IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 西村 秀夫の特許一覧

<>
  • 特許-イヤホンコードホルダー 図1
  • 特許-イヤホンコードホルダー 図2
  • 特許-イヤホンコードホルダー 図3
  • 特許-イヤホンコードホルダー 図4
  • 特許-イヤホンコードホルダー 図5
  • 特許-イヤホンコードホルダー 図6
  • 特許-イヤホンコードホルダー 図7
  • 特許-イヤホンコードホルダー 図8
  • 特許-イヤホンコードホルダー 図9
  • 特許-イヤホンコードホルダー 図10
  • 特許-イヤホンコードホルダー 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-17
(45)【発行日】2023-04-25
(54)【発明の名称】イヤホンコードホルダー
(51)【国際特許分類】
   H04R 1/10 20060101AFI20230418BHJP
【FI】
H04R1/10 104C
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2019185519
(22)【出願日】2019-09-20
(65)【公開番号】P2021052367
(43)【公開日】2021-04-01
【審査請求日】2022-09-14
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519296864
【氏名又は名称】西村 秀夫
(72)【発明者】
【氏名】西村 秀夫
【審査官】冨澤 直樹
(56)【参考文献】
【文献】特許第5001454(JP,B1)
【文献】米国特許出願公開第2011/0253571(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04R 1/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
帯状の基体の一面にフック状係合素子とループ状係合素子とを同一面上に混在させた面ファスナーと、前記帯状の基体の他面を柔軟性のある生地で構成し、前記帯状の基体の一端にイヤホンコードの機器端子に装着する接続部材を備え、
前記接続部材は基体に設けられた穴に取り付けられる基体取り付け用リングとイヤホンコードの機器端子に取り付けられる機器端子取り付け用リングを有し、前記機器端子取り付け用リングは伸縮性のある部材で形成されていることを特徴とするイヤホンコードホルダー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
未使用時のイヤホンの絡みを防ぎ結束収納し、且つ使用時のイヤホンの長さ調節の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォンや音楽プレーヤーなどの携帯端末でイヤホンを使用して常に動画・音楽の視聴を楽しむことが広がっている。一方で、未使用時にはイヤホンコードがぐちゃぐちゃに絡みついて、整理収納に困っている人が多い。また、イヤホン使用時にはそのコードの長さが長すぎて短くしたいと感じている人もいる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実用新案登録第3196459号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
既に提案されている商品は、コードを束ねる方法としてボタン・磁石などの部材が取り付けられたベルトを用いてコードを束ねるものであり、未使用時にイヤホンコードをしまう操作性において手間取ることは解決されていない。またイヤホンコードを再使用する時も同様である。
【0005】
使用時のイヤホンコードの長さ調節に関しては、既に提案されている商品にはその機能を有しているものが少ない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のイヤホンコードホルダーは、帯状の基体の一面にフック状係合素子とループ状係合素子とを同一面上に混在させた面ファスナーと、前記帯状の基体の他面を柔軟性のある生地で構成し、前記帯状の基体の一端にイヤホンコードの機器端子に装着する接続部材を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明にて提供するイヤホンコードホルダーは、市販の機器を利用しつつ結束収納の手間を少なくするものである。つまり、イヤホンコードを挿入したままスマートフォンなどの携帯端末機器の外周に直接イヤホンコードを巻きつけて未使用時のイヤホンコードの絡みを軽減させながら結束し、再使用時には絡みも少ない状態で手間なく使い始めることができるものである。
【0008】
また、当該のイヤホンコードホルダーを使うことによりイヤホンコードの長さ調節が可能になるものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施の形態に係るイヤホンコードホルダーの全体図である。
図2】本実施の形態に係る面ファスナー(フック・ループ混在型面ファスナー)の図と拡大図と構造図である。
図3】本実施の形態に係る生地の図と拡大図である。
図4】本実施の形態に係る接続部材の図である。
図5】本実施の形態に係る接続部材の使用を示す図である。
図6】本実施の形態に係る使用状態を示す図である。
図7】本実施の形態に係る使用状態を示す図である。
図8】本実施の形態に係る使用状態を示す図である。
図9】本実施の形態に係る使用状態を示す図である。
図10】本実施の形態に係る使用状態を示す図である。
図11】本実施の形態に係る使用状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1ないし図11を用いて本実施の形態に係るイヤホンコードホルダーについて説明する。
【0011】
図1は、イヤホンコードホルダーの全体図を示す。帯状の基体10は、片面側は図2の(2-3)構造図のようにフック状係合素子4とループ状係合素子5とを同一面上に並べて混在させた面ファスナー1であり、他面側は帯状の基体10が柔軟性のある図3の生地2であることを示す。図1のイヤホンコードホルダーは、前記面ファスナー1,生地2の両面で構成された基体10と図4の接続部材3で構成されることを示す。
