(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-13
(45)【発行日】2023-04-21
(54)【発明の名称】電子レンジ用容器の蓋及び電子レンジ用容器
(51)【国際特許分類】
B65D 81/34 20060101AFI20230414BHJP
B65D 51/16 20060101ALI20230414BHJP
【FI】
B65D81/34 U
B65D51/16 300
(21)【出願番号】P 2021092089
(22)【出願日】2021-06-01
【審査請求日】2021-08-31
(73)【特許権者】
【識別番号】000239138
【氏名又は名称】株式会社エフピコ
(74)【代理人】
【識別番号】100117204
【氏名又は名称】岩田 徳哉
(72)【発明者】
【氏名】西岡 愛充
(72)【発明者】
【氏名】菊田 雄介
【審査官】▲高▼辻 将人
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-027820(JP,A)
【文献】特開2020-172273(JP,A)
【文献】特開2021-059345(JP,A)
【文献】特開2004-331156(JP,A)
【文献】特許第6830631(JP,B2)
【文献】特開2010-100311(JP,A)
【文献】特開2010-195487(JP,A)
【文献】実開昭63-156978(JP,U)
【文献】特開2018-047953(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 81/32-36
B65D 51/16
B65D 47/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
合成樹脂シートの熱成形品である、電子レンジ用容器の容器本体に嵌合される蓋であって、
天面部と、天面部の外縁から下側に延設される側面部と、側面部の外側に設けられるフランジ部と、を備え、
天面部の周縁部には、閉蓋状態の容器同士を上下に積み重ねたときの容器間の位置ずれを防止するための積み重ね用凸部が上側に向けて突設され、
天面部
において積み重ね用凸部から蓋中心側に離間した位置には、凹部底面部が積み重ね用凸部の基端よりも下側に位置するように、下側に向けて凹んだ天面凹部が設けられ、
天面凹部の
凹部底面部に多数の凹凸を有する凹凸面部が設けられると共に凹凸面部
の少なくとも凹部に蒸気抜き孔が設けられており、かつ、
蒸気抜き孔の開口縁部に、凹凸面部の凸部よりも上方に高く突出
すると共に天面凹部の深さよりも高さの低い環状の防御壁が設けられ、
蒸気抜き孔を塞ぐためのシールが、天面凹部の
凹部底面部に貼着される、電子レンジ用容器の蓋。
【請求項2】
凹凸面部の凸部は、線状に延びる突条であって、蒸気抜き孔は、
複数の凸部及び凹部を連続して横断している、請求項1記載の電子レンジ用容器の蓋。
【請求項3】
蒸気抜き孔は、曲線状の長孔である、請求項
2記載の電子レンジ用容器の蓋。
【請求項4】
容器本体と、容器本体に嵌合される合成樹脂シートの熱成形品である蓋と
、を備
えた、電子レンジ用容器であって、
蓋は、天面部と、天面部の外縁から下側に延設される側面部と、側面部の外側に設けられるフランジ部と、を備え、
蓋の天面部の周縁部には、閉蓋状態の容器同士を上下に積み重ねたときの容器間の位置ずれを防止するための積み重ね用凸部が上側に向けて突設され、
蓋の天面部
において積み重ね用凸部から蓋中心側に離間した位置には、凹部底面部が積み重ね用凸部の基端よりも下側に位置するように、下側に向けて凹んだ天面凹部が設けられ、
天面凹部の
凹部底面部に多数の凹凸を有する凹凸面部が設けられると共に凹凸面部
の少なくとも凹部に蒸気抜き孔が設けられており、かつ、
蒸気抜き孔の開口縁部に、凹凸面部の凸部よりも上方に高く突出
すると共に天面凹部の深さよりも高さの低い環状の防御壁が設けられ、
蒸気抜き孔を塞ぐためのシールが、天面凹部の
凹部底面部に貼着される、電子レンジ用容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収容された食品を閉蓋状態のままで電子レンジによって加熱することができる、電子レンジ対応の容器とその蓋に関する。
【背景技術】
【0002】
本体と蓋体とを嵌合させるタイプの包装容器では、収納した食品等の内容物を電子レンジで加熱した際に、内容物が加熱されると水蒸気が発生するため、この水蒸気を容器外に排出させることが必要となる。発生した水蒸気を適度に排出できないと、容器内の圧力が高くなり容器本体から蓋体が外れてしまうなどの問題を生じるためである。
