(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-12
(45)【発行日】2023-04-20
(54)【発明の名称】容量ガスセンサおよびその製造方法
(51)【国際特許分類】
G01N 27/22 20060101AFI20230413BHJP
【FI】
G01N27/22 A
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019131535
(22)【出願日】2019-07-17
【審査請求日】2022-04-11
(32)【優先日】2018-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】517220508
【氏名又は名称】ティーイー コネクティビティ センサーズ フランス
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100130030
【氏名又は名称】大竹 夕香子
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【氏名又は名称】山下 聖子
(74)【代理人】
【識別番号】100121533
【氏名又は名称】佐々木 まどか
(72)【発明者】
【氏名】ゲラール,ファビアン
(72)【発明者】
【氏名】フィリッピ,ティエリー
(72)【発明者】
【氏名】グルエーズ,クリステル
【審査官】小野 健二
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2009/008237(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0025665(US,A1)
【文献】特開平01-196555(JP,A)
【文献】米国特許第06450026(US,B1)
【文献】国際公開第2017/090587(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0125359(US,A1)
【文献】米国特許第04276128(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 27/00-27/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の電極(210、310、410、510)と、
第2の電極(220、320、420、520)と、
ガス感応性キャパシタを形成するように前記第1の電極と前記第2の電極との間に配置されており、環境媒体から吸収されたガス化合物の量に依存する誘電率を有するガス感応性誘電体材料(240、340、440、540)と、
前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440、540)と、前記第1の電極および前記第2の電極のうちの少なくとも1つとの間の境界面に配置されており、前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440、540)に印加される機械応力を低減させるために、前記第1の電極および前記第2の電極のうちの前記少なくとも1つの熱誘起膨張を吸収するように適合された誘電体-電極境界材料(250、350、450、550)と
を備え
、
前記誘電体-電極境界材料(250、350、450、550)は、前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440、540)のガラス温度より高いガラス温度を有する非伝導性材料を含む、容量ガスセンサ。
【請求項2】
前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440、540)は、ガス感応性ポリマーを含み、
前記誘電体-電極境界材料(250、350、450、550)は、前記ガス化合物に対して透過性であ
る、
請求項1に記載の容量ガスセンサ。
【請求項3】
前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440、540)は、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、およびポリフェニルスルホン、ならびにこれらの任意の組合せを含む群のうちのスルホン系ポリマーの1つもしくは複数の層を含み、かつ/または
前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440、540)は、セルロースアセテートブチレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、およびポリアミド、ならびに/もしくはこれらの任意の組合せを含む群のうちのポリマーの1つもしくは複数の層を含む、
請求項1または2に記載の容量ガスセンサ。
【請求項4】
前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440、540)は、スルホン系ポリマー材料であり、
前記誘電体-電極境界材料(250、350、450、550)は、前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440、540)のガラス温度より高いガラス温度を有するポリイミド材料または任意のポリマー材料である、
請求項1から3のいずれか一項に記載の容量ガスセンサ。
【請求項5】
前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440、540)は、添加ポリマーグレードからのポリマー材料を含み、前記添加ポリマーグレードのポリマーは、前記第1の電極および前記第2の電極のうちの前記少なくとも1つからの熱誘起機械応力下の鎖配向の変化に対する耐性を増大させるために、前記ポリマー材料の鎖を固定するように適合された架橋添加剤を含む、
請求項1から4のいずれか一項に記載の容量ガスセンサ。
【請求項6】
前記第1の電極および前記第2の電極のうちの少なくとも1つは、前記ガス化合物を通過するように適合された多孔質構造を有する、
請求項1から5のいずれか一項に記載の容量ガスセンサ。
【請求項7】
前記第1の電極および前記第2の電極のうちの少なくとも1つは、導電性粒子でドープされた多孔質ポリマー材料から形成され、
前記多孔質ポリマー材料の厚さおよび/または多孔度は、前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440)に印加される前記機械応力を低減させるために、前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440)の構造が軟化する温度に近い温度で前記第1の電極および前記第2の電極のそれぞれの熱膨張を低減させるように選択されている、
請求項6に記載の容量ガスセンサ。
【請求項8】
前記第1の電極(210、310、410)は、前記環境から前記ガス化合物を吸収する前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440)の上面に形成され、
前記第2の電極(220、320、420)は、前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440)の前記上面とは反対側の面に形成され、
前記誘電体-電極境界材料(250、350、450)は、前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440)を前記第1の電極(210、310、410)から分離するために、前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440)の前記上面に直接形成されている、
請求項1から7のいずれか一項に記載の容量ガスセンサ。
【請求項9】
前記容量ガスセンサは、半導体回路基板(330)内に一体化され、
