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特許7261834無線通信システムにおけるモビリティ管理方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-12
(45)【発行日】2023-04-20
(54)【発明の名称】無線通信システムにおけるモビリティ管理方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 36/06 20090101AFI20230413BHJP
   H04W 36/30 20090101ALI20230413BHJP
   H04W 24/10 20090101ALI20230413BHJP
【FI】
H04W36/06
H04W36/30
H04W24/10
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2021097697
(22)【出願日】2021-06-11
(62)【分割の表示】P 2019536169の分割
【原出願日】2017-12-26
(65)【公開番号】P2021129326
(43)【公開日】2021-09-02
【審査請求日】2021-06-24
(31)【優先権主張番号】10-2017-0097743
(32)【優先日】2017-08-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】514005836
【氏名又は名称】エスケー テレコム カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SK TELECOM CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョン、サンスー
【審査官】桑江 晃
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0122903(US,A1)
【文献】特表2014-514831(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムネットワークにおける端末のモビリティを管理する方法において、
RRC(無線リソース制御)非活性状態の前記端末が、サービングセルと少なくともひとつの隣接セルとに対して測定を実行して、セルの再選択処理を可能にするステップであって、前記RRC非活性状態の前記端末が、前記セルの再選択処理の間、コアネットワークのAMF(アクセスおよびモビリティ管理機能)との接続を維持する、ステップと、
前記RRC非活性状態の前記端末が、前記測定とセルの再選択の基準とに従って、前記サービングセルと少なくともひとつの隣接セルとを接続するセルを選択するステップと、
前記端末が、前記セルの再選択処理で選択された前記セルをサービング基地局に通知するために、前記サービング基地局にアクセスするステップと、
を含み、
前記サービング基地局が、前記RRC非活性状態の前記端末のコンテキスト情報を保持し、前記セルの再選択処理で選択された前記セルの通知に応答して、前記RRC非活性状態の前記端末の前記コンテキスト情報を更新する、方法。
【請求項2】
前記RRC非活性状態の前記端末が、前記セルの再選択処理で選択された前記セルからシステム情報を測定するステップを更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記サービング基地局が前記コアネットワークのUPF(ユーザープレーン機能)から前記RRC非活性状態の前記端末に関連する下りリンクデータを受信したことに応答して、前記サービングセルの前記サービング基地局が、前記RRC非活性状態の前記端末のページングを実行するステップと、
前記サービング基地局が前記端末との接続に失敗した場合に、前記サービング基地局が、前記下りリンクデータの伝送が失敗したことを前記コアネットワークの前記AMFに通知するステップと、を更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記端末への前記下りリンクデータの伝送が失敗している時および前記セルの再選択処理で選択された前記セルが別の基地局によって制御されている時に、前記UPFまたは前記AMFによって前記下りリンクデータが前記別の基地局に送信される請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記サービング基地局が前記下りリンクデータの伝送を行った際に前記端末との接続に失敗した場合に、前記サービング基地局が、前記下りリンクデータを前記コアネットワークの前記AMFに送信する請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記サービング基地局が前記下りリンクデータの伝送を行った際に前記端末との接続に失敗した場合に、前記サービング基地局が、前記下りリンクデータを前記コアネットワークの前記UPFに送信する請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記別の基地局が、前記下りリンクデータの受信に基づいて、前記端末とのRRC接続状態を活性化することを行うステップを更に含む請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記セルの再選択処理の間に、前記RRC非活性状態の前記端末と前記コアネットワークの前記AMFとの間の接続を維持するステップは、
前記端末と前記AMFとの間のNAS(非アクセス層)シグナリング接続を維持するステップを含む請求項1に記載の方法。
【請求項9】
無線通信システムネットワークにおける端末のモビリティをサポートする基地局において、RRC非活性状態の前記端末が、サービングセルと少なくともひとつの隣接セルとに対して測定を実行して、セルの再選択の基準に従って、好適なセルを選択して、接続することを許可することで、セルの再選択処理を可能にし、
