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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-14
(45)【発行日】2023-04-24
(54)【発明の名称】カテーテルハンドル
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/08 20060101AFI20230417BHJP
【FI】
A61M25/08 500
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020526929
(86)(22)【出願日】2018-11-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-02-12
(86)【国際出願番号】 IB2018058782
(87)【国際公開番号】W WO2019097365
(87)【国際公開日】2019-05-23
【審査請求日】2021-10-27
(31)【優先権主張番号】15/815,394
(32)【優先日】2017-11-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ビークラー・クリストファー・トーマス
(72)【発明者】
【氏名】キース・ジョセフ・トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ヘレラ・ケビン・ジャスティン
(72)【発明者】
【氏名】パパイオアンヌ・アタナシオス
【審査官】鈴木 洋昭
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0196690(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0112524(US,A1)
【文献】特表2016-508834(JP,A)
【文献】米国特許第5545200(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0299282(US,A1)
【文献】米国特許第6913600(US,B2)
【文献】米国特許出願公開第2017/0056087(US,A1)
【文献】国際公開第2016/090175(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61M 25/08
A61B 18/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療機器であって、
前記医療機器は、カテーテルと、前記カテーテルの遠位端に連結された医療装置と、前記カテーテルの近位端に連結されたハンドルと、を備え、前記医療装置は、規定位置で前記医療装置に連結された電極及びセンサのうちの少なくとも一方を備え、
前記ハンドルは、
前記ンドルに嵌設されており、前記カテーテルの長手軸に沿って可動であることにより、前記長手軸に対する、前記療装置の偏向を制御する第1のノブと、
記ハンドルに嵌設されており、前記長手軸に沿って可動であることにより、前記医療装置の形状を制御する第2のノブと、
前記電極及びセンサのうちの少なくとも一方の各位置を示す1つ以上のマーカと、を備える、医療機器。
【請求項2】
前記第1のノブは、前記カテーテルの前記長手軸に沿って選択された第1及び第2の位置の各々に設定されることにより、前記カテーテルの前記長手軸に対する、前記医療装置の第1及び第2のレベルの偏向を付与するように構成されている、請求項1に記載の医療機器。
【請求項3】
前記第2のノブは、前記カテーテルの前記長手軸に沿って選択された第1及び第2の位置の各々に設定されることにより、前記医療装置を、第1及び第2の形状に設定するように構成されている、請求項1に記載の医療機器。
【請求項4】
前記第1及び第2のノブは、互いに独立して動作するように構成されている、請求項1に記載の医療機器。
【請求項5】
前記第1及び第2のノブのうちの少なくとも一方は、前記長手軸に沿って連続した範囲内で可動である、請求項1に記載の医療機器。
【請求項6】
前記ハンドルは、前記第1及び第2のノブに近接して配置されたグリップを備え、前記第1及び第2のノブの双方が、前記グリップを保持する操作者の手の1本以上の指によってアクセス可能である、請求項1に記載の医療機器。
【請求項7】
前記医療装置は、電気生理学、アブレーション、副鼻腔形成術、手術、内視鏡検査、血管形成術、耳鼻咽喉科学、及び神経学からなるリストより選択される医療処置に適用されるように構成されている、請求項1に記載の医療機器。
【請求項8】
前記医療装置は、膨張流体を受容するように構成された内容積部を有する膨張可能なバルーン備える、請求項1に記載の医療機器。
【請求項9】
