(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-14
(45)【発行日】2023-04-24
(54)【発明の名称】ワンタッチ式着脱構造を有するシャワーヘッド
(51)【国際特許分類】
A47K 3/28 20060101AFI20230417BHJP
B05B 1/18 20060101ALI20230417BHJP
【FI】
A47K3/28
B05B1/18 101
(21)【出願番号】P 2021198580
(22)【出願日】2021-12-07
【審査請求日】2021-12-07
(31)【優先権主張番号】10-2021-0009061
(32)【優先日】2021-01-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521535906
【氏名又は名称】朴鶴洙
【氏名又は名称原語表記】PARK, Haksu
【住所又は居所原語表記】453dong 2801ho, 26, Crystal-ro 74beon-gil, Seo-gu, Incheon, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100115200
【氏名又は名称】山口 修之
(72)【発明者】
【氏名】朴鶴洙
【審査官】神尾 寧
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-073352(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-1832848(KR,B1)
【文献】特開2000-287862(JP,A)
【文献】登録実用新案第3121904(JP,U)
【文献】特開平11-104027(JP,A)
【文献】特開平08-275897(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 3/02- 4/00
E03C 1/00- 1/10
B05B 1/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
胴体(11)に水道水が移動する流路(12)が形成され、下端にはホース(20)が連結される取っ手本体(10)と、前記取っ手本体(10)の上端に結合され、前記流路(12)から流入する水道水が噴射される微細出水孔31aが形成される撒水板(31)が結合されたヘッド組立体(30)とで構成されるシャワーヘッド(1)において、
前記取っ手本体(10)の下端には、流入連結部(13)が備えられ、前記ホース(20)の端部には、第1連結手段(100)が備えられ、前記取っ手本体(10)の下端に備えられる流入連結部(13)には、前記第1連結手段(100)と着脱可能な第2連結手段(200)が備えられ;
前記第1連結手段(100)は、ホース(20)の先端に装着されるが、先端には、挿入管(111)が突出して形成された雄カプラー(110)からなり、前記第2連結手段(200)は、前記流入連結部(13)に装着され、前記挿入管(111)をロックまたはロック解除する雌カプラー(210)で構成され;
前記雄カプラー(110)は、円筒状を有し、一端がホース(20)に結束され、他端には、前記雌カプラー(210)に挟まれる挿入管(111)が延長形成され、前記挿入管(111)の外径面に係止溝(112)が形成され;
前記雌カプラー(210)は、前記取っ手本体(10)の下端に備えられる流入連結部(13)の締結溝部(13a)に一面が挟持される第1シーリング部材(211)及び第2シーリング部材(212)と、前記雄カプラー(110)の挿入管(111)の外径面に形成される係止溝(112)に係止可能な弾性片(213a)を有する保持リング(213)と、前記保持リング(213)を第2シーリング部材(212)の方向に加圧して、流入連結部(13)の締結溝部(13a)に固定するキャップリング(214)と、前記雄カプラー(110)の挿入管(111)の外径面に形成される係止溝(112)に係止した保持リング(213)の弾性片(213a)を加圧して、係止溝(112)から離脱させるプッシュリング(215)と、で構成され;
前記第2シーリング部材(212)の外側には、係止爪(212a)が形成され、前記キャップリング(214)の内壁の上部には、前記第2シーリング部材(212)の外側に形成された係止爪(212a)が支持される係止溝(214b)が形成され;
前記第2シーリング部材(212)の上端には、嵌合突部(212b)が形成され、前記
