(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-13
(45)【発行日】2023-04-21
(54)【発明の名称】人材需要予測方法、人材需要予測装置、電子デバイス、コンピュータ可読記憶媒体及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/1053 20230101AFI20230414BHJP
【FI】
G06Q10/1053
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021061617
(22)【出願日】2021-03-31
【審査請求日】2021-07-16
(31)【優先権主張番号】202010383717.4
(32)【優先日】2020-05-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】512015127
【氏名又は名称】バイドゥ オンライン ネットワーク テクノロジー(ペキン) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】張▲チィ▼
(72)【発明者】
【氏名】祝恒書
(72)【発明者】
【氏名】王鵬
(72)【発明者】
【氏名】孫瑩
【審査官】新里 太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-168052(JP,A)
【文献】特開2016-136380(JP,A)
【文献】CHEN,Zhu et al.,,Recruitment Market Trend Analysis with Sequential Latent Variable Models,KDD ’16, August 13-17, 2016, San Francisco, CA, USA,DOI,2016年08月16日,<URL>https://www.kdd.org/kdd2016/papers/files/adf0654-zhuA.pdf,[令和4年9月7日検索]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
人材需要予測装置により実行される人材需要予測方法であって、
履歴求人需要情報
を分析して、目標人材需要時系列及び補助人材需要時系列を
得るステップ
であって、前記履歴求人需要情報は、インターネット上に公開されている各会社の求人データを収集し、脱感作処理したデータを含み、前記目標人材需要時系列は、所定の時間区間において単位期間に必要な目標人材数からなる系列であり、前記補助人材需要時系列は、所定の時間区間において単位期間に必要な補助人材数からなる系列である、ステップと、
前記目標人材需要時系列と前記補助人材需要時系列を統合して順方向需要時系列を得るステップと、
前記順方向需要時系列に基づいて、
将来の所定の時間区間における目標会社の目標人材の新需要情報を
予測するステップとを含む、ことを特徴とする人材需要予測方法。
【請求項2】
前記目標人材需要時系列と前記補助人材需要時系列を統合するステップは、
前記履歴求人需要情報及び会社属性情報に基づいて、前記目標人材需要時系列に関連付ける目標固有相関特徴、及び前記補助人材需要時系列に関連付ける補助固有相関特徴を決定するステップ
であって、前記目標固有相関特徴は、目標人材に対応する目標会社と目標役職との関連を表し、前記補助固有相関特徴は、目標会社と全役職との関連、又は、全会社と目標役職との関連を表す、ステップと、
アテンション機構に基づき、前記目標固有相関特徴及び前記補助固有相関特徴に基づいて、前記目標人材需要時系列と前記補助人材需要時系列を統合するステップとを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の
人材需要予測方法。
【請求項3】
アテンション機構に基づき、前記目標固有相関特徴及び前記補助固有相関特徴に基づいて、前記目標人材需要時系列と前記補助人材需要時系列を統合するステップは、
前記目標固有相関特徴及び前記補助固有相関特徴に基づいて、前記目標人材需要時系列及び前記補助人材需要時系列のアテンション重みをそれぞれ決定するステップと、
前記目標人材需要時系列及び前記補助人材需要時系列のアテンション重みに基づいて、前記目標人材需要時系列と前記補助人材需要時系列を統合するステップとを含む、ことを特徴とする請求項2に記載の
人材需要予測方法。
【請求項4】
前記履歴求人需要情報及び会社属性情報に基づいて、前記目標人材需要時系列に関連付ける目標固有相関特徴、及び前記補助人材需要時系列に関連付ける補助固有相関特徴を決定するステップは、
前記履歴求人需要情報に基づいて、
各会社と各役職との間の求人マトリックスを作成し、マトリクス分解を実行して、前記求人マトリックスから目標会社固有特徴、目標役職固有特徴、補助会社固有特徴、及び補助役職固有特徴を
得るステップと、
前記会社属性情報に基づいて、目標会社属性特徴及び補助会社属性特徴を決定するステップと、
前記目標会社固有特徴、前記目標役職固有特徴及び前記目標会社属性特徴に基づいて、前記目標人材需要時系列に関連付ける目標固有相関特徴を決定するステップと、
前記目標会社固有特徴、前記目標役職固有特徴、前記目標会社属性特徴、前記補助会社固有特徴、前記補助役職固有特徴、及び前記補助会社属性特徴に基づいて、前記補助人材需要時系列に関連付ける補助固有相関特徴を決定するステップとを含む、ことを特徴とする請求項2に記載の
人材需要予測方法。
【請求項5】
前記目標会社固有特徴、前記目標役職固有特徴、前記目標会社属性特徴、前記補助会社固有特徴、前記補助役職固有特徴、及び前記補助会社属性特徴に基づいて、前記補助人材需要時系列に関連付ける補助固有相関特徴を決定するステップは、
前記目標会社固有特徴、前記補助役職固有特徴、及び前記目標会社属性特徴に基づいて、前記補助人材需要時系列に関連付ける第1の補助固有相関特徴を決定するステップと、
前記補助会社固有特徴、前記目標役職固有特徴、及び前記補助会社属性特徴に基づいて、前記補助人材需要時系列に関連付ける第2の補助固有相関特徴を決定するステップとを含む、ことを特徴とする請求項4に記載の
人材需要予測方法。
【請求項6】
前記順方向需要時系列に基づいて、前記目標人材の新需要情報を決定するステップは、
前記順方向需要時系列に対して時間逆順処理を行い、逆方向需要時系列を得るステップと、
前記順方向需要時系列を順方向トランスフォーマーの入力として順方向セマンティックベクトルを得て、前記逆方向需要時系列を逆方向トランスフォーマーの入力として逆方向セマンティックベクトルを得るステップと、
前記順方向セマンティックベクトル及び前記逆方向セマンティックベクトルに基づいて、目標人材の新需要情報を決定するステップとを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の
人材需要予測方法。
【請求項7】
前記順方向トランスフォーマー及び前記逆方向トランスフォーマーは、パラメータ共有訓練によって得られる、ことを特徴とする請求項6に記載の
人材需要予測方法。
【請求項8】
前記順方向セマンティックベクトル及び前記逆方向セマンティックベクトルに基づいて、前記目標人材の新需要情報を決定するステップは、
前記順方向セマンティックベクトルと前記逆方向セマンティックベクトルを集約して全方向セマンティックベクトルを得るステップと、
アテンション機構に基づき、前記全方向セマンティックベクトルに基づいて、前記順方向セマンティックベクトルと前記逆方向セマンティックベクトルを統合し、統合結果に基づいて目標人材の新需要情報を決定するステップとを含む、ことを特徴とする請求項6に記載の
人材需要予測方法。
【請求項9】
アテンション機構に基づき、前記全方向セマンティックベクトルに基づいて、前記順方向セマンティックベクトルと前記逆方向セマンティックベクトルを統合するステップは、
前記全方向セマンティックベクトルに基づいて、前記順方向セマンティックベクトル及び前記逆方向セマンティックベクトルのアテンション重みをそれぞれ決定するステップと、
前記順方向セマンティックベクトル及び前記逆方向セマンティックベクトルのアテンション重みに基づいて、前記順方向セマンティックベクトルと前記逆方向セマンティックベクトルを統合するステップとを含む、ことを特徴とする請求項8に記載の
人材需要予測方法。
【請求項10】
履歴求人需要情報
を分析して、目標人材需要時系列及び補助人材需要時系列を
得るための時系列決定モジュール
であって、前記履歴求人需要情報は、インターネット上に公開されている各会社の求人データを収集し、脱感作処理したデータを含み、前記目標人材需要時系列は、所定の時間区間において単位期間に必要な目標人材数からなる系列であり、前記補助人材需要時系列は、所定の時間区間において単位期間に必要な補助人材数からなる系列である、モジュールと、
