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  • 特許-免震構造物 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-12
(45)【発行日】2023-04-20
(54)【発明の名称】免震構造物
(51)【国際特許分類】
   E04H 9/02 20060101AFI20230413BHJP
   E04H 3/14 20060101ALI20230413BHJP
   E04B 7/00 20060101ALI20230413BHJP
   E04B 1/342 20060101ALI20230413BHJP
   F16F 15/04 20060101ALI20230413BHJP
【FI】
E04H9/02 331A
E04H9/02 331E
E04H3/14 C
E04B7/00 Z
E04B1/342 A
F16F15/04 P
F16F15/04 E
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019135233
(22)【出願日】2019-07-23
(65)【公開番号】P2021017779
(43)【公開日】2021-02-15
【審査請求日】2022-05-17
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成30年7月28日 株式会社鋼構造出版発行 鉄構技術 第31巻通巻363号、1~2頁にて公開
(73)【特許権者】
【識別番号】000003621
【氏名又は名称】株式会社竹中工務店
(73)【特許権者】
【識別番号】591014042
【氏名又は名称】株式会社久米設計
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(74)【代理人】
【識別番号】100099025
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 浩志
(72)【発明者】
【氏名】阪田 真規
(72)【発明者】
【氏名】星野 正宏
(72)【発明者】
【氏名】浜田 勇気
(72)【発明者】
【氏名】米田 総
(72)【発明者】
【氏名】田部井 正樹
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 央
(72)【発明者】
【氏名】河合 正理
【審査官】土屋 保光
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-068278(JP,A)
【文献】特開2009-144494(JP,A)
【文献】特開2001-241502(JP,A)
【文献】特開2015-203258(JP,A)
【文献】特開平08-326351(JP,A)
【文献】特開2016-033313(JP,A)
【文献】「東京アクアティクスセンター」及び「有明アリーナ」に免震ゴムを納入,[online],2019年06月18日,インターネット<URL:https://kyodonewsprwire.jp/release/201906187626>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04H 9/02
E04H 3/14
E04B 7/00
E04B 1/342
F16F 15/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外周に配置される複数の支柱部と、
複数の前記支柱部の上部にそれぞれ設けられる複数の積層ゴム支承と、
隣り合う前記支柱部の間に配置されるスタンド部と、
前記スタンド部の上部に設けられる滑り支承と、
前記積層ゴム支承を介して前記支柱部に支持されるとともに、前記滑り支承を介して前記スタンド部に支持される屋根架構と、
を備える免震構造物。
【請求項2】
前記支柱部は、鉄骨造とされる、
請求項1に記載の免震構造物。
【請求項3】
前記スタンド部は、コンクリート造とされ、
前記支柱部と前記スタンド部とは、構造的に一体化される、
請求項2に記載の免震構造物。
【請求項4】
前記支柱部は、四隅に配置される、
請求項1~請求項3の何れか1項に記載の免震構造物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、免震構造物に関する。
【背景技術】
【0002】
スタンド部を覆う屋根架構が積層ゴム支承で支持されたアリーナやスタジアム等の免震構造物が知られている(例えば、非特許文献1、及び特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平8-326351号公報
【文献】特開2002-047827号公報
【非特許文献】
【0004】
【文献】片岡達也、浅岡泰彦、阿部一昭 著、「鉄構技術」、2018年8月号、VOL.31、NO.363、株式会社鋼構造出版、2018年8月発行、p.058~059
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、アリーナやスタジアム等の屋根架構は、大型であるため、重量が大きくなり易い。そのため、屋根架構を支持する支柱部の断面積が大きくなる可能性がある。
【0006】
