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特許7262619セカンダリ・セルのためのビーム障害回復の装置および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-13
(45)【発行日】2023-04-21
(54)【発明の名称】セカンダリ・セルのためのビーム障害回復の装置および方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 24/04 20090101AFI20230414BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20230414BHJP
   H04W 72/0457 20230101ALI20230414BHJP
【FI】
H04W24/04
H04W16/28
H04W72/0457 110
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2021568825
(86)(22)【出願日】2020-06-23
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-28
(86)【国際出願番号】 CN2020097695
(87)【国際公開番号】W WO2021008316
(87)【国際公開日】2021-01-21
【審査請求日】2021-11-17
(31)【優先権主張番号】62/873,523
(32)【優先日】2019-07-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516227559
【氏名又は名称】オッポ広東移動通信有限公司
【氏名又は名称原語表記】GUANGDONG OPPO MOBILE TELECOMMUNICATIONS CORP., LTD.
【住所又は居所原語表記】No. 18 Haibin Road,Wusha, Chang’an,Dongguan, Guangdong 523860 China
(74)【代理人】
【識別番号】100091487
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 行孝
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100107582
【弁理士】
【氏名又は名称】関根 毅
(74)【代理人】
【識別番号】100152205
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 昌司
(74)【代理人】
【識別番号】100137523
【弁理士】
【氏名又は名称】出口 智也
(72)【発明者】
【氏名】クオ、リー
【審査官】伊東 和重
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/135654(WO,A1)
【文献】ZTE,Enhancements on multi-beam operation[online],3GPP TSG RAN WG1 #96bis,3GPP,2019年04月12日,R1-1904014,検索日[2022.11.25],Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_96b/Docs/R1-1904014.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器UEのためのセカンダリ・セルSCellのビーム障害回復の方法であって、
基地局から、複数のSCellのうち第1のSCellの帯域幅部分BWPについてのビーム障害回復を行う指示を搬送する無線リソース制御(RRC)シグナリングを受信することと、
前記基地局から、前記第1のSCellのBWPのビーム障害を報告するメディア・アクセス制御制御要素MAC CEメッセージを搬送する物理アップリンク共有チャネルPUSCH送信を送信するよう前記UEに指示する上位レイヤパラメータを受信することと、
前記基地局に、前記第1のSCellのBWPのビーム障害を報告するために付与されたPUSCH送信において搬送されるMAC CEメッセージを通じてビーム障害回復要求BFRQを送信することと、
前記基地局から、前記BFRQに応答してビーム障害回復応答BFRRを搬送する物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHを受信することと、を備える方法。
【請求項2】
前記第1のSCellのBWPについての前記ビーム障害回復を行うように前記UEに指示する新ビーム識別参照信号NBI RSで前記UEが設定される場合、前記UEが前記ビーム障害回復を実行することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記UEが前記ビーム障害回復を実行することは、1つのNBI RSの参照シンボル受信電力RSRPを閾値と比較することに基づいて前記UEによって選択された前記1つのNBI RSのインデックスを報告することをさらに備える、請求項に記載の方法。
【請求項4】
前記第1のSCellのBWPについての前記ビーム障害回復を行うように前記UEに指示するビーム障害検出参照信号BFD RSで前記UEが設定される場合、前記UEが前記ビーム障害回復を実行することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
セカンダリ・セルSCellのためのビーム障害回復のユーザ機器UEであって、
メモリと、
トランシーバと、
前記メモリおよび前記トランシーバに結合されたプロセッサと、を備え、
前記トランシーバは、
基地局から、複数のSCellのうち第1のSCellの帯域幅部分BWPについてのビーム障害回復を行う指示を搬送する無線リソース制御(RRC)シグナリングを受信し、
前記基地局から、前記第1のSCellのBWPのビーム障害を報告するメディア・アクセス制御制御要素MAC CEメッセージを搬送する物理アップリンク共有チャネルPUSCH送信を送信するよう前記UEに指示する上位レイヤパラメータを受信し、
前記基地局に、前記第1のSCellのBWPのビーム障害を報告するために付与されたPUSCH送信において搬送されるMAC CEメッセージを通じてビーム障害回復要求BFRQを送信し、
前記基地局から、前記BFRQに応答してビーム障害回復応答BFRRを搬送する物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHを受信するように構成されている、ユーザ機器UE
【請求項6】
前記第1のSCellのBWPについての前記ビーム障害回復を行うように前記UEに指示する新ビーム識別参照信号NBI RSで前記UEが設定される場合、前記プロセッサは前記ビーム障害回復を実行するように構成されている、請求項5に記載のユーザ機器UE。
【請求項7】
前記プロセッサは、1つのNBI RSの参照シンボル受信電力RSRPを閾値と比較することに基づいて前記プロセッサによって選択された前記1つのNBI RSのインデックスを報告するように構成されている、請求項6に記載のユーザ機器UE。
【請求項8】
前記第1のSCellのBWPについての前記ビーム障害回復を行うように前記UEに指示するビーム障害検出参照信号BFD RSで前記UEが設定される場合、前記プロセッサは前記ビーム障害回復を実行するように構成されている、請求項5に記載のユーザ機器UE。
【請求項9】
基地局のためのセカンダリ・セルSCellのビーム障害回復の方法であって、
ユーザ機器UEに、複数のSCellのうち第1のSCellの帯域幅部分BWPについてのビーム障害回復を行う指示を搬送する無線リソース制御(RRC)シグナリングを送信することと、
前記UEに、前記第1のSCellのBWPのビーム障害を報告するメディア・アクセス制御制御要素MAC CEメッセージを搬送する物理アップリンク共有チャネルPUSCH送信を送信するよう前記UEに指示する上位レイヤパラメータを送信することと、
前記UEから、前記第1のSCellのBWPのビーム障害を報告するために付与されたPUSCH送信において搬送されるMAC CEメッセージを通じて送信されたビーム障害回復要求BFRQを受信することと、
前記UEに、前記BFRQに応答してビーム障害回復応答BFRRを搬送する物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHを送信することと、を備える方法。
【請求項10】
前記第1のSCellのBWPについての前記ビーム障害回復を行うように前記UEに指示する新ビーム識別参照信号NBI RSで前記UEを設定することをさらに備える、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
1つのNBI RSの参照シンボル受信電力RSRPを閾値と比較することに基づいて前記UEによって選択された前記1つのNBI RSのインデックスを報告するように前記UEに要求することをさらに備える、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のSCellのBWPについての前記ビーム障害回復を行うように前記UEに指示するビーム障害検出参照信号BFD RSで前記UEを設定することをさらに備える、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
セカンダリ・セルSCellのためのビーム障害回復の基地局であって、
メモリと、
トランシーバと、
前記メモリおよび前記トランシーバに結合されたプロセッサと、を備え、
前記トランシーバは、
ユーザ機器UEに、複数のSCellのうち第1のSCellの帯域幅部分BWPについてのビーム障害回復を行う指示を搬送する無線リソース制御(RRC)シグナリングを送信し、
前記UEに、前記第1のSCellのBWPのビーム障害を報告するメディア・アクセス制御制御要素MAC CEメッセージを搬送する物理アップリンク共有チャネルPUSCH送信を送信するよう前記UEに指示する上位レイヤパラメータを送信し、
前記UEから、前記第1のSCellのBWPのビーム障害を報告するために付与されたPUSCH送信において搬送されるMAC CEメッセージを通じて送信されたビーム障害回復要求BFRQを受信し、
前記UEに、前記BFRQに応答してビーム障害回復応答BFRRを搬送する物理ダウンリンク制御チャネルPDCCHを送信するように構成されている、基地局
【請求項14】
前記プロセッサは、前記第1のSCellのBWPについての前記ビーム障害回復を行うように前記UEに指示する新ビーム識別参照信号NBI RSで前記UEを設定するように構成されている、請求項13に記載の基地局。
【請求項15】
前記プロセッサは、1つのNBI RSの参照シンボル受信電力RSRPを閾値と比較することに基づいて前記UEによって選択された前記1つのNBI RSのインデックスを報告するように前記UEに要求するように構成されている、請求項14に記載の基地局。
【請求項16】
前記プロセッサは、前記第1のSCellのBWPについての前記ビーム障害回復を行うように前記UEに指示するビーム障害検出参照信号BFD RSで前記UEを設定するように構成されている、請求項13に記載の基地局。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信システムの分野に関し、より詳細には、セカンダリ・セルのためのビーム障害回復の装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在の設計では、ビーム障害回復(またはリンク回復と呼ばれる)機能は、プライマリ・セル(PCell)にのみサポートされている。PCellのリンク回復のために規定された方法は、セカンダリ・セル(SCell)には適用することができない。展開シナリオでは、PCellとSCellは異なる帯域にあり、PCellにおけるビーム監視は、SCellには情報を一切提供することができない。よって、専用のビーム障害検出および回復機能がSCellに必要とされる。
