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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-11
(45)【発行日】2023-04-19
(54)【発明の名称】ペット用排泄物処理材
(51)【国際特許分類】
   A01K 1/015 20060101AFI20230412BHJP
【FI】
A01K1/015 B
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019039994
(22)【出願日】2019-03-05
(65)【公開番号】P2020141587
(43)【公開日】2020-09-10
【審査請求日】2021-12-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000000918
【氏名又は名称】花王株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002170
【氏名又は名称】弁理士法人翔和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大川 雅之
(72)【発明者】
【氏名】井上 真
【審査官】小島 洋志
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-345830(JP,A)
【文献】特開2019-004714(JP,A)
【文献】特開2017-201054(JP,A)
【文献】特開2014-162960(JP,A)
【文献】特開2016-099421(JP,A)
【文献】特開2002-317075(JP,A)
【文献】特開2011-018487(JP,A)
【文献】特開2009-073972(JP,A)
【文献】特開2013-001578(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0332139(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 1/015
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物由来の素材の粉砕物を70.0質量%以上98.9質量%以下含み、
合成樹脂を1.0質量%以上29.9質量%以下含み、
酸化亜鉛を0.1質量%以上5.0質量%以下含み、
前記酸化亜鉛は、平均粒子径が0.01μm以上0.6μm以下であり、BET比表面積が/g以上50/g以下であり、且つ平均粒子径に対するBET比表面積の比が5×10m/g以上である、ペット用排泄物処理材。
【請求項2】
前記合成樹脂は、融点が60℃以上160℃以下であり、且つメルトフローレートが0.1g/10分以上200g/10分以下である、請求項1に記載のペット用排泄物処理材。
【請求項3】
前記合成樹脂が、ポリオレフィン、ポリ乳酸又はエチレン-酢酸ビニル共重合体である、請求項1又は2に記載のペット用排泄物処理材。
【請求項4】
記酸化亜鉛は、亜鉛蒸気を空気中で酸化して冷却して得られたものであるか、又は硫酸亜鉛若しくは塩化亜鉛の水溶液にソーダ灰を加えて沈殿させた塩基性炭酸亜鉛をか焼して得られたものである、請求項1ないし3のいずれか一項に記載のペット用排泄物処理材。
【請求項5】
記酸化亜鉛の25℃におけるpHが7超9未満である、請求項1ないし4のいずれか一項に記載のペット用排泄物処理材。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか一項に記載のペット用排泄物処理材と、該ペット用排泄物処理材を敷設するための多孔部材と、尿を吸収するための吸収体とを備えるペット用排泄物処理システムであって、
前記吸収体の上に前記多孔部材が配されており、該多孔部材の上に前記ペット用排泄物処理材が敷設されている、ペット用排泄物処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペット用排泄物処理材及びこれを用いたペット用排泄物処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
犬や猫などのペットの排泄物の処理を簡便に行えるようにする技術が種々提案されている。特許文献1には、銅若しくは亜鉛又は銅及び亜鉛の化合物を保持するカルボキシメチルセルロースを固着する紙粉からなる消臭機能を有する材料が記載されている。この材料は、動物用排泄物処理材の芯部、又はペットシーツ等に使用できることが記載されている。
【0003】