この対策として、支柱部だけでなく、スタンド部に積層ゴム支承を介して屋根架構を支持させることが考えられる。
【0007】
しかしながら、スタンド部に積層ゴム支承を介して屋根架構を支持させると、地震時に、屋根架構からスタンド部に水平力が伝達される。そのため、スタンド部の設計では、地震時に屋根架構から伝達される水平力を考慮しなければならず、スタンド部の設計が煩雑になる可能性がある。
【0008】
本発明は、上記の事実を考慮し、地震時に屋根架構からスタンド部に伝達される水平力を低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の免震構造物は、外周に配置される複数の支柱部と、複数の前記支柱部の上部にそれぞれ設けられる複数の積層ゴム支承と、隣り合う前記支柱部の間に配置されるスタンド部と、前記スタンド部の上部に設けられる滑り支承と、前記積層ゴム支承を介して前記支柱部に支持されるとともに、前記滑り支承を介して前記スタンド部に支持される屋根架構と、を備える。
【0010】
請求項1に係る免震構造物によれば、免震構造物の外周には、複数の支柱部が配置される。これらの支柱部の上部には、積層ゴム支承がそれぞれ設けられる。また、隣り合う支柱部の間には、スタンド部が配置される。このスタンド部の上部には、滑り支承が設けられる。
【0011】
ここで、屋根架構は、積層ゴム支承を介して支柱部に支持されるとともに、滑り支承を介してスタンド部に支持される。これにより、屋根架構が免震化される。したがって、屋根架構の耐震性能が向上する。
【0012】
また、屋根架構の重量(鉛直荷重)は、複数の支柱部及びスタンド部によって支持される。したがって、本発明では、屋根荷重の重量を支柱部のみで支持する場合と比較して、支柱部の断面積を小さくすることができる。
【0013】
さらに、屋根架構は、前述したように、積層ゴム支承を介して支柱部に支持されるとともに、滑り支承を介してスタンド部に支持される。そのため、地震時に屋根架構に作用する水平力は、主として積層ゴム支承を介して支柱部に伝達され、スタンド部には基本的に伝達されない。したがって、地震時に屋根架構からスタンド部に伝達される水平力が低減されるため、スタンド部の設計が簡素化される。
【0014】
請求項2に記載の免震構造物は、請求項1に記載の免震構造物において、前記支柱部は、鉄骨造とされる。
【0015】
請求項2に係る免震構造物によれば、支柱部は、鉄骨造とされる。これにより、支柱部の建て方の工期を短縮することができる。
【0016】
請求項3に記載の免震構造物は、請求項2に記載の免震構造物において、前記スタンド部は、コンクリート造とされ、前記支柱部と前記スタンド部とは、構造的に一体化される。
【0017】
請求項3に係る免震構造物によれば、スタンド部は、コンクリート造とされる。一方、支柱部は、鉄骨造とされる。この支柱部とスタンド部とは、構造的に一体化される。これにより、例えば、スタンド部と支柱部との間に設けるエキスパンションジョイント等を省略することができる。また、スタンド部と支柱部との間の止水性等を容易に確保することができる。
【0018】
請求項4に記載の免震構造物は、請求項1~請求項3の何れか1項に記載の免震構造物において、前記支柱部は、四隅に配置される。
【0019】
請求項4に係る免震構造物によれば、支柱部は、免震構造物の四隅に配置される。ここで、複数の支柱部は、屋根架構の重量だけでなく、地震時に屋根架構に作用する水平力も負担するため、高剛性及び高耐力に設計される。このように高剛性及び高耐力の支柱部を免震構造物の四隅に配置することにより、複数の支柱部によって屋根架構を効率的に支持しつつ、免震構造物の偏心率を低減することができる。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように、本発明によれば、地震時に屋根架構からスタンド部に伝達される水平力を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】一実施形態に係る免震構造物を示す立面図である。
図2図1に示される免震構造物を示す平面図である。
図3図1の3-3線断面図である。
図4図1の4-4線断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照しながら、一実施形態に係る免震構造物について説明する。
【0023】
(免震構造物)
図1には、本実施形態に係る免震構造物10が示されている。免震構造物10は、例えば、アリーナ、又はスタジアム等の大空間構造物(大空間建築物)とされる。この免震構造物10は、複数のコアフレーム部(コアフレーム部分)20と、複数のスタンド部(スタンド部分)30と、屋根架構40とを備えている。なお、コアフレーム部20は、支柱部の一例である。
【0024】
(コアフレーム部)
図2に示されるように、免震構造物10は、平面視にて矩形状に形成されている。この免震構造物10の四隅(角部)には、鉄骨造のコアフレーム部20がそれぞれ設けられている。これらのコアフレーム部20は、屋根架構40の重量(長期荷重)を支持するとともに、地震時に屋根架構40に作用する水平力(短期荷重)を負担する。
【0025】