前記第2のノブは、前記長手軸に沿って第1の方向に移動するとき、前記バルーン前記内容積部の膨張を許容し、前記長手軸に沿って第2の方向に移動するとき、前記バルーンを伸長させて、前記内容積部から前記膨張流体を押し出すことにより、前記バルーン収縮させるように構成されている、請求項8に記載の医療機器。
【請求項10】
前記医療装置に連結された前記電極は、前記ルーン外面に連結された1つ以上の電極を含む、請求項8に記載に医療機器。
【請求項11】
記第1及び第2のノブのうちの少なくとも一方が、前記つ以上のマーカを備える、請求項1に記載の医療機器。
【請求項12】
前記1つ以上のマーカは、各々、前記電極及びセンサのうちの少なくとも一方の電極又はセンサの各番号を備える、請求項11に記載の医療機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カテーテル全般に関連し、特に、バルーンカテーテルの偏向及び形状を制御する方法及びシステムに関連する。
【背景技術】
【0002】
バルーンカテーテルは、心臓アブレーションなど、種々の医療処置において使用され得る。バルーンカテーテルは、典型的に、執刀医によって遠隔制御される。当分野において、バルーンカテーテルの操作を制御する方法及び装置が知られている。
【0003】
例えば、米国特許第9,579,448号には、治療及び副鼻腔開口の灌注のための医療装置が記載されている。この装置は、副鼻腔開口にアクセスし、副鼻腔開口を拡張及び灌注する片手操作を可能にする。この装置は、副鼻腔案内カテーテルと、案内要素と、バルーン拡大カテーテルと、バルーンカテーテル移動メカニズムと、案内要素移動メカニズムとを備える。
【0004】
米国特許第6,221,070号は、2つの部品、すなわち、シャフトの遠位端に偏向可能な先端を備えた使い切りカテーテルシャフトと、操舵機構を備えたハンドルと、を備える、心臓内組織の高周波アブレーションに好適である操舵可能なアブレーションカテーテルシステムを記載している。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書に記載の本発明の一実施形態は、第1及び第2のノブを備える医療機器を提供する。第1のノブは、医療機器のハンドルに嵌設されており、医療機器の長手軸に沿って可動であることにより、長手軸に対する、医療機器の遠位端に連結された医療装置の偏向を制御する。第2のノブは、医療機器のハンドルに嵌設されており、長手軸に沿って可動であることにより、医療装置の形状を制御する。
【0006】
いくつかの実施形態において、第1のノブは、医療機器の長手軸に沿って選択された第1及び第2の位置の各々に設定されることにより、医療機器の長手軸に対する、医療装置の第1及び第2のレベルの偏向を付与するように構成されている。他の実施形態において、第2のノブは、医療機器の長手軸に沿って選択された第1及び第2の位置に各々設定されることにより、医療装置を第1及び第2の形状に設定するように構成されている。更に他の実施形態において、第1及び第2のノブは、互いに独立して動作するように構成されている。
【0007】
一実施形態において、第1及び第2のノブのうちの少なくとも一方は、長手軸に沿って、連続した範囲内で可動である。他の実施形態において、ハンドルは、第1及び第2のノブに近接して配置されたグリップを備え、第1及び第2のノブの双方が、グリップを保持する操作者の手の1本以上の指によってアクセス可能であるようにする。更に他の実施形態において、医療装置は、電気生理学、アブレーション、副鼻腔形成術、手術、内視鏡検査、血管形成術、耳鼻咽喉科学、及び神経学からなるリストより選択される医療処置に適用されるように構成されている。
【0008】
いくつかの実施形態において、医療装置は、膨張流体を受容するように構成されている内容積部を有する膨張可能なバルーンカテーテルを備える。他の実施形態において、第2のノブは、長手軸に沿って第1の方向に移動するとき、バルーンカテーテルの内容積部の膨張を許容し、長手軸に沿って第2の方向に移動するとき、バルーンを伸長させて、内容積部から膨張流体を押し出すことにより、バルーンカテーテルを収縮させるように構成されている。更に他の実施形態において、膨張可能なバルーンカテーテルは、膨張可能なバルーンカテーテルの外面に連結された1つ以上の電極を備える。
【0009】
一実施形態において、医療装置は、規定の位置で医療装置に連結された電極及びセンサのうちの一方を備え、第1及び第2のノブのうちの少なくとも一方は、電極及びセンサのうちの少なくとも一方の各位置を示す1つ以上のマーカを備える。他の実施形態において、1つ以上のマーカは、各々、電極及びセンサのうちの少なくとも一方の電極又はセンサの各番号を備える。
【0010】
更に、本発明の一実施形態によると、医療機器の遠位端に連結された医療装置を患者の臓器に挿入することを含む方法を提供する。医療機器の長手軸に対する医療装置の偏向は、長手軸に沿って、医療機器のハンドルに嵌設された第1のノブを移動させることによって制御される。医療装置の形状は、医療機器の長手軸に沿って、医療機器のハンドルに嵌設された第2のノブを移動させることによって制御される。医療処置は、医療装置を使用して、患者の臓器に対して実施される。
