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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-11
(45)【発行日】2023-04-19
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置、及び方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20230412BHJP
   G06N 20/00 20190101ALI20230412BHJP
【FI】
G06Q30/0601 330
G06N20/00
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2022046333
(22)【出願日】2022-03-23
【審査請求日】2022-03-23
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517234011
【氏名又は名称】株式会社Novera
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】諸冨 大樹
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 国忠
(72)【発明者】
【氏名】堀江 優
【審査官】渡辺 順哉
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-102068(JP,A)
【文献】特開2021-077269(JP,A)
【文献】国際公開第2021/192232(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0134696(US,A1)
【文献】米国特許第10861077(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 30/0601
G06N 20/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備えるコンピュータに処理を行わせるプログラムであって、前記プロセッサに、
商品の候補の集合と、ユーザの購入履歴と、商品の属性に応じた前記ユーザの固有情報と、を含む学習データを取得するステップと、
前記学習データを用いて、前記ユーザの購入履歴と、前記集合とを入力したことに応じて、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第1候補群を抽出する第1モデルを学習するステップと、
前記ユーザの固有情報と、前記第1候補群とを入力したことに応じて、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第2候補群を抽出する第2モデルを学習するステップと、
前記第1モデル及び前記第2モデルを出力するステップと、
を実行させ、
前記第1モデルは、TransFormers構造を有する、
プログラム。
【請求項2】
前記ユーザの行動履歴と、前記第2候補群とを入力したことに応じて、前記第2候補群から、前記ユーザに提示する商品の候補である第3候補群を抽出する第3モデルを学習するステップと、
を実行させ、
前記学習データは、商品の候補の集合と、ユーザの購入履歴と、商品の属性に応じた前記ユーザの固有情報と、前記ユーザの行動履歴とを含み、
前記出力するステップにおいて、前記第1モデル、前記第2モデル、及び前記第3モデルを出力する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
プロセッサを備えるコンピュータに処理を行わせるプログラムであって、前記プロセッサに、
商品の候補の集合と、ユーザの購入履歴と、商品の属性に応じた前記ユーザの固有情報と、前記ユーザの行動履歴と、を含む学習データを取得するステップと、
前記ユーザの購入履歴と、前記集合とを入力したことに応じて、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第1候補群を抽出する第1モデルを学習するステップと、
前記ユーザの固有情報と、前記第1候補群とを入力したことに応じて、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第2候補群を抽出する第2モデルを学習するステップと、
前記ユーザの行動履歴と、前記第2候補群とを入力したことに応じて、前記第2候補群から、前記ユーザに提示する商品の候補である第3候補群を抽出する第3モデルを学習するステップと、
前記第1モデル、前記第2モデル、及び前記第3モデルを出力するステップと、
を実行させるプログラム。
【請求項4】
前記第1モデルは、前記ユーザの購入履歴と、前記集合とを入力したことに応じて、前記集合に含まれる商品の各々について、前記購入履歴に応じた第1評価値を算出し、前記集合に含まれる商品のうち、前記第1評価値が上位から所定の割合の商品、前記第1評価値が上位から第1所定数の商品、及び前記第1評価値が所定の第1閾値以上の商品の少なくとも何れかを、前記第1候補群として抽出するモデルである、
請求項2又は請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記第2モデルは、前記ユーザの固有情報と、前記購入履歴を除くユーザの属性情報と、前記第1候補群とを入力したことに応じて、前記第1候補群に含まれる商品の各々について、前記ユーザの固有情報と、前記ユーザの属性情報とに応じた第2評価値を算出し、前記集合に含まれる商品のうち、前記第2評価値が上位から所定の割合の商品、前記第2評価値が上位から第2所定数の商品、及び前記第2評価値が所定の第2閾値以上の商品の少なくとも何れかを、前記第2候補群として抽出するモデルである、
請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記第2モデルは、前記集合に含まれる商品の各々について、前記ユーザの固有情報と、前記ユーザの属性情報と、前記集合のうち前記第1候補群に含まれる商品か否かとに応じた第2評価値を算出し、前記集合に含まれる商品のうち、前記第2評価値が上位から所定の割合の商品、前記第2評価値が上位から第2所定数の商品、及び前記第2評価値が所定の第2閾値以上の商品の少なくとも何れかを、前記第2候補群として抽出するモデルである、
請求項4に記載のプログラム。
【請求項7】
前記第3モデルは、前記ユーザの行動履歴と、前記第2候補群と、前記第2評価値とを入力したことに応じて、前記集合に含まれる商品の各々について、ユーザの行動変化と、前記第2評価値とに応じた第3評価値を算出し、前記第2候補群に含まれる商品のうち、前記第3評価値が上位から所定の割合の商品、前記第3評価値が上位から第3所定数の商品、及び前記第3評価値が所定値以上の商品の少なくとも何れかを抽出するモデルである、
請求項5に記載のプログラム。
【請求項8】
プロセッサを備えるコンピュータに処理を行わせるプログラムであって、前記プロセッサに、
商品の候補の集合と、ユーザの購入履歴と、商品の属性に応じた前記ユーザの固有情報と、第1モデルと、第2モデルとを取得するステップと、
取得した前記集合と、前記ユーザの購入履歴とを、前記第1モデルに入力することにより、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第1候補群を抽出するステップと、
前記ユーザの固有情報と、前記第1候補群とを、前記第2モデルに入力することにより、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第2候補群を抽出するステップと、
前記第2候補群に含まれる商品を、ユーザに提示するステップと、
を実行させ、
前記第1モデルは、前記ユーザの購入履歴と、前記集合とを入力したことに応じて、前記集合に含まれる商品から、前記第1候補群を抽出するモデルであり、
前記第1モデルは、TransFormers構造を有し、
前記第2モデルは、前記ユーザの固有情報と、前記第1候補群とを入力したことに応じて、前記集合から、前記第2候補群を抽出するモデルある、
