IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ノースロップ グラマン システムズ コーポレイションの特許一覧

<>
  • 特許-繰り返し交互多層バッファ層 図1
  • 特許-繰り返し交互多層バッファ層 図2
  • 特許-繰り返し交互多層バッファ層 図3
  • 特許-繰り返し交互多層バッファ層 図4
  • 特許-繰り返し交互多層バッファ層 図5A
  • 特許-繰り返し交互多層バッファ層 図5B
  • 特許-繰り返し交互多層バッファ層 図6
  • 特許-繰り返し交互多層バッファ層 図7
  • 特許-繰り返し交互多層バッファ層 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-12
(45)【発行日】2023-04-20
(54)【発明の名称】繰り返し交互多層バッファ層
(51)【国際特許分類】
   H10N 60/12 20230101AFI20230413BHJP
   H10B 61/00 20230101ALI20230413BHJP
   H10N 50/10 20230101ALI20230413BHJP
   H10N 50/80 20230101ALI20230413BHJP
   H10N 52/85 20230101ALI20230413BHJP
   H10N 60/01 20230101ALI20230413BHJP
   H10N 60/10 20230101ALI20230413BHJP
【FI】
H10N60/12 A
H10B61/00
H10N50/10 Z
H10N50/80 Z
H10N52/85
H10N60/01 J
H10N60/10 K
H10N60/12 B
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2021554995
(86)(22)【出願日】2020-02-12
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-05-09
(86)【国際出願番号】 US2020017944
(87)【国際公開番号】W WO2020185346
(87)【国際公開日】2020-09-17
【審査請求日】2021-09-28
(31)【優先権主張番号】16/352,542
(32)【優先日】2019-03-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520128820
【氏名又は名称】ノースロップ グラマン システムズ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】アンブローズ、トーマス エフ.
(72)【発明者】
【氏名】ラビング、メリッサ ジー.
【審査官】上田 智志
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-093110(JP,A)
【文献】特開2003-318465(JP,A)
【文献】特開平07-006329(JP,A)
【文献】特開2000-091665(JP,A)
【文献】米国特許第09214624(US,B2)
【文献】米国特許出願公開第2016/0155485(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10N 60/12、60/10、60/01、
52/85、50/80、50/10、
H10B 61/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッファ層であって、
少なくとも4つの面心立方(FCC)結晶構造材料の層のスタックを備え、
前記少なくとも4つのFCC材料の層は、
少なくとも3つの体心立方(BCC)結晶構造材料の層と交互になっており、
前記FCC材料の層およびBCC材料の層の各々は、5ら10オングストロームの間の厚さである、バッファ層。
【請求項2】
前記FCC結晶構造材料は銅であり、前記BCC結晶構造材料はニオブである、請求項1に記載のバッファ層。
【請求項3】
前記スタックは、前記BCC結晶構造材料の層と交互になっている6つのFCC結晶構造材料の層を有している、請求項1に記載のバッファ層。
【請求項4】
前記FCC結晶構造材料は銅であり、前記BCC結晶構造材料はニオブである、請求項3に記載のバッファ層。
【請求項5】
請求項1に記載のバッファ層を備える磁性ジョセフソン接合(MJJ)であって、前記バッファ層は、前記MJJの下部超伝導電極コンタクト層の直上かつ前記MJJの磁性層の下に配置され、前記下部超伝導電極コンタクト層はニオブであり、少なくとも500オングストロームの厚さである、磁性ジョセフソン接合(MJJ)。
【請求項6】
複数のメモリセルを備える超伝導メモリであって、前記複数のメモリセルの各々は、請求項5に記載のMJJのインスタンスを含む、超伝導メモリ。
【請求項7】
請求項1に記載のバッファ層を備える室温磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)。
