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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-11
(45)【発行日】2023-04-19
(54)【発明の名称】圧力選択装置及び油圧制御装置
(51)【国際特許分類】
   F15B 11/08 20060101AFI20230412BHJP
   F16K 11/07 20060101ALI20230412BHJP
   E02F 9/20 20060101ALI20230412BHJP
【FI】
F15B11/08 A
F16K11/07 G
E02F9/20 C
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2019073157
(22)【出願日】2019-04-05
(65)【公開番号】P2020169723
(43)【公開日】2020-10-15
【審査請求日】2022-03-03
(73)【特許権者】
【識別番号】503405689
【氏名又は名称】ナブテスコ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100126664
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 慎吾
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【弁理士】
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(72)【発明者】
【氏名】勝又 亮太
【審査官】所村 陽一
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-220194(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F15B 11/08
F16K 11/07
E02F 9/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作圧を発生させる操作部と、
入力された前記操作圧に基づいて比例弁圧を出力する電磁比例弁と、
前記操作圧と前記比例弁圧との高い方の圧力を選択し、前記選択した圧力を、前記選択した圧力に基づいて駆動する油圧アクチュエータに出力する選択部と、
を備えた圧力選択装置。
【請求項2】
操作圧を発生させる操作部と、
入力された前記操作圧に基づいて比例弁圧を出力する電磁比例弁と、
前記操作圧に所定の補正圧を加算した値と前記比例弁圧との高い方に基づき、前記操作圧又は前記比例弁圧のいずれかの圧力を選択し、前記選択した圧力を、前記選択した圧力に基づいて駆動する油圧アクチュエータに出力する選択部と、
を備えた圧力選択装置。
【請求項3】
前記油圧アクチュエータを駆動する油圧制御弁に前記選択した圧力を出力する請求項1又は2に記載の圧力選択装置。
【請求項4】
前記選択部は、前記操作圧と前記比例弁圧とを切り替える切替弁を備える請求項1~3のいずれか1項に記載の圧力選択装置。
【請求項5】
前記切替弁は、
一方向に沿って移動するスプールと、
前記スプールの前記一方向の第1端に設けられるとともに、前記第1端に前記操作圧が入力される操作圧室と、
前記スプールの前記第1端とは前記一方向の反対側の第2端に設けられるとともに、前記第2端に前記比例弁圧が入力される比例弁圧室と、
前記スプールの前記第1端を前記第2端に向けて押すスプリングと、
前記第1端に入力される圧力と前記第2端に入力される圧力とのいずれか高い方の圧力を出力する出力ポートと、
前記第2端に入力される圧力に対して前記第1端に入力される圧力が高い場合に、前記出力ポートに接続される操作圧入力ポートと、
前記第1端に入力される圧力に対して前記第2端に入力される圧力が高い場合に、前記出力ポートに接続される比例弁圧入力ポートと、
前記第1端に入力される圧力に対して前記第2端に入力される圧力が高い場合に、前記操作圧室とタンクとを接続するタンクポートと、
を有する
請求項4に記載の圧力選択装置。
【請求項6】
前記選択部は、前記操作圧が入力されることにより前記比例弁圧室及び前記比例弁圧入力ポートに前記比例弁圧を入力する他の切替弁を有する
請求項5に記載の圧力選択装置。
【請求項7】
操作圧を発生させる操作部と、
入力された前記操作圧に基づいて比例弁圧を出力する電磁比例弁と、
