(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-12
(45)【発行日】2023-04-20
(54)【発明の名称】光源システム及びプロジェクター
(51)【国際特許分類】
G03B 21/14 20060101AFI20230413BHJP
G03B 21/00 20060101ALI20230413BHJP
F21S 2/00 20160101ALI20230413BHJP
F21V 7/26 20180101ALI20230413BHJP
F21V 9/38 20180101ALI20230413BHJP
F21V 9/40 20180101ALI20230413BHJP
F21Y 115/30 20160101ALN20230413BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20230413BHJP
【FI】
G03B21/14 A
G03B21/00 D
F21S2/00 340
F21S2/00 355
F21V7/26
F21V9/38
F21V9/40 200
F21Y115:30
F21Y115:10
(21)【出願番号】P 2021576767
(86)(22)【出願日】2020-03-13
(86)【国際出願番号】 CN2020079151
(87)【国際公開番号】W WO2021103345
(87)【国際公開日】2021-06-03
【審査請求日】2021-09-09
(31)【優先権主張番号】201911171108.6
(32)【優先日】2019-11-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521406639
【氏名又は名称】チョントゥー ジミー テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】CHENGDU XGIMI TECHNOLOGY CO., LTD
【住所又は居所原語表記】Building 4, Zone A, Tianfu Software Park, No. 1129 Century City Road, High-tech Zone, Chengdu, Sichuan, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チョン ボー
(72)【発明者】
【氏名】シアオ シー
(72)【発明者】
【氏名】イン レイ
【審査官】小野 博之
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-101317(JP,A)
【文献】特表2018-525655(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第107315311(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第110471245(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0253654(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第109388003(CN,A)
【文献】特開2015-022249(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 21/00-21/10
21/12-21/30
21/56-21/64
33/00-33/16
H04N 5/66-5/74
F21K 9/00-9/90
F21S 2/00-45/70
F21V 1/00-15/04
23/00-37/00
99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の光源と、
前記第1の光源から発した励起光により励起されて第1の被励起光を生成する第1の波長変換装置と、
前記第1の光源から発した励起光により励起されて第2の被励起光を生成する第2の波長変換装置と、
前記第1の光源から発した励起光を前記第1の波長変換装置及び前記第2の波長変換装置に順番に照射するための光路変換素子と、
前記第1の被励起光と前記第2の被励起光を合波するための合波部と、
反射素子を含み、
前記光路変換素子は、自体の軸線を中心として回転する回転輪であり、
前記回転輪は、第1の動作位置及び第2の動作位置を有し、
前記回転輪は、周方向に配列された第1の透過領域及び第1の反射領域を含み、
前記回転輪は、第2の透過領域をさらに含み、前記第1の反射領域と前記第2の透過領域は、前記回転輪の径方向に沿って配列されており、第1の反射領域は、前記第2の透過領域の内側に位置しており、
前記
第1の光源は、前記回転輪に斜めに照射され、
前記回転輪が第1の動作位置に位置する場合、前記第1の光源から発した励起光は、前記
第1の透過領域を透過した後に前記第1の波長変換装置に照射され、
前記回転輪が第2の動作位置に位置する場合、前記第1の光源から発した励起光は、順次に、前記第1の反射領域で反射され、前記反射素子で反射され、前記第2の透過領域で透過された後に、前記第2の波長変換装置に照射される、
ことを特徴とする光源システム。
【請求項2】
前記回転輪は、第3の動作位置をさらに有し、
前記回転輪は、第2の反射領域及び第3の反射領域をさらに含み、
前記第1の透過領域、第1の反射領域及び前記第2の反射領域は、前記回転輪の周方向に沿って配列され、前記第2の反射領域と第3の反射領域は、前記回転輪の径方向に沿って配列されており、前記第2の反射領域は、前記第3の反射領域の内側に位置しており、
前記回転輪が第3の動作位置に位置する場合、前記第1の光源から発した励起光は、順次に、前記第2の反射領域で反射され、前記反射素子で反射され、前記第3の反射領域で反射された後に、前記第1の被励起光及び前記第2の被励起光と合波する、
ことを特徴とする請求項1に記載の光源システム。
【請求項3】
第1の光源と、
前記第1の光源から発した励起光により励起されて第1の被励起光を生成する第1の波長変換装置と、
前記第1の光源から発した励起光により励起されて第2の被励起光を生成する第2の波長変換装置と、
前記第1の光源から発した励起光を前記第1の波長変換装置及び前記第2の波長変換装置に順番に照射するための光路変換素子と、
前記第1の被励起光と前記第2の被励起光を合波するための合波部と、
反射素子とを含み、
前記光路変換素子は、自体の軸線を中心として回転する回転輪であり、
前記回転輪は、第1の動作位置及び第2の動作位置を有し、
前記回転輪は、周方向に配列された第1の透過領域及び第1の反射領域を含み、
前記回転輪は、第2の反射領域をさらに含み、前記第1の反射領域と前記第2の反射領域は、前記回転輪の径方向に沿って配列されており、前記第1の反射領域は前記第2の反射領域の内側に位置しており、
