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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-13
(45)【発行日】2023-04-21
(54)【発明の名称】操作装置
(51)【国際特許分類】
   B60J 5/04 20060101AFI20230414BHJP
   G05G 1/06 20060101ALI20230414BHJP
   G05G 25/00 20060101ALI20230414BHJP
   B60R 11/02 20060101ALI20230414BHJP
   E05B 85/12 20140101ALI20230414BHJP
   E05B 41/00 20060101ALI20230414BHJP
【FI】
B60J5/04 H
G05G1/06
G05G25/00 Z
B60R11/02 C
E05B85/12 Z
E05B41/00 H
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2019079120
(22)【出願日】2019-04-18
(65)【公開番号】P2020175763
(43)【公開日】2020-10-29
【審査請求日】2021-11-26
(73)【特許権者】
【識別番号】000003551
【氏名又は名称】株式会社東海理化電機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110002583
【氏名又は名称】弁理士法人平田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】橋本 亮
【審査官】浅野 麻木
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-059296(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60J 5/04
G05G 1/06
G05G 25/00
B60R 11/02
E05B 85/12
E05B 41/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドアを開ける際に操作がなされるドアノブと、
前記ドアノブの表面側に配置され、操作対象の機能が割り付けられた画像を第1の表示画面に表示する表示部と、
前記表示部になされた操作を受け付ける操作受付部と、
前記操作受付部によって操作が受け付けられた前記画像に割り付けられた機能の実行を前記操作対象に指示する制御部と、
を備え
前記ドアノブは、前記ドアを開ける操作によって前記表面が下側に、裏面が上側を向くように構成され、
前記制御部は、前記ドアノブが操作された場合、前記第1の表示画面の発光によって下側を照明する、
操作装置。
【請求項2】
ドアを開ける際に操作がなされるドアノブと、
前記ドアノブの表面側に配置され、操作対象の機能が割り付けられた画像を第1の表示画面に表示する表示部と、
前記表示部になされた操作を受け付ける操作受付部と、
前記操作受付部によって操作が受け付けられた前記画像に割り付けられた機能の実行を前記操作対象に指示する制御部と、
を備え、
前記表示部は、前記ドアノブの裏面側に第2の表示画面を有し、
前記ドアノブは、前記ドアを開ける操作によって前記表面が下側に、前記裏面が上側を向くように構成され、
前記制御部は、前記ドアノブが操作された場合、前記第1の表示画面に表示していた前記画像を前記第2の表示画面に表示させる
作装置。
【請求項3】
前記ドアノブは、前記ドアが開いている場合、前記表面が下側、裏面が上側となる状態で保持される、
請求項1又は2に記載の操作装置。
【請求項4】
前記表示部は、1枚の表示画面を折り返して前記第1の表示画面及び前記第2の表示画面とするシート形状のディスプレイである、
請求項2に記載の操作装置。
【請求項5】
前記操作受付部は、前記表示部になされたタッチ操作を受け付けるタッチパネルである、
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の操作装置。
【請求項6】
前記ドアは、車両のドアであり、
前記画像は、前記車両のドアのロック、アンロック機能、及び前記車両のウインドウの開閉機能の少なくとも1つが割り付けられる、
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の操作装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術として、パワーウィンドウスイッチやドアロックスイッチなどを組込んだスイッチユニットが配置されたアームレストが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2014-80156号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなアームレストでは、操作対象が増加すると、操作対象が備える機能に応じてスイッチが増加すると共に操作対象ごとにスイッチがまとめて配置されるので、スイッチが点在して配置される。ユーザは、この点在するスイッチの中から所望のスイッチを見つけて操作しなければならないので、操作性が低下する問題がある。