一方向に沿って移動するスプール、前記スプールの前記一方向の第1端に設けられるとともに前記操作圧が入力され、前記第1端に前記操作圧を入力させる操作圧室、前記スプールの前記第1端とは前記一方向の反対側の第2端に設けられるとともに前記比例弁圧が入力され、前記第2端に前記比例弁圧を入力させる比例弁圧室、前記スプールの前記第1端を前記第2端に向けて押すスプリング、前記第1端に入力される圧力と前記第2端に入力される圧力とのいずれか高い方の圧力を出力する出力ポート、前記第2端に入力される圧力に対して前記第1端に入力される圧力が高い場合に、前記出力ポートに接続される操作圧入力ポート、前記第1端に入力される圧力に対して前記第2端に入力される圧力が高い場合に、前記出力ポートに接続される比例弁圧入力ポート、及び前記第1端に入力される圧力に対して前記第2端に入力される圧力が高い場合に、前記操作圧室とタンクとを接続するタンクポートを有する切替弁と、
前記操作圧が入力されることにより前記比例弁圧室及び前記比例弁圧入力ポートに前記比例弁圧を入力する他の切替弁と、
を備えた圧力選択装置。
【請求項8】
操作圧を発生させる操作部と、
前記操作部の操作によって入力された前記操作圧に基づいて比例弁圧を出力する電磁比例弁と、
前記操作圧と前記比例弁圧とのいずれかの圧力を選択し、前記選択した圧力を、前記選択した圧力に基づいて駆動する油圧アクチュエータに出力する選択部と、
を備え、
前記選択部は、
前記比例弁圧が前記操作圧に所定の補正圧を加算した値以下の場合、前記操作圧を選択し、前記選択した圧力を出力し、
前記操作圧に所定の補正圧を加算した値よりも前記比例弁圧が高くなった場合に前記比例弁圧を選択し、前記選択した圧力を出力し、
前記操作部の操作を停止した直後は、前記操作圧及び前記比例弁圧をタンクへと逃がす
圧力選択装置。
【請求項9】
請求項1~請求項8のいずれか1項に記載の圧力選択装置と、
前記圧力選択装置の前記選択した圧力に基づいて駆動する油圧制御弁と、
前記油圧制御弁によって駆動制御される前記油圧アクチュエータと、を備えた油圧制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧力選択装置及び油圧制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
作動油によって動作する油圧ショベル等の建設機械は、油圧制御装置によって駆動制御されている。油圧制御装置は、ブームやアーム等を動作させる油圧アクチュエータと、作業者が操作する操作部と、油圧アクチュエータに作動油を供給する油圧ポンプと、油圧制御弁と等を備えている。油圧制御弁は、作業者による操作部の操作に基づいて駆動する。油圧制御弁は、油圧アクチュエータへの作動油の供給を制御する。
【0003】
ここで、油圧制御装置に、操作部の操作圧を信号として出力するコントローラ(操作ユニット)と、コントローラからの出力信号に基づいて駆動されることにより油圧制御弁の駆動制御を行う電磁比例弁とを設ける場合がある。コントローラは、操作部の操作圧を検出し、この検出結果を所定の信号に変換する制御回路を有している。コントローラは、操作部の操作圧を、制御回路を介して所定の信号に変換して電磁比例弁に出力する。電磁比例弁を用いることにより、油圧制御装置の構造を簡素化できたり、各部品のレイアウト性を向上させたりできる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平8-285121号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の従来技術では、操作部が操作された後、コントローラでの処理後に電磁比例弁が駆動され、これによって油圧制御弁の駆動制御が行われる。このため、コントローラでの処理時間分、操作部の操作に対する油圧制御弁の応答性が低下してしまうという課題があった。
【0006】
本発明は、電磁比例弁を用いて装置の構造を簡素化、各部品のレイアウト性を維持しつつ、操作部における操作の応答性を向上できる圧力選択装置及び油圧制御装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る圧力選択装置は、操作圧を発生させる操作部と、入力された前記操作圧に基づいて比例弁圧を出力する電磁比例弁と、前記操作圧と前記比例弁圧との高い方の圧力を選択し、前記選択した圧力を、前記選択した圧力に基づいて駆動する油圧アクチュエータに出力する選択部と、を備えた。
【0008】
このように構成することで、操作部の操作圧と電磁比例弁の比例弁圧との両者の圧力を有効利用できる。このため、電磁比例弁を用いて装置の構造を簡素化、各部品のレイアウト性を維持しつつ、操作部における操作の応答性を向上できる。
【0009】
本発明の他の態様に係る圧力選択装置は、操作圧を発生させる操作部と、入力された前記操作圧に基づいて比例弁圧を出力する電磁比例弁と、前記操作圧に所定の補正圧を加算した値と前記比例弁圧との高い方に基づき、前記操作圧又は前記比例弁圧のいずれかの圧力を選択し、前記選択した圧力を、前記選択した圧力に基づいて駆動する油圧アクチュエータに出力する選択部と、を備えた。
【0010】