第1シーリング部材(211)の下部には、前記第2シーリング部材(212)の嵌合突部(212b)が挿入される嵌合溝(211a)が形成されることを特徴とするワンタッチ式着脱構造を有するシャワーヘッド。
【請求項2】
前記流入連結部(13)は、下端へ行くほど、外径が縮小するように一体で延長形成されることを特徴とする請求項1に記載のワンタッチ式着脱構造を有するシャワーヘッド。
【請求項3】
前記取っ手本体(10)の下端には、雄ねじ山部(15)が延長形成され、流入連結部(13)の内周面の上側には、雌ねじ山(16)が形成されて、前記雄ねじ山部(15)とねじ結合されることを特徴とする請求項1に記載のワンタッチ式着脱構造を有するシャワーヘッド。
【請求項4】
胴体(11)に水道水が移動する流路(12)が形成され、下端にはホース(20)が連結される取っ手本体(10)と、前記取っ手本体(10)の上端に結合され、前記流路(12)から流入する水道水が噴射される微細出水孔31aが形成される撒水板(31)が結合されたヘッド組立体(30)とで構成されるシャワーヘッド(1)において、
前記取っ手本体(10)の下端には、流入連結部(13)が備えられ、前記ホース(20)の端部には、第1連結手段(100)が備えられ、前記取っ手本体(10)の下端に備えられる流入連結部(13)には、前記第1連結手段(100)と着脱可能な第2連結手段(200)が備えられ;
前記取っ手本体(10)の上端には、第3連結手段(300)が備えられ、前記ヘッド組立体(30)の結合部(421)の下端には、第4連結手段(400)が備えられ、前記第3連結手段(300)と第4連結手段(400)はワンタッチ式で着脱され;
前記第3連結手段(300)は、取っ手本体(10)の上端に延長され、中央に上下に第3通路(311)が形成され、側面に複数のボール定着部(312)が形成される固定部(310)と、前記複数のボール定着部(312)に回転可能に備えられる固定ボール(320)と、前記固定部(310)の外側周面に締結されて、前記固定ボール(320)を支持し、前記固定部(310)に沿って上下に移動可能に備えられ、前記固定ボール(320)を前記第3通路(311)の方向に出没させるプッシュ部材(330)と、からなり;
前記第4連結手段(400)は、前記ヘッド組立体(30)の結合部(421)の下端に備えられ、前記固定部(310)の第3通路(311)に挟まれるが、長さ方向に第4通路(411a)が形成される接続部(411)が下向き突出され、前記接続部(411)の外周面には、同一の円周上に固定ボール(320)が支持可能なボール支持溝(412)が形成される連結部材(410)からなることを特徴とするワンタッチ式着脱構造を有するシャワーヘッド。
【請求項5】
前記固定部(310)の外周面には支持段(313)が形成され、前記プッシュ部材(330)の内側にはばね定着溝(331)が形成されて、前記プッシュ部材(330)を上側方向に加圧する戻りばね(340)が装着されることを特徴とする請求項4に記載のワンタッチ式着脱構造を有するシャワーヘッド。
【請求項6】
前記取っ手本体(10)の固定部(310)の上端には、回転防止溝(310a)が形成され、前記ヘッド組立体(30)の結合部(421)には、回転防止溝(310a)に支持される回転防止突起(421a)が形成されることを特徴とする請求項4に記載のワンタッチ式着脱構造を有するシャワーヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワンタッチ式着脱構造を有するシャワーヘッドに係り、さらに詳しくは、浴室や流し台等に設置されるシャワーヘッドにおける取っ手の機能を果たす取っ手本体をホースの端部において、女性や高齢者等が、ワンタッチ式で容易に分離及び結合できるシャワーヘッドに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に。浴室や流し台等に設置されるシャワーヘッドは、水道管のバルブと連結され、水道を流れる水を多岐に噴射するようにした装置である。このようなシャワーヘッドは、バルブと連結されるホースが一端に結合されて構成される。
【0003】
シャワーヘッドは、使用者が手に取られ、下端にホースが結合される取っ手と、取っ手の上端に形成され、原水を噴射するヘッド部とで構成される。このとき、前記取っ手は、ホースを流れる原水がヘッド部に導かれるように内部に中空が形成される。
【0004】
