IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 東芝テック株式会社の特許一覧

特許7263571予測管理装置、プログラムおよび予測管理方法
<>
  • 特許-予測管理装置、プログラムおよび予測管理方法 図1
  • 特許-予測管理装置、プログラムおよび予測管理方法 図2
  • 特許-予測管理装置、プログラムおよび予測管理方法 図3
  • 特許-予測管理装置、プログラムおよび予測管理方法 図4
  • 特許-予測管理装置、プログラムおよび予測管理方法 図5
  • 特許-予測管理装置、プログラムおよび予測管理方法 図6
  • 特許-予測管理装置、プログラムおよび予測管理方法 図7
  • 特許-予測管理装置、プログラムおよび予測管理方法 図8
  • 特許-予測管理装置、プログラムおよび予測管理方法 図9
  • 特許-予測管理装置、プログラムおよび予測管理方法 図10
  • 特許-予測管理装置、プログラムおよび予測管理方法 図11
  • 特許-予測管理装置、プログラムおよび予測管理方法 図12
  • 特許-予測管理装置、プログラムおよび予測管理方法 図13
  • 特許-予測管理装置、プログラムおよび予測管理方法 図14
  • 特許-予測管理装置、プログラムおよび予測管理方法 図15
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-14
(45)【発行日】2023-04-24
(54)【発明の名称】予測管理装置、プログラムおよび予測管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/20 20230101AFI20230417BHJP
【FI】
G06Q10/20
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2022003670
(22)【出願日】2022-01-13
(62)【分割の表示】P 2017162452の分割
【原出願日】2017-08-25
(65)【公開番号】P2022044662
(43)【公開日】2022-03-17
【審査請求日】2022-01-14
(73)【特許権者】
【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大熊 裕美子
(72)【発明者】
【氏名】五反田 剛
(72)【発明者】
【氏名】角田 真結子
(72)【発明者】
【氏名】菊池 淳
【審査官】野元 久道
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-033000(JP,A)
【文献】特開2002-245187(JP,A)
【文献】特開2002-307788(JP,A)
【文献】特開2006-181748(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客との取引に係る情報を印字するためのレシート用紙を収納したレシート発行装置と直接的または間接的に接続された予測管理装置において、
時間毎の店舗に来店する顧客の数に係る第1統計情報および時間毎の使用された前記レシート用紙に係る第2統計情報に基づいて、収納した前記レシート用紙の適切な交換時期を予測する交換予測手段と、
前記予測した前記レシート用紙の交換時期の情報を報知可能に出力する出力手段と、
を備えた予測管理装置。
【請求項2】
収納された前記レシート用紙の実際の使用量に基づいて前記交換予測手段が予測したレシート用紙の交換時期を修正する修正手段、をさらに備え、
記出力手段は、修正された交換時期の情報をさらに報知可能に出力する、
請求項1に記載の予測管理装置。
【請求項3】
顧客との取引に係る情報を印字するためのレシート用紙を収納したレシート発行装置と直接的または間接的に接続された予測管理装置としてのコンピュータを、
時間毎の店舗に来店する顧客の数に係る第1統計情報および時間毎の使用された前記レシート用紙に係る第2統計情報に基づいて、収納した前記レシート用紙の適切な交換時期を予測する交換予測手段と、
前記予測した前記レシート用紙の交換時期の情報を報知可能に出力する出力手段と、
として機能させるためのプログラム。
【請求項4】
収納された前記レシート用紙の実際の使用量に基づいて前記交換予測手段が予測したレシート用紙の交換時期を修正する修正手段、としてさらに機能させ、
前記出力手段は、修正された交換時期の情報をさらに報知可能に出力する、
請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
顧客との取引に係る情報を印字するためのレシート用紙を収納したレシート発行装置と直接的または間接的に接続された予測管理装置における予測管理方法であって、
時間毎の店舗に来店する顧客の数に係る第1統計情報および時間毎の使用された前記レシート用紙に係る第2統計情報に基づいて、収納した前記レシート用紙の適切な交換時期を予測する交換予測工程と、
前記予測した前記レシート用紙の交換時期の情報を報知可能に出力する出力工程と、
を含む予測管理方法。
【請求項6】
収納された前記レシート用紙の実際の使用量に基づいて前記交換予測工程が予測したレシート用紙の交換時期を修正する修正工程、をさらに備え、
前記出力工程は、修正された交換時期の情報をさらに報知可能に出力する、
請求項5に記載の予測管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、予測管理装置プログラムおよび予測管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、スーパーマーケット、コンビニエンスストア等の店舗において、POS(Point of Sales)システムを導入して、顧客が購入する商品の売上の処理および店舗の売上データの管理を行っている。
【0003】
POSシステムは、1台または複数台のPOS端末とPOS端末の上位端末であるストアサーバ等のサーバとを有する。POS端末は、顧客が購入する商品の売上登録処理および決済処理を行い、サーバは、1台または複数台のPOS端末から売上データを受信して記憶するとともに店舗の売上データを管理する。
【0004】
また、各POS端末には紙幣や硬貨(以降総称して「金銭」という)の入出金を行う硬貨釣銭機や紙幣釣銭機(以降総称して「自動釣銭機」という)が接続されている。自動釣銭機は顧客から受け取った金銭を入金して収納する。また自動釣銭機は、顧客に渡す釣銭を出金する。
【0005】
また、POS端末は、顧客に手渡すレシートを発行する。レシートには、顧客が購入した商品の商品情報や決済処理に係る決済情報等が印字される。POS端末には、ロール状のレシート用紙が収納されており、このレシート用紙に商品情報や決済情報等を印字してレシートを発行する。
【0006】
自動釣銭機は、満杯となった金銭の回収や不足した金銭の補充が必要となる。また、レシートを発行することによりレシート用紙が残り少なくなると、新しいレシート用紙と交換する必要がある。
【0007】
しかしながら、自動釣銭機に対する金銭の補充・回収や、レシート用紙の交換を行う場合、POS端末や自動釣銭機を停止させる必要があることから、店舗が混雑しているときの自動釣銭機に対する金銭の補充・回収や、POS端末へのレシート用紙の交換は、会計を行う顧客を待たせることになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、比較的顧客数が少ない適切な金銭の補充時期あるいは回収時期あるいはレシート用紙の交換時期を予測することが可能な予測管理装置プログラムおよび予測管理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
実施形態の予測管理装置は、顧客との取引に係る情報を印字するためのレシート用紙を収納したレシート発行装置と直接的または間接的に接続された予測管理装置において、時間毎の店舗に来店する顧客の数に係る第1統計情報および時間毎の使用された前記レシート用紙に係る第2統計情報に基づいて、収納した前記レシート用紙の適切な交換時期を予測する交換予測手段と、前記予測した前記レシート用紙の交換時期の情報を報知可能に出力する出力手段と、を備える。
【0010】
実施形態のプログラムは、顧客との取引に係る情報を印字するためのレシート用紙を収納したレシート発行装置と直接的または間接的に接続された予測管理装置としてのコンピュータを、時間毎の店舗に来店する顧客の数に係る第1統計情報および時間毎の使用された前記レシート用紙に係る第2統計情報に基づいて、収納した前記レシート用紙の適切な交換時期を予測する交換予測手段と、前記予測した前記レシート用紙の交換時期の情報を報知可能に出力する出力手段と、して機能させる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、実施形態に係るPOSシステムを示す概略図である。
図2図2は、サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
図3図3は、サーバの統計部のメモリ構成を示すメモリマップである。
図4図4は、POS端末を示す斜視図である。
図5図5は、POS端末のハードウェア構成を示すブロック図である。
図6図6は、サーバの機能構成を示す機能ブロック図である。
