IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ バイドゥ・インターナショナル・テクノロジー・(シェンチェン)・カンパニー・リミテッドの特許一覧

特許7263463推奨モデルを決定し、物品価格を決定する方法、装置、電子機器、記憶媒体およびコンピュータプログラム
<>
  • 特許-推奨モデルを決定し、物品価格を決定する方法、装置、電子機器、記憶媒体およびコンピュータプログラム 図1
  • 特許-推奨モデルを決定し、物品価格を決定する方法、装置、電子機器、記憶媒体およびコンピュータプログラム 図2
  • 特許-推奨モデルを決定し、物品価格を決定する方法、装置、電子機器、記憶媒体およびコンピュータプログラム 図3
  • 特許-推奨モデルを決定し、物品価格を決定する方法、装置、電子機器、記憶媒体およびコンピュータプログラム 図4
  • 特許-推奨モデルを決定し、物品価格を決定する方法、装置、電子機器、記憶媒体およびコンピュータプログラム 図5
  • 特許-推奨モデルを決定し、物品価格を決定する方法、装置、電子機器、記憶媒体およびコンピュータプログラム 図6
  • 特許-推奨モデルを決定し、物品価格を決定する方法、装置、電子機器、記憶媒体およびコンピュータプログラム 図7
  • 特許-推奨モデルを決定し、物品価格を決定する方法、装置、電子機器、記憶媒体およびコンピュータプログラム 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-14
(45)【発行日】2023-04-24
(54)【発明の名称】推奨モデルを決定し、物品価格を決定する方法、装置、電子機器、記憶媒体およびコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/907 20190101AFI20230417BHJP
【FI】
G06F16/907
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2021152382
(22)【出願日】2021-09-17
(65)【公開番号】P2021192308
(43)【公開日】2021-12-16
【審査請求日】2021-09-17
(31)【優先権主張番号】202011114531.5
(32)【優先日】2020-10-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520231511
【氏名又は名称】バイドゥ・インターナショナル・テクノロジー・(シェンチェン)・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BAIDU INTERNATIONAL TECHNOLOGY (SHENZHEN) CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】1/F,East Tower,Baidu International Building, No.6,Haitian 1st Road,Binhai Community,Yuehai Street,Nanshan District,Shenzhen,Guangdong Province 518000,P.R.China
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】雍 思 涵
(72)【発明者】
【氏名】王 正 華
(72)【発明者】
【氏名】李 哲 源
【審査官】松尾 真人
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/110297(WO,A1)
【文献】特許第6758450(JP,B1)
【文献】米国特許第08374906(US,B1)
【文献】国際公開第2017/056368(WO,A1)
【文献】特開2018-063484(JP,A)
【文献】特開2020-009409(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
G06Q 10/00-99/00
G16Z 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサが実行する、推奨モデルを決定する方法であって、
物品の履歴売上を含む複数のサンプルデータを取得することと、
複数のサンプルデータの各々に対する需要予測値を決定することと、
各サンプルデータに対する需要予測値に基づいて、目標パラメータを含む推奨モデルを用いて推奨価格と目標パラメータとの間の関係を決定し、前記複数のサンプルデータに対する複数の関係を取得し、ここで目標パラメータの値は未知であることと、
前記複数の関係に基づいて、予め設定損失モデルを用いて前記目標パラメータの数値を決定し、決定された目標パラメータの数値を前記推奨モデルに代入し、決定された目標パラメータの数値が代入された推奨モデルを取得することと、を含む
推奨モデルを決定する方法。
【請求項2】
前記推奨モデルは、さらに、ハイパーパラメータを有し、
予め設定損失モデルを用いて前記目標パラメータの数値を決定することは、決定された推奨モデルが予め設定条件を満たすまでに、
前記ハイパーパラメータの数値を取得することと、
前記複数の関係及び前記ハイパーパラメータの数値に基づいて、予め設定損失モデルを用いて前記目標パラメータの数値を決定することと、
前記ハイパーパラメータの数値と前記目標パラメータの数値とに基づいて、前記推奨モデルを決定することと
の操作を繰り返し実行する
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
予め設定損失モデルを用いて前記目標パラメータの数値を決定することは、
前記複数のサンプルデータに含まれる複数の履歴売上の平均値を決定することと、
前記平均値及び前記複数の履歴売上に基づいて、前記予め設定損失モデルの値と前記複数の関係との間の関連関係を決定することと、
前記関連関係に基づいて、逆勾配アルゴリズムを用いて、前記予め設定損失モデルの値が最小となるときの前記目標パラメータの数値を決定することと、
を含む
請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記予め設定損失モデルの値は、第一数値と第二数値との和であり、目標パラメータを含む推奨モデルを用いて、推奨価格と目標パラメータとの間の関係を決定することは、
前記複数のサンプルデータに含まれる前記平均値以上の履歴売上を有する第一サンプルデータに対して、前記予め設定損失モデルの値と前記第一サンプルデータに対する第一関係との間の関連関係を、予め設定価格上限と前記第一関係により決定された推奨価格との間の第一差分値に基づいて前記第一数値を決定するように決定することと、
前記複数のサンプルデータに含まれる前記平均値よりも小さい履歴売上を有する第二サンプルデータに対して、前記予め設定損失モデルの値と前記第二サンプルデータに対する第二関係との間の関連関係を、前記第二関係により決定された推奨価格と予め設定価格下限との間の第二差分値に基づいて前記第二数値を決定するように決定することと、を含む
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
予め設定価格上限と前記第一関係により決定された推奨価格との間の第一差分値に基づいて前記第一数値を決定することは、前記第一数値をゼロと前記第一差分値との大きい値に決定することを含み、
前記第二関係により決定された推奨価格と予め設定価格下限との間の第二差分値に基づいて前記第二数値を決定することは、前記第二数値をゼロと前記第二差分値との大きい値に決定することを含み、
前記第一差分値は、予め設定価格上限から前記第一関係により決定された推奨価格を引いた値であり、
前記第二差分値は、前記第二関係により決定された推奨価格から予め設定価格下限を引いた値である
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記推奨モデルは、以下の式で表され、
Psug=P*V(θ,q)
ただし、Psugは推奨価格であり、Pは所定標準価格であり、V(θ, q)は調整因子であり、θは前記目標パラメータであり、qは前記需要予測値であり、前記調整因子Vと前記需要予測値qとの間は非線形関係である
請求項1または2に記載の方法。
【請求項7】