このようなシャワーヘッドは、主に水道水を原水として噴射させる構造からなるものであって、最近は、単純な機能を脱皮した機能性シャワーヘッドが発売されている。このような機能性シャワーヘッドの一例として、特許文献1が提案されている。これは、シャワーヘッドに関し、内部に原水が一時貯蔵される中空部が形成され、前面が開放した開口部が形成されるヘッド部と、前記ヘッド部の前面の開口部に結合され、中空部に流入する原水を排出する複数の排出孔が中央部または周縁に形成され、後面部には、前記中空部に流入する原水を前記排出孔に導く第1案内部または第3案内部が形成される水圧上昇板と、前記水圧上昇板の前方に間隔維持具により間隔が維持されるように配置され、前記水圧上昇板の排出孔から排出される原水を噴射する微細出水孔が多数形成される撒水板と、前記撒水板、間隔維持具及び水圧上昇板が内側に収容され、前記ヘッド部に着脱式で組み立てられる締結具と、前記ヘッド部と連結され、ホースから流入する原水を前記ヘッド部に導く流路が形成される取っ手と、からなる。
【0005】
ここで、特許文献に記載されたシャワーヘッドの取っ手は、流路が形成されるように円筒状からなる胴体の下端が、取っ手の下端の外周面に、ホースを連結するための雄ねじ山が形成されて堅固に締結されなければ、ねじ結合部位から水道水が漏水してしまい、堅固に締結しなければならないので、追ってフィルタ部材の洗浄または交替の際に、手首の力と握力の弱い女性や高齢者等は、シャワーヘッドの取っ手をホースから分離しまたは結合することが困難であった。
【0006】
併せて、シャワーヘッドの取っ手とホースがねじ結合されることにより、取っ手とホースの分離及び結合の際に、取っ手を数回回転させなければならないという煩わしさもあった。
【0007】
しかも、前記シャワーヘッドの取っ手の上端は、ヘッド部の胴体の下部に形成される流入口にねじ結合され、前記取っ手の流路には、原水の異物をろ過する円筒状のフィルタ部材が設置される。したがって、フィルタ部材が汚染すれば、ヘッド部とねじ結合された取っ手を分離した後、汚染したフィルタ部材を洗浄しまたは新たなフィルタ部材で交替しなければならなかった。ところで、これも、前記ヘッド部と取っ手がねじ結合される構造を採用して、堅固に締結しなければ、ねじ結合部位から水道水が漏水してしまい、堅固に締結しなければならないので、追ってフィルタ部材の洗浄または交替の際に、手首の力と握力の弱い女性や高齢者等は、ヘッド部と取っ手の分離及び結合が困難であった。
【0008】
併せて、ヘッド部と取っ手がねじ結合されることにより、ヘッド部と取っ手の分離及び結合の際に、ヘッド部または取っ手を数回回転させなければならないという煩わしさもあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】大韓民国公開特許第10-2016-0087498号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
したがって、このような問題点を解決するためのものとして、本発明は、浴室や流し台等に設置されるシャワーヘッドの取っ手の機能を果たす取っ手本体を、ホースの端部から、女性や高齢者等が、ワンタッチ式で容易に分離及び結合することができるワンタッチ式着脱構造を有するシャワーヘッドを提供することに、その目的がある。
【0011】
併せて、本発明は、シャワーヘッドの取っ手本体と水道水を噴射するヘッド組立体も、女性や高齢者等が、少ない力でも、ワンタッチ式で容易に分離及び結合することができるワンタッチ式着脱構造を有するシャワーヘッドを提供することに、その目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
このような技術的課題を解決するために、本発明は、胴体に水道水が移動する流路が形成され、下端にはホースが連結される取っ手本体と、前記取っ手本体の上端に結合され、前記流路から流入する水道水が噴射される微細出水孔が形成される撒水板が結合されたヘッド組立体とで構成されるシャワーヘッドにおいて、前記取っ手本体の下端には、流入連結部が備えられ、前記ホースの端部には、第1連結手段が備えられ、前記取っ手本体の下端に備えられる流入連結部には、前記第1連結手段と着脱可能な第2連結手段が備えられ;前記第1連結手段は、ホースの先端に装着されるが、先端には、挿入管が突出して形成された雄カプラーからなり、前記第2連結手段は、前記流入連結部に装着され、前記挿入管をロックまたはロック解除する雌カプラーで構成され;前記雄カプラーは、円筒状を有し、一端がホースに結束され、他端には、前記雌カプラーに挟まれる挿入管が延長形成され、前記挿入管の外径面に係止溝が形成され;前記雌カプラーは、前記取っ手本体の下端に備えられる流入連結部の締結溝部に一面が挟持される第1シーリング部材及び第2シーリング部材と、前記雄カプラーの挿入管の外径面に形成される係止溝に係止可能な