図7図7は、サーバの制御処理の流れを示すフローチャートである。
図8図8は、サーバの予測処理における制御処理の流れを示すフローチャートである。
図9図9は、サーバの修正処理における制御処理の流れを示すフローチャートである。
図10図10は、POS端末の制御処理の流れを示すフローチャートである。
図11図11は、POS端末の表示例を示す図である。
図12図12は、サーバの制御処理の流れを示すフローチャートである。
図13図13は、サーバの予測処理における制御処理の流れを示すフローチャートである。
図14図14は、サーバの修正処理における制御処理の流れを示すフローチャートである。
図15図15は、POS端末の制御処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、一実施形態について詳細に説明する。実施形態は、サーバを予測管理装置の一例として説明する。以下に説明する実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0013】
図1は、実施形態に係るPOSシステムを示す概略図である。POSシステムは、店舗T内に、サーバ1と、複数台のPOS端末3と、各POS端末3に接続された自動釣銭機5を備える。この場合、自動釣銭機5は、サーバ1に対しては間接的に接続されている。
【0014】
各POS端末3は、例えばLAN(Local Area Network)等の通信回線N1を介して、それぞれサーバ1と接続される。そのため、サーバ1とPOS端末3とは、相互にデータ等の送受信が可能である。
【0015】
POS端末3は、店舗Tで販売される商品の売上登録処理および決済処理を実行する。売上登録処理とは、販売される商品に付されたバーコード等のシンボルまたはシンボルの画像を撮像、または光学的に読み取って商品コードを取得し、取得した商品コードに基づいて商品マスタから読み出した、当該商品の商品情報(商品名、価格等)を表示するとともに、当該商品情報をRAM等に記憶する処理をいう。決済処理とは、売上登録処理に伴いRAM等に記憶された商品情報に基づいて、当該取引に係る合計金額の表示、顧客から預かった預り金(現金)に基づいて釣銭額を計算して表示する処理等をいう。
【0016】
POS端末3は、算出した釣銭額の情報を自動釣銭機5に送信する。また、POS端末3は、商品情報や決済情報を、レシート発行装置に出力する。レシート発行装置は、入力した商品情報や決済情報を印字したレシートを発行する。レシート発行装置は、POS端末3に内蔵される場合、後述する印字部40(図5を参照)として機能する。また、レシート発行装置は、POS端末3に電気的に接続された印字装置であってもよい。実施形態では、印字部40をレシート発行装置として以降説明する。また、POS端末3は、商品情報や決済情報を、通信回線N1を介してサーバ1に送信する。
【0017】
サーバ1は、各POS端末3から受信した商品情報や決済情報に基づいて、店舗Tにおける売上を集計して管理するコンピュータである。また、サーバ1は、自動釣銭機5への金銭の補充時期や、自動釣銭機5からの金銭の回収時期を予測する。また、サーバ1は、POS端末3に収納されたロール状のレシート用紙の交換時期を予測する。
【0018】
自動釣銭機5は、POS端末3と電気的に接続する。そのため、POS端末3と自動釣銭機5は、相互にデータ等の送受信が可能である。自動釣銭機5は、硬貨の入出金を行う硬貨釣銭機と紙幣の入出金を行う紙幣釣銭機の少なくともいずれか一方の機能を備えている。実施形態では、硬貨の入出金と紙幣の入出金の両方の機能を備えた自動釣銭機5を用いて説明する。
【0019】
自動釣銭機5は、硬貨入金部、硬貨出金部、紙幣入金部、紙幣出金部(いずれも図示せず)を備える。硬貨入金部は、顧客から預かった硬貨を自動釣銭機5に入金するための部位である。硬貨出金部は、釣銭として顧客に支払われる金銭のうちの硬貨分の金銭を出金する部位である。紙幣入金部は、顧客から預かった紙幣を自動釣銭機5に入金するための部位である。紙幣出金部は、釣銭として顧客に支払われる金銭のうちの紙幣分の金銭を出金する部位である。
【0020】
自動釣銭機5は、硬貨入金部から入金された硬貨や紙幣入金部から入金された紙幣を金種別に収納する収納部を備える。また、自動釣銭機5は、POS端末3から釣銭情報が入力されると、収納部に収納された金銭から釣銭相当額の金銭を出金する。出金する金銭のうち、硬貨分の金銭がある場合は、硬貨出金部から出金する。また、出金する金銭のうち、紙幣分の金銭がある場合は、紙幣出金部から出金する。
【0021】
また、サーバ1は、例えばインターネット回線等の通信回線N2を介して、警備会社に設置されたサーバ7と通信可能となっている。そのため、サーバ1と警備会社のサーバ7とは、相互にデータ等の送受信が可能である。また、サーバ1は、通信回線N2を介して、銀行に設置されたサーバ8と通信可能となっている。そのため、サーバ1と銀行のサーバ8とは、相互にデータ等の送受信が可能である。
【0022】
店舗Tを運営する企業は、自動釣銭機5内に釣銭として予め準備する釣銭準備金に使用する金銭を銀行から店舗T内の金庫に運搬したり、回収した売上金を銀行に運搬する業務を、警備会社に委託している。店舗Tは、警備会社に充分な釣銭準備金を準備してもらったり、回収した金銭を遅滞なく銀行に預金してもらうために、サーバ1とサーバ7やサーバ8との間で、金銭に関する情報を通信する。
【0023】
また、サーバ1は、通信回線N2を介して、天気予報会社に設置されたサーバ9と通信可能となっている。そのため、サーバ1と、天気予報会社のサーバ9とは、相互にデータ等の送受信が可能である。サーバ1は、サーバ9から、天気、気温、湿度等の気象情報を逐次受信する。
【0024】
サーバ1は、入手した気象情報や後述する統計情報(第1統計情報)に基づいて店舗Tに来店する顧客の数を推定する。また、サーバ1は、第1統計情報および自動釣銭機5に収納される金銭の量に関する統計情報(第2統計情報)に基づいて、自動釣銭機5への金銭の補充時期や自動釣銭機5からの金銭の回収時期を予測する。
【0025】
ここからは、サーバ1およびPOS端末3のハードウェア構成について説明する。まず、サーバ1のハードウェア構成について説明する。図2は、サーバ1のハードウェア構成を示すブロック図である。図2に示すように、サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、メモリ部14等を備えている。CPU11は制御主体となる。ROM12は各種プログラムを記憶する。RAM13はプログラムや各種データを展開する。メモリ部14は各種プログラムを記憶する。CPU11、ROM12、RAM13、メモリ部14は、互いにバス15を介して接続されている。CPU11とROM12とRAM13が、制御部100を構成する。すなわち、制御部100は、CPU11がROM12やメモリ部14に記憶されRAM13に展開された制御プログラムに従って動作することによって、後述するサーバ1に係る制御処理を実行する。
【0026】
メモリ部14は、電源を切っても記憶情報が保持されるHDD(Hard Disc Drive)やフラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成される。メモリ部14は、制御プログラム部141、売上管理部142、統計部143、釣銭管理部144、レシート管理部145を備える。制御プログラム部141は、サーバ1を制御するための制御プログラムを記憶する。売上管理部142は、各POS端末3から受信した顧客が購入した商品に関する商品情報や決済情報を集計した売上情報を記憶し、管理する。
【0027】
統計部143は、上記第1統計情報および第2統計情報と、レシート用紙の使用量に関する第3統計情報を記憶する。詳細は図3で説明する。釣銭管理部144は、POS端末3から受信した、自動釣銭機5に収納されている金種別の金銭の情報を、自動釣銭機5別(すなわちPOS端末3別)に記憶する。
【0028】
レシート管理部145は、POS端末3から受信した、実際に使用されたレシート用紙の使用量の情報をPOS端末3別に記憶する。レシート用紙の使用量は、顧客に手渡すレシートの発行数、レシートへのコマーシャルメッセージやロゴの印字量、販売促進情報のレシートの発行数、控レシートの発行数、電子レシート化率(紙レシートを発行しない比率)、取引外レシート(点検時、精算時のレポート等)の発行数等のデータに基づいて算出される。1回のレシートの発行における平均的なレシート用紙の使用量を統計データと、発行されるレシート用紙の数に基づいて、レシート用紙の使用量を推定することができる。なお、レシート用紙の使用量は、例えば、レシート用紙の搬送距離を測ることでも推定することができる。レシート用紙の搬送距離は、レシート用紙を搬送する搬送ローラの回転数に基づいて測ることが可能である。
【0029】
また、制御部100は、バス15およびコントローラ16を介して、操作部17、表示部18と接続している。操作部17はキーボードである。表示部18は、サーバ1を操作する操作者に情報を表示する。
【0030】
また、制御部100は、バス15を介して、通信部19と接続している。通信部19は、通信回線N1を介して、複数のPOS端末3と通信可能に接続している。また、制御部100は、バス15を介して、通信部20と接続している。通信部20は、通信回線N2を介して、店舗T外の警備会社のサーバ7、銀行のサーバ8、天気予報会社のサーバ9と通信可能に接続している。
