つの吐出ホイール間を通過する様々なサイズのフードペレットに適合するように変形し、現在のフードペレットが通過した後元の形状及び大きさに復元し、それによって、様々なサイズのフードペレットが吐出チャネルを通過できるようになる。
【0020】
さらに図1図4を参照する。一実施例では、変形しやすさから、弾性ホイールには中空部が設けられている。さらに、吐出ホイールの外周に撹拌部が凸設されており、撹拌部は、貯蔵室内のフードペレットを動かして移動させ、フードペレットが吐出ホイールの間の吐出チャネルから吐出側211へ移動して、吐出側211から吐出されるようにする。
【0021】
一例として、少なくとも2つの吐出ホイールは剛性ホイールと弾性ホイールとを含み、このうち、剛性ホイールは、剛性を有し、つまり硬くて変化しにくく、一方、弾性ホイールは弾性を有し、簡単に言えば、剛性ホイールは変形しにくく、弾性ホイールは変形しやすく、かつ変形した後元の大きさや形状に復元できる。貯蔵駆動組立体24が剛性ホイール及び弾性ホイールを反対方向に回動駆動して、フードペレットに吐出チャネルを通過させるときに、弾性ホイールである吐出ホイールは適応的に変形し、すなわち、通過するフードペレットのサイズによって、弾性ホイールの変形程度が異なり、それによって、様々なサイズのフードペレットが剛性ホイールと弾性ホイールとの間を通過できる。
【0022】
選択的に、少なくとも2つの吐出ホイールは第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール23を含み、両方の間に吐出チャネルが形成され、フードペレットは、第1の弾性ホイール22と第2の弾性ホイール23との間の吐出チャネルから吐出側211へ移動し、フードペレットが吐出チャネルを通過するときに、第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール23はともに、フードペレットの通過を容易とするために変形可能である。
【0023】
以下、少なくとも2つの吐出ホイールが第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール23を含む場合を例として説明する。
【0024】
貯蔵駆動組立体24はハウジング組立体10に設けられ、貯蔵駆動組立体24は、第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール23にそれぞれ接続され、第1の弾性ホイール22と第2の弾性ホイール23とを反対方向に回動駆動し、第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール23は、それぞれ、吐出側211に回動可能に設けられ、かつ第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール23は互いに間隔をあけており、第1の弾性ホイール22と第2の弾性ホイール23との間に吐出チャネル(図4に示す破線)が形成され、第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール23は、フードペレットに吐出チャネルを通過させることで、両方の間のフードペレットの量を制限し、過量のフードペレットが一括して吐出側211に落ちることを回避する。
【0025】
名称が示すように、第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール23は弾性を有するものであり、ここで、弾性とは、物体が変形した後に元の大きさや形状に復元する性質を意味し、このため、第1の弾性ホイール22と第2の弾性ホイール23との間の最小距離は、フードペレットの大きさに応じて変化可能であり、つまり、吐出チャネルの最小幅はフードペレットの大きさに応じて変化可能であり、通過するフードペレットのサイズによって、第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール23は異なる程度で変形可能であり、かつフードペレットが通過した後、第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール23は元の大きさや形状に復元できる。
【0026】
以上から分かるように、本実施例では、貯蔵装置20においては、第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール23は、吐出側211に設けられ、フードペレットに両方の間を通過させ、かつ反対方向に回動し、このように設計すると、第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール23は、フードペレットが通過するときにフードペレットを押すことにより、フードペレットを貯蔵室21から両方の間を介して吐出側211に落下させ、かつ、第1の弾性ホイール22と第2の弾性ホイール23との間の最小距離はフードペレットの大きさに応じて変化可能であり、それによって、両方を通過するフードペレットのサイズによって変形程度が異なり、このように、様々なサイズのフードペレットに対応できる。
【0027】
図3図4及び図5を参照すると、図5は本出願の貯蔵駆動組立体、第1の弾性ホイール、第2の弾性ホイール及び混合ホイールの一実施例の構造模式図である。
【0028】
一実施例では、貯蔵装置20は混合ホイール25をさらに含み、混合ホイール25は貯蔵室21内に回動可能に設けられ、混合ホイール25の外面に混合部251が凸設されており、混合部251は混合ホイール25の回動に連動して回動し、貯蔵室21内のフードペレットを動かし、かつ混合ホイール25は第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール23に対して吐出側211から離れており、フードペレットを第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール23へ動かし、すなわち、混合部251は、混合ホイール25の回動に連動して、貯蔵室21内のフードペレットを第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール23へ動かすことができ、それによって、貯蔵室21内へのフードペレットの蓄積を回避し、第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール23はフードペレットに接触できず、フードペレットを吐出側211へ移動させることができないため、本実施例では、混合ホイール25が貯蔵室21内で回動することにより、フードペレットが混合されて移動し、第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール23によって吐出側211へ移動させられる。
【0029】
以下、図5を参照して、本出願の第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール23の構造、及び第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール23がどのようにフードペレットに両方の間を通過させるかを説明する。
【0030】
具体的には、第1の弾性ホイール22には第1の中空部221が設けられ、第2の弾性ホイール23には第2の中空部231が設けられ、それによって、フードペレットが吐出チャネルを通過するときに、第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール23は、適量のフードペレットが通過するように、容易に変形できる。
【0031】
選択的に、第1の中空部221は、第1の弾性ホイール22の軸方向Z1に沿って第1の弾性ホイール22を貫通し、第2の中空部231は、第2の弾性ホイール23の軸方向Z2に沿って第2の弾性ホイール23を貫通し、それによって、フードペレットが第1の弾性ホイール22と第2の弾性ホイール23との間を通過するときに、第1の中空部221及び第2の中空部231の存在により、第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール23は、容易に変形して、フードペレットが両方の間を通過することを容易にする。もちろん、代替実施例では、第1の中空部221及び第2の中空部231は、ハニカム状など、他の形状としてもよいが、ここでは詳しく説明しない。