【0003】
したがって、セカンダリ・セル(SCell)のためのビーム障害回復の装置および方法に対する必要性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の目的は、高い信頼性を提供することが可能なセカンダリ・セル(SCell)のためのビーム障害回復の装置および方法を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の第1の態様において、ユーザ機器(UE)のためのセカンダリ・セル(SCell)のビーム障害回復の方法は、基地局によって複数のSCellを設定されることと、基地局によってSCellのうち第1のSCellでビーム障害回復を行うように構成されることと、を含む。
【0006】
本開示の第2の態様において、セカンダリ・セル(SCell)のためのビーム障害回復のユーザ機器(UE)は、メモリと、トランシーバと、メモリおよびトランシーバに結合されたプロセッサと、を含む。プロセッサは、基地局によって複数のSCellを設定されることと、基地局によってSCellのうち第1のSCellでビーム障害回復を行うように構成されることと、のために構成される。
【0007】
本開示の第3の態様において、基地局のためのセカンダリ・セル(SCell)のビーム障害回復の方法は、ユーザ機器(UE)に対して複数のSCellを設定することと、SCellのうち第1のSCellでビーム障害回復を行うようにUEを構成することと、を含む。
【0008】
本開示の第4の態様において、セカンダリ・セル(SCell)のためのビーム障害回復の基地局は、メモリと、トランシーバと、メモリおよびトランシーバに結合されたプロセッサと、を含む。プロセッサは、ユーザ機器(UE)に対して複数のSCellを設定することと、SCellのうち第1のSCellでビーム障害回復を行うようにUEを構成することと、のために構成される。
【0009】
本開示の第5の態様において、非一時的な機械可読記憶媒体は、コンピュータによって実行されたときに、コンピュータに上記の方法を行わせる命令が記憶されている。
【0010】
本開示の第6の態様において、チップがプロセッサを含み、プロセッサは、メモリに記憶されたコンピュータ・プログラムを呼び出し、実行して、チップが組み込まれたデバイスに上記の方法を実行させるように構成される。
【0011】
本開示の第7の態様において、コンピュータ・プログラムが記憶されているコンピュータ可読記憶媒体が、コンピュータに上記の方法を実行させる。
【0012】
本開示の第8の態様において、コンピュータ・プログラム製品がコンピュータ・プログラムを含み、コンピュータ・プログラムは、コンピュータに上記の方法を実行させる。
【0013】
本開示の第9の態様において、コンピュータ・プログラムが、コンピュータに上記の方法をコンピュータに実行させる。
【0014】
本発明の実施形態または関連技術をより明瞭に説明するために、実施形態の中で説明される以下の図を簡単に紹介する。これらの図面が、本開示のいくつかの実施形態に過ぎないことは明らかであり、当業者は、前提を払うことなくそれらの図面に従って他の図を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】ダウンリンク(DL)またはアップリンク(UL)送信のための送信機ブロック図である。
図2】DLまたはUL送信を受信するための受信機ブロック図である。
図3】本開示の一実施形態によるセカンダリ・セル(SCell)のためのビーム障害回復のユーザ機器(UE)および基地局のブロック図である。
図4】本開示の一実施形態による、UEのためのセカンダリ・セル(SCell)のビーム障害回復の方法を説明するフローチャートである。
図5】本開示の一実施形態による、基地局のためのセカンダリ・セル(SCell)のビーム障害回復の方法を説明するフローチャートである。
図6】本開示の一実施形態による、セカンダリ・セル(SCell)のためのビーム障害回復の報告情報を示す概略図である。
図7】本開示の一実施形態による、セカンダリ・セル(SCell)のためのビーム障害回復の報告情報を示す概略図である。
図8】本開示の一実施形態による、セカンダリ・セル(SCell)のためのビーム障害回復の報告情報を示す概略図である。
図9】本開示の一実施形態による、セカンダリ・セル(SCell)のためのビーム障害回復の報告情報を示す概略図である。
図10】本開示の一実施形態による、セカンダリ・セル(SCell)のためのビーム障害回復の報告情報を示す概略図である。
図11】本開示の一実施形態によるワイヤレス通信のためのシステムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本開示の実施形態について、以下のように添付図面を参照して、技術的事項、構造的特徴、達成される目的、および効果と共に詳細に説明する。具体的には、本開示の実施形態の術語は、単に特定の実施形態の目的を説明するためであり、本開示を制限するものではない。
【0017】
第5世代(5G)ワイヤレス・システムは、一般に、24.25GHzから52.6GHzの範囲の周波数範囲2(FR2)のマルチビームに基づくシステムであり、高周波数帯における大きな経路損失に対処するために、多重の送信(Tx)および受信(Rx)アナログ・ビームが、基地局(BS)および/またはユーザ機器(UE)によって用いられる。高周波数帯システム、例えばmmWaveシステムでは、BSとUEは多数のアンテナと共に展開され、そのため、大きな経路損失および信号妨害を克服するために大きな利得のビームフォーミングが使用されることができる。ハードウェアの制約および費用のために、BSおよびUEは、限られた数の送信および受信ユニット(TXRU)のみを具備することがある。したがって、BSおよびUEの両方で、混合型のビームフォーミング機構が利用されることがある。BSとUEの間で最良のリンク品質を得るために、BSとUEは、特定のダウンリンクまたはアップリンク送信のためのアナログ・ビーム方向を合わせる必要がある。ダウンリンク通信には、BSおよびUEは、BS TxビームとUE Rxビームの最良のペアを見つける必要があり、一方、アップリンク通信には、BSおよびUEは、UE TxビームとBS Rxビームの最良のペアを見つける必要がある。
【0018】
1つのUEとBSとの間の通信のために、BSおよびUEは、どのTxおよびRxビームが使用されるかを決定する必要がある。1つのUEが移動すると、通信のためにBSおよびUSによって使用されるビームが変化し得る。3GPP 5G仕様では、そのようなマルチビームに基づく動作をサポートするために以下の機能が定義されている。
【0019】
ビームの測定および報告に関連する動作の際、この機能で、UEは、BSの1つまたは複数のTxビームを測定することができ、次いで、UEは、最良のTxビームを選択し、自身の選択をBSに報告することができる。BSのTxビームを測定することにより、UEは、1つまたは複数の異なるRxビームを測定し、次いでBSの1つの特定のTxビームに対して最良のRxビームを選択することもできる。この機能では、gNBが、UEの1つまたは複数のTxビームを測定し、次いでアップリンク送信のためのUEの最良のTxビームを選択することもできる。BSのTxビームの測定をサポートするために、BSは、複数の参照信号(RS)リソースを送信することができ、次いでそれらのRSリソースを測定するようにUEを構成する。次いで、UEは、例えばレイヤ1参照信号受信電力(L1-RSRP)などの何らかの測定尺度に基づいて選択された、1つまたは複数の選択されたRSリソースのインデックスを報告することができる。アップリンク送信に使用されるUEのTxビームの測定をサポートするために、BSは、1つまたは複数のアップリンクRSリソース、例えばサウンディング参照信号(SRS)リソース、を送信するようにUEを構成し、次いでBSがそのRSリソースを測定することができる。BSは、例えばRSリソースのL1-RSRPの測定に基づいて、UEのどのTxビームがアップリンク送信に最良であるかを判断することができる。
【0020】
ビーム指示に関連する動作の際、ダウンリンク送信には、BSが、BSのどのTxビームが送信に使用されるかをUEに指示することができ、そのため、UEは、ダウンリンク送信を受信するための適切なRxビームを使用することができる。物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)送信には、BSが、BSの1つのTxビームの識別(ID)をUEに指示することができる。物理サイドリンク発見チャネル(PSDCH)送信には、BSが、PDCCH内のダウンリンク制御情報(DCI)を使用して、対応するPDSCHを送信するために使用される1つのTxビームのIDを指示することができる。UEからのアップリンク送信についても、BSが、使用されるUEのTxビームをUEに指示することができる。例えば、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)送信には、UEは、空間関係情報の設定を通じてBSによって指示されるTxビームを使用する。SRS送信には、UEは、空間関係情報の設定を通じてBSによって指示されるTxビームを使用する。物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信には、UEは、スケーリングDCIに含まれている情報要素によって指示されるTxビームを使用する。
【0021】
ビーム切替に関連する動作の際、この機能がBSによって使用されて、ダウンリンクまたはアップリンク送信に使用されるTxビームを切り替える。この機能は、現在送信に使用されているTxビームが、例えばUEの移動のために無効になったときに有用である。BSが、現在ダウンリンク送信に使用されているTxビームがよくないことを知ったとき、またはBSが現在のTxビームよりもよい別のTxビームを見つけたとき、BSは、UEにシグナリングを送ってTxビームの変更を通知することができる。同様に、BSは、何らかのアップリンク送信を送信するために使用されるUEのアップリンクTxビームを切り替えることができる。
【0022】
新無線(NR)システムなどの通信システムでは、DL信号は、PDCCHを通じてDCIを伝達する制御シグナリング、PDSCHを通じて情報パケットを伝達するデータ信号、およびいくつかのタイプの参照信号を含むことができる。DCIは、例えばPDSCHのリソース割り当ておよび送信パラメータを含む、PDSCHがどのように送信されるかの情報を指示することができる。BSは、種々の目的で1つまたは複数のタイプの参照信号を送信することができ、それらには、PDSCHと共に送信され、PDSCHを復調するためにUEによって使用されることができる復調参照シンボル(DM-RS)、BSのTxビームまたはBSとUEの間のダウンリンク・チャネルのCSIを測定するためにUEによって使用されることができるチャネル状態情報参照信号(CSI-RS)、同じくPDSCHと共に送信され、送信機および受信機内の無線周波数(RF)部における不完全性のために生じる位相雑音を推定し、次いでPDSCHを復号する際にそれを補償するためにUEによって使用されることができる位相追跡参照信号(PT-RS)が含まれる。NRでは、PDCCH、PDSCH、および参照信号のためのDLリソース割り当ては、直交周波数分割多重化(OFDM)シンボルの単位および物理リソース・ブロック(PRB)の群で行われる。各PRBは、周波数領域で、いくつかのリソース要素(RE)、例えば12個のRE、を含んでいる。1つのダウンリンク送信の送信帯域幅(BW)は、リソース・ブロック(RB)と呼ばれる周波数リソース単位からなり、各RBは、いくつかのサブキャリアまたはRE、例えば12個のサブキャリアまたは12個のRE、からなる。
【0023】
