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特許7261112第1コネクタ、これに接続される第2コネクタ及びこれらを含むコネクタセット
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-11
(45)【発行日】2023-04-19
(54)【発明の名称】第1コネクタ、これに接続される第2コネクタ及びこれらを含むコネクタセット
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/11 20060101AFI20230412BHJP
   G03G 21/16 20060101ALI20230412BHJP
   H01R 13/639 20060101ALI20230412BHJP
【FI】
H01R13/11 K
H01R13/11 C
G03G21/16 152
H01R13/639 Z
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2019134120
(22)【出願日】2019-07-19
(65)【公開番号】P2021018931
(43)【公開日】2021-02-15
【審査請求日】2022-03-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 浩二
(74)【代理人】
【識別番号】100166372
【弁理士】
【氏名又は名称】山内 博明
(72)【発明者】
【氏名】仲谷 篤人
(72)【発明者】
【氏名】五味 政幸
【審査官】高橋 学
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-207604(JP,A)
【文献】実開昭59-063978(JP,U)
【文献】特開平10-335020(JP,A)
【文献】特開2011-118160(JP,A)
【文献】特開2006-221010(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/11
H01R 12/71-12/75
H01R 13/639
G03G 21/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
平板状の第1端子を備える第1コネクタと、平板状の第2端子を備える第2コネクタを含むコネクタセットであって、
前記第1端子は、
前記第2端子の第2対向面に対向する第1対向面と、
前記第1端子の全幅に亘り設けられ、前記第1コネクタと前記第2コネクタの結合状態において前記第2端子に設けられた先端側突起部が挿入される凹部を有し、
前記第2端子は、
前記第1対向面に対向する前記第2対向面と、
前記第2端子の先端よりも根元側の前記第2対向面に前記第1対向面側に突起するように設けられた主突起部と、
前記第2端子の前記主突起部が設けられた位置よりも先端側の前記第2対向面において前記主突起部よりも高く前記第1対向面側に突起するように設けられた先端側突起部と、
を有し、
前記第1コネクタに対して前記第2コネクタが脱着されるときに、前記第1コネクタと前記第2コネクタの結合状態において前記主突起部が接触する前記第1対向面の部分に対して前記先端側突起部が摺動するように第1の調整がされた形状を有することを特徴とするコネクタセット。
【請求項2】
請求項1に記載のコネクタセットであって、
前記凹部に前記先端側突起部が挿入された状態において、前記第1コネクタと前記第2コネクタの結合状態において前記主突起部が接触する前記第1対向面の部分付近に対して前記主突起部が摺動することができるように第2の調整がされた形状を有することを特徴とするコネクタセット。
【請求項3】
請求項2に記載のコネクタセットであって、
前記第2の調整は、前記凹部に前記先端側突起部が挿入されたままの状態において、前記先端側突起部が前記凹部を前記第1コネクタに対する前記第2コネクタの着脱方向に移動することができるようにするための調整であることを特徴とするコネクタセット。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか1項に記載のコネクタセットであって、
前記凹部は、前記第1端子を変形させることにより形成されていることを特徴とするコネクタセット。
【請求項5】
請求項1乃至の何れか1項に記載のコネクタセットであって、
前記第1コネクタは、複数の前記第1端子を有し、
前記第2コネクタは、複数の前記第1端子が有する前記凹部にそれぞれ対応する前記先端側突起部を有した複数の前記第2端子を有することを特徴とするコネクタセット。
【請求項6】
平板状の第2端子を備える第2コネクタに結合することが可能で前記第2端子に接触可能な平板状の第1端子を備える前記第1コネクタであって、
前記第1端子は、
前記第2端子の第2対向面に対向する第1対向面と、
前記第1端子の全幅に亘り設けられ、前記第1コネクタと前記第2コネクタの結合状態において前記第2端子に設けられた先端側突起部が挿入される凹部を有し、
前記第2端子は、前記第1対向面に対向する前記第2対向面と、
前記第2端子の先端よりも根元側の前記第2対向面に前記第1対向面側に突起するように設けられた主突起部と、
前記第2端子の前記主突起部が設けられた位置よりも先端側の前記第2対向面において前記主突起部よりも高く前記第1対向面側に突起するように設けられた先端側突起部と、
を有し、
前記第1コネクタに対して前記第2コネクタが脱着されるときに、前記第1コネクタと前記第2コネクタの結合状態において前記主突起部が接触する前記第1対向面の部分に対して前記先端側突起部が摺動するように第1の調整がされた形状を有することを特徴とする第1コネクタ。
