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特許7261240モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-11
(45)【発行日】2023-04-19
(54)【発明の名称】モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システム
(51)【国際特許分類】
   A61B 3/107 20060101AFI20230412BHJP
   A61B 3/135 20060101ALI20230412BHJP
【FI】
A61B3/107
A61B3/135
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020544793
(86)(22)【出願日】2019-02-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-06-17
(86)【国際出願番号】 US2019019178
(87)【国際公開番号】W WO2019165227
(87)【国際公開日】2019-08-29
【審査請求日】2022-02-21
(31)【優先権主張番号】62/634,169
(32)【優先日】2018-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/635,462
(32)【優先日】2018-02-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520317446
【氏名又は名称】インテリジェント ダイアグノスティックス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ウォレス,デビッド エー.
(72)【発明者】
【氏名】クライス,スティーブン ディー.
(72)【発明者】
【氏名】ロジャース,ジョン アール.
(72)【発明者】
【氏名】ムルダー,アール スティーブン
(72)【発明者】
【氏名】カハン,マーク エー.
(72)【発明者】
【氏名】グレン,ポール イー.
【審査官】増渕 俊仁
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-501936(JP,A)
【文献】特開2005-261450(JP,A)
【文献】国際公開第2016/179370(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/027018(WO,A1)
【文献】国際公開第2016/115285(WO,A1)
【文献】特開2004-081387(JP,A)
【文献】国際公開第2017/031019(WO,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 3/00-3/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムであって、
照明パターンを生成し、被検者の角膜からの前記照明パターンの反射を生成するように構成される照明系であって、前記照明系が、前記照明パターンの中心軸に沿ってアライメントされる、前記照明系と、
画像センサを含むモバイル通信デバイスであって、前記画像センサが、反射した前記照明パターンの画像をキャプチャする、前記モバイル通信デバイスと、
前記照明系に連結され、前記モバイル通信デバイスに連結される角膜形状解析光学ハウジングであって、前記角膜形状解析光学ハウジングが、前記照明系を支持し、前記モバイル通信デバイスの前記画像センサとアライメントする、前記角膜形状解析光学ハウジングと、を備え、
前記角膜形状解析光学ハウジングが、前記画像センサに連結される結像系を含み、
記結像系が、評価されている前記反射した照明パターンの前記画像を拡大するため、及びまた前記被検者の前記角膜と前記画像センサとの間の光路長を減少させるためのケプラー式構成をさらに含み
前記結像系が、2つ以上のミラーを含み、前記2つ以上のミラーが、前記反射した照明パターン画像の画像経路内に配置され、前記モバイル通信デバイスの前記画像センサの位置の正面に位置する、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システム。
【請求項2】
前記モバイル通信デバイスの表面が、検査官による前記反射した照明パターン画像の拡張された視覚を提供するために、垂直軸を基準としてチルトされる、請求項1に記載のモバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システム。
【請求項3】
前記照明系が、検査されている被検者の目とのアライメントを容易にするために、水平軸を基準として傾斜角度だけ上向きにチルトされる、請求項1に記載のモバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システム。
【請求項4】
前記照明系、前記角膜形状解析光学ハウジング、及び前記モバイル通信デバイスが、前記角膜形状解析システムの動作中、被検者と検査官との間でアライメントの水平面を維持するように配置される、請求項1に記載のモバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システム。
【請求項5】
2つ以上の近接センサをさらに含み、前記2つ以上の近接センサが、前記照明系に連結され、前記被検者の左目が検査されているか又は右目が検査されているかを判断するために使用される、請求項1に記載のモバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システム。
【請求項6】
前記角膜形状解析光学ハウジングを細隙灯顕微鏡上に連結するための取り付けアセンブリをさらに含む、請求項1に記載のモバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システム。
【請求項7】
前記2つ以上のミラーが、前記被検者の角膜と前記モバイル通信デバイスの前記画像センサとの間の距離を、50ミリメートル(2インチ)~165ミリメートル(6.5インチ)の間まで、又は、165ミリメートル(6.5インチ)~204ミリメートル(8インチ)の間まで減少させる、請求項に記載のモバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システム。
【請求項8】
前記角膜形状解析光学ハウジングが、検査官の目と前記被検者の目との間の距離を254~381ミリメートル(10~15インチ)の間、及び任意選択的に304~356ミリメートル(12~14インチ)の間に保つための長さを有する、請求項に記載のモバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システム。
【請求項9】
前記照明パターンの光学軸が、前記画像センサの光学軸とアライメントされる、請求項に記載のモバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システム。
【請求項10】
前記照明系の傾斜角度は、水平軸を基準として1~7度の範囲又は任意選択的に1~15度の範囲に及ぶ、請求項に記載のモバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システム。
【請求項11】
記モバイル通信デバイスの表面が、垂直軸を基準としてチルトされ、モバイルコンピューティングデバイスのディスプレイ上に目の中心が集められる、請求項に記載のモバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システム。
【請求項12】
自動屈折計をさらに含み、
前記2つ以上のミラーは、垂直軸及び/又は水平軸を基準としてチルトされ、第1のミラー及び第2のミラーを含み、前記第2のミラーが、部分反射、部分透過ミラーであり、前記自動屈折計が、前記反射した照明パターン画像を分析することによって前記被検者の目における収差を測定するために前記第2のミラーの後ろに配置される、請求項に記載のモバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、2018年2月22日に出願された「Smartphone-Based Corneal Topography System」と題する米国仮特許出願第62/634,169号、及び2018年2月26日に出願された「Smartphone-Based Corneal Topography System」と題する米国仮特許出願第62/635,462号に対する優先権を主張し、その開示全体が、参照によりここに両方とも組み込まれ、同一譲受人及び/又は出願人に割り当てられる。
【背景技術】
【0002】
背景
角膜形状解析に対する先行手法は、少なくともいくつかの事例において決して理想的であり得ない。例えば、多くの市販の角膜形状解析システムは、理想よりも大きく、それによって、これらのシステム専用の空間を提供する必要がある健康管理専門職にとって、それがやや扱いにくく高価なものとなり得る。このようなデバイスは、少なくともいくつかの事例において診察室内に容易に統合されない場合がある。角膜形状解析システムのサイズを減少させるための取り組みが行われているが、そのようなデバイスは、少なくともいくつかの事例において決して理想的な結果を提供していない。例えば、スマートフォンベースの角膜測定システムが提案されているが、少なくともいくつかの事例において、そのようなデバイスは、角膜形状解析を測定しない場合があり、少なくともいくつかの事例においては定量的情報ではなく定性的情報を単に提供するにすぎないことがある。角膜形状解析システムと目とのアライメントは、正確な角膜形状解析測定を得るためには有用であり得る。先行手法の少なくともいくつかは、少なくともいくつかの事例において決して理想的なアライメント及び精度を有しない場合がある。
【0003】
先行技術の角膜形状解析システム(ラップトップコンピュータ又はデスクトップコンピュータに接続され得る)は、プラチドリング(Placido ring)の画像を人間の眼の角膜から、デジタル結像センサ(又は1つ若しくは複数のデジタル結像センサ)に投影する。いくつかの先行技術のシステムは、デスクトップコンピュータに取り付けられ、又はラップトップコンピュータに付着されてもよく、そのそれぞれが、典型的にはWindowsオペレーティングシステム又はMACオペレーティングシステムを動作させていてもよい。先行技術のデスクトップベース又はラップトップベースの角膜形状解析システムは、画像センサ、並びに視野、焦点距離、及び所望の画像倍率を含む機器の所望のパラメータを適合させるように設計されたカスタムの専用結像レンズ系を使用して、意図した目的のために対象の市販画像センサの使用を最大化し得る。先行技術のデスクトップベース又はラップトップベースの角膜形状解析システムは、画像センサについての所望の視野及び結像倍率を提供するカスタム又は専用結像レンズ系を使用するため、望遠鏡光学系を必要としない。例えば、Nidek OPD-IIIデスクトップ形状解析システムは、約22mm(水平方向)×19mm(垂直方向)の外径及び(それらの結像系の前レンズから)約70mの焦点距離でプラチドリングを組み込み得る。
【0004】
スマートフォンに付着された先行技術の角膜形状解析システムは、2013年12月のAndre Luis Beling da Rosa(“Beling da Rosa publication”)による“An Accessible Approach to Corneal Topography”に記載されている。記事は、1)同心輪紋の照明を提供する照明レイヤ、2)レンズを用いてキャプチャされた画像及び拡散で補助するサポートレイヤ、及び3)(投影されたパターンに形状を与える)パターンレイヤ、の3つのレイヤを有するクリップオンデバイスを説明している。図1は、Beling da Rosa publicationの40ページ及び41ページに示される先行技術による、3つのレイヤを有するスマートフォンクリップオン角膜形状解析デバイスを示す。スマートフォンに付着された別の先行技術の角膜形状解析システムが、Pinheiro et alによる“Design And Development Of An Ultraportable Corneal Topographer For Smartphones As A Low Cost New Tool For Preventing Blindness Caused By Keratoconus”(“Pinheiro publication”)に説明されている。このデバイスは、サポートカバー、LED(発光ダイオード)を有するプリント回路基板、拡大用光学系、透明と黒の同心輪紋を有するコーン(プラチドの原理)、及びドームを含む。しかしながら、Pinheiro publicationは、光学系のいかなる詳細も説明していない。
【0005】
先行技術の角膜形状解析システムは、線形結像を組み込んでおり、これは、先行技術の角膜形状解析システムがプラチド照明系のちょうど中心に入る光線と同心の直線で画像を投影し、光線が同心輪紋の平面に垂直であったことを意味する。しかしながら、これらの先行技術の角膜形状解析システムのどれも、光学ベンチアセンブリ又は角膜形状解析光学ハウジングにおいてミラーを使用してビームを折り返していなかった。
【0006】
上記に照らして、前述した先行技術の欠点のうちの少なくともいくつかを克服する、改善された角膜形状解析デバイスが必要とされる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
概要
いくつかの実施形態では、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システム及び方法が、減少されたサイズ及び正確な形状解析測定を提供し得る。このようなシステムは、健康管理専門職によって容易に使用され得る。形状解析システムは、デバイスのサイズ、コスト、及び複雑性が低下し得るように、市販のスマートフォンの1つ又は複数のコンポーネントを含み得る。これらのコンポーネントは、改善されたアライメントを提供するように構成されてもよく、測定を容易にするように、且つ測定精度を改善するためにアライメントを改善するように配列されてもよい。
【0008】
いくつかの実施形態では、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムは、容易に移送可能な小型のデバイスであってもよく、それによってシステムが多くの場所において使用されることが可能となる。モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムは、細隙灯顕微鏡上に取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、形状解析システムは、電池を含み、サイズを減少させ機動性を向上させるために電池によって電力供給されるように構成される。
【0009】
