(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-14
(45)【発行日】2023-04-24
(54)【発明の名称】照準点情報を計算するための装置及び方法
(51)【国際特許分類】
F41G 1/00 20060101AFI20230417BHJP
【FI】
F41G1/00
(21)【出願番号】P 2020544358
(86)(22)【出願日】2018-11-09
(86)【国際出願番号】 US2018059946
(87)【国際公開番号】W WO2019094671
(87)【国際公開日】2019-05-16
【審査請求日】2021-11-04
(32)【優先日】2017-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520168099
【氏名又は名称】シェルタード ウィングス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(72)【発明者】
【氏名】モレル ロブ
【審査官】林 政道
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2012/0186130(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0132983(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F41G 1/00, 3/08
G02B 27/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レチクルであって、
a)一次水平十字線と、
b)この一次水平十字線と交差
して、右上象限、左上象限、左下象限及び右下象限を形成する一次垂直十字線と、
c)前記一次水平十字線上の2つ以上の
垂直ハッシュマークと、
d)
少なくとも前記右上象限及び前記左上象限において前記垂直ハッシュマークよりも上にある少なくとも2つの三角形のマーキングであって、各々の前記三角形のマーキングの先端が前記一次垂直十字線を向くように配置されている前記三角形のマーキングと、を備えているレチクル。
【請求項2】
前記一次水平十字線の下の前記一次垂直十字線上に、2つ以上の等間隔で同時に目に見える直線の二次水平十字線を更に備えている、請求項
1に記載の
レチクル。
【請求項3】
前記一次水平十字線は線である、請求項
1に記載の
レチクル。
【請求項4】
前記線は直線である、請求項
3に記載の
レチクル。
【請求項5】
前記直線は不連続の直線である、請求項
4に記載の
レチクル。
【請求項6】
前記一次垂直十字線は線である、請求項
1に記載の
レチクル。
【請求項7】
前記線は直線である、請求項
6に記載の
レチクル。
【請求項8】
前記直線は不連続の直線である、請求項
7に記載の
レチクル。
【請求項9】
前記一次水平十字線及び前記一次垂直十字線が物理的に交差していない、請求項
1に記載のレチクル。
【請求項10】
少なくとも追加の2つの多角形マーキングを更に備え、少なくとも前記追加の2つの多角形マーキングのうちの一方が前記一次垂直十字線の左側にあり、前記少なくとも追加の2つの多角形マーキングのうちの他方が前記一次垂直十字線の右側にある、請求項
1に記載のレチクル。
【請求項11】
前記多角形マーキングは三角形である、請求項
10に記載の
レチクル。
【請求項12】
前記三角形のマーキングは、各々の前記三角形のマーキングの先端が前記一次垂直十字線を向くように配置されている、請求項
11に記載のレチクル。
【請求項13】
各々の多角形マーキングに隣接する数値マーキングを更に備えている、請求項
1に記載のレチクル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2017年11月10日に出願された米国特許仮出願第62/584,508号の優先権の主張するものであり、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明は、標的の取得及びそれに関連したデバイスに関し、特に、例えば、静止した標的及び移動する標的に近い射程、中間射程、最大射程で射撃する精度を達成するのに使用される眼鏡射撃照準器及び付属機器に関する。
【背景技術】
【0003】
警察官、兵士、オリンピック射手、スポーツウーマン、スポーツマン、ハンター、又は週末の愛好家であるかどうかに関わらず、全ての射手は、1つの共通の目標、正確且つ一貫して彼らの標的に命中させることがある。射撃の正確さと一貫性は、射手のスキル、銃器の構造及び発射体に大きく依存する。
【0004】
銃器の精度は、精密に作られた弾薬、銃器の部品及び標的取得デバイスなどを含む精密に作られた部品を使用することによって向上させることができる。推進剤の重量とタイプ、弾丸の重量と寸法、及びカートリッジの寸法が非常に厳しい制限内に維持されている弾薬を使用すると、射撃の精度を向上させることができることは、射撃において周知である。
【0005】