【請求項8】
請求項1に記載のバッファ層を備えるハードディスクドライブリーダ。
【請求項9】
電子デバイスを製造する方法であって、
500オングストロームを超える厚さ、および15オングストロームから20オングストロームの間の二乗平均平方根上面粗さを有するガルバニックコンタクト層を堆積させること、
前記ガルバニックコンタクト層の上に、5ら10オングストロームの間の厚さの面心立方(FCC)結晶構造材料を堆積させること、
前記FCC結晶構造材料の上に、5ら10オングストロームの間の厚さの体心立方(BCC)結晶構造材料を堆積させること、
BCC材料の層と交互に、前記FCC材料の堆積を少なくともさらに3回繰り返すこと
を含み、交互に繰り返されるFCC材料の層およびBCC材料の層は、共に前記ガルバニックコンタクト層の上面よりも平滑な上面を有するバッファ層を形成する、方法。
【請求項10】
前記バッファ層の上に磁性層を堆積させることをさらに含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ガルバニックコンタクト層は、ニオブである、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記ガルバニックコンタクト層は、1200から2000オングストロームの間の厚さである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ガルバニックコンタクト層は、1500オングストロームの厚さである、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記FCC結晶構造材料は銅であり、前記BCC結晶構造材料はニオブである、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記電子デバイスは、磁性ジョセフソン接合(MJJ)である、請求項9に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、超伝導回路を含む固体電子回路のための材料、特に電極コンタクト層の表面粗さを低減することができる繰り返し交互多層バッファ層に関する。
【背景技術】
【0002】
超伝導電子機器を実装して、低エネルギー消費の高性能コンピューティングを提供することができる。磁気バリアを備えた超伝導ジョセフソン接合は、磁性ジョセフソン接合(magnetic Josephson junction,MJJ)とも呼ばれ、参照により本明細書に組み込まれる「Josephson magnetic random access memory system and method」と題する特許文献1に開示されているように、ジョセフソン磁気ランダムアクセスメモリ(Josephson magnetic random access memory,JMRAM)の基礎として機能することができる。JMRAMは、磁性層の厚さによる相対的なクーパー対の位相の振動を利用して、磁性層の相対的な配向に応じてゼロまたはπのいずれかのジョセフソン位相を示す接合を生成する。このバイナリ位相切り替え可能性を利用して、論理「0」または論理「1」の状態を書き込みおよび読み出しできる超伝導メモリ素子を作成できる。メモリユニット素子は、読み出し線および書き込み線を備えたアレイに配置され、例えば、極低温チャンバ内で超伝導温度(例えば、約4ケルビン)に冷却され得る集積回路(IC)チップ上に製造されるアドレス可能なメモリを作成することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】米国特許第8270209号明細書
【発明の概要】
【0004】
一例は、少なくとも4つの面心立方(FCC)結晶構造材料の層のスタックを有するバッファ層を含み、少なくとも4つのFCC材料層は少なくとも3つの体心立方(BCC)結晶構造材料の層と交互になっており、FCC材料の層およびBCC材料の層の各々は、約5から約10オングストロームの厚さである。
【0005】
別の例は、電子デバイスを製造する方法を含む。500オングストロームを超える厚さ、および約15オングストロームから約20オングストロームの二乗平均平方根上面粗さを有するガルバニックコンタクト層が堆積される。約5から約10オングストロームの厚さの面心立方(FCC)結晶構造材料が、ガルバニックコンタクト層の上に堆積される。約5から約10オングストロームの厚さの体心立方(BCC)結晶構造材料が、FCC結晶構造材料の上に堆積される。FCC材料の堆積は、BCC材料の層と交互に、少なくともさらに3回繰り返される。交互に繰り返されるFCC材料の層およびBCC材料の層は、共にガルバニックコンタクト層の上面よりも平滑な上面を有するバッファ層を形成する。
【0006】
