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特許7261465食品材料の通電加熱装置およびそれを用いた加熱方法
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  • 特許-食品材料の通電加熱装置およびそれを用いた加熱方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-12
(45)【発行日】2023-04-20
(54)【発明の名称】食品材料の通電加熱装置およびそれを用いた加熱方法
(51)【国際特許分類】
   H05B 3/00 20060101AFI20230413BHJP
   A23L 3/22 20060101ALI20230413BHJP
【FI】
H05B3/00 340
A23L3/22
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2019075350
(22)【出願日】2019-04-11
(65)【公開番号】P2020173978
(43)【公開日】2020-10-22
【審査請求日】2022-03-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000136642
【氏名又は名称】株式会社フロンティアエンジニアリング
(74)【代理人】
【識別番号】100123984
【弁理士】
【氏名又は名称】須藤 晃伸
(74)【代理人】
【識別番号】100102314
【弁理士】
【氏名又は名称】須藤 阿佐子
(72)【発明者】
【氏名】星野 弘
【審査官】松井 裕典
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-068727(JP,A)
【文献】特開2006-320402(JP,A)
【文献】特開2002-199867(JP,A)
【文献】米国特許第05562024(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 1/00 - 3/00
A23L 3/00 - 3/3598
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電極体および複数のスペーサ管体と、
それらの内壁が食品材料を流動移送させながら通電加熱するための加熱流路と、
前記電極体と熱交換を行うことで食品材料の温度を調節するための媒体が流通する媒体流路と、
前記媒体流路に供給する媒体の温度を調節する調温器と、
前記電極体に印加する電圧を制御する制御装置と、を備える通電加熱装置であって、
前記調温器は、媒体を、前記通電加熱装置で加熱する直前の食品材料の温度よりも高い温度であり、かつ、前記通電加熱装置による加熱が完了した直後の食品材料の温度よりも低い温度に調節する、通電加熱装置。
【請求項2】
前記加熱流路の出口付近に設けられた温度センサと、
前記温度センサの上流側の流路に設けられたスタティックミキサーと、をさらに有し、
前記制御装置は、前記温度センサからの信号に基づいて前記電極体に印加する電圧を自動制御する自動通電制御を実行する、請求項1に記載の通電加熱装置。
【請求項3】
複数の電極体および複数のスペーサ管体と、それらの内壁が食品材料を流動移送させながら通電加熱するための加熱流路と、前記電極体と熱交換を行うことで食品材料の温度を調節するための媒体が流通する媒体流路と、を備える第1の通電加熱部と、
複数の電極体および複数のスペーサ管体と、それらの内壁が食品材料を流動移送させながら通電加熱するための加熱流路と、前記電極体と熱交換を行うことで食品材料の温度を調節するための媒体が流通する媒体流路と、を備え、前記第1の通電加熱部の下流に設置される第2の通電加熱部と、
前記媒体流路に供給する媒体の温度を調節する調温器と、を備え、
前記調温器は、前記媒体を前記第1の通電加熱部で加熱する直前の食品材料の温度よりも高い温度であり、かつ、前記第2の通電加熱部による加熱が完了した直後の食品材料の温度よりも低い温度に調節する、通電加熱装置。
【請求項4】
前記調温器は、前記媒体を前記第1の通電加熱部による加熱が完了した直後の食品材料の温度よりも高い温度に調節する、請求項に記載の通電加熱装置。
【請求項5】
前記調温器は、前記媒体を常温から10度以上高い温度に調節する、請求項ないしのいずれかに記載の通電加熱装置。
【請求項6】
複数の電極体および複数のスペーサ管体と、
それらの内壁が食品材料を流動移送させながら通電加熱するための加熱流路と、
前記電極体と熱交換を行うことで食品材料の温度を調節するための媒体が流通する媒体流路と、
前記電極体に印加する電圧を制御する制御装置と、を備える通電加熱装置であって、
前記加熱流路において、通電加熱による加熱と、前記媒体流路を流通する前記媒体を熱源とする加熱とにより、食品材料を同時に加熱し、