【0032】
選択的に、第1の中空部221は複数としてもよく、かつ複数の第1の中空部221は第1の弾性ホイール22の周方向R1及び径方向(図示せず)に沿って互いに間隔を空けて分布しており、第2の中空部231は複数としてもよく、かつ複数の第2の中空部231は第2の弾性ホイール23の周方向R2及び径方向(図示せず)に沿って互いに間隔を空けて分布しており、ここで、径方向とは、径方向平面のうち軸心線を通る方向のことである。このように、第1の弾性ホイール22と第2の弾性ホイール23との様々な相対位置の場合、第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール23はフードペレットが両方を容易に通過するように変形しやすい。ここで、第1の弾性ホイール22の径方向は第1の弾性ホイール22の軸方向Z1に垂直であり、第2の弾性ホイール23の径方向は第2の弾性ホイール23の軸方向Z2に垂直である。
【0033】
さらに、第1の弾性ホイール22の外周面には第1の撹拌部222が凸設され、第2の弾性ホイール23の外周には同じく第2の撹拌部232が凸設されており、第1の撹拌部222及び第2の撹拌部232は、フードペレットを動かして第1の弾性ホイール22と第2の弾性ホイール23との間を通過させるものであり、第1の撹拌部222及び第2の撹拌部232はフードペレットを移動させ、かつフードペレットが吐出側211に向かって動く傾向があるようにする。
【0034】
選択的に、第1の撹拌部222は第1の弾性ホイール22の軸方向Z1に沿って延伸し、第2の撹拌部232は第2の弾性ホイール23の軸方向Z2に沿って延伸する。ここで、第1の弾性ホイール22の軸方向Z1と第2の弾性ホイール23の軸方向Z2は同一方向に向かっている。
【0035】
もちろん、代替実施例では、第1の撹拌部222及び第2の撹拌部232はそれぞれ第1の弾性ホイール22の軸方向Z1及び第2の弾性ホイール23の軸方向Z2に厳格に沿って延伸するのではなく、第1の撹拌部222は第1の弾性ホイール22の軸方向Z1とある角度をもって傾斜し、第2の撹拌部232は第2の弾性ホイール23の軸方向Z2とある角度をもって傾斜してもよい。
【0036】
第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール23が正確に組み立てられると、第1の撹拌部222及び第2の撹拌部232は斜め上に傾斜し、かつ第1の弾性ホイール22と第2の弾性ホイール23との間のうち対向する部分の第1の撹拌部222及び第2の撹拌部232は両方ともに射出装置30から離れた方向へ傾斜するとともに、貯蔵室21の吐出側211(図3参照)の位置へ傾斜し、このように、第1の弾性ホイール22と第2の弾性ホイール23との間を通過したフードペレットは、第1の撹拌部222及び第2の撹拌部232の作用により、射出装置30へ動く傾向がある。
【0037】
本出願の他の実施例では、第1の撹拌部222及び第2の撹拌部232は第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール23の表面に装着されてもよく、かつ第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール23の表面から突起した星形、角形、円形などの形状としてもよく、ここでは限定しない。
【0038】
具体的には、図4を参照すると、本実施例では、第1の弾性ホイール22の回動方向及び第2の弾性ホイール23の回動方向は図4に示すとおりであり、フードペレットは第1の弾性ホイール22と第2の弾性ホイール23との間を通過し、かつ吐出側211へ動く傾向があり、ここで、図4に示される破線はフードペレットの移動経路を表す。
【0039】
選択的に、第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール23はフレキシブルホイールなどとしてもよく、第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール23は同じなものとしてもよく、すなわち、製造しやすさ、コストダウンから、第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール23の外観や構造を同じものとする。もちろん、第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール23の外観が異なってもよく、ここでは限定しない。
【0040】
そして、第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール23と貯蔵室21の室壁との間のスリットがフードペレットの通過に不十分であるため、フードペレットが第1の弾性ホイール22と第2の弾性ホイール23との間を経由せずに射出装置30に落ちてしまい、射出装置30に落ちるフードペレットの量を制御できなくなることを回避する。つまり、フードペレットが両方の間の間隙を介して射出装置30に入らないように、第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール23が変形していないときに、第1の弾性ホイール22と第2の弾性ホイール23との間の隙間が、現在市販されているフードペレットの最小サイズ(直径)よりも小さい。一例として、第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール23の高さの範囲は15mm~30mmであってもよく、第1の弾性ホイール22と第2の弾性ホイール23との間の間隙の範囲は4mm~8mmであってもよい。なお、上述した第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール23の高さ範囲、及び間隙幅の範囲は例示的な説明に過ぎず、具体的な実施形態を限定するものではない。
【0041】
図5及び図6を参照すると、図6は本出願の貯蔵装置の貯蔵駆動組立体の一実施例の構造模式図である。
【0042】
一実施例では、貯蔵駆動組立体24は、駆動部材241、歯車受容体242及び複数の伝動歯車243を含む。駆動部材241及び複数の伝動歯車243は歯車受容体242に設けられ、駆動部材241は複数の伝動歯車243に接続される。
【0043】
さらに、第1の弾性ホイール22、第2の弾性ホイール23及び混合ホイール25はそれぞれ、異なる伝動歯車243に接続され、かつ第1の弾性ホイール22が接続する伝動歯車243と第2の弾性ホイール23が接続する伝動歯車243同士は、偶数個の伝動歯車243を介して接続され、第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール2340が反対方向に回動することを可能とする。
【0044】
一例として、図6に示すように、複数の伝動歯車243は、第1の従動歯車2431、第2の従動歯車2432、第3の従動歯車2433、第4の従動歯車2434、第5の従動歯車2435、第6の従動歯車2436、及び主動歯車2437を含む。具体的には、主動歯車2437は駆動部材241の出力端に接続され、第1の従動歯車2431は主動歯車2437と噛合し、かつ第1の弾性ホイール22に接続され、第2の従動歯車2432は第2の弾性ホイール23に接続され、第1の従動歯車2431と第2の従動歯車2432は順次第3の従動歯車2433及び第4の従動歯車2434を介して接続され、第5の従動歯車2435は混合ホイール25に接続され、かつ第5の従動歯車2435は第6の従動歯車2436を介して第3の従動歯車2433に接続される。
【0045】