前記第2の電極(320)は、前記半導体回路基板(330)上に直接配置され、
前記第1の電極(310)は、前記誘電体-電極境界材料(350)および前記ガス感応性誘電体材料(340)を通過するビア(360)を通って前記半導体回路基板(330)内のパッチに接続されている、
請求項8に記載の容量ガスセンサ。
【請求項10】
前記第1の電極(410)、前記誘電体-電極境界材料(450)、および前記ガス感応性誘電体材料(440)のうちの少なくとも1つは、前記ガス感応性誘電体材料(440)による前記ガス化合物の吸収および/または吸着を容易にするために、1つまたは複数の穿孔(460)を備える穿孔構造を有する、
請求項8に記載の容量ガスセンサ。
【請求項11】
前記第1の電極は、単一の電極として作用するように互いに電気的に接続された1つまたは複数の第1の電極アイランドを備え、
前記第2の電極は、単一の電極として作用するように互いに電気的に接続された1つまたは複数の第2の電極アイランドとして提供され、
前記第1の電極アイランドに前記第2の電極アイランドが挟まれて、インターディジテイティッド電極構造を形成し、前記ガス感応性誘電体材料は、隣接する電極アイランド間に位置し、
前記誘電体-電極境界材料は、前記ガス感応性誘電体材料と各電極アイランドとの間に形成されている、
請求項1から7のいずれか一項に記載の容量ガスセンサ。
【請求項12】
第1の電極(210、310、410、510)と、
第2の電極(220、320、420、520)と、
ガス感応性キャパシタを形成するように前記第1の電極と前記第2の電極との間に配置されており、環境媒体からガス化合物を吸収するように適合され、吸収されたガス化合物の量に依存する誘電率を有するガス感応性誘電体材料(240、340、440、540)と、
前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440、540)と、前記第1の電極および前記第2の電極のうちの少なくとも1つとの間の境界面に配置されており、前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440、540)に印加される機械応力を低減させるために、前記第1の電極および前記第2の電極のうちの前記少なくとも1つの熱誘起膨張を吸収するように適合された誘電体-電極境界材料(250、350、450、550)とを備え
、
前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440、540)は、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、およびポリフェニルスルホン、ならびにこれらの任意の組合せを含む群のうちのスルホン系ポリマーの1つもしくは複数の層を含み、かつ/または
前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440、540)は、セルロースアセテートブチレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、およびポリアミド、ならびに/もしくはこれらの任意の組合せを含む群のうちのポリマーの1つもしくは複数の層を含む、
容量ガスセンサ。
【請求項13】
第1の電極(210、310、410、510)と、
第2の電極(220、320、420、520)と、
ガス感応性キャパシタを形成するように前記第1の電極と前記第2の電極との間に配置されたガス感応性誘電体材料(240、340、440、540)とを備え、前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440、540)は、環境からガス化合物を吸収するように適合され、前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440、540)内に保持されている吸収されたガスの量に依存する誘電率を有し、
前記第1の電極および前記第2の電極のうちの少なくとも1つは、導電性粒子でドープされた多孔質ポリマー材料から形成され、
前記第1の電極および前記第2の電極のうちの少なくとも1つは、電気連続性を提供できる10μmを下回る所定の厚さまで低減された厚さを有し、
前記多孔質ポリマー材料の厚さおよび/または多孔度は、前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440)に印加される機械応力を低減させるために、前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440)の構造が軟化し始める温度に近い温度で前記第1の電極および前記第2の電極のそれぞれの熱膨張を低減させるように選択されている、
容量ガスセンサ。
【請求項14】
第1の電極(210、310、410、510)と、第2の電極(220、320、420、520)と、前記第1の電極と前記第2の電極との間に配置されており、環境媒体から吸収されたガス化合物の量に依存する誘電率を有するガス感応性誘電体材料(240、340、440、540)とを有する容量ガスセンサを製造する方法であって、
前記第2の電極(220、320、420、520)を提供することと、
前記第2の電極(220、320、420、520)上へ前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440、540)を形成することと、
前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440、540)の領域を覆うように誘電体-電極境界材料(250、350、450、550)を堆積させることと、
前記誘電体-電極境界材料(250、350、450、550)によって覆われた前記領域上へ前記第1の電極(210、310、410、510)を堆積させることとを含み、
前記誘電体-電極境界材料(250、350、450、550)は、前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440、540)に印加される機械応力を低減させるために、前記第1の電極および前記第2の電極のうちの前記少なくとも1つの熱誘起膨張を吸収するように適合された誘電体ポリマー材料として選択される、方法。
【請求項15】
第1の電極(210、310、410、510)と、第2の電極(220、320、420、520)と、前記第1の電極と前記第2の電極との間に配置されており、環境媒体から吸収されたガス化合物の量に依存する誘電率を有するガス感応性誘電体材料(240、340、440、540)とを有する容量ガスセンサを製造する方法であって、
前記第2の電極(220、320、420、520)を提供することと、
前記第2の電極(220、320、420、520)上へ前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440、540)を形成することと、
前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440、540)の領域を覆うように誘電体-電極境界材料(250、350、450、550)を堆積させることと、
前記誘電体-電極境界材料(250、350、450、550)によって覆われた前記領域上へ前記第1の電極(210、310、410、510)を形成することとを含み、
前記第1の電極(210、310、410、510)、前記第2の電極(220、320、420、520)、および/または前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440、540)は、前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440、540)との境界面で前記第1の電極および/または前記第2の電極によって印加される機械応力を最小にするように設計され、
