(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-12
(45)【発行日】2023-04-20
(54)【発明の名称】ねじ式管状接続
(51)【国際特許分類】
F16L 15/04 20060101AFI20230413BHJP
F16L 15/06 20060101ALI20230413BHJP
E21B 43/16 20060101ALN20230413BHJP
【FI】
F16L15/04 A
F16L15/06
E21B43/16
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021084450
(22)【出願日】2021-05-19
(62)【分割の表示】P 2018506120の分割
【原出願日】2016-08-05
【審査請求日】2021-05-19
(32)【優先日】2015-08-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】509170903
【氏名又は名称】ハイドリル・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】110000741
【氏名又は名称】弁理士法人小田島特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ムーティス・ルーダ,デービッド
【審査官】杉山 健一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第05330239(US,A)
【文献】米国特許第05338074(US,A)
【文献】特表昭60-500457(JP,A)
【文献】特表2014-530328(JP,A)
【文献】特開昭61-006488(JP,A)
【文献】特表2008-527256(JP,A)
【文献】特表平07-504483(JP,A)
【文献】特表平05-500842(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0203556(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 15/04
F16L 15/06
E21B 43/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
炭化水素業界において使用されるねじ式管状接続であって、
長軸と、
ピン遠位端、前記長軸に対して一定のピンテーパ角α
1を有するテーパ状ピンねじ山、
及び、該ピンねじ山と前記ピン遠位端との間に位置するピンシーリング表面を備えるピン部材と、
ボックス遠位端、ボックスシーリング表面、及び、前記長軸に対して一定のボックステーパ角β
1を有し、前記ボックスシーリング表面と前記ボックス遠位端との間に位置する
テーパ状ボックスねじ山を備えるボックス部材とを備え、
前記ピンねじ山は、協働領域に沿って前記ボックスねじ山と締め付けによって協働するように構成され、前記協働領域の
全体に沿って、前記ピンねじ山と前記ボックスねじ山との間に半径方向ねじ山干渉が存在し、
前記ピンシーリング表面及び前記ボックスシーリング表面は、締め付け時に金属-金属シールを形成し、密封状態で互いに接触するように構成され、
前記ピンテーパ角は前記ボックステーパ角よりも大きい、管状接続、
ただし、
前記ピンねじ山は、前記長軸沿いの第1の方向に幅が増加するピン歯を有するピンくさび形ねじ山であり、
前記ボックスねじ山は、前記長軸沿いの反対の第2の方向に幅が増加するボックス歯を有するボックスくさび形ねじ山であり、
前記ピンねじ山及び前記ボックスねじ山はそれぞれ、蟻継ぎ状ねじ山プロファイルを有し、
前記ピン部材の前記ピン遠位端は、前記長軸沿いの方向において前記ボックス部材と接触せず、
前記ボックス部材の前記ボックス遠位端は、前記長軸沿いの方向において前記ピン部材と接触しない。
【請求項2】
前記ピンねじ山は直径ピンテーパを有し、前記ボックスねじ山は直径ボックステーパを有し、前記直径ピンテーパは前記直径ボックステーパより、0.0127~0.0381mm/回転(0.0005~0.0015インチ/回転)(上限及び下限を含む)大きい、請求項1に記載の管状接続。
【請求項3】
締め付けの終了時、前記ピンねじ山及び前記ボックスねじ山は、前記協働領域に沿って互いに係合し、
前記協働領域の第1の部分に沿って、前記ピンねじ山と前記ボックスねじ山との間に前記半径方向ねじ山干渉が存在し、
前記協働領域の第2の部分に沿って、前記ピンねじ山と前記ボックスねじ山との間に隙間が存在し、
前記協働領域の前記第2の部分は、前記協働領域の前記第1の部分よりも前記ピンシーリング表面及び前記ボックスシーリング表面の近くに位置する、請求項1又は2に記載の管状接続。
【請求項4】
前記ピンねじ山及び前記ボックスねじ山は、それぞれ、前記ピン部材及び前記ボックス部材に設けられた唯一のねじ山である、請求項1乃至
3のいずれか一項に記載の管状接続。
【請求項5】
前記ピン部材は、前記ピンねじ山から離れて位置して、前記長軸に対して更なる一定のピンテーパ角α
2を有する、更なるテーパ状ピンねじ山を備え、
前記ボックス部材は、前記ボックスねじ山から離れて位置して、前記長軸に対して更なる一定のボックステーパ角β
2を有する、更なるテーパ状ボックスねじ山を備え、
前記更なるピンねじ山は、更なる協働領域に沿って前記更なるボックスねじ山と締め付けによって協働するように構成され、前記更なる協働領域の少なくとも一部に沿って、前記更なるピンねじ山と前記更なるボックスねじ山との間に更なる半径方向ねじ山干渉が存在する、請求項1乃至
3のいずれか一項に記載の管状接続。
【請求項6】
前記ピンねじ山は、前記更なるピンねじ山よりも前記ピン遠位端の近くに位置し、前記更なるボックスねじ山は、前記ボックスねじ山よりも前記ボックス遠位端の近くに位置する、又は
前記更なるピンねじ山は、前記ピンねじ山よりも前記ピン遠位端の近くに位置し、前記ボックスねじ山は、前記更なるボックスねじ山よりも前記ボックス遠位端の近くに位置する、請求項
5に記載の管状接続。
【請求項7】
前記ピン部材は、前記ピンねじ山から離れて位置して、前記長軸に対して更なる一定のピンテーパ角α
2を有する、更なるテーパ状ピンねじ山を備え、
前記ピン部材は、前記更なるピンねじ山と前記ピン遠位端との間に位置する更なるピンシーリング表面を備え、
前記ボックス部材は、前記ボックスねじ山から離れて位置して、前記長軸に対して更なる一定のボックステーパ角β
2を有する、更なるテーパ状ボックスねじ山を備え、
前記ボックス部材は更なるボックスシーリング表面を備え、
前記更なるボックスねじ山は、前記更なるボックスシーリング表面と前記ボックス遠位端との間に位置し、
前記更なるピンねじ山は、更なる協働領域に沿って前記更なるボックスねじ山と締め付けによって協働するように構成され、前記更なる協働領域の少なくとも一部に沿って、前記更なるピンねじ山と前記更なるボックスねじ山との間に更なる半径方向ねじ山干渉が存在し、