【請求項7】
請求項に記載の第1コネクタであって、
前記凹部に前記先端側突起部が挿入された状態において、前記第1コネクタと前記第2コネクタの結合状態において前記主突起部が接触する前記第1対向面の部分付近に対して前記主突起部が摺動することができるように第2の調整がされた形状を有することを特徴とする第1コネクタ。
【請求項8】
請求項に記載の第1コネクタであって、
前記第2の調整は、前記凹部に前記先端側突起部が挿入されたままの状態において、前記先端側突起部が前記凹部を前記第1コネクタに対する前記第2コネクタの着脱方向に移動することができるようにするための調整であることを特徴とする第1コネクタ。
【請求項9】
請求項乃至の何れか1項に記載の第1コネクタであって、
前記凹部は、前記第1端子を変形させることにより形成されていることを特徴とする第1コネクタ。
【請求項10】
請求項乃至の何れか1項に記載の第1コネクタであって、
複数の前記第2端子それぞれが有する前先端側突起部にそれぞれ対応する前記凹部を有した複数の前記第1端子を備えることを特徴とする第1コネクタ。
【請求項11】
平板状の第1端子を備える第1コネクタに結合することが可能で前記第1端子に接触可能な平板状の第2端子を備える第2コネクタであって、
前記第1端子は、
前記第2端子の第2対向面に対向する第1対向面と、
前記第1端子の全幅に亘り設けられ、前記第1コネクタと前記第2コネクタの結合状態において前記第2端子に設けられた先端側突起部が挿入される凹部を有し、
前記第2端子は、前記第1対向面に対向する前記第2対向面と、
前記第2端子の先端よりも根元側の前記第2対向面に前記第1対向面側に突起するように設けられた主突起部と、
前記第2端子の前記主突起部が設けられた位置よりも先端側の前記第2対向面において前記主突起部よりも高く前記第1対向面側に突起するように設けられた先端側突起部と、
を有し、
前記第1コネクタに対して前記第2コネクタが脱着されるときに、前記第1コネクタと前記第2コネクタの結合状態において前記主突起部が接触する前記第1対向面の部分に対して前記先端側突起部が摺動するように第1の調整がされた形状を有することを特徴とする第2コネクタ。
【請求項12】
請求項11に記載の第2コネクタであって、
前記凹部に前記先端側突起部が挿入された状態において、前記第1コネクタと前記第2コネクタの結合状態において前記主突起部が接触する前記第1対向面の部分付近に対して前記主突起部が摺動することができるように第2の調整がされた形状を有することを特徴とする第2コネクタ。
【請求項13】
請求項12に記載の第2コネクタであって、
前記第2の調整は、前記凹部に前記先端側突起部が挿入されたままの状態において、前記先端側突起部が前記凹部を前記第1コネクタに対する前記第2コネクタの着脱方向に移動することができるようにするための調整であることを特徴とする第2コネクタ。
【請求項14】
請求項11乃至13の何れか1項に記載の第2コネクタであって、
複数の前記第1端子それぞれが有する前記凹部にそれぞれ対応する前先端側突起部を有した複数の前記第2端子を備えることを特徴とする第2コネクタ。
【請求項15】
請求項乃至10の何れか1項に記載の第1コネクタ又は請求項11乃至14の何れか1項に記載の第2コネクタを備えることを特徴とするトナーカートリッジ。
【請求項16】
請求項乃至10の何れか1項に記載の第1コネクタ又は請求項11乃至14の何れか1項に記載の第2コネクタを備えることを特徴とする現像装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタセットに関し、特に、第1コネクタ、これに接続される第2コネクタ及びこれらを含むコネクタセットに関する。
【背景技術】
【0002】
原稿読み取り機能、原稿複写機能、原稿印刷機能、原稿データ送受信機能、原稿データ入出力機能などを含む複合機の多くは、電子写真式の画像形成装置を備えている。
【0003】
電子写真式の画像形成装置においては、トナーを現像装置に供給するためにトナーカートリッジが現像装置に接続される。そして、トナーカートリッジと現像装置との間で例えばトナー残量に関する電気信号のやりとりをするためにトナーカートリッジに備わるコネクタと現像装置に備わるコネクタが結合される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第5922295号
【文献】特開2018-88314号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、トナーカートリッジに取り付けられた第1コネクタに備わる第1端子と現像装置に取り付けられた第2コネクタに備わる第2端子の接触の信頼性を高めるために、図1に示すように複数の接点が設けられるようにすることがある。
【0006】
図1の構成では、第2端子903に設けられた2つの主突起部905が第1端子901に接触するので2つの接点が設けられていることになる。
【0007】
しかし、着脱を繰り返すと第1端子901の接触面又は主突起部905の接触面が摩耗して接触不良が発生するおそれがある。また、第1端子901の接触面又は主突起部905の接触面が汚れていても接触不良が発生するおそれがある。
【0008】