プログラム。
【請求項9】
プロセッサを備えるコンピュータに処理を行わせるプログラムであって、前記プロセッサに、
商品の候補の集合と、ユーザの購入履歴と、商品の属性に応じた前記ユーザの固有情報と、第1モデルと、第2モデルと、第3モデルとを取得するステップと、
取得した前記集合と、前記ユーザの購入履歴とを、前記第1モデルに入力することにより、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第1候補群を抽出するステップと、
前記ユーザの固有情報と、前記第1候補群とを、前記第2モデルに入力することにより、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第2候補群を抽出するステップと、
前記ユーザの行動履歴と、前記第2候補群とを、前記第3モデルに入力することにより、前記第2候補群から、前記ユーザに提示する商品の候補である第3候補群を抽出するステップと、
前記第3候補群に含まれる商品を、ユーザに提示するステップと、
を実行させ、
前記第1モデルは、前記ユーザの購入履歴と、前記集合とを入力したことに応じて、前記集合に含まれる商品から、前記第1候補群を抽出する学習済みモデルであり、
前記第2モデルは、前記ユーザの固有情報と、前記第1候補群とを入力したことに応じて、前記集合から、前記第2候補群を抽出する学習済みモデルあり、
前記第3モデルは、前記ユーザの行動履歴と、前記第2候補群とを入力したことに応じて、前記第2候補群から、前記第3候補群を抽出する学習済みモデルである、
プログラム。
【請求項10】
前記商品は、化粧品であり、
前記ユーザの固有情報は、前記ユーザに関する肌データである、
請求項1~請求項9の何れかに記載のプログラム。
【請求項11】
前記肌データは、前記ユーザの肌についての診断結果である、
請求項10に記載のプログラム。
【請求項12】
商品と、サービスとを紐づけて記憶している記憶装置から、前記第3候補群に含まれる商品と紐づくサービスを抽出するステップ、
を実行させ、
前記提示するステップにおいて、前記サービスを、前記ユーザに提示する、
請求項7又は請求項9に記載のプログラム。
【請求項13】
前記サービスは、前記商品に応じた美容トレーナーによるトレーニング、前記商品に応じたイベント、又は前記商品に応じた美容部員による化粧品の提案である、
請求項12に記載のプログラム。
【請求項14】
プロセッサを備える情報処理装置であって、前記プロセッサが、
商品の候補の集合と、ユーザの購入履歴と、商品の属性に応じた前記ユーザの固有情報と、を含む学習データを取得するステップと、
前記学習データを用いて、前記ユーザの購入履歴と、前記集合とを入力したことに応じて、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第1候補群を抽出する第1モデルを学習するステップと、
前記ユーザの固有情報と、前記第1候補群とを入力したことに応じて、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第2候補群を抽出する第2モデルを学習するステップと、
前記第1モデル及び前記第2モデルを出力するステップと、
を実行し、
前記第1モデルは、TransFormers構造を有する、
情報処理装置。
【請求項15】
プロセッサを備える情報処理装置であって、前記プロセッサが、
商品の候補の集合と、ユーザの購入履歴と、商品の属性に応じた前記ユーザの固有情報と、前記ユーザの行動履歴と、を含む学習データを取得するステップと、
前記ユーザの購入履歴と、前記集合とを入力したことに応じて、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第1候補群を抽出する第1モデルを学習するステップと、
前記ユーザの固有情報と、前記第1候補群とを入力したことに応じて、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第2候補群を抽出する第2モデルを学習するステップと、
前記ユーザの行動履歴と、前記第2候補群とを入力したことに応じて、前記第2候補群から、前記ユーザに提示する商品の候補である第3候補群を抽出する第3モデルを学習するステップと、
前記第1モデル、前記第2モデル、及び前記第3モデルを出力するステップと、
情報処理装置。
【請求項16】
プロセッサを備えるコンピュータが、
商品の候補の集合と、ユーザの購入履歴と、商品の属性に応じた前記ユーザの固有情報と、を含む学習データを取得するステップと、
前記学習データを用いて、前記ユーザの購入履歴と、前記集合とを入力したことに応じて、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第1候補群を抽出する第1モデルを学習するステップと、
前記ユーザの固有情報と、前記第1候補群とを入力したことに応じて、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第2候補群を抽出する第2モデルを学習するステップと、
前記第1モデル及び前記第2モデルを出力するステップと、
を実行し、
前記第1モデルは、TransFormers構造を有する、
方法。
【請求項17】
プロセッサを備えるコンピュータが、
商品の候補の集合と、ユーザの購入履歴と、商品の属性に応じた前記ユーザの固有情報と、前記ユーザの行動履歴と、を含む学習データを取得するステップと、
前記ユーザの購入履歴と、前記集合とを入力したことに応じて、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第1候補群を抽出する第1モデルを学習するステップと、
前記ユーザの固有情報と、前記第1候補群とを入力したことに応じて、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第2候補群を抽出する第2モデルを学習するステップと、
前記ユーザの行動履歴と、前記第2候補群とを入力したことに応じて、前記第2候補群から、前記ユーザに提示する商品の候補である第3候補群を抽出する第3モデルを学習するステップと、
前記第1モデル、前記第2モデル、及び前記第3モデルを出力するステップと、
を実行する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、情報処理装置、及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
商品毎に適したタイミングで商品の購入等のための推薦を行うことを目的として、推薦装置は、特定部と、通信部とを有し、特定部は、商品の売上推移を示す売上情報に基づいて、所定期間内に売り上げが増加する商品を特定する。通知部は、特定部によって特定された商品の売り上げが増加する時期から所定期間前に、商品に関する通知を行う技術がある(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-045982号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の技術では、売上が増加する商品を特定しており、メジャーな商品が推薦されやすくなってしまうというバイアスがかかってしまう。このため、ユーザが欲する商品が、メジャーな商品でない場合、当該バイアスにより提示されず、ユーザに適した商品を提示することができない、という問題があった。
【0005】
本開示の目的は、メジャーな商品に偏ることなく、商品を提案することができる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様のプログラムは、プロセッサを備えるコンピュータに処理を行わせるプログラムであって、前記プロセッサに、商品の候補の集合と、ユーザの購入履歴と、商品の属性に応じた前記ユーザの固有情報と、を含む学習データを取得するステップと、前記学習データを用いて、前記ユーザの購入履歴と、前記集合とを入力したことに応じて、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第1候補群を抽出する第1モデルを学習するステップと、前記ユーザの固有情報と、前記第1候補群とを入力したことに応じて、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第2候補群を抽出する第2モデルを学習するステップと、前記第1モデル及び前記第2モデルを出力するステップと、を実行させ、前記第1モデルは、TransFormers構造を有する。