前記目標人材需要時系列と前記補助人材需要時系列を統合して順方向需要時系列を得るための順方向時系列決定モジュールと、
前記順方向需要時系列に基づいて、
将来の所定の時間区間における目標会社の目標人材の新需要情報を
予測するための情報決定モジュールとを含む、ことを特徴とする人材需要予測装置。
【請求項11】
順方向時系列決定モジュールは、
前記履歴求人需要情報及び会社属性情報に基づいて、前記目標人材需要時系列に関連付ける目標固有相関特徴、及び前記補助人材需要時系列に関連付ける補助固有相関特徴を決定するための固有相関特徴決定ユニット
であって、前記目標固有相関特徴は、目標人材に対応する目標会社と目標役職との関連を表し、前記補助固有相関特徴は、目標会社と全役職との関連、又は、全会社と目標役職との関連を表す、ユニットと、
アテンション機構に基づき、前記目標固有相関特徴及び前記補助固有相関特徴に基づいて、前記目標人材需要時系列と前記補助人材需要時系列を統合するための時系列統合ユニットとを含む、ことを特徴とする請求項10に記載の
人材需要予測装置。
【請求項12】
時系列統合ユニットは、
前記目標固有相関特徴及び前記補助固有相関特徴に基づいて、前記目標人材需要時系列及び前記補助人材需要時系列のアテンション重みをそれぞれ決定するための系列重み決定サブユニットと、
前記目標人材需要時系列及び前記補助人材需要時系列のアテンション重みに基づいて、前記目標人材需要時系列と前記補助人材需要時系列を統合するための系列統合サブユニットとを含む、ことを特徴とする請求項11に記載の
人材需要予測装置。
【請求項13】
固有相関特徴決定ユニットは、
前記履歴求人需要情報に基づいて、
各会社と各役職との間の求人マトリックスを作成し、マトリクス分解を実行して、前記求人マトリックスから目標会社固有特徴、目標役職固有特徴、補助会社固有特徴、及び補助役職固有特徴を
得るための固有特徴決定サブユニットと、
前記会社属性情報に基づいて、目標会社属性特徴及び補助会社属性特徴を決定するための属性特徴決定サブユニットと、
前記目標会社固有特徴、前記目標役職固有特徴、及び前記目標会社属性特徴に基づいて、前記目標人材需要時系列に関連付ける目標固有相関特徴を決定するための目標特徴決定サブユニットと、
前記目標会社固有特徴、前記目標役職固有特徴、前記目標会社属性特徴、前記補助会社固有特徴、前記補助役職固有特徴及び前記補助会社属性特徴に基づいて、前記補助人材需要時系列に関連付ける補助固有相関特徴を決定するための補助特徴決定サブユニットとを含む、ことを特徴とする請求項11に記載の
人材需要予測装置。
【請求項14】
補助特徴決定サブユニットは、具体的には、
前記目標会社固有特徴、前記補助役職固有特徴、及び前記目標会社属性特徴に基づいて、前記補助人材需要時系列に関連付ける第1の補助固有相関特徴を決定し、
前記補助会社固有特徴、前記目標役職固有特徴、及び前記補助会社属性特徴に基づいて、前記補助人材需要時系列に関連付ける第2の補助固有相関特徴を決定することに用いられる、ことを特徴とする請求項13に記載の
人材需要予測装置。
【請求項15】
情報決定モジュールは、
前記順方向需要時系列に対して時間逆順処理を行い、逆方向需要時系列を得るための逆方向時系列決定ユニットと、
前記順方向需要時系列を順方向トランスフォーマーの入力として順方向セマンティックベクトルを得て、前記逆方向需要時系列を逆方向トランスフォーマーの入力として逆方向セマンティックベクトルを得るためのセマンティックベクトル決定ユニットと、
前記順方向セマンティックベクトル及び前記逆方向セマンティックベクトルに基づいて、目標人材の新需要情報を決定するための新需要情報決定ユニットとを含む、ことを特徴とする請求項10に記載の
人材需要予測装置。
【請求項16】
前記順方向トランスフォーマー及び前記逆方向トランスフォーマーは、パラメータ共有訓練によって得られる、ことを特徴とする請求項15に記載の
人材需要予測装置。
【請求項17】
新需要情報決定ユニットは、
前記順方向セマンティックベクトルと前記逆方向セマンティックベクトルを集約して全方向セマンティックベクトルを得るためのセマンティックベクトル集約サブユニットと、
アテンション機構に基づき、前記全方向セマンティックベクトルに基づいて、前記順方向セマンティックベクトルと前記逆方向セマンティックベクトルを統合し、統合結果に基づいて目標人材の新需要情報を決定するためのセマンティックベクトル統合サブユニットとを含む、ことを特徴とする請求項15に記載の
人材需要予測装置。
【請求項18】
セマンティックベクトル統合サブユニットは、具体的には、
前記全方向セマンティックベクトルに基づいて、前記順方向セマンティックベクトル及び前記逆方向セマンティックベクトルのアテンション重みをそれぞれ決定し、
前記順方向セマンティックベクトル及び前記逆方向セマンティックベクトルのアテンション重みに基づいて、前記順方向セマンティックベクトルと前記逆方向セマンティックベクトルを統合することに用いられる、ことを特徴とする請求項17に記載の
人材需要予測装置。
【請求項19】
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサと通信可能に接続されたメモリとを含み、
前記メモリは、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されて、請求項1~9のいずれか1項に記載の
人材需要予測方法を前記少なくとも1つのプロセッサに実行させる、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を記憶している、ことを特徴とする電子デバイス。
【請求項20】
コンピュータ命令が記憶された非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、
前記コンピュータ命令は、請求項1~9のいずれか1項に記載の
人材需要予測方法を
コンピュータに実行させる、ことを特徴とする非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項21】
コンピュータプログラムであって、
前記コンピュータプログラムは、プロセッサにより実行されると、請求項1~9のいずれか1項に記載の
人材需要予測方法を実現する、ことを特徴とするコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願の実施例は、データ処理の技術分野に関し、特に人工知能の技術分野に関し、具体的には、人材需要予測方法、人材需要予測装置、電子デバイス、コンピュータ可読記憶媒体及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
人材需要予測技術は、履歴需要データに基づいて、会社の将来の人材求人需要を予測する技術である。人材需要予測は企業、個人、政府にとって重要な意義がある。人材需要予測の精度及び効率を如何に向上させるかは業界の難点となっている。
【0003】
関連技術は、仕事の技能の点から予測するため、技能に対する市場の需要の傾向を反映するのみで、会社を主体とした人材需要が軽視され、的確性が不十分であり、精度が低い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
人材需要予測方法、人材需要予測装置、電子デバイス、コンピュータ可読記憶媒体及びコンピュータプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様によれば、人材需要予測装置により実行される人材需要予測方法であって、履歴求人需要情報を分析して、目標人材需要時系列及び補助人材需要時系列を得るステップであって、前記履歴求人需要情報は、インターネット上に公開されている各会社の求人データを収集し、脱感作処理したデータを含み、前記目標人材需要時系列は、所定の時間区間において単位期間に必要な目標人材数からなる系列であり、前記補助人材需要時系列は、所定の時間区間において単位期間に必要な補助人材数からなる系列である、ステップと、前記目標人材需要時系列と前記補助人材需要時系列を統合して順方向需要時系列を得るステップと、前記順方向需要時系列に基づいて、将来の所定の時間区間における目標会社の目標人材の新需要情報を予測するステップとを含む人材需要予測方法を提供する。
【0006】