細隙灯顕微鏡に取り付けられた機器のように、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムは、高いz軸精密性でデータをキャプチャすることが可能であってもよく、したがって非常に精密な屈折力計算が可能である。よって、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムの角膜力測定精度は、先行技術のデスクトップに取り付けられた角膜形状解析システムと同等か又はそれよりも良い場合があり、任意の既存の手持ち式又はポータブル角膜形状解析システムよりもはるかに良い場合がある。いくつかの実施形態では、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムは、先行システムと比較してアライメントを著しく改善し得る。
【0010】
いくつかの実施形態では、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システム、照明系、モバイル通信デバイス、及び角膜形状解析光学ハウジング。照明系は、照明パターン(例えば、同心輪紋)を生成し、被検者の角膜からの照明パターンの反射を生成する。モバイル通信デバイスは、同心輪紋などの反射した照明パターンの画像をキャプチャする画像センサを含み、角膜形状解析は、画像に応じて判断され又は計算される。いくつかの実施形態において、照明パターンは、所定の照明パターンであってもよい。角膜形状解析ハウジングは、照明系及びモバイル通信デバイスの両方に連結され、角膜形状解析光学ハウジングは、照明系を支持し、モバイル通信デバイスの画像センサとアライメントする。いくつかの実施形態では、照明系は、照明パターンの中心軸に沿ってアライメントされる。いくつかの実施形態では、角膜形状解析光学ハウジングは、モバイルコンピューティングデバイスの画像センサのセンサ領域を最大限利用するように、及び被検者の角膜と画像センサとの間の光路長を減少させるように、評価されている反射した同心輪紋の画像を拡大するためのケプラー式構成を有する光学系を含む。いくつかの実施形態では、角膜形状解析光学ハウジングは、細隙灯顕微鏡上に取り付けられ得る。
【0011】
いくつかの実施形態では、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムは、照明系、モバイル通信デバイス、及び角膜形状解析光学ハウジングを含み得る。プラチド照明系に対する参照が行われているが、所定のパターンにおける離散光源からの光の離散点、及び直線グリッドなどの他の照明が使用されてもよい。照明系は、照明パターンを生成し、被検者の角膜からの照明パターンの反射を生成する。モバイル通信デバイスは、照明パターンの画像をキャプチャする画像センサを含み得る。いくつかの実施形態では、角膜形状解析光学ハウジングが、2つ以上のミラーを含むか又は収容してもよく、2つ以上のミラーが、反射した照明パターン画像の画像経路内に配置され、モバイル通信デバイスの画像センサの位置の正面に位置する。いくつかの実施形態では、2つ以上のミラーが、2つ以上のミラーのない角膜形状解析光学ハウジングを使用するシステムと比較して、被検者の角膜とモバイル通信デバイスのカメラとの間の距離を減少させ得る。反射ミラーは、形状解析デバイスの全体サイズを減少させ、システムのポータビリティを向上させ得る。いくつかの実施形態では、反射した同心輪紋画像の画像経路内の2つ以上のミラーが、被検者の角膜とモバイル通信デバイスのカメラとの間の距離を165ミリメートル(即ち6.5インチ)未満に減少させ得る。いくつかの実施形態では、反射した同心輪紋画像の画像経路内の2つ以上のミラーが、被検者の角膜とモバイル通信デバイスのカメラとの間の距離を50ミリメートル~165ミリメートル(即ち2~6.5インチ)の間にわたって減少させ得る。いくつかの実施形態では、反射した同心輪紋画像の画像経路内の2つ以上のミラーが、被検者の角膜とモバイル通信デバイスのカメラとの間の距離を165ミリメートル~204ミリメートル(即ち6.5インチ~8インチ)の間にわたって減少させ得る。いくつかの実施形態では、角膜形状解析光学ハウジングは、検査官の目と被検者の目との間の距離を約304~356ミリメートル(即ち12~14インチ)の間に保つための距離を有し得る。いくつかの実施形態では、角膜形状解析光学ハウジングは、検査官の目と被検者の目との間の距離を約254~381ミリメートル(即ち10~15インチ)の間に保つための距離を有し得る。
【0012】
いくつかの実施形態では、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムは、照明系、モバイル通信デバイス、及び角膜形状解析光学ハウジングを含み得る。照明系は、被検者の角膜から反射され得る照明パターンを生成し得る。モバイル通信デバイスは、反射する照明パターンの画像をキャプチャする画像センサを含み得る。いくつかの実施形態では、モバイル通信デバイスに連結される角膜形状解析光学ハウジングの表面は、垂直軸を基準としてチルトされ得る。いくつかの実施形態では、モバイル通信デバイスの表面は、検査官又はユーザによる反射した同心輪紋画像の拡張された視覚を提供するために垂直軸を基準としてチルトされ得る。いくつかの実施形態では、角膜形状解析光学ハウジングの表面は、垂直軸を基準として1~40度の間でチルトされ得る。いくつかの実施形態では、モバイル通信デバイスの表面は、垂直軸を基準として0~40度の間でチルトされ得る。いくつかの実施形態では、角膜形状解析光学ハウジングの表面及び/又はモバイル通信デバイスの表面は、垂直軸を基準として0~10度の間でチルトされ得る。いくつかの実施形態では、使い易さをもたらし、検査されている被検者に与える眼精疲労を少なくするために、照明系及び角膜形状解析システムの光学軸は、水平を基準としてチルトされ得る。いくつかの実施形態では、光学軸は、目から離れて移動して下向きに傾斜されてもよく、モバイル通信デバイスのディスプレイ又はスクリーンは、ユーザによって見られるように上向きに傾斜されてもよい。
【0013】
いくつかの実施形態では、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムは、照明系、モバイル通信デバイス、及び/又は角膜形状解析光学ハウジングを含み得る。照明系は、被検者の角膜から反射され得る照明パターンを生成し得る。モバイル通信デバイスは、反射する照明パターンの画像をキャプチャする画像センサを含み得る。いくつかの実施形態では、角膜形状解析光学ハウジングは、2つ以上のミラーを含むか又は収容してもよく、2つ以上のミラーは、反射した照明パターン画像の画像経路内に位置してもよく、画像の画像経路内の2つ以上のミラーの傾斜角度は、検査官による反射した照明パターン画像の視覚を改善するように、反射している画像が垂直軸を基準として偏位角度だけチルトされることをもたらす。いくつかの実施形態では、反射した照明パターン画像の偏位角度は、0~15度の範囲に及ぶ。いくつかの実施形態では、反射した照明パターン画像の偏位角度は、0~40度の範囲に及ぶ。
【0014】
いくつかの実施形態では、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムは、照明系、モバイル通信デバイス、及び角膜形状解析光学ハウジングを含む。照明系は、被検者の角膜から反射され得る照明パターンを生成し、接眼レンズも含み得る。モバイル通信デバイスは、反射する照明パターンの画像をキャプチャする画像センサを含み得る。いくつかの実施形態では、照明系は、検査されている被検者による、より快適な視覚を提供するために、水平軸を基準として傾斜角度だけ上向きにチルトされ得る。いくつかの実施形態では、照明系及び接眼レンズの傾斜角度は、0~7度の範囲に及ぶ。いくつかの実施形態では、照明系及び/又は接眼レンズの傾斜角度は、0~15度の範囲に及ぶ。
【0015】
いくつかの実施形態では、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムは、照明系、モバイル通信デバイス、及び角膜形状解析光学ハウジングを含む。照明系は、被検者の角膜から反射され得る照明パターンを生成し得る。モバイル通信デバイスは、反射する照明パターンの画像をキャプチャする画像センサを含み得る。いくつかの実施形態では、照明系、角膜形状解析光学ハウジング、及びモバイル通信デバイスが、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムの動作中、被検者の目と検査官の目との間でアライメントの水平面を維持するように配置され得る。いくつかの実施形態では、角膜形状解析光学ハウジングは、細隙灯顕微鏡状に連結され得る。いくつかの実施形態では、角膜形状解析光学ハウジングへの細隙灯顕微鏡の連結は、正確な角膜力を計算する際に+/-0.25ディオプトリ精度をもたらす、+/-100ミクロンのz軸位置決め精度をもたらす。
【0016】
いくつかの実施形態では、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムは、照明系、モバイル通信デバイス、及び角膜形状解析光学ハウジングを含む。照明系は、被検者の角膜から反射され得る照明パターンを生成し得る。モバイル通信デバイスは、反射する同心輪紋の画像をキャプチャする画像センサを含み得る。いくつかの実施形態では、角膜形状解析光学ハウジングは、反射した照明パターン画像の画像経路内に配置される第1のミラー及び第2のミラーを含む。いくつかの実施形態では、第1のミラーは、部分反射、部分透過ミラーであってもよく、固定光源は、第1のミラーの後ろに位置し得る。いくつかの実施形態では、固定光源は、検査されている被検者が固定光源に焦点を合わせることを可能にするために、部分反射、部分透過ミラーの後ろに配置され得る。いくつかの実施形態では、システムは、自動屈折計をさらに含んでもよく、第2のミラーは、部分反射、部分透過ミラーである。いくつかの実施形態では、自動屈折計は、反射した照明パターン画像を分析することによって、被検者における収差を測定するために第2のミラーの後ろに配置され得る。
【0017】
いくつかの実施形態では、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムは、照明系、モバイル通信デバイス、及び角膜形状解析光学ハウジングを含む。照明系は、被検者の角膜から反射され得る照明パターンを生成し得る。モバイル通信デバイスは、反射する照明パターンの画像をキャプチャする画像センサを含み得る。いくつかの実施形態では、照明系は、照明系を形成するプラスチックシリンダの反対側に位置する2つ以上の近接センサを含み得る。いくつかの実施形態では、2つ以上の近接センサは、被検者が検査されているときに信号を生成し得る。いくつかの実施形態では、比較回路は、2つ以上の近接センサから受信される生成された信号の振幅を比較してもよく、1つ又は複数のプロセッサによって実行可能なコンピュータ可読命令は、被検者の左目が検査されているか又は右目が検査されているかを判断するために、生成された近接センサ信号の振幅の比較を受信し得る。
【0018】
いくつかの実施形態では、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムは、照明系、第1のモバイル通信デバイス、及び第1の角膜形状解析光学ハウジングを含む。照明系はまた、被検者の角膜から反射され得る照明パターンを生成し得る。第1のモバイル通信デバイスは、反射した画像パターンの画像をキャプチャする画像センサを含んでもよく、画像センサは、第1のモバイル通信デバイスの背面上の第1の位置に位置している。いくつかの実施形態では、第1の角膜形状解析光学ハウジングは、キャプチャした画像を画像センサの第1の位置の中心軸に反射するように画像経路を生成する2つ以上のミラーを含み得る。いくつかの実施形態では、第2のモバイル通信デバイスは、画像センサを含んでもよく、画像センサは、第2のモバイルコンピューティングデバイスの背面上の第2の位置上の第2の位置に位置している。いくつかの実施形態では、第2の角膜形状解析ハウジングは、キャプチャした画像を第2のモバイル通信デバイスの画像センサの第2の位置の中心軸上に反射するように画像経路を生成する2つ以上のミラーを含む。
【0019】
いくつかの実施形態では、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムは、照明系を含み、照明系は、照明パターンを生成し、被検者の角膜からの照明パターンの反射を生成するように構成され、照明系は、照明パターンの中心軸に沿ってアライメントされる。システムは、モバイル通信デバイスであって、モバイル通信デバイスが、反射した照明パターンの画像をキャプチャする画像センサを含む、モバイル通信デバイスと、照明系に連結され、モバイル通信デバイスに連結される角膜形状解析光学ハウジングであって、角膜形状解析光学ハウジングが、照明系を支持し、モバイル通信デバイスの画像センサとアライメントする、角膜形状解析光学ハウジングと、を含む。いくつかの実施形態では、角膜形状解析光学ハウジングは、画像センサに連結される結像系を含む。いくつかの実施形態では、結像系は、評価されている反射した照明パターンの画像を拡大するため、及び被検者の角膜と画像センサとの間の光路長を減少させるためのケプラー式構成をさらに含む。いくつかの実施形態では、結像系は、2つ以上のミラーを含み、2つ以上のミラーが、反射した照明パターン画像の画像経路内に配置され、モバイル通信デバイスの画像センサの位置の正面に位置する。いくつかの実施形態では、モバイル通信デバイスの表面は、検査官による反射した照明パターン画像の拡張された視覚を提供するために垂直軸を基準としてチルトされる。いくつかの実施形態では、結像系が、2つ以上のミラーを含み、2つ以上のミラーが、垂直軸及び/又は水平軸を基準としてチルトされる、請求項1に記載のモバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システム。いくつかの実施形態では、照明系が、検査されている被検者の目とのアライメントを容易にするために、水平軸を基準として傾斜角度だけ上向きにチルトされる。いくつかの実施形態では、照明系、角膜形状解析光学ハウジング、及びモバイル通信デバイスが、角膜形状解析システムの動作中、被検者と検査官との間でアライメントの水平面を維持するように配置される。いくつかの実施形態では、角膜形状解析ハウジングが、第1のミラー及び第2のミラーをさらに含み、第1のミラー及び第2のミラーが、部分反射ミラーである。いくつかの実施形態では、システムは、2つ以上の近接センサをさらに含み、2つ以上の近接センサが、照明系に連結され、被検者の左目が検査されているか又は右目が検査されているかを判断するために使用される。
【0020】
文献の援用
本明細書において参照され、且つ識別される全ての特許、出願、及び刊行物は、参照によりその全体がここに組み込まれ、出願内の他の場所で参照されている場合であっても参照により完全に組み込まれていると考えられるものとする。
【0021】
図面の簡単な説明
特許又は出願ファイルは、少なくとも1つの図面を含む。
【0022】
例示的実施形態について述べる以下の詳細な説明、及び以下で説明される添付図面を参照することによって、本開示の特徴、利点、及び原理のより良い理解が得られるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1図1は、先行技術による、3つのレイヤを有するスマートフォンクリップオン角膜形状解析デバイスを示す。