しかしながら、500ヤードを超える非常に長い射程では、射手のスキルと弾薬の一貫性は、射手が標的に命中させるのを保証するのに十分でないことがよくある。射程が増加するほど、弾丸の飛行と、射程に影響を与えるポイントとに他の要因が影響する可能性がある。これらの要因の1つは「弾丸落下(bullet drop)」である。「弾丸落下」は、移動する弾丸の重力の影響によって引き起こされ、長い射程にわたって地球に向かって曲がる弾丸経路によって特徴付けられる。このため、長い射程で標的に命中させるためには、武器の銃身と照準点を上げて、弾丸落下を調整する必要がある。
【0006】
風、マグヌス効果(即ち、軸が風向きに対して垂直である回転弾に風によって加えられる横方向の推力)、発射体の設計、発射体のスピン、コリオリ効果、及び武器又は発射体の特徴などの他の要因は、長い射程にわたって発射体の経路を変化させ得る。このような効果は、一般に「偏流(windage)」効果と呼ばれる。このため、例えば、長い射程で標的に命中させるためには、偏流の影響を補正するため武器の銃身を左または右に僅かに動かすことによって偏流を修正する必要があるかもしれない。東や西を射撃する時、エレベーション(elevation)が影響を受ける。真東を射撃すると弾丸の影響は大きくなる。真西を射撃すると弾丸の影響は低くなる。広範囲の射程でのエレベーションは、右手又は左手のツイストバレルにおける発射体のスピンに応じて上下に僅かに変化するかもしれない。従って、例えば、長い射程で標的に命中させるためには、射手は標的を確認し、標的までの射程を正確に推定し、弾丸落下の影響と発射体の偏風の影響を推定し、この情報を使用して引金を引く前に銃器の銃身を適切に配置する必要がある。
【0007】
更に、従来の眼鏡標的取得装置は、一般に、400~800ヤードを超える長い射程では有用ではない。100ヤード未満の近い射程では、従来の標的取得装置は、一般に、極度の精度が必要なときに不十分である。このような標的取得装置の十字線は、一般的には、偏風を調整するための中央インジケータを提供している垂直ヘアと、弾丸の落下を調整するための中央インジケータを提供している水平ヘアとを備えて、フィールドの中央に配置されている。これまで、この基本システムに変更を加えても、使用する武器に関わらず(銃器が所望の長い射程で標的に到達可能であると常に仮定)、長い射程で射撃する際に熟練した射手が素早く確実に標的を取得して標的に命中させることができなかった。
【0008】
例えば、米国特許第1,190,121号のクリチェットは、人の身長を基準にして射程を見つけるためのマーキングを有する距離計を含む、ライフルスコープで使用するためのレチクルを開示している。見たところではレチクルを生産するのに使用された個人の身長の内在的な変動と、その結果として長い射程で生じる不正確さのため、クリチェットのスコープは600ヤードまでしか役立たなかった。
【0009】
米国特許第3,948,587号のラバートは、フィールドの中心で従来通りに交差する一次十字線と、標的の所定の推定サイズに基づいて明瞭な照準アパーチャー及び照準点、距離計を形成するために異なる量で離間された二次水平十字線とを備えるレチクル及び眼鏡射撃照準システムが開示されている。ラバートの好適な実施形態は、18インチの胸の深さを有するシカの射撃において使用するために構築される。しかしながら、クリチェットと同様に、長い射程で様々なサイズのその他の標的を射撃するには、ラバートの実用性は疑わしいものである。
【0010】
米国特許第3,492,733号のレザーウッドは、既知の距離で既知の寸法の標的をブラケットするための照準十字線及び2つの上部十字線を有する変倍スコープを開示している。スコープは銃身に取り付けられて、標的をブラケットの十字線でカバーリングし、ブラケットの十字線を拡大又は縮小して調整リングを回転し、標的をブラケットすることによって、弾丸落下を補正するために銃身に対するスコープの位置は上下に調整可能である。レザーウッドのスコープは、上記に説明した他のスコープと同様に、特定のサイズの標的を念頭に置いて設計されて、そのため様々なサイズの標的で使用されるとき不正確であり、また、長い射程で銃身に対してスコープが十分に移動できない場合がある(即ち、銃身によって妨害される場合がある)ため、長い射程での使用には制限がある。
【0011】
米国特許第4,403,421号のシェパードは、一次及び二次レチクルを有するスコープを開示し、二次レチクルは、弾丸落下を補正して、異なるサイズの標的に対する標的の射程を決定するため所定の位置に回転させることができる、異なる面に異なる印を備えた多角形レチクルである。しかしながら、射程を決定するために、二次レチクルを回転させて適切な標的の形を見つける必要があることは、時間が掛かり、射手が標的から注意をそらすので望ましくない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【文献】米国特許第1,190,121号明細書
【文献】米国特許第3,948,587号明細書
【文献】米国特許第3,492,733号明細書