【0011】
本発明は、以下の「発明を実施するための形態」を図面と併せて考慮することで、より完全に理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の一実施形態に係る、カテーテルに基づく追跡及びアブレーションシステムの概略描写図である。
図2A】本発明の一実施形態に係る、バルーンカテーテル制御ハンドルの概略描写図である。
図2B】本発明の一実施形態に係る、バルーンカテーテル制御ハンドルの概略描写図である。
図3】本発明の一実施形態に係る、バルーンカテーテルを使用した医療処置を実施する方法を模式的に示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
概論
カテーテルは、例えば、心臓組織の経路に沿った電気伝導を遮断する損傷を形成するように心臓組織のアブレーションを行うことによる、不整脈の治療など、種々の介入心臓学処置において使用される。アブレーションに使用されるカテーテルは、バルーンアセンブリの外面に取り付けられた、アブレーション電極などの装置の列を有する膨張可能なバルーンアセンブリを備えることができる。本明細書中、この種のカテーテルをバルーンカテーテルと称する。
【0014】
以下に記載の本発明の実施形態は、バルーンカテーテルの膨張及び偏向の動作を制御するための、改良技術を提供するものである。
【0015】
アブレーション処置を行う際、執刀医は、典型的に、カテーテルを患者の心臓の標的位置に進路誘導するには、収縮したバルーンで開始する。執刀医は、標的位置において、バルーンを膨張させることにより、アブレーション電極のうちの少なくとも一部と、標的位置の心臓組織との間で物理的接触を生じるようにする。場合によっては、執刀医は、カテーテルの長手軸に対してバルーンアセンブリを偏向させることにより、標的組織によりよく到達するようにし、及び/又は、組織との物理的接触を改善するようにしなければならないこともある。
【0016】
いくつかの実施形態において、カテーテルは、カテーテル近位端に連結され、カテーテル遠位端でバルーンアセンブリを制御するように構成されている、ハンドルを備える。少なくとも第1及び第2のノブが、ハンドルに嵌設され、カテーテルの長手軸に沿って可動である。第1のノブは、長手軸に対するバルーンアセンブリの偏向を制御するように構成されており、第2のノブは、バルーンを伸長させることにより、これを圧潰し、バルーン内に存在する穴を通じて膨張流体を押し出すことにより、バルーンカテーテルの形状を制御するように構成されている。いくつかの実施形態において、第1及び第2のノブは、互いに独立して動作するように構成されており、執刀医は、カテーテルの遠位端を偏向させる前又は後に、若しくは、他の任意の好適な動作シーケンスで、バルーンアセンブリを膨張又は収縮させることができる。
【0017】
いくつかの実施形態において、バルーンアセンブリの膨張レベルと、遠位端の偏向レベルとは、各々、連続的に制御可能である。例示的なシーケンスでは、執刀医は、バルーンアセンブリの内容積部のうちの一部(例えば、半分)を膨張させた後、遠位端をその最大偏向レベルまで偏向させることができ、次いで、執刀医は、バルーンアセンブリを完全膨張位置まで膨張させる。
【0018】
本開示の技術は、執刀医が、指一本を使ってバルーンカテーテルの膨張及び収縮の動作を簡単に制御することにより、患者の安全性を改善する。執刀医は、本開示の技術の使用時に、バルーンカテーテルの技術的操作でなく、処置の本質に注意を集中することができる。
【0019】
更に、本開示の技術は、アブレーション電極を組織の標的位置へ正確に配置できるようにすることで、アブレーション処置の成功率を上昇させ得る。
【0020】
システムの説明
図1は、本発明の一実施形態に係る、カテーテル法システム20の概略描写図である。システム20は、バルーンカテーテル22などの医療機器と、制御コンソール24とを備える。本明細書に記載の実施形態において、カテーテル22は、組織のアブレーション、又は患者28の心臓21から電気生理学(EP)信号を感知するなど、任意の好適な治療及び/又は診断を目的として、使用することができる。
【0021】
いくつかの実施形態において、コンソール24は、カテーテル22から信号を受信し、システム20の他の構成要素を制御するための、好適なフロントエンド回路及びインタフェース回路を有するプロセッサ34を備える。
【0022】
いくつかの実施形態において、プロセッサ34は、典型的には、汎用プロセッサを含み、この汎用プロセッサは、本明細書で説明される機能を実行するようにソフトウェアでプログラムされる。ソフトウェアは、例えば、ネットワーク上で、コンピュータに電子形態でダウンロードすることができるか、又は、代替的又は追加的に、磁気メモリ、光学メモリ若しくは電子メモリなどの、非一時的実体的媒体上で提供及び/若しくは記憶されてもよい。
【0023】