UEによってBSに送信されるUL信号は、PUSCHを通じてデータパケットを伝達するデータ信号、PUSCHまたはPUCCHで送信されることができるUL制御情報(UCI)を伝達するアップリンク制御信号、およびUL参照信号を含み得る。UCIは、アップリンク送信リソースを要求するためにUEによって使用されるスケジュール要求(SR)、PDSCH送信についてのハイブリッド自動再送要求受信通知(HARQ-ACK)フィードバック、またはチャネル状態情報(CSI)レポートを搬送することができる。UEは、種々の目的で1つまたは複数のタイプのアップリンク参照信号を送信することができ、それらには、PUSCH送信と共に送信され、PUSCHを復調するためにBEによって使用されることができるDM-RS、同じくPUSCH送信と共に送信され、RF部における不完全性のために生じる位相雑音を推定するためにBSによって使用されることができ、PUSCHを復号する際にBSがそれを補償することができるPT-RS、1つまたは複数のUE TxビームまたはUEとBSの間のアップリンク・チャネルのCSIを測定するためにBSによって使用されるSRS信号が含まれる。同様に、PUSCH、PUCCH、およびUL参照信号のためのULリソース割り当ても、シンボルの単位およびPRBの群で行われる。
【0024】
DLまたはULチャネル/信号の送信間隔はスロットと呼ばれ、各スロットは、時間領域で、いくつかの、例えば14個のシンボルを含んでいる。NRシステムでは、1スロットの継続時間は、サブキャリア間隔15KHz、30KHz、60KHz、および120KHzの場合に、それぞれ1、0.5、0.25、または0.123ミリ秒であり得る。NRシステムは柔軟なヌメロロジーをサポートし、一実施形態は、展開シナリオおよびサービス要件に基づいて適正なOFDMサブキャリア間隔を選択することができる。NRシステムでは、DL送信とUL送信とが、異なるヌメロロジーを使用することができる。
【0025】
図1は、DLまたはUL送信のための送信機ブロック図を示す。図1に示される送信機ブロックの実施形態は、説明のみのためである。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用され得る。情報ビット001は、まず低密度パリティ・チェック(LDPC)符号化器やポーラ符号化器などの符号化器002によって符号化され、次いで変調器003によって変調されることができる。変調は、例えば、二位相偏移変調(BPSK)、直角振幅変調(QAM)4、QAM16、QAM64、またはQAM256であり得る。次いで、直列-並列(S/P)変換器004が、並列な複数の変調シンボルを生成することができ、それがその後REマッパおよびプリコーダ005に入力される。REマッパおよびプリコーダ005は、変調シンボルを選択されたREにマッピングし、次いでDLまたはUL送信に割り当てられたBWリソース上でその変調シンボルに何らかのプリコーダを適用することができる。次いで、006で、変調シンボルに逆高速フーリエ変換(IFFT)が適用され、次いでその出力が並列-直列(P/S)変換器007によって直列化される。次いで、信号が、例えばデジタル-アナログ(D/A)変換器、無線周波数変換器、フィルタ、電力増幅器、およびTxアンテナ要素を含むTxユニット008に送られて、送出される。
【0026】
図2は、DLまたはUL送信を受信するための受信機ブロック図を示す。図2に示される受信機ブロックの実施形態は、説明のみのためである。本開示の範囲から逸脱することなく、他の実施形態が使用され得る。受信信号011は、まず、例えばRxアンテナ要素、低雑音電力増幅器、無線周波数変換器、およびフィルタを含むRxユニット012に通される。そして、その出力がP/S013に通され、次いでFFT014が適用される。周波数領域に変換した後、DLまたはUL送信のためのリソース割り当てに従って、REデマッピング015により、有意な信号が抽出される。その後、復調016で、DM-RSに基づいて計算されるチャネル推定を用いてデータ・シンボルを復調し、次いでLDPC復号器またはポーラ復号器などの復号器017が、復調されたデータを復号して情報ビット018を出力する。
【0027】
第3世代パートナーシップ・プロジェクト(3GPP)のリリース15では、プライマリ・セル(PCell)のためのビーム障害回復機能が規定され、これはリンク回復と呼ばれることがある。プライマリ・セルに関するビーム障害回復を行うために、ユーザ機器は、ビーム障害検出(BFD:beam failure detection)RSとしての参照信号(RS)のセットおよび新ビーム識別(NBI)RSとしてのRSの別のセットで設定されることができる。UEはまず、BFD RSとして設定されたRSを監視し、仮定のブロック・エラー率(BLER)を指標として使用して、プライマリ・セル内の1つのアクティブな帯域幅部分(BWP:bandwidth part)内の物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)のビーム障害を検出することができる。UEがビーム障害を検出し、かつ、UEが、設定された閾値よりも大きい参照信号受信電力(RSRP)を有する少なくとも1つのNBI RSも検出した場合、UEは、UEによって選択された1つのNBI RSに関連付けられるように設定された所与のランダム・アクセス・チャネル(RACH)リソース機会に、RACHプリアンブルを送信する。所与のRACHリソースでのRACHプリアンブルの送信は、gNBへのビーム障害回復要求(BFRQ)と考えることができる。gNBがそのような中継支援セルラー・ネットワーク(RACN)プリアンブルの検出に成功すると、gNBは、検出されたRACHプリアンブルによって示されるNBI RSの疑似コロケーション(QCL)の仮定を使用して、ビーム障害回復応答に専用の検索空間内でPDCCHを送信する。BFRQとしてのRACHプリアンブルを送信した後、UEは、専用の検索空間でPDCCHの監視を開始し、有効なPDCCHが検出された場合、UEは、gNBがBFRQの受信に成功すると仮定することができる。
【0028】
図3は、一部の実施形態において、本開示の一実施形態によるセカンダリ・セル(SCell)のためのビーム障害回復のユーザ機器(UE)10および基地局20が提供されることを示す。UE10は、プロセッサ11、メモリ12、およびトランシーバ13を含み得る。基地局20は、プロセッサ21、メモリ22、およびトランシーバ23を含み得る。プロセッサ11または21は、本記載に説明される、提案される機能、手順、および/または方法を実施するように構成され得る。無線インターフェース・プロトコルのレイヤが、プロセッサ11または21で実装され得る。メモリ12または22は、プロセッサ11または21と動作的に結合され、プロセッサ11または21を動作させるための各種情報を記憶する。トランシーバ13または23は、プロセッサ11または21と動作的に結合され、トランシーバ13または23は、無線信号を送信および/または受信する。
【0029】
プロセッサ11または21は、特定用途集積回路(ASIC)、他のチップセット、論理回路、および/またはデータ処理デバイスを含み得る。メモリ12または22は、読取り専用メモリ(ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、フラッシュ・メモリ、メモリ・カード、記憶媒体、および/または記憶装置を含み得る。トランシーバ13または23は、無線周波数信号を処理するベースバンド回路を含み得る。実施形態がソフトウェアとして実施される場合、本明細書に記載される技術は、本明細書に記載される機能を行うモジュール(例えば、プロシージャ、関数等)と共に実施されることができる。モジュールは、メモリ12または22に記憶され、プロセッサ11または21によって実行されることができる。メモリ12または22は、プロセッサ11または21の内部あるいはプロセッサ11または21の外部に実装されることができ、後者の場合、それらは、当技術分野で知られる各種手段によりプロセッサ11または21に通信的に結合されることができる。
【0030】
UE間の通信は、第3世代パートナーシップ・プロジェクト(3GPP)リリース14、15、16およびそれ以降の下で開発されたサイドリンク技術に従う、車両-車両間(V2V)、車両-歩行者間(V2P)、車両-インフラストラクチャ/ネットワーク(V2I/N)を含む、車両対あらゆるもの(V2X:vehicle-to-everything)通信に関係する。UEは、PC5インターフェースなどのサイドリンク・インターフェースを介して互いと直接通信する。
【0031】
一部の実施形態では、プロセッサ11は、基地局20によって複数のSCellを設定されるように構成され、基地局20によってそれらSCellのうち第1のSCellでビーム障害回復を行うように構成される。
【0032】
一部の実施形態では、プロセッサ11は、第1のSCellの帯域幅部分(BWP)についてのビーム障害回復を行うようにUEに指示するパラメータで設定されるように構成される。一部の実施形態では、プロセッサ11は、第1のSCellのBWPについてのビーム障害回復を行うようにUEに指示する、新ビーム識別参照信号(NBI RS)で設定されるように構成される。一部の実施形態では、プロセッサ11は、1つのNBI RSの参照シンボル受信電力(RSRP)閾値を閾値と比較することに基づいてプロセッサ11によって選択された当該1つのNBI RSのインデックスを報告するよう要求されるように構成される。
【0033】
一部の実施形態では、プロセッサ11は、第1のSCellのBWPについてのビーム障害回復を行うようにUEに指示する、ビーム障害検出参照信号(BFD RS)で設定されるように構成される。一部の実施形態では、トランシーバ13は、トランシーバ13が第1のSCellのビーム障害を報告するために付与された物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信を使用するように要求されたときに、ビーム障害回復要求(BFRQ)を基地局20に送信するように構成される。一部の実施形態では、トランシーバ13は、基地局20からBFRQに応答してビーム障害回復応答(BFRR)を受信するように構成される。
【0034】
一部の実施形態では、プロセッサ21は、UE10に対して複数のSCellを設定し、そのSCellのうち第1のSCellでビーム障害回復を行うようUE10を構成するように構成される。
【0035】
一部の実施形態では、プロセッサ21は、第1のSCellで帯域幅部分(BWP)についてのビーム障害回復を行うようにUEに指示するパラメータでUE10を設定するように構成される。一部の実施形態では、プロセッサ21は、第1のSCellのBWPについてのビーム障害回復を行うようにUEに指示する新ビーム識別参照信号(NBI RS)でUE10を設定するように構成される。一部の実施形態では、プロセッサ21は、1つのNBI RSの参照シンボル受信電力(RSRP)閾値を閾値と比較することに基づいてUE10によって選択された当該1つのNBI RSのインデックスを報告することをUE10に要求するように構成される。一部の実施形態では、プロセッサ21は、第1のSCellのBWPについてのビーム障害回復を行うようにUEに指示するビーム障害検出参照信号(BFD RS)でUE10を設定するように構成される。一部の実施形態では、トランシーバ23は、第1のSCellのビーム障害を報告するために付与された物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信を使用することをプロセッサ21がUE10に要求したときに、UE10からビーム障害回復要求(BFRQ)を受信し、トランシーバ23は、そのBFRQに応答してビーム障害回復応答(BFRR)をUE10に送信する。
【0036】
図4は、本開示の一実施形態による、UEのためのセカンダリ・セル(SCell)のビーム障害回復の方法400を示す。方法400は、基地局によって複数のSCellを設定されるブロック410と、基地局によりそのSCellのうち第1のSCellでビーム障害回復を行うように構成されるブロック420とを含む。
【0037】