【文献】米国特許第4,403,421号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
これらの先行技術文献での射程発見の本来の不正確さは、レーザー距離計又は高価で精密な光学距離計を使用して解決できることは明記されるべきである。しかしながら、レーザー距離計は光線を放つため、レーザー距離計からのビームが特別装備を備えた個人によって発見され、射手の位置が明かされ、生きている標的が移動するか又は射撃前にレーザーを使用するライフルマンにとってその他の望ましくない結果が生じる可能性が必ず有る。更に、レーザー距離計は、取り扱いに注意が必要な複雑な電子機器を含んでいる。レーザー距離計は、一貫した正確な距離を達成するために反射する標的が必要である。最後に、レーザー距離計は、射手が運ぶ必要のある電源からの電力が必要である。追加の重量は負担であり、電源が故障したり、使用中に消耗したりして、距離計が機能しなくなる可能性がある。
【0014】
従って、例えば、どんなに大きくても小さくても既知又は推定可能なサイズの任意の標的までの射程を熟練した射手に迅速且つ正確に識別させて、射撃者の知識と経験を利用して、(即ち、エレベーションや偏流のつまみを介して)リングを移動させたり標的取得デバイスを調整したりする必要がなく、発射物の落下と偏流のための迅速且つ正確な調整することを可能にする光学距離計を含むレチクルを有する標的取得デバイスであって、射手の銃操作スキルや視力、選ばれた銃器の最大射程、選ばれた弾薬に応じて、射手があらゆる射程で標的に正確に命中させることが可能である標的取得デバイスのニーズが存在する。射手は、正確に交戦して標的に命中させるために適切なグリッド線を使用することで、標的に照準を合わせて射程を決定したときから、標的取得デバイスから目を離す必要がない。本発明のレチクルは、例えば100ヤード、100メートル又はそれ以上でライフルを照準に合わせることを可能にして、更に20ヤード程の距離で非常に正確に標的と交戦することができる。
【課題を解決するための手段】
【0015】
一実施形態では、本発明は、レチクルを提供する。実施例では、レチクルは、a)一次水平十字線と、b)この一次水平十字線と交差して、4つの象限を形成する一次垂直十字線と、c)この4つの象限のうち少なくとも1つで垂直リードマーキング上にある1つ以上の多角形マーキングを備えている。
【0016】
別の実施形態では、レチクルは、a)一次水平十字線と、b)この一次水平十字線と交差して、右上象限、左上象限、左下象限及び右下象限を形成する一次垂直十字線と、c)少なくとも右上象限で垂直リードマーキング上にある少なくとも2つの多角形マーキングとを備えている。一実施形態では、多角形マーキングが左上象限にも見られる。
【0017】
更に、別の実施形態では、レチクルは、a)一次水平十字線と、b)この一次水平十字線と交差する一次垂直十字線と、c)一次水平十字線上の2つ以上の垂直リードマーキングと、d)この垂直リードマーキング上にある少なくとも2つの多角形マーキングとを備えている。
【0018】
更なる実施形態によれば、レチクルは、一次水平十字線の下の一次垂直十字線上に、2つ以上の等間隔で同時に目に見える直線の二次水平十字線を更に備えている。
【0019】
一実施形態では、一次水平十字線は線である。一実施形態では、線は直線である。一実施形態では、直線は不連続の直線である。
【0020】
一実施形態では、一次垂直十字線は線である。一実施形態では、線は直線である。一実施形態では、直線は不連続の直線である。
【0021】
本発明の実施形態によれば、一次水平十字線及び前記一次十字線が物理的に交差していない。
【0022】
本発明の実施形態によれば、第1の多角形マーキングが一次垂直十字線の左側に配置され、第2の多角形マーキングが一次垂直十字線の右側に配置されている。
【0023】
一実施形態では、レチクルは、少なくとも追加の2つの多角形マーキングを更に備え、少なくとも追加の2つの多角形マーキングのうちの一方が一次垂直十字線の左側にあり、少なくとも追加の2つの多角形マーキングのうちの他方が一次垂直十字線の右側にある。
【0024】
一実施形態では、多角形マーキングは三角形である。一実施形態では、三角形のマーキングは、各々の三角形のマーキングの先端が一次垂直十字線に向くように配置されている。
【0025】
一実施形態では、数値マーキングは、各々の多角形マーキングに隣接している。
【0026】
一実施形態では、多角形マーキングは、距離計マーキングである。別の実施形態では、多角形マーキングは、移動機能マーキングである。別の実施形態では、多角形マーキングは、距離計マーキング及び移動機能マーキングである。
【0027】
他の実施形態は、以下に提供される詳細な説明と共に得られる図面の考察から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】
図1は、本発明の眼鏡射撃照準器の光学部品を示す図である。
【
図2】
図2は、銃身に取り付けられた眼鏡射撃照準器を示す銃器の例の部分側面図である。
【
図3】