前記基地局は、
コアネットワークのUPFから、前記RRC非活性状態の前記端末と関連する下りリンクデータを受信する手段と、
前記RRC非活性状態の前記端末のコンテキスト情報を保持する手段と、
前記端末が前記セルの再選択処理で選択された前記セルを通知するために前記基地局にアクセスしたときに、前記セルの再選択処理で選択された前記セルの通知に応答して、前記RRC非活性状態の前記端末の前記コンテキスト情報を更新する手段と、
を備え、
前記RRC非活性状態の前記端末が、前記セルの再選択処理の間、前記コアネットワークのAMFとの接続を維持する基地局。
【請求項10】
前記基地局が、前記下りリンクデータの伝送を行った際に前記端末との接続に失敗した場合に、前記コアネットワークの前記AMFに通知する手段を更に備える請求項9に記載の基地局。
【請求項11】
前記下りリンクデータの伝送が失敗している時および前記セルの再選択処理で選択された前記セルが別の基地局によって制御されている時に、前記UPFまたは前記AMFによって前記下りリンクデータが前記別の基地局に送信される請求項10に記載の基地局。
【請求項12】
前記基地局が前記下りリンクデータの伝送を行った際に前記端末との接続に失敗した場合に、前記基地局が、前記下りリンクデータを前記コアネットワークの前記AMFに送信する手段を更に備える請求項10に記載の基地局。
【請求項13】
前記基地局が前記下りリンクデータの伝送を行った際に前記端末との接続に失敗した場合に、前記基地局が、前記下りリンクデータを前記コアネットワークの前記UPFに送信する手段を更に備える請求項11に記載の基地局。
【請求項14】
前記RRC非活性状態の前記端末が、前記端末と前記AMFとの間のNASシグナリング接続を維持する請求項9に記載の基地局。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムにおけるモビリティ管理方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この部分に記述した内容は、単に本実施例の背景情報を提供するに留まり、従来の技術を構成するものではない。
【0003】
既存の無線通信システム(例えば、EPS、またはLTE)のネットワークに接続(attach)した端末は、NAS(Non-Access Stratum)シグナリング接続(またはECM接続)の有無に応じて、「ECM-CONNECTED」と「ECM-IDLE」の状態を有する。ECM接続のための端末と基地局の間にはRRC(Radio Resource Control、無線リソース制御)接続が設定されなければならず、このRRC接続の有無に応じて、端末は、「RRC-CONNECTED」と「RRC-IDLE」の2つの状態を有する。接続モード(Connected Mode)とも呼ばれるRRC-CONNECTED状態で、端末はデータ発生時にすぐ送受信が可能である。ただし、そのためには、モビリティをサポートするためのハンドオーバーと測定プロセスが必要である。一方、アイドルモード(Idle Mode)とも呼ばれるRRC-IDLE状態で、端末はデータ発生時にこれをすぐ送受信することができないが、ハンドオーバーと測定プロセスが不要である。ただし、アイドルモードでは、データ発生時にこれを送受信するために、接続モードに遷移しなければならず、接続モードに遷移する過程でのシグナリング発生及び伝送遅延(latency)が発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施例は、端末の接続モードでの利点を生かしながらも、接続モードでの負荷を軽減することができる新しい状態を導入し、シグナリング負荷及び電池の消耗を減らし、伝送遅延を軽減することができる無線通信システムでのモビリティ管理方法及び装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一側面によると、無線通信システムで端末のモビリティ管理方法において、RRC非活性状態(RRC Inactive Mode)で、現在接続中のサービングセル(Serving cell)を変更するか否かを決定するステップと、前記サービングセルを変更することを決定した場合に、ターゲットセル(target cell)からシステム情報(System Information)を受信して、前記システム情報に基づいて前記ターゲットセルを制御する基地局が前記サービングセルを制御する基地局との同一の如何を確認するステップ、及び、同一の如何に応じて前記RRC接続を解除(release)してアイドル(idle)状態に遷移するか、前記ターゲットセルへのセル変更プロセスを実行するステップと、を含むモビリティ管理方法を提供する。
【0006】
本発明の一側面によると、無線通信システムで基地局のモビリティ管理方法において、RRC非活性状態(RRC Inactive Mode)の端末からセル変更要求メッセージを受信するステップと、前記端末が変更要求したターゲットセル(target cell)を制御する基地局が自身と同一の如何を確認するステップ、及び、前記同一の如何に応じて前記ターゲットセルを制御する基地局にハンドオーバープロセスを実行したり、前記ターゲットセルへのセル変更プロセスを実行するステップと、を含む、モビリティ管理方法を提供する。
【0007】
本発明の一側面によると、無線通信システムでモビリティを管理する端末装置において、信号を送受信する送受信部、及び、RRC非活性状態(RRC Inactive Mode)で、現在接続中のサービングセル(Serving cell)を変更するか否かを決定し、前記サービングセルを変更することを決定した場合に、ターゲットセル(target cell)からシステム情報(System Information)を受信して、前記システム情報に基づいて前記ターゲットセルを制御する基地局が前記サービングセルを制御する基地局との同一の如何を確認し、前記同一の如何に応じて前記RRC接続を解除(release)してアイドル(idle)状態に遷移するか、前記ターゲットセルへのセル変更プロセスを実行する制御部、を含む端末装置を提供する。