このように構成することで、所望の圧力を随時使用することができる。このため、電磁比例弁を用いて装置の構造を簡素化、各部品のレイアウト性を維持しつつ、操作部における操作の応答性を向上できる。
【0011】
上記構成であって、前記油圧アクチュエータを駆動する油圧制御弁に前記選択した圧力を出力してもよい。
【0012】
このように構成することで、操作部における操作に対する油圧制御弁の応答性を向上できる。
【0013】
上記構成であって、前記選択部は、前記操作圧と前記比例弁圧とを切り替える切替弁を備えてもよい。
【0014】
このように構成することで、切替弁によって所望の圧力を速やかに選択して出力できる。このため、操作部における操作の応答性をより確実に向上できる。
【0015】
上記構成であって、前記切替弁は、一方向に沿って移動するスプールと、前記スプールの前記一方向の第1端に設けられるとともに、前記第1端に前記操作圧が入力される操作圧室と、前記スプールの前記第1端とは前記一方向の反対側の第2端に設けられるとともに、前記第2端に前記比例弁圧が入力される比例弁圧室と、前記スプールの前記第1端を前記第2端に向けて押すスプリングと、前記第1端に入力される圧力と前記第2端に入力される圧力とのいずれか高い方の圧力を出力する出力ポートと、前記第2端に入力される圧力に対して前記第1端に入力される圧力が高い場合に、前記出力ポートに接続される操作圧入力ポートと、前記第1端に入力される圧力に対して前記第2端に入力される圧力が高い場合に、前記出力ポートに接続される比例弁圧入力ポートと、前記第1端に入力される圧力に対して前記第2端に入力される圧力が高い場合に、前記操作圧室とタンクとを接続するタンクポートと、を有してもよい。
【0016】
このように構成することで、切替弁を簡素な構成としつつ、比例弁圧が操作圧に補正圧を加算した値まで上昇するまでは操作圧を出力し、比例弁圧が操作圧に補正圧を加算した値まで上昇すると、比例弁圧を出力できる。また、スプリングによって補正圧を容易に調整できる。
【0017】
上記構成であって、前記選択部は、前記操作圧が入力されることにより前記比例弁圧室及び前記比例弁圧入力ポートに前記比例弁圧を入力する他の切替弁を有してもよい。
【0018】
このように構成することで、操作圧が入力されたか否か(操作部が操作されたか否か)を他の切替弁によって判断でき、操作圧が入力された場合に、速やかに切替弁を駆動させることができる。また、操作圧が入力されない場合(操作部の操作が停止された場合)に、速やかに油圧制御弁への作動油の供給を停止させることができる。このため、操作部における操作の応答性をさらに向上できる。
【0019】
本発明の他の態様に係る圧力選択装置は、操作圧を発生させる操作部と、入力された前記操作圧に基づいて比例弁圧を出力する電磁比例弁と、一方向に沿って移動するスプール、前記スプールの前記一方向の第1端に設けられるとともに前記操作圧が入力され、前記第1端に前記操作圧を入力させる操作圧室、前記スプールの前記第1端とは前記一方向の反対側の第2端に設けられるとともに前記比例弁圧が入力され、前記第2端に前記比例弁圧を入力させる比例弁圧室、前記スプールの前記第1端を前記第2端に向けて押すスプリング、前記第1端に入力される圧力と前記第2端に入力される圧力とのいずれか高い方の圧力を出力する出力ポート、前記第2端に入力される圧力に対して前記第1端に入力される圧力が高い場合に、前記出力ポートに接続される操作圧入力ポート、前記第1端に入力される圧力に対して前記第2端に入力される圧力が高い場合に、前記出力ポートに接続される比例弁圧入力ポート、及び前記第1端に入力される圧力に対して前記第2端に入力される圧力が高い場合に、前記操作圧室とタンクとを接続するタンクポートを有する切替弁と、前記操作圧が入力されることにより前記比例弁圧室及び前記比例弁圧入力ポートに前記比例弁圧を入力する他の切替弁と、を備えた。
【0020】
このように構成することで、切替弁を簡素な構成としつつ、比例弁圧が操作圧に補正圧を加算した値まで上昇するまでは操作圧を出力でき、比例弁圧が操作圧に補正圧を加算した値まで上昇すると、比例弁圧を出力できる。また、スプリングによって補正圧を容易に調整できる。
また、操作圧が入力されたか否か(操作部が操作されたか否か)を他の切替弁によって判断でき、操作圧が入力された場合に、速やかに切替弁を駆動させることができる。さらに、操作圧が入力されない場合(操作部の操作が停止された場合)に、速やかに作動油の供給を停止させることができる。このため、操作部における操作の応答性をさらに向上できる。
【0021】
本発明の他の態様に係る圧力選択装置は、操作圧を発生させる操作部と、前記操作部の操作によって入力された前記操作圧に基づいて比例弁圧を出力する電磁比例弁と、前記操作圧と前記比例弁圧とのいずれかの圧力を選択し、前記選択した圧力を、前記選択した圧力に基づいて駆動する油圧アクチュエータに出力する選択部と、を備え、前記選択部は、前記比例弁圧が前記操作圧に所定の補正圧を加算した値以下の場合、前記操作圧を選択し、前記選択した圧力を出力し、前記操作圧に所定の補正圧を加算した値よりも前記比例弁圧が高くなった場合に前記比例弁圧を選択し、前記選択した圧力を出力し、前記操作部の操作を停止した直後は、前記操作圧及び前記比例弁圧をタンクへと逃がす。