【0031】
次に、統計部143について説明する。図3は、1台の自動釣銭機5に対応した統計部143のメモリ構成を示すメモリマップである。統計部143は、店舗Tに来店した顧客の数の推移を表す統計データ(第1統計情報)を基礎データ部1431に記憶する。また、統計部143は、自動釣銭機5内に収納する金種別の金銭の数の推移を表す統計データ(第2統計情報)を収納金銭統計部1432に記憶する。また、統計部143は、POS端末3に収納されているレシート用紙の使用量一日の推移を表す統計データ(第3統計情報)をレシート使用量統計部1433に記憶する。
【0032】
基礎データ部1431は、日にち別取引数統計部14311、曜日別取引数統計部14312、天気別取引数統計部14313、特売日別取引数統計部14314、イベント別取引数統計部14315、日にち別取引点数統計部14316、曜日別取引点数統計部14317、天気別取引点数統計部14318、特売日別取引点数統計部14319、イベント別取引点数統計部14320を備える。
【0033】
日にち別取引数統計部14311は、日にち別に時間毎の取引数の推移(例えば1時間毎の取引数の推移)を表す統計データを記憶する。この統計データによって、一日のうち取引数が多い時間帯、取引数が少ない時間帯を把握することができる。また、所定期間(例えば毎月1日~30日(あるいは31日))において、時間毎の取引数の推移を日毎に把握することができる。また、日にちによって取引数の推移の特徴(違い)を把握することができる。
【0034】
曜日別取引数統計部14312は、曜日(日曜日~土曜日)別に時間毎の取引数の推移(例えば1時間毎の取引数の推移)を表す統計データを記憶する。この統計データによって、曜日別に、一日のうち取引数が多い時間帯、取引数が少ない時間帯を把握することができる。また、各曜日において、時間毎の取引数の推移を把握することができる。また曜日別に、取引数の推移の特徴(違い)を把握することができる。
【0035】
天気別取引数統計部14313は、天気(晴れ、曇り、雨、雪、風が強い日、風が弱い日、湿度が高い日、湿度が低い日、等)別に時間毎の取引数の推移(例えば1時間毎の取引数の推移)を表す統計データを記憶する。この統計データによって、天気別に、一日のうち取引数が多い時間帯、取引数が少ない時間帯を把握することができる。また、天気別に、時間毎の取引数の推移を把握することができる。また、天気別に、取引数の推移の特徴(違い)を把握することができる。
【0036】
特売日別取引数統計部14314は、その日が特売を開催する特売日である場合に、時間毎の取引数の推移(例えば1時間毎の取引数の推移)を表す統計データを記憶する。この統計データによって、特売日における、一日のうち取引数が多い時間帯、取引数が少ない時間帯を把握することができる。また、特売日における、時間毎の取引数の推移を把握することができる。また、特売日における、取引数の推移の特徴(特売日ではない通常日との違い)を把握することができる。
【0037】
イベント別取引数統計部14315は、イベント(例えば、朝市やタイムセール)の開催がある場合とない場合とで、時間毎の取引数の推移(例えば1時間毎の取引数の推移)を表す統計データを記憶する。この統計データによって、イベントが開催される場合と開催されない場合における一日のうち取引数が多い時間帯、取引数が少ない時間帯を把握することができる。また、イベントが開催される場合と開催されない場合における時間毎の取引数の推移を把握することができる。また、イベントが開催される場合と開催されない場合において、取引数の推移の特徴(違い)を把握することができる。
【0038】
日にち別取引点数統計部14316は、日にち別に時間毎の取引点数の推移(例えば1時間毎の取引点数の推移)を表す統計データを記憶する。この統計データによって、一日のうち取引点数が多い時間帯、取引点数が少ない時間帯を把握することができる。また、所定期間(例えば毎月1日~30日(あるいは31日))において、時間毎の取引点数の推移を日毎に把握することができる。また、日にちによって取引点数の推移の特徴(違い)を把握することができる。
【0039】
曜日別取引点数統計部14317は、曜日(日曜日~土曜日)別に時間毎の取引点数の推移(例えば1時間毎の取引点数の推移)を表す統計データを記憶する。この統計データによって、曜日別に、一日のうち取引点数が多い時間帯、取引点数が少ない時間帯を把握することができる。また、各曜日において、時間毎の取引点数の推移を把握することができる。また、取引点数の推移の曜日別の特徴(違い)を把握することができる。
【0040】
天気別取引点数統計部14318は、天気(晴れ、曇り、雨、雪、風が強い日、風が弱い日、湿度が高い日、湿度が低い日、等)別に時間毎に取引点数の推移(例えば1時間毎の取引点数の推移)を表す統計データを記憶する。この統計データによって、天気別に、一日のうち取引点数が多い時間帯、取引点数が少ない時間帯を把握することができる。また、天気別に、時間毎の取引点数の推移を把握することができる。また、取引点数の推移の天気別の特徴(違い)を把握することができる。
【0041】
特売日別取引点数統計部14319は、その日が特売を開催する特売日である場合の、時間毎の取引点数の推移(例えば1時間毎の取引点数の推移)を表す統計データを記憶する。この統計データによって、特売日における一日のうち取引点数が多い時間帯、取引点数が少ない時間帯を把握することができる。また、特売日における、時間毎の取引点数の推移を把握することができる。また、特売日における、取引点数の推移の特徴(特売日ではない通常日との違い)を把握することができる。
【0042】
イベント別取引点数統計部14320は、イベント(例えば、朝市やタイムセール)の開催がある場合とない場合とで、時間毎の取引点数の推移(例えば1時間毎の取引点数の推移)を表す統計データを記憶する。この統計データによって、イベントが開催される場合と開催されない場合における一日のうち取引点数が多い時間帯、取引点数が少ない時間帯を把握することができる。また、イベントが開催される場合と開催されない場合における時間毎の取引点数の推移を把握することができる。また、イベントが開催される場合と開催されない場合において、取引点数の推移の特徴(違い)を把握することができる。
【0043】
このような、基礎データ部1431に記憶した各種の取引数の推移、および各種の取引点数の推移と、顧客の数を推定する日(例えば本日)の年月日、曜日、特売やイベントの有無、天気予報会社から入手した気象情報とに基づいて、サーバ1は、本日の店舗Tに来店する顧客の数の推移を推定する。
【0044】
次に、収納金銭統計部1432について説明する。収納金銭統計部1432は、日にち別金銭収納統計部14321、曜日別金銭収納統計部14322、天気別金銭収納統計部14323、特売日別金銭収納統計部14324、イベント別金銭収納統計部14325を備える。
【0045】
日にち別金銭収納統計部14321は、日にち別に時間毎の自動釣銭機5に収納される金種別の金銭の数の推移(例えば1時間毎の金種別の金銭の数の推移)を表す統計データを記憶する。この統計データによって、自動釣銭機5において、一日のうち収納する金種別の金銭が多い時間帯、収納する金種別の金銭が少ない時間帯を把握することができる。また、所定期間(例えば毎月1日~30日(あるいは31日))において、自動釣銭機5が収納する金種別の金銭の時間毎の推移を日別に把握することができる。また、日にちによって収納する金種別の金銭の推移の特徴(違い)を把握することができる。
【0046】
曜日別金銭収納統計部14322は、曜日別に自動釣銭機5に収納される金種別の金銭の数の時間毎の推移(例えば1時間毎の金種別の金銭の数の推移)を表す統計データを記憶する。この統計データによって、自動釣銭機5において、曜日別に、一日のうち収納する金種別の金銭が多い時間帯、収納する金種別の金銭が少ない時間帯を把握することができる。また、曜日別に、自動釣銭機5が収納する金種別の金銭の時間毎の推移を把握することができる。また、曜日別に、収納する金種別の金銭の推移の特徴(違い)を把握することができる。
【0047】
天気別金銭収納統計部14323は、天気別に自動釣銭機5に収納される金種別の金銭の数の時間毎の推移(例えば1時間毎の金種別の金銭の数の推移)を表す統計データを記憶する。この統計データによって、自動釣銭機5において、天気別に、一日のうち収納する金種別の金銭が多い時間帯、収納する金種別の金銭が少ない時間帯を把握することができる。また、天気別に、自動釣銭機5が収納する金種別の金銭の時間毎の推移を把握することができる。また、天気別に、収納する金種別の金銭の推移の特徴(違い)を把握することができる。
【0048】
特売日別金銭収納統計部14324は、特売日に自動釣銭機5に収納される金種別の金銭の数の時間毎の推移(例えば1時間毎の金種別の金銭の数の推移)を表す統計データを記憶する。この統計データによって、自動釣銭機5において、特売日における、一日のうち収納する金種別の金銭が多い時間帯、収納する金種別の金銭が少ない時間帯を把握することができる。また、特売日における、自動釣銭機5が収納する金種別の金銭の時間毎の推移を把握することができる。また、特売日における、収納する金種別の金銭の推移の特徴(違い)を把握することができる。