前記複数のサンプルデータは、前記物品に対する履歴ホットスポット情報、前記物品に対する競合物品の履歴価格、前記物品に対する履歴売上の時間情報のうちの少なくとも1つを更に含む
請求項1または2に記載の方法。
【請求項8】
前記ハイパーパラメータの数値を取得することは、グリッド検索技術を用いて前記ハイパーパラメータの数値を取得することを含む
請求項2に記載の方法。
【請求項9】
プロセッサが実行する、物品価格を決定する方法であって、
予め設定履歴期間における物品に対する、物品の履歴売上を含む履歴データを取得することと、
前記履歴データに対する需要予測値を決定することと、
前記履歴データに対する需要予測値に基づいて、予め定められた推奨モデルを用いて前記物品の推奨価格を決定することと、を含み、
前記予め定められた推奨モデルは、請求項1~8のいずれか一項に記載の推奨モデルを決定する方法により取得される
物品価格を決定する方法。
【請求項10】
前記履歴データは、前記物品に対する履歴ホットスポット情報、前記物品に対する競合物品の履歴価格、前記物品に対する履歴売上の時間情報のうちの少なくとも1つを更に含む
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
物品の履歴売上を含む複数のサンプルデータを取得するための第一のデータ取得モジュールと、
複数のサンプルデータの各々に対する需要予測値を決定するための第一の需要決定モジュールと、
各サンプルデータに対する需要予測値に基づいて、目標パラメータを含む推奨モデルを用いて推奨価格と目標パラメータとの間の関係を決定し、前記複数のサンプルデータに対する複数の関係を取得するための、ここで目標パラメータの値は未知である、関係決定モジュールと、
前記複数の関係に基づいて、予め設定損失モデルを用いて前記目標パラメータの数値を決定し、決定された目標パラメータの数値を前記推奨モデルに代入し、決定された目標パラメータの数値が代入された推奨モデルを取得するための数値決定モジュールと、を含む
推奨モデルを決定する装置。
【請求項12】
予め設定履歴期間における物品に対する、物品の履歴売上を含む履歴データを取得するための第二のデータ取得モジュールと、
前記履歴データに対する需要予測値を決定するための第二の需要決定モジュールと、
前記履歴データに対する需要予測値に基づいて、予め定められた推奨モデルを用いて前記物品の推奨価格を決定するための価格推奨モジュールと、を含み、
前記予め定められた推奨モデルは、請求項11に記載の推奨モデルを決定する装置により取得される
物品価格を決定する装置。
【請求項13】
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されたメモリと、を含み、
前記メモリは、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を記憶し、前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサが請求項1~8のいずれか一項に記載の方法または請求項9~10のいずれか一項に記載の方法を実行するように、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行される
電子機器。
【請求項14】
コンピュータに請求項1~8のいずれか一項に記載の方法または請求項9~10のいずれか一項に記載の方法を実行させるコンピュータ命令を記憶した非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体。
【請求項15】
プロセッサによって実行される場合、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法または請求項9~10のいずれか一項に記載の方法を実施するコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、コンピュータ技術の分野に関し、特に、ビッグデータ分野及び知能推奨分野に関し、より具体的には、推奨モデルを決定し、物品価格を決定する方法、装置、機器及び媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
市場の要求に対応するためには、物品価格を市場の需要の動的変化に応じて変化させる必要がある。関連技術では、一般的に、市場の需要に応じて、物品価格を人工的に設定している。しかし、人工では市場の需要に対する反応が鈍く、物品価格をリアルタイムに調整することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
物品価格を推奨する推奨モデルを決定するための方法及び装置、並びに決定された推奨モデルに基づいて物品価格を決定する方法及び装置が提供される。
【課題を解決するための手段】
【0004】
第一態様によれば、物品の履歴売上を含む複数のサンプルデータを取得することと、複数のサンプルデータの各々に対する需要予測値を決定することと、各サンプルデータに対する需要予測値に基づいて、目標パラメータを含む推奨モデルを用いて推奨価格と目標パラメータとの間の関係を決定し、複数のサンプルデータに対する複数の関係を取得することと、複数の関係に基づいて、予め設定損失モデルを用いて目標パラメータの数値を決定し、推奨モデルを取得することとを含む推奨モデルを決定する方法が提供された。
【0005】
第二態様によれば、予め設定期間における物品に対する、物品の履歴売上を含む履歴データを取得することと、履歴データに対する需要予測値を決定することと、履歴データに対する需要予測値に基づいて、上記した推奨モデルを決定する方法によって取得される予め定められた推奨モデルを用いて物品の推奨価格を決定することと、を含む物品価格を決定する方法が提供された。
【0006】
第三態様によれば、物品の履歴売上を含む複数のサンプルデータを取得する第一のデータ取得モジュールと、複数のサンプルデータの各々に対する需要予測値を決定する第一の需要決定モジュールと、各サンプルデータに対する需要予測値に基づいて、目標パラメータを含む推奨モデルを用いて推奨価格と目標パラメータとの間の関係を決定し、複数のサンプルデータに対する複数の関係を取得する関係決定モジュールと、複数の関係に基づいて、予め設定損失モデルを用いて目標パラメータの数値を決定し、推奨モデルを取得する数値決定モジュールとを含む推奨モデルを決定する装置が提供された。
【0007】
第四態様によれば、予め設定履歴期間における物品に対する、物品の履歴売上を含む履歴データを取得する第二のデータ取得モジュールと、履歴データに対する需要予測値を決定する第二の需要決定モジュールと、履歴データに対する需要予測値に基づいて、上記した推奨モデルを決定する方法によって取得される予め定められた推奨モデルを用いて物品の推奨価格を決定する価格推奨モジュールと、を含む物品価格を決定する装置が提供された。
【0008】
第五態様によれば、少なくとも1つのプロセッサと、前記少なくとも1つのプロセッサに通信可能に接続されたメモリと、を含み、前記メモリは、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を記憶し、前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサが上記した推奨モデルを決定する方法、または上記した物品価格を決定する方法を実行するように、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行される電子機器が提供された。
【0009】
第六態様によれば、前記コンピュータ命令は、前記コンピュータに上記した推奨モデルを決定する方法、または上記した物品価格を決定する方法を実行させるコンピュータ命令を記憶した非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体が提供された。
【0010】
第七態様によれば、プロセッサによって実行される場合、上記した推奨モデルを決定する方法または上記した物品価格を決定する方法を実施するコンピュータプログラム。
【0011】
このセクションに記載された内容は、本開示の実施例のキー特徴または重要な特徴を特定することを意図しておらず、本開示の範囲を限定するものでもないことを理解されたい。本開示の他の特徴は、以下の説明によって容易に理解されるであろう。
【0012】