前記媒体は、前記通電加熱装置により食品材料の加熱を開始した直後においては食品材料の温度を上昇させる熱源として作用し、前記通電加熱装置による食品材料の加熱が完了する直前においては食品材料の温度の上昇を抑制する冷媒として作用する、通電加熱装置。
【請求項7】
複数の電極体および複数のスペーサ管体と、
それらの内壁が食品材料を流動移送させながら通電加熱するための加熱流路と、
前記電極体と熱交換を行うことで食品材料の温度を調節するための媒体が流通する媒体流路と、を備える通電加熱装置を用いて食品材料を通電加熱する、食品材料の加熱方法であって、
前記媒体流路に供給する媒体の温度を、前記通電加熱装置で加熱する直前の食品材料の温度よりも高い温度であり、かつ、前記通電加熱装置による加熱が完了した直後の食品材料の温度よりも低い温度とする、食品材料の加熱方法。
【請求項8】
複数の電極体および複数のスペーサ管体と、それらの内壁が食品材料を流動移送させながら通電加熱するための加熱流路と、前記電極体と熱交換を行うことで食品材料の温度を調節するための媒体が流通する媒体流路と、を備える第1の通電加熱部と、
複数の電極体および複数のスペーサ管体と、それらの内壁が食品材料を流動移送させながら通電加熱するための加熱流路と、前記電極体と熱交換を行うことで食品材料の温度を調節するための媒体が流通する媒体流路と、を備える第2の通電加熱部と、
前記媒体流路に供給する媒体の温度を調節する調温器と、を備える通電加熱装置を用いて食品材料を通電加熱する、食品材料の加熱方法であって、
前記調温器により、前記媒体を前記第1の通電加熱部で加熱する直前の食品材料の温度よりも高い温度であり、かつ、前記第2の通電加熱部による加熱が完了した直後の食品材料の温度よりも低い温度に調節して前記媒体流路に供給する、食品材料の加熱方法。
【請求項9】
前記調温器により、前記媒体を前記第1の通電加熱部による加熱が完了した直後の食品材料の温度よりも高い温度に調節して前記媒体流路に供給する、請求項に記載の食品材料の加熱方法。
【請求項10】
複数の電極体および複数のスペーサ管体と、
それらの内壁が食品材料を流動移送させながら通電加熱するための加熱流路と、
前記電極体と熱交換を行うことで食品材料の温度を調節するための媒体が流通する媒体流路と、を備える通電加熱装置を用いて食品材料を通電加熱する、食品材料の加熱方法であって、
前記加熱流路において、通電加熱による加熱と、前記媒体流路を流通する前記媒体を熱源とする加熱とにより、食品材料を同時に加熱し
前記媒体は、前記通電加熱装置により食品材料の加熱を開始した直後においては食品材料の温度を上昇させる熱源として作用し、前記通電加熱装置による食品材料の加熱が完了する直前においては食品材料の温度の上昇を抑制する冷媒として作用する、食品材料の加熱方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品材料の通電加熱装置およびそれを用いた加熱方法に関する。
【背景技術】
【0002】
流動性を有する食品材料などを殺菌や調理等のために加熱する方法の一つとして、その食品材料をパイプ内で連続的に流動移送させながら、食品材料の有する電気抵抗を利用して、食品材料に直接通電することにより食品材料自体を発熱させる加熱技術(通電加熱、ジュール加熱)が実用化されている(例えば、特許文献1)。この装置では、食料品輸送管路の上流側から下流側へ向けて所定間隔を置いて少なくとも2以上の部分に、管路の中心軸線に対して同心状となるように、この管路の内面に導電材料からなる環状の電極体を設け、管路の上流側に設置した電極体と下流側に設置した電極体との間で電圧を印加して、その間を移動する流動性食品材料中に電流を流し、ジュール熱を発生させることにより連続的に加熱する。
【0003】
従来の通電加熱装置では、不均一加熱により生じる温度ムラにより、流路内壁での過加熱によるスケーリングが問題となっていた。そこで、出願人は、複数の電極体に冷媒流路を設け、被加熱流路の出口端近傍に、被加熱流路の内壁温度を検出する温度センサを設け、該温度センサの測定値に基づき液体冷媒による冷却条件を制御する連続式通電加熱装置を提案した(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特公平5-33024号公報
【文献】特許第4995164号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献2のように、常温の水を冷媒として使用する場合、通電加熱により生じた熱が冷媒である水に奪われてしまうため、食品材料を所定の温度まで加熱するための電力消費量が増大してしまうという問題があった。
【0006】