コアフレーム部20は、複数の架構22を組み合わせることにより、平面視にて三角形状に形成されている。各架構22は、隣り合う鉄骨柱24と、隣り合う鉄骨柱24に架設される鉄骨梁26とを有している。また、架構22には、図示しないブレース(耐震ブレース)が設けられている。これにより、コアフレーム部20の剛性及び耐力が高められている。なお、ブレースは、省略可能である。
【0026】
(スタンド部)
隣り合うコアフレーム部20の間には、スタンド部30がそれぞれ設けられている。複数のスタンド部30は、複数のコアフレーム部20と共に、屋根架構40の重量を支持する。各スタンド部30は、鉄筋コンクリート造とされている。また、各スタンド部30は、隣り合うコアフレーム部20に渡って配置されている。さらに、各スタンド部30は、免震構造物10の中央スペース12を囲むように配置されている。中央スペース12には、例えば、競技場や舞台等が設けられる。
【0027】
スタンド部30は、複数の架構32を組み合わせることにより、平面視にて矩形状に形成されている。架構32は、隣り合うコンクリート柱34と、隣り合うコンクリート柱34に架設されるコンクリート梁36とを有している。また、スタンド部30は、免震構造物10の外周に向かって高くなる階段状に形成されている。
【0028】
免震構造物10の外周において隣り合うコアフレーム部20及びスタンド部30の架構22,32は、構造的に連結された一体架構とされている。具体的には、架構22の鉄骨梁26が、架構32のコンクリート柱34の柱梁仕口部に接合(剛接合)されている。これらのスタンド部30及びコアフレーム部20の上には、中央スペース12を覆う屋根架構40(図1参照)が設けられている。
【0029】
(屋根架構)
図1に示されるように、屋根架構40は、鉄骨造とされている。また、屋根架構40は、平面視にて矩形状に形成されている。この屋根架構40は、複数のトラス架構42を組み合わせることにより形成されている。トラス架構42は、上下方向に対向する上弦材42A及び下弦材42Bと、上弦材42Aと下弦材42Bとを連結する束材42C及び斜材42Dとを有している。
【0030】
図3に示されるように、屋根架構40は、複数の積層ゴム支承60を介して各コアフレーム部20に支持されている。具体的には、免震構造物10の外周に配置された鉄骨柱24には、受け部62がそれぞれ設けられている。
【0031】
受け部62は、鉄骨柱24の上部から免震構造物10の内側へ延出している。また、受け部62の先端部は、斜材64によって支持されている。この受け部62上に、積層ゴム支承60がそれぞれ設置されている。
【0032】
積層ゴム支承60は、例えば、鉛プラグ入り積層ゴムや、天然ゴム系積層ゴムとされている。この積層ゴム支承60の下側フランジ部60Lは、図示しないボルト等によって受け部62に接合されている。
【0033】
一方、積層ゴム支承60の上側フランジ部60Uの上には、屋根架構40の束材42Cが載置されている。束材42Cは、図示しないボルト等によって積層ゴム支承60の上側フランジ部60Uに接合されている。この積層ゴム支承60によって、屋根架構40がコアフレーム部20に対して水平方向に変位可能に支持されている。また、地震時に、屋根架構40に作用する水平力は、積層ゴム支承60を介してコアフレーム部20に伝達される。
【0034】
コアフレーム部20には、図示しない免震用ダンパーが設けられている。免震用ダンパーは、コアフレーム部20と屋根架構40とを連結している。これにより、地震時における屋根架構40の水平変位が減衰される。なお、免震用ダンパーは、省略可能である。
【0035】
図4に示されるように、屋根架構40は、複数の滑り支承70を介してスタンド部30に支持されている。具体的には、免震構造物10の外周に配置されるコンクリート柱34には、受け部72がそれぞれ設けられている。
【0036】
受け部72は、コンクリート柱34の上部から免震構造物10の内側へ延出している。また、受け部72は、リブ状壁部74によって下から支持されている。この受け部72上に、滑り支承70がそれぞれ設置されている。
【0037】
滑り支承70は、例えば、低摩擦弾性滑り支承とされる。この滑り支承70は、受け部72に固定される滑り板70Aと、屋根架構40の束材42Cの下端部に固定され、滑り板70A上にスライド可能に載置される滑り体70Bとを有している。この滑り支承70によって、屋根架構40がスタンド部30に対して水平方向に変位可能に支持されている。
【0038】
また、滑り支承70によって、屋根架構40とスタンド部30との水平方向の縁が切られている。これにより、地震時に屋根架構40に作用する水平力が、スタンド部30に伝達されず、複数の積層ゴム支承60を介してコアフレーム部20に伝達される。
【0039】
なお、スタンド部30には、風荷重によって屋根架構40に作用する引抜き力に抵抗する図示しない転がり支承が設けられている。転がり支承は、例えば、直動転がり支承等とされる。この転がり支承は、スタンド部30と屋根架構40とを連結している。なお、転がり支承は、必要に応じて設ければ良く、適宜省略可能である。
【0040】
(作用)
次に、本実施形態の作用について説明する。
【0041】
図2に示されるように、免震構造物10の外周には、複数のコアフレーム部20が配置されている。これらのコアフレーム部20の上部には、積層ゴム支承60(図3参照)がそれぞれ設けられている。また、隣り合うコアフレーム部20の間には、スタンド部30が配置されている。スタンド部30の上部には、滑り支承70(図4参照)が設けられている。