【0008】
本発明の一側面によると、無線通信システムでモビリティを管理する基地局装置において、信号を送受信する送受信部、及び、RRC非活性状態(RRC Inactive Mode)の端末からセル変更要求メッセージを受信し、前記端末が変更要求したターゲットセル(target cell)を制御する基地局が自身との同一の如何を確認し、前記同一の如何に応じて、前記ターゲットセルを制御する基地局からのハンドオーバープロセスを実行したり、前記ターゲットセルへのセル変更プロセスを実行する制御部を含む基地局装置を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明の実施例によると、端末のRRC接続状態に比べて端末の電池の消耗やネットワークシグナリング負荷を大幅に削減する。また、RRCアイドル状態に比べて、データ伝送遅延を大幅に削減する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施例に係る無線通信システムでの端末の状態モデルである。
図2】本発明の実施例に係る基地局のモビリティ管理方法を示すフローチャートである。
図3】本発明の実施例に係る端末のモビリティ管理方法を示すフローチャートである。
図4】本発明の実施例に係るRRC非活性状態の端末がセル変更により、RRC接続を解除した後に行われるページングプロセスを示すフローチャートである。
図5】本発明の他の実施例に係るRRC非活性状態の端末がセル変更により、RRC接続を解除した後に行われるページングプロセスを示すフローチャートである。
図6】一つの基地局が制御する複数個のセル及びRRC非活性状態の移動する端末を示す例示図である。
図7】本発明の他の実施例に係る基地局のモビリティ管理方法を示すフローチャートである。
図8】本発明の他の実施例に係る端末のモビリティ管理方法を示すフローチャートである。
図9】本発明のさらに他の実施例に係る端末のモビリティ管理方法を示すフローチャートである。
図10】本発明の実施例に係る基地局装置の概略的な構成図である。
図11】本発明の実施例に係る端末装置の概略的な構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の具体的な説明に先立ち、本明細書で使用する用語について解釈可能な意味の例を提示する。しかし、以下に提示する例で意味が限定するものではないことに注意しなければならない。
【0012】
基地局(Base Station)は、端末と通信するワークの主体として、コアネットワークへの接続を提供する。基地局は、BS、NodeB(NB)、eNodeB(eNB)、gNodeB(gNB)などで呼ばれることもある。
【0013】
端末(User Equipment)は、基地局と通信するワークの主体として、固定されたモビリティを有する。端末はUE、移動局(MS:Mobile Station)、移動装置(ME:Mobile Equipment)、ターミナル(terminal)などで呼ばれることもある。
【0014】
AMF(Access and Mobility Management Function、アクセスおよびモビリティ管理機能)は、RAN(Radio Access Network)CP(Control Plane)インタフェース(例えば、N2)の終端(termination)であり、NAS(Non-Access Stratum)の終端である。 AMFは登録管理(Registration Management)、接続管理(Connection Management)、接近可能性管理(Reachability Management)、モビリティ管理(Mobility Management)、アクセス認証(Access Authentication)、アクセス認可(Access Authorization)などの機能をサポートする。 AMFは、仮想化した一つのネットワークデバイスに、前記の機能についてのソフトウェアを搭載する形態で具現する。つまり、物理的なノード(Physical Node)ではなく仮想ノード(Virtualized Node)として具現できる。
【0015】
UPF(User Plane Function、ユーザープレーン機能)は、Intra/Inter-RATモビリティのためのアンカーポイント(Anchor point)、データネットワークに対する相互接続の外部PDUセッションポイント、パケットルーティング及びフォワード、パケット検査、およびポリシールール適用のユーザー平面の部分は、トラフィック使用量の報告、データネットワークへのトラフィック流れのルーティングをサポートするアップリンク分類、アップリンクトラフィックの検証、下りリンクパケットのバッファリング及び下りリンクデータ通知のトリガ(notification triggering)などの機能をサポートする。UPFは、仮想化した一つのネットワークデバイスに、前記の機能のソフトウェアを搭載する形態で具現できる。つまり、物理的なノードではなく仮想ノードとして具現できる。
【0016】
本明細書では、既存の無線通信システムと次世代無線通信システムが共存し、異なる複数の無線接続技術を連動することで、端末に多重接続性サービスを提供できる無線通信システムについて説明する。本発明の実施例は、既存の無線通信システムとして、LTE(Long Term Evolution)または4Gシステムを例に取り、次世代無線通信システムとして、5GシステムまたはNR(New Radio)システムを例に挙げて説明する。しかし、これは例示に過ぎず、少なくとも部分的に他の無線通信システムが含まれることもある。
【0017】