前記
第1の光源は、前記回転輪に斜めに照射され、
前記回転輪が第1の動作位置に位置する場合、前記第1の光源から発した励起光は、前記
第1の透過領域を透過した後に前記第1の波長変換装置に照射され、
前記回転輪が第2の動作位置に位置する場合、前記第1の光源から発した励起光は、順次に、前記第1の反射領域で反射され、前記反射素子で反射され、前記第2の反射領域で反射された後に、前記第2の波長変換装置に照射される、
光源システム。
【請求項4】
前記回転輪は、第3の動作位置をさらに有し、
前記回転輪は、第3の反射領域及び第2の透過領域をさらに含み、
前記第1の透過領域、第1の反射領域及び前記第3の反射領域は、前記回転輪の周方向に沿って配列され、前記第3の反射領域と第2の透過領域は、前記回転輪の径方向に沿って配列されており、前記第3の反射領域は前記第2の透過領域の内側に位置しており、
前記回転輪が第3の動作位置に位置する場合、前記第1の光源から発した励起光は、順次に、前記第3の反射領域で反射され、前記反射素子で反射され、前記第2の透過領域で透過された後に、前記第1の被励起光及び前記第2の被励起光と合波する、
ことを特徴とする請求項3に記載の光源システム。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の光源システムを含むことを特徴とするプロジェクター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、投影技術分野に関し、具体的には、光源システム及びプロジェクターに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のプロジェクターの光源システムにおいて、複数の波長変換装置に対して複数の光源を対応して設置することにより、一つの光源が一つの波長変換装置を対応して励起して被励起光を生成しているが、このような構造の光源システムは経済性が悪い。
【発明の概要】
【0003】
本願の実施例は光源システム及びプロジェクターを提供することにより、従来の光源システムにおける一つの波長変換装置に一つの光源を対応して設置する必要があることによる経済性が悪い問題を改善する。
【0004】
第1の態様において、本願の実施例は第1の光源、第1の波長変換装置、第2の波長変換装置、光路変換素子及び合光部を含む光源システムを提供する。
【0005】
前記光路変換素子は前記第1の光源から発した励起光を前記第1の波長変換装置及び第2の波長変換装置に順番に照射するために用いられる。
【0006】
前記第1の光源から発した励起光は前記第1の波長変換装置に照射されて第1の被励起光を励起して生成することができる。
【0007】
前記第1の光源から発した励起光は前記第2の波長変換装置に照射されて第2の被励起光を励起して生成することができる。
【0008】
合光部は、前記第1の被励起光と前記第2の被励起光とを合波する。
【0009】
上記技術案において、光源システムは、光路変換素子により第1の光源から発した励起光を第1の波長変換装置と第2の波長変換装置に順番に照射する。即ち、第1の波長変換装置と第2の波長変換装置は一つの第1の光源を共用する。これにより、システム全体の体積を効果的に減少させることができると同時に、システムの放熱プレッシャーを分散させ、高出力光源システムに用いられることができ、コストが低い。
【0010】
また、本願の実施例により提供される光源システムは、以下の付加的な技術的特徴をさらに有する。
【0011】
本願のいくつかの実施例において、前記光路変換素子はベース軸線を中心として往復回転する振動素子であり、前記振動素子は第1の動作位置及び第2の動作位置を有する。
【0012】
前記振動素子が第1の動作位置に位置する場合、前記第1の光源から発した励起光は前記振動素子により反射された後に前記第1の波長変換装置に照射される。
【0013】
前記振動素子が第2の動作位置に位置する場合、前記第1の光源から発した励起光は前記振動素子により反射された後に前記第2の波長変換装置に照射される。
【0014】
上記技術案において、光路変換素子はベース軸線を中心として往復回転する振動素子であり、振動素子が振動することにより、第1の動作位置及び第2の動作位置に位置することができ、それにより、第1の光源から発した励起光を第1の波長変換装置、第2の波長変換装置に間欠的に反射し、第1の光源から発した励起光が同一の波長変換装置に常に照射されなくなることで、第1の波長変換装置及び第2の波長変換装置の放熱プレッシャーを低減させる。振動素子が振動する方式で第1の光源から発した励起光を第1の波長変換装置及び第2の波長変換装置に反射することは、実現方式が簡単である。また、第1の波長変換装置及び第2の波長変換装置が回転する時、振動素子は振動過程にあり、振動素子により反射された励起光は、第1の波長変換装置の径方向及び周方向の異なる位置、第2の波長変換装置の径方向及び周方向の異なる位置に照射されて第1の波長変換装置及び第2の波長変換装置における蛍光粉の瞬時温度を低減させる。
【0015】
本願のいくつかの実施例において、前記第1の波長変換装置は透過型波長変換装置又は反射型波長変換装置である。
【0016】
前記第2の波長変換装置は透過型波長変換装置又は反射型波長変換装置である。
【0017】
第1の波長変換装置及び第2の波長変換装置は反射型波長変換装置であってもよく、透過型波長変換装置であってもよい。第1の波長変換装置が反射型波長変換装置であれば、励起された第1の被励起光は第1の波長変換装置により反射される。第1の波長変換装置が透過型波長変換装置であれば、励起された第1の被励起光は第1の波長変換装置を透過する。同様に、第2の波長変換装置が反射型波長変換装置であれば、励起された第2の被励起光は第2の波長変換装置により反射される。第2の波長変換装置が透過型波長変換装置であれば、励起された第2の被励起光は第2の波長変換装置を透過する。
【0018】
本願のいくつかの実施例において、前記光源システムは第2の光源をさらに含む。
【0019】
前記合光部は前記第1の被励起光及び第2の被励起光を前記第2の光源が発する励起光と合波するために用いられる。
【0020】
上記技術案において、第2の光源は励起光を提供するために用いられ、励起光は第1の被励起光及び第2の被励起光と合波するために用いられる。
【0021】
本願のいくつかの実施例において、前記光路変換素子は自身の軸線を中心として回転する回転輪であり、前記回転輪は第1の動作位置及び第2の動作位置を有する。
【0022】
前記回転輪は周方向に配列された第1の透過領域及び第1の反射領域を含む。
【0023】
前記光源は前記回転輪に斜めに照射される。
【0024】