本発明は、流路内壁での過加熱を抑制してスケーリングを有効に防止することができながらも、電力消費量を低減することができる通電加熱装置および食品材料の加熱方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の観点に係る通電加熱装置は、複数の電極体および複数のスペーサ管体と、それらの内壁が食品材料を流動移送させながら通電加熱するための加熱流路と、前記電極体と熱交換を行うことで食品材料の温度を調節するための媒体が流通する媒体流路と、前記媒体流路に供給する媒体の温度を調節する調温器と、前記電極体に印加する電圧を制御する制御装置と、を備える通電加熱装置であって、前記調温器は、媒体を、前記通電加熱装置で加熱する直前の食品材料の温度よりも高い温度であり、かつ、前記通電加熱装置による加熱が完了した直後の食品材料の温度よりも低い温度に調節する
上記通電加熱装置において、前記加熱流路の出口付近に設けられた温度センサと、前記温度センサの上流側の流路に設けられたスタティックミキサーと、をさらに有し、前記制御装置は、前記温度センサからの信号に基づいて前記電極体に印加する電圧を自動制御する自動通電制御を実行するように構成することができる。
【0008】
本発明の第2の観点に係る通電加熱装置は、複数の電極体および複数のスペーサ管体と、それらの内壁が食品材料を流動移送させながら通電加熱するための加熱流路と、前記電極体と熱交換を行うことで食品材料の温度を調節するための媒体が流通する媒体流路と、を備える第1の通電加熱部と、複数の電極体および複数のスペーサ管体と、それらの内壁が食品材料を流動移送させながら通電加熱するための加熱流路と、前記電極体と熱交換を行うことで食品材料の温度を調節するための媒体が流通する媒体流路と、を備え、前記第1の通電加熱部の下流に設置される第2の通電加熱部と、前記媒体流路に供給する媒体の温度を調節する調温器と、を備え、前記調温器は、前記媒体を前記第1の通電加熱部で加熱する直前の食品材料の温度よりも高い温度であり、かつ、前記第2の通電加熱部による加熱が完了した直後の食品材料の温度よりも低い温度に調節する。
上記通電加熱装置において、前記調温器は、前記媒体を前記第1の通電加熱部による加熱が完了した直後の食品材料の温度よりも高い温度に調節するように構成することができる。
上記通電加熱装置において、前記調温器は、前記媒体を常温から10度以上高い温度に調節するように構成することができる。
【0009】
本発明の第3の観点に係る通電加熱装置は、複数の電極体および複数のスペーサ管体と、それらの内壁が食品材料を流動移送させながら通電加熱するための加熱流路と、前記電極体と熱交換を行うことで食品材料の温度を調節するための媒体が流通する媒体流路と、前記電極体に印加する電圧を制御する制御装置と、を備える通電加熱装置であって、前記加熱流路において、通電加熱による加熱と、前記媒体流路を流通する前記媒体を熱源とする加熱とにより、食品材料を同時に加熱し、前記媒体は、前記通電加熱装置により食品材料の加熱を開始した直後においては食品材料の温度を上昇させる熱源として作用し、前記通電加熱装置による食品材料の加熱が完了する直前においては食品材料の温度の上昇を抑制する冷媒として作用する
【0010】
本発明の第1の観点に係る食品材料の加熱方法は、複数の電極体および複数のスペーサ管体と、それらの内壁が食品材料を流動移送させながら通電加熱するための加熱流路と、前記電極体と熱交換を行うことで食品材料の温度を調節するための媒体が流通する媒体流路と、を備える通電加熱装置を用いて食品材料を通電加熱する食品材料の加熱方法であって、前記媒体流路に供給する媒体の温度を、前記通電加熱装置で加熱する直前の食品材料の温度よりも高い温度であり、かつ、前記通電加熱装置による加熱が完了した直後の食品材料の温度よりも低い温度とする
【0011】
本発明の第2の観点に係る食品材料の加熱方法は、複数の電極体および複数のスペーサ管体と、それらの内壁が食品材料を流動移送させながら通電加熱するための加熱流路と、前記電極体と熱交換を行うことで食品材料の温度を調節するための媒体が流通する媒体流路と、を備える第1の通電加熱部と、複数の電極体および複数のスペーサ管体と、それらの内壁が食品材料を流動移送させながら通電加熱するための加熱流路と、前記電極体と熱交換を行うことで食品材料の温度を調節するための媒体が流通する媒体流路と、を備える第2の通電加熱部と、前記媒体流路に供給する媒体の温度を調節する調温器と、を備える通電加熱装置を用いて食品材料を通電加熱する、食品材料の加熱方法であって、前記調温器により、前記媒体を前記第1の通電加熱部で加熱する直前の食品材料の温度よりも高い温度であり、かつ、前記第2の通電加熱部による加熱が完了した直後の食品材料の温度よりも低い温度に調節して前記媒体流路に供給する。
上記食品材料の加熱方法において、前記調温器により、前記媒体を前記第1の通電加熱部による加熱が完了した直後の食品材料の温度よりも高い温度に調節して前記媒体流路に供給するように構成することができる。
【0012】