【0003】
そこで、水蒸気を容器外に排出させる方法として、容器に通気用の孔を穿孔したり、通気路を形成したりする方法が知られている。その一方で、孔や通気路はそのサイズや大きさによっては、埃や虫等が侵入したり、また、店頭においていたずらによって異物を混入されたりする虞があった。
【0004】
そこで、従来より、容器本体に嵌合させて用いられる蓋体において、その天面部には凹部が設けられ、その凹部の底面部に排気用の長孔が形成させた蓋体が知られている(下記特許文献1参照)。しかしながら、バッグやレジ袋など持ち運び用の柔軟袋に収容して持ち運んだ場合や、車、オートバイ、自転車などの荷台又は助手席に乗せた場合、デリバリー・サービスの宅配バックに収容して運搬する場合には、容器本体を水平に維持することが難しく、運搬時に、内容物からの液体が長孔から漏れるおそれがある。
【0005】
そこで斯かる液漏れを防ぐ手段として、下記特許文献2の蓋においては、凹部の底面部に排気用の長孔が形成され、凹部の全体がシールで覆われた蓋体が開示されている。しかしながら、凹部をシールで覆うと、長孔から凹部内に液体が漏れ出して、凹部とシールとの間の空間に多量の液体が溜まる可能性がある。この空間に溜まった液体がシールに触れることによってシールの粘着力が低下し、シールが剥がれやすくなる。更に商品陳列時や運搬時にシール部が積み重ねられた容器底面に接触するため、例えば店頭での陳列時や購買後に持ち運ぶ際に、不用意にシールが剥がれて液体が外部に漏れ出すおそれがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特許第6538225号公報
【文献】特許第6830631号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、輸送時や陳列時に容器内部への異物混入を防止することができ、しかも、内容物からの液漏れを効果的に防止することができる、電子レンジ対応の容器とその蓋を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る電子レンジ用容器の蓋は、天面部に蒸気抜き孔が設けられ、蒸気抜き孔を塞ぐためのシールが貼着される、食品包装用容器の蓋であって、天面部に、多数の凹凸を有する凹凸面部が設けられ、凹凸面部に蒸気抜き孔が設けられている。
【0009】
この構成によれば、容器に内容物が入れられて、その容器に蓋が被せられる。そして、蓋の天面部にシールが貼着され、そのシールによって蒸気抜き孔が塞がれる。そのため、商品陳列時や運搬時に内容物からの液漏れがシールによって確実に防止される。また、シールによって虫等の異物が蒸気抜き孔から容器内部に侵入することを防止することもできる。本発明では、シールが適度な強度で蓋の天面部に貼着されることから、液漏れを完全に防ぐことができると共に、電子レンジによって内容物を加熱する際には、内圧の上昇によってシールが剥がれ、容器内の蒸気を蒸気抜き孔から逃がしつつ蓋飛びしない状態で適度に内圧を維持することができ、蒸らし効果が得られて、素早く加熱調理することができる。天面部には凹凸面部が設けられていて、その凹凸面部に蒸気抜き孔が設けられており、シールは凹凸面部における凸部に貼着される。これにより、運搬時等に染み出した液によってシール接着面が侵されることを防ぐことができ、加熱調理時の選択的に内圧上昇によってシールが確実に凸部から剥がれることになり、内圧上昇による蓋飛び現象を防止することができる。
【0010】
特に、天面部に天面凹部が設けられ、天面凹部の底面部に凹凸面部が設けられると共に凹凸面部に蒸気抜き孔が設けられていることが好ましい。この構成によれば、天面凹部の底面部に凹凸面部が設けられて、天面凹部の底面部の凹凸面部に蒸気抜き孔が設けられているので、シールは天面凹部の底面部の凹凸面部に貼着されることになる。そのため、輸送中や店頭陳列時においてシールに他の物が接触しにくい。例えば、容器を上下に積み重ねる際においても、上の容器が下の容器のシールに接触しにくい。そのため、輸送中や陳列時においてシールが剥がれにくく、虫等の異物の混入を確実に阻止できると共に液漏れを確実に防止することができる。
【0011】
また、凹凸面部の凸部は、線状に延びる突条であって、蒸気抜き孔は、隣接する突条の間隙に位置するか、あるいは、突条を横断していることが好ましい。この構成によれば、蒸気抜き孔に隣接して凸部が確実に位置することになる。そのため、凸部に貼着されるシールによって、蒸気抜き孔からの液漏れを確実に防止することができ、しかも、電子レンジ加熱時にはシールが蒸気抜き孔に隣接する凸部から確実に剥がれて蒸気が容器外部に排出される。
