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特許7262040情報提示システム、情報提示方法、プログラム、及び、移動体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-13
(45)【発行日】2023-04-21
(54)【発明の名称】情報提示システム、情報提示方法、プログラム、及び、移動体
(51)【国際特許分類】
   G09G 5/00 20060101AFI20230414BHJP
   G06F 3/04845 20220101ALI20230414BHJP
   G09G 5/38 20060101ALI20230414BHJP
【FI】
G09G5/00 550C
G06F3/04845
G09G5/00 510Q
G09G5/00 510V
G09G5/00 530T
G09G5/38
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2018227653
(22)【出願日】2018-12-04
(65)【公開番号】P2020091375
(43)【公開日】2020-06-11
【審査請求日】2021-09-21
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】末成 信宏
(72)【発明者】
【氏名】木村 聡一
(72)【発明者】
【氏名】武田 英俊
【審査官】橋本 直明
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-223187(JP,A)
【文献】特開2005-051403(JP,A)
【文献】特開2013-228490(JP,A)
【文献】国際公開第2014/188565(WO,A1)
【文献】特開2017-216605(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0123500(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 5/00
G06F 3/04845
G09G 5/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定情報を視覚的に提示する複数の表示部を有する移動体に乗っている人物の頭部の状態に基づいて、前記人物が前記複数の表示部のうち一つの表示部を覗き込む所定動作を行ったかどうかを判定する動作検出部と、
前記人物が前記所定動作を行ったと前記動作検出部が判定すると、前記所定情報を前記一つの表示部とは異なる前記所定動作を行っている前記人物が視認可能な表示部に提示する提示制御部と、
を備える、
情報提示システム。
【請求項2】
前記動作検出部は、前記人物が前記一つの表示部を視認している状態で、前記人物の頭部が前記一つの表示部に近付いた場合に、前記人物が前記所定動作を行ったと判断する、
請求項1の情報提示システム。
【請求項3】
前記状態は、前記人物の視点を含み、
前記動作検出部は、前記人物の視点に基づいて前記人物が前記一つの表示部を視認しているかどうかを判断する、
請求項2の情報提示システム。
【請求項4】
前記状態は、前記人物の頭部の位置を含み、
前記動作検出部は、前記人物の頭部の位置の時間変化に基づいて、前記人物の頭部が前記一つの表示部に近付いたかどうかを判断する、
請求項2又は3の情報提示システム。
【請求項5】
前記動作検出部は、前記人物の頭部と前記一つの表示部との距離が減少する状態が所定時間継続した際に、前記人物の頭部が前記一つの表示部に近付いたと判断する、
請求項4の情報提示システム。
【請求項6】
前記動作検出部は、前記人物の頭部と前記一つの表示部との距離が所定値減少した際に、前記人物の頭部が前記一つの表示部に近付いたと判断する、
請求項4の情報提示システム。
【請求項7】
前記一つの表示部は、画像表示装置の画面を含む、
請求項1~6のいずれか一つの情報提示システム。
【請求項8】
前記提示制御部は、前記一つの表示部に表示していた表示態様と異なる表示態様で提示する、
請求項1~7のいずれか一つの情報提示システム。
【請求項9】
前記表示態様は所定情報の配置の仕方である、
請求項8の情報提示システム。
【請求項10】
前記提示制御部は、前記所定動作の態様に応じて前記表示態様を変更する、
請求項8又は9の情報提示システム。
【請求項11】
前記提示制御部は、前記人物の属性に応じて前記表示態様を変更する、
請求項8又は9の情報提示システム。
【請求項12】
音声出力装置を更に備え、
前記提示制御部は、前記音声出力装置に所定情報を聴覚的に提示する、
請求項1~11のいずれか一つの情報提示システム。
【請求項13】
所定情報を視覚的に提示する複数の表示部を有する移動体に乗っている人物の頭部の状態に基づいて、前記人物が前記複数の表示部のうち一つの表示部を覗き込む所定動作を行ったかどうかを判定し、
前記人物が前記所定動作を行ったと判定すると、前記所定情報を前記一つの表示部とは異なる前記所定動作を行っている前記人物が視認可能な表示部に提示する、