本発明の第3の観点に係る通電加熱方法は、複数の電極体および複数のスペーサ管体と、それらの内壁が食品材料を流動移送させながら通電加熱するための加熱流路と、前記電極体と熱交換を行うことで食品材料の温度を調節するための媒体が流通する媒体流路と、を備える通電加熱装置を用いて食品材料を通電加熱する、食品材料の加熱方法であって、前記加熱流路において、通電加熱による加熱と、前記媒体流路を流通する前記媒体を熱源とする加熱とにより、食品材料を同時に加熱し、前記媒体は、前記通電加熱装置により食品材料の加熱を開始した直後においては食品材料の温度を上昇させる熱源として作用し、前記通電加熱装置による食品材料の加熱が完了する直前においては食品材料の温度の上昇を抑制する冷媒として作用する
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、流路内壁での過加熱を抑制してスケーリングを有効に防止することができながらも、電力消費量を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本実施形態に係る充填成型装置の構成図である。
図2】本実施形態に係る通電加熱装置の構成図である。
図3】本実施形態に係る加熱モジュールの構成図である。
図4】本実施形態に係る加熱モジュールの拡大断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明に係る通電加熱装置および食品材料の加熱方法を、図面に基づいて、説明する。なお、以下においては、ゼリー状食品材料を例示して本発明を説明するが、本発明が適用できる食品材料はゼリー状食品材料に限定されず、たとえば、カスタード、チーズ、ジャムおよびソースなどの加熱により粘度が変化する食品材料に本発明を適用することができる。また、牛乳などの液状食品材料であって、加熱により粘度があまり変化しない食品材料にも本発明を適用することもできる。
【0016】
図1は、本実施形態に係る充填成型装置1の構成図である。充填成型装置1は、流動性食品材料を成型して袋に充填するための装置群であり、ニーダー10と、通電加熱装置13と、温度センサ15と、充填機17と、コントロールユニット18と、電源ユニット19とを備える。
【0017】
本実施形態に係る充填成型装置1において、ニーダー10と、パイプ11と、通電加熱装置13と、パイプ16と、充填機17とは一連の流路を形成しており、殺菌や調理のために、当該流路内を流動性食品材料が流動する。また、図1において実線で示すように、通電加熱装置13と、温度センサ15と、コントロールユニット18と、電源ユニット19とは電気的に互いに接続しており、電源ユニット19から通電加熱のための電力を通電加熱装置13に供給するとともに、温度センサ15の測定結果に応じて通電加熱装置13に印加する電圧を制御している。さらに、本実施形態に係る充填成型装置1において、通電加熱装置13と調温器14とは、通電加熱装置13内を移送される電極体23を加熱または冷却するための媒体の流路(図1において破線で示す)で接続されており、調温器14は、温水を媒体として通電加熱装置13に供給する。以下に、充填成型装置1を構成する各装置について説明する。
【0018】
ニーダー10は、流動性食品材料を撹拌(または混合、調合)するタンクを有しており、ニーダー10内の流動性食品材料はポンプ12によりパイプ11を介して下流側に定速移送される。ニーダー10は、常温のまま(あるいは冷蔵のまま)流動性食品材料を移送するものであってもよいし、たとえば50~80℃程度まで加熱する機能を有し、加熱した流動性食品材料をポンプ12により下流側に移送する構成とすることもできる。
【0019】
流動性食品材料はパイプ11を通過して通電加熱装置13に流動される。図2は、本実施形態に係る通電加熱装置13の構成図である。図2に示すように、本実施形態に係る通電加熱装置13は、3本の加熱モジュール20を有しており、加熱モジュール20同士は配管22を介して連通されている。
【0020】
また、図3は、加熱モジュール20の構成図である。加熱モジュール20は、図2および図3に示すように、交互に配置された複数の電極体23と、複数のスペーサ管体24とを備えており、これらはフランジ25により挟着固定されている。電極体23の内径とスペーサ管体24の内径は同径となっており、交互に連結し連通させることにより流動性食品材料を通電加熱処理するための加熱流路21が形成されている。
【0021】
電極体23は、リング状であることが望ましいが、多角形、楕円などその形状には特に制限はない。リング状の電極体23はスペーサ管体24に一致した内面形状を有し、スペーサ管体24を交互に配置することにより各電極体23間を流動性食品材料が通過する際に電気的回路が構成され通電加熱される。電極体23は、良導電性の材料で構成され、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタン合金、白金、純鉄、ステンレス等の金属を用いることができる。加熱流路21の両端付近に設けられる2つの電極体は漏洩電流阻止のためのアース電極26であり、アース電極26に挟まれる残りの電極体23は全て通電加熱用である。