【0012】
また、蒸気抜き孔の開口縁部に、凹凸面部の凸部よりも上方に高く突出した環状の防御壁が設けられていることが好ましい。この構成によれば、蒸気抜き孔の開口縁部に環状の防御壁が設けられているので、シールは凹凸面部の凸部に加え、その防御壁にも貼着されることになる。そのため、シールによって確実に液漏れが防止される。更に、防御壁の突出高さは凹凸面部の凸部の突出高さよりも高いので、シールが確実に防御壁に貼着されることになり、液漏れを効果的に防止することができる。
【0013】
また、本発明にかかる電子レンジ用容器は、容器本体と、容器本体に嵌合される蓋とを備え、蓋の天面部に蒸気抜き孔が設けられ、蒸気抜き孔を塞ぐためのシールが蓋の天面部に貼着される、電子レンジ用容器であって、蓋の天面部に、多数の凹凸を有する凹凸面部が設けられ、凹凸面部に蒸気抜き孔が設けられている。
【発明の効果】
【0014】
以上のように、凹凸面部に貼着されるシールによって蒸気抜き孔からの液漏れが確実に防止されると共に、容器内部への異物混入も確実に防止することができる。しかも、シールが凹凸面部に貼着されるので、電子レンジ加熱による内圧上昇によってシールが容易に剥がれ、蒸気が容器外部にスムーズに排出されて、蓋飛び現象も防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の一実施形態における電子レンジ用容器の開蓋状態を示す斜視図。
【
図6】同蓋のシール貼着状態を示す
図5に対応した端面図。
【
図8】本発明の他の実施形態における電子レンジ用容器の蓋の部分拡大平面図。
【
図9】本発明の他の実施形態における電子レンジ用容器の蓋の部分拡大平面図。
【
図10】本発明の他の実施形態における電子レンジ用容器の蓋の部分拡大平面図。
【
図11】本発明の他の実施形態における電子レンジ用容器の蓋の部分拡大平面図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態に係る電子レンジ用容器とその蓋について
図1~
図7を参酌しつつ説明する。本実施形態における容器は、種々の食品を収容するためのものであって、開封することなく閉蓋状態のままで電子レンジで加熱することができる電子レンジ対応の容器であって、種々の食品(食材)を収容することができるものである。
【0017】
本実施形態における容器は、容器本体1と蓋3を備え、更に、中皿2を備えている。但し、中皿2を備えていないものであってもよい。中皿2を備える容器は、食品を上下に分離した状態で収容して販売する用途に適している。同種の食品を上下に分離して収容してもよいが、異なる種類の食品を上下に分離して収容することが好ましい。
【0018】
容器本体1は上方に開口する開口部を有し、蓋3は、容器本体1に嵌合して容器本体1の開口部を閉塞する。容器本体1と蓋3との間の嵌合は、容器本体1の開口部の嵌合部の内側に蓋3の嵌合部を接触させて嵌合させる内嵌合構造が好ましい。内嵌合構造とすることで、閉蓋時には、収容されたスープなどが漏れないようシール性を向上させることができる。また、蓋3の凹凸面部51に形成された蒸気抜き孔60は後述するとおり、微細孔となっていることから加熱調理時の内圧を高められるが、容器本体1との嵌合を内嵌合とすることにより、蓋飛びを防止しつつ適正な内部圧力となり調理効率を向上させることができる。中皿2も容器本体1に内嵌合することが好ましい。
【0019】
容器本体1と中皿2と蓋3は、何れも合成樹脂シートから真空成形や圧空成形等の各種の熱成形(シート成形)によって形成される。容器本体1には第一の食品を収容することができ、中皿2には第一の食品とは異なる種類の第二の食品を収容することができる。即ち、容器本体1に蓋3を装着することによって容器本体1と蓋3とで収容空間が区画形成されるが、その収容空間は中皿2によって上下二つの領域に区分され、中皿2よりも上側の上部収容空間と中皿2よりも下側の下部収容空間に分けられる。従って、下部収容空間(下段)と上部収容空間(上段)にそれぞれ第一の食品と第二の食品を分離した状態で収容することができる。
【0020】
例えば、麺類の場合には、下部収容空間にはダシやスープを入れ、上部収容空間には麺や具を入れておくことができる。ダシやスープはゼラチンで固めておいてもよく、電子レンジによる加熱によって溶けて液状となるようにしてもよい。また、鍋物にも適しており、下部収容空間にダシを入れ、上部収容空間には具材を入れておくことができる。このように食材は種々のものであってよいが、特に、高い密封性が要求される、水分や液体を含む食品、特に水分や液体の多い食品を収容するのに適している。