弾性片を有する保持リングと、前記保持リングを第2シーリング部材の方向に加圧して、流入連結部の締結溝部に固定するキャップリングと、前記雄カプラーの挿入管の外径面に形成される係止溝に係止した保持リングの弾性片を加圧して、係止溝から離脱させるプッシュリングと、で構成され;前記第2シーリング部材の外側には、係止爪が形成され、前記キャップリングの内壁の上部には、前記第2シーリング部材の外側に形成された係止爪が支持される係止溝が形成され;前記第2シーリング部材の上端には、嵌合突部が形成され、前記第1シーリング部材の下部には、前記第2シーリング部材の嵌合突部が挿入される嵌合溝が形成されることを特徴とするワンタッチ式着脱構造を有するシャワーヘッドを提供する。
【0013】
このとき、前記流入連結部は、下端へ行くほど、外径が縮小するように一体で延長形成されることを特徴とする。
【0014】
また、前記取っ手本体の下端には、雄ねじ山部が延長形成され、流入連結部の内周面の上側には、雌ねじ山が形成されて、前記雄ねじ山部とねじ結合されることを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、胴体に水道水が移動する流路が形成され、下端にはホースが連結される取っ手本体と、前記取っ手本体の上端に結合され、前記流路から流入する水道水が噴射される微細出水孔が形成される撒水板が結合されたヘッド組立体とで構成されるシャワーヘッドにおいて、前記取っ手本体の下端には、流入連結部が備えられ、前記ホースの端部には、第1連結手段が備えられ、前記取っ手本体の下端に備えられる流入連結部には、前記第1連結手段と着脱可能な第2連結手段が備えられ;前記取っ手本体の上端には、第3連結手段が備えられ、前記ヘッド組立体の結合部の下端には、第4連結手段が備えられ、前記第3連結手段と第4連結手段はワンタッチ式で着脱され;前記第3連結手段は、取っ手本体の上端に延長され、中央に上下に第3通路が形成され、側面に複数のボール定着部が形成される固定部と、前記複数のボール定着部に回転可能に備えられる固定ボールと、前記固定部の外側周面に締結されて、前記固定ボールを支持し、前記固定部に沿って上下に移動可能に備えられ、前記固定ボールを前記第3通路の方向に出没させるプッシュ部材と、からなり;前記第4連結手段は、前記ヘッド組立体の結合部の下端に備えられ、前記固定部の第3通路に挟まれるが、長さ方向に第4通路が形成される接続部が下向き突出され、前記接続部の外周面には、同一の円周上に固定ボールが支持可能なボール支持溝が形成される連結部材からなることを特徴とするワンタッチ式着脱構造を有するシャワーヘッドをも提供する。
【0016】
このとき、前記固定部の外周面には支持段が形成され、前記プッシュ部材の内側にはばね定着溝が形成されて、前記プッシュ部材を上側方向に加圧する戻りばねが装着されることを特徴とする。
【0017】
また、前記取っ手本体の固定部の上端には、回転防止溝が形成され、前記ヘッド組立体の結合部には、回転防止溝に支持される回転防止突起が形成されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、浴室や流し台等に設置され、強い手首の力及び握力を要求した従来のねじ方式シャワーヘッドの締結及び分離構造を改善し、シャワーヘッドの取っ手本体と水栓金具に連結されるホースの結合構造をワンタッチ式着脱構造で改善することにより、手首の力及び握力の弱い女性や高齢者等が、少ない力でも、シャワーヘッドの取っ手本体をホースにワンタッチ式で容易に結合及び分離することができる。
【0019】
また、本発明によるシャワーヘッドは、ホースとの結合及び分離をワンタッチ式で容易に行うことができるだけでなく、取っ手本体とヘッド組立体の結合構造も、ワンタッチ式着脱構造で改善することにより、手首の力及び握力の弱い女性や高齢者等が、少ない力でも、取っ手本体とヘッド組立体をワンタッチ式で容易に結合及び分離することができる。
【0020】
併せて、このような本発明によれば、取っ手本体の流路にフィルタ部材が内蔵されるシャワーヘッドの場合、フィルタ部材の洗浄または交替を、誰でも容易に行うことができるという長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の第1実施形態によるワンタッチ式着脱構造を有するシャワーヘッドの斜視図である。
【
図2】本発明の第1実施形態によるワンタッチ式着脱構造を有するシャワーヘッドの分解図である。
【
図3】本発明の第1実施形態によるシャワーヘッドの取っ手本体とヘッド組立体の結合前状態を示す斜視図である。
【