【0022】
スペーサ管体24は絶縁材料からなり、電極体23と交互に設置されることにより加熱流路21を構成する。スペーサ管体24は、非導電性のプラスチック、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリサルフォンなどの樹脂によって作製される。スペーサ管体24の形状は、角形の筒体としてもよく、内周面が円形で外周面が矩形となった筒体を用いてもよくその形状に制限はないが、電極体23の断面形状とスペーサ管体24の断面形状を対応させた形状にすることが必要である。スペーサ管体24と電極体23との接続面間にはシール材を組み込んで加熱流路21の外部に流動性食品材料が漏出することを防止している。スペーサ管体24の長さが電極間の距離となるが、電極間の距離Lは、電極体23の内径R(加熱流路21の直径)に対する比(L/R)が2倍以上であることが好ましく、さらに好ましくは、4倍以上12倍以下であることにより均一な加熱が促進される。
【0023】
加熱流路21の両端部には流入側と流出側のジョイント部27が設けられている。それぞれの電極体23は、流動性食品材料の流れる方向に隣り合った電極体23間が相互に逆極性となるように電源ユニット19に接続される。なお、加熱モジュール20が備える電極体23の数は加熱温度等に応じて任意に設定することができる。
【0024】
図4は、加熱モジュール20の拡大断面図であり、電極体23の位置における加熱モジュール20の断面を示している。電極体23には加熱流路21の内面に沿って、媒体が流通する媒体流路30が同心状に設けられている。媒体流路30を設け、媒体を流通させることにより、通電加熱装置13の入口に近いほど(加熱モジュール20が複数ある場合には上流側の加熱モジュール20であるほど)、流動性食品材料の温度が低いために媒体は流動性食品材料を加熱する熱源として作用し、通電加熱装置13の出口に近いほど(加熱モジュール20が複数ある場合には下流側の加熱モジュール20であるほど)、流動性食品材料の温度が高いために媒体は流動性食品材料を冷却する冷媒として作用する。
【0025】
媒体流路30を流通する媒体は、電極体23に設けられた媒体供給口31から供給され、反対側に設けられた媒体排出口32から排出される。本実施形態では、媒体流路30に供給する媒体として、室温(常温)よりも高い温度の温水が用いられる。図1および図4に示すように、本実施形態では、調温器14と媒体流路30とが、媒体供給口31および媒体排出口32を介して接続されている。調温器14は、通電加熱装置13(加熱モジュール20が複数ある場合には最も上流側の加熱モジュール20)に流入する直前の流動性食品材料の温度よりも高く、かつ、通電加熱装置13(加熱モジュール20が複数ある場合には最も下流側の加熱モジュール20)から流出した直後の流動性食品材料の温度よりも低い温度となるように、水を加熱して、熱交換媒体として媒体流路30に供給する。
【0026】
ここで、一例として、ゼリー状食品材料を加熱する例を挙げて説明する。通電加熱装置13(加熱モジュール20が複数ある場合には最も上流側の加熱モジュール20)に流入する直前のゼリー状食品材料の温度が30℃であり、通電加熱装置13(加熱モジュール20が複数ある場合には最も下流側の加熱モジュール20)から流出した直後のゼリー状食品材料の温度が95℃である場合には、調温器14により水を65℃まで加熱して、65℃の温水を媒体としてゼリー状食品材料の加熱または冷却を行うことができる。ゼラチンを含むゼリー状食品材料の場合、70℃以下で急速にゲル状となることが知られているが、媒体を65℃の温水とした場合、媒体を水とした場合と比べて、食品材料の熱を過度に奪わないため、加熱流路21におけるゼリー状食品材料の流速が15~30%向上することが分かった。
【0027】
また、別の一例として、牛乳などの液状食品材料を加熱する例を挙げて説明する。たとえば、通電加熱装置13(加熱モジュール20が複数ある場合には最も上流側の加熱モジュール20)に流入する直前の液状食品材料をニーダー10により予熱して90℃とし、通電加熱装置13(加熱モジュール20が複数ある場合には最も下流側の加熱モジュール20)から流出した直後の液状食品材料の温度を殺菌のため121℃とする場合、調温器14により水を98℃まで加熱し、98℃の温水を媒体として液状食品材料を加熱および冷却することができる。また、牛乳などのたんぱく質を含む飲料などでは、高温でタンパク質が変性するため、通電加熱装置13の直後に冷却管を設置し、加熱した流動性食品材料を直ぐに冷却する構成とすることが好ましい。
【0028】