特許文献2には、植物由来の素材の粉砕物を20~70質量%、合成樹脂を2~30質量%、及び炭酸カルシウム等の非水溶性無機物を1~50質量%含有する動物用トイレ砂が開示されている。このトイレ砂は、長い使用期間の確保と、表面に付着した尿の腐敗による悪臭の発生の防止を両立できることが同文献に記載されている。
【0004】
保型性及び消臭効果の向上を目的として、出願人は、植物由来の素材の粉砕物を70~98.99質量%、合成樹脂を1~20質量%、及びテクトケイ酸塩を0.01~5質量%含むペット用排泄物処理材を開示している(特許文献3参照)。また出願人は、植物由来の素材の粉砕物を50~80質量%、合成樹脂を10~40質量%、及びワックスを10~40質量%含み、所定の形状の成形物からなり、空隙率が30~50%である、ペット用排泄物処理材を開示している(特許文献4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2004-321332号公報
【文献】特開2015-133932号公報
【文献】特開2006-345830号公報
【文献】特開2017-79622号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1ないし4のペット用排泄物処理材は、主に尿の消臭を目的としたものであり、糞の消臭に関しては何ら言及されていない。特に、尿は吸収体などに吸収され消臭効果を得られる一方で、糞は排泄物処理材上に残存するので、糞の臭いはさえぎられることなく人間の生活空間に揮散し、不快感を感じる可能性があった。また、特許文献1及び2に記載の材料やペット砂は、これらの保管時及び使用時における保形性が悪く、保形性の改善が望まれていた。
【0007】
したがって、本発明の課題は、従来技術の欠点を解決するペット用排泄物処理材及びこれを用いたペット用排泄物処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、植物由来の素材の粉砕物を70.0質量%以上98.9質量%以下含み、
合成樹脂を1.0質量%以上29.9質量%以下含み、
非水溶性無機物を0.1質量%以上5.0質量%以下含み、
前記非水溶性無機物は、BET比表面積が3m/g以上100m/g以下であり、平均粒子径が0.01μm以上1μm以下であり、且つ平均粒子径に対するBET比表面積の比が5×10m/g以上である、ペット用排泄物処理材を提供するものである。
【0009】
また本発明は、前記ペット用排泄物処理材と、該ペット用排泄物処理材を敷設するための多孔部材と、尿を吸収するための吸収体とを備えるペット用排泄物処理システムであって、
前記吸収体の上に前記多孔部材が配されており、該多孔部材の上に前記ペット用排泄物処理材が敷設されている、ペット用排泄物処理システムを提供するものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ペットの排泄物の臭いを効果的に消臭できるとともに、保管時及び使用時の保形性が高いペット用排泄物処理材及びペット用排泄物処理システムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本発明のペット用排泄物処理システムの一実施形態を示す分解斜視図である。
図2図2は、本発明のペット用排泄物処理システムの一実施形態を示す模式図である。
図3図3は、図2に示すペット用排泄物処理システムのI‐I面での断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づいて説明する。本実施形態におけるペット用排泄物処理材(以下、単に「排泄物処理材」ともいう。)は、植物由来の素材の粉砕物と、合成樹脂と、非水溶性無機物とを含むものである。
【0013】
植物由来の素材の粉砕物としては、木本及び草本を由来とした粉砕物が挙げられる。木本及び草本由来の素材を用いることによって、該素材自体が有する芳香に起因する臭いのマスキングや、臭い成分の該素材への吸着による消臭効果を発現できるとともに、排泄物処理材の製造コストを抑えることができる。また、これらの素材を粉砕物とすることによって、表面積の増大に起因した消臭効果を効果的に発現させるとともに、例えば押し出しによるペレット成形等といった排泄物処理材の成形が容易となる。
【0014】
植物由来の素材の粉砕物としては、例えば木粉(木質又は樹皮の粉砕物)や、種子油残査、穀物外皮粉砕物、草本粉砕物などが挙げられる。排泄物処理材の成形性及び消臭性を高める観点から、スギ科、マツ科又はヒノキ科などの針葉樹を由来とした木粉(以下、針葉樹由来木粉ともいう。)を60質量%以上用い、ブナ科、ニレ科又はカバノキ科などの広葉樹を由来とした木粉(以下、広葉樹由来木粉ともいう。)を40質量%以下用いることが好ましく、針葉樹由来木粉を75質量%以上用い、広葉樹由来木粉を25質量%以下用いることがより好ましく、針葉樹由来木粉を90質量%以上用い、広葉樹由来木粉を10質量%以下用いることが更に好ましい。