情報提示方法。
【請求項14】
1以上のプロセッサに、請求項13の情報提示方法を実行させるための、
プログラム。
【請求項15】
請求項1~12のいずれか一つの情報提示システムと、
前記情報提示システムが搭載される本体と、
を備える、
移動体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報提示システム、情報提示方法、プログラム、及び、移動体に関する。本開示は、特に、移動体に乗っている人物に情報を提示する情報提示システム、情報提示方法、プログラム、及び、移動体に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、車両用表示装置(情報提示システム)を開示する。特許文献1では、車両用表示装置は、車両内に搭載され、該車両に関する各種情報を表示画面に表示する。車両用表示装置は、運転者(移動体に乗っている人物)の注視点が表示画面内にある場合には、運転者が注視している部位の表示文字サイズ(字角)が大きくなるように変更する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-347539号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1は、単に運転者が注視しているかどうかだけで表示文字サイズ(字角)を変える。そのため、運転者の意図しない文字サイズの変更が発生する場合がある。これは、逆に、運転者による情報の取得の妨げになり得る。
【0005】
課題は、移動体に乗っている人物に適切に情報を提示できる、情報提示システム、情報提示方法、プログラム、及び、移動体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様の情報提示システムは、動作検出部と、提示制御部と、を備える。前記動作検出部は、所定情報を視覚的に提示する複数の表示部を有する移動体に乗っている人物の頭部の状態に基づいて、前記人物が前記複数の表示部のうち一つの表示部を覗き込む所定動作を行ったかどうかを判定する。前記提示制御部は、前記人物が前記所定動作を行ったと前記動作検出部が判定すると、前記所定情報を前記一つの表示部とは異なる前記所定動作を行っている前記人物が視認可能な表示部に提示する。
【0007】
本開示の一態様の情報提示方法は、所定情報を視覚的に提示する複数の表示部を有する移動体に乗っている人物の頭部の状態に基づいて、前記人物が前記複数の表示部のうち一つの表示部を覗き込む所定動作を行ったかどうかを判定する。前記情報提示方法は、前記人物が前記所定動作を行ったと判定すると、前記所定情報を前記一つの表示部とは異なる前記所定動作を行っている前記人物が視認可能な表示部に提示する。
【0008】
本開示の一態様のプログラムは、1以上のプロセッサに、上述の情報提示方法を実行させるための、プログラムである。
【0009】
本開示の一態様の移動体は、上述の情報提示システムと、前記情報提示システムが搭載される移動体本体と、を備える。
【発明の効果】
【0010】
本開示の態様によれば、移動体に乗っている人物に適切に情報を提示できる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、一実施形態の情報提示システムのブロック図である。
図2図2は、上記実施形態の情報提示システムの説明図である。
図3図3は、上記実施形態の情報提示システムの説明図である。
図4図4は、人物の視線と表示部との距離の時間変化の一例のグラフである。
図5図5は、上記実施形態の情報提示システムの表示部の説明図である。
図6図6は、上記実施形態の情報提示システムの表示部の別の説明図である。
図7図7は、上記実施形態の情報提示システムの動作のフローチャートである。
図8図8は、人物の視線と表示部との距離の時間変化の一例のグラフである。
【0012】
1.実施形態
図1は、一実施形態の情報提示システム10を示す。本実施形態の情報提示システム10は、状態取得部41と、動作検出部42と、提示制御部43とを備える。状態取得部41は、所定情報を視覚的に提示する表示部R10を有する移動体100に乗っている人物H1の頭部の状態を取得する(図2参照)。動作検出部42は、状態取得部41で取得された状態に基づいて、人物H1が表示部R10を覗き込む所定動作を行ったかどうかを判定する。提示制御部43は、人物H1が所定動作を行ったと動作検出部42が判定すると、所定情報を表示部R10と異なる提示方法で提示する。
【0013】
このように、情報提示システム10は、人物H1が表示部R10を覗き込む所定動作を行った場合に、表示部R10で視覚的に提示されている所定情報を表示部R10と異なる提示方法で提示する。人間が表示部から情報をより正確に把握しようとした場合には、人間は表示部を覗き込む動作をする可能性が高い。よって、情報提示システム10では、人物H1が情報の取得を意図した場合に、人物H1への情報の提示が可能になる。したがって、情報提示システム10によれば、移動体100に乗っている人物H1に適切に情報を提示できる。