特許文献1には、基板の端面に基板かすが付着していても、基板端子との良好な接触状態を可能とし、基板端子の表面に傷が生じることのないようにすることを目的とした接触端子として、基板の端部に設けられた基板端子に接触して電気的に接続する基板端子接続部を備えた接触端子であって、基板端子接続部は、基板と接触端子との接続方向への相対的なスライド動作の初期に基板の端部に当接しスライド動作に伴って傾倒する第1接触片と、第1接触片の傾倒に伴って基板端子側へ揺動し第1接触片の基板の端部への当接から遅れて基板端子に接触する第2接触片とからなる揺動接触部を有することを特徴とする接触端子が開示されている。
【0009】
また,特許文献2には、所定の接触圧を確保しつつ挿入時における基板表面の削りかすや基板接続端子の摩耗を抑止できることを目的としたコンタクトとして、接続対象物と互いに相対スライド移動する支持板部と、該支持板部に支持された可動接触体と、支持板部に支持された固定ガイド部とを備え、可動接触体は、接続対象物が接触する押し込み用当接部と、該押し込み用当接部の押し込みと連動して変形する操作用弾性部と、該操作用弾性部を介して支持板部に支持された弾性接触片部とを備え、固定ガイド部には、弾性接触片部を接続対象物から離反する方向に押圧する接触規制部を備え、接続対象物に押し込み用当接部が押し込まれ、操作用弾性部が変形するとともに弾性接触片部が接続対象物と平行に移動することにより、弾性接触片部が接触規制部から解放され、所望の接続位置において接続対象物と接触するようにしていることを特徴とするコンタクトが開示されている。
【0010】
これらの文献の発明では雌側の端子が特殊な形状にされており、雄側端子が挿入した段階では接点は押圧されておらず、雄側端子が奥側に挿入する力で雌側の接点が垂直方向に雄側端子を押し圧する構造になっている。
【0011】
しかし、何れの特許文献に開示されている文献でも、接点が充分に摩耗から守られているとはいえない。また、酸化皮膜の付着に対する対策が充分になされていない。
【0012】
そこで、本発明は、接点が摩耗することに対する対策がなされたコネクタを提供することを目的とする。
【0013】
また、本発明は、接点又は接触面に酸化皮膜が付着することに対する対策がなされたコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明によれば、
第1端子を備える第1コネクタと、第2端子を備える第2コネクタを含むコネクタセットであって、
前記第1端子は、
前記第2端子の第2対向面に対向する第1対向面と、
前記第1コネクタと前記第2コネクタの結合状態において前記第2端子に設けられた先端側突起部が挿入する凹部を有し、
前記第2端子は、
前記第1対向面に対向する前記第2対向面と、
前記第2端子の先端よりも根元側の前記第2対向面に前記第1対向面側に突起するように設けられた前記主突起部と、
前記第2端子の前記主突起部が設けられた位置よりも先端側の前記第2対向面において前記主突起部よりも高く前記第1対向面側に突起するように設けられた先端側突起部と、
を有し、
前記第1コネクタに対して前記第2コネクタが脱着されるときに、前記第1コネクタと前記第2コネクタの結合状態において前記主突起部が接触する前記第1対向面の部分に対して前記先端側突起部が摺動するように第1の調整がされた形状を有することを特徴とするコネクタセットが提供される。
【0015】
また、本発明によれば、
第2端子を備える第2コネクタに結合することが可能で前記第2端子に接触可能な第1端子を備える前記第1コネクタであって、
前記第1端子は、
前記第2端子の第2対向面に対向する第1対向面と、
前記第1コネクタと前記第2コネクタの結合状態において前記第2端子に設けられた先端側突起部が挿入する凹部を有し、
前記第2端子は、前記第1対向面に対向する前記第2対向面と、
前記第2端子の先端よりも根元側の前記第2対向面に前記第1対向面側に突起するように設けられた前記主突起部と、
前記第2端子の前記主突起部が設けられた位置よりも先端側の前記第2対向面において前記主突起部よりも高く前記第1対向面側に突起するように設けられた先端側突起部と、
を有し、
前記第1コネクタに対して前記第2コネクタが脱着されるときに、前記第1コネクタと前記第2コネクタの結合状態において前記主突起部が接触する前記第1対向面の部分に対して前記先端側突起部が摺動するように第1の調整がされた形状を有することを特徴とする第1コネクタが提供される。
【0016】
更に、本発明によれば、
第1端子を備える第1コネクタに結合することが可能で前記第1端子に接触可能な第2端子を備える第2コネクタであって、
前記第1端子は、
前記第2端子の第2対向面に対向する第1対向面と、
前記第1コネクタと前記第2コネクタの結合状態において前記第2端子に設けられた先端側突起部が挿入する凹部を有し、
前記第2端子は、前記第1対向面に対向する前記第2対向面と、
前記第2端子の先端よりも根元側の前記第2対向面に前記第1対向面側に突起するように設けられた前記主突起部と、
前記第2端子の前記主突起部が設けられた位置よりも先端側の前記第2対向面において前記主突起部よりも高く前記第1対向面側に突起するように設けられた先端側突起部と、
を有し、
前記第1コネクタに対して前記第2コネクタが脱着されるときに、前記第1コネクタと前記第2コネクタの結合状態において前記主突起部が接触する前記第1対向面の部分に対して前記先端側突起部が摺動するように第1の調整がされた形状を有することを特徴とする第2コネクタが提供される。
【0017】
を有することを備えることを特徴とする原稿読取方法が提供される。
【0018】