なお、媒体の具体的な温度は、上記温度範囲内であれば特に限定されず、流動性食品材料の特性(粘度特性など)や、加熱流路21の長さなどに応じて適宜設定することができる。たとえば、流動性食品材料ごとに適した媒体の温度を、予め試験により特定しておくことで、特定した温度の媒体を媒体流路30に流通させることが好ましい。なお、特定した媒体の温度を調温器14に設定することで、調温器14は設定された温度で媒体を供給する構成とすることができる。また、調温器14は、通電加熱装置13の出口に設けられた温度センサ15で測定した温度に基づいて、媒体の温度を調節する構成とすることもできる。また、図示していないが、通電加熱装置13の入り口に温度センサを設けることで、調温器14は、通電加熱装置13の入り口に設けられた温度センサで測定した温度にも基づいて、媒体の温度を調節する構成とすることもできる。なお、媒体流路30は循環式としてもよいし、一過式としてもよい。媒体流路30を循環式とした場合、調温器14に供給される媒体は高温となる場合がある。このような場合、調温器14は媒体を冷却し、媒体流路30に媒体を再供給することができる。
【0029】
また、流動性食品材料を通電加熱装置13に流入する前の温度(原料温度)や、通電加熱装置13により流動性食品材料を加熱させる目標温度が、コントロールユニット18に設定されている場合には、調温器14は、コントロールユニット18からこれら温度を取得し、原料温度よりも所定温度高い温度、または目標温度から所定温度低い温度を、媒体の温度として設定することもできる。たとえば、調温器14は、常温よりも高い温度で、かつ、原料温度よりも10~60℃高い温度、好ましくは原料温度よりも15~60℃高い温度、より好ましくは原料温度よりも20~60℃高い温度を、媒体の温度として設定することができる。また、調温器14は、常温よりも高い温度で、かつ、目標温度から0~60℃低い温度、好ましくは目標温度から0~50℃低い温度、より好ましくは目標温度から0~40℃低い温度を、媒体の温度として設定することができる。さらに、調温器14は、常温よりも10~60℃高い温度、好ましくは常温よりも15~60℃高い温度、より好ましくは常温よりも20~60℃高い温度を媒体の温度として設定する構成としてもよい。
【0030】
図1に示すように、通電加熱装置13の出口付近には、パイプ16の流路の中心軸線部分の温度を計測する温度センサ15が設けられている。温度センサ15により測定された流動性食品材料の温度は、コントロールユニット18に送信される。コントロールユニット18は、処理装置、制御プログラムが格納された記憶装置および操作パネルを備えており、温度センサ15の計測値に基づき通電加熱装置13の出力を制御する。具合的には、温度センサ15で測定した温度が目標温度に達していない場合には、通電加熱装置13に印加する電気の電圧を高くし、反対に、温度センサ15で測定した温度が目標温度を超えている場合には、通電加熱装置13に印加する電気の電圧を小さくする。なお、温度センサ15は、いずれも熱電対などの公知の温度センサを用いることができる。また、コントロールユニット18は、通常運転時は、温度センサ15の計測値に基づき電極体23に供給される電力をPID制御により自動制御することができる。PID制御における比例動作(P動作)や積分動作(I動作)の値は、オーバーシュートやサイクリングを起こさないように、加熱流路21の全長や食品材料の流速等に応じて適宜最適に設定される。
【0031】
充填機17は、袋内に流動性食品材料を充填するノズルと、袋内に充填された流動性食品材料を成型する成型機を備えている。また、充填機17はホッパーを備えており、通電加熱装置13から移送された流動性食品材料はホッパーで一時的に貯留される。
【0032】
(実施例)
次いで、本実施形態に係る充填成型装置1の実施例について説明する。本実施形態では、導電率1.000S/mの食塩水(濃度0.546%)を、12±1℃で通電加熱装置13に流入させ、通電加熱装置13での加熱完了後の目標温度が100℃になるように電圧制御を行った。また、下記表1に示すように、食塩水の処理流量、媒体の温度および媒体の流量をそれぞれ変えて、通電加熱装置13による加熱におけるエネルギー効率を測定した。なお、エネルギー効率は、通電加熱装置13に流入する直前に測定した食塩水の温度から食塩水を100℃に上昇させるまでに必要な論理上の電力消費量を求め、求めた論理上の電力消費量を、実際に測定した電力消費量で除算することで得た。
【表1】
【0033】
上記表1において、試験区1-1~1-7では、食塩水(流動性食品材料)の流量を100L/hとし、試験区2-1~2-7では、食塩水(流動性食品材料)の流量を170L/hとした。また、グレーで示す試験区1-1~1-3,2-1~2-3は従来の実施条件を示す比較例である。具体的には、試験区1-1,2-1では媒体を用いない場合を示す比較例であり、試験区1-2,1-3,2-2,2-3は、媒体の温度を10℃(水道水)とした比較例である。一方、本実施形態に係る充填成型装置1の実施例として、試験区1-4,1-5,2-4,2-5では媒体の温度を60℃とし、試験区1-6,1-7,2-6,2-7では媒体の温度を80℃とした。また、媒体を流通させた試験区では、媒体をそれぞれ200L/hと400L/hの流量で流通させた。