【0049】
イベント別金銭収納統計部14325は、イベントが開催される日に自動釣銭機5に収納される金種別の金銭の数の時間毎の推移(例えば1時間毎の金種別の金銭の数の推移)を表す統計データを記憶する。この統計データによって、自動釣銭機5において、イベント開催日における、一日のうち収納する金種別の金銭が多い時間帯、収納する金種別の金銭が少ない時間帯を把握することができる。また、イベント開催日における、自動釣銭機5が収納する金種別の金銭の時間毎の推移を把握することができる。また、イベント開催日における、収納する金種別の金銭の推移の特徴(違い)を把握することができる。
【0050】
サーバ1は、基礎データ部1431に記憶された統計的な取引数の推移と取引点数の推移に基づいて、店舗Tに来店する顧客の数の推移を推定し、かつ、収納金銭統計部1432に記憶された、自動釣銭機5に収納される統計的な金種別の金銭の数の推移を加味して、自動釣銭機5における金銭の補充時期と回収時期を予測する。
【0051】
具体的には、日にち別取引数統計部14311から、本日と同じ日にちの取引数の推移を示す統計データを抽出する。曜日別取引数統計部14312から、本日と同じ曜日の取引数の推移を示す統計データを抽出する。天気予報会社に設置されたサーバ9から受信した気象情報に基づいて、天気別取引数統計部14313から、本日の天気予報と同じ天気の日の取引数の推移を示す統計データを抽出する。本日が特売日の場合は、特売日別取引数統計部14314から、特売日の取引数の推移を示す統計データを抽出する。本日が特売日ではない場合は、特売日別取引数統計部14314から、特売日ではない通常日の取引数の推移を示す統計データを抽出する。本日がイベント開催日の場合は、イベント別取引数統計部14315から、イベント開催日の取引数の推移を示す統計データを抽出する。本日がイベント開催日ではない場合は、イベント別取引数統計部14315から、イベント開催日以外日の取引数の推移を示す統計データを抽出する。
【0052】
日にち別取引点数統計部14316から、本日の同じ日にちの取引点数の推移を示す統計データを抽出する。曜日別取引点数統計部14317から、本日の同じ曜日の取引点数の推移を示す統計データを抽出する。サーバ9から受信した気象情報に基づいて、天気別取引点数統計部14318から、本日の天気予報と同じ天気の日の取引点数の推移を示す統計データを抽出する。本日が特売日の場合は、特売日別取引点数統計部14319から、特売日の取引点数の推移を示す統計データを抽出する。本日が特売日ではない場合は、特売日別取引点数統計部14319から、特売日以外の日の取引点数の推移を示す統計データを抽出する。本日がイベント開催日の場合は、イベント別取引点数統計部14320から、イベント開催日の取引点数の推移を示す統計データを抽出する。本日がイベント開催日ではない場合は、イベント別取引点数統計部14320から、イベント開催日以外の日の取引点数の推移を示す統計データを抽出する。
【0053】
そして、これら抽出した統計データに基づいて、本日の店舗Tにおける顧客の閑散時期と繁忙時期とを推定する。具体的には、例えば、上記抽出した統計データの平均値の推移を本日来店する顧客の推移と推定する。また、例えば、上述した統計データに優先順位を付し、優先順位が高い統計データに重み付けをした平均値の推移を本日来店する顧客の数の推移と推定する。このようにして推定した本日来店する顧客の数の推移に基づいて、本日の店舗Tにおける顧客の閑散時期と繁忙時期とを推定する。店舗に来店する顧客の数が最も少ない時期(時間帯)を閑散時期と推定する。店舗に来店する顧客の数が最も多い時期(時間帯)を繁忙時期と推定する。
【0054】
次に、自動釣銭機5に収納される統計的な金種別の金銭の数の推移に基づいて、金種別に、収納部が金銭で満杯に近い状態(以降「ニアフル(満杯状態ではないがもうすぐ満杯状態となる状態)」という)の時期と、収納部に収納される金銭が空に近い状態(以降「ニアエンプティ(空状態ではないがもうすぐ空状態となる状態)」という)の時期とを推定する。
【0055】
具体的には、日にち別金銭収納統計部14321から、本日と同じ日にちの自動釣銭機5に収納される統計的な金種別の金銭の数の推移を示す統計データを抽出する。曜日別金銭収納統計部14322から、本日と同じ曜日の自動釣銭機5に収納される統計的な金種別の金銭の数の推移を示す統計データを抽出する。サーバ9から受信した気象情報に基づいて、天気別金銭収納統計部14323から、本日の天気予報と同じ天気の日の自動釣銭機5に収納される統計的な金種別の金銭の数の推移を示す統計データを抽出する。本日が特売日の場合は、特売日別金銭収納統計部14324から、特売日の自動釣銭機5に収納される統計的な金種別の金銭の数の推移を示す統計データを抽出する。本日が特売日ではない場合は、特売日別金銭収納統計部14324から、特売日以外の日の自動釣銭機5に収納される統計的な金種別の金銭の数の推移を示す統計データを抽出する。本日がイベント開催日の場合は、イベント別金銭収納統計部14325から、イベント開催日の自動釣銭機5に収納される統計的な金種別の金銭の数の推移を示す統計データを抽出する。本日がイベント開催日ではない場合は、イベント別金銭収納統計部14325から、イベント開催日以外の日の自動釣銭機5に収納される統計的な金種別の金銭の数の推移を示す統計データを抽出する。
【0056】
そして、これら抽出した統計データに基づいて、本日の自動釣銭機5の収納部がニアフルの時期とエンプティの時期を推定する。具体的には、例えば、上記抽出した統計データの平均値の推移に基づいて、自動釣銭機5がニアフルの時期とエンプティの時期を推定する。また、例えば、上述した統計データに優先順位を付し、優先順位が高い統計データに重み付けをした平均値の推移に基づいて、自動釣銭機5がニアフルの時期とエンプティの時期を推定する。
【0057】
ここで、「ニアフル」は、収納部が現実にニアフルになる少し前の状態であることが望ましい。すなわち、ニアフルの時期とは、ニアフルになる少し前の時期であることが望ましい。また、「ニアエンプティ」は、収納部が現実にニアエンプティになる少し前の状態であることが望ましい。すなわち、ニアエンプティの時期とは、ニアエンプティになる少し前の時期であることが望ましい。そして、推定した閑散時期とニアフルまたはニアエンプティの時期に基づいて、金銭の適切な補充時期および金銭の適切な回収時期を予測する。
【0058】
例えば、推定した閑散時期と金銭のニアフル時期とが略一致する場合、一致した時期を金銭の回収時期と予測する。また、推定した閑散時期と金銭のニアエンプティ時期とが略一致する場合、一致した時期を金銭の補充時期と予測する。一方、推定した閑散時期と金銭のニアフル時期あるいはニアエンプティ時期とが一致しない場合は、閑散時期に含まれる時間、または閑散時期に近い時間であって両時期の間の時間を金銭の回収時期または補充時期と予測する。
【0059】
サーバ1は、このように比較的顧客数が少ない適切な金銭の補充時期や回収時期を予測して、POS端末3が時期を報知するように情報を表示(報知)可能に送信する。POS端末3は、受信した情報に基づいて、適切な金銭の補充時期や回収時期を表示(報知)する。このようにすることで、自動釣銭機5において、店舗Tに来店する顧客が比較的少ない適切な時期に金銭の回収や補充を行うことができる。
【0060】
また、サーバ1は、上記統計的な金種別の金銭の数の推移と、釣銭管理部144に記憶されている実際の金種別の金銭の数に基づいて、金銭のニアエンプティやニアフルの時期を修正する。具体的には、サーバ1は、上記統計的な金種別の金銭の数の推移と、釣銭管理部144に記憶されている実際の金種別の金銭の数とを比較する。その結果、統計的な金種別の金銭の数の推移が実際の金種別の金銭の数より多い場合は、サーバ1は、金銭のニアエンプティやニアフルの時期を現状の推定時期より遅らせるように修正する。そしてサーバ1は、金銭の補充時期や回収時期を、現状の予測時期より遅らせるように修正する。また、実際の金種別の金銭の数が統計的な金種別の金銭の数の推移より多い場合は、サーバ1は、金銭のニアエンプティやニアフルの時期を現状の推定時期より早めるように修正する。そしてサーバ1は、金銭の補充時期や回収時期を、現状の予測時期より早めるように修正する。
【0061】
なお、統計上の来店する顧客の数の推移と実際に来店した顧客の数とを比較することで、さらに来店する顧客の数の増減を推定して、金銭の補充時期や回収時期を修正してもよい。
【0062】
次に、レシート使用量統計部1433について説明する。レシート使用量統計部1433は、日にち別レシート使用量統計部14331、曜日別レシート使用量統計部14332、天気別レシート使用量統計部14333、特売日別レシート使用量統計部14334、イベント別レシート使用量統計部14335を備える。
【0063】
日にち別レシート使用量統計部14331は、日にち別に時間毎のレシート用紙の使用量の推移(例えば1時間毎のレシート用紙の使用量の推移)を表す統計データを記憶する。この統計データによって、POS端末3において一日に使用するレシート用紙の量が多い時間帯、使用するレシート用紙の量が少ない時間帯を把握することができる。また、所定期間(例えば毎月1日~30日(あるいは31日))において、使用するレシート用紙の量の時間毎の推移を把握することができる。また、日にちによって使用するレシート用紙の量の推移の特徴(違い)を把握することができる。