さらに別の例は、シリコンの下部基板層と、基板層の上方の約1200オングストロームから約2000オングストロームの厚さのニオブのガルバニックコンタクト層と、続いてガルバニックコンタクト層の上の銅およびニオブの交互の層を含むバッファ層を有する超伝導デバイスを含む。バッファ層の交互の銅の層の数はNであり、交互のニオブの層の数はN-1またはNのいずれかであり、Nは4以上である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1(A)は、例示的な多層バッファ層の層ダイアグラムであり、図1(B)は、図1(A)のバッファ層を含む例示的な電子デバイス層スタックの層ダイアグラムである。
図2図2(A)~図2(D)は、図1(A)に示されるタイプの多層バッファ層を用いて(図2(C)および図2(D))、および用いずに(図2(A)および図2(B))作製された磁気デバイス層スタックの例示的なヒステリシスループのグラフである。
図3図3は、図1(A)に示されるタイプの多層バッファ層を用いる例示的なハードディスクドライブリーダの層ダイアグラムである。
図4図4は、図1(A)に示されるタイプの多層バッファ層を用いる例示的な室温MRAMデバイスの層ダイアグラムである。
図5A図5Aは、電流ワイヤおよび磁化書き込み線を含む例示的なMJJベースのメモリ素子の平面図である。
図5B図5Bは、図5Aの例示的なMJJベースのメモリ素子の断面図である。
図6図6は、MJJデバイスを含む例示的なメモリユニットセルの回路図である。
図7図7は、MJJデバイスを組み込んだ例示的なメモリアレイの回路図である。
図8図1(A)に示されるタイプのバッファ層を含む電子デバイスを製造する例示的な方法の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
多層バッファ層(multilayer buffer layer)は、磁性ジョセフソン接合(MJJ)デバイスなどのスピンバルブの磁気を改善するために使用できる。バッファ層は、デバイスのヒステリシス曲線を効果的にシャープにすることでスイッチング性能を向上させ、それにより、MJJデバイスを例えばジョセフソン磁気ランダムアクセスメモリ(JMRAM)メモリセルで使用する場合のエラー率を低減して、例えば、マイクロ波周波数範囲のクロック速度の高速超伝導コンピューティングに使用できる、堅牢で信頼性の高い極低温コンピュータメモリを構築する。他の例示的なアプリケーションでは、多層バッファ層は、室温磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)デバイスまたはハードディスクドライブリーダで使用することができる。
【0009】
MJJは、磁気状態を書き込むことができる自由磁性層と、書き込まれた磁気状態を参照するために使用される固定磁性層とを有しているという点で、室温(すなわち、非超伝導)MRAMセルに類似している。したがって、層のそれぞれの配向は、2つのバイナリ状態のうちの1つを表し、互いに対する磁性層の反平行配向は、例えば、論理「0」を表すために使用することができ、磁場を使用して配向が逆にされる場合、結果として生じる互いに対する磁性層の平行配向は、例えば、論理「1」を表すために使用することができる。MJJは、動作温度(MJJは超伝導回路に特徴的な極低温で動作するように構成されている)、およびコンタクト層としての超伝導材料(例えば、ニオブ)の使用の両方の点でMRAMとは異なっている。加えて、MRAMセルでは、リードバックは抵抗測定を介して実行されるが、MJJのリードバックは、メモリセルの超伝導相の検出に基づいている。
【0010】
MJJを使用した信頼性の高いメモリの構築は、MJJデバイスの磁気および超伝導を同時に最適化するという課題を提起した。本明細書で説明する材料およびデバイスは、ベース電極層の表面粗さをより効果的に平滑化し、それによってMJJまたは他のデバイスの磁気を改善することができる多層バッファ層を用いてこの二重の問題に対処する。適切に制御された磁気は、ビット状態を「0」から「1」に切り替えるために最小限の電力を必要とする低温メモリに特に役立ち、書き込み動作中に隣接するビットが切り替えられることによるビットエラー(半選択プロセス)を低減する。本明細書に記載の多層バッファ層は、MJJの磁気を改善すると同時に、MJJ層スタックの許容可能な臨界電流透過性を維持することができる。
【0011】
図1(A)および(B)は、例示的な多層バッファ層104と、MJJまたは同様のデバイスを構築するために使用され得るような例示的なスピンバルブデバイススタック100におけるその位置を示す。多層バッファ層104は、互いに非混和性である異なる結晶相の材料の交互の層10,12からなり、スタックは、N個の層10を有し、Nは4以上である。いくつかの例では、Nは6である。スタックは、図に示すようにN-1個の層12を有することができ、あるいは、N個の層12を有することもでき、すなわち、最上層10の上に1つの追加の層12(図示せず)を有することができる。異なる結晶相の材料の例として、多層バッファ層104内の1つおきの層の材料は、面心立方(FCC)単位セルを有することができ、一方、FCC層の間の交互の層の材料は、体心立方(BCC)単位セルを有することができる。図示の例104では、材料層10はFCCであり、材料層12はBCCである。