【0034】
表1に示すように、媒体を用いない試験区1-1,2-1および媒体の温度が10℃である試験区1-2,1-3,2-2,2-3の比較例に対して、媒体の温度が60℃である試験区1-4,1-5,2-4,2-5および媒体の温度が80℃である試験区1-6,1-7,2-6,2-7の実施例では、エネルギー効率が高くなり、電力消費量が低減したことが分かる。また、試験区1-6,1-7,2-4~2-7では、論理値の消費電力量よりも少ない電力量で目標温度の100℃まで加熱させることができた。これは、媒体を熱源として食塩水を加熱したことで、電力消費量を抑えることができたためと考えられる。このように、本実施例では、比較例と比べて、本実施形態に係る充填成型装置1を用いることで、最大で20%程度のエネルギー効率の上昇が得られることが分かった。
【0035】
また、上述した実施例では、図2に示すように、通電加熱装置13は3本の加熱モジュール20を有しており、各試験区において、通電加熱装置13に流入前の食塩水の温度と、各加熱モジュール20での出口温度とを測定した。また、それぞれの加熱モジュール20の出口温度と当該加熱モジュール20に流入する前との温度の温度差を温度上昇幅Δとして算出した。試験区1-1~1-7における測定結果を下記表2に示し、試験区2-1~2-7での測定結果を下記表3に示す。
【0036】
下記表2,3に示すように、上流側の加熱モジュール20ほど温度上昇幅Δが小さく、下流側の加熱モジュール20ほど温度上昇幅Δが大きいことが分かる。これは、食塩水が高温になるほど導電率が高くなるためと考えられる。また、下記表2に示すように、本実施形態に係る試験区1-4~1-7,2-4~2-7の実施例では、とくに上流側において媒体を熱源として食塩水を加熱することができるため、比較例と比べて、上流側における温度上昇幅Δを大きく、下流側における温度上昇幅Δを小さくすることができる。通常、上流側の加熱モジュール20ほど高温となるため加熱モジュール20にかかる負荷(熱による負荷)は高く、さらに温度上昇幅Δが大きいとその分、負荷は高くなる。しかしながら、本実施形態に係る通電加熱装置13では、下流側の温度上昇幅Δを抑えることができるため、加熱モジュール20の負荷を小さくすることができ、加熱モジュール20の長寿命化を図ることもできる。
【表2】
【表3】
【0037】
以上のように、本実施形態に係る充填成型装置1は、複数の電極体23および複数のスペーサ管体24と、それらの内壁が流動性食品材料を流動移送させながら通電加熱するための加熱流路21と、電極体23と熱交換を行うことで流動性食品材料の温度を調節するための媒体が流通する媒体流路30と、媒体流路30に供給する媒体の温度を調節する調温器14と、電極体23に印加する電圧を制御するコントロールユニット18と、を備え、調温器14は、媒体を常温よりも高い温度、具体的には、通電加熱装置13で加熱する直前の食品材料の温度よりも高い温度であり、かつ、通電加熱装置13による加熱が完了した直後の食品材料の温度よりも低い温度に調節し、温度調節した媒体を用いて食品材料を加熱および冷却する。これにより、本実施形態に係る充填成型装置1では、次のような問題を解決することができる。
【0038】
すなわち、従来では、媒体流路30に流通させる媒体として、常温の水を使用していた。この場合、加熱流路21を流通する流動性食品材料のうち、加熱流路21の内壁周辺の流動性食品材料が過度に冷却されてしまう場合があり、これにより、加熱流路21の内壁周辺の流動性食品材料は、加熱流路21の中心軸付近の流動性食品材料と比べて、粘度が高くなり、流速が低下してしまう場合があった。その結果、加熱流路21の内壁周辺の流動性食品材料では加熱時間が長くなり、加熱流路21の内壁周辺の流動性食品材料の焦げ付きやスケーリングが生じてしまうおそれがあった。また、スケーリングが進行すると電極体23間がスケーリングで繋がりスパークを生じてしまう場合があった。さらに、加熱流路21の内壁周辺と中心軸周辺とで流動性食品材料の粘度にバラつきが生じするため、流動性食品材料の充填時に充填ムラが生じてしまうおそれもあった。このような問題に対して、本実施形態に係る充填成型装置1では、媒体流路30に流通させる媒体として常温よりも温度の高い媒体を用いることで加熱流路21の内壁周辺における流動性食品材料の過度の冷却を抑制することができ、加熱流路21の内壁周辺の流動性食品材料の焦げ付きやスケーリング、スパークの発生を抑制することができる。
【0039】