なお、混合ホイール25に接続される第5の従動歯車2435は必ずしも第6の従動歯車2436を介して第3の従動歯車2433に接続されるわけではなく、混合ホイール25に接続される伝動歯車243は他の伝動歯車243と噛合してもよく、混合ホイール25が回動してフードペレットを混合できればよく、混合ホイール25の回動方向には特に限定はない。ここで、上述した第1の従動歯車2431~第6の従動歯車2436は例示的に説明するものに過ぎず、具体的な実施形態を限定するものではなく、実際に適用する際には、実際の環境に応じて調整してもよく、ここでは限定しない。
【0046】
選択的に、第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール23は伝動軸26を介して伝動歯車243に接続されてもよく、ここで、伝動軸26は「六角-十字」伝動軸(図7参照)などとしてもよく、ここでは限定しない。具体的には、「六角-十字」伝動軸を例として、六角-十字伝動軸とは、一方の側の断面が「十」字形、他方の側の断面が六角形であり、その一方の側が第1の弾性ホイール22及び第2の弾性ホイール23を挿通し、他方の側が伝動歯車243に接続され得る。
【0047】
選択的に、駆動部材241は、伝動歯車243を回動駆動する直流駆動モータなどとしてもよく、複数の伝動歯車243は、それぞれ第1の弾性ホイール22、第2の弾性ホイール23及び混合ホイール25に接続され、それにより、駆動部材241は伝動歯車243を介して第1の弾性ホイール22、第2の弾性ホイール23及び混合ホイール25を回動駆動することができる。
【0048】
図1図2図8及び図9を参照すると、図8図3に示す貯蔵装置のB-B方向に沿う断面構造模式図であり、図9図8に示す貯蔵装置の部分拡大模式図である。
【0049】
貯蔵室21内にフードペレットが貯蔵されるので、貯蔵室21を長期間クリーニングして消毒しないと、貯蔵室21内に異物が蓄積して細菌が繁殖しやすく、そのため、上述した状況を考慮して、一実施例では、本出願の貯蔵室21は、使用者が簡便に取り出せるように、ハウジング組立体10に取り外し可能に設けられる(図1参照)。
【0050】
具体的には、貯蔵装置20はロック状態及び開放状態を有し、貯蔵装置20がロック状態である場合、貯蔵室21はハウジング組立体10に対して固定され、それにより、ハウジング組立体10内の貯蔵室21の移動が回避され、給餌機器の安全性が確保され、貯蔵装置20が開放状態である場合、使用者は貯蔵室21をハウジング組立体10から取り出して、簡便にクリーニングすることができる。
【0051】
貯蔵装置20は、バックル部材271、バックル駆動部材272及び弾性部材273を含み、バックル部材271は弾性部材273を介して、ハウジング組立体10の貯蔵装置20に向かう側に接続され、バックル部材271には、貯蔵室21に向かう第1の傾斜面2711が設けられ、バックル駆動部材272には、貯蔵装置20と反対する第2の傾斜面2721が設けられ、第1の傾斜面2711と第2の傾斜面2721は密着して設けられる。バックル駆動部材272が外力を受けて移動すると、第2の傾斜面2721は第1の傾斜面2711を押して、バックル部材271を押して弾性部材273を圧縮し、貯蔵装置20をロック状態から開放状態に切り替え、このとき、貯蔵室21を取り出すことができ、バックル駆動部材272への外力がなくなると、弾性部材273の弾性復元力によりバックル部材271はバックル駆動部材272を押して復元させる。
【0052】
選択的に、弾性部材273はバネなどとしてもよく、ここでは限定しない。
【0053】
さらに、貯蔵室21のバックル部材271に向かう面には、係合溝212が設けられる。図8及び図9に示すように、バックル部材271の延伸方向及び動き方向は給餌機器の高さ方向X(図2参照)に垂直であり、バックル駆動部材272の延伸方向及び動き方向は給餌機器の高さ方向Xである。具体的には、バックル部材271は、給餌機器の高さ方向Xのバックル駆動部材272の動きに応じて係合溝212に選択的に嵌め込まれ、貯蔵装置20がロック状態である場合、バックル部材271は係合溝212に嵌め込まれ、このとき、貯蔵装置20は給餌機器に固定され、貯蔵装置20が開放状態である場合、バックル部材271は係合溝212に嵌め込まれておらず、係合溝212と脱離し、このとき、貯蔵室21を取り出すことができる。貯蔵室21を取り付ける際に、使用者によりバックル駆動部材272を押圧するか又はプッシュする必要がなく、貯蔵室21自体によりバックル部材271が押されて移動し、かつ貯蔵室21を取り付ける過程において、バックル部材271は貯蔵室21に当接し、それにより、貯蔵室21の係合溝212がバックル部材271を通過するときに、弾性部材273の弾性復元力によってバックル部材271は係合溝212に嵌め込まれ、貯蔵装置20をロックする。
【0054】
図2及び図4を参照する。一実施例では、貯蔵室21内のフードペレットの残量を検出するために、貯蔵装置20は、貯蔵室21内のフードペレットが所定量未満であるか否かを検出するための信号送信機281及び信号受信機282をさらに含む。ここで、信号送信機281から送信される信号は貯蔵室21を介して信号受信機282に伝送される。
【0055】
選択的に、信号送信機281及び信号受信機282は、それぞれ貯蔵室21の対向する両側に設けられる。もちろん、代替実施例では、信号送信機281及び信号受信機282は、例えば同一側に位置するなど、他の位置に配置されてもよく、反射鏡を設けて信号を反射するなどによって、信号受信機282は、フードペレットが不足しているときに信号送信機281から送信された信号を受信し、フードペレットが十分であるときに信号送信機281から送信された信号を受信しないものであればよい。
【0056】
選択的に、信号送信機281及び信号受信機282は赤外線オプトカプラーなどとしてもよく、赤外線オプトカプラーは赤外線発光管と受信管からなる検出手段であり、赤外線発光管の赤外線が受信管に放射されると、受信管は赤外線信号を送信し、赤外線が遮断されると受信管の信号が中断し、ここで、信号送信機281及び信号受信機282は、それぞれ、赤外線オプトカプラーの赤外線発光管及び赤外線受信管などであってもよい。
【0057】
貯蔵室21内のフードペレットの残量が信号送信機281及び信号受信機282の位置よりも低くなり、信号受信機282が信号送信機281によって出力された信号、例えば赤外線信号などを受信すると、貯蔵室21内に貯蔵されたフードペレットが少ないものとし、使用者に通知情報を送信し、貯蔵室21内に残ったフードペレットが所定量よりも少ないことを使用者に通知し、このようにして、使用者は給餌機器へフードペレットをタイムリーに補充できる。ここで、貯蔵室21内の信号送信機281及び信号受信機282の高さまでは収納可能なフードペレットの量は所定量である。
【0058】
さらに、信号送信機281によって送信された信号が信号受信機282に容易に伝播できるように、給餌機器は第1の窓291及び第2の窓292をさらに含み、第1の窓291及び第2の窓292は、それぞれ、貯蔵室21の対向する両側に設けられ、第1の窓291及び第2の窓292は、信号送信機281と信号受信機282との間での信号の伝播を考慮して透明とされ、かつ貯蔵室21が給餌機器内に取り付けられたときに、第1の窓291及び第2の窓292は信号送信機281と信号受信機282の信号伝播経路上にあり、信号送信機281によって送信された信号は、第1の窓291、第2の窓292及び信号受信機282を順次通過し、第1の窓291及び第2の窓292は信号減衰を緩和させる。
【0059】
以上から分かるように、貯蔵装置の混合ホイールが回動すると、混合ホイールの混合部は混合ホイールの回動に連動して、貯蔵室内のフードペレットを第1の弾性ホイール及び第2の弾性ホイールへ動かし、第1の弾性ホイールの第1の撹拌部及び第2の弾性ホイールの第2の撹拌部はフードペレットを動かし、このように、第1の弾性ホイール及び第2の弾性ホイールは、自体の変形及びフードペレットを絞ることによって、フードペレットに両方の間を通過させ、フードペレットは貯蔵室の吐出側から射出装置に落ちて、射出装置によって外部へ射出される。
【0060】
以下、射出装置30の構成構造及び作動原理を具体的に説明する。
