(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-11
(45)【発行日】2023-04-19
(54)【発明の名称】重い荷物の輸送のための無人同軸ロータ航空機
(51)【国際特許分類】
B64D 9/00 20060101AFI20230412BHJP
B64C 39/02 20060101ALI20230412BHJP
B64C 27/10 20230101ALI20230412BHJP
B64C 27/14 20060101ALI20230412BHJP
B64D 27/02 20060101ALI20230412BHJP
B65G 1/00 20060101ALI20230412BHJP
B65G 61/00 20060101ALI20230412BHJP
B64U 10/13 20230101ALI20230412BHJP
【FI】
B64D9/00
B64C39/02
B64C27/10
B64C27/14
B64D27/02
B65G1/00 501C
B65G61/00 540
B64U10/13
(21)【出願番号】P 2020573476
(86)(22)【出願日】2019-06-27
(86)【国際出願番号】 US2019039511
(87)【国際公開番号】W WO2020055494
(87)【国際公開日】2020-03-19
【審査請求日】2021-01-15
(32)【優先日】2018-06-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-06-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520513129
【氏名又は名称】グリーン、ジャスティン・ウェスリー
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100219542
【氏名又は名称】大宅 郁治
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】グリーン、ジャスティン・ウェスリー
【審査官】藤井 浩介
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第09517838(US,B1)
【文献】米国特許第04163535(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0197718(US,A1)
【文献】特開2001-039397(JP,A)
【文献】米国特許第04478379(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B64D 9/00
B64C 39/02
B64C 27/10
B64C 27/14
B64D 27/02
B65G 1/00
B65G 61/00
B64U 10/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロケーション間でアイテムを輸送するための無人航空機(UAV)であって、
フレームと、
前記フレームに結合された推進システムと、前記推進システムは、少なくとも1つのトランスミッション及び少なくとも1つのモータを含む、
前記推進システムに対して固定された軸方向位置で、前記フレームの上面及び下面内で
、一体的に形成された荷物支持エリアと、前記荷物支持エリアは、前記フレームとは異なる材料又は
前記フレームより向上された構造的強度又は剛性を有する構造支持体のうちの少なくとも1つを備え、前記推進システムの軸に沿って中心付けられ、前記少なくとも1つのトランスミッション及び前記少なくとも1つのモータのうちの少なくとも一方から隔離されて、前記アイテムからの負荷を受ける荷物支持エリアである、
を備える、UAV。
【請求項2】
前記荷物支持エリア中に位置する据え付けロケーション、前記据え付けロケーションは、前記UAVによって輸送され
る荷物を受け入れるためのものであり、前記荷物からの力は、前記荷物支持エリアに向かって方向付けられる、
を更に備える、請求項1に記載のUAV。
【請求項3】
前記荷物支持エリア中に位置する第2の据え付けロケーション、少なくとも前記第2の据え付けロケーションは、前記推進システムの軸に沿って中心付けられない、
を更に備える、請求項
2に記載のUAV。
【請求項4】
前記UAVの荷物位置決めコントローラに通信可能に結合された荷物ロケーションデバイス、前記荷物ロケーションデバイスは、前記UAVに結合された荷物の相対ロケーションを決定し、前記相対ロケーションは少なくとも部分的に前記アイテムと配置ロケーションとの間の垂直方向のずれを含
み、
前記フレームから外側に延在して結合された着陸装置、
を更に備える、請求項1に記載のUAV。
【請求項5】
前記少なくとも1つのモータは、ガスタービンエンジン、電気式モータ、ガス動力式モータ、又はそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを備える、請求項1に記載のUAV。
【請求項6】
前記推進システムは、
マストに結合された第1のロータと、前記第1のロータは、前記少なくとも1つのモータからの原動力を受け、前記第1のロータは、軸の周りを第1の方向に回転する、
前記マストに結合された第2のロータと、前記第2のロータは、前記少なくとも1つのモータからの原動力を受け、前記第2のロータは、前記軸の周りを前記第1の方向とは反対の第2の方向に回転する、
を更に備える、請求項1に記載のUAV。
【請求項7】
トランスミッション据え付け台と、
モータ据え付け台と、
ここにおいて、前記トランスミッション据え付け台は前記荷物支持エリアに固定され、前記モータ据え付け台は前記荷物支持エリアの外側の前記フレームに固定され、
前記UAVは、手動操作モード、半自律モード、又は自律モードで動作可能である、
を更に備える、請求項1に記載のUAV。
【請求項8】
前記フレームに前記少なくとも1つのトランスミッションを固定するトランスミッション据え付け具と、
前記フレームに前記少なくとも1つのモータを固定するモータ据え付け具と、
ここにおいて、前記トランスミッション据え付け具及び前記モータ据え付け具は、前記荷物支持エリアによって画定されたエリアの外側の前記フレームに固定される、
を更に備える、請求項1に記載のUAV。
【請求項9】
第1のロケーションから第2のロケーションにアイテムを輸送するためのシステムであって、
フレームと、
前記フレームに結合された推進システムと、
前記推進システムに対して固定された軸方向位置で、前記フレームの上面及び下面内で
、一体的に形成された荷物支持エリアと、前記荷物支持エリアは、前記フレームとは異なる材料又は
前記フレームより向上された構造的強度又は剛性を有する構造支持体のうちの少なくとも1つを備え、前記推進システムの軸に沿って中心付けられる、
を備える、無人航空機(UAV)と、
前記荷物支持エリアに結合された荷物と、前記荷物からの力は前記推進システムの1またはそれ以上の部材から隔離する方向にかかる、
前記UAVに関連付けられた荷物位置決めコントローラと、前記荷物位置決めコントローラは、前記UAV、前記第1のロケーション、又は前記第2のロケーションのうちの少なくとも1つに対する前記荷物の相対位置を決定する、