【0015】
植物由来の素材の粉砕物の形状は、粉状、粒状、針状、板状又はこれらの集合体等が挙げられるが、成形性及び取扱いの観点から、その形状は粉状であることが好ましい。また同様の観点から、植物由来の素材の粉砕物の平均粒子径は、0.01mm以上であることが好ましく、0.05mm以上であることがより好ましく、0.07mm以上であることが更に好ましく、5mm以下であることが好ましく、3mm以下であることがより好ましく、2mm以下であることが更に好ましい。植物由来の素材の粉砕物の平均粒子径は、例えば多段式ふるい振とう機を用いて、以下の方法で測定することができる。
【0016】
多段式ふるい振とう機を用いた植物由来の素材の粉砕物の平均粒子径の測定方法は以下のとおりである。多段式ふるい振とう機(ヴァーダー・サイエンティフィック株式会社製、AS200ベーシック)に、公称目開き0.3mm、0.6mm、1mm、2.36mm、及び3.35mmのふるい(東京スクリーン株式会社製)をこの順で載置し、最上段に位置する目開き3.35mmのふるいに植物由来の素材の粉砕物50gを投入して振とうを行った。振とう幅は1.2mm、振動数は3000回/分、ふるい時間は2分とし、前記粉砕物の粒度分布を測定した。その後、各目開き間の階級値に割合を掛けた値の和を求め、前記粉砕物の平均粒子径とした。このように測定した前記粉砕物の粒度分布及び平均粒子径において、平均粒子径が1mm以上2.36mm未満となる前記粉砕物の割合が最も多いことが好ましく、該割合が質量基準で全体の40%以上を占めることが消臭効果の向上の観点から一層好ましい。
【0017】
本実施形態における植物由来の素材の粉砕物の含有量は、消臭効果の持続性及び植物由来の素材特有の芳香を発現させる観点から、70.0質量%以上であることが好ましく、80.0質量%以上であることがより好ましく、90.0質量%以上であることが更に好ましく、またその上限は、98.9質量%以下であることが好ましく、98.0質量%以下であることがより好ましく、97.0質量%以下であることが更に好ましい。具体的には、本実施形態における植物由来の素材の粉砕物の含有量は、70.0質量%以上98.9質量%以下であることが好ましく、80.0質量%以上98.0質量%以下であることがより好ましく、90.0質量%以上97.0質量%以下であることが更に好ましい。
【0018】
本発明の排泄物処理材は、合成樹脂を含む。合成樹脂を含むことによって、排泄物処理材の保形性を高めることができる。合成樹脂としては、熱可塑性樹脂が好適に用いられる。熱可塑性樹脂としては、例えばポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニルやポリスチレン等のビニル系樹脂、ポリアクリル酸やポリメタクリル酸メチル等のアクリル系樹脂、エチレン-プロピレン共重合体、ポリ酢酸ビニル、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコールなどが挙げられる。これらの合成樹脂は単独で又は組み合わせて使用してもよい。特に、植物由来の素材の粉砕物との混合性を高める観点から、ポリプロピレン及びエチレン-酢酸ビニル共重合体を少なくとも1種を用いることが好ましい。
【0019】
排泄物処理材の保形性を高める観点から、合成樹脂の含有量は、1.0質量%以上であることが好ましく、3.0質量%以上であることがより好ましく、5.0質量%以上であることが更に好ましく、またその上限は、29.9質量%以下であることが好ましく、25質量%以下であることがより好ましく、20質量%以下であることが更に好ましい。具体的には、合成樹脂の含有量は、1.0質量%以上29.9質量%以下であることが好ましく、3.0質量%以上25質量%以下であることがより好ましく、5.0質量%以上20質量%以下であることが更に好ましい。
【0020】
本発明の排泄物処理材は、非水溶性無機物を含む。非水溶性無機物を含むことによって、排泄物の消臭効果を高めることができる。非水溶性無機物の形状は、粒状、針状、板状、柱状、塊状等又はこれらの組み合わせとすることができる。また、結晶質又は非晶質であっていてもよい。取扱い性の観点から、非水溶性無機物の形状は粒状であることが好ましい。
【0021】
非水溶性無機物の含有量は、0.1質量%以上であることが好ましく、0.2質量%以上であることがより好ましく、0.3質量%以上であることが更に好ましく、またその上限は、5.0質量%以下であることが好ましく、4.0質量%以下であることがより好ましく、3.0質量%以下であることが更に好ましい。具体的には、非水溶性無機物の含有量の総量は、0.1質量%以上5.0質量%以下であることが好ましく、0.2質量%以上4.0質量%以下であることがより好ましく、0.3質量%以上3.0質量%以下であることが更に好ましい。