一部の実施形態では、方法は、第1のSCellで帯域幅部分(BWP)についてのビーム障害回復を行うようにUEに指示するパラメータで設定されることをさらに含む。一部の実施形態では、方法は、第1のSCellのBWPについてのビーム障害回復を行うようにUEに指示する、新ビーム識別参照信号(NBI RS)で設定されることをさらに含む。一部の実施形態では、方法は、1つのNBI RSの参照シンボル受信電力(RSRP)閾値を閾値と比較することに基づいてUEによって選択された当該1つのNBI RSのインデックスを報告するように要求されることをさらに含む。一部の実施形態では、方法は、第1のSCellのBWPについてのビーム障害回復を行うようにUEに指示する、ビーム障害検出参照信号(BFD RS)で設定されることをさらに含む。一部の実施形態では、方法は、第1のSCellのビーム障害を報告するために付与された物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信を使用するようにUEが要求されたときに、ビーム障害回復要求(BFRQ)を基地局に送信することをさらに含む。一部の実施形態では、方法は、基地局からBFRQに応答してビーム障害回復応答(BFRR)を受信することをさらに含む。
【0038】
図5は、本開示の一実施形態による、基地局のためのセカンダリ・セル(SCell)のビーム障害回復の方法500を示す。方法500は、ユーザ機器(UE)に対して複数のSCellを設定するブロック510と、SCellのうち第1のSCellでビーム障害回復を行うようUEを構成するブロック520とを含む。
【0039】
一部の実施形態では、方法は、第1のSCellで帯域幅部分(BWP)についてのビーム障害回復を行うようにUEに指示するパラメータでUEを設定することをさらに含む。一部の実施形態では、方法は、第1のSCellのBWPについてのビーム障害回復を行うようにUEに指示する、新ビーム識別参照信号(NBI RS)でUEを設定することをさらに含む。一部の実施形態では、方法は、1つのNBI RSの参照シンボル受信電力(RSRP)閾値を閾値と比較することに基づいてUEによって選択された当該1つのNBI RSのインデックスを報告するようにUEに要求することをさらに含む。一部の実施形態では、方法は、第1のSCellのBWPについてのビーム障害回復を行うようにUEに指示する、ビーム障害検出参照信号(BFD RS)でUEを設定することをさらに含む。一部の実施形態では、方法は、第1のSCellのビーム障害を報告するために付与された物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)送信を使用するように基地局がUEに要求したときに、UEからビーム障害回復要求(BFRQ)を受信し、そのBFRQに応答してビーム障害回復応答(BFRR)をUEに送信することをさらに含む。
【0040】
本開示の一部の実施形態では、SCellのためのビーム障害回復(またはリンク回復と呼ばれる)の方法が提案される。一部の実施形態では、ビームはRSリソースに対応することがあり、RSリソースは、CSI-RSリソース、SRSリソース、同期信号/物理ブロードキャスト・チャネル(SS/PBCH)ブロック、または任意の他のタイプのRSであり得る。
【0041】
一部の実施形態では、SCellのBFRを行うための設定に関する動作の際、UEは、複数個のSCell(セカンダリ・セル)、例えば最大で31個のSCell、を設定されることができる。しかし、UEは、設定されたすべてのSCellに対してビーム障害回復(またはリンク回復と呼ばれる)を作用させる必要はない。UEは、そのUEがビーム障害回復を行うことが可能なSCellの最大数を報告することができ、例えば、その数は、1、2、4、8、16、31であり得る。
【0042】
NRシステムでは、様々な展開シナリオがあり、それらは、単一のNRシステム、マスタ・セル・グループ(MCG)が進化型ユニバーサル地上無線アクセス(E-UTRA)を使用し、セカンダリ・セル・グループ(SCG)がNR無線アクセスを使用するE-UTRA新無線二重接続性(EN-DC)(マスタ・ノードがLTE)、MCGがNR無線アクセスを使用し、SCGがE-UTRAを使用するNR-E-UTRA二重接続性(NE-DC)(マスタ・ノードがNR)、およびMCGとSCGの両方がNR無線アクセスを使用するNR-DCであり得る。
【0043】
1つの実施形態では、UEは、それがビーム障害回復を行うことのできるSCellの最大数をUE能力の一部として報告することができる。ビーム障害回復を行うSCellの最大数に関するUE能力の設計には多くの代替法がある。代替法1(Alt1)では、UEは、数N1を報告することができ、N1は、UEが、MCGとSCGの両方を含むビーム障害回復を行うことが可能なSCellの合計数である。Alt2では、UEは、N2の数を報告することができ、N2は、MCGのうちUEがビーム障害回復を行うことが可能なSCellの合計数である。UEは、N3の数を報告することもでき、N3は、SCGのうちUEがビーム障害回復を行うことが可能なSCellの合計数である。一例では、N2およびN3が、1つのパラメータN23によって報告されることができ、gNBは、報告されたN23をMCGとSCGの両方に適用することができる。一例では、N3を報告することは任意であり得る。Alt3では、UEはN4の数を報告することができ、N4は、SCGのうちUEがビーム障害回復を行うことが可能なSCellの合計数である。この方法は、EN-DCのシナリオに適用可能であり得る。
【0044】
別の実施形態では、UEは、UEがビーム障害回復(すなわちリンク回復)を行うことが可能なSCellおよびSpCellの合計数を報告することができる。この実施形態について、UEの能力報告には以下の代替法がある。Alt1では、UEは、N5の数を報告することができ、N5は、MCGとSCGの両方でビーム障害回復を行うことが可能な、SCellおよびSpCellを含むセルの合計数である。Alt2では、UEは、N6の数を報告することができ、N6は、UEがMCGにビーム障害回復を行うことが可能な、SCellおよびSpCellを含むセルの合計数である。UEは、N7の数を報告することもでき、N7は、SCGのうちUEがビーム障害回復を行うことが可能な、SCellおよびSpCellを含むセルの合計数である。一例では、N7が、1つのパラメータN67によって報告されることができ、gNBは、報告されたN67をMCGとSCGの両方に適用することができる。一例では、N7を報告することは任意であり得る。Alt3では、UEはN8の数を報告することができ、N8は、SCGのうちUEがビーム障害回復を行うことが可能な、SCellおよびSpCellを含むセルの合計数である。この方法は、EN-DCのシナリオに適用可能であり得る。
【0045】
一般に、UEが設定されたすべてのSCellでビーム障害回復を行うことは可能でないため、UEがビーム障害回復を行うことができるSCellと共にUEを設定する方法を規定する必要がある。一実施形態では、gNBが、1つまたは複数のSCellでビーム障害回復を行うようにUEを構成することができる。ビーム障害回復のために設定された1つのSCellについて、UEは、ビーム障害検出参照信号(RS)のセットを測定して、そのSCellにおけるビーム障害を検出するように要求されることができる。また、UEは、そのSCellについての新ビーム識別RSのセットを測定して、少なくとも1つの新しい候補ビームRSを特定することもできる。そのSCellにおけるビーム障害が検出されると、UEは、ビーム障害のイベントと、そのSCellのインデックスとをgNBに報告するように要求されることができる。UEは、1つの特定された新ビームRSのインデックスもgNBに報告することができる。
【0046】
1つのSCellのためのビーム障害回復(すなわちリンク回復)をUEに対して設定するには複数の代替法がある。一部の実施形態では、第1の方法において、gNBは、上位レイヤ・シグナリング、例えば無線リソース制御(RRC)、または例えばメディア・アクセス制御制御要素(MAC CE)を使用して、第1のSCellにおけるBWPにビーム障害回復を行うように明示的にUEを構成することができる。一例では、UEは、第1のSCellのBWPについてのビーム障害回復を行うようにUEに指示するパラメータで設定されることができる。UEは、表1としての以下のRRCパラメータで設定され得る。
【0047】
【表1】
【0048】
この例では、上位レイヤ・パラメータbeamFailureRecoveryEnableが、UEに対して第1のSCellの1つのBWPに対して設定されることができる。そして、beamFailureRecoveryEnableの値が、UEが第1のSCellのBWPにビーム障害回復を行うことができるかどうかをUEに指示することができる。beamFailureRecoveryEnableのパラメータは、イネーブルとディセーブルの2つの値を有することができる。第1のSCellのBWPに対して設定されたbeamFailureRecoveryEnableの値がイネーブルである場合、UEは、第1のSCellの当該所与のBWPにビーム障害回復を行うように要求されることができる。beamFailureRecoveryEnableのパラメータは、存在する場合も存在しない場合もある。第1のSCellのBWPに対して設定されたbeamFailureRecoveryEnableのパラメータが存在する場合、UEは、第1のSCellの当該所与のBWPにビーム障害回復を行うように要求されることができる。
【0049】
1つの方法では、第1のSCellのBWPにビーム障害回復を行うようにgNBがUEを構成する場合、UEは、以下の方法のように、第1のSCellのそのBWPについてのビーム障害検出RSを得ることができる。UEに対してセカンダリ・セル内の所与のBWPのために設定されたパラメータbeamFailureRecoveryEnableが、UEがそのセカンダリ・セルの当該所与のBWPにリンク回復を行えることを示す場合、UEには、そのセカンダリ・セルの当該所与のBWPにおけるビーム障害を検出するために、上位レイヤ・シグナリング・パラメータによってCSI-RSリソース設定インデックスのセット
が提供されることができる。UEに対してセカンダリ・セル内の所与のBWPのために設定されたパラメータbeamFailureRecoveryEnableが、UEがそのセカンダリ・セルの当該所与のBWPにリンク回復を行えることを示すが、UEに、そのセカンダリ・セルの当該所与のBWPにおけるビーム障害を検出するために上位レイヤ・シグナリング・パラメータによってCSI-RSリソース設定インデックスのセット
が提供されない場合、UEは、そのセカンダリ・セルのそのBWPにおいてPDCCHを監視するためにUEが使用するそれぞれのCORESETのTCI状態によって示されるRSセット内のRSインデックスと同じ値をもつ周期的CSI-RSリソース設定インデックスを含むようにセット
を決定し、TCI状態に2つのRSインデックスがある場合、セット
は、対応するTCI状態についてQCLタイプDの設定をもつRSインデックスを含む。UEは、セット
が最大で2個のRSインデックスを含むことを予想する。UEは、セット
中に単一ポートRSを予想する。
【0050】
別の例では、gNBは、UEへの上位レイヤ・シグナリング(例えばRRCまたはMAC CE)を通じて、UEがSCellのBWPでビーム障害回復を行うためのSCellのそれらのBWPのリストを設定することができる。UEが、セカンダリ・セル内の所与のBWPにリンク回復を行うように構成される場合、UEには、そのセカンダリ・セルの当該所与のBWPにおいてビーム障害を検出するために、上位レイヤ・シグナリング・パラメータによってCSI-RSリソース設定インデックスのセット
が提供されることができる。UEが、セカンダリ・セルの所与のBWPにリンク回復を行うように構成されるが、UEに、そのセカンダリ・セルの当該所与のBWPにおけるビーム障害を検出するために上位レイヤ・シグナリング・パラメータによってCSI-RSリソース設定インデックスのセット