以下、本発明の一部の実施例を例示的な図面を通じて詳しく説明する。各図面の構成要素に識別符号を付加することにあたり、同一の構成要素については、たとえ他の図面上に表示されても、可能な限り同一の符号を有するようにしていることに留意しなければならない。本発明を説明するにあたり、関連した公知の構成または機能についての具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にし得ると判断する場合には、その詳細な説明は省略する。また、「...部」、「モジュール」などの用語は、少なくとも一つの機能や動作を処理する単位を意味し、これはハードウェアやソフトウェア、またはハードウェア及びソフトウェアの組み合わせで具現する。
【0018】
図1は、本発明の実施例に係る無線通信システムでの端末の状態モデルである。
【0019】
本発明の実施例に係る無線通信システムでは、選択したPLMN内ネットワークに端末が登録されている如何に応じて、2つの登録管理(RM:Registration Management)状態、つまり「RM-DEREGISTERED」と「RM-REGISTERED」が存在する。RM-REGISTERED状態で、端末はAMF(Access and Mobility Management Function)とのNAS(Non-Access Stratum、非アクセス層)シグナリング接続の設定の如何に応じて、2つの接続管理(CM:Connection Management)状態、「CM-IDLE」と「CM-CONNECTED」を有する。ここで、NASシグナリング接続は、端末と基地局との間のAN(Access Network)シグナリング接続と基地局とAMFとの間のN2接続をすべて含む。 ANシグナリング接続の例としてRRC(Radio Resource Control)接続を挙げる。
【0020】
CM-IDLE状態の端末は、AMFとNASシグナリング接続が設定されていない状態で、セルの選択、セルの再選択及びPLMN選択をする。CM-CONNECTED状態の端末は、AMFとNASシグナリング接続が設定された状態で、「RRC-ACTIVE」及び「RRC-INACTIVE」の詳細状態を有する。端末がRRC-INACTIVE状態(以下、「RRC非活性状態」と称す)のときは、次のものが適用する。
【0021】
- 端末アクセシビリティ(UE Reachability)は、コアネットワークからのサポート情報を利用して基地局によって管理される。
- 端末のページング(UE paging)は、基地局によって管理される。
- 端末は、コアネットワーク及び基地局の識別情報を利用して、ページングをモニタする。
【0022】
RRC非活性状態は、端末とAMFとのNASシグナリング接続は維持されるが、端末と基地局とのRRC接続は非活性化した状態である。このようなRRC非活性状態は、従来のRRC-CONNECTED状態(以下、「接続状態」と称す)とRRC-IDLE状態(以下、「アイドル状態」と称す)との間の遷移に伴うシグナリング負荷及び伝送遅延を低減し、端末のバッテリ消費を減らせる状態であり、これを導入することにより、ユーザーのサービスの特性を考慮し、適切なレベルのサービス品質及びモビリティをサポートできる。RRC非活性状態で、端末の移動または無線状態変更によって端末が接続(connectまたはcamp)するセルが変更される。
【0023】
本発明の実施例は、RRC非活性状態をサポートするための技術として、端末がRRC非活性状態で移動または無線状態の変更により、セルが変更する場合に、これを効果的に更新することができるモビリティ管理方法及び装置を提供する。以下、図面を参照して具体的に説明する。
【0024】
図2は、本発明の実施例に係る基地局のモビリティ管理方法を示すフローチャートである。
【0025】
基地局は、端末で測定設定(Measurement Configuration)を伝送する(S210)。測定設定は、端末においてあるイベントが発生したとき、基地局に受信信号強度を報告するか否かに関する設定である。測定設定は、基地局が端末とRRC接続を設定する際にRRC Connection Reconfigurationメッセージを介して端末に伝送することもあれば、端末が接続状態でRRC非活性状態に遷移した後に、端末に伝送することもある。測定設定を受信した端末は、サービングセル(Serving Cell)と隣接セル(Neighboring Cell)の受信信号強度を測定していながら、該当イベント(つまり、測定結果を報告するようにするトリガイベント)が発生すると、基地局に測定結果を報告する測定報告(Measurement Report)メッセージを伝送する。
【0026】
端末は、RRC非活性状態に遷移した後でも、所定の条件に基づいて測定報告を基地局に伝送する。基地局がRRC非活性状態の端末から測定設定に従った測定報告を受信すると(S220)、基地局は、受信した測定報告を含む色んな情報に基づいてRRC非活性状態の端末が現在接続中のサービングセルを変更するか否かについて決定する(S230)。基地局は、サービングセル変更が必要であるかの如何およびサービングセル変更が必要であるならどのセルに変更するかを決定する。
【0027】
基地局は、サービングセル変更を決定した場合に、ターゲットセル(target cell)を制御する基地局が自身(つまり、サービングセルを制御する基地局)と同一の如何を判断する(S240)。つまり、基地局は、ターゲットセルが、自身が制御するセルに属しているかを判断する。基地局は、判断結果に基づいて、ターゲットセルを制御する基地局にハンドオーバープロセスを実行したり、ターゲットセルへのセル変更プロセスを実行する。具体的に、ターゲットセルを制御する基地局が自身と同一でない場合には、ターゲットセルを制御する基地局にハンドオーバープロセスを実行し(S250)、逆の場合には、ターゲットセルへのセル変更プロセスを実行する(S260)。
【0028】