図2A図2Aは、いくつかの実施形態による、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムを示す。
図2B図2Bは、いくつかの実施形態による、角膜形状解析システムにおいて使用されるモバイル通信デバイスを示す。
図2C図2Cは、いくつかの実施形態による、角膜形状解析システムにおける角膜形状解析光学ハウジングを示す。
図2D図2Dは、いくつかの実施形態による、2つのミラーを含む光学ベンチ又は角膜形状解析光学ハウジングのブロック図を示す。
図2E図2Eは、いくつかの実施形態による、細隙灯顕微鏡に付着されたモバイルコンピューティングデバイスベースの角膜形状解析システムを示す。
図3A図3Aは、実施形態による、特定角度で配置される2つ以上のミラーを含むモバイルコンピューティングデバイスベースの角膜形状解析システムを示す。
図3B図3Bは、実施形態による、プラチド照明系及び水平軸からのオフセットを示す。
図4A図4Aは、モバイル通信デバイスの背面上の(異なるモバイル通信デバイス構成又は製造業者のための)モバイル通信デバイスカメラの異なる位置を示す。
図4B図4Bは、いくつかの実施形態による、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムにおける2つのミラーの使用、及び2つのミラーのうちの少なくとも1つの調整が、光ビームがモバイル通信デバイスカメラレンズに入る場所のオフセットをどのようにもたらし得るかを示す。
図5図5は、いくつかの実施形態による、1つ又は複数の部分透過/部分反射ミラー及び/又は固視目標を含む角膜形状解析光学ハウジングを示す。
図6A図6Aは、いくつかの実施形態による、組み込みに適した先行技術によるMagellan Mapperのプラチドディスク照明系の写真を示す。
図6B図6Bは、いくつかの実施形態による、組み込みに適した、内側リングが外側リングよりも明るい外観を有するプラチドディスク照明系の写真を示す。
図6C図6Cは、いくつかの実施形態による、ELテープ(例えば、ランベルト放射(Lambertian emittance))を使用するプラチドリングの均一照明を示す。
図7図7は、いくつかの実施形態による、プラチドリング投影上の鼻影の影響を示す。
図8A図8Aは、いくつかの実施形態による、左目が検査されているか又は右目が検査されているかを測定する近接センサを含むプラチド照明系を示す。
図8B図8Bは、いくつかの実施形態による、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムの電子コンポーネントのブロック図を示す。
図8C図8Cは、いくつかの実施形態による、角膜形状解析システムによって右目が検査されているか又は左目が検査されているかを判断する方法を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
詳細な説明
以下の詳細な説明は、本明細書に開示される実施形態に従って本開示に説明される発明の特徴及び利点のより良い理解をもたらす。詳細な説明は、多くの具体的な実施形態を含むが、これらは、単なる例として提供され、本明細書に開示される発明の範囲を限定すると解釈されるべきではない。
【0025】
図2Aは、いくつかの実施形態による、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムを示す。モバイル通信デバイス角膜形状解析システムは、モバイル通信デバイス270及び角膜形状解析光学ハウジング260を含み得る。いくつかの実施形態では、以下に列挙されるコンポーネント(光学コンポーネントとともに)が、角膜形状解析光学ハウジング260内に含まれ得る。いくつかの実施形態では、光学ハウジング260は、1つ又は複数の光学コンポーネント又はアセンブリ(レンズ、ミラー、光学パイプ若しくはチューブ、光源)、1つ又は複数のプロセッサ、通信回路、1つ又は複数のメモリデバイス、1つ又は複数の電源、1つ又は複数のメモリデバイスに記憶され、1つ又は複数のプロセッサにより実行可能なコンピュータ可読命令、細隙灯取り付け支柱266及びパターン(例えば、プラチドリング)照明系267を含む取り付けアセンブリ265を含んでもよく、又は光学ハウジング260内に包含していてもよい。モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムは、角膜の角膜計画像を記録し、専用ソフトウェア(以下、角膜形状解析ソフトウェアと呼ばれる)を含む。いくつかの実施形態では、角膜形状解析ソフトウェアは、角膜計画像をデジタル処理し、表示し、記憶する。角膜計画像は、角膜の形状解析マップを生成又は製作するために使用される。いくつかの実施形態では、形状解析マップは、測色スケールを用いて曲率をハイライトすることによって角膜の表面を表す。即ち、ある色が、表面の曲率半径の値の定められた間隔に対応する。
【0026】
角膜画像を取得するために、患者は、モバイルコンピューティングデバイスベースの角膜形状解析システムが取り付けられた細隙灯顕微鏡の顎及び額当てに対して彼/彼女の顎及び額を楽に置くように求められ、発光目標がプラチドリングの最も内側の光のリングの中心になるようにそれを観測するように求められる。オペレータは、患者がX、Y、及びZ軸に沿ってアライメントされることを認識するまで、角膜計を移動させる。この状況では、Xは水平軸、Yは垂直軸、Zはカメラの正しいフォーカルプレーンから角膜頂点への距離である。いくつかの実施形態において、オペレータは、ジョイスティックボタンを押し、モバイルコンピューティングデバイスカメラが角膜画像を取得する。角膜画像は、角膜形状解析アプリケーションソフトウェアを実行するモバイルコンピューティングデバイスのスクリーン上に表示される。いくつかの実施形態では、角膜形状解析システムソフトウェアは、角膜のビデオ画像を処理して、データファイルを生成する。いくつかの実施形態では、データファイル及びプラチドリング画像は、次いで、クラウドベースサーバに安全にアップロードされる。クラウドベースサーバは、HIPAA及びGDRP準拠である。モバイルコンピューティングデバイスベースの角膜形状解析システムのいくつかの実施形態では、検査官又はユーザの目が、水平面(若しくは+/-10度の範囲内)又は目線又は患者若しくは被検者(図2Aの参照番号256によって示される)にあってもよい。いくつかの実施形態では、モバイル通信デバイスは、検査官又はユーザによる使い易さを可能にするために垂直軸を基準としてわずかにチルトされ得る。参照番号292は、モバイル通信デバイスの表面をチルトすることを示している。図2Aでは、参照番号293が、水平目線256とモバイル通信デバイスのチルト292との間の角度を示している。いくつかの実施形態では、照明系の光学軸は、水平軸を基準として下向きにチルトされ得る。いくつかの実施形態では、水平軸が、参照番号291によって示され得る。これは、検査されている被検者にとってより快適な位置をもたらし得る。図2Aでは、参照番号290が、水平目線256と照明系の光学軸291との間の角度を示している。
【0027】
スマートフォン、携帯電話、モバイルコンピューティングデバイス、ポータブルコンピューティングデバイス、モバイル通信デバイス、及びポータブル通信デバイスという用語は、明細書を通して相互に交換可能に使用され得る。例えば、モバイル通信デバイス(及び上述した他のデバイス)は、1つ若しくは複数のプロセッサ、1つ若しくは複数のメモリデバイス、通信回路(有線若しくは無線通信送受信機など)、ディスプレイ若しくはスクリーン、電源、電源インタフェース、1つ若しくは複数のセンサアセンブリ、及び/又は1つ若しくは複数の画像センサを含むデバイス又は装置を指してもよい。いくつかの実施形態では、1つ又は複数の画像センサは、1つ又は複数のカメラ、CCDアレイ、又は類似のデバイスであってもよい。モバイル通信デバイスは、本明細書で説明されるようなある特徴又は機能を実行するために1つ又は複数のプロセッサによって実行可能な、1つ又は複数のメモリデバイスに記憶されたコンピュータ可読命令も含み得る。
【0028】
図2Bは、いくつかの実施形態による、角膜形状解析システムにおいて使用されるモバイル通信デバイスを示す。いくつかの実施形態では、モバイル通信デバイス270は、1つ若しくは複数のディスプレイ若しくはスクリーン271、1つ若しくは複数のメモリデバイス272、1つ若しくは複数のプロセッサ274、1つ若しくは複数の通信送受信機などの通信回路275、1つ若しくは複数の電源276、1つ若しくは複数の電源インタフェース277、1つ若しくは複数のセンサアセンブリ279、及び/又は1つ若しくは複数のカメラ278を含み得る。いくつかの実施形態では、1つ又は複数のプロセッサ274によって実行可能なコンピュータ可読命令273は、患者又は被検者とインタフェースするため及び患者又は被検者を検査するために検査官によって使用される、角膜形状解析アプリケーションソフトウェア(及びそれに含まれる特徴)を生成し動作させる。いくつかの実施形態では、1つ又は複数のプロセッサ274によって実行可能なコンピュータ可読命令273は、角膜形状解析光学ハウジング260内のコンポーネント及びアセンブリだけでなく、モバイル通信デバイス270のコンポーネント及びアセンブリとインタフェースする。いくつかの実施形態では、1つ又は複数のディスプレイ又はスクリーン271は、それに関連付けられた角膜画像及び他の画像を、角膜形状解析アプリケーションソフトウェアのための入力スクリーンと共に提示する。いくつかの実施形態では、1つ又は複数のディスプレイスクリーン271は、タッチスクリーン(スタイラスから、スクリーンキーボード上、などの入力を受信する)を含んでもよく、同様に他の入力デバイスからの入力を受信する。いくつかの実施形態では、1つ又は複数のメモリデバイス272は、上述したコンピュータ可読命令273、モバイル通信デバイス270用のオペレーティングシステムソフトウェア、及び/又はモバイル通信デバイス270用のパラメータ若しくは設定を記憶し得る。いくつかの実施形態では、1つ又は複数のプロセッサ274は、モバイルデバイスプロセッサ及び/又はコントローラであってもよく、1つ若しくは複数のメモリデバイス272、1つ若しくは複数のディスプレイ271、通信回路275、1つ若しくは複数の電源276、電源インタフェース277、1つ若しくは複数のセンサアセンブリ279、及び/又は1つ若しくは複数の画像センサ若しくはカメラ278に連結されてもよい。いくつかの実施形態では、通信回路275は、1つ若しくは複数の無線通信送受信機及び/又は1つ若しくは複数の有線通信送受信機を含み得る。いくつかの実施形態では、1つ又は複数の無線通信送受信機は、1つ若しくは複数のパーソナルエリアネットワーク(PAN)送受信機(例えば、Bluetooth、Bluetooth Low Energy、Zigbee送受信機)、無線LAN(例えば、Wi-Fi及び/又は802.11送受信機)、及び/又はセルラ送受信機(例えば、3G、4G、及び/又は5Gベースの送受信機)を含み得る。いくつかの実施形態では、通信回路275は、モバイル通信デバイス270が、角膜形状解析光学ハウジング260と通信し、角膜形状解析光学ハウジング260に送信し、及び/又は角膜形状解析光学ハウジング260から情報を受信することを可能にし得る。さらに、通信回路275は、モバイル通信デバイス270が、検査官のオフィス内の他のコンピューティングデバイス及び/又はリモートコンピューティングデバイス若しくはサーバ(例えば、クラウドベースサーバ)などの、外部コンピューティングデバイスと通信することを可能にし得る。いくつかの実施形態では、1つ又は複数の電源276は、1つ又は複数の充電式電池であってもよい。実施形態では、電源インタフェース277は、1つ又は複数の電源276に連結され得る。実施形態では、電源インタフェース277は、電源に電力を提供するUSBインタフェース、及び外部電源(例えば、ACアダプタ、コンピューティングデバイスなど)からの有線通信インタフェースであってもよい。いくつかの実施形態では、モバイル通信デバイス275は、1つ又は複数のセンサアセンブリ279を含み得る。実施形態では、1つ又は複数のセンサアセンブリが、GPSセンサ、1つ若しくは複数の加速度計、及び/又は1つ若しくは複数のジャイロスコープを含んでもよい。いくつかの実施形態では、モバイル通信デバイス270は、1つ又は複数のカメラ又は画像センサ278を含み得る。実施形態では、1つ又は複数のカメラ又は画像センサ278は、患者の角膜の反射した画像をキャプチャしてもよく、キャプチャされた角膜画像は、1つ又は複数のプロセッサ274を用いて、モバイル通信デバイス270の1つ又は複数のディスプレイ271に通信されてもよい。
【0029】
図2Cは、いくつかの実施形態による、角膜形状解析システムにおける角膜形状解析光学ハウジング260を示す。いくつかの実施形態では、角膜形状解析ハウジング260は、取り付けアセンブリ265、通信回路262、1つ若しくは複数の電源261、1つ若しくは複数のセンサアレイ263、1つ若しくは複数の光源265、1つ若しくは複数のメモリデバイス269、1つ若しくは複数のプロセッサ268、照明系267(例えば、プラチド照明系)、接眼レンズ258、及び/又は光学アセンブリ264(例えば、1つ若しくは複数のミラー、レンズ及び/又はレンズ鏡筒)を含み得る。いくつかの実施形態では、コンピュータ可読命令259は、1つ又は複数のメモリデバイス269に記憶されてもよく、角膜形状解析ハウジング260内のコンポーネント又はアセンブリの動作を制御するように1つ又は複数のプロセッサ268によって実行可能であってもよい。いくつかの実施形態では、取り付けアセンブリ265は、角膜形状解析光学ハウジング260を別のデバイス(例えば、細隙灯顕微鏡)に接続又は連結するために使用され得る。いくつかの実施形態では、取り付けアセンブリは、位置決めピン又は取り付け支柱266を介して細隙灯顕微鏡に接続され得る。いくつかの実施形態では、位置決めは、スリットビーム照明系の回転軸と同心の穴及び双眼顕微鏡の旋回点に置かれ得る。いくつかの実施形態では、細隙灯は、また、被検者の頭を安定させる助けとなる顎当て及び額当てを取り入れてもよく、それによって検査中に必要とされる光学ヘッドの動きを最小化させる。
【0030】
いくつかの実施形態では、角膜形状解析光学ハウジング260は、通信回路262を含んでもよく、通信回路262は、無線通信送受信機及び/又は有線通信送受信機を含み得る。いくつかの実施形態では、無線通信送受信機は、PAN送受信機(Bluetooth、BLE、Zigbee)及び/又は無線LAN送受信機(例えば、Wi-Fi若しくは802.11送受信機)を含み得る。いくつかの実施形態では、角膜形状解析光学ハウジング260は、1つ又は複数のセンサアセンブリ263を含んでもよく、センサアセンブリ263は、近接センサを含んでもよい。いくつかの実施形態では、角膜形状解析光学ハウジングは、接眼レンズ258を含み得る。いくつかの実施形態では、検査の被検者は、検査を開始するために、接眼レンズ258に被検者の目の1つを置いてもよい。いくつかの実施形態では、角膜形状解析光学ハウジング260は、1つ又は複数の光源265を含み得る。いくつかの実施形態では、1つ又は複数の光源265は、固定ビームを生成し得る固定光源を含み得る。いくつかの実施形態では、検査されている被検者又は患者は、固定ビーム上に視線を集中させ、又は固定ビームに注目し得る。いくつかの実施形態では、角膜形状解析光学ハウジングは、プラチドリングを照明するプラチド照明系などの照明系267を含み得る。いくつかの実施形態では、プラチドリングは、被検者又は患者の角膜から反射される。本開示は、プラチドリング、及びしたがってプラチド照明系を使用することに言及するが、角膜形状解析を分析する際に使用されるために、他のパターンが使用されてもよく、患者の角膜から反射されてもよい。いくつかの実施形態では、照明系は、照明パターンを生成し得る。