図4】本発明の第1実施形態によるシャワーヘッドの取っ手本体とホースの分解状態を拡大して示した斜視図である。
【
図5】本発明の第1実施形態によるシャワーヘッドの取っ手本体とホースの分解状態を拡大して示した断面図である。
【
図6】本発明の第1実施形態によるシャワーヘッドの分解断面図である。
【
図7】本発明の第1実施形態によるシャワーヘッドの取っ手本体とホースの結合前状態を示す断面図である。
【
図8】本発明の第1実施形態によるシャワーヘッドの取っ手本体とホースの結合中の状態を示す断面図である。
【
図9】本発明の第1実施形態によるシャワーヘッドの取っ手本体とホースの結合後状態を示す断面図である。
【
図10】本発明の第2実施形態によるシャワーヘッドの取っ手本体とホースの分解状態を示す斜視図である。
【
図11】本発明の第2実施形態によるシャワーヘッドの取っ手本体とホースの結合状態を示す断面図である。
【
図12】本発明の第3実施形態によるシャワーヘッドの結合状態を示す断面図である。
【
図13】本発明の第4実施形態によるシャワーヘッドの結合状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明によるワンタッチ式着脱構造を有するシャワーヘッドについて、添付された図面を参照して詳細に記述される実施形態により、その特徴が理解されるであろう。
【0023】
本発明は、様々な変更が加えられてもよく、様々な形態を有してもよいので、その実施形態について詳しく説明する。しかしながら、これは、本発明を特定の開示形態に限定しようとするものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物乃至代替物を含むものと理解されなければならない。
【0024】
図1乃至
図9は、本発明の第1実施形態によるワンタッチ式着脱構造を有するシャワーヘッドを説明するための図である。
【0025】
これによれば、本発明のシャワーヘッド1は、浴室や流し台等に設置されて使用可能なものであって、胴体11に水道水が移動する流路12が形成され、下端には水栓金具2と連結されるホース20が連結され、使用者が手に取る取っ手本体10と、前記取っ手本体10の上端に着脱式で結合され、前記流路12から流入する水道水が噴射される微細出水孔31aが形成される撒水板31が結合されたヘッド組立体30と、で構成される。
【0026】
以下、本発明の各部の構成について具体的に説明する。
【0027】
前記取っ手本体10は、合成樹脂材または金属材等からなってもよく、使用者が手に取り、シャワーヘッド1を用いて水道水を噴射して使えるものであって、胴体11の内部には流路12が形成され、ホース20が連結される下端の流入連結部13から水道水が流入され、流路12を介して上端の流出口14に水道水が移動する。
【0028】
このとき、取っ手本体10は、手に取りやすいように円筒状からなるが、デザインを考慮して、多角管状等の様々な形状に製作されてもよい。
【0029】
このような取っ手本体10の流路12には、下端の流入連結部13から流入する原水の異物をろ過する円筒状のフィルタ部材40が設置され、原水の異物により、前記撒水板31の微細出水孔31aが詰まることを防止することができる。
【0030】
前記フィルタ部材40は、0.3mm以内の不織布を円筒状に幾重にも巻き付いて製作しまたは公知のセディメントからなり、中央に通路41aが形成される円筒状のフィルタ胴体41と、前記フィルタ胴体41の下端に締結され、前記通路41aの下端を仕上げ、底面に、取っ手本体10の流入連結部13から流入する原水をフィルタ胴体41の外側に導く案内孔42aが形成される下部キャップ42と、前記フィルタ胴体41の上端に結合され、通路41aに流入する浄水された原水が吐出される吐出口43aが中央に形成される上部キャップ43と、からなる。
【0031】
もちろん、前記上部キャップ43の外周面には、前記取っ手本体10の流出口14の内周面に密着する漏水防止用オーリング44が装着される。
【0032】
また、前記ヘッド組立体30は、取っ手本体10から排出される水道水が流入する空間部が内部に形成され、下部には、前記取っ手本体10の上端に結合され、水道水が流入する流入路421aが形成される結合部421が備えられるヘッドハウジング32と、前記ヘッドハウジング32の前方に密着し、水が噴射される複数の微細出水孔31aが形成される撒水板31と、前記ヘッドハウジング32の前端に結合され、前記撒水板31をヘッドハウジング32に密着して固定させる前方カバー33と、で構成される。
【0033】