「互いに非混和性」とは、とりわけ、材料10,12が互いに合金化する傾向がなく、その結果、2つの材料10,12の間でシャープな界面が得られる、すなわち、2つの材料は、それらの間の界面で混ざり合わないことを意味する。いくつかの例では、材料10は銅(Cu)であり、材料12はニオブ(Nb)である。他の例では、材料10は銅であり、材料12はタンタル(Ta)である。さらに他の例では、銅をニオブおよびタンタルと交互に置き換えることができる。各層10,12は、厚さが約5から約10オングストロームの間であってよい。個々の層の厚さおよび繰り返しの数Nの最適化は、特定の用途ごとに、すなわち、ベース電極102の異なる厚さならびに異なるベース電極材料に対して調整することができる。
【0012】
超格子は、Nが3回または4回の繰り返しあたりで形成されることがわかっており、層の原子が整列して単結晶配列のようになる。N=6回の繰り返しは、良好な磁気特性と優れた輸送挙動の両方を提供することがわかっており、6回の繰り返しの後は、スタックの複雑さ、したがって製造コストが増加しても必ずしも磁気特性が改善されないという収穫逓減が観察される。
【0013】
バッファ層104は金属製であり、その全体の厚さは、例えば、磁気スピンバルブ100を通過しなければならない超伝導電流の劣化を最小限に抑えるために、100オングストローム未満にすることができる。層10,12間の結晶構造の違いは、例えば[110]方位角に沿って同じ成長方向を維持しながら、ベース電極102に見られる柱状成長を相破壊するように作用する。交互のアルミニウム-ニオブ多層バッファ104は、ニオブおよびアルミニウムが互いに対してエピタキシャル成長し、柱状成長を相破壊しないので、ベース電極112の表面粗さを劇的に改善しない。
【0014】
図1(B)は、シリコンウェハなどの基板101上に製造された層スタックを有する、MJJまたは同様のデバイスのようなスピンバルブデバイス100の例示的な層構造を示している。例えば、デバイス100は、2つのガルバニック端子間にバリア144を有することができ、適切な制御入力の提供に従って、それぞれバイナリ論理値「0」および「1」を表す磁気配列状態を切り替え、メモリセルに実装された場合にこれらの状態を読み出すことができる。
【0015】
示されるように、例示的なスピンバルブデバイス100は、少なくとも、各々が超伝導材料で作られたベース電極層102および上部電極層122と、電極層の間の第1の磁性層110および第2の磁性層116とからなる。第1の磁性層110または第2の磁性層116のいずれかは、参照により本明細書に組み込まれる「Ferrimagnetic/Ferromagnetic Exchange Bilayers for Use as a Fixed Magnetic Layer in a Superconducting -Based Memory Device」と題された米国特許出願第16/256,547号に記載されているように、異なる磁性材料の二重層であってよい。第1のバッファ層104および第2のバッファ層120は、磁性層110,114をそれぞれの超伝導材料電極102,122から分離することができる。常伝導金属(normal-metal)スペーサ層112は、磁性層110,116を相互に分離することができる。例えば、第1の磁性層110は、比較的低い保磁力を有する軟磁性材料を使用して製造された「自由」または「スイッチング」層として機能することができ、磁性層116は、「固定」層として機能することができ、またはその逆も可能である。共に、図示された層は、平面視の場合に、サイズが1マイクロメートル×1マイクロメートルのオーダーであり、典型的には楕円形であるピラーを形成することができる。
【0016】
電極102,122は、超伝導材料、例えば、ニオブ、窒化ニオブ、またはアルミニウムで製造することができる。一例として、ベース電極102は、約500オングストロームから約2000オングストロームの間の厚さ、例えば、約1500オングストロームの厚さを有することができ、上部電極122は、約200オングストロームから約1000オングストロームの間の厚さ、例えば、約500オングストロームの厚さを有することができる。第1のバッファ層104は、超伝導体層102の粗さを平滑化するために含めることができ、図1(A)に示すマルチレイヤ(multilayer)として実装することができる。非磁性スペーサ層112は、磁性層110,116を分離するために含まれてよく、例えば、銅(Cu)元素、ルテニウム(Ru)元素、イリジウム(Ir)元素、またはロジウム(Rh)元素のいずれか1つから製造され得る。スペーサ層112は、例えば、約25オングストロームから約75オングストロームの間の厚さ、例えば、約50オングストロームの厚さを有することができる。キャッピング層とも呼ばれる第2のバッファ層120は、相互拡散を防止するために、および平滑化層として含めることができ、例えば、銅で製造することができ、約50オングストロームの厚さを有することができる。
【0017】