【0014】
1.2 詳細
以下、情報提示システム10について図面を参照して詳細に説明する。情報提示システム10は、図2に示すように、移動体100に乗っている人物H1に、情報を提示するためのシステムである。情報提示システム10は、移動体100の本体101に搭載される。本実施形態では、移動体100は乗物である。特に、移動体100は自動車である。
【0015】
移動体100は、複数の表示部R10を有している。表示部R10は、移動体100において、所定情報を視覚的に提示する部分である。換言すれば、所定情報は、表示部R10での表示内容であるといえる。複数の表示部R10は、図2に示すように、第1表示部R11と、第2表示部R12とを含む。第1表示部R11は、後述する画像表示装置31の画面310を含む。第1表示部R11の所定情報の例としては、パーキングアシスト情報、地図情報、カーナビゲーションシステムによるナビゲーション情報、及び、オーディオシステムで再生中の音楽情報又は映像情報が挙げられる。第2表示部R12は、移動体100のインストルメンタルパネル(ダッシュボード)の計器盤である。第2表示部R12の所定情報の例としては、計器盤で表示される情報である。計器盤で表示される情報は、移動体100の現在の状態に関する情報を含み得る。例えば、移動体100の現在の状態に関する情報としては、移動体100の走行速度(現在の速度)、ガソリンの残量(バッテリーの残量)、走行距離、エンジンの回転数、警告灯、表示灯が挙げられる。警告灯としては、ABS警告灯、ブレーキ警告灯、油圧警告灯、高水温警告灯、燃料残量警告灯、故障警告灯が挙げられる。表示灯としては、フォグランプ表示灯、ヘッドランプ上向き表示灯、アイドリングストップ表示灯、低水温表示灯が挙げられる。
【0016】
情報提示システム10は、図1に示すように、撮像部20と、提示部30と、処理部40とを備える。
【0017】
撮像部20は、情報提示システム10により情報を提示する対象となる人物H1の頭部を含む画像を撮るための装置又はシステムである。撮像部20は、1以上のカメラを含む。本実施形態では、人物H1は、移動体100を運転するドライバを想定している。人物H1は必ずしもドライバに限定されず、助手席や後部座席等に座っている人物であってよい。撮像部20は、図2に示すように、移動体100の本体101において、人物H1の頭部を含む画像、特に、人物H1の顔面の画像を撮ることができる位置に配置される。撮像部20で撮られた画像は処理部40に与えられる。
【0018】
提示部30は、人物H1に情報の提示を行うための装置又はシステムである。つまり、提示部30は、ヒューマン-マシンインタフェースである。提示部30は、画像表示装置31と、音声出力装置32と、ヘッドアップディスプレイ33とを有している。画像表示装置31及びヘッドアップディスプレイ33は、人物H1に視覚的な情報を提示するための装置又はシステムである。画像表示装置31は、液晶ディスプレイや、有機ELディスプレイ等の1以上のディスプレイを含み得る。本実施形態では、画像表示装置31は、本体101に搭載されるカーナビゲーションシステムの液晶ディスプレイを含む。画像表示装置31は、図2に示すように、画面310を有している。音声出力装置32は、人物H1に聴覚的な情報を提示するための装置又はシステムである。音声出力装置32は、1以上のスピーカを含み得る。本実施形態では、音声出力装置32は、本体101に搭載されるオーディオシステムを含む。
【0019】
処理部40は、情報提示システム10の動作を制御する役割を持つ電気回路である。処理部40は、例えば、1以上のプロセッサ(マイクロプロセッサ)により実現され得る。つまり、1以上のプロセッサが1以上のメモリに記憶された1以上のプログラムを実行することで、処理部40として機能する。1以上のプログラムは、メモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
【0020】
処理部40は、図1に示すように、状態取得部41と、動作検出部42と、提示制御部43とを備える。状態取得部41と、動作検出部42と、提示制御部43とは実体のある構成を示しているわけではなく、処理部40によって実現される機能を示している。
【0021】
状態取得部41は、移動体100に乗っている人物H1の頭部の状態(現在の状態)を取得する。状態は、人物H1の視点(注視点)、及び、人物H1の頭部の位置を含む。図2に示すように、視点は、人物H1の視線Q1の注がれるところである。要するに、状態取得部41は、移動体100の内部において人物H1が見ている場所を検出する。本実施形態では、状態取得部41は、撮像部20から得られた人物H1の頭部の画像に基づいて、人物H1の視点を検出する。視点の検出には、従来周知のアイトラッキング技術(特に、オプティカルトラッキング)を用いることができる。また、状態取得部41は、移動体100の内部において人物H1の頭部の位置を検出する。本実施形態では、状態取得部41は、撮像部20から得られた人物H1の頭部の画像に基づいて、人物H1の頭部の位置を検出する。人物H1の頭部の位置の検出は、従来周知の技術により可能であるから説明は省略する。