【0022】
排泄物処理材の成形性及び消臭性能の向上の観点から、非水溶性無機物の平均粒子径は、0.01μm以上であることが好ましく、0.1μm以上であることがより好ましく、0.2μm以上であることが更に好ましく、1μm以下であることが好ましく、0.9μm以下であることがより好ましく、0.8μm以下であることが更に好ましい。非水溶性無機物の粒子径は、例えばレーザー回折式粒度分布測定装置(株式会社島津製作所製、型番:SALD-2300)を用いて測定して、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による累積体積50容量%における体積累積粒径D50として求めることができる。
【0023】
排泄物処理材の消臭性能を高める観点から、非水溶性無機物のBET比表面積は、3m/g以上であることが好ましく、5m/g以上であることがより好ましく、7m/g以上であることが更に好ましく、またその上限は100m/g以下であることが好ましく、90m/g以下であることがより好ましく、80m/g以下であることが更に好ましい。具体的には、非水溶性無機物のBET比表面積は、3m/g以上100m/g以下であることが好ましく、5m/g以上90m/g以下であることがより好ましく、7m/g以上80m/g以下であることが更に好ましい。非水溶性無機物のBET比表面積は、例えば窒素ガスを利用した比表面積測定装置(株式会社島津製作所製、型番:3Flex)を用いて測定することができる。
【0024】
非水溶性無機物は、平均粒子径X(μm)に対するBET比表面積Y(m/g)の比(Y/X)が、5×10m/g以上であることが好ましく、10×10m/g以上であることがより好ましく、20×10m/g以上であることが更に好ましく、またその上限は特に制限はないが、15000×10m/g以下であることが現実的である。Y/Xがこのような範囲にあることによって、粒子あたりの比表面積を大きくすることができるので、臭い成分の吸着に起因した排泄物処理材の消臭性能をより一層高めることができる。
【0025】
非水溶性無機物とは、水への溶解度(1気圧、25℃における、水1Lに対する溶解質量)が2g未満である無機物のことを言う。非水溶性無機物としては、例えば金属酸化物、金属水酸化物を用いることができ、その具体例として、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化マグネシウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム等が挙げられる。これらは単独で又は複数用いることができる。非水溶性無機物として上述した複数の成分を含む場合、非水溶性無機物の平均粒子径、BET比表面積及びこれらの比Y/Xは、各成分が上述した好適な範囲をそれぞれ独立して満たすことが好ましい。また、複数の成分を含む場合の非水溶性無機物の含有量は、全ての成分の合計質量が上述の範囲であればよい。
【0026】
以上の構成を有する本発明の排泄物処理材によれば、植物由来の素材の粉砕物を含むことによって、該素材自体が有する芳香に起因する臭いのマスキングや、該素材への臭い成分の吸着による物理的な消臭効果を発現することができる。また、所定の粒子径及び比表面積を有する非水溶性無機物を含むことによって、ペットの糞に含まれる不快な臭いの成分であるプロピオン酸、酪酸及びイソ吉草酸などの低級飽和脂肪酸を非水溶性無機物に物理的及び化学的に吸着させることができる。その結果、本発明の排泄物処理材は、ペットの排泄物の臭いを効果的に消臭でき、排泄物処理材の使用者が糞等の排泄物の臭いに起因する不快感を知覚しにくくなる。これに加えて、合成樹脂を含むことによって、排泄物処理材の製造時における成形性並びに排泄物処理材の保管時及び使用時における保形性が高くなるという利点も奏される。
【0027】
後述するように、本発明の排泄物処理材は、上述した各材料を混合して製造される。合成樹脂の溶融状態を維持して、他の成分との混合を均一に行う観点から、合成樹脂の融点は、60℃以上であることが好ましく、65℃以上であることがより好ましく、70℃以上であることが更に好ましく、また合成樹脂の分解等を防ぐ観点から、160℃以下であることが好ましく、120℃以下であることがより好ましく、80℃以下であることが更に好ましい。合成樹脂の融点は、例えば該樹脂の分子量を変更する等によって適宜調整することができる。このような融点を有する合成樹脂を用いることによって、植物由来の素材の粉砕物が、温度上昇による焦げつき等によって変性することなく、植物由来の素材の芳香を保持した状態となり、消臭効果に優れた排泄物処理材を製造できるという利点がある。
【0028】