前記荷物に近接して配置された荷物ロケーションデバイスと、前記荷物ロケーションデバイスは、荷物ロケーションを示す信号を前記荷物位置決めコントローラに送信する、
前記第2のロケーションに配置された配置ロケーションデバイスと、前記配置ロケーションデバイスは、前記UAVに対する前記第2のロケーションを示す信号を前記荷物位置決めコントローラに送信する、
を備える荷物位置決めシステムと
を備える、システム。
【請求項10】
前記配置ロケーションデバイスは、前記UAVが前記配置ロケーションデバイスの所定の距離内にあるときに、前記荷物位置決めコントローラに前記信号を送信する、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記荷物ロケーションデバイス、配置ロケーションデバイス、又は荷物位置決めコントローラのうちの少なくとも1つは、ワイヤレスデータ送信プロトコルを介して通信する、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記第1のロケーション、前記第2のロケーション、又は前記第1のロケーション及び前記第2のロケーションとは異なる第3のロケーションのうちの少なくとも1つに配置された制御センタ、前記制御センタは、前記UAVに命令を送信する、
を更に備える、請求項9に記載のシステム。
【請求項13】
前記命令は、飛行ルート、前記第2のロケーションの座標、手動オーバーライドコマンド、又は運用ガイドラインのうちの少なくとも1つを含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記第1のロケーションは、地上ベースであり、前記第2のロケーションは、水上ベースである、請求項9に記載のシステム。
【請求項15】
前記UAVは、手動操作モード、半自律モード、又は自律モードで動作可能である、請求項9に記載のシステム。
【請求項16】
前記荷物支持エリア中に位置する据え付けロケーション、前記据え付けロケーションは、前記UAVによって輸送されることになる前記荷物を受け入れるためのものである、
を更に備える、請求項9に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
[001]本願は、「UNMANNED COAXIAL ROTOR AERIAL VEHICLE FOR TRANSPORT OF HEAVY LOADS」と題された2019年6月26日に出願された米国特許出願第16/453,136号の優先権を主張し、それは、「UNMANNED COAXIAL ROTOR AERIAL VEHICLE FOR TRANSPORT OF HEAVY LOADS」と題された2018年6月28日に出願された同時係属の米国仮特許出願第62/691,033号の優先権及び利益を主張し、それらの完全な開示は本明細書によって、全ての目的のためにそれらの全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
[002]本開示は、一般に、無人航空機(UAV:unmanned aerial vehicles)などの航空機に関する。特に、本開示は、重い外部の荷物(loads)を受け取り、輸送するUAVに関する。
【背景技術】
【0003】
[003]現在の重量物揚重(heavy lift)の外部作業は、老朽化した有人の従来型ヘリコプター、又はクレーンなどの建設重機によって達成される。これらの方法は、機能的だが、いくつかの欠点に起因して重量物揚重能力での性能を提供することができない。例えば、ヘリコプターは、技術的問題、搭乗率(human occupancy)、及び様々な安全率(safety factors)に悩まされ得る。更に、吊り下げられた荷物を有するヘリコプターは、コックピットから見える必要があり得、結果として、支持線は、限られた長さを有し得、それは、ヘリコプターが様々な障害物の上を飛行することができる距離によって制限されることになるので、構造に損害を与える可能性がある。クレーン及び他の揚重機もまた、車道を塞ぎ、物的損害を引き起こし、輸送が困難であり、一見軽微な作業に対して高いコストが掛かる。
【発明の概要】
【0004】
[004]出願人は、本明細書に上述された問題を認識し、本開示に係る、UAV揚重システムのためのシステム及び方法の実施形態を着想し、開発した。
【0005】
[005]ある実施形態では、ロケーション間でアイテムを輸送するための無人航空機(UAV)は、フレームと、フレームに結合された推進システムとを含み、推進システムは、少なくとも1つのトランスミッション及び少なくとも1つのモータを含む。UAVはまた、フレームの荷物支持エリア(load support area)を含み、荷物支持エリアは、フレームとは異なる材料又は構造支持体のうちの少なくとも1つを備える。
【0006】
[006]別の実施形態では、第1のロケーションから第2のロケーションにアイテムを輸送するためのシステムは、無人航空機(UAV)を含む。UAVは、フレームと、フレームに結合された推進システムと、フレームの荷物支持エリアとを含み、荷物支持エリアは、フレームとは異なる材料又は構造支持体のうちの少なくとも1つを有する。システムはまた、荷物支持エリアに結合された荷物を含む。システムは、荷物位置決めシステム(load positioning system)を更に含む。荷物位置決めシステムは、UAVに関連付けられた荷物位置決めコントローラを含み、荷物位置決めコントローラは、UAV、第1のロケーション、又は第2のロケーションのうちの少なくとも1つに対する荷物の相対位置を決定する。荷物位置決めシステムはまた、荷物に近接して配置された荷物ロケーションデバイスを含み、荷物ロケーションデバイスは、荷物ロケーションを示す信号を荷物位置決めコントローラに送信する。荷物位置決めシステムは、第2のロケーションに配置された配置ロケーションデバイスを含み、配置ロケーションデバイスは、UAVに対する第2のロケーションを示す信号を荷物位置決めコントローラに送信する。
【0007】
[007]ある実施形態では、第1のロケーションと第2のロケーションとの間でアイテムを輸送するための方法は、無人航空機(UAV)の荷物支持エリアにアイテムを固定することを含む。方法はまた、アイテムに近接して配置された荷物ロケーションデバイスをアクティブ化することを含む。方法は、UAVを第2のロケーションに移動させることを更に含む。方法はまた、配置ロケーションデバイスから、第2のロケーションを示す信号を受信することを含む。方法は、第2のロケーションにアイテムを置くことを含む。
【0008】
[008]本技術は、その非限定的な実施形態の以下の発明を実施するための形態を読み、添付の図面を調べることで、より良く理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】[009]本開示の実施形態に係る、複数の輸送方法の実施形態の概略図である。
【
図2】[0010]本開示の実施形態に係る、無人航空機(UAV)の実施形態の概略側面図である。
【
図3】[0011]本開示の実施形態に係る、UAVの実施形態の概略正面図である。