【0022】
動作検出部42は、状態取得部41で取得された状態(人物H1の頭部の状態)に基づいて、人物H1が表示部R10を覗き込む所定動作を行ったかどうかを判定する。本実施形態では、移動体100は、2つの表示部R10を有している。したがって、動作検出部42は、表示部R10毎に、状態取得部41で取得された状態(人物H1の頭部の状態)に基づいて、人物H1が表示部R10を覗き込む所定動作を行ったかどうかを判定する。
【0023】
より詳細には、動作検出部42は、人物H1が表示部R10を視認している状態で、人物H1の頭部が表示部R10に近付いた場合に、人物H1が所定動作を行ったと判断する。これによって、人物H1の所定動作の判定精度の向上が図れる。
【0024】
動作検出部42は、人物H1の視点に基づいて人物H1が表示部R10を視認しているかどうかを判断する。人物H1が表示部R10を視認しているかどうかの判断では、視線Q1のベクトルと基準ベクトルとの角度θ(図3参照)が用いられる。視線Q1のベクトルは、人物H1の頭部の基準点P1から人物H1の視点に向かうベクトルと定義され得る。人物H1の頭部の基準点P1は、人物H1の頭部の位置の基準、又は、人物H1の視線の起点となる場所である。例えば、人物H1の頭部の基準点P1は、人物H1の左右の目の中点である。基準ベクトルは、人物H1の頭部の基準点P1から表示部R10の所定点P2に向かうベクトルと定義され得る。表示部R10の所定点P2は、表示部R10の位置の基準となる点である。例えば、表示部R10の所定点P2は、表示部R10の中心点である。角度θの演算は、従来周知の技術により可能であるから説明は省略する。
【0025】
動作検出部42は、角度θが閾値θth以下であれば、人物H1が表示部R10を視認していると判断する。一方、動作検出部42は、角度θが閾値θthを超えていれば、人物H1が表示部R10を視認していないと判断する。閾値θthは、本実施形態では、20[deg]である。閾値θthは、表示部R10の大きさ、及び、人物H1の頭部の基準位置と表示部R10(所定点P2)との距離によって決定され得る。ここで、人物H1の頭部の基準位置は、人物H1が覗き込みをしていない状態での頭部の位置と定義され得る。例えば、人物H1の頭部の基準位置は、人物H1が移動体100の座席に背筋を伸ばして座っている状態での人物H1の頭部の位置である。
【0026】
動作検出部42は、人物H1の頭部の位置の時間変化に基づいて、人物H1の頭部が表示部R10に近付いたかどうかを判断する。人物H1の頭部が表示部R10に近付いたかどうかの判断では、人物H1の頭部と表示部R10との距離r(図3参照)が用いられる。人物H1の頭部と表示部R10との距離rは、人物H1の頭部の位置と表示部R10の所定点P2との距離である。距離rの演算は、従来周知の技術により可能であるから説明は省略する。
【0027】
本実施形態では、動作検出部42は、人物H1の頭部と表示部R10との距離rが減少する状態が所定時間sth継続した際に、人物H1の頭部が表示部R10に近付いたと判断する。所定時間sthは、本実施形態では、1000[msec]である。所定時間sthは、人物H1が覗き込み動作に要する時間を考慮して適宜設定されればよい。
【0028】
図4は、角度θ及び距離rの時間変化を示している。図4では、時点t11で、角度θが閾値θth以下になる。よって、動作検出部42は、人物H1が表示部R10を視認していると判断する。これによって、動作検出部42は、人物H1の頭部が表示部R10に近付いたかどうかを判断する。動作検出部42は、距離rを計算し、距離rが減少しているかどうかを判断する。動作検出部42は、距離rが減少している状態の継続期間が所定時間sth継続した時点t12で、人物H1の頭部が表示部R10に近付いたと判断する。その結果、動作検出部42は、人物H1が所定動作を行ったと判断する。なお、図4の時点t11以降で、角度θが閾値θthを超えた場合には、距離rが減少している状態の継続期間はリセットされる。また、角度θが閾値θth以下の状態であっても、距離rが減少ではなく増加した場合にも、距離rが減少している状態の継続期間はリセットされる。
【0029】
提示制御部43は、人物H1が所定動作を行ったと動作検出部42が判定すると、所定情報を表示部R10(第1表示部R11、第2表示部R12)と異なる提示方法で提示する。
【0030】
本実施形態では、提示方法は、提示の形式と、提示の態様との2つの要素の組み合わせで定義され得る。
【0031】
提示の形式は、人物H1が認知可能な情報の形式である。換言すれば、提示の形式は、どのような媒体によって情報を伝達するかを定義する。提示の形式の例としては、視覚情報(視覚的に認知可能な媒体)、聴覚情報(聴覚的に認知可能な媒体)、触覚情報(触覚的に認知可能な媒体)が挙げられる。本実施形態では、提示の形式は、視覚情報と聴覚情報とから選択される。本実施形態では、視覚情報の提示には、画像表示装置31及び/又はヘッドアップディスプレイ33が利用可能である。一方、聴覚情報の提示には、音声出力装置32が利用可能である。