【0022】
このように、操作部の操作圧に補正圧を加算した値と電磁比例弁の比例弁圧との高い方の圧力を出力することで、操作部の操作に応じて所望の圧力を速やかに出力できる。また、操作部の操作を停止した際も、操作圧及び比例弁圧をタンクへと逃がすことにより、作動油の供給を速やかに停止させることができる。このため、電磁比例弁を用いて装置の構造を簡素化、各部品のレイアウト性を維持しつつ、操作部における操作の応答性を向上できる。
【0023】
本発明の他の態様に係る油圧制御装置は、上述の圧力選択装置と、前記圧力選択装置の前記選択した圧力に基づいて駆動する油圧制御弁と、前記油圧制御弁によって駆動制御される前記油圧アクチュエータと、を備えた。
【0024】
このように構成することで、電磁比例弁を用いて装置の構造を簡素化、各部品のレイアウト性を維持しつつ、操作部の操作に対する油圧制御弁の応答性を向上できる油圧制御装置を提供できる。
【発明の効果】
【0025】
上述の圧力選択装置及び油圧制御装置は、電磁比例弁を用いて装置の構造を簡素化、各部品のレイアウト性を維持しつつ、操作部における操作の油圧制御弁の応答性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の実施形態における建設機械の概略構成図。
図2】本発明の実施形態における油圧制御装置の概略構成図。
図3】本発明の実施形態における第1初期動作での油圧制御装置の概略構成図。
図4】本発明の実施形態における第2初期動作での油圧制御装置の概略構成図。
図5】本発明の実施形態における動作中での油圧制御装置の概略構成図。
図6】本発明の実施形態における操作停止直後での油圧制御装置の概略構成図。
図7】本発明の実施形態における停止時の油圧制御装置の概略構成図。
図8】本発明の実施形態における作動油の圧力の変化を示すグラフであり、(a)は、操作圧及び比例弁二次圧の圧力の変化を示し、(b)は、選択部のケース側出力ポートの圧力の変化を示し、(c)は、選択部によって選択された圧力の変化を示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0028】
<建設機械>
図1は、建設機械100の概略構成図である。
図1に示すように、建設機械100は、例えば油圧ショベルである。建設機械100は、旋回体101と、走行体102とを備えている。旋回体101は、走行体102の上に旋回可能に設けられている。旋回体101は、図示しない油圧モータによって旋回動される。
【0029】
旋回体101は、操作者が搭乗されるキャブ103と、キャブ103に一端が揺動自在に連結されているブーム104と、ブーム104のキャブ103とは反対側の他端(先端)に揺動自在に一端が連結されているアーム105と、アーム105のブーム104とは反対側の他端(先端)に揺動自在に連結されているバケット106とを備えている。これらキャブ103、ブーム104、アーム105、及びバケット106等は、油圧制御装置120の油圧アクチュエータ107によって駆動される。
【0030】
油圧制御装置120は、キャブ103内に設けられた油圧ポンプ108から供給される作動油に基づいて駆動する。油圧制御装置120は、油圧アクチュエータ107と、油圧ポンプ108から供給される作動油によって油圧アクチュエータ107の駆動制御を行う油圧制御弁109と、油圧制御弁109の駆動制御を行う圧力選択装置1とにより構成されている。また、キャブ103内には、旋回体101、キャブ103、ブーム104、アーム105、及びバケット106等を操作するための操作部110が設けられている。
油圧アクチュエータ107は、旋回体101を旋回動させる油圧モータやキャブ103、ブーム104、アーム105、及びバケット106等を駆動させる油圧シリンダ等である。
油圧制御弁109は、油圧アクチュエータ107に接続されており、この油圧アクチュエータ107に所望の作動油を供給する。
操作部110は、圧力選択装置1の一部を構成している。操作部110の操作に基づいて圧力選択装置1が駆動される。
【0031】
<圧力選択装置>
図2は、圧力選択装置1の概略構成図である。
図2に示すように、圧力選択装置1は、操作部110の他に、電磁比例弁2と、選択部3とを主構成としている。
操作部110は、油圧ポンプ108に併設されたギアポンプ111に配管112を介して接続されている。また、操作部110は、第1操作圧信号ラインL11を介して選択部3に接続されている。操作部110は、ギアポンプ111から供給された作動油に対し、第1操作圧信号ラインL11に、操作圧の圧力を保持した作動油を出力する。以下、操作圧の圧力を保持した作動油を単に操作圧という。