図面は、本技術案をよりよく理解するためのものであり、本願を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本願の実施例による推奨モデルを決定し、物品価格を決定する方法、装置、機器及び媒体の適用場面図である。
図2図2は、本願の実施例による推奨モデルを決定する方法のフローチャート模式図である。
図3図3は、本願の実施例による目標パラメータの数値を決定するフローチャートである。
図4図4は、本願の別の実施例による目標パラメータの数値を決定する原理模式図である。
図5図5は、本願の実施例による物品価格を決定する方法のフローチャート模式図である。
図6図6は、本願の実施例による推奨モデルを決定する装置の構成ブロック図である。
図7図7は、本願の実施例による物品価格を決定する装置の構成ブロック図である。
図8図8は、本願の実施例による推奨モデルを決定する方法又は物品価格を決定する方法を実行することに適合する電子機器のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を組み合わせて、本願の例示的な実施例を説明し、理解を容易にするために本願の実施例の様々な詳細を含むが、それらは単に例示的なものとみなされるべきである。したがって、当業者は、本願の範囲および精神から逸脱することなく、本明細書に記載された実施例に対して様々な変更および修正を行うことができることを認識するであろう。同様に、明確化および簡潔化のために、以下の説明では、周知の機能及び構成についての記載が省略される。
【0015】
本願は、推奨モデルを決定する方法を提供する。この方法は、物品の履歴売上を含む複数のサンプルデータを取得することと、複数のサンプルデータの各々に対する需要予測値を決定することと、各サンプルデータに対する需要予測値に基づいて、目標パラメータを含む推奨モデルを用いて推奨価格と目標パラメータとの間の関係を決定し、複数のサンプルデータに対する複数の関係を取得することと、複数の関係に基づいて、予め設定損失モデルを用いて目標パラメータの数値を決定し、推奨モデルを取得することとを含む。
【0016】
以下、図1を参照して、本願に提供される方法及び装置の適用場面を説明する。
図1は、本願の実施例による推奨モデルを決定し、物品価格を決定する方法、装置、機器及び媒体の適用場面図である。
【0017】
図1に示すように、本実施例の適用場面100は、例えば、フォワード支払場面であり、価格を推奨する推奨モデルを決定し、決定した推奨モデルに基づいて価格推奨を行う。
【0018】
本願の実施例によれば、例えば物品の履歴価格、物品の履歴売上又は物品の市場需要予測値等を独立変数とし、物品の推奨価格を従属変数とする推奨モデルを予め設定することができる。
【0019】
本願の実施例によれば、推奨モデルは、例えば、数値が未知のパラメータを有してもよい。このパラメータの数値は、まず、複数の物品のサンプルデータと、当該パラメータを有する推奨モデルとに基づいて、パラメータにより表される複数の予測推奨価格を取得することにより得られる。そして、複数の予測推奨価格と物品の実際な履歴価格とを比較し、予測推奨価格と実際な履歴価格との差分が最小となるパラメータの数値を決定する。例示的には、図1に示すように、推奨モデルのパラメータ数値を決定する方法は、例えば第一機器120により実行されてもよい。ここで、パラメータを有する推奨モデル111は、例えば、第一機器120に予め記憶されていてもよいし、第一機器120がデータベースやサーバ等の他の機器から取得してもよい。物品のサンプルデータ112は、例えば、物品サプライヤー140又はEコマースなどによって提供されうる。第一機器120は、パラメータを有する推奨モデル111と物品のサンプルデータ112に基づいて、パラメータが決定された推奨モデル113を取得する。
【0020】
例示的に、複数の物品のサンプルデータ112は、物品の履歴価格、履歴売上、販売時間などの情報を含み得る。推奨モデルが物品の履歴価格又は物品の履歴売上を独立変数とする場合、複数の物品のサンプルデータ112を推奨モデルに代入してパラメータで表される予測推奨価格を取得することができる。
【0021】
例示的には、推奨モデルが物品の市場需要予測値を独立変数とする場合、第一機器120は、例えば、まず、複数の物品のサンプルデータ112を需要予測モデルの入力として、予測市場需要を出力して取得することができる。
【0022】
例示的に、第一機器120は、例えば処理機能を有する様々な電子機器であることができ、スマートフォン、タブレット、ラップトップ、デスクトップ、サーバなどを含むが、これらに限定されない。ここで、サーバは、例えばアプリケーションプログラムサーバ、分散システムのサーバ、または、ブロックチェーンを結合したサーバであってもよい。例示的に、当該サーバは、例えば、仮想サーバ又はクラウドサーバ等であってもよい。
【0023】
パラメータが決定した推奨モデル113が得られた後、当該推奨モデルを使用して、物品の推奨価格の予測を行い、物品サプライヤー140またはEコマースによる物品価格の設定に参考を提供することができる。図1に示すように、本実施例の適用場面100には、更に、第二機器130を含んでもよく、当該第二機器130は、物品の履歴データ114に基づいてパラメータが決定した推奨モデル113の入力を取得し、パラメータが決定した推奨モデル113によって物品の推奨価格115を出力して取得する。
【0024】
例示的には、第二機器130は、例えば、処理機能を有する多様々な電子機器であってもよく、該第二機器130は、例えば、第一機器120とは異なる機器であってもよい。あるいは、第二機器130と第一機器120は、同一の機器で異なる操作を行う2つの機能モジュールであってもよい。
【0025】
例示的には、当該第二デバイス130は、例えば、アプリケーションプログラムにサービスを提供するバックグラウンドサーバなどであってもよい。ここで、アプリケーションプログラムは、物品サプライヤー又はEコマースの端末装置にインストールされた、推奨価格を決定するためのアプリケーションプログラムであってもよい。このように、当該第二機器130は、出力された部品の推奨価格115を物品サプライヤー140の端末装置又はEコマースの端末装置150等にフィードバックしてもよい。
【0026】
例示的には、物品の履歴データ114は、例えば、第二機器130がサプライヤー又はEコマースの端末装置とインタラクティブすることによって取得され、当該物品の履歴データ114は、現在より前の所定期間における物品の売上、物品の価格等を含むことができる。
【0027】
一使用場面において、サプライヤー又はEコマースは、物品Aの価格を設定する必要があれば、第一所定期間における物品Aの履歴データを第一機器120に提供することができる。当該第一機器120は、第一サブ期間の履歴データをトレーニングサンプルデータとし、第二サブ期間の履歴データを推奨価格の予測用の履歴データとするように、例えば、当該第一所定期間における履歴データに基づいて第一サブ期間の履歴データと第二サブ期間の履歴データとに分割することができる。次いで、トレーニングデータに基づいてトレーニングし、物品Aのパラメータ決定に対する推奨モデルを取得する。パラメータが決定した推奨モデルと推奨価格の予測用の履歴データを第二機器130に送信する。第二機器130は、受信した履歴データと推奨モデルに基づいて、物品Aの推奨価格を取得する。ここで、決定された物品Aの推奨価格のリアルタイム性を保証するために、第一サブ期間は、第二サブ期間よりも早い。また、推奨モデルのパラメータが決定された後に、サプライヤーまたはEコマースは、第二機器130に最新の履歴データをリアルタイムで提供し、第二機器130からフィードバックされたリアルタイムの推奨価格を取得し、物品Aに設定された価格をリアルタイムで更新することができる。
【0028】
なお、決定された推奨モデルの適応性を保証し、各物品の推奨価格の正確性を高めるように、推奨モデルのパラメータは、物品別のサンプルデータに応じて異なる値となる。
【0029】
当然ながら、本願の実施例によって提供される推奨モデルを決定する方法は、一般的に、第一機器120によって実行されることができ、本願の実施例によって提供される物品価格を決定する方法は、一般的に、第二機器130によって実行されることができる。相応的には、本願の実施例によって提供される推奨モデルを決定する装置は、一般的に、第一機器120によって実行されることができ、本願の実施例によって提供される物品価格を決定する装置は、一般的に、第二機器130によって実行されることができる。図1における第一機器、第二機器及び端末装置の数及び種類は、単なる例示である。実際な需要に応じて、第一機器、第二装置および端末装置については、任意の数および種類を有することができる。
