(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-12
(45)【発行日】2023-04-20
(54)【発明の名称】第1および第2の骨または軟骨部分を互いに分離するための分離装置
(51)【国際特許分類】
A22C 17/00 20060101AFI20230413BHJP
B26D 3/00 20060101ALI20230413BHJP
B26D 7/26 20060101ALI20230413BHJP
B26D 1/08 20060101ALI20230413BHJP
B26B 1/08 20060101ALI20230413BHJP
【FI】
A22C17/00
B26D3/00 602Z
B26D7/26
B26D1/08
B26B1/08 Z
(21)【出願番号】P 2020540423
(86)(22)【出願日】2019-01-30
(86)【国際出願番号】 EP2019052237
(87)【国際公開番号】W WO2019149746
(87)【国際公開日】2019-08-08
【審査請求日】2021-08-05
(32)【優先日】2018-01-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】516063290
【氏名又は名称】マレル・ミート・ベスローテン・フェンノートシャップ
【氏名又は名称原語表記】Marel Meat B.V.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100111039
【氏名又は名称】前堀 義之
(74)【代理人】
【識別番号】100176463
【氏名又は名称】磯江 悦子
(72)【発明者】
【氏名】コルネリス・ヨアネス・ヤンセン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン・メールディンク
【審査官】高橋 武大
(56)【参考文献】
【文献】西独国特許出願公開第02403929(DE,A1)
【文献】国際公開第2012/056793(WO,A1)
【文献】ベルギー国特許発明1010518(BE,A7)
【文献】特開平06-030691(JP,A)
【文献】米国特許第5372538(US,A)
【文献】特開2006-230322(JP,A)
【文献】特開2000-106818(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A22C 17/00-17/16
B26D 1/00-11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
動物の
尾骨から寛骨を分離するための分離装置(100)であって、
第1の細長部材(102)と、前記第1の細長部材の一端部に配置された固定係合部材(103)とを備えた第1の構造体(101)と、
第2の細長部材(105)と、前記第2の細長部材の一端部に配置された分離部材(106,107)とを備えた第2の構造体(104)と、
前記固定係合部材に対して前記第2の構造体を、前記分離部材が前記固定係合部材に対して収縮位置にある収縮位置から、前記分離部材と前記固定係合部材とが集ま
って互いに重なり合った閉位置へと移動させる移動装置(108)と、
を備え、
使用中、前記分離部材が前記収縮位置にある間に、前記
寛骨および
前記尾骨が前記固定係合部材と前記分離部材との間に位置している状態で、前記固定係合部材は、前記
寛骨と前記尾骨との間の接続部の後方の
初期位置に置かれ、
前記第1および第2の構造体の角度位置は、その後の前記分離部材の前記閉位置への移動が、前記
寛骨と
前記尾骨との間の分離領域を横断して、前記
寛骨と前記尾骨との間の即時の分離を引き起こすように、調整される、
ことを特徴とする分離装置。
【請求項2】
前記第2の構造体は、この第2の構造体が前記第1の細長部材と平行にかつ前記第1の細長部材に沿って前後移動することを可能にするアダプタブロック(110)を介して前記第1の構造体に摺動可能に取り付けられている、請求項1に記載の分離装置。
【請求項3】
前記固定係合部材は
単一のフック状構造を含む、請求項1または2に記載の分離装置。
【請求項4】
前記分離部材はチゼル状構造を含む、請求項1または2に記載の分離装置。
【請求項5】