いくつかの実施形態において、コンソール24は、更に、メモリ38と、心臓21の少なくとも一部の画像44などのデータを表示するように構成されているディスプレイ46とを備える。いくつかの実施形態において、画像44は、任意の好適な解剖学撮像システムを使用して得ることができる。
【0024】
ここで、挿入図23を参照する。執刀医30は、テーブル29上に横たわっている患者28の血管系を通して、シャフト25を挿入する。いくつかの実施形態において、カテーテル22は、シャフト25の遠位端に嵌設されたバルーンアセンブリ40を備える。シャフト25の挿入を行う間、バルーンアセンブリ40は、シース(図示せず)によって圧潰位置に維持される。シースはまた、アセンブリ40を圧潰位置に収容することにより、標的位置への進路に沿った血管外傷を最少化するように機能する。
【0025】
いくつかの実施形態において、執刀医30は、カテーテル22の近位端に連結された制御ハンドル32及び33を使用してシャフト25を操作することにより、心臓21の左心房又はその他の心臓腔などの標的位置に、バルーンアセンブリ40を進路誘導する。
【0026】
いくつかの実施形態において、執刀医は、シャフト25の進路誘導を制御し、カテーテル22の遠位端を操作するために、ハンドル32を適用し、これにより例えば、以下の図2Bに詳細に説明するとおり、アセンブリ40と心臓21の組織とを接触させる。シャフト25の遠位端が標的位置に一旦到達すると、執刀医30は、以下の図2Bに詳細に示されるとおり、本明細書中、「未伸長位置」と称されるシースからアセンブリ40を取り出し、灌注ポンプ(図示せず)などのポンプにより、バルーンアセンブリ40を拡張位置まで膨張させる。
【0027】
いくつかの実施形態において、カテーテル22の近位端は、プロセッサ34内のインタフェース回路に接続されており、以下の図2A及び図2Bに更に詳細に説明する。
【0028】
いくつかの実施形態において、心臓腔内の遠位端アセンブリ40の位置は、典型的には、位置検知技術を使用して測定される。この位置検出方法は、例えば、Biosense Webster Inc.(Irvine,Calif.)が製造するCARTO(商標)システムにおいて実現されており、米国特許第5,391,199号、同第6,690,963号、同第6,484,118号、同第6,239,724号、同第6,618,612号及び同第6,332,089号、国際公開第96/05768号、並びに米国特許出願公開第2002/0065455(A1)号、同第2003/0120150(A1)号及び同第2004/0068178(A1)号に詳細に記載されており、それらの開示は全てが参照により本明細書に組み込まれる。
【0029】
いくつかの実施形態において、コンソール24は、ドライバ回路41を備え、このドライバ回路は、例えば、患者の胴体の下方など、患者28の外部の既知の位置に配置された磁界発生器36を駆動する。
【0030】
いくつかの実施形態において、カテーテル22の遠位端が標的位置(例えば、心臓21の心臓腔)に位置決めされるとき、執刀医30は、シースからバルーンアセンブリ40を取り出し、ハンドル32を適用して、アセンブリ40の外面を心臓腔の組織に物理的に接触させるようにアセンブリ40を操作する。
【0031】
いくつかの実施形態において、バルーンアセンブリ40は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリウレタン、ポリアミド、又は他の任意の好適な可撓性材料から作製される膨張可能なバルーン(図示せず)を備えている。膨張可能なバルーンは、膨張流体をバルーンアセンブリ40の内容積部内に受容するように構成されている。
【0032】
いくつかの実施形態において、執刀医30は、バルーンアセンブリ40を非伸長位置にもたらし、これに膨張流体を充填するように、又は、他の任意の好適な膨張技術を使用することにより、ハンドル32を適用してもよい。膨張レベルは、アセンブリ40の形状を決定するものであり、いくつかの実施形態においては、ハンドル32は、図2Bに詳細に説明されるとおり、また以下の図3に説明される方法で、膨張レベルを制御すべく構成される。
【0033】
いくつかの実施形態において、ハンドル32は、更に、カテーテル22の長手軸に対するバルーンアセンブリ40の偏向レベルを制御するように構成されている。アセンブリ40と心臓組織との接触が十分に強固でない場合、執刀医30は、アセンブリ40と心臓組織との接触を改善するように、ハンドル32を適用してアセンブリ40を偏向させてもよい。
【0034】
いくつかの実施形態において、執刀医30は、ハンドル32の1つ以上のノブ(典型的には、図2A及び図2Bに示されるとおり、2つのノブ)を選択位置に設定することにより、アセンブリ40の膨張及び偏向のレベルを決定することができる。
【0035】