【0032】
提示の態様は、提示の形式で定められた媒体でどのように情報を伝達するかを定義する。よって、提示の態様は、提示の形式に応じて異なる。視覚情報に対して、提示の態様は、情報の提示の場所、及び、情報の配置の仕方を含み得る。情報の提示の場所は、移動体100のどの場所に情報を提示するかを定義する。例えば、情報の提示の場所は、情報を画像表示装置31とヘッドアップディスプレイ33とのいずれに表示するかを示す。一方、情報の配置の仕方は、提示する情報のレイアウトに関し、例えば、提示する情報を構成する文字、図形等の種類、大きさ(例えば、画像の拡大・縮小)、色彩等も含む。
【0033】
そして、本実施形態でいう、「所定情報を表示部と異なる提示方法で提示する」とは、提示制御部43での提示方法が、表示部R10での提示方法とは、提示の形式と提示の態様との少なくとも一方で異なっていることを意味する。
【0034】
次に、提示制御部43での提示方法の例を挙げる。
【0035】
例えば、提示制御部43での提示方法は、所定情報を視覚的に提示する方法であって、所定情報の配置の仕方が表示部R10と異なっていてもよい。つまり、提示制御部43での提示方法は、表示部R10での提示方法と、提示の態様において異なっている。例えば、図5は、第1表示部R11が画像表示装置31の画面310に提示する所定情報の一例を示す。図5では、画面310に表示されている所定情報は、パーキングアシスト情報である。パーキングアシスト情報は、移動体100を上から見下ろしたような第1画像(トップ・ビュー)と、移動体100の後方の第2画像(リヤ・ビュー)とを含む。第1画像は、画面310の第1部分311に表示され、第2画像は、画面310の第2部分312に表示されている。一方、図6は、提示制御部43が画像表示装置31の画面310に提示する所定情報の一例を示す。図6では、パーキングアシスト情報(所定情報)は、移動体100を上から見下ろしたような第1画像(トップ・ビュー)と、移動体100の後方の第2画像(リヤ・ビュー)とを含む。第1画像は、画面310の第1部分311に表示され、第2画像は、画面310の第2部分312に表示されている。ただし、提示制御部43は、第2画像を、第1表示部R11の場合よりも、拡大して画面310の第2部分312に表示している。つまり、提示制御部43での提示方法は、第1表示部R11と同じく所定情報を視覚的に提示する方法ではあるが、所定情報の第2画像を拡大することで、所定情報の配置の仕方を第1表示部R11と異ならせている。これによって、人物H1は、パーキングアシスト情報(所定情報)を第1表示部R11よりも把握しやすくなる。
【0036】
例えば、提示制御部43は、表示部R10とは異なる場所に所定情報を提示してよい。例えば、第1表示部R11は、所定情報を画像表示装置31の画面310に表示するが、提示制御部43は、所定情報をヘッドアップディスプレイ33に表示してよい。この場合、提示制御部43での提示方法は、表示部R10での提示方法と、提示の態様(情報の提示の場所)において異なっている。このように情報の提示の場所を変えることによっても、人物H1は、パーキングアシスト情報(所定情報)を第1表示部R11よりも把握しやすくなる。
【0037】
例えば、提示制御部43での提示方法は、所定情報を聴覚的に提示する方法であってもよい。つまり、提示制御部43での提示方法は、表示部R10での提示方法と、提示の形式において異なっていてよい。例えば、第1表示部R11については、ナビゲーション情報(目的地や、目的地までの距離等)、再生中の音楽や映像のタイトル等を音声出力装置32によって聴覚的に提示してよい。例えば、第2表示部R12については、移動体100の現在の状態に関する情報を音声出力装置32によって聴覚的に提示してよい。具体的には、音声出力装置32によって、移動体100の走行速度(現在の速度)、ガソリンの残量(バッテリーの残量)、走行距離、エンジンの回転数、警告灯の点灯、表示灯の点灯を通知してよい。
【0038】
1.3 動作
次に、情報提示システム10の動作について図7のフローチャートを参照して簡単に説明する。情報提示システム10では、撮像部20は、人物H1の頭部を含む画像を取得する(S11)。次に、状態取得部41は、撮像部20で撮られた画像から、人物H1の頭部の状態(現在の状態)を取得する。状態は、人物H1の視点(注視点)、及び、人物H1の頭部の位置を含む。 動作検出部42は、状態取得部41で取得された状態(人物H1の頭部の状態)に基づいて、人物H1が表示部R10を覗き込む所定動作を行ったかどうかを判定する(S13)。人物H1が所定動作を行ったと動作検出部42が判定すると(s13:Yes)、提示制御部43は、所定情報を表示部R10(第1表示部R11、第2表示部R12)と異なる提示方法で提示する(S14)。
【0039】
1.4 まとめ