前記移動装置はエアシリンダを含む、請求項1から4のいずれかに記載の分離装置。
【請求項6】
操作者が前記固定係合部材を前記
初期位置に置くことを可能にするための、操作者のための第1および第2のレバーをさらに備える、請求項1から5のいずれかに記載の分離装置。
【請求項7】
前記第1および第2のレバーは、前記移動装置を起動/停止するための起動/停止機構を備えている、請求項6に記載の分離装置。
【請求項8】
前記分離装置を少なくとも部分的に担持すると同時に操作者がこの分離装置を操作することを可能にするためのバランサ装置をさらに備えている、請求項1から7のいずれかに記載の分離装置。
【請求項9】
前記分離装置は手持ち式または半手持ち式の装置である、請求項1から8のいずれかに記載の分離装置。
【請求項10】
前記分離装置はロボット装置に取り付けられている、請求項1から9のいずれかに記載の分離装置。
【請求項11】
分離装置を用いて動物の
尾骨から寛骨を分離するための方法であって、前記分離装置は、
第1の細長部材と、前記第1の細長部材の一端部に配置された固定係合部材とを備えた第1の構造体と、
第2の細長部材と、前記第2の細長部材の一端部に配置された分離部材とを備えた第2の構造体と、
前記固定係合部材に対して前記第2の構造体を、前記分離部材が前記固定係合部材に対して収縮位置にある収縮位置から、前記分離部材と前記固定係合部材とが集ま
って互いに重なり合った閉位置へと移動させる移動装置と、
を備え、
前記方法は、
前記分離部材が収縮位置にある間に、前記
寛骨および
前記尾骨を前記固定係合部材と前記分離部材との間に位置させた状態で、前記固定係合部材を、前記
寛骨と前記尾骨との間の接続部の後方の
初期位置に置くステップと、
その後に続く前記分離部材の前記閉位置への移動が、前記
寛骨と前記尾骨との間の分離領域を横断して、前記
寛骨と前記尾骨との間の即時の分離を引き起こすように、前記第1および第2の構造体の角度位置を調整するステップと
を備えたことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、第1および第2の骨または軟骨部分を互いに分離するための分離装置に関する。
【背景技術】
【0002】
動物の屠体から骨を取り除く(脱骨する)ことは、特に骨や軟骨の部分を互いに分離する場合、非常に労働集約的なプロセスである。 多くの例の1つは、ハム(もも)の尾骨(tail bone)から寛骨(hip bone)を分離する場合である。これは通常、非常に大きくて重いナイフを寛骨と尾骨との間の領域に突き刺し、ナイフの大きな力と回転とによって連結部を破壊することによって行われる。この動作が繰り返し行われる必要があるならば、それは、最終的に、操作者の手首、肩および/または肘に問題を引き起こし、したがって人間工学的に受け入れられない。
【0003】
また、巨大なナイフを刺している間、大抵、肉の塊は尾骨に留まるため、肉のパフォーマンスに悪影響を及ぼし、パフォーマンスの低下による肉の損失のリスクが非常に高くなる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の背景において、本発明の実施形態の目的は、動物の屠体を脱骨するときに使用される分離装置であって、自動的または半自動的方法で第1および第2の骨または軟骨部分をそれぞれから分離することを可能とする分離装置を提供することである。
【0005】
概して、本発明は、好ましくは、先行技術の上述の欠点の一つ以上を、単独で又は任意の組み合わせで軽減、緩和又は排除することを追い求めている。特に、上述の問題または他の問題を解決する分離装置を提供することは、本発明の実施形態の目的と見ることができよう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
これらの問題の一つ以上により良好に対処するために、本発明の第1の態様では、第1および第2の動物の骨または軟骨部分を互いに分離するための分離装置であって、
第1の細長部材と、前記第1の細長部材の端部に配置された固定係合部材とを備えた第1の構造体と、
第2の細長部材と、前記第2の細長部材の端部に配置された分離部材とを備えた第2の構造体と、
前記固定係合部材に対して前記第2の構造体を、前記分離部材が前記固定係合部材に対して収縮位置にある収縮位置から、前記分離部材と前記固定係合部材とが集まる(converge)閉位置へと移動させる移動装置と、