【0061】
図2図10及び図11を参照すると、図10は本出願の射出装置の一実施例の構造模式図であり、図11図10に示す射出装置のC-C方向に沿う断面構造模式図である。
【0062】
射出装置30の射出距離を変更できないという従来技術の技術的課題を解決するために、一実施例では、射出装置30及び貯蔵装置20は、給餌機器の高さ方向Xに沿って順次設けられ、射出装置30は、射出室31、射出部材32、弾性部材33、射出歯車34及び第1の射出駆動組立体35を含む。
【0063】
射出室31は、ハウジング組立体10に設けられ、貯蔵装置20と連通し、貯蔵室21(図3参照)内のフードペレットは、吐出側211から射出室31内に落ちる。射出部材32は、射出室31内に設けられ、かつ弾性部材33を介して射出室31に接続され、射出部材32には駆動ラック321が接続されている。
【0064】
射出装置30の射出歯車34は、本体341と、本体341の外周面に設けられる噛合歯領域及び無歯領域343とを含み、名称が示すように、噛合歯領域は噛合歯を有し、一方、無歯領域343には噛合歯はない。射出歯車34は第1の射出駆動組立体35に接続され、すなわち、本体341は第1の射出駆動組立体35に接続され、第1の射出駆動組立体35は射出歯車34を回動駆動することができ、駆動ラック321は噛合歯領域と選択的に噛合し、第1の射出駆動組立体35が射出歯車34を回動駆動する過程において、噛合歯領域は、駆動ラック321に向かっており、駆動ラック321と噛合するか、又は無歯領域343は、駆動ラック321に向かっており、噛合歯領域から離脱する。以上から分かるように、本実施例では、第1の射出駆動組立体35が射出歯車34を回動駆動する過程において、射出歯車34の噛合歯領域が射出部材32の駆動ラック321に向かっている場合、噛合歯領域は駆動ラック321と噛合し、すなわち、射出歯車34は射出部材32に接続され、射出歯車34は回動して射出部材32を駆動して弾性部材33を圧縮させるか、又は、射出歯車34の無歯領域343が射出部材32の駆動ラック321に向かっている場合、射出部材32は射出歯車34から離脱し、射出部材32は弾性部材33の弾性復元力によってフードペレットを外部に射出し、それによって、射出中の射出力の損失を減らし、射出装置の射出力を改善する。
【0065】
さらに図2図10及び図11を参照する。一実施例では、噛合歯領域は少なくとも2組の噛合歯群342(図12a参照)を含み、本体341は第1の射出駆動組立体35に接続され、少なくとも2組の噛合歯群342は本体341の軸方向Z3に沿って順次設けられ、各噛合歯群342は、それぞれ複数の噛合歯を含み、各噛合歯群342の複数の噛合歯は本体341の周方向R3に沿って順次設けられる。ここで、無歯領域343は、本体341の周方向R3の噛合歯群342の先端と末端の2つの噛合歯の間に位置する。
【0066】
各噛合歯群342の複数の噛合歯の、本体341の周方向R3の長さは異なる。第1の射出駆動組立体35が射出歯車34を回動駆動するときに、噛合歯は駆動ラック321と噛合し、射出歯車34は射出部材32を移動させ、かつ弾性部材33は圧縮状態となり、射出歯車34の無歯領域343が射出部材32に向かっている場合、噛合歯群342は駆動ラック321と噛合しなくなり、すなわち、射出部材32は射出歯車34から離脱し、弾性部材33の弾性復元力によって射出部材32が押されて射出室31内を移動し、すなわち、射出部材32は弾き出されてフードペレットを給餌機器から射出する。
【0067】
さらに、射出装置30は第2の射出駆動組立体36をさらに含み、第2の射出駆動組立体36は射出室31に設けられ、かつ第2の射出駆動組立体36は射出歯車34に接続され、第2の射出駆動組立体36は射出歯車34を移動させ、射出歯車34の移動方向が射出部材32の駆動ラック321の延伸方向に垂直であり、それにより、射出部材32の駆動ラック321は異なる噛合歯群342に接続され得る。
【0068】
第2の射出駆動組立体36は、射出歯車34に接続され、射出歯車34をその軸方向Z3(図12a参照)に沿って移動させ、噛合歯群342が駆動ラック321と選択的に噛合するようにし、異なる噛合歯群342の複数の噛合歯は、本体341の周方向R3の長さが異なり、このため、射出部材32の射出歯車34が異なる噛合歯群342と噛合したときに、弾性部材33の圧縮の度合いが異なり、このように、射出部材32が射出歯車34から離脱したときに、射出部材32の射出力も異なり、それにより、射出装置30は様々な射出力を提供し、フードペレットの射出距離が異なり、給餌機器は射出装置30の射出力を変更することで、フードペレットの射出距離を変更することができる。
【0069】
以上から分かるように、本実施例では、射出部材32は射出室31内に設けられ、弾性部材33を介して射出室31に接続され、射出歯車34の本体341は第1の射出駆動組立体35に接続され、射出部材32には駆動ラック321が設けられ、本体341の外周面に設けられる少なくとも2組の噛合歯群342は駆動歯車362と選択的に噛合し、噛合歯群342は、本体341の周方向R3の先端と末端の2つの噛合歯の間に無歯領域343を有し、これにより、貯蔵装置内のフードペレットが射出室31に落ちた際に、第1の射出駆動組立体35は射出歯車34を回動駆動し、射出部材32を駆動して弾性部材33を圧縮させ、また、無歯領域343が射出部材32に向かうまで射出歯車34が回動した際に、射出歯車34は駆動ラック321と噛合しなくなり、このとき、弾性部材33の弾性復元力は射出部材32の射出力に変換されて、フードペレットを射出する。
【0070】
そして、各噛合歯群342の複数の噛合歯は、射出歯車34の本体341の周方向R3の長さが異なり、第2の射出駆動組立体36は射出歯車34に接続されて、射出歯車34を射出歯車34の軸方向Z3に沿って移動させ、それにより、各噛合歯群は駆動ラック321と選択的に噛合する。このようにして、駆動ラック321は、それぞれ長さの異なる噛合歯群342と噛合する場合、射出室31内の移動距離が異なり、これは、弾性部材33の圧縮の度合いも異なり、弾性部材33の弾性復元力から変換される射出力が異なることを示し、すなわち、射出装置30は多くの射出力を提供して、フードペレットの射出距離を変更することができる。
【0071】
選択的に、図12a~図12dを参照すると、図12a~図12dは本出願の射出歯車の構造模式図である。
【0072】
異なる噛合歯群342に属する任意の隣り合う噛合歯は一体のものであり、すなわち、射出歯車34の一部の噛合歯は各噛合歯群342により共有され、このように、射出歯車34の構造が簡素化され、かつ射出歯車34の小型化に有利である。
【0073】
選択的に、少なくとも2組の噛合歯群342は、射出歯車34の本体341の軸方向Z3に沿って順次設けられた第1の噛合歯群3421、第2の噛合歯群3422及び第3の噛合歯群3423を含んでもよい。具体的には、図12bに示すように、第1の噛合歯群3421、第2の噛合歯群3422及び第3の噛合歯群3423の各噛合歯は接続されており、すなわち、異なる噛合歯群342に属する任意の隣り合う噛合歯は一体のものであり、このように、射出歯車34の構造が簡素化され、かつ射出歯車34の加工が容易になる。
【0074】
もちろん、代替実施例では、第1の噛合歯群3421、第2の噛合歯群3422及び第3の噛合歯群3423の各噛合歯は接続されていなくてもよく、つまり、噛合歯群342に属しない任意の隣り合う噛合歯は互いに独立し、互いにずれたり(図12c参照)互いに間隔を空けたりしてもよく(図12d参照)、ここでは限定しない。
【0075】
図10図11及び図13を参照すると、図13は本出願の駆動軸、位置決部材、検知組立体、第2の射出駆動組立体及び射出歯車の一部の一実施例の構造模式図である。
【0076】
一実施例では、第1の射出駆動組立体35は駆動部材351及び駆動軸352を含み、駆動部材351は射出室31に設けられ、駆動軸352を介して射出歯車34の本体341に接続され、駆動軸352は駆動部材351によって回動駆動され、駆動軸352は本体341を回動駆動し、それにより、射出歯車34を回動駆動し、すなわち、本体341は駆動部材351を介して回動駆動される。