が提供されない場合、UEは、そのセカンダリ・セルのそのBWPにおいてPDCCHを監視するためにUEが使用するそれぞれのCORESETのTCI状態によって示されるRSセット内のRSインデックスと同じ値をもつ周期的CSI-RSリソース設定インデックスを含むようにセット
を決定し、TCI状態に2つのRSインデックスがある場合、セット
は、対応するTCI状態についてQCLタイプDの設定をもつRSインデックスを含む。UEは、セット
が最大で2個のRSインデックスを含むことを予想する。UEは、セット
中に単一ポートRSを予想する。
【0051】
一部の実施形態では、第2の方法において、gNBは、UEに対して第1のSCellについての新ビーム識別RSのセットを設定することにより、第1のSCellでビーム障害回復を行うように暗黙的にUEを構成することができる。UEが、gNBによって第1のSCellのBWPについて新ビーム識別RSとしてのCSI-RSリソースおよび/またはSS/PBCHブロックのセットで設定される場合、UEは、第1のSCellのBWPについてのビーム障害回復を行うように要求されることができる。UEが、gNBによって第1のSCellのBWPについて新ビーム識別RSとしてのCS-IRSリソースおよび/またはSS/PBCHブロックのセットで設定される場合、UEは、以下の方法の1つに従って第1のSCellの当該所与のBWPについてビーム障害検出RSのセットを得ることができる。UEは、gNBによって第1のSCellの当該所与のBWPのためのビーム障害検出RSとしてのCSI-RSリソースのセットで設定されることができる。UEに、gNBによって第1のSCellの所与のBWPについてのビーム障害検出RSとしてのCSI-RSリソースのセットが提供されない場合、UEは、そのSCellの当該所与のBWP内でPDCCHを監視するためにUEが使用するCORESET中に設定されたTCI状態内でQCLタイプDの設定として設定されたCSI-RSリソースを使用することにより、第1のSCellの当該所与のBWPについてのビーム障害検出RSのセットを決定することができる。
【0052】
1つの例では、UEは、サービング・セルでの無線リンク品質測定のための上位レイヤ・パラメータscellcandidateBeamRSListにより、周期的なCSIーRSリソース設定インデックスおよび/またはSS/PBCHブロック・インデックスのセット
で設定されることができる。1つの代替例では、UEは、第1のSCellの所与のDL BWPについて上位レイヤ・パラメータscellcandidateBeamRSListで設定されることができる。別の代替例では、UEは、第1のSCellについて上位レイヤ・パラメータscellcandidateBeamRSListで設定されることができ、UEは、そのパラメータを第1のSCellの任意のDL BWPに適用することができる。パラメータscellcandidateBeamRSListで、UEは、周期的CSI-RSリソース設定インデックスおよび/またはSS/PBCHブロック・インデックスのリストで設定されることができる。
【0053】
1つの例では、UEに、第1のSCellのDL BWPについての無線リンク品質測定のために上位レイヤ・パラメータscellcandidateBeamRSListにより、周期的CSI-RSリソース設定インデックスおよび/またはSS/PBCHブロック・インデックスのセット
が提供される場合、UEは、第1のSCellの当該所与のDL BWPにリンク回復を行うように要求されることができる。UEに、第1のSCell内の所与のDL BWPについての無線リンク品質測定のために上位レイヤ・パラメータscellcandidateBeamRSListにより、周期的CSI-RSリソース設定インデックスおよび/またはSS/PBCHブロック・インデックスのセット
が提供される場合、UEは、そのセカンダリ・セルの当該所与のBWPでビーム障害を検出するために上位レイヤ・シグナリング・パラメータにより、CSI-RSリソース設定インデックスのセット
を提供されることができる。UEに、第1のSCell内の所与のDL BWPについての無線リンク品質測定のために上位レイヤ・パラメータscellcandidateBeamRSListにより、周期的CSI-RSリソース設定インデックスおよび/またはSS/PBCHブロック・インデックスのセット
が提供されるが、UEに、そのセカンダリ・セルの当該所与のBWPでビーム障害を検出するために上位レイヤ・シグナリング・パラメータにより、CSI-RSリソース設定インデックスのセット
が提供されない場合、UEは、そのセカンダリ・セルのそのBWP内でPDCCHを監視するためにUEが使用するそれぞれのCORESETのTCI状態によって示されるRSセット中のRSインデックスと同じ値をもつ周期的CSI-RSリソース設定インデックスを含むようにセット
を決定し、TCI状態に2つのRSインデックスがある場合、セット
は、対応するTCI状態についてQCL-TypeD設定でRSインデックスを含む。UEは、セット
が最大で2個のRSインデックスを含むことを予想する。UEは、セット
中に単一ポートRSを予想する。
【0054】
一部の実施形態では、第3の方法において、gNBは、UEに対して第1のSCellのBWPについてビーム障害検出のためのRSのセットを設定する、または、UEに対して第1のSCellのBWPについて新ビーム識別のためのRSのセットを設定する、のうち1つまたは複数を通じて第1のSCellでビーム障害回復を行うように暗黙的にUEを構成することができるUEが、gNBによって第1のSCellのBWPについてビーム障害検出RSとしてのCSI-RSリソースのセットで設定される場合、または、UEが、gNBにより、第1のSCellのBWPについて新ビーム識別RSとしてのCSI-RSリソースおよび/もしくはSS/PBCHブロックのセットで設定される場合、UEは、第1のSCellのBWPにビーム障害回復を行うように要求されることができる。
【0055】
UEが、第1のSCellのBWPについてビーム障害検出RSとしてのCSI-RSリソースのセットで設定される場合、UEは、UEがgNBによって第1のSCellのBWPについて新ビーム識別RSとしてのCSI-RSリソースおよび/またはSS/PBCHブロックのセットで設定されているどうかに関係なく、第1のSCellの当該所与のBWPにリンク回復を行うように要求されることができる。UEが、gNBによって第1のSCellのBWPについて新ビーム識別RSとしてのCSI-RSリソースおよび/またはSS/PBCHブロックのセットで設定される場合、UEは、第1のSCellで当該所与のBWPにリンク回復を行うように要求されることができる。この場合、UEが、第1のSCellのBWPについてビーム障害検出RSとしてのCSI-RSリソースのセットで設定されない場合、UEは、そのSCellの当該所与のBWP内でPDCCHを監視するためにUEが使用するCORESET中に設定されたTCI状態内でQCLタイプDの設定として設定されたCSIーRSリソースを使用することにより、第1のSCellの当該所与のBWPについてのビーム障害検出RSのセットを決定することができる。
【0056】
1つの例では、UEに、第1のSCellの当該所与のBWPでビーム障害を検出するために上位レイヤ・パラメータによりCSI-RSリソース設定インデックスのセット
が提供される場合、またはUEに、第1のSCellのDL BWPについての無線リンク品質測定のために上位レイヤ・パラメータscellcandidateBeamRSListにより、周期的CSI-RSリソース設定インデックスおよび/またはSS/PBCHブロック・インデックスのセット
が提供される場合、UEは、第1のSCell内の当該所与のDL BWPにリンク回復を行うように要求されることができる。UEに、第1のSCell内の所与のDL BWPについての無線リンク品質測定のために上位レイヤ・パラメータscellcandidateBeamRSListにより、周期的CSI-RSリソース設定インデックスおよび/またはSS/PBCHブロック・インデックスのセット
が提供される場合、UEは、そのセカンダリ・セルの当該所与のBWPでビーム障害を検出するために上位レイヤ・シグナリング・パラメータにより、CSI-RSリソース設定インデックスのセット
を提供されることができる。UEに、第1のSCell内の所与のDL BWPについての無線リンク品質測定のために上位レイヤ・パラメータscellcandidateBeamRSListにより、周期的CSI-RSリソース設定インデックスおよび/またはSS/PBCHブロック・インデックスのセット
が提供されるが、UEに、そのセカンダリ・セルの当該所与のBWPでビーム障害を検出するために上位レイヤ・シグナリング・パラメータにより、CSI-RSリソース設定インデックスのセット
が提供されない場合、UEは、そのセカンダリ・セルのそのBWP内でPDCCHを監視するためにUEが使用するそれぞれのコアセットのTCI状態によって示されるRSセット中のRSインデックスと同じ値をもつ周期的CSI-RSリソース設定インデックスを含むようにセット
を決定し、TCI状態に2つのRSインデックスがある場合、セット
は、対応するTCI状態についてQCL-TypeD設定でRSインデックスを含む。UEは、セット
が最大で2個のRSインデックスを含むことを予想する。UEは、セット
中に単一ポートRSを予想する。
【0057】
1つの実施形態では、UEは、SCellに対してビーム障害回復を行わないように構成または指示されることができる。gNBは、それを行うようにUEを暗黙的または明示的に構成することができる。UEは、以下の方法の1つまたは複数に従って第1のSCellの所与のBWPに関してリンク回復を行わないことを想定することができる。ある方法では、UEが第1のSCellの所与のBWP内でPDCCHを監視するために設定されたCORESETがない場合(CORESET-BFRを除く)、UEは、第1のSCellの当該所与のBWPについてはリンク回復を行わないことを想定することができる。ある方法では、UEが第1のSCellの所与のBWP内でPDCCHを監視するために設定された検索空間がない場合(recoverySearchSpaceIdによって提供される検索空間を除く)、UEは、第1のSCellの当該所与のBWPについてはリンク回復を行わないことを想定することができる。ある方法では、UEが、UEが第1のSCellの所与のBWP内でPDCCHを監視するためのCORESETおよび検索空間を設定されるが、PDCCHの監視がアクティブ化されない場合、UEは、第1のSCellの当該所与のBWPについてはリンク回復を行わないことを想定することができる。
【0058】
UEはCORESETで設定されることができることに留意されたい。ビーム障害回復に専用のCORESET-BFR。ビーム障害検出は、UEが、CORESET-BFRおよびCORESET-BFRに関連付けられたrecoverySearchSpaceIdによって提供される検索空間を監視することを含まない。
【0059】
1つの方法では、UEは、SCellのリンク回復のためにサービングgNBによって設定されたSCellの数が、UE能力レポートNより大きいことを予想する。UEに対してSCellのリンク回復のためにサービングgNBによって設定されたSCellの数がUE能力レポートNより大きい場合、UEは、以下の1つまたは複数を行うように要求されることができる。一部の実施形態では、Alt1において、UEは、リンク回復を行うために設定されたSCellのサブセットを選ぶことができ、ここでSCellの数は、UE能力レポートNより大きくない。Alt2において、UEは、SCellのリンク回復のために設定されたSCellのうち最も小さいセル・インデックスをもつSCellを最大N個選ぶことができる。Alt3において、UEは、SCellのリンク回復のために設定されたSCellのうち最も大きいセル・インデックスをもつSCellを最大N個選ぶことができる。Alt4において、UEは、まずMCG内でSCellのリンク回復のために設定されたSCellからSCellを選ぶように要求されることができ、次いでUEは、SCG内でSCellのリンク回復から設定されたSCellからSCellを選ぶことができる。
