IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 富士通テン株式会社の特許一覧

<>
  • 特許-制御装置および制御方法 図1
  • 特許-制御装置および制御方法 図2
  • 特許-制御装置および制御方法 図3
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-11
(45)【発行日】2023-04-19
(54)【発明の名称】制御装置および制御方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/26 20060101AFI20230412BHJP
   G06F 1/3215 20190101ALI20230412BHJP
   G06F 1/3228 20190101ALI20230412BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20230412BHJP
   B60L 3/00 20190101ALI20230412BHJP
   B60L 53/14 20190101ALI20230412BHJP
【FI】
G06F1/26
G06F1/3215
G06F1/3228
H02J7/00 A
B60L3/00 H
B60L53/14
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019085928
(22)【出願日】2019-04-26
(65)【公開番号】P2020181508
(43)【公開日】2020-11-05
【審査請求日】2021-12-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000237592
【氏名又は名称】株式会社デンソーテン
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】池田 鉄兵
【審査官】白石 圭吾
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-89206(JP,A)
【文献】特開2016-220397(JP,A)
【文献】特開平5-241696(JP,A)
【文献】国際公開第2012/029479(WO,A1)
【文献】国際公開第2013/054387(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/26-1/3296
H02J 7/00-7/12;7/34-7/36
B60L 1/00-3/12;7/00-13/00;15/00-58/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部機器から出力されるパイロット信号を検出する検出部と、
前記検出部によるパイロット信号の検出結果に基づいて、スリープ状態のマイコンに対する起動を制御する起動制御部と
を備え、
前記外部機器は、
車両に搭載されたバッテリに接続されて前記バッテリの充電を行う充電機器であり、
前記マイコンは、
予め設定された開始時間になったときに前記バッテリの充電を開始するタイマ充電の機能を有し、前記充電機器が前記車両に接続された状態で、前記開始時間になるまではスリープ状態となり、
前記起動制御部は、
前記検出部によってパイロット信号が検出されなくなった場合、スリープ状態の前記マイコンを起動させる制御を実行して前記マイコンに前記タイマ充電の終了処理を実行させること
を特徴とする制御装置。
【請求項2】
前記検出部および前記起動制御部を含み、前記外部機器から出力されるパイロット信号が検出されない場合、スリープ状態の前記マイコンを起動させる信号を出力するウォッチドッグタイマ
を備えることを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記起動制御部は、
前記検出部によるパイロット信号の検出結果に基づいて前記充電機器と前記バッテリとの接続状態を判定するとともに、前記検出部によってパイロット信号が検出されない場合、前記充電機器と前記バッテリとの接続が解除されたと判定し、スリープ状態の前記マイコンを起動させる制御を実行すること
を特徴とする請求項1または2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記充電機器から出力されるパイロット信号は、
前記充電機器と前記バッテリとの間で通信されるパルス幅変調された充電制御信号であること
を特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記載の制御装置。
【請求項5】
予め設定された開始時間になったときに車両に搭載されたバッテリの充電を開始するタイマ充電の機能を有し、前記車両に接続されるとパイロット信号を出力して前記バッテリの充電を行う外部充電機器が前記車両に接続されると、前記開始時間になるまでスリープ状態となるマイコンと、
前記パイロット信号が検出されなくなった場合、スリープ状態の前記マイコンを起動させる制御を実行して前記マイコンに前記タイマ充電の終了処理を実行させる起動制御部と
を備えることを特徴とする制御装置。
【請求項6】
制御装置が、外部機器から出力されるパイロット信号を検出する検出工程と、
前記制御装置が、前記検出工程によるパイロット信号の検出結果に基づいて、スリープ状態のマイコンに対する起動を制御する起動制御工程と
を含み、
前記外部機器は、
車両に搭載されたバッテリに接続されて前記バッテリの充電を行う充電機器であり、
前記マイコンは、