更に、本発明によれば、コンピュータを上記の原稿読取装置として機能させるためのプログラムが提供される。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、接点が摩耗することに対する対策がなされる。また、本発明によれば、接点又は接触面に酸化皮膜が付着することに対する対策がなされる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】(a)は、結合しない状態における従来例による雄側端子及び雌側端子を示す正面図、前面図及び上面図であり、(b)は、結合した状態における従来例による結合しない状態における雄側端子及び雌側端子を示す正面図、前面図及び上面図である。
図2】本発明の第1の実施の形態による雄側コネクタを示す六面図及び斜視図である。
図3】本発明の第1の実施の形態による雄側コネクタを示す六面図及び斜視図である。
図4】本発明の第1の実施の形態による雄側コネクタ及び雌側コネクタを示す斜視図である。
図5】本発明の第1の実施の形態による雄側コネクタを備えるトナーカートリッジ及び雌側コネクタを示す斜視図である。
図6】(a)は、結合しない状態における第1の実施の形態による雄側端子及び雌側端子を示す正面図、前面図及び上面図であり、(b)は、結合した状態における第1の実施の形態による結合しない状態における雄側端子及び雌側端子を示す正面図、前面図及び上面図である。
図7】(a)は、結合しない状態における第2の実施の形態による雄側端子及び雌側端子を示す正面図、前面図及び上面図であり、(b)は、結合した状態における第2の実施の形態による結合しない状態における雄側端子及び雌側端子を示す正面図、前面図及び上面図である。
図8】(a)は、結合しない状態における第3の実施の形態による雄側端子及び雌側端子を示す正面図、前面図及び上面図であり、(b)は、結合した状態における第3の実施の形態による結合しない状態における雄側端子及び雌側端子を示す正面図、前面図及び上面図である。
図9】(a)は、結合しない状態における第4の実施の形態による雄側端子及び雌側端子を示す正面図、前面図及び上面図であり、(b)は、結合した状態における第4の実施の形態による結合しない状態における雄側端子及び雌側端子を示す正面図、前面図及び上面図である。
図10】(a)は、結合しない状態における第5の実施の形態による雄側端子及び雌側端子を示す正面図、前面図及び上面図であり、(b)は、結合した状態における第5の実施の形態による結合しない状態における雄側端子及び雌側端子を示す正面図、前面図及び上面図である。
図11】(a)は、結合しない状態における第6の実施の形態による雄側端子及び雌側端子を示す正面図、前面図及び上面図であり、(b)は、結合した状態における第6の実施の形態による結合しない状態における雄側端子及び雌側端子を示す正面図、前面図及び上面図である。
図12】本発明の第7の実施の形態による複合機の概念的断面図である。
図13】本発明の第7の実施の形態による複合機の機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
【0022】
[第1の実施の形態]
図2を参照すると、第1の実施の形態による雄側コネクタ201は、本体211及び突出部213を備える。
【0023】
突出部213には、複数の雄側端子101が配設される。雄側端子101には、後述する穴107が開けられている。
【0024】
図3を参照すると、第1の実施の形態による雌側コネクタ221は、本体223及び庇部231を備える。
【0025】
本体223の内部には、複数の雌側端子103が配設される。雌側端子103には、後述する先端側突起部109が備わる。
【0026】
雄側コネクタ201と雌側コネクタ221は、図4に示すように向かい合ってから、結合する。
【0027】
雄側コネクタ201は、例えば、図5に示すようにトナーカートリッジ251の挿入方向で見た場合の奥端面に取り付けられ、現像装置742(図12参照)にトナーカートリッジ251が装着された状態では、現像装置742に備えられた雌側コネクタ221に結合する。
【0028】
図6を参照すると、雄側端子101は、短冊状の平面形状を有し、所定の厚みを有する平板の形状を基本形状として有する。また、雌側端子103も、短冊状の平面形状を有し、所定の厚みを有する平板の形状を基本形状として有する。
【0029】
雄側端子101には、平面形状が矩形状の穴107が開けられている。
【0030】
また、雌側端子103の先端部には、先端側突起部109が設けられている。但し、先端側突起部109よりも更に先端側に平板状の部分があってもよい。
【0031】
雌側端子103の先端部と根元部との間には2つの主突起部105が設けられている。但し、主突起部105の数は、1であってもよいし、3以上であってもよい。
【0032】
ここで、先端側突起部109が主突起部105よりも高く雌側端子103が平板状部分の表面から突き出るように両者の高さが調整されている。
【0033】
雄側コネクタ201と雌側コネクタ221が結合するときには、雌側端子103の主突起部105が突起する側の面103aが雄側端子101の面101aに対向する。
【0034】
図6(a)及び図6(b)を参照すると、雄側コネクタ201を雌側コネクタ221に結合させるために雄側コネクタ201を雌側コネクタ221に挿入していく際に、雄側端子101の先端部が先端突起部109に到達してから穴が先端側突起部109に到達することにより穴107に先端突起部109が嵌合するまでの範囲においては、先端側突起部109が面101aに対して摺動する。これにより、面101aに酸化被膜が形成されたり、異物が付着したりすることを防止することができる。また、仮に、面101aに酸化被膜が形成されたり、異物が付着している場合には、そのようなものを除去することができる。
【0035】