【0030】
以下、図1を組み合わせて、図2図4によって、本願の実施例に係る推奨モデルを決定する方法について詳細に説明する。
【0031】
図2は、本願の実施例による推奨モデルを決定する方法のフローチャート模式図である。
【0032】
図2に示すように、本実施例の推奨モデルを決定する方法200は、操作S210、操作S230、操作S250及び操作S270を含む。
【0033】
操作S210では、物品の履歴売上を含む複数のサンプルデータを取得する。
本願の実施例によれば、当該操作S210は、例えば、まず、第一所定期間における物品の履歴売上を含む物品の履歴データを取得することができる。そして、第一所定期間を複数のサイクル期間に分割し、当該複数のサイクル期間に応じて、取得された履歴データを複数のサンプルデータに分割する。各履歴データは、1つのサイクル期間に対応する。
【0034】
本願の実施例によれば、複数のサンプルデータは、サプライヤーなどによって、実際な需要に応じて、データリストの形態で提供されることができ、データリストにおける1行分のデータ又は所定行数分のデータが1つのサンプルデータを構成する。このうち、1行分のデータが1つのサイクル期間に対応する。
【0035】
例示的に、各サンプルデータにおける履歴売上は、隣接する異なる期間の複数の履歴売上を含むことができる。例えば、ほぼ30日分の物品の履歴データを取得し、30日を10つのサイクル期間に分割し、各サイクル期間を3日とすることができる。そして、取得した履歴データを10つのサンプルデータに分割し、各サンプルデータは、隣接する3日間の毎日の履歴データを含む。
【0036】
操作S230では、複数のサンプルデータのそれぞれに対する需要予測値を決定する。
本願の実施例によれば、この操作S230では、各サンプルデータに含まれる履歴売上に基づいて各サンプルデータに対する需要予測値を予測することができる。当該需要予測値は、履歴売上に対応する期間の後のサイクル期間における予測売上であることができる。あるいは、当該需要予測値は、履歴売上に対応する期間の後のサイクル期間における市場の需要予測確率であってもよい。ここで、各サンプルデータが隣接する3日間の毎日の履歴売上を含む場合、予測された需要予測値は、その隣接する3日後の次の1日目の市場予測需要を示すことができる。
【0037】
本願の実施例によれば、予めトレーニングされたリカレントニューラルネットワークモデルによって、複数のサンプルデータの各々に対する需要予測値を決定することができる。操作S230は、複数のサンプルデータの各々を、リカレントニューラルネットワークモデルの入力ベクトルに変換して複数の入力ベクトルを取得することができる。そして、複数の入力ベクトルをそれぞれリカレントニューラルネットワークモデルに入力して、複数のサンプルデータに対する複数の需要予測値を出力することができる。
【0038】
例示的には、予めトレーニングされた長期短期記憶ネットワークモデル(Long-Short-Term Memory、LSTM)を用いて複数のサンプルデータの各々に対する需要予測値を決定することにより、操作S230で需要予測値を決定する場合時間情報を考慮し、決定された需要予測値の正確度を向上させることができる。相応的には、各サンプルデータには、物品の履歴売上に加えて、物品の履歴売上に対する、日付情報を有する時間情報を含むこともできる。
【0039】
例示的には、この時間情報は、日付情報に加えて、例えば、休日、平日、伝統的な祝日などの、物品の履歴売上に対する期間種類をさらに含むことができる。長期短期記憶ネットワークモデルに入力する前に、当該期間種類は、例えば、ワンホット符号化(one-hot coding)方法を用いてベクトルに変換されて、入力ベクトルの一部としてもよい。期間種類の入力により、長期短期記憶ネットワークモデルが特定日の特定売上を学習するようにして、出力される需要予測値の正確性をさらに向上させることができる。
【0040】
本願の実施例によれば、畳み込みニューラルネットワークは、予めトレーニングされてもよく、複数のサンプルデータに基づいて複数の需要予測値を取得するとともに、取得したサイクル期間における需要予測値が示す予測売上とサイクル期間における実際な売上との差分に基づいてパラメータの調整を行うことで、畳み込みニューラルネットワークの正確性を向上させることができる。
【0041】
操作S250では、各サンプルデータに対する需要予測値に基づいて、目標パラメータを含む推奨モデルを用いて推奨価格と目標パラメータとの関係を決定し、複数のサンプルデータに対する複数の関係を取得する。
【0042】
本願の実施例によれば、推奨モデルは目標パラメータを含み、推奨モデルは、需要予測値を独立変数とし、推奨価格を従属変数とする。この推奨モデルにおいて、目標パラメータの数値は未知である。操作S250では、各サンプルデータの需要予測値を推奨モデルの独立変数に代入し、推奨価格と目標パラメータとの関係を取得することができる。複数のサンプルデータの需要予測値を推奨モデルの独立変数に順次代入することにより、推奨価格と目標パラメータとの複数の関係を取得することができ、各関係が1つのサンプルデータに対応している。
【0043】
例示的には、推奨モデルが式:Psug=V(θ,q)で表される場合、得られた推奨価格と目標パラメータとの関係は、例えば、Psug=U(θ)で表すことができる。ここで、Psugは推奨価格であり、θは目標パラメータであり、qは需要予測値である。
【0044】
操作S270では、複数の関係に基づいて、予め設定損失モデルを用いて、目標パラメータの数値を決定し、推奨モデルを取得する。
【0045】
本願の実施例によれば、予め設定損失モデルは、例えば、実際価格と推奨価格との間の差分の二乗和を示す二乗損失関数モデルであることができる。操作S270では、上記した推奨価格と目標パラメータとの間の複数の関係を示すU(θ)を、予め設定損失関数における推奨価格に代入することができる。例示的には、予め設定損失モデルは、以下の式で示すことができる。
【0046】
【数1】
【0047】
U(θ)を代入することにより、損失関数モデルLlossはθに関する関数となる。操作270では、勾配降下アルゴリズムを用いてLlossが最小となるθの値を決定し、このときのθの値を目標パラメータの数値とすることができる。上記の二乗損失関数モデルは、単に、予め設定損失モデルの一例であり、他の実施例では、例えば、絶対値損失関数、又はヒンジ損失関数などを採用することができることが理解される。この予め設定損失モデルの具体的な態様は、実際な需要に応じて設定されることができる。
【0048】
本願の実施例によれば、目標パラメータの数値を決定した後、目標パラメータの数値を目標パラメータを含む推奨モデルに代入した後、独立変数のみが未知量である推奨モデルを取得する。目標パラメータの数値が代入された推奨モデルは、物品の推奨価格を決定するために使用され得る。
【0049】
本願の実施例は、サンプルデータに基づいて物品の需要予測値を取得し、複数のサンプルに対する需要予測値と予め設定損失関数に基づいて推奨モデルにおける目標パラメータの数値を決定することにより、最終的に得られた推奨モデルが物品の実際な市場の需要に合わせて、物品の推奨価格と市場因子との間の関係を正確に表すことができ、得られた推奨モデルに基づいて決定される推奨価格の正確性を向上させることを便利にする。
【0050】
本願の実施例によれば、上述の操作によって取得されたサンプルデータは、履歴売上に加えて、例えば、物品についての履歴ホットスポット情報を含み得る。ホットスポット情報は、例えば、人気映画の情報、ホットスポットニュース情報、ブログホットスポットなどの情報であることができる。これらの情報は、ワンホット符号化方法によってベクトルに変換して、入力ベクトルの一部とすることができる。ホットスポット情報の入力によって、操作S230によって需要予測値を決定する際に市場のホットスポットをさらに考慮し、出力される需要予測値の正確性をさらに向上させることができる。例えば、物品が人気映画の周辺製品である場合には、市場需要量が大きく、決定された需要予測値が大きい値となり、物品が人気でない映画の周辺製品である場合には、市場需要量が小さく、決定された需要予測値が小さい値となる。