基地局は、セル変更プロセスにて既保存したRRC非活性状態の端末についてのコンテキスト情報のうち、セル情報を更新し、RRC非活性状態の端末に更新したセル情報を伝送する。更新したセル情報には、ターゲットセルの識別子、端末の一時的識別子、リソース割り当て情報、暗号化(Ciphering)のための情報及び無欠性確認(Integrity Check)のための情報のうち少なくとも1つが含まれる。
【0029】
図3は、本発明の実施例に係る端末のモビリティ管理方法を示すフローチャートである。本実施例の端末は、RRC非活性状態である。
【0030】
RRC非活性状態で、端末は、現在接続中のサービングセルを変更するか否かを決定する(S310)。このとき、端末はサービングセルの無線信号の強度、1つ以上の隣接セルの無線信号の強度、サービングセルと1つ以上隣接セル別オフセット、および端末のセル変更条件が持続する時間のうち少なくとも一つに基づいてサービングセルを変更するか否かを決定する。サービングセル変更如何の決定には、変更するターゲットセルの決定も含まれる。本実施例ではRRC非活性状態の端末は、基地局で測定報告をしないので、自らでセル変更を決定する。
【0031】
サービングセルを変更することに決定した場合に、RRC非活性状態の端末は、ターゲットセルからシステム情報(System Information)を受信する(S320)。ここで、システム情報は、一つのセルがブロードキャストする情報として必須情報とオプション情報を含む。例えば、必須システム情報には、MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)1とSIB2が含まれる。端末は、システム情報からセル識別子及びセルを制御する基地局情報を取得する。
【0032】
RRC非活性状態の端末は、受信したシステム情報に基づいてターゲットセルを制御する基地局がサービングセルを制御する基地局と同一の如何を判断する(S330)。端末は、システム情報から取得したターゲットセルの識別子及びターゲットセルを制御する基地局情報に基づいて同一か否かを判断する。
【0033】
同一の如何に応じて、RRC非活性状態の端末は、現在登録された基地局とのRRC接続を解除(Release)してアイドル状態に遷移するか、ターゲットセルへのセル変更プロセスを実行する。具体的に、端末は、ターゲットセルを制御する基地局がサービングセルを制御する基地局と同一でない場合RRC非活性状態でアイドル状態に遷移し(S340)、逆の場合、ターゲットセルへのセル変更プロセスを実行する(S350)。現在接続中の基地局内のターゲットセルへのセル変更プロセスは、端末がターゲットセルについての情報を含むセル変更要求メッセージを基地局に伝送することで開始する。
【0034】
ステップS340によってRRC接続が解除され、端末が新規基地局が制御するターゲットセルに進入した場合に、端末についてのMT(Mobile Terminated)データ(つまり、下りリンクデータ)発生時、既存の基地局によって伝送されたページングは、端末が受信することができない。したがって、このような状況で、ページングを効率的に処理できる技術が必要である。以下、図4及び図5を参照して具体的に説明する。
【0035】
図4は、本発明の実施例に係るRRC非活性状態の端末がセル変更により、RRC接続を解除した後に行われるページングプロセスを示すフローチャートである。図4に従来の基地局(Old BS)は、RRC非活性状態の端末がセル変更に応じてアイドル状態に遷移する前に、接続していた基地局、つまりサービングセルを制御する基地局を意味する。新規基地局(New BS)は、RRC非活性状態の端末がセル変更を遂行するのに応じて変更した基地局、すなわち、ターゲットセルを制御する基地局を意味する。
【0036】
本実施例においてRRC非活性状態の端末は、前述した図3のように、現在接続していない新規の基地局が制御するセルにセルを変更することにより、アイドル状態に遷移する(S410)。以降、端末の下りリンクデータが発生すると、UPF(User Plane Function)は下りリンクデータ(GTP-Uパケット)を既存の基地局(Old BS)に伝送する(S412)。
【0037】
既存の基地局(Old BS)は、端末に下りリンクデータの発生を通知するメッセージ(データ通知メッセージ)またはページングメッセージを伝送する(S414)。このとき、既存の基地局(Old BS)は、自身が端末に割り当てた一時的識別子(例えば、L2 ID)を利用する。しかし、端末は既存基地局(Old BS)とのRRC接続を解除したアイドル状態であるため、既存の基地局(Old BS)からのメッセージを受信することができない。したがって、端末は、データ通知メッセージまたはページングメッセージの受信に失敗する(S416)。
【0038】
既存の基地局(Old BS)は、端末からのページング応答がないため、現在端末がページング受信が不可能な状態であることを認知することができる(S418)。つまり、既存の基地局(Old BS)は、端末のモビリティを検出(detection)できる。これにより、既存の基地局(Old BS)は、AMFにページング要求及び端末がアクセス不可能な(unreachable)状態であるという通知のうち少なくとも一つを含むメッセージを伝送する(S420)。このとき、既存の基地局(Old BS)は、該当メッセージにUPFから受信した下りリンクデータを含ませてAMFに伝達する。
【0039】
AMFは、既存の基地局(Old BS)から受信したメッセージに応答し、新規基地局(New BS)にページング要求メッセージを伝送する(S422)。このとき、AMFは、自身が端末に割り当てた一時的識別子(例えば、L3 ID)を利用する。ステップS422において、AMFは、新規基地局(New BS)を含む一つ以上の基地局にページング要求メッセージを伝送する。例えば、基地局単位でTA(Tracking Area)が設定される場合(つまり、1つの基地局が制御するセルを束ねたグループがTAに設定する場合)、AMFは新規基地局(New BS)にのみページング要求メッセージを伝送すればよい。他の例として、色んな基地局を束ねた単位でTAが設定される場合に、AMFは、一つのTAに属する新規基地局(New BS)を含む色んな基地局にページング要求メッセージを伝送する。