添加ポリマーグレードからのポリマー材料が、前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440、540)を形成するために使用され、前記添加ポリマーグレードのポリマーは、前記第1の電極および前記第2の電極のうちの前記少なくとも1つからの熱誘起機械応力下の鎖配向の変化に対する耐性を増大させるために、前記ポリマー材料の鎖を固定するように適合された架橋添加剤を含み、かつ/または
前記第1の電極および前記第2の電極のうちの少なくとも1つは、導電性粒子でドープされた多孔質ポリマー材料から形成され、前記多孔質ポリマー材料の厚さおよび/もしくは多孔度は、前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440)の構造が軟化する温度に近い温度で前記第1の電極および前記第2の電極のそれぞれの熱膨張を低減させるように選択される、方法。
【請求項16】
第1の電極(210、310、410、510)と、
第2の電極(220、320、420、520)と、
ガス感応性キャパシタを形成するように前記第1の電極と前記第2の電極との間に配置されており、環境媒体から吸収されたガス化合物の量に依存する誘電率を有するガス感応性誘電体材料(240、340、440、540)と、
前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440、540)と、前記第1の電極および前記第2の電極のうちの少なくとも1つとの間の境界面に配置されており、前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440、540)に印加される機械応力を低減させるために、前記第1の電極および前記第2の電極のうちの前記少なくとも1つの熱誘起膨張を吸収するように適合された誘電体-電極境界材料(250、350、450、550)と
を備え、
前記第1の電極(210、310、410)は、前記環境から前記ガス化合物を吸収する前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440)の上面に形成され、
前記第2の電極(220、320、420)は、前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440)の前記上面とは反対側の面に形成され、
前記誘電体-電極境界材料(250、350、450)は、前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440)を前記第1の電極(210、310、410)から分離するために、前記ガス感応性誘電体材料(240、340、440)の前記上面に直接形成されている、
容量ガスセンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、相対湿度などの環境媒体中のガス化合物の濃度を検出および/または測定する容量ガスセンサに関する。より詳細には、本発明は、速いセンサ応答を提供し、熱応力、特にリフロー組立てプロセスなどの半導体技術で使用される製造プロセスからの熱応力による影響を受けにくい設計を有する容量ガスセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
湿度センサなどの容量ガスセンサは、環境媒体中のガス化合物の検出または制御を必要とする、エンジン制御、HVAC(暖房、換気、および空調)、冷蔵庫、および医療の適用分野などの広い範囲の技術分野、ならびに化学、自動車、および食品の業界で、適用分野が見出されている。基本的な作動原理は、複数の電極にわたって、吸収されたガスの量および/または湿度とともに変化する誘電率を有するガス感応性誘電体材料の容量を測定することにある。次いでセンサ容量の測定は、周囲媒体中のガス濃度の表示を提供する。ガス濃度の正確で安定した測定を得るために、次いでガス感応性誘電体材料は、ガス濃度の変動に対する短い応答時間(たとえば、10秒未満)、ガス濃度に対する線形応答、および低いヒステリシスなど、理想的な特徴を呈するべきである。
ガスセンサに対する最も好適なガス感応性誘電体および電極設計の選択は、容量ガスセンサが意図される適用分野に依存しており、これはその特有の適用分野にとって重要でないセンサパラメータについて妥協することを示唆することもある。したがって、異なる設計の容量ガスセンサが利用可能である。
【0003】
たとえば、米国特許第6,450,026号は、湿度を測定する容量センサの従来の設計を記載している。このセンサは、湿気を吸収する誘電体材料によって分離された2つの電極を備える。これらの電極の一方は、湿気が電極を通過することを可能にするために非金属性の多孔質材料から形成されており、電極には導電性粒子を含むことによって伝導性が与えられる。他方の電極は、非多孔質の金属薄板を使用することによって形成される。誘電体材料は、最終的な厚さ、したがってセンサの精度のより良好な制御を可能にするために、多層ポリマーフィルムの形で提供される。
【0004】
米国特許出願公開第2014/0197500(A1)号に記載されているものなど、一体型の容量センサ設計も提案されている。一体型の容量センサは、特定用途向け集積回路(ASIC)上に位置する不活性化層の一部分に形成された下部電極層およびランディングパッドと、下部電極層およびランディングパッド上へ形成されたガス感応層と、ガス感応層を通ってランディングパッドの一部分を露出させるビアと、ガス感応層上へ形成された上部電極層とを含む。上部電極層は、下部電極層の表面積に完全に重なり、その一部分はビアホール内へ堆積されて、上部電極層とランディングパッドとの間に電気的接続を形成する。上部電極は多孔質の伝導性ポリマーから形成され、ガス感応層にはポリイミドが使用される。
【0005】
一般に、応答線形性および低ヒステリシスに関する利点のため、ポリマーなどの有機材料がガス感応性誘電体材料として使用される。特に、ポリイミドは、相対湿度の減少および高い耐熱性に応答して、保持されているガス(または湿気)を吸着する上で優れた融通性を提供する。しかし、ポリイミドには、5%RHを下回る湿度値に対する低い感応性および非常に長い安定化時間などの特定の欠点がある。
【0006】
スルホン系ポリマーもまた、ポリイミドより速い応答時間を提供するという利点のため、容量ガスセンサ内で用いられる。しかし、ガス感応性誘電体に対してスルホン系ポリマーを使用する容量湿度センサは、センサが大幅な温度上昇が生じるリフロー組立てプロセスを受けた後、相対湿度(RH)測定で望ましくない正シフトを呈することが認められた。湿度センサに対する仕様要件は、典型的には±3%RHである。
【0007】
図1は、%RH応答のシフトが識別された従来の一体型の容量ガスセンサ100の側断面図を概略的に表す。容量ガスセンサ100は、多孔質上部電極110と、ASIC(図示せず)を含む基板130上に直接形成された下部電極120と、上部電極110と下部電極120との間のガス感応性ポリマー誘電体140とを含む。下部電極120は、厚さ約80nmの金などの貴金属から形成される。下部電極120上には、ポリマー誘電体の接着を促進するために、薄いポリイミド接着層170(たとえば約80nm)を形成することができる。スルホン系ポリマーのポリマー誘電体140は、約2.7μmの厚さを有することができる。多孔質上部電極110は、有機ポリマー(伝導性粒子でドープされる)から形成され、10~30μmの範囲内の厚さを有する。
多孔質上部電極110は、ガス感応性ポリマー誘電体140および接着層170を横切るビア160を通って、基板130内の能動回路に接続される。
【0008】
このタイプのセンサ設計では、30秒間で250℃のピーク温度を伴う熱サイクルを含む典型的なリフローはんだ付けプロセス後、約+6%RHの応答シフトが測定された。そのような応答シフトは、湿度センサに対する仕様要件の範囲外である。さらにこの湿度センサは、特定の時間後に元の応答を回復することが可能であるが、典型的な回復時間は約30日であり、これは顧客の要件を満たすには長すぎる。