【
図4】[0012]本開示の実施形態に係る、UAVの実施形態の概略上面図である。
【
図5】[0013]本開示の実施形態に係る、UAVの推進システムの一部分の実施形態の概略側面図である。
【
図6】[0014]本開示の実施形態に係る、荷物を送るUAVの実施形態の概略図である。
【
図7】[0015]本開示の実施形態に係る、UAVのための制御環境の実施形態の概略図である。
【
図8】[0016]本開示の実施形態に係る、UAVを使用して生成される集結エリア(staging area)の実施形態の概略図である。
【
図9】[0017]本開示の実施形態に係る、UAVを形成するための方法の実施形態のフローチャートである。
【
図10】[0018]本開示の実施形態に係る、UAVを制御するための方法の実施形態のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0019]本開示の前述の態様、特徴、及び利点は、以下の実施形態の説明及び添付の図面を参照して考慮されると更に理解されるであろう。添付された図面に例示された本開示の実施形態を説明する際に、特定の専門用語が明確さのために使用されるであろう。しかしながら、本開示は、使用される特定の用語に限定されることを意図されず、各特定の用語は、同様の目的を達成するために同様の形で機能する同等物を含むことが理解されるべきである。
【0011】
[0020]本開示の様々な実施形態の要素を紹介するとき、冠詞「a」、「an」、「the」、及び「said」は、要素のうちの1つ以上が存在することを意味することを意図される。用語「備える」、「含む」、及び「有する」は、包括的であることを意図され、列挙された要素以外の追加の要素が存在し得ることを意味する。動作パラメータ及び/又は環境条件のどの例も、開示された実施形態の他のパラメータ/条件を除外しない。加えて、本開示の「一実施形態」、「ある実施形態」、「ある特定の実施形態」、又は「他の実施形態」への言及は、記載された特徴を同じく組み込む追加の実施形態の存在を除外すると解釈されることを意図されないことが理解されるべきである。更に、「上」、「下」、「上方」、「下方」、「側」、「前」、「後」などの用語、又は向き若しくは方向に関する他の用語への言及は、例示された実施形態を参照して行われ、他の向き若しくは方向を限定又は除外することを意図されない。同様の数字が、全体を通じて同様の要素を指すために使用され得るが、同様の数字を使用することは、便宜上及び明確さのためであり、本開示の実施形態を限定することを意図されないことが理解されるべきである。
【0012】
[0021]本開示の実施形態は、重量物揚重作業のためにUAVなどの航空機を利用するためのシステム及び方法を対象とする。様々な実施形態では、UAVは、荷物取り付けポイント(load attachment points)として補強フレーム構造を含み得、それは、UAVの動作機器を支持する構造とは別個であり得る。例えば、フレーム構造は、動作中にUAVから吊り下げられ得る荷物の取り付けのためのアンカーポイントとして機能するように、ガセット、クロスブレース、材料変更(material modifications)、等などの補強を含み得る。様々な実施形態では、フレーム構造は、UAVのトランスミッション又はモータから荷物を切り離し得る及び/又は取り外し得、それによって、応力を低減し、また、UAVの重要なコンポーネントから荷物を切り離し得る。更に、実施形態では、荷物支持エリアは、荷物が速く効率的にフレームに結合され得るように、その荷物の結合を容易にする特徴を更に含み得る。
【0013】
[0022]様々な実施形態では、システム及び方法はまた、特定のロケーションに荷物を方向付けるために荷物ロケーションデバイス及び配置ロケーションデバイスを利用することを対象とし得る。例えば、UAVは、1つ以上の制御システムを含み得、それは、配置ロケーションデバイスから信号を受信するアビオニクスコンポーネント又はフライトコンピュータと呼ばれ得る。配置ロケーションデバイスは、UAVによって支持される荷物の目的地であり得る。UAVが配置ロケーションデバイスに向かって方向付けられると、UAVは、信号を受信し、次いで、荷物を配置ロケーションデバイスに向かってナビゲートし得る。荷物ロケーションデバイスは、配置ロケーションデバイスに向かってナビゲートするために、UAVがUAVのロケーション(例えば、配置ロケーションよりも高い垂直距離、配置ロケーションからのオフセット、等)を効果的に決定することを可能にし得る。様々な実施形態では、そのようなシステムは、遠隔地への配送を可能にし得る、及び/又は、追加のUAV、トラック、鉄道、船舶、等などの1つ以上の方法を介した後の輸送のための集結エリア又は積載エリア(loading area)を容易にし得る。
【0014】
[0023]様々な実施形態では、本開示のシステム及び方法は、様々な異なる状況において重量物揚重作業を提供するために使用され得る。例えば、石油及びガス探査のために使用される海上プラットフォームなどの海上プラットフォームは、UAVを利用して物資及び機器の出荷を受け取り得る。結果として、これらのロケーションへのヘリコプター輸送又は出荷輸送が低減又は排除され得る。更に、実施形態では、UAVは、他の出荷方法では移動が困難であり得る田舎のロケーションにアイテムを配送するために利用され得る。例えば、山岳域は、トラック、等を支えるのに十分な大きさの車道を有していないことがあり、結果として、多くの異なる出荷が、物資及び機器を提供するために利用され得る。本開示の実施形態は、これらの領域に物品及び機器を提供するために、UAVを利用し得る。更に、様々な実施形態では、UAVは、都市などの高密度エリアにおける建設の取り組み(construction efforts)で利用され得る。高層建築などの建物の建設中に、クレーン、等が、空調ユニット、等などのアイテムを屋上のロケーションに揚重するために利用され得る。これらのクレーンは、道路の通行止めに繋がり得、法外な費用が掛かり得る。UAVは、クレーン及び他の揚重デバイスと同じ欠点を伴わずに、アイテムを屋上のロケーションに速く効率的に上方に揚重するために利用され得る。更に、本開示の実施形態は、他の方法では到達不可能な領域又は敵対的な領域に存在し得る兵士に物資を提供するために、軍事作戦に使用され得る。結果として、補給ラインが、これらの兵士に利用可能にされ得る。更に、UAVは、救出ミッションなどの回収作戦に、及びまた、展開などの降下作戦に使用され得る。加えて、様々な実施形態では、本開示のUAVは、災害又は救助活動の間に使用され得る。例えば、UAVは、車道が高水位に起因して到達不可能な浸水域に物資及び人員を提供し得る。加えて、地震、火事、等などの他の自然災害もまた、従来のインフラストラクチャが整っていない中で集結エリア及び物資が提供され得る本開示のUAVから利益を享受し得る。
【0015】
[0024]本開示の様々な実施形態は、UAVを説明し得るが、実施形態では、他の航空機もまた利用され得ることが理解されるべきである。その上、UAVは、無人だが人間のオペレータによって制御される航空機を含み得る。更に、様々な実施形態では、有人で人間の制御下にある航空機が、ある特定の実施形態では、UAVに制御を提供する、及び/又は人間のオペレータを航空機から去らせるか又は他の方法で降ろさせることなどによって、UAVに変えられ得る。