図3は、本発明の実施形態によるレチクルの第1の実施形態の正面図である。
【
図4】
図4は、
図3のレチクルの中央部分の拡大正面図である。
【
図5】
図5は、本発明の実施形態によるレチクルの第2の実施形態の正面図である。
【
図6】
図6は、
図5のレチクルの中央部分の拡大正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明は、標的取得及び関連デバイスに関し、より詳細には、例えば、静止標的及び移動標的における近い射程、中間の射程、最大の射程での射撃精度を達成するために使用される眼鏡射撃照準器及び関連機器に関する。
本発明の或る好ましい例示的な実施形態が以下に説明される。本発明はこれらの実施形態に限定されない。
【0030】
本明細書で使用される「弾道学(ballistics)」は、多数の要因に基づいて弾丸の軌道を正確に計算する方法である。
【0031】
本明細書で使用される場合、「銃器(firearm)」という用語は、物体又は発射体を推進する任意の装置を意味し、例えば、制御可能なフラットファイア、照準線、又は発射線で、例えば、拳銃、ピストル、ライフル、ショットガン、スラグガン、マズルローダーライフル、シングルショットライフル、半自動ライフル、及び任意のメディアを通過する任意の口径の方向の完全自動ライフルである。本明細書で使用される場合、「銃器」という用語は、遠隔のサーボ制御された銃器をも意味し、銃器は、位置と指向性銃身の向きとの両方の自動感知を有する。射手は、銃器を所定の場所に配置し、標的画像の取得及び照準のために、別の場所に移動することができる。本明細書で使用される場合、「銃器」という用語は、チェーンガン、ベルトフィードガン、マシンガン、及びガトリングガンもまた意味している。本明細書で使用される場合、「銃器」という用語は、高いエレベーション、地平線を越えた発射推進装置、例えば、大砲、迫撃砲、砲、戦車砲、又は任意の口径のレールガンも意味している。
【0032】
本明細書で使用される場合、「ホログラム」は、レーザー又は他のコヒーレント光源からの光線の干渉によって形成される三次元画像である。
【0033】
本明細書で使用される場合、「レチクル」は、一実施形態では、弾丸のための十字線照準点である。別の実施形態では、「レチクル」は、弾丸のための照準パターンである。
【0034】
本明細書で使用される場合、「軌道」は、重力、空気密度、弾丸形状、弾丸重量、銃口速度、銃身の捩れ方向、銃身の捩れ率、飛行経路の真方位、銃口の鉛直角、風、及び他の多くの要因の影響を受ける距離を超えた弾丸の飛行経路である。
【0035】
図1及び
図2に例示されるように、眼鏡射撃照準器10(本明細書では「スコープ」とも呼ばれる)は、銃身38と一定の関係で取り付けることができるハウジング36を含んでいる。
ハウジング36は、好ましくは鋼又はアルミニウムから構成されるが、光学機器を構成するために有用であって、実質的に耐久性、実質的に剛性のある任意の材料から構成され得る。ハウジング36の一端に取り付けられているのは、対物レンズ又はレンズアセンブリ12である。
反対側の端でハウジング38に取り付けられているのは、接眼レンズ又はレンズアセンブリ14である。
【0036】
本明細書で使用される場合、「レンズ」という用語は、光線、熱、ソナー、赤外線、紫外線、マイクロ波、又は他の波長の放射が集束又は投影されて画像を形成する物体を意味している。光を集束するために従来のように研削及び研磨されているガラスの単一片又は他の光学材料(透明プラスチックなど)のいずれか、又は例えば光を集束させるために光学的に透明な接着剤などで一体に取り付けられた2つ以上のピースからレンズを作成することは、当該技術分野でよく知られている。従って、本明細書で使用される「レンズ」という用語は、光学ガラス又は他の材料の単一片、又は光学ガラス又は他の材料(例えば、色消しレンズ)の複数片、又は光を集束するために一体に取り付けられた1つ以上の片、又は光を集束可能な他の材料から構成されたレンズをカバーすることを意図している。現在知られている又はより最近の開発された任意のレンズ技術は、本発明を備えた使用を見つける。例えば、デジタル、流体静力学、イオン、電子、磁気エネルギー場、コンポーネント、コンポジット、プラズマ、適応レンズ、又は他の関連技術に基づく任意のレンズが使用されてもよい。更に、可動又は調整可能なレンズが使用されてもよい。当業者によって理解されるように、スコープ10が、例えば、銃、ライフル又は武器38に取り付けられるとき、対物レンズ12(即ち、射手の目から最も遠いレンズ)は標的に面し、接眼レンズ14(即ち、射手の目に最も近いレンズ)は、射手の目に面する。
【0037】
ハウジング36に含まれ得る他の光学部品には、変倍スコープ用の変倍光学部品16が含まれる。このような部品16は、一般的には、拡大鏡及びエレクター(elector)を含んでいる。このような変倍スコープは、使用者が所定の倍率の範囲内で所望の倍率を選択することを可能にする。例えば、312x50のスコープの場合、使用者はより低い電力(例えば、3x50)、高い電力(例えば、12x50)又は連続スペクトルに沿った任意の電力を選択できる。