図6(b)に示すように、先端側突起部109が穴107に嵌合すると、主突起部105が面101aに接触する。これにより、雄側端子101と雌側端子103は電気的に接続される。
【0036】
また、雄側コネクタ201を雌側コネクタ221から外すために雄側コネクタ201を雌側コネクタ221から離していく際に、先端側突起部109が穴107から外れてから雄側端子101の先端部が先端突起部109に到達するまでの範囲においては、先端側突起部109が面101aに対して摺動する。これにより、面101aに酸化被膜が形成されていたり、異物が付着したりすることを防止することができる。また、仮に、面101aに酸化被膜が形成されていたり、異物が付着している場合には、そのようなものを除去することができる。
【0037】
また、雄側コネクタ201が雌側コネクタ221に結合した状態においては、穴107に先端側突起部109が嵌合する。従って、両者が嵌合することが確認できるまで側コネクタ201を雌側コネクタ221に挿入するように両者を結合するような方法を用いることにより、両者の半差しを防止することができる。
【0038】
また、穴107に嵌合している先端側突起部109を穴107から外すためには、所定以上の引き抜く力が必要であるため、雄側コネクタ201が雌側コネクタ221から衝撃などにより抜けることを防止することができる。
【0039】
なお、先端側突起部109がなければ、雄側コネクタ201と雌側コネクタ221の結合状態において主突起部105と面101aが接触するように雄側端子101及び雌側端子103は、ぞれぞれ、雄側コネクタ201及び雌側コネクタ221に取り付けられている。上記の範囲においては、雄側端子101及び雌側端子103の一方又は双方が反ることにより先端側突起部109が所定の接触圧をもって面101aを摺動することができる。
【0040】
先端側突起部109は、クの字の板バネ状となっているので、上記の挿入方向の範囲における面101aと面103aとの間の距離が図6(b)に示すように、主突起部105が面101aに接触する程度の距離であっても、又は、主突起部105が面101aから僅かに離れる程度の距離であっても、先端側突起部109が低くなり、これにより、先端側突起部109は、そのバネ力をもって面101aを摺動することが可能になる。なお、雄側端子101も雌側端子103もバネ力をもってある程度反ることになるが、雄側端子101のバネ力、雌側端子103のバネ力及び先端側突起部109のバネ力を調整することにより、先端側突起部109が面101aを摺動するときの先端側突起部109のクの字の開き具合、雄側端子101のそり具合、及び、雌側端子103のそり具合を調整することができる。
【0041】
また、上記の挿入方向の範囲における面101aと面103aとの間の距離が主突起部105が面101aから僅かに離れる程度の距離であるならば、主突起部105が面101aに接触しないことになるので、雌側コネクタ221に対して雄側コネクタ201を差したり外したりするときに、主突起部105が摩耗することを防止することができる。特に、雌側コネクタ221が現像装置742に備わる場合には、使用済みのカートリッジ251がトナーが充填されたカートリッジ251に換装されることが繰り返されるので、この効果が顕著となる。
【0042】
なお、上記の挿入方向の範囲における面101aと面103aとの間の距離が図6(b)に示すように、主突起部105が面101aに接触する程度の距離であっても、主突起部105と面101aとの間の接触圧が下がるので、同様な効果が奏される。
【0043】
[第2の実施の形態]
図7は、第2の実施の形態による雄側端子111及び雌側端子113を示す。
【0044】
雄側端子111は、第1の実施の形態の穴107の代わりに、凹部117を備える。凹部117は、雄側端子111の全幅に亘り形成されている。
【0045】
雌側端子113は、第1の実施の形態の雌側端子103と同様に、2つの主突起部115及び先端側突起部119を備える。
【0046】
凹部117の深さを調整することにより、先端側突起部119が凹部117に入り込む深さを調整することができるので、雄側コネクタ201と雌側コネクタ221の結合状態における雄側端子111の面111aと雌側端子113の面113aとの間の距離を調整することができる。従って、例えば、主突起部115が過剰な接触圧で面111aに接触することを防止することができる。
【0047】
[第3の実施の形態]
図8は、第3の実施の形態による雄側端子121及び雌側端子123を示す。
【0048】
雄側端子121は、第1の実施の形態の穴107の代わりに、凹部127を備える。凹部127は、第2の実施の形態におる凹部117とは異なり、雄側端子121の全幅ではなく、両端を除いた一部の幅に亘り形成されている。
【0049】
雌側端子123は、第1の実施の形態の雌側端子103と同様に、2つの主突起部125及び先端側突起部129を備える。
【0050】
第2の実施の形態と同様に、凹部127の深さを調整することにより、先端側突起部129が凹部127に入り込む深さを調整することができるので、雄側コネクタ201と雌側コネクタ221の結合状態における雄側端子121の面121aと雌側端子123の面123aとの間の距離を調整することができる。従って、例えば、主突起部125が過剰な接触圧で面121aに接触することを防止することができる。
【0051】