いくつかの実施形態において、膨張及び偏向の操作は、別個に実施してもよく(例えば、膨張操作を行った後に偏向操作を行う)、並行して実施してもよく(例えば、バルーンの形状と偏向レベルとの双方を同時に設定する)、交互に実施してもよい(例えば、初期形状を設定した後、初期偏向を行い、次いでアセンブリ40を最終形状に膨張(又は収縮)し、再び偏向することで、標的組織によりよく到達するようにし、アセンブリ40と心臓組織との物理的接触を所望レベルに到達させる。他の実施形態において、他の任意の好適な操作シーケンス、又は、上述の操作の異なる組み合わせが、使用されてもよい。
【0036】
いくつかの実施形態において、アセンブリ40は、更に、1つ以上の電極48(図1の例においては10個の電極)を備えている。これら電極は、アセンブリ40の外面に接続され、カテーテル22の近位端と電気信号を交換し、心臓21の組織へ、又はこれから電気信号を伝導するように構成されている。心臓EPマッピング、又は、組織アブレーションなどの医療処置が行われる間、電極48は、上述のとおり、心臓21の組織と接触され、そこから発生する電気信号を感知するか、又は、組織のアブレーションを行うためのアブレーション信号を印加する。
【0037】
本開示の文脈において、「電極」という用語は、心臓21から電気信号を感知するか、又は、心臓21の組織のアブレーションを行うように構成されているセンシング電極、又は、アブレーション電極を意味する。
【0038】
図1に示されたシステム20の構成は、概念的理解を容易にするために純粋に選択された例示的構成である。代替的な実施形態では、任意の他の好適な構成もまた用いることができる。例えば、遠位端アセンブリ40、及び熱電対及び灌注孔などの追加の構成要素のサイズ及び形状は、アセンブリ40の任意の好適な箇所に実現することができる。
【0039】
バルーンアセンブリの形状及び偏向の制御
図2Aは、本発明の一実施形態に係る、ホーム位置にあるハンドル32を示す概略描写図である。
【0040】
いくつかの実施形態において、ハンドル32は、典型的に、ハンドル32の近位端に配置され、執刀医30の手で保持されるグリップ45を備える。図1の例において、執刀医30は、一方の手でハンドル32を保持し、シースの端部付近に配置された他方の手を使用して、移動を更に制御する。本発明者らは、一般的に、執刀医が右手でカテーテルを保持することを想定しているが、左利きの人は左手でハンドルを保持してもよい。
【0041】
いくつかの実施形態において、ハンドル32は、偏向ノブ50を備える。この偏向ノブは、カテーテル22の長手軸に対してアセンブリ40の偏向を制御するために、カテーテル22の長手軸(図2Bに図示)に沿って移動するように構成されている。いくつかの実施形態において、執刀医30は、右手(すなわち、カテーテルハンドルを保持するのと同一の手)の親指(又は1本以上の他の指)を使用して、ノブ50を前進させることにより、カテーテル22の長手軸に対してアセンブリ40を偏向させることができる。
【0042】
同様の実施形態において、執刀医30は、右手の1本以上の指を使用して、ノブ50を後退させることにより、カテーテル22の長手軸に対してアセンブリ40を整列することができる。
【0043】
いくつかの実施形態において、ハンドル32は、バルーンアセンブリ40の形状を制御するように構成された形状制御ノブ60を備える。上述の図1において説明したとおり、執刀医30は、制御ノブ60を適用し、アセンブリ40のバルーンを伸長させることにより、これを圧潰し、バルーンに存在する穴部を通じて膨張流体を押し出し、アセンブリ40の形状を制御することができる。
【0044】
いくつかの実施形態において、執刀医30は、偏向ノブ50について上述したのと同様に、1つ以上の指を使用して、形状制御ノブ60を移動させることにより、アセンブリ40の形状を制御してもよい。
【0045】
なお、偏向ノブ50及び形状制御ノブ60の双方が、グリップ45に近接して配置されているので、執刀医が、例えば、右手を使用してグリップ45を保持するとき、偏向ノブ50及び制御ノブ60は、各々、グリップ45を保持するのと同一の手の1本以上の指(例えば、親指)によってアクセス可能であることに注意されたい。
【0046】
図2Aの例においては、偏向ノブ50及び形状制御ノブ60が完全に後退されており、したがってアセンブリ40は膨張されず、カテーテル22の長手軸に対して実質的に整列されている。この位置は、本明細書中、「ホーム位置」と称され、これは、シースに導入する際のアセンブリ40の通常位置である。
【0047】
図2Bは、本発明の一実施形態に係る、伸長位置にあるハンドル32の概略描写図である。本開示及び請求項の文脈において、「拡張位置」、「伸張位置」、及び「膨張位置」という用語は、互換的に使用され、バルーンアセンブリ40が、膨張流体で完全に(又は部分的に)膨張された位置を意味する。
【0048】