【0038】
最後に、レチクルは標的に命中させるのに射手を援助する。レチクルは、(必然的ではないが)一般的には、光学ガラス、プラスチック、又は類似の透明な材料などの光学材料を使用して構成され、実質的に平行な側面を備えたディスク又はウェーハーの形態を取っている。レチクルは、例えば、ワイヤ、スパイダーウェブ、ナノワイヤ、エッチングから構成されてもよく、又は、アナログ若しくはデジタルで印刷されてもよく、又は、例えば、鏡、ビデオ、ホログラフィック投影、又は1以上の材料のウェーハー上での他の適切な手段によって(例えば、表面上に)投影されてもよい。一実施形態では、照明されるレチクルは、反射性材料、例えば酸化チタンで満たされたエッチングでエッチングされ、例えば電池、化学物質又は太陽光発電から電力が供給されたライト又はダイオードが、静的にオンになっているときに点灯し、光の強度が増加(+)又は減少(-)され補正される。更なる実施形態では、照明されるレチクルは、それぞれが異なる画像、例えば昼光観察用の1つの画像(即ち、一次レチクル)と夜間観察用の1つの画像(即ち、二次レチクル)を有する2つ以上のウェーハーで構成される。更に別の実施形態では、光学暗視を損なう可能性があるため、射手がレチクル全体を照明することが望ましくないと判断した場合、二次レチクルは少ない数の点にする又は線を照明する。更に別の実施形態では、照明される一次および二次レチクルは任意の色で提供される。好ましい実施形態では、射手の照準装置の照らされたレチクルは、スポッティング装置がレチクルの一方又は両方を独立して照らすように、1つ以上のスポッター標的取得装置と同一である。
【0039】
特に、好ましい実施形態では、照明されるレチクルは、例えば、加減抵抗器を備えた立体適応双眼鏡を使用して、微光又は光の無い環境で使用される。射手は片目で、本発明の照準レチクルを備えた標的取得装置を覗き込む。反対の目で、射手は、暗視装置、例えばPVS14装置を使用して標的を監視する。双眼鏡のレチクルと暗視装置が静的に照明されており、両眼画像が適切に位置合わせされている場合、標的取得装置のレチクルは、正確な射撃の配置が微光又は光の無い周囲でのあらゆる範囲で作成できるように、標的のシューターの画像上にシューターの視野内で重ね合わされる。
【0040】
幾つかの実施形態では、レチクルは、太い又は細い線の太さのレチクルである。別の実施形態では、本発明の弾道計算システムのレチクルは、従来のレチクル、例えば標準的なデュプレックス(standard duplex)又はユニバーサルミルドットレチクル(universal Mil-Dot reticle)である。
【0041】
一実施形態では、レチクルはホログラムである。
【0042】
固定倍率スコープでは、レチクルは、
図1の接眼レンズ14と対物レンズ12との間のどこかに取り付けられる。変倍スコープでは、レチクルは対物レンズ12と光学部品16との間に取り付けられる。この位置では、例えば
図4(高倍率)を
図3(低倍率)と比較して、接眼レンズを介して見たときのレチクルの見掛けの大きさは、倍率によって変化する。本レチクルは、優れた光学特性のため、変倍率標的取得デバイス、例えばSheltered Wings,d/ba/Vortex Opticsによって製造されたものなどの変倍率眼鏡射撃照準器に取り付けることができる。変倍率スコープは、適切な範囲と対物レンズの直径、例えばa3-12x50,a4-16x50,a1.8-10x40,3.2-17x44,4-22x58の望遠鏡照準器などに拡大してもよい。
【0043】
レチクルが対物レンズと変倍率光学部品16との間に取り付けられている場合、ここで開示されているレチクル上の選択された照準点(以下でより詳細に説明)は、特定の射撃に最も望ましい倍率を見つけるために射手がスコープをズームイン又はズームアウトしても変化しない。従って、ここで開示されるレチクルは、第1の焦点面にあり、そのため、レチクルマーキングスケールは、スコープを介して見たとき画像に比例している。従って、測定単位は、倍率に関係なく一定である。一実施形態では、倍率は、倍率の範囲を介して線形スケールに比例するので、レチクルが第2の面にある場合(即ち、倍率が変化するとき、拡大又は縮小する画像に対してマーキングは視覚的に同じサイズのままである(即ち、関係が線形であるからである))、スコープが設定されている倍率がわかっている場合は、スコープを介して見たときに既知の距離での画像に対するスケール値が計算される。更なる実施形態では、パワーリング上の固定間隔での「クリック」ストップは、既知のストップで倍率を設定するユーザーの能力を援助する。
【0044】