前記回転輪が第1の動作位置に位置する場合、前記第1の光源から発した励起光は前記透過領域を透過した後に前記第1の波長変換装置に照射される。
【0025】
前記回転輪が第2の動作位置に位置する場合、前記第1の光源から発した励起光は前記第1の反射領域により反射された後に前記第2の波長変換装置に照射される。
【0026】
上記技術案において、光路変換素子は自体の軸線を中心として回転する回転輪であり、回転輪が回転することにより第1の動作位置及び第2の動作位置に位置することができ、それによ、り第1の光源から発した励起光が第1の透過領域、第1の反射領域に断続的に照射され、第1の光源から発した励起光が同一の波長変換装置に常に照射されなくなることで、第1の波長変換装置及び第2の波長変換装置の放熱プレッシャーを低減させる。第1の光源から発した励起光が第1の透過領域に照射されると、励起光は第1の透過領域により第1の波長変換装置に照射される。第2の光源から発した励起光が第1の反射領域に照射されると、励起光は第1の反射領域により第2の波長変換装置に反射される。
【0027】
本願のいくつかの実施例において、光源システムは反射素子をさらに含む。
【0028】
前記回転輪は第2の透過領域をさらに含み、前記第1の反射領域と前記第2の透過領域は前記回転輪の径方向に沿って配列されている。
【0029】
前記回転輪が第2の動作位置に位置する場合、前記第1の光源から発した励起光は、順次に、前記第1の反射領域で反射され、前記反射素子で反射され、前記第2の透過領域を透過した後に、前記第2の波長変換装置に照射される。
【0030】
上記技術案において、反射素子は、第1の反射領域で反射された励起光を反射することにより、励起光の伝播経路を変更することができ、このような構造は、第1の波長変換装置と第2の波長変換装置を回転輪の同じ側に位置させることができ、光源システム全体の構造をよりコンパクトにする。
【0031】
本願のいくつかの実施例において、前記回転輪は第3の動作位置をさらに有する。
【0032】
前記回転輪は第2の反射領域及び第3の反射領域をさらに含み、前記第1の透過領域、第1の反射領域及び前記第2の反射領域は前記回転輪の周方向に沿って配列され、前記第2の反射領域と第3の反射領域は前記回転輪の径方向に沿って配列されている。
【0033】
前記回転輪が第3の動作位置に位置する場合、前記第1の光源から発した励起光は、順次に、前記第2の反射領域で反射され、前記反射素子で反射され、前記第3の反射領域で反射された後に、前記第1の被励起光及び前記第2の被励起光と合波する。
【0034】
上記技術案において、回転輪は、励起光を反射するための第2の反射領域及び第3の反射領域をさらに含み、回転輪が第3の動作位置に回転した時、第1の光源から発した励起光は、順次に、第2の反射領域で反射され、反射素子で反射され、第3の反射領域で反射された後に、第1の被励起光及び第2の被励起光と合波する。
【0035】
本願のいくつかの実施例において、光源システムは反射素子をさらに含む。
【0036】
前記回転輪は、第2の反射領域をさらに含み、前記第1の反射領域と前記第2の反射領域は前記回転輪の径方向に沿って配列されている。
【0037】
前記回転輪が第2の動作位置に位置する場合、前記第1の光源から発した励起光は、順次に、前記第1の反射領域で反射され、前記反射素子で反射され、前記第2の反射領域で反射された後に、前記第2の波長変換装置に照射される。
【0038】
上記技術案において、反射素子及び回転輪の第2の反射領域はいずれも励起光に対して反射作用を果たすことができ、回転輪が第2の動作位置に回転した時、第1の光源から発した励起光は、順次に、第1の反射領域で反射され、反射素子で反射され、第2の反射領域で反射された後に、第2の波長変換装置に照射される。
【0039】
本願のいくつかの実施例において、前記回転輪は、第3の動作位置をさらに有する。
【0040】
前記回転輪は、第3の反射領域及び第2の透過領域をさらに含み、前記第1の透過領域、第1の反射領域及び前記第3の反射領域は前記回転輪の周方向に沿って配列され、前記第3の反射領域と前記第2の透過領域は前記回転輪の径方向に沿って配列されている。
【0041】
前記回転輪が第3の動作位置に位置する場合、前記第1の光源から発した励起光は、順次に、前記第3の反射領域で反射され、前記反射素子で反射され、前記第2の透過領域を透過した後に、前記第1の被励起光及び前記第2の被励起光と合波する。
【0042】
上記技術案において、回転輪は、励起光に反射作用を果たす第3の反射領域及び励起光に透過作用を果たす第2の透過領域をさらに含み、回転輪が第3の動作位置に回転した時、第1の光源から発した励起光は、順次に、第3の反射領域により反射され、反射素子により反射され、第2の透過領域を透過した後に、前記第1の被励起光及び前記第2の被励起光と合波する。
【0043】
本願のいくつかの実施例において、前記合光部は、第1の光路折り返しシステム、第2の光路折り返しシステム、カラーフィルター及び光棒を含む。
【0044】
前記第1の被励起光は、前記第1の光路折り返しシステム、カラーフィルターを順次に経て前記光棒に入る。
【0045】
前記第2の被励起光は、前記第2の光路折り返しシステム、カラーフィルターを順次に経て前記光棒に入る。
【0046】
上記技術案において、第1の光路折り返しシステム及び第2の光路折り返しシステムはいずれも光路を変更する作用を果たすことにより、第1の波長変換装置により励起された第1の被励起光及び第2の波長変換装置により励起された第2の被励起光をカラーフィルターに導入しかつ光棒で合波する。
【0047】
第2の態様において、本願の実施例は上記第1の態様で提供される光源システムを含むプロジェクターを提供する。
【0048】
上記技術案において、プロジェクターにおける光源システムの第1の波長変換装置と第2の波長変換装置は一つの第1の光源を共用することで、システム全体の体積を効果的に減少させることができ、コストが低い利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0049】
本願の実施例の技術案をより明確に説明するために、以下に、実施例で必要な図面を簡単に紹介する。理解すべきことは、以下の図面は本願のいくつかの実施例のみを示すため、範囲を限定するものと見なされるべきではなく、当業者にとって、創造的な労力を要することなく、これらの図面に基づいて他の関連する図面を取得することができる。
【
図1】本願の実施例1により提供される光源システムの構造概略図である。
【
図2】本願の実施例2により提供される光源システムの構造概略図である。
【
図3】本願の実施例3により提供される光源システムの構造概略図である。
【
図5】本願の実施例4により提供される光源システムの構造概略図である。
【