【0009】
ポリイミドは、リフロープロセスに対する感応性が低いが、ポリイミドをガス感応性誘電体として使用するガスセンサでもまた、相対湿度%RHの望ましくない負シフトが識別された。それにもかかわらず、ポリイミドは、スルホン系ポリマーより約3倍遅い応答時間を有し、したがってより速いセンサ応答を必要とする適用分野にとってあまり興味をそそるものではない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】米国特許第6,450,026号
【文献】米国特許出願公開第2014/0197500(A1)号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
したがって、速いセンサ応答、または少なくともスルホン系ポリマーによって実現される応答時間に同等のセンサ応答を提供し、リフロー組立てプロセスなどの半導体技術で一般的に使用される熱プロセスによる影響を受けにくい容量ガスセンサ設計が、なお必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、従来技術の欠点および不都合を考慮してなされたものであり、その目的は、速い応答時間を提供することが可能であり、半導体技術で従来から使用されているリフロー組立てプロセスなどの熱プロセスに対する容量センサ応答性の感応性をより低くした設計を有する容量ガスセンサ、およびその製造方法を提供することである。
【0013】
この目的は、独立請求項の主題によって解決される。本発明の有利な実施形態は、従属請求項の主題である。
【0014】
本発明の一実施形態によれば、第1の電極と、第2の電極と、ガス感応性キャパシタを形成するように第1の電極と第2の電極との間に配置されており、環境媒体から吸収されたガス化合物の量に依存する誘電率を有するガス感応性誘電体材料と、ガス感応性誘電体材料と第1の電極および第2の電極のうちの少なくとも1つとの間の境界面に配置されており、ガス感応性誘電体材料に印加される機械応力を低減させるために、第1の電極および第2の電極のうちの少なくとも1つの熱誘起膨張を吸収するように適合された誘電体-電極境界材料とを備える容量ガスセンサが提供される。
【0015】
本発明の一実施形態によれば、ガス感応性誘電体材料は、ガス感応性ポリマーを含み、誘電体-電極境界材料は、ガス化合物に対して透過性であり、かつ/またはガス感応性誘電体材料のガラス温度より高いガラス温度を有するポリマーを含む。
【0016】
本発明の一実施形態によれば、ガス感応性誘電体材料は、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、およびポリフェニルスルホン、ならびにこれらの任意の組合せを含む群のうちのスルホン系ポリマーの1つもしくは複数の層を含み、かつ/またはガス感応性誘電体材料は、セルロースアセテートブチレート、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、およびポリアミド、ならびに/もしくはこれらの任意の組合せを含む群のうちのポリマーの1つもしくは複数の層、またはガスに対して感応性のある類似のポリマー材料を含む。
【0017】
本発明の一実施形態によれば、ガス感応性誘電体材料は、スルホン系ポリマー材料であり、誘電体-電極境界材料は、ガス感応性誘電体材料のガラス温度より高いガラス温度を有するポリイミド材料または任意のポリマー材料である。
【0018】
本発明の一実施形態によれば、ガス感応性誘電体材料は、添加ポリマーグレードからのポリマー材料を含み、添加ポリマーグレードのポリマーは、第1の電極および第2の電極のうちの少なくとも1つからの熱誘起機械応力下の鎖配向の変化に対する耐性を増大させるために、ポリマー材料の鎖を固定するように適合された架橋添加剤を含む。
【0019】
本発明の一実施形態によれば、第1の電極および第2の電極のうちの少なくとも1つは、ガス化合物を通過するように適合された多孔質構造を有する。
【0020】
本発明の一実施形態によれば、第1の電極および第2の電極のうちの少なくとも1つは、導電性粒子でドープされた多孔質ポリマー材料から形成され、多孔質ポリマー材料の厚さおよび/または多孔度は、ガス感応性誘電体材料に印加される機械応力を低減させるために、ガス感応性誘電体材料の構造が軟化する温度に近い温度でそれぞれの電極の熱膨張を低減させるように選択されている。
【0021】
本発明の一実施形態によれば、第1の電極は、環境からガス化合物を吸収するガス感応性誘電体材料の上面に形成され、第2の電極は、ガス感応性誘電体材料の上面とは反対側の面に形成され、誘電体-電極境界材料は、ガス感応性誘電体材料を第1の電極から分離するために、ガス感応性誘電体材料の前記上面に直接形成されている。
【0022】
本発明の一実施形態によれば、容量ガスセンサは、半導体回路基板内に一体化され、第2の電極は、半導体回路基板上に直接配置され、第1の電極は、誘電体-電極境界材料およびガス感応性誘電体材料を通過するビアを通って半導体回路基板内のパッチに接続されている。
【0023】
本発明の一実施形態によれば、第1の電極、誘電体-電極境界材料、およびガス感応性誘電体材料のうちの少なくとも1つは、ガス感応性誘電体材料によるガス化合物の吸収および/または吸着を容易にするために、1つまたは複数の穿孔を備える穿孔構造を有する。
【0024】
本発明の一実施形態によれば、第1の電極は、単一の電極として作用するように互いに電気的に接続された1つまたは複数の第1の電極アイランドを備え、第2の電極は、単一の電極として作用するように互いに電気的に接続された1つまたは複数の第2の電極アイランドとして提供され、第1の電極アイランドに第2の電極アイランドが挟まれて、インターディジテイティッド電極構造を形成し、ガス感応性誘電体材料は、隣接する電極アイランド間に位置し、誘電体-電極境界材料は、ガス感応性誘電体材料と各電極アイランドとの間に形成されている。
【0025】
本発明によれば、第1の電極と、第2の電極と、ガス感応性キャパシタを形成するように第1の電極と第2の電極との間に配置されており、環境媒体からガス化合物を吸収するように適合され、吸収されたガス化合物の量に依存する誘電率を有するガス感応性誘電体材料とを備える容量ガスセンサが提供される。ガス感応性誘電体材料は、添加ポリマーグレードからのポリマー材料を含み、添加ポリマーグレードのポリマーは、第1の電極および第2の電極のうちの少なくとも1つからの熱誘起機械応力下の鎖配向の変化に対する耐性を増大させるために、ポリマー材料の鎖を固定するように適合された架橋添加剤を含む。
【0026】
本発明によれば、第1の電極と、第2の電極と、ガス感応性容量を形成するように第1の電極と第2の電極との間に配置されたガス感応性誘電体材料とを備え、ガス感応性誘電体材料は、環境からガス化合物を吸収するように適合され、ガス感応性誘電体材料内に保持されている吸収されたガスの量に依存する誘電率を有し、第1の電極および第2の電極のうちの少なくとも1つは、導電性粒子でドープされた多孔質ポリマー材料から形成され、多孔質ポリマー材料の厚さおよび/または多孔度は、ガス感応性誘電体材料に印加される機械応力を低減させるために、ガス感応性誘電体材料の構造が軟化し始める温度に近い温度でそれぞれの電極の熱膨張を低減させるように選択されている、容量ガスセンサが提供される。
【0027】
本発明はまた、第1の電極と、第2の電極と、第1の電極と第2の電極との間に配置されており、環境媒体から吸収されたガス化合物の量に依存する誘電率を有するガス感応性誘電体材料とを有する容量ガスセンサを製造する方法であって、第2の電極を提供することと、第2の電極上へガス感応性誘電体材料を形成することと、ガス感応性誘電体材料の領域を覆うように誘電体-電極境界材料を堆積させることと、誘電体-電極境界材料によって覆われた前記領域上へ第1の電極を堆積させることとを含み、誘電体-電極境界材料は、ガス感応性誘電体材料に印加される機械応力を低減させるために、第1の電極および第2の電極のうちの少なくとも1つの熱誘起膨張を吸収するように適合された誘電体ポリマー材料として選択される、方法を提供する。