第1の磁性層110は、例えば、80:20ニッケル鉄(パーマロイ)(Ni80Fe20)で作ることができ、約5オングストロームから約20オングストロームの間の厚さ、例えば、約15オングストロームまたは約16オングストロームの厚さを有することができる。第1の磁性層110は、例えば、ニッケル(Ni)元素、コバルト(Co)元素、鉄(Fe)元素、コバルト-鉄合金(例えば、1:1CoFe)、ニッケル-鉄合金(NiFe)、またはニッケル-鉄-クロム合金(NiFeCr)のいずれか1つで作ることもできる。上記の各合金の場合、合金濃度が磁性であることを条件に、多くの異なる合金濃度を使用することができる。
【0018】
特に、厚いニオブ膜がベース電極102に使用される場合、ベース電極102は、「米粒(rice grain)」表面モフォロジーをもたらす柱状成長のために、本質的に大きな上面粗さを有する可能性がある。例えば、1500オングストロームの厚さのニオブ層は、約15オングストロームから約20オングストロームの間の大きさの二乗平均平方根(RMS)表面粗さを有し得る。ベース電極102のこの表面粗さは、第1の磁性層110のような、ベース電極102の上に成長した超薄膜において良好な磁性を達成するのに有害である可能性がある。これは、薄膜磁性層を厚いニオブ層の上に直接成長させると、得られる膜が不連続になり、磁気ヒステリシスが相対的に悪くなるためである(低い磁気角形比(magnetic squareness)、高い保磁力、最小異方性)。多層構造104を、ベース電極102と第1の磁性層110との間のバッファとして使用して、パーマロイなどの高品質の超薄膜の成長のための滑らかな開始面を生成することができる。バッファ層104は、既存のベース電極のモフォロジーを修正し、それをより適切なより滑らかな表面に修正して、磁気特性が改善された極薄の磁性層がバッファ層104の上に直接堆積できるようにする。多層バッファ層104内の2つの層10,12の材料間の結晶構造の違いは、例えば、厚いニオブベース電極102と比較して、低いRMS表面粗さを備えた独特の表面モフォロジーを提供する。
【0019】
図2(A)~(D)は、図1(A)に示されるタイプの多層バッファ層を用いて(図2(C)および図2(D))、および対照的に、均一組成のバッファ層のみ(この場合は銅単層)を用いて(図2(A)および図2(B))作製された磁気デバイス層スタックについて、磁気反転ループとも呼ばれるヒステリシスループの例の4つのグラフを提供する。図2(A)および図2(B)は、それぞれ、ベース電極と磁性層との間の唯一のものとして、50オングストロームの厚さの銅のバッファ層を有する1500オングストロームの厚さのニオブベース電極上に成長した15オングストロームの厚さのパーマロイ膜磁性層の磁気特性を示す容易軸および困難軸ヒステリシスループを示す。これらのグラフは、図2(C)および図2(D)のグラフと比較することができ、図2(C)および図2(D)は、それぞれ、10オングストロームの厚さの銅の7つの層を5オングストロームの厚さのニオブの6つの層と交互に有する銅-ニオブのマルチレイヤ(多層)上に成長した同様の15オングストロームの厚さのパーマロイ膜の磁気特性を示す容易軸および困難軸ヒステリシスループを示す。両方の製造プロセスで、エッチングクリーンは、ベース電極の成長に続き、バッファ層の堆積に先行する。
【0020】
比較からわかるように、マルチレイヤ上に成長したパーマロイ磁性層の磁気特性は優れており、パーマロイ磁性層は、高い角形比、低い保磁力、および高い異方性を有する。例えば、図2(C)および図2(D)において、図2(A)および図2(B)のそれぞれの対応物と比較すると、ヒステリシスループの幅が多層バッファ層でより小さいことが分かる。一例として、容易軸ループにおいて、図2(A)のヒステリシス曲線は、そのx軸と約1.5エルステッドで交差するが、図2(C)のヒステリシス曲線は、そのx軸と約05エルステッドで交差する。同様の挙動は、両方の困難軸ループで確認できる。図2(D)の多層バッファ層の例と比較して、銅のみがバッファ層として使用されている図2(B)の困難軸グラフにはかなり広いヒステリシス曲線幅がある。ヒステリシス曲線のシャープ化は、多層バッファ層がベース電極層の上面から粗さを効果的に取り除き、よりコヒーレントな磁気スイッチングを提供し、シングルドメインスイッチングの結果に近い結果を提供する結果である。
【0021】
図3および図4は、MJJ以外の多層バッファ層104の用途を示している。図3は、反強磁性体301、ピン止め層(pinned layer)303、ルテニウム(Ru)層307、参照層310、トンネルバリア312、および自由層316を含む複数の層を有するハードディスクドライブリーダを示している。また、例えばNiFeまたは他の磁気的に軟らかい強磁性体であってよい2つのシールド352,354もある。図1(A)に示されるような前述のようなバッファ層104は、第1のシールド352と反強磁性体301との間に配置することができる。図3に実装されるように、多層バッファ層は、銅電極層を、例えば25オングストロームのタンタル遮断で破壊する必要性を除去する。図4は、図1(A)に示されるようなバッファ層104を示し、前述のように、同じく基板401と、層405、第1のルテニウム層407、および参照層410を有する固定合成反強磁性体(SAF)414と、センス層416、第2のルテニウム層420、および層421を有する自由SAF415と、自由および固定SAF414,415間のトンネルバリア412(例えば、酸化アルミニウム)と、上部電極422とを有する室温MRAMデバイス層スタック400のベース電極402と、ピン止め層403との間に実装される。