前記更なるピンシーリング表面及び前記更なるボックスシーリング表面は、締め付け時に更なる金属-金属シールを形成し、密封状態で互いに接触するように構成される、請求項1乃至
3のいずれか一項に記載の管状接続。
【請求項8】
前記ピンねじ山及び前記ピンシーリング表面は、前記更なるピンねじ山及び前記更なるピンシーリング表面よりも前記ピン遠位端の近くに位置し、前記更なるボックスねじ山及び前記更なるボックスシーリング表面は、前記ボックスねじ山及び前記ボックスシーリング表面よりも前記ボックス遠位端の近くに位置する、又は
前記更なるピンねじ山及び前記更なるピンシーリング表面は、前記ピンねじ山及び前記ピンシーリング表面よりも前記ピン遠位端の近くに位置し、前記ボックスねじ山及び前記ボックスシーリング表面は、前記更なるボックスねじ山及び前記更なるボックスシーリング表面よりも前記ボックス遠位端の近くに位置する、請求項
7に記載の管状接続。
【請求項9】
前記更なるピンテーパ角は前記更なるボックステーパ角と等しい、又は
前記更なるピンテーパ角は前記更なるボックステーパ角よりも大きい、請求項
5乃至
8のいずれか一項に記載の管状接続。
【請求項10】
前記ピンねじ山及び前記更なるピンねじ山はそれぞれ、ピン歯及び更なるピン歯をそれぞれ有するピンくさび形ねじ山であり、
前記ピン歯及び前記更なるピン歯はそれぞれ、前記長軸沿いの第1の方向に幅が増加し、
前記ボックスねじ山及び前記更なるボックスねじ山はそれぞれ、ボックス歯及び更なるボックス歯をそれぞれ有するボックスくさび形ねじ山であり、
前記ボックス歯及び更なるボックス歯はそれぞれ、前記長軸沿いの反対の第2の方向に幅が増加する、請求項
5乃至
9のいずれか一項に記載の管状接続。
【請求項11】
前記ピンねじ山、前記更なるピンねじ山、前記ボックスねじ山、及び前記更なるボックスねじ山はそれぞれ、蟻継ぎ状ねじ山プロファイルを有する、請求項
5乃至
8のいずれか一項に記載の管状接続。
【請求項12】
前記ピンねじ山は直径ピンテーパを有し、前記ボックスねじ山は直径ボックステーパを有し、
前記直径ピンテーパは、0.356~2.286mm/回転(0.014~0.090インチ/回転)(上限及び下限を含む)である、又は
前記直径ボックステーパは、0.356~2.286mm/回転(0.014~0.090インチ/回転)(上限及び下限を含む)である、又は
前記直径ピンテーパ及び前記直径ボックステーパはそれぞれ、0.356~2.286mm/回転(0.014~0.090インチ/回転)(上限及び下限を含む)である、請求項1乃至
11のいずれか一項に記載の管状接続。
【請求項13】
前記金属-金属シールは圧力付勢シールである、請求項1乃至
12のいずれか一項に記載の管状接続。
【請求項14】
前記金属-金属シールは干渉シールである、請求項1乃至
12のいずれか一項に記載の管状接続。
【請求項15】
前記更なる金属-金属シールは圧力付勢シールである、
請求項7に従属するところの請求項8乃至
14のいずれか一項に記載の管状接続。
【請求項16】
前記更なる金属-金属シールは干渉シールである、
請求項7に従属するところの請求項8乃至
14のいずれか一項に記載の管状接続。
【請求項17】
前記ピンねじ山及び前記ボックスねじ山は、7未満のねじ山回転を有する、請求項1乃至
16のいずれか一項に記載の管状接続。
【請求項18】
前記更なるピンねじ山及び前記更なるボックスねじ山は、7未満のねじ山回転を有する、
請求項5に従属するところの請求項1乃至
17のいずれか一項に記載の管状接続。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炭化水素業界において使用されるねじ式管状接続に関する。管の接続は締め付け(make-up)によるものが一般的であり、このような管は、炭化水素ウェルの探索、操業、及び/又は製造において、ケーシング又はチュービングストリングを構成することが意図されている。
【0002】
管状接続は長軸、ピン部材(しばしば雄部材とも呼ばれる)、及びボックス部材(しばしば雌部材とも呼ばれる)を備える。ピン部材はピン遠位端、長軸に対してピンテーパ角αを有するテーパ状ピンねじ山、及びピンねじ山とピン遠位端との間に位置するピンシーリング表面を備える。ボックス部材はボックス遠位端、ボックスシーリング表面、及び長軸に対してボックステーパ角βを有し、ボックスシーリング表面とボックス遠位端との間に位置するテーパ状ボックスねじ山を備える。ピンねじ山は、協働領域に沿ってボックスねじ山と締め付けによって協働するように構成され、一方、協働領域の少なくとも一部に沿って、ピンねじ山とボックスねじ山との間に半径方向ねじ山干渉を有する。ピンシーリング表面及びボックスシーリング表面は、締め付け時に金属-金属シールを形成し、密封状態で互いに接触するように構成される。
【背景技術】
【0003】
半径方向ねじ山干渉は、雄ねじ山ピッチ径(雄ねじ山基本径)が雌ねじ山ピッチ径(雌ねじ山基本径)より大きい場合に提供される。この結果、締め付け中、ピンねじ山とボックスねじ山をより密接に接触させることができる。締め付けが完了した後、ピンねじ山とボックスねじ山は互いに半径方向の力を及ぼす。前記半径方向の力は、半径方向ねじ山干渉を形成する。
【0004】
既知のねじ式接続では、半径方向ねじ山干渉が、ピン部材とボックス部材との間の適切な応力分布を保証する。しかし、半径方向ねじ山干渉は、金属-金属シールに過度の応力を生じさせる可能性がある。このような状況において、ピンシーリング表面及びボックスシーリング表面における接触支圧(contact bearing)応力は、金属-金属シールを損傷させ得る。これは、かじりを引き起こしたり、接続の材料を曲げる可能性があり、繰り返し締め付け及びブレークアウトが行われる条件下では、金属-金属シールが確実に機能しないおそれがある。
【0005】
この問題を解決する試みとして、特許文献1は、ピン又はボックス部材の一方の上に一定のテーパ角αで延在するテーパ状ねじ山と、ピン又はボックス部材の他方の上に延在する、テーパ角β1の第1の部分及び異なるテーパ角β2の第2の部分を有する他のテーパ状ねじ山とを有するテーパ状ねじ式管状接続を提供する。一定のテーパ角αは、第1の部分のテーパ角β1に等しい。第2の部分は、金属-金属シールに隣接し、第1の部分のテー
パ角β1よりも急勾配のテーパ角β2を有する。これは、シーリング表面に隣接するピン部材のねじ山及びボックス部材のねじ山の間に隙間(clearance)を設け、ピンシーリング表面及びボックスシーリング表面にわたるより良い力の分布を達成するために行われる。
【0006】
特許文献1は、好ましくない応力集中が管状接続に生じるという欠点を有する。
【0007】
本発明は、とりわけ、第1の部分のテーパ角β1から第2の部分のより急峻なテーパ角
β2への急激な変化が、管状接続内に好ましくない圧力集中を引き起こす、より具体的に