図に示すように、レチクル18は、実質的に透明な光学ガラス又は光学レンズを製造するのに適した他の材料から形成された実質的に平坦なディスク又はウェーハー19から形成される。ディスク19は、2つの実質的に平行な側面を有する。一次垂直十字線20は、例えばエッチング、印刷、機械による彫刻又はレーザーによる焼き付け、ホログラフィック技術、又は既知の直径のヘア又はワイヤの適用などの従来の方法を使用して、ディスク19の片側に設けられる。一実施形態では、エッチングが使用される。一次垂直十字線20は、好ましくは、ディスク19を二等分し、レチクル18の光学中心21と交差する。一次水平十字線22も設けられ、最も好ましくは、一次垂直十字線と交差する。幾つかの実施形態では、一次水平十字線22は、光学中心21で、又は実質的に一次垂直十字線20と交差する。他の実施形態では、一次水平十字線22は、例えばスコープの拡大倍率を落とさずに長い射程で正確に射撃するための追加の視野を提供するために、光学中心21のかなり上にある位置で一次垂直十字線20と交差する。いずれの場合でも、
図2に示すように銃身に適切に取り付けられたスコープを介して見たとき、一次垂直十字線20及び一次水平十字線22は、4つのセクター:右上のセクター(例えば、象限)、左上のセクター、左下のセクター、及び右下のセクターを形成している。
【0045】
図3~
図6に示す実施形態では、一次水平十字線22及び一次垂直十字線20は線であり、より具体的には直線である。更に、
図3~
図6に示すように、一次垂直十字線20と一次水平十字線22とは物理的に交差していない。むしろ、一次垂直十字線20と一次水平十字線22は連続していない。
【0046】
複数の二次水平十字線24は、一次垂直十字線20に沿って設けられる。一実施形態では、二次水平十字線24は、一次水平十字線22の下に配置される。別の実施形態では、二次水平十字線24は、一次水平十字線22の上下両方に配置される。一実施形態では、二次水平十字線24は等間隔に配置される。これらの二次水平十字線24の幾つかには、特定の水平十字線を迅速に見つけるのに役立つ特有の記号28が設けられている。記号28は、
図4~
図6に示されるように、数字、文字又はその他の記号であり得る。記号28は、識別目的でのみ使用される。一実施形態では、少なくとも幾つかの二次水平十字線が等間隔に配置されている。更なる実施形態では、少なくとも幾つかの二次水平十字線は不均一に間隔が空けられている。
【0047】
複数の垂直ハッシュマーク26が、少なくとも幾つかの二次水平十字線24上に設けられる。垂直ハッシュマーク26は、偏流の調整を行い、偏流と射程の両方に対してレチクル上の適切な照準点を配置する調整を行うことで射手を援助する。一実施形態では、少なくとも幾つかの垂直ハッシュマーク26は等間隔で配置されている。更なる実施形態では、少なくとも幾つかの垂直ハッシュマーク26は不均一に間隔が空けられている。
【0048】
一実施形態では、二次水平十字線24の少なくとも幾つかは、二次水平十字線24の長さを延ばす点線又はハッシュマーク30も含んでいる。一実施形態では、
図4及び
図6に示すように、点又はハッシュマーク30の少なくとも幾つかは、二次水平十字線24の両側に等間隔で配置されている。しかしながら、他の実施形態では、点又はハッシュマーク30の少なくとも幾つかは、不均一に間隔を空けてもよい。更なる実施形態では、点又はハッシュマーク30は、二次水平十字線24の一端からのみ延びてもよい。
【0049】
一実施形態では、延長される点又はハッシュマーク30を備えた及び/又は備えない二次水平十字線24は、「クリスマスツリー」型で配置され、二次水平十字線24(延長される点又はハッシュマーク30を備えた及び/又は備えない)は、一次水平十字線22の近くで短くなっており、長さが離れるほど増加しており一次水平十字線22の下方で増加している。幾つかの実施形態では、
図3及び
図5に示すように、二次水平十字線24(延長される点又はハッシュマーク30を備えた及び備えない)の長さは、所定の長さに達するまで増加し、残りの二次水平十字線24(延長される点又はハッシュマーク30を備えた及び備えない)は同一の最大長さを有している。
【0050】
示されている実施形態では、二次水平十字線は、一次水平十字線22の下でのみ一次垂直十字線20と交差するが、他の実施形態では、同様に、二次水平十字線は、一次水平十字線22の上に存在してもよい。他の実施形態では、
図3~6に示されるように、一次垂直十字線20は、一次水平十字線22の上で複数の水平ハッシュマーク32によって交差されている。
【0051】
一実施形態では、複数の垂直ハッシュマーク34が一次水平十字線22の上に設けられている。垂直ハッシュマーク34は、偏流の調整を行い、偏流と射程の両方に対してレチクル上の適切な照準点を配置する調整を行うことで射手を援助する。一実施形態では、少なくとも幾つかの垂直ハッシュマーク34は、等間隔である。更なる実施形態では、少なくとも幾つかの垂直ハッシュマーク34は、不均一に間隔が空けられている。
【0052】
一実施形態では、
図4及び
図6に示すように、レチクルは、例えば「クリスマスツリー」スタイルの配置で、長さが等しくない一次および二次水平十字線を含んでいる。他の実施形態では、レチクルは、移動物体を標的にする際、例えば戦術、軍事、及び警察の用途で、使用の長さが等しい二次水平十字線を含んでいる。幾つかの実施形態では、レチクルは、移動物体を標的とする際、例えば戦術、軍事、及び警察の用途での使用に適した、例えばクロス又は一様の照準点によってマークされた中央照準点を含んでいる。