第2の態様によれば、本出願の実施例は、履歴求人需要情報を分析して、目標人材需要時系列及び補助人材需要時系列を得るための時系列決定モジュールであって、前記履歴求人需要情報は、インターネット上に公開されている各会社の求人データを収集し、脱感作処理したデータを含み、前記目標人材需要時系列は、所定の時間区間において単位期間に必要な目標人材数からなる系列であり、前記補助人材需要時系列は、所定の時間区間において単位期間に必要な補助人材数からなる系列である、モジュールと、前記目標人材需要時系列と前記補助人材需要時系列を統合して順方向需要時系列を得るための順方向時系列決定モジュールと、前記順方向需要時系列に基づいて、将来の所定の時間区間における目標会社の目標人材の新需要情報を予測するための情報決定モジュールとを含む人材需要予測装置を開示する。
【0007】
第3の態様によれば、本出願の実施例は、少なくとも1つのプロセッサ、及び前記少なくとも1つのプロセッサと通信可能に接続されたメモリを含み、前記メモリは、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されて、本出願のいずれの実施例に記載の方法を前記少なくとも1つのプロセッサに実行させる、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を記憶している電子デバイスを開示する。
【0008】
第4の態様によれば、本出願の実施例は、コンピュータ命令が記憶された非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ命令は、本出願のいずれの実施例に記載の方法をコンピュータに実行させる非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を開示する。
【0009】
第5の態様によれば、本出願の実施例は、コンピュータプログラムであって、前記コンピュータプログラムは、プロセッサにより実行されると、本出願のいずれの実施例に記載の方法を実行させるコンピュータプログラムを開示する。
【0010】
本出願の技術によれば、会社の人材需要予測の的確性を向上させ、人材需要予測の精度を向上させる。
【0011】
なお、本部分で説明される内容は、本出願開示の実施例のキーポイント又は重要な特徴を識別することを意図しておらず、本出願開示の範囲を制限することを意図していない。本出願開示の他の特徴は、以下の明細書によって容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図面は、本技術案を理解しやすくするためであり、本出願を制限するものではない。
【
図1】本出願の実施例に係る人材需要予測方法の模式的フローチャートである。
【
図2】本出願の実施例に係る人材需要予測方法の模式的フローチャートである。
【
図3】本出願の実施例に係る人材需要予測方法の模式的フローチャートである。
【
図4A】本出願の実施例に係る人材需要予測方法におけるアテンション機構に基づく人材需要予測のフローチャートである。
【
図4B】本出願の実施例に係る人材需要予測方法におけるアテンション機構に基づくニューラルネットワークモデルの構造図である。
【
図5】本出願の実施例に係る人材需要予測装置の構造模式図である。
【
図6】本出願の実施例に係る人材需要予測方法を実現するための電子デバイスのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下では、図面を参照しながら本出願の例示的な実施例を説明するが、この説明には、理解を容易にするために本出願の実施例のさまざまな詳細が含まれるが、これらは単に例示的なものであると考えるべきである。したがって、当業者が理解できるように、本出願の範囲及び精神を逸脱することなく、ここで記載される実施例にさまざまな変更及び修正を加えることができる。同様に、以下の説明では、周知の機能及び構造については、明確化及び簡明化のために説明を省略する。
【0014】
図1は、本出願の実施例に係る人材需要予測方法の模式的フローチャートであり、本実施例は、公開された会社の履歴求人需要情報に基づいて、会社の将来の人材需要を的確に予測する場合に適用できる。この方法は、人材需要予測装置によって実行することができ、この装置は、ソフトウェア及び/又はハードウェアで実現でき、電子デバイスに集積することができ、たとえば、デバイスはバックグランドサーバなど通信及び計算能力を有する電子デバイスであってもよい。
図1に示すように、本実施例に係る人材需要予測方法は、ステップS110~ステップS130を含むことができる。
【0015】
S110、履歴求人需要情報に基づいて、目標人材需要時系列及び補助人材需要時系列を決定する。
【0016】
履歴求人需要情報とは、各会社がさまざまなルートを通じて公開している履歴求人データを指す。たとえば、インターネット上の各求人ソフトから会社の求人データを収集して記憶し、ここで、クラスタを用いて大規模なデータの管理を行うことができる。収集された求人データを脱感作処理し、求人データ中の個人情報を除去し、会社及び役職に関連する求人需要データのみを保持して履歴求人需要情報を作成し、さらに履歴求人需要情報を分析する。
【0017】
目標人材とは、求人を予測する必要がある対象を指す。たとえば、目標人材とは、目標役職に対する予測対象の目標会社の需要を指す。目標役職は、1つの目標役職又は少なくとも2つの目標役職であってもよく、すなわち、目標役職の数に制限はなく、目標会社対全役職であってもよく、目標人材は、目標役職に対する目標会社の需要を指すこともでき、同様に、目標会社は、1つの目標会社又は少なくとも2つの目標会社であってもよく、目標会社の数に制限はなく、目標役職対全会社であってもよい。目標人材の具体的な設定は、実際の予測に基づいて決定することができ、ここでは限定しない。
【0018】
補助人材は、目標人材の決定に参照を提供する他の方面の需要対象であり、補助人材の設定は、目標人材の具体的な設定を参照とすることができる。たとえば、目標人材が目標会社対目標役職の場合、補助人材には、目標人材対他役職、他社対目標役職などが含まれ、すなわち、補助人材の中から目標人材の関連情報を決定することができ、そして、履歴求人需要情報の不完全性により、目標人材情報には、情報の欠落、不安定性、周期性が目立たない現象が存在する可能性があり、補助人材を導入して目標人材を補完することにより、人材需要情報を多方面、異なるレベルから決定することができ、それによって、人材需要情報の完全性、安定性、及び周期性を向上させることができる。同様に、目標人材が目標役職対目標会社の場合、補助人材には、目標役職対他社や他役職対目標会社などが含まれる。
【0019】
人材需要時系列とは、履歴求人需要情報に基づいて、さまざまな期間の人材需要の数を反映するものことを指し、たとえば、会社Aが2014年から2020年まで各月に役職1について発表した人材需要の数である。一方、目標人材需要時系列とは、特定の時間区間において単位期間に必要な目標人材数からなる系列を指し、補助人材需要時系列とは、特定の時間区間において単位期間に必要な補助人材数からなる系列を指す。
【0020】
具体的には、予測対象の目標人材に基づいて補助人材を決定し、履歴求人需要情報における目標人材と補助人材の求人データに基づいて、異なる期間における具体的な人材求人数を決定し、目標人材需要時系列及び補助人材需要時系列を形成する。例示的には、目標人材が目標会社対目標役職であると決定された場合、対応する補助人材は、目標会社対全役職、目標役職対全会社、及び全会社対全役職を含み、補助人材のうち目標会社対全役職は、その会社の全体的な求人状況を反映することができ、目標役職対全会社は、人材市場全体でその役職に対する求人状况を反映することができ、全会社対全役職は、人材市場全体の求人状況を反映することができ、目標人材の関連情報は補助人材から間接的に取得され得る。履歴求人需要情報に基づいて、目標役職についての目標会社の求人数の経時変化情報、全役職についての目標会社の求人需要時系列、人材市場全体で目標役職についての求人需要時系列や人材市場全体での求人需要時系列などをそれぞれ取得し、多元的な人材需要時系列を構築することができる。
【0021】
目標人材需要時系列及び補助人材需要時系列は役職レベルから会社レベル、そして市場全体レベルまで、人材求人の経時変化情報をさまざまなレベルから反映し、異なるレベルの人材需要時系列により細粒度需要時系列の欠点を補うことができ、人材需要時系列からの新需要情報の決定精度を向上させることができる。
【0022】
S120、目標人材需要時系列と補助人材需要時系列を統合して、順方向需要時系列を得る。
【0023】
統合操作とは、系列情報の正確性及び信頼性を向上させ、関係のない情報の混入を避けるために、複数の系列を系列の特徴に基づいてスプライシングすることを指す。
【0024】