【0007】
本開示の一態様のプログラムは、プロセッサを備えるコンピュータに処理を行わせるプログラムであって、前記プロセッサに、商品の候補の集合と、ユーザの購入履歴と、商品の属性に応じた前記ユーザの固有情報と、第1モデルと、第2モデルとを取得するステップと、取得した前記集合と、前記ユーザの購入履歴とを、前記第1モデルに入力することにより、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第1候補群を抽出するステップと、前記ユーザの固有情報と、前記第1候補群とを、前記第2モデルに入力することにより、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第2候補群を抽出するステップと、前記第2候補群に含まれる商品を、ユーザに提示するステップと、を実行させ、前記第1モデルは、前記ユーザの購入履歴と、前記集合とを入力したことに応じて、前記集合に含まれる商品から、前記第1候補群を抽出するモデルであり、前記第1モデルは、TransFormers構造を有し、前記第2モデルは、前記ユーザの固有情報と、前記第1候補群とを入力したことに応じて、前記集合から、前記第2候補群を抽出するモデルある。
【発明の効果】
【0008】
本開示の技術は、メジャーな商品に偏ることなく、商品を提案することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の情報処理装置10の構成を示すブロック図である。
図2】本開示の情報処理装置10の機能構成を示すブロック図である。
図3】本開示の学習処理を示すフローチャートである。
図4】本開示の提案処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0011】
<本開示の概要>
本開示では、商品の候補の集合と、ユーザの情報とを入力すると、当該ユーザに適した商品を出力する学習済みモデルについて説明する。この学習済みモデルを用いて、ユーザに適した商品を提案する。
【0012】
従来の商品を提案する学習済みモデルでは、精度を高めるように学習しても、購入されることの多いメジャーな商品や店頭に置かれやすい商品が提案されやすくなってしまう。このため、メジャーな商品ほどユーザに適している、というバイアスがかかってしまう。
【0013】
このようなバイアスがかかった状態で提案された商品は、他にユーザに適した商品があったとしても、提案されない。このため、ユーザに適した商品が提案されない、という問題が生じていた。
【0014】
また、従来の商品を提案する学習済みモデルでは、ユーザが商品を実際に買った際に、そのユーザの行動履歴の変化を加味していないため、ユーザが実際には欲していない商品を提示してしまう、という問題があった。
【0015】
本開示の技術は、このようなバイアスを排除し、メジャーな商品に偏ることなく、商品を提案することができる技術を提供する。また、本開示の技術は、ユーザが次に購入すべき商品を適切に提案する。
【0016】
<1.情報処理装置10の構成>
図1及び図2を用いて、本開示に係る情報処理装置10について説明する。本開示に係る情報処理装置10は、商品の候補の集合と、ユーザの情報とを入力すると、当該ユーザに適した商品を出力するためのモデルを学習する処理等を実行するための装置である。
【0017】
図1は、情報処理装置10の構成を示す図である。情報処理装置10は、例えば、ラップトップパソコン又はラックマウント型若しくはタワー型等のコンピュータ、スマートフォン等である。情報処理装置10は、複数の情報処理装置10により、1つのシステムとして構成される、冗長化構成される等されてもよい。情報処理システム1を実現することに要する複数の機能の配分の仕方は、各ハードウェアの処理能力、情報処理システム1に求められる仕様等に鑑みて適宜決定することができる。
【0018】
情報処理装置10は、プロセッサ11と、メモリ12と、ストレージ13と、通信IF14と、入出力IF15とを含んで構成される。
【0019】
プロセッサ11は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。
【0020】
メモリ12は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0021】
ストレージ13は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)である。
【0022】
通信IF14は、情報処理装置10が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。通信IF14は、インターネット、広域イーサネット等のネットワークに有線又は無線により接続する。
【0023】
入出力IF15は、入力操作を受け付けるための入力装置(例えば、マウス等のポインティングデバイス、キーボード)、及び、情報を提示するための出力装置(ディスプレイ、スピーカ等)とのインタフェースとして機能する。
【0024】
図2は、情報処理装置10の機能構成を示すブロック図である。図2に示すように、情報処理装置10は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを含む。
【0025】
通信部110は、情報処理装置10が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0026】
記憶部120は、情報処理装置10が使用するデータ及びプログラムを記憶する。記憶部120は、第1データDB121、第2データDB122等を記憶する。
【0027】
第1データDB121は、学習処理を行う際に用いる学習データを保持するデータベースである。学習データは、商品の候補の集合と、ユーザの購入履歴と、商品の属性に応じたユーザの固有情報と、ユーザの行動履歴と、を少なくとも含む。第1データDB121は、複数のユーザについての学習データを格納する。第1データDB121は、これらの情報を、予め格納している。また、第1データDB121は、これらの情報を、任意のタイミング、又は定期的に取得し、格納している。
【0028】
商品の候補の集合は、ある商品カテゴリにおけるユーザが購入する可能性がある商品、ユーザに購入して欲しい商品などの商品群である。商品カテゴリは、商品の分類である。商品カテゴリは、例えば、化粧品、医薬品、食品などである。商品カテゴリは、より具体的な商品の分類であってもよい。例えば、商品カテゴリは、化粧品のうち、基礎化粧品、化粧水、ファンデーションなどの詳細な分類であってもよい。以下、商品が、化粧品である場合を例に説明する。
【0029】
ユーザの購入履歴は、ユーザが商品を購入した情報である。購入履歴には、商品ID、商品名、購入日時などの情報が含まれる。
【0030】
ユーザの固有情報は、商品の提案に関係するユーザ固有の情報である。固有情報は、例えば、化粧品については、肌に関するデータ、顔の形状に関するデータなどである。肌に関するデータは、例えば、肌の診断結果を用いることができる。肌の診断結果は、肌を所定の方法で判断した結果である。肌の診断結果は、例えば、肌を含む画像を解析したことにより得られた肌の分類、状態などの情報を用いることができる。
【0031】
ユーザの属性情報は、商品の購入に関してユーザが属する情報である。ユーザの属性情報は、例えば、年齢、職業などの情報である。ここで、ユーザの属性情報には、購入履歴と、ユーザの行動履歴とを除くものとすることができる。ユーザの属性情報に、購入履歴及び行動履歴を含まない場合、既に購入済みの商品や、閲覧しただけの情報を除くことができる。このため、ユーザに提案しなくてもよい商品が選択されることを防ぐことができる。すなわち、後述の第2評価値が高まることを防ぐことができる。