は、ボックスねじ山の最後の嵌合歯に位置する臨界断面において引き起こすという洞察に
基づく。この問題は、短いねじ山、すなわち、例えば、7ピッチ(ねじ山の回転とも呼ばれる)未満のねじ山を有するねじ山に特に関連する。なぜなら、テーパの変化が、テーパが発散する方向において所望の干渉解放を生成するのに十分なほど激しいからである。
【0008】
さらに、特許文献1に記載されているようなテーパの変化が短いねじ山(例えば7ピッチ未満のねじ山)に適用された場合、測定の精度が、テーパを1つ又は2つのピッチにわたって制御するだけで損なわれるので、制御問題も引き起こすことが認識された。ねじ山が短く、例えば2ステップねじ山又は1ステップねじ山において7ピッチ未満の場合、ピッチの数は、初期テーパと最終テーパとの間の適切な遷移を保証するには不十分である。
【0009】
言い換えれば、特許文献1に記載されているようなねじ式接続(異なるテーパを有する2つの部分を有するねじ山を有する)では、テーパ制御はより多数のピッチにわたって測定された場合により正確であることを主な理由として、ねじ山の両方のテーパ状部分を同じ精度で制御することができない。
【0010】
テーパ状ねじ山が例えば合計7つのねじ山ピッチを有し、第1のテーパ状部分が5つのねじ山ピッチを有する状況では、第2のテーパ状部分は2つのねじ山ピッチしか有さない。テーパの測定の精度は、前記測定が増加するねじ山ピッチの数に沿って行われる場合に上昇する。ねじ山のピッチ数が少ない場合、ねじ山の測定は正確にはならない。これは、少なくとも、第2のテーパ状部分を第1のテーパ状部分と同じ精度で制御することができないことを意味する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【発明の概要】
【0012】
本発明は、特許文献1に鑑みて改良された管状接続を提供することを目的とする。これは、ねじ式管状接続であって、長軸と、ピン遠位端、前記長軸に対して一定のピンテーパ角α1を有するテーパ状ピンねじ山、及び前記ピンねじ山と前記ピン遠位端との間に位置
するピンシーリング表面を備えるピン部材と、ボックス遠位端、ボックスシーリング表面、及び前記長軸に対して一定のボックステーパ角β1を有し、前記ボックスシーリング表
面と前記ボックス遠位端との間に位置するテーパ状ボックスねじ山を備えるボックス部材とを備え、前記ピンねじ山は、協働領域に沿って前記ボックスねじ山と締め付けによって協働するように構成され、前記協働領域の少なくとも一部に沿って、前記ピンねじ山と前記ボックスねじ山との間に半径方向ねじ山干渉が存在し、前記ピンシーリング表面及び前記ボックスシーリング表面は、締め付け時に金属-金属シールを形成し、密封状態で互いに接触するように構成され、前記ピンテーパ角α1は前記ボックステーパ角β1よりも大きい、管状接続によって提供される。
【0013】
ピンテーパ角α1はピンねじ山全体に沿って一定であり、ボックステーパ角β1はボックスねじ山全体に沿って一定であり、ピンテーパ角α1はボックステーパ角β1よりも大きいので、ピンテーパ角α1における急激な変化を回避しつつ、金属-金属シールの隣接部で
半径方向ねじ山干渉を低減することができる。このようにして、管状接続における有害な応力集中のリスク、より具体的には、ボックスねじ山の最後の係合歯に位置する臨界断面におけるリスクが低減される。さらに、ねじ山の精度を制御するために、ねじ山全体のピッチが利用可能である。
【0014】
さらに、本発明の実施形態は、金属-金属シールによるねじ式接続のシール性能の向上をもたらすことが分かった。
【0015】
干渉シールの場合、発散テーパの主な目的は、金属-金属シール付近のねじ山の干渉を低減して、プッシュオフを低減し、有効シール干渉を増加させることである。
【0016】
干渉シールでは、主なシール機構は有効シール干渉に依拠する。言い換えれば、干渉シールとして使用される金属-金属シールは、適切な接触応力を生成するために有効シール干渉に依拠する。ねじ式接続が使用される場合、内部圧力の上昇は有効シール干渉に対して比較的小さい影響を及ぼす。
【0017】
有効シール干渉は、シール干渉から、シールに隣接するねじ山干渉を差し引いたものとして定義される。
【0018】
従って、発散テーパに起因する金属-金属シール付近のねじ山干渉の減少は、有効シーリング圧力を増加させ、それによりシール性能が向上する。
【0019】
圧力付勢シールの場合、発散テーパの主な目的は、金属-金属シール付近に隙間を作り出して、ピンシールに圧力を加えること、すなわち外側に曲がることを可能にし、それにより係合するシーリング表面間の接触圧力を増加させることである。
【0020】
圧力付勢シールは、内部圧力による接触圧力の増加によってシール機構が生成されるシールである。換言すれば、内部圧力が加えられるときの接触圧力の増加率は、干渉シールと比較するとより高い。
【0021】
圧力付勢シールは、シールの正確な付勢を可能にするために、シールが機械加工される場所にはある程度の柔軟性が必要とされる(例えば、シール接触圧力を高めるために、ピンノーズシールは内部圧力によって外側に曲がる必要がある)。
【0022】
圧力付勢シールの場合、柔軟性を高め、上記のようなシールの適切な付勢を可能にするために、シール付近で隙間の適切な値が達成される。
【0023】
ピンテーパ角α1は、ピンねじ山のピンピッチ径に沿って測定され、ボックステーパ角
β1は、ボックスねじ山のボックスピッチ径に沿って測定される。
【0024】
半径方向ねじ山干渉は、協働するピンねじ山及びボックスねじ山に沿って、ピンシーリング表面及びボックスシーリング表面に向かう方向に、徐々に連続的に減少する。
【0025】
以下、本発明に係る管状接続の実施形態を説明する。本発明に係る管状接続は、任意の数の下記の実施形態の特徴の任意の組み合わせを有することもできる。
【0026】
管状接続における応力集中の負の影響は、ピンねじ山及びボックスねじ山のテーパ状形態が特定の特性に従うとき、さらに減少することが分かった。
【0027】
管状接続のある実施形態において、ピンテーパ角α1は長軸に対して1.4°~5°で
ある(上限及び下限を含む)。
【0028】
管状接続のある実施形態において、ボックステーパ角β1は長軸に対して1.4°~5
°である(上限及び下限を含む)。
【0029】
ピン及びボックスのテーパ角は、ねじ山の1回転当たりのピン又はボックスねじ山のピッチ径の直径方向変化である直径テーパとしても示され得ることは、当該技術分野におい
て周知である。
【0030】
管状接続のある実施形態では、前記直径ピンテーパは、0.356~2.286mm/回転(0.014~0.090インチ/回転)(上限及び下限を含む)である。
【0031】
管状接続のある実施形態では、前記直径ボックステーパは、0.356~2.286mm/回転(0.014~0.090インチ/回転)(上限及び下限を含む)である。
【0032】