具体的には、決定された目標人材需要時系列及び補助人材需要時系列については、時系列内の同じ時間と同じ役職に基づいてスプライシングを行い、順方向需要時系列を得て、すなわち、少なくとも2つの時系列を統合して1つの完全な時系列とする。例示的には、人材需要時系列における傾向性及び周期性の重要度に応じて、各時系列の重み値を決定し、重み値に基づいて全ての時系列をスプライシングすることにより、統合後の順方向需要時系列の精度を向上させることができる。
【0025】
S130、順方向需要時系列に基づいて、目標人材の新需要情報を決定する。
【0026】
新需要情報とは、目標人材の将来の求人需要、たとえば、目標役職についての目標会社の今後3ヶ月の求人需要を指し、新需要情報を決定することにより、会社の将来の各役職についての人材需要の変化傾向、及び任意の役職に対する将来の人材市場の人材需要の変化傾向を明らかにし、会社の人材競争力を向上させるとともに、マクロ的な視点から人材市場での人材の需給状況を監視することができる。
【0027】
具体的には、順方向需要時系列に反映された目標人材の変化傾向、及び変化周期によって、将来の変化傾向及び変化周期を決定し、さらに新需要情報を決定する。
【0028】
例示的には、目標人材が目標会社対目標役職の場合、順方向需要時系列に基づいて複数のレベルで反映された目標会社の目標役職への求人数の変化傾向及び変化周期は、目標会社による目標役職への求人数の今後1年間の変化傾向を決定する。たとえば、目標会社による目標役職への求人数が年々増加傾向にある場合、その傾向に基づいて、目標会社による目標役職への次回の求人数を予測することができる。順方向需要時系列には、目標役職に対する目標会社の需要情報だけでなく、他の需要情報も含まれており、すなわち、人材市場全体のレベルで変化傾向を反映することができるので、目標人材の新需要情報の決定の正確性を向上させることができる。
【0029】
本出願の実施例の技術案によれば、会社の履歴求人需要情報を分析することによって、目標人材需要時系列及び補助人材需要時系列を決定し、人材需要に対する会社の履歴傾向に基づいて目標人材の新需要情報を決定し、それによって、会社の人材需要予測の的確性を向上させ、また、目標人材需要時系列及び補助人材需要時系列に基づいて、人材需要情報を多方面から決定し、それによって、人材需要予測の精度を向上させる。
【0030】
図2は、本出願の実施例における人材需要予測方法のフローチャートであり、本出願の実施例は、上記した各実施例の技術案に基づいて最適化されたものである。
【0031】
オプションとして、「目標人材需要時系列と補助人材需要時系列を統合して、順方向需要時系列を得る」操作を、「履歴求人需要情報及び会社属性情報に基づいて、目標人材需要時系列に関連付ける目標固有相関特徴、及び補助人材需要時系列に関連付ける補助固有相関特徴を決定することと、アテンション機構に基づき、目標固有相関特徴及び補助固有相関特徴に基づいて、目標人材需要時系列と補助人材需要時系列を統合して順方向需要時系列を得ることと」に細分化し、これにより、アテンション機構に基づき、固有相関特徴を用いて目標人材需要時系列と補助人材需要時系列を統合することで、目標人材の内的特徴に対する統合結果の反映度を向上させる。
【0032】
図2に示す人材需要予測方法は、ステップS210~S240を含む。
【0033】
S210、履歴求人需要情報に基づいて、目標人材需要時系列及び補助人材需要時系列を決定する。
【0034】
S220、履歴求人需要情報及び会社属性情報に基づいて、目標人材需要時系列に関連付ける目標固有相関特徴、及び補助人材需要時系列に関連付ける補助固有相関特徴を決定する。
【0035】
会社属性情報とは、会社の設立年、所在都市、経営分野や人員規模情報など、会社のその他の特徴を反映し得る情報を指す。会社属性情報により、会社の求人傾向特徴を決定し、さらに、会社と役職との相関性を決定することができる。
【0036】
固有相関特徴は、会社の属性特徴に基づいて、会社と役職との内的関連を特徴付け、たとえば、会社と役職との関係を特徴付けることに使用され、たとえば、目標固有相関特徴とは、目標人材における目標会社と目標役職との内的関連の性質を指す。固有相関特徴は、会社-役職求人マトリックス、及び会社属性情報を決定することにより、さまざまな役職についてのさまざまな会社の求人傾向の特徴を特徴付けることができる。
【0037】
具体的には、履歴求人需要情報を用いて、さまざまな会社とさまざまな役職との間の求人マトリックスを作成し、さまざまな会社とさまざまな役職との間の内的関連特徴をマトリックス分解によって求人マトリックスから取得し、さまざまな会社とさまざまな役職との間の内的関連特徴に基づいて、会社属性情報から分析して得られた会社の属性特徴と組み合わせて、目標人材需要時系列に含まれる目標会社と目標役職との間の目標固有相関特徴を決定し、また、補助人材需要時系列における目標会社と全役職、全会社と目標役職との固有相関特徴を、補助人材需要時系列に関連付ける補助固有相関特徴として決定する。たとえば、さまざまな会社とさまざまな役職との間の固有相関特徴は、推薦アルゴリズムを使用して決定する。
【0038】
履歴求人需要情報及び会社属性情報に基づいて、人材需要時系列に関連付ける会社と役職との間の相関特徴を決定することによって、人材需要時系列情報に対して次元削減を行い、人材需要予測の効率を向上させ、また、時系列の内的関連特徴に基づいて人材需要を予測することによって、会社の求人データから表面的な傾向を予測するだけでないので、人材需要予測の精度を向上させる。
【0039】
オプションとして、S220は、履歴求人需要情報に基づいて、目標会社固有特徴、目標役職固有特徴、補助会社固有特徴及び補助役職固有特徴を決定するステップと、会社属性情報に基づいて、目標会社属性特徴及び補助会社属性特徴を決定するステップと、目標会社固有特徴、目標役職固有特徴及び目標会社属性特徴に基づいて、目標人材需要時系列に関連付ける目標固有相関特徴を決定するステップと、目標会社固有特徴、目標役職固有特徴、目標会社属性特徴、補助会社固有特徴、補助役職固有特徴、及び補助会社属性特徴に基づいて、補助人材需要時系列に関連付ける補助固有相関特徴を決定するステップとを含む。
【0040】
会社固有特徴とは、たとえば、役職求人に影響を与える特徴など、会社の内的属性特徴を指す。役職固有特徴とは、ある役職が会社に与える影響度など、ある役職の内的属性特徴を指す。会社属性特徴とは、会社属性情報を統合したり代表したりする特徴など、会社属性情報を特徴付けることができる性質を指す。
【0041】
例示的には、履歴求人需要情報を用いて、さまざまな会社とさまざまな役職との間の求人マトリックスを作成し、目標会社及び補助会社の内的特徴を目標会社固有特徴及び補助会社固有特徴として、また、目標役職及び補助役職の内的特徴を目標役職固有特徴及び補助役職固有特徴として、マトリックス分解によって求人マトリックスから取得する。決定された固有特徴に基づいて各対象自体の特徴を決定し、会社属性情報と組み合わせて会社の属性特徴を決定し、会社及び役職自体の特徴と会社の属性特徴を用いて、さまざまな会社と役職との間の内的関連特徴を固有相関特徴として決定する。
【0042】
目標固有相関特徴とは、目標人材における目標会社と目標役職との間の相関内的特徴を指し、したがって、決定された目標会社固有特徴、目標役職固有特徴、及び目標会社属性特徴に基づいて、目標会社と目標役職との間の内的関連関係を決定する。同様に、補助固有相関特徴とは、補助人材と目標人材との間の相関内的特徴を指し、したがって、決定された目標会社固有特徴、目標役職固有特徴、目標会社属性特徴、補助会社固有特徴、補助役職固有特徴、及び補助会社属性特徴に基づいて、目標会社と補助会社、目標会社と補助役職、及び補助会社と補助役職の間の内的関連関係を決定し、目標会社及び目標役職に対するこの内的関連関係の影響を決定し、補助固有相関特徴を形成することができる。
【0043】
各対象の固有特徴及び属性特徴により、各対象間の固有相関特徴を決定し、さらに、目標固有相関特徴及び補助固有相関特徴を決定し、それによって、目標人材需要時系列及び補助人材需要時系列における内的特徴及び関連する属性特徴を取得し、各対象間の内的相関特徴を取得し、細粒度人材需要予測を実現し、予測精度を向上させる。
【0044】
オプションとして、目標会社固有特徴、目標役職固有特徴、目標会社属性特徴、補助会社固有特徴、補助役職固有特徴、及び補助会社属性特徴に基づいて、補助人材需要時系列に関連付ける補助固有相関特徴を決定するステップは、目標会社固有特徴、補助役職固有特徴及び目標会社属性固有特徴に基づいて、補助人材需要時系列に関連付ける第1の補助固有相関特徴を決定するステップと、補助会社固有特徴、目標役職固有特徴、及び補助会社属性特徴に基づいて、補助人材需要時系列に関連付ける第2の補助固有相関特徴を決定するステップとを含む。
【0045】