図4及び
図6などの他の実施形態では、中央照準点はマークされていない。更なる実施形態では、レチクルは、例えば少なくとも1つの水平十字線の端、少なくとも2つの水平十字線の間、少なくとも1つの水平十字線に沿って配置された数字、又は、例えば点などの幾何学図形と交互に並ぶ数字を含む十字線を識別するためのマーキングを含んでいる。
図4及び
図6に例示されているように、一実施形態では、レチクルは、長さが等しくない水平十字線、二次水平十字線の端部及び一次水平十字線に沿って等しくないサイズの識別マーク(記号)を含み、照準点がない。
【0053】
幾つかの実施形態では、ここで開示されるレチクルは、所定の厚さ、例えば単一の厚さ、十字線の長さに沿って増加する厚さ、又は十字線の長さに沿って減少する厚さである十字線を含んでいる。幾つかの実施形態では、本発明のレチクルは、単一の等しくない厚さの十字線を含んでいる。他の実施形態では、本発明のレチクルは、それらの長さに沿って段階的に厚さが変化する十字線を含んでいる。更に、他の実施形態では、本発明のレチクルは、様々な厚さの一様の十字線を含んでいる。更なる実施形態では、本発明の幾つかのレチクルは、様々な厚さの中空十字線を含んでいる。
【0054】
幾つかの実施形態では、本発明のレチクルは、一次水平十字線22の上にマーキングも設けられる。一実施形態では、マーキングは、距離計マーキング及び移動機能マーキング40である。このような距離計マーキング/移動機能マーキング40は、例えば戦術、軍事、警察及びスポーツの用途の使用に適している。示される実施形態では、距離計マーキング/移動機能マーキング40は、一次垂直十字線20の両側に配置される。しかしながら、他の実施形態では、距離計マーキング/移動機能マーキング40は、一次垂直十字線20の片側だけに設けられてもよい。
【0055】
一実施形態では、レチクルは、レチクルの少なくとも1つの象限に、少なくとも2つの多角形の距離計のマーキング/移動機能マーキング40を含んでいる。更に別の実施形態では、レチクルは、レチクルの少なくとも2つの象限に、少なくとも2つの多角形の距離計マーキング/移動機能マーキング40を含んでいる。更に別の実施形態では、レチクルは、レチクルの右上の象限及び左上の象限に、少なくとも2つの多角形の距離計マーキング/移動機能マーキング40を含んでいる。
【0056】
一実施形態では、レチクルは、マーキング34を有している垂直線の上に配置された少なくとも2つの多角形距離計マーキング/移動機能マーク40を含んでいる。好ましくは、2つの多角形距離計マーキング/移動機能マーキング40の少なくとも一方は、一次垂直十字線20の一方側にあり、2つの多角形距離計マーキング/移動機能マーキング40の少なくとも他方は、一次垂直十字線20の他方側にある。しかしながら、好ましい実施形態では、合計で少なくとも4つの多角形距離計マーキング/移動機能マーキング40が存在し、少なくとも2つが一次垂直十字線20の両側にある。
【0057】
上記のように、距離計マーキング/移動機能マーキング40は、多角形である。
図4及び
図6に示す特定の実施形態では、距離計マーキング/移動機能マーキング40は三角形である。しかしながら、任意の多角形が使用されてもよいことが理解されるであろう。実際に、他の非多角形の形状又は記号も、距離計/移動機能マーキングとして適切に使用することができる。
【0058】
図4及び
図6に示される特定の実施形態では、多角形距離計マーキング/移動機能マーキング40は三角形であり、三角形の先端は一次垂直十字線20に向いている。他の実施形態では、三角形距離計/移動機能マーキングは異なる角度で配置されてもよい。更に、三角形以外のポリゴン又はシンボルが使用されている場合、距離計/移動機能マーキングが特定の方向を指さしたり強調したりしなくてもよい。更に、
図4及び
図6で示されるように、所定の距離計マーキングの範囲に対応する数字が、一次垂直十字線22に対してマーキングの外側に配置されている。しかしながら、所定のマーキングの範囲に対応する数字が省略される又は数値以外の記号と通信されてもよいことが理解される。
【0059】
レチクルには、例えば、範囲を決定するための追加の手段、ホールドオーバーマーク、及びユーザーが有益であると思われる他のマーキングを含む、追加のマーキングを設けることができる。例えば、
図3及び
図4に示されるレチクルは、二次水平十字線24の間に配置された点42の水平列を含んでいる。点42の水平列の点は、等間隔に配置され、精度向上のため改善された追加の基準点を提供する。
【0060】
図5及び
図6に示す実施形態では、レチクルは、二次水平十字線26の間と、二次水平十字線26の直ぐ下との両方に点の水平列を含んでいる。
図6に示されるように、水平列の点は、一次水平十字線22に近づくにつれて互いに接近し、水平列が一次水平十字線22から遠ざかるにつれて広がっている。そのうえ、二次水平十字線26の直下に現存している点の水平列の或る点は、塗りつぶされずに、例えば、中空で強調されている。集合する強調点は、垂直方向に斜め下向きに、例えば、移動する物体を標的にする際に使用される複数の二次垂直十字線を作り出す。