【0051】
本願の実施例によれば、上記操作により取得されたサンプルデータは、履歴売上に加えて、例えば履歴売上に対応する期間内の物品に対する競合物品の履歴価格を含んでもよい。競合物品の価格は、一定程度に、物品の売上に影響し、入力ベクトルに当該競合物品の履歴価格を加味することで、決定された需要予測値の正確性をさらに向上させることができる。例示的には、競合物品の履歴価格に加えて、サンプルデータは、例えば、競合物品と現在物品との類似度などをさらに含むことができ、これにより、畳み込みニューラルネットワークが需要予測値を決定する際に、当該類似度に基づいて、需要予測値に対する競合物品の履歴価格の影響の割合を決定することができる。
【0052】
本願の実施例によれば、履歴売上を取得するとともに、ホットスポット情報および競合物品の履歴価格、競合物品と物品との類似度を取得することにより、需要予測値を決定するリカレントニューラルネットワークモデルが、物品の需要と市場における物品以外の他の原因との関係を表すことができ、これにより、決定された需要予測値をより正確にし、次に決定される推奨モデルの正確性を保証することができる。
【0053】
図3は、本願の実施例による予め設定損失モデルを用いて目標パラメータの数値を決定する操作フローチャートである。
【0054】
本願の実施例によれば、上述の推奨モデルは、数値が未知の目標パラメータに加えて、例えば、ハイパーパラメータを含んでもよく、これにより、推奨モデルが、推奨価格と需要予測値との間のより複雑な関係を示すことができ、決定された推奨モデルをより正確にすることができる。
【0055】
ハイパーパラメータを備える場合に、本実施例では、目標パラメータの数値を決定して推奨モデルを決定する際に、ハイパーパラメータを最適化し、推奨モデルの学習の性能および効果を向上させることができる。図3に示すように、本実施例の予め設定損失モデルを用いて目標パラメータの数値を決定する操作は、例えば、決定された推奨モデルが予め設定条件を満たすまでに繰り返し行われる操作S371~操作S374と、決定された推奨モデルが予め設定条件を満たす場合に行われる操作S375と、を含むことができる。
【0056】
操作S371では、ハイパーパラメータの数値を取得する。
本願の実施例によれば、当該ハイパーパラメータの数値は、例えば、人工的に入力されることができ、第一機器が人工入力に応答してハイパーパラメータの数値を取得することができる。各サイクルの終了後、決定された推奨モデルに基づいて当該ハイパーパラメータの数値を人工的に調整して、次のサイクルで得られる推奨モデルをより正確にすることもできる。
【0057】
本願の実施例によれば、例えば、学習器によって一組のハイパーパラメータの数値を予め選択することができ、操作S371では、当該一組のハイパーパラメータの数値から順番に1つのハイパーパラメータの数値を取得することができる。
【0058】
本願の実施例によれば、操作S371は、グリッド検索(Grid Search)技術を用いて、前記ハイパーパラメータの数値を取得する。グリッド検索技術の本質は全数法であり、まず、小さいで有限の数値の集合を人工的に選択し、その後、第一機器が全数法によって集合における全ての数値を運行する。
【0059】
本願の実施例によれば、推奨モデルがさらにハイパーパラメータを含む場合、上記で決定された複数の関係は、推奨価格と目標パラメータとの関係だけでなく、推奨価格とハイパーパラメータとの関係も表すことができる。相応的には、推奨モデルは、例えば、Psug=W(θ,φ)という式で表すことができ、ここで、φは、ハイパーパラメータである。
【0060】
操作S372では、複数の関係及びハイパーパラメータの数値に基づいて、予め設定損失モデルを用いて、目標パラメータの数値を決定する。
【0061】
本願の実施例によれば、操作S372は、推奨価格と目標パラメータとの間の複数の関係におけるW(θ,φ)を、損失関数における推奨価格に代入し、ハイパーパラメータの数値をW(θ,φ)におけるφに代入する。このとき、予め設定損失関数は、θに関する関数であり、勾配降下アルゴリズムや逆勾配アルゴリズムなどを用いて、損失関数の値が最小となるθの値を決定し、このときのθの値を目標パラメータの数値とすることができる。
【0062】
操作S373では、ハイパーパラメータの数値と目標パラメータの数値とに基づいて推奨モデルを決定する。
【0063】
ハイパーパラメータの数値を取得して目標パラメータの数値を決定した後に、ハイパーパラメータの数値と目標パラメータの数値を、目標パラメータとハイパーパラメータを含む推奨モデルに代入し、独立変数のみが未知量である推奨モデルを取得することができる。
【0064】
操作S374では、決定された推奨モデルが予め設定条件を満たすか否かを判断する。
本願の実施例によれば、予め設定条件は、例えば、隣接する2つのサイクルで決定された2つの目標パラメータの数値の間の差分が第一予め設定差分より小さいことを含むことができる。隣接する2つのサイクルで決定された目標パラメータの数値が近ければ、推奨モデルにおける目標パラメータの数値が最適に近いと判断でき、現在の目標パラメータの数値が正確な値であることを決定することができる。これにより、当該目標パラメータの数値を代入した推奨モデルの正確性が要求を満たすことを決定することができる。そのうち、第一予め設定差分値は、実際な需要に応じて設定されることができ、本願では限定しない。
【0065】
本願の実施例によれば、予め設定条件は、隣接する2つのサイクルで決定された推奨モデルで決定された推奨価格間の差分値が第二予め設定差分値より小さいことを含むことができる。当該実施例は、操作S373で推奨モデルを取得した後に、サンプルデータに類似するテストデータを取得することができる。テストデータから需要予測値を取得し、需要予測値を推奨モデルに代入することで、テストデータに対する推奨価格を取得することができる。同じテストデータについて、隣接する2回のサイクルで決定された推奨モデルで得られた2つの推奨価格の間の差分値が第二予め設定差分値未満である場合、隣接する2回のサイクルのうちの後のサイクルで得られた推奨モデルが予め設定条件を満たすと決定する。ここで、第二予め設定差分値は、例えば、実際な需要に応じて設定されることができ、本願では限定しない。
【0066】
本願の実施例によれば、予め設定条件は、例えば、決定された予め設定損失モデルの最小値が第三所定値よりも小さいことを含むことができる。本実施例では、操作S372で目標パラメータの数値を取得した後、当該目標パラメータの数値によって決定される予め設定損失モデルの最小値が所定値より小さいか否かを決定する。差分が所定値よりも小さい場合、推奨モデルが予め設定条件を満たすと決定する。その中、所定値は、例えば実際な需要に応じて設定されることができ、本願では限定しない。例示的に、第三所定の差分値は、例えば、10の負のn乗であってもよく、nは正の整数であり、nの値は、実際な需要に応じて設定されることができる。
【0067】
操作S374では、決定された推奨モデルが予め設定条件を満たすと判断する場合、操作S375を実行し、現在の目標パラメータの数値を最終に決定される値とする。
【0068】
操作S374では、決定された推奨モデルが予め設定条件を満たさないと判定する場合、操作S371に戻り、ハイパーパラメータの数値を再取得し、推奨モデルを再決定する。
【0069】
本願の実施例は、ハイパーパラメータを目標パラメータを含む推奨モデルに追加することで、最終的に決定される推奨モデルが推奨価格と市場動因との関係をより正確に表現することができ、推奨モデルを用いて決定される推奨価格の正確性を向上させることができる。
【0070】
本願の実施例によれば、推奨モデルは、例えば、人工的に設定される予め設定価格Pをさらに含んでもよく、需要予測値および目標パラメータを含む前述のV(θ,q)は、人工的に設定された予め設定価格を調整するための調整因子として使用されてもよい。例えば、推奨モデルは、以下の式で表され得る:
Psug=P*V(θ,q)
例示的には、推奨価格と市場需要との間の複雑な関係性をより良く表現するために、調整因子Vと需要予測値qとの間は、例えば非線形関係であってもよい。Vとqとの関係は、例えば、以下のように表すことができる。Vとqとの間の非線形関係は、本願の理解を容易にするための一例に過ぎず、本願はこれを限定しないことを理解されたい。
【0071】