図7】本願の実施例5により提供される光源システムの構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
本願の実施例の目的、技術案及び利点をより明確にするために、以下に本願の実施例における図面を参照しながら、本願の実施例における技術案を明確で、完全に説明する。説明される実施例は本願の一部の実施例であり、全ての実施例ではないことは明らかである。なお、ここの図面で説明および図示される本願の実施例における構成要素は、様々な異なる構成を有して配置および設計されることができる。
【0051】
従って、以下、図面で提供される本願の実施例に対する詳細な説明は、保護が請求された本願の範囲を限定するものではなく、本願の選択された実施例を示すだけである。本願における実施例に基づいて、当業者が創造的な労力を要さずに得られる他の実施例は、いずれも本願の保護範囲に属する。
【0052】
なお、矛盾しない場合に、本願における実施例及び実施例における特徴は互いに組み合わせることができる。
【0053】
注意すべきことは、類似した符号及びアルファベットは以下の図面において類似した項目を示し、そのため、ある項目が一つの図面で定義されると、その後の図面ではさらなる定義や解釈を行う必要がない。
【0054】
なお、本願の実施例の説明において、指示方位又は位置関係は図面に示された方位又は位置関係に基づくものであるか、又は該出願の製品の使用時に通常配置される方位又は位置関係であるか、又は当業者が通常理解している方位又は位置関係であり、又は該出願の製品の使用時に通常配置された方位又は位置関係であり、単に、本願を容易に説明し説明を簡略化するためのものであり、指している装置又は素子が特定の方位を有し、特定の方位で構成されかつ操作されなければならないことを指示するか又は暗示するものではないため、本願を限定するものと理解すべきではない。また、用語「第1」、「第2」、「第3」等は、単に区別して説明するために用いられ、相対的な重要性を指示するか又は暗示すると理解されるべきではない。
実施例1
【0055】
図1に示すように、本実施例は、第1の光源10、第1の波長変換装置20、第2の波長変換装置30、光路変換素子40及び合光部50を含む光源システム200を提供する。
【0056】
光路変換素子40は、第1の光源10が発する励起光を第1の波長変換装置20及び第2の波長変換装置30に順番に照射するためのものである。
【0057】
第1の光源10が発する励起光は、第1の波長変換装置20に照射されて第1の被励起光を励起することができる。第1の光源10が発する励起光は、第2の波長変換装置30に照射されて第2の被励起光を励起することができる。
【0058】
合光部50は、第1の被励起光と第2の被励起光とを合波するためのものである。
【0059】
このような光源システム200は、光路変換素子40の回転により、第1の光源10から発した励起光を第1の波長変換装置20と第2の波長変換装置30に順番に照射することができ、即ち第1の波長変換装置20と第2の波長変換装置30は一つの第1の光源10を共用することで、システム全体の体積を効果的に減少させることができると同時に、システムの放熱プレッシャーを分散させ、高出力光源システムに用いることができ、コストが低い。
【0060】
なお、第1の波長変換装置20及び第2の波長変換装置30は回転してもよく、静止してもよい。第1の波長変換装置20及び第2の波長変換装置30が回転すれば、第1の波長変換装置20及び第2の波長変換装置30は優れた放熱性能を有し、その耐用年数が向上される。第1の波長変換装置20及び第2の波長変換装置30が静止すれば、騒音が発生せず、システム全体は優れた静音効果を有する。当然のことながら、第1の波長変換装置20及び第2の波長変換装置30が静止している場合、放熱器、ファン等の放熱装置により放熱することができる。
【0061】
例示的には、第1の波長変換装置20及び第2の波長変換装置30はいずれも単色蛍光ホイールである。他の実施例において、第1の波長変換装置20及び第2の波長変換装置30は他の構造であってもよく、例えば両者は多色蛍光ホイールであってもよい。当然のことながら、第1の波長変換装置20及び第2の波長変換装置30は蛍光ホイールでなくてもよく、例えば、両者は蛍光セラミックであってもよい。
【0062】
第1の光源10の作用は励起光を提供することであり、本実施例では、第1の光源10は青色レーザ光源であり、第1の光源10から発した励起光は青色光である。他の実施例において、第1の光源10は光源であってもよく、例えば、紫外光源、LEDランプ光源等であってもよい。
【0063】
第1の波長変換装置20における蛍光粉の色は、第2の波長変換装置30における蛍光粉の色と異なる。第1の波長変換装置20における蛍光粉の色は、赤、黄、緑等であってもよい。第2の波長変換装置30における蛍光粉の色は、赤、黄、緑等であってもよい。本実施例において、第1の波長変換装置20における蛍光粉は緑色であり、第2の波長変換装置30における蛍光粉は黄色であり、即ち、第1の被励起光は緑色光であり、第2の被励起光は黄色光である。
【0064】
光路変換素子40の作用は第1の光源10から発した励起光を第1の波長変換装置20及び第2の波長変換装置30に順番に照射して、第1の被励起光及び第2の被励起光を対応して励起することである。
【0065】
好ましくは、光路変換素子40は回転により第1の光源10から発した励起光を第1の波長変換装置20及び第2の波長変換装置30に順番に照射する。
【0066】
本実施例において、光路変換素子40はベース軸線Aを中心として往復回転する振動素子41であり、振動素子41は第1の動作位置及び第2の動作位置を有する。振動素子41が第1の動作位置に位置する場合、第1の光源10から発した励起光は振動素子41により反射された後、第1の波長変換装置20に照射される。振動素子41が第2の動作位置に位置する場合、第1の光源10から発した励起光は振動素子41により反射された後、第2の波長変換装置30に照射される。
【0067】
振動素子41は振動により第1の動作位置及び第2の動作位置に位置することができ、それにより、第1の光源10から発した励起光を第1の波長変換装置20、第2の波長変換装置30に間欠的に反射し、第1の光源10から発した励起光が同一の波長変換装置に常に照射されなくすることで、第1の波長変換装置20及び第2の波長変換装置30の放熱プレッシャーを低減させる。振動素子41が振動により第1の光源10から発した励起光を第1の波長変換装置20及び第2の波長変換装置30に反射することは、実現方式が簡単である。また、第1の波長変換装置20及び第2の波長変換装置30が回転する時、振動素子41は振動過程にあり、振動素子41により反射された励起光は、第1の波長変換装置20の径方向及び周方向の異なる位置、第2の波長変換装置30の径方向及び周方向の異なる位置に照射されて、第1の波長変換装置20及び第2の波長変換装置30における蛍光粉の瞬時温度を低減させる。