【0031】
いくつかの実施形態では、角膜形状解析光学ハウジング260は、光学サブアセンブリ又は光学系264を含み得る。いくつかの実施形態では、光学サブアセンブリ又はシステム264は、モバイル通信デバイス270内の1つ又は複数のカメラ又は画像センサに角膜画像及び/又はプラチドリング画像を送信又は反射し得る。いくつかの実施形態では、光学サブアセンブリ又は光学系264は、1つ若しくは複数のミラー、1つ若しくは複数のレンズ、及び/又は1つ若しくは複数のレンズ鏡筒を含み得る。
【0032】
モバイル通信デバイス光学系は、対物レンズであってもよく、1つの側にコリメート(又は略コリメート)光を、別の側に画像を有する。モバイル通信デバイスは、iPhone(登録商標)、Android(登録商標)フォン、Windows(登録商標)フォン、又は他の類似デバイスの1つ又は複数のコンポーネントを含み得る。モバイル通信デバイス光学系は、短焦点距離(約6.6ミリメートル)を有し得る。この明細書の目的上、光学系の開口絞りは、軸上又は軸外光線束の直径を制限する開口であり、系の瞳は、開口絞りの画像である。系(モバイルコンピューティングデバイスなど)の入射瞳は、(センサ側からではなく)対象側から系内を見ている観測者によって見られる開口絞りの画像である。入射瞳を定義すると、光学系のセンサ側から見られる射出瞳、即ち開口絞りの画像を定義することも可能である。2つの瞳は、開口絞りの両方の画像であり、その結果、それらは互いの画像である。
【0033】
実施形態では、プラチドアセンブリのマイヤー(mire)が、モバイル通信デバイスのセンサ(例えば、画像センサ)に結像され得るように、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムは、モバイル通信デバイスへの「アドオン」であってもよい。実施形態では、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムは、正確な視野が得られ得るように、及び角膜画像が問題の視野よりも許容可能なほどシャープであるように、モバイル通信デバイスに「合うように」又はモバイル通信デバイスと連携するように設計され得る。したがって、モバイル通信デバイスレンズ及びモバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムはそれぞれ、モバイル通信デバイスの画像センサにマイヤーを結像する光学系全体のサブシステムであってもよい。
【0034】
2つのサブシステム(例えば、モバイル通信デバイスレンズ及びモバイル通信デバイスベースの角膜形状解析光学系)がうまく連携するために、複数の鍵となる要件、(a)視準、(b)視野、(c)瞳孔マッチング、及び/又は(d)収差補正が満たされる必要があり得る。モバイル通信デバイスは、コリメートされた、又はコリメートされているのに近い光を受信するように設計されているため、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムは、モバイル通信デバイスからすぐ上流の空間内でコリメートされた(又はそれに近い)光を提供し得る。実施形態では、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムの対象(例えば、プラチドアセンブリのマイヤー)が、無限遠ではなくモバイル通信デバイスから有限距離にあるため、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムは、機能的には有限視野にわたって動作するコリメータとして見られ得る。実施形態では、マイヤーは、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析器においてテスト対象のうちの1つとして定義され得る。角膜面上で反射されるその画像(マイヤーとも呼ばれる)は、角膜の曲率半径を判断するために測定され得る。いくつかの実施形態では、プラチドアセンブリ又はプラチド照明系が、一連の光の同心輪紋を被検者の目の前部角膜面上に投影し得る。光学設計の観点から、コリメータは、例えば、コリメートされる空間から、この場合プラチドアセンブリ(例えば、プラチドコーンなど)のマイヤーに位置する画像に向かって、逆方向にレイトレースされ得る。いくつかの実施形態において、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムが、1つの側にコリメートされた光を、他の側に画像(又はレイトレースの方向によっては、対象)を有することは注目に値する。述べたように、この明細書は、具体的には同心輪紋を生成するプラチド照明系に言及し得るが、本明細書に説明される主題は、他の照明パターンを生成する他の照明系にも適用する。
【0035】
いくつかの実施形態では、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムの別の要件は、要求される視野(FOV)が、角膜画像のいかなる重要な部分も遮られることなくカバーされ得るということである。これは、被検者の角膜における反射を有する(2つの折り畳みミラーを除く)軸上光学系であり得るため、いくらかの少量の中心オブスキュレーションが回避できない。この少量の中心オブスキュレーションは、角膜形状解析が測定できない角膜上の小領域をもたらす。中心角膜の測定不可能な領域の直径が最小化されるということが、任意のモバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムの重要な特徴である。測定不可能な領域のサイズの最小化は、角膜内に反射されると見られる最も内側のリングの直径が可能な限り小さくなり得るように、プラチドアセンブリ(例えば、プラチドコーン)内の穴のサイズが最小化されることを必要とし得る。穴の直径の最小化は、実際には、瞳(開口絞りの画像)が穴に位置することを必要とし得る。これが行われる場合、様々なマイヤー位置についての様々なビームが、全てこの位置で互いに交差する。この位置で交差することによって、様々なマイヤー位置についての様々なビームが、同一の物理空間を集合的に共有し得る。即ち、穴は、単一のマイヤー位置から単一ビームを通過するのに十分な大きさにサイズ調整されるだけでよく、結果として、マイヤー位置の全てからのビーム全てが、同じ穴を通過し得る。
【0036】
2つの光学サブシステムが連携するために、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムの瞳は、モバイル通信デバイスの入射瞳、又はその近くに位置するべきである。これは、上記説明に類似の理由からである。モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムから出るビームが、全てモバイル通信デバイスに入る場合、且つ(光収集効率の理由から)ビームが全て最大可能直径である場合、ビームは全て、モバイル通信デバイスの入射瞳と同一の直径であるべきであり、それらが全て空間内のその同じ位置を共有するように、ビームは全てその位置で互いに交差しなければならない。ビームが空間内の同じ位置を共有しなかった場合、変位したビームは、入射瞳の直径が拡大されることを必要とする。それが可能でないため、結果は、ビームがモバイル通信デバイスの開口絞りによって部分的又は完全にブロックされるということになる。
【0037】
したがって、上記2つの段落で説明したように、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムは、プラチドアセンブリ(例えば、プラチドコーン、ディスク、パラボラ、又はシリンダ)の穴に瞳を有し、且つモバイル通信デバイスレンズに瞳を有する必要があり得る。この問題に対する簡単な、追加の光学系のない解決策は、プラチドアセンブリ(例えば、プラチドコーン)内の穴に直接モバイル通信デバイスカメラ(又は画像センサ)を置くことであってもよい。これは、簡単な解決策であるが、この解決策は、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムの視野の要件を満たさない。具体的には、モバイル通信デバイスレンズ(例えば、いわゆる「望遠」レンズでも)は、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムにおいて所望されるよりも広い視野をカバーするように設計されている。その結果、この簡単な解決策が採用された場合、目(例えば、角膜及び周囲の領域)の直接画像が、モバイル通信デバイスセンサの中心付近の小領域を占め、角膜において反射されるマイヤー像が、さらに小さな領域を占めることとなる。マイヤー像は、極めて細く、モバイル通信デバイスの画素による不十分サンプリングという結果となる。
【0038】
追加の光学系のない解決策について上述された問題を回避するために、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムは、画像を拡大するために(即ち、より小さな視野をモバイル通信デバイスの画像センサにマッピングするために)追加の光学系を用いて設計され又は構成され得る。したがって、ここまで説明されたモバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システム要件は、(1)対象、プラチドアセンブリ(例えば、プラチドコーン)のマイヤーが、別のシステム(この場合、その対象が無限遠に位置することを予期するモバイル通信デバイスの光学系)によって見られるためにコリメートされ得る(例えば、無限大に結像され得る)こと、(2)モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムが、第2の光学系、モバイル通信デバイスの入射瞳に位置する射出瞳を有し得ること、及び(3)モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムが、この場合プラチドアセンブリ(例えば、プラチドコーン)又は照明系内の穴又は穴付近に位置する、瞳の実像を有し得ること、であってもよい。
【0039】
これらの要件は、外科又は歯科のルーペのものと類似である。このような拡大系は、「ケプラー(Keplerian)」及び「ガリレオ(Galilean)」形式又は構成の両方に存在する。ケプラー式及びガリレオ式ルーペについての名称は、類似の望遠鏡設計の名称から派生している。外科用ルーペと望遠鏡との間の主な差異は、望遠鏡が無限遠に位置する対象を有すると理解され、外科用ルーペは、有限距離、典型的には1メートル未満にある対象のために設計されているということである。望遠鏡及びルーペの両方について、「ケプラー」設計形式又は「ケプラー式構成」は、正のパワーを有する2つのレンズ又はレンズのグループ、及びそれらの間の内部像を含み得る。「ガリレオ」形式又は構成は、正のパワーを含む1つのレンズ又はレンズのグループ、及び負のパワーを有する別のレンズ又はレンズのグループを含み、内部像を有しない。これらの2つの設計形式又は構成のうち、ケプラー設計形式又は構成のみが、実射出瞳を有する。ガリレオ設計形式又は構成は、典型的に、前レンズグループに位置する開口絞りを有し、系の最後のレンズの後にはこの絞りの画像(射出瞳)が形成されない。(「オペラグラス」は、ガリレオ式望遠鏡の一例である)セカンダリ結像系の入射瞳-オペラグラスの場合は目の瞳孔-に形成される現射出瞳がないことの結果として、視野が、ケプラー設計形式又は構成で利用可能であるものの一部分に制限される。同じガリレオ式システムの代替の分析が可能であり、目の瞳孔は、ガリレオ式システムの「開口絞り」であると考えられ得る。この場合、この絞りの画像(瞳孔)は前レンズにおいて形成されず、前レンズの外径によって視野が制限される。したがって、結果は同じである。
【0040】
2つの正のレンズグループ及び内部像を有するおかげで、ケプラー設計形式又はケプラー式構成(例えば、ケプラー式ルーペの光学系)を含む光学系は、開口絞りの実像を生成する。望遠鏡では、1つの瞳が目にあり、他の瞳は、前レンズグループにある(これらのうちの1つが開口絞りであり、それ以外がその像であると考えられ得る)。どちらにしても、目の瞳孔が、前レンズグループに結像され、前レンズグループの直径が、システムの視野を制限しない。
【0041】
多くの視覚的拡大適用例について、ガリレオ設計形式又は構成は、「正立」像を提供する利点を有する。ケプラー設計形式又は構成は、例えばプリズム系を用いて像が再度反転されない限り、「倒立」像を提供する。最も市販されている双眼鏡は、2つの目のチャネルのそれぞれにおいて対物レンズと接眼レンズとの間に位置する画像倒立プリズムを有するケプラー設計形式又は構成のものである。同様に、ケプラー式ルーペは、2つの目のためのアセンブリのそれぞれに画像倒立プリズムを組み込んでいる。
【0042】
モバイルコンピューティングデバイスベースの角膜形状解析システムの適用については、画像はデジタル画像センサによって収集され、ユーザに表示される前に電子的に「倒立され」得るため、「正立」像を提供する必要はない。この理由から、角膜形状解析システムにおいてケプラー設計形式又はケプラー式構成を含む光学系を用いることに対する欠点はない。
【0043】
本発明のモバイルコンピューティングデバイスベースの角膜形状解析システムは、プラチドアセンブリ(例えば、プラチドコーン)内の穴に開口絞りが位置し、モバイル通信デバイスの瞳(例えば、モバイル通信デバイスの画像センサ)にその開口絞りの像が位置する、ケプラー式ルーペであると最も正確に説明される。ケプラー式ルーペが使用され得るが、ケプラー設計形式又はケプラー式構成を含む他の光学系も使用され得る。したがって、明細書の残りの部分では、本明細書に説明される光学系をケプラー設計形式又はケプラー式構成を含む光学系として言及し得る。このケプラー式構成又は設計形式では、開口絞り(プラチドアセンブリ(例えば、プラチドコーン)内の穴)が、わずかに大き過ぎ、その結果、モバイルコンピューティングデバイス端(モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムの射出瞳)におけるその像も同様にやや大き過ぎ、したがってモバイル通信デバイスの入射瞳がやや一杯になり過ぎ、結果としてモバイル通信デバイスの入射瞳が、常にその最大直径まで使用される。このわずかに大き過ぎることが、また、モバイル通信デバイスの瞳の長手方向位置におけるわずかな誤差までシステムの感度を減じる。
【0044】
モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムの設計において、プラチドアセンブリ(例えば、プラチドコーン)(又は照明系)の瞳におけるビームサイズは、2つの相反する目標の間のトレードオフとして判断され得る。第1の目標は、前述したように、角膜表面の測定不可能な領域を最小化するようにプラチドアセンブリ(例えば、プラチドコーン)の穴を小さくする要望であった。第2の目標は、モバイルコンピューティングデバイスベースの角膜形状解析システムと目の端の視野のラグランジュ不変量(Lagrange Invariant)に関する。ラグランジュ不変量は、モバイルコンピューティングデバイスにおける半画角とモバイルコンピューティングデバイスの入射瞳の半径との積である。システム全体のラグランジュ不変量は、モバイルコンピューティングデバイスによって課される制限を超えることはなく、可能であれば最大のラグランジュ不変量が使用されることが望ましい。モバイルコンピューティングベースの角膜形状解析システムの目の端において、ラグランジュ不変量は、目の直視の半画角及びプラチドアセンブリ(例えば、プラチドコーン)穴内の穴におけるビーム直径の半径によって判断される。このモバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムについて、目の直視の半画角が適切であると判定された解決策が見つけられ、プラチドアセンブリ(例えば、プラチドコーン)穴における必要なビームサイズは、最大許容穴サイズよりもわずかに小さかった。この最大許容穴サイズは、角膜の測定不可能領域の最大許容直径を考慮に入れて判断された。
【0045】
プラチドアセンブリ(例えば、プラチドコーン)(照明系)自体の形状は、目の端の開口が特定の直径よりも大きくないように選択された。この端における好適な外径は、鼻が最も周辺のプラチドマイヤーも妨害しないように、検査されている目の正面においてフィットし、且つ鼻の内側にフィットするのみ十分に小さい。この条件が満たされない場合、反射した像は、図7において識別される「鼻影」というものによって特徴付けられる。これは、先行技術を構成する大抵の既存の市販角膜形状解析システムの、小さいが些細ではない設計の欠点である。同時に、(向きが接している)マイヤーが過剰に不鮮明でないように、半径方向の不鮮明が最小化されることが望ましかった。光学設計の言葉を借りて言うと、この要件は、接線領域の曲率がプラチドアセンブリ(例えば、プラチドコーン)の形状に合致されることである。プラチドアセンブリ(例えば、プラチドコーン)の形状は自由に選択可能でなかったため、接線領域の曲率は、レンズグループのうちの1つにおいて非球面レンズを用いて調整された。より具体的には、それは、非球面にされたプラチドアセンブリ(例えば、プラチドコーン)の穴から離れて位置するグループ内のレンズのうちの1つであった。プラチドアセンブリ(例えば、プラチドコーン)穴内の穴付近の要素のうちの1つを非球面にすることは、球面収差を制御する助けとなるが、接線領域の曲率に対してわずかな補正を行う。したがって、上述したモバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムは、ケプラー式構成又は設計形式(ケプラー式ルーペ光学系など)を含む光学系を用いた新規な光学縦列を有し、したがって任意の他の角膜形状解析システムとは異なる。
【0046】
実施形態では、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムは、標準的な細隙灯顕微鏡上に取り付けられ、及び/又は細隙灯顕微鏡により搬送され得る。いくつかの実施形態では、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムは、細隙灯顕微鏡の取り付け支柱に接続又は連結され得る。いくつかの実施形態では、光学系は、標準的な細隙灯顕微鏡上に取り付けられ、且つ細隙灯顕微鏡によって搬送されるように意図され得るため、空間の制約は、ケプラー式構成又は設計形式を含む光学系の前レンズ及び後レンズの間の距離が減少されることを必要とし得る。細隙灯顕微鏡は、世界中のアイケア専門職のオフィスにおいて汎用的に採用されている。全てのアイケア専門職が、その使用において訓練されている。実施形態では、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムを細隙灯顕微鏡上に取り付けることの利点は、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムを検査されている目に対して細かく調整し、位置決めするために、細隙灯のジョイスティックが使用され得るということであり得る。実施形態では、焦点距離又は「z軸」が著しく重要なものであり、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析機器が再現性のある精度を有するために正確に指定される必要があり得る。実施形態では、位置決め精度の許容誤差は、典型的には、+/-0.25Dパワー精度を達成するために、z軸に沿って+/-100ミクロンである。対称的に、従来の手持ち式角膜形状解析システムは、特定の許容誤差の範囲内で機器を調整すること及び/又は保持することが困難であるために、この精度を達成しない場合がある。したがって、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムを細隙灯顕微鏡上に「ピギーバックすること」及び/又は取り付けることの利点は、アイケア専門職により共通に使用する光学機器を包括的に利用しつつ、取り付けによって精細な位置決め精度が提供されることである。
【0047】
いくつかの実施形態では、ケプラー式構成又は設計形式を有する光学系を含むモバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムは、検査官と被検者との間の距離を減少させるために、(例えば、ミラーを使用して)光学系又は光学ハウジングを通過する画像ビームの折り返しを必要とし得る。ケプラー式構成又は設計形式を含む光学系又は光学ハウジングを組み込んでいる任意の結像系は、同一又は類似の倍率のガリレオ式ルーペ光学系を組み込んだ結像系の長さと比較して、モバイル通信デバイスのカメラ(又は画像センサ)の結像レンズと対物レンズとの間により大きな距離が存在することを必要とし得る。いくつかの例示的実施形態では、小さな直径の対象(例えば、人間の角膜)を結像するための光学系を最適化するために、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析の結像系(例えば、ケプラー式ルーペなどのケプラー式構成又は設計形式を有する光学系を含む、光学ベンチ又は角膜形状解析光学ハウジング)は、前レンズと後レンズとの間に約125ミリメートルの合計距離を有し得る。いくつかの実施形態では、ケプラー式構成又は設計形式を含む光学系を使用するモバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムは、モバイル通信デバイスカメラの入口からプラチド照明系の外端まで約199ミリメートル(即ち7.8インチ)の距離を含み得る。この例示的実施形態では、これらの2つの測定値は、画像ビームを曲げるためのミラーを使用しないモバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムについてである。
【0048】
いくつかの実施形態では、検査官が細隙灯顕微鏡ユニットを使用しているときに、目の検査官の頭の位置が被検者の頭の位置に対して同じ高さ又は類似の高さであることが有利であり得るため、細隙灯顕微鏡上に存在する、及び/又は取り付けられたモバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムを有することによって、追加の制約が発生する。正常な細隙灯の動作中に細隙灯顕微鏡を使用するとき、検査官は、検査の被検者から約12~14インチ離れている。モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムが、細隙灯顕微鏡の上に取り付けられており、比較的長い望遠鏡の光学系(例えば、画像ビームを折り返すためのミラーを使用しないケプラー設計形式又はケプラー式構成を含む光学系など)を使用している場合、これは、検査官が検査の被検者から著しく遠くに離れるという結果をもたらし得る。例えば、(ミラーを使用しない)ケプラー設計形式を含む光学系は、延長された距離(例えば、上述した7.8インチの距離など)を有し得る。したがって、ケプラー設計形式又は構成を含む光学系の使用は、検査官が検査の被検者から約508ミリメートル即ち20インチ離れるという結果(これは、検査官が細隙灯顕微鏡を使用しているときの304~356ミリメートル(即ち12~14インチ)の通常距離よりも離れている)をもたらす。このような実施は、検査官の細隙灯顕微鏡の以前の使用に起因して、検査官には望ましくなく、心地の悪いものである。したがって、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムを使用するときの検査官と被検者との間の距離を短縮するために、反射した画像ビームの経路内にミラーを含むことが有益である。いくつかの実施形態では、反射した同心輪紋画像の画像経路内の2つ以上のミラーが、被検者の角膜とモバイル通信デバイスのカメラとの間の距離を50ミリメートル~165ミリメートル(即ち2~6.5インチ)の間にわたって減少させ得る。いくつかの実施形態では、反射した同心輪紋画像の画像経路内の2つ以上のミラーが、被検者の角膜とモバイル通信デバイスのカメラとの間の距離を165ミリメートル~204ミリメートル(即ち6.5インチ~8インチ)の間にわたって減少させ得る。いくつかの実施形態では、角膜形状解析光学ハウジングは、検査官の目と被検者の目との間の距離を約304~356ミリメートル(即ち12~14インチ)の間に保つための距離を有し得る。いくつかの実施形態では、角膜形状解析光学ハウジングは、検査官の目と被検者の目との間の距離を約254~381ミリメートル(即ち10~15インチ)の間に保つための距離を有し得る。
【0049】
いくつかの実施形態では、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムは、2つ以上のミラーを使用して、画像ビーム経路を折り返してもよく、それによって、モバイルコンピューティングデバイスベースの角膜形状解析システムの前レンズと後レンズとの間の全体距離を短縮し得る。図2Dは、いくつかの実施形態による、2つのミラーに連結される光学ベンチ又は角膜形状解析光学ハウジングのブロック図を示す。いくつかの実施形態では、第1のミラー220は、第1の位置に位置してもよく、第2のミラー225が、画像ビーム経路を折り返すために第2の位置に位置してもよい。画像ビーム経路は、図2Dにおいて矢印及び参照番号210によって示される。いくつかの実施形態では、例えば、画像ビーム経路を折り返すための2つ以上のミラー(例えば、ミラー220及び/又は225)の使用が、モバイル通信デバイスカメラ(又は画像センサ)の入射瞳と角膜頂点との間の全体距離を減少させる。いくつかの実施形態では、例えば、モバイル通信デバイスカメラの入射瞳と角膜頂点との間の距離は、約154ミリメートル(即ち6.1インチ)まで減少されてもよく、それは、199ミリメートル(即ち7.8インチ)から約45ミリメートル(即ち1.7インチ)の減少である。いくつかの実施形態では、2つ以上のミラーの組み込みは、開示されたモバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムに固有であってもよく、任意の先行角膜形状解析デバイスには存在しない。
【0050】
図2Dは、実施形態による、2つ以上のミラーを含むモバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムを示す。図2Dにおいて、参照番号205は、被検者の角膜を示し得る。実施形態では、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムは、プラチド照明系210、光学ベンチ若しくは角膜形状解析ハウジング215、及び/又はモバイル通信デバイス230を含み得る。実施形態では、プラチド照明系は、ディスク形状系、コーン形状(又は円錐)系、パラボラ形状系、又は非球面形状系であってもよい。実施形態では、光学ベンチ又は角膜形状解析光学ハウジング215は、第1のミラー220及び第2のミラー225に連結され得る。実施形態では、太破線210は、角膜形状解析光学ハウジング又は光学ベンチ215を通過するときの、被検者の角膜画像の反射した画像経路を示し得る。例えば、画像経路210は、光学ベンチ又は光学ハウジング215に入ってもよく、第1のミラー220によって第2のミラー225に反射されてもよく、光学ベンチ又は角膜形状形態光学ハウジング215を出てモバイル通信デバイスカメラ又は画像センサレンズ240に入ってもよい。被検者の角膜画像の投影された又は反射した画像を折り返すこと(例えば、角膜形状解析光学ベンチ215内の角度で設定されるミラーを通過すること)によって、モバイル通信デバイスカメラ又は画像センサレンズ240と角膜頂点との間の全体距離が、短縮又は減少され得る。実施形態では、光学ベンチ又は光学ハウジング215は、第1のレンズ231、第2のレンズ232、及び/又は第3のレンズ233をさらに含み得る。
【0051】
2つのミラーが、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システム内で使用され得るが、代替実施形態では、ケプラー設計形式又は構成を含む光学系を有するモバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムは、2つより多くのミラー(例えば、3つのミラー、4つのミラーなど)も含んでもよい。追加の代替実施形態において、ケプラー設計形式又は構成を含む光学系を有するモバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムは、投影された画像ビームをモバイル通信デバイスカメラ又は画像センサへ折り返す1つのミラーを含み得る。さらに、他の実施形態では、光学系はプリズムを含んでもよく、プリズムは、モバイル通信デバイスカメラ又は画像センサの瞳に投影された画像ビームを折り返し、方向付けるために使用される、1つ又は複数の内面反射面を有する。
【0052】
