(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-17
(45)【発行日】2023-04-25
(54)【発明の名称】車両の側部車体構造
(51)【国際特許分類】
B62D 25/04 20060101AFI20230418BHJP
B60K 13/04 20060101ALI20230418BHJP
【FI】
B62D25/04 D
B60K13/04 A
(21)【出願番号】P 2020038731
(22)【出願日】2020-03-06
【審査請求日】2022-06-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000003137
【氏名又は名称】マツダ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121603
【氏名又は名称】永田 元昭
(74)【代理人】
【識別番号】100141656
【氏名又は名称】大田 英司
(74)【代理人】
【識別番号】100182888
【氏名又は名称】西村 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100196357
【氏名又は名称】北村 吉章
(74)【代理人】
【識別番号】100067747
【氏名又は名称】永田 良昭
(72)【発明者】
【氏名】嶋中 常規
(72)【発明者】
【氏名】山口 由貴子
【審査官】金田 直之
(56)【参考文献】
【文献】実開昭63-166830(JP,U)
【文献】米国特許第3495673(US,A)
【文献】特開2016-107959(JP,A)
【文献】特開2008-74125(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62D 25/04,25/20
B60K 13/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関と、上記内燃機関から排出される排気が通過する排気装置と、車両前後方向に延びる車体構造体の後側部において上下方向に延びるピラーを備えた車両の側部車体構造であって、
上記排気装置は、上記車体構造体よりも車幅方向外側において車両前後方向に沿って配置されるとともに、
上記排気装置に備えた排気系部材は、上記ピラーに対して前側から後側、かつ車幅方向の外側から内側へ回り込む部分に位置しており、
上記ピラーは、車両上下方向に直交する断面が前端及び後端よりも、これら前後両端の間の部分の方が車幅方向外側に位置する形状とした
車両の側部車体構造。
【請求項2】
上記ピラーは、車両上下方向の直交断面が、前後両端、および車幅方向外側に頂部を有する三角形状となる閉断面構造体で形成された
請求項1に記載の車両の側部車体構造。
【請求項3】
上記ピラーは、上記閉断面構造体としての車幅外側閉断面構造体と、車幅外側閉断面構造体よりも車幅方向内側に配置されるとともに車両上下方向の直交断面が、前後両端、および車幅方向内側に頂部を有する三角形状となる車幅内側閉断面構造体とで構成され、
上記車幅外側閉断面構造体と上記車幅内側閉断面構造体との車幅方向における対向面同士が接触するように接合して構成された
請求項2に記載の車両の側部車体構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば、内燃機関と、該内燃機関から排出される排気が通過する排気装置と、車両の後側部において上下方向に延びるピラーを備えた車両の側部車体構造に関する。
【背景技術】
【0002】
車両には、排気装置を構成する排気系部材(例えば、排気処理用フィルタ、排気管或いはサイレンサなど)の少なくとも一部を、フロア下の車幅方向中央ではなくフロアよりも車幅方向外側(すなわち車両の車幅方向外側下部)に設けた構造が知られている。
【0003】
このような構成を採用する狙いとして、車体レイアウト性を確保するケースと、車体の運動性能を重視するケースとに大別される。
【0004】
前者のケースとしては、例えば、ハイブリット車やレンジエクステンダー車のように内燃機関とモータを併用するシステムを採用した車両において、例えばフロア下に配設したバッテリを避けるために排気系部材をフロア下のバッテリよりも車幅方向外側に設けた車両が知られている(例えば特許文献1参照)。
【0005】
後者のケースとしては、例えば、スポーツカーのように、車体の中心寄りに重量物を配置するために、車両の車幅方向外側下部に比較的軽量な排気系部材を配置した車両が知られている。