【0064】
曜日別レシート使用量統計部14332は、曜日別に時間毎のレシート用紙の使用量の推移(例えば1時間毎のレシート用紙の使用量の推移)を表す統計データを記憶する。この統計データによって、POS端末3において、曜日別に、一日のうちレシート用紙の使用量が多い時間帯、レシート用紙の使用量が少ない時間帯を把握することができる。また、曜日別に、レシート用紙の使用量の時間毎の推移を把握することができる。また、曜日別に、レシート用紙の使用量の推移の特徴(違い)を把握することができる。
【0065】
天気別レシート使用量統計部14333は、天気別に時間毎のレシート用紙の使用量の推移(例えば1時間毎のレシート用紙の使用量の推移)を表す統計データを記憶する。この統計データによって、POS端末3において、天気別に、一日のうちレシート用紙の使用量が多い時間帯、レシート用紙の使用量が少ない時間帯を把握することができる。また、天気別に、レシート用紙の使用量の時間毎の推移を把握することができる。また、天気別に、レシート用紙の使用量の推移の特徴(違い)を把握することができる。
【0066】
特売日別レシート使用量統計部14334は、特売日におけるレシート用紙の使用量の時間毎の推移(例えば1時間毎のレシート用紙の使用量の推移)を表す統計データを記憶する。この統計データによって、POS端末3において、特売日において、レシート用紙の使用量が多い時間帯、レシート用紙の使用量が少ない時間帯を把握することができる。また、特売日において、レシート用紙の使用量の時間毎の推移を把握することができる。また、特売日において、レシート用紙の使用量の推移の特徴(違い)を把握することができる。
【0067】
イベント別レシート使用量統計部14335は、イベント開催日におけるレシート用紙の使用量の時間毎の推移(例えば1時間毎のレシート用紙の使用量の推移)を表す統計データを記憶する。この統計データによって、POS端末3において、イベント開催日において、レシート用紙の使用量が多い時間帯、レシート用紙の使用量が少ない時間帯を把握することができる。また、イベント開催日において、レシート用紙の使用量の時間毎の推移を把握することができる。また、イベント開催日において、レシート用紙の使用量の推移の特徴(違い)を把握することができる。
【0068】
サーバ1は、基礎データ部1431に記憶された統計的な取引数の推移と取引点数の推移に基づいて、店舗Tに来店する顧客の数の推移を推定し、かつ、レシート使用量統計部1433に記憶された、POS端末3における統計的なレシート用紙の使用量の推移を加味して、レシート発行装置に収納されたレシート用紙の交換時期を予測する。
【0069】
具体的には、日にち別レシート使用量統計部14331から、本日と同じ日にちのレシート用紙の使用量の統計的な推移を示す統計データを抽出する。曜日別レシート使用量統計部14332から、本日と同じ曜日のレシート用紙の使用量の統計的な推移を示す統計データを抽出する。サーバ9から受信した気象情報に基づいて、天気別レシート使用量統計部14333から、本日の天気予報と同じ天気の日のレシート用紙の使用量の統計的な推移を示す統計データを抽出する。本日が特売日の場合は、特売日別レシート使用量統計部14334から、特売日のレシート用紙の使用量の推移を示す統計データを抽出する。本日が特売日以外の日の場合は、特売日別レシート使用量統計部14334から、特売日以外の日のレシート用紙の使用量の推移を示す統計データを抽出する。本日がイベント開催日の場合は、イベント別レシート使用量統計部14335から、イベント開催日のレシート用紙の使用量の推移を示す統計データを抽出する。本日がイベント開催日以外の日の場合は、イベント別レシート使用量統計部14335から、イベント開催日以外の日のレシート用紙の使用量の推移を示す統計データを抽出する。
【0070】
そして、統計的なレシート用紙の使用量の推移に基づいて、レシート発行装置に収納されたレシート用紙がそろそろなくなる状態(以降「ニアエンド(レシート用紙がすぐなくなる状態ではないがもうすぐなくなる状態となる状態)」という)の時期を推定する。具体的には、例えば、上記抽出した統計データの平均値の推移に基づいて、本日のレシート用紙のニアエンドの時期を推定する。また、例えば、上述した統計データに優先順位を付し、優先順位が高い統計データに重み付けをした平均値の推移に基づいて、本日のレシート用紙のニアエンドの時期を推定する。
【0071】
ここで、「ニアエンド」は、レシート用紙が、例えば両側に赤い帯状のラインが印刷されているニアエンドになる少し前の状態であることが望ましい。すなわち、ニアエンドの時期(時間帯)とは、レシート用紙がニアエンドになる少し前の時期であることが望ましい。そして、推定した閑散時期とレシート用紙のニアエンドの時期に基づいて、レシート用紙の適切な交換時期を予測する。
【0072】
例えば、推定した閑散時期とレシート用紙のニアエンド時期とが略一致する場合、一致した時期をレシート用紙の交換時期と予測する。一方、推定した閑散時期とレシート用紙のニアエンド時期とが一致しない場合は、閑散時期に含まれる時間、または閑散時期に近い時期であって両時期の間の時間をレシート用紙の交換時期と予測する。
【0073】
サーバ1は、このように比較的顧客数が少ない適切なレシート用紙の交換時期を予測して、POS端末3が時期を報知するように情報を表示(報知)可能に送信する。POS端末3は、受信した情報に基づいて、最適なレシート用紙の交換時期を表示(報知)する。このようにすることで、POS端末3において、店舗Tに来店する顧客が比較的少ない時期にレシート用紙の交換を行うことができる。
【0074】
また、サーバ1は、上記統計的なレシート用紙の使用量の推移と、レシート管理部145に記憶されている実際のレシート用紙の使用量に基づいて、レシート用紙のニアエンドの時期を修正する。具体的には、サーバ1は、上記統計的なレシート用紙の使用量の推移と、レシート管理部145に記憶されている実際のレシート用紙の使用量とを比較する。その結果、統計的なレシート用紙の使用量の推移が実際のレシート用紙の使用量より多い場合は、サーバ1は、レシート用紙のニアエンドの時期を現状の推定時期より遅らせるように修正する。そしてサーバ1は、レシート用紙の交換時期を、現状の予測時期より遅らせるように修正する。また、実際のレシート用紙の使用量が統計的なレシート用紙の使用量の推移より多い場合は、サーバ1は、レシート用紙のニアエンドの時期を現状の推定時期より早めるように修正する。そしてサーバ1は、レシート用紙の交換時期を現状の予測時期より早めるように修正する。
【0075】
なお、統計上の来店する顧客の数の推移と実際に来店した顧客の数とを比較することで、さらに来店する顧客の数の増減を推定して、レシート用紙の交換時期を修正してもよい。
【0076】
ここからは、POS端末3について説明する。図4は、POS端末を示す斜視図である。図4において、POS端末3は、本体46およびコンビネーションキーボード45を備える。本体46は、オペレータ用表示部38、レシート発行装置としての印字部40、コードリーダ42等が設けられている。本体46は、その他に、制御部300および客用表示部39(いずれも図5を参照)等を備えている。オペレータ用表示部38は、オペレータに対して情報を表示する。客用表示部39は、顧客に対して情報を表示する。印字部40は、例えばサーマルヘッドを搭載しており、感熱紙であるレシート用紙にサーマルヘッドを用いて情報を印字したレシートを発行する。コードリーダ42は、商品に付されたシンボルを読み取る。POS端末3は、読み取ったシンボルに基づいて、商品を特定する商品コードを取得する。なお、コードリーダ42は、撮像した商品の画像に基づいて、一般物体認識技術を用いて商品を特定するものであってもよい。
【0077】
コンビネーションキーボード45は本体46に対して着脱可能となっている。コンビネーションキーボード45は、操作部37、サブ表示部44、カード読取部41を備える。操作部37は、決済キー371を含むキーボードである。決済キー371は、顧客との取引における決済処理を宣言するときに操作する。サブ表示部44は、オペレータに対して情報を表示する。サブ表示部44は、オペレータ用表示部38で表示し切れない補足情報や店内のコミュニケーション情報等を表示する。サブ表示部44は、オペレータに対するメッセージとして、上述の金銭の回収時期や補充時期や、レシート用紙の交換時期を表示する。
【0078】
次に、POS端末3のハードウェア構成について説明する。図5は、POS端末3のハードウェア構成を示すブロック図である。図5に示すように、POS端末3は、CPU31、ROM32、RAM33、メモリ部34等を備えている。CPU31は制御主体となる。ROM32は各種プログラムを記憶する。RAM33はプログラムや各種データを展開する。メモリ部34は各種プログラムを記憶する。CPU31、ROM32、RAM33、メモリ部34は、互いにバス35を介して接続されている。CPU31とROM32とRAM33が、制御部300を構成する。すなわち、制御部300は、CPU31がROM32やメモリ部34に記憶されRAM33に展開された制御プログラムに従って動作することによって、後述するPOS端末3に係る制御処理を実行する。
【0079】