図2Aは、実施形態による、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムも示す。実施形態では、追加の設計考察は、モバイル通信デバイスのディスプレイ上の被検者の角膜画像(例えば、反射した画像)が、検査官と検査の被検者(又は患者)を接続する水平線と垂直方向にアライメントされているということであり得る。これに関連する映画監督及び撮影監督によって使用される専門用語は、「目線」と呼ばれ得る。それは、シーン内の2人の俳優の目を接続する想像上の線である。角膜形状解析システムでは、検査官と被検者との間の「目線」は、従来水平平面内にある。「目線」は、検査官の目が検査されている被検者の目と平面内においてアライメントされるべきである条件をいう。図2Aは、検査官と検査の被検者との間の水平な目線256を示す。目線256が検査官と被検者との間の水平面に維持され得るモバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムにおいて、検査官は、検査官と被検者である患者を接続する水平の通視線に対して1つの側又はもう一方の側を見上げる、又は見下ろす、又はその方向を見る必要があるべきでない。モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムの実施形態では、目線がモバイル通信デバイスディスプレイのライブカメラ画像の中心を通過するように、モバイル通信ディスプレイ上の角膜形状解析画像を水平方向及び垂直方向の両方に適度にアライメントさせることが好適であり得る。
【0053】
図2Aは、実施形態によるモバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムにおける検査官と被検者との間の目線256を示す。図2Aは、検査の被検者と検査官との間の類似の又は共通の水平面が、プラチド照明系267(又は照明系267)、接眼レンズ258、光学ベンチ又は角膜形状解析光学ハウジング260(例えば、ミラー、光学系、及び/又は電子部品)、並びにモバイル通信デバイス270を通して維持されることを示す。言い換えると、図2Aに示されるモバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムは、検査官の目282がモバイル通信デバイススクリーンの中心を見ているとき(又はより具体的には、検査官が上部のフルワイド四角領域のモバイル通信デバイススクリーンの中心を見ている場合があるとき)に、水平面又は目線256が患者(又は被検者)の目281及び検査官(又はユーザ)の目282の中心を接続することを示す。これは、検査官が細隙灯顕微鏡を使用したときに存在する同一又は類似の水平面の目線関係を維持するという点において検査官にとっての使い易さを可能にする。言い換えると、検査官が細隙灯顕微鏡を操作するときに、検査官は、そのような水平面の目線位置決めに使用される。いくつかの実施形態では、細隙灯顕微鏡に付着されたモバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムは、この水平面の目線関係を変更しない。モバイルコンピューティングデバイスベースの角膜形状解析システムは、実施形態による隔壁及び細隙灯取り付け板及び/又は取り付けアセンブリを含み得る。いくつかの実施形態では、隔壁又は位置決め板は、効率的な動作を可能にするために、平面内のスマートフォンベースの角膜形状解析システムの他の部分をアライメント及び/又は付着させるために使用され得る。いくつかの実施形態では、隔壁又は位置決め板は、プラチド照明系267及び/又は接眼レンズ258のための凹部を含み得る。いくつかの実施形態では、取り付けアセンブリ(例えば、位置決め板が光学ベンチ又は角膜形状解析光学ハウジングに付着し得る)は、細隙灯顕微鏡取り付けアセンブリに接続するために利用され得る。実施形態では、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムは、検査精度を維持するために、細隙灯顕微鏡上に付着され(又はピギーバックされ)得る。図2Aを参照すると、いくつかの実施形態では、形状解析システムのZ軸は、光パターン、例えばプラチドディスク若しくは同心輪紋パターン又は照明パターンの光学軸、及び結像系の光学軸を含む。実施形態では、角膜形状解析システムは、正確な角膜力を計算する際に+/-0.25ディオプトリ精度を有するために、+/-100ミクロンのZ軸位置決め精度を必要とし得る。先行技術(又はレガシー)のデスクトップ角膜形状解析システムは、患者の目に対して角膜形状解析システムをアライメントし、位置決めするために、それ自体の患者のヘッドレスト及びジョイスティックベースのx-y-x位置決め装置を組み込んでいる。いくつかの実施形態では、細隙灯顕微鏡に付着されたモバイルコンピューティングデバイスベースの角膜形状解析システムは、細隙灯顕微鏡のビルトイン及び既存のx-y-z位置決めシステムを使用し、そこでは、ローラトラック及びジョイスティックが、x-y-z位置決めの精細なモータ制御を提供する。図2Eは、いくつかの実施形態による、細隙灯顕微鏡に付着されたモバイルコンピューティングデバイスベースの角膜形状解析システムを示す。図2Eにおいて、ユーザ又は検査官は、連結又は接続されたモバイルコンピューティングデバイスベースの角膜形状解析システムのx-y-z位置決めの精細なモータ制御のために、ジョイスティック296を使用し得る。いくつかの実施形態では、ジョイスティック296は、細隙灯顕微鏡(並びに、接続されたモバイル通信デバイス270及び角膜形状解析光学ハウジング260)を移動し得る。モバイルコンピューティングデバイスベースの角膜形状解析システムにおける細隙灯顕微鏡の使用は、全てのアイケア専門職が細隙灯顕微鏡の使用において既に訓練され、経験しているという事実を利用する。実施形態では、位置決め板又は取り付けアセンブリは、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムの適切な動作を可能にするために、厳密な許容誤差で製造され得る。
【0054】
代替実施形態では、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムは、光ファイバ束及び/又は光ファイバ受信機若しくは送受信機をさらに含み得る。この代替実施形態では、光ファイバ束及び/又は受信機は、反射した画像ビームをモバイル通信デバイスのカメラ又は画像センサに通信し得る。この代替実施形態では、意図が角膜画像を完全に(例えば、光ファイバ束内の全てのファイバの互いに対する正確な地理的アライメントを保存するために、画像散乱、画像品質の崩壊、又は故障によってもたらされ得るその他の歪みなしで)保存することであるため、光ファイバ束は、コヒーレント光ファイバ束であってもよい。この代替実施形態では、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムの他のコンポーネント、例えば、プラチド照明系、光学ベンチ又はハウジング(電子部品、レンズ、ミラー、及び/又はビームスプリッタを含む)、及びモバイル通信デバイスは、検査官と被検者との間の水平面256内に目線を維持するように位置決めされ得る。
【0055】
いくつかの実施形態では、モバイルコンピューティングデバイスベースの角膜形状解析システムは、2つ以上のミラーを含む光学ベンチ又は角膜形状解析光学ハウジングを含み得る。いくつかの実施形態では、光学ベンチ又は光学ハウジングにおいて2つ以上のミラーを使用することの追加特徴は、2つ以上のミラーがモバイルコンピューティングデバイスカメラ又は画像センサに投影される画像ビームの調整を垂直軸に対してわずかにチルトさせるために、傾斜角度を調整する能力である。さらに、光学ベンチ又は光学角膜形状解析ハウジングにおいて2つ以上のミラーの傾斜角度を調整することは、モバイル通信デバイスの後面上の多様なカメラ又は画像センサ位置について対応するために、モバイル通信デバイスカメラ又は画像センサの中心軸(又は瞳)に投影される画像ビームの垂直及び水平オフセットも考慮し得る。
【0056】
図3Aは、実施形態による、特定角度で配置される2つ以上のミラーを含むモバイルコンピューティングデバイスベースの角膜形状解析システムを示す。実施形態では、図3Aにおいて参照され示されるミラーは、完全に平行であり得る。その場合に、ミラーは、検査されている患者の角膜と同一平面に画像を投影する。しかしながら、検査官による使い易さ及び検査官の快適性を強化するために、垂直軸に対してわずかにチルトされるモバイル通信デバイスカメラ又は画像センサに画像が投影されることがさらに望ましい。いくつかの実施形態では、モバイルコンピューティングデバイスカメラ又は画像センサに投影される画像は、任意の角度で垂直軸を基準としてチルトされ得る。いくつかの実施形態では、例えば、モバイルコンピューティングデバイスカメラ又は画像センサに投影される画像は、垂直軸を基準として、例えば0~40度の間でチルトされ得る。いくつかの実施形態では、モバイルコンピューティングデバイスカメラ又は画像センサに投影される画像は、垂直軸を基準として、例えば0~15度の間でチルトされ得る。実施形態では、2つのミラーの設計の利点は、結像されている角膜内への主光線に垂直な平面に対して、投影された画像の角度をオフセットするためにそれが使用され得るということである。この特徴は、提案されたモバイルコンピューティングデバイスベースの角膜形状解析システム設計に固有である。
【0057】
いくつかの実施形態では、水平軸及び垂直軸のグラフが、参照番号305によって示されている。いくつかの実施形態では、水平軸は、参照番号306によって示され、垂直軸は、参照番号307によって示されている。参照番号310(グラフ305の垂直軸306を基準として、及び光学ベンチ又は光学ハウジング215を基準として示される)は、モバイルコンピューティングデバイス面308(例えば、背面)及び光学ベンチ又は光学ハウジング面309の両方が、垂直軸からの角度オフセットをどのように有するかを示している。いくつかの実施形態では、この角度オフセット又は傾斜角度を有することによって、モバイルコンピューティングディスプレイが、わずかにチルトされ、読み易いため(例えば、ディスプレイがテーブルのような水平面に対して垂直であった場合、より読みにくくなる)、検査官による使い易さを可能にしている。いくつかの実施形態では、モバイルコンピューティングデバイス面308及び光学ベンチ又はハウジング面309についての垂直軸からの角度オフセットは、同じであってもよく、又は同一角度に非常に近くてもよい。いくつかの実施形態では、モバイルコンピューティングデバイス面308及び角膜形状解析光学ベンチ又はハウジング面309についての垂直軸からの角度オフセットは、0.1~15度の範囲に及び得る。いくつかの実施形態では、モバイルコンピューティングデバイス面308及び光学ベンチ又はハウジング面309についての垂直軸からの角度オフセットは、また、1~40度の範囲に及び得る。いくつかの実施形態では、モバイルコンピューティングデバイス面308及び角膜形状解析光学ベンチ又はハウジング面309についての垂直軸からの角度オフセットは、1から10度、又は2から8度の範囲に及び得る。
【0058】
図3Bは、いくつかの実施形態による、プラチド照明系及び水平軸からのオフセットを示す。図3Bは、いくつかの実施形態による、プラチド照明系又は照明についての水平軸からのオフセットを示す。参照番号320は、モバイルコンピューティングデバイスベースの角膜形状解析システムのブロック図を基準とする、並びに水平軸及び垂直軸グラフ305も基準とする、プラチド照明系についての水平軸からのオフセットを示す。グラフでは、垂直軸は、参照番号306によって識別され、水平軸は、参照番号307によって識別される。実施形態では、水平軸からのオフセットを有するプラチド照明系210は、目の検査を受けているときに被検者又は患者がよりリラックスすることを可能にする。実施形態では、被検者にわずかに下向きにプラチド照明系210を覗き込ませることは、被検者又は患者にまっすぐ前方を(例えば、水平軸に沿って)注視させる又は見させるよりも、被検者又は患者にとってやや快適であり得る。さらに、いくつかの実施形態では、被検者又は患者にわずかに下向きにプラチド照明系210を覗き込ませることが、目の上部に追加の視界をもたらし得る。実施形態では、プラチド照明系が、水平軸からオフセット角度(又は傾斜角度)を有し得るため、これによって、プラチド照明系が患者又は被検者の目の眼窩上隆起との接触を回避することが可能となり、それが被検者にさらなる快適性をもたらす。いくつかの実施形態では、水平軸からのプラチド照明系の上方角度又はオフセットは、任意の角度であってもよい。いくつかの実施形態では、例えば、プラチド照明系の水平軸からの上方角度又はオフセットは、水平軸から1~40度の間の範囲に及び得る。いくつかの実施形態では、例えば、プラチド照明系の水平軸からの上方角度又はオフセットは、約0.1~7度の範囲に及び得るか、又は約0.1~15度の範囲に及び得る。いくつかの実施形態では、例えば、プラチド照明系の水平軸からの上方角度又はオフセットは、約1~7度の範囲に及び得るか、又は約1~15度の範囲に及び得る。いくつかの実施形態では、本明細書に説明される主題は、2つ以上のミラーを使用して角膜のチルトされた画像を投影し得る第1のモバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システム、並びにプラチド照明系を被検者又は患者による使い易さのために水平軸から上方角度又は正のオフセットでチルトさせると共に、モバイルコンピューティングデバイス面及び光学ベンチ又はハウジング面を(検査官による使い易さのために)垂直軸からわずかにチルトさせることである。
【0059】
いくつかの実施形態では、異なるプラットフォーム又は製造業者のモバイル通信デバイスカメラは、モバイル通信デバイス上で異なる位置に配置され得る。いくつかの実施形態では、例えば、Apple iPhone 7-Plus及びiPhone 8-Plusは、iPhone(登録商標)の背面の上部左手側に位置するカメラを有する。Samsung Galaxy及びその他のAndroidフォンは、Androidフォンの背面の上部中間に位置するカメラを有し得る。他のフォンは、それぞれのフォンの背面の中央中間に位置するカメラを有し得る。図4Aは、モバイル通信デバイスの背面上の(異なるモバイル通信デバイス構成又は製造業者についての)モバイル通信デバイスカメラの異なる位置を示す。図4Aにおいて、モバイル通信デバイス405は、モバイル通信デバイスカメラ又は画像センサのための3つの異なる位置(例えば、中央上部の位置406、左上部の位置407、及び中央の中間位置408)を示す。各モバイル通信デバイスカメラ位置におけるxは、光ビームの中心がモバイル通信デバイスカメラの中心軸に入る潜在的な位置を示す。それに応じて、いくつかの実施形態では、任意のカメラ位置(例えば、上部左、上部中央、及び/又は中央中間)に被検者の角膜の反射した画像を反射し、伝送し、又は指示するように、角膜形状解析光学ハウジング内の2つのミラー系を使用及び/又は調整することが望ましい。いくつかの実施形態では、異なるモバイル通信デバイス上の異なるカメラ位置をハンドリングすることが可能である一方で、検査官の目と被検者の目との間の関係性を保持することも重要である。いくつかの実施形態では、2つ以上のミラーが、異なるモバイル通信デバイスプラットフォーム上の異なるカメラ位置に調整するために、光学ベンチ又は角膜形状解析ハウジング内の異なる位置(例えば、異なるx、y、及び/又はz位置)に置かれ得る。いくつかの実施形態では、1つ又は複数のミラーが、異なるモバイル通信デバイス上の異なるカメラ位置に調整するために、光学ベンチ又は角膜形状解析ハウジング内の異なる反射角度及び/又は異なる変位若しくは位置に置かれ得る。いくつかの実施形態では、これは、異なる光学ベンチ又は異なる角膜形状解析ハウジングが、2つ以上のミラーの異なる位置及び/又は異なる反射角度に対応するために、異なるフォンプラットフォーム又は製造業者の異なるカメラ位置で使用される必要があり得ることを意味する。