【0022】
超伝導メモリは、磁気スピンバルブが厚いベース電極上に製造される磁気メモリアーキテクチャを利用することができる。例えば、ジョセフソン磁気ランダムアクセスメモリ(JMRAM)は、厚いベース電極上に成長した極薄の磁性および非磁性金属層を含むことができる。例えば、JMRAMシステムに実装される場合、図1(A)の多層バッファ層104を含む図1(B)に示されるMJJスタック構造100は、例えば、銅のみのバッファ層を備えたMJJよりもスイッチングの利点を有する。本明細書に記載の多層バッファ層の使用は、図2(A)~図2(D)に示されるように磁気特性を改善し、したがって、コストおよび材料への影響を最小限に抑えながら、よりスケーラブルで信頼性の高い磁気メモリを実現できる。
【0023】
図5Aおよび図5Bはそれぞれ、集積回路(IC)チップに実装することができ、例えば、図1(B)のスピンバルブデバイス100に対応することができるMJJデバイス502を含むことができるメモリ素子500の平面図および断面図を示す。したがって、メモリ素子500は、磁性層を含む複数の層を有することができる。MJJ502に加えて、メモリ素子500は、電流入力ワイヤ504および電流出力ワイヤ506を含むことができ、これにより、メモリ素子500は、例えば、図6に示すようなメモリユニットセルなどのIC上で、メモリ素子500が統合される回路の他の部分に接続することができる。したがって、例えば、電流入力ワイヤ504は、図1(B)のデバイス100の層102,122のうちの1つに電気的に接続することができ、またはそれを含むことができ、一方、電流出力ワイヤ506は、層102,122のうちの他方に電気的に接続することができ、またはそれを含むことができる。ワイヤ504,506は、各々、例えば、超伝導金属、例えば、ニオブ、窒化ニオブ、またはアルミニウムから製造することができる。
【0024】
メモリ素子500は、デバイス502にバイナリ状態を書き込むためのワード書き込みライン線508およびビット書き込み線510も含むことができる。書き込み線508,510は、自由磁性層デバイス502に誘導的に結合されて、その磁化が固定磁性層の磁化と平行である状態と、その磁化が固定磁性層の磁化と反平行である状態との間の自由磁性層の制御された切り替えを可能にすることができる。したがって、ワード書き込み線508およびビット書き込み線510を介して電流を確立すると、次に、自由磁性層の磁化方向を反転させる磁場が生成され、この反転は、例えば、書き込み線508,510を流れる電流の停止により、磁場が除去された場合でも残る。対照的に、固定磁性層は、磁場がアクティブな間のみ影響を受ける。磁場がオフになると、固定磁性層は元の構成に戻る。書き込み線508,510によって生成される磁場は、固定磁性層においてスイッチを駆動するのに十分な高さではないように構成されている。書き込み線の順次アクティブ化は、高困難軸スイッチングとして知られるプロセスにおいて、磁化を所望の方向に傾ける前に、自由磁性層をその困難軸方向に強制的に配向させるように構成することができる。
【0025】
メモリ素子500の横断面を見下ろし、法線方向に視た図5Aの平面図では、ビット書き込み線510は、説明の目的で他のコンポーネント502,504,506,508の「下」にあるように示されているが、メモリ素子500の縦方向平面を見下ろして法線方向に視た図5Bの断面図に示されるように、ビット書き込み線510は、他の構成要素の「上」にあってもよい。
【0026】
JMRAMアプリケーションでは、制御されたDC電流を使用して、アレイ内の磁気セルに状態を書き込む。ピラー502の上方および/または下方の層には、クロスポイントメモリセルを形成するワード書き込み線508およびビット書き込み線510がある。電流が両方の線に送られると、線が交差する場所に十分な大きさの磁場が生成され、ビットを切り替え、すなわち、MJJデバイス502の磁性層の平行または逆平行状態が変更される。したがって、状態を書き込むことは、両方の線508,510に超電流を流し、自由層を切り替えることを含んでいてよく、一方、書き込まれた状態を読み出すことは、MJJデバイス502の上部および下部にある超伝導材料コンタクト504,506を介して超電流を送ることを含んでいてよく、これは、MJJの相を検出するように構成された超伝導量子干渉デバイス(SQUID)に接続することができる。超電流の大きさは、SQUIDのジョセフソン接合のうちの1つの臨界電流を超え、それによってSQUIDのジョセフソン接合のうちの1つをトリガするのに十分な大きさである場合、ビット読み出し線上で、例えば、論理「1」を表す電圧パルスが伝搬されるという結果となり、一方、MJJの磁性層の反平行配向のために超電流の大きさが不十分な場合、例えば論理「0」に対応するそのような電圧パルスは伝播されない。