【0021】
容器の平面視における形状は任意であって、丸形の他、多角形や楕円形、小判形、長円形等であってもよいが、丸形のものが好ましい。多角形の場合において、各辺部は、直線状であってもよいし、外側に弧状に膨出する構成であってよい。各角部は円弧状であってよく、即ち角丸形状であってよい。
【0022】
容器本体1は、本体底面部10と、本体底面部10の周縁部から上方に向けて拡開しつつ延びる本体側面部11と、本体側面部11の上端部から外側に向けて延びる本体フランジ部12とを備えている。
【0023】
図3のように、本体側面部11には、蓋3が内嵌合する第1本体嵌合部13と、中皿2が内嵌合する第2本体嵌合部14が設けられていることが好ましい。第1本体嵌合部13や第2本体嵌合部14の形状は種々であってもよく、例えば、上側ほど内側となる逆テーパ形状であったり、あるいは、垂直形状や順テーパ形状に内側に突出する内向き嵌合凸部を設けた形状であってもよい。第1本体嵌合部13と第2本体嵌合部14の間には、段差部15が設けられていてよい。閉蓋状態において、段差部15の上には、後述の中皿フランジ部22が対向し、中皿フランジ部22の上には蓋水平部34が対向してよい。
【0024】
本体フランジ部12には、開蓋3を容易にするための図示しない摘み部を設けてよい。本体底面部10には種々の形状の図示しない脚部を設けてよい。容器本体1には、電子レンジでそのまま加熱して食することができるよう、予めゼリー状スープや麺、かやくなどを収容物として収容することができる。容器本体1は、耐熱性樹脂素材を使用したシートを熱成形して得ることができる。容器本体1は、電子レンジで加熱して使用する為に、特に発泡させた耐熱性樹脂素材を使用することが好ましく、加熱後にレンジからの取り出しの際に持って熱くなく、火傷などを抑制することができ、レンジの電磁波を効率よく収容食材へ伝え、加熱を均一にかつ短時間で行うことができる。容器本体1は、透明であってもよいが、断熱性を有する発泡素材であることが好ましい。
【0025】
<中皿2>
中皿2は、中皿底面部20と、中皿底面部20の周縁部から上方に延びる中皿側面部21と、中皿側面部21の上端部から外側に延びる中皿フランジ部22とを備えている。中皿2は、容器本体1よりも浅い形状であって、容器本体1に収容される。中皿2はその全体が容器本体1に入り込んだ状態となるが、収容された状態において、中皿底面部20は本体底面部10から上方に浮いた状態となる。中皿底面部20には種々のリブを形成してよく、中皿底面部20から中皿側面部21にかけて連続するリブを設けるようにしてもよい。
【0026】
中皿2は、容器本体1の内側に嵌合するものであることが好ましい。中皿側面部21の上部には、容器本体1の第2本体嵌合部14の内側に嵌合する中皿嵌合部23が設けられることが好ましい。中皿嵌合部23の形状は種々であってもよいが、例えば、上側ほど内側となる逆テーパ形状としたり、あるいは、垂直形状や順テーパ形状に内側に突出する内向き嵌合凸部を設けた形状としたりしてよい。
【0027】
中皿2には、下部収容空間の蒸気を上部収容空間に排出するための内部連通部が設けられることが好ましい。内部連通部の構成は種々であってよいが、例えば、
図1のように、中皿底面部20から上方に膨出した膨出部24を備える場合には、その膨出部24の上面部に蒸気排出弁25を設けることができる。尚、蒸気排出弁25は、中皿底面部20の例えば中央部等に設けられてもよい。尚、内部連通部は、弁ではなく孔であってもよい。
【0028】
中皿側面部21には、集荷時に中皿2同士を多数積み重ねした際に、中皿2同士が互いにきつく嵌り込んで取れなくなる、いわゆるブロッキング現象を防止するために、ブロッキング防止用の凸部27を設けてよい。ブロッキング防止用の凸部27は、中皿2毎にその位置をずらして配置しておく。
【0029】
中皿フランジ部22には、容器本体1から中皿2を容易に取り外すことができるようにするための中皿摘み部26を設けてよい。中皿摘み部26は、
図2のように、閉蓋状態において、本体フランジ部12や蓋フランジ部32よりも容器外側に突出していてよい。
【0030】
<蓋3>
蓋3は、透明であることが好ましく、容器に収容した食品を蓋3を介して外部から視認できる。蓋3は、蓋天面部30と、蓋天面部30の外側に位置する蓋フランジ部32を備えている。蓋天面部30と蓋フランジ部32との間に、容器本体1の第1本体嵌合部13の内側に嵌合する蓋嵌合部33が形成されていることが好ましい。蓋嵌合部33が設けられる場合、蓋嵌合部33から外側に向けて蓋フランジ部32が形成される。また、蓋天面部30の外縁から下方に向けて蓋側面部31が延設され、蓋側面部31の外縁から外側に向けて略水平に蓋水平部34が延設されていることが好ましい。その場合、蓋水平部34の外縁から上方に向けて蓋嵌合部33が形成されていることが好ましい。