を備え、
使用中、前記固定係合部材は、前記分離部材が前記収縮位置にある間に、第1および第2の骨または軟骨部分の間の接続部の後方の被支持位置(propped position)に置かれ、前記第1および第2の構造体の角度位置は、前記分離部材の前記閉位置へのその後の移動が前記第1と第2の骨または軟骨部との間の分離領域と交差(つまり分離領域を横断)して、前記第1および第2の骨または軟骨部分の間の即時の分離を引き起こすように、調整される、ことを特徴とする分離装置が提供される。
【0007】
したがって、動物の屠体の脱骨中の操作者のための人間工学を改善する装置が提供され、例えば2つの骨または軟骨部分を互いに分離するために例えばナイフを手動で使用する代わりに、前記分離装置を、分離を行う際の工具として使用することができる。
【0008】
一実施形態では、前記第2の構造体は、この第2の構造体が前記第1の細長部材に沿って前後移動することを可能にするアダプタブロックを介して前記第1の構造体に摺動可能に取り付けられている。これにより、前記第1の構造体と前記第2の構造体との相対距離が常に同一であることが確保され、精度および歩留まりが向上する。
【0009】
本発明によれば、前記移動装置は、任意の種類のモータ装置、エアシリンダ、油圧シリンダ等を備えていてもよい。
【0010】
一実施形態では、前記固定係合部材は、フック状構造を含む。用語「フック状構造」は、好ましくは、例えば、操作者が前記第1の構造物を初期位置に最初に移動させて、その第1の構造物が前記初期位置で支えられるようにすることを容易にする構造として解釈されるべきである。このような構造は、例えば、V字形構造、U字形構造、J字形構造などを含むことができる
【0011】
一実施形態では、前記分離部材はチゼル状構造を含む。一実施形態におけるチゼル状構造は、鋭利な前側を有する平坦なブレード構造体と、前記平坦なブレードに沿って部分的に上方に延びる構造体とを備え、前記鋭利な前側は、前記第1および第2の骨または軟骨部分の間のきれいな切断を確実にし、それに続いて、これらは、前記上方に延びる構造体を介して分離することができる。
【0012】
一実施形態では、前記分離装置は、操作者が前記固定係合部材を第2の骨または軟骨の後ろの被支持位置(propped position)に置くことを可能にするための第1および第2のレバー(ハンドルまたはグリップ)をさらに備える。一実施形態では、前記第1および第2のレバーは、前記移動装置を起動/停止するための起動/停止機構を備えてもよい。
【0013】
一実施形態では、前記分離装置は、この分離装置を少なくとも部分的に担持する(carry)つまり支えると共に操作者がこの分離装置を操作することを可能にするためのバランサ装置をさらに備える。
【0014】
したがって、前記分離装置は、操作者が前記固定係合部材を第2の骨または軟骨部の後の初期位置に正確に位置決めすることができ、それと同時に、操作者のための人間工学的な状態を維持する、手持ち式(ハンドヘルド)または半手持ち式(セミハンドヘルド)の装置として使用することができる
【0015】
前記第1および第2の骨または軟骨部分の分離は、例えば、ハム(もも)の脱骨中に、尾骨から寛骨を分離することであってもよい。しかし、これは、ハム脱骨に限定されるものとして解釈されるべきではなく、また、尾骨と寛骨との間の連結を分離または破壊することに限定されるものと解釈されるべきでもない。本発明の分離装置は、全ての種類の動物の屠体の全ての種類の脱骨に適したものとすることができる。
【0016】
この例を参照すると、尾骨から寛骨を分離するとき、操作者は、前記第1及び第2のレバーを保持し、前記係合部材、例えば、前記フックを尾骨及び寛骨の連結部の後方に位置決めすることにより、前記分離装置を操作する。前記係合部材は尾骨及び寛骨の連結部の後方では静止したままである。前記分離部材、例えばチゼルは、腸骨翼の頂部に配置される。続いて、操作者は、例えば、安全上の理由から両レバーを同時に押圧することにより、この移動装置を起動する。すると、この移動装置、例えば、空気ピストンは、外側に移動し、これにより、チゼルを腸骨翼上を案内して、尾骨としり骨(aitchbone)との間の軟骨接続部又はその付近で尾骨と寛骨とを確実に裂くと共に、チゼルが完全に伸張された位置に達したときに、最後の骨接続部を音を立てて割る。次いで、操作者が一方または好ましくは両方のレバーを緩めると、この装置は開始位置に戻って、ハムから取り外すことができる。