また、凹部127が両端を除いた一部の幅に亘り形成されていて、凹部127の両側内面に壁が形成されるので、先端側突起部129の幅方向における位置を規制することができる。また、凹部127は、先端突起部129の挿入方向における位置も規制することができる。従って、雄側コネクタ201と雌側コネクタ221の結合状態において雄側端子121と雌側端子123はどの方向にも相互に位置がずれない。従って、雄側コネクタ201と雌側コネクタの結合状態において主突起部125が面121aを擦ることがなく、位置ズレによる電気的ノイズが発生することを防止することができる。
【0052】
[第4の実施の形態]
図9は、第4の実施の形態による雄側端子131及び雌側端子133を示す。
【0053】
雄側端子131は、第1の実施の形態の穴107の代わりに、穴137を備える。第1の実施の形態による穴107は、穴107に挿入された先端側突起部109が挿入方向において動くことができない程度に挿入方向の寸法が短いが、第4の実施の形態による穴137は、穴137に挿入された先端側突起部139が挿入方向において動くことができる程度に挿入方向の寸法が長い。
【0054】
雌側端子133は、第1の実施の形態の雌側端子103と同様に、2つの主突起部135及び先端側突起部139を備える。
【0055】
先端側突起部139が穴137に挿入されたままの状態で、雄側端子131と雌側端子133の一方又は双方が挿入方向に動くと主突起部135が面131aに対して摺動し、摺動した面131aの部分に付着している物や酸化被膜を除去することができ、更に、主突起部135の頂上付近に付着している物や酸化被膜も除去することができる。
【0056】
雄側コネクタ201と雌側コネクタ221が結合する少し前において先端側突起部139が穴137に挿入するように寸法を調整することにより、雌側コネクタ221に対して雄側コネクタ201を抜き差しする度に、主突起部135と面131aの雄側コネクタ201と雌側コネクタ221の結合状態における接触部分に付着している物や酸化被膜を除去することができ、また、主突起部135の頂上付近に付着している物や酸化被膜を除去することができる。
【0057】
従って、雌側コネクタ221に雄側コネクタ201を接続する度に、面131aに付着している物や酸化被膜を先端側突起部139及び主突起部135により除去することができ、また、主突起部135に付着している物や酸化被膜を面131aにより除去することができるので、雄側端子131と雌側端子133の間の電気的伝導性を良好に維持することができる。
【0058】
[第5の実施の形態]
図10は、第5の実施の形態による雄側端子141及び雌側端子143を示す。
【0059】
雄側端子141は、第2の実施の形態の凹部117の代わりに、凹部147を備える。第2の実施の形態による穴凹部117は、凹部117に挿入された先端側突起部119が挿入方向において動くことができない程度に挿入方向の寸法が短いが、第5の実施の形態による凹部147は、凹部147に挿入された先端側突起部149が挿入方向において動くことができる程度に挿入方向の寸法が長い。
【0060】
雌側端子143は、第2の実施の形態の雌側端子113と同様に、2つの主突起部145及び先端側突起部149を備える。
【0061】
第5の実施の形態は、第2の実施の形態による効果及び第4の実施の形態による効果の双方を奏することができる。
【0062】
[第6の実施の形態]
図11は、第6の実施の形態による雄側端子151及び雌側端子153を示す。
【0063】
雄側端子151は、第3の実施の形態の凹部127の代わりに、凹部157を備える。第3の実施の形態による穴凹部127は、凹部127に挿入された先端側突起部129が挿入方向において動くことができない程度に挿入方向の寸法が短いが、第6の実施の形態による凹部157は、凹部157に挿入された先端側突起部159が挿入方向において動くことができる程度に挿入方向の寸法が長い。
【0064】
雌側端子153は、第3の実施の形態の雌側端子123と同様に、2つの主突起部155及び先端側突起部159を備える。
【0065】
第6の実施の形態は、第3の実施の形態による効果及び第4の実施の形態による効果の双方を奏することができる。
ができる。
【0066】
[第7の実施の形態]
第1乃至第6の実施の形態では、それぞれ、先端側突起部109、119、129、139、149、159は、雄側端子の最先端にある。
【0067】
しかし、先端側突起部109、119、129、139、149、159は、それぞれ、最先端と接触用突起部105、115、125、135、145、155との間の何れかの他の位置にあってもよい。
【0068】
[第8の実施の形態]
第1乃至第6の実施の形態では、それぞれ、雄側コネクタ201が雄側端子101、111、121、131、141、151を備え、雌側コネクタ221が雌側端子103、113、123、133、143、153を備える。
【0069】
しかし、雄側コネクタ201が雌側端子103、113、123、133、143又は153を備え、雌側コネクタが雄側端子101、111、121、131、141又は151を備えていてもよい。
【0070】
[第9の実施の形態]
第1の実施の形態では、図5に示すように、トナーカートリッジ251がコネクタ211を備え、それを受ける現像装置742がコネクタ231を備える。
【0071】
しかし、図示しないが、トナーカートリッジ251がコネクタ231を備え、それを受ける現像装置742がコネクタ211を備えていてもよい。
【0072】
[第10の実施の形態]
第10の実施の形態は、原稿読取装置を含む複合機800に関するものである。図1001及び図1002は、複合機800の構成などを示すものである。
【0073】
