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特許726352610-20システム基盤の位置情報提供方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-14
(45)【発行日】2023-04-24
(54)【発明の名称】10-20システム基盤の位置情報提供方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/03 20060101AFI20230417BHJP
   A61N 1/36 20060101ALN20230417BHJP
【FI】
A61B6/03 377
A61B6/03 360G
A61N1/36
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2021544407
(86)(22)【出願日】2019-11-22
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-24
(86)【国際出願番号】 KR2019016113
(87)【国際公開番号】W WO2020159051
(87)【国際公開日】2020-08-06
【審査請求日】2021-07-29
(31)【優先権主張番号】10-2019-0012493
(32)【優先日】2019-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520062384
【氏名又は名称】ニューロフェット インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】NEUROPHET INC.
【住所又は居所原語表記】12F, 124, Teheran-ro, Gangnam-gu, Seoul 06234, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100121382
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 託嗣
(72)【発明者】
【氏名】ミン,デ ギュ
(72)【発明者】
【氏名】ビン,ジュン キル
(72)【発明者】
【氏名】キム,ドン ヒョン
【審査官】蔵田 真彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-174962(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0265261(US,A1)
【文献】特開昭61-137540(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0001133(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第102698360(CN,A)
【文献】特表2009-500069(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00-5/01、5/05-5/055、
5/24-6/14、
A61N 1/00-1/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置により実行される10-20システム基盤の位置情報提供方法において、
対象体の頭部画像を獲得する段階と、
ユーザから前記頭部画像に基づいて少なくとも4つの基準点の入力を受ける段階と、
前記少なくとも4つの基準点を基に前記頭部画像での中心座標を算出する段階と、
前記中心座標を基に10-20システム基盤の位置情報を提供する段階と、
前記頭部画像において前記対象体の頭部に付着する電極の位置を設定する段階と、
を含み、
前記10-20システム基盤の位置情報を提供する段階は、
前記10-20システムの座標系を基に前記設定された電極の位置情報を提供し、
前記電極が位置している地点から前記対象体の頭部の左と右の基準点を連結した第2連結線と平行な線を引き、この線が前記対象体の頭部の前と後の基準点を連結した第1連結線と交差する地点である第1地点と前記中心座標との間の第1測地線、又は、前記電極が位置している地点から前記第1連結線と平行な線を引き、この線が前記第2連結線と交差する地点である第2地点と前記中心座標との間の第2測地線を基に前記電極の位置情報を算出する段階を含むことを特徴とする10-20システム基盤の位置情報提供方法。
【請求項2】
前記頭部画像での中心座標を算出する段階は、
前記頭部の前、後、左、右の基準点が交差する地点を前記中心座標として算出することを特徴とする請求項1に記載の10-20システム基盤の位置情報提供方法。
【請求項3】
前記電極の位置情報を算出する段階は、
前記中心座標と前記第1地点との間の前記第1測地線(geodesic line)を基に前記電極の第1距離を導き出す段階と、
前記第1地点と前記電極が位置している地点との間の第3測地線を基に前記電極の第2距離を導き出す段階と、
前記電極の第1距離及び前記電極の第2距離を基に前記10-20システムの座標系上での前記電極の位置情報を算出する段階と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の10-20システム基盤の位置情報提供方法。