【0016】
[0025]
図1は、本開示の実施形態が実施され得る、環境100の実施形態の概略平面図である。例示された環境100は、積載エリア102を含み、それは、アイテムが配送及び/又は輸送のために用意され得るロケーションに関連し得る。理解されることになるように、船舶106、トラック108、鉄道車両110、及び、ロケーションが異なる水平位置とは対称的に実質的に異なる垂直位置であるクレーンなどの重機112など、第1のロケーションから第2のロケーションにアイテム104を輸送するために利用され得る様々な方法が存在する。輸送目的地114はまた、例えば、中でもとりわけ、田舎のエリア116、海上プラットフォーム118又は他の水上ベースのロケーション、及び都市などの高密度エリア120など、変化し得る。理解されることになるように、ある特定の輸送方法は、様々な理由により他のものより好ましくあり得る。例えば、田舎のエリア116は、船舶106によって到達可能ではないことがある。同様に、トラック108は、海上プラットフォーム118に配送することはできない。それ故に、向上された輸送方法が、様々な異なるロケーションへの輸送を容易にするために必要とされる。
【0017】
[0026]本開示の実施形態は、様々な異なる輸送目的地114にアイテム104を配送するためのUAV122を含み得る。UAV122は、本質的にどのエリアにも到達することができるので、他の方法と同じ欠点に悩まされない。更に、UAV122は、長距離にわたって、及びまた、異なる垂直高さにわたって、アイテムを移動させることができる。結果として、UAV122は、輸送目的地114においてトラック108とクレーン112との両方として機能するなど、様々な他の輸送方法の動作を組み合わせ得る。上述されたように、ヘリコプターは現在、様々な異なるロケーションにアイテムを配送するために使用され得る。しかしながら、UAV122は、無人であるという利益を提供し、それによって、輸送作業を行う人間のオペレータに関連するリスクを低減する。例えば、UAV122は、人間のオペレータによる部分制御などを含む半自律、又は全自律で、地上のロケーションなどから制御され得る。加えて、UAV122は、ヘリコプターよりも小さく、コスト効果がより高くあり得る。
【0018】
[0027]
図2は、本開示の実施形態で使用され得る、UAV200の実施形態の側面図である。様々な特徴が、以下の議論では明確さのために取り除かれていることが理解されるべきである。上述されたように、UAV200は、例えば、地上のロケーションにいる人間のオペレータによって手動で制御され得るか、半自律であり得るか、又は全自律であり得る。様々な実施形態では、UAV200は、人間の乗客を運ばず、むしろ貨物、等を搬送し得る。しかしながら、様々な実施形態では、UAV200は、人間の乗客を輸送し得る。例示されたUAV200は、フレーム202を含む。フレーム202は、荷物支持エリア204を含み、それは、吊り荷(hanging load)、UAV200の他のコンポーネント、又はそれらの組み合わせなど、UAV200の様々な特徴を吊り下げる又は他の方法で支持するために使用され得る。更に例示されているのは、フレーム202、例えば、荷物支持エリア204にトランスミッション208を結合させるトランスミッション据え付け台206である。様々な実施形態では、トランスミッション据え付け台206は、荷物支持エリア204に結合されないことがあることが理解されるべきである。言い換えれば、トランスミッション据え付け台206は、フレーム202に結合され得るが、荷物支持エリア204には直接結合されないことがある。トランスミッション208は、モータ(図示せず)に結合され得る1つ以上の入力シャフト210からの原動エネルギー(例えば、動作エネルギー)を受けて、マスト212に回転エネルギーを提供する。
図2には1つのトランスミッション208しか例示されていないが、UAVによって利用される1つ以上のトランスミッション208が存在し得ることが理解されるべきである。例示されたマスト212は、第1のセクション214及び第2のセクション216を含む。様々な実施形態では、マスト212に結合されたロータブレード(図示せず)は、反対方向に回転し得、それによって、反転ブレード(counter-rotating blades)を有する同軸ロータを提供する。例えば、第1のセクション214は、軸220の周りを第1の方向218に回転し得、第2のセクション216は、軸220の周りを第2の方向222に回転する。例示されたUAV200は、着陸装置(landing gear)224を更に含み、それは、車輪、スキッド、等を含み得る。着陸装置224は、足部230に向かって角度228で延在する着陸支持体226を含む。例示された実施形態では、着陸装置224は、フレーム202から外側に延在して、UAV200を着陸及び支持するための頑丈な構造を提供する。
【0019】
[0028]上述されたように、様々な実施形態では、フレーム202は、荷物支持エリア204を含み、それは、フレーム202の他のコンポーネントと比較して向上された構造的強度又は剛性を有し得る。例えば、荷物支持エリア204は、より強い金属、複合材料、材料の組み合わせ、等などの異なる材料から形成され得る。加えて、荷物支持エリア204は、クロスブレーシング、ガセット、ジョイント、追加の材料又は層、等などの構造補強を含み得る。更に、実施形態では、荷物支持エリア204はまた、荷物支持エリア204とフレーム202の残りの部分との間に配置された1つ以上の付勢部材を含み得、それによって、荷物支持エリア204の異なる高調波特性(harmonic properties)を提供し得る。以下に説明されることになるように、様々な実施形態では、荷物支持エリア204に結合された荷物は、トランスミッション208を通じて方向付けられない、又はトランスミッション208に直接結合されないことがあり、それは、トランスミッション208からの応力又は起こり得るずれを低減して、UAV200の信頼性を向上させ得る。トランスミッション208は、荷物の揚重を容易にしているので、トランスミッション208は、必然的に荷物の影響を受けることになることに留意されたい。しかしながら、本開示の実施形態は、荷物及び関連する結合ポイントを、トランスミッション208に直接ではなく、荷物支持エリア204に方向付け得る。更に、荷物が、荷物支持エリア204の使用に起因して増大され得、それは、UAV200の作業能力を拡大し得る。
【0020】
[0029]