【0005】
従って本発明の目的は、操作性の低下を抑制することができる操作装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、ドアを開ける際に操作がなされるドアノブと、ドアノブの表面側に配置され、操作対象の機能が割り付けられた画像を第1の表示画面に表示する表示部と、表示部になされた操作を受け付ける操作受付部と、操作受付部によって操作が受け付けられた画像に割り付けられた機能の実行を操作対象に指示する制御部と、を備えた操作装置を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、操作性の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1(a)は、実施の形態に係る操作装置が配置された車両内部の一例を示す概略図であり、図1(b)は、操作装置のブロック図の一例である。
図2図2(a)は、実施の形態に係る操作装置の操作前の一例を示す概略図であり、図2(b)は、操作後の一例を示す概略図であり、図2(c)は、操作装置の回転検出部と駆動部の一例について説明するための概略図である。
図3図3(a)は、実施の形態に係る操作装置のドアノブの構成の一例を示す概略図であり、図3(b)は、ドアノブの操作の一例を説明するための概略図である。
図4図4は、実施の形態に係る操作装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施の形態の要約)
実施の形態に係る操作装置は、ドアを開ける際に操作がなされるドアノブと、ドアノブの表面側に配置され、操作対象の機能が割り付けられた画像を第1の表示画面に表示する表示部と、表示部になされた操作を受け付ける操作受付部と、操作受付部によって操作が受け付けられた画像に割り付けられた機能の実行を操作対象に指示する制御部と、を備えて概略構成されている。
【0010】
この操作装置は、操作対象の機能を画像として集約して第1の表示画面に表示させるので、画像に代わってスイッチを配置する場合と比べて、操作対象の機能が増加しても操作性の低下を抑制することができる。
【0011】
[実施の形態]
(操作装置1の概要)
本実施の形態に係る操作装置の一例について各図を参照しながら説明する。なお以下に記載する実施の形態に係る各図において、図形間の比率は、実際の比率とは異なる場合がある。また図1(b)では、主な信号や情報の流れを矢印で示している。
【0012】
操作装置1は、図1(a)に示すように、車両8のドア80のドアトリム81に配置されている。なお図1(a)は、運転席85側のドア80に操作装置1が配置されているが、これに限定されず、助手席86側のドアや後部座席側のドアに設けられても良い。また操作装置1は、車両のドアに限定されず、蓋や扉などに配置されても良い。以下では、運転席85側のドア80に配置された操作装置1について説明する。
【0013】
この操作装置1は、図1(a)~図2(c)に示すように、ドア80を開ける際に操作がなされるドアノブ2と、ドアノブ2の表面410側に配置され、操作対象の機能が割り付けられた画像を第1の表示画面31に表示する表示部3と、表示部3になされた操作を受け付ける操作受付部4と、操作受付部4によって操作が受け付けられた画像に割り付けられた機能の実行を操作対象に指示する制御部7と、を備えて概略構成されている。
【0014】
この表示部3は、ドアノブ2の裏面420側に第2の表示画面32を有している。ドアノブ2は、図2(a)及び図2(b)に示すように、ドア80を開ける操作によって表面410が下側に、裏面420が上側を向くように構成されている。そして制御部7は、ドアノブ2が操作された場合、図2(b)に示すように、第1の表示画面31の発光によって下側を照明し、第1の表示画面31に表示していた画像を第2の表示画面32に表示させる。
【0015】
ドアノブ2は、ドア80が開いている場合、表面410が下側、裏面420が上側となる状態で保持される。なおドア80が開いているとは、ドアノブ2を引き倒す操作により、ドア80がアンロック状態となってドア80が開いた状態となることである。
【0016】
画像は、車両8のドア80のロック、アンロック機能、及び車両8のウインドウの開閉機能の少なくとも1つが割り付けられている。本実施の形態の画像は、一例として、図2(a)に示すように、ロックアイコン310、右前ウインドウアイコン311、左前ウインドウアイコン312、右後ウインドウアイコン313及び左後ウインドウアイコン314であるがこれに限定されない。
【0017】