【請求項4】
前記電極の位置情報を算出する段階は、
前記中心座標と前記第2地点との間の前記第2測地線(geodesic line)を基に前記電極の第1距離を導き出す段階と、
前記第2地点と前記電極が位置している地点との間の第4測地線を基に前記電極の第2距離を導き出す段階と、
前記電極の第1距離及び前記電極の第2距離を基に前記10-20システムの座標系上での前記電極の位置情報を算出する段階と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の10-20システム基盤の位置情報提供方法。
【請求項5】
前記10-20システム基盤の位置情報を基に前記対象体の頭部で電気刺激を与える最適刺激の位置情報を提供する段階を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の10-20システム基盤の位置情報提供方法。
【請求項6】
前記最適刺激の位置情報を提供する段階は、
前記10-20システムで提供する複数の刺激位置を基に前記複数の刺激位置に対する刺激結果をシミュレーションする段階と、
前記シミュレーションした前記複数の刺激位置に対する刺激結果を用いて、刺激による電界と電流密度との線形関係を導き出す段階と、
前記線形関係を基に前記最適刺激の位置情報を提供する段階と、
を含むことを特徴とする請求項5に記載の10-20システム基盤の位置情報提供方法。
【請求項7】
前記複数の刺激位置に対する刺激結果をシミュレーションする段階は、
前記複数の刺激位置のうちの1つのリファレンス刺激位置を設定する段階と、
前記リファレンス刺激位置と前記複数の刺激位置のうち前記リファレンス刺激位置を除いた他の刺激位置のそれぞれとの間の刺激対に対する刺激結果を獲得する段階と、
を含むことを特徴とする請求項6に記載の10-20システム基盤の位置情報提供方法。
【請求項8】
前記線形関係を導き出す段階は、
前記刺激対に対する刺激結果から任意の刺激条件下で特定の刺激を印加することによって出力される電界(Electric field)間の線形関係を導き出すことを特徴とする請求項7に記載の10-20システム基盤の位置情報提供方法。
【請求項9】
前記最適刺激の位置情報を提供する段階は、
前記線形関係を基に所望の刺激条件による前記最適刺激の位置情報を提供することを特徴とする請求項8に記載の10-20システム基盤の位置情報提供方法。
【請求項10】
10-20システム基盤の位置情報提供装置において、
前記10-20システム基盤の位置情報を提供するための少なくとも1つのインストラクションを格納するメモリと、
前記メモリに格納された少なくとも1つのインストラクションを実行するプロセッサと、を含み、
前記プロセッサは、前記少なくとも1つのインストラクションが実行されれば、実行された前記インストラクションに対する応答として、
対象体の頭部画像を獲得し、
ユーザから前記頭部画像に基づいて少なくとも4つの基準点の入力を受けると、前記少なくとも4つの基準点を基に前記頭部画像での中心座標を算出し、
前記中心座標を基に10-20システム基盤の位置情報を提供し、
前記頭部画像において前記対象体の頭部に付着する電極の位置を設定し、
前記10-20システム基盤の位置情報を提供する際に、
前記10-20システムの座標系を基に前記設定された電極の位置情報を提供し、
前記電極が位置している地点から前記対象体の頭部の左と右の基準点を連結した第2連結線と平行な線を引き、この線が前記対象体の頭部の前と後の基準点を連結した第1連結線と交差する地点である第1地点と前記中心座標との間の第1測地線、又は、前記電極が位置している地点から前記第1連結線と平行な線を引き、この線が前記第2連結線と交差する地点である第2地点と前記中心座標との間の第2測地線を基に前記電極の位置情報を算出することを特徴とする10-20システム基盤の位置情報提供装置。
【請求項11】
前記プロセッサは、
前記頭部画像での中心座標を算出する際に、前記頭部の前、後、左、右の基準点が交差する地点を前記中心座標として算出することを特徴とする請求項10に記載の10-20システム基盤の位置情報提供装置。
【請求項12】
請求項1に記載の10-20システム基盤の位置情報提供方法をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な非揮発性記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、10-20システム基盤の位置情報提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
脳深部刺激療法とは、電極を頭の中あるいは外に付着させて電流が流れるようにして最終的に脳に電流を印加する方法をいう。脳深部刺激療法は、簡単に施術できる非侵襲的治療方法であって、刺激を与える位置及び刺激の種類によって多様な脳疾患を治療するのに広く利用されている。
【0003】
また、対象体の脳の活動による電気活動を測定できる脳波検査(Electroencephalogram、EEG)も同様、神経科及び神経精神科の治療に広く利用されている。
【0004】