一方、前記取っ手本体10の下端に備えられる流入連結部13は、下端へ行くほど外径が縮小して、水栓金具2が設置される壁面に固定されるシャワーヘッド掛架具3の掛架溝3aに据え置くことができる。
【0034】
このような流入連結部13は、取っ手本体10と一体で成形されてもよく、締結溝部13aが形成され、取っ手本体10の下端に段差付きで備えられることが好ましい。
【0035】
一方、前記ホース20の端部には、第1連結手段100が備えられ、前記取っ手本体10の下端に備えられる流入連結部13には、前記第1連結手段100と着脱可能な第2連結手段200が備えられる。
【0036】
このとき、前記第1連結手段100は、ホース20の先端に装着されるが、先端には挿入管111が突出して形成された雄カプラー110からなり、前記第2連結手段200は、前記流入連結部13に装着され、前記挿入管111をロックまたはロック解除する雌カプラー210で構成され、前記ホース20の雄カプラー110を、前記取っ手本体10の下端に備えられる流入連結部13の雌カプラー210にワンタッチ結合させて、内部流路を連結または分離する。
【0037】
このとき、前記雄カプラー110は、円筒状を有し、一端がホース20に結束され、他端には、前記雌カプラー210に挟まれる挿入管111が延長形成され、前記挿入管111の外径面に係止溝112が形成される。
【0038】
また、前記雌カプラー210は、前記取っ手本体10の下端に備えられる流入連結部13の締結溝部13aに一面が挟持される第1シーリング部材211及び第2シーリング部材212と、前記雄カプラー110の挿入管111の外径面に形成される係止溝112に係止可能な弾性片213aを有する保持リング213と、前記保持リング213を第2シーリング部材212の方向に加圧して、流入連結部13の締結溝部13aに固定するキャップリング214と、前記雄カプラー110の挿入管111の外径面に形成される係止溝112に係止した保持リング213の弾性片213aを加圧して、係止溝112から離脱させるプッシュリング215と、からなる。
【0039】
このとき、前記キャップリング214の外周面には、係止段214aが形成され、前記流入連結部13の締結溝部13aに第1及び第2シーリング部材211、212と保持リング213を挿入した後、キャップリング214を前記流入連結部13の締結溝部13aに挟むと、前記流入連結部13の締結溝部13a内周面に形成される係止溝に係止段214aが締結され、堅固に固定されて、第1及び第2シーリング部材211、212と保持リング213が流入連結部13の締結溝部13aから離脱することなく堅固に固定される。
【0040】
また、前記第2シーリング部材212の外側には、係止爪212aが形成され、前記キャップリング214の内壁の上部には、前記第2シーリング部材212の外側に形成された係止爪212aが支持される係止溝214bが形成される。したがって、前記キャップリング214の内部の上側に保持リング213を挟み、第2シーリング部材212を上側から下側に加圧すると、第2シーリング部材212の係止爪212aが係止溝214bにカチッと固定されて離脱が防止される。このため、このような第2シーリング部材212と保持リング213が固定されたキャップリング214を、流入連結部13に簡便に組み立てることができる。
【0041】
また、前記第2シーリング部材212の上端には、嵌合突部212bが形成され、前記第1シーリング部材211の下部には、前記第2シーリング部材212の嵌合突部212bが挟まれる嵌合溝211aが形成される。したがって、前記第1シーリング部材211を第2シーリング部材212に挟んだ状態で、第2シーリング部材212を保持リング213が固定されたキャップリング214に固定すると、一つの組立体が形成され、流入連結部13にさらに簡便に組み立てることができる。このとき、前記第1シーリング部材211は、シリコンまたはゴム材からなり、第2シーリング部材212は、合成樹脂材からなってもよいが、材質は、これに限定されず、様々な材質からなってもよい。
【0042】
このような雄カプラー110及び雌カプラー210の構造によれば、ホース20の端部にシャワーヘッド1をワンタッチ式で締結または分離することができる。具体的に説明すれば、ホース20の端部において、シャワーヘッド1の取っ手本体10に締結しようとする場合は、ホース20に結束された雄カプラー110の挿入管111を取っ手本体10の雌カプラー210のプッシュリング215及びキャップリング214を通過させ、さらに加圧すると、保持リング213の弾性片213aが曲がってから係止溝112に挿入された後、復元されて雄カプラー110の挿入管111が雌カプラー210から分離されない。以降、ホース20の端部において、シャワーヘッド1の取っ手本体10を分離しようとする場合は、プッシュリング215を加圧しなければならず、よって、プッシュリング215の端部の傾斜加圧部215aが保持リング213の弾性片213aを加圧して、弾性片213aが外側に曲がり、雄カプラー110の係止溝112から離脱するようになる。このとき、ホース20に結束された雄カプラー110の挿入管111を取っ手本体10の雌カプラー210から分離すればよい。