【0028】
本発明はまた、第1の電極と、第2の電極と、第1の電極と第2の電極との間に配置されており、環境媒体から吸収されたガス化合物の量に依存する誘電率を有するガス感応性誘電体材料とを有する容量ガスセンサを製造する方法であって、第2の電極を提供することと、第2の電極上へガス感応性誘電体材料を形成することと、誘電体-電極境界材料によって覆われた前記領域上へ第1の電極を形成することとを含み、第1の電極、第2の電極、および/またはガス感応性誘電体材料は、ガス感応性誘電体材料との境界面で第1の電極および/または第2の電極によって印加される機械応力を最小にするように設計され、それにより添加ポリマーグレードからのポリマー材料が、ガス感応性誘電体材料を形成するために使用され、添加ポリマーグレードのポリマーは、第1の電極および第2の電極のうちの少なくとも1つからの熱誘起機械応力下の鎖配向の変化に対する耐性を増大させるために、ポリマー材料の鎖を固定するように適合された架橋添加剤を含み、かつ/または第1の電極および第2の電極のうちの少なくとも1つは、導電性粒子でドープされた多孔質ポリマー材料から形成され、多孔質ポリマー材料の厚さおよび/もしくは多孔度は、ガス感応性誘電体材料の構造が軟化する温度に近い温度でそれぞれの電極の熱膨張を低減させるように選択される、方法を提供する。
【0029】
添付の図面は、本発明の原理を説明する目的で、本明細書に組み込まれており、本明細書の一部を形成する。これらの図面は、本発明をどのように作製および使用することができるかに関して図示および記載する例のみに本発明を限定すると解釈されるべきではない。
【0030】
さらなる特徴および利点は、添付の図面に示す本発明の以下のより詳細な説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】従来の容量ガスセンサの概略側断面図である。
【
図2】第1の構成による例示的な容量ガスセンサの概略側断面図である。
【
図3】第2の構成による例示的な一体型の容量ガスセンサの概略側断面図である。
【
図4】第3の構成による穿孔構造を有する例示的な容量ガスセンサの概略側断面図である。
【
図5】第4の構成によるインターディジテイティッド電極構造を有する例示的な容量ガスセンサの概略上面図である。
【
図6】方向AA’に沿って切り取った
図5に示す容量ガスセンサの概略側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明について、以下、本発明の例示的な実施形態が示されている添付の図面を参照して、次により詳細に説明する。しかし本発明は、多くの異なる形で実施することができ、本明細書に記載する実施形態に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全になり、本発明の範囲を当業者に十分に伝えるように提供される。全体にわたって、同様の数字は同様の要素を指す。これらの図では、電極間のセンサ容量は、容量記号によって象徴的に表されている。
【0033】
図1を参照して説明するように、容量湿度センサがリフロープロセスを受けた後に測定される望ましくないシフトは、そのガス感応性ポリマー誘電体の誘電率の上昇によって説明することができる。
【0034】
誘電率の上昇は、多孔質上部電極からの機械的制約と、ポリマー誘電体のガラス温度に近い温度まで温度が上昇したときのガス感応性ポリマー誘電体の軟化との組合せによって引き起こされる。リフローなどの熱プロセス中、温度の上昇により、多孔質上部電極110の熱膨張が誘起されることがあり、その結果、多孔質上部電極110とポリマー誘電体140との間の境界面を通ってポリマー誘電体140の第1の層へ追加の機械応力が伝達される。他方では、ポリマー誘電体140の構造は、そのガラス温度に近い温度で軟化する。その結果、上部電極110からの熱誘起機械応力下で、ポリマー鎖の再配列または配向が変化する可能性がある。この再配列は次いで、ポリマー誘電率の一時的な変化に反映され、それによってセンサ応答が修正される。
誘電率上昇の影響は、スルホン系ポリマーに基づいているガスセンサにおいて、それらのガラス温度が、従来のリフロープロセス中に到達するピークリフロー温度に近い、またはそれを下回るため、より顕著である。
【0035】
本発明の一態様によれば、ガス感応性誘電体と容量センサ電極との間の境界面に、ガス感応性誘電体を機械応力から保護する保護材料を形成しまたは堆積させることによって、リフローに対する容量ガスセンサの感応性を大幅に低減させまたはさらに防止することができる。この機械応力保護材料は、ガス感応性誘電体との境界面にわたってセンサ電極によって印加される機械応力によるその誘電体誘電率の変化からガス感応性誘電体材料を保護するため、以下区別なく、誘電体-電極境界材料または単に誘電体保護材料と呼ばれる。
【0036】
図2は、積層電極設計による容量ガスセンサ200の断面図を概略的に表す。容量ガスセンサ200は、第1の電極210と、基板230上に形成された第2の電極220と、第1の電極210と第2の電極220との間に配置されたガス感応性誘電体材料240とを備える。誘電体-電極境界材料とも呼ばれる誘電体保護材料250は、ガス感応性誘電体層240にかかる機械応力の影響を防止するために、ガス感応性誘電体層240と上部電極210との間の境界面に形成される。基板230はまた、電極とすることができ、このときそのような目的で金属基板が使用され、層220は、金属性基板電極230によって誘起される熱応力からガス感応性誘電体材料240を保護する保護材料とすることができる。
【0037】
第1の電極210および第2の電極220は平面電極であり、基板230を横断する方向に垂直に積層される。上部電極210は、好ましくは、下にあるガス感応層240に到達して通過するガス化合物を検出することを可能にするために、多孔質電極である。上部電極210は、多孔質ポリマーから形成することができ、導電性粒子を含むことによって伝導性が与えられる。多孔質上部電極210の厚さは、好ましくは、10~30μmの範囲内にある。
【0038】
ガス感応性誘電体材料240は、環境媒体からガスを吸収することが可能な任意の電気絶縁材料を含むことができ、この電気絶縁材料は、ガス感応性誘電体内に保持されているガスの量とともに変化する誘電率を有する。ガス感応性誘電体材料240は、好ましくは、有機材料の中でも、ガス濃度の変化に対してより速い応答性を提供するため、スルホン系誘電体材料から形成され、またはスルホン系誘電体材料を含む。ガス感応性誘電体材料に使用することができる(または最も好ましい)スルホン系誘電体の例には、ポリスルホン(PSU)、ポリエーテルスルホン(PES)、およびポリフェニルスルホン(PPSU)、ならびにこれらの任意の組合せを含む群のうちの1つが含まれる。
別法または追加として、ガス感応性誘電体材料は、セルロースアセテートブチレート(CAB)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルイミド(PEI)、およびポリアミド(PA)、ならびにこれらの任意の組合せを含む群のうちの1つなどの有機ポリマーから形成することができ、またはそれを含むことができる。
【0039】
誘電体保護材料250は、好ましくは、ガス感応性誘電体240に対する熱誘起機械応力の影響を防止するために、ガス感応性誘電体層240と上部電極210との間の境界面に堆積される。誘電体保護材料250は、好ましくは、リフロー中に到達するピーク温度(たとえば250℃)および/またはガス感応性誘電体材料自体のガラス温度より高いガラス温度Tgを有するポリマーなどの非伝導性材料から形成される。追加として、ガスセンサの電極設計および誘電体保護材料の相対配置に応じて、誘電体保護層に選択される誘電体材料は、ガス感応性材料に到達することを可能にするように、ガス化合物(たとえば湿気)に対して透過性とすることができる。
【0040】