脳深部刺激療法とEEG脳波検査は何れも非侵襲的検査及び治療方法であって、簡単に施術できるという長所がある。しかし、人によって脳の構造と頭部の形状が異なるので、医師が正確な位置にパッチ(例えば、電極)を付着して施術し難いという問題があり、人によって異なる頭部の形状を反映して正確な位置にパッチを付着できる方法が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、10-20システム基盤の位置情報提供方法を提供することにある。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、以上で言及した課題に限らず、言及されていない更に他の課題は、以下の記載から通常の技術者が明確に理解できるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施例に係るコンピュータにより実行される10-20システム基盤の位置情報提供方法は、対象体の頭部画像を獲得する段階と、ユーザから前記頭部画像に基づいて少なくとも4つの基準点の入力を受ける段階と、前記少なくとも4つの基準点を基に前記頭部画像での中心座標を算出する段階と、前記中心座標を基に10-20システム基盤の位置情報を提供する段階とを含む。
【0008】
本発明の一実施例において、前記少なくとも4つの基準点の入力を受ける段階は、前記頭部画像に含まれている頭部の前、後ろ、左、右の基準点の入力を受けることができる。
【0009】
本発明の一実施例において、前記頭部画像での中心座標を算出する段階は、前記頭部の前、後ろ、左、右の基準点が交差する地点を前記中心座標として算出できる。
【0010】
本発明の一実施例において、前記10-20システム基盤の位置情報を提供する段階は、前記中心座標を基に前記頭部の前、後ろの基準点を連結した第1連結線と前記頭部の左、右の基準点を連結した第2連結線上の距離情報を用いて前記10-20システムの座標系を導き出す段階を含むことができる。
【0011】
本発明の一実施例において、前記頭部画像で前記対象体の頭部に付着する電極の位置を設定する段階を更に含み、前記10-20システム基盤の位置情報を提供する段階は、前記10-20システムの座標系を基に前記設定された電極の位置情報を提供し、前記電極が位置している地点から延びて前記第1連結線上に位置する第1地点又は前記電極が位置している地点から延びて前記第2連結線上に位置する第2地点を基に前記電極の位置情報を算出する段階を含むことができる。
【0012】
本発明の一実施例において、前記電極の位置情報を算出する段階は、前記中心座標及び前記第1地点間の測地線(geodesic line)を基に前記電極の第1距離を導き出す段階と、前記第1地点及び前記電極が位置している地点間の測地線を基に前記電極の第2距離を導き出す段階と、前記電極の第1距離及び前記電極の第2距離を基に前記10-20システムの座標系上での前記電極の位置情報を算出する段階とを含むことができる。
【0013】
本発明の一実施例において、前記電極の位置情報を算出する段階は、前記中心座標及び前記第2地点間の測地線(geodesic line)を基に前記電極の第1距離を導き出す段階と、前記第2地点及び前記電極が位置している地点間の測地線を基に前記電極の第2距離を導き出す段階と、前記電極の第1距離及び前記電極の第2距離を基に前記10-20システムの座標系上での前記電極の位置情報を算出する段階とを含むことができる。
【0014】
本発明の一実施例において、前記10-20システム基盤の位置情報を基に前記対象体の頭部で電気刺激を与える最適刺激の位置情報を提供する段階を更に含むことができる。
【0015】
本発明の一実施例において、前記最適刺激の位置情報を提供する段階は、前記10-20システムで提供する複数の刺激位置を基に前記複数の刺激位置に対する刺激結果をシミュレーションする段階と、前記シミュレーションした刺激結果を用いて前記複数の刺激位置間の線形関係を導き出す段階と、前記線形関係を基に前記最適刺激の位置情報を提供する段階とを含むことができる。
【0016】
本発明の一実施例において、前記複数の刺激位置に対する刺激結果をシミュレーションする段階は、前記複数の刺激位置のうちの1つのリファレンス刺激位置を設定する段階と、前記リファレンス刺激位置と前記複数の刺激位置のうち前記リファレンス刺激位置を除いた他の刺激位置それぞれ間の刺激対に対する刺激結果を獲得する段階とを含むことができる。
【0017】
本発明の一実施例において、前記複数の刺激位置間の線形関係を導き出す段階は、前記刺激対に対する刺激結果から任意の刺激条件下で特定の刺激を印加することによって出力される電界(Electric field)間の線形関係を導き出すことができる。
【0018】
本発明の一実施例において、前記最適刺激の位置情報を提供する段階は、前記線形関係を基に所望の刺激条件による前記最適刺激の位置情報を提供できる。
【0019】
本発明の一実施例に係るコンピュータプログラムは、前記10-20システム基盤の位置情報提供方法をハードウェアであるコンピュータにより実行され、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に格納される。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、各対象体に対して撮影した医療映像を獲得して、これを基に該当対象体に対する10-20システムを導き出すので、各個別の患者に異なる脳の構造と頭部の形状を反映した座標情報を提供できる。また、10-20システムを通じて各個別の患者に正確な電極位置情報を提供できるので、脳刺激の施術時に施術効果を向上させることができる。また、10-20システムを用いることによって、標準化した位置情報の提供を受けることができ、これにより視覚的に容易に把握できる。