図3は、UAV200の実施形態の正面図である。ここでも、様々なコンポーネントが、明確さのために取り除かれている。例示された実施形態は、トランスミッション208に原動力を提供するためのモータ300(例えば、動力デバイス)を含む。例示された実施形態は、一対のモータ300を含むが、任意の数のモータ300(例えば、1つのモータ、3つのモータ、4つのモータ、等)が使用され得ることが理解されるべきである。更に、実施形態では、モータ300は、ガス動力式、電気式、又は任意の他のタイプのモータであり得る。様々な実施形態では、モータは、入力シャフト210を介してトランスミッション208に直接結合するタービンエンジンを含み得、結果として、90度ギアボックス又は他の歯車システムは含まれないことがあることが理解されるべきである。更に、実施形態では、トランスミッション208は、UAVを軸220の周りをヨーで回転させるための複数のヨー制御デバイスを含み得、それによって、複雑な差動コレクティブヨー機構(differential collective yaw mechanisms)を排除し得る。しかしながら、様々な実施形態では、遊星歯車セット、等などの歯車システムは、モータ300の動作を調整するために、トランスミッションに組み込まれ得るか、又はトランスミッションとは別個であり得る。更に、様々なセンサが、モータ300、トランスミッション208、等の動作を監視するために組み込まれ得ることが理解されるべきである。例えば、モータの回転速度、振動、電力レベル、等が監視され得る。
【0021】
[0030]例示された実施形態では、モータ300は、モータ据え付け台302を介してフレーム200に結合される。様々な実施形態では、モータ据え付け台302は、荷物支持エリア204に更に結合され得る。しかしながら、例示された実施形態では、モータ据え付け台302は、荷物支持エリア204とは別個に位置付けられる。
【0022】
[0031]荷物支持エリア204は、据え付けロケーション304を含み、それは、荷物308に結合されたテザー306を受けるためのアイレット、等を含み得る。例示されるように、据え付けロケーション304は、軸220に沿って中心付けられる。しかしながら、据え付けロケーション304は、荷物支持エリア204内の任意のロケーションに位置付けられ得ることが理解されるべきである。更に、荷物支持エリア204及び/又はフレーム202に沿って分散された複数の据え付けロケーション304が存在し得る。動作中、荷物308によって生成される力は、荷物支持エリア204に向かって方向付けられ、トランスミッション208及び/又はモータ300から実質的に隔離され得、それは、信頼性を向上させ、UAV200の揚重能力を向上させ得る。
【0023】
[0032]様々な実施形態では、荷物ロケーションデバイス310は、荷物308に近接して配置される。荷物ロケーションデバイス310は、荷物308のロケーションを示す信号を送信及び/又は受信するトランシーバであり得る。ロケーションは、フレーム202に対して、開始ロケーションに対して、又は所望される終了ロケーション若しくは輸送ロケーションに対して、相対的であり得る。例えば、荷物ロケーションデバイス310は、所望される終了ロケーションにナビゲートするために利用され得る。結果として、動作は、UAV200が荷物を受け取り、離陸し、プロンプトに従って、荷物ロケーションデバイス310からの信号に少なくとも部分的に基づいて荷物308を終了ロケーションに輸送し得るように、実質的に自動化され得る。
【0024】
[0033]
図4は、UAV200の実施形態の上面図である。上述されたように、様々な特徴が、以下の議論では明確さのために省略されている。示されるように、着陸装置224は、フレーム202から半径方向外側に配置される。そのような配置は、着陸のためのUAV200のための頑丈なベースを容易にする。例示された着陸装置224は、前述された着陸支持体226及び足部230を含む。以下に説明されることになるように、様々な実施形態では、UAV200のロータブレードは、着陸装置224から半径方向外側に延在し得る(例えば、着陸装置224よりも大きい外径を有する)。例示された実施形態では、荷物支持エリア204は、フレーム202内に配置され、フレーム202の全体よりも小さいエリアを有する。荷物支持エリア204は、軸220の周りに中心付けられ、UAV200に沿って荷物を中心付けるための据え付けロケーション304を含み得る。複数の据え付けロケーション304がUAV200上に含まれ得ることが理解されるべきである。例えば、据え付けロケーションは、荷物支持エリア204及び/又はフレーム202に沿った様々なポイントに配置され得る。一例では、UAV200は、軸220において中心付けるように集中する4つの据え付けロケーション304を含み得る。更に、実施形態では、荷物は、軸220において中心付けられないことがある。これは、不均一な荷物を生み出し得るが、動作は、UAV200のヨー、ピッチ、又はロール制御を調整する制御システムなどの、UAV200の様々な特徴を通じて調節され得る。例えば、様々な実施形態では、荷物は、輸送中にずれ得、制御システムは、動作を継続するために、UAV200の様々な特徴を調節し得る。
【0025】
[0034]
図5は、UAV200の推進システム500の一部分の実施形態の側面図である。例示された部分は、第1のセクション214及び第2のセクション216においてマスト212に結合されたロータ502、504を含む。推進システム500はまた、トランスミッション208、モータ300、及び様々な他のコンポーネントを含み得ることが理解されるべきである。例示されたように、ロータ502、504は、軸220に沿って同軸に配置される。動作中、ロータ502、504は、反対方向に回転し得、トルク効果を平衡化しながら大量の揚力の生成を可能にし得る。
【0026】
[0035]ロータ502、504のそれぞれの長さ506、508は、特に、UAV200の他の寸法に基づいて選択され得ることが理解されるべきである。例えば、より大型のUAV200は、より大型のロータ502、504を利用し得る。更に、各ロータ502、504は、複数のブレード510から形成され得、それらはまた、意図される動作条件に基づいて変化し得ることが理解されるべきである。
【0027】
[0036]UAV200の様々なコンポーネントは、有利な搬送能力を提供するために、軽量材料から構築され得ることが理解されるべきである。例えば、UAV200が軽くなればなるほど、UAV200が配送し得るペイロードは大きくなる。UAV200は、アルミニウム、鋼、等などの金属から構築され得る。更に、UAV200は、プラスチック又は複合材料を含み得る。加えて、材料の組み合わせが、フレーム202、荷物支持エリア204、等の一部分を形成するために使用され得る。
【0028】
[0037]様々な実施形態では、UAV200は、第1のロケーションと第2のロケーションとの間でアイテムを輸送するために使用される。アイテムは、UAV200に均一なサイズのロケーション及び/又は据え付けロケーションを提供するコンテナを含み得る。更に、実施形態では、UAV200は、人又は動物を搬送するために更に利用され得る。例えば、UAV200は、兵士などに、又は洪水、等などの環境災害の被害者などに救出を提供するために利用され得る。それ故に、本明細書に説明される荷物は、コンテナ、個々のアイテム、人、等を指し得る。
【0029】
[0038]