【0032】
電磁比例弁2は、制御部4を介して第1操作圧信号ラインL11に接続されている。また、電磁比例弁2は、選択部3に接続されている。
制御部4は、第1操作圧信号ラインL11の圧力を検出するセンサ5と、センサ5の検出結果を電気信号として電磁比例弁2に出力するCPU(Central Processing Unit)6とを備えている。
【0033】
電磁比例弁2は、CPU5から出力される電気信号に基づいて、選択部3に比例弁二次圧(請求項における比例弁圧に相当)の圧力を保持した作動油を出力する。比例弁二次圧とは、供給側からの圧力が電磁比例弁2を制御することによって減圧等して電磁比例弁2から出力される圧力のことをいう。換言すれば、比例弁二次圧とは、操作圧に基づいて電磁比例弁2によって出力される圧力をいう。
以下、比例弁二次圧の圧力を保持した作動油を単に比例弁二次圧という。また、以下の説明では、作動油の流れに沿って下流側などという場合がある。第1操作圧信号ラインL11及び比例弁圧信号ラインL2には、下流側に、選択部3を介して油圧制御弁109が接続されている。
【0034】
選択部3は、ケーシング7と、ケーシング7内に設けられた第1切替弁(請求項における他の切替弁に相当)8と、ケーシング7内に設けられ、第1切替弁8よりも下流側に配置された第2切替弁(請求項における切替弁に相当)9とを主構成としている。ケーシング7には、第1操作圧信号ラインL11が接続されるケース側操作圧入力ポート10と、油圧制御弁109に接続され、油圧制御弁109に作動油を出力するケース側出力ポート(請求項における出力ポートに相当)12と、タンク113に接続されるタンク接続ポート16とが設けられている。
【0035】
第1切替弁8は、いわゆる3ポート2位置方向制御弁である。第1切替弁8は、一方向(図2では左右方向)に長い第1スプール13を有している。第1スプール13は、ケーシング7内を軸方向に沿って移動する。第1切替弁8には、第1スプール13の第1端側に、ケース側操作圧入力ポート10と第2操作圧信号ラインL12を介して接続される第1操作圧室14が設けられている。この第1操作圧室14を介し、第1スプール13の第1端に操作圧が作用される。
【0036】
第1切替弁8には、第1スプール13の第1端とは軸方向の反対側である第2端側に、スプリング室15が設けられている。スプリング室15には、第1スプール13の第2端を弾性的に押す第1スプリング18が設けられている。
【0037】
第1切替弁8には、第1比例弁圧信号ラインL21を介して電磁比例弁2に接続される第1比例弁圧入力ポート17が設けられている。第1比例弁圧信号ラインL21に、比例弁二次圧が出力される。第1切替弁8には、第2切替弁9に第2比例弁圧信号ラインL22を介して接続される第1比例弁圧出力ポート19が設けられている。第1切替弁8には、第1タンクラインLT1を介してタンク接続ポート16に接続される第1タンクポート20が設けられている。
【0038】
第2切替弁9は、いわゆる6ポート2位置方向制御弁である。第2切替弁9は、一方向(図2では左右方向)に長い第2スプール(請求項におけるスプールに相当)21を有している。第2スプール21は、ケーシング7内を軸方向に沿って移動する。第2切替弁9には、第2スプール21の第1端側に、操作圧が作用される第2操作圧室(請求項における操作圧室に相当)22が設けられている。この第2操作圧室22を介し、第2スプール21の第1端に操作圧が作用される。また、第2操作圧室22には、第2スプール21の第1端を弾性的に押す第2スプリング(請求項におけるスプリングに相当)23が設けられている。
【0039】
第2切替弁9には、第2スプール21の第1端とは軸方向の反対側である第2端側に、比例弁二次圧が作用される比例弁圧室24が設けられている。比例弁圧室24には、第2比例弁圧信号ラインL22から分岐された第3比例弁圧信号ラインL23が接続されている。これにより、比例弁圧室24に比例弁二次圧が作用される。この比例弁圧室24を介し、第2スプール21の第2端に比例弁二次圧が作用される。
【0040】
第2切替弁9には、第2操作圧信号ラインL12から分岐された第3操作圧信号ラインL13が接続される操作圧入力ポート25が設けられている。第2切替弁9には、第2比例弁圧信号ラインL22が接続される第2比例弁圧入力ポート(請求項における比例弁圧入力ポートに相当)26が設けられている。第2切替弁9には、第1タンクラインLT1から分岐された第2タンクラインLT2が接続される第2タンクポート(請求項におけるタンクポートに相当)32が設けられている。
【0041】
第2切替弁9には、操作圧を出力する第1操作圧出力ポート27及び第2操作圧出力ポート(請求項における出力ポートに相当)28が設けられている。第1操作圧出力ポート27は、第4操作圧信号ラインL14を介して第2操作圧室22に接続されている。