【0043】
このような構造は、図面上では、ホース20の端部に第1連結手段100を備え、シャワーヘッド1に第2連結手段200を備えたものを示しているが、ホース20の端部に第2連結手段200を備え、シャワーヘッド1に第1連結手段100を備えてもよく、このような単純な位置変更は、本発明の権利範囲に属するものである。
【0044】
また、前記取っ手本体10の上端には、第3連結手段300が備えられ、前記ヘッド組立体30の結合部421の下端には、第4連結手段400が備えられて、前記第3連結手段300と第4連結手段400は、ワンタッチ式で簡単に着脱可能である。
【0045】
このとき、前記第3連結手段300は、取っ手本体10の上端に備えられるものであって、取っ手本体10の上端に延長され、中央に上下に第3通路311が形成され、側面に複数のボール定着部312が形成される固定部310と、前記複数のボール定着部312に回転可能に備えられる固定ボール320と、前記固定部310の外側周面に締結され、前記固定ボール320を支持し、前記固定部310に沿って上下に移動可能に備えられ、前記固定ボール320を前記第3通路311の方向に出没させるプッシュ部材330と、で構成される。
【0046】
このとき、前記固定部310の外周面には支持段313が形成され、前記プッシュ部材330の内側にはばね定着溝331が形成されて、前記プッシュ部材330を上側方向に加圧する戻りばね340が装着され、前記プッシュ部材330の外側には、手に取って下部に引っ張るとき、滑りが防止されるナーリング部332が突出して備えられる。
【0047】
また、前記第4連結手段400は、前記ヘッド組立体30の結合部421の下端に備えられるものであって、前記固定部310の第3通路311に挟まれるが、長さ方向に第4通路411aが形成される接続部411が下向き突出され、前記接続部411の外周面には、同一の円周上に固定ボール320が支持可能なボール支持溝412が形成される連結部材410からなる。この場合、ボール支持溝412は、接続部411の外周面に凹んで形成してもよいが、同一の円周上に外向きに突出される支持突起により分けて形成してもよく、この場合、固定ボール320は、プッシュ部材330の干渉がないときは、支持突起を乗り越えてボール支持溝412に移動することができなければならない。
【0048】
また、前記固定部310の上端の上側には、リング溝318が形成されて、漏水防止リング319が装着され、前記連結部材410の接続部411が固定部310の第3通路311に挿入されると、漏水防止リング319にプッシュ部材330の内側の上端が密着して、水道水の漏水を防止することができる。
【0049】
このような構造によれば、第3連結手段300と第4連結手段400を連結するときは、手でプッシュ部材330を下部に引っ張ると、プッシュ部材330が固定ボール320に加えた物理力が解除され、この状態で、連結部材410の接続部411を固定部310の第3通路311に容易に挿入することができる。
【0050】
以降、プッシュ部材330を放むと、戻りばね340の復元力により、プッシュ部材330が上側に戻るとともに、ボール定着部312に位置する固定ボール320を固定部310の第3通路311の方向に押すことになる。このため、固定ボール320の一部が連結部材410の接続部411の外周面に形成されたボール支持溝412に支持された状態を維持することになり、第3連結手段300と第4連結手段400が互いに分離されない。
【0051】
もちろん、前記第3連結手段300と第4連結手段400を互いに分離しようとする場合は、プッシュ部材330を手に取って引っ張ると、プッシュ部材330が下降しながら固定ボール320に加えた物理力が解除され、連結部材410の接続部411を固定部310の第3通路311から容易に分離することができる。
【0052】
また、前記取っ手本体10の固定部310の上端には、回転防止溝310aが形成され、前記ヘッド組立体30の結合部421には、回転防止溝310aに支持される回転防止突起421aが形成される。このとき、前記回転防止溝310aと回転防止突起421aは、対をなして、1対以上が備えられてもよい。このため、前記第3連結手段300と第4連結手段400が結合するとき、回転防止溝310aに回転防止突起421aが支持され、取っ手本体10からヘッド組立体30が任意で回転することを防止することができる。