以上述べた情報提示システム10は、状態取得部41と、動作検出部42と、提示制御部43とを備える。状態取得部41は、所定情報を視覚的に提示する表示部R10を有する移動体100に乗っている人物H1の頭部の状態を取得する(図2参照)。動作検出部42は、状態取得部41で取得された状態に基づいて、人物H1が表示部R10を覗き込む所定動作を行ったかどうかを判定する。提示制御部43は、人物H1が所定動作を行ったと動作検出部42が判定すると、所定情報を表示部R10と異なる提示方法で提示する。情報提示システム10によれば、移動体100に乗っている人物H1に適切に情報を提示できる。
【0040】
換言すれば、情報提示システム10は、下記の方法(情報提示方法)を実行しているといえる。情報提示方法は、所定情報を視覚的に提示する表示部R10を有する移動体100に乗っている人物H1の頭部の状態を取得する。情報提示方法は、状態に基づいて、人物H1が表示部R10を覗き込む所定動作を行ったかどうかを判定する。情報提示方法は、人物が所定動作を行ったと判定すると、所定情報を表示部R10と異なる提示方法で提示する。この情報提示方法によれば、移動体100に乗っている人物H1に適切に情報を提示できる。
【0041】
情報提示方法は、1以上のプロセッサがプログラム(コンピュータプログラム)を実行することにより実現される。このプログラムは、1以上のプロセッサに情報提示方法を実行させるためのプログラムである。このようなプログラムによれば、情報提示方法と同様に、移動体100に乗っている人物H1に適切に情報を提示できる。
【0042】
2.変形例
本開示の実施形態は、上記実施形態に限定されない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下に、上記実施形態の変形例を列挙する。
【0043】
一変形例では、動作検出部42は、角度θではなく、視点の位置に基づいて、人物H1が表示部R10を視認しているかどうかを判断してもよい。例えば、動作検出部42は、視点が表示部R10上にあれば、人物H1が表示部R10を視認していると判断してよい。人物H1が表示部R10を視認しているかどうかについてはその他従来周知の技術により判断できる。
【0044】
上記実施形態では、動作検出部42は、人物H1の頭部と表示部R10との距離rが減少する状態が所定時間sth継続した際に、人物H1の頭部が表示部R10に近付いたと判断する。一変形例では、動作検出部42は、人物H1の頭部と表示部R10との距離rが所定値rth減少した際に、人物H1の頭部が表示部R10に近付いたと判断してよい。所定値rthは、本実施形態では、100[mm]である。所定値rthは、人物H1の覗き込み動作によって変化する距離を考慮して適宜設定されればよい。図8は、角度θ及び距離rの時間変化を示している。図8では、時点t21で、角度θが閾値θth以下になる。よって、動作検出部42は、人物H1が表示部R10を視認していると判断する。これによって、動作検出部42は、人物H1の頭部が表示部R10に近付いたかどうかを判断する。動作検出部42は、距離rを計算し、距離rの減少値が所定値rthに達したかどうかを判断する。動作検出部42は、距離rの減少値が所定値rthになった時点t22で、人物H1の頭部が表示部R10に近付いたと判断する。その結果、動作検出部42は、人物H1が所定動作を行ったと判断する。なお、図8の時点t21以降で、角度θが閾値θthを超えた場合には、距離rの減少値はリセットされる。
【0045】
一変形例では、提示制御部43は、所定動作の態様に応じて提示方法を変更してもよい。所定動作の態様の例としては、人物H1の頭部の基準点P1が異なる所定動作が挙げられる。より詳細には、人物H1の頭部の基準点P1が異なる所定動作の例としては、運転席に座っている人物が表示部R10を覗き込む動作、及び、助手席に座っている人物が表示部R10を覗き込む動作が挙げられる。所定動作が、運転席に座っている人物が表示部R10を覗き込む動作であれば、提示制御部43は、所定情報を、音声出力装置32又はヘッドアップディスプレイ33により提示してよい。一方、所定動作が、助手席に座っている人物が表示部R10を覗き込む動作であれば、提示制御部43は、所定情報を、画像表示装置31により提示してよい。人物H1の頭部の基準点P1が異なる所定動作は、同じ座席において高さが異なる所定動作がある。この場合、提示制御部43は、基準点P1の高さに応じて、提示方法を変えることができる。例えば、提示制御部43は、基準点P1が高い場合には、高い位置から見やすい表示をし、基準点P1が低い場合には低い位置から見やすい表示としてよい。
【0046】
一変形例では、提示制御部43は、人物H1の属性に応じて提示方法を変更してもよい。人物H1の属性としては、年齢、性別が挙げられる。一例として、人物H1の属性が年齢である場合を取り上げる。ここで、提示制御部43での提示方法では文字等の視認可能な方法で表示部R10の表示情報を提示するのであれば、年齢が所定値以上である場合に、年齢が所定値未満である場合よりも、文字等を大きくしてよい。これによって、移動体100に乗っている人物H1に適切に情報を提示できる。なお、人物H1の属性としては、年齢、性別以外の種々の情報(例えば、身長、座高、視力)を利用可能である。なお、人物H1の属性は、撮像部20から得た人物H1の画像から判定してもよいし、外部システムから取得してもよい。