図6は、荷物位置特定システム(load locating system)602を介したUAV200の動作を例示する環境600の概略図である。例示された荷物位置特定システム602は、荷物位置決めコントローラ604を含み、それは、UAV200上に位置付けられ得る。例えば、UAV200は、様々な電子部品のための据え付け台を含み得、電源、プロセッサ、メモリ、等を含み得る。荷物位置決めコントローラ604は、上述されたように、荷物308に近接して配置された荷物ロケーションデバイス310から信号を受信し得る。更に、様々な配置ロケーションデバイス606、608、610が、環境600内の異なる物理的ロケーションに位置付けられる。様々な実施形態では、荷物ロケーションデバイス310及び配置ロケーションデバイス606、608、610の各々は、例えば、荷物位置決めコントローラ604から情報を送信及び/又は受信することができるトランシーバを含み得る。情報は、セルラ信号、近距離通信信号、ワイヤレスインターネット信号、無線信号、等など、様々なワイヤレス通信プロトコルを通じて送信され得る。例えば、様々な実施形態では、デバイス310、606、608、610の各々は、互いに対するデバイス310、606、608、610の各々の相対ロケーションを提供する全地球測位システム(GPS)に関連付けられ得る。
【0030】
[0039]動作中、荷物308は、配置ロケーションデバイス606に関連付けられたロケーションを対象とし得る。その結果、荷物ロケーションデバイス310は、例えば、荷物位置決めコントローラ604を介して、配置ロケーションデバイス606における配置のために指定され得る。それ故に、UAV200を配置ロケーションデバイス606に関連付けられたロケーションに向かって誘導するための命令が、例えば、荷物位置決めコントローラ604を介してUAV200に提供され得る。このようにして、荷物308は、所望されるロケーションに送られ得、そのロケーションに向かって誘導され得る。様々な実施形態では、デバイスは、信号が断続的な時間にのみ、又は荷物ロケーションデバイス310がある特定の距離内にあるときにのみ送信されるような省電力機能を有し得る。例えば、コースは、配置ロケーションデバイス606に向かってチャート化され得るが、荷物ロケーションデバイス310及び/又は配置ロケーションデバイス606は、荷物ロケーションデバイス310が配置ロケーションデバイス606から所定の距離内に入るまで、低電力動作状態(又はオフ)のままであり得る。様々な実施形態では、配置ロケーションデバイス608、610は、UAV200のためのチャート化されたコースに関する情報を提供するために、配置ロケーションデバイス606へのルートに沿ってビーコンの役割を果たし得ることが理解されるべきである。
【0031】
[0040]様々な実施形態では、異なる動作モードが荷物位置決めコントローラ604で利用され得ることが理解されるべきである。例えば、人間のオペレータが、所望される配置ロケーションデバイス606のUAV200に命令し得る。UAV200は、UAV200が配置ロケーションデバイス606の距離内に入るまで自律モードに入り得る。その時点で、第2の人間のオペレータが、所望されるロケーションに着陸するようにUAV200を誘導するために、UAV200の制御を取り戻し得る。他の実施形態では、UAV200は、完全に人間によって操作され得るか、又は全自律であり得ることが理解されるべきである。
【0032】
[0041]
図7は、本開示の実施形態のための実例的な環境700である。例示された実施形態では、UAV環境702は、荷物位置決めコントローラ704を含み、それは、604の荷物位置決めコントローラに類似し得る。荷物位置決めコントローラ704は、例えば、荷物ロケーションデバイス706を介して荷物のロケーションを決定し得る。様々な実施形態では、荷物の位置は、UAV、開始ロケーション、終了ロケーション、中間点ビーコン、又はそれらの組み合わせに対するものであり得る。様々な実施形態では、荷物ロケーションデバイス706は、UAV200によって送られている荷物に近接して位置付けられ、ワイヤレス通信プロトコルを介して荷物位置決めコントローラ704と通信し得る。UAV環境702は、誘導システム708を更に含み、それは、UAVを所望されるロケーションにナビゲートするために使用され得る。例えば、誘導システム708は、データストア710から情報を受信して、UAVをナビゲート又は他の方法で制御し得る。データストア710は、エンジンの動作条件、トランスミッションの動作条件、高度、風速、天気予報、UAVの動作を制限する規制、等などの情報を含み得る。更に、様々な実施形態では、データストア710は、所定の境界内でUAVをジオフェンスするための情報を含み得る。この情報は、UAVに沿って配置された様々なセンサから取得され得ることが理解されるべきであるが、それは、簡潔さのために含まれていない。UAV環境700は、ネットワーク714を介して制御センタ716と通信するためのインターフェース712を更に含む。制御センタ716は、例えば、UAVに命令を提供し得る。様々な実施形態では、異なる制御センタ716が、UAVの開始ロケーション及び終了ロケーションに配置され得る。更に、制御センタ716は、UAVの経路に沿って配置され得る。例えば、様々な実施形態では、UAVは、目視外(BVLS:beyond visual line of sight)で動作し得る。結果として、制御センタ716は、経路に沿って、又はUAVに通信可能に結合されるが、開始ロケーション及び/又は終了ロケーションとも異なる第3のロケーションに、配置され得る。例えば、制御センタ716は、様々なUAVに命令を送信する中央コマンドであり得る。1つの非限定的な例では、沿岸運航(coastal operations)が、様々なロケーションに配備されているが、UAVの配備ロケーションから距離を隔てた中央コマンドから制御される、UAVを利用し得る。
【0033】
[0042]例示された制御センタ716は、航行システム718を含み、それは、UAVのコースをプロットするために使用され得る。様々な実施形態では、飛行経路は、例えば、政府機関によって制限され得、結果として、航行システム718は、UAVの適切な飛行経路を決定するために使用され得る。飛行経路は、UAVに送信され得、様々な実施形態では、緊急事態、天候、等に対応するために飛行中に更新され得る。制御センタ716は、命令モジュール720を更に含む。命令モジュール720は、様々な異なるクライアント又は荷物に対して異なり得る特定の命令をUAVに送信するために使用され得る。例えば、規則データストア722は、様々な状況のための異なる規則及び規制を含み得る。ほんの一例として、規則データストア722は、高度制限、ある特定の距離に対する重量制限、等を有し得る。結果として、様々な規制に適合する飛行が計画され得る。
【0034】
[0043]例示された実施形態は、手動オーバーライド724を更に含み、それは、例えば、離陸、着陸、緊急操縦、等のためにUAVの制御を取るために使用され得る。更に、出荷データストア726は、異なる顧客に対する異なる出荷を追跡し得、様々な実施形態では、特定の顧客及び/又は出荷ロケーションに関連付けられた異なる配置ロケーションデバイス728を格納し得る。実施形態では、配置ロケーションデバイス728は、ネットワーク714を介して、制御センタ716又はUAV環境702のいずれかに信号を送信して、様々なUAVに関連付けられた荷物の配置を容易にし得る。更に、実施形態では、ユーザデバイス730が、UAV環境702及び/又は制御センタ716に命令を送信するために使用され得る。例えば、ユーザデバイス730は、UAVの手動オーバーライドを利用するためのコントローラであり得る。加えて、UAVは、荷物をどこに配置するかを指定するために、所望されるロケーションにおいて在庫、等を追跡し得る。インターフェース712に関して上述されたように、制御センタ716との通信は、インターフェース732を通じて行われ得る。