【0068】
振動素子41の作用は励起光を反射することであり、振動素子41は反射鏡又は反射膜がメッキされた振動鏡であってもよい。当然のことながら、振動素子41の往復回転は駆動装置により実現されることができ、例えば、振動素子41にモータが外部で接続され、モータの正逆回転により振動素子41の往復回転を実現する。
【0069】
なお、振動素子41の第1の動作位置は振動素子41の限界位置であってもよく、振動素子41の非限界位置であってもよい。振動素子41の第2の動作位置は振動素子41の限界位置であってもよく、振動素子41の非限界位置であってもよい。第1の動作位置及び第2の動作位置が振動素子41の限界位置であれば、振動素子41は、ベース軸線Aを中心として時計回りに回転して最終的に第1の動作位置に達し、ベース軸線Aを中心として反時計回りに回転して最終的に第2の動作位置に達する。第1の動作位置及び第2の動作位置が非限界位置であれば、振動素子41は、ベース軸線Aを中心として時計回りに第1の動作位置まで回転した時、時計回りに回転し続けることができ、振動素子41は、ベース軸線Aを中心として反時計回りに第2の動作位置まで回転した時、反時計回りに回転し続けることができる。
【0070】
第1の波長変換装置20は反射型波長変換装置であってもよく、透過型波長変換装置であってもよい。第2の波長変換装置30は反射型波長変換装置であってもよく、透過型波長変換装置であってもよい。
【0071】
本実施例において、第1の波長変換装置20及び第2の波長変換装置30はいずれも透過型波長変換装置であり、即ち、励起光が第1の波長変換装置20に照射された後に励起された第1の被励起光は第1の波長変換装置20を透過し、励起光が第2の波長変換装置30に照射された後に励起された第2の被励起光は第2の波長変換装置30を透過する。
【0072】
さらに、合光部50は第1の光路折り返しシステム51、第2の光路折り返しシステム52、カラーフィルター53及び光棒54を含む。第1の被励起光は第1の光路折り返しシステム51、カラーフィルター53を順次に経て光棒54に入射する。第2の被励起光は第2の光路折り返しシステム52、カラーフィルター53を順次に経て光棒54に入射する。
【0073】
第1の光路折り返しシステム51及び第2の光路折り返しシステム52はいずれも光路を変更する作用を果たすことにより、第1の波長変換装置20により励起された第1の被励起光と、第2の波長変換装置30により励起された第2の被励起光とをカラーフィルター53に導入して光棒54で合波する。
【0074】
例示として、第1の光路折り返しシステム51は、第1の整形レンズ群55、第1の反射鏡56、第2の整形レンズ群57、第2の反射鏡58、第1の分光シート59及び第2の分光シート61を含む。第1の被励起光は、第1の波長変換装置20を透過した後、第1の整形レンズ群55、第1の反射鏡56、第2の整形レンズ群57、第2の反射鏡58、第1の分光シート59、第2の分光シート61、カラーフィルター53を順次に経て光棒54に入射する。
【0075】
ここで、第1の整形レンズ群55の作用は、第1の波長変換装置20を透過した後の第1の被励起光を整形することである。第2の整形レンズ群57の作用は、第1の反射鏡56により反射された後の第1の被励起光を整形することである。第1の分光シート59の作用は、第2の反射鏡58により反射された後の第1の被励起光を反射することである。第2の分光シート61の作用は、第1の分光シート59により反射された後の第1の被励起光を透過させることである。
【0076】
第2の光路折り返しシステム52は、第3の整形レンズ群62と、第3の反射鏡63と、第4の整形レンズ群64と、第4の反射鏡65とを含む。第2の被励起光は、第2の波長変換装置30を透過した後、第3の整形レンズ群62、第3の反射鏡63、第4の整形レンズ群64、第4の反射鏡65、第2の分光シート61、カラーフィルター53を順次に経て光棒54に入射する。
【0077】
ここで、第3の整形レンズ群62の作用は、第2の波長変換装置30を透過した後の第2の被励起光を整形することである。第4の整形レンズ群64の作用は、第3の反射鏡63により反射された後の第2の被励起光を整形することである。第2の分光シート61の作用は、第4の反射鏡65により反射された後の第1の被励起光を反射することである。
【0078】
選択可能に、光源システム200は第2の光源70をさらに含む。合光部50は、第1の被励起光及び第2の被励起光と、第2の光源70が発する励起光とを合波するためのものである。
【0079】
本実施例において、第2の光源70は青色レーザ光源であり、第2の光源70から発した励起光は青色光である。
【0080】
合光部50は第5の整形レンズ群66をさらに含み、第2の光源70は、第5の整形レンズ群66、第1の分光シート59、第2の分光シート61、カラーフィルター53を順次に経て、光棒54に入射する。
【0081】
ここで、第5の整形レンズ群66の作用は、第2の光源70から発した励起光を整形することである。第1の分光シート59の作用は、第5の整形レンズ群66により整形された励起光を透過させることである。第2の分光シート61の作用は、第1の分光シート59により透過された励起光を透過させることである。
【0082】
カラーフィルター53は、光路変換素子40であり、その作用は光線を濾過することにより、鮮やかな色を得ることである。第1の被励起光(緑色光)はカラーフィルター53により濾過された後、より緑色の光を得る。第2の被励起光(黄色光)はカラーフィルター53により濾過された後、赤色光を得る。第2の光源70から発した励起光(青色光)はカラーフィルター53を直接的に透過する。
【0083】
第1の波長変換装置20により励起された第1の被励起光、第2の波長変換装置30により励起された第2の被励起光、及び第2の光源70から発した励起光は、最終的に光棒54に入射して、RGB三原色を得るが、光棒54の作用は光束を均一化することである。
【0084】
また、本実施例において、光源システム200はさらに第6の整形レンズ群80、第7の整形レンズ群90及び第8の整形レンズ群100を含む。
【0085】
第6の整形レンズ群80は、第1の光源10と振動素子41との間に設けられている。第1の光源10から発した励起光は、第6の整形レンズ群80によって整形されて振動素子41に照射される。
【0086】
第7の整形レンズ群90は、振動素子41と第1の波長変換装置20との間に設けられている。振動素子41が第1の動作位置に位置する場合、振動素子41により反射された励起光は第7の整形レンズ群90により整形された後に第1の波長変換装置20に照射される。
【0087】