【数2】
【0072】
本願の実施例によれば、推奨モデルがさらにハイパーパラメータを含む場合、推奨モデルは以下のように表すことができる:
Psug=P*W(θ,φ,q)
本願の実施例によれば、目標パラメータの数値を決定する際に、例えば、物品の履歴売上の平均値を考慮することもでき、これにより、最終的に決定された推奨モデルが、推奨価格と市場需要との間の関係をより正確に表すことができる。
【0073】
例示的には、予め設定損失モデルを使用して目標パラメータの数値を決定する上記の操作は、複数のサンプルデータに含まれる複数の履歴売上の平均値を最初に決定することができる。そして、平均値と複数の履歴売上とに基づいて、予め設定損失モデルの値と複数の関係との関連関係を決定する。最後に、関連関係に基づいて、逆勾配アルゴリズムを用いて、予め設定損失モデルが最小値となる場合の目標パラメータの数値を決定する。
【0074】
例示的には、複数のサンプルデータのうちのあるサンプルデータの履歴売上が履歴売上よりも著しく高い場合、そのサンプルデータに対する関係に基づいて決定された推奨価格の、予め設定損失モデルの値における割合を弱化させることができ、推奨モデルの安定性を確保し、推奨モデルがより長い期間における価格予測に適応することができる。相応的には、上記予め設定損失モデルは、推奨価格と実際価格との二乗和を算出する際に、例えば、サンプルデータの履歴売上と平均値との差分値に応じて決定される重みを、二乗和に割り当ててもよい。平均値および複数の履歴売上に基づいて、予め設定損失モデルの値と複数の関係との間の関連関係を決定することは、あるサンプルデータと平均値との間の差分値が大きい場合、予め設定損失モデルにおける当該サンプルデータに関する推奨価格の二乗和に基づいて、より小さい重みを割り当てることを含み得る。
【0075】
図4は、本願の別の実施例による、予め設定損失モデルを用いて目標パラメータの数値を決定する原理模式図である。
【0076】
本願の実施例によれば、予め設定損失モデルの値を決定する際に、例えば、予め設定価格の上限及び予め設定価格の下限を考慮することもでき、それにより、推奨モデルに従って決定される推奨価格を、予め設定価格の上限と予め設定価格の下限との間に制限することができ、推奨価格が低すぎてサプライヤーに不利益を与えず、且つ、高すぎて物品が販売不能にさないようにできる。ここで、予め設定価格の上限と予め設定価格の下限は、物品の原価、競争物品の価格等の実際な需要に応じて設定されてもよく、本願はこれを限定しない。
【0077】
例示的には、予め設定損失モデルは、例えば、予め設定価格の上限と目標パラメータによって示す推奨価格との差分値と、目標パラメータによって示す推奨価格と予め設定価格の下限との差分値という2つの部分から構成されることができる。相応的には、予め設定損失モデルの値は、第一数値と第二数値との和となる。その中、第一数値は、予め設定価格の上限と目標パラメータによって示す推奨価格との差分値であり、第二数値は、目標パラメータによって示す推奨価格と予め設定価格の下限との差分値である。
【0078】
例示的には、前記平均値及び前記複数の履歴売上に基づいて、前記予め設定損失モデルの値と前記複数の関係との間の関連関係を決定する場合、複数のサンプルデータに含まれる履歴売上が平均値以上である第一サンプルデータに対して、予め設定損失モデルの値と第一サンプルデータに対する第一関係との間の関連関係を、予め設定価格の上限と第一関係によって決定された推奨価格との間の第一差分値に基づいて第一数値を決定するように決定することができる。複数のサンプルデータに含まれる履歴売上が平均値未満である第二サンプルデータに対し、予め設定損失モデルの値と第二サンプルデータに対する第二関係との間の関連関係を、第二関係により決定された推奨価格と予め設定価格の下限との間の第二差分値に基づいて第二数値を決定するように決定する。これは、サンプルデータにおける履歴売上が平均値以上である場合に、サプライヤーの利益を高めるように、物品価格を適切に上げることができると考えられるからである。一方、サンプルデータにおける履歴売上が平均値以上である場合に、売上目標を達成するように、物品価格を適切に下げることができると考えられる。
【0079】
例示的には、図4に示す原理図400のように、損失モデルを用いて目標パラメータの数値を決定する前に、例えば、予め設定損失モデルの値と複数の関係との間の関連関係を決定するように、物品の履歴売上に基づいて販売満足線410を決定することができる。ただし、この販売満足線410は、物品の現在時刻より前の第二所定期間に含まれる複数のサイクル期間の履歴売上に応じた平均線である。
【0080】
例示的には、先に取得した複数のサンプルデータに含まれる複数の履歴売上の平均値を決定し、この平均値をS-t座標系におけるS軸の値とし、t軸に平行な方向にプロットすることで、販売満足線410を取得することができる。ここで、S軸は売上を示し、t軸は時間を示す。
【0081】
販売満足線を取得した後、複数のサンプルにおける履歴売上が販売満足線410を下回るか否かに応じて、複数のサンプルデータ420を正サンプルデータ421と負サンプルデータ422とに分類することができる。このうち、正サンプルデータ421は、履歴売上が販売満足線410以上のサンプルであり、負サンプルデータ422は、履歴売上が販売満足線410よりも少ないサンプルである。そして、上述した需要予測値の決定と、推奨価格と目標パラメータとの関係の決定の操作により、正サンプルデータ421に対する第一関係431と、負サンプルデータ422に対する第二関係432とを取得することができる。そして、第一関係431によって決定された目標パラメータによって示す推奨価格、予め設定価格の上限、第二関係432によって決定された目標パラメータによって示す推奨価格、予め設定価格の下限を、以下の予め設定損失モデルに代入する。ただし、lが予め設定価格の上限であり、uが予め設定価格の下限である。ただし、第一関係431で決定された目標パラメータによって示す推奨価格を、次式の第一部分のPsugに付与し、第二関係432で決定された目標パラメータによって示す推奨価格を、次式の第二部分のPsugに付与する。
【0082】
【数3】
【0083】
上記損失モデルの値を決定する際、予め設定価格の上限441と第一関係431によって決定された目標パラメータによって示す推奨価格との差分値によって、第一数値451を決定し、第一関係432によって決定された目標パラメータによって示す推奨価格と予め設定価格の下限442との差分値によって、第二数値452を決定して取得する。最終的に、第一数値と第二数値とをすべて加算することにより、目標パラメータによって示す予め設定損失モデルの値450を取得することができる。例えば、6つの正サンプルデータと4つの負サンプルデータを含む10つのサンプルデータがあれば、前記損失モデルに基づき、6つの第一数値と4つの第二数値を取得することができ、最終的に6つの第一数値と4つの第二数値を加算して損失モデルの値を取得する。
【0084】
本願の実施例によれば、損失モデルの値が、推奨価格と予め設定価格の上限との間の距離、及び推奨価格と予め設定価格の下限との間の距離をより正確に示すことを保証するように、前記第一差分値と第二差分値は、例えば、絶対差分値であることができる。
【0085】
本願の一実施例によれば、上記した予め設定価格の上限と前記第一関係によって決定された推奨価格との間の第一差分値に基づいて第一数値を決定することは、例えば、第一数値を、ゼロと第一差分とのうち大きい方の値に決定することを含むことができる。上記した第二関係に基づいて決定された推奨価格と予め設定価格の下限との第二差分に基づいて前記第二数値を決定することは、第二数値を、ゼロと第二差分とのうち大きい方の値に決定することを含む。相応的には、予め設定損失モデルは、以下のように表すことができる。
【0086】
【数4】
【0087】
本願は、第一差分値が負である場合に第一数値をゼロにし、第二差分値が負である場合に第二数値をゼロにすることによって、高い確信度を有する高すぎな推奨価格または低すぎな推奨価格による損失関数の値に与える影響を回避することができ、最終的に決定された推奨モデルによって取得される推奨価格が市場の要求をより大きく満たすことができるようにする。
【0088】
パラメータの値が決定した推奨モデルに基づいて、物品の履歴データに基づいて価格を推奨することができる。以下、図5によって、本願に提供される物品価格を決定する方法について詳細に説明する。