RAM33は、商品情報部331を備えている。商品情報部331は、コードリーダ42で読み取ったシンボルから取得した商品コードに基づいて売上登録処理された商品の商品情報(商品名、商品の価格等)を記憶する。
【0080】
メモリ部34は、電源を切っても記憶情報が保持されるHDDやフラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成される。メモリ部34は、制御プログラム部341、商品マスタ342等を備える。制御プログラム部341は、POS端末3を制御するための制御プログラムを記憶する。商品マスタ342は、商品を特定する商品コード毎に当該商品に係る商品情報を記憶する。
【0081】
また、制御部300は、バス35およびコントローラ36を介して、操作部37、オペレータ用表示部38、客用表示部39、サブ表示部44、印字部40、カード読取部41、コードリーダ42と接続している。
【0082】
また、制御部300は、バス35を介して、通信部43と接続している。通信部43は、通信回線N1を介して、サーバ1および他のPOS端末3と通信可能に接続している。
【0083】
ここからは、サーバ1およびPOS端末3の制御について説明する。まず、サーバ1の制御について説明する。図6は、サーバ1の機能構成を示す機能ブロック図である。制御部100は、ROM12やメモリ部14の制御プログラム部141に記憶された制御プログラムに従うことで、予測手段101、第1出力手段102、第1修正手段103、交換予測手段104、第2出力手段105、第2修正手段106として機能する。
【0084】
予測手段101は、時間毎の店舗Tに来店する顧客の数に係る第1統計情報(基礎データ部1431に記憶された、店舗Tに来店する顧客の数の統計情報)および時間毎の自動釣銭機5に収納されている金銭の量に係る第2統計情報(収納金銭統計部1432に記憶された、自動釣銭機5に収納される金銭の量に関する統計情報)に基づいて、自動釣銭機5に収納されている金銭の適切な回収時期および自動釣銭機5への金銭の適切な補充時期の少なくとも一方を予測する機能を有する。
【0085】
第1出力手段102は、予測した金銭の回収時期および金銭の補充時期の少なくとも一方の情報をPOS端末3に表示可能に送信する機能を有する。
【0086】
第1修正手段103は、自動釣銭機5が実際に収納する金銭の金種別の数に基づいて予測手段101が予測した金銭の回収時期および金銭の補充時期の少なくとも一方を修正する機能を有する。
【0087】
交換予測手段104は、時間毎の店舗Tに来店する顧客の数に係る第1統計情報(基礎データ部1431に記憶された、店舗Tに来店する顧客の数の統計的推移)および時間毎の使用されたレシート用紙の量に係る第3統計情報(レシート使用量統計部1433に記憶された、レシート用紙の使用量の統計的推移)に基づいて、収納したレシート用紙の適切な交換時期を予測する機能を有する。
【0088】
第2出力手段105は、予測したレシート用紙の交換時期の情報をPOS端末3に表示可能に送信する機能を有する。
【0089】
第2修正手段106は、収納されたレシート用紙の実際の使用量に基づいて交換予測手段104が予測したレシート用紙の交換時期を修正する機能を有する。
【0090】
次に、サーバ1が、自動釣銭機5に対する金銭の補充時期と回収時期を予測する制御について説明する。図7は、サーバ1が、自動釣銭機5に対する金銭の補充時期と回収時期を予測する制御処理の流れを示すフローチャートである。図7において、制御部100は、所定のタイミングであるか否かを判断する(S11)。S11における所定のタイミングとは、例えば店舗Tが開店する少し前の時間である。このタイミングで自動釣銭機5に対する本日の金銭の回収時期と補充時期を予測する。所定のタイミングであると判断した場合には(S11のYes)、制御部100は、予測処理を実行する(S12)。そして制御部100は、S11に戻る。
【0091】
図8は、制御部100がS12で処理する予測処理を示すフローチャートである。図8において、制御部100は、本日の年月日、曜日、特売日の有無、イベントの有無、気象情報等に基づいて、統計部143の基礎データ部1431から、統計的な取引数と取引点数に関する基礎データを取得する(S31)。そして制御部100は、取得した基礎データから、本日の取引数の推移および本日の取引点数の推移を把握する。そして制御部100は、把握した取引数の推移および取引点数の推移から、本日店舗Tに来店する顧客の推移を推定する。そして制御部100は、推定した来店する顧客の数に基づいて、本日の繁忙時期と閑散時期を推定する(S32)。次に制御部100は、本日の年月日、曜日、特売日の有無、イベントの有無、気象情報等に基づいて、収納金銭統計部1432から自動釣銭機5に収納される金銭に係る統計的情報を取得する(S33)。そして制御部100は、取得した情報から、自動釣銭機5に収納される金銭の数の推移を把握する。そして制御部100は、推定した金銭の数の推移に基づいて、自動釣銭機5における金銭のニアエンプティの時期、およびニアフルの時期を推定する(S34)。そして制御部100(予測手段101)は、推定した閑散時期と、推定した金銭のニアエンプティの時期、およびニアフルの時期に基づいて、自動釣銭機5における金銭の補充時期と回収時期を予測する(S35)。
【0092】
次に制御部100は、推定した顧客の数の推移の情報と、予測した金銭の補充時期と回収時期が視覚的に認識できるグラフの画像データを作成する(S36)。そして制御部100(第1出力手段102)は、作成したグラフの画像データをPOS端末3に送信する(S37)。
【0093】
図7の説明に戻る。S11において所定のタイミングではないと判断した場合には(S11のNo)、制御部100は、S11の所定のタイミングから(あるいは店舗の開店時刻から)所定時間(例えば1時間)経過したか否かを判断する(S13)。所定時間経過したと判断した場合には(S13のYes)、修正処理を実行する(S14)。そして制御部100は、S11に戻る。
【0094】
図9は、制御部100がS14で処理する修正処理を示すフローチャートである。図9において、制御部100は、修正データを取得する(S41)。修正データは、釣銭管理部144に記憶されている、自動釣銭機5に実際に金種別に収納されている金銭の情報である。次に制御部100は、上記統計的な金種別の金銭の数の推移と、釣銭管理部144に記憶されている実際の金種別の金銭の数とを比較する。そして制御部100は、比較した結果に基づいて、金銭の補充時期および回収時期の修正が必要か否かを判断する(S43)。制御部100は、統計的な金種別の金銭の数の推移と、釣銭管理部144に記憶されている実際の金種別の金銭の数に差異がない場合には、金銭の補充時期および回収時期の修正は不要と判断する。制御部100は、統計的な金種別の金銭の数の推移と、釣銭管理部144に記憶されている実際の金種別の金銭の数に相当の差異がある場合には、金銭の補充時期および回収時期の修正が必要と判断する。
【0095】
金銭の補充時期および回収時期の修正が必要であると判断した場合には(S43のYes)、制御部100は、上記差異に基づいて、新たに自動釣銭機5のニアエンプティ時期とニアフル時期を推定する。そして制御部100(第1修正手段103)は、推定したニアエンプティ時期およびニアフル時期と、来店する顧客の数の推移の情報とに基づいて、S35で予測した、自動釣銭機5に対する金銭の補充時期と回収時期とを修正する(S44)。
【0096】
次に制御部100は、修正した金銭の補充時期と回収時期に基づいて、S36で作成したグラフの画像データを修正する(S45)。そして制御部100は、修正したグラフの画像データをPOS端末3に送信する(S46)。なお、金銭の補充時期および回収時期の修正は必要ないと判断した場合には(S43のNo)、制御部100は、S44~S46の処理を行うことなくS11に戻る。
【0097】
図7の説明に戻る。S13において所定時間経過していないと判断した場合には(S13のNo)、制御部100は、S35で予測した金銭の補充または回収の予測時期、またはS44で修正した予測時期となったか否かを判断する(S15)。予測時期となったと判断した場合には(S15のYes)、制御部100は、POS端末3にメッセージを表すメッセージデータを送信する(S16)。金銭を補充する予測時期の場合は、制御部100は、金銭の補充を促すメッセージを示すメッセージデータを送信する。金銭を回収する予測時期の場合は、制御部100は、金銭の回収を促すメッセージを示すメッセージデータを送信する。そして制御部100は、S11に戻る。
【0098】
一方、金銭の補充または回収の予測時期ではないと判断した場合には(S15のNo)、制御部100は、POS端末3から、金銭の補充または回収が実施されたことを示す信号を受信したか否かを判断する(S17)。信号を受信したと判断した場合には(S17のYes)、制御部100は、回収または補充した金銭の金額と数をRAM13に記憶する(S18)。そして制御部100は、S11に戻る。
【0099】
また、金銭の補充または回収が実施されたことを示す信号を受信していないと判断した場合には(S17のNo)、制御部100は、予め定められた所定時刻であるか否かを判断する(S20)。所定時刻であると判断した場合には(S20のYes)、制御部100は、RAM13に記憶されている金額情報を警備会社のサーバ7に送信する(S21)。そして制御部100は、S11に戻る。また、予め定められた所定時刻ではないと判断した場合には(S20のNo)、制御部100は、S11に戻る。