管状接続のある実施形態では、前記直径ピンテーパは、0.0127~0.0381mm/回転(0.0005~0.0015インチ/回転)(上限及び下限を含む)、前記直径ボックステーパより大きい。
【0033】
管状接続のある実施形態では、前記ピンねじ山及び前記ボックスねじ山は同じピッチ(mm/回転又はインチ/回転)を有する。ピッチは、ねじ山沿いの1回転当たりの軸方向変位である。
【0034】
管状接続のある実施形態では、前記ピンねじ山及び前記ボックスねじ山のピッチは、6.883~13.081mm/回転(0.271~0.515インチ/回転)(上限及び下限を含む)である。
【0035】
管状接続のある実施形態では、前記ピンねじ山及び前記ボックスねじ山は、協働領域に沿って締め付けの終了時に互いに係合し、前記ピンねじ山及び前記ボックスねじ山との間の半径方向ねじ山干渉は、協働領域の全体に沿って存在する。この実施形態はとりわけ、ピンシーリング表面及びボックスシーリング表面によって形成される金属-金属シールが干渉シールである場合に非常に適している。
【0036】
管状接続の一実施形態では、締め付けの終了時、前記ピンねじ山及び前記ボックスねじ山は、前記協働領域に沿って互いに係合し、前記協働領域の第1の部分に沿って、前記ピンねじ山と前記ボックスねじ山との間に前記半径方向ねじ山干渉が存在し、前記協働領域の第2の部分に沿って、前記ピンねじ山と前記ボックスねじ山との間に隙間が存在し、前記協働領域の前記第2の部分は、前記協働領域の前記第1の部分よりも前記ピンシーリング表面及び前記ボックスシーリング表面の近くに位置する。ピンねじ山とボックスねじ山との間の隙間は、ピンシーリング表面及びボックスシーリング表面に向かう方向に増大する。この実施形態はとりわけ、ピンシーリング表面及びボックスシーリング表面によって形成される金属-金属シールが圧力付勢シールである場合に非常に適している。
【0037】
管状接続のある実施形態では、前記ピンねじ山及び前記ボックスねじ山は、それぞれ、前記ピン部材及び前記ボックス部材に設けられた唯一のねじ山である。管状接続のこの実施形態は、シングルステップねじ山を有する。
【0038】
管状接続のある実施形態では、前記ピン部材は、前記ピンねじ山から離れて位置して、前記長軸に対して更なる一定のピンテーパ角α2を有する、更なるテーパ状ピンねじ山を
備え、前記ボックス部材は、前記ボックスねじ山から離れて位置して、前記長軸に対して更なる一定のボックステーパ角β2を有する、更なるテーパ状ボックスねじ山を備え、前記更なるピンねじ山は、更なる協働領域に沿って前記更なるボックスねじ山と締め付けによって協働するように構成され、前記更なる協働領域の少なくとも一部に沿って、前記更なるピンねじ山と前記更なるボックスねじ山との間に更なる半径方向ねじ山干渉が存在する。管状接続のこの実施形態は、2ステップねじ山を有する。管状接続は、以下のような構成を有し得る:
前記ピンねじ山は、前記更なるピンねじ山よりも前記ピン遠位端の近くに位置し、前記
更なるボックスねじ山は、前記ボックスねじ山よりも前記ボックス遠位端の近くに位置する、又は
前記更なるピンねじ山は、前記ピンねじ山よりも前記ピン遠位端の近くに位置し、前記ボックスねじ山は、前記更なるボックスねじ山よりも前記ボックス遠位端の近くに位置する。
【0039】
管状接続のある実施形態では、前記ピン部材は、前記ピンねじ山から離れて位置して、前記長軸に対して更なる一定のピンテーパ角α2を有する、更なるテーパ状ピンねじ山を
備え、前記ピン部材は、前記更なるピンねじ山と前記ピン遠位端との間に位置する更なるピンシーリング表面を備え、前記ボックス部材は、前記ボックスねじ山から離れて位置して、前記長軸に対して更なる一定のボックステーパ角β2を有する、更なるテーパ状ボッ
クスねじ山を備え、前記ボックス部材は更なるボックスシーリング表面を備え、前記更なるボックスねじ山は、前記更なるボックスシーリング表面と前記ボックス遠位端との間に位置し、前記更なるピンねじ山は、更なる協働領域に沿って前記更なるボックスねじ山と締め付けによって協働するように構成され、前記更なる協働領域の少なくとも一部に沿って、前記更なるピンねじ山と前記更なるボックスねじ山との間に更なる半径方向ねじ山干渉が存在し、前記更なるピンシーリング表面及び前記更なるボックスシーリング表面は、締め付け時に更なる金属-金属シールを形成し、密封状態で互いに接触するように構成される。管状接続のこの実施形態は、2ステップねじ山及び2つの金属-金属シールを有する。管状接続は、以下のような構成を有し得る:
前記ピンねじ山及び前記ピンシーリング表面は、前記更なるピンねじ山及び前記更なるピンシーリング表面よりも前記ピン遠位端の近くに位置し、前記更なるボックスねじ山及び前記更なるボックスシーリング表面は、前記ボックスねじ山及び前記ボックスシーリング表面よりも前記ボックス遠位端の近くに位置する、又は
前記更なるピンねじ山及び前記更なるピンシーリング表面は、前記ピンねじ山及び前記ピンシーリング表面よりも前記ピン遠位端の近くに位置し、前記ボックスねじ山及び前記ボックスシーリング表面は、前記更なるボックスねじ山及び前記更なるボックスシーリング表面よりも前記ボックス遠位端の近くに位置する。
【0040】
管状接続のある実施形態では、前記更なるピンテーパ角は前記更なるボックステーパ角と等しい、又は前記更なるピンテーパ角は前記更なるボックステーパ角よりも大きい。
【0041】
管状接続部のある実施形態では、前記ピンねじ山は、前記長軸沿いの第1の方向に幅が増加するピン歯を有するピンくさび形ねじ山であり、前記ボックスねじ山は、前記長軸沿いの反対の第2の方向に幅が増加するボックス歯を有するボックスくさび形ねじ山である。
【0042】
管状接続のある実施形態では、前記ピンねじ山及び前記更なるピンねじ山はそれぞれ、ピン歯及び更なるピン歯をそれぞれ有するピンくさび形ねじ山であり、前記ピン歯及び前記更なるピン歯はそれぞれ、前記長軸沿いの第1の方向に幅が増加し、前記ボックスねじ山及び前記更なるボックスねじ山はそれぞれ、ボックス歯及び更なるボックス歯をそれぞれ有するボックスくさび形ねじ山であり、前記ボックス歯及び更なるボックス歯はそれぞれ、前記長軸沿いの反対の第2の方向に幅が増加する。
【0043】
管状接続のある実施形態では、前記ピンねじ山及び前記ボックスねじ山はそれぞれ、蟻継ぎ状(dovetail-shaped)ねじ山プロファイルを有する。
【0044】
管状接続のある実施形態では、前記ピンねじ山、前記更なるピンねじ山、前記ボックスねじ山、及び前記更なるボックスねじ山はそれぞれ、蟻継ぎ状ねじ山プロファイルを有する。
【0045】
蟻継ぎ状ねじ山プロファイルを有するくさび形ねじ山を有する本発明の実施形態は、接続のシール性能の追加強化を生成する。また、発散テーパは、ピンノーズシールに近づくにつれ、ボックスねじ山がピンねじ山を半径方向に徐々に引っ張ることを可能にし、金属-金属シールのシール性能を高める(シール接触圧を増加させる)。
【0046】