【0040】
AMFからページング要求メッセージを受信した新規基地局(New BS)は、端末にページングプロセスを実行する(S424)。端末は、新規基地局(New BS)から受信したページングメッセージに応答してサービス要求プロセスを実行する(S426)。サービス要求プロセスに基づき、端末は、新規基地局(New BS)とRRC接続を作成(establish)する。これにより、新規基地局(New BS)は、AMFから下りリンクデータを受け取り(S428)端末に伝送する(S430)。
【0041】
図5は、本発明の他の実施例に係るRRC非活性状態の端末がセル変更により、RRC接続を解除した後に行われるページングプロセスを示すフローチャートである。
【0042】
本実施例にて、ステップS510ないしS526は、前述した図4のステップS410ないしS426と同様なので、具体的な説明を省く。ただし、本実施例の既存の基地局(Old BS)は、端末のページングメッセージ受信の失敗により、AMFにページング要求及び端末がアクセス不可能な(unreachable)状態であることのアラームのうち少なくとも一つを含むメッセージを伝送する際に(S520)、UPFから受信した下りリンクデータを伝送していない点で、図4の実施例と違いがある。
【0043】
端末がページングに基づいてサービス要求プロセスを実行し、新規基地局(New BS)とのRRC接続を作成(establish)すると(S526)、既存の基地局(Old BS)は、自身が受信した端末についての下りリンクデータをUPFに再度伝送する(S528)。このときの理由は、基地局の変更により、下りリンクデータの再伝送が必要になり得る。つまり、既存の基地局(Old BS)は、UPFに下りリンクデータを再度伝送し、新規基地局(New BS)にこれを伝達するように要請する。
【0044】
UPFは、既存の基地局(Old BS)から受信した下りリンクデータを新規基地局(New BS)に伝達し(S530)、端末は、新規基地局(New BS)を介して下りリンクデータを受信する(S532)。
【0045】
図6は、一つの基地局が制御する複数個のセル及び移動するRRC非活性状態の端末を示す例示図である。
【0046】
一つの基地局が制御する複数個のセルは、境界セルと内部セルに区分する。境界セルは、基地局間の境界に近いセルであり、他の基地局によって制御されるセルと隣接するか、近接セルを意味する。境界セルは、基地局間の境界から一定の範囲に位置するセルとして、実施例にしたがって多様に設定できる。内部セルは境界セルで囲まれた領域に属するセルを意味する。図6にて境界セルは、斜線で表示され、RRC非活性状態の端末610、630は、内部セルに位置する場合を示し、RRC非活性状態の端末620は境界セルに位置する場合を示す。
【0047】
一般的に、端末が境界セルに位置する場合、他の基地局によって制御されるセルと近いので、セル変更により、基地局が変更する可能性が高い。つまり、境界セルに位置する端末は、他の基地局によって制御されるセルにセル変更をする可能性が高い。これにより、RRC非活性状態でのモビリティ管理において、端末が境界セルに位置する場合と、内部セルに位置する場合とを区別することで、より効率的に端末のバッテリの消耗及びシグナリング負荷を減らし、データ伝送遅延を改善できる。以下、図7ないし図9を参照して具体的に説明する。
【0048】
図7は、本発明の他の実施例に係る基地局のモビリティ管理方法を示すフローチャートである。
【0049】
本実施例では、RRC非活性状態の端末が基地局に測定報告をせず、端末自らがセル変更を決定し、基地局は、RRC非活性状態の端末によるセル変更時に端末からのセル変更要求メッセージを受信する。ただし、RRC非活性状態の端末が境界セルに位置する場合(つまり、基地局が変更する可能性がある場合)には、基地局に測定報告をする。境界セルに位置するRRC非活性状態の端末は、基地局に測定報告をすることにより、図4及び図5に示すように、ページング損失が発生することを防止する。
【0050】
図7を参照すると、基地局は、RRC非活性状態の端末からセル変更要求メッセージを受信する(S710)。セル変更要求メッセージを受信した基地局は、端末が変更要求したターゲットセルを制御する基地局が、自身との同一の如何を確認する(S720)。基地局は、同一の如何に応じて、ターゲットセルを制御する基地局にハンドオーバープロセスを実行したり、ターゲットセルへのセル変更プロセスを実行する。
【0051】
基地局は、ターゲットセルを制御する基地局が自身と異なる場合は、ターゲットセルを制御する基地局にハンドオーバープロセスを実行し(S730)、ターゲットセルを制御する基地局が自身と同一である場合に、ターゲットセルへのセル変更プロセスを実行する(S740)。基地局は、セル変更プロセスで既保存したRRC非活性状態の端末についてのコンテキスト情報のうち、セル情報を更新し、RRC非活性状態の端末に更新したセル情報を伝送する。更新したセル情報には、ターゲットセルの識別子、端末の一時的識別子、リソース割り当て情報、暗号化(Ciphering)のための情報及び無欠性確認(Integrity Check)のための情報のうち少なくとも1つが含まれる。
【0052】
基地局は、セル変更プロセスの開始以降、ターゲットセルが境界セルであるか否かを確認する(S750)。確認の結果、ターゲットセルが境界セルであれば、基地局は、RRC非活性状態の端末に測定報告を伝送するように指示する(S760)。基地局は、測定報告を伝送するように指示するためにRRC非活性状態の端末に測定設定を伝送する。測定設定を受信したRRC非活性状態の端末は、測定設定に基づいて基地局に測定報告を伝送する。
【0053】