【0031】
蓋嵌合部33の形状は種々であってもよい。蓋嵌合部33は、例えば、上側ほど内側となる逆テーパ形状としたり、あるいは、垂直形状や順テーパ形状に内側に突出する内向き嵌合凸部を設けた形状としたりしてもよい。
【0032】
蓋フランジ部32には開蓋操作を容易にするための蓋摘み部35を設けてよい。蓋側面部31には、集荷時に蓋3同士を多数積み重ねした際に、蓋3同士が互いにきつく嵌り込んで取れなくなる、いわゆるブロッキング現象を防止するために、ブロッキング防止用の凸部36を設けてよい。ブロッキング防止用の凸部36は、蓋3毎にその位置をずらして配置しておく。
【0033】
蓋天面部30の周縁部には、閉蓋状態の容器同士を上下に積み重ねたときの容器間の位置ずれを防止するための積み重ね用凸部37を形成することが好ましい。積み重ね用凸部37は上側に向けて突出している。積み重ね用凸部37は、蓋天面部30の周縁部に沿って延びていてよい。積み重ね用凸部37は、一対形成されていてよい。一対の積み重ね用凸部37は、互いに対称形状であってよく、180度対向した位置に形成されていてよい。
【0034】
蓋天面部30には、下側即ち容器内側に向けて凹んだ第1天面凹部41及び第2天面凹部42が設けられている。但し、これらの第1天面凹部41や第2天面凹部42が設けられていなくてもよい。第1天面凹部41と第2天面凹部42の形状、配置、大きさ等は任意であるが、本実施形態では、第1天面凹部41と第2天面凹部42は所定方向に沿って並んで配置されており、第1天面凹部41は第2天面凹部42よりも大きい。また、第1天面凹部41の深さは第2天面凹部42のそれよりも浅くてよい。第1天面凹部41と第2天面凹部42が並んでいる方向を蓋第1方向と称し、それと平面視において直交する方向と蓋第2方向と称する。
図1、
図2、
図4等に、蓋第1方向を矢印Xで示し、蓋第2方向を矢印Yで示している。
図4に第1天面凹部41を示している。第1天面凹部41は、例えば、平面視略矩形であって、蓋第2方向に長い平面視長方形状であってよい。但し、第1天面凹部41は、正方形状や丸形等であってもよい。
【0035】
尚、
図2のような閉蓋状態において、食品の名前等の各種の情報が印刷された帯状ラベル5を、蓋3の蓋天面部30から容器本体1の本体底面部10にかけて上下方向に巻回されることが好ましい。一対の積み重ね用凸部37は、蓋第2方向に対向して配置されていてよい。蓋天面部30の周縁部のうち、蓋第1方向に対向した二箇所には、積み重ね用凸部37が形成されていない領域が設けられていてよい。帯状ラベル5は、第1天面凹部41の上を覆うように巻回されることが好ましく、蓋第1方向に沿って巻回されることが好ましい。帯状ラベル5は、一対の積み重ね用凸部37の間を通り、蓋天面部30の周縁部のうち積み重ね用凸部37が形成されていない二つの領域の上側を通過する。尚、蓋天面部30と蓋側面部31との境界部には、帯状ラベル5の巻回を容易にするための傾斜面を設けてよい。
【0036】
<凹凸面部51>
第1天面凹部41の凹部底面部50は、フラット状、一方向に湾曲した構造、あるいは内容物側に頂点を持つドーム状のいずれであってもよいが、シールの接着強度が均質である点から、フラット状であることが好ましい。
図4~
図7に示すように、第1天面凹部41の凹部底面部50に、凹凸面部51が設けられている。凹凸面部51は、第1天面凹部41の凹部底面部50の全体に設けられていてもよいし、第1天面凹部41の凹部底面部50の一部のみに設けられていてもよいし、更には、蓋3の蓋天面部30の全体に設けられていてもよいし、蓋3の全体に設けられていてもよいが、商品外観を良好にするためにはシール面積をできるだけ小さくすることが好ましく、そのため凹凸面部51の面積もできるだけ小さくすることが望ましい。
【0037】
本実施形態では、第1天面凹部41の凹部底面部50の一部のみに凹凸面部51が設けられている。第1天面凹部41の凹部底面部50は、平滑面である平滑面部52と、多数の凹凸を有する凹凸面部51とからなる。平滑面部52及び凹凸面部51の大きさ、配置等は任意であって、例えば、凹部底面部50の全体が凹凸面部51であってもよいが、本実施形態の如く、平滑面部52と凹凸面部51に区画されていることが好ましい。また、平滑面部52は、凹凸面部51の周囲に形成されていて、凹凸面部51を平滑面部52が囲んでいる。凹凸面部51の形状、即ち、凹凸面部51のエリアの形状も任意であるが、例えば、矩形であって、本実施形態では、蓋第2方向に長い長方形状である。