【0060】
図4Bは、いくつかの実施形態による、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムにおける2つのミラーの使用、及び2つのミラーのうちの少なくとも1つの調整が、光ビームがモバイル通信デバイスカメラレンズに入る場所のオフセットをどのようにもたらし得るかを示す。いくつかの実施形態では、光学ベンチ又は角膜形状解析ハウジングを通るビーム経路は、モバイル通信デバイスカメラ又は画像センサの主光線又は中心軸とアライメントされた(異なるモバイル通信デバイスカメラ又は画像センサ位置についての)モバイル通信デバイスカメラレンズ又は画像センサに入って終わるべきである。図4Bは、上部中間位置406にカメラ/画像センサを、中央中間位置408にもカメラ/画像センサを有するモバイル通信デバイス405を示す。2つの位置406及び408は、異なるモバイル通信デバイスプラットフォームについてのモバイル通信デバイスカメラの位置を表す(例えば、ほとんどの場合、モバイル通信デバイスは、異なる位置に2つのカメラを有しない)ことに留意されたい。いくつかの実施形態では、図4Bは、2つのミラーの構成及び角度位置(例えば、位置1 420に第1のミラー、及び位置1 425に第2のミラー)、並びに上部中央のモバイル通信デバイスカメラ406に入るときの結果となる画像ビーム経路(青で)を示す。図4Bは、2つのミラーの反射角度を調整することをさらに示し、それによって、第2の反射角度421を有する第1のミラー及び第2の反射角度426を有する第2のミラーが得られる。図4Bは、また、第2のミラーの第2の位置426への移動又は変位を示す(例えば、移動は、下向き垂直方向である)。図4Bは、いくつかの実施形態による、画像ビーム経路が、a)(第2の偏向角度を有する)第1のミラー421、b)(第2の偏向角度及び下向きの変位又は移動を有する)第2のミラー426を通して進み、且つc)中央中間に配置されたモバイル通信デバイスカメラ408に入るときの、角膜の反射した画像についての結果となる画像ビーム経路を示す。いくつかの実施形態では、例えば、第2のミラー426の第2の位置及び第2の反射角度への移動が、それらが2つのミラー間の距離の差である結果となり、これが、モバイル通信デバイスカメラの瞳に入る前に画像ビームがその焦点を失う結果となり得る。いくつかの実施形態では、例えば、a)レンズの種類、b)レンズ又はミラーの拡大力、及び/又はレンズ間の距離の変化は、反射した画像ビームの焦点を補正し得る。図4Bは、投影された画像ビームを水平方向及び/又は垂直方向にオフセットするために、2つ以上のミラーの反射角度及び/又は位置を変更することによって、異なるモバイル通信デバイスカメラ位置に画像ビームを方向付けることが可能であることを示すように意味される。これらの反射角度の変更は、また、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムの光学ベンチ又は角膜形状解析ハウジングにおける他のパラメータ、例えば、レンズの種類、レンズの数、及び/又はレンズ及び/又はミラーの倍率に対する変更につながり得る。
【0061】
したがって、図4Bは、角度の調整が光学ベンチ又は角膜形状解析ハウジングにおける2つのミラーについて変更される場合、結果となるモバイル通信デバイスカメラのレンズに入る画像ビームが、垂直方向(又は水平方向)にオフセットされ得ることを示している。図4Bは、ミラーの側面図及び光学ベンチ内への結果となる画像経路を示す2次元図面であるため、図面は、a)ミラーの調整が第2の軸においてどのように発生し得るか(及び画像ビーム経路の結果となる垂直又は水平オフセット)、及び/又はb)第3の軸(例えば、z軸)におけるミラーの調整が、画像ビーム経路のチルトをどのようにもたらし得るかを示すことはできない。その両方が、2つのミラー系の利点でもある。さらに、図4Bは、ミラー調整の1つの可能な組み合わせを示しており、ミラー調整の多くの他の組み合わせが可能である。実施形態では、画像ベンチ内のミラーは、異なるx、y、又はz軸位置において、及び/又は異なる反射角度において調整されてもよく、したがって、異なる配置されたモバイル通信デバイスカメラに画像経路をアライメントし得る。本明細書に説明されるスマートフォンベースの角膜形状解析システムは、それが異なるモバイル通信デバイスプラットフォーム上の異なるカメラ位置に適合する能力を有する点において、新規である。
【0062】
いくつかの実施形態では、モバイルコンピューティングデバイスベースの角膜形状解析システムは、角膜形状解析ハウジングの光学サブアセンブリ内で部分反射、部分透過ミラーを使用し得る。いくつかの実施形態では、角膜形状解析ハウジングの光学サブアセンブリは、理想的なミラー(例えば、完全反射ミラー)を用いる代わりに、画像ビーム経路において部分反射又は部分透過ミラーを使用し得る。いくつかの実施形態では、部分反射、部分透過ミラー(例えば、ビームスプリッタは、部分反射、部分透過ミラーであり得る)が使用される場合、1つ又は複数の固視目標が、検査中の被検者の目のための焦点目標として使用及び/又は導入され得る。いくつかの実施形態では、固視目標は、検査されている目が遠距離に存在すると見られる目標に焦点を合わせることを可能にすることが望ましい場合がある。いくつかの実施形態では、固視目標の使用は、検査されている目の視軸と結像軸のアライメントを可能にし得る。図5は、いくつかの実施形態による、1つ又は複数の部分透過/部分反射ミラー及び/又は固視目標を含む角膜形状解析光学ハウジングを示す。いくつかの実施形態では、被検者の目505は、プラチド照明系510を通して、及び部分反射、部分透過ミラー520を通して固視目標521を見てもよい。いくつかの実施形態では、固視目標521は、LEDであってもよい。いくつかの実施形態では、固視目標521は、赤LED又は緑LEDなどの着色LEDであってもよい。
【0063】
いくつかの実施形態では、角膜形状解析光学ハウジングは、第2の部分反射/部分透過ミラー(図5において参照番号525によって示される)も含み得る。いくつかの実施形態では、第2の部分反射/部分透過ミラー525は、モバイルコンピューティングデバイスベースの角膜形状解析システムに特徴又は機能性を追加し得る。実施形態では、例えば、モバイルコンピューティングデバイスベースの角膜形状解析システムは、収差計又は自動屈折計サブシステム526をさらに含み得る。実施形態では、収差計又は自動屈折計サブシステム526は、被検者の目における収差を測定し得る。実施形態では、第2の部分反射/部分透過ミラーの使用は、被検者の目の分析を可能にするために光学系又は光学ハウジング515に接近するのに有利であり得る。
【0064】
角膜形状解析システムは、被検者の角膜上にパターンを照明し得る。いくつかの実施形態では、プラチド照明系は、被検者の角膜からプラチドリングパターンを反射するのに十分な光を提供することによって、プラチドリングパターンを照明し得る。反射した画像は、次いでモバイル通信デバイスの結像センサ又はカメラによってキャプチャされ及び/又は見られることが可能であり得る。いくつかの実施形態では、特許請求された主題を使用するプラチド照明系以外の他の照明系が、使用され得る。従来システムでは、様々な照明系は、被検者の角膜の照明を提供するために使用されていた。例えば、Nidek Magellan Mapperシステムは、検査されている目に対向するコーンの端のちょうど後ろに取り付けられた16個のLEDのリングアレイを採用する。図6Aは、先行技術によるMagellan Mapperのプラチドディスク照明系の写真を示す。このような照明系は、プラチドリングの明度の変動を作り出す。図6Bは、先行技術による、内側リングが外側リングよりも明るい外観を有するプラチドディスク照明系の写真を示している。例えば、Magellan Mapperが使用された図6Bに示されるように、Magellan Mapperプラチド照明系を生成した他のリングと比較してより明るい外観の第2、第3、第4、及び第5のリングがある。
【0065】
さらに、Magellan Mapperを含む先行技術の角膜形状解析システムにおいて、画像キャプチャを容易にするのに必要なリングの明度は、患者がプラチド照明系を注視し、又は覗き込むことによって光感受性、瞬き、又は嫌悪反応を引き起こすほど明るくてもよい。さらに、プラチドリング(例えば、1つ又は複数のプラチドリング)の明度の可変性は、いかなる建設的な目的にも合わない。プラチドリングの照明の明度及び照明の色は、先行技術の実施形態間で大幅に変動する。いくつかのシステムでは、明度の強度は、検査されている患者の目において光感受性、瞬目反射、又は斜視(瞼裂を細めること)を引き起こすほど大きい。いくつかのレガシー角膜形状解析システムにおいて、この明度は非常に強く、それによって被検者が瞬きし得るか、又はテストプロセスに対して他の嫌悪行動を表し得ることを予期して、プラチド照明系がカメラのストロボのように瞬間的にアクティブ化されるだけであってもよい。望ましくない特徴を表す先行技術のシステムには明らかに欠点がある。
【0066】
現在のモバイル通信デバイスセンサは、デスクトップベースの角膜形状解析機器において現在使用されている古いレガシーカメラセンサシステムよりも際立って、及び/又は著しく良好な低い光感受性及び/又は性能を有し得る。したがって、テストされ、及び/又は検査されている被検者にとって非常に快適な光レベルで、プラチドリングの非常に均一な照明を有するプラチド照明系を含む、及び/又は有するモバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムを有することが望ましい。
【0067】
いくつかの実施形態では、1)プラチドリングの均一照明、及び2)低く快適な光レベル、を伴うプラチド照明系を有するモバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムは、電界発光(「EL」)テープ、有機発光ダイオード(「OLED」)テープ、及び/又はEL塗料を含むプラチド照明系を含み得る。いくつかの実施形態では、これらの材料は、角膜ベースの角膜形状解析システムのプラチド照明系に適した固有の特性を有し得る。いくつかの実施形態では、例えば、照明源として使用されているELテープは、(「ランベルト放射」又は「ランベルトソース」と呼ばれ得る)ELテープの全面にわたって「艶消し」及び/又は拡散照明でさえ提供し得る。いくつかの実施形態では、観測者に対するELテープなどのランベルト面の見かけ上の明度は、観測者の視角に関わらず同一又は非常に類似である。いくつかの実施形態では、面の輝度は、等方性であり、光度は、ランベルトの余弦法則に従う。ランベルト放射は、1760年に完全拡散の概念を導入したJohann Heinrich Lambertの名前から名付けられている。
【0068】
いくつかの実施形態では、プラチド照明系267は、プラスチックシリンダを含み得る。いくつかの実施形態では、例えば、ELテープが、プラスチックシリンダの外側面又は表面上に巻かれ得る。実施形態では、1つ又は複数の電源は、ELテープに電流を印加又は提供してもよく、これは、プラスチックシリンダの表面上に(例えば、1つ又は複数の色で)拡散照明を生成し得る。いくつかの実施形態では、ELテープの照明された表面は、内部に向けられていてもよい。いくつかの実施形態では、照明されたELテープ表面を内部に向けることによって、プラスチックシリンダの外側面が照明され得る。いくつかの実施形態では、プラスチックシリンダの外側面上に巻かれたELテープの照明が、検査されている被検者によって見られるように、プラチドリングの非常に快適な(及び/又は心地良い)結果となるビューを作り出し得る。したがって、プラチドリングを照明するためのELテープ、OLEDテープ、又はEL塗料の使用は、非刺激性光源及び照明されるプラチドリングの全てにわたる明度でさえも有する利点を提供し得る。
【0069】
いくつかの実施形態では、ELテープ、OLEDテープ、又はEL塗料の使用は、プラチド同心輪紋パターンを生成するとして上述されているが、これらの材料は、様々な眼科の診断処置に使用され得る任意の種類の画像を作成及び/又は生成するために使用され、及び/又は照明され得る。実施形態では、これらの原料は、低照度を有し得る。いくつかの実施形態では、1つ又は複数の電源は、これらの原料(ELテープ、OLEDテープ、又はEL塗料)に低い量の電流を供給してもよく、それは、より低い強度の明度を生成する。実施形態では、より低い強度の明度は、(例えば、光感受性の問題に対処する)検査されている被検者との光強度問題を引き起こすことなく被検者のテストを可能にし得る。EL塗料又はELテープを使用する例として、図6Cは、いくつかの実施形態による、ELテープ(例えば、ランベルト放射(Lambertian emittance))を使用するプラチドリングの均一照明を示す。
【0070】
いくつかの実施形態では、EL又はOLEDテープが、プラチド照明系の一部として使用されなくてもよい。いくつかの実施形態では、プラチド照明系は、(例えば、EL塗料を使用して)電界発光(EL)コーティング又はレイヤを有するプラスチックシリンダを含み得る。実施形態では、ELコーティング又はレイヤは、プラスチックシリンダの内側面及び/又は外側面上に適用され、塗布され、又は接着され得る。いくつかの実施形態では、1つ又は複数の電源261は、ELコーティング又はレイヤを均一に照明するために、ELコーティング又はレイヤに電力(例えば、電圧及び/又は電流)を供給又は印加し得る。いくつかの実施形態では、ELコーティング又はレイヤの均一照明が、プラスチックシリンダの表面を均一に照明し得る。いくつかの実施形態では、ELコーティング又はレイヤは、ELテープよりも低い電力要件を有してもよく、したがって、大量の電力を必要としない。さらに、上述の通り、ELコーティング又はレイヤは、照明系267のプラスチックシリンダの周りに一様な照明を生成し得る。さらに、ELコーティング又はレイヤは、EL塗料を含み得る。
【0071】
プラチド照明系の明度及び視認性を拡張するためのさらなる実施形態が存在する。いくつかの実施形態では、シリンダ(例えば、プラスチックシリンダなど)は、内側面のテクスチャを変更するために(例えば、内側面を「粗く仕上げる」ために)内側面を摩擦及び/又は研磨し得る。いくつかの実施形態では、グリットが、プラスチックシリンダの内側面を摩擦するか又は研磨し得る。いくつかの実施形態では、摩擦及び/又は研磨が、OLEDテープ、ELテープ、又はELコーティング若しくはレイヤの適用前に起こり得る。これらの実施形態では、摩擦又は研磨が、シリンダのいかなる透明な部分も損なうことはない。これらの実施形態では、シリンダの内側面が摩擦又は研磨されたとき、正反射の大部分が、除去され、又は取り除かれ得る。いくつかの実施形態では、摩擦又は研磨の前に存在したプラチド照明系マイヤーの黒く光る内側部分からの反射に起因して、これらの正反射が存在し得る。
【0072】
いくつかの実施形態では、プラチド照明系は、実際にシリンダ形である外形を有しなくてもよく、代替形状のものであってもよい。
【0073】