いくつかの実施形態において、執刀医30は、双方向矢印54によって表される方向に、ハンドル32の軸49に沿った偏向設定範囲52に亘って偏向ノブ50を移動させることにより、軸49に対するアセンブリ40の偏向程度を設定することができる。例えば、執刀医30は、偏向ノブ50を、偏向設定範囲52の一端(例えば、遠位端)まで移動させることにより、アセンブリ40の最大レベルの偏向を得ることができ、同様に、偏向ノブ50を、偏向設定範囲52の反対側(例えば、近位)端部に設定することにより、アセンブリ40を軸49と整列することができる。いくつかの実施形態において、ハンドルは、偏向設定範囲52の両端に機械的ストッパを備える。
【0049】
図2Aの例において、偏向ノブ50は、偏向設定範囲52の近位端まで完全に後退させることで、ノブ50の動きを偏向設定範囲52内に限定するように構成されているグリップ45の遠位端など、機械的ストッパと接触する。
【0050】
図2Bの例において、ノブ50は、偏向設定範囲52の遠位端まで完全に前進させることで、アセンブリ40の更なる偏向を防ぐ機械的ストッパと接触する。
【0051】
いくつかの実施形態において、形状制御ノブ60は、所定の範囲内で移動するように限定される。この所定の範囲は、本明細書において形状設定範囲62と称され、例えば、偏向ノブ50の偏向設定範囲について上述したのと同様の構成及び操作モードを有する。
【0052】
いくつかの実施形態において、執刀医は、形状設定範囲62に沿って、形状制御ノブ60を前進させることにより、アセンブリ40のバルーンの遠位端を未伸長位置に引き出し、灌注ポンプにより、バルーンを膨張流体(図示せず)で膨張させることができる。これらの実施形態において、執刀医30は、形状制御ノブ60を所定の位置まで前方にスライドさせることにより、バルーンアセンブリ40の形状を設定する。
【0053】
一実施形態において、執刀医30は、双方向矢印64で表される方向に、軸49に沿って形状設定範囲62の遠位端まで、形状制御ノブ60を前進させることにより、アセンブリ40を「膨張位置」に設定することができる。
【0054】
同様に、執刀医30は、形状設定範囲62の近位端に形状制御ノブ60を後退させることができる。この後退位置は、図2Aに示されるとおり、本明細書中、ノブ60の「ホーム位置」と称される。ノブ60のホーム位置において、アセンブリ40のバルーンは、膨張流体が、アセンブリ40の内容積部から、例えば、患者28の体内、又は、システム20の貯蔵部(図示せず)内に押し出されるように、伸長される。
【0055】
なお、偏向ノブ50及び形状制御ノブ60が、各々、各範囲52及び62の遠位端に位置決めされるとき、アセンブリ40は、軸49に対して完全に偏向しており、完全に膨張している。この伸長位置は、典型的に、執刀医30が、心臓21の標的組織に対してバルーンカテーテルを所望のように接触させるべくアセンブリ40を操作することをアシストする。
【0056】
いくつかの実施形態において、偏向ノブ50は、偏向設定範囲52に沿った任意のポイントに位置決め可能である。代替的な実施形態において、偏向ノブ50は、この範囲に沿った1つ以上の規定の位置のみに設定可能である。
【0057】
いくつかの実施形態において、偏向ノブ50及び形状制御ノブ60は、図2Aに示されるとおり、グリップ45の遠位端に嵌設してもよく、又は、他の任意の好適な構成及び連結技術を使用して、ハンドル32に連結してもよい。例えば、偏向ノブ50及び形状制御ノブ60は、軸49に沿って前後に嵌設される代わりに、隣同士となるようにハンドル32に嵌設してもよい。
【0058】
いくつかの実施形態において、ノブ50及び60の少なくとも一方の形状制御には、図2A及び図2Bに示されるとおり、表面にマークされた1つ以上の番号を設けてもよい。一実施形態において、各番号は、アセンブリ40の外面上の各電極48の位置を示すものであり、執刀医30が、マッピングシステム又はX線による可視化に頼らず、心臓21内でのバルーンアセンブリ40の配向を知ることができるようにアシストする。他の実施形態において、番号又は他の任意の好適なマーカを使用して、アセンブリ40の外面に接続された1つ以上の電極及び/又はセンサなど、任意の装置の位置を示してもよい。
【0059】
図2A及び図2Bの例において、偏向ノブ50及び形状制御ノブ60は、軸49に沿う各線形範囲(例えば、偏向設定範囲52及び形状設定範囲62)に沿って可動である。代替的な実施形態において、これらの範囲のうちの少なくとも一方が、湾曲形状又は他の任意の好適な形状など、非線形形状を有してもよい。例えば、偏向ノブ50は、線形範囲内で移動するのでなく回転することにより、アセンブリ40の偏向を制御してもよい。
【0060】
図3は、本発明の一実施形態に係る、バルーンカテーテル22を使用して医療処置を実施する方法を模式的に示すフローチャートである。この方法は、カテーテル挿入ステップ100で開始し、執刀医30は、患者28の体内にカテーテル22を挿入し、アセンブリ40を心臓21の心臓腔に進路誘導する。バルーン膨張ステップ102において、執刀医30は、形状制御ノブ60を形状設定範囲62の遠位端に向かって前進させ、バルーンを未伸長にした後、灌注ポンプを使用して膨張流体によりアセンブリ40を膨張させる。
【0061】