【0038】
凹凸面部51は、多数の凸部51aと多数の凹部51bを有する。凹部51bは、隣り合う凸部51a間に位置する。凹凸面部51の凸部51aの形状や配置、大きさ等は任意であるが、好ましくは、凸部51aは線状に延びる突条であり、複数の突条が網目状に交差する網目突条であることがシール剥離時に一方向からのみ剥がれる、といった現象を防ぎ、等方的に剥離容易な状態となる点から好ましい。網目突条は、蓋第1方向及び蓋第2方向に沿っていてもよいが、本実施形態においては、蓋第1方向及び蓋第2方向に対して所定角度傾斜していて、その傾斜角度は例えば40~55度の範囲であることが好ましい。
図7に示すように、凸部51aの高さ、即ち上方への突出高さT1は、例えば、0.1~0.2mmの範囲であることが好ましい。また、隣り合う凸部51a同士の間の距離Lは、例えば、1~2mmであることが好ましい。この凹凸面部51は、蓋3を構成する合成樹脂製シートにエンボス加工を施すことによって形成される。平面視における凸部51aの面積は、同じく凹部51bの面積よりも小さいことが好ましい。また、凹凸面部51全体における多数の凸部51aのトータルの面積も多数の凹部51bのトータルの面積よりも小さいことが好ましい。
【0039】
<蒸気抜き孔60>
本発明における蒸気抜き孔60は、形状、数、配置等は任意であり、例えば
、図4のような曲線状の長孔であってよいし、
図8又は
図9のように波形ではなく直線状に延びる長孔であってもよいし、
図10又は
図11のように丸型であってもよい。これらの蒸気抜き孔60は、レーザー加工により形成されることが、孔の開口縁部に防御壁を形成させることができる点から好ましい。
【0040】
ここで、蒸気抜き孔60が曲線状の長孔である場合、波形であってよく、正弦波状であってよい。また、蒸気抜き孔60は、凹凸面部51の凸部(突条)を横断していることが好ましく、特に、多数の突条を横断していることが液漏れ防止の点から好ましい。これらのなかでも、特に、シール面積を小さくするという観点から、一定の面積内で開口部面積を広く確保できる点から曲線状の長孔であることが好ましい。また、加熱調理時における蒸気の抜けやすさと適切な内圧確保の点から、曲線状の長孔の幅は0.3~0.7mm、特に0.4~0.6mmの範囲であることが好ましく、長孔の長さ方向の一端から他端までの直線長さが、1.8mm~2.5mmの範囲であることが好ましい。
【0041】
更に、蒸気抜き孔60は複数設けられていることが好ましく、また、所定の配列で並んでいることが好ましい。蒸気抜き孔60の形状の一例を
図4に示している。複数の蒸気抜き孔60は、同一形状であることが好ましい。複数の蒸気抜き孔60は、列をなして、所定方向に並んでいることが好ましく、例えば、
図4では、蓋第2方向に一定間隔毎に並設されていて、合計六つ並設されている。 蒸気抜き孔60が複数設けられている場合、それらの総面積が50~90mm
2の範囲であることが適度な内圧を実現し蒸らし効果が高まる点から好ましい。
【0042】
また、蒸気抜き孔60が曲線状の長孔である場合、各長孔間の距離S(
図5参照)は、4~7mmの範囲であることが好ましい。すなわち、長孔間の距離Sが短くなり過ぎる場合には、曲線状の長孔間の部位の強度が低下し、加熱調理時の内圧に対する変形を招いて蒸気排出量が増大、内圧の低下を招いて蒸らし効果が得られにくくなる。一方、長孔間の距離Sが長すぎる場合には、凹凸面部51の面積及びシール面積を大きくする必要があり、商品外観を損なうこととなる。
【0043】
また、曲線状の蒸気抜き孔60は、凹凸面部51において凸部51aが格子状に形成されている場合には、長孔の長さ方向は凸部51aの方向に対して40~50°の範囲で形成されていることが好ましい。
図4では、第1天面凹部41の凹部底面部50に、蒸気排出用の蒸気抜き孔60が形成されている。蒸気抜き孔60は、第1天面凹部41の凹部底面部50を上下に貫通する貫通孔である。蒸気抜き孔60は、凹凸面部51に設けられている。蒸気抜き孔60は、凹凸面部51内のみに設けられ、凹凸面部51の外側にはみ出さないことが好ましいが、その一部がはみ出してもよい。
【0044】
<防御壁>
蒸気抜き孔60の開口縁部には、その全周に亘って第1防御壁61が形成されていることが好ましい。第1防御壁61は、環状であることが好ましい。第1防御壁61は、第1天面凹部41の凹部底面部50の上面から上方に突出している。