【0060】
新ビームRSを設定および報告することに関する動作において。3GPPリリース仕様では、新ビーム識別RS(すなわち周期的CSI-RSリソースの
のセット)は、所与のUL BWPについての設定の一部として設定される。これが機能するのは、ここで規定されるビーム障害回復機能は、プライマリ・セルに対するものであり、プライマリ・セルは、DLとUL両方のBWPを有するためである。リリース15のリンク回復機能では、ビーム障害回復要求メッセージを送信するために、UL BWPのアップリンクの無競合のRACHチャネルがUEによって使用される。しかし、SCellの展開は、DLとULの両方をもつSCellおよびDLのみをもつSCellという様々な事例を有しうるため、この方法はSCellのビーム障害回復には機能しない(すなわち、1つのSCellのためのリンク回復)。
【0061】
所与のSCellのためのビーム障害回復を支援するために、一実施形態は、新ビーム識別RSのセットを、そのSCellのDL BWPの設定の一部として、またはそのSCellの設定の一部として、設定することができる。1つの実施形態では、所与のSCellについて、UEは、以下の1つまたは複数により、そのSCellのビーム障害回復のための新ビーム識別RSのセットで設定されることができる。そのSCellのDL BWPの設定において、UEは、新ビーム識別RSとしてのCSI-RSリソースおよび/またはSS/PBCHブロックのセット、ならびに新しいビームを識別するためのL1-RSRPの閾値で設定されることができる。所与のSCellの設定において、UEは、そのSCellの任意のDL BWPのビーム障害回復のための新ビーム識別としてのCSI-RSリソースおよび/またはSS/PBCHブロックのセット、ならびに新しいビームを識別するためのL1-RSRPの閾値で設定されることができる。
【0062】
1つの方法では、UEは、表2に示されるように、SCell内のDL BWPに関する以下の上位レイヤ・パラメータで構成されることができる。
【0063】
【表2】
【0064】
1つの方法では、UEは、表3に示されるように、SCellの設定中で以下の上位レイヤ・パラメータで設定されることができる。
【0065】
【表3】
【0066】
1つの方法では、UEは、L1-RSRPを閾値と比較することに基づいてUEによって選択された1つの新ビーム識別RSのインデックスを報告するように要求されることができる。1つの例では、UEは、新ビーム・インジケータを報告することができ、新ビーム・インジケータkは、そのSCellの新ビーム識別RSの設定されたセット中の設定された(k+1)番目のエントリに対応する。1つの例では、UEは、新ビーム・インジケータを報告することができ、新ビーム・インジケータkは、そのSCellの新ビーム識別RSの設定されたセット中の設定されたk番目のエントリに対応し、UEは、新ビーム識別RSのセット内にRSがないことを知らせるk=0も報告することができ、L1-RSRP≧設定された閾値である。
【0067】
SCellのBFRQに関連する動作において。一部の実施形態では、UEは、障害のあるSCellの情報を報告する上位レイヤ・シグナリングを搬送するPUSCH送信のためにサービングgNBにアップリンク・リソースを要求するスケジューリング要求メッセージを送るために、専用のPUCCHリソースを使用するように構成されることができる。一般に、UEは、通常のスケジューリング要求送信のためにもPUCCHリソースで設定される。したがって、UEが、専用のSCellビーム障害回復スケジューリング要求のために利用可能な次のPUCCHリソースの1スロット前に、または専用のSCellのために利用可能な次のPUCCHリソースの時間に何らかの事前設定された時間オフセットを足した時間に等しい時点よりも1スロット前に、PUSCH送信をスケジュールされた場合、UEは、SCellのビーム障害回復に専用のPUCCHリソースで積極的なスケジューリング要求を送らないように要求されることができる。
【0068】
一部の実施形態では、UEは、上位レイヤ・パラメータ、例えばSCellBFRSchedulingRequestResourceConfigにより、PUCCHフォーマット1またはPUCCHフォーマット1を使用するPUCCH送信でスケジューリング要求するための設定のセットを設定されることができる。SCellBFRSchedulingRequestResourceConfigによって設定されたPUCCHリソース内で、UEは、障害のあるSCellの少なくとも1つのインデックスを報告する少なくとも1つのMAC CEメッセージを搬送するPUSCH送信をスケジュールすることを求めるスケジュール要求を送るように要求されることができる。UEが、スロットnで1つのSCellにおけるビーム障害を宣言し、SCellBFRSchedulingRequestResourceConfigによって設定された利用可能な次のPUCCHリソースがスロットmにあるときに、UEが、スロットm+NSCell以前のPUSCH送信をスケジュールされた場合(パラメータNSCellは事前設定または設定され得る)、UEは、スロットmでSCellBFRSchedulingRequestResourceConfigによって設定されたPUCCHリソースで積極的なスケジューリング要求を報告することはできない。UEは、障害のあるSCellのインデックスを報告する上位レイヤ・シグナリングを搬送するために、その付与されたPUSCHを使用するように要求されることができる。この技術的理由は、PUSCH送信が、他の情報、例えば正常なSR、に基づいてgNBによってスケジュールされることができる場合。専用のSCell BFR SRによってトリガされることが可能であるよりも早いPUSCH送信が1つある場合、UEは、専用のPUCCHリソースを待つ代わりに、低待ち時間のためにそのPUSCH送信を使用してSCell BFRを報告することができる。1つの実施形態では、UEは、1つのMAC CEメッセージを使用して、障害のあるSCellのインデックス、および/またはSCellのリンク回復のために新ビーム識別RSのセット中で設定されたCSI-RSリソースおよび/またはSS/PBCHブロックのインジケータを報告することができる。
【0069】
図6は、本開示の一実施形態による、セカンダリ・セル(SCell)のためのビーム障害回復の報告情報を示す。一部の実施形態では、第1の方法において、SCellのリンク回復のための情報を報告するMAC CEが、図6に示されるように設計されることができる。「サービング・セルID」は、ビーム障害が検出される1つのSCellのインデックスを示す。「新ビームRSのインジケータ」は、新ビーム識別RSのセットとして同じMAC CEメッセージ内のフィールド「サービング・セルID」によって示されるSCellに対して設定されたCSI-RSリソースおよび/またはSS/PBCHブロックのセットのうちの1つのCSI-RSリソースまたはSS/PBCHブロックを示す。1つの例では、「新ビームRSのインジケータ」の値がk(≧0)であることは、同じMAC CE内の「サービング・セルID」の値によって識別されるSCellのための新ビーム識別RSのセット内に設定されたCSI-RSリソースまたはSS/PBCHブロックの(k+1)番目のエントリを示す。このタイプのMAC CEメッセージは、新ビーム識別のためのCSI-RSリソースおよび/またはSS/PBCHブロックのセットで設定される障害のあるSCellについてのリンク回復要求を報告するためにUEによって使用されることができる。
【0070】
図7は、本開示の一実施形態による、セカンダリ・セル(SCell)のためのビーム障害回復の報告情報を示す。1つの例では、SCellリンク回復のための情報を報告するMAC CEが、図7に示されるように設計されることができる。「セルの数」は、SCellのビーム障害に関してMAC CE中で報告されるSCellの数を示す。「セルの数」の値はM(≧1)に等しい。「サービング・セルID m」は、ビーム障害が検出される1つのSCellのインデックスを示す。「新ビームRSのインジケータm」は、新ビーム識別RSのセットとしての同じMAC CEメッセージ内のフィールド「サービング・セルID m」によって示されるSCellに対して設定されたCSI-RSリソースおよび/またはSS/PBCHブロックのセットのうちの1つのCSI-RSリソースまたはSS/PBCHブロックを示す。1つの例では、「新ビームRSのインジケータm」の値がk(≧0)であることは、同じMAC CE内の「サービング・セルID m」の値によって識別されるSCellのための新ビーム識別RSのセット内に設定されたCSI-RSリソースまたはSS/PBCHブロックの(k+1)番目のエントリを示す。このタイプのMAC CEメッセージは、報告される各SCellについての新ビーム識別のためにCSI-RSリソースおよび/またはSS/PBCHブロックのセットで設定される1つまたは複数の障害のあるSCellについてのリンク回復要求を報告するためにUEによって使用されることができる。
【0071】
図8は、本開示の一実施形態による、セカンダリ・セル(SCell)のためのビーム障害回復の報告情報を示す。一部の実施形態では、第2の方法において、SCellのリンク回復のための情報を報告するMAC CEが、図8に示されるように設計されることができる。「サービング・セルID」は、ビーム障害が検出される1つのSCellのインデックスを示す。図9は、本開示の一実施形態による、セカンダリ・セル(SCell)のためのビーム障害回復の報告情報を示す。一部の実施形態では、1つの方法において、SCellのリンク回復のための情報を報告するMAC CEが、図9に示されるように設計されることができる。各ビットCは、SCellIndex iをもつSCellのビーム障害ステータスを示す。Cの値は、SCellIndex iをもつSCellにビーム障害があるか否かを示すことができる。Cフィールドは、SCellIndex iをもつSCellにビーム障害があることを示すときに1に設定される。「新ビームRSのインジケータ」は、新ビーム識別RSのセットとして同じMAC CEメッセージ内で1に設定されたCによって示されるSCellに対して設定されたCSI-RSリソースおよび/またはSS/PBCHブロックのセットのうちの1つのCSI-RSリソースまたはSS/PBCHブロックを示す。1つの例では、「新ビームRSのインジケータ」の値がk(≧0)であることは、1に設定されたCによって識別されるSCellのための新ビーム識別RSのセット内に設定されたCSI-RSリソースまたはSS/PBCHブロックの(k+1)番目のエントリを示す。1つのMAC CEメッセージ中で、UEは、1つのみのCが1に設定されていることを予想することができる。1つのMAC CEメッセージ中で、複数の 1に設定されている場合、1に設定されているそれらのCに対応するSCellは、新ビーム識別RSとして同じCSI-RSリソースおよび/またはPBCHブロックのセットで設定されることができる。
【0072】