【0042】
第2切替弁9には、比例弁二次圧を出力する第2比例弁圧出力ポート(請求項における出力ポートに相当)29が設けられている。第2操作圧出力ポート28には、第5操作圧信号ラインL15が接続されている。第5操作圧信号ラインL15には、第5操作圧信号ラインL15での作動油の逆流を防止する逆止弁30が設けられている。
【0043】
第2比例弁圧出力ポート29には、第4比例弁圧信号ラインL24が接続されている。第4比例弁圧信号ラインL24には、第4比例弁圧信号ラインL24での作動油の逆流を防止する逆止弁31が設けられている。第5操作圧信号L15と第4比例弁圧信号ラインL24とは、各逆止弁30,31の下流側で合流されている。この合流点は、選択圧ラインLSを介してケース側出力ポート12に接続されている。
【0044】
<圧力選択装置の動作>
次に、図2から図7に基づいて、圧力選択装置1の動作について説明する。
【0045】
<初期位置>
まず、図2に基づいて、圧力選択装置1の初期位置について説明する。初期位置とは、操作部110によって何ら操作されていない状態をいう。
図2に示すように、初期位置では、操作部110から操作圧が出力されていない。このため、第1切替弁8では、第1操作圧室14に操作圧が作用されない。これにより、第1スプール13は、第1スプリング18によって第2端が弾性的に押され、第1操作圧室14側に位置している。この状態では、第1スプール13によって、第1比例弁圧入力ポート17が閉じられている。また、第1スプール13によって、第1比例弁圧出力ポート19と第1タンクポート20とが接続されている。
【0046】
一方、第2切替弁9では、第2操作圧室22に操作圧が作用されないとともに、比例弁圧室24に比例弁二次圧が作用されない。このため、第2スプール21は、第2スプリング23によって第1端が弾性的に押され、比例弁圧室24側に位置している。この状態では、第2スプール21によって、操作圧入力ポート25と第1操作圧出力ポート27とが接続されている。
また、第2スプール21によって、操作圧入力ポート25と第2操作圧出力ポート28とが接続されている。さらに、第2スプール21によって、第2比例弁圧入力ポート26、第2比例弁圧出力ポート29、及び第2タンクポート32が閉じられている。
【0047】
<第1初期動作>
次に、図3に基づいて、圧力選択装置1の第1初期動作について説明する。第1初期動作とは、操作部110の操作開始直後の動作をいう。
図3は、第1初期動作での圧力選択装置1の概略構成図である。
図3に示すように、第1初期動作によって第1切替弁8の第1操作圧室14に操作圧が作用されるが、第1初期動作では、第1切替弁8の第1スプリング18の弾性力よりも操作圧の力が弱い。
【0048】
このため、第1スプール13は第1操作圧室14側に位置したままである。操作圧は、第1操作圧室14に作用されつつ、第2操作圧信号ラインL12、第3操作圧信号ラインL13、第2切替弁9の操作圧入力ポート25、第2切替弁9の第2操作圧出力ポート28、第5操作圧信号ラインL15、選択圧ラインLS、及びケース側出力ポート12を介して油圧制御弁109に出力される。油圧制御弁109は、操作圧に基づいて駆動される。つまり、選択部3の第1初期動作では、油圧制御弁109を駆動させるための圧力として操作圧が出力される。
また、操作圧は、第2切替弁9の操作圧入力ポート25、第2切替弁9の第1操作圧出力ポート27、及び第4操作圧信号ラインL14を介して第2操作圧室22に作用される。
【0049】
<第2初期動作>
次に、図4に基づいて、圧力選択装置1の第2初期動作について説明する。第2初期動作とは、第1初期動作を経過した直後の動作をいう。
図4は、第2初期動作での圧力選択装置1の概略構成図である。
図4に示すように、第2初期動作では、第1操作圧室14の操作圧が上昇される。このため、第1スプリング18の弾性力に抗してスプリング室15側に第1スプール13が移動される(図4における矢印Y1参照)。すると、第1スプール13によって、第1切替弁8の第1比例弁圧入力ポート17と第1比例弁圧出力ポート19とが接続される。これにより、比例弁二次圧は、第1比例弁圧信号ラインL21,第1切替弁8の第1比例弁圧入力ポート17、第1切替弁8の第1比例弁圧出力ポート19、第2比例弁圧信号ラインL22、及び第3比例弁圧信号ラインL23を介して第2切替弁9の比例弁圧室24に作用される。
【0050】
この時点では、第2切替弁9の第2操作圧室22に作用される操作圧に対し、比例弁圧室24に作用される比例弁二次圧が小さい。このため、第2スプール21は、比例弁圧室24側に位置したままである。これにより、選択部3の第2初期動作では、操作圧が選択されてケース側出力ポート12から出力される。油圧制御弁109は、操作圧に基づいて駆動される。