操作対象は、ドアのロック、アンロック機能を実行する装置、及びウインドウの開閉機能を実行する装置である。以下では、これらの装置を操作対象装置9と記載する。なお操作対象装置9は、車両8のミラーを畳む機能、ミラーの角度を調整する機能などを実行する装置、電子ミラーの表示を調整する機能などを実行する装置、及び運転席85及び助手席86の位置や角度を調整する機能などを実行する装置などであっても良い。
【0018】
さらに操作装置1は、図1(b)及び図2(c)に示すように、ドアノブ2の回転を検出する回転検出部5と、ドアノブ2の回転後の位置をロックする駆動部6と、を備えている。
【0019】
(ドアノブ2の構成)
ドアノブ2は、図2(a)に示すように、ドアトリム81の凹部810に設けられている。ユーザは、ドアノブ2の上部にできた隙間811に手を挿入してドアノブ2を引いて倒すことにより、ドア80のロックを解除することができる。
【0020】
図3(a)に示すように、主に表示部3と操作受付部4を一体にすることによりドアノブ2が構成されている。ドアノブ2は、図3(b)に示すように、回転軸20を軸に矢印A方向と矢印B方向に、90°回転するように構成されている。そしてドアノブ2は、90°回転した位置で保持される。90°回転した位置は、図3(b)に点線で示す位置である。
【0021】
(表示部3の構成)
表示部3は、図3(a)に示すように、1枚の表示画面を折り返して第1の表示画面31及び第2の表示画面32とするシート形状のディスプレイである。この表示部3は、例えば、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイである。つまり第1の表示画面31及び第2の表示画面32は、一つの表示画面を折り曲げたものである。
【0022】
表示部3は、図1(b)に示すように、制御部7から出力される表示制御信号Sに基づいて第1の表示画面31及び第2の表示画面32に画像を表示するように構成されている。これらの画像は、例えば、操作対象装置9から出力される画像の情報に基づいて表示されても良いし、予め画像の情報が操作装置1に記憶されていても良い。
【0023】
第1の表示画面31には、図2(a)に示すように、ロックアイコン310~左後ウインドウアイコン314が表示される。ロックアイコン310は、ドア80のロックとアンロックの機能が割り付けられている。図2(a)に示すロックアイコン310は、ロック状態にあることを示している。このロックアイコン310は、例えば、ドアをロック、アンロックするスイッチに対応した画像となっている。
【0024】
右前ウインドウアイコン311は、車両8の右前のウインドウ82の開閉を指示する機能が割り付けられている。図2(a)に示す右前ウインドウアイコン311の斜線は、ウインドウ82が開いている状態を示している。
【0025】
左前ウインドウアイコン312は、車両8の左前のウインドウの開閉を指示する機能が割り付けられている。右後ウインドウアイコン313は、車両8の右後のウインドウ83の開閉を指示する機能が割り付けられている。左後ウインドウアイコン314は、車両8の左後のウインドウの開閉を指示する機能が割り付けられている。右前ウインドウアイコン311~左後ウインドウアイコン314は、ウインドウレギュレータスイッチに対応した画像となっている。
【0026】
第2の表示画面32は、図2(a)の状態、つまりドアノブ2が操作される前は何も表示しないように構成されている。そして第2の表示画面32は、図2(b)に示すように、ドアノブ2が操作されて第2の表示画面32が上面、第1の表示画面31が下面となった場合に第1の表示画面31に表示された画像を表示するように構成されている。
【0027】
第2の表示画面32は、ドアノブ2の操作により、ロックアイコン310に対応したアンロックアイコン320、右前ウインドウアイコン311に対応した右前ウインドウアイコン321、左前ウインドウアイコン312に対応した左前ウインドウアイコン322、右後ウインドウアイコン313に対応した右後ウインドウアイコン323、及び左後ウインドウアイコン314に対応した左後ウインドウアイコン324を表示する。
【0028】
第2の表示画面32は、これらのアイコンを表示するので、ユーザが車両8から降りても車外から操作可能となっている。
【0029】
アンロックアイコン320は、ドアノブ2が操作されているので、ドア80がアンロック状態にあることを示す画像となっている。
【0030】
第1の表示画面31は、図2(b)に示すように、ドアノブ2が操作されて90°回転すると、カーテシーランプ315として照明光316を下方向に出力するように構成されている。制御部7は、例えば、第1の表示画面31の輝度を最大にすることによって第1の表示画面31をカーテシーランプ315として機能させる。
【0031】
ここで変形例として表示部3は、カーテシーランプ用に照明用の有機ELディスプレイを備えて構成されても良い。また他の変形例として表示部3は、カーテシーランプ用に複数のLED(Light Emitting Diode)素子を備えて構成されても良い。