【0021】
本発明によれば、10-20システムを用いることによって、最適刺激の位置計算において従来の方法に比べて計算量を低減できる。また、10-20システムの座標系上に最適刺激の位置を示すことで、医療陣が該当位置を把握するために効果的、かつ、正確な位置に電極を付着できる。
【0022】
本発明の効果は、以上で言及した効果に限らず、言及されていない更に他の効果は、以下の記載から通常の技術者が明確に理解できるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の一実施例に係る10-20システム基盤の位置情報提供方法を説明するフローチャートである。
図2】本発明の一実施例に係る対象体の頭部画像を示す図である。
図3】本発明の一実施例によってユーザが頭部画像で4つの基準点(例えば、Nasion、Inion、Left ear、Right ear)を設定した結果を例示として示すものである。
図4】本発明の一実施例によって導き出された10-20システムの一例を示す図である。
図5】本発明の一実施例によって頭部画像で電極の位置を設定した例示を示す図である。
図6】本発明の一実施例によって10-20システムを基に電極の位置情報を算出する過程を説明する図である。
図7】本発明の一実施例に係る10-20システム基盤の最適刺激の位置情報を提供する方法を説明するフローチャートである。
図8】本発明の一実施例によって10-20システムで提供する複数の刺激位置を基に刺激結果をシミュレーションする一例を説明する図である。
図9】既存の脳深部刺激療法で最適刺激の位置を示す図である。
図10】本発明の一実施例によって10-20システムの座標系を用いて導き出された最適刺激の位置情報を示す図である。
図11】本発明の一実施例に係る10-20システム基盤の位置情報提供方法を行う装置400の構成を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の利点及び特徴、そしてそれらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すれば明確になる。しかし、本発明は、以下で開示される実施例に制限されるものではなく、互いに異なる多様な形態にて実現できる。但し、本実施例は本発明の開示を完全なものにし、本発明が属する技術分野における通常の技術者に本発明の範囲を完全に理解させるために提供されるものであり、本発明は請求項の範囲により定義されるに過ぎない。
【0025】
本明細書で用いられた用語は、実施例を説明するためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。本明細書において、単数型は特に言及しない限り複数型も含む。明細書で用いられる「含む(comprises)」及び/又は「含んでいる(comprising)」は、言及された構成要素以外に1つ以上の他の構成要素の存在又は追加を排除しない。明細書全体に亘って同一の図面符号は同一の構成要素を示し、「及び/又は」は言及された構成要素のそれぞれ及び1つ以上の全ての組み合わせを含む。たとえ、「第1」、「第2」などが多様な構成要素を記載するために用いられていても、これらの構成要素はこれらの用語により制限されないのは当然である。これらの用語は、単に1つの構成要素を他の構成要素と区別するために用いられる。従って、以下で言及される第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素でもありうるのは言うまでもない。
【0026】
他の定義がなければ、本明細書で用いられる全ての用語(技術及び科学的用語を含む)は、本発明が属する技術分野における通常の技術者が共通して理解できる意味として用いられる。また、一般に用いられる辞典に定義されている用語は、明白に特に定義されていない限り、理想的に又は過度に解釈されない。
【0027】
以下、添付の図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
【0028】
図1は、本発明の一実施例に係る10-20システム基盤の位置情報提供方法を説明するフローチャートである。
【0029】
図1に示した方法は、コンピュータにより実行される段階を時系列的に示すものである。本明細書においてコンピュータは、少なくとも1つのプロセッサを含むコンピュータ装置を包括する意味として用いられる。
【0030】
図1を参照すれば、コンピュータは、対象体の頭部画像を獲得できる(S100)。
【0031】
ここで、対象体(object)は人又は動物、又は人の一部又は動物の一部を含むことができる。
【0032】
頭部画像とは、対象体の脳を含む頭部分を撮影した医療映像をいい、例えば医療映像撮影装置で撮影したコンピュータ断層撮影(Computed Tomography;CT)画像、磁気共鳴画像(Magnetic Resonance Imaging;MRI)、陽電子放射断層撮影(Positron Emission Tomography;PET)画像などを含むことができる。
