(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-12
(45)【発行日】2023-04-20
(54)【発明の名称】扉及びこの製造方法並びに扉を備えた冷蔵庫
(51)【国際特許分類】
F25D 23/02 20060101AFI20230413BHJP
C09J 5/00 20060101ALI20230413BHJP
F16B 11/00 20060101ALI20230413BHJP
【FI】
F25D23/02 304C
C09J5/00
F16B11/00 B
(21)【出願番号】P 2020032579
(22)【出願日】2020-02-28
【審査請求日】2022-03-02
(73)【特許権者】
【識別番号】399048917
【氏名又は名称】日立グローバルライフソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】三関 隆
(72)【発明者】
【氏名】稲田 昭洋
【審査官】森山 拓哉
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/145252(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/175978(WO,A1)
【文献】特開2016-161219(JP,A)
【文献】特開2013-160389(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D 23/02
C09J 5/00
F16B 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
保持部を有する保持装置を使用して、外板を扉枠に接着する工程を含む扉の製造方法であって、
前記扉枠の一部としての第1枠を前記保持部で保持する保持ステップと、
前記外板又は前記第1枠に接着剤を塗布する第1塗布ステップと、
前記外板を前記第1枠に載置する第1載置ステップと、を含み、
前記第1枠は、
前記接着剤によって前記外板と接着する第1接着領域の少なくとも一部を含む第1フランジ部と、
該第1フランジ部の根元側から該第1フランジ部よりも前記外板側に延在した第1対向部と、を有し、
前記保持ステップでは、前記第1枠の短手方向に押圧力を加え
、
前記扉枠は、
接着剤によって前記外板と接着する第2接着領域の少なくとも一部を含む第2フランジ部と、
該第2フランジ部の根元から該第2フランジ部よりも前記外板側に延在した第2対向部と、を備える第2枠を有し、
該第2枠は、前記第2接着領域の外側に接着剤を貯留できる接着剤逃がし部を備え、
前記外板が前記第2接着領域に塗布された接着剤に略接触する時に、前記第2枠を前記外板から離れる方向に変位させる製造方法。
【請求項2】
前記第1接着領域は、前記第1フランジ部の根元から離間した領域である請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記外板は、前記第1枠の側の第1側端面と、該第1側端面に対向する第2側端面と、を有し、
前記第1載置ステップでは、前記外板は、前記第1側端面が前記第2側端面よりも下側となる斜め向きで載置される請求項1又は2に記載の製造方法。
【請求項4】
接着が完了した状態の当該扉は、前記外板及び前記第2枠の間に隙間を有する請求項
1乃至
3何れか一項に記載の製造方法。
【請求項5】
請求項1乃至4何れか一項に記載の製造方法で製造された扉
。
【請求項6】
請求項1乃至4何れか一項に記載の製造方法で製造された扉を有する冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、扉及びこの製造方法並びに扉を備えた冷蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
冷蔵庫の扉として、外板と、外板側周に位置する枠板とを有するものが知られている。外板と枠板とは接着剤等で固定されるところ、接着剤が外板正面にまで流出してしまうと美観を損ねてしまい、外観不良として扱われやすい。
【0003】
特許文献1は、外板としての透明部材40を主面50に接着する構造について、離散的に配されてそれぞれが透明部材40の後側主面に接触する複数の突出部56と、突出部より外周に位置して接着剤を貯留する溝部52とを開示する(0050-0054、
図3)。
【0004】
特許文献1は、ベルトコンベア60にて略額縁形状を呈する枠板としての扉枠42Aに沿って、熱可塑のホットメルト型接着剤を塗布装置で短形を描くように主面50に塗布し、扉枠42Aに透明部材40を載置する(S13)。後に上方から均等に押圧力を加える(S14)(0064-0075、
図5-8)。溝部52に余分な接着剤を貯留することで外部への流出を防止するとしている(0078)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、扉枠42Aそのものとしては不要な溝部52を形成しておく必要がある。溝部52を前提とせずに、扉枠42Aに対して透明部材40を載置する際の接着剤の漏出を抑制することが望ましい。その手段を検討するにあたり本発明者らは、例えば、透明部材40が漏出経路を塞ぐような角度をつけて載置されるようにする、より具体的には、扉枠42Aの辺略全体に透明部材の辺略全体が当接するように載置することが効果的ではないかという知見を得た。