【0032】
なお操作装置1は、表示画面を切り替えて他の機能が割り付けられた画像を表示するように構成されても良い。つまり表示画面が複数の階層を持っていても良い。例えば、第1の表示画面31が上述のアイコンを表示している場合、ユーザの操作によって他の機能が割り付けられたアイコンを表示しても良い。
【0033】
(操作受付部4の構成)
操作受付部4は、表示部3になされたタッチ操作を受け付けるタッチパネルである。操作受付部4は、第1の表示画面31に対するタッチ操作を受け付ける第1のタッチパネル41と、第2の表示画面32に対するタッチ操作を受け付ける第2のタッチパネル42と、を備えている。なお変形例として操作受付部4は、画像の表示に対応して配置された少なくとも1つのマイクロスイッチを備えて構成されても良い。この場合、マイクロスイッチは、表示を阻害しないように、第1の表示画面31と第2の表示画面32の間に配置されることが好ましい。
【0034】
第1のタッチパネル41及び第2のタッチパネル42は、例えば、操作面に対するタッチ位置を検出する静電容量方式のタッチパネルである。このタッチパネルは、ポリカーボネートなどの透明樹脂からなるパネルと、交差して配置される複数の電極と、を備えて概略構成されている。タッチパネルは、表示部3の表示を透過させるので、電極が透明電極として構成されている。
【0035】
第1のタッチパネル41は、タッチ操作を受け付ける場合、つまりカーテシーランプ315として機能していない場合、制御部7の制御により、周期的に検出情報Sを出力する。また第2のタッチパネル42は、タッチ操作を受け付ける場合、つまり第1の表示画面31がカーテシーランプ315として機能している場合、制御部7の制御により、周期的に検出情報Sを出力する。この検出情報S及び検出情報Sは、交差する電極の全交点における静電容量の情報である。
【0036】
第1のタッチパネル41の操作面は、ドアノブ2の表面410である。第2のタッチパネル42の操作面は、ドアノブ2の裏面420である。
【0037】
なお操作装置1は、ユーザが表示された画像の近傍に触れた場合、当該画像を拡大して表示するように構成されても良い。また操作装置1は、操作のフィードバックとして振動による触覚を呈示するように構成されても良い。
【0038】
(回転検出部5の構成)
回転検出部5は、ドアノブ2の回転を検出するように概略構成されている。この回転検出部5は、ドアノブ2に設けられた回転軸20と接続され、回転軸20の回転を介してドアノブ2の回転を検出する。回転検出部5は、例えば、回転軸20の基準位置と回転位置を検出するセンサやロータリーエンコーダなどを用いて構成されている。
【0039】
回転検出部5は、ドアノブ2の基準位置及び回転位置を検出して回転位置情報Sを制御部7に出力する。ドアノブ2の基準位置は、図3(b)に示すように、ドア80を開ける操作がなされる前の回転位置(=0°)である。ドアノブ2の回転位置は、図3(b)に示すように、ドア80を開ける操作がなされた後の回転位置(=90°)である。
【0040】
(駆動部6の構成)
駆動部6は、ドアノブ2の回転位置を保持すると共にドア80が閉められた際に基準位置までドアノブ2を回転させるように概略構成されている。この駆動部6は、例えば、モータなどを用いて構成されている。
【0041】
なお変形例として駆動部6は、例えば、ドアノブ2を回転位置から基準位置に駆動する弾性体を有し、ドアノブ2を回転位置にロックする突起がドアのストライカと連動して外れた際に、この弾性体の弾性力で基準位置にドアノブ2が戻る構成であっても良い。
【0042】
制御部7は、回転検出部5から取得した回転位置情報Sに基づいてドアノブ2が回転位置にある場合、回転位置を保持するための駆動信号Sを生成して駆動部6に出力する。駆動部6は、この駆動信号Sに基づいてドアノブ2の回転位置(=90°)を保持する。
【0043】
また制御部7は、車両8から入力したトリガ信号Sに基づいてドアノブ2を回転位置(=90°)から基準位置(=0°)に戻すための駆動信号Sを生成して駆動部6に出力する。駆動部6は、この駆動信号Sに基づいてドアノブ2を回転位置から基準位置まで駆動する。このトリガ信号Sは、ドア80が閉められたことにより生成される信号である。
【0044】
(制御部7の構成)
制御部7は、例えば、記憶されたプログラムに従って、取得したデータに演算、加工などを行うCPU(Central Processing Unit)、半導体メモリであるRAM(Random Access Memory)70及びROM(Read Only Memory)などから構成されるマイクロコンピュータである。このROMには、例えば、制御部7が動作するためのプログラムが格納されている。RAM70は、例えば、一時的に演算結果などを格納する記憶領域として用いられると共に静電容量しきい値71が記憶されている。また制御部7は、その内部にクロック信号を生成する手段を有し、このクロック信号に基づいて動作を行う。
【0045】