【0032】
ユーザの行動履歴は、例えば、ユーザがECサイト、ホームページなどで商品を閲覧した情報である。行動履歴は、購入履歴を含めてもよい。
【0033】
第2データDB122は、第1モデル、第2モデル、及び第3モデルのパラメータを保持するデータベースである。
【0034】
第1モデル、第2モデル、及び第3モデルは、任意の機械学習モデル、ニューラルネットワークモデルなど、任意のモデルである。本開示は、第1モデル、第2モデル、及び第3モデルとして、Encoder-Decoderモデルを採用する場合を例に説明する。また、本開示では、第1モデルは、TransFormers構造を有することができる。なお、第2モデル及び第3モデルも、TransFormers構造を有することとしてもよい。
【0035】
第1モデルは、ユーザの購入履歴と、商品の候補の集合とを入力したことに応じて、当該集合から、当該ユーザに提示する商品の候補である第1候補群を抽出するモデルである。詳細は後述する。
【0036】
第2モデルは、ユーザの固有情報と、第1候補群とを入力したことに応じて、当該集合から、ユーザに提示する商品の候補である第2候補群を抽出するモデルである。詳細は後述する。
【0037】
第3モデルは、ユーザの行動履歴と、第2候補群とを入力したことに応じて、第2候補群から、ユーザに提示する商品の候補である第3候補群を抽出するモデルである。詳細は後述する。
【0038】
制御部130は、情報処理装置10のプロセッサ11がプログラムに従って処理を行うことにより、受信制御部131、送信制御部132、学習部133、入力部134、抽出部135、及び提示部136に示す機能を発揮する。
【0039】
受信制御部131は、情報処理装置10が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0040】
送信制御部132は、情報処理装置10が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
【0041】
学習部133は、学習データを用いて、第1モデル、第2モデル、及び第3モデルを学習する。
【0042】
具体的には、学習部133は、まず、第1データDBから、複数のユーザについての学習データを取得する。学習データは、商品の候補の集合、ユーザの購入履歴、ユーザの固有情報、ユーザの属性情報、ユーザの行動履歴などを含む。なお、学習部133は、学習データを外部の装置から通信を介して取得する構成としてもよい。
【0043】
<<第1モデルの学習>
学習部133は、学習データのうち、ユーザの購入履歴と、商品の候補の集合とを用いて、第1モデルを学習する。
【0044】
第1モデルは、ユーザの購入履歴と、当該集合とを入力したことに応じて、当該集合に含まれる商品の各々について、購入履歴に応じた第1評価値を算出するモデルである。TransFormers構造には、アテンションメカニズムが用いられている。
学習部133は、このアテンションメカニズムにより、そのユーザにとって、集合に含まれる商品がどのくらい適するものであるかを示す、当該第1評価値を算出するように、第1モデルを学習する。
【0045】
例えば、商品の候補の集合に、商品a~商品zがあるものとする。また、例えば、ユーザAの購入履歴には、商品a、商品b、商品c、商品fがあるとする。また、ユーザBの購入履歴には、商品a、商品c、商品fがあるとする。ユーザCの購入履歴には、商品a、商品c、商品fがあるとする。この場合、ユーザA、ユーザB、及びユーザCの全員が購入している商品a及び商品cは人気商品となる。このため、従来の商品を提案するモデルでは、商品a及び商品cの評価値が高いものとなる。よって、ユーザDに商品を提案する場合、商品a及び商品cが提案されやすいものとなってしまう。従来のモデルでは、ユーザの購入履歴を、売れているものだけを抽出するというような単純な扱いをしているためである。
【0046】
一方、第1モデルは、アテンションメカニズムを用いて、メジャーな商品に対する第1評価値は小さくなり、かつ、ニッチな商品については、第1評価値を高くするように学習されている。より具体的には、第1モデルは、複数の商品について、商品同士の購入組み合わせ等を加味して学習される。例えば、ユーザの購入履歴から、複数のユーザが商品aを買った後に、商品cを買っている場合、商品c自体の購入数自体は少なくても、商品cはユーザに提案するものと評価すべきである。このようにユーザの購入履歴を用いて学習されることにより、第1モデルは、メジャーな商品に対するバイアスを削減することができる。第1モデルは、ニッチな商品については、第1評価値を高くすることとなる。これにより、第1モデルは、メジャーな商品に対するバイアスを削減することができる。
【0047】
そして、第1モデルは、当該集合に含まれる商品のうち、第1評価値が上位から所定の割合の商品、第1評価値が上位から第1所定数の商品、及び第1評価値が所定の第1閾値以上の商品の少なくとも何れかを、第1候補群として抽出するように構成される。所定の割合、第1所定数、及び第1閾値は、任意の値とすることができる。ここで、第1候補群に含まれる商品の数は、当該集合に含まれる商品の数よりも少ないものとする。
【0048】
第1評価値は、ユーザにとって、その商品がどのくらい適するものであるかを示す値である。第1評価値は、例えば、0~1の範囲で示され、1に近い値ほどユーザに適することを示すものであるものとすることができる。後述の第2モデルにおける第2評価値、及び第3モデルにおける第3評価値も、第1モデルにおける第1評価値と同様である。
【0049】
学習部133は、学習データを用いて、ユーザの購入履歴と、商品の候補の集合とを入力したことに応じて、当該集合から、当該ユーザに提示する商品の候補である第1候補群を抽出する第1モデルを学習する。学習方法は、Transfomers構造を含むEncoder-Decorderモデルの学習方法と同様の方法、その他任意の手法を用いることができる。
【0050】
<<第2モデルの学習>
また、学習部133は、学習データのうち、ユーザの固有情報と、ユーザの属性情報と、商品の候補の集合と、第1候補群とを用いて、第2モデルを学習する。
【0051】
第2モデルは、ユーザの固有情報と、購入履歴を除くユーザの属性情報と、当該集合と、第1候補群とを入力したことに応じて、当該集合に含まれる商品の各々について、ユーザの固有情報と、ユーザの属性情報と、当該集合のうち第1候補群に含まれる商品か否かを示す情報とに応じた第2評価値を算出する。
【0052】
当該集合のうち第1候補群に含まれる商品か否かを示す情報は、例えば、当該集合のうち、第1候補群に含まれる商品を1、それ以外の商品を0とするものである。
【0053】
第2モデルは、第1候補群に含まれるものについてはその実績を考慮して、第1候補群に含まれるか否かを示す情報を第2評価値の基礎とし、ユーザの固有情報及びユーザの属性情報を用いて、第2評価値の値を最適化する。
【0054】
そして、第2モデルは、当該集合に含まれる商品のうち、第2評価値が上位から所定の割合の商品、第2評価値が上位から第2所定数の商品、及び第2評価値が所定の第2閾値以上の商品の少なくとも何れかを、第2候補群として抽出するように構成される。
【0055】
ここで、第2候補群に含まれる商品の数は、第1候補群に含まれる商品の数よりも少ないものとする。具体的には、所定の割合は、第1モデルにおける所定の割合よりも小さい割合である。また、第2所定数は、第1所定数よりも小さい値である。また、第2閾値は、第1閾値よりも高い値である。
【0056】
学習部133は、上記の構成を有する第2モデルを、学習データを用いて学習する。学習方法は任意の方法を採用することができる。
<<第3モデルの学習>
また、学習部133は、学習データのうち、ユーザの行動履歴と、第2候補群と、第2評価値とを用いて、第3モデルを学習する。
【0057】
第3モデルは、ユーザの行動履歴と、第2候補群と、第2評価値とを入力したことに応じて、当該集合に含まれる商品の各々について、ユーザの行動変化と、当該第2評価値とに応じた第3評価値を算出する。
【0058】