【0017】
一実施形態では、前記分離装置はロボット装置に取り付けられる。このロボット装置は、一例として、前記固定係合部材を前記第2の骨の背ろの前記初期位置に正確かつ自動的に位置決めをするために、かつ、骨間接続部を自動的に除去して前記第1および第2の骨または軟骨部を互いに分離するために、視覚システムを含むことができる
【0018】
本発明の第2の態様では、分離装置を用いて動物の第1および第2の骨または軟骨部分を互いに分離するための方法であって、前記分離装置は、
第1の細長部材と、前記第1の細長部材の端部に配置された固定係合部材とを備えた第1の構造体と、
第2の細長部材と、前記第2の細長部材の端部に配置された分離部材とを備えた第2の構造体と、
前記固定係合部材に対して前記第2の構造体を、前記分離部材が前記固定係合部材に対して収縮位置にある収縮位置から、前記分離部材と前記固定係合部材とが集まる閉位置へと移動させる移動装置と、
を備え、
前記方法は、
前記分離部材が収縮位置にある間に、前記固定係合部材を、前記第1および第2の骨または軟骨部の間の接続部の後方の被支持位置に置くステップと、
その後に続く前記分離部材の前記閉位置への移動が前記第1と第2の骨または軟骨部との間の分離領域を横断して(つまり、分離領域を交差して)、前記第1および第2の骨または軟骨部分の間の即時の分離を引き起こすように、前記第1および第2の構造体の角度位置を調整するステップと
を備えたことを特徴とする方法が提供される。
【0019】
多くの例の一つは、ハム(もも)において尾骨から寛骨を分離するときである。これは、典型的には、寛骨と尾骨との間の領域に非常に大きなナイフを突き刺し、次いで、ナイフの大きな力と回転とによって連結を破壊することによって行われる。この動作が反復して行われる必要があるならば、それは、最終的に、操作者の手首、肩および/または肘に問題を引き起こし、したがって、人間工学的に許容できない。
【0020】
また、巨大なナイフを刺している間、大抵、肉の塊は尾骨に留まるので、肉の損失リスクを意味する肉収率への悪影響は、処理を行う操作者のパフォーマンスの低さのせいで、極めて大きい。本発明の実施形態による分離装置の使用は、これらの問題を軽減または無くし、歩留まりを高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本発明の実施形態を、図面を参照しながら例としてのみ説明する。図面において、
【
図1】(a)、(b)は第1及び第2の骨又は軟骨部分を互いに分離するための本発明による分離装置を示す。
【
図2】(a)、(b)は第1及び第2の骨又は軟骨部分を互いに分離するための本発明による分離装置を示す。
【
図3】(a)、(b)は本発明による分離装置に関連して使用される分離部材の一実施形態のより詳細な図を示す。
【
図4】本発明による分離装置に関連して使用される固定係合部材の一実施形態のより詳細な図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1(a)、(b)および
図2(a)、(b)は、第1および第2の骨または軟骨部分を互いに分離するための本発明による分離装置100を示す。「第1および第2の骨または軟骨部分」という用語は、例えば、
図4および
図5に示される骨/軟骨間のすべての接続部として理解され得ることに留意されたい。これは、当然のことながら、豚肉のみに限定されるものとして解釈されるべきではなく、この分離装置は、牛の屠体、羊の屠体等、他の動物を脱骨する際にも使用することができる。
【0023】
分離装置は、第1の細長部材102とこの第1の細長部材101の端部にある固定係合部材103とを備えた第1構造体101と、第2の細長部材105とこの第2の細長部材104の端部にある分離部材106とを備えた第2構造体104とを備える。ここに示される実施形態では、前記固定係合部材はフック状構造を備え、前記分離部材は、鋭利なブレード106とこの平坦なブレードに沿って上方に延びる構造体107とを含むチゼル状構造体を備える。
【0024】