管状接続のある実施形態では、ピン部材は、ピンねじ山とピンシーリング表面との間にねじ山を有さず、ボックス部材は、ボックスねじ山とボックスシーリング表面との間にねじ山を有さない。
【0047】
管状接続のある実施形態では、ピン部材は、ピンシーリング表面とピン遠位端との間にねじ山を有さず、ボックス部材は、長軸沿いのボックス遠位端からボックスシーリング表面への方向において、ボックスシーリング表面を越えてねじ山を有さない。
【0048】
管状接続のある実施形態では、ピンねじ山はピン歯を有し、ボックスねじ山はボックス歯を有し、ピン歯及びボックス歯の高さは協働領域に沿って一定である。
【0049】
管状接続のある実施形態では、更なるピンねじ山は更なるピン歯を有し、更なるボックスねじ山は更なるボックス歯を有し、更なるピン歯及び更なるボックス歯の高さは更なる協働領域に沿って一定である。
【0050】
管状接続のある実施形態では、金属-金属シールは圧力付勢シールである。
【0051】
管状接続のある実施形態では、金属-金属シールは干渉シールである。
【0052】
管状接続のある実施形態では、更なる金属-金属シールは圧力付勢シールである。
【0053】
管状接続のある実施形態では、更なる金属-金属シールは干渉シールである。
【0054】
管状接続のある実施形態では、前記ピン部材の前記ピン遠位端は、前記長軸沿いの方向において前記ボックス部材と接触しない。
【0055】
管状接続のある実施形態では、前記ボックス部材の前記ボックス遠位端は、前記長軸沿いの方向において前記ピン部材と接触しない。
【0056】
管状接続のある実施形態では、前記ピンねじ山及び前記ボックスねじ山は、7未満のねじ山回転を有する。
【0057】
管状接続のある実施形態では、前記更なるピンねじ山及び前記更なるボックスねじ山は、7未満のねじ山回転を有する。
【0058】
本発明はさらに、ねじ式管状接続であって、長軸と、ピン遠位端、前記長軸に対して一定のピンテーパ角α1を有するテーパ状ピンねじ山、及び前記ピンねじ山と前記ピン遠位端との間に位置するピンシーリング表面を備えるピン部材と、ボックス遠位端、ボックスシーリング表面、及び前記長軸に対して一定のボックステーパ角β1を有して、前記ボックスシーリング表面と前記ボックス遠位端との間に位置する、テーパ状ボックスねじ山を備えるボックス部材とを備え、前記ピンねじ山は、協働領域に沿って前記ボックスねじ山と協働し、前記協働領域の少なくとも一部に沿って、前記ピンねじ山と前記ボックスねじ山との間に半径方向ねじ山干渉が存在し、前記ピンシーリング表面及び前記ボックスシーリング表面は、密封状態で互いに接触して金属-金属シールを形成し、前記ピンテーパ角
は前記ボックステーパ角よりも大きい、管状接続に関する。本発明に係る管状接続は、任意の数の上記実施形態の特徴の任意の組み合わせを有することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
以下、参照符号が対応する部品を示す添付の概略図を参照しながら、単なる例として本発明に係る管状接続の実施形態を説明する。
【
図1】
図1は、本発明に係る管状接続の実施形態の断面図を概略的に示す。
【
図2】
図2は、
図1の管状接続のピンねじ山のピンピッチ径及びボックスねじ山のボックスピッチ径の表現を概略的に示す。
【
図3】
図3は、
図1の管状接続の更なるピンねじ山の更なるピンピッチ径及び更なるボックスねじ山の更なるボックスピッチ径の表現を概略的に示す。
【
図4】
図4は、本発明に係る管状接続の他の実施形態のピンねじ山のピンピッチ径及びボックスねじ山のボックスピッチ径の表現を概略的に示す。
【
図5】
図5は、従来技術から知られている管状接続のピンねじ山のピンピッチ径及びボックスねじ山のボックスピッチ径の表現を概略的に示す。
【
図6】
図6は、本発明に係る管状接続の他の実施形態の断面図を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0060】
図1は、本発明に係る管状接続1の一実施形態の断面図を示す。管状接続1は、縦軸2と、ピン部材3と、ボックス部材8とを備える。管状接続1の一部のみが示されている。管状接続1は、長軸2を取り囲む。ピン部材3は第1の管18に接続され、ボックス部材は第2の管19に接続される。第1の管18及び第2の管19をピン部材3及びボックス部材8を介して相互接続することにより、2本の管のストリングが形成される。
【0061】
ピン部材3はピン遠位端4、長軸2に対して一定のピンテーパ角α1を有するテーパ状
ピンねじ山5、及びピンねじ山5とピン遠位端4との間に位置するピンシーリング表面7を備える。ボックス部材8はボックス遠位端9、ボックスシーリング表面12、及び長軸2に対して一定のボックステーパ角β1を有し、ボックスシーリング表面12とボックス
遠位端9との間に位置するテーパ状ボックスねじ山10を備える。
【0062】
ピンねじ山5は、協働領域13に沿ってボックスねじ山10と締め付けによって協働するよう構成される。
図1は、締め付けが完了後の管状接続1を示す。ピンねじ山5とボックスねじ山10は、協働領域13に沿って互いに係合する。ピン遠位端4からボックス遠位端9へ向かう方向に見たとき、協働領域13は、ピンねじ山5及びボックスねじ山10に沿って、始点40から終点41まで延びる。協働領域13の少なくとも一部に沿って、ピンねじ山5とボックスねじ山10との間に半径方向ねじ山干渉14が存在する。ピンテーパ角α
1はボックステーパ角β
1よりも大きい。
【0063】
図1では、
図2に関連して説明するように、半径方向ねじ山干渉14は、協働領域13の全体に沿って存在する。当該技術分野において一般的であるように、半径方向ねじ山干渉14は
図1において、ピンねじ山5及びボックスねじ山10の歯の頂部と根元との間の誇張された重なりによって示される。重なりの程度は、ピンねじ山5とボックスねじ山10との間の半径方向ねじ山干渉14の程度を示す。当業者であれば、これが干渉を模式的に表現するものに過ぎず、頂部と根元とを干渉させずにピンねじ山とボックスねじ山との間に半径方向干渉が存在し得ることを理解するであろう。換言すれば、干渉の価値は接触の種類(例えば、頂部/根元、側面/側面、フルコンタクト)に依存しない。半径方向ねじ山干渉14は、協働するピンねじ山5及びボックスねじ山10に沿って、ピンシーリング表面7及びボックスシーリング表面12に向かう方向に、徐々に連続的に減少する。半径方向ねじ山干渉14は、協働領域13の終点41で最大に達し、始点40で最小に達する。
【0064】
ピンシーリング表面7及びボックスシーリング表面12は、締め付け時に金属-金属シール15を形成し、密封状態で互いに接触するように構成される。金属-金属シール15は、圧力付勢シールである。別の実施形態では、金属-金属シール15は干渉シールである。
【0065】