同様の観点から、合成樹脂は、そのメルトフローレート(MFR)が0.1g/10分以上であることが好ましく、1g/10分以上であることがより好ましく、10g/10分以上であることが更に好ましく、またその上限は200g/10分以下であることが好ましく、100g/10分以下であることがより好ましく、50g/10分以下であることが更に好ましい。具体的には、合成樹脂のメルトフローレートが、0.1g/10分以上200g/10分以下であることが好ましく、1g/10分以上100g/10分以下であることがより好ましく、10g/10分以上50g/10分以下であることが更に好ましい。メルトフローレートは、荷重2.16kg、温度230℃の条件でJIS K 7210に従って測定することができる。このような合成樹脂を含むことによって、他の成分との混合を均一に行って、消臭効果を首尾よく発現できるとともに、排泄物処理材の成形性及び保形性がより一層高くなるという利点も奏される。
【0029】
排泄物処理材に含まれる非水溶性無機物は、酸化亜鉛及び酸化チタンからなる群から選ばれる少なくとも1種(以下、これを「酸化亜鉛類」ともいう。)を含むことが好ましい。非水溶性無機物が酸化亜鉛類を含むことによって、酸化亜鉛類がペットの排泄物から飛散した臭い成分を物理的又は化学的に一層吸着しやすくなり、その結果、臭いの消臭効果を一層効果的に発現させることができる。特に、非水溶性無機物として酸化亜鉛を少なくとも含むことよって、排泄物処理材の地色の明度が高くなるとともに、保管時及び長期使用時における排泄物処理材の形状の崩壊や劣化を防いで保形性を高めることができ、その結果、排泄物処理材の使用者に清潔感を与えるという利点も奏される。
【0030】
非水溶性無機物として酸化亜鉛を含む場合、この酸化亜鉛は、亜鉛蒸気を空気中で酸化して冷却して得られたものであるか、又は硫酸亜鉛又は塩化亜鉛の水溶液にソーダ灰を加えて沈殿させた塩基性炭酸亜鉛をか焼して得られたものであることも好ましい。このような製造方法を経て得られた酸化亜鉛を用いることによって、ペットの排泄物に起因する不快な臭いの消臭効果を一層効果的に発現させることができる。本発明における「か焼」とは、塩基性炭酸亜鉛を加熱して炭酸ガスなどの揮発成分を除去し、酸化亜鉛を得ることを指す。
【0031】
なお、上述した方法によって得られた酸化亜鉛は、本発明の効果に寄与するための粒子構造や特性の全部を解析することは実質的に不可能であり、その構造及び特性によって特定するには著しく過大な経済的支出及び時間を要する。そのため、前記酸化亜鉛には、本出願の出願時において当該物をその構造又は特性により直接特定することが不可能であるか、又はおよそ実際的でないという事情、すなわち「不可能・非実際的事情」が存在する。
【0032】
非水溶性無機物として酸化亜鉛を含む場合、その25℃におけるpHが7超以上であることが好ましく、7.5以上であることが更に好ましく、また、9未満であることが好ましく、8.5以下であることが更に好ましい。酸化亜鉛のpHは、例えば測定対象の酸化亜鉛0.1gを蒸留水10mLに分散させた分散液について、pH測定装置(株式会社堀場製作所製、型番:F71S)を用いて25℃で測定することができる。このようなpHを有する酸化亜鉛は、その構造中に酸素格子欠陥を有しており、該格子欠陥の存在によってペットの排泄物に起因する不快な臭い成分が吸着されやすくなるので、上述の酸化亜鉛を用いることによって、ペットの排泄物に起因する不快な臭いを一層効果的に消臭することができる。このような酸化亜鉛は、例えば後述する実施例に示すように、市販のものを用いることができる。
【0033】
本発明の排泄物処理材には、上述した各成分に加えて、必要に応じて抗菌剤、着色剤等の他の成分を含有させることもできる。これらの成分の含有量は、それぞれ0.01質量%以上0.5質量%以下とすることが好ましい。抗菌剤としては、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、ジデシルメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ポリフェノール類、銀、銅等が挙げられる。
【0034】
次に、排泄物処理材の好適な製造方法を以下に説明する。まず、植物由来の素材の粉砕物と、合成樹脂と、非水溶性無機物を、上述した所定の割合で十分に混合して、混合物を調製する(混合工程)。
【0035】
混合工程において、合成樹脂は、粉末や顆粒などの固体として混合してもよく、あらかじめ樹脂を溶融した状態で混合してもよい。固体の合成樹脂の粒径は、0.01mm以上0.5mm以下程度であることが、他の構成成分と均一に混合し得る点から好ましい。いずれの混合方法においても、混合の際は、合成樹脂の融点以上に加熱されていることが好ましい。
【0036】