【0100】
金額情報を受信した警備会社は、新たな釣銭準備金等が必要である場合は、銀行から金銭をおろして店舗Tに補充する。また、店舗Tから回収する金銭がある場合は、店舗Tに回収に出向く。
【0101】
次にPOS端末3の制御について説明する。図10は、POS端末の制御処理の流れを示すフローチャートである。図10において、制御部300は、コードリーダ42が読み取ったシンボルに基づいて商品コードを取得したか否かを判断する(S51)。商品コードを取得したと判断した場合には(S51のYes)、制御部300は、商品コードに基づいて商品マスタ342を検索して、当該商品コードで特定される商品の商品情報を取得し、商品情報部331に記憶する(S52)。そして制御部300は、S51に戻る。
【0102】
一方、商品コードの取得ではないと判断した場合には(S51のNo)、制御部300は、決済キー371が操作されたか否かを判断する(S53)。決済キー371が操作されたと判断した場合には(S53のYes)、制御部300は、商品情報部331に記憶されている商品情報や顧客からの預り金に基づいて、取引の決済処理を実行する(S54)。次に制御部300は、自動釣銭機5に対して釣銭情報を送信する。そして制御部300は、自動釣銭機5から、入金や出金に伴う現在の金種別の論理在高のデータを受信する(S55)。論理在高とは、自動釣銭機5が収納している論理的な金銭の情報である。論理在高は、いずれもデータ上の数値であって、釣銭準備金の金額と入金された金銭の金額と出金された金銭の金額に基づいて算出される。論理在高データは、自動釣銭機5が記憶しており、金種別の金銭の数と金額で構成される。論理在高データは、金銭の入金または出金がある都度、自動釣銭機5が最新のデータに更新する。次に制御部300は、決済処理に係る商品情報、決済情報、自動釣銭機5から受信した論理在高のデータをサーバ1に送信する(S56)。そして制御部300はS51に戻る。
【0103】
また、S53において、決済キー371の操作ではないと判断した場合には(S53のNo)、制御部300は、サーバ1がS37の処理またはS46の処理で送信したグラフ画像データを受信したか否かを判断する(S61)。グラフ画像データを受信したと判断した場合には(S61のYes)、制御部300は、当該グラフ画像データに基づくグラフ画像をサブ表示部44に表示する(S62)。そして制御部300は、S51に戻る。なお、制御部300は、グラフ画像を、サブ表示部44に表示する代わりにオペレータ用表示部38に表示するようにしてもよい。
【0104】
図11は、S62で表示したグラフ画像Gの一例である。図11に示すように、グラフ画像Gは、横軸を店舗Tの開店から閉店までの時間軸とし、縦軸を来店した顧客の数としている。グラフ画像Gに表示されている折線グラフG1は、一日における来店した顧客の数の時間毎の推移を表す。図11の例では、開店時から顧客の数は増え続け、午後12時頃1回目のピーク(G7の位置)となる。そして午後になると顧客の数は減り始め、15時あたりが底の状態(G9の位置)となる。その後夕方に向けて再度顧客の数は増え、18時頃2度目のピーク(G8の位置)となる。その後は閉店時間が近づくにつれて顧客の数は減っていき、閉店間際の時間に2度目の底の状態(G10の位置)となる。すなわち、店舗Tは、G7とG8の時間帯が繁忙時期であり、G9とG10の時間帯が閑散時期である。
【0105】
また、図11において、本日のイベントの時間帯を示している。図11の例では、朝9時から10時までの時間帯に朝一G2が開催され、夕方17時から18時までの時間帯はタイムセールG3が開催される。
【0106】
そして、図11の例では、閑散時期G9を含む時間帯G11を金銭の補充時期G4と予測している。また、閑散時期G10を含む時間帯G12を金銭の回収時期G5と予測している。オペレータや担当者は、グラフ画像Gを見て金銭の補充時期G4と回収時期G5を確認することができる。そして、確認した比較的顧客の数が少ない時期に金銭の補充と回収を行うことで、顧客への影響を最も少なくすることができる。
【0107】
図10の説明に戻る。S61において、グラフ画像データの受信ではないと判断した場合には(S61のNo)、制御部300は、サーバ1がS16で送信したメッセージデータを受信したか否かを判断する(S63)。メッセージデータを受信したと判断した場合には(S63のYes)、制御部300は、当該メッセージデータが示すメッセージをサブ表示部44に表示する(S64)。そして制御部300は、S51に戻る。
【0108】
図11に示すように、制御部300は、S64の処理で表示したメッセージをグラフ画像Gの下部G6に表示する。金銭の補充や回収を行うオペレータや操作者は、このメッセージを見て忘れずに対応することができる。また、金銭の補充や回収の操作を忘れているオペレータや操作者は、このメッセージを見て金銭の補充や回収をすることを思い出すことができる。
【0109】
図10の説明に戻る。S63において、メッセージデータの受信ではないと判断した場合には(S63のNo)、制御部300は、自動釣銭機5から金銭の補充または回収が実行されたか否かを判断する(S65)。金銭の補充または回収が実行されたと判断した場合には(S65のYes)、制御部300は、グラフ画像Gの下部G6に表示されているメッセージの表示を消去する(S66)。そして制御部300は、補充または回収した金銭の金額と数をサーバ1に送信する(S67)。そして制御部300は、S51に戻る。また、金銭の補充または回収を実行したことを示す信号の受信ではないと判断した場合には(S65のNo)、制御部300はS51に戻る。
【0110】
このような実施形態によれば、サーバ1は、自動釣銭機5に対する金銭の適切な補充時期や回収時期を予測して、POS端末3に送信することができる。
【0111】
ここからは、図12図14を用いて、サーバ1が、POS端末3に収納されているレシート用紙の交換時期を予測する制御について説明する。なお、図12図14において、図7図9の説明と対応する箇所については、説明を省略または簡略化する。レシート発行装置である印字部40は、サーバ1に対しては間接的に接続されている。図12は、サーバ1が、レシート用紙の交換時期を予測する制御処理の流れを示すフローチャートである。図12に示すように、制御部100は、所定のタイミングであるか否かを判断する(S71)。S71における所定のタイミングとは、例えば店舗Tが開店する少し前の時間である。このタイミングでレシート用紙の交換時期を予測する。所定のタイミングであると判断した場合には(S71のYes)、制御部100は、予測処理を実行する(S72)。そして制御部100は、S71に戻る。
【0112】
図13は、制御部100がS72で処理する予測処理を示すフローチャートである。図13において、制御部100は、S91の処理とS92の処理を実行する。これらの処理はS31の処理とS32の処理と同等であるため、説明を省略する。次に制御部100は、本日の年月日、曜日、特売日の有無、イベントの有無、気象情報等に基づいて、レシート使用量統計部1433からレシート用紙の使用量に係る統計的な情報を取得する(S93)。そして制御部100は、取得した情報から、レシート用紙の使用量の推移を把握する。そして制御部100は、把握したレシート用紙の使用量の推移に基づいて、レシート用紙がニアエンドとなる時期を推定する(S94)。そして制御部100(交換予測手段104)は、推定した閑散時期と、推定したレシート用紙のニアエンドの時期に基づいて、レシート用紙の交換時期を予測する(S95)。
【0113】
次に制御部100は、推定した顧客の数の推移の情報と、予測したレシート用紙の交換時期が視覚的に認識できるグラフの画像データを作成する(S96)。そして制御部100(第2出力手段105)は、作成したグラフの画像データをPOS端末3に送信する(S97)。
【0114】
図12の説明に戻る。S71において所定のタイミングではないと判断した場合には(S71のNo)、制御部100は、S71の所定のタイミングから(あるいは店舗の開店時刻から)所定時間(例えば1時間)経過したか否かを判断する(S73)。所定時間経過したと判断した場合には(S73のYes)、修正処理を実行する(S74)。そして制御部100は、S71に戻る。
【0115】
図14は、制御部100がS74で処理する修正処理を示すフローチャートである。図14において、制御部100は、修正データを取得する(S101)。修正データは、レシート管理部145に記憶されている、実際に使用されたレシート用紙の使用量の情報である。次に制御部100は、上記統計的なレシート用紙の使用量の推移と、レシート管理部145に記憶されている実際のレシート用紙の使用量とを比較する。そして制御部100は、比較した結果に基づいて、レシート用紙の交換時期の修正が必要か否かを判断する(S103)。制御部100は、統計的なレシート用紙の使用量の推移と、レシート管理部145に記憶されている実際のレシート用紙の使用量に差異がない場合には、レシート用紙の交換時期の修正は不要と判断する。制御部100は、統計的なレシート用紙の使用量の推移と、レシート管理部145に記憶されている実際のレシート用紙の使用量に相当の差異がある場合には、レシート用紙の交換時期の修正が必要と判断する。
【0116】