また、本実施形態に係る充填成型装置1では、媒体流路30に流通させる媒体として常温よりも温度の高い媒体を用いることで、消費電力量を低減することができるという効果を奏することができる。すなわち、通電加熱装置13は通電加熱により流動性食品材料を加熱するところ、媒体として常温以下の水を使用した場合、加熱された流動性食品材料の熱を奪うこととなるため、流動性食品材料を目標温度まで上昇させるためには、より多くの電力が必要となる。これに対して、本実施形態に係る充填成型装置1では、媒体流路30に流通させる媒体として常温よりも温度の高い媒体を用いることで、媒体として常温以下の水を使用した場合と比べて、加熱された流動性食品材料の熱を奪うことがないため、電力消費量を低減することができる。たとえば、ゼリー状食品材料において、媒体を常温の水から60℃の温水に変更した場合、電力の損失を半減することができることがわかった。
【0040】
また、本実施形態に係る充填成型装置1では、固形物を含まない流動性食品材料に適用する場合に効果が大きくなる。固形物を含む流動性食品材料では、一般に、流動性食品材料が加熱流路21を流動している間に、固形物により流動性食品材料が攪乱されるため、加熱流路21の内壁周辺にある流動性食品材料だけが温度が低下してしまい、焦げ付きやスケーリング、スパークなどが発生することが少ないためである。
【0041】
以上、本発明の好ましい実施形態例について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態例の記載に限定されるものではない。上記実施形態例には様々な変更・改良を加えることが可能であり、そのような変更または改良を加えた形態のものも本発明の技術的範囲に含まれる。
【0042】
たとえば、上述した実施形態では、複数の通電加熱装置13に対して単一の調温器14のみを備える構成を例示したが、この構成に限定されず、たとえば、1つの通電加熱装置13に対して1つの調温器14を備える構成(通電加熱装置13が複数ある場合は調温器14も複数ある構成)としてもよい。また、この場合、各通電加熱装置13に流通させる媒体の温度を通電加熱装置13ごとに異ならせる構成とすることができる。たとえば、加熱モジュール20での温度上昇幅を抑制するために、上流の加熱モジュール20ほど、流通させる媒体の温度を高くする構成とすることができる。
【0043】
また、上述した実施形態では、通電加熱装置13に流入する直前の流動性食品材料の温度よりも高く、かつ、通電加熱装置13から流出した直後の流動性食品材料の温度よりも低い温度範囲内における、一定の温度の媒体を媒体流路30に流通させる構成を例示したが、この構成に限定されず、たとえば、温度センサ15の測定値に基づいて、媒体流路30に流通させる媒体の温度を、上記温度範囲内において制御する構成とすることもできる。また、通電加熱装置13の入口付近に温度センサを備える構成とし、当該温度センサの測定値と、通電加熱装置13の出口付近に設置された温度センサ15の測定値に基づいて、媒体の温度を制御する構成とすることもできる。
【0044】
さらに、上述した実施形態では、媒体として温水を用いる構成を例示したが、この構成に限定されず、通電加熱装置13に流入する直前の流動性食品材料の温度よりも高く、かつ、通電加熱装置13から流出した直後の流動性食品材料の温度よりも低い温度であれば、水以外の公知の媒体を用いることもできる。
【0045】
加えて、上述した実施形態に加えて、加熱モジュール20内に攪拌機構を備える構成とすることができる。また、加熱モジュール20の入口付近または出口付近であり、温度センサ15よりも上流側に攪拌機構を備える構成とすることもできる。これにより、流動性食品材料が攪拌されることで、より均一に加熱されることとなり、焦げ付きやスケーリング、スパークの発生をより抑制することができる。なお、攪拌機構は、特に限定されないが、スタティックミキサーを用いることが好ましい。
【0046】
また、上述した実施形態では、通電加熱装置13は、3本の加熱モジュール20を備える構成を例示したが、加熱モジュール20の本数は限定されず、2本以下であってもよいし、4本以上であってもよい。
【0047】
さらに、上述した実施形態では、電極体23をリング状とする構成を例示したが、この構成に限定されず、たとえば、電極体23を平板状とする構成とすることができる。たとえば、交流高電界殺菌方法による通電加熱を行う場合には、平板状の電極体23を用い、この電極体23を媒体で加熱および冷却することができる。
【符号の説明】
【0048】
1…充填成型装置
10…ニーダー
11…パイプ
12…ポンプ
13…通電加熱装置
20…加熱モジュール
21…加熱流路
22…配管
23…電極体
24…スペーサ管体
25…フランジ
26…アース電極
27…ジョイント部
30…媒体流路
31…媒体供給口
32…媒体排出口
14…調温器
15…温度センサ
16…パイプ
17…充填機
18…コントロールユニット
19…電源ユニット
図1
図2
図3
図4