ユーザの行動変化は、ユーザの行動履歴にどのような変化が起こったか示す情報である。第3モデルは、第2評価値と、実際にユーザに商品を提案した後の、ユーザの行動履歴も学習データとして用いる。第3モデルは、このような学習データを用いて第3評価値が最適化されるように、学習される。より具体的には、第3モデルの学習において、ユーザの行動履歴から、以前はAという商品を見ていたが今はBという商品を見ているといった行動変化を抽出して、分析する。第3モデルは、このような分析結果を用いて、提案する商品の第2評価値を最適化するように、学習される。これにより、第3モデルは、候補となる商品の第2評価値とユーザの行動変化とについて、最適な第3評価値を算出することができる。
【0059】
そして、第2候補群に含まれる商品のうち、第3評価値が上位から所定の割合の商品、第3評価値が上位から第3所定数の商品、及び第3評価値が所定値以上の商品の少なくとも何れかを、第3候補群として抽出するように構成される。
【0060】
ここで、第3候補群に含まれる商品の数は、第2候補群に含まれる商品の数よりも少ないものとする。具体的には、所定の割合は、第2モデルにおける所定の割合よりも小さい割合である。また、第3所定数は、第2所定数よりも小さい値である。また、第3閾値は、第2閾値よりも高い値である。
【0061】
例えば、ある乳液を購入していたユーザが、その後ある化粧水を購入しているという分析結果があったとする。このように学習した第3モデルによれば、このような行動変化を用いて、乳液の閲覧・購入を行動履歴に持つユーザについて、化粧水を第3候補群に含めることができる。このようなユーザについて、第3評価値が高く化粧水を提案することができる。
【0062】
学習部133は、上記の構成を有する第3モデルを、学習データを用いて学習する。学習方法は任意の方法を採用することができる。
【0063】
また、学習部133は、複数のユーザについての学習データを用いて、第1モデル、第2モデル、及び第3モデルを順次学習した後で、所定の条件を満たすか否かを判定する。所定の条件は、第1モデル~第3モデルの学習を行った回数が所定数以上となったこと、第1モデル~第3モデルの学習精度に変化が見られなくなったこと等である。学習部133は、所定の条件を満たすまで、第1モデル~第3モデルの学習を繰り返す。学習部133は、第1モデル~第3モデルの学習を繰り返すことにより、第1モデル、第2モデル、及び第3モデルが互いに影響され、各モデルのパラメータが最適化される。
【0064】
そして、学習部133は、第1モデル~第3モデルのパラメータを、第2データDB122に格納する。
【0065】
入力部134は、ユーザに関する情報の入力を受け付ける。
具体的には、入力部134は、商品を提案する対象となるユーザを特定するための情報の入力を受け付ける。当該特定するための情報は、例えば、ユーザのログイン情報、ユーザがサイトにアクセスした情報、ユーザが肌診断を行った診断結果など、ユーザを特定することができる情報であればなんでもよい。
【0066】
抽出部135は、ユーザに提案する商品の候補を抽出する。
具体的には、抽出部135は、まず、入力部134が受け付けたユーザに関する情報から、ユーザを特定する。
【0067】
次に、抽出部135は、商品の候補の集合と、特定したユーザの購入履歴と、当該ユーザの固有情報と、当該ユーザの行動履歴を、第1データDB121から取得する。
【0068】
また、抽出部135は、第1モデルと、第2モデルと、第3モデルとを、第2データDB122から取得する。
【0069】
次に、抽出部135は、取得した集合と、ユーザの購入履歴とを、第1モデルに入力することにより、集合から、ユーザに提示する商品の候補である第1候補群を抽出する。
【0070】
次に、抽出部135は、ユーザの固有情報と、購入履歴を除くユーザの属性情報と、当該集合と、第1候補群とを、第2モデルに入力することにより、当該集合から、ユーザに提示する商品の候補である第2候補群を抽出する。
【0071】
次に、抽出部135は、ユーザの行動履歴と、第2候補群と、第2評価値とを、第3モデルに入力することにより、第2候補群から、ユーザに提示する商品の候補である第3候補群を抽出する。
【0072】
提示部136は、第3候補群に含まれる商品を、ユーザに提示する。
具体的には、提示部136は、ユーザが操作する端末(図示しない)のディスプレイなどの出力装置、当該端末が出力しているアプリケーション上などに、第3候補群に含まれる商品を表示させる。商品を表示する方法は、提案する商品であることを明記して表示する、広告として表示するなどの種々の方法を採用することができる。
【0073】
<2.動作>
以下では、情報処理装置10における処理について図面を参照しながら説明する。
【0074】
<2.1.学習処理>
図3は、情報処理装置10による学習処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。情報処理装置10は、当該処理を、任意のタイミング(例えば、学習処理開始信号の受信など)において実行する。
【0075】
ステップS101において、学習部133は、まず、第1データDBから、複数のユーザについての学習データを取得する。学習データは、商品の候補の集合、ユーザの購入履歴、ユーザの固有情報、ユーザの属性情報、ユーザの行動履歴などを含む。
【0076】
ステップS102において、学習部133は、学習データのうち、ユーザの購入履歴と、商品の候補の集合とを用いて、第1モデルを学習する。
【0077】
ステップS103において、学習部133は、学習データのうち、ユーザの固有情報と、ユーザの属性情報と、商品の候補の集合と、第1候補群とを用いて、第2モデルを学習する。
【0078】
ステップS104において、学習部133は、学習データのうち、ユーザの行動履歴と、第2候補群と、第2評価値とを用いて、第3モデルを学習する。
【0079】
ステップS105において、学習部133は、複数のユーザについての学習データを用いて、第1モデル、第2モデル、及び第3モデルを順次学習した後で、所定の条件を満たすか否かを判定する。
【0080】
所定の条件を満たさない場合(ステップS105のN)、学習部133は、ステップS102に戻り、ステップS102~S104による第1モデル~第3モデルの学習を、所定の条件を満たすまで繰り返す。
【0081】
一方、所定の条件を満たす場合(ステップS105のY)、ステップS105において、学習部133は、学習した第2モデルの各層のパラメータと、学習部133は、第1モデル~第3モデルのパラメータを、第2データDB122に格納し、処理を終了する。
【0082】
<2.2.提案処理>
図4は、情報処理装置10による提案処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。情報処理装置10は、当該処理を、ユーザに関する情報が入力されること、提案する者の操作等により実行する。
【0083】
ステップS201において、入力部134は、ユーザに関する情報の入力を受け付ける。
【0084】
ステップS202において、抽出部135は、入力部134が受け付けたユーザに関する情報から、ユーザを特定し、商品の候補の集合と、特定したユーザの購入履歴と、当該ユーザの固有情報と、当該ユーザの行動履歴を、第1データDB121から取得する。
【0085】
ステップS203において、抽出部135は、第1モデルと、第2モデルと、第3モデルとを、第2データDB122から取得する。
【0086】
ステップS204において、抽出部135は、取得した集合と、ユーザの購入履歴とを、第1モデルに入力することにより、集合から、ユーザに提示する商品の候補である第1候補群を抽出する
【0087】
ステップS205において、抽出部135は、ユーザの固有情報と、購入履歴を除くユーザの属性情報と、当該集合と、第1候補群とを、第2モデルに入力することにより、当該集合から、ユーザに提示する商品の候補である第2候補群を抽出する。
【0088】
ステップS206において、抽出部135は、ユーザの行動履歴と、第2候補群と、第2評価値とを、第3モデルに入力することにより、第2候補群から、ユーザに提示する商品の候補である第3候補群を抽出する。
【0089】