【0089】
図5は、本願の実施例による物品価格を決定する方法のフローチャート模式図である。
図5に示すように、本実施例に係る物品価格を決定する方法500は、操作S520、操作S540、及び操作S560を含むことができる。
【0090】
操作S520では、予め設定履歴期間内の物品に対する履歴データを取得し、履歴データは物品の歴史販売量を含む。
【0091】
本願の実施例によれば、当該履歴データは、上記したサンプルデータに類似しており、その区別は、当該操作S520により取得される履歴データがリアルタイムで取得される現在の時刻より前の所定個のサイクル期間における履歴データである、ということである。一方、上記したサンプルデータは、データのリアルタイム性を必要としない。この操作S520で取得される履歴データのデータ量は、サンプルデータごとのデータ量と等しい。ここで、予め設定履歴期間は、予め設定個数のサイクル期間である。ただし、サイクル期間の長さ及び予め設定個数は、実際な需要に応じて設定されてもよく、本願はこれを限定しない。例示的には、1つのサイクル期間におけるデータは、スティッチングされた1つのデータの形態で取得される。
【0092】
例示的に、予め設定履歴期間における物品に対する履歴データは、例えば、物品に関する履歴ホットスポット情報、物品に関する競合物品の履歴価格、物品に関する履歴売上の時間情報のうちの少なくとも1つをさらに含み得る。これらの情報は、上記した相応的な情報に類似しており、ここでは贅言しない。
【0093】
操作S540では、履歴データに対する需要予測値を決定する。
本願の実施例によれば、該操作S540は、まず、操作S520で取得した履歴データを畳み込みニューラルネットワークモデルの入力に変換し、需要予測値を出力して取得することができる。当該需要予測値は、将来の1つのサイクル期間における物品の市場需要を反映している。当該操作S540は、上記したサンプルデータに対する需要予測値を決定する操作に類似しており、ここでは贅言しない。
【0094】
例示的には、1つのサイクル期間におけるデータが1つのデータの形態で取得される場合、取得された履歴データによって変換し、例えば複数のベクトルを取得することができる。この複数のベクトルを時系列に順次にスティッチングすることで、入力ベクトルを取得することができる。
【0095】
操作S560では、履歴データに対する需要予測値に基づいて、予め決定した推奨モデルを用いて、物品の推奨価格を決定する。
【0096】
本願の実施例によれば、この操作S560は、履歴データに対する需要予測値を予め決定した推奨モデルにおける独立変数に代入して、推奨モデルにおける従属変数の値を取得し、当該従属変数の値を物品の推奨価格とする。
【0097】
本願の実施例によれば、この操作S560で利用される推奨モデルは、上述した推奨モデルを決定する方法によって決定して取得される。これにより、決定された推奨価格が市場の要求をよりよく満たすこと保証することができ、サプライヤーによる物品価格の設定に大きい参照基準を提供することができる。
【0098】
図6は、本願の実施例による推奨モデルを決定する装置の構成ブロック図である。
図6に示すように、本実施例の推奨モデルを決定する装置600は、第一のデータ取得モジュール610、第一の需要決定モジュール630、関係決定モジュール650、及び数値決定モジュール670を含むことができる。
【0099】
第一のデータ取得モジュール610は、物品の履歴売上を含む複数のサンプルデータを取得する。一実施例において、第一のデータ取得モジュール610は、上記した操作S210を実行するためのものであり、ここでは贅言しない。
【0100】
第一需要判定モジュール630は、複数のサンプルデータの各サンプルデータに対する需要予測値を決定する。一実施例において、第一需要判定モジュール630は、上記した操作S230を実行するためのものであり、ここでは贅言しない。
【0101】
関係決定モジュール650は、各サンプルに対する需要予測値に基づいて、目標パラメータを含む推奨モデルを用いて、推奨価格と目標パラメータとの間の関係を決定し、複数のサンプルデータに対する複数の関係を取得する。一実施例において、関係決定モジュール650は、上記した操作S250を実行するためのものであり、ここでは贅言しない。
【0102】
数値決定モジュール670は、複数の関係に基づいて、予め設定損失モデルを用いて、目標パラメータの数値を決定し、推奨モデルを取得する。一実施例において、数値決定モジュール670は、上記した操作S270を実行するためのものであり、ここでは贅言しない。
【0103】
図7は、本願の実施例による物品価格を決定する装置の構成ブロック図である。
図7に示すように、本実施例の物品価格を決定する装置700は、第二のデータ取得モジュール720、第二の需要決定モジュール740、価格推奨モジュール760を含むことができる。
【0104】
第二のデータ取得モジュール720は、予め設定履歴期間における物品に対する履歴データを取得し、当該履歴データは、物品の履歴売上を含む。一実施例において、第二のデータ取得モジュール720は、上記した操作S520を実行するためのものであり、ここでは贅言しない。
【0105】
第二需要判定モジュール740は、履歴データに対する需要予測値を決定する。一実施例において、第二の需要決定モジュール740は、上記した操作S540を実行するためのものであり、ここでは贅言しない。
【0106】
価格推奨モジュール760は、履歴データに対する需要予測値に基づいて、予め決定した推奨モデルを用いて、物品の推奨価格を決定する。一実施例において、価格推奨モジュール760は、上記した操作S560を実行するためのものであり、ここでは贅言しない。
【0107】
本願の実施例によれば、本願は、電子機器及び読み取り可能な記憶媒体をさらに提供している。
【0108】
図8に示すように、本願の実施例による推奨モデルを決定する方法または物品価格を決定する方法を実行するのに適する電子機器のブロック図である。電子機器は、例えば、ラップトップコンピュータ、デスクトップコンピュータ、ワークステーション、パーソナルデジタルアシスタント、サーバ、ブレードサーバ、メインフレームコンピュータ、及び他の適切なコンピュータなどの様々な形態のデジタルコンピュータである。電子機器は、例えば、パーソナルデジタルプロセッシング、携帯電話、スマートフォン、ウェアラブルデバイス、及び他の類似なコンピューティングデバイス等、様々な形態のモバイルデバイスであってもよい。本明細書に示される部品、それらの接続及び関係、並びにそれらの機能は、単なる例示であり、本明細書に記載及び/又は請求される本願の実施を限定しない。
【0109】
図8に示すように、当該電子機器800は、1つまたは複数のプロセッサ8001と、メモリ8002と、高速インターフェースと低速インターフェースとを含む、各部品を接続するためのインターフェースとを備える。各部品は、異なるバスで互いに接続され、共通のマザーボード上に実装されてもよいし、必要に応じて他の形態で実装されてもよい。プロセッサは、電子機器で実行される命令を処理してもよく、外部入出力装置(例えば、インターフェースに結合された表示機器)にGUIのグラフィック情報を表示するようにメモリ中またはメモリ上に記憶された命令を含む。他の実施形態では、必要に応じて、複数のプロセッサおよび/または複数のバスを、複数のメモリおよび複数のメモリと共に使用し得る。同様に、複数の電子機器を接続し、各機器が必要な操作の一部(例えば、サーバアレイ、ブレードサーバの集合、マルチプロセッサシステムなど)を提供するようにしてもよい。図8では、1つのプロセッサ801を例に挙げている。
【0110】
メモリ802は、本願に提供される非一時的コンピュータ読み取り可能な記憶媒体である。前記メモリは、少なくとも1つのプロセッサに、本願に提供される推奨モデルを決定する方法または物品価格を決定する方法を実行させるように、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令を記憶する。本願の非一時的コンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、コンピュータに本願に提供される推奨モデルを決定する方法または物品価格を決定する方法を実行させるためのコンピュータ命令を記憶する。
【0111】