図10は、本開示の一実施形態による、セカンダリ・セル(SCell)のためのビーム障害回復の報告情報を示す。一部の実施形態では、1つの方法において、SCellのリンク回復のための情報を報告するMAC CEが、図10に示されるように設計されることができる。各ビットCは、SCellIndex iをもつSCellのビーム障害ステータスを示す。Cの値は、SCellIndex iをもつSCellにビーム障害があるか否かを示すことができる。Cフィールドは、SCellIndex iをもつSCellにビーム障害があることを示すときに1に設定される。1つのMAC CE内で、UEは、対応するSCellにビーム障害があることを示すためにCの1つまたは複数を1に設定することができる。フィールド「新ビームRSのインジケータ1」から「新ビームRSのインジケータM」は、新ビーム識別RSのセットとして同じMAC CEメッセージ内で1に設定されたCによって示されるSCellに対して設定されたCSI-RSリソースおよび/またはSS/PBCHブロックのセットのうちの1つのCSI-RSリソースまたはSS/PBCHブロックを提供する。Mの数は、変えられることができ、1に設定されるCの数に依存する。Mは、同じMAC CEメッセージ中で1に設定されるCの数に等しくすることができる。フィールド「新ビームRSのインジケータm」(m=1,2,...,M)は、同じMAC CEメッセージ中で1に設定されたすべてのCの中でm番目のCであるSCellに対して設定されたCSI-RSおよび/またはSS/PBCHブロックのセットのうち1つのCSI-RSリソースまたはSS/PBCHブロックを提供する。
【0073】
1つの実施形態で、UEは、そのUEがビーム障害回復を行うように構成される各SCellごとに専用のインデックスで設定されることができる。UEがそのSCellのビーム障害を報告するとき、UEは、上位レイヤ・パラメータsCellIndexによって提供されるそのセルのインデックスを報告する代わりに、設定されたインデックスを報告することができる。UEがビーム障害回復を行うことのできるSCellの数は一般に、UEに対して設定されるSCellの総数よりも少ないため、この方法は、SCellの情報を報告するためのペイロード・サイズを低減することができる。SCellのビーム障害を識別するために使用される1つのSCellの専用インデックスは、以下の1つまたは複数に従って設定されることができる。UEがビーム障害回復を行うように構成されるSCellごとに、gNBは、そのSCellのビーム障害を識別するための専用インデックスを設定することができる。gNBは、それを設定するために上位レイヤ・パラメータを使用することができる。UEがビーム障害回復を行うように構成されるSCellについて、UEは、何らかの事前設定された/事前に定められた規則に基づいてそれらSCellの各々のビーム障害を識別するための専用インデックスを導出するように要求されることができる。1つの例では、UEは、SCell識別{SCellIndex1,SCellIndex2,SCellIndex3,...}を有するSCellでビーム障害回復を行うように構成され、UEは、以下のようにしてSCellのビーム障害の専用インデックスを導出することができる:設定されたそれらのSCellのうち最も小さいSCellIndexをもつSCellはインデックス=0であり、設定されたそれらのSCellのうち2番目に小さいSCellIndexをもつSCellはインデックス=1であり、以下同様に続く。1つの例では、UEは、SCell識別{SCellIndex1,SCellIndex2,SCellIndex3,...}を有するSCellでビーム障害回復を行うように構成され、UEは、以下のようにしてSCellのビーム障害の専用インデックスを導出することができる:設定されたそれらのSCellのうち最も大きいSCellIndexをもつSCellはインデックス=0であり、設定されたそれらのSCellのうち2番目に大きいSCellIndexをもつSCellはインデックス=1であり、以下同様に続く。1つの例では、UEは、1つまたは複数のSCellでビーム障害回復を行うように構成され、UEは、UEがビーム障害回復を行うように構成されるSCell識別のリスト、SetSCellBFR={SCellIndex1,SCellIndex2,SCellIndex3,....}を提供される。そして、UEは、SCell IDがセットSetSCellBFRの中の(k+1)番目のエントリに等しいSCellにビーム障害があることを示すSCellビーム障害のインデックスとして、k(≧0)を報告することができる。
【0074】
SCell BFRQおよびUEの挙動に対するgNB応答に関連する動作の際。UEが、1つのMAC CEメッセージ中で障害のあるSCellのインデックスを報告した後、UEは、サービングgNBがいくらかの時間内にUEの報告に応答するであろうと予想することができる。UEがその時間内にgNB応答を受信しない場合、UEは、障害のあるSCellのインデックスを含んでいるMAC CEメッセージを再送することができる。1つの実施形態では、UEが、上位レイヤ・シグナリング、例えば最初のMAC CE、を通じて障害のあるSCellの少なくとも1つのインデックスをgNBに報告した後、UEは、UEからの障害のあるSCellの報告へのgNBの応答として以下の1つまたは複数を考慮するように要求されることができる。Alt1では、障害のあるSCellのインデックスを報告するその上位レイヤ・メッセージ、すなわち最初のMAC CE、を搬送するPUSCH送信をスケジュールするPDCCHと同じ「HARQプロセス番号」の値を有するが、「新ビーム・インジケータ」の値が異なるPUSCH送信をスケジュールするPDCCH。Alt2では、UEが、上位レイヤ・シグナリング、例えば、報告された障害のあるSCell内に設定されたCORESETについて提供されたTCI状態の1つに対するMAC CEアクティブ化コマンドを受信する。Alt3では、UEが、上位レイヤ・シグナリング、例えば、報告された障害のあるSCell内に設定されたすべてのCORESETについて提供されたTCI状態の1つに対するMAC CEアクティブ化コマンドを受信し、それらは、UEによってビーム障害検出に含められる。Alt4では、gNBが、報告された障害のあるSCell内でのビーム報告をトリガまたは設定する。UEが、報告された障害のあるSCellでgNBからL1-RSRPまたはL1-SINR報告のトリガまたは設定を受信すると、UEは、それがそのSCellに関するビーム障害報告に対するgNBの応答であると仮定することができる。Alt5では、UEは、gNBにより、別のセルのPDCCHを使用して、報告された障害のあるSCellでのPDSCHおよび/またはPUSCH送信をクロス・スケジュールするようにクロス・スケジューリングで設定される。gNBは、上位レイヤ・パラメータCrossCarrierSchedulingConfigの再設定を使用して、報告された障害のあるSCellにおいてそのUEのためにそのようなキャリア間スケジューリングを設定することができる。Alt6では、UEは、サービングgNBからSCellアクティブ化/非アクティブ化MAC CEを受信し、後者は、最初のMAC CEで報告された障害のあるSCellのインデックスによって識別されるSCellを非アクティブ化する。Alt7では、UEは、プライマリ・セルのリンク回復のために設定された検索空間を監視することができる。UEがSCellのリンク回復のために専用に設定されたPUCCHでSRを送った後、UEは、リンク回復のために設定された検索空間内でPDCCHの監視を開始することができる。UEは、QCL想定またはリンク回復のために設定された検索空間内でPDCCHを検出するためにCORSET#0に対して設定されたTCI状態によりDM-RSアンテナ・ポートがQCLされると仮定することができる。UEが、障害のあるSCellのインデックスを搬送するMAC CEメッセージを送った後、UEは、リンク回復のために設定された検索空間内でPDCCHの監視を開始することができる。そのMAC CEが、新しい識別されたビームのインジケータを搬送しない場合、UEは、QCL想定またはリンク回復のために設定された検索空間内でPDCCHを検出するためにCORSET#0に対して設定されたTCI状態によりDM-RSアンテナ・ポートがQCLされると仮定することができ。MAC CEが、新しい識別されたビームのインジケータを搬送する場合、UEは、そのMAC CEで報告された新しいビーム・インジケータによって示されるCSI-RSリソースまたはSS/PBCKブロックによりDM-RSアンテナ・ポートがQCLされることを想定することができる。
【0075】
一部の実施形態では、1つの方法において、gNB応答は、UEへのPUSCH送信をスケジュールするPDCCH内の「新ビーム・インジケータ」ビット・フィールドによって示されることができる。UEが、1つのPUSCHでSCellビーム障害回復のためのMAC CEメッセージを送った後、UEは、UEが、同じHARQプロセス番号をもち、「新ビーム・インジケータ」が設定された時間窓内でトグルされている1つのULスケジュールPDCCHを受信した場合、gNBがそのMAC CEメッセージを正常に受信すると仮定することができる。UEが、同じHARQプロセス番号をもち、「新ビーム・インジケータ」が設定された時間窓内でトグルされている1つのULスケジューリングPDCCHを受信しない場合、UEは、障害のあるSCellのインデックスを含んでいるそのMAC CEメッセージを再送信することができる。
【0076】
1つの例では、UEは、SCellのビーム障害回復要求に対するgNB応答の時間窓閾値、例えばNスロット、を設定されることができる。UEが、障害のあるSCellの少なくともインデックスを報告するMAC CEメッセージを搬送する最初のPUSCHをスロットnに送るとき、UEは、「HARQプロセス番号」に同じ番号を搬送するが「新ビーム・インジケータ」の値が最初のPUSCHの送信をスケジュールしたDCIフォーマットと異なるPDCCHでDCIフォーマット0_0またはDCIフォーマット0_1を、
(別の例は
)以前に受信することを予想することができる。障害のある1つのSCellの少なくともインデックスを報告するMAC CEメッセージを搬送する最初のPUSCHをスロットnに送ったとき、UEが、「HARQプロセス番号」に同じ番号を搬送するが「新ビーム・インジケータ」の値が最初のPUSCHの送信をスケジュールしたDCIフォーマットと異なるPDCCHでDCIフォーマット0_0またはDCIフォーマット0_1を
(別の例は
)以前に受信しない場合、UEは、障害のあるSCellの少なくとも1つのインデックスを報告するMAC CEを再送することができる。
【0077】
別の例では、UEは、SCellのビーム障害回復要求に対するgNB応答の時間窓閾値、例えばNスロット、を設定されることができる。UEが、障害のあるSCellの少なくともインデックスを報告するMAC CEメッセージを搬送する最初のPUSCHをスロットnに送ったとき、UEは、「HARQプロセス番号」に同じ番号を搬送するが「新ビーム・インジケータ」の値が最初のPUSCHの送信をスケジュールしたDCIフォーマットと異なるPDCCHでDCIフォーマット0_0またはDCIフォーマット0_1、または、障害のあるSCellのインデックスを報告するMAC CEメッセージで報告された1つのSCellに設定されているCORESETに対する提供されたTCI状態の1つに対するMAC CEアクティブ化コマンド、または、障害のあるSCellのインデックスを報告するMAC CEメッセージで報告されたSCellを非アクティブ化するMAC CEメッセージを、
(別の例は
)以前に受信することを予想することができる。UEが、障害のある1つのSCellの少なくとも1つのインデックスを報告するMAC CEメッセージを搬送する最初のPUSCHをスロットnに送ったとき、UEが、「HARQプロセス番号」に同じ番号を搬送するが「新ビーム・インジケータ」の値が最初のPUSCHの送信をスケジュールしたDCIフォーマットと異なるPDCCHでDCIフォーマット0_0またはDCIフォーマット0_1、または、障害のあるSCellのインデックスを報告するMAC CEメッセージで報告された1つのSCellに設定されているCORESETに対する提供されたTCI状態の1つに対するMAC CEアクティブ化コマンド、または、障害のあるSCellのインデックスを報告するMAC CEメッセージで報告されたSCellを非アクティブ化するMAC CEメッセージを、
(別の例は
)以前に受信しない場合、UEは、障害のあるSCellの少なくとも1つのインデックスを報告するMAC CEを再送することができる。
【0078】