予め設定された開始時間になったときに前記バッテリの充電を開始するタイマ充電の機能を有し、前記充電機器が前記車両に接続された状態で、前記開始時間になるまではスリープ状態となり、
前記起動制御工程は、
前記検出工程によってパイロット信号が検出されなくなった場合、スリープ状態の前記マイコンを起動させる制御を実行して前記マイコンに前記タイマ充電の終了処理を実行させること
を特徴とする制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置および制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、電気自動車などの車両に搭載されるバッテリに対して充電機器などの外部機器が接続され、外部機器が接続されたバッテリの充電を制御する技術が種々提案されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-222931号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記したバッテリの充電制御は、車両に搭載されるマイクロコンピュータやマイクロコントローラ(以下、「マイコン」と記載する)によって行われる。例えば、マイコンは、外部機器から出力されるパイロット信号が入力されることで、外部機器とバッテリとが電気的に接続されていることを検出し、充電制御を行う。
【0005】
ところで、例えばタイマ充電などでは、マイコンは、外部機器とバッテリとが接続された状態で充電の開始時間まで待機することとなる。かかる待機中においてマイコンは、消費電力が比較的少ないスリープ状態へ移行することが好ましい。
【0006】
しかしながら、例えば充電の開始時間になる前に、外部機器とバッテリとの接続が解除された場合、マイコンは、タイマ充電の終了処理などを行う必要がある。そのため、マイコンは、待機中でもパイロット信号の入力の監視処理を行うこととなり、スリープ状態への移行が難しかった。したがって、マイコンをスリープ状態へ移行させて消費電力の低下を図りつつ、パイロット信号を検出する技術が望まれていた。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、マイコンをスリープ状態へ移行させて消費電力の低下を図りつつ、外部装置からのパイロット信号を検出することができる制御装置および制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、制御装置において、検出部と、起動制御部とを備える。検出部は、外部機器から出力されるパイロット信号を検出する。起動制御部は、前記検出部によるパイロット信号の検出結果に基づいて、スリープ状態のマイコンに対する起動を制御する。また、前記起動制御部は、前記検出部によってパイロット信号が検出されない場合、スリープ状態の前記マイコンを起動させる制御を実行する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、マイコンをスリープ状態へ移行させて消費電力の低下を図りつつ、外部装置からのパイロット信号を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施形態に係る制御装置の制御方法の概要を示す図である。
図2図2は、充電システムの構成例を示すブロック図である。
図3図3は、制御装置が実行する処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して、本願の開示する制御装置および制御方法の実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0012】
<1.制御装置による制御方法の概要>
以下では先ず、実施形態に係る制御装置による制御方法の概要について図1を参照して説明する。図1は、実施形態に係る制御装置の制御方法の概要を示す図である。
【0013】
図1に示すように、充電システム1は、制御装置10と、マイコン50とを備える。なお、充電システム1は、図示しない車両に搭載される。
【0014】
また、充電システム1には、外部機器である充電機器100が着脱可能に接続される。充電機器100は、例えばAC電源に接続された充電プラグ(図示せず)を備え、かかる充電プラグが充電システム1に電気的に接続されることで、バッテリ(図2参照)への充電が行われる。
【0015】
また、充電機器100は、充電機器100から充電システム1への電力の供給と供給の遮断とを切り替える制御装置であるCCID(Charging Circuit Interrupt Device)を備え、パイロット信号(例えばパルス信号)を充電システム1へ出力することができる。
【0016】
上記した充電機器100から出力されるパイロット信号は、例えば、充電機器100とバッテリ(図2参照)との間で通信されるパルス幅変調された充電制御信号である。詳しくは、パイロット信号は、充電機器100とバッテリの充電を制御する充電制御装置(後述)との間で通信される充電制御信号である。かかる充電制御信号には、例えば、パルス幅変調(PWM(Pulse Width Modulation))制御により、バッテリの充電電流量を示す情報などバッテリの充電に関する情報を示す信号が含まれるが、これに限定されるものではない。なお、充電制御信号であるパイロット信号は、制御装置10や充電制御装置に入力されてバッテリの充電等が制御される。
【0017】
制御装置10は、充電機器100とマイコン50とにそれぞれ接続される。言い換えると、制御装置10は、充電機器100とマイコン50との間に介挿するようにして、充電機器100とマイコン50とに接続される。
【0018】