【0006】
ここで、車体の中心寄りに重量物を配置する一例としては、運転席と助手席とを、これらに着席した乗員の重心を下げたり、互いに隣り合う車幅方向の間隔を狭めたりすることが挙げられる。
【0007】
一方、車両の車幅方向外側下部に排気系部材を配置する具体例としては、車体構造体としてのサイドシルに対して車幅方向外側近傍に排気系部材をレイアウトすることが考えられる。
【0008】
しかしながら、比較的軽量な排気系部材をサイドシルの外側にレイアウトした場合には、該排気系部材の幅相当分だけ車両の幅が広がるという弊害が生じ得るため、更なる工夫の余地がある。
【0009】
特に、車体には衝突時に備えた衝撃吸収性能や剛性確保なども求められ、それらの要件を、運動性能を極力犠牲にしないよう満足する必要がある。
【0010】
ところで、車体に対して車幅方向外側に車両前後方向に沿ってレイアウトした排気装置の少なくとも一部を、車両後方において車幅方向の外側から内側へ方向転換する場合、排気装置のうち、車両前後方向における、車体の後部に備えたピラーに隣接する位置に配置された排気系部材は、ピラー対して前方から後方かつ、車幅方向の外側から内側へ取り回す必要がある。
【0011】
その際、排気系部材は、排気の抵抗とならないように平面視で極力小さな曲率で湾曲する(すなわち、大きく湾曲させる)ように取り回すことが好ましい。
【0012】
しかしながら、取り回し部分において排気系部材を、このように極力小さな曲率で湾曲させるために車幅方向外側へ迂回させた場合には、車体の拡幅に繋がることが懸念される。一方で、ピラーに対して極力車両前方から車幅方向内側へ緩やかに湾曲させた場合には、車体剛性部材としてのピラーの剛性部材の車幅方向の長さ(断面積)を削減することに繋がりかねず、結果的に車体の衝撃吸収性能や剛性を確保する点でも懸念される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明はこのような課題に鑑みてなされたもので、車体の剛性および衝撃吸収性能の確保と、車体の拡幅の抑制と、排気系部材において排気をスムーズに流すことを両立することができる車両の側部車体構造の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
この発明は、内燃機関と、上記内燃機関から排出される排気が通過する排気装置と、車両前後方向に延びる車体構造体の後側部において上下方向に延びるピラーを備えた車両の側部車体構造であって、上記排気装置は、上記車体構造体よりも車幅方向外側において車両前後方向に沿って配置されるとともに、上記排気装置に備えた排気系部材は、上記ピラーに対して前側から後側、かつ車幅方向の外側から内側へ回り込む部分に位置しており、上記ピラーは、車両上下方向に直交する断面が前端及び後端よりも、これら前後両端の間の部分の方が車幅方向外側に位置する形状としたものである。
【0016】
上記構成によれば、ピラーの車両上下方向の直交断面の大きさを確保しつつ、ピラーに対して前側から後側、かつ車幅方向の外側から内側へ回り込む部分の形状に対応して排気系部材を屈曲形状に形成する必要がなく、該回り込む部分に配置した排気系部材において排気をスムーズに流すことができる。さらに、その一方で、排気系部材を回り込む部分において車幅方向外側へ迂回するように大きく湾曲することを抑制することができる。
【0017】
要するに、車体剛性および衝撃吸収性能の確保と、排気系部材のスムーズな排気と、車体の拡幅の抑制とを両立することができる。
【0018】
ここで上記排気系部材は、上記内燃機関からの排気(ガス)を処理する例えば、フィルタを備えたGPF等の部材に限らず、例えば、サイレンサ、キャタ等の消音機能を有する部材や排気管自体であってもよい。
【0019】
また本発明の車両の側部車体構造は、内燃機関を車室部よりも前方に備えた構成に限らず、後方に備えた構成であってもよい。
【0020】
この発明の態様として、上記ピラーは、車両上下方向の直交断面が、前後両端、および車幅方向外側に頂部を有する三角形状となる閉断面構造体で形成されたものである。
【0021】
上記構成によれば、車両上下方向の直交断面がトラス構造を構成することができるため、ピラーを強固な構造体として構成できる。
【0022】
この発明の態様として、上記ピラーは、上記閉断面構造体としての車幅外側閉断面構造体と、車幅外側閉断面構造体よりも車幅方向内側に配置されるとともに車両上下方向の直交断面が、前後両端、および車幅方向内側に頂部を有する三角形状となる車幅内側閉断面構造体とで構成され、上記車幅外側閉断面構造体と上記車幅内側閉断面構造体との車幅方向における対向面同士が接触するように接合して構成されたものである。