ポリイミドは、誘電体保護層にとって、すなわちスルホン系誘電体材料がガス感応性材料に使用されるとき、その高い耐熱性、ならびにスルホン系誘電体のガラス温度および従来のリフロー温度より高い約320℃のガラス温度のため、好適な材料である。さらに、ポリイミドは半導体業界で高温接着層として用いられることが多いため、1つまたは複数のポリイミドの境界面層の形成は、容量ガスセンサの製造プロセスに容易に組み込むことができる。誘電体保護層250は、好ましくは、それ自体がガスセンサ容量に寄与しないように、また応答時間を短縮しないように十分に薄い層として適用されるが、ガス感応性誘電体材料に対する電極の熱膨張の影響を打ち消すように十分に大きくするべきである。たとえば、ポリイミドの誘電体保護材料に好適な厚さは、80~150nmである。
【0041】
ガス感応性誘電体材料240はまた、上述したガス感応性ポリマーの1つまたは複数からなる複数の層によって形成された多層誘電体構造を備えることができる。この場合、誘電体保護層250は、多層誘電体構造にわたって機械応力の伝送を低減させるために、多層構造の各ガス感応層間に提供することができる。
【0042】
図2に示す構成では、誘電体保護層250は、下にあるガス感応性誘電体層240に直接接触するように形成される。他方では、必要および適用分野に応じて、誘電体保護層250と上部電極210との間に他の機能層を提供することもできる。たとえば、上部電極210が酸化しやすい伝導性材料から形成される場合、下にあるガス感応性誘電体層240内に保持されているガス/湿気によって引き起こされる酸化から上部電極210を保護するために、上部電極210と誘電体保護層250との間に酸化防止層を配置することができる。
【0043】
下部電極220は、導電性材料、好ましくは金などの非多孔質の金属導体から形成することができる。この場合、下部電極220によってガス感応性誘電体層240に対して印加される機械応力も存在するが、上部電極210に比べてそれほど重大ではなく、したがって下部電極220とガス感応性誘電体層240との間の誘電体保護層を追加しなくてもよい。それにもかかわらず、より効率の良い解決策を提供するために、下部電極220とガス感応性誘電体層240との間の追加の誘電体保護層を提供することもできる(図示せず)。使用されるポリマー材料のタイプおよび/または層の厚さなど、この追加の誘電体保護層の特徴は、上述した誘電体保護層250に類似のものとすることができる。
別法として、追加の誘電体保護層は、誘電体保護層の全体的な厚さ、ならびにガスセンサ容量および/または応答時間に対するそれらの寄与を最小に低減させるように、誘電体保護層250に対する熱応力の強度などの下部電極220の特徴に基づいて最適化することができる。さらなる構成では、下部電極220は、たとえばキャパシタガスセンサの両側からのガスの吸収を可能にするために、上部電極210などの多孔質材料から形成することができる。この場合、基板230を省略することができ、誘電体保護層250に類似の追加の誘電体保護層(図示せず)を、下部電極220とガス感応性誘電体材料240との間の境界面に提供することができる。
【0044】
誘電体保護材料250の厚さは、第1の電極210および/または第2の電極220からの熱誘起機械応力によって引き起こされる誘電率の変化からガス感応性誘電体240を有効に保護するように、センサパラメータに応じて経験的に選択することができる。
【0045】
第1の電極210および第2の電極220は、ガス感応性誘電体層240の領域にわたって延びる単一の電極として
図2に示されている。しかし、第1の電極210および第2の電極220は各々、複数の電気的に相互接続された電極アイランドとして提供することもできる。
【0046】
上述した誘電体保護層250の保護作用はまた、
図3~6を参照して以下に説明するように、
図2に示したもの以外の容量ガスセンサ構成にも該当する。
【0047】
図3は、本発明の原理による誘電体保護層を有する一体型の容量ガスセンサ300の構成を概略的に示す。
図1を参照して説明した構成と同様に、容量ガスセンサ300は、第1の電極310と、半導体回路基板330上に一体化された第2の電極320と、第1の電極310と第2の電極320との間に形成されたガス感応性誘電体層340とを備える。下にある基板330は、第1の電極310および第2の電極320に電気的に接続してガスセンサ300の容量を測定するために、能動回路(またはAISC)ならびにそれぞれの伝導ラインおよびパッチを備える。上部電極310は、ビア360を通って基板330内の伝導パッチに電気的に接続される。
図1を参照して説明した容量ガスセンサ100と同様に、上部電極310は、導電性粒子を含むことによって伝導性が与えられた非多孔質ポリマーから形成することができ、下部電極320は、金などの貴金属から形成することができる。
【0048】
図3に示す一体型のセンサ構成では、熱誘起機械応力は、主に多孔質上部電極310から生じる。したがって、下にあるガス感応性誘電体材料340に印加される機械圧力は、上部電極310とガス感応性誘電体層340との間の境界面に中間誘電体保護材料350を形成することによって、低減および/または解消することができる。概して、ガス感応性誘電体層340および誘電体保護材料350は、それぞれガス感応性誘電体層240および誘電体保護材料250に対して上述した材料のいずれかから形成することができ、したがってこれらの詳細は、ここでは繰り返さない。しかし、厚さおよび選択される材料を含むガス感応性誘電体層340および誘電体保護材料350の特徴は、特定の一体型のガスセンサに対する要件、すなわちそのガスセンサが受ける温度などの製造要件、および特有のセンサの用途に依存する。
【0049】
一体型の容量ガスセンサ300はまた、ガス感応性誘電体材料340の接着を増大させるために、パターン化基板330および下部電極320の上に形成された薄い接着層370を含むことができる。ポリイミドから形成された接着層に対して約80nmの厚さは、下部電極320が金属電極であるか、それとも多孔質ポリマー電極であるかにかかわらず、下部電極320からの熱誘起機械応力の影響を低減させるのに十分である。したがって、多孔質上部電極310に類似している特徴を伴う下部電極320を有する容量センサ構成では、下部電極320に対する機械応力の影響を低減させるために、接着層370の追加または別法として、80~150nmの範囲内の厚さを有する誘電体保護材料層を、ガス感応性誘電体層340と下部電極320との間の境界面に提供することができる。この場合、誘電体保護材料はまた、接着層370の機能を提供する。
【0050】
図2を参照して説明した容量ガスセンサ200と同様に、ガス容量センサ300は、半導体業界で知られているプロセスを使用して、基板ウェーハ上に製造することができ、ここでは詳述しない。
【0051】
図4は、穿孔構造設計を有する容量ガスセンサ400を示し、有利には、本発明の原理が容量ガスセンサ400にも適用される。
図2を参照して上述した容量ガスセンサ200と同様に、容量ガスセンサ400は、第1の電極410および第2の電極420を含み、第1の電極410と第2の電極420との間に配置されたガス感応性誘電体材料440の容量を測定する。第2の電極420、ガス感応性誘電体材料440、および第1の電極410は、第2の電極420の平面を横断する方向に、この順序で垂直に積層される。誘電体保護材料450は、上部電極410の熱膨張によって誘起される機械応力からガス感応性誘電体材料440を保護するために、上部電極410とガス感応性誘電体材料440との間の境界面に提供される。
【0052】
容量ガスセンサ400の設計は、
図2の設計とは異なり、第1の電極410、保護境界面層450、およびガス感応性誘電体材料440は、ガス感応性誘電体材料440による化合物ガスの吸収および/または吸着を容易にするために、穿孔構造によって形成される。穿孔構造は、当分野で知られている任意のパターン化プロセスを使用して、第2の電極420の平面を横断する方向に1つまたは複数の穿孔460をパターン化することによって実現することができる。