ステップS207において、提示部136は、第3候補群に含まれる商品を、ユーザに提示し、処理を終了する。
【0090】
<3.小括>
以上説明したように、本開示の技術は、商品の候補の集合と、ユーザの購入履歴と、商品の属性に応じた当該ユーザの固有情報と、を含む学習データを取得する。また、本開示の技術は、学習データを用いて、当該ユーザの購入履歴と、当該集合とを入力したことに応じて、当該集合から、当該ユーザに提示する商品の候補である第1候補群を抽出する第1モデルを学習する。また、本開示の技術は、当該ユーザの固有情報と、当該第1候補群とを入力したことに応じて、当該集合から、当該ユーザに提示する商品の候補である第2候補群を抽出する第2モデルを学習する。また、本開示の技術は、当該第1モデル及び当該第2モデルを出力し、第1モデルは、TransFormers構造を有する。これにより、本開示の技術は、メジャーな商品に偏ることなく、商品を提案することができるようにする第1モデル及び第2モデルを提供することができる。
【0091】
また、本開示の技術は、ユーザの行動履歴と、第2候補群とを入力したことに応じて、第2候補群から、ユーザに提示する商品の候補である第3候補群を抽出する第3モデルを学習する。学習データは、商品の候補の集合と、ユーザの購入履歴と、商品の属性に応じたユーザの固有情報と、ユーザの行動履歴とを含む。これにより、本開示の技術は、メジャーな商品に偏ることなく、商品を提案することができるようにする第1モデル、第2モデル及び第3モデルを提供することができる。
【0092】
また、本開示の技術は、商品の候補の集合と、ユーザの購入履歴と、商品の属性に応じた当該ユーザの固有情報と、第1モデルと、第2モデルと、第3モデルとを取得する。また、本開示の技術は、取得した当該集合と、当該ユーザの購入履歴とを、当該第1モデルに入力することにより、当該集合から、当該ユーザに提示する商品の候補である第1候補群を抽出する。また、本開示の技術は、当該ユーザの固有情報と、当該第1候補群とを、当該第2モデルに入力することにより、当該集合から、当該ユーザに提示する商品の候補である第2候補群を抽出する。また、本開示の技術は、当該ユーザの行動履歴と、当該第2候補群とを、当該第3モデルに入力することにより、当該第2候補群から、当該ユーザに提示する商品の候補である第3候補群を抽出する。また、本開示の技術は、当該第3候補群に含まれる商品を、ユーザに提示する。当該第1モデルは、当該ユーザの購入履歴と、当該集合とを入力したことに応じて、当該集合に含まれる商品から、当該第1候補群を抽出する学習済みモデルである。当該第2モデルは、当該ユーザの固有情報と、当該第1候補群とを入力したことに応じて、当該集合から、当該第2候補群を抽出する学習済みモデルある。当該第3モデルは、当該ユーザの行動履歴と、当該第2候補群とを入力したことに応じて、当該第2候補群から、当該第3候補群を抽出する学習済みモデルである。これにより、本開示の技術は、バイアスを排除し、メジャーな商品に偏ることなく、商品を提案することができるようにすることができる。また、本開示の技術は、ユーザが次に購入すべき商品を適切に提案することができる。
【0093】
本開示の技術において、第3候補群に含まれる商品の数は、第2候補群に含まれる商品の数よりも少ない。また、本開示の技術において、第2候補群に含まれる商品の数は、第1候補群に含まれる商品の数よりも少ない。また、本開示の技術において、第1候補群に含まれる商品の数は、商品の候補の集合に含まれる商品の数よりも少ない。このように、本開示の技術は、第1モデル、第2モデル、第3モデルにより、候補となる商品を絞り込んでいく。このように、本開示の技術は、商品の候補が、各モデルにより絞り込まれることで、バイアスを削除し、ユーザの固有情報と、ユーザの行動変容とを加味された商品を提案することができる。
【0094】
また、本開示の技術は、当該商品を化粧品とし、当該ユーザの固有情報を、当該ユーザの肌に関するデータであるものとすることができる。これにより、本開示の技術は、ユーザの肌に適した化粧品を、メジャーな化粧品に偏ることなく、提案することができる。
【0095】
また、肌に関するデータは、当該ユーザの肌についての診断結果であるものとすることができる。これにより、本開示の技術は、よりユーザの肌に適した化粧品を、メジャーな化粧品に偏ることなく、提案することができる。
【0096】
また、従来のTransformers構造を持たないモデルでは、パラメータ量が莫大なため、演算量が多くなってしまい、例えば、高級なサーバを用意する必要があるなど、運用コストが高くなってしまう。しかし、本開示のモデル(例えば、第1モデル)は、Transformers構造は、時系列データを取り扱うモデルである。Transformers構造は、演算量が大幅に削減できかつ高い精度が観測できるモデルである。このため、本開示のモデルは、商品の提案をするサービスに際して、演算量及び運用コストを大幅に削減することができる。
【0097】
<4.変形例>
本開示では、提示部136が提示するものは商品である場合を例に説明した。本開示の提示部136が提示するものは、商品に限定されない。本変形例では、ユーザに適した商品の候補から、更にユーザに適したサービスを提案する場合を例に説明する。
【0098】
記憶部120は、更に、第3データDBを含む。第3データDBは、商品と、サービスとを紐づけて格納している。
【0099】
サービスは、例えば、商品に応じた美容トレーナーによるトレーニング、商品に応じたイベント、商品に応じた美容部員による化粧品の提案などである。商品が例えば、化粧水、肌ケアに関するものであれば、ユーザは、その使い方を知りたい場合がある。このため、第3データDBは、商品と美容トレーナーとを紐づけて格納しておく。また、商品がベースメイクに関するものである場合、その商品に合う道具、口紅、アクセサリーなどをユーザが提案して欲しい場合がある。このため、第3データDBは、その提案をできる美容部員を商品と紐づけて格納しておく。このとき、第3データDBは、美容トレーナー、イベント、美容部員などの詳細な情報(例えば、連絡先、ホームページ、SNSのアカウントなど)も格納しておく。
【0100】
抽出部135は、上記開示に加えて更に機能を有する。具体的には、抽出部135は、第3データDBから、第3候補群に含まれる商品と紐づくサービスを抽出する。
【0101】
提示部136は、第3候補群に含まれる商品に応じたサービスを、ユーザに提示する。具体的には、提示部136は、美容トレーナー、イベント、美容部員などの詳細な情報を、ユーザに提示する。
【0102】
このような構成により、本開示の技術は、バイアスを排除し、メジャーな商品に偏ることなく、ユーザに適した商品に関するサービスを提案することができる。
【0103】
なお、提示部136は、第3候補群に含まれる商品と、当該サービスとを合わせてユーザに提示する構成としてもよい。
【0104】
以上、開示に係る実施形態について説明したが、これらはその他の様々な形態で実施することが可能であり、種々の省略、置換及び変更を行なって実施することができる。これらの実施形態及び変形例ならびに省略、置換及び変更を行なったものは、特許請求の範囲の技術的範囲とその均等の範囲に含まれる。
【0105】
例えば、情報処理装置10の各機能を、他の装置に構成してもよい。例えば、記憶部120の各DBは、外部のデータベースとして構築してもよい。また、情報処理装置10の各機能を、他の装置に構成してもよい。例えば、記憶部120の各DBは、外部のデータベースとして構築してもよい。
【0106】
また、上記開示では、提示部136は、第3候補群に含まれる商品をユーザに提示する構成としたが、これに限定されない。例えば、提示部136は、第2候補群に含まれる商品を、ユーザに提示する構成としてもよい。第1モデルでのバイアスが削除された商品の候補を抽出した結果と、ユーザの固有情報と、ユーザの属性情報とを用いて、第2モデルにより、提案する商品の候補を再度抽出することになる。より具体的には、商品の候補の集合から、第1モデルで一度候補を抽出し、更に当該集合から抽出結果を用いて再度候補を抽出する。これにより、第2モデルにより抽出された商品の候補は、単一の提案モデルを用いるよりも、ユーザに適した商品を提案することができる。このような効果は、従来のモデルを組み合わせただけでは生じない、第1モデル及び第2モデルを用いることによる本開示の技術特有の効果である。このため、第2候補群に含まれる商品をユーザに提示しても、十分な効果を得ることができる。この場合、第2候補群に含まれる商品の数は、第3候補群に含まれる商品の数と同じくらいに小さくしておく構成としてもよい。