メモリ802は、非一時的コンピュータ読み取り可能な記憶媒体として、例えば、本願の実施例における推奨モデルを決定する方法または物品価格を決定する方法に対応するプログラム命令/モジュール(例えば、図6に示す第一のデータ取得モジュール610、第一の需要決定モジュール630、関係決定モジュール650、数値決定モジュール670、または図7に示す第二のデータ取得モジュール720、第二の需要決定モジュール740および価格推奨モジュール760)のような、非一時的ソフトウェアプログラム、非一時的コンピュータ実行可能なプログラム及びモジュールを記憶する。プロセッサ801は、メモリ802に記憶された非一時的ソフトウェアプログラム、命令およびモジュールを実行することによって、サーバの様々な機能アプリケーションおよびデータ処理を実行し、すなわち、上記方法の実施例における推奨モデルを決定する方法または物品価格を決定する方法を実現する。
【0112】
メモリ802は、記憶プログラム領域および記憶データ領域を含み、記憶プログラム領域は、オペレーティングシステム、少なくとも1つの機能に必要なアプリケーションプログラムを記憶し、記憶データ領域は、推奨モデルを決定する方法または物品価格を決定する方法を実行するのに適する電子機器の使用により作成されたデータ等を記憶する。また、メモリ802は、高速ランダムアクセスメモリを含んでもよく、例えば少なくとも1つのディスク記憶デバイス、フラッシュメモリデバイス、または他の非一時的固体記憶デバイスなどの非一時的メモリを含んでもよい。いくつかの実施例では、メモリ802は、プロセッサ801から遠隔に配置されたメモリを選択することができ、それらの遠隔メモリは、ネットワークを介して、推奨モデルを決定する方法または物品価格を決定する方法を実行するのに適する電子機器に接続され得る。上記ネットワークの例示は、インターネット、イントラネット、ローカルエリアネットワーク、移動体通信ネットワーク、及びそれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0113】
推奨モデルを決定する方法または物品価格を決定する方法を実行するのに適する電子機器は、入力装置803と、出力装置804とをさらに含んでもよい。プロセッサ801、メモリ802、入力装置803、及び出力装置804は、バス又は他の方式で接続されてもよく、図8では、バスで接続することを例に挙げている。
【0114】
入力装置803は、入力された数字または文字情報を受信し、推奨モデルを決定する方法または物品価格を決定する方法を実行するのに適する電子機器のユーザ設定および機能制御に関するキー信号入力を発生させることができ、例えば、タッチスクリーン、キーパッド、マウス、トラックパッド、タッチパッド、ポインティングバー、一つまたは複数のマウスボタン、トラックボール、ジョイスティックなどの入力装置である。出力装置804は、表示装置、補助照明装置(例えば、LED)、触覚フィードバック装置(例えば、振動モータ)などを含んでもよい。当該表示装置は、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)ディスプレイ及びプラズマディスプレイを含むが、これらに限らない。いくつかの実施形態では、表示装置はタッチスクリーンであってもよい。
【0115】
本明細書に記載のシステムおよび技術の様々な実施形態は、デジタル電子回路システム、集積回路システム、特定用途向けASIC(特定用途向け集積回路)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、および/またはそれらの組合せで実現され得る。これらの様々な実施形態は、1つまたは複数のコンピュータプログラム内で実施されることを含み、当該1つまたは複数のコンピュータプログラムは、少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを含むプログラマブルシステム上で実行および/または解釈され、当該プログラマブルプロセッサは、専用または汎用のプログラマブルプロセッサであり、記憶システム、少なくとも1つの入力装置、および少なくとも1つの出力装置からデータおよび命令を受信し、データおよび命令を当該記憶システム、少なくとも1つの入力装置、および少なくとも1つの出力装置に送信する。
【0116】
これらの計算プログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、またはコードとしても言われる)は、プログラマブルプロセッサの機械命令を含み、高級プロセス、および/またはオブジェクト指向プログラミング言語、および/またはアセンブリ/機械言語でこれらの計算プログラムを実施することができる。本明細書で使用される場合、「機械読み取り可能な媒体」および「コンピュータ読み取り可能な媒体」という用語は、機械命令および/またはデータをプログラマブルプロセッサのいずれかのコンピュータプログラム製品、デバイス、および/または装置(例えば、磁気ディスク、光ディスク、メモリ、プログラマブルロジックデバイス(PLD))に提供することであり、機械読み取り可能な信号としての機械命令を受信する機械読み取り可能な媒体を含む。「機械読み取り可能な信号」という用語は、機械命令および/またはデータをプログラマブルプロセッサに提供するための任意の信号である。
【0117】
ユーザとのインタラクティブを提供するために、コンピュータで本明細書に記載されるシステムおよび技術を実施することができ、当該コンピュータは、ユーザに情報を表示するための表示装置(たとえば、CRT(陰極線管)またはLCD(液晶ディスプレイ)モニタ)と、ユーザがコンピュータに入力を提供し得るキーボードおよびポインティングデバイス(たとえば、マウスまたはトラックボール)とを有する。他の種類の装置は、ユーザとのインタラクティブを提供するために使用され得る。例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形態の感覚フィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、又は触覚フィードバック)であってもよく、任意の形態(例えば、音声入力、発話入力または触覚入力)でユーザからの入力を受信することができる。
【0118】
本明細書で説明されるシステムおよび技術を、バックエンド部品を含むコンピューティングシステム(例えば、データサーバとして)、またはミドルウェア部品を含むコンピューティングシステム(例えば、アプリケーションサーバ)、またはフロントエンド部品を含むコンピューティングシステム(例えば、ユーザが本明細書で説明されるシステムおよび技術の実施形態とインタラクティブすることができるグラフィカルユーザインターフェースまたはウェブブラウザを有するユーザコンピュータ)、またはそのようなバックエンド部品、ミドルウェア部品、もしくはフロントエンド部品の任意の組合せを含むコンピューティングシステムにおいて実施され得る。任意の形態または媒体のデジタルデータ通信(例えば、通信ネットワーク)を介してシステムの部品を互いに接続することができる。通信ネットワークの例示は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、およびインターネットを含む。
【0119】
コンピュータシステムは、クライアントおよびサーバを含み得る。クライアントおよびサーバは、一般に、互いから離れており、通常、通信ネットワークを介してインタラクティブしている。相応的なコンピュータで運行し、互いにクライアント-サーバ関係を有するコンピュータプログラムによって、クライアントとサーバの関係を生成する。
【0120】
なお、上記に示された様々な形態のフローを用いて、ステップを並べ替え、追加、または削除することができることを理解されたい。例えば、本願に記載された各ステップは、並列的に実行されてもよく、順番に実行されてもよく、異なる順番で実行されてもよく、本願において開示された技術案の所望の結果を達成することができる限り、ここで制限されない。
【0121】
上記の具体的な実施形態は、本願の保護範囲を限定するものではない。当業者であれば、設計の要求及び他の要因に応じて、各種の補正、組合、サブ組合および切り替えを行うことができることは明らかであろう。本願の思想及び原則における任意の補正、均等物及び改善は、本願の保護範囲に含まれるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8