静電容量しきい値71は、操作受付部4から出力される検出情報S及び検出情報Sの静電容量と比較されるしきい値である。制御部7は、例えば、静電容量しきい値71以上である静電容量から加重平均などの方法によりタッチ操作がなされた操作面上の座標を算出し、この座標から操作がなされた画像を判定する。そして制御部7は、操作がなされた画像の情報である操作情報Sを操作対象装置9に出力する。
【0046】
また制御部7は、回転検出部5が検出したドアノブ2の操作に基づいて操作情報Sを出力する。制御部7は、ドアノブ2が回転位置(=90°)に操作された場合、ドア80のアンロックを指示する操作情報Sを操作対象装置9に出力する。この際の操作対象装置9は、例えば、車両8を制御する車両制御装置であり、操作情報Sに基づいてドア80のロック、アンロックを実施するロック機構に指示を行う。
【0047】
以下に本実施の形態の操作装置1の動作の一例について図4のフローチャートに従って説明する。
【0048】
(動作)
操作装置1の制御部7は、ステップ1の「Yes」が成り立つ、つまり回転検出部5の回転位置情報Sに基づいてドアノブ2が操作されたと判定すると(Step1:Yes)、第2の表示画面32に第1の表示画面31の画像を表示させると共に第1の表示画面31側をカーテシーランプ315に切り替えて機能させる(Step2)。次に制御部7は、ドア80をアンロックさせる操作情報Sを出力する(Step3)。なおステップ2とステップ3は、順序が入れ替わっても良い。
【0049】
次に制御部7は、ステップ4の「Yes」が成り立つ、つまりトリガ信号Sの入力により、ドア80が閉められたと判定した場合(Step4:Yes)、駆動部6によってドアノブ2を回転位置から基準位置に駆動する(Step5)。
【0050】
そして制御部7は、第2の表示画面32の画像を第1の表示画面31に表示させ(Step6)、動作を終了する。
【0051】
(実施の形態の効果)
本実施の形態に係る操作装置1は、操作性の低下を抑制することができる。具体的には、操作装置1は、操作対象装置9の複数の機能を画像として集約して第1の表示画面31に表示させることができるので、複数の機能を割り付けたスイッチを配置する場合と比べて、機能が増加しても分かり易さや使い易さがあり、操作性の低下を抑制することができる。
【0052】
操作装置1は、ドアを開ける操作をドアノブ2に対して行うと、第1の表示画面31がカーテシーランプ315として機能するので、カーテシーランプをドアの下に配置する場合と比べて、組み付け工程が少なくなる。
【0053】
操作装置1は、複数の機能を集約して表示すると共にカーテシーランプ315としての機能を有するので、カーテシーランプと複数のスイッチが配置される場合と比べて、部品点数が少なくなり、製造コストが削減される。
【0054】
操作装置1は、第2の表示画面32を有すると共に第2の表示画面32に表示された画像に対する操作を受け付け、さらに操作後にドアノブ2の回転位置を保持するので、この構成を採用しない場合と比べて、ドアノブ2が操作されてもウインドウの開閉などを指示することができる。
【0055】
操作装置1は、一枚のシート状のディスプレイを折り曲げることで第1の表示画面31及び第2の表示画面32とするので、二枚のディスプレイを設ける場合と比べて、制御や構成が簡単になり、また製造コストを低減することができる。
【0056】
以上、本発明のいくつかの実施の形態及び変形例を説明したが、これらの実施の形態及び変形例は、一例に過ぎず、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。これら新規な実施の形態及び変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。また、これら実施の形態及び変形例の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない。さらに、これら実施の形態及び変形例は、発明の範囲及び要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0057】
1…操作装置、2…ドアノブ、3…表示部、4…操作受付部、5…回転検出部、6…駆動部、7…制御部、8…車両、9…操作対象装置、20…回転軸、31…第1の表示画面、32…第2の表示画面、41…第1のタッチパネル、42…第2のタッチパネル、70…RAM、71…静電容量しきい値、80…ドア、81…ドアトリム、82…ウインドウ、83…ウインドウ、85…運転席、86…助手席、310…ロックアイコン、311…右前ウインドウアイコン、312…左前ウインドウアイコン、313…右後ウインドウアイコン、314…左後ウインドウアイコン、315…カーテシーランプ、316…照明光、320…アンロックアイコン、321…右前ウインドウアイコン、322…左前ウインドウアイコン、323…右後ウインドウアイコン、324…左後ウインドウアイコン、410…表面、420…裏面、810…凹部、811…隙間
図1
図2
図3
図4