【0107】
このように、本開示の技術は、商品の候補の集合と、ユーザの購入履歴と、商品の属性に応じた当該ユーザの固有情報と、第1モデルと、第2モデルとを取得する。また、本開示の技術は、取得した当該集合と、当該ユーザの購入履歴とを、第1モデルに入力することにより、当該集合から、当該ユーザに提示する商品の候補である第1候補群を抽出する。また、本開示の技術は、当該ユーザの固有情報と、第1候補群とを、第2モデルに入力することにより、当該集合から、当該ユーザに提示する商品の候補である第2候補群を抽出する。また、本開示の技術は、第2候補群に含まれる商品を、ユーザに提示する。第1モデルは、ユーザの購入履歴と、当該集合とを入力したことに応じて、当該集合に含まれる商品から、第1候補群を抽出するモデルであり、第1モデルは、TransFormers構造を有する。また、第2モデルは、ユーザの固有情報と、第1候補群とを入力したことに応じて、当該集合から、第2候補群を抽出するモデルある。これにより、本開示の技術は、メジャーな商品に偏ることなく、商品を提案することができる。
【0108】
また、情報処理装置10の学習処理に用いる機能と、提案処理に用いる機能とを別の装置に構成しても良い。例えば、学習処理に用いる機能を高性能の情報処理装置に構成し、提案処理をスマートフォンにインストールするアプリとして構成することができる。
【0109】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を、以下に付記する。
(付記1)プロセッサ(11)を備えるコンピュータ(例えば、情報処理装置10)に処理を行わせるプログラムであって、前記プロセッサに、商品の候補の集合と、ユーザの購入履歴と、商品の属性に応じた前記ユーザの固有情報と、を含む学習データを取得するステップ(S101)と、前記学習データを用いて、前記ユーザの購入履歴と、前記集合とを入力したことに応じて、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第1候補群を抽出する第1モデルを学習するステップ(S102)と、前記ユーザの固有情報と、前記第1候補群とを入力したことに応じて、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第2候補群を抽出する第2モデルを学習するステップ(S103)と、前記第1モデル及び前記第2モデルを出力するステップ(S106)と、を実行させ、前記第1モデルは、TransFormers構造を有する、プログラム。
【0110】
(付記2)前記ユーザの行動履歴と、前記第2候補群とを入力したことに応じて、前記第2候補群から、前記ユーザに提示する商品の候補である第3候補群を抽出する第3モデルを学習するステップ(S104)と、を実行させ、前記学習データは、商品の候補の集合と、ユーザの購入履歴と、商品の属性に応じた前記ユーザの固有情報と、前記ユーザの行動履歴とを含み、前記出力するステップにおいて、前記第1モデル、前記第2モデル、及び前記第3モデルを出力する、(付記1)に記載のプログラム。
【0111】
(付記3)プロセッサ(11)を備えるコンピュータ(例えば、情報処理装置10)に処理を行わせるプログラムであって、前記プロセッサに、商品の候補の集合と、ユーザの購入履歴と、商品の属性に応じた前記ユーザの固有情報と、前記ユーザの行動履歴と、を含む学習データを取得するステップ(S101)と、前記学習データを用いて、前記ユーザの購入履歴と、前記集合とを入力したことに応じて、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第1候補群を抽出する第1モデルを学習するステップ(S102)と、前記ユーザの固有情報と、前記第1候補群とを入力したことに応じて、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第2候補群を抽出する第2モデルを学習するステップ(S103)と、前記ユーザの行動履歴と、前記第2候補群とを入力したことに応じて、前記第2候補群から、前記ユーザに提示する商品の候補である第3候補群を抽出する第3モデルを学習するステップ(S104)と、前記第1モデル、前記第2モデル、及び前記第3モデルを出力するステップ(S105)と、を実行させるプログラム。
【0112】
(付記4)前記第1モデルは、前記ユーザの購入履歴と、前記集合とを入力したことに応じて、前記集合に含まれる商品の各々について、前記購入履歴に応じた第1評価値を算出し、前記集合に含まれる商品のうち、前記第1評価値が上位から所定の割合の商品、前記第1評価値が上位から第1所定数の商品、及び前記第1評価値が所定の第1閾値以上の商品の少なくとも何れかを、前記第1候補群として抽出するモデルである、(付記2)又は(付記3)に記載のプログラム。
【0113】
(付記5)前記第2モデルは、前記ユーザの固有情報と、前記購入履歴を除くユーザの属性情報と、前記第1候補群とを入力したことに応じて、前記第1候補群に含まれる商品の各々について、前記ユーザの固有情報と、前記ユーザの属性情報とに応じた第2評価値を算出し、前記集合に含まれる商品のうち、前記第2評価値が上位から所定の割合の商品、前記第2評価値が上位から第2所定数の商品、及び前記第2評価値が所定の第2閾値以上の商品の少なくとも何れかを、前記第2候補群として抽出するモデルである、(付記4)に記載のプログラム。
【0114】
(付記6)前記第2モデルは、前記集合に含まれる商品の各々について、前記ユーザの固有情報と、前記ユーザの属性情報と、前記集合のうち前記第1候補群に含まれる商品か否かとに応じた第2評価値を算出し、前記集合に含まれる商品のうち、前記第2評価値が上位から所定の割合の商品、前記第2評価値が上位から第2所定数の商品、及び前記第2評価値が所定の第2閾値以上の商品の少なくとも何れかを、前記第2候補群として抽出するモデルである、(付記4)に記載のプログラム。
【0115】
(付記7)前記第3モデルは、前記ユーザの行動履歴と、前記第2候補群と、前記第2評価値とを入力したことに応じて、前記集合に含まれる商品の各々について、ユーザの行動変化と、前記第2評価値とに応じた第3評価値を算出し、前記第2候補群に含まれる商品のうち、前記第3評価値が上位から所定の割合の商品、前記第3評価値が上位から第3所定数の商品、及び前記第3評価値が所定値以上の商品の少なくとも何れかを抽出するモデルである、(付記5)又は(付記6)に記載のプログラム。
【0116】
(付記8)プロセッサ(11)を備えるコンピュータ(例えば、情報処理装置10)に処理を行わせるプログラムであって、前記プロセッサに、商品の候補の集合と、ユーザの購入履歴と、商品の属性に応じた前記ユーザの固有情報と、第1モデルと、第2モデルとを取得するステップ(S203)と、取得した前記集合と、前記ユーザの購入履歴とを、前記第1モデルに入力することにより、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第1候補群を抽出するステップ(S204)と、記ユーザの固有情報と、前記第1候補群とを、前記第2モデルに入力することにより、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第2候補群を抽出するステップ(S205)と、前記第2候補群に含まれる商品を、ユーザに提示すると、を実行させ、前記第1モデルは、前記ユーザの購入履歴と、前記集合とを入力したことに応じて、前記集合に含まれる商品から、前記第1候補群を抽出するモデルであり、前記第1モデルは、TransFormers構造を有し、前記第2モデルは、前記ユーザの固有情報と、前記第1候補群とを入力したことに応じて、前記集合から、前記第2候補群を抽出するモデルある、プログラム。
【0117】