【0051】
<動作中>
次に、図5に基づいて、圧力選択装置1の動作中について説明する。動作中とは、第2初期動作を経過し、継続的に油圧制御弁109に作動油が供給されている動作をいう。
図5は、動作中での圧力選択装置1の概略構成図である。
図5に示すように、動作中での第1切替弁8では、第1操作圧室14に操作圧が作用され続けており、第2初期動作と同様に第1スプール13はスプリング室15側に位置している。
【0052】
一方、第2切替弁9では、比例弁圧室24の比例弁二次圧が上昇される。このとき、この比例弁二次圧は、第2切替弁9の第2操作圧室22における操作圧に第2スプリング23の弾性力(請求項における補正圧に相当)を加算した値よりも大きくなる。このため、第2操作圧室22側に第2スプール21が移動される(図5における矢印Y2参照)。すると、第2スプール21によって、第2切替弁9の第2比例弁圧入力ポート26と第2比例弁圧出力ポート29とが接続される。また、第2スプール21によって、第2切替弁9の操作圧入力ポート25と第2操作圧出力ポート28とは閉じたままである。これにより、比例弁二次圧は、第2比例弁圧信号ラインL22,第2切替弁9の第2比例弁圧入力ポート26、第2切替弁9の第2比例弁圧出力ポート29、第4比例弁圧信号ラインL24,選択圧ラインLS、及びケース側出力ポート12を介して油圧制御弁109に出力される。油圧制御弁109は、比例弁二次圧に基づいて駆動される。つまり、選択部3の動作中では、比例弁二次圧が選択されて出力される。
【0053】
また、第2スプール21によって、第2切替弁9の第2タンクポート32と第1操作圧出力ポート27とが接続される。これにより、第2操作圧室22に作用されている操作圧は、第4操作圧信号ラインL14、第2切替弁9の第1操作圧出力ポート27、第2切替弁9の第2タンクポート32、第2タンクラインLT2、第1タンクラインLT1、及びタンク接続ポート16を介してタンク113へと逃がされる。つまり、タンク113に第2操作圧室22の作動油が還流される。
【0054】
<操作停止直後>
次に、図6に基づいて、圧力選択装置1の操作停止直後の動作について説明する。操作停止直後とは、動作中から操作部110の操作を停止した直後をいう。
図6は、操作停止直後での圧力選択装置1の概略構成図である。
図6に示すように、操作停止直後は、操作部110からの操作圧の出力が停止される。このため、第1切替弁8では、第1操作圧室14に操作圧が作用されない。これにより、第1スプリング18によって第2端が弾性的に押され、第1操作圧室14側に第1スプール13が移動される(図6における矢印Y3参照)。
【0055】
すると、第1スプール13によって、第1切替弁8の第1比例弁圧出力ポート19と第1タンクポート20とが接続される。これにより、第2切替弁9の比例弁圧室24に作用されている比例弁二次圧は、第3比例弁圧信号ラインL23、第2比例弁圧信号ラインL22、第1比例弁圧出力ポート19、第1タンクポート20、第1タンクラインLT1、及びタンク接続ポート16を介してタンク113へと逃がされる。つまり、タンク113に比例弁圧室24の作動油が還流される。
【0056】
操作停止直後の第2切替弁9では、比例弁圧室24の比例弁二次圧は、動作中と同様に第2切替弁9の第2操作圧室22における操作圧に第2スプリング23の弾性力を加算した値よりも大きい。このため、第2操作圧室22は、動作中と同様にタンク113に接続されている。
【0057】
<停止時>
次に、図7に基づいて、圧力選択装置1の停止時について説明する。
図7は、停止時の圧力選択装置1の概略構成図である。
図7に示すように、停止時の圧力選択装置1は、初期位置の圧力選択装置1(図3参照)と同様である。すなわち、第2切替弁9の比例弁圧室24に作用されている比例弁二次圧がタンク113へと逃がされることにより、第1スプール13は、第1スプリング18によって第2端が弾性的に押され、第1操作圧室14側へ移動される。これにより、圧力選択装置1は、初期位置へと戻る。
【0058】
図8は、作動油の圧力の変化を示すグラフであり、(a)は、縦軸を圧力とし、横軸を時間としたときの選択部3に入力される操作圧及び比例弁二次圧の圧力の変化を示し、(b)は、縦軸を圧力とし、横軸を時間としたときの選択部3のケース側出力ポート12の圧力の変化を示し、(c)は、選択部3によって選択された圧力の変化を示す。図8(a)、図8(b)、図8(c)の横軸(時間軸)は対応している。図8(a)の第1スプール切替圧力とは、第1切替弁8の第1スプリング18の弾性力に抗してスプリング室15側に第1スプール13が移動される第1操作圧室14の操作圧である。
【0059】
図8(a)、図8(b)、図8(c)に示すように、圧力選択装置1の第1初期動作及び第2初期動作では、比例弁二次圧よりも圧力の高い操作圧が選択され、油圧制御弁109に出力されていることが確認できる。