【0012】
同じく図1の帯状の基体10の両面(面ファスナー1、生地2)の一端には接続部材3を組み付けるための穴を有す。図1のイヤホンコードホルダーの基体10の幅はスマートフォンや音楽プレーヤーなどの大きさにフィットするサイズ内(8mm~15mm)で、基体10の長さはイヤホンコードとスマートフォンやノートPCの充電ケーブルの結束も可能なサイズ内(8cm~12cm)となる。また、イヤホンヘッドの結束もしやすい長さとなる。
【0013】
同じく図1の帯状の基体10の両面(面ファスナー1、生地2)には装飾性を高める印刷の加工が可能であり、個人的なデザインやビジネス上の商業デザインも可能である。
【0014】
図2は、(2-3)構造図のようにフック状係合素子4とループ状係合素子5とを同一面上に並べて混在させた面ファスナー1を示す(図2(2-1)図を参照)。同一面上にフック状係合素子4とループ状係合素子5を混在させることにより、前記同一面の両端同士を合わせることで図7のイヤホンコード8を瞬時に結束することが可能になりイヤホンコード8を結束収納する操作性が良くなる。
【0015】
同じく図2において、イヤホンコードホルダーの片面側にある同一面上にフック状係合素子4とループ状係合素子5とを混在させた面ファスナー1の図(2-1)と拡大図(2-2)と構造図(2-3)を示す。一面でフック面とループ面の2つの働きをする面ファスナー1で、フック状係合素子4はループ状係合素子5よりも低くしているので糸くずやゴミが付きにくい構造になっている。図6の如く同一面の両端同士を合わせることで図6のイヤホンコード8を簡単に結束できるのが特徴になっている。
【0016】
フック状係合素子4とループ状係合素子5が別々の面で構成される通常の面ファスナーでは、前記と同様に瞬時に結束させようとするならばフック状係合素子4とループ状係合素子5を両端に分ける加工か表面と裏面に合わせる構成となり加工コスト増につながる。また、コードホルダーとしての使い勝手も良さを感じさせない。
【0017】
図3は、イヤホンコードホルダーの片面側が柔軟性のある生地2の図(3-1)と拡大図(3-2)を示す。図7のイヤホンコード8を結束する時に束ねやすいように基体10としては折り曲げられる柔軟性が必要であり、意匠性にも富む生地として繊維や皮革(天然皮革、合成皮革、人工皮革)を使用できる。
【0018】
図4は、前記帯状の基体10の一端に組み付ける接続部材3を示す図である。接続部材3は基体10に設けられた穴に取り付けられる基体取り付け用リング3bとイヤホンコード8の機器端子に取り付けられる機器端子取り付け用リング3aを有し、機器端子取り付け用リング3aは様々な機器端子に取り付けられるようにゴムなどの伸縮性のある部材で形成されている。この接続部材3を使うことにより、図5に示すようにスマートフォンなどの携帯端末機器にイヤホンを取り付けるときの機器端子のライトニングコネクタ6とピンプラグ7のどちらにでも使うことができる。
【0019】
図5は、イヤホンコード8の機器端子に接続部材3を取り付ける状態を示す図である。(5-1)のライトニングコネクタ6はiPhone(登録商標)製で、(5-2)のピンプラグタイプ7はAndroid(登録商標)製が多く、どちらのタイプにも取り付けることができることを特徴とする。
【0020】
図6は本実施の形態に係る使用状態を示す図である。イヤホンコード8を束ねるときには(6-1)に示すように面ファスナー1を上に向けてその面にイヤホンコード8を置くように巻き、(6-2)に示すように面ファスナー1を内側に凹ました部分にコードを重ねて巻き、(6-3)に示すように面ファスナー1の両端部分同士を合わせて結束をすると(6-4)に示すように結束整理した状態になる。
【0021】
図7は本実施の形態に係る使用状態を示す図であり、イヤホンコード8の機器端子をスマートフォン9などの携帯端末機器に付けた状態で、当該イヤホンコードホルダーを使って前記携帯端末機器に巻きつけて結束することを示す。携帯末端機器例としてスマートフォン9の場合を示すと、(7-1)はスマートフォン9機器本体にイヤホンコード8を直接巻いて当該のイヤホンコードホルダーで結束する直前の状態であり、面ファスナー1の上にコードを重ね巻く。(7-2)は結束完了した状態である。(7-3)はイヤホン未使用時に結束しておき再使用時にすぐにスタートできるという操作性に優れた使い方ができることを示す。
【0022】
図8は本実施の形態に係る使用状態を示す図である。前記の図7のようなスマートフォン9の外周に直接イヤホンコード8を巻いた状態そのままでの結束収納をしないときに、束ねたイヤホンコード8をスマートフォン9から抜き外して(8-1)、結束の状態(8-2)のままでカバン・バッグなどに収納(8-3)する手順を示す。
【0023】
図9は本実施の形態に係る使用状態を示す図である。前記の図8のようなスマートフォン9の外周を利用せずに、イヤホンコード8を指で8の字巻き(9-1)などで束ねた状態(9-2)にしてカバン・バッグなどに収納する。この時、8の字巻きで結束すると解くときに絡みにくくなる(9-3)。
【0024】
図10は本実施の形態に係る使用状態を示す図である。カバン・バッグなどに結束収納したときにでも、イヤホンを再使用する時(10-1)には束ねた状態から簡単にイヤホンコード8が面ファスナー1から解かれる(10-2)のでスピーディにイヤホンを使えて快適である。
【0025】
図11は本実施の形態に係る使用状態を示す図である。イヤホンコード8の機器端子をスマートフォン9などの携帯端末機器に付けた状態で、当該のイヤホンコードホルダーを使ってイヤホンコードの長さ調節ができることを示す。
【符号の説明】
【0026】
1 …面ファスナー
2 …生地
3 …接続部材
3a…接続部材の機器端子取り付け用リング
3b…接続部材の基体取り付け用リング
4 …フック状係合素子
5 …ループ状係合素子
6 …ライトニングコネクタ
7 …ピンプラグ
8 …イヤホンコード
9 …スマートフォン
10 …基体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11