複合機800は、第1乃至第9の実施の形態の何れかによる雌側コネクタ又は雄側コネクタを備えた現像装置742及びこれに着脱可能に装着されるトナーカートリッジ251であって第1乃至第9の実施の形態の何れかによる雄側コネクタ又は雌側コネクタを有する。
【0074】
図1001及び図1002に示すように、複合機800は、原稿の画像を読み取る原稿読取装置820と、シートに画像を形成する複合機本体(画像形成部本体)830と、原稿読取装置820及び複合機本体830を操作するための操作パネル部843と、操作パネル部843による操作に基づいて原稿読取装置820及び複合機本体830を制御する演算処理部841と、を備えている。
【0075】
画像読取りのために原稿読取装置820を単体で用いること、画像形成のために複合機本体830を単体で用いることの他に、画像を複写するためにこれらを連動させることもできる。また、複合機800は図示しない記憶装置及びファクシミリ装置を含んでいてもよい。記憶装置は、原稿読取装置820により読み取られた画像やファクシミリ装置により受信した画像を格納することができる。ファクシミリ装置は、原稿読取装置820により読み取られた画像や記憶装置に格納されている画像を送信することと、外部から画像を受信することができる。更に、複合機800は、ネットワークを介してパーソナルコンピュータと接続するためのインターフェースを含んでいてもよい。複合機800に接続されたパーソナルコンピュータは、これが管理できるデータについて複合機の機能を利用することができる。
【0076】
原稿読取装置820は、原稿を自動給送する原稿自動給送部SPF(Single Pass Feeder)824と、原稿の画像を読み取る読取装置本体822と、を備えている。なお、原稿読取装置820は、図1002に示す構成要素の他に、図1002は示されないが図1001に示される構成要素も含む。また、図1001に示すように、読取装置本体822には、原稿台826が備わる。
【0077】
複合機本体830は、シートを給送するシート給送部10と、シートを手差し給送可能な手差し給送部20と、シート給送部10又は手差し給送部20により給送されるシートに画像を形成する画像形成部30と、を備えている。
【0078】
シート給送部10は、シートを積載するシート積載部11と、シート積載部11に積載されたシートを1枚ずつ分離給送する分離給送部12と、を備えている。シート積載部11は、回転軸13を中心に回動する中板14を備えており、中板14は、シートを給送する際に回動してシートを上方に持ち上げる。分離給送部12は、中板14により持ち上げられたシートを給送するピックアップローラ15と、ピックアップローラ15により給送されるシートを1枚ずつに分離する分離ローラ対16と、を備えている。
【0079】
手差し給送部20は、シートを積載可能な手差しトレイ21と、手差しトレイ21に積載されたシートを1枚ずつ分離給送する分離給送部22と、を備えている。手差しトレイ21は、複合機本体830に回動自在に支持されており、手差し給送する際には、所定の角度に固定させることでシートを積載可能になる。分離給送部22は、手差しトレイ21に積載されたシートを給送するピックアップローラ23と、ピックアップローラ23により給送されるシートを1枚ずつに分離する分離ローラ24及び分離パッド25と、を備えている。
【0080】
画像形成部30は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像を形成する4つのプロセスカートリッジ31Y~31Kと、後述する感光体ドラム740Y~740Kと、これらの表面を露光する露光装置32と、感光体ドラム740Y~740Kの表面に形成されたトナー像をシートに転写する転写部(転写手段)33と、転写したトナー像をシートに定着させる定着部34と、を備えている。なお、符号の最後に付すアルファベット(Y、M、C、K)は、それぞれの色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)を示している。
【0081】
4つのプロセスカートリッジ31Y~31Kのそれぞれは、複合機本体830から取り外し可能に構成されており、交換可能となっている。なお、4つのプロセスカートリッジ31Y~31Kは、形成する画像の色が異なること以外は同様な構成であるため、イエロー(Y)の画像を形成するプロセスカートリッジ31Yの構成のみの説明し、プロセスカートリッジ31M~31Kの説明は省略する。
【0082】
プロセスカートリッジ31Yは、像担持体としての感光体ドラム740Yと、感光体ドラム740Yを帯電させる帯電器741Yと、感光体ドラム740Y上に形成された静電潜像を現像する現像装置742Yと、感光体ドラム740Yの表面に残留するトナーを除去するドラムクリーナ743Yと、を備えている。現像装置742Yは、感光体ドラム740Yを現像する現像装置本体(詳細には図示せず)と、現像装置本体にトナーを供給するトナーカートリッジ(詳細には図示せず)と、を備えている。トナーカートリッジは、現像装置本体に着脱可能に構成されており、収容されたトナーが無くなると、現像装置本体から取り外して、交換することができるようになっている。
【0083】