ピンテーパ角α1はピンねじ山5全体に沿って一定であり、ボックステーパ角β1はボックスねじ山10全体に沿って一定であり、ピンテーパ角α1はボックステーパ角β1よりも大きいので、ピンテーパ角α1及びボックステーパ角β1における急激な変化を回避し、ボックステーパ角β1とピンテーパ角α1との間の角度差を最小に維持しつつ、金属-金属シール15の隣接部で半径方向ねじ山干渉14を低減することができる。このようにして、金属-金属シール15の効果を最適化しつつ、管状接続1における有害な応力集中のリスクを最小限に抑えることができる。
【0066】
図1の管状接続1は、2つの金属-金属シール15及び28を有する2ステップねじ山を有する。ピン部材3は、ピンねじ山5から離れて位置する、長軸2に対して更なる一定ピンテーパ角α
2を有する更なるテーパ状ピンねじ山20を備える。ピン部材3は、更な
るピンねじ山20とピン遠位端4との間に位置する更なるピンシーリング表面22を備える。ボックス部材8は、ボックスねじ山10から離れて位置する、長軸2に対して更なる一定ボックステーパ角β
2を有する更なるテーパ状ボックスねじ山23を備える。ボック
ス部材8は更なるボックスシーリング表面25を備える。更なるボックスねじ山23は、更なるボックスシーリング表面25とボックス遠位端9との間に位置する。
【0067】
更なるピンねじ山20は、更なる協働領域26に沿って更なるボックスねじ山23と締め付けによって協働するよう構成される。ピン遠位端4からボックス遠位端9へ向かう方向に見たとき、更なる協働領域26は、更なるピンねじ山20及び更なるボックスねじ山23に沿って、更なる始点43から更なる終点44まで延びる。更なる協働領域26の少なくとも一部に沿って、更なるピンねじ山20と更なるボックスねじ山23との間に更なる半径方向ねじ山干渉27が存在する。
図1では、
図3に関連して説明するように、更なる半径方向ねじ山干渉27は、更なる協働領域26の全体に沿って存在する。更なる半径方向ねじ山干渉27は、更なる協働領域26に沿って一定である。更なるピンテーパ角α
2は更なるボックステーパ角β
2と等しい。
【0068】
管状接続1の他の実施形態では、更なるピンテーパ角α2は更なるボックステーパ角β2より大きい。上記の場合、更なる半径方向ねじ山干渉27は、協働する更なるピンねじ山20及び更なるボックスねじ山23に沿って、更なるピンシーリング表面22及び更なるボックスシーリング表面25に向かう長軸沿いの方向に、徐々に連続的に減少する。
【0069】
更なるピンシーリング表面22及び更なるボックスシーリング表面25は、締め付け時に更なる金属-金属シール28を形成し、密封状態で互いに接触するように構成される。更なる金属-金属シール28は干渉シールである。別の実施形態では、更なる金属-金属シール28は圧力付勢シールである。
【0070】
ピンねじ山5及びピンシーリング表面7は、更なるピンねじ山20及び更なるピンシーリング表面22よりもピン遠位端4の近くに位置し、更なるボックスねじ山23及び更なるボックスシーリング表面25は、ボックスねじ山10及びボックスシーリング表面12よりもボックス遠位端9の近くに位置する。更なるピンねじ山20及びボックスねじ山23は、管状接続1内のエネルギーを保ち、ピンねじ山5及びボックスねじ山10は、金属-金属シール15の性能を最適化する。
【0071】
管状接続1の他の実施形態では、更なるピンねじ山20及び更なるピンシーリング表面22は、ピンねじ山5及びピンシーリング表面7よりもピン遠位端4の近くに位置し、ボックスねじ山10及びボックスシーリング表面12は、更なるボックスねじ山23及び更なるボックスシーリング表面25よりもボックス遠位端9の近くに位置する。
【0072】
ピンねじ山5及び更なるピンねじ山20はそれぞれ、ピン歯31及び更なるピン歯38をそれぞれ有するピンウェッジねじ山30であり、ピン歯31及び更なるピン歯38はそれぞれ、長軸2沿いの第1の方向32に幅が増大する。ボックスねじ山10及び更なるボックスねじ山23はそれぞれ、ボックス歯35及び更なるボックス歯39をそれぞれ有するボックスウェッジねじ山34であり、ボックス歯35及び更なるボックス歯39はそれぞれ、長軸2沿いの反対の第2の方向36に幅が増大する。管状接続1の他の実施形態では、ピン及びびボックスねじ山5、10のピン及びボックス歯31、35の幅、並びに/又は更なるピン及び更なるボックスねじ山20、23の更なるピン及び更なるボックス歯38、39の幅は、長軸2沿いの第1の方向32において一定である。
【0073】
ピンねじ山5、更なるピンねじ山20、ボックスねじ山10、及び更なるボックスねじ山23はそれぞれ、蟻継ぎ状ねじ山プロファイル37を有する。管状接続の別の実施形態では、ピン及びボックスねじ山5、10並びに/又は更なるピン及び更なるボックスねじ山20、23は異なる形態、例えば一般的な台形ねじ山、のこ歯ねじ山、のこ歯改変ねじ山(buttress modified threads)、フックねじ山、三角ねじ山等の形態を有する。
【0074】
別の実施形態では、ピンねじ山5及びボックスねじ山10は、7未満のねじ山回転を有する。
【0075】
別の実施形態では、更なるピンねじ山20及び更なるボックスねじ山23は、7未満のねじ山回転を有する。
【0076】
図2は、
図1の管状接続1のピンねじ山5のピンピッチ径D
1及びボックスねじ山10
のボックスピッチ径D
2の表現を示す。
図2は、
図1の断面図と同様な断面図を表す。ピ
ンピッチ径D
1及びボックスピッチ径D
2は、長軸2に関して示されている。
【0077】
線Iは、長軸2沿いのピンピッチ径D1の変化を示す。線IIは、長軸2沿いのボック
スピッチ径D2の変化を示す。ピンテーパ角α1は、ピンピッチ径D1の線Iと長軸2との
間の角度である。ボックステーパ角β1は、ボックスピッチ径D2の線IIと長軸2との間の角度である。
【0078】
半径方向ねじ山干渉14は、ピンピッチ径D1がボックスピッチ径D2より大きい位置に存在する。半径方向ねじ山干渉14は、協働領域13の終点41で最大に達し、始点40で0になる。
【0079】
ピンテーパ角α1及びボックステーパ角β1を決定するために、ピン部材3とボックス部材8について直径テーパ及びピッチを測定することができる。直径テーパは、ねじ山沿いの、1回転あたりのねじ山のピッチ径の相違であり、ピッチは、ねじ山沿いの、1回転あたりの軸方向の変位である。続いて、テーパ角を下式に従って計算することができる。
【0080】
【0081】
図3は、
図1の管状接続1の更なるピンねじ山20の更なるピンピッチ径D
3及び更な
るボックスねじ山の更なるボックスピッチ径D
4の表現を示す。
図3は、
図2と同様の図
である。更なるピンピッチ径D
3及び更なるボックスピッチ径D
4は、長軸2に関して示されている。
【0082】
線IIIは、長軸2沿いの更なるピンピッチ径D3の変化を示す。線IVは、長軸2沿
いの更なるボックスピッチ径D4の変化を示す。更なるピンテーパ角α2は、更なるピンピッチ径D3の線IIIと長軸2との間の角度である。ボックステーパ角β2は、更なるボックスピッチ径D4の線IVと長軸2との間の角度である。
