(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-12
(45)【発行日】2023-04-20
(54)【発明の名称】飲用容器
(51)【国際特許分類】
A47G 19/22 20060101AFI20230413BHJP
【FI】
A47G19/22 F
(21)【出願番号】P 2016220803
(22)【出願日】2016-11-11
【審査請求日】2019-11-05
【審判番号】
【審判請求日】2022-01-18
(73)【特許権者】
【識別番号】392031790
【氏名又は名称】株式会社小泉製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100114074
【氏名又は名称】大谷 嘉一
(72)【発明者】
【氏名】小泉 俊博
【合議体】
【審判長】佐々木 芳枝
【審判官】柿崎 拓
【審判官】冨永 達朗
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-500697(JP,A)
【文献】特開2007-136006(JP,A)
【文献】実開昭60-79375(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2013/0259984(US,A1)
【文献】実開昭59-93282(JP,U)
【文献】実開平3-125466(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G19/00
A47G19/22-19/23
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料を注ぐための容器部と、
前記容器部を自立させる
ことができるスタンド部とを備え、
前記スタンド部は座部と、前記座部から立設した支柱部とを有し、
前記容器部
の底部と前記支柱部の上端部とを金属製であって、弾性体からなるワイヤーで連結され、乾杯時に前記容器部を軽く打ち付けて音が
出やすくしたものであることを特徴とする乾杯用の飲用容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、祝宴等にて用いられるグラス等の飲用容器に関する。
【背景技術】
【0002】
宴席等においては、グラス等に飲み物を注いで、乾杯と称して容器と容器とをお互いに軽く打ち付けて音を出すことが広く行われている。
例えば、特許文献1にグラスの脚部に中空部を形成し、その中に球状の打鈴体を入れたものが開示されている。
しかし、球が転がることで音が出るものであり、必ずしも宴席で好まれる音ではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、宴席等で用いるのに好適な飲用容器の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る飲用容器は、飲料を注ぐための容器部と、前記容器部を自立させるスタンド部とを備え、前記容器部とスタンド部とがマグネットで着脱自在に連結されていることを特徴とする。
または、飲料を注ぐための容器部と、前記容器部を自立させるスタンド部とを備え、前記容器部とスタンド部とが弾性体で連結されていることを特徴とする。
【0006】
本発明において飲用容器とは、飲料を注いで飲むための容器であれば、特に制限はない。
例えば、シャンパングラス,リキュールグラス,ビールグラス,清酒グラス,ワイングラス等のグラス類、ジュース等を飲むカップ類等が例として挙げられる。
材質は、ガラス製に限定されるものではなく、樹脂製,金属製,木製等でもよい。
【0007】
本発明でスタンド部とは、グラス類,カップ類等を自立させるための脚部をいい、一般的には底面が平らな座部と、この座部から立設した支柱部とからなる。
【0008】
本発明でマグネットで連結するとは、一方が磁石で他方が磁性体、あるいは両方が磁石であってもよい。
近年、ネオジウム磁石等、強力なマグネットも開発されている。
そこで、連結部端面にS極とN極とを交互に配設し、容器部とスタンド部とを相互にねじるように回転させることで、外せるようにしてもよい。
【0009】
本発明で弾性体で連結するとは、容器部とスタンド部とをピアノ線やシャフト部材で弾性連結する態様、あるいは容器部とスタンド部とを嵌合し、この嵌合部にゴム等の弾性体を挟み込む態様が例として挙げられる。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、容器部とスタンド部とをマグネット又は弾性体で連結したので、次のような効果がある。
乾杯の際等に軽く打ち付けるだけで、音が出やすくなる。
その一方で、この連結部が衝撃を吸収するので、グラス類が割れにくくなる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明に係るマグネット型飲用容器の例を示す。
【
図3】本発明に係る弾性嵌合型飲用容器の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明に係る飲用容器の例を以下図面に基づいて説明するが、本発明は本実施例に限定されない。
【0013】
図1は、容器部11の底部にて、マグネットを用いてスタンド部12と連結した例を示す。
スタンド部12は、座部12aと細い支柱部12bとからなる。
底部12aや支柱部12bの形状に制限はない。
図1に示した例は、容器部11の底部に取り付けたマグネット13aと支柱部12bの上端面に取り付けたマグネット13bとで連結した例になっているが、一方が磁石で他方が鉄等の磁性体であってもよい。
また、支柱部12bの上端面と容器部の底面との一方に球面凹部、他方に球面凸部を形成することで、揺れやすくしてもよい。
【0014】
図2は、容器部11とスタンド部12とを、ワイヤー状の弾性体17で連結した例を示す。
弾性体17は、コイル状,板状であってもよく、弾性体であれば金属製,樹脂製等、材質に制限はない。
また、弾性体17の長さを調整できるようにしてもよい。
【0015】
図3は、容器部11とスタンド部12のうち、一方にピン部を形成し、他方に凹部を形成するとともに、その嵌合部に弾性体を挟み込んだ例を示す。
図3に示した実施例は、容器部11の底部にピン部14を形成し、スタンド部12側に凹部15を形成するとともに、凹部15の内側にリング状のゴムからなる弾性体を装着した例となっている。
【符号の説明】
【0016】
11 容器部
12 スタンド部
12a 座部
12b 支柱部
13a マグネット
13b マグネット
14 ピン部
15 凹部
16 弾性体
17 弾性体