【0047】
一変形例では、表示部R10は、移動体100の内部の部分であればよく、上記実施形態の例(第1表示部R11、第2表示部R12)に限定されない。表示部R10の例としては、移動体100の空調装置の制御盤や、パワーウィンドウの操作盤、運転手席、助手席、後部座席、バックミラー(ルームミラー、サイドミラー)が挙げられる。また、表示部R10は、移動体100の本体101の一部である必要はなく、移動体100の内部にある装置の一部又は全部であってもよい。例えば、表示部R10は、移動体100内にある端末装置の画面であってもよい。端末装置は、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル端末等である。この場合、情報提示システム10は、端末装置と通信して、表示部R10の所定情報を取得してよい。例えば、端末装置の画面にナビゲーション情報を表示するような場合、端末装置は、移動体100内の所定位置に配置される。よって、端末装置の画面は、表示部R10として検出可能である。
【0048】
一変形例では、情報提示システム10は、撮像部20、及び提示部30を備えていなくてよく、処理部40を有していれば実現可能である。つまり、撮像部20及び提示部30は情報提示システム10とっては任意要素であり、情報提示システム10が協働するシステムが備えていてよい。要するに、情報提示システム10は、外部システムから人物H1の画像を取得し、外部システムに、所定情報の提示のための制御情報を送ってもよい。
【0049】
一変形例では、情報提示システム10が搭載される移動体100は、自動車ではなく、例えば、二輪車、電車、航空機、建設機械、及び船舶等の乗物であってもよい。
【0050】
一変形例では、情報提示システム10は、複数のコンピュータにより構成されていてもよい。例えば、情報提示システム10の機能(特に、状態取得部41、動作検出部42、及び提示制御部43)は、複数の装置に分散されていてもよい。更に、情報提示システム10の機能の少なくとも一部が、例えば、クラウド(クラウドコンピューティング)によって実現されていてもよい。
【0051】
以上述べた情報提示システム10の実行主体は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを有する。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における情報提示システム10の実行主体としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されていてもよいが、電気通信回線を通じて提供されてもよい。また、プログラムは、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1乃至複数の電子回路で構成される。LSIの製造後にプログラムされる、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FGPA)、ASIC(application specific integrated circuit)、又はLSI内部の接合関係の再構成又はLSI内部の回路区画のセットアップができる再構成可能な論理デバイスも同じ目的で使うことができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。
【0052】
3.態様
上記実施形態及び変形例から明らかなように、本開示は、下記の態様を含む。以下では、実施形態との対応関係を明示するためだけに、符号を括弧付きで付している。
【0053】
第1の態様は、情報提示システム(10)であって、状態取得部(41)と、動作検出部(42)と、提示制御部(43)とを備える。前記状態取得部(41)は、所定情報を視覚的に提示する表示部を有する移動体に乗っている人物の頭部の状態を取得する。前記動作検出部(42)は、前記状態取得部(41)で取得された前記状態に基づいて、前記人物(H1)が前記表示部(R10,R11,R12)を覗き込む所定動作を行ったかどうかを判定する。前記提示制御部(43)は、前記人物(H1)が前記所定動作を行ったと前記動作検出部(42)が判定すると、前記所定情報を前記表示部(R10)と異なる提示方法で提示する。この態様によれば、移動体(100)に乗っている人物(H1)に適切に情報を提示できる。
【0054】
第2の態様は、第1の態様の情報提示システム(10)に基づく。第2の態様では、前記動作検出部(42)は、前記人物(H1)が前記表示部(R10,R11,R12)を視認している状態で、前記人物(H1)の頭部が前記表示部(R10)に近付いた場合に、前記人物(H1)が前記所定動作を行ったと判断する。この態様によれば、人物(H1)の所定動作の判定精度の向上が図れる。
【0055】