他の例として、基地局は、RRC非活性状態の端末にターゲットセルが境界セルであるという通知を伝送することで、測定報告を指示することもできる。この場合、端末はRRC非活性状態で測定報告を伝送しなければならない条件(triggering event)で境界セルに位置する場合を含む測定設定を事前に受信し(例えば、RRC接続状態で予め測定設定を受信)、基地局からターゲットセルが境界セルであるという通知を受信することによって基地局に測定報告を伝送する。
【0054】
以後、基地局は端末から受信した測定報告に基づき、端末が接続中である境界セルを変更するか否かを決定することになる。もし、基地局が現在端末が接続中の境界セルを、自身が制御する境界セルの内側に位置する内部セルに変更することを決定した場合、基地局は端末に測定報告をこれ以上実行しないように指示する。つまり、基地局は、端末が境界セルに位置する場合にのみ測定報告を実行するようにすることで、端末の電池の消耗を減らし、シグナリング負荷を軽減する。
【0055】
図6を参照して、例えば、RRC非活性状態の端末610が、他のセルに移動してセル変更を決定し、他のセルに移動した端末620は、基地局にセル変更要求メッセージを伝送する。基地局は、ターゲットセルが、自身が制御するセルに属することからセル変更プロセスを実行することになる。そして基地局は、端末620が境界セルに位置することを認知して端末620に測定報告を指示する。基地局は、端末620から受信した測定報告に基づいてセル変更またはハンドオーバーを決定する。以後、境界セルから再び内部のセルに移動した端末630は、基地局に再度セル変更要求メッセージを伝送し、基地局は、端末630が、内部セルへのセル変更を要求することにより、セル変更プロセスを実行し、端末630にそれ以上測定報告を実行しないように指示する。
【0056】
本発明の他の実施例によると、基地局は、管理するセルの中から境界セルを別途に管理して効率的にモビリティを管理する。本実施例において、境界セルがブロードキャストするシステム情報には、境界セルであることを示すフラグ(flag)または指示子(indicator)が含まれる。一例として、システム情報に含まれるセル識別子を示す所定個数のビットのうちから一部のビットを利用し、境界セルか否かを示すことができる。これにより、RRC非活性状態の端末は、境界セルから受信したシステム情報を利用して選択したセルが境界セルであることを認知することができ、境界セルを認知することで、測定報告を実行するか否か、およびセル変更を要求するか否かを決定する。以下、図8及び図9を参照して具体的に説明する。
【0057】
図8は、本発明の他の実施例に係る端末のモビリティ管理方法を示すフローチャートである。
【0058】
RRC非活性状態で、端末は、現在接続中のサービングセルを変更する必要があるか否かを判断する(S810)。このとき、端末はサービングセルの無線信号の強度、1つ以上の隣接セルの無線信号の強度、サービングセルと1つ以上の隣接セル別オフセット、および端末のセル変更条件が持続する時間のうち少なくとも一つに基づいてサービングセルを変更するか否か、及びターゲットセルを決定する。
【0059】
RRC非活性状態の端末は、セル変更が必要であると判断した場合は、ターゲットセルからシステム情報を受信する(S820)。ここで、システム情報は、一つのセルがブロードキャストする情報として必須情報とオプション情報を含む。例えば、必須システム情報には、MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)1及びSIB2が含まれる。端末は、システム情報からセル識別子、セルを制御する基地局情報及び境界セルであるか否かについての情報を獲得する。
【0060】
RRC非活性状態の端末は、受信したシステム情報に基づいてターゲットセルを制御する基地局がサービングセルを制御する基地局と同一であるか否かを判断し、同一である場合、セル変更プロセスを実行することになる。ただし、本実施例において、端末は、セル変更プロセスを実行する前に、さらに基地局にセル変更要求が必要であるか否かを判断する(S830)。
【0061】
例えば、端末は、ターゲットセルがサービングセルを制御する基地局の境界セルであることを確認し、セル変更要求が必要であるか否かを判断する。この場合、端末は、ターゲットセルが境界セルであれば、ターゲットセルについての情報を含むセル変更要求メッセージをサービングセルを制御する基地局に伝送し(S840)、ターゲットセルが境界セルでなければ、セル変更要求メッセージを伝送しない。また、端末は、自身のバッテリの状態を確認し、セル変更要求が必要であるか否かを判断することもできる。この場合、端末は、バッテリの状態が既設定のレベル以下であれば、ターゲットセルについての情報を含むセル変更要求メッセージをサービングセルを制御する基地局に伝送せずに、バッテリの状態が既設定のレベル以下でなければ、セル変更要求メッセージをサービングセルを制御する基地局に伝送する。
【0062】
図9は、本発明のさらに他の実施例に係る端末のモビリティ管理方法を示すフローチャートである。
【0063】
RRC非活性状態の端末は、ターゲットセルまたはサービングセルからシステム情報を受信することができる(S910)。例えば、端末がターゲットセルにセル変更を決定し、ターゲットセルからシステム情報を受信したり、サービングセルから定期的にシステム情報を受信する。端末は、システム情報からセル識別子、セルを制御する基地局情報及び境界セルであるか否かについての情報を獲得する。
【0064】
RRC非活性状態の端末は、受信したシステム情報に基づき、基地局に測定報告を伝送するか否かを決定する(S920)。例えば、端末は、システム情報に基づいてターゲットセルがサービングセルを制御する基地局の境界セルであることを確認して測定報告の伝送如何を決定する。この場合、端末は、ターゲットセルが境界セルであれば、測定設定に応じた測定報告をサービングセルを制御する基地局に伝送し、ターゲットセルが境界セルでなければ、測定設定に応じた測定報告をサービングセルを制御する基地局に伝送しない。
【0065】