第1の補助固有相関特徴は、目標会社と補助役職との内的関連関係を特徴付け、すなわち、補助人材における目標会社対補助役職を特徴付けることに使用される。第2の補助固有相関特徴は、補助会社と目標役職との内的関連関係を特徴付け、すなわち、補助人材における補助会社対目標役職を特徴付けることに使用される。
【0046】
例示的には、目標人材が目標会社対目標役職の場合、補助人材には、目標会社対補助役職である第1の補助人材と、補助会社対目標役職である第2の補助人材とが含まれる。補助人材需要時系列における第1の補助人材の中の内在関連関係を決定して、すなわち、目標会社固有特徴、補助役職固有特徴、及び目標会社属性特徴によって、目標会社と補助役職との間の相関関係を決定し、補助人材需要時系列における第2の補助人材の中の内的関連関係を決定し、すなわち、補助会社固有特徴、目標役職固有特徴、及び補助会社属性特徴によって、補助会社と目標役職との間の相関関係を決定する。
【0047】
第1の補助固有相関特徴及び第2の補助固有相関特徴によって、補助人材需要時系列を特徴付けることで、補助人材需要時系列と目標人材需要時系列との間の内的関連関係を決定し、さらに目標固有相関特徴を他のレベルから反映し、これにより、目標人材需要予測への補助人材の導入の重要性を向上させ、目標人材需要予測の精度を向上させる。
【0048】
S230、アテンション機構に基づき、目標固有相関特徴及び補助固有相関特徴に基づいて、目標人材需要時系列と補助人材需要時系列を統合して、順方向需要時系列を得る。
【0049】
アテンション機構とは、情報過負荷の問題を解決するための主要な手段であるリソース配分方式を指し、会社の人材需要を予測することは、複数のレベルで取得された情報から予測することであり、このため、取得されるデータ量が多く、入力されたデータ情報の意思決定への寄与性を判別することが困難であり、したがって、アテンション機構に基づき、人材需要時系列を統合することにより、人材需要時系列における重要な情報の決定精度を向上させ、さらに人材需要予測の正確性を向上させることができる。
【0050】
例示的には、アテンション機構学習モデル及び予測目標は、アテンション機構学習モデルの入力に適合するように、人材需要時系列を前処理する。前処理には、系列差分平滑化、系列の符号離散化、系列の次元拡張などが含まれるが、これらに限定されるものではない。前処理により、アテンション機構学習モデルにより容易に処理でき人材求人需要の傾向を反映する順方向需要時系列が得られる。
【0051】
オプションとして、S230は、目標固有相関特徴及び補助固有相関特徴に基づいて、目標人材需要時系列及び補助人材需要時系列のアテンション重みをそれぞれ決定するステップと、目標人材需要時系列及び補助人材需要時系列のアテンション重みに基づいて、目標人材需要時系列と補助人材需要時系列を融合するステップとを含む。
【0052】
時系列のアテンション重みは、人材需要予測の意思決定に対する各時系列の影響度を反映するものである。
【0053】
具体的には、最終的な意思決定に対する、目標固有相関特徴及び補助固有相関特徴の影響度に基づいて、対応する目標人材需要時系列及び補助人材需要時系列のアテンション重みを決定し、アテンション重み値に基づいて目標人材需要時系列及び補助人材需要時系列をスプライシングして、融合結果を得る。
【0054】
例示的には、アテンション機構学習モデルにおける完全接続層により、さまざまなレベルの人材需要時系列のアテンション重みを得て、次に、さまざまなレベルの人材需要時系列を重みに従って加算して、融合結果を得る。
【0055】
目標人材需要時系列及び補助人材需要時系列のアテンション重みを決定することにより、さまざまなレベルの時系列に反映される傾向性及び周期性の重要度を決定し、重要度に基づいて時系列を融合することにより、融合結果による目標人材の新需要情報の意思決定がより正確になる。
【0056】
S240、順方向需要時系列に基づいて、目標人材の新需要情報を決定する。
【0057】
アテンション機構学習モデルを用いて順方向需要時系列を訓練して訓練モデルを得、目標人材を訓練モデルの入力とし、出力結果を目標人材の新需要情報として得る。
【0058】
本出願の実施例の技術案によれば、アテンション機構に基づいて固有相関特徴を用いて目標人材需要時系列と補助人材需要時系列を融合することによって、目標人材の内的特徴に対する融合結果の反映度を向上させ、さらに細粒度情報により目標人材の新需要情報の予測精度を向上させる。
【0059】
図3は、本出願の実施例における人材需要予測方法のフローチャートであり、本出願の実施例は上記した各実施例の技術案に基づいて最適化されたものである。
【0060】
オプションとして、「順方向需要時系列に基づいて、目標人材の新需要情報を決定する」操作を、「順方向需要時系列に対して時間逆順処理を行い、逆方向需要時系列を得ることと、順方向需要時系列を順方向トランスフォーマーの入力として順方向セマンティックベクトルを得て、逆方向需要時系列を逆方向トランスフォーマーの入力として逆方向セマンティックベクトルを得ることと、順方向セマンティックベクトル及び逆方向セマンティックベクトルに基づいて、目標人材の新需要情報を決定することと」に細分化し、時間逆順処理により逆方向需要時系列を決定し、順方向需要時系列及び逆方向需要時系列に基づいて目標人材の新需要情報を同時に決定することにより、需要情報決定の根拠を豊富にし、さらに新需要情報決定の精度を向上させる。
【0061】
図3に示す人材需要予測方法は、ステップS310~S350を含む。
【0062】
S310、履歴求人需要情報に基づいて、目標人材需要時系列及び補助人材需要時系列を決定する。
【0063】
S320、目標人材需要時系列と補助人材需要時系列を融合して、順方向需要時系列を得る。
【0064】
S330、順方向需要時系列に対して時間逆順処理を行い、逆方向需要時系列を得る。
【0065】
時間逆順処理とは、順方向需要時系列に含まれる情報の周期的な傾向を用いて、逆方向時間の情報を決定する処理を指す。
【0066】
具体的には、順方向需要時系列は、接近予測点の傾向を反映し、逆方向需要時系列は離間予測点の周期性を反映する。順方向需要時系列から逆方向需要時系列を得て、人材需要情報の周期的特徴を用いて、時系列の包含範囲を広げることを実現する。
【0067】
例示的には、順方向需要時系列に直近1年間の人材求人情報が含まれている場合、時間逆順処理を行うと、昨年1年間の同時期の人材求人情報を逆方向需要時系列として得る。
【0068】
S340、順方向需要時系列を順方向トランスフォーマーの入力として順方向セマンティックベクトルを得て、逆方向需要時系列を逆方向トランスフォーマーの入力として逆方向セマンティックベクトルを得る。
【0069】
トランスフォーマーとは、アテンションを用いてモデルの訓練速度を向上させるモデルを指す。セマンティックベクトルとは、機械学習モデルの入出力特徴に適応して調整された入力フォーマットを指す。
【0070】
具体的には、人材市場の求人情報の周期的特徴を考慮し、接近予測点の情報だけでなく、例年の同時期のデータにも注目する。したがって、接近予測点の傾向に着目した順方向トランスフォーマーと、例年の同時期の周期性に着目した逆方向トランスフォーマーとが設置される。順方向トランスフォーマーは、順方向需要時系列を直接使用し、逆方向トランスフォーマーは、順方向需要時系列の時間逆順で得られた逆方向需要時系列を用い、それぞれのトランスフォーマーにより、順方向需要時系列及び逆方向需要時系列は、モデルの入出力特徴に適応した順方向セマンティックベクトルと逆方向セマンティックベクトルに変換する。
【0071】
オプションとして、順方向トランスフォーマー及び逆方向トランスフォーマーは、パラメータ共有訓練によって得られる。
【0072】
パラメータ共有訓練とは、人材市場の求人情報の周期的特徴を用いて、2つのトランスフォーマータスクの類似性を決定することを指し、したがって、訓練過程において、マルチタスク学習におけるソフトパラメータ共有方法を用いて2つのトランスフォーマーモデルのパラメータ共有学習を行い、さらに訓練効果を向上させ、また、周期的特徴を用いて訓練結果の正確性を向上させる。
【0073】
S350、順方向セマンティックベクトル及び逆方向セマンティックベクトルに基づいて、目標人材の新需要情報を決定する。
【0074】
アテンション機構学習モデルを用いて順方向セマンティックベクトル及び逆方向セマンティックベクトルを訓練して訓練モデルを得て、目標人材を訓練モデルの入力とし、出力結果を目標人材の新需要情報として得る。
【0075】
オプションとして、S350は、順方向セマンティックベクトルと逆方向セマンティックベクトルを集約して全方向セマンティックベクトルを得るステップと、アテンション機構に基づき、全方向セマンティックベクトルに基づいて、順方向セマンティックベクトル及び逆方向セマンティックベクトルを融合し、融合結果に基づいて目標人材の新需要情報を決定するステップと、を含む。