【0033】
一実施例において、コンピュータは、CT、MRI、PETなどの対象体の頭部画像を獲得し、獲得した頭部画像を基に3次元レンダリングを行って3次元モデリングされた頭部画像を生成できる。コンピュータは、3次元モデリングされた頭部画像を、軸(axial)、矢状面(sagittal)、又は冠状面(coronal)方向に表示できる。一例として、図2は、本発明の一実施例に係る対象体の頭部画像を示す図である。
【0034】
コンピュータは、ユーザから、頭部画像に基づいて少なくとも4つの基準点の入力を受けることができる(S110)。
【0035】
一実施例において、コンピュータは、画面上に表示された頭部画像で頭部の前、後ろ、左、右に該当する基準点をユーザから入力を受けることができる。例えば、頭部の前側の基準点は鼻根(Nasion)、頭部の後側の基準点は後頭極(Inion)、頭部の左側の基準点は左耳(Left ear)、頭部の右側の基準点は右耳(Right ear)である。一例として、図3は、本発明の一実施例によってユーザが頭部画像で4つの基準点(例えば、Nasion、Inion、Left ear、Right ear)を設定した結果を例示として示すものである。
【0036】
コンピュータは、少なくとも4つの基準点を基に頭部画像での中心座標を算出できる(S120)。
【0037】
一実施例において、コンピュータは、頭部画像でユーザから入力を受けた頭部の前、後ろ、左、右の基準点が交差する地点を中心座標として算出できる。
【0038】
コンピュータは、中心座標を基に10-20システム基盤の位置情報を提供できる(S130)。
【0039】
一実施例において、コンピュータは、中心座標を基準として頭部の前及び後ろの基準点を連結した第1連結線と頭部の左及び右の基準点を連結した第2連結線上の距離情報を用いて10-20システムの座標系を導き出すことができる。例えば、コンピュータは、中心座標を基準として第1連結線及び第2連結線をそれぞれ10%又は20%距離を置いて分割した位置を有するように10-20システムの座標系を導き出すことができる。
【0040】
図4は、本発明の一実施例によって導き出された10-20システムの一例を示す図である。
【0041】
図4を参照すれば、コンピュータは前、後ろ、左、右の4つの基準点を基準として連結した第1連結線及び第2連結線の交差地点を中心座標Czとして設定する。その後、コンピュータは、中心座標Czを基に第1連結線及び第2連結線を分割し、第1連結線及び第2連結線上に位置している各分割地点の距離(即ち、隣接する両地点間の距離)がそれぞれ10%又は20%になるように分割し、分割された各分割地点を、中心座標Czを中心に連結して同心円を描く。そして、同心円の距離を測定してその同心円上での各地点が10%又は20%の距離に位置するように同心円を分割する。コンピュータは、最終的に、図4に示すような10-20システムの座標系を導き出すことができる。
【0042】
本発明によれば、上述したように、10-20システム基盤の座標系を導き出すことによって、対象体の頭部画像で電極を配置するための位置を把握するのに効果的である。
【0043】
本発明の一実施例において、コンピュータは、頭部画像を用いて対象体の頭部(即ち、頭皮の表面)に付着する電極の位置を設定し、10-20システムの座標系を基に前記設定された電極の位置情報を提供できる。
【0044】
例えば、コンピュータは、対象体の頭部画像を画面に表示し、ユーザから対象体の頭部に付着する電極の位置を表示された頭部画像を通じて入力を受けることができる。又は、コンピュータは、対象体の疾患によって臨床的又は理論的根拠に基づいて定められた電極の位置を頭部画像上に表示することもでき、対象体に付着する電極の最適位置を獲得するためにシミュレーションした結果を電極の位置として設定することもできる。一例として、図5は、本発明の一実施例によって頭部画像で電極の位置100を設定した例示を示す図である。
【0045】
その後、コンピュータは、段階S100~S130によって導き出された10-20システムの座標系で前記設定された電極の位置情報(即ち、座標情報)を算出できる。一実施例として、コンピュータは、前記設定された電極が位置している地点から延びて第1連結線(即ち、頭部の前及び後ろの基準点を連結した線)上に位置する第1地点又は前記設定された電極が位置している地点から延びて第2連結線(即ち、頭部の左及び右の基準点を連結した線)上に位置する第2地点を基に電極の位置情報を算出できる。
【0046】
図6は、本発明の一実施例によって10-20システムを基に電極の位置情報を算出する過程を説明する図である。
【0047】
図6を参照すれば、コンピュータは、中心座標Cz及び第2地点R1間の測地線(geodesic line)を基に電極の第1距離Dを導き出すことができる。
【0048】
ここで、第2地点R1は、電極が位置している地点100から延びて第2連結線120上に位置する地点である。例えば、電極が位置している地点100で第1連結線110と平行する線を引き、この線が第2連結線120と交差する地点を第2地点R1という。
【0049】
測地線は、空間の2点を繋ぐ曲線のうち距離が短いものを意味するものであって、中心座標Cz及び第2地点R1間の頭部の表面に沿って生成できる最短経路を有する線をいう。