また、端末は、自身のバッテリの状態を確認して測定報告を伝送するか否かを決定することもできる。この場合、端末は、バッテリの状態が既設定のレベル以下であれば、測定設定に応じた測定報告をサービングセルを制御する基地局に伝送せず、バッテリの状態が既設定のレベル以下でなければ、測定設定に応じた測定報告をサービングセルを制御する基地局に伝送する(S930)。
【0066】
今まで図6ないし図9を参照し、一つの基地局が制御するセルを境界セルと内部セル、2つに区分してモビリティ管理方法について説明した。しかし、本発明の実施例は、これに限定されず、一つの基地局によって制御されるセルをさらに色んな範囲に区分してモビリティを管理することもできる。例えば、最も外側の領域に位置するセル(第1のグループ)、中間領域に位置するセル(第2のグループ)及び最も内側の領域に位置するセル(第3のグループ)に区分する。この場合、RRC非活性状態の端末が第1のグループに属するセルを選択すると、基地局に測定報告およびセル変更要求メッセージを伝送し、第2のグループに属するセルを選択すると、基地局に測定報告はせずに、セル変更要求メッセージは伝送し、第3のグループに属するセルを選択すると、基地局に測定報告およびセル変更要求メッセージのすべてを伝送しないように設定する。
【0067】
図10は、本発明の実施例に係る基地局装置1000の概略的な構成図である。
【0068】
基地局装置1000は、送受信部1010及び制御部1020を含む。基地局装置1000の各構成要素は、ハードウェアチップで具現でき、またはソフトウェアで実装され、マイクロプロセッサが、各構成要素に対応するソフトウェアの機能を実行するように具現することもできる。
【0069】
送受信部1010は、信号を送受信し、他のネットワーク機能ノード及び端末との通信を行う。
【0070】
一実施例では、制御部1020は、RRC非活性状態の端末からセル変更要求メッセージを受信し、端末が変更要求したターゲットセルを制御する基地局が、自身との同一の如何を確認する。制御部1020は、同一の如何に応じて、ターゲットセルを制御する基地局からのハンドオーバープロセスを実行したり、ターゲットセルへのセル変更プロセスを実行する。
【0071】
他の実施例では、制御部1020は、RRC非活性状態の端末から測定報告を受信し、受信した測定報告に基づいてRRC非活性状態の端末が現在接続中のサービングセルを変更するか否かを決定する。制御部1020は、サービングセルを変更することに決定した場合、ターゲットセルを制御する基地局が自身との同一の如何に応じて、ターゲットセルを制御する基地局にハンドオーバープロセスを実行したり、ターゲットセトロセル変更プロセスを実行する。
【0072】
制御部1020は、ターゲットセルを制御する基地局が自身と異なる場合、ターゲットセルを制御する基地局にハンドオーバープロセスを実行するように制御し、ターゲットセルを制御する基地局が自身と同一である場合、ターゲットセルへのセル変更プロセスを実行する。
【0073】
図11は、本発明の実施例に係る端末装置1100の概略的な構成図である。
【0074】
端末装置1100は、送受信部1110及び制御部1120を含む。端末装置1100の各構成要素は、ハードウェアチップで具現でき、またはソフトウェアで実装し、マイクロプロセッサが各構成要素に対応するソフトウェアの機能を実行するように具現することもできる。
【0075】
送受信部1110は、信号を送受信し、他のネットワーク機能ノード及び基地局との通信を行う。
【0076】
制御部1120は、RRC非活性状態で、現在接続中のサービングセルを変更するか否かを決定する。制御部1120は、サービングセルを変更することに決定した場合、ターゲットセルからシステム情報を受信し、これに基づいてターゲットセルを制御する基地局がサービングセルを制御する基地局との同一の如何を確認する。制御部1120は、同一の如何に応じてRRC接続を解除し、アイドル状態に遷移するか、ターゲットセルへのセル変更プロセスを実行する。
【0077】
図2ないし図5及び図7ないし図9は、各プロセスを順次実行するものとして記載しているが、必ずしもこれに限定するものではない。つまり、図2ないし図5及び図7ないし図9に記載したプロセスを変更して実行したり、1つ以上のプロセスを並列的に実行することで適用可能であるはずだから、図2ないし図5及び図7ないし図9は、時系列的な順として限定するものではない。
【0078】
図2ないし図5及び図7ないし図9に記載した本実施例のモビリティ管理方法は、プログラムで具現され、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録する。本実施例に係るモビリティ管理方法を具現するためのプログラムが記録され、コンピュータが読み取り可能な記録媒体は、コンピューティングシステムによって読み取ることができるデータが保存されるすべての種類の記録装置を含む。
【0079】
以上の説明は、本実施例の技術思想を例示的に説明したに過ぎないものであり、本実施例の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、本実施例の本質的な特性から逸脱しない範囲で様々な修正及び変形が可能である。したがって、本実施例は、本実施例の技術思想を限定するためのものではなく説明するためのものであり、このような実施例により、本実施例の技術思想の範囲が限定されるべきではない。本実施例の保護範囲は次の請求の範囲によって解釈すべきであり、その同等の範囲内にあるすべての技術思想は、本実施例の権利範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【0080】
(関連する特許出願)
本特許出願は、2017年08月01日付にて韓国に出願した特許出願番号第10-2017-0097743号に対する優先権を主張し、本明細書にその全体が参考として含まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11