(付記9)プロセッサ(11)を備えるコンピュータ(例えば、情報処理装置10)に処理を行わせるプログラムであって、前記プロセッサに、商品の候補の集合と、ユーザの購入履歴と、商品の属性に応じた前記ユーザの固有情報と、第1モデルと、第2モデルと、第3モデルとを取得するステップ(S203)と、取得した前記集合と、前記ユーザの購入履歴とを、前記第1モデルに入力することにより、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第1候補群を抽出するステップ(S204)と、前記ユーザの固有情報と、前記第1候補群とを、前記第2モデルに入力することにより、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第2候補群を抽出するステップ(S205)と、前記ユーザの行動履歴と、前記第2候補群とを、前記第3モデルに入力することにより、前記第2候補群から、前記ユーザに提示する商品の候補である第3候補群を抽出するステップ(S206)と、前記第3候補群に含まれる商品を、ユーザに提示するステップ(S207)と、を実行させ、前記第1モデルは、前記ユーザの購入履歴と、前記集合とを入力したことに応じて、前記集合に含まれる商品から、前記第1候補群を抽出する学習済みモデルであり、前記第2モデルは、前記ユーザの固有情報と、前記第1候補群とを入力したことに応じて、前記集合から、前記第2候補群を抽出する学習済みモデルあり、前記第3モデルは、前記ユーザの行動履歴と、前記第2候補群とを入力したことに応じて、前記第2候補群から、前記第3候補群を抽出する学習済みモデルである、プログラム。
【0118】
(付記10)前記商品は、化粧品であり、前記ユーザの固有情報は、前記ユーザに関する肌データである、(付記1)~(付記9)の何れかに記載のプログラム。
【0119】
(付記11)前記肌データは、前記ユーザの肌についての診断結果である、(付記10)に記載のプログラム。
【0120】
(付記12)商品と、サービスとを紐づけて記憶している記憶装置から、前記第3候補群に含まれる商品と紐づくサービスを抽出するステップ、を実行させ、前記提示するステップにおいて、前記サービスを、前記ユーザに提示する、
(付記7)~(付記11)の何れかに記載のプログラム。
【0121】
(付記13)前記サービスは、前記商品に応じた美容トレーナーによるトレーニング、前記商品に応じたイベント、又は前記商品に応じた美容部員による化粧品の提案である、(付記12)に記載のプログラム。
【0122】
(付記14)プロセッサ(11)を備える情報処理装置(10)であって、前記プロセッサが、商品の候補の集合と、ユーザの購入履歴と、商品の属性に応じた前記ユーザの固有情報と、を含む学習データを取得するステップ(S101)と、前記学習データを用いて、前記ユーザの購入履歴と、前記集合とを入力したことに応じて、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第1候補群を抽出する第1モデルを学習するステップ(S102)と、前記ユーザの固有情報と、前記第1候補群とを入力したことに応じて、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第2候補群を抽出する第2モデルを学習するステップ(S103)と、前記第1モデル及び前記第2モデルを出力するステップ(S106)と、を実行し、前記第1モデルは、TransFormers構造を有する、情報処理装置。
【0123】
(付記15)プロセッサ(11)を備える情報処理装置(10)であって、前記プロセッサが、商品の候補の集合と、ユーザの購入履歴と、商品の属性に応じた前記ユーザの固有情報と、前記ユーザの行動履歴と、を含む学習データを取得するステップ(S101)と、前記学習データを用いて、前記ユーザの購入履歴と、前記集合とを入力したことに応じて、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第1候補群を抽出する第1モデルを学習するステップ(S102)と、前記ユーザの固有情報と、前記第1候補群とを入力したことに応じて、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第2候補群を抽出する第2モデルを学習するステップ(S103)と、前記ユーザの行動履歴と、前記第2候補群とを入力したことに応じて、前記第2候補群から、前記ユーザに提示する商品の候補である第3候補群を抽出する第3モデルを学習するステップ(S104)と、前記第1モデル、前記第2モデル、及び前記第3モデルを出力するステップ(S105)と、を実行する情報処理装置。
【0124】
(付記16)プロセッサ(11)を備えるコンピュータ(例えば、情報処理装置(10))が、商品の候補の集合と、ユーザの購入履歴と、商品の属性に応じた前記ユーザの固有情報と、を含む学習データを取得するステップ(S101)と、前記学習データを用いて、前記ユーザの購入履歴と、前記集合とを入力したことに応じて、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第1候補群を抽出する第1モデルを学習するステップ(S102)と、前記ユーザの固有情報と、前記第1候補群とを入力したことに応じて、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第2候補群を抽出する第2モデルを学習するステップ(S103)と、前記第1モデル及び前記第2モデルを出力するステップ(S106)と、を実行し、前記第1モデルは、TransFormers構造を有する、方法。
【0125】
(付記17)
プロセッサ(11)を備えるコンピュータ(例えば、情報処理装置(10))が、商品の候補の集合と、ユーザの購入履歴と、商品の属性に応じた前記ユーザの固有情報と、前記ユーザの行動履歴と、を含む学習データを取得するステップ(S101)と、前記学習データを用いて、前記ユーザの購入履歴と、前記集合とを入力したことに応じて、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第1候補群を抽出する第1モデルを学習するステップ(S102)と、前記ユーザの固有情報と、前記第1候補群とを入力したことに応じて、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第2候補群を抽出する第2モデルを学習するステップ(S103)と、前記ユーザの行動履歴と、前記第2候補群とを入力したことに応じて、前記第2候補群から、前記ユーザに提示する商品の候補である第3候補群を抽出する第3モデルを学習するステップ(S104)と、前記第1モデル、前記第2モデル、及び前記第3モデルを出力するステップ(S105)と、を実行する方法。
【符号の説明】
【0126】
10 :情報処理装置
11 :プロセッサ
12 :メモリ
13 :ストレージ
14 :通信IF
15 :入出力IF
120 :記憶部
121 :第1データDB
122 :第2データDB
130 :制御部
131 :受信制御部
132 :送信制御部
133 :学習部
134 :入力部
135 :抽出部
136 :提示部
【要約】
【課題】メジャーな商品に偏ることなく、商品を提案することができるようにする。
【解決手段】プロセッサを備えるコンピュータに処理を行わせるプログラムであって、前記プロセッサに、商品の候補の集合と、ユーザの購入履歴と、商品の属性に応じた前記ユーザの固有情報と、を含む学習データを取得するステップと、前記学習データを用いて、前記ユーザの購入履歴と、前記集合とを入力したことに応じて、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第1候補群を抽出する第1モデルを学習するステップと、前記ユーザの固有情報と、前記第1候補群とを入力したことに応じて、前記集合から、前記ユーザに提示する商品の候補である第2候補群を抽出する第2モデルを学習するステップと、前記第1モデル及び前記第2モデルを出力するステップと、を実行させ、前記第1モデルは、TransFormers構造を有する。
【選択図】図3
図1
図2
図3
図4