図7のように、上面の第1防御壁61の突出高さT2は、凹凸面部51の凸部51aの突出高さT1よりも高いことが好ましい。
【0045】
第1防御壁61は、例えば、レーザーによって蒸気抜き孔60を形成する際に合わせて形成することができる。レーザーの出力等を調整することによって第1防御壁61を形成でき、また、その第1防御壁61の突出高さT2を調整できる。
【0046】
尚、
図7のように、第1天面凹部41の凹部底面部50の下面にも、上面と同様に、環状の第2防御壁62が設けられていてもよい。第1天面凹部41の凹部底面部50の上面に第1防御壁61が上方に向けて突設されると共に第1蓋天面部30の凹部底面部50の下面に第2防御壁62が下方に向けて突設されている場合には、第1防御壁61の突出高さT2は、第2防御壁62の突出高さT3よりも大きくてよい。第2防御壁62についても第1防御壁61と同様にレーザーの出力を調整することによって形成でき、その突出高さT3も調整できる。
【0047】
尚、
図8~
図11に、蒸気抜き孔60の他の例を示している。蒸気抜き孔60は、例えば
図8のように波形ではなく直線状に延びる長孔であってもよく、蓋第1方向に長い長孔であってよい。蒸気抜き孔60は蓋第1方向と蓋第2方向に配列されてもよい。
図9のように、蒸気抜き孔60は、蓋第2方向に長い長孔であってもよい。
図10のように、蒸気抜き孔60は、長孔ではなく丸孔であってもよい。この場合においても、丸形の蒸気抜き孔60は凹凸面部51の凸部51aを少なくとも一箇所において横断していることが好ましい。尚、
図11のように、蒸気抜き孔60が凹凸面部51の凸部51aを横断しなくてもよい。尚、凹凸面部51の凸部51aである突条は、網目状でなくてもよく、例えば、蓋第1方向に沿って延びる突条のみであったり、蓋第2方向に沿って延びる突条のみであったりしてもよい。また、凹凸面部51の凸部51aは、線状に延びる突条ではなく、丸形や矩形等の島状であってもよい。これらの形状においても、蒸気抜き孔60の開口縁部には、第1防御壁61が上方に向けて突設されていてよい。
【0048】
<シール4>
図2、
図4及び
図6のように、第1天面凹部41の凹部底面部50には、蒸気抜き孔60を塞ぐためのシール4が貼着される。シール4の貼着態様は任意であるが、例えば
図4のように複数の蒸気抜き孔60が設けられている場合には、その複数の蒸気抜き孔60の全てを覆うように凹凸面部51に貼着される。シール4は、第1防御壁61に貼着されると共に凸部51aに貼着される。尚、シール4は、凸部51aに貼着されると共に凹部51bに貼着されてもよい。シール4の一部は平滑面部52に貼着されていてもよい。例えば、シール4の周縁部が平滑面部52に貼着されていてもよい。シール4の大きさは、凹凸面部51よりも大きくてもよいし、小さくてもよく、平滑面部52にはみ出さないようにシール4が凹凸面部51のみに貼着されてもよいが、シール4による液漏れ防止効果をより高める点から、平滑面部52にはみ出して、凹凸面部51を完全に覆うように貼着されることが好ましい。
【0049】
シール4は、例えば粘着性を有するものであり、閉蓋作業の前に蓋3に予め貼着されてもよいし、閉蓋後において蓋3に貼着されてもよい。シール4は、粘着ラベルであってよい。シール4は、多層構造であってもよく、例えば、収縮率の異なる2種以上の熱収縮性フィルムの積層フィルム、或いは熱収縮性フィルムと非収縮性フィルムとの積層フィルムが挙げられる。これらの場合、接着面は当該多層フィルムの熱収縮率の低い方となるように用いることが望ましい。
【0050】
尚、本体フランジ部12、中皿フランジ部22、及び、蓋フランジ部32には、極細の多数の凹凸を形成し、補強するとともに、指などがあたっても、指などを切ることがないようにされてよい。この凹凸は、フランジ部の外縁側にのみ形成してもよいし、フランジ部の全幅に亘って形成してもよい。この凹凸は、正面から拡大して見たときに波形状とされ、多数の山と谷の方向が容器の内外方向に沿っている。フランジ部がコーナー部を有する場合にはそのコーナー部と容器の中心とを結ぶ方向に平行に形成されてよい。また、この凹凸は、例えば、平目ローレット目や綾目ローレット目のようなローレット目によって形成され、さらには、滑りにくいようにするため、綾目ローレット目によって形成することが好ましい。
【0051】