【0007】
ところで、扉枠42Aを複数の部材を組立てて形成する、例えば矩形状の扉枠であれば各辺に相当する4つの部材を組立てて形成することが考え得る。この場合、4つの部材を組立てるに際し、各辺を形成する部材がもともと反ってしまっていることや、組立で残留する応力等で反ってしまうことが懸念される。反ってしまっていると、透明部材40の略直線状の辺の略全体に当接することは困難であるから、漏出経路を塞ぎきれない。このことから、組立式の扉枠を用いるときには、この反りを矯正する矯正力を付与する装置を利用することで、上記のように漏出経路を塞ぐ載置を行いやすくなる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記事情に鑑みてなされた本発明は、
保持部を有する保持装置を使用して、外板を扉枠に接着する工程を含む扉の製造方法であって、
前記扉枠の一部としての第1枠を前記保持部で保持する保持ステップと、
前記外板又は前記第1枠に接着剤を塗布する第1塗布ステップと、
前記外板を前記第1枠に載置する第1載置ステップと、を含み、
前記第1枠は、
前記接着剤によって前記外板と接着する第1接着領域の少なくとも一部を含む第1フランジ部と、
該第1フランジ部の根元側から該第1フランジ部よりも前記外板側に延在した第1対向部と、を有し、
前記保持ステップでは、前記第1枠の短手方向に押圧力を加え、
前記扉枠は、
接着剤によって前記外板と接着する第2接着領域の少なくとも一部を含む第2フランジ部と、
該第2フランジ部の根元から該第2フランジ部よりも前記外板側に延在した第2対向部と、を備える第2枠を有し、
該第2枠は、前記第2接着領域の外側に接着剤を貯留できる接着剤逃がし部を備え、
前記外板が前記第2接着領域に塗布された接着剤に略接触する時に、前記第2枠を前記外板から離れる方向に変位させる製造方法。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図4】
図3のうちフランジ部とその周辺を示す拡大断面図
【
図6】保持装置及び外板を搬送する搬送ロボットの上面図
【
図7】搬送ロボットが保持装置の扉枠に外板を載置する途中の状態の側面断面図
【
図8】搬送ロボットが保持装置の扉枠に外板を載置し終えた状態の側面断面図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の説明において、「表面」側とは、冷蔵庫1の外板10側を意味し、「裏面」側とは、冷蔵庫1の内板60側を意味している。
【0012】
図1は、実施形態の冷蔵庫1の正面図である。冷蔵庫1は、冷蔵室2、製氷室3、上段切替室4、下段冷凍室5および、野菜室6を備えている。図中一点鎖線は、反応型ホットメルト接着剤70,70Aが塗布されるフランジ部(右フランジ部21a、左フランジ部22a、上フランジ部23a、下フランジ部24a)を示している。
【0013】
冷蔵庫1は、ヒンジ7a,7bを軸にして冷蔵室2を開閉する回動式の断熱扉2a,2bと、製氷室3を開閉する引出式の断熱扉3aと、切替室4を開閉する引出式の断熱扉4aと、下段冷凍室5を開閉する引出式の断熱扉5aと、野菜室6を開閉する引出式の断熱扉6aと、をそれぞれ備えている。
【0014】
図2は、回動式の右断熱扉2aの分解斜視図である。
図3は、
図1のIII-III線断面図である。
図4は、
図3のうち左右のフランジ部21a,22aとその周辺を示す拡大断面図である。
【0015】
断熱扉2aは、断熱扉2aの表面に設けられた外板10と、裏面に設けられた内板60と、外板10及び内板60の周縁4辺に設けられた扉枠20と、外板10の裏面に配置された真空断熱材30と、を有する。外板10、扉枠20、内板60で形成された空間40に真空断熱材30と発泡断熱材50が配設、好ましくは充填されている。扉2bの構造は扉2aと左右逆に形成されることができる。
【0016】
外板10は、断熱扉2aの表面である意匠面を形成する略矩形の平板部材であり、例えばガラス、樹脂、鋼板を採用できる。扉枠20の材料よりも線膨張係数が小さいものを採用するのが好ましい。
【0017】
扉枠20は、例えば、ABS(アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体)樹脂で形成されている。扉枠20は、2以上の部材を組立てて形成されており、本実施形態では右枠部21、左枠部22、上枠部23、下枠部24の4つの部材で形成される。各枠部21-24にはそれぞれ、接着剤70が塗布されて外板10の裏面が接着される領域を含む平板状のフランジ部21a-24a、外板10の側端面に当接または対向する対向部21e-24e、フランジ部及び対向部に一体形成されて又は機械的に接続されていて表裏方向に延在する側周部21b-24bが形成されている。接着剤70が塗布されたフランジ部21a-24aそれぞれの表側に外板10の裏面側周が当接されて、外板10と扉枠20とが接着される。各枠部21-24はそれぞれ、隣接する枠部に係合する係合構造を有している(不図示)。