【0050】
コンピュータは、第2地点R1及び電極が位置している地点100間の測地線を基に電極の第2距離Dを導き出すことができる。例えば、コンピュータは、第2地点R1で第1連結線110と平行な測地線を引き、第2地点R1と電極が位置している地点100までの測地線上で距離を第2距離Dとして算出できる。
【0051】
コンピュータは、第1距離D及び第2距離Dを基に10-20システムの座標系上で電極が位置している地点100の位置情報を算出できる。
【0052】
図6では、電極の位置を算出する上で第2連結線上に位置する第2地点を基準として説明したが、これと類似する方式で第1連結線上に位置する第1地点を基準として電極の位置を算出することもできる。一実施例として、コンピュータは、中心座標及び第1地点間の測地線を基に電極の第1距離を導き出し、第1地点及び電極が位置している地点間の測地線を基に電極の第2距離を導き出すことができる。そして、コンピュータは、電極の第1距離及び第2距離を基に10-20システムの座標系上で電極の位置情報を算出できる。
【0053】
また、本発明では、上述したように、コンピュータが、10-20システムの座標系上で電極の位置情報を算出し、これを図4に示すような10-20システムでガイドする映像を表示できる。
【0054】
更に、本発明では、コンピュータが、上述したような10-20システムの座標系を用いて、対象体の頭部で電気刺激を与える最適刺激の位置情報を提供できる。これについての詳細な過程は、以下で説明する。
【0055】
図7は、本発明の一実施例に係る10-20システム基盤の最適刺激の位置情報を提供する方法を説明するフローチャートである。
【0056】
図7に示した方法は、コンピュータにより実行される段階を時系列的に示すものである。本明細書においてコンピュータは、少なくとも1つのプロセッサを含むコンピュータ装置を包括する意味として用いられる。
【0057】
まず、コンピュータは、図1で説明した段階S100~S130によって10-20システムを導き出すことができる。即ち、コンピュータは、対象体の頭部画像を基に導き出された10-20システムを用いて、後述する段階S200~S220を実行できる。
【0058】
図7を参照すれば、コンピュータは、10-20システムで提供する複数の刺激位置を基に複数の刺激位置に対する刺激結果をシミュレーションできる(S200)。
【0059】
従来の脳深部刺激療法で最適の刺激を与えるための電極の位置を算出する過程は、最適刺激を与えられる電極の対を獲得するために対象体の頭部に電極を付着できる全ての位置を対象に各位置別に電極の対が可能な全ての組み合わせに対してシミュレーションを行った。この場合、対象体の頭部に電極を付着できる全ての位置を対象に全ての可能な組み合わせに対して演算を行わなければならないので、演算量が大きく、演算結果を得るのにかなり多くの時間がかかるという問題がある。
【0060】
しかし、本発明の一実施例においては、10-20システムで提供する刺激位置(即ち、電極を付着する位置)を用いて刺激結果をシミュレーションする。実施例によって、10-20システムは、10-20システムによって既に設定された刺激位置(即ち、電極を付着する位置)の数に基づいてシミュレーションを行える。例えば、既に設定された刺激位置の数は、10-20システムによって異なるように設定でき、例えば16、18、32、34、64、128又は256個などの刺激位置を提供する。従って、コンピュータは、10-20システムで提供する既に設定された数(例えば、16、18、32、34、64、128又は256個など)の刺激位置を基にシミュレーションを行える。また、本発明の一実施例においては、10-20システムで提供する刺激位置の数以下にて刺激結果をシミュレーションする方式(後述する)を提供するので、各位置別に全ての可能な組み合わせに対してシミュレーションする従来の方式とは異なり、演算量が減少し、迅速に結果が得られる。
【0061】
一実施例として、コンピュータは、10-20システムで提供する複数の刺激位置のうちの1つの位置をリファレンス刺激位置に設定できる。その後、コンピュータは、リファレンス刺激位置を固定し、これを基準として複数の刺激位置のうちリファレンス刺激位置を除いた残りの他の刺激位置を変更しながらシミュレーションを行える。即ち、コンピュータは、10-20システムで提供する複数の刺激位置のうちリファレンス刺激位置を除いた残りの他の刺激位置のそれぞれと1つのリファレンス刺激位置間の刺激対を構成し、各刺激対に対してシミュレーションを行って刺激結果を獲得できる。
【0062】
図8は、本発明の一実施例によって10-20システムで提供する複数の刺激位置を基に刺激結果をシミュレーションする一例を説明する図である。
【0063】