【0076】
具体的には、2つの同じ構造のトランスフォーマーによって得られた順方向セマンティックベクトルと逆方向セマンティックベクトルをスプライシングして、完全な時系列に対応する全方向セマンティックベクトルを得る。全方向セマンティックベクトルは、完全な目標人材の履歴求人データ情報を反映しており、全方向セマンティックベクトルに含まれる情報重要度フィードバックに従って、順方向セマンティックベクトルと逆方向セマンティックベクトルをスプライシングし、スプライシング結果を融合結果として得る。アテンション機構学習モデルを用いて融合結果を訓練して訓練モデルを得、この訓練モデルに基づいて目標人材の新需要情報の予測結果を得る。
【0077】
集約された全方向セマンティックベクトルにより順方向セマンティックベクトルと逆方向セマンティックベクトルを融合することによって、融合結果による履歴求人データの正確な記述を実現し、融合結果に基づく新需要情報の決定の正確性を向上させる。
【0078】
オプションとして、アテンション機構に基づき、全方向セマンティックベクトルに基づいて、順方向セマンティックベクトルと逆方向セマンティックベクトルを融合するステップは、全方向セマンティックベクトルに基づいて、順方向セマンティックベクトル及び逆方向セマンティックベクトルのアテンション重みをそれぞれ決定するステップと、順方向セマンティックベクトル及び逆方向セマンティックベクトルのアテンション重みに基づいて、順方向セマンティックベクトルと逆方向セマンティックベクトルを融合するステップと、を含む。
【0079】
具体的には、モデルの完全接続層を介して、順方向セマンティックベクトルと全方向セマンティックベクトルとの集約結果である全方向セマンティックベクトルに基づいて、順方向セマンティックベクトルのアテンション重みを決定し、同様に、逆方向セマンティックベクトル及び全方向セマンティックベクトルに基づいて、逆方向セマンティックベクトルのアテンション重みを決定し、順方向セマンティックベクトルのアテンション重み及び逆方向セマンティックベクトルのアテンション重みに基づいて、順方向セマンティックベクトルと逆方向セマンティックベクトルを加重和して、融合結果を得る。
【0080】
全方向セマンティックベクトルにより各セマンティックベクトルのアテンション重みを決定し、アテンション重みは、新需要予測タスクにおける順方向セマンティックベクトルと逆方向セマンティックベクトルに含まれる求人情報の傾向性及び周期性の重要度を表し、重要度の違いは予測結果へのセマンティックベクトルの貢献度を特徴付け、さらに予測結果の精度への融合結果の貢献度を向上させる。
【0081】
本出願の実施例の技術案によれば、双方向トランスフォーマーを導入することにより、双方向需要時系列を用いて履歴求人データの周期的特徴を正確に反映することを実現し、各社に対する細粒度予測の効率及び精度を向上させ、また、アテンション機構に基づく機械学習モデルは、良好な解釈性、高い汎用性を有する。
【0082】
本出願の実施例は、人材需要予測方法の好適な実施形態として、具体的には、以下を含む。
【0083】
まず、求人データを収集し、求人市場における会社の求人データを記憶する必要があり、ここでクラスタを用いて大規模なデータの管理を行う。分析予測を行う前に、求人データを脱感作し、求人データ中の個人情報を除去し、会社及び役職に関連する求人需要データのみを保持する。
【0084】
収集した求人データを用いて複数のレベルでの情報処理を行い、マルチレベル情報を抽出し、マルチレベル情報の処理方法は、以下のとおりである。
【0085】
会社-役職の求人マトリックスを決定し、求人マトリックスは、各役職についての各会社の求人数を記録しており、たとえば、マトリックスの2行2列目の数は、役職2についての会社2の求人総数を表す。マトリックス分解によって、求人マトリックスから会社及び役職の固有特徴を得ることができ、固有特徴は、求人の好みに関する各会社の関連を反映することができる。
【0086】
人材需要時系列を決定し、人材需要時系列には、ある会社がある役職について2014年から2020年まで毎月発表した求人広告の数など、求人情報の発表数に基づいて期間ごとの人材需要数が統計されている。また、細粒度の人材需要時系列に基づいてさまざまなレベルの時系列を算出し、すなわち、細粒度の人材需要時系列は目標人材需要時系列に対応し、さまざまなレベルの時系列は補助人材需要時系列に対応する。たとえば、さまざまなレベルの時系列には、すべての役職における会社の系列、人材市場全体における役職の系列、人材市場全体の系列などが含まれる。これらのさまざまなレベルの時系列は、モデルが市場形式を学習することに寄与し、細粒度需要時系列の欠点を補うことができる。使用される機械学習モデル及び予測目標に基づいて、モデルの入出力に適合するように時系列を前処理する。これらの処理には、系列差分平滑化、系列の符号離散化、系列の次元拡張などが含まれるが、これらに限定されるものではない。この処理により、機械学習モデルにより容易に処理でき人材求人需要の傾向を反映する多元的な時系列が得られる。
【0087】
設立年、所在都市、営業分野、人員規模など、会社属性情報を決定する。次に、機械学習方法を用いて情報を埋め込み、それにより、会社情報の総合的埋め込み表記を得る。
【0088】
抽出されたマルチレベル情報に基づいて、機械学習モデルを使って、たとえば、アテンション機構に基づく混合入力モジュール(Mixed Input Attention、MIA)とアテンション機構に基づく双方向時系列モジュール(Bidirectional Temporal Attention、BTA)との2つのモジュールを含む、データ特徴に基づいて選択することができるアテンション機構に基づくニューラルネットワークモデルアルゴリズムを使用して、細粒度の人材需要予測を行う。アテンション機構に基づく人材需要予測フローチャートを
図4Aに、手順におけるアテンション機構に基づくニューラルネットワークモデルの構造図を
図4Bに具体的に示す。
【0089】
モデルにおいて、アテンション機構に基づく混合入力モジュール部分は、まず、3種類のマルチレベル情報をスプライシングし、完全接続層を通してさまざまなレベルの人材需要時系列のアテンション重みを計算し、次に、さまざまなレベルの人材需要時系列を重みに従って加算し、混合入力を順方向需要時系列として得る。さまざまなレベルの人材需要時系列は、目標の役職についての目標会社の需要時系列、他の役職についての目標会社の需要時系列、及び目標の役職についての他の会社の需要時系列とすることができる。このような混合入力により、会社情報や固有特徴に基づいて、粗粒度情報を用いて、情報欠落、不安定、周期性が目立たない等の細粒度情報の欠点を巧みに補い、予測結果の正確性を向上させることができる。
【0090】
モデルにおいて、アテンション機構に基づく双方向時系列モジュール部分は、市場情報の周期的特徴を考慮して、接近予測点の情報だけでなく、昨年同時期のデータにも注目している。したがって、本モジュールは、k個の順方向トランスフォーマー(transformer)とk個の逆方向トランスフォーマーを含み、kは1以上の整数であり、具体的な値はモデルの訓練の実際の状況に応じて設定することができる。順方向トランスフォーマーは接近予測点の傾向に注目し、逆方向トランスフォーマーは昨年同時期の周期性に注目する。順方向トランスフォーマーは、前モジュールにおいて混合入力した順方向需要時系列をそのまま使用し、逆方向トランスフォーマーは、混合して入力した時間逆順である逆方向需要時系列を使用する。次に、この2つのトランスフォーマーは、2つの同じ構造の自己アテンショントランスフォーマーを経て、2つの系列の中間特徴を得る。2つのトランスフォーマーのタスクの類似性を考慮して、訓練時にマルチタスク学習におけるソフトパラメータ共有方法を用いて、2つの自己アテンショントランスフォーマーのパラメータを共有学習することにより、訓練効果を向上させる。次に、各系列の中間特徴を1つのベクトル特徴に集約し、2つのベクトル特徴をスプライシングし、完全接続層を通じて各ベクトル特徴のアテンション重みを計算し、次に、異なるベクトル特徴を重みに従って加重和する。各ベクトル特徴のアテンション重みは、予測タスクにおける各傾向性及び周期性の重要度を表し、会社及び役職ごとに、異なる重みが必要とされる。加重和後のベクトル特徴は、完全接続層を介して出力され、最終的な目標人材の新規需要予測結果は得られる。
【0091】