【0018】
外板10と扉枠20について、左右の構造で代表して説明する。上下の構造も同様にすることができる。外板10の表面および裏面それぞれの左端には面取部10a1,10a2が、右端には面取り部10b1,10b2が形成されている。左フランジ部22aについて、根元からは表側に突出して外板10の左端面に当接する断面直線状の対向部22eが形成されている。右フランジ部21aについて、根元からは表側に突出した後左側に延びて外板10の右端面に当接する断面略L字状の対向部21eが形成されている。対向部21eと外板10の右端面との間には隙間S1が存在するとともに、フランジ部21aの根元側と対向部21eとの間には接着剤逃がし部21zが存在する。隙間S1は、左右方向について冷蔵庫1の外側に位置する。すなわち、扉2aでは右側、扉2bでは左側に位置する。
【0019】
外板10とフランジ部21a-24aは、例えば反応型ホットメルト接着剤である接着剤70で接着される。本実施形態では、外板10の側周の四方全てを接着剤70で接着しているが、例えば二方または三方のみに接着剤70を塗布してもよい。接着剤70は、フランジ部の根元(すなわち側周部21に近い側)ぴったりから塗布されていてもよいが、外板10が最初に載置される領域より内側にのみ塗布されることが好ましい。このため本実施形態では、根元からやや離間した位置及びこれより根元から遠い領域に接着剤70が塗布される。
【0020】
真空断熱材30は例えば多孔質構造のグラスウール等の芯材をラミネートフィルムで真空パックして内部を減圧して封止した断熱材など、公知のものを採用できる。真空断熱材30は平板状に形成され、外板10の裏面側に接着されている。真空断熱材30は外板10に比して正面視サイズが小さく、真空断熱材30側方には扉枠20との間に空間40の一部が存在している。この部分にも発泡断熱材50が充填されていることができる。
【0021】
硬質ウレタンフォームとしての発泡断熱材50は、断熱扉2aの内側の空間40内に注入したウレタンフォーム原液(発泡断熱材の原料液)が発泡した後、硬化して形成されたものである。ウレタンフォーム原液としては、例えば、ポリエーテルポリオールに、シクロペンタン、水などの発泡剤、さらには触媒、整泡剤などの助剤をプレミックスした液と、イソシアネート液とを混合した液体を採用できる。
【0022】
内板60は、断熱扉2aのうち貯蔵室側に設けられた樹脂製(ABSなど)の板部材であり、扉枠20の裏側周縁部に固定されている。
【0023】
接着剤70としては例えば反応型ホットメルトを用いることができる。これは、一般の熱可塑(熱を与えると溶ける)のホットメルトではなく、熱を与えても溶けない性質を有するものである。また、反応型ホットメルトは、初期の強度の立ち上がりもよく、硬化後の寸法変化も少なく、耐湿性・耐候性に優れ、再融解しないものである。このような反応型ホットメルトは、例えばプレポリマーとイソシアネートとを混合した接着剤であり、加熱溶融した後に水分(空気中)を利用して反応が進行する。具体的には、PUR(poly urethane reactive)やPOR(poly olefin reactive)などを適用できる。尤も、熱可塑性の接着剤を意識的に除外する趣旨ではない。
【0024】
接着剤70は、PE(polyethylene)や難接着性のPP(polypropylene)などの安価な材料を扉枠20に使用する場合には、同じオレフィン(olefin)系のホットメルトであるPORを使用することが望ましい。扉枠20をABSから安価な材料にしたとしても、PORを適用することで、良好な接着性を得ることができる。また、組立時の周囲温度状況下にて、外板10や扉枠20の表面温度が20℃以上になるようにしてから接着することで安定した接着強度が得られる。
【0025】
図5は、断熱扉の枠体(枠部材21-24)の保持装置100の上面図である。
図6は、保持装置100及び外板を搬送する搬送ロボット120の上面図である。
【0026】
保持装置100は、互いに対向する固定面102と固定面対向可動部103、固定面側内側可動部104と固定面側外側可動部105、遠固定面側内側可動部106と遠固定面側外側可動部107、近固定面側内側可動部108と近固定面側外側可動部109、を有する。可動部103-109はそれぞれ、載置された枠部材21-24の短手方向に移動自在であり、これにより枠部材21-24それぞれを短手方向両側から押圧し、枠部材21-24それぞれの反りを解消する方向に変形させることができる。
【0027】
固定面102は、枠体を構成する辺のうち隣接する二辺に少なくとも当接して位置決めする固定された部材である。
【0028】
固定面対向可動部103は、固定面102のうち一辺であって好ましくは長い辺に対向して対向方向に移動自在な部材である。
【0029】
固定面側内側可動部104と固定面側外側可動部105は、固定面102のうち他の辺であって好ましくは短い辺の略延長線上に設けられて互いに対向する部材である。これらの少なくとも一方は、対向方向に移動自在である。本実施形態では両方が移動自在である。