【0077】
選択的に、駆動部材351は、例えば35外径型永久磁石ステッピングモータなどのモータなどとしてもよく、ここでは限定しない。
【0078】
さらに、第2の射出駆動組立体36は、駆動部材361、駆動歯車362及び移動部材363を含む。具体的には、駆動部材361は、射出室31に設けられ、駆動歯車362に接続され、すなわち、駆動部材361が作動するときに、駆動歯車362は同期して回動し、移動部材363には移動ラック3631が設けられ、移動部材363の移動ラック3631は駆動歯車362と噛合し、かつ射出歯車34は移動部材363に係合され、それにより、駆動部材361は移動部材363を駆動軸352に沿って移動させ、さらに射出歯車34を駆動軸352に沿って移動させ、このようにして、射出部材32の駆動ラック321は異なる噛合歯群342と噛合し、様々な射出力を提供することでフードペレットの射出距離を変更する。
【0079】
ここで、駆動部材361は、例えば24外径型永久磁石ステッピングモータなどモータなどとしてもよく、ここでは限定しない。
【0080】
また、さらに、各噛合歯群342が射出部材32の駆動ラック321と選択的に噛合するように射出歯車34の停止位置を限定するために、第2の射出駆動組立体36にはスロットが設けられる。
【0081】
選択的に、移動部材363には、互いに間隔を空けている第1のスロット3632及び第2のスロット3633が設けられてもよく(図14参照)、このような場合、射出装置30は検知組立体371と検知組立体372をさらに含む。第1のスロット3632が移動部材363に連動して検知組立体371に移動するとともに、第2のスロット3633が移動部材363に連動して検知組立体372に移動するときに、第2の噛合歯群3422の噛合歯は駆動ラック321と噛合し、第1のスロット3632が移動部材363に連動して検知組立体372に移動するときに、第1の噛合歯群3421の噛合歯は駆動ラック321と噛合し、第2のスロット3633が移動部材363に連動して検知組立体371に移動するときに、第3の噛合歯群3423の噛合歯は駆動ラック321と噛合する。
【0082】
選択的に、射出装置30の検知組立体371及び検知組立体372はオプトカプラーなどとしてもよく、検知組立体371は送信管3711及び受信管3712を含み(図15参照)、検知組立体372は送信管及び受信管を含み、検知組立体372の構造が検知組立体371の構造と同じであるため、検知組立体372については別に図示していない。
【0083】
具体的には、第1のスロット3632が移動部材363に連動して検知組立体372に移動する場合を例として、このとき、検知組立体371は遮断され、検知組立体372は遮断されておらず、すなわち、検知組立体371の受信管3712は検知組立体371の送信管3711によって送信される信号を受信できず、かつ検知組立体372の受信管は検知組立体372の送信管によって送信される信号を受信でき、このとき、移動部材363を停止することにより第1の噛合歯群3421は射出部材32と噛合する。
【0084】
1つの代替実施例では、図示していないが、移動部材363には、互いに間隔を空けている3つのスロットが設けられてもよく、射出装置30は1組の検知組立体を含み、検知組立体により異なるスロットが検知されると、3つの異なる位置で移動を停止するように射出歯車34を制御し、射出部材32の駆動ラック321は射出歯車34の異なる噛合歯群342と噛合し、それにより、射出装置30の射出力を変更する。
【0085】
別の代替実施例では、少なくとも2組の噛合歯群342が本体341の軸方向Z3に沿って順次設けられる第1の噛合歯群、第2の噛合歯群を含む場合、移動部材363には、互いに間隔を空けている第1のスロット及び第2のスロットが設けられ、射出装置30は1組の検知組立体を含み、検知組立体により異なるスロットが検知されると、2つの異なる位置で移動を停止するように射出歯車34を制御し、射出部材32の駆動ラック321は射出歯車34の異なる噛合歯群342と噛合し、それにより、射出装置30の射出力を変更する。
【0086】
或いは、少なくとも2組の噛合歯群342は、本体341の軸方向Z3に沿って順次設けられる第1の噛合歯群、第2の噛合歯群を含み、移動部材363には、1つのスロットが設けられ、射出装置30は第1の検知組立体と第2の検知組立体をさらに含み、異なる検知組立体によりスロットが検知されると、2つの異なる位置で移動を停止するように射出歯車34を制御し、射出部材32の駆動ラック321は射出歯車34の異なる噛合歯群342と噛合し、それにより、射出装置30の射出力を変更する。
【0087】
さらに図10図11及び図13を参照する。一実施例では、第1の射出駆動組立体35は位置決部材353をさらに含み、位置決部材353は、駆動軸352に設けられ、駆動軸352の径方向Y1に沿って延伸する第3のスロット3531を有し(図13参照)、射出装置30は検知組立体373をさらに含み、検知組立体373の検出信号は、第3のスロット3531が駆動軸352の回動に連動して形成する回動経路上にある。
【0088】
具体的には、射出部材32に対する射出歯車34が無歯領域343まで回動したときに、射出部材32は射出歯車34から離脱してフードペレットを射出し、駆動部材351は射出歯車34を駆動して回動させ続け、位置決部材353も射出歯車34の回動に連動して回動し、かつ位置決部材353の第3のスロット3531が駆動軸352の回動に連動して検知組立体373に移動すると、射出歯車34は無歯領域343が駆動ラック321に向かうとともに噛合歯群342の噛合歯が駆動ラック321と噛合しなくなるまで回動し、このとき、駆動部材351は作動を停止し、フードペレットが再度射出室31内に落ちると、射出歯車34を回動駆動して、フードペレットの射出動作を繰り返す。
【0089】
なお、第3のスロット3531が検知組立体373に移動したときに、噛合歯群342の噛合歯は駆動ラック321と噛合しておらず、すなわち、射出歯車34と射出部材32とは離脱状態であり、このように、フードペレットが再度落ちるときに、射出部材32の圧縮の度合いが影響を受けないことを確保する。容易に理解できるものとして、第3のスロット3531が検知組立体373に移動したときに、噛合歯群342の噛合歯が駆動ラック321と噛合していれば、すなわち、射出歯車34は射出部材32と噛合していれば、フードペレットが再度射出室31に落ち、かつ駆動ラック321が同じ噛合歯群342に接続される場合、噛合歯群342が駆動ラック321を回動駆動する経路が短くなり、弾性部材33の圧縮の度合いが低減し、射出装置の射出力が影響を受け、その結果、射出力が小さくなる。
【0090】
選択的に、駆動軸352には取付部3521が設けられ、射出歯車34には取り付け溝344が設けられ、また、位置決部材353にも取り付け溝(図示せず)が設けられ、それにより、駆動軸352、射出歯車34及び位置決部材353は相対的に固定された位置関係を持ち、これは組み立てに有利である。さらに、駆動軸352と射出歯車34とが安定的に接続され、回動中のズレを回避するために、駆動軸352及び射出歯車34には対向する当接面(図示せず)が設けられてもよく、具体的には、駆動軸352の対向する両側及び射出歯車34の内輪の対向する両側のそれぞれに当接面が設けられてもよく、また、取付部3521は駆動軸352の一方の当接面に設けられ、取り付け溝344は射出歯車34の他方の当接面に設けられてもよい。
【0091】
以下、射出室31がどのように弾性部材33を介して射出室31に接続されるかを詳しく説明する。図10図11及び図16を参照すると、図16は本出願の射出部材32、弾性部材33及び一部の射出室31の一実施例の構造模式図である。
【0092】
一実施例では、射出部材32の外周面には当接部322が凸設されており、弾性部材33は、一端が当接部322に当接し、他端が射出室31に当接し、このように、射出部材32は弾性部材33を介して射出室31に接続されてもよく、かつ、射出歯車34の噛合歯群342が射出部材32の駆動ラック321を移動駆動するときに、弾性部材33は当接部322によって圧縮され得る。