【0042】
ここで、屋根架構40は、積層ゴム支承60を介してコアフレーム部20に支持されるとともに、滑り支承70を介してスタンド部30に支持されている。これにより、屋根架構40が免震化される。したがって、屋根架構40の耐震性能が向上する。
【0043】
また、屋根架構40の重量は、複数のコアフレーム部20及びスタンド部30によって支持されている。したがって、本実施形態では、屋根架構40の重量をコアフレーム部20のみで支持する場合と比較して、コアフレーム部20の断面積を小さくすることができる。
【0044】
さらに、屋根架構40は、前述したように、積層ゴム支承60を介してコアフレーム部20に支持されるとともに、滑り支承70を介してスタンド部30に支持されている。そのため、地震時に屋根架構40に作用する水平力は、主として積層ゴム支承60を介してコアフレーム部20に伝達され、スタンド部30には基本的に伝達されない。したがって、地震時に屋根架構40からスタンド部30に伝達される水平力が低減されるため、スタンド部30の設計が簡素化される。
【0045】
しかも、コアフレーム部20は、免震構造物10の四隅に配置されている。ここで、複数のコアフレーム部20は、前述したように、屋根架構40の重量だけでなく、地震時に屋根架構40に作用する水平力も負担するため、高剛性及び高耐力に設計されている。このように高剛性及び高耐力のコアフレーム部20を免震構造物10の四隅に配置することにより、複数のコアフレーム部20によって屋根架構40を効率的に支持しつつ、免震構造物10の偏心率を低減することができる。
【0046】
また、コアフレーム部20は、鉄骨造とされている。これにより、本実施形態では、コアフレーム部20が鉄筋コンクリート造の場合と比較して、地震時に屋根架構40の水平力を負担するコアフレーム部20の変形性能が高められる。したがって、免震構造物10の耐震性能が向上する。
【0047】
さらに、本実施形態では、コアフレーム部20が鉄筋コンクリート造の場合と比較して、コアフレーム部20の建て方の工期を短縮することができる。
【0048】
一方、スタンド部30は、鉄筋コンクリート造とされている。これにより、本実施形態では、スタンド部30が鉄骨造の場合と比較して、スタンド部30の鉛直剛性が高められる。したがって、例えば、免震構造物10においてコンサートを行った際に、観客の飛び跳ね等によるスタンド部30の振動が低減される。この結果、免震構造物10の近隣施設等に伝播される振動が低減される。
【0049】
また、スタンド部30とコアフレーム部20とは、構造的に一体化されている。これにより、例えば、スタンド部30とコアフレーム部20との間に設けるエキスパンションジョイント等を省略することができる。また、スタンド部30とコアフレーム部20との間の止水性等を容易に確保することができる。
【0050】
(変形例)
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
【0051】
上記実施形態では、隣り合うコアフレーム部20及びスタンド部30の架構22,32が構造的に連結された一体架構とされている。しかし、コアフレーム部20及びスタンド部30の架構22,32は、構造的に一体に連結されなくても良い。この場合、例えば、コアフレーム部20及びスタンド部30の架構22,32を制振ダンパーによって連結し、地震エネルギーを吸収しても良い。
【0052】
なお、隣り合うコアフレーム部20及びスタンド部30の架構22,32を構造的に一体に連結しない場合は、例えば、架構22,32がエキスパンションジョイント等によって適宜連結される。
【0053】
また、上記実施形態では、コアフレーム部20が免震構造物10の四隅に配置されている。しかし、コアフレーム部20は、免震構造物10の四隅以外の外周部に配置されても良い。この際、スタンド部30は、隣り合うコアフレーム部20の間に適宜配置される。
【0054】
また、上記実施形態では、免震構造物10が平面視にて矩形状に形成されている。しかし、免震構造物の形状は、平面視にて、三角形状以上の多角形状とされても良いし、平面視にて円形形状や楕円形状に形成されても良い。
【0055】
また、上記実施形態では、支柱部の一例としてのコアフレーム部20が鉄骨造とされている。しかし、支柱部は、鉄筋コンクリート造や、鉄骨鉄筋コンクリート造等であっても良い。また、支柱部の形状や配置は、適宜変更可能である。
【0056】
また、上記実施形態では、スタンド部30が鉄筋コンクリート造とされている。しかし、スタンド部は、鉄骨鉄筋コンクリート造や鉄骨造とされても良い。また、スタンド部30の形状や配置は、適宜変更可能である。
【0057】
さらに、上記実施形態に係る免震構造物10は、アリーナやスタジアム等に限らず、種々の免震構造物に適用可能である。
【0058】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、一実施形態及び各種の変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0059】
10 免震構造物
20 コアフレーム部(支柱部)
30 スタンド部
40 屋根架構
60 積層ゴム支承
70 滑り支承
図1
図2
図3
図4