【0030】
遠固定面側内側可動部106と遠固定面側外側可動部107、近固定面側内側可動部108と近固定面側外側可動部109はそれぞれ、互いに対向していて対向方向に少なくとも一方が移動自在な部材である。
【0031】
互いに対向する固定面又は外側可動部と内側可動部の組(以下、それぞれを対向組という。)は、枠体を構成する部材数と同じだけ準備されている。このため本実施形態では4組が準備されており、固定面102及び固定面対向保持部103の間に左枠部22が載置され、固定面側内側可動部104と固定面側外側可動部105の間に上枠部23が載置され、遠固定面側内側可動部106と遠固定面側外側可動部107の間に右枠部21が載置され、近固定面側内側可動部108と近固定面側外側可動部109の間に下枠部24が載置される。
【0032】
枠体の組立を行う場合、まず、各枠部21-24を上述のように載置する。固定面102を利用して隣接する二辺としての左枠部22と上枠部23を位置決め及び係合させる。各対向組の対向距離を縮めていって各枠部21-24に押圧力を付与して、反りを矯正する。反りは特に長辺である左右の枠部21,22に生じやすいため、少なくともこの2組には押圧力を付与するのが好ましい。枠部の短手方向の少なくとも一方に可動部を設けて枠部を押圧し、他方に可動部又は固定部を設けて、一方からの押圧力を受けた枠部の移動を規制することができる。これにより枠部の反りを低減又は解消できる。或る枠部への押圧力の付与は、外板10がこの枠部に当接又は載置され終えるまで継続することが好ましい。
【0033】
例えば、外板10の左枠部22と隣り合う下枠部24を、第4の外保持部109と第4の内保持部108とで稼働方向116、115に挟み込むように保持する。
【0034】
搬送ロボット120は、上面視回転自在の座123、座123に一端が接続して軸周りに回転自在のアーム121、アーム121の他端に接続して外板10を吸着自在の吸引面122を有する。吸引面122は、座123の回転によって保持装置100の直上領域を出入りでき、アーム121の回転によって吸着した外板10の側面視方向の角度θを調整できる。搬送ロボット120によって運搬される外板10の上面視における向きを変動させる可動部分は存在しない又は機能しないのが好ましい。
【0035】
搬送ロボット120は、搬送装置100に取付けられ接着剤70が塗布された枠体のフランジ部21a-24aに、外板10を載置する。本実施形態では扉枠20に接着剤70を塗布しているが、外板10に塗布してもよい。このため、外板10及び扉枠20が接着される領域、すなわち接着剤70が塗布される領域を接着領域と称することにする。
【0036】
図7は
図6のA-A矢視において搬送ロボット120が保持装置100の扉枠20に外板10を載置する途中の状態の側面断面である。
図8はA-A矢視において搬送ロボット120が保持装置100の扉枠20に外板10を載置し終えた状態の側面断面である。
。吸引面122で吸着搬送された外板10は、枠体の直上側に達する。外板10はこの直上領域で、A-A矢視(側面視)で看取できる傾斜角度θを例えば15~60°となるように調整される。θは、外板10が扉枠に載置される状態を90°とする。
【0037】
本実施形態ではまず、左側の対向部22eに外板10の左側端面が当接するように、左側端面が斜めしながら下向きになるように外板10を載置していく。フランジ部22aには、対向部22e(フランジ部22aの根元)から離間した領域に接着剤70が塗布されている。これにより、外板10の左側端面が左枠部22に当接した時、接着剤70は当接領域よりも左右内側に在ることになる。これにより、外板10の左側端面及び左枠部22の当接領域によって、接着剤70の漏出経路が塞がれる。左枠部22の長辺略全体は、保持装置100によって短手方向に圧縮力を与えられているから、反りが解消されているので、漏出経路の閉塞を効果的に行える。
【0038】
次に、θを拡げていって外板10の右側を右枠部21に載置させていく。右側には接着剤逃がし部21zが存在するため、載置に際して外板10の右側端面と対向部21eとの間を通って外板10正面に接着剤70が漏出することが抑制される。また本実施形態では、外板10の右側を右枠部21に載置させる際、外板10が右フランジ部21aの接着剤70に接触するタイミングで保持装置100を駆動させて、右枠部21を右側113に変位させ、その直後に左側114に変位させる。これにより、接着剤70が押しつぶされて拡がる際に隙間S1を拡大させることができるため、接着剤70が外板10正面に漏出することがさらに抑制される。このタイミングは例えばθの値を監視することで判定できる。
【0039】
本実施形態では、右枠部21その他の枠部も短手方向に圧縮させている。これにより右枠部21その他の枠部の反りを低減できるため、完成品の美観を改善できる。
【符号の説明】
【0040】
1 冷蔵庫
2a 断熱扉
10 外板
20 扉枠
21 右枠部
22 左枠部
23 上枠部
24 下枠部
21a、22a、23a、24a フランジ部
70、70a 反応型ホットメルト接着剤
100 保持装置
120 搬送装置
S1、S2 隙間