【0035】
[0044]本実施形態の様々なモジュールは別個のものとして例示されているが、他の実施形態では、それらは互いに組み込まれ得、1つのモジュールが追加のタスクを実行し得ることが理解されるべきである。更に、電力システム、等などの追加の特徴もまた、様々な環境内に含まれるべきである。更に、データストアは、ローカルに格納されないことがあり、例えば、クラウドシステムを介してリモートでアクセス可能であり得る。
【0036】
[0045]更に、本開示の実施形態は、複数のシステムを説明し得るが、様々なコンポーネント及び/又はモジュールが、ある特定の実施形態では取り除かれ得ることが理解されるべきである。例えば、ある実施形態では、UAVは、荷物位置決めシステムとは無関係に動作し得る。即ち、UAVは、受信された座標のセットに物体(又はUAVのみ)を輸送するために、GPS及び飛行ソフトウェアを利用し得る。それ故に、様々な実施形態では、UAVは、より多くの又はより少ないコンポーネントを利用し得る。いくつかの実施形態では、より少ないコンポーネントが、UAVに関連するコストを低減し得、それは、一部の消費者にとって又はある特定の動作において望ましくあり得る。
【0037】
[0046]
図8は、本開示の実施形態が集結エリア802を形成するために利用され得る環境800の概略図である。様々な実施形態では、集結エリア802は、有用であり得るが、法外な費用が掛かり得るか、又はそうでなければ建設が困難であり得る、1つ以上の従来の施設に取って代わるように利用され得る。例えば、深さ要件及びインフラストラクチャ投資に起因して、新しい港を建設することは困難であり得る。しかしながら、多くのロケーションは、高速道路及び鉄道線路などの他の適切なインフラストラクチャ、並びに熟練した労働力を有し得、また、農村エリア又は石油及びガス探査作業などの産業エリアなど、出荷される原料から利益を享受することができるエリアの近くに配置され得る。その上、軍事作戦は、戦略的利点を提供し得るが、ポート又は他の補給ラインを形成することが危険又は別様に困難であり得るビーチのロケーションに配置された人員に物資を輸送することが可能であることから利益を享受し得る。更に、集結エリアを提供することは、浸水した道路、等などのインフラストラクチャへの損害に起因して到達することが困難であり得る環境災害に有利であり得る。
【0038】
[0047]例示された実施形態は、第1のロケーション804及び第2のロケーション806を有する集結エリア802を含む。第1のロケーション804は、ストレージコンテナ808の列を含むが、機器、車両、等などの他のアイテムもまた、そのロケーションにステージングされ得ることが理解されるべきである。様々な実施形態では、コンテナ808は、第1のロケーション804において積み重ねられ得るか、又は他の方法で整理され得る。更に、任意の数のコンテナ808が含まれ得、
図8の実施形態におけるコンテナ808の数は、例示のみを目的とする。例示された実施形態では、第1のロケーション804及び第2のロケーション806は、トラック810用の道路及び列車812用の鉄道線路を含む他のインフラストラクチャに近い。船舶814が、集結エリア802から距離816を隔てて配置されている。船舶814は、様々な理由で集結エリア802にドッキングすることが可能でないことがあるが、船舶814は、集結エリア802に置くのに有利であり得る物資を含み得る。それ故に、本開示の実施形態は、船舶814から集結エリア802にコンテナ808を輸送するためにUAV818を利用し得る。
【0039】
[0048]例示された実施形態では、UAV818は、船舶814からコンテナ808を受け取り、第1のロケーション804内の配置ロケーションデバイス820に向かって方向付けられる。上述されたように、様々な実施形態では、動作は、自律、手動制御、又は半自律であり得る。例えば、UAV818は、コンテナ808を受け取り得、配置ロケーションデバイス820に関連付けられたロケーションが、UAV818にアップロードされ得る。UAV818は次いで、配置ロケーションデバイス820に関連付けられたロケーションにナビゲートして、コンテナ808を降ろし得る。それ故に、集結エリア802は、ドック、等などの港に関連するインフラストラクチャなしで、港の役割を果たすように確立され得る。このようにして、実質的にどのロケーションも、出荷及び受け取り作業を確立するための集結エリア802として利用され得る。
【0040】
[0049]
図9は、UAVを介してアイテムを輸送するための方法900の実施形態のフローチャートである。本方法は、より多くの又は追加のステップを含み得ることが理解されるべきである。更に、ステップ又は方法は、別途明記されない限り、並行して又は異なる順序で実行され得る。この例は、UAVのフレームを形成することを含む902。例えば、フレームは、推進システムの様々なコンポーネントを支持するために、十分な強度能力を有する軽量材料から形成され得る。実施形態では、フレームの少なくとも一部分は、上述されたように、補強又は構造的に強化される904。例えば、フレームの一部分は、追加のガセット又は強化材料を受け入れ得る。更に、補強されるフレームの一部分は、フレームの残りの部分とは異なる材料から形成され得る。推進システムは、フレームに据え付けられる906。例えば、様々な据え付け台、等が、推進システムをフレームに固定して、UAVの移動を容易にするために利用され得る。次いで、荷物が、フレームの荷物支持エリアに固定される908。例えば、荷物支持エリアは、荷物を受け入れるための据え付けロケーションを含み得る。有利には、トランスミッション又は推進システムの一部分の代わりに荷物支持エリアに荷物を固定することは、推進システムの向上された信頼性を提供し得る。
【0041】
[0050]
図10は、第1のロケーションから第2のロケーションに荷物を輸送するための方法1000の実施形態のフローチャートである。この例は、荷物ロケーションデバイスをアクティブ化することを含む1002。様々な実施形態では、荷物ロケーションデバイスは、例えば、所望されるロケーション、開始ロケーション、UAVのフレーム、等に対する荷物の相対位置を決定する。荷物の所望されるロケーションが決定される1004。所望されるロケーションは、例えば、顧客の注文、等に基づいて予め決定され得る。UAVは次いで、所望されるロケーションにナビゲートされる1006。例えば、UAVが所望されるロケーションを概算するために、飛行経路が決定され得る。配置ロケーションデバイスの位置が決定される1008。例えば、UAVが配置ロケーションデバイスの閾値距離内にあるとき、配置ロケーションデバイスは、UAVに信号を送信し得る。荷物は次いで、配置ロケーションデバイスに関連付けられたエリアと位置合わせされる1010。例えば、配置ロケーションデバイスは、特定のエリア又は領域に関連付けられ得る。荷物は次に、所望されるロケーションに置かれる1012。例えば、荷物は、地面に置かれ、UAVから結合解除され得る。このようにして、荷物は、開始位置から所望されるロケーションに向かって誘導され得る。