第8の整形レンズ群100は、振動素子41と第2の波長変換装置30との間に設けられている。振動素子41が第2の動作位置に位置する場合、振動素子41により反射された励起光は第8の整形レンズ群100により整形された後に第2の波長変換装置30に照射される。
【0088】
なお、光路変換素子40は回転以外の他の方式で第1の光源10から発した励起光を第1の波長変換装置20及び第2の波長変換装置30に順番に照射することができる。例えば、光路変換素子40は第1の反射部材及び第2の反射部材を含み、第1の反射部材は固定素子であり、第2の反射部材は第1の位置と第2の位置との間で往復移動可能であり、第2の反射部材が第1の位置に位置する場合、第1の光源10から発した励起光は第1の反射部材により第1の波長変換装置20に反射され、第2の反射部材が第2の位置に位置する場合、第1の光源10から発した励起光は、順次に、第1の反射部材により反射され、さらに第2の反射部材により反射されて第2の波長変換装置30に入射する。
実施例2
【0089】
図2に示すように、本実施例は光源システム200を提供し、上記実施例1との相違点は以下のとおりである。第1の波長変換装置20及び第2の波長変換装置30はいずれも反射型波長変換装置であり、又、合光部50の第1の光路折り返しシステム51及び第2の光路折り返しシステム52の具体的な構造が上記実施例1と異なる。
【0090】
第1の波長変換装置20は反射型波長変換装置であり、即ち、励起光が第1の波長変換装置20に照射された後に励起された第1の被励起光は第1の波長変換装置20により反射される。第2の波長変換装置30は反射型波長変換装置であり、即ち、励起光が第2の波長変換装置30に照射された後に励起された第2の被励起光は第2の波長変換装置30により反射される。
【0091】
本実施例において、第1の光路折り返しシステム51は、第1の整形レンズ群55、第1の反射鏡56、第2の反射鏡58、第1の分光シート59及び第2の整形レンズ群57を含む。第1の被励起光は、第1の波長変換装置20で反射された後、第1の整形レンズ群55、第1の反射鏡56、第2の反射鏡58、第1の分光シート59、第2の整形レンズ群57、カラーフィルター53を順次に経て光棒54に入射する。
【0092】
本実施例において、振動素子41が第1の動作位置に位置する場合、振動素子41により反射された励起光は第1の整形レンズ群55により整形された後に、第1の波長変換装置20に照射される。即ち、第1の整形レンズ群55は、振動素子41により反射された後の励起光を整形することができるだけでなく、第1の波長変換装置20により反射された後の第1の被励起光を整形することもできる。
【0093】
第1の反射鏡56及び第2の反射鏡58は第1の被励起光に対して反射作用を果たす。第1の分光シート59は第1の被励起光に対して透過作用を果たす。第2の整形レンズ群57は第1の分光シート59を透過した第1の被励起光に対して整形作用を果たす。
【0094】
本実施例において、第2の光路折り返しシステム52は、第3の整形レンズ群62及び第2の分光シート61を含む。第2の被励起光は、第2の波長変換装置30を経た後、第3の整形レンズ群62、第2の分光シート61、第1の分光シート59、第2の整形レンズ群57、カラーフィルター53を順次に経て、光棒54に入射する。
【0095】
本実施例において、振動素子41が第2の動作位置に位置する場合、振動素子41により反射された励起光は、第2の整形レンズ群57により整形された後に、第2の波長変換装置30に照射される。即ち、第2の整形レンズ群57は、振動素子41により反射された後の励起光を整形することができるだけでなく、第2の波長変換装置30により反射された後の第2の被励起光を整形することもできる。
【0096】
第2の分光シート61は第2の被励起光に対して反射作用を果たす。第1の分光シート59は第2の被励起光に対して反射作用を果たす。第2の整形レンズは第1の分光シート59で反射された第1の被励起光に対して整形作用を果たす。
【0097】
本実施例において、光源システム200にも第2の光源70が設置されている。合光部50は、第1の被励起光及び第2の被励起光と、第2の光源70が発する励起光とを合波するためのものである。ここで、第2の光源70は青色レーザ光源であり、第2の光源70から発した励起光は青色光である。
【0098】
合光部50は第4の整形レンズ群64をさらに含み、第2の光源70は、第4の整形レンズ群64、第2の分光シート61、第1の分光シート59、第2の整形レンズ群57、カラーフィルター53を順次に経て光棒54に入射する。
【0099】
ここで、第4の整形レンズ群64は第2の光源70から発した励起光に対して整形作用を果たす。第2の分光シート61は第4の整形レンズ群64により整形された励起光に対して透過作用を果たす。第1の分光シート59は第1の分光シート59を透過した励起光に対して反射作用を果たす。第2の整形レンズ群57は第1の分光シート59により反射された励起光に対して整形作用を果たす。
【0100】
本実施例において、光源システム200は第5の整形レンズ群66をさらに含み、第5のレンズ群は第1の光源10と振動素子41との間に設置されている。第1の光源10から発した励起光は、第5の整形レンズ群66によって整形されて振動素子41に照射される。
【0101】
なお、本実施例において、第1の波長変換装置20及び第2の波長変換装置30はいずれも反射型波長変換装置である。上記実施例1において、第1の波長変換装置20及び第2の波長変換装置30はいずれも透過型波長変換装置である。他の実施例において、第1の波長変換装置20及び第2の波長変換装置30のうちの一方が反射型波長変換装置であり、他方が透過型波長変換装置であってもよい。
実施例3
【0102】
図3に示すように、本実施例に提供される光源システム200と、上記実施例1との相違点は、光路変換素子40の構造が異なり、かつ合光部50の第1の光路折り返しシステム51及び第2の光路折り返しシステム52の具体的な構造が異なり、かつ第1の光源10のみを有することである。
【0103】
本実施例において、光路変換素子40は自身の軸線を中心として回転する回転輪42であり、回転輪42は第1の動作位置及び第2の動作位置を有する。
【0104】
図4に示すように、回転輪42は周方向に配列された第1の透過領域421及び第1の反射領域422を含む。光源は、回転輪42に対して斜めに照射される。
【0105】
図3を参照し続けると、回転輪42が第1の動作位置に位置する場合、第1の光源10から発した励起光は透過領域を透過した後に第1の波長変換装置20に照射される。回転輪42が第2の動作位置に位置する場合、第1の光源10から発した励起光は第1の反射領域422により反射された後に第2の波長変換装置30に照射される。
【0106】