また、圧力選択装置1の動作中では、操作圧に対して圧力の高い場合の多い比例弁二次圧が選択され、油圧制御弁109に出力されていることが確認できる。ここで、動作中では、操作圧よりも比例弁二次圧の圧力が低い場合がある。しかしながら、第2切替弁9の第2スプリング23によって、圧力選択装置1の動作中は、操作圧と比例弁二次圧とが切り替わらずに比例弁二次圧が選択される。
また、圧力選択装置1の操作停止直後では、比例弁二次圧よりも圧力の低い操作圧が選択された形になる。
【0060】
このように、上述の圧力選択装置1は、操作部110と、電磁比例弁2と、操作圧と比例弁二次圧とのいずれかの圧力を選択して油圧制御弁109に出力する選択部3とを備えている。このため、操作圧と比例弁二次圧との両者の圧力を有効利用して油圧制御弁109の駆動制御を行うことができる。よって、電磁比例弁2を用いて圧力選択装置1の構造を簡素化、各部品のレイアウト性を維持しつつ、操作部110の操作に対する油圧制御弁109の応答性を向上できる。
【0061】
また、選択部3は、役割の異なる2つの切替弁8,9(第1切替弁8、第2切替弁9)を備えている。
第1切替弁8は、操作圧が入力されることにより第1スプール13が切り替わることで、実質的に比例弁二次圧を有効にするか無効にするかを選択する役割を有している。このため、比例弁二次圧が上昇しきらない第1初期動作及び第2初期動作で操作圧を利用して油圧制御弁109を駆動させることができる。また、操作停止直後に速やかに比例弁圧をタンクに逃がして油圧制御弁109への作動油の供給を速やかに停止させることができる。よって、操作部110の操作に対する油圧制御弁109の応答性をさらに向上できる。
【0062】
一方、第2切替弁9は、実質的に比例弁二次圧を利用するか操作圧を利用するかを選択する役割を有している。このため、より高い圧力を利用して油圧制御弁109の駆動制御を行うことができるので、操作部110の操作に対する油圧制御弁109の応答性をさらに向上できる。
しかも、第2切替弁9の第2スプリング23によって、圧力選択装置1の動作中は、操作圧と比例弁二次圧とが切り替わらずに比例弁二次圧が選択される。つまり、第2切替弁9では、操作圧に補正圧(第2スプリング23の弾性力)を加算して、この加算した値と比例弁二次圧とを比較している。このため、必要以上に第2切替弁9が切り替わることがなく、圧力選択装置1によって安定した作動油の出力を得ることができる。
【0063】
第2切替弁9の役割を満足させるために、圧力選択装置1には、第2スプール21の第1端に第2操作圧室22が設けられ、第2端に比例弁圧室24が設けられている。第2操作圧室22には、第2スプリング23が設けられている。第2切替弁9は、ケース側出力ポート12に第5操作圧信号ラインL15及び第4比例弁圧信号ラインL24を介して接続されている。また、第2切替弁9は、タンク接続ポート16に第1タンクラインLT1、第2タンクラインLT2を介して接続されている。このように、圧力選択装置1を簡素な構造とすることができ、第2スプリング23の弾性力を操作圧に加算される補正圧として利用できる。第2スプリング23の弾性力を変化させることにより、補正圧を容易に調整できる。
【0064】
なお、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述の実施形態に種々の変更を加えたものを含む。
例えば、上述の実施形態では、建設機械100は油圧ショベルである場合について説明した。しかしながらこれに限られるものではなく、さまざまな建設機械に上述の圧力選択装置1を採用することができる。
【0065】
上述の実施形態では、圧力選択装置1の選択部3は、ケーシング7内に第1切替弁8と第2切替弁9とを一体的に設けた場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、第1切替弁8と第2切替弁9とを別々に設けてもよい。この場合、第1切替弁8と第2切替弁9とを図示しない配管を介して接続すればよい。例えば、各ラインL11~LT2を配管で構成してもよい。
【符号の説明】
【0066】
1…圧力選択装置、2…電磁比例弁、3…選択部、8…第1切替弁(他の切替弁)、9…第2切替弁(切替弁)、12…ケース側出力ポート、21…第2スプール(スプール)、22…第2操作圧室(操作圧室)、23…第2スプリング(スプリング)、24…比例弁圧室、25…操作圧入力ポート、26…第2比例弁圧入力ポート、27…第1操作圧出力ポート、28…第2操作圧出力ポート(出力ポート)、29…第2比例弁圧出力ポート(出力ポート)、32…第2タンクポート(タンクポート)、100…建設機械、107…油圧アクチュエータ、109…油圧制御弁、110…操作部、120…油圧制御装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8