露光装置32は、レーザ光を照射する光源(図示せず)と、レーザ光を感光体ドラム740Y~740Kに導く複数のミラー(図示せず)等と、を備えている。転写部33は、感光体ドラム740Y~740Kに形成されたトナー像を担持する中間転写ベルト35と、感光体ドラム740Y~740Kに形成されたトナー像を中間転写ベルト35に一次転写する一次転写ローラ36Y~36Kと、中間転写ベルト35に転写されたトナー像をシートに二次転写する二次転写ローラ37と、中間転写ベルト35に残留するトナーを除去するベルトクリーナ38と、を備えている。中間転写ベルト35は、駆動ローラ39a及び従動ローラ39bに掛け渡されており、一次転写ローラ36Y~36Kによって感光体ドラム740Y~740Kに押し付けられている。二次転写ローラ37は、駆動ローラ39aとで中間転写ベルト35をニップ(挟持)しており、ニップ部Nで中間転写ベルト35が担持するトナー像をシートに転写する。定着部34は、シートを加熱する加熱ローラ34aと、加熱ローラ34aに圧接する加圧ローラ34bと、を備えている。
【0084】
操作パネル部843は、所定の情報を表示する表示部845と、利用者が原稿読取装置820及び複合機本体830への指示を入力する入力部847と、を備えている。本実施形態においては、操作パネル部843は、読取装置本体822の正面側に配設されている。なお、正面側は図1001の紙面の手前側に対応し、裏面側は図1001の背面側に対応する。
【0085】
図1002に示すように、演算処理部841は、シート給送部10、手差し給送部20、画像形成部30及び原稿読取装置820を駆動制御するCPU841aと、CPU841aを動作させるための各種プログラムとCPU841aが用いる各種情報等を記憶するメモリ841bと、を備えている。演算処理部841は、利用者による操作パネル部843への操作に基づいて、シート給送部10、手差し給送部20、画像形成部30及び原稿読取装置820の動作を統合して制御し、シートに画像を形成させる。
【0086】
次に、上述のように構成された複合機800による画像形成動作(演算処理部841による画像形成制御)について説明する。本実施形態においては、原稿自動給送部824により給送され、読取装置本体822により読み取られた読取原稿の画像を、シート給送部10により給送されるシートに画像形成部30が形成する画像形成動作を例にとり説明する。
【0087】
利用者による操作パネル部843の入力部847への入力により、画像形成開始信号が発信されると、利用者により原稿自動給送部824に載置された読取原稿が原稿読取位置に向けて自動給送され、原稿読取位置で読取装置本体822によって画像が読み取られる。
【0088】
読取装置本体822により原稿の画像が読み取られると、読み取られた原稿の画像情報に基づいて、露光装置32が感光体ドラム740Y~740Kに向けて、それぞれに対応する複数のレーザ光を照射する。このとき、感光体ドラム740Y~740Kは、それぞれ、帯電器741Y~741Kにより予め帯電されており、それぞれに対応するレーザ光が照射されることで感光体ドラム740Y~740K上にそれぞれの静電潜像が形成される。その後、現像装置742Y~742Kにより感光体ドラム740Y~740K上にそれぞれ形成された静電潜像が現像され、感光体ドラム740Y~740K上に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)のトナー像が形成される。感光体ドラム740Y~740K上に形成された各色のトナー像は、一次転写ローラ36Y~36Kによって中間転写ベルト35に重畳転写され、重畳転写されたトナー像(フルカラーのトナー像)は、中間転写ベルト35に担持された状態でニップ部Nまで搬送される。
【0089】
上述の画像形成動作に並行して、シート積載部11に積載されたシートが、分離給送部12によって1枚ずつに分離されながら、ピックアップローラ15によりシート搬送路26に給送される。そして、ニップ部Nのシート搬送方向上流にあるレジストローラ対27で、斜行が補正されると共に、所定の搬送タイミングでニップ部Nに搬送される。ニップ部Nに搬送されたシートは、二次転写ローラ37によって中間転写ベルト35が担持するフルカラーのトナー像が転写される。
【0090】
トナー像が転写されたシートは、定着部34で加熱・加圧されることでトナー像が溶融定着され、排出ローラ対18により装置外に排出される。装置外に排出されたシートは、排出シート積載部19に積載される。
【0091】
なお、シートの両面(第1面及び第2面)に画像を形成する場合には、第1面に画像が形成されたシートが装置外に排出される前に、排出ローラ対18を逆回転させて両面搬送路17に搬送し、両面搬送路17を介して画像形成部30に再搬送する。そして、第1面と同様に、第2面に画像を形成し、装置外に排出する。装置外に排出されたシートは、排出シート積載部19に積載される。
【0092】
本発明はその精神または主要な特徴から逸脱することなく、他の種々の形で実施することができる。そのため、前述した各実施形態は単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるべきではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文にはなんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更はすべて本発明の範囲内のものである。
【産業上の利用可能性】
【0093】
本発明は、コネクタに利用することができる。
【符号の説明】
【0094】
211 雄側コネクタ
221 雌側コネクタ
101、201、301、401、501、601 雄側端子
103、203、303、403、503、603 雌側端子
105、205、305、405、505、605 主突起部
107、137 穴
109、209、309、409、509、609 先端側突起部
117、127、147、157 凹部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13