代替実施形態では、プラチド照明系(例えば、プラチドコーン)は、照明されない場合があるリングを照明するためにアイエンド(eye-end)において修正され得る。この実施形態では、プラチド照明系(例えば、プラチドコーン)の外側のアイエンドには、遮られることがある、及び/又は十分に照明されないことがあるプラチド照明系のエンドリング(又はマイヤー)を照明するために面取りされ得る。この代替実施形態では、EL又はOLEDテープ(又はELコーティング若しくはレイヤ)は、その小さな空間において適用及び/又は封止することが困難であり得るため、ELテープ又はOLEDテープ(又はELコーティング若しくはレイヤ)をプラチド照明系のフロントエンドに至るまで適用することが困難であり得る。この代替実施形態では、EL又はOLEDテープ(又はELコーティング若しくはレイヤ)は、患者又は被検者によって不快に知覚され始め得る。プラチド照明系のこのフロントエンド領域において、エンドリング(又はマイヤー)は、プラチド照明系の外側のアイエンドの面取りなしでは照明されない場合がある。この代替実施形態では、プラチド照明系の外側のアイエンドの面取りは、ELテープ又はOLEDテープ(又はELコーティング若しくはレイヤ)の後部領域からフロントエンドリング(又はマイヤー)内へと光(又は照明)の方向を変える。
【0074】
いくつかの実施形態では、プラチド照明系(例えば、プラチドコーン)は、プラチド照明系が被検者の目(例えば、検査されている目)の近くにフィットすることを可能にするために、小さなフロントエンドを有し得る。そのようなプラチド照明系を組み込んだ角膜形状解析システムは、「鼻影(nasal shadow)」を示してもよく、それは、デスクトップ角膜形状解析システムにおいて共通である。いくつかの実施形態では、照明系は、他の照明パターンを生成してもよく、本明細書に説明される主題は、これらの他の照明パターンに適用する(例えば、プラチド照明系及び/又は他の照明系の両方において「鼻影」が存在してもよい)。
【0075】
しかしながら、鼻影が考慮されない場合、問題を提示し得る。右目に対するNidek OPD-III角膜形状解析システムによる検査の例が、鼻影を示している。図7は、いくつかの実施形態による、プラチドリング投影上の鼻影の影響を示す。図7に示されるように、約3:30経線から時計回りに約5:30経線までの周辺部においてはリング反射が存在しない。患者又は被検者の鼻が、プラチドアセンブリから角膜への照明されたリングの投影を妨げているため、リングが欠けている。図7において、破線の楕円は、鼻影による欠けた同心輪紋の領域を示している。その結果、プラチド照明系の同心輪紋は完全には投影されていない。
【0076】
したがって、いくつかの実施形態では、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムが、鼻影を最小化するために、被検者の左目が検査されているか又は右目が検査されているかの自動検出を可能にすることも有利である。
【0077】
いくつかの実施形態では、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムが、プラチド照明系を含んでもよく、プラチド照明系がシリンダ(例えば、プラスチックシリンダ)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、プラチド照明系は、2つ以上の近接センサをさらに含んでもよいが、他のセンサアセンブリが使用されてもよい。いくつかの実施形態では、角膜形状解析光学ハウジングは、2つ以上の近接センサを含み得る。図8Aは、いくつかの実施形態による近接センサを含むプラチド照明系を示す。図8Aは、2つの近接センサ810及び815、並びにプラチド照明系805を示す。いくつかの実施形態では、近接センサ810及び815は、プラスチックシリンダハウジングの外側面上及び/又はプラスチックシリンダハウジングの外側に取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、近接センサは、プラスチックシリンダハウジングの下に取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、近接センサは、放射状に外側に向いているプラスチックシリンダ805上の4:00及び8:00経線に取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、近接センサは、外側に向いているプラスチックシリンダ805の右側の2:30~5:30経線の範囲及び左側の6:30~9:30経線の範囲に取り付けられ得る。いくつかの実施形態では、例えば、被検者の鼻に対向するプラスチックシリンダ805の側面上では、近接センサ810によって生成される赤外線(IR)信号が、反対側の近接センサ815(例えば、被検者の鼻に対向していない近接センサ)の振幅より高い振幅を有し得る。いくつかの実施形態では、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システム内の比較回路(例えば、比較器)は、2つの近接センサ810又は815の出力の信号振幅(例えば、IR信号の振幅)を自動的に比較してもよく、したがって、角膜システムが右目又は左目のいずれに対向しているか又は検査しているかを自動的に判断し得る。本明細書にはIR信号が説明されているが、他のセンサ信号(他の波長を有する)を使用する三角測量法も、近接センサ及び比較器システムによって採用され得る。いくつかの実施形態では、近接センサ810及び815は、IR信号波長/周波数、RF信号波長/周波数、超音波信号波長/周波数、及び/又は他の信号波長/周波数を使用し得る。
【0078】
図8Bは、いくつかの実施形態による、モバイル通信デバイスベースの角膜形状解析システムの電子コンポーネントのブロック図を示す。図8Cは、いくつかの実施形態による、角膜形状解析システムによって右目が検査されているか又は左目が検査されているかを判断する方法を示す。いくつかの実施形態では、ステップ850において、患者が検査されているとき、近接センサ810及び815が信号を生成し得る。いくつかの実施形態では、ステップ855において、比較器820(又は比較回路)が、2つの近接センサ810及び815によって生成された信号振幅を比較し得る。いくつかの実施形態では、ステップ860において、比較器820(又は他の比較回路)が、無線送受信機825を介してモバイル通信デバイス830に通信(例えば、送信)され得る出力及び/又は結果を生成し得る。いくつかの実施形態では、無線送受信機825は、PAN送受信機(例えば、Bluetooth又はZigbee送受信機)であってもよい。いくつかの実施形態では、無線送受信機は、802.11送受信機、(例えば、Wi-Fi送受信機)であってもよい。いくつかの実施形態では、ステップ865において、モバイルコンピューティングデバイス上の1つ又は複数のプロセッサによって実行可能なコンピュータ可読命令は、目を識別するパラメータ(例えば、左目が検査されているか又は右目が検査されているか)を生成し得る近接センサ信号の受信した振幅を分析し得る。いくつかの実施形態では、ステップ870において、目識別子が、検査されている被検者の目についてのプラチドリング画像を含むファイル内に含まれていてもよく、符号化されていてもよい。さらに、図8Bは、いくつかの実施形態による、角膜形状解析光学ハウジングのための電源をさらに示す。いくつかの実施形態では、電源835は、充電式及び/又は取り替え可能な電源(例えば、電池)であってもよい。いくつかの実施形態では、電源835は、電池及び/又は変圧器を含んでもよく、それは、近接センサ810及び815、OLEDテープ、ELテープ、又は電界発光コーティング若しくはレイヤ840などのプラチド照明系(例えば、LED)、比較器又は他の比較回路820、無線送受信機825、1つ又は複数のプロセッサ826、1つ又は複数のメモリデバイス827及び/又は他の光源845(例えば、固視目標)、及び/又は収差計などの他のコンポーネントに電力を提供してもよい。
【0079】
上記で詳述したように、本明細書に説明され、及び/又は示されるコンピューティングデバイス及びシステムは、本明細書に説明されるモジュール内に含まれるものなどのコンピュータ可読命令を実行可能な任意の種類又は形式のコンピューティングデバイス又はシステムを広く表す。それらの最も基本的な構成において、これらのコンピューティングデバイスはそれぞれ、少なくとも1つのメモリデバイス及び少なくとも1つの物理プロセッサを含み得る。本明細書で使用される「メモリ」又は「メモリデバイス」という用語は、データ及び/又はコンピュータ可読命令を記憶することが可能な任意の種類又は形式の揮発性又は不揮発性記憶デバイス又は媒体を概して表す。一例では、メモリデバイスは、本明細書に説明されるモジュールのうちの1つ又は複数を記憶し、ロードし、及び/又は維持し得る。メモリデバイスの例は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、ハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)、光ディスクドライブ、キャッシュ、それらの1つ若しくは複数の変形若しくは組み合わせ、又は任意の他の適当な記憶メモリを限定ではなく含む。
【0080】
さらに、本明細書で使用される「プロセッサ」又は「物理プロセッサ」という用語は、コンピュータ可読命令を解釈すること及び/又は実行することが可能な任意の種類又は形式のハードウェア実施処理ユニットを概して指す。一例では、物理プロセッサは、上述したメモリデバイスに記憶される1つ又は複数のモジュールにアクセスし、及び/又は修正し得る。物理プロセッサの例は、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、中央処理装置(CPU)、ソフトコアプロセッサを実施するフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、それらのうちの1つ若しくは複数の一部、それらのうちの1つ若しくは複数の変形若しくは組み合わせ、又は任意の他の適当な物理プロセッサを、限定ではなく含む。
【0081】
別々の要素として示されているが、本明細書で説明され、及び/又は示される方法のステップは、単一の出願の一部を表し得る。さらに、いくつかの実施形態では、これらのステップの1つ又は複数は、コンピューティングデバイスによって実行されるときに、方法のステップなどの1つ又は複数のタスクをコンピューティングデバイスに実行させ得る1つ又は複数のソフトウェアアプリケーション又はプログラムを表し、又は対応し得る。さらに、本明細書に説明されるデバイスのうちの1つ又は複数は、データ、物理デバイス、及び/又は物理デバイスの代表を1つの形式から別の形式に変換し得る。例えば、本明細書に列挙されるデバイスのうちの1つ又は複数が、変換されるべきサンプルの画像データを受信し、画像データを変換し、3Dプロセスを判断するために変換の結果を出力し、3Dプロセスを実行するために変換の結果を使用し、サンプルの出力画像を製作するために変換の結果を記憶し得る。追加的に、又は代替的に、本明細書に列挙されるモジュールのうちの1つ又は複数が、プロセッサ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、及び/又は物理コンピューティングデバイスの任意の他の部分を、コンピューティングデバイスの1つの形式からコンピューティングデバイスの別の形式に、コンピューティングデバイス上で実行すること、データをコンピューティングデバイス上に記憶すること、及び/又はコンピューティングデバイスと対話することによって、変換し得る。
【0082】
本明細書で使用される「コンピュータ可読媒体」の用語は、コンピュータ可読命令を記憶し、又は搬送することが可能な任意の形式のデバイス、キャリア、又は媒体を概して指す。コンピュータ可読媒体の例は、搬送波などの伝送型媒体、並びに磁気記憶媒体(例えば、ハードディスクドライブ、テープドライブ、及びフロッピーディスク)、光学記憶媒体(例えば、コンパクトディスク(CD)、デジタルビデオディスク(DVD)、及びBLU-RAYディスク)、電子記憶媒体(例えば、ソリッドステートドライブ及びフラッシュ媒体)、及び他の分散型システムなどの非一時型媒体を、限定ではなく含む。
【0083】
当業者は、本明細書に開示される任意のプロセス又は方法が、多くの方法で修正され得ることを認識する。本明細書に説明され、及び/又は示されるプロセスパラメータ及びステップのシーケンスが、単なる例として与えられ、所望により変化され得る。例えば、本明細書に示され、及び/又は説明されるステップが、特定の順序で示され又は説明され得るが、これらのステップは、示され、又は説明される順序で必ずしも実行される必要はない。
【0084】
本明細書に説明され、及び/又は示される様々な例示的方法は、また、本明細書に説明され、若しくは示されるステップのうちの1つ若しくは複数を省略してもよく、又は開示されるものに加えて追加のステップを含んでもよい。さらに、本明細書に開示される任意の方法のステップは、本明細書に開示される任意の他の方法の任意の1つ又は複数のステップと組み合され得る。
【0085】
特段の記載がない限り、明細書及び特許請求の範囲において使用される「に接続される」及び「に連結される」という用語(及びそれらの派生語)は、直接及び間接(即ち、他の要素又はコンポーネントを介して)両方の接続を許容するように解釈されるものとする。さらに、明細書及び特許請求の範囲において使用される「a」又は「an」という用語は、「のうちの少なくとも1つ」を意味すると解釈されるものとする。最後に、使い易さのために、明細書及び特許請求の範囲において使用される「含んでいる(including)」、「組み込んでいる(incorporating)」、「含む(includes)」、「組み込む(incorporates)」、及び「有する(having)」という用語(並びにそれらの派生語)は、相互に変更可能であり、「含む(comprising)」という言葉と同一の意味を有するものとする。
【0086】
本明細書に開示されるプロセッサは、本明細書に開示される任意の方法の任意の1つ又は複数のステップを実行するための命令で構成され得る。
【0087】
本明細書に使用される「or」という用語は、代替物及び組み合わせにおいて項目を参照するために包括的に使用される。本明細書に使用されるように、数字などの文字が、類似の要素を参照する。
【0088】
本開示の実施形態は、本明細書において記載されるように示され説明されており、単なる例として提供される。当業者は、本開示の範囲から逸脱することなく、多数の適合、変更、変動、及び代用を認識する。本明細書に開示される実施形態の複数の代替物及び組み合わせが、本開示及び本明細書に開示される発明の範囲から逸脱することなく使用され得る。したがって、本開示の発明の範囲は、添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物の範囲のみによって定義されるものとする。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図3A
図3B
図4A
図4B
図5
図6A
図6B
図6C
図7
図8A
図8B
図8C