混合工程は、パドルミキサー等の混合機を用いて行うことができる。詳細には、例えば混合機としてリボンパドルミキサー(槇野産業株式会社製)を用いたときに、その回転数を好ましくは50rpm以上として、より好ましくは80rpm以上として、また、好ましくは150rpm以下として、より好ましくは120rpm以下として、3分以上10分以下にわたり混合することができる。このように混合することによって、構成成分を均一に混合することができ、その結果、消臭性能を高めることができる。
【0037】
次に、得られた混合物をペレタイザー等の成形機を用いて成形する(成形工程)。本工程における成形機としては、例えばF-5型成形機(株式会社ダルトン製)等を用いることができる。このような成形機を用いることによって、混合物を該成形機の内部で圧密化させることができ、その結果、尿などの液と接触しても崩壊しない保形性を有し、且つ多孔質の排泄物処理材を製造することができる。成形工程において、圧密化の際に負荷される圧力は、保形性の観点から、9.8MPa以上であることが好ましく、29.4MPa以上であることがより好ましく、また、196MPa以下であることが好ましく、177MPa以下であることがより好ましい。
【0038】
このように製造された排泄物処理材の寸法は、成形機における押し出し口の孔径によって適宜変更可能であるが、例えば、その直径が1mm以上10mm以下程度であり、その高さが3mm以上30mm以下程度のペレット状のものであることが好ましい。つまり、排泄物処理材は、その高さが直径よりも大きな円柱状のペレットとして製造されることが好ましい。
【0039】
以上は排泄物処理材に関する説明であったところ、以下に該排泄物処理材を用いたペット用排泄物処理システム(以下、単に「排泄物処理システム」ともいう。)を図1ないし図3を参照しながら説明する。
【0040】
図1ないし図3に示す排泄物処理システム10は、上述の排泄物処理材20と、排泄物処理材20を敷設するための多孔部材30と、尿を吸収するための吸収体40とを備えている。取り扱い性の観点から、排泄物処理システム10は、その下層に容器50を有しており、該容器50は、吸収体40を収容可能なトレイ52を有していることが好ましい。
【0041】
多孔部材30は、浅底のトレイ状の形状をしており、その底部にすのこ状の多孔部31を有している。多孔部31は、互いに平行に延びる複数本の線材を有して構成されている。線材どうしの間は、排泄物処理材20が落下しない程度の空隙を有している。また、多孔部材30は、容器50から着脱可能な構成となっている。
【0042】
吸収体40は、尿などの液体を吸収可能なシート状のものである。吸収体40は、例えば(1)植物繊維又はパルプを主体とする基材に、抗菌剤と、バインダー、架橋剤及び水の少なくとも一種とを混合して得られた混合物をシート状に成形したもの、(2)所定の粒径に粉砕した粘土鉱物(カオリン、ベントナイト、ゼオライト、ケイソウ土等)、水及びバインダーを混合してスラリーとし、該スラリーを所定形状の型枠内に流し込み、所定の含水率になるまで所定温度で乾燥させた後に脱型して作製したもの、又は(3)パルプと吸水性ポリマーとの混合物を不織布等のシートで包んでシート状にしたもの等を用いることができる。挙げられる。特に、前記(1)の構成原料からなる吸収体40を用いることが、尿の吸収性の向上及び取り扱い性が容易になる点から好ましい。
【0043】
容器50は、上部が開口した有底の形状のものであり、多孔部材30の底部及び吸収体40を収容し得る容積を有する。容器50の一側面には、略矩形の切り欠き51が形成されており、該切り欠き51を通じてトレイ52が容器50内に出し入れ可能になっている。トレイ52は、平面視に矩形形状を有する薄型のものであり、容器50に収容可能となっている。図3に示すように、トレイ52には、尿等の排泄液を吸収保持する吸収体40が収容される。
【0044】
排泄物処理システムの使用状態においては、図3に示すように、排泄物処理システム10は、吸収体40の上に多孔部材30が配されており、多孔部材30の上に排泄物処理材20が敷設されている構成となっている。詳細には、同図に示す収容状態では、容器50は、多孔部材30の底部によって上下に区画されており、容器50の上層部分は、多孔部材30上に排泄物処理材20が敷設されており、また容器50の下層部分は、吸収体40がトレイ52内に敷設されている。吸収体40は、尿を効果的に吸収する観点から、多孔部材30の多孔部31が配されている面積と略一致する大きさを有することが好ましい。
【0045】
本発明の排泄物処理材を、図1ないし図3に示す排泄物処理システム10に用いると、ペットから排泄された尿は、排泄物処理材20間を通過して、多孔部材30の下に敷設された吸収体40に素早く吸収される。尿の臭い成分は、吸収体40によって主に消臭されることになる。また、ペットから排泄された糞は、排泄物処理材20上に又は排泄物処理材20と混在して残り、糞から生じる臭い成分が排泄物処理材20に吸着され、消臭効果が奏される。特に、排泄物処理材20は、尿と接触しても崩壊しない保形性を有するため、排泄物処理材の取り換えの際やペットが該処理材上を歩く際に、該処理材が崩壊することがなく、取り扱い性に優れているものとなる。