本出願の実施例の技術案によれば、公開されたインターネット求人データを用いて各役職についての、各会社の将来の人材求人需要を予測する。アテンション機構に基づく機械学習アルゴリズムは、良好な解釈性を有し、各業界に大規模で適用することができ、スキームの複製や移行に有利であり、汎用性が高い。各会社についての細粒度予測は、会社が人材市場における競争相手をよりよく分析し、合理的な求人計画を作成し、予測の精度及び効率を向上させるのに役立つ。公開されたインターネット求人データを用いるため、容易に入手することができ、会社の求人行動を直接反映することができ、人材市場における各社の求人行動を予測することにより、企業が自らの人材競争力を正確に把握するのに寄与する。
【0092】
図5は、本出願の実施例における人材需要予測装置の構造図であり、本実施例は、公開された会社の履歴求人需要情報に基づいて、会社の将来の人材需要を的確的に予測する場合に適用することができ、この装置はソフトウェア及び/又はハードウェアで実現され、電子デバイスに集積することができ、たとえば、デバイスはバックグランドサーバなど通信及び計算能力を有する電子デバイスであってもよい。
【0093】
図5に示す人材需要予測装置500は、時系列決定モジュール51、順方向時系列決定モジュール52、及び情報決定モジュール53を含む。
【0094】
時系列決定モジュール51は、履歴求人需要情報に基づいて、目標人材需要時系列及び補助人材需要時系列を決定することに用いられ、順方向時系列決定モジュール52は、前記目標人材需要時系列と前記補助人材需要時系列を融合して、順方向需要時系列を得ることに用いられ、情報決定-モジュール53は、前記順方向需要時系列に基づいて、目標人材の新需要情報を決定することに用いられる。
【0095】
本出願の実施例の技術案によれば、会社の履歴求人需要情報を分析することによって、目標人材需要時系列及び補助人材需要時系列を決定し、人材需要に対する会社の履歴傾向に基づいて目標人材の新需要情報を決定し、それによって、会社の人材需要予測の的確性を向上させ、また、目標人材需要時系列及び補助人材需要時系列に基づいて、人材需要情報を多方面から決定し、それによって、人材需要予測の精度を向上させる。
【0096】
オプションとして、順方向時系列決定モジュールは、前記履歴求人需要情報及び会社属性情報に基づいて、前記目標人材需要時系列に関連付ける目標固有相関特徴、及び前記補助人材需要時系列に関連付ける補助固有相関特徴を決定するための固有相関特徴決定ユニットと、アテンション機構に基づき、前記目標固有相関特徴及び前記補助固有相関特徴に基づいて、前記目標人材需要時系列と前記補助人材需要時系列を融合するための時系列融合ユニットと、を含む。
【0097】
オプションとして、時系列融合ユニットは、前記目標固有相関特徴及び前記補助固有相関特徴に基づいて、前記目標人材需要時系列及び前記補助人材需要時系列のアテンション重みをそれぞれ決定するための系列重み決定サブユニットと、前記目標人材需要時系列及び前記補助人材需要時系列のアテンション重みに基づいて、前記目標人材需要時系列と前記補助人材需要時系列を融合する系列融合サブユニットとを含む。
【0098】
オプションとして、固有相関特徴決定ユニットは、前記履歴求人需要情報に基づいて、目標会社固有特徴、目標役職固有特徴、補助会社固有特徴、及び補助役職固有特徴を決定するための固有特徴決定サブユニットと、前記会社属性情報に基づいて、目標会社属性特徴及び補助会社属性特徴を決定するための属性特徴決定サブユニットと、前記目標会社固有特徴、前記目標役職固有特徴、及び前記目標会社属性特徴に基づいて、前記目標人材需要時系列に関連付ける目標固有相関特徴を決定するための目標特徴決定サブユニットと、前記目標会社固有特徴、前記目標役職固有特徴、前記目標会社属性特徴、前記補助会社固有特徴、前記補助役職固有特徴、及び前記補助会社属性特徴に基づいて、前記補助人材需要時系列に関連付ける補助固有相関特徴を決定するための補助特徴決定サブユニットとを含む。
【0099】
オプションとして、補助特徴決定サブユニットは、具体的には、前記目標会社固有特徴、前記補助役職固有特徴及び前記目標会社属性特徴に基づいて、前記補助人材需要時系列に関連付ける第1の補助固有相関特徴を決定し、前記補助会社固有特徴、前記目標役職固有特徴及び前記補助会社属性特徴に基づいて、前記補助人材需要時系列に関連付ける第2の補助固有相関特徴を決定することに用いられる。
【0100】
オプションとして、情報決定モジュールは、前記順方向需要時系列に対して時間逆順処理を行い、逆方向需要時系列を得るための逆方向時系列決定ユニットと、前記順方向需要時系列を順方向トランスフォーマーの入力として順方向セマンティックベクトルを得て、前記逆方向需要時系列を逆方向トランスフォーマーの入力として逆方向セマンティックベクトルを得るためのセマンティックベクトル決定ユニットと、前記順方向セマンティックベクトル及び前記逆方向セマンティックベクトルに基づいて、目標人材の新需要情報を決定するための新需要情報決定ユニットとを含む。オプションとして、前記順方向トランスフォーマー及び前記逆方向トランスフォーマーは、パラメータ共有訓練によって得られる。
【0101】
オプションとして、新需要情報決定ユニットは、前記順方向セマンティックベクトルと前記逆方向セマンティックベクトルを集約して全方向セマンティックベクトルを得るためのセマンティックベクトル集約サブユニットと、アテンション機構に基づき、前記全方向セマンティックベクトルに基づいて、前記順方向セマンティックベクトルと前記逆方向セマンティックベクトルを融合し、融合結果に基づいて目標人材の新需要情報を決定するためのセマンティックベクトル融合サブユニットと、を含む。
【0102】
オプションとして、セマンティックベクトル融合サブユニットは、具体的には、前記全方向セマンティックベクトルに基づいて、前記順方向セマンティックベクトル及び前記逆方向セマンティックベクトルのアテンション重みをそれぞれ決定し、前記順方向セマンティックベクトル及び前記逆方向セマンティックベクトルのアテンション重みに基づいて、前記順方向セマンティックベクトルと前記逆方向セマンティックベクトルを融合することに用いられる。上記した人材需要予測装置は、本出願の任意の実施例に係る人材需要予測方法を実行することができ、人材需要予測方法の実行に対応する機能モジュール及び有益な効果を備えている。
【0103】
本出願の実施例によれば、本出願は、電子デバイス及び読み取り可能な記憶媒体をさらに提供する。
【0104】
図6には、本出願の実施例に係る人材需要予測方法の電子デバイスのブロック図が示されている。電子デバイスは、たとえば、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワークステーション、パーソナルデジタルアシスタント、サーバ、ブレードサーバ、メインフレームコンピュータ、及びその他の適切なコンピュータなど、さまざまな形式のデジタルコンピュータを指すことを意図している。電子デバイスは、たとえば、パーソナルデジタルアシスタント、携帯電話、スマートフォン、ウェアラブルデバイス、及びその他の類似のコンピューティング装置など、さまざまな形式の移動装置を示してもよい。本明細書に示されているコンポーネント、それらの接続と関係、及びそれらの機能は単なる例であるが、本明細書の説明及び/又は要求される本願の実現を制限する意図はしない。
【0105】
図6に示すように、この電子デバイスは、1つ又は複数のプロセッサ601、メモリ602、及び高速インターフェースと低速インターフェースを含む、さまざまなコンポーネントを接続するためのインターフェースを含む。各コンポーネントは、異なるバスを介して互いに接続され、共通のマザーボードに取り付けられ、又は必要に応じて他の方式で取り付けられ得る。プロセッサは電子デバイス内で実行される命令を処理でき、この命令には、メモリ内に格納される又はメモリ上に格納されて外部入力/出力装置(たとえば、インターフェースに結合された表示デバイスなど)にGUMのグラフィック情報を表示する命令が含まれる。他の実施形態では、複数のプロセッサ及び/又は複数のバスを、必要に応じて、複数のメモリ及び複数のメモリとともに使用することができる。同様に、複数の電子デバイスを接続することができ、各デバイスは必要な操作の一部(たとえば、サーバアレイ、ブレードサーバのグループ、又はマルチプロセッサシステムとして)を提供する。
図6では、1つのプロセッサ601の場合が例示されている。
【0106】
メモリ602は、本出願に係る非一時的なコンピュータ可読記憶媒体である。前記メモリは、本願に係る人材需要予測方法を前記少なくとも1つの前記プロセッサに実行させるように、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を格納している。本願の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、本願に係る人材需要予測方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータ命令を格納している。