なお、制御装置10は、消費電力がマイコン50の消費電力に比べて低くなるように設定される。例えば、制御装置10は、消費電力がマイコン50の消費電力より低いウォッチドッグタイマなどを備えるように構成されるが、これについては後述する。
【0019】
マイコン50は、例えばタイマ充電などを含むバッテリ(図2参照)の充電制御を行うことができる。例えば、マイコン50は、ユーザなどの要求に応じてタイマ充電が開始されると、消費電力が比較的少ないスリープ状態に移行し(ステップS1)、充電の開始時間まで待機する処理を実行する。このように、本実施形態にあっては、例えばバッテリの充電などが直ちに実行されない場合に、マイコン50をスリープ状態へ移行させて消費電力の低下を図ることができる。
【0020】
マイコン50がスリープ状態に移行した後、制御装置10は、充電機器100から出力されるパイロット信号を検出する(ステップS2)。
【0021】
そして、制御装置10は、パイロット信号の検出結果に基づいて、スリープ状態のマイコン50に対する起動を制御する(ステップS3)。例えば、制御装置10は、充電機器100から出力されるパイロット信号が検出される場合、充電機器100とバッテリ(図2参照)とは接続された状態であることから、マイコン50に対して起動信号等を出力せず、マイコン50のスリープ状態を継続させる。
【0022】
他方、例えば、制御装置10は、充電機器100から出力されるパイロット信号が検出されない場合、充電機器100とバッテリ(図2参照)との接続が解除された状態であることから、スリープ状態のマイコン50を起動させる制御を実行する。すなわち、制御装置10は、充電機器100とバッテリとの接続が何らかの理由で解除されてパイロット信号が検出されない場合、マイコン50にタイマ充電の終了処理などを行わせるべく、スリープ状態のマイコン50を起動させる起動信号をマイコン50へ出力する。
【0023】
かかる起動信号によりマイコン50は起動し(ステップS4)、スリープ状態が解除されて例えばタイマ充電の終了処理などを行う。
【0024】
このように、本実施形態に係る制御装置10にあっては、マイコン50をスリープ状態へ移行させて消費電力の低下を図りつつ、充電機器100からのパイロット信号を検出することができる。また、制御装置10は、パイロット信号が検出されない場合、スリープ状態のマイコン50を起動させる制御を実行することで、例えば、マイコン50にタイマ充電の終了処理などを実行させることが可能になる。
【0025】
<2.充電システムの構成>
次に、実施形態に係る充電システム1の構成について、図2を用いて説明する。図2は、充電システム1の構成例を示すブロック図である。なお、図2などのブロック図では、本実施形態の特徴を説明するために必要な構成要素のみを機能ブロックで表しており、一般的な構成要素についての記載を省略している。
【0026】
換言すれば、図2などのブロック図に図示される各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。例えば、各機能ブロックの分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することが可能である。
【0027】
図2に示すように、充電システム1は、上記した制御装置10と、充電制御装置40と、充電回路70と、バッテリ80とを備える。
【0028】
制御装置10は、ウォッチドッグタイマ20と、ダイオード31と、分圧用抵抗32とを備える。
【0029】
ダイオード31は、充電機器100から供給されるパイロット信号の負成分を除去する。分圧用抵抗32は、ダイオード31とウォッチドッグタイマ20との間に介挿され、充電機器100から供給される電圧を充電制御装置40等へ入力できる値に低下させる。
【0030】
ウォッチドッグタイマ20は、検出部21と、起動制御部22とを備え、充電機器100から出力されるパイロット信号を監視する。なお、ウォッチドッグタイマ20は、上記したように、消費電力がマイコン50の消費電力より低くなるように設定される。
【0031】
検出部21は、充電機器100から出力されるパイロット信号を検出する。検出部21は、パイロット信号の検出結果を示す信号を起動制御部22へ出力する。
【0032】
起動制御部22は、検出部21によるパイロット信号の検出結果に基づいて、スリープ状態のマイコン50に対する起動を制御する。例えば、起動制御部22は、検出部21によってパイロット信号が検出されない場合、スリープ状態のマイコン50を起動させる制御を実行する、すなわち起動信号をマイコン50へ出力する。
【0033】
上記したように、充電機器100とバッテリ80とが接続された状態のときに充電機器100からパイロット信号が入力されることから、起動制御部22は、パイロット信号の検出結果に基づいて充電機器100とバッテリ80との接続状態を判定しているといえる。
【0034】
そして、起動制御部22は、パイロット信号が検出されない場合、充電機器100とバッテリ80との接続が解除されたと判定し、スリープ状態のマイコン50を起動させる制御を実行する。これにより、マイコン50を起動させ、例えばタイマ充電の終了処理などを行わせることが可能になる。
【0035】
また、例えば、起動制御部22は、検出部21によってパイロット信号が検出される場合、充電機器100とバッテリ80とは電気的に接続された状態であり、マイコン50にタイマ充電の終了処理などを行わせる必要はないため、スリープ状態のマイコン50を起動させる制御を実行しない、言い換えると、スリープ状態のマイコン50を起動させる制御の実行を禁止する。これにより、マイコン50のスリープ状態を継続させることが可能になる。