【0053】
ガス感応性誘電体材料440および誘電体保護材料450は、それぞれガス感応性誘電体材料240および誘電体保護材料250に対して上述した有機ポリマーのいずれかから形成することができる。好ましい構成では、ガス感応性誘電体材料440はスルホン系ポリマーであり、誘電体保護材料450はポリイミドである。
【0054】
上述した例と同様に、上部電極410は、好ましくは、ガス感応性誘電体材料440によるガス/湿気の吸収を容易にするために、有機ポリマーなどの多孔質の非伝導性材料から形成され、導電性粒子でドープすることによって伝導性が与えられる。別法として、上部電極410はまた、環境からのガスおよび/または湿気が穿孔構造を通って下にあるガス感応性誘電体材料440に直接到達することができるため、金属などの非多孔質材料から形成することができる。
【0055】
第2の電極420は、
図4に示すように、連続する電極とすることができ、またはガス感応性誘電体材料440および/もしくは第1の電極410に類似の穿孔構造を備えることができる。下部電極420は、任意の導電性材料、好ましくは非多孔質の金属導体から形成することができる。この場合、下部電極420によってガス感応性誘電体層440に対して印加される機械応力は、多孔質上部電極410に比べてそれほど重大ではなく、したがって下部電極420とガス感応性誘電体層440との間の誘電体保護層を省略することができる。それにもかかわらず、
図2を参照して上述した実施形態と同様に、より効率の良い解決策を実現するために、下部電極420とガス感応性誘電体材料440との間の追加の誘電体保護層を提供することもできる。
【0056】
代替構成では、下部電極420は、上部電極410などの多孔質電極とすることができる。そのような場合、下部電極420に対する機械応力の影響を防止するために、ガス感応性誘電体層440と下部電極420との間の境界面に、誘電体保護層(図示せず)を形成することもできる。
【0057】
図2~4を参照して上述した容量ガスセンサ設計では、容量センサ電極は垂直に積層され、それぞれの保護境界面およびガス感応性材料層が間に配置される。しかし、本発明の原理はまた、
図5および
図6に示す容量センサ500などのインターディジテイティッド構造を有する容量ガスセンサにも適用することができる。
【0058】
インターディジテイティッド容量センサは、積層電極を有する容量ガスセンサに対していくつかの利点を提供することができる。たとえば、センサ容量は、インターディジテイティッド電極間の分離を調整することによって、容易にカスタマイズされる。しかし、温度上昇によるインターディジテイティッド電極の横方向の膨張はまた、隣接する電極間のガス感応性誘電体材料に機械応力を作用させ、したがって誘電率を変化させることがあり、それによりカスタマイズ可能なセンサ容量の利点が失われることがある。この欠点は、各々または複数のインターディジテイティッド電極と、インターディジテイティッド電極間に堆積させたガス感応性誘電体材料との間の境界面に、誘電体保護材料を適用することによって、回避または最小化することができる。
【0059】
図5~6を参照すると、容量ガスセンサ500は、誘電体基板530の上に重複しない配置で隣り合わせに配置された第1の電極510および第2の電極520を備える。第1の電極510および第2の電極520は各々、それぞれ1つまたは複数の電極アイランド510a~510cおよび520a~520bを備える。
図5に示すように、電極アイランド510a~510cおよび520a~520bは各々、フィンガの形状を有する。インターディジテイティッド構造は、第1の電極510の電極アイランド510a~510cの各々を第2の電極520の電極アイランド520a~520bと交互にすることによって実現され、したがって各々のインターディジテイティッド電極は、すぐ隣接するインターディジテイティッド電極の極性とは逆の極性に結合される。
電極アイランド510a~510cは、導電性ストリップ515によって互いに接続され、それによって単一の電極510として作用する。同様に、電極アイランド520a~520bは、それぞれの伝導ストリップ525によって互いに接続され、したがってまた、単一の電極520として作用する。
図6に示すように、第1の電極510および第2の電極520は、容量ガスセンサ500の同じ平面に配置される。しかし、インターディジテイティッド電極が重複しないで異なる平面に提供されるセンサ構成も想定される。
【0060】
ガス感応性誘電体材料540が、隣り合うインターディジテイティッド電極の各対間の空間内に形成され、最終的には、センサ500のガス吸収面を最大にするために、インターディジテイティッド電極を覆うことができる。ガスセンサ500の容量は、インターディジテイティッド電極に接続された測定回路によって、たとえば下にある基板530(図示せず)上にパターン化された電気線によって測定することができる。
【0061】
図6に示すように、2つの隣接するインターディジテイティッド電極、たとえば電極510aおよび520bによって、これらの電極間に堆積させたガス感応性誘電体材料540に印加される機械応力を低減させるために、ガス感応性誘電体材料540で境界を接するインターディジテイティッド電極510および520の表面に、誘電体保護材料550が適用される。しかし、誘電体保護材料550は、インターディジテイティッド電極510a~510cおよび520a~520bを部分的にのみ覆うように、たとえば上面より大きい機械応力をガス感応性誘電体材料に作用させるはずの電極の側面のみを覆うように形成することができる。
【0062】
図2~4を参照して上述したガス感応性誘電体材料および誘電体保護材料はいずれも、インターディジテイティッド容量ガスセンサ500で使用することができる。好ましくは、ガス感応性誘電体材料540はスルホン系ポリマーであり、誘電体保護材料550はポリイミドである。誘電体保護材料550はまた、導電性ではないため、インターディジテイティッド電極510および520間の基板領域に適用することができ、それにより製造プロセスが簡略化される。
【0063】
第1の電極510および第2の電極520は、インターディジテイティッド電極510a~510cおよび520a~520bが、環境ガス/湿気が吸収されるガス感応性誘電体層540の表面を覆わないため、金属などの非多孔質伝導材料から形成することができる。この場合、誘電体保護材料にポリイミドを使用することができる。しかし、ポリイミドは湿気に対して透過性があるため、インターディジテイティッド電極510a~510cおよび520a~520bをガス感応層540内に吸収された湿気による酸化から保護するために、貴金属または代替不活性化層、たとえば酸化ケイ素もしくは窒化シリコンなどの非酸化材料層(図示せず)を、インターディジテイティッド電極510a~510cおよび520a~520bと、誘電体保護材料550との間に適用することができる。
このとき誘電体保護材料550は、ガス感応性誘電体層540に直接接触しているが、インターディジテイティッド電極510a~510cおよび520a~520bには接触しない。
【0064】
図2~6を参照して上述した容量ガスセンサは、半導体業界で従来から使用されている方法を使用して製造することができ、したがってここでは詳述しない。たとえば、
図2~6に示す容量ガスセンサは、第2の電極を提供することと、第2の電極上へガス感応性誘電体材料を形成することと、ガス感応性誘電体材料の領域を覆うように誘電体保護材料を堆積させることと、誘電体保護材料によって覆われた前記領域上へ第1の電極を堆積させることとを含む方法によって製造することができる。
【0065】
このとき誘電体保護材料は、ガス感応性誘電体材料に印加される機械応力を低減させるために、