【0061】
範囲を決定するための手段をレチクル上に設けることもできる。距離計は、一次垂直及び水平十字線によって形成されるセクターの1つに設けられ、垂直アームと、交差する水平アームとを含めることができる。垂直アームには、垂直アームに交差する複数の等間隔の水平十字線を設けることができ、水平アームには、等間隔で配置され、好ましくは下向きに延びる複数の十字線を設けることができる。射程測定用の十字線の少なくとも一部は、射程を決定するのに役立つスケールに対応するようにマークされている。
【0062】
射程測定用の十字線間の間隔は、「角度インチ(inch of angle)」(IOA(商標))スケールと呼ばれる従来にないスケールに基づくことができる。「角度インチ」は、100ヤードで1インチを正確にカバーする又は範囲を定める、「射手の分角(shooter´s minute of angle)」(SMOA)と呼ばれる角度(又はレチクル上の距離)として定義される。「角度のセンチメートル(centimeters of angle)」(COA(商標))スケールと呼ばれるメートルの射手のための同様のスケールも使用でき、角度のセンチメートルは、100メートルで1センチメートルを正確にカバーするレチクル上の距離である。「分角」スケール(真の分/角度)又はミルラジアンスケール(6283ミル/サークル、6400ミル/サークル、又はその他のミル/サークルのシステム)などの従来のスケールも使用できるが、直感的でなく、長距離の正確な推定が困難になる。
【0063】
一実施形態では、一次垂直及び水平十字線上の二次十字線間の間隔も、距離計に使用されるスケールを基準として決定される。更なる実施形態では、一次垂直及び水平十字線上の二次十字線間の間隔は、距離計に使用されるスケールを基準として独立している。好ましい実施形態では、一次垂直及び水平十字線上の二次十字線間の間隔は、USMCミルであり、距離計は、IOA(商標)である。
【0064】
線の太さは、使用される任意の距離測定スケールを基準として決定してもよい。線の太さは、使用目的に応じて選択された様々な太さで使用目的によって異なってもよい。例えば、長い射程の害獣スコープでは、線の太さは100ヤードで0.1´´だけである。
【0065】
一実施形態では、距離計はレチクルの任意の都合の良い場所に配置することができる。一次垂直十字線20及び/又は一次水平十字線22を距離計として使用することが可能であり、交差する一次垂直及び水平十字線によって形成される任意のセクターにおける追加の線の必要性を取り除いている。これは、乱雑性が少なく、そのために気を散らさない視野を提供するので、好ましい。
【0066】
一実施形態では、距離計の水平アームは、一次水平十字線22の一部の上に重ねることができる。距離計マーキングのスケールは、必要に応じて、線の太さ、二次垂直十字線26と二次水平十字線24との間の間隔に提供されたものとは異なるスケールに描くことができる。例えば、経験豊富な射手に1インチの角度スケールで距離計マーキングを提供して、標的に対する射程を決定するプロセスを高速化してもよい、次いで、経験豊かな射手が、例えばUSMCミルラジアンスケールなどの武器を調整して射撃するために使用できる、より慣習的な(より一般的な)スケールで提供される二次水平十字線24と二次垂直十字線26との間の間隔を有する。
【0067】
一実施形態では、距離計の1本のアームのみが一次垂直十字線20又は一次水平十字線22に重ね合わされる。例えば、距離計の垂直アームは、距離計の水平アームが上部の象限まで延びて一次垂直十字線20と交差している状態で、一次垂直十字線20の上に重ねることができる。同様に、距離計の水平アームは、一次水平十字線22の上に重ねることができ、距離計の垂直アームは、一次水平十字線22と交差することができる。
【0068】
上記の明細書で言及された全ての刊行物及び特許は、参照により本明細書に組み込まれる。本発明の記載された構成及び方法の様々な改良および変更は、本発明の範囲及び精神から逸脱することなく当業者にとって明らかであろう。当業者は、様々な材料から様々な方法で本発明を構築することが可能であることをすぐに認識するであろう。本発明は特定の好ましい実施形態に関連して説明されてきたが、本発明はそのような特定の実施形態に過度に限定されるべきではないことを理解されたい。好ましい実施形態を詳細に説明し、添付の図面に示したが、添付の特許請求の範囲に記載される本発明の範囲から逸脱することなく、様々な更なる改良が可能であることは明らかであろう。実際、マークスマンシップ、コンピュータ又は関連分野の当業者に明らかである、本発明を実行するための説明されたモードの様々な変更は、以下の請求項の範囲内であることが意図されている。
【符号の説明】
【0069】
10 眼鏡襲撃照準器
12 対物レンズ
14 接眼レンズ
16 光学部品
20 一次垂直十字線
22 一次水平十字線
24 二次水平十字線
26 二次垂直十字線
30 ハッシュマーク
32 水平ハッシュマーク
34 垂直ハッシュマーク
40 移動機能マーキング