【0027】
図6は、rf-SQUIDストレージループ606および直流dc-SQUID読み出しループ608を含み、例示を簡単にするために書き込み線を省略した、例示的なJMRAMユニットセル600の回路概略図である。ストレージループ606は、例えば、図1(B)のデバイス100、または図5A図5Bのデバイス500に対応することができるMJJ、およびインダクタL、L、Lを含む。ワード読み出し線602を介して提供される電流は、ビット読み出し線604を流れる電流が一方のメモリ状態では読み出しSQUID臨界電流を超えるが、他方では超えないように、選択されたメモリセルに磁束を適用する。ストレージループ606は、MJJがπ接合状態にあるときに自発的に生成された磁束Φ/2を囲み、それ以外の場合は磁束をゼロにする。ループの線形インダクタンスは、MJJのジョセフソンインダクタンスよりも大きくなっている。格納された磁束の一部は、dc-SQUID読み出しループ608に結合され、ビット読み出し線604を介してビット読み出し電流を流すことによって感知することができる。ワード読み出し線602を通るワード読み出し電流は、MJJπ相(ストレージループ606のΦ/2)に関連するメモリ状態において、ビット読み出し電流がdc-SQUIDにその電圧状態に切り替えさせるようにdc-SQUIDの磁束を調整する。MJJゼロ相に関連する他のメモリ状態では、dc-SQUIDの臨界電流は、ビット読み出し電流よりも高く、dc-SQUIDはゼロ電圧状態のままである。
【0028】
図7は、図6のユニットセル600のようなユニットセル702をタイル状に並べて、x-yアドレス可能メモリアレイ700を形成し、ワード書き込み線706,710およびビット書き込み線708,712が、各MJJ704に困難軸および容易軸磁場を適用する様子を示している。読み出し線714,718,716,720は、セルインダクタンスを使用して、高速信号伝搬のためのLCラダー伝送線路を形成する。2×2のメモリアレイのみが示されているが、より大きなメモリアレイを同様にパターン化して、任意のサイズのメモリを作成できる。
【0029】
図8は、図1(A)に示される層104のような多層バッファ層を製造する方法800を示している。ガルバニックコンタクト層を堆積802(例えば、成長)した後、面心立方(FCC)結晶構造を有する材料が、ガルバニックコンタクト層の上に堆積される804。ガルバニックコンタクト層は、例えば、500オングストロームを超える厚さ、および約15オングストロームから約20オングストロームの間の二乗平均平方根表面粗さを有することができる。例えば、ガルバニックコンタクト層は、約1500オングストロームの厚さを有することができる。FCC結晶構造材料は、例えば、約5から約10オングストロームの間の厚さであってよい。次に、体心立方(BCC)結晶構造を有する材料が、FCC結晶構造材料の上に堆積806される。FCC結晶構造材料は、同様に、約5から約10オングストロームの間の厚さであってよい。次に、FCC材料の堆積は、BCC材料層と交互に、少なくともさらに3回繰り返される808。この場合も、これらの層は、それぞれ約5オングストロームから約10オングストロームの間の厚さであってよい。繰り返される交互のFCC材料層とBCC材料層とは、ガルバニックコンタクト層の表面粗さを平滑化滑らかにするバッファ層を共に形成することができる。
【0030】
本明細書に記載の材料およびデバイスは、スピンバルブを通る高い臨界電流を維持することと互換性のある方法で、JMRAMで使用できるMJJなどのスピンバルブの磁気スイッチングを改善する。本開示はさらに、図8に関してさらに説明されるように、図示の層スタックを構築するために図1(A)および図1(B)に関して上記したように、図1(A)に示される層を順番に堆積することからなる、本明細書に記載の材料およびデバイスを製造する方法を含む。厚いベース電極102とその上に成長した磁性層114との間に多層バッファ層104を挿入すると、ベース電極102の大きなRMS粗さが適切な粗さまで減少し、より滑らかな開始表面のために改善された磁気特性を有する超薄磁性層110,120を厚いベース電極102の上に堆積できるようになる。バッファ層104は、例えば、少なくとも4回、例えば、6回繰り返される銅およびニオブの交互の層10,12のマルチレイヤからなることができる。粗さの減少は、米粒モフォロジーを最小限に抑える、例えばニオブなどのベース電極材料の柱状成長を減少させる相破壊効果の結果である。極低温メモリアプリケーションで特に価値のある、繰り返しの銅-ニオブバッファ構成は、良好な臨界電流透過性を有することが示されている。したがって、本明細書に記載の多層バッファ層は、約400マイクロアンペアを超える臨界電流透過性を有するように作製することができる。
【0031】