光路変換素子40は、自体の軸線を中心として回転する回転輪42であり、回転輪42が回転することにより、第1の動作位置及び第2の動作位置に位置することができるため、第1の光源10から発した励起光が第1の透過領域421、第1の反射領域422に断続的に照射され、第1の光源10から発した励起光が同一の波長変換装置に常に照射されず、それにより、第1の波長変換装置20及び第2の波長変換装置30の放熱プレッシャーを低減させる。第1の光源10から発した励起光が第1の透過領域421に照射されると、励起光は第1の透過領域421により第1の波長変換装置20に照射される。第2の光源70から発した励起光が第1の反射領域422に照射されると、励起光は第1の反射領域422により第2の波長変換装置30に反射される。
【0107】
本実施例において、
図4を参照し続けると、回転輪42の第1の透過領域421と第1の反射領域422はいずれも扇形であり、第1の透過領域421と第1の反射領域422はいずれも2つであり、2つの第1の透過領域421は回転輪42の中心軸に対して中心対称であり、2つの第1の反射領域422は回転輪42の中心軸に対して中心対称である。
【0108】
なお、第1の光源10から発した励起光は第1の反射領域422により反射された後に第2の波長変換装置30に直接的に照射されてもよく、間接的に第2の波長変換装置30に照射されてもよい。
【0109】
本実施例において、第1の光源10から発した励起光は第1の反射領域422により反射された後に間接的に第2の波長変換装置30に照射することができるが、以下に、
図3を参照して詳細に説明する。
【0110】
図3に示すように、光源システム200は反射素子110をさらに含む。
【0111】
回転輪42が第2の動作位置に位置する場合、第1の光源10から発した励起光は、順次に、第1の反射領域422により反射され、さらに反射素子110により反射された後に、第2の波長変換装置30に照射される。
【0112】
ここで、反射素子110は反射鏡であってもよい。
【0113】
本実施例において、合光部50は、第1の光路折り返しシステム51、第2の光路折り返しシステム52、カラーフィルター53及び光棒54を含む。第1の被励起光は、第1の光路折り返しシステム51、カラーフィルター53を順次に経て光棒54に入射する。第2の被励起光は、第2の光路折り返しシステム52、カラーフィルター53を順次に経て光棒54に入射する。
【0114】
第1の光路折り返しシステム51及び第2の光路折り返しシステム52はいずれも光路を変更する作用を果たすことにより、第1の波長変換装置20により励起された第1の被励起光及び第2の波長変換装置30により励起された第2の被励起光をカラーフィルター53に導入して光棒54で合波する。
【0115】
本実施例において、第1の波長変換装置20及び第2の波長変換装置30はいずれも透過型波長変換装置である。
【0116】
例示として、第1の光路折り返しシステム51は、第1の整形レンズ群55及び第1の反射鏡56を含む。第1の被励起光は、第1の波長変換装置20を透過した後、第1の整形レンズ群55、第1の反射鏡56、カラーフィルター53を順次に経て光棒54に入射する。
【0117】
ここで、第1の整形レンズ群55は、第1の波長変換装置20を透過した後の第1の被励起光に対して整形作用を果たす。第1の反射鏡56は、第1の整形レンズ群55により整形された後の第1の被励起光に対して反射作用を果たす。
【0118】
第2の光路折り返し系52は、第2の整形レンズ群57と、第1の分光シート59と、第2の分光シート61とを備える。第2の被励起光は、第2の波長変換装置30を透過した後、第2の整形レンズ群57、第1の分光シート59、第2の分光シート61、カラーフィルター53を順次に経て光棒54に入射する。
【0119】
ここで、第2の整形レンズ群57は第2の波長変換装置30を透過した後の第2の被励起光に対して整形作用を果たす。第1の分光シート59は第2の整形レンズ群57により整形された後の第2の被励起光に対して透過作用を果たす。第2の分光シート61は第1の分光シート59を透過した第2の被励起光に対して透過作用を果たす。
【0120】
本実施例において、第1の光源10と回転輪42との間に第3の整形レンズ群62が設置されている。第1の光源10から発した励起光は、第3の整形レンズ群62によって整形された後、回転輪42に照射される。
実施例4
【0121】
図5に示すように、本実施例は光源システム200を提供し、当該光源システム200と上記実施例3との相違点は、
図6に示すように、回転輪42は第2の透過領域423さらに含み、第1の反射領域422と第2の透過領域423は回転輪42の径方向に沿って配列されていることである。
【0122】
図5に示すように、回転輪42が第2の動作位置に位置する場合、第1の光源10から発した励起光は、順次に、第1の反射領域422により反射され、反射素子110により反射され、第2の透過領域423を透過した後に、第2の波長変換装置30に照射される。
【0123】
反射素子110は、第1の反射領域422により反射された励起光を反射することにより、励起光の伝播経路を変更することができ、このような構造により第1の波長変換装置20と第2の波長変換装置30は回転輪42の同じ側に位置することができ、光源システム200全体の構造をよりコンパクトにする。
【0124】
本実施例において、回転輪42は第3の動作位置をさらに有し、即ち、回転輪42が回転して第3の動作位置に位置することができる。
図6を参照し続けると、回転輪42は、第2の反射領域424及び第3の反射領域425をさらに含み、第1の透過領域421、第1の反射領域422及び第2の反射領域424は回転輪42の周方向に沿って配列され、第2の反射領域424と第3の反射領域425は回転輪42の径方向に沿って配列されている。
【0125】
図5を参照し続けると、回転輪42が第3の動作位置に位置する場合、第1の光源10から発した励起光は、順次に、第2の反射領域424により反射され、反射素子110により反射され、第3の反射領域425により反射された後に、第1の被励起光及び第2の被励起光と合波する。即ち、第1の光源10から発した励起光(青色光)、第1の被励起光(緑色光)及び第2の被励起光(黄色光)は最終的に合光部50の作用で合波する。
【0126】
本実施例において、第1の透過領域421、第2の透過領域423、第1の反射領域422、第2の反射領域424及び第3の反射領域425はいずれも扇形であり、第1の反射領域422は第2の透過領域423の内側に位置し、第2の反射領域424は第3の反射領域425の内側に位置する。第1の透過領域421は2つであり、2つの第1の透過領域421は回転輪42の中心軸に対して中心対称である。第2の透過領域423は2つであり、2つの第2の透過領域423は回転輪42の中心軸に対して中心対称である。第1の反射領域422は2つであり、2つの第1の反射領域422は回転輪42の中心軸に対して中心対称である。第2の反射領域424は2つであり、2つの第2の反射領域424は回転輪42の中心軸に対して中心対称である。第3の反射領域425は2つであり、2つの第3の反射領域425は回転輪42の中心軸に対して中心対称である。