【0083】
更なる半径方向ねじ山干渉27は、更なるピンピッチ径D3が更なるボックスピッチ径
D4より大きい位置に存在する。更なる半径方向ねじ山干渉27は、更なる協働領域26
の更なる終点44から更なる始点43まで一定である。
【0084】
図4は、本発明に係る管状接続1の他の実施形態のピンねじ山5のピンピッチ径D
1及
びボックスねじ山10のボックスピッチ径D
2の表現を示す。
図4は、
図2と同様の図で
ある。
【0085】
ピンねじ山5とボックスねじ山10は、協働領域13に沿って互いに係合する。協働領域13の少なくとも第1の部分16に沿って、ピンねじ山とボックスねじ山との間に半径方向ねじ山干渉14が存在する。半径方向ねじ山干渉14は、協働領域13の終点41で最大に達し、中間点42で0になる。中間点42は、協働領域13の始点40と終点41との間に位置する。中間点42から始点40まで延びる協働領域13の第2の部分17に沿って、ピンねじ山5とボックスねじ山10との間に隙間29が存在する。
【0086】
協働領域13の第2の部分17は、協働領域13の第1の部分16よりもピンシーリング表面7及びボックスシーリング表面12の近くに位置する。ピンねじ山5とボックスねじ山10との間の隙間29は、ピンシーリング表面7及びボックスシーリング表面12に向かう方向に増大する。これは特に、ピンシーリング表面7及びボックスシーリング表面12によって形成される金属-金属シール15が圧力付勢シールである場合、特にウェッジねじ山、例えば蟻継ぎ状ウェッジねじ山プロファイルを有するウェッジねじ山を使用する場合に非常に適している。
【0087】
図5は、従来技術、より具体的には特許文献1から知られている管状接続1のピンねじ山5のピンピッチ径D
1及びボックスねじ山10のボックスピッチ径D
2の表現を示す。
図5は、
図2と同様の図である。管状接続1は、ピン部材3上に一定のテーパ角αを有するテーパ状ピンねじ山5を有する。ボックス部材8は、テーパ角β
1を有する第1のねじ山
部45、及び異なるテーパ角β
2を有する第2のねじ山部46を有するテーパ状ボックス
ねじ山10を有する。一定のテーパ角αは、第1のねじ山部45のテーパ角β
1に等しい
。第2のねじ山部46は、金属-金属シール15に隣接し、第1のねじ山部45のテーパ角β
1よりも急勾配のテーパ角β2を有する。
【0088】
図6は、本発明に係る管状接続1の他の実施形態の断面図を概略的に示す。管状接続1は、シングルステップねじ山を有する。管状接続1は、長軸2と、ピン部材3と、ボック
ス部材8とを備える。
【0089】
ピン部材3はピン遠位端4、長軸2に対して一定のピンテーパ角αを有するテーパ状ピンねじ山5、及びピンねじ山5とピン遠位端4との間に位置するピンシーリング表面7を備える。ボックス部材8はボックス遠位端9、ボックスシーリング表面12、及び長軸2に対して一定のボックステーパ角βを有し、ボックスシーリング表面12とボックス遠位端9との間に位置するテーパ状ボックスねじ山10を備える。
【0090】
ピンねじ山5は、協働領域13に沿ってボックスねじ山10と締め付けによって協働するよう構成される。
図6は、締め付けが完了後の管状接続1を示す。ピンねじ山5とボックスねじ山10は、協働領域13に沿って互いに係合する。
図2に示されるのと同様に、協働領域13の全体に沿って、ピンねじ山5とボックスねじ山10との間に半径方向ねじ山干渉14が存在する。ねじ式接続1の別の実施形態では、
図4に示すのと同様に、半径方向ねじ山干渉14は協働領域13の一部に沿って存在する。
【0091】
ピンシーリング表面7及びボックスシーリング表面12は、締め付け時に金属-金属シール15を形成し、密封状態で互いに接触するように構成される。
【0092】
ピンテーパ角αはボックステーパ角βよりも大きい。ピン部材3及びボックス部材8上に設けられたねじ山は、それぞれ、ピンねじ山5及びボックスねじ山10のみである。ピンピッチ径D1及びボックスピッチ径D2が示されている。ピン及びボックスねじ山5及び10の歯のうちの一部のみが示されている。
【0093】
必要に応じて、本発明の詳細な実施形態が本明細書に開示されている。しかしながら、開示される実施形態は、様々な形態で具体化され得る本発明の単なる例示であることを理解されたい。したがって、本明細書に開示される具体的な構造的及び機能的詳細は、限定として解釈されるのではなく、単に、特許請求の範囲の基礎として、及び、本発明を実質的に任意の適切な詳細構造で様々に使用することを当業者に教示するための代表的基礎として解釈されたい。さらに、本明細書で使用する用語及び語句は限定を意図するものではなく、むしろ、本発明の理解可能な説明を提供することを意図している。
【0094】
本明細書で使用される「a」又は「an」という用語は、1つ又は複数として定義される。本明細書で使用される複数という用語は、2つ以上として定義される。本明細書で使用される他の又は別のという用語は、少なくとも第2の又はそれ以上として定義される。本明細書で使用される「含む」及び/又は「有する」という用語は、備えるとして定義される(すなわち、非限定的表現であり、他の要素又はステップを除外しない)。特許請求の範囲内のいかなる参照符号も、請求項又は本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
【0095】
当業者であれば、特許請求の範囲が定める範囲から逸脱することなく、ねじ式管状接続に様々な変更を加えることができることは明らかであろう。
以下に本発明の主な特徴と態様を列挙する。
1. 炭化水素業界において使用されるねじ式管状接続であって、
長軸と、
ピン遠位端、前記長軸に対して一定のピンテーパ角α1を有するテーパ状ピンねじ山、
及び、該ピンねじ山と前記ピン遠位端との間に位置するピンシーリング表面を備えるピン部材と、
ボックス遠位端、ボックスシーリング表面、及び、前記長軸に対して一定のボックステーパ角β1を有し、前記ボックスシーリング表面と前記ボックス遠位端との間に位置する
テーパ状ボックスねじ山を備えるボックス部材とを備え、
前記ピンねじ山は、協働領域に沿って前記ボックスねじ山と締め付けによって協働するように構成され、前記協働領域の少なくとも一部に沿って、前記ピンねじ山と前記ボックスねじ山との間に半径方向ねじ山干渉が存在し、
前記ピンシーリング表面及び前記ボックスシーリング表面は、締め付け時に金属-金属シールを形成し、密封状態で互いに接触するように構成され、
前記ピンテーパ角は前記ボックステーパ角よりも大きい、管状接続。
2. 前記ピンねじ山は直径ピンテーパを有し、前記ボックスねじ山は直径ボックステーパを有し、前記直径ピンテーパは前記直径ボックステーパより、0.0127~0.0381mm/回転(0.0005~0.0015インチ/回転)(上限及び下限を含む)大きい、1.に記載の管状接続。