【0042】
[0051]加えて、本開示の実施形態は、以下の項目を踏まえて説明されることができる:
[項目1]
ロケーション間でアイテムを輸送するための無人航空機(UAV)であって、
フレームと、
前記フレームに結合された推進システムと、前記推進システムは、少なくとも1つのトランスミッション及び少なくとも1つのモータを含む、
前記フレームの荷物支持エリアと、前記荷物支持エリアは、前記フレームとは異なる材料又は構造支持体のうちの少なくとも1つを備える、
を備える、UAV。
[項目2]
前記荷物支持エリア中に位置する据え付けロケーション、前記据え付けロケーションは、前記UAVによって輸送されることになる荷物を受け入れるためのものであり、前記荷物からの力は、前記荷物支持エリアに向かって方向付けられる、
を更に備える、項目1に記載のUAV。
[項目3]
前記荷物支持エリアは、前記推進システムの軸に沿って中心付けられる、項目2に記載のUAV。
[項目4]
前記UAVの荷物位置決めコントローラに通信可能に結合された荷物ロケーションデバイス、前記荷物ロケーションデバイスは、前記UAVに結合された荷物の相対ロケーションを決定する、
を更に備える、項目1に記載のUAV。
[項目5]
前記少なくとも1つのモータは、ガスタービンエンジン、電気式モータ、ガス動力式モータ、又はそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを備える、項目1に記載のUAV。
[項目5]
前記推進システムは、
マストに結合された第1のロータと、前記第1のロータは、前記少なくとも1つのモータからの原動力を受け、前記第1のロータは、軸の周りを第1の方向に回転する、
前記マストに結合された第2のロータと、前記第2のロータは、前記少なくとも1つのモータからの原動力を受け、前記第2のロータは、前記軸の周りを前記第1の方向とは反対の第2の方向に回転する、
を更に備える、項目1に記載のUAV。
[項目6]
前記UAVは、手動操作モード、半自律モード、又は自律モードで動作可能である、項目1に記載のUAV。
[項目7]
前記フレームに前記少なくとも1つのトランスミッションを固定するトランスミッション据え付け具と、
前記フレームに前記少なくとも1つのモータを固定するモータ据え付け具と、
ここにおいて、前記トランスミッション据え付け具及び前記モータ据え付け具は、前記荷物支持エリアによって画定されたエリアの外側の前記フレームに固定される、
を更に備える、項目1に記載のUAV。
[項目8]
第1のロケーションから第2のロケーションにアイテムを輸送するためのシステムであって、
フレームと、
前記フレームに結合された推進システムと、
前記フレームの荷物支持エリアと、前記荷物支持エリアは、前記フレームとは異なる材料又は構造支持体のうちの少なくとも1つを備える、
を備える、無人航空機(UAV)と、
前記荷物支持エリアに結合された荷物と、
前記UAVに関連付けられた荷物位置決めコントローラと、前記荷物位置決めコントローラは、前記UAV、前記第1のロケーション、又は前記第2のロケーションのうちの少なくとも1つに対する前記荷物の相対位置を決定する、
前記荷物に近接して配置された荷物ロケーションデバイスと、前記荷物ロケーションデバイスは、荷物ロケーションを示す信号を前記荷物位置決めコントローラに送信する、
前記第2のロケーションに配置された配置ロケーションデバイスと、前記配置ロケーションデバイスは、前記UAVに対する前記第2のロケーションを示す信号を前記荷物位置決めコントローラに送信する、
を備える荷物位置決めシステムと
を備える、システム。
[項目9]
前記配置ロケーションデバイスは、前記UAVが前記配置ロケーションデバイスの所定の距離内にあるときに、前記荷物位置決めコントローラに前記信号を送信する、項目8に記載のシステム。
[項目10]
前記荷物ロケーションデバイス、配置ロケーションデバイス、又は荷物位置決めコントローラのうちの少なくとも1つは、ワイヤレスデータ送信プロトコルを介して通信する、項目8に記載のシステム。
[項目11]
前記第1のロケーション、前記第2のロケーション、又は前記第1のロケーション及び前記第2のロケーションとは異なる第3のロケーションのうちの少なくとも1つに配置された制御センタ、前記制御センタは、前記UAVに命令を送信する、
を更に備える、項目8に記載のシステム。
[項目12]
前記命令は、飛行ルート、前記第2のロケーションの座標、手動オーバーライドコマンド、又は運用ガイドラインのうちの少なくとも1つを含む、項目11に記載のシステム。
[項目13]
前記第1のロケーションは、地上ベースであり、前記第2のロケーションは、水上ベースである、項目8に記載のシステム。
[項目14]
前記UAVは、手動操作モード、半自律モード、又は自律モードで動作可能である、項目8に記載のシステム。
[項目15]
前記荷物支持エリア中に位置する据え付けロケーション、前記据え付けロケーションは、前記UAVによって輸送されることになる前記荷物を受け入れるためのものであり、前記荷物支持エリアは、前記推進システムの軸に沿って中心付けられる、
を更に備える、項目8に記載のシステム。
[項目16]
前記推進システムは、
ガスタービンエンジン、電気式モータ、ガス動力式モータ、又はそれらの組み合わせのうちの少なくとも1つと、
マストに結合されたロータブレードの第1のセットと、ロータブレードの前記第1のセットは、軸の周りを第1の方向に回転する、
前記マストに結合されたロータブレードの第2のセットと、ロータブレードの前記第2のセットは、前記軸の周りを前記第1の方向とは反対の第2の方向に回転する、
を備える、項目8に記載のシステム。
[項目17]
第1のロケーションと第2のロケーションとの間でアイテムを輸送するための方法であって、
無人航空機(UAV)の荷物支持エリアに前記アイテムを固定することと、
前記アイテムに近接して配置された荷物ロケーションデバイスをアクティブ化することと、
前記UAVを前記第2のロケーションに移動させることと、
配置ロケーションデバイスから、前記第2のロケーションを示す信号を受信することと、
前記第2のロケーションに前記アイテムを置くことと
を備える、方法。
[項目18]
第2の配置ロケーションデバイスから、前記第1のロケーションと前記第2のロケーションとの間の中間ロケーションにおいて第2の信号を受信すること
を更に備える、項目17に記載の方法。
[項目19]
前記第2のロケーションにおける制御センタから、手動操作モードに切り替えるための第2の信号を受信すること
を更に備える、項目17に記載の方法。
[項目20]
前記第1のロケーションは、地上ベースであり、前記第2のロケーションは、水上ベースである、項目17に記載の方法。
【0043】
[0052]開示された実施形態の前述の開示及び説明は、本発明の実施形態の例示及び説明である。例示された実施形態の詳細における様々な変更が、本開示の真の趣旨から逸脱することなく、添付された特許請求の範囲内で行われることができる。本開示の実施形態は、以下の特許請求の範囲及びそれらの法的同等物によってのみ限定されるべきである。