バルーン偏向ステップ104において、執刀医30は、偏向ノブ50を偏向設定範囲52の遠位端に向かって前進させることにより、軸49に対してアセンブリ40を偏向させる。いくつかの実施形態において、執刀医30は、ステップ102及び104の各々を終了した後、アセンブリ40が心臓21の組織と所望のように接触しているか否かをチェックすることができる。所望の接触が得られない場合、執刀医30は、アセンブリ40と組織との間で所望の接触が得られるまで、ステップ102及び/又はステップ104を反復してもよい。
【0062】
組織に対してアセンブリ40が所望のように接触されると、執刀医30は、治療ステップ106にて、心臓21の組織のアブレーションなど、医療処置を実施することができる。いくつかの実施形態において、この医療処置には、心臓21の組織からのEP信号の感知など、診断が含まれてもよい。
【0063】
医療処置を終えた後、執刀医30は、遠位端配列ステップ108にて、偏向ノブ50を偏向設定範囲52の近位端まで後退させることにより、アセンブリ40を軸49と整列することができる。
【0064】
収縮ステップ110にて、執刀医は、形状制御ノブ60を形状設定範囲62の近位端まで後退させることにより、流体をアセンブリ40の内容積部から押し出し、アセンブリ40を未伸長位置に設定する。ステップ110の終了後、ハンドル32は、上述の図2Aに示されるとおり、ホーム位置に設定される。
【0065】
いくつかの実施形態において、執刀医30は、ステップ102と104との間で順序を変更してもよく、又は、上述の図2Bにおいて説明したとおり、任意の好適なシーケンスを適用することで、ステップ106にて医療処置を適用する前に、アセンブリ40と心臓21の組織との間で所望の接触が得られるようにしてもよい。
【0066】
いくつかの実施形態において、ステップ106の医療処置を終了した後、執刀医30は、ステップ108と110との順序を変更してもよく、又は、他の任意の好適なシーケンスを適用することにより、ハンドル32をホーム位置に設定してもよい。
【0067】
いくつかの実施形態において、ステップ100でバルーンアセンブリ40を膨張させた後、執刀医30は、上述の図1において説明したとおり、シースからバルーンアセンブリ40を取り出すことができる。いくつかの実施形態において、ステップ110を終えた後、アセンブリ40は、未伸長位置にあり、軸49と整列されている。この段階で、執刀医30は、シース内にアセンブリ40を挿入することにより、アセンブリ40を圧潰位置に設定してもよい。
【0068】
後退ステップ112において、執刀医は、患者28の体内からアセンブリ40を取り出すように、カテーテル22を後退させる。ステップ112で、図3の方法を終了する。
【0069】
本明細書に記載の実施形態は、主として、心不整脈に対処するものであるが、本明細書に記載の方法及びシステムは、電気生理学、組織のアブレーション、副鼻腔形成術、手術、内視鏡検査、血管形成術、耳鼻咽喉科学、及び神経学など、他の用途にも使用することができる。
【0070】
したがって、上記に述べた実施形態は、例として引用したものであり、また本発明は、上記に具体的に示し説明したものに限定されないことが理解されよう。むしろ本発明の範囲は、上述のさまざまな特徴の組み合わせ及びその一部の組み合わせの両方、並びに上述の説明を読むことで当業者により想到されるであろう、また従来技術において開示されていないそれらの変形及び修正を含むものである。参照により本特許出願に援用される文献は、これらの援用文献において、いずれかの用語が本明細書において明示的又は暗示的になされた定義と矛盾して定義されている場合には、本明細書における定義のみを考慮するものとする点を除き、本出願の一部とみなすものとする。
【0071】
〔実施の態様〕
(1) 医療機器であって、
前記医療機器のハンドルに嵌設されており、前記医療機器の長手軸に沿って可動であることにより、前記長手軸に対する、前記医療機器の遠位端に連結された医療装置の偏向を制御する第1のノブと、
前記医療機器の前記ハンドルに嵌設されており、前記長手軸に沿って可動であることにより、前記医療装置の形状を制御する第2のノブと、を備える、医療機器。
(2) 前記第1のノブは、前記医療機器の前記長手軸に沿って選択された第1及び第2の位置の各々に設定されることにより、前記医療機器の前記長手軸に対する、前記医療装置の第1及び第2のレベルの偏向を付与するように構成されている、実施態様1に記載の医療機器。
(3) 前記第2のノブは、前記医療機器の前記長手軸に沿って選択された第1及び第2の位置の各々に設定されることにより、前記医療装置を、第1及び第2の形状に設定するように構成されている、実施態様1に記載の医療機器。
(4) 前記第1及び第2のノブは、互いに独立して動作するように構成されている、実施態様1に記載の医療機器。
(5) 前記第1及び第2のノブのうちの少なくとも一方は、前記長手軸に沿って連続した範囲内で可動である、実施態様1に記載の医療機器。
【0072】