要約すると、本開示のいくつかの実施形態では、SCellのビーム障害回復(リンク回復)の方法が提供される。以下の方法が提案される。どのようにして1つまたは複数の所与のSCellでリンク回復を行うようにUEを構成するかについての方法であり、それらは、(1)gNBが、いずれかの所与のSCellでリンク回復を行うように明示的にUEを構成することができる、または(2)UEが、ビーム障害検出RSもしくは新ビーム識別RSの設定を通じて暗黙的に構成されることができる。SCellのビーム障害回復要求信号設計の方法およびどのようにgNBがSCellのビーム障害回復要求に応答するかの方法。これらの方法はすべて、SCellのビーム障害回復の機能を遂行するための技術的特徴を有する。本開示の一部の実施形態によれば、UEは、ビーム障害参照信号または新ビーム識別参照信号が設定されているか否かに基づいて1つまたはいくつかの所与のSCellでリンク回復(またはビーム障害回復と呼ばれる)を作用させるように暗黙的に構成されることができる。BFRQメッセージの設計は、1つのSCellのビーム障害についての適正な情報がgNBに報告されることを保証する。BFRQを送った後、UEは、gNBの応答に基づいてSCellの回復が正常に行われ、よってその後の動作が障害のある1つのSCellを完全に回復し続けることを保証することができる。それらは、SCellのビーム障害回復の機能を遂行するための技術的特徴を有する。本開示の実施形態では、高い信頼性を提供することが可能なセカンダリ・セル(SCell)のためのビーム障害回復の装置および方法が提供される。本開示の実施形態は、最終製品を作り出すために3GPP仕様で採用され得る技術/プロセスの組合せである。
【0079】
図11は、本開示の一実施形態によるワイヤレス通信のための例示的システム700のブロック図である。本明細書に記載される実施形態は、任意の適切に組み合わせられたハードウェアおよび/またはソフトウェアを使用してこのシステム内に実装されてよい。図11は、少なくとも図示されるように互いと結合された、無線周波数(RF)回路710と、ベースバンド回路720と、応用回路730と、メモリ/ストレージ740と、ディスプレイ750と、カメラ760と、センサ770と、入出力(I/O)インターフェース780とを含むシステム700を示す。
【0080】
応用回路730は、これに限定されないが、1つまたは複数のシングルコアまたはマルチコアのプロセッサなどの回路を含んでよい。プロセッサは、汎用プロセッサと、グラフィクス・プロセッサやアプリケーション・プロセッサなどの専用プロセッサとの任意の組合せを含んでよい。プロセッサは、メモリ/ストレージに結合され、各種のアプリケーションおよび/またはオペレーティング・システムがシステム上で実行することを可能にするメモリ/ストレージに記憶された命令を実行するように構成されてよい。
【0081】
ベースバンド回路720は、これに限定されないが、1つまたは複数のシングルコアまたはマルチコアのプロセッサなどの回路を含んでよい。プロセッサは、ベースバンド・プロセッサを含んでよい。ベースバンド回路は、RF回路を介した1つまたは複数の無線ネットワークとの通信を可能にする各種の無線制御機能を扱ってよい。無線制御機能は、これらに限定されないが、信号変調、符号化、復号、無線周波数シフト等を含み得る。一部の実施形態では、ベースバンド回路は、1つまたは複数の無線技術と両立性のある通信を可能にし得る。例えば、一部の実施形態では、ベースバンド回路は、進化型ユニバーサル地上無線アクセス・ネットワーク(EUTRAN)および他のワイヤレス都市エリアネットワーク(WMAN)、ワイヤレス・ローカル・エリア・ネットワーク(WLAN)、ワイヤレス・パーソナル・エリア・ネットワーク(WPAN)との通信をサポートし得る。ベースバンド回路が2つ以上のワイヤレス・プロトコルの無線通信をサポートするように構成される実施形態は、マルチモード・ベースバンド回路と呼ばれてよい。様々な実施形態において、ベースバンド回路720は、厳密にはベースバンド周波数にあると考えられない信号で動作する回路を含んでよい。例えば、一部の実施形態では、ベースバンド回路は、ベースバンド周波数と無線周波数の間にある中間周波数を有する信号で動作する回路を含んでよい。
【0082】
RF回路710は、非固体媒体を通じた変調された電磁放射を使用するワイヤレス・ネットワークの通信を可能にすることができる。様々な実施形態において、RF回路は、ワイヤレス・ネットワークとの通信を容易にするためのスイッチ、フィルタ、増幅器等を含んでよい。様々な実施形態において、RF回路710は、厳密にはベースバンド周波数にあると考えられない信号で動作する回路を含んでよい。例えば、一部の実施形態では、RF回路は、ベースバンド周波数と無線周波数の間にある中間周波数を有する信号で動作する回路を含んでよい。
【0083】
様々な実施形態において、ユーザ機器、eNB、またはgNBとの関係で上述された送信機回路、制御回路、または受信機回路は、全体または一部が、RF回路、ベースバンド回路、および/または応用回路の1つまたは複数に具現化されてよい。本明細書で使用される場合、「回路」は、1つまたは複数のソフトウェアまたはファームウェア・プログラムを実行する、特定用途集積回路(ASIC)、電子回路、プロセッサ(共有、専用、もしくはグループ)、および/またはメモリ(共有、専用、もしくはグループ)、組合せ論理回路、および/または記載される機能を提供する他の好適なハードウェア構成要素を指す、その一部である、またはそれを含み得る。一部の実施形態では、電子デバイス回路が、1つまたは複数のソフトウェアまたはファームウェア・モジュール内に実装される、またはその回路に関連する機能が、1つまたは複数のソフトウェアまたはファームウェア・モジュール内に実装されてよい。一部の実施形態では、ベースバンド回路、応用回路、および/またはメモリ/ストレージの構成要素の一部またはすべてが共にシステム・オン・チップ(SOC)に実装されてよい。
【0084】
メモリ/ストレージ740は、例えばシステムのためのデータおよび/または命令をロードし、記憶するために使用されてよい。1つの実施形態のためのメモリ/ストレージは、ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(DRAM)などの好適な揮発性メモリ、および/またはフラッシュ・メモリなどの不揮発性メモリの任意の組合せを含んでよい。様々な実施形態において、I/Oインターフェース780は、システムとのユーザ対話を可能にするように設計された1つまたは複数のユーザ・インターフェースおよび/またはシステムとの周辺コンポーネントの対話を可能にするように設計された周辺コンポーネント・インターフェースを含んでよい。ユーザ・インターフェースは、これらに限定されないが、物理キーボードまたはキーパッド、タッチパッド、スピーカ、マイクロフォン等を含んでよい。周辺コンポーネント・インターフェースは、これらに限定されないが、不揮発性メモリ・ポート、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)ポート、オーディオ・ジャック、および電源インターフェースを含んでよい。
【0085】
様々な実施形態において、センサ770は、システムに関係する環境条件および/または場所情報を判定するための1つまたは複数の感知デバイスを含んでよい。一部の実施形態では、センサは、これらに限定されないが、ジャイロ・センサ、加速度計、近接センサ、周辺光センサ、および測位ユニットを含んでよい。測位ユニットは、測位ネットワークの構成要素、例えば全地球測位システム(GPS)衛星、と通信するためにベースバンド回路および/またはRF回路の一部である、またはそれと対話してもよい。様々な実施形態において、ディスプレイ750は、液晶ディスプレイやタッチ画面ディスプレイなどのディスプレイを含んでよい。様々な実施形態において、システム700は、これらに限定されないが、ラップトップ・コンピューティング・デバイス、タブレット・コンピューティング・デバイス、ネットブック、ウルトラブック、スマートフォン等のモバイル・コンピューティング・デバイスであってよい。様々な実施形態において、システムは、これより多いもしくは少ない構成要素、および/または異なるアーキテクチャを有してよい。適当である場合、本明細書に記載される方法は、コンピュータ・プログラムとして実装されてよい。コンピュータ・プログラムは、非一時的記憶媒体などの記憶媒体に記憶されてよい。
【0086】
当業者は、本開示の実施形態に記載および開示されるユニット、アルゴリズム、およびステップの各々は、電子ハードウェアまたはコンピュータ用のソフトウェアと電子ハードウェアとの組合せを使用して実現されることを理解する。機能がハードウェアで実行されるかソフトウェアで実行されるかは、用途の条件および技術的計画のための設計要件に依存する。当業者は、種々の方法を使用して、各特定の用途のための機能を実現することができ、そのような実現は、本開示の範囲を越えるべきではない。上述されたシステム、デバイス、およびユニットの動作プロセスは基本的に同じであるため、当業者には、上述の実施形態におけるシステム、デバイスおよびユニットの動作プロセスを参照することができることが理解される。説明の容易および簡潔性のために、それらの動作プロセスは詳細には説明されない。
【0087】
本開示の実施形態における開示されたシステム、デバイスおよび方法は他の方法で実現され得ることが理解される。上述された実施形態は、例示的なものに過ぎない。ユニットの分割は、単に論理的機能に基づくものであり、実現に際しては他の分割が存在する。複数のユニットまたは構成要素が組み合わせられる、または別のシステムに組み込まれることが可能である。また、一部の特性が省略される、または省かれることも可能である。他方で、表示または説明される相互の結合、直接の結合、または通信的な結合は、何らかのポート、デバイス、またはユニットを通じて、間接的に、または電気、機械、または他の種類の形態を介して通信的に、動作する。
【0088】
説明のために構成要素同士を分離するものとしてのユニットは、物理的に分離されているか、または分離されていない。表示のためのユニットは、物理的なユニットであるかまたはそうでなく、すなわち、1つの場所に位置するか、または複数のネットワーク・ユニットに分散される。ユニットの一部またはすべては、実施形態の目的に従って使用される。さらに、各実施形態における機能ユニットの各々は、1つの処理ユニットに組み込まれる、物理的に独立している、または2つもしくはそれ以上のユニットと共に1つの処理ユニットに組み込まれることが可能である。ソフトウェアの機能ユニットが製品として実現され、使用され、販売される場合、それは、コンピュータ内の読取り可能記憶媒体に記憶されることができる。この理解に基づき、本開示によって提案される技術的計画は、基本的にまたは部分的にソフトウェア製品の形態として実現されることができる。または、従来の技術にとって有益である技術的計画の一部分が、ソフトウェア製品の形態で実現されることができる。コンピュータ内のソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、本開示の実施形態によって開示されるステップのすべてまたは一部を実行させるための計算デバイス(パーソナル・コンピュータ、サーバ、またはネットワーク・デバイス)に対する複数のコマンドを含む。記憶媒体は、USBディスク、可搬ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、フロッピー・ディスク、またはプログラム・コードを記憶することが可能な他の種類の媒体を含む。
【0089】
本開示について、最も実用的で好ましい実施形態と考えられるものとの関係で説明したが、本開示は開示された実施形態に限定されるのではなく、添付の特許請求の最も広い解釈の範囲から逸脱することなくなされる様々な改変を包含する意図されることが理解される。
図1
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図5
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図11