3. 締め付けの終了時、前記ピンねじ山及び前記ボックスねじ山は、前記協働領域に沿って互いに係合し、前記ピンねじ山と前記ボックスねじ山との間の前記半径方向ねじ山干渉は、前記協働領域の全体に沿って存在する、1.又は2.に記載の管状接続。
4. 締め付けの終了時、前記ピンねじ山及び前記ボックスねじ山は、前記協働領域に沿って互いに係合し、
前記協働領域の第1の部分に沿って、前記ピンねじ山と前記ボックスねじ山との間に前記半径方向ねじ山干渉が存在し、
前記協働領域の第2の部分に沿って、前記ピンねじ山と前記ボックスねじ山との間に隙間が存在し、
前記協働領域の前記第2の部分は、前記協働領域の前記第1の部分よりも前記ピンシーリング表面及び前記ボックスシーリング表面の近くに位置する、1.又は2.に記載の管状接続。
5. 前記ピンねじ山及び前記ボックスねじ山は、それぞれ、前記ピン部材及び前記ボックス部材に設けられた唯一のねじ山である、1.乃至4.のいずれか一項に記載の管状接続。
6. 前記ピン部材は、前記ピンねじ山から離れて位置して、前記長軸に対して更なる一定のピンテーパ角α2を有する、更なるテーパ状ピンねじ山を備え、
前記ボックス部材は、前記ボックスねじ山から離れて位置して、前記長軸に対して更な
る一定のボックステーパ角β2を有する、更なるテーパ状ボックスねじ山を備え、
前記更なるピンねじ山は、更なる協働領域に沿って前記更なるボックスねじ山と締め付けによって協働するように構成され、前記更なる協働領域の少なくとも一部に沿って、前記更なるピンねじ山と前記更なるボックスねじ山との間に更なる半径方向ねじ山干渉が存在する、1.乃至4.のいずれか一項に記載の管状接続。
7. 前記ピンねじ山は、前記更なるピンねじ山よりも前記ピン遠位端の近くに位置し、前記更なるボックスねじ山は、前記ボックスねじ山よりも前記ボックス遠位端の近くに位置する、又は
前記更なるピンねじ山は、前記ピンねじ山よりも前記ピン遠位端の近くに位置し、前記ボックスねじ山は、前記更なるボックスねじ山よりも前記ボックス遠位端の近くに位置する、6.に記載の管状接続。
8. 前記ピン部材は、前記ピンねじ山から離れて位置して、前記長軸に対して更なる一定のピンテーパ角α2を有する、更なるテーパ状ピンねじ山を備え、
前記ピン部材は、前記更なるピンねじ山と前記ピン遠位端との間に位置する更なるピンシーリング表面を備え、
前記ボックス部材は、前記ボックスねじ山から離れて位置して、前記長軸に対して更なる一定のボックステーパ角β2を有する、更なるテーパ状ボックスねじ山を備え、
前記ボックス部材は更なるボックスシーリング表面を備え、
前記更なるボックスねじ山は、前記更なるボックスシーリング表面と前記ボックス遠位端との間に位置し、
前記更なるピンねじ山は、更なる協働領域に沿って前記更なるボックスねじ山と締め付けによって協働するように構成され、前記更なる協働領域の少なくとも一部に沿って、前記更なるピンねじ山と前記更なるボックスねじ山との間に更なる半径方向ねじ山干渉が存在し、
前記更なるピンシーリング表面及び前記更なるボックスシーリング表面は、締め付け時に更なる金属-金属シールを形成し、密封状態で互いに接触するように構成される、1.乃至4.のいずれか一項に記載の管状接続。
9. 前記ピンねじ山及び前記ピンシーリング表面は、前記更なるピンねじ山及び前記更なるピンシーリング表面よりも前記ピン遠位端の近くに位置し、前記更なるボックスねじ山及び前記更なるボックスシーリング表面は、前記ボックスねじ山及び前記ボックスシーリング表面よりも前記ボックス遠位端の近くに位置する、又は
前記更なるピンねじ山及び前記更なるピンシーリング表面は、前記ピンねじ山及び前記ピンシーリング表面よりも前記ピン遠位端の近くに位置し、前記ボックスねじ山及び前記ボックスシーリング表面は、前記更なるボックスねじ山及び前記更なるボックスシーリング表面よりも前記ボックス遠位端の近くに位置する、8.に記載の管状接続。
10. 前記更なるピンテーパ角は前記更なるボックステーパ角と等しい、又は
前記更なるピンテーパ角は前記更なるボックステーパ角よりも大きい、6.乃至9.のいずれか一項に記載の管状接続。
11. 前記ピンねじ山は、前記長軸沿いの第1の方向に幅が増加するピン歯を有するピンくさび形ねじ山であり、
前記ボックスねじ山は、前記長軸沿いの反対の第2の方向に幅が増加するボックス歯を有するボックスくさび形ねじ山である、1.乃至5.のいずれか一項に記載の管状接続。12. 前記ピンねじ山及び前記更なるピンねじ山はそれぞれ、ピン歯及び更なるピン歯をそれぞれ有するピンくさび形ねじ山であり、
前記ピン歯及び前記更なるピン歯はそれぞれ、前記長軸沿いの第1の方向に幅が増加し、
前記ボックスねじ山及び前記更なるボックスねじ山はそれぞれ、ボックス歯及び更なるボックス歯をそれぞれ有するボックスくさび形ねじ山であり、
前記ボックス歯及び更なるボックス歯はそれぞれ、前記長軸沿いの反対の第2の方向に幅が増加する、6.乃至11.のいずれか一項に記載の管状接続。
13. 前記ピンねじ山及び前記ボックスねじ山はそれぞれ、蟻継ぎ状ねじ山プロファイルを有する、1.乃至5.のいずれか一項に記載の管状接続。
14. 前記ピンねじ山、前記更なるピンねじ山、前記ボックスねじ山、及び前記更なるボックスねじ山はそれぞれ、蟻継ぎ状ねじ山プロファイルを有する、6.乃至9.のいずれか一項に記載の管状接続。
15. 前記ピンねじ山は直径ピンテーパを有し、前記ボックスねじ山は直径ボックステーパを有し、
前記直径ピンテーパは、0.356~2.286mm/回転(0.014~0.090インチ/回転)(上限及び下限を含む)である、又は
前記直径ボックステーパは、0.356~2.286mm/回転(0.014~0.090インチ/回転)(上限及び下限を含む)である、又は
前記直径ピンテーパ及び前記直径ボックステーパはそれぞれ、0.356~2.286mm/回転(0.014~0.090インチ/回転)(上限及び下限を含む)である、1.乃至14.のいずれか一項に記載の管状接続。
16. 前記金属-金属シールは圧力付勢シールである、1.乃至15.のいずれか一項に記載の管状接続。
17. 前記金属-金属シールは干渉シールである、1.乃至15.のいずれか一項に記載の管状接続。
18. 前記更なる金属-金属シールは圧力付勢シールである、8.乃至17.のいずれか一項に記載の管状接続。
19. 前記更なる金属-金属シールは干渉シールである、8.乃至17.のいずれか一項に記載の管状接続。
20. 前記ピン部材の前記ピン遠位端は、前記長軸沿いの方向において前記ボックス部材と接触しない、1.乃至19.のいずれか一項に記載の管状接続。
21. 前記ボックス部材の前記ボックス遠位端は、前記長軸沿いの方向において前記ピン部材と接触しない、1.乃至20.のいずれか一項に記載の管状接続。
22. 前記ピンねじ山及び前記ボックスねじ山は、7未満のねじ山回転を有する、1.乃至21.のいずれか一項に記載の管状接続。
23. 前記更なるピンねじ山及び前記更なるボックスねじ山は、7未満のねじ山回転を有する、1.乃至22.のいずれか一項に記載の管状接続。