【0023】
上記構成によれば、ピラーは、車両上下方向の直交断面がトラス構造を構成する一対の閉断面構造体を組み合わせて構成できるため、さらに剛性を高めることができる。
【発明の効果】
【0024】
上記構成によれば、車体の剛性および衝撃吸収性能の確保と、車体の拡幅の抑制と、排気系部材において排気をスムーズに流すことを両立することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本実施形態の側部車体構造を備えた車両の要部を示す平面図
【
図2】本実施形態の側部車体構造を備えた車両の要部を示す左側面図
【
図3】本実施形態の側部車体構造の要部を示す平面図
【
図4】本実施形態の側部車体構造の要部を示す左側面図
【
図5】
図4において排気系部材を取り除いて示した左側面図
【
図7】本実施形態の車両の右側側部の後部周辺を下方から視た斜視図
【
図8】本実施形態の側部車体構造の変形例を
図6に対応して示した断面図
【発明を実施するための形態】
【0026】
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
本実施形態の車両は、押出成形されたアルミ合金製の複数のフレームを連結して車体骨格をなす、所謂、スペースフレーム構造を採用するとともに、側方ドアが2ドアタイプのセンターピラーレス構造を採用したスポーツカーである。このような車両の側部車体構造について、
図1から
図7を用いて説明する。
【0027】
また、図示を明確にするため、図中において、フロントサスペンションやリヤサスペンションの図示を省略するとともに、これらサスペンションを支持する後述するサスペンション支持部材の詳細な図示を省略している。
【0028】
また、図中において、矢印Fは車両前方向を、矢印Rは車両右方向を、矢印Lは車両左方向を、矢印Uは車両上方向を、夫々示している。
【0029】
図1、
図2に示すように、本実施形態の側部車体構造を備えた車両は、乗員が乗り込む車室部1と、車室部1よりも車両前方に設けられる前部車体2と、車室部1よりも車両後方に設けられる後部車体3と、を備えている。
【0030】
図1に示すように、車室部1と前部車体2とは、縦壁状のダッシュパネル9によって仕切られている。すなわち、ダッシュパネル9は、車室部1の内部に有する車室空間1sの前縁を画定する隔壁として車室部1と前部車体2との間に配設されている。
【0031】
図1に示すように、車室部1の内部には、車室部1のフロア(床面)を形成するフロアパネル4と、該フロアパネル4の車幅方向の中央位置の上方において車両前後に延びるトンネルフレーム5と、トンネルフレーム5の両サイドの側壁とフロアパネル4とのコーナー部において車両前後方向に延びるトンネルサイドフレーム6と、トンネルフレーム5とサイドシル8とを車幅方向に連結する複数のフロアクロスメンバ7と、を備えている。
【0032】
さらに
図1、
図2に示すように、車室部1のフロアパネル4の車幅方向の両サイドには、車両前後方向に延びる左右一対のサイドシル8と、サイドシル8の前端から上方へ延びるヒンジピラー11(前側ピラー)と、サイドシル8の後端から上方へ延びるリヤピラー12(後側ピラー)と、を備えている。
【0033】
また
図2に示すように、上述した車室部1の両サイドには、乗員が該車室部1に対して乗り降りするためのドア開口部13が設けられている。ドア開口部13の前縁13aに沿ってヒンジピラー11が、ドア開口部13の後縁13bに沿ってリヤピラー12が、ドア開口部13の下縁13cに沿ってサイドシル8が、夫々設けられている。
【0034】
図1、
図2に示すように、前部車体2は、フロントサスペンション(図示省略)を支持する左右一対のフロントサスペンション支持部材14と、左右一対のフロントサスペンション支持部材14を車幅方向に連結する複数の前側クロスメンバ15(
図1参照)と、車室部1とフロントサスペンション支持部材14とを連結する複数の前側連結フレーム16と、車両前方からの衝撃荷重を吸収する前方衝撃吸収構造体(図示省略)と、を備えている。
【0035】
図1に示すように、フロントサスペンション支持部材14は、左右夫々に対応するサイドシル8に対して車幅方向内側に位置し、不図示のフロントサスペンションを介して前輪Hfを軸支している。前輪Hfは、サイドシル8の前端よりも車両前方かつフロントサスペンション支持部材14よりも車幅方向外側に備えている。フロントサスペンション支持部材14は、例えばアルミニウム合金をダイキャスト成形することにより製造されている。