図2を参照して上述したポリマー材料のいずれかなど、第1の電極および第2の電極のうちの少なくとも1つの熱誘起膨張を吸収するように適合された誘電体ポリマー材料として選択される。誘電体保護材料は、当技術分野で知られている任意の好適な方法で、ガス感応性誘電体材料上へ堆積させることができる。たとえば、ポリイミドなどのポリマーの場合、スピン被覆を使用することができる。必要な場合、次いでスピン被覆されたポリマー層をパターン化して、下にあるコンタクトおよび/または層へのアクセスを開くことができる。次いでポリイミドをパターン化することができる。
【0066】
上述した誘電体保護材料は、他の機能を提供する容量ガスセンサで使用されることも多いため、本発明の原理は、コストの大幅な増大またはそれぞれの製造プロトコルの変更なく、CMOSプロセスなどの集積回路の既存の製造プロセスに容易に組み込むことができる。容量湿度センサ内でポリイミド誘電体保護層を使用することで、熱プロセスに対する感応性は低いまま、同じRH感応性を実現することが可能になるが、これらのセンサは、ポリイミド保護層が厚すぎる場合、より高いヒステリシスおよび応答時間を表すことがある。ポリイミド保護層が比較的薄い場合、ヒステリシスおよび応答時間に対する影響は非常に小さい。
【0067】
本発明の一態様によれば、リフローに対する容量ガスセンサの感応性はまた、ガス感応性誘電体材料の構造が軟化する温度に近い温度で、ガス感応性誘電体材料との境界面で第1の電極および/または第2の電極によって印加される機械応力を最小にするように、上述したガスセンサ構成のいずれかにおいて、第1の電極、第2の電極、および/またはガス感応性誘電体材料の構造を修正することによって、大幅に低減または防止することができる。
【0068】
たとえば、
図2~4を参照して説明した電極構成のいずれかにおいて、最小の熱膨張、したがって最小の機械応力を表す上部電極を実現するように、厚さおよび/または多孔性レベルなどの上部電極のパラメータを最適化することができる。たとえば、上部電極は、上述した導電性粒子でドープされた多孔質ポリマーから形成することができ、リフローピーク温度での熱膨張の影響が大幅に低減されるが、それでもなお必要な電気連続性を提供する10~30μmの通常の厚さを下回る臨界厚さまで低減された厚さを有する。導電性粒子のドープ濃度は、上部電極の低減された厚さを補償するために増大させることができる。
【0069】
追加または別法として、ガス感応性誘電体材料のガラス温度に近い温度で熱膨張の影響がそれほど重要ではなくなる最適の多孔性に到達するように、多孔質ポリマーの多孔度を、従来の多孔質電極で一般に使用されるレベルを超えて増大させることができる。
【0070】
上述した電極最適化の原理はまた、必要とされる場合、積層電極構成を有するセンサ内の下部電極、または
図5~6を参照して説明したものなどのインターディジテイティッド電極に適用することができる。ガスセンサ電極の最適の厚さおよび/または多孔度は、容量ガスセンサの特徴、すなわち電極および/またはガス感応性誘電体に使用される材料に応じて、熱膨張の影響が最小になる厚さおよび/または多孔性レベルを見出すように、経験的に決定することができる。電極の厚さおよび/または多孔性の最適化は、組成物および/または製造プロセスの変更を伴うことがある。しかし、電極の最適化により、従来の電極パラメータを有するキャパシタセンサ設計に比べて、リフロープロセスに対する感応性は低いが、同じRH感応性、ヒステリシス、および応答時間を呈するキャパシタセンサ設計を実現することが可能になる。
【0071】
追加または別法として、センサ電極がガス感応性ポリマー誘電体に作用させる熱誘起機械応力はまた、ガス感応性誘電体材料として添加ポリマー材料を使用することによって低減または回避することができる。添加ポリマー材料は、架橋添加剤でドープされた基本ポリマーから生じる添加ポリマーグレードから選択することができる。架橋添加剤には、熱誘起機械応力下の配向の変化に対する基本ポリマー鎖の耐性を増大させるために、基本ポリマーの鎖を固定する機能がある。架橋添加ポリマーの使用には、同じ基本ポリマー材料を使用するが架橋添加剤のないガスセンサに比べて、リフロープロセスに対するガスセンサの感応性を低減させながら、類似のRH感応性、同じヒステリシス、および応答時間を実現するという利点がある。
【0072】
容量ガスセンサは、半導体業界で使用されている技法によって製造することができ、この方法は、第2の電極を提供することと、第2の電極上へガス感応性誘電体材料を形成することと、ガス感応性誘電体材料の領域を覆うように誘電体保護材料を堆積させることと、誘電体保護材料によって覆われた前記領域上へ第1の電極を堆積させることとを含む。
【0073】
このとき第1の電極、第2の電極、および/またはガス感応性誘電体材料は、ガス感応性誘電体材料との境界面で第1の電極および/または第2の電極によって印加される機械応力を最小にするように設計され、それにより添加ポリマーグレードからのポリマー材料が、ガス感応性誘電体材料を形成するために使用され、添加ポリマーグレードのポリマーは、第1の電極および第2の電極のうちの少なくとも1つからの熱誘起機械応力下の鎖配向の変化に対する耐性を増大させるために、ポリマー材料の鎖を固定するように適合された架橋添加剤を含む。追加または別法として、第1の電極および第2の電極のうちの少なくとも1つは、導電性粒子でドープされた多孔質ポリマー材料から形成され、多孔質ポリマー材料の厚さおよび/または多孔度は、ガス感応性誘電体材料の構造が軟化する温度に近い温度でそれぞれの電極の熱膨張を低減させるように選択される。
【0074】
上述した誘電体保護材料、最適化された電極、および架橋添加剤を有するポリマーはすべて、ガス感応性ポリマー成分の誘電率の上昇を防止するという同じ問題に対処し、したがって有利には、
図2~6を参照して上述した容量ガスセンサ構成、または該当する場合は他の容量ガスセンサ設計のいずれかにおいて、独立してまたはこれらの任意の組合せで実施することができる。たとえば、最適化された上部電極および/または架橋添加剤が使用される場合、誘電体保護層を省略することができる。
【0075】
結論として、本発明は、相対湿度などの媒体中のガス化合物濃度の測定のための容量センサ設計を提供し、センサのガス感応性構成要素は、ガス感応性構成要素のガラス温度に近い温度で、機械的制約の影響から保護され、またはそれによる影響を受けにくく、したがってリフローはんだ付けプロセスならびに高温保存(たとえば80℃~250℃)による影響を受けない応答を有する。概略的な耐熱性が増大され、高温での新しい用途が可能になる。
【0076】
上述した例示的な実施形態の特定の特徴について、「上部」および「下部」などの用語を使用して説明したが、これらの用語は、光モジュール内でのそれぞれの特徴およびそれらの相対的な配向の説明を容易にすることのみを目的として使用されており、請求される本発明またはその構成要素のいずれかを特定の空間的配向に限定すると解釈されるべきではない。さらに、要素に先行する「a」または「an」という単語は、複数のそのような要素の存在を排除するものではない。
【符号の説明】
【0077】
100 従来の容量ガスセンサ
110 上部電極
120 下部電極
130 基板
140 ポリマー誘電体層
160 ビア
170 接着層
200 容量ガスセンサ
210 第1の電極、上部電極
220 第2の電極、下部電極
230 基板
240 ガス感応性誘電体層
250 誘電体保護材料
300 一体型の容量ガスセンサ
310 第1の電極、上部電極
320 第2の電極、下部電極
330 半導体回路基板
340 ガス感応性誘電体材料
350 誘電体保護材料
360 ビア
370 接着層
400 穿孔された容量ガスセンサ
410 第1の電極、上部電極
420 第2の電極、下部電極
440 ガス感応性誘電体材料
450 誘電体保護材料
460 穿孔
500 インターディジテイティッド容量ガスセンサ
510 第1の電極、上部電極
510a~510c 第1の電極アイランド
515 伝導ストリップ
520 第2の電極、下部電極
520a~520b 第2の電極アイランド
525 伝導ストリップ
530 基板
540 ガス感応性誘電体材料
550 誘電体保護材料