【0107】
非一時的なコンピュータ可読記憶媒体としてのメモリ602は、非一時的なソフトウェアプログラム、非一時的なコンピュータ実行可能なプログラム及びモジュール、たとえば、本願の実施例における人材需要予測方法に対応するプログラム命令/モジュール(たとえば、
図5に示す
時系列決定モジュール51、
順方向時系列決定モジュール52、及び
情報決定モジュール
53)を格納することができる。プロセッサ601は、メモリ602に格納された非一時的なソフトウェアプログラム、命令、及びモジュールを実行することによって、サーバのさまざまな機能アプリケーション及びデータ処理を実行し、すなわち、上記方法実施例における人材需要予測方法を実現する。
【0108】
メモリ602は、プログラム記憶領域及びデータ記憶領域を含むことができ、プログラム記憶領域は、オペレーティングシステム、及び少なくとも1つの機能に必要なアプリケーションプログラムを格納し、データ記憶領域は、人材需要予測方法を実現する電子デバイスの使用に従って作成されたデータなどを格納する。さらに、メモリ602は、高速ランダムアクセスメモリを含み、さらに、たとえば、少なくとも1つの磁気ディスクストレージデバイス、フラッシュメモリデバイス、又は他の非一時的なソリッドステートストレージデバイスなどの非一時的なメモリを含んでもよい。いくつかの実施例では、メモリ602は、プロセッサ601に対して遠隔的に設置されるメモリを選択的に含んでもよく、これらの遠隔メモリは、ネットワークを介して人材需要予測方法を実現する電子デバイスに接続され得る。上記ネットワークの例には、インターネット、企業イントラネット、ローカルエリアネットワーク、モバイル通信ネットワーク、及びそれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
【0109】
人材需要予測方法を実現する電子デバイスは、入力装置603及び出力装置604をさらに含んでもよい。プロセッサ601、メモリ602、入力装置603及び出力装置604はバス又はその他の方式で接続してもよく、
図6には、バスによる接続が例示されている。
【0110】
入力装置603は、入力される数字又はキャラクター情報を受信すること、人材需要予測方法を実現する電子デバイス、たとえば、タッチスクリーン、キーパッド、マウス、トラックパッド、タッチパッド、ポインタ、1つ又は複数のマウスボタン、トラックボール、ジョイスティックなどの入力装置のユーザ設定及び機能制御に関連するキー信号入力を生成することができる。出力装置604は、表示デバイス、補助照明装置(たとえば、LED)、触覚フィードバック装置(たとえば、振動モータ)などを含むことができる。この表示デバイスは、液晶ディスプレイ(LDC)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ、及びプラズマディスプレイを含むが、これらに限定されない。いくつかの実施形態では、表示デバイスはタッチスクリーンであり得る。
【0111】
ここで説明するシステム及び技術のさまざまな実施形態は、デジタル電子回路システム、集積回路システム、専用ASMC(特定用途向け集積回路)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、及び/又はそれらの組み合わせにおいて実現することができる。これらのさまざまな実施形態は、1つ又は複数のコンピュータプログラムにおいて実施され、この1つ又は複数のコンピュータプログラムは、少なくとも1つのプログラム可能なプロセッサを含むプログラム可能なシステムで実行及び/又は解釈され得、このプログラム可能なプロセッサは専用又は汎用のプログラム可能なプロセッサであってもよく、ストレージシステム、少なくとも1つの入力装置、及び少なくとも1つの出力装置からデータ及び命令を受信し、データ及び命令をこのストレージシステム、少なくとも1つの入力装置、及び少なくとも1つの出力装置に送信することができる。
【0112】
これらのコンピューティングプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、又はコードとも呼ばれる)には、プログラム可能なプロセッサの機械命令が含まれ、高度なプロセス及び/又はオブジェクト指向のプログラミング言語、及び/又はアセンブリ/機械語を用いてこれらのコンピューティングプログラムを実施できる。たとえば、本明細書で使用される「機械読み取り可能な媒体」及び「コンピュータ読み取り可能な媒体」という用語は、機械命令及び/又はデータをプログラム可能なプロセッサの任意のコンピュータプログラム製品、デバイス、及び/又は装置(たとえば、磁気ディスク、光ディスク、メモリ、プログラマブルロジックデバイス(PLD))に提供するものを指し、機械読み取り可能な信号としての機械命令を受信するための機械読み取り可能な媒体を含む。「機械読み取り可能な信号」という用語は、プログラム可能なプロセッサに機械命令及び/又はデータを提供するために使用される任意の信号を指す。
【0113】
ユーザと対話できるように、ここで説明するシステム及び技術をコンピュータに実施することができ、このコンピュータは、ユーザに情報を表示するための表示装置(たとえば、CRT(陰極線管)又はLCD(液晶ディスプレイ)モニター)、ユーザがコンピュータに入力することを可能とするキーボード及びポインティング装置(たとえば、マウスやトラックボール)を有する。他の種類の装置も、ユーザとの対話を提供することができ、たとえば、ユーザに提供するフィードバックは、任意の形式の感覚フィードバック(たとえば、視覚的フィードバック、聴覚的フィードバック、又は触覚的フィードバック)であってもよく、そして、ユーザからの入力は、任意の形式(音響入力、音声入力、又は触覚入力を含む)で受信できる。
【0114】
ここで説明するシステム及び技術は、バックエンドコンポーネントを含むコンピューティングシステム(たとえば、データサーバとして)、又はミドルウェアコンポーネントを含むコンピューティングシステム(たとえば、アプリケーションサーバ)、又はフロントエンドコンポーネントを含むコンピューティングシステム(たとえば、グラフィカルユーザインターフェース又はWEBブラウザーを備えたユーザコンピュータが挙げられ、ユーザはこのグラフィカルユーザインターフェース又はこのWEBブラウザーを介してここで説明するシステム及び技術の実施形態と対話できる)、又はこのようなバックエンドコンポーネント、ミドルウェアコンポーネント、又はフロントエンドコンポーネントを含む任意の組み合わせコンピューティングシステムにおいて実施できる。システムのコンポーネントは、任意の形式又は媒体のデジタルデータ通信(たとえば、通信ネットワーク)を介して相互に接続できる。通信ネットワークの例には、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、ブロックチェーンネットワーク及びインターネットが含まれる。
【0115】
コンピュータシステムには、クライアントとサーバを含むことができる。クライアントとサーバは通常、互いに遠く離れており、通信ネットワークを介して互いに会話するのが一般的である。クライアントとサーバの関係は、対応するコンピュータで実行され、互いにクライアント-サーバの関係を持つコンピュータプログラムによって生成される。
【0116】
本出願の実施例の技術案によれば、会社の履歴求人需要情報を分析することによって、目標人材需要時系列及び補助人材需要時系列を決定し、人材需要に対する会社の履歴傾向に基づいて目標人材の新需要情報を決定し、それによって、会社の人材需要予測の的確性を向上させ、また、目標人材需要時系列及び補助人材需要時系列に基づいて、人材需要情報を多方面から決定し、それによって、人材需要予測の精度を向上させる。
【0117】
なお、上記のさまざまな形式のプロセスを用いて、ステップを改めて並べ替えたり、追加したり、削除したりすることができる。たとえば、本願に記載の各ステップは、本願開示の技術案の所望の結果が達成できる限り、並行して実施しても、順次実施しても、異なる順序で実施してもよく、本明細書では、それについて限定しない。
【0118】
上記特定実施形態は、本願の特許範囲に対する制限を構成するものではない。当業者にとって明らかなように、設計要件及び他の要因に応じて、さまざまな修正、組み合わせ、サブ組み合わせ、及び置換を行うことができる。本願の精神及び原則の範囲内で行われた修正、同等の置換、及び改良などであれば、本願の特許範囲に含まれるものとする。