【0127】
合光部50の第1の光路折り返しシステム51及び第2の光路折り返しシステム52は上記実施例3の構造と同じであり、ここでは説明を省略する。
【0128】
本実施例において、合光部50は第2の反射鏡58及び第3の反射鏡63をさらに含み、励起光は回転輪42の第3の反射領域425により反射された後に、第2の反射鏡58、第3の反射鏡63、第1の分光シート59、第2の分光シート61、カラーフィルター53を順次に経て光棒54に入射する。
【0129】
ここで、第2の反射鏡58は、第3の反射領域425により反射された励起光に対して反射作用を果たす。第3の反射鏡63は、第2の反射鏡58により反射された励起光に対して反射作用を果たす。第1の分光シート59は、第2の反射鏡58により反射された励起光に対して反射作用を果たす。第2の分光シート61は、第1の分光シート59により反射された励起光に対して透過作用を果たす。
実施例5
【0130】
図7に示すように、本実施例は光源システム200を提供し、当該光源システム200と上記実施例3との相違点は、反射素子110により励起光を第2の波長変換装置30に反射する方式が異なることである。
【0131】
本実施例において、
図8に示すように、回転輪42は第2の反射領域424をさらに含み、第1の反射領域422と第2の反射領域424は回転輪42の径方向に沿って配列される。
【0132】
図7を参照し続けると、回転輪42が第2の動作位置に位置する場合、第1の光源10から発した励起光は、順次に、第1の反射領域422で反射され、反射素子110で反射され、第2の反射領域424で反射された後に第2の波長変換装置30に照射される。
【0133】
本実施例において、第2の波長変換装置30は反射型波長変換装置である。
【0134】
さらに、回転輪42は第3の動作位置をさらに有し、即ち、回転輪42が回転して第3の動作位置に位置することができる。
図8を参照し続けると、回転輪42は第3の反射領域425及び第2の透過領域423をさらに含み、第1の透過領域421、第1の反射領域422及び第3の反射領域425は回転輪42の周方向に沿って配列され、第3の反射領域425と第2の透過領域423は回転輪42の径方向に沿って配列される。
【0135】
引き続き
図7に示すように、回転輪42が第3の動作位置に位置する場合、第1の光源10から発した励起光は、順次に、第3の反射領域425により反射され、反射素子110により反射され、第2の透過領域423を透過した後に第1の被励起光及び第2の被励起光と合波する。
【0136】
本実施例において、第1の透過領域421、第2の透過領域423、第1の反射領域422、第2の反射領域424及び第3の反射領域425はいずれも扇形であり、第1の反射領域422は第2の反射領域424の内側に位置し、第3の反射領域425は第2の透過領域423の内側に位置する。第1の透過領域421は2つであり、2つの第1の透過領域421は回転輪42の中心軸に対して中心対称である。第2の透過領域423は2つであり、2つの第2の透過領域423は回転輪42の中心軸に対して中心対称である。第1の反射領域422は2つであり、2つの第1の反射領域422は回転輪42の中心軸に対して中心対称である。第2の反射領域424は2つであり、2つの第2の反射領域424は回転輪42の中心軸に対して中心対称である。第3の反射領域425は2つであり、2つの第3の反射領域425は回転輪42の中心軸に対して中心対称である。
【0137】
光合成システムの第1の光路折り返しシステム51は上記実施例3の構造と同じであるため、ここでは説明を省略する。
【0138】
第2の光路折り返し系52は、第2の整形レンズ群57と、第2の反射鏡58と、第1の分光シート59と、第2の分光シート61とを備えている。第2の被励起光は、第2の波長変換装置30で反射された後、第2の整形レンズ群57、第2の反射鏡58、第1の分光シート59、第2の分光シート61、カラーフィルター53を順次に経て光棒54に入射する。
【0139】
ここで、第2の整形レンズ群57は第2の波長変換装置30により反射された第2の被励起光に対して整形作用を果たす。第2の反射鏡58は第2の整形レンズ群57により整形された第2の被励起光に対して反射作用を果たし、第1の分光シート59は第2の反射鏡58により反射された第2の被励起光に対して反射作用を果たす。第2の分光シート61は第1の分光シート59により反射された第2の被励起光に対して透過作用を果たす。
【0140】
本実施例において、励起光は回転輪42の第2の透過領域423を透過した後に第1の分光シート59、第2の分光シート61、カラーフィルター53を順次に通過して光棒54に入射する。
【0141】
ここで、第1の分光シート59は第2の透過領域423を透過した励起光に対して透過作用を果たす。第2の分光シート61は第1の分光シート59を透過した励起光に対して透過作用を果たす。
実施例6
【0142】
本実施例は上記任意の実施例における光源システム200を含むプロジェクターを提供する。プロジェクターにおける光源システム200以外の他の構造は関連技術を参照することができるため、ここでは説明を省略する。
【0143】
以上は本願の好ましい実施例に過ぎず、本願を限定するものではなく、当業者にとって、本願は様々な修正及び変更を有することができる。本願の精神及び原則内で行われたいかなる修正、同等置換、改善等は、いずれも本願の保護範囲内に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0144】
200 光源システム
10 第1の光源
20 第1の波長変換装置
30 第2の波長変換装置
40 光路変換素子
41 振動素子
42 回転輪
421 第1の透過領域
422 第1の反射領域
423 第2の透過領域
424 第2の反射領域
425 第3の反射領域
50 合光部
51 第1の光路折り返しシステム
52 第2の光路折り返しシステム
53 カラーフィルター
54 光棒
55 第1の整形レンズ群
56 第1の反射鏡
57 第2の整形レンズ群
58 第2の反射鏡
59 第1の分光シート
61 第2の分光シート
62 第3の整形レンズ群
63 第3の反射鏡
64 第4の整形レンズ群
65 第4の反射鏡
66 第5の整形レンズ群
70 第2の光源
80 第6の整形レンズ群
90 第7の整形レンズ群
100 第8の整形レンズ群
110 反射素子
A ベース軸線