【0093】
さらに、弾性部材33はガイドレール331に設けられてもよく、すなわち、ガイドレール331は、一端が射出室31に当接し、他端が射出部材32の当接部322に貫装され、当接部322はガイドレール331に沿って移動可能であり、それにより、弾性部材33は安定的に移動できる。
【0094】
また、さらに、射出装置30は保護部材332をさらに含み、保護部材332は、当接部322の、弾性部材33に当接しない側に設けられ、それにより、弾性部材33が射出部材32を押して移動させるときに、射出部材32が射出室31に直接衝突して騒音を発生させることを回避し、また、射出部材32と射出室31との間の衝突により破損することも回避し、射出装置30の安全性及び信頼性が向上する。
【0095】
図2図10及び図17を参照すると、図17は本出願の射出装置の信号送信機及び信号受信機の一実施例の構造模式図である。
【0096】
一実施例では、射出室31の頂部には投入口311が設けられ、投入口311は貯蔵装置20と連通し、貯蔵装置20内のフードペレットが投入口311から射出室31に投入される。
【0097】
さらに、射出装置30は信号送信機391及び信号受信機392をさらに含み、信号送信機391及び信号受信機392は、それぞれ射出室31の対向する両側に設けられ、フードペレットが投入口311から射出室31に落ちたか否かを検出し、信号送信機391及び信号受信機392によってフードペレットが検出されると、第1の射出駆動部材は射出歯車34を回動駆動する。
【0098】
選択的に、信号送信機391及び信号受信機392は赤外線オプトカプラーなどとしてもよく、信号受信機392が信号送信機391によって送信された信号を受信していない場合、フードペレットが投入口311から射出室31に落ちたとみなし、このとき、対応する情報が給餌機器にフィードバックされ、給餌機器は射出装置30を制御してフードペレットを射出する。
【0099】
図1図10、及び図11を参照する。一実施例では、射出室31の底部には第1の排出口381が設けられ、射出装置30はフード排出部材383をさらに含み、フード排出部材383の内部にはフード排出チャネルが設けられ、フード排出部材383は第1の排出口381と連通し、射出室31内のフード残渣が第1の排出口381からフード排出チャネルを介して排出される。
【0100】
さらに、ハウジング組立体10には、外部と連通している第2の排出口382が設けられ、フード排出部材383はまた第2の排出口382と連通し、フード排出チャネルから排出されるフード残渣が、第2の排出口382を経て給餌機器の外部に排出され、それにより、フード残渣が給餌機器に落ちて、給餌機器の内部の構造を汚し、長期間使用すると給餌機器の内部の手段が故障することを回避し、給餌機器の安全性及び信頼性をさらに向上させる。つまり、射出室31のうちフードペレットを射出しない側がシールされ、フード残渣が第1の排出口381を介してしか排出できず、フード残渣が射出装置30の外部に落ちることが回避される。
【0101】
給餌機器は収集トレイ384をさらに含み、フード排出部材383はまた収集トレイ384に接続されてもよく、収集トレイ384は、フード残渣を收集するものであり、かつ、使用者が収集トレイ384を取り外してフード残渣を処理できるように、ハウジング組立体10に取り外し可能に設けられる。
【0102】
さらに、射出室31の外部には固定軸313が設けられ、固定軸313の外周には緩衝リング314が套設され、かつ固定軸313は緩衝リング314を介してハウジング組立体10に固定されることで、射出室31を安定的に給餌機器に設ける。選択的に、緩衝リング314は、射出装置30の射出力を緩衝し、フードペレットの射出に起因する装置全体の振動を回避するために、軟質ゴムリングなどとしてもよい。
【0103】
一例として、射出室31の外部には4つの固定軸313が設けられることで、射出装置30の安定性を向上させる。もちろん、固定軸313の数は、具体的には、1つ、2つ、3つ以上であってもよく、ここでは限定しない。
【0104】
従来の給餌機器製品では、射出装置部分においては、通常カムで揺動棒を押して、揺動棒でピストンを駆動してバネを圧縮させ、カムと揺動棒が離脱すると、バネの弾性復元力によりピストンが押されてフードペレットを射出し、揺動棒には自重及び機構の減衰があるため、射出装置の効率が低下し、バネの一部の弾性復元力が揺動棒により消費され、フードペレットに作用する射出力が低くなる。或いは、半歯車でラック付きピストンを駆動してバネを圧縮させ、歯車とラックが離脱すると、バネはピストンを押してフードペレットを射出し、ただし、半歯車とラックとが噛合するサイズが1種しかないため、バネの圧縮距離が調整不可能であり、バネによる推力も調整できず、ピストンは固定されている推力で押されるしかなく、すなわち、フードペレットは固定されている射出力で射出されるしかない。或いは、モータで2つの同じカムを駆動してピストンを押して後方へ直線運動させ、カムとピストンが離脱すると、ピストンはフードペレットを射出し、ただし、ピストンがカムにより押されて移動する距離が一定であることにより、射出力が調整できず、1種の射出力しか提供できない。
【0105】
一方、本出願の射出装置では、弾性部材によって射出部材を押すだけでフードペレットを射出することができ、このように、射出中に射出装置の自重による影響を低減させ、射出効率を高め、かつ、射出歯車は、周方向の長さが異なる少なくとも2組の噛合歯群を含み、それにより、射出装置の射出力が変化可能である。
【0106】
さらに、従来の給餌機器製品には、射出装置が固定されており射出方向を調整できないという問題が存在し、上述した問題に対して、従来の解決手段としては、給餌機器に雲台装置を増設して射出装置を回動駆動する。しかし、従来の雲台装置は安定性が悪いという技術的課題を抱えており、このため、本出願では、安定性を改善した雲台装置を採用している。
【0107】
図18及び図19を参照すると、図18は本出願の雲台装置の一実施例の構造模式図であり、図19図18に示す雲台装置の解体構造模式図である。
【0108】
一実施例では、本出願の雲台装置40は、撮像装置、ペット給餌機器、雲台装置などの技術分野に適用でき、上述した給餌機器を参照して、以下、給餌機器に適用する雲台装置40を例として詳しく説明する。
【0109】
一実施例では、雲台駆動組立体43は駆動部材431と駆動リングギア432を含み、駆動部材431は駆動リングギア432に接続され、駆動リングギア432はベース41に固定して接続され、駆動部材431はブラケット組立体42に固定して接続され、このようにして、駆動部材431が作動すると、ブラケット組立体42及び駆動部材431は駆動リングギア432及びベース41に対して回動駆動され、ここで、駆動リングギア432及びベース41は動いておらず、或いは、駆動リングギア432はブラケット組立体42に固定して接続され、駆動部材431はベース41に固定して接続され、このようにして、駆動部材431が作動すると、駆動リングギア432及びベース41はブラケット組立体42及び駆動部材431に対して回動駆動され、ここで、ブラケット組立体42及び駆動部材431は動いていない。
【0110】
さらに、転動構造は、駆動リングギア432の周方向R4に沿って間隔を空けて順次分布している複数の転動部材44を含み、複数の転動部材44は駆動リングギア432とブラケット組立体42との間に介在し、それにより、ブラケット組立体42が駆動リングギア432に対して動くときに両方の間の摩擦を均一に減少させ、雲台装置40の安定性を改善する。
【0111】
以下、駆動部材431が駆動リングギア432に接続され、駆動リングギア432がベース41に固定して接続される実施形態を例として説明する。
【0112】