図8を参照すれば、コンピュータは、対象体の頭部画像を基に10-20システムの座標系を算出できる。例えば、図8に示すところによれば、10-20システムは、120個の刺激位置を示す座標系で構成できる。このとき、120個の刺激位置のうちリファレンス刺激位置200を設定し、設定されたリファレンス刺激位置200と119個の残りの他の刺激位置210(即ち、120個の刺激位置のうちリファレンス刺激位置200を除いた残りの位置)のそれぞれを刺激位置対として構成してシミュレーションを行える。例えば、リファレンス刺激位置200と119個の残りの他の刺激位置210のうち第1刺激位置211を1つの刺激位置対として構成し、この刺激位置対に対してシミュレーションを行って刺激結果を算出できる。即ち、コンピュータは、1つのリファレンス刺激位置200とこれと対をなす119個の刺激位置に対してシミュレーションを行う。それ以外の刺激位置対に対する刺激結果は、リファレンス刺激位置200とこれと対をなす119個の刺激位置に対するシミュレーション結果を用いて算出できる。例えば、リファレンス刺激位置が1番の刺激位置である場合、3番の刺激位置と5番の刺激位置の刺激対に対する刺激結果は、1番のリファレンス刺激位置及び3番の刺激位置の刺激対と、1番のリファレンス刺激位置及び5番の刺激位置の刺激対に対するそれぞれの結果を用いて算出できる。従って、図8に示すように、120個の刺激位置を有する10-20システムの座標系を用いると、計119回のシミュレーションを行えば済む。
【0064】
また、図7を参照すれば、コンピュータは、段階S200によってシミュレーションした刺激結果を用いて10-20システムで提供する複数の刺激位置間の線形関係を導き出すことができる(S210)。
【0065】
シミュレーションを通じて得られた刺激結果(例えば、図8に示すところによれば、119個の刺激結果)は、線形的特性があり、このような線形的特性を用いれば線形方程式を導き出すことができる。一例として、刺激による電界(Electric field)と電流密度(例えば、図8に示すところによれば、119個の刺激結果)は、互いに線形的関係があり、数1のように示されることができる。
【0066】
【数1】
【0067】
ここで、E(C1、C2)は、電極C1とC2にそれぞれaとbの電流を印加した際の脳の電流分布を示すものである。
【0068】
数1のような線形関係を用いれば、Ax=bのような形態の線形方程式を導き出すことができる。ここで、x=(電極に与える電流の量)、b=(電界値、1)であり、このとき、xを調節して所望のb値、即ち電界値を線形的に求めることができる。
【0069】
前記のような電界と電流密度間の線形的特性を、最適刺激の位置を算出するために適用できる。ここで、最適刺激とは、多様な臨床的又は理論的研究により得られた特定疾患の患者に適した刺激領域に対して与えられた条件下(例えば、電極を位置させることができる領域、電極の出力など)で最大の効率で刺激を与えることをいう。これは、与えられた条件による結果を獲得するのではなく、所望の結果が得られるための条件を探す逆問題の解を探す方法に類似し、数値的最適化方法を用いることができる。上述した最大の効率で刺激を与えるという意味は、実際の電磁気的意味として解釈すれば、所望の領域での電界(Electric field)が最大になる刺激条件をいうものであって、このような刺激条件を得るために、まず段階S200で行ったシミュレーション結果から線形関係を導き出すことができる。
【0070】
一実施例として、コンピュータは、段階S200で行ったシミュレーションを通じて得られた各刺激対に対する刺激結果から任意の刺激条件下で特定の刺激を印加することによって出力される電界間の線形関係を導き出すことができ、例えば、数2のように示すことができる。数2は、任意の刺激条件(m)と基本単位刺激の強度(B)にα倍だけの刺激印加時に出力される電界(E)間の関係を定義したものである。
【0071】
【数2】
E:電界、r:モデル内部の座標、m:任意の刺激条件、α:基本単位刺激の強度に対する実際の刺激の比率、B:基本単位刺激の強度
【0072】
数2によって最終的に得られる電界(E)は、刺激の基本単位刺激の強度(B)と基本単位刺激の強度に対する実際の刺激の比率(α)の積と同一であり、このような方法で多様な刺激位置での刺激組み合わせに対して刺激を与える場合、刺激条件が異なる両刺激に対する線形関係は、数3のように示すことができる。
【0073】
【数3】
:i番目の刺激条件
【0074】
コンピュータは、それぞれ異なる刺激条件の組み合わせとこのような刺激条件による刺激の印加時に出力される電界間の線形関係を、数3のように導き出すことができる。これにより、コンピュータは、最終的に多様な刺激条件と所望の刺激の強度に対する線形連立方程式を求めることができるため、数値的最適化を用いて所望の刺激位置に最大刺激を与えられる刺激条件を得ることができる。この際に用いられる方法としては、最小二乗法(least square method)、重み付き最小二乗法(weighted least square method)、又はL1 norm constrained法などを適用できる。
【0075】
コンピュータは、段階S210によって導き出された線形関係を基に最適刺激の位置情報を提供できる(S220)。
【0076】
一実施例として、コンピュータは、数3のような線形関係を用いて、対象体の頭部に与える電気刺激に対する所望の条件(例えば、電極の位置、電極の出力など)を得ることによって逆に所望の結果が分かるので、電気刺激を与える最適刺激の位置を10-20システムの座標系を通じて提供できる。
【0077】
図9は、既存の脳深部刺激療法で最適刺激の位置を示す図であり、図10は、本発明の一実施例によって10-20システムの座標系を用いて導き出された最適刺激の位置情報を示す図である。