【0053】
このような構造は、取っ手本体10の上端に備えられるプッシュ部材330を押した状態で、ヘッド組立体30を引っ張りまたは押し込むような簡単な動作だけで、取っ手本体10とヘッド組立体30を結合または分離することができ、取っ手本体10とヘッド組立体30が結合された状態で、プッシュ部材330を放すと、戻りばね340により、プッシュ部材330が自動復帰され、取っ手本体10とヘッド組立体30が分離されることなく、安定的に使うことができる。
【0054】
また、プッシュ部材330を下部に引っ張った状態で、少ない力でも、取っ手本体10からヘッド組立体30を引っ張りまたは押し込むことができ、女性や高齢者がフィルタ部材の洗浄または交替を容易に行うことができる。
【0055】
また、前記第4連結手段400の接続部411の下側の外周面には、第3通路311の内部面に密着して支持されるオーリング413が装着され、前記第3及び第4連結手段300、400の締結時、連結部品の漏水を防止することができる。
【0056】
以上では、取っ手本体10の上端に第3連結手段300が備えられ、ヘッド組立体30の結合部421の下端に第4連結手段400が備えられる構造を示しているが、その位置を変えて、取っ手本体10の上端に第4連結手段400が備えられ、ヘッド組立体30の結合部421の下端に第3連結手段300が備えられるような設計変更も可能であり、この程度の設計変更も、本発明の権利範囲に属するものである。
【0057】
一方、
図10及び
図11は、本発明の第2実施形態によるワンタッチ式着脱構造を有するシャワーヘッドを説明するための図である。
【0058】
これによれば、前記取っ手本体10の下端に備えられる流入連結部13がねじ結合される構造からなる。これは、取っ手本体10と流入連結部13が分離及び結合可能な構造であって、このため、前記取っ手本体10の下端には、雄ねじ山部15が延長形成され、前記流入連結部13は、長さ方向に貫通され、水道水が移動可能であるとともに、内周面の上側には雌ねじ山16が形成されて、前記取っ手本体10の下端に流入連結部13がねじ結合される。
【0059】
また、
図12は、本発明の第3実施形態によるシャワーヘッドの結合状態を示す断面図である。これによれば、前記シャワーヘッドの取っ手本体10とヘッド組立体30の第3連結手段300及び第4連結手段400は、ワンタッチ式で結合または分離することができ、取っ手本体10の下端には雄ねじ山15が備えられ、ホース20の端部には流入連結部13が結合され、その流入連結部13には雌ねじ山16が備えられて、取っ手本体10とホース20はねじ結合方式で連結されてもよい。
【0060】
これは、取っ手本体10とホース20の流入連結部13は、堅固に結合された状態を維持するとともに、シャワーヘッドの取っ手本体10からヘッド組立体30だけを容易に分離することができる。もちろん、取っ手本体10の上端から、円筒状のフィルタ部材40を容易に分離させることができる。
【0061】
併せて、
図13は、本発明の第4実施形態によるシャワーヘッドの結合状態を示す断面図である。これによれば、前記シャワーヘッドの取っ手本体10とホース20の第1連結手段100及び第2連結手段200は、ワンタッチ式で結合または分離することができ、ヘッド組立体30の下端には雄ねじ山17が備えられ、取っ手本体10の上端には雌ねじ山18が備えられて、ヘッド組立体30と取っ手本体10がねじ結合方式で連結されてもよい。
【0062】
これは、ヘッド組立体30と取っ手本体10は、堅固に結合された状態を維持するとともに、シャワーヘッドをホース20から容易に分離することができる構造である。
【0063】
以上、本発明は、様々な変形実施が可能なものであって、その実施形態について詳しく説明したが、本発明の権利範囲は、これに限定されず、本発明の実施形態と実質的に均等な範囲にあるものまで、本発明の権利範囲が及ぶことは言うまでもない。
【符号の説明】
【0064】
1 シャワーヘッド
2 水栓金具
10 取っ手本体
20 ホース
30 ヘッド組立体
100 第1連結手段
200 第2連結手段
211 第1シーリング部材
212 第2シーリング部材
213 保持リング
214 キャップリング
215 プッシュリング
300 第3連結手段
310 固定部
320 固定ボール
330 プッシュ部材
340 戻りばね
400 第4連結手段
410 連結部材