(6) 前記ハンドルは、前記第1及び第2のノブに近接して配置されたグリップを備え、前記第1及び第2のノブの双方が、前記グリップを保持する操作者の手の1本以上の指によってアクセス可能である、実施態様1に記載の医療機器。
(7) 前記医療装置は、電気生理学、アブレーション、副鼻腔形成術(sinuplasty)、手術、内視鏡検査、血管形成術、耳鼻咽喉科学、及び神経学からなるリストより選択される医療処置に適用されるように構成されている、実施態様1に記載の医療機器。
(8) 前記医療装置は、膨張流体を受容するように構成された内容積部を有する膨張可能なバルーンカテーテルを備える、実施態様1に記載の医療機器。
(9) 前記第2のノブは、前記長手軸に沿って第1の方向に移動するとき、前記バルーンカテーテルの前記内容積部の膨張を許容し、前記長手軸に沿って第2の方向に移動するとき、前記バルーンを伸長させて、前記内容積部から前記膨張流体を押し出すことにより、前記バルーンカテーテルを収縮させるように構成されている、実施態様8に記載の医療機器。
(10) 前記膨張可能なバルーンカテーテルは、前記膨張可能なバルーンカテーテルの外面に連結された1つ以上の電極を備える、実施態様8に記載に医療機器。
【0073】
(11) 前記医療装置は、規定位置で前記医療装置に連結された電極及びセンサのうちの少なくとも一方を備え、前記第1及び第2のノブのうちの少なくとも一方は、前記電極及びセンサのうちの少なくとも一方の各位置を示す1つ以上のマーカを備える、実施態様1に記載の医療機器。
(12) 前記1つ以上のマーカは、各々、前記電極及びセンサのうちの少なくとも一方の電極又はセンサの各番号を備える、実施態様11に記載の医療機器。
(13) 医療機器の遠位端に連結された医療装置を、患者の臓器に挿入することと、
前記医療機器のハンドルに嵌設された第1のノブを、前記医療機器の長手軸に沿って移動させることにより、前記長手軸に対する前記医療装置の偏向を制御することと、
前記医療機器の前記ハンドルに嵌設された第2のノブを、前記医療機器の前記長手軸に沿って移動させることにより、前記医療装置の形状を制御することと、
前記医療装置を使用して、前記患者の臓器への医療処置を実施することと、を含む方法。
(14) 前記偏向を制御することは、前記医療機器の前記長手軸に沿って選択された第1及び第2の位置の各々に前記第1のノブを設定することにより、前記医療機器の前記長手軸に対する、前記医療装置の第1及び第2のレベルの偏向を付与することを含む、実施態様13に記載の方法。
(15) 前記形状を制御することは、前記医療機器の前記長手軸に沿って選択された第1及び第2の位置の各々に前記第2のノブを設定することにより、前記医療装置を、第1及び第2の形状に設定することを含む、実施態様13に記載の方法。
【0074】
(16) 前記偏向を制御することと、前記形状を制御することとは、前記第1及び第2のノブを互いに独立して操作することを含む、実施態様13に記載の方法。
(17) 前記偏向を制御することと、前記形状を制御することとは、前記長手軸に沿って、連続した範囲内で、前記第1及び第2のノブのうちの少なくとも一方を移動させることを含む、実施態様13に記載の方法。
(18) 前記ハンドルは、前記第1及び第2のノブに近接して配置されたグリップを備え、前記第1及び第2のノブの双方が、前記グリップを保持する操作者の手の1本以上の指によってアクセス可能となるようにする、実施態様13に記載の方法。
(19) 前記医療処置を実施することは、電気生理学、アブレーション、副鼻腔形成術、手術、内視鏡検査、血管形成術、耳鼻咽喉科学、及び神経学からなるリストより選択される医療処置に、前記医療装置を適用することを含む、実施態様13に記載の方法。
(20) 前記医療装置を挿入することは、膨張流体を受容するための内容積部を有する膨張可能なバルーンカテーテルを挿入することを含む、実施態様13に記載の方法。
【0075】
(21) 前記形状を制御することは、前記バルーンカテーテルの前記内容積部の膨張を許容するように、前記第2のノブを、前記長手軸に沿って第1の方向に移動させることと、前記バルーンカテーテルを伸長させて、前記内容積部から前記膨張流体を押し出すことにより、前記バルーンカテーテルを収縮させるために、前記第2のノブを、前記長手軸に沿って第2の方向に移動させることと、を含む、実施態様20に記載の方法。
(22) 前記膨張可能なバルーンカテーテルは、前記膨張可能なバルーンカテーテルの外面に連結された多数の電極を備える、実施態様20に記載の方法。
(23) 前記医療装置は、規定位置で前記医療装置に連結された電極及びセンサのうちの少なくとも一方を備え、前記第1及び第2のノブのうちの少なくとも一方は、前記電極及びセンサのうちの少なくとも一方の各位置を示す1つ以上のマーカを備える、実施態様13に記載の方法。
(24) 前記1つ以上のマーカは、各々、前記電極及びセンサのうちの少なくとも一方の電極又はセンサの各番号を備える、実施態様23に記載の方法。
図1
図2A
図2B
図3