駆動部材431はブラケット組立体42に設けられ、かつ駆動リングギア432に接続され、駆動リングギア432はベース41に積層され、かつベース41に固定して接続され、このようにして、駆動部材431はブラケット組立体42を駆動リングギア432に対して回動駆動することができる。さらに、複数の転動部材44は駆動リングギア432とブラケット組立体42との間に介在し、かつ駆動リングギア432の周方向R4に沿って間隔を空けて順次分布しており、それにより、ブラケット組立体42と駆動リングギア432との間の回動摩擦を均一に減少させ、雲台装置40の回動性が悪いという問題を改善し、さらに雲台装置40の安定性を改善する。かつ、転動部材44はブラケット組立体42が駆動リングギア432に対して回動するときの回動摩擦を減少させることによって、雲台装置40の回動速度を速め、部品の発熱を減少させ、雲台装置40の耐用年数を延ばすことができる。
【0113】
図19に示すように、駆動リングギア432は環状構造とされており、かつ駆動リングギア432の噛合歯が駆動リングギア432の内輪に位置し、すなわち、駆動リングギア432はインナーリングギアの歯車構造であり、それにより、駆動部材431は駆動リングギア432の内部に位置する噛合歯と噛合し、駆動リングギア432に対して回動し、ブラケット組立体42を駆動リングギア432に対して回動駆動することができる。もちろん、別の実施例では、駆動リングギア432の噛合歯は駆動リングギア432の外輪に位置してもよく、すなわち、噛合歯は駆動リングギア432の中心から離れた方向に向かっており、ここでは限定しない。
【0114】
上述した実施例に基づいて、給餌機器はハウジング組立体10、貯蔵装置20及び射出装置30などを含み(図1及び図2参照)、上述した構造は雲台装置40のブラケット組立体42に固定して接続されてもよく、それにより、ブラケット組立体42が駆動リングギア432に対して回動するときに、ハウジング組立体10、貯蔵装置20及び射出装置30などは同期して回動させられ、フードペレットの射出方向を変更し、使用者の使用エクスペリエンスを向上させるのに寄与する。
【0115】
さらに図18及び図19を参照する。一実施例では、複数の転動部材44は、少なくとも第1の転動組立体441及び第2の転動組立体442に分けられ、第1の転動組立体441及び第2の転動組立体442は、それぞれ、複数の転動部材44を含む。第1の転動組立体441は、駆動リングギア432のベース41に向かう側に位置し、第2の転動組立体442は、駆動リングギア432のベース41と反対する側に位置し、このように、駆動歯車362の両側とブラケット組立体42との間の回動摩擦を同時に改善し、駆動リングギア432の両側で回動摩擦に大きな差が存在することを回避し、それにより、雲台装置40の安定性のさらなる向上に有利である。
【0116】
選択的に、第1の転動組立体441の転動部材44及び第2の転動組立体442の転動部材44は、それぞれ、駆動リングギア432の周方向R4に沿って間隔を空けて順次分布しており、このように、ブラケット組立体42と駆動リングギア432との間の回動摩擦を均一に改善し、雲台装置40の安定性を改善する。
【0117】
さらに、ブラケット組立体42は、積層して設けられる第1のブラケット421と第2のブラケット422とを含み、第1のブラケット421は第2のブラケット422に接続され、駆動リングギア432は第1のブラケット421と第2のブラケット422との間に介在し、第1の転動組立体441は駆動リングギア432と第1のブラケット421との間に介在し、第2の転動組立体442は駆動リングギア432と第2のブラケット422との間に介在し、すなわち、第1の転動組立体441は第1のブラケット421と駆動リングギア432との間の回動摩擦を改善し、第2の転動組立体442は第2のブラケット422と駆動リングギア432との間の回動摩擦を改善し、第1のブラケット421と第2のブラケット422とが駆動リングギア432に対して同期して回動することを可能とする。
【0118】
雲台装置40は弾性ワッシャー423をさらに含み、弾性ワッシャー423はブラケット組立体42と転動構造との間に設けられ、転動構造と駆動リングギア432との間の間隙を小さくする。
【0119】
選択的に、第1の転動組立体441と第1のブラケット421との間及び/又は第2の転動組立体442と第2のブラケット422との間には弾性ワッシャー423が設けられ、弾性ワッシャー423による弾性復元力は、転動部材44を駆動リングギア432に押し付けて、駆動リングギア432と転動部材44との間の間隙を小さくし、雲台装置40の傾斜や揺れを回避し、雲台装置40の安定性を改善しつつ、雲台装置40の信頼性を向上させる。
【0120】
選択的に、弾性ワッシャー423は波形ワッシャーである。図19に示すように、弾性ワッシャー423は完全な環状構造であり、代替実施例では、波形状の円形ワッシャー(図示せず)が複数あってもよく、ここでは限定しない。
【0121】
また、さらに、ブラケット組立体42は第3のブラケット424をさらに含み、第3のブラケット424は弾性ワッシャー423と転動構造との間に介在し、すなわち、第3のブラケット424は弾性ワッシャー423と転動部材44との間に介在し、それにより、転動部材44と他の構造との間のスリットをより小さくする。図19に示すものを例として、第3のブラケット424は、駆動リングギア432の第2のブラケット422に向かう側に設けられ、第2のブラケット422と第3のブラケット424との間に弾性ワッシャー423が介設されているので、弾性ワッシャー423は、第3のブラケット424が転動部材44へ運動する傾向があるようにし、第3のブラケット424と転動部材44との間の間隙及び転動部材44と駆動リングギア432との間隙を小さくし、雲台の安定性をさらに改善する。
【0122】
代替実施例では、第3のブラケット424は、駆動リングギア432のベース41に向かう側に設けられてもよく、駆動リングギア432の両側のそれぞれに1つ設けられてもよく、ここでは限定しない。
【0123】
図19及び図20を参照すると、図20は本出願の転動部材及び保持枠の一実施例の構造模式図である。
【0124】
一実施例では、ブラケット組立体42は保持枠425をさらに含み、保持枠425には保持溝4251が設けられ、保持溝4251は、駆動リングギア432とベース41との対向方向に沿って保持枠425を貫通し、転動部材44は保持溝4251に嵌め込まれて、駆動リングギア432の径方向Y2における転動部材44の相対位置を制限することで、ブラケット組立体42が駆動リングギア432に対して回動する過程において、各転動部材44の相対位置が変わり、雲台装置40の安定性に悪影響を与えることを回避する。
【0125】
さらに、駆動リングギア432と第1のブラケット421との間、及び駆動リングギア432と第2のブラケット422との間のそれぞれに保持枠425が設けられ、すなわち、第1の転動組立体441の転動部材44及び第2の転動組立体442の転動部材44は、それぞれ、対応する保持枠425の保持溝4251に嵌め込まれ、第1の転動組立体441の転動部材44は駆動リングギア432と第1のブラケット421との間に介設され、第2の転動組立体442の転動部材44は駆動リングギア432と第2のブラケット422との間に介設され、駆動リングギア432の両側の転動部材44は同期して転動可能であり、それにより、転動部材44が雲台装置40から離脱することを回避し、雲台装置40の信頼性を向上させる。選択的に、第1の転動組立体441及び第2の転動組立体442の転動部材44の数が同じである。
【0126】
選択的に、図20に示すように、保持枠425には8つの転動部材44が嵌め込まれ、かつ8つの転動部材44は均等に分布している。もちろん、代替実施例では、保持枠425に嵌め込まれた転動部材44の数は8つに限定されるものではない。
【0127】
図18図19及び図21を参照すると、図21は本出願のベース及び第2の検知素子の一実施例の構造模式図である。
【0128】
一実施例では、第1のブラケット421には第1の検知素子451が設けられ、ベース41には第2の検知素子452が設けられ、第2の検知素子452は第1の検知素子451の回動経路上にあり、第1の検知素子451はブラケット組立体42と駆動リングギア432の相対回動に連動して第2の検知素子452と対向するようになるまで移動することで、駆動リングギア432に対するブラケット組立体42の回動範囲を限定することができる。