上記で説明したのは、本発明の例である。もちろん、本発明を説明する目的で構成要素または方法の考えられるすべての組み合わせを説明することは不可能であるが、当業者は、本発明の多くのさらなる組み合わせおよび置換が可能であることを認識するであろう。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲を含む、本出願の範囲内に含まれるそのようなすべての変更、修正、および変形を包含することが意図されている。さらに、開示またはクレームが「1つの」、「第1の」、「もう一つの」要素、またはそれらの均等物を記載する場合、1つまたは複数のそのような要素を含むと解釈されるべきであり、2つ以上のそのような要素を必要とも除外もしない。本明細書で使用される場合、「含む」という用語は、限定することなく含むことを意味する。「基づく」という用語は、少なくとも部分的に基づくことを意味する。
以下に、本開示に含まれる技術思想を付記として記載する。
(付記1)
バッファ層であって、
少なくとも4つの面心立方(FCC)結晶構造材料の層のスタックを備え、
前記少なくとも4つのFCC材料の層は、
少なくとも3つの体心立方(BCC)結晶構造材料の層と交互になっており、
前記FCC材料の層およびBCC材料の層の各々は、約5から約10オングストロームの間の厚さである、バッファ層。
(付記2)
前記FCC結晶構造材料は銅であり、前記BCC結晶構造材料はニオブである、付記1に記載のバッファ層。
(付記3)
前記スタックは、前記BCC結晶構造材料の層と交互になっている6つのFCC結晶構造材料の層を有している、付記1に記載のバッファ層。
(付記4)
前記FCC結晶構造材料は銅であり、前記BCC結晶構造材料はニオブである、付記3に記載のバッファ層。
(付記5)
付記1に記載のバッファ層を備える磁性ジョセフソン接合(MJJ)であって、前記バッファ層は、前記MJJの下部超伝導電極コンタクト層の直上かつ前記MJJの磁性層の下に配置され、前記下部超伝導電極コンタクト層はニオブであり、少なくとも500オングストロームの厚さである、磁性ジョセフソン接合(MJJ)。
(付記6)
複数のメモリセルを備える超伝導メモリであって、前記複数のメモリセルの各々は、付記5に記載のMJJのインスタンスを含む、超伝導メモリ。
(付記7)
付記1に記載のバッファ層を備える室温磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)。
(付記8)
付記1に記載のバッファ層を備えるハードディスクドライブリーダ。
(付記9)
電子デバイスを製造する方法であって、
500オングストロームを超える厚さ、および約15オングストロームから約20オングストロームの間の二乗平均平方根上面粗さを有するガルバニックコンタクト層を堆積させること、
前記ガルバニックコンタクト層の上に、約5から約10オングストロームの間の厚さの面心立方(FCC)結晶構造材料を堆積させること、
前記FCC結晶構造材料の上に、約5から約10オングストロームの間の厚さの体心立方(BCC)結晶構造材料を堆積させること、
BCC材料の層と交互に、前記FCC材料の堆積を少なくともさらに3回繰り返すこと
を含み、交互に繰り返されるFCC材料の層およびBCC材料の層は、共に前記ガルバニックコンタクト層の上面よりも平滑な上面を有するバッファ層を形成する、方法。
(付記10)
前記バッファ層の上に磁性層を堆積させることをさらに含む、付記9に記載の方法。
(付記11)
前記ガルバニックコンタクト層は、ニオブである、付記9に記載の方法。
(付記12)
前記ガルバニックコンタクト層は、1200から2000オングストロームの間の厚さである、付記11に記載の方法。
(付記13)
前記ガルバニックコンタクト層は、約1500オングストロームの厚さである、付記12に記載の方法。
(付記14)
前記FCC結晶構造材料は銅であり、前記BCC結晶構造材料はニオブである、付記9に記載の方法。
(付記15)
前記電子デバイスは、磁性ジョセフソン接合(MJJ)である、付記9に記載の方法。
(付記16)
超伝導デバイスであって、
シリコンの下部基板層と、
前記基板層の上方の、約1200オングストロームから約2000オングストロームの間の厚さのニオブのガルバニックコンタクト層と、
前記ガルバニックコンタクト層の上の、銅およびニオブの交互の層を含むバッファ層と
を備え、前記バッファ層の交互の銅の層の数はNであり、交互のニオブの層の数はN-1またはNのいずれかであり、Nは4以上である、デバイス。
(付記17)
前記バッファ層の銅およびニオブの交互の層は、各々、約5オングストロームから約10オングストロームの間の厚さである、付記16に記載のデバイス。
(付記18)
Nが6である、付記16に記載のデバイス。
(付記19)
前記デバイスは、磁性ジョセフソン接合(MJJ)である、付記16に記載のデバイス。
(付記20)
前記バッファ層の上に、磁性層をさらに備える、付記16に記載のデバイス。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8