【0046】
以上のとおり、本発明のペット用排泄物処理材、及び該処理材を用いたペット用排泄物処理システムによれば、ペットの排泄物、特に糞の臭いを効果的に消臭することができる。これらは、特に猫用の排泄物の処理材として有用であるが、これ以外のペット、例えば犬等の小動物用の排泄物を処理するために用いることもできる。
【0047】
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば、上述の実施形態では、排泄物処理材の形状は円柱状のものとして説明したが、その形状は特に限定されず、三角柱状、四角柱状などの多角柱状や、楕円柱状などとすることができる。排泄物処理材の形状は、成形機における押し出し口の形状を変更することによって、適宜変更可能である。
【実施例
【0048】
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。特に断らない限り、「%」は「質量%」を意味する。また、以下の表中、「‐」は評価を行っていないことを意味する。
【0049】
〔実施例1〕
植物由来の素材の粉砕物として木粉(大日産業株式会社製、平均粒子径:700μm、針葉樹由来木粉90%以上)と、非水溶性無機物として酸化チタンA(堺化学工業株式会社製、SSP-M;平均粒子径:0.015μm、BET比表面積:100m/g)と、合成樹脂Aとしてエチレン-酢酸ビニル共重合体(東ソー株式会社製、ウルトラセン(登録商標)710;融点:69℃、MFR:18g/10分)を以下の表1に示す分量で混合し、リボンパドルミキサー(槇野産業株式会社製)を用い回転数95rpmで5分間撹拌した。その後、押し出し口の孔径を6mm、厚みを40mmとしたダイスと、ペレタイザー(株式会社ダルトン製、F-5型)とを用いて、円柱状のペット用排泄物処理材を製造した。この処理材を用いて、以下の〔臭いの評価〕項に示す評価を行った。
【0050】
〔実施例2〕
酸化チタンAに代えて、酸化亜鉛A(テイカ株式会社製、MZ-500;平均粒子径:0.025μm、BET比表面積:50m/g)を用い、各成分を以下の表1に示す分量で混合したほかは、実施例1と同様にペット用排泄物処理材を製造し、評価を行った。
【0051】
〔実施例3ないし10〕
酸化チタンAに代えて、酸化亜鉛B(堺化学工業株式会社製、微細酸化亜鉛;平均粒子径:0.29μm、BET比表面積:10m/g)を用い、各成分を以下の表1に示す分量で混合したほかは、実施例1と同様にペット用排泄物処理材を製造し、評価を行った。
【0052】
〔実施例11〕
酸化チタンA及び合成樹脂Aに代えて、酸化亜鉛Bと、合成樹脂Bとしてポリプロピレン(富士フイルム和光純薬株式会社製、融点:157℃、MFR:5~60g/10分)とを用い、各成分を以下の表1に示す分量で混合したほかは、実施例1と同様にペット用排泄物処理材を製造し、評価を行った。
【0053】
〔実施例12及び13〕
酸化チタンAに代えて、非水溶性無機物として酸化亜鉛C(堺化学工業株式会社製、酸化亜鉛1種;平均粒子径:0.6μm、BET比表面積:4m/g)を用い、各成分を以下の表1に示す分量で混合したほかは、実施例1と同様にペット用排泄物処理材を製造し、評価を行った。
【0054】
〔実施例14〕
合成樹脂Aに代えて、合成樹脂Cとしてポリ乳酸(三井化学株式会社製、融点:170℃、MFR:33.6g/10分)を用い、各成分を以下の表1に示す分量で混合したほかは、実施例3と同様にペット用排泄物処理材を製造し、評価を行った。
【0055】
〔実施例15〕
合成樹脂Aに代えて、合成樹脂Dとしてエチレン-酢酸ビニル共重合体(東ソー株式会社製、ウルトラセン(登録商標)722;融点:65℃、MFR:400g/10分)を用い、各成分を以下の表1に示す分量で混合したほかは、実施例3と同様にペット用排泄物処理材を製造し、評価を行った。
【0056】
〔実施例16〕
合成樹脂Aに代えて、合成樹脂Eとしてエチレン-酢酸ビニル共重合体(東ソー株式会社製、ウルトラセン(登録商標)760;融点:50℃、MFR:70g/10分)を用い、各成分を以下の表1に示す分量で混合したほかは、実施例3と同様にペット用排泄物処理材を製造し、評価を行った。
【0057】
〔実施例17〕
酸化チタンCに代えて、酸化亜鉛E(堺化学工業株式会社製、FINEX(登録商標)-33W;平均粒子径:35nm、BET比表面積:約30m/g)を用い、各成分を以下の表2に示す分量で混合したほかは、実施例2と同様にペット用排泄物処理材を製造し、評価を行った。
【0058】
〔比較例1〕