【0129】
一例として、図18及び図21に示すように、第1の検知素子451と第2の検知素子452とが対向するまで第1のブラケット421が回動すると、対応する情報が給餌機器にフィードバックされ、駆動部材431が反対方向に回動するように制御され、ブラケット組立体42が反対方向へ回動駆動され、それにより、第1の検知素子451が再度第2の検知素子452に対向すると、駆動部材431が反対方向へ回動制御され、ブラケット組立体42が反対方向へ回動駆動され、このように繰り返して、雲台装置40の回動範囲が限定される。
【0130】
さらに、第1のブラケット421には、ベース41へ延伸するストッパー4211が設けられ、ベース41にはリミット部411が設けられ、リミット部411はストッパー4211の回動経路上にあり、ストッパー4211はブラケット組立体42の回動に連動して、リミット部411と当接するまで移動し、リミット部411は第1のブラケット421のストッパーの回動経路にある。ストッパー4211がリミット部411に当接していないときに、ブラケット組立体42はさらに現在の回動方向に沿って回動し、ストッパー4211がリミット部411に当接したときに、ブラケット組立体42は回動方向を変えて、ブラケット組立体42と駆動リングギア432とのさらなる相対回動を制限する。
【0131】
上述した第1の検知素子451及び第2の検知素子452に基づいて、第1のブラケット421のストッパー4211がリミット部411に当接すると、第1の検知素子451と第2の検知素子452は対向するようになり、それと同時に、ブラケット組立体42と駆動リングギア432とのさらなる相対回動が制限される。
【0132】
一例として、第1の検知素子451及び第2の検知素子452は、それぞれホール磁気センサや磁石などであってもよく、ホール磁気センサは、第1のブラケット421に連動して回動し、磁石と対向すると、対応する信号を給餌機器にフィードバックし、もちろん、磁石が第1のブラケット421に設けられ、ホール磁気センサがベース41に設けられる場合にも、上述した機能が達成できる。
【0133】
代替実施例では、ベース41には赤外線オプトカプラーなどが設けられてもよく、このように、第1のブラケット421のストッパーが赤外線オプトカプラーを経るときに、対応する信号が給餌機器にフィードバックされ、ここでは限定しない。
【0134】
さらに図19を参照する。一実施例では、駆動リングギア432の周縁には、駆動リングギアの周方向R4に沿って延伸する転動溝4321が設けられ、転動構造が抜けないように転動溝4321に嵌め込まれており、これは、雲台装置40の安全性及び信頼性の向上に有利である。
【0135】
具体的には、転動部材44は転動溝4321に嵌め込まれ、ブラケット組立体42と駆動リングギア432との相対回動に連動して転動溝4321内を転動し、それにより、転動部材44の転動経路が限定され、転動部材44の抜けによる安全上のリスクが解消し、雲台装置40の安全性及び信頼性の向上に有利である。
【0136】
従来の雲台装置では、プラスチック軸孔構造を雲台回動部品とするのが一般的であり、雲台装置は射出装置を180度しか回動させることができず、かつ、プラスチック材質の公差が悪いので、そのまま回動支持部材として組み立てるときに、緩みすぎたり締めすぎたりするような問題が生じやすく、プラスチック軸孔の組み立てが締めすぎると、プラスチック軸孔と雲台装置の他の構造との間の摩擦が大きく、その結果、回動トルクが急増し、プラスチック軸孔の組み立てが緩みすぎる場合、雲台装置の各構造間に間隙が存在し、雲台装置の揺れが極めて発生しやすくなり、かつ、雲台装置の回転数が高い場合雲台装置が発熱し、一方、プラスチック材質は耐高温及び耐摩損性がなく、このため、高回転数・高発熱の用途に適用できず、敢えて適用するとプラスチック軸孔構造体が壊れてしまう。或いは、単一の深溝玉軸受が雲台の回動支持部材として使用されるが、単一の軸受は径方向及び軸方向にクリアランスを有するので、回動する際に雲台装置にズレや揺れが発生しやすくなる。或いは、複列転がり軸受が雲台の回動支持部材として使用されるが、複列転がり軸受自体の体積が大きいため、雲台装置の大型化をもたらす。
【0137】
一方、上述した実施例に記載の雲台装置では、転動部材によってブラケット組立体と駆動リングギアとの間の回動摩擦を小さくし、かつ弾性ワッシャーによって雲台装置の各構造との間の間隙を小さくし、各構成構造の間の押圧力を増大することができ、さらに、雲台装置の回動半径が大きいため、雲台装置の剛性を向上させ、雲台装置の安定性を改善することができ、また、上述した実施例に記載の雲台装置は、構造がシンプルであり、体積が小さく、雲台装置の空間的なサイズの減少に有利である。
【0138】
さらに図1及び図2を参照する。一実施例では、給餌機器は撮像手段50をさらに含み、撮像手段50は、ペットの現在の位置を自動的に捕獲して、雲台装置40によって給餌機器を回動させ、射出装置30の射出方向を変えることができ、また、撮像手段50は監視機能などを備え、給餌機器の機能性及び興味性を増加させる。
【0139】
さらに、給餌機器は電源コード60をさらに含み、電源コード60は外部電源に接続されて、外部電源により給餌機器に給電し、給餌機器の給餌、フードペレット射出や雲台回動などの機能を維持する。
【0140】
上述した各実施例に記載の内容に基づいて、以下、給餌機器全体の作動原理を説明する。
【0141】
貯蔵装置内の貯蔵室はフードペレットを貯蔵し、混合ホイールによってフードペレットを第1の弾性ホイール及び第2の弾性ホイールへ動かし、第1の弾性ホイール及び第2の弾性ホイールはフードペレットを駆動して両方の間を通過させ、フードペレットは吐出側から射出装置に落ち、射出装置によって外部へ射出される。射出歯車が少なくとも2つの噛合歯群を有し、かつ噛合歯群の射出歯車の周方向の長さが異なるため、移動部材と組み合わせると、射出部材に様々な射出力を持たせ、フードペレットの射出距離を変更することができる。給餌機器は雲台装置をさらに有し、貯蔵装置及び射出装置はブラケット組立体に設けられ、このように、ブラケット組立体が駆動リングギアに対して回動するときに、貯蔵装置及び射出装置は、同期して回動し、フードペレットの射出方向を変えることができ、設計が合理的であり、使用者の使用エクスペリエンスを向上させるのに寄与する。
【0142】
さらに、本出願では、別に明確な規定や限定がない限り、「連結」、「接続」、「積層」などの用語は広義で理解すべきであり、例えば、固定して接続されてもよく、取り外し可能に接続されてもよく、一体としてもよい。直接連結されてもよく、中間部品を介して間接的に連結されてもよく、2つの素子の内部が連通するか、又は2つの素子が相互作用関係を持つようにしてもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて本出願における上述した用語の具体的な定義を理解できる。
【0143】
なお、以上の各実施例は本出願の技術案を説明するために過ぎず、限定的なものではなく、上述した各実施例を参照して本出願を詳しく説明したが、当業者にとって自明なように、上述した各実施例に記載の技術案について修正したり、この技術的特徴の一部又は全部について同等置換を行ったりすることができ、これらの修正や置換により、対応する技術案の趣旨が本出願の各実施例の技術案の範囲を逸脱することはない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12a
図12b
図12c
図12d
図13
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図15
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図19
図20
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図22a
図22b
図22c