【0036】
充電制御装置40は、マイコン(制御部)50と、記憶部60とを備える。マイコン50は、タイマ部51と、充電制御部52とを備え、CPU(Central Processing Unit)などを有する。
【0037】
タイマ部51は、例えばバッテリ80の充電を予め設定された開始時間になったときに開始する、いわゆるタイマ充電に関する処理を実行する。例えば、タイマ部51は、ユーザなどからタイマ充電の要求を受け付ける。かかるタイマ充電の要求には、例えば、充電の開始時間を示す情報などが含まれるものとする。そして、タイマ部51は、受け付けた要求に応じて設定された開始時間になったときに、バッテリ80の充電を開始させる信号を充電制御部52へ出力する。
【0038】
なお、タイマ部51は、例えばタイマ充電の要求を受け付けたときにマイコン50をスリープ状態へ移行させる処理を実行してもよい。また、タイマ部51は、ウォッチドッグタイマ20から起動信号が入力されたとき、例えばマイコン50をスリープ状態から通常の起動状態へ移行させるとともに、タイマ充電の終了処理などを行うことができる。
【0039】
充電制御部52は、充電回路70を制御し、バッテリ80の充電を制御する。例えば、充電制御部52は、バッテリ80の残量などを示す情報を図示しないセンサから取得し、バッテリ80の残量等に基づいて充電回路70を制御し、バッテリ80の充電を制御する。また、例えば、充電制御部52には、充電機器100からパイロット信号(例えばパルス幅変調された充電制御信号)が入力され、充電制御部52は、入力されたパイロット信号(充電制御信号)に基づいて充電回路70を制御し、バッテリ80の充電を制御してもよい。
【0040】
また、充電制御部52は、上記したタイマ部51から充電を開始させる信号が入力されるとき、バッテリ80の充電を開始することができる。
【0041】
記憶部60は、不揮発性メモリやハードディスクドライブといった記憶デバイスで構成される記憶部である。かかる記憶部60には、各種プログラムや設定データなどが記憶される。
【0042】
充電回路70は、充電機器100とバッテリ80との間に介挿される回路であり、図示しないリレーなどバッテリ80の充電に必要な各種の電子部品を備える。バッテリ80は、電気自動車などの車両のモータなどの駆動源や補機類に対して電力を供給する。
【0043】
<3.制御装置の制御処理>
次に、制御装置10における具体的な処理手順について図3を用いて説明する。図3は、制御装置10が実行する処理手順を示すフローチャートである。
【0044】
図3に示すように、制御装置10は、マイコン50がスリープ状態であるか否かを判定する(ステップS10)。制御装置10は、マイコン50がスリープ状態ではないと判定された場合(ステップS10,No)、以降の処理をスキップする。
【0045】
一方、制御装置10は、マイコン50がスリープ状態であると判定された場合(ステップS10,Yes)、充電制御装置40からのパイロット信号が検出されたか否かを判定する(ステップS11)。
【0046】
制御装置10は、充電制御装置40からのパイロット信号が検出されたと判定された場合(ステップS11,Yes)、以降の処理をスキップする。他方、制御装置10は、充電制御装置40からのパイロット信号が検出されていないと判定された場合(ステップS11,No)、スリープ状態のマイコンに対する起動信号を出力する(ステップS12)。
【0047】
上述してきたように、実施形態に係る制御装置10は、検出部21と、起動制御部22とを備える。検出部21は、充電機器100から出力されるパイロット信号を検出する。起動制御部22は、検出部21によるパイロット信号の検出結果に基づいて、スリープ状態のマイコン50に対する起動を制御する。また、起動制御部22は、検出部21によってパイロット信号が検出されない場合、スリープ状態のマイコン50を起動させる制御を実行する。これにより、マイコン50をスリープ状態へ移行させて消費電力の低下を図りつつ、充電機器100からのパイロット信号を検出することができる。
【0048】
なお、上記した実施形態では、ウォッチドッグタイマ20が検出部21や起動制御部22を備えるようにしたが、これに限定されるものではなく、例えばマイコン50の消費電力より低くなるように設定されたサブマイコンが検出部21や起動制御部22を備えるようにしてもよい。
【0049】
また、上記では、外部機器の一例として充電機器100を挙げたが、これに限定されるものではなく、例えば、車両のドアの開閉状態を示すパイロット信号を出力するドア状態出力機器などであってもよい。かかるドア状態出力機器は、ドアに設けられ、ドアが閉鎖されるときに制御装置10に接続される一方、ドアが開放されるときに制御装置10との接続が解除されるものとする。これにより、制御装置10は、車両のドアの開閉を監視する処理を行うことが可能になる。すなわち、制御装置10は、ドア状態出力機器から出力されるパイロット信号が検出される場合、ドアが閉鎖されていると判定する一方、パイロット信号が検出されない場合、ドアが開放されたと判定し、スリープ状態のマイコン50を起動させる制御を実行する。そして、マイコン50は、ドアの開放に伴う処理(例えばドアの開放を報知する処理など)を実行することが可能になる。このように、外部機器は、パイロット信号を出力機器であれば、その他の種類の機器であってもよい。
【0050】
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
【符号の説明】
【0051】
10 制御装置
20 ウォッチドッグタイマ
21 検出部
22 起動制御部
50 マイコン
100 充電機器
図1
図2
図3