第3の態様は、第2の態様の情報提示システム(10)に基づく。第3の態様では、前記状態は、前記人物(H1)の視点を含む。前記動作検出部(42)は、前記人物(H1)の視点に基づいて前記人物(H1)が前記表示部(R10,R11,R12)を視認しているかどうかを判断する。この態様によれば、人物(H1)の所定動作の判定精度の向上が図れる。
【0056】
第4の態様は、第2又は第3の態様の情報提示システム(10)に基づく。第4の態様では、前記状態は、前記人物(H1)の頭部の位置を含む。前記動作検出部(42)は、前記人物(H1)の頭部の位置の時間変化に基づいて、前記人物(H1)の頭部が前記表示部(R10,R11,R12)に近付いたかどうかを判断する。この態様によれば、人物(H1)の所定動作の判定精度の向上が図れる。
【0057】
第5の態様は、第4の態様の情報提示システム(10)に基づく。第5の態様では、前記動作検出部(42)は、前記人物(H1)の頭部と前記表示部(R10,R11,R12)との距離(r)が減少する状態が所定時間(sth)継続した際に、前記人物(H1)の頭部が前記表示部(R10)に近付いたと判断する。この態様によれば、人物(H1)の所定動作の判定精度の向上が図れる。
【0058】
第6の態様は、第4の態様の情報提示システム(10)に基づく。第6の態様では、前記動作検出部(42)は、前記人物(H1)の頭部と前記表示部(R10,R11,R12)との距離(r)が所定値(rth)減少した際に、前記人物(H1)の頭部が前記表示部(R10)に近付いたと判断する。この態様によれば、人物(H1)の所定動作の判定精度の向上が図れる。
【0059】
第7の態様は、第1~第6の態様のいずれか一つの情報提示システム(10)に基づく。第7の態様では、前記表示部(R11)は、画像表示装置(31)の画面(310)を含む。この態様によれば、移動体(100)に乗っている人物(H1)に、より適切に情報を提示できる。
【0060】
第8の態様は、第1~第7の態様のいずれか一つの情報提示システム(10)に基づく。第8の態様では、前記提示方法は、前記所定情報を視覚的に提示する方法であって、前記所定情報の配置の仕方が前記表示部(R10,R11,R12)と異なる。この態様によれば、移動体(100)に乗っている人物(H1)に、より適切に情報を提示できる。
【0061】
第9の態様は、第8の態様の情報提示システム(10)に基づく。第9の態様では、前記提示制御部(43)は、前記表示部(R10,R11,R12)とは異なる場所に前記所定情報を提示する。この態様によれば、移動体(100)に乗っている人物(H1)に、より適切に情報を提示できる。
【0062】
第10の態様は、第1~第7の態様のいずれか一つの情報提示システム(10)に基づく。第10の態様では、前記提示方法は、前記所定情報を聴覚的に提示する方法である。この態様によれば、移動体(100)に乗っている人物(H1)に、より適切に情報を提示できる。
【0063】
第11の態様は、第1~第10の態様のいずれか一つの情報提示システム(10)に基づく。第11の態様では、前記提示制御部(43)は、前記所定動作の態様に応じて前記提示方法を変更する。この態様によれば、移動体(100)に乗っている人物(H1)に、より適切に情報を提示できる。
【0064】
第12の態様は、第1~第11の態様のいずれか一つの情報提示システム(10)に基づく。第12の態様では、前記提示制御部(43)は、前記人物(H1)の属性に応じて前記提示方法を変更する。この態様によれば、移動体(100)に乗っている人物(H1)に、より適切に情報を提示できる。
【0065】
第13の態様は、情報提示方法であって、所定情報を視覚的に提示する表示部(R10)を有する移動体(100)に乗っている人物(H1)の頭部の状態を取得する。前記情報提示方法は、前記状態に基づいて、前記人物(H1)が前記表示部(R10)を覗き込む所定動作を行ったかどうかを判定する。前記情報提示方法は、前記人物が前記所定動作を行ったと判定すると、前記所定情報を前記表示部(R10,R11,R12)と異なる提示方法で提示する。この態様によれば、移動体(100)に乗っている人物(H1)に適切に情報を提示できる。
【0066】
第14の態様は、プログラム(コンピュータプログラム)であって、1以上のプロセッサに、第13の態様の情報提示方法を実行させるための、プログラムである。この態様によれば、移動体(100)に乗っている人物(H1)に適切な情報を提示できる。
【0067】
第15の態様は、移動体(100)であって、第1~第12の態様のいずれか一つの情報提示システム(10)と、前記情報提示システム(10)が搭載される本体(101)と、を備える。この態様によれば、移動体(100)に乗っている人物(H1)に適切に情報を提示できる。
【符号の説明】
【0068】
10 情報提示システム
31 画像表示装置
310 画面
41 状態取得部
42 動作検出部
43 提示制御部
100 移動体
101 本体
R10,R11,R12 表示部
H1 人物
r 距離
rth 所定値
sth 所定時間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8