酸化チタンAに代えて、酸化チタンB(堺化学工業株式会社製、SSP-20;平均粒子径:0.012μm、BET比表面積:170m/g)を用い、各成分を以下の表2に示す分量で混合したほかは、実施例1と同様にペット用排泄物処理材を製造し、評価を行った。
【0059】
〔比較例2ないし4〕
各成分を以下の表2に示す分量で混合したほかは、実施例3と同様にペット用排泄物処理材を製造し、評価を行った。
【0060】
〔比較例5〕
各成分を以下の表2に示す分量で混合したほかは、実施例12と同様にペット用排泄物処理材を製造し、評価を行った。
【0061】
〔比較例6〕
酸化亜鉛Aに代えて、酸化亜鉛D(富士フイルム和光純薬株式会社製、試薬酸化亜鉛;平均粒子径:5μm、BET比表面積:1m/g)を用い、各成分を以下の表2に示す分量で混合したほかは、実施例2と同様にペット用排泄物処理材を製造し、評価を行った。
【0062】
〔比較例7〕
酸化チタンAに代えて、酸化チタンC(富士フイルム和光純薬株式会社製、試薬酸化チタン;平均粒子径:5μm、BET比表面積:0.3m/g)を用い、各成分を以下の表2に示す分量で混合したほかは、実施例1と同様にペット用排泄物処理材を製造し、評価を行った。
【0063】
〔比較例8〕
酸化亜鉛Bに代えて、非水溶性無機物以外の無機成分としてゼオライト(水澤化学工業株式会社製、TSCゼオライト)を用い、各成分を以下の表2に示す分量で混合したほかは、実施例6と同様にペット用排泄物処理材を製造し、評価を行った。本比較例は、非水溶性無機物を含んでいないものである。
【0064】
〔比較例9〕
非水溶性無機物を含有せず、各成分を以下の表2に示す分量で混合したほかは、実施例3と同様にペット用排泄物処理材を製造し、評価を行った。
【0065】
〔比較例10〕
ペット用排泄物処理材を用いずにそのまま、以下の〔臭いの評価〕を行った。
【0066】
〔臭いの評価〕
1リットルビーカーに、比較例13を除く各実施例又は比較例のペット用排泄物処理材を20g入れた。次いで、一枚のろ紙(東洋濾紙株式会社製、φ55mm)の一方の面にネコの糞便0.1gを塗り広げ、ネコ糞便を塗り広げた面と該処理材とが対向するように該ビーカーに入れた。その後、このビーカーをラッピングフィルムで密閉し、30分放置したものを評価サンプルとした。比較例13は、ペット用排泄物処理材を入れずに、ビーカーの底面とろ紙のネコ糞便を塗り広げた面とが対向するように入れて、評価サンプルを作製した。各評価サンプルの臭いについて、10人の専門モニターに以下の評価基準に従って評価させた。10人の専門モニターの評価点の算術平均値を各評価サンプルの評価点とした。評価点の平均値が3以下であるものを消臭効果が高いと評価した。評価結果を以下の表1及び表2に示す。なお、比較例3及び4は、ペット用排泄物処理材として成形できなかったので、本評価を行わなかった。
【0067】
〔臭いの評価基準〕
0:臭いがない。
1:臭いがかすかに感知できる。
2:臭いが感知できる。
3:臭いが楽に感知できる。
4:臭いが強く感知でき、不快である。
5:臭いがとても強く感知でき、不快である。
【0068】
〔保形性の評価〕
保形性は、保管前後の形状変化と、使用前後(尿との接触前後)の形状変化とを、以下の基準で目視にて評価した。保管前後の形状変化は、実施例及び比較例のペット用排泄物処理材の製造直後の形状と、該処理材を生活環境(室温、30~70%RH)に3週間程度置いたあとの形状とを目視にて比較して、これらの形状の変化を以下の基準で評価した。また、尿との接触前後の形状変化は、実施例及び比較例のペット用排泄物処理材に尿を接触させる前の形状と、該処理材に尿を接触させた後の形状とを目視にて比較して、これらの形状の変化を以下の基準で評価した。
【0069】
〔保形性の評価基準〕
○:処理材が、保管後においても製造時の形状を維持しており、且つ処理材が尿との接触後であっても膨潤しづらく、保形性に優れる。
△:処理材が、尿と接触後に膨潤しやすい傾向にあるが、保管後において製造時の形状を維持しており、実用に耐えうる保形性を有する。
×:処理材が、保管後に製造時の形状を維持できずに崩壊しているか、若しくは外力の付与により容易に崩壊するか、又は尿との接触後に膨潤しており、保形性がない。
【0070】
【表1】
【0071】
【表2】
【0072】
表1及び表2に示すように、各実施例の排泄物処理材は、比較例の排泄物処理材と比較して、高い消臭効果を示し、且つ保形性が高いことが判る。また、比較例1、3及び4ないし7に示すように、粉砕物、合成樹脂及び非水溶性無機物のいずれかが本発明の好適の範囲を満たさない場合には、ペット用排泄物処理材の成形ができなかったり、保管時及び使用時の保形性に劣ることも判る。
【符号の説明】
【0073】
10 ペット用排泄物処理システム
20 ペット用排泄物処理材
30 多孔部材
40 吸収体
50 容器
51 切り欠き
52 トレイ
図1
図2
図3