【0078】
図9を参照すれば、既存の脳深部刺激療法では、最適刺激の位置を提供する上で単に対象体の頭部で電極の位置対を(x、y、z)の形式で表示する。従って、対象体に電極を付着して脳刺激を施術する医療陣は、頭部画像上で(x、y、z)という抽象的な位置のみを用いて電極を付着せざるを得ず、該当位置を正確に把握し難く、これにより実際の対象体の頭部に電極を付着する上でも該当位置を探し難い。
【0079】
反面、本発明の一実施例によって導き出された10-20システムの座標系上で提供される最適刺激の位置情報300、310は、図10に示すように標準化した座標系を用いてガイドできる。従って、医療陣は、10-20システムの座標系上にガイドされた最適刺激の位置300、310を容易に把握し、また実際に対象体に電極を付着する上でも正確な最適刺激の位置300、310を探して脳刺激の施術を行える。
【0080】
上述したような本発明によれば、対象体毎に(即ち、個別の患者に)脳の構造と頭部の形状が異なっても、各対象体に対して撮影した医療映像を獲得してこれを基に該当対象体に対する10-20システムを導き出す。従って、本発明に係る10-20システムは、各個別の患者に異なる脳の構造と頭部の形状を反映した座標情報を提供するので、個別の患者毎に、より正確な電極位置情報を提供できる。また、医療陣は、このような10-20システムを通じて正確な電極位置情報を把握できるので、当該患者に脳刺激の施術を行う上で施術効果を向上させることができる。更に、医療陣は、10-20システムを用いることによって、対象体の頭部で電気刺激を与える位置を獲得する上で標準化した位置情報の提供を受けることができ、これにより視覚的に容易に把握できる。
【0081】
また、上述したような本発明によれば、10-20システムを用いることによって対象体の頭部に与える最適刺激の位置を算出する上で計算量を低減でき、これにより迅速に結果を導き出すことができる。更に、10-20システムの座標系上に最適刺激の位置を示すことで、医療陣が該当位置を把握するのに効果的であり、正確な位置に電極を付着できる。これにより、施術の効果も向上できる。
【0082】
図11は、本発明の一実施例に係る10-20システム基盤の位置情報提供方法を行う装置400の構成を概略的に示す図である。
【0083】
図11を参照すれば、プロセッサ410は、1つ以上のコア(core、図示せず)及びグラフィック処理部(図示せず)及び/又は他の構成要素と信号を送受信する連結通路(例えば、バス(bus)など)を含むことができる。
【0084】
一実施例に係るプロセッサ410は、メモリ420に格納された1つ以上のインストラクションを実行することによって、図1ないし図10と関連して説明された10-20システム基盤の位置情報提供方法を行う。
【0085】
例えば、プロセッサ410は、メモリ420に格納された1つ以上のインストラクションを実行することによって対象体の頭部画像を獲得し、ユーザから前記頭部画像に基づいて少なくとも4つの基準点の入力を受け、前記少なくとも4つの基準点を基に前記頭部画像での中心座標を算出し、前記中心座標を基に10-20システム基盤の位置情報を提供できる。
【0086】
一方、プロセッサ410は、プロセッサ410の内部で処理される信号(又は、データ)を一時的及び/又は永久的に格納するラム(RAM:Random Access Memory、図示せず)及びロム(ROM:Read-Only Memory、図示せず)を更に含むことができる。また、プロセッサ410は、グラフィック処理部、ラム及びロムのうちの少なくとも1つを含むシステムオンチップ(SoC:system on chip)の形態にて実現できる。
【0087】
メモリ420には、プロセッサ410の処理及び制御のためのプログラム(1つ以上のインストラクション)を格納できる。メモリ420に格納されたプログラムは、機能によって複数のモジュールに区分できる。
【0088】
上記で前述した本発明の一実施例に係る10-20システム基盤の位置情報提供方法は、ハードウェアであるコンピュータに実行させるためのプログラム(又はアプリケーション)として実現されて媒体に格納できる。
【0089】
本発明の実施例と関連して説明された方法又はアルゴリズムの段階は、ハードウェアで直接実現するか、ハードウェアにより実行されるソフトウェアモジュールで実現するか、又はこれらの結合により実現できる。ソフトウェアモジュールは、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、フラッシュメモリ(Flash Memory)、ハードディスク、脱着型ディスク、CD-ROM、又は本発明が属する技術分野において周知されている任意の形態のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に常に存在できる。
【0090】
以上、添付の図面を参照して本発明の実施例を説明したが、本発明が属する技術分野における通常の技術者は、本発明がその技術的思想や必須な特徴を変更することなく、他の具体的な形態にて実施できるということを理解できるだろう。従って、以上で述べた実施例は全ての面で例示的なものであり、制限的ではないものとして理解すべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11