分離装置100は、移動装置108またはモータ、例えばエアシリンダをさらに備える。移動装置108は、分離部材106、107が固定係合部材103に対して収縮位置にある
図1(a)および
図2(a)に示す収縮位置から、前記分離部材と前記固定係合部材とが一箇所に集まるすなわち互いに隣接する
図1(b)及び
図2(b)に示す閉位置へと、第2の構造体104を、固定係合部材103および第1の細長部材102に対して、移動させるためのものである。この前後移動を容易にするために、アダプタブロック110が設けられ、これに第2構造体104が取り付けられている。アダプタブロック110は、第1構造体に摺動可能に取り付けられ、第2構造体が、矢印で示されるように、第1の細長部材102と並行にかつ第1の細長部材102に沿って前後移動することを可能にする。
【0025】
分離装置100は、操作者が両手/両腕を使用して装置を作動させることを可能とする操作ロッドとして作用する第1及び第2レバーl09a、l09bをさらに備えている。好適な実施形態では、これら第1及び第2のレバーは、前記移動装置108を起動/停止するための起動/停止機構を備えている。分離装置100の重量のために、この分離装置をバランサ装置に取り付けてもよい。このバランサ装置は、分離装置を少なくとも部分的に担持すると同時に、操作者が分離装置をx-y-z方向に操作、好ましくは、使用中に分離装置を回転させることを可能とするためのものである。
【0026】
図1(a)及び
図2(a)は、前記収縮位置(収縮状態)にある分離装置100を示す。この位置(状態)で、操作者は操作ロッドを使用して固定係合部材103、この場合はフック103を、第1および第2の骨または軟骨部(図示せず)の接続部の後方に位置決めする。したがって、これらの骨または軟骨部は、固定係合部材と分離部材との間に位置する。一例として、バム(もも)から脱骨する場合には、これは、尾骨および寛骨の後ろにフック(103)を配置することを含むことができる。この動きのとき、操作者は、装置の適切な調整、例えば、装置の角度調整を行って、前記起動/停止機構を介しての分離部材のその後の移動を調節する。
図1(b)および2(b)は、第2の構造体104が閉位置に向かって移動して、第1および第2の骨または軟骨部分の間の分離領域を横断し、第1と第2の骨または軟骨部分との間を即時に分離させる場合を示す。この例を参照すると、ブレード106は、しり骨(aitchbone)のフラップ上を案内されて、尾骨としり骨との間の軟骨接続部又はその近くで、尾部と寛骨(hipbone)との間の裂け(割れ)を確実にし、チゼルが完全に伸張された位置に到達したときに、最後の骨接続部を砕く(cracks)。後続のステップは、典型的には、装置が開始位置に戻るように、一方または好ましくは両方のレバーを緩めることである。
【0027】
図3(a)および(b)は、分離部材の一実施形態のより詳細な図を示す。この分離部材は、ここで示されるように、鋭利なブレード206と、この平坦なブレードに沿って上方に延びる構造体207とを有するチゼル状構造を備える。チゼル状構造のデザインは、ここに示されるものに限定されるものとして解釈されるべきではなく、例えば、ブレード206と構造体207との間の高さ比は、当然ながら、異なっていてもよく、ブレード206の前側も異なっていてもよい。
【0028】
図4は、固定係合部材303の一実施形態を示しているが、もちろん、この係合部材がプロプット位置に配置され得ることが保証されるように、任意の形状を適用して設計してもよい。
【0029】
図面および前述の説明において本発明を詳細に図示し説明してきたが、そのような図示および説明は、例示的なものであり、限定的なものではない、と考えられなければならない。本発明は、開示された実施形態に限定されるものではない。開示された実施形態に対する他の変形は、図面、明細書、および添付の特許請求の範囲の研究から、請求項に記載の発明を実施する際に、当業者によって理解され、達成され得る。特許請求の範囲において、「備える、含む(comprising)」という語は、他の要素又はステップを排除するものではなく、不定冠詞("a"又は"an")は、複数を除外しない。ある手段が互いに異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これらの手段の組合せを有利に使用できないことを示すものではない。