【0036】
さらに
図1、
図2に示すように、前部車体2は、前輪Hfに対して後方へ離間した位置に、ヒンジピラー11の前部から車両前方へ延びるタイヤストッパフレーム17を備えている。
【0037】
図1、
図2に示すように、上述したタイヤストッパフレーム17は、耐スモールオーバーラップ衝突用レインフォースメント(SORB用レイン)とも称し、スモールオーバーラップ衝突時に後退する前輪Hfを受け止めて該前輪Hfが車室部1内へ侵入することを抑制するためのフレームである。
【0038】
タイヤストッパフレーム17は、後端がヒンジピラー11の前面に接合されるとともに、前端が前輪Hfの最後端の手前に至る位置まで車両前後方向に水平に延びている。これにより、タイヤストッパフレーム17は、前端が前輪Hfの最後端に対して車両後方に離間した位置に配設されている。また、タイヤストッパフレーム17は、車両前後方向の直交断面が閉断面形状となるように押し出し成形にて形成されている。
【0039】
上記前方衝撃吸収構造体は図示省略するが、フロントサスペンション支持部材14の前端側から車両前後へ延びる筒状体等からなるクラッシュカンと、左右一対のクラッシュカンの前端を連結するように車幅方向に延びるバンパレインとを備えている。
【0040】
後部車体3は、リヤサスペンションを支持する左右一対のリヤサスペンション支持部材18と、左右一対のリヤサスペンション支持部材18を車幅方向に連結する複数の後側クロスメンバ19(
図1参照)と、車室部1とリヤサスペンション支持部材18とを連結する複数の後側連結フレーム21と、車両後方からの衝撃荷重を吸収する後方衝撃吸収構造体22と、を備えている。
なお、
図2においては上述した前方衝撃吸収構造体のみならず、後方衝撃吸収構造体22の図示を省略している。
【0041】
後方衝撃吸収構造体22は
図1に示すように、リヤサスペンション支持部材18の後端側から車両後方へ延びる筒状体等からなるクラッシュカン22aと、左右一対のクラッシュカン22aの後端を連結するように車幅方向に延びるバンパレイン22bとを備えている。
【0042】
ところで
図1に示すように、本実施形態の車両の前部における、左右一対のフロントサスペンション支持部材14の間の領域は、エンジンルームEとして形成されており、該エンジンルームEには、エンジン23が搭載されている。
【0043】
このエンジン23の側壁側に設けられた排気ポートには、排気マニホールド24を介して排気装置30(排気ユニット)が接続されている。
【0044】
排気装置30は、排気系部材としてのGPF31(ガソリンパティクレートフィルタ)と、第1プリサイレンサ32と、第2プリサイレンサ33と、メインサイレンサ34と、テールパイプ(図示省略)とを備えている。また、排気マニホールド24とGPF31との間、および上述した排気系部材31,32,33,34の間には、夫々接続部35A,35B,35C,35Dによって接続されている。
【0045】
GPF31は、エンジン23の排気ガスを処理する排気処理装置として排気ガスに含まれる粒子状物質(PM)を捕集するフィルタ31aaを本体部31aに備えている。
【0046】
各種サイレンサ(第1プリサイレンサ32、第2プリサイレンサ33およびメインサイレンサ34)は、排気ガスを大気に放出するときの音を低減する。
【0047】
接続部35A,35B,35C,35Dは、主に排気管35aで形成されるが、排気系部材としてのGPF31や各種サイレンサ32,33,34などに備えるとともに排気管35aや他の排気系部材31,32,33,34と接続する機能を有する接続部分も含めて形成されている。なお、接続部35A,35B,35C,35Dは、排気管35aと、排気系部材に有する接続部分との双方を備えて形成するに限らず、これらのうち少なくとも一方で形成することができる。
【0048】
そして、排気装置30は、GPF31と、第1プリサイレンサ32と、第2プリサイレンサ33と、メインサイレンサ34とが、接続部を介して夫々車体の前方側から後方へ延びる排気経路に沿って配索されている。
【0049】
但し、当例において排気装置30は、車両後方へと延びる途中で車幅方向外側(当例では車両右側)へ迂回するような排気経路に沿って配索されている。詳しくは、排気装置30は、前部車体2においてエンジン23が搭載された車幅方向の内側から外側へ配索され、車室部1の側