レシート用紙の交換時期の修正が必要であると判断した場合には(S103のYes)、制御部100は、上記差異に基づいて、新たにレシート用紙がニアエンドとなる時期を推定する。そして制御部100(第2修正手段106)は、新たに推定したニアエンド時期と、来店する顧客の数の推移の情報とに基づいて、S95で予測した、レシート用紙の交換時期を修正する(S104)。
【0117】
次に制御部100は、修正したレシート用紙の交換時期に基づいて、S96で作成したグラフの画像データを修正する(S105)。そして制御部100は、修正したグラフの画像データをPOS端末3に送信する(S106)。なお、レシート用紙の交換時期の修正は必要ないと判断した場合には(S103のNo)、制御部100は、S104~S106の処理を行うことなくS71に戻る。
【0118】
図12の説明に戻る。S73において所定時間経過していないと判断した場合には(S73のNo)、制御部100は、S95で予測したレシート用紙の交換の予測時期、またはS104で修正した予測時期となったか否かを判断する(S75)。予測時期となったと判断した場合には(S75のYes)、制御部100は、POS端末3にメッセージを表すメッセージデータを送信する(S76)。この場合、制御部100は、レシート用紙の交換を促すメッセージを示すメッセージデータを送信する。そして制御部100は、S71に戻る。
【0119】
一方、レシート用紙の交換の予測時期ではないと判断した場合には(S75のNo)、制御部100は、POS端末3から、レシート用紙の交換が実施されたことを示す信号を受信したか否かを判断する(S77)。信号を受信したと判断した場合には(S77のYes)、制御部100は、レシート用紙を交換したことをRAM13に記憶する(S78)。RAM13は交換したレシート用紙の数を累積的に記憶する。そして制御部100は、S71に戻る。
【0120】
また、レシート用紙の交換が実施されたことを示す信号の受信ではないと判断した場合には(S77のNo)、制御部100は、店舗Tにおいてレシート用紙の保管数が所定数より少なくなって補充が必要か否かを判断する(S80)。レシート用紙の補充が必要と判断した場合には(S80のYes)、制御部100は、サプライメーカーに対してレシート用紙を発注する(S81)。そして制御部100は、S71に戻る。また、レシート用紙の補充が必要ではないと判断した場合には(S80のNo)、制御部100は、S71に戻る。
【0121】
次にPOS端末3の制御について説明する。図15は、POS端末の制御処理の流れを示すフローチャートである。なお、図15において、図10の説明と対応する箇所については、説明を省略または簡略化する。図15において、制御部300は、S111~S114の処理を実行する。S111~S114の処理は、S51~S54の処理と同等であるため、説明を省略する。次に制御部300は、発行されたレシート用紙の数を取得する(S115)。例えば、現金決済の場合にはレシート用紙は1枚であり、クレジット決済の場合は、顧客に渡すレシート用紙と店控え用のレシート用紙の2枚である。ただし、レシート用紙を使用してクーポンを発行する等、レシート用紙の数が増加することもある。次に制御部300は、決済処理に係る商品情報、決済情報、発行されたレシート用紙の数のデータをサーバ1に送信する(S116)。そして制御部300はS111に戻る。
【0122】
なお、ここでは詳細な説明を省略するが、例えば、点検・精算レポートを発行した場合等、顧客との取引以外においてレシート用紙を発行した場合には、都度発行されたレシート用紙の数を取得する。
【0123】
また、S113において、決済キー371の操作ではないと判断した場合には(S113のNo)、制御部300は、S121~S124の処理を実行する。S121~S124の処理は、S61~S64の処理と同等であるため、説明を省略する。
【0124】
S123において、メッセージデータの受信ではないと判断した場合には(S123のNo)、制御部300は、POS端末3からレシート用紙の交換が実行されたか否かを判断する(S125)。レシート用紙の交換が実行されたと判断した場合には(S125のYes)、制御部300は、グラフ画像Gの下部G6に表示されているレシート用紙の交換を促すメッセージの表示を消去する(S126)。そして制御部300は、レシート用紙を交換したことを示す信号をサーバ1に送信する(S127)。そして制御部300は、S111に戻る。また、レシート用紙の交換ではないと判断した場合には(S125のNo)、制御部300はS111に戻る。
【0125】
なお、実施形態では、説明を簡略化するために、サーバ1は、接続された1台のPOS端末3について金銭の補充時期、回収時期、レシート用紙の交換時期を予測することを説明した。しかしながら、実際には、サーバ1は、接続されている複数台のPOS端末3に対して同様の予測処理を実行する。
【0126】
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0127】
例えば、実施形態では、店舗に来店した顧客の数に基づいて繁忙時期と閑散時期を推定した。しかしながら、店舗に来店した顧客の数に、開局しているPOS端末3の数を加味して繁忙時期と閑散時期を推定するようにしてもよい。
【0128】
また、実施形態では、基礎データと釣銭管理部144に記憶された、自動釣銭機5が実際に収納する金銭の数に基づいて金銭の補充時期と回収時期とを予測した。しかしながら、例えば、決済処理の数に対する現金での決済処理の比率に基づいて金銭の補充時期と回収時期とを予測するようにしてもよい。決済処理の数に対する現金での決済処理の比率は、自動釣銭機5に収納される金銭の数の増減に比例する傾向にある。例えば、現金による決済処理の比率が統計データより多ければ、自動釣銭機5に収納される金銭の数が増加する傾向にある。そのため、現金による決済処理の比率が多い場合には、金銭の補充の時期を少し早める補正をする。
【0129】
また、実施形態では、金銭の補充、回収の処理とレシート用紙の交換の処理を別々のフローチャートを用いて説明した。しかしながら、金銭の補充、回収の処理とレシート用紙の交換の処理を同時に行うようにしてもよい。
【0130】
また、実施形態では、サーバ1を予測管理装置の一例として説明した。しかしながら、POS端末3を予測管理装置としてもよい。この場合、第1出力手段および第2出力手段は、サブ表示部44に対して情報を報知可能に出力する。また、顧客自身が売上登録操作や決済操作を行うセルフ型のPOS端末においては、POS端末が制御する第1出力手段および第2出力手段は、セルフ型のPOS端末を管理するアテンダントPC等に情報を報知可能に出力してもよい。また、POS端末3を予測管理装置とした場合、自動釣銭機5および印字部40は、POS端末3に対して直接的に接続されている。レシート発行装置がPOS端末3に電気的に接続された印字装置の場合であっても、当該印字装置はPOS端末3に対して直接的に接続されている。
【0131】
また、実施形態では、サーバ1は、予測した金銭の補充時期、回収時期、およびレシート用紙の交換時期が視覚的に認識できるグラフの画像データを作成してPOS端末3に送信するようにした。しかしながら、金銭の補充時期、回収時期、およびレシート用紙の交換時期は、グラフの画像以外の方法でPOS端末3に送信するようにしてもよい。
【0132】
なお、実施形態では、第1出力手段102が予測した金銭の回収時期および金銭の補充時期の少なくとも一方の情報をPOS端末3に表示可能に出力する機能を有し、第2出力手段105が予測したレシート用紙の交換時期の情報をPOS端末3に表示可能に出力する機能を有するようにした。ところで、サーバ1からPOS端末3に出力する一つの出力手段が、予測した金銭の回収時期および金銭の補充時期の少なくとも一方の情報をPOS端末3に表示可能に出力する機能、および予測したレシート用紙の交換時期の情報をPOS端末3に表示可能に出力する機能を備えている場合がある。この場合、この一つの出力手段が第1出力手段102として機能し、第2出力手段105としても機能する。
【0133】
なお、実施形態のサーバ1で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0134】
また、実施形態のサーバ1で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、実施形態のサーバ1で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0135】
また、実施形態のサーバ1で実行されるプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【符号の説明】
【0136】
1 サーバ
3 POS端末
5 自動釣銭機
100 制御部
101 予測手段
102 第1出力手段
103 第1修正手段
104 交換予測手段
105 第2出力手段
106 第2修正手段
143 統計部
144 釣銭管理部
145 レシート管理部
300 制御部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0137】
【文献】特開2013-61742号公報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15