容器本体1、中皿2、蓋3には、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリスチレンやポリプロピレンやポリエチレンなどのポリオレフィンなどの合成樹脂であって、かつ電子レンジで使用可能な耐熱性を有する合成樹脂シートが使用できる。また、これらのシート素材として、前述の合成樹脂に無機物を充填したシート、もしくは前述の合成樹脂を発泡させた発泡シート、さらには、前述のシートを延伸させた延伸シートなどを使用できる。これらの中でも、ポリスチレンとして耐熱性に優れた耐熱性のスチレン系樹脂を使用した耐熱性発泡スチレン系樹脂シート、耐熱性に優れたポリプロピレンに無機物を充填させたり発泡させたシート、ポリエチレンテレフタレート・ポリスチレン・ポリプロピレン・ポリエチレンなどのシートを延伸して耐熱性を向上させた耐熱シートを使用して熱成形したものを使用できる。
【0052】
特に、これらのシートの中でも、透明性に優れたシートを蓋3に使用した場合には、収容した食品を視認できるので好適である。中でも、透明なポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリプロピレンなどを一軸延伸、もしくは2軸延伸した延伸シートは電子レンジ加熱に必要な耐熱性も備えるので好ましい。また、ポリスチレンシート(OPS)は、ポリエチレンテレフタレートシートよりも、接触角が大きく、蒸気抜き孔60から液体が外部に漏れ出しにくいため、好ましい。尚、耐熱性発泡素材を容器本体1に使用した容器は、電子レンジ加熱時に素手で持っても熱くなく、かつ保温性にも優れるので好適である。
【0053】
以上のように、凹凸面部51に蒸気抜き孔60が設けられ、凹凸面部51にシール4が貼着されることにより、輸送中や店頭陳列作業時等において、蒸気抜き孔60からの液漏れが確実に防止される。シール4によって蒸気抜き孔60が塞がれているので、蒸気抜き孔60から虫等の異物が容器内に入り込むことも防止される。
【0054】
また、シール4は、第1天面凹部41の凹部底面部50に貼着されるので、輸送中や店頭陳列時においてシール4に他の物が接触しにくい。容器を上下に積み重ねる際に上の容器が下の容器のシール4に接触しにくい。そのため、輸送中や陳列時においてシール4が剥がれにくく、虫等の異物の混入を確実に阻止できると共に液漏れを確実に防止することができる。
【0055】
電子レンジによって内容物である食品を加熱する際には、容器の内圧が一定以上に上昇すると、蒸気抜き孔60を介してシール4に作用する内圧によって、シール4が剥がれて蒸気抜き孔60から蒸気が容器外部に排出される。従って、内圧上昇による蓋飛び現象を防止することができる。シール4が凹凸面部51の凸部51aに貼着されているので、内圧上昇によってシール4が確実に剥がれて蒸気が排出される。加えて、蒸気抜き孔60のサイズ効果によって、適度な内圧を維持することができ、蒸らし効果が得られて、素早く加熱調理することができる。
【0056】
凹凸面部51の凸部51aが線状に延びる突条であって蒸気抜き孔60が突条を横断していると、蒸気抜き孔60に隣接して凸部51aが確実に位置することになる。そのため、凸部51aに貼着されるシール4によって、蒸気抜き孔60からの液漏れを確実に防止することができると共に電子レンジ加熱時における蒸気排出も確実となる。
【0057】
更に、蒸気抜き孔60の開口縁部に第1防御壁61が設けられていると、シール4が第1防御壁61に貼着されることになるので、シール4による液漏れ防止効果がより一層確実なものとなると共に、電子レンジ加熱時にはシール4が第1防御壁61から剥がれて蒸気がスムーズに排出される。特に、第1防御壁61の突出高さが凹凸面部51の凸部51aの突出高さよりも高い場合には、シール4が第1防御壁61に確実に貼着されることになって、液漏れを効果的に防止することができる。また、第1防御壁61自体によって、蒸気抜き孔60における表面張力が増し、液漏れ防止効果が高まる。尚、下面に第2防御壁62が設けられていると、表面張力が更に増して液漏れ防止効果が高まる。
【符号の説明】
【0058】
1 容器本体
2 中皿
3 蓋
4 シール
5 帯状ラベル
10 本体底面部
11 本体側面部
12 本体フランジ部
13 第1本体嵌合部
14 第2本体嵌合部
15 段差部
20 中皿底面部
21 中皿側面部
22 中皿フランジ部
23 中皿嵌合部
24 膨出部
25 蒸気排出弁
26 中皿摘み部
27 ブロッキング防止用の凸部
30 蓋天面部
31 蓋側面部
32 蓋フランジ部
33 蓋嵌合部
34 蓋水平部
35 蓋摘み部
36 ブロッキング防止用の凸部
37 積み重ね用凸部
38 傾斜面
41 第1天面凹部
42 第2天面凹部
50 凹部底面部
51 凹凸面部
51a 凸部
51b 凹部
52 平滑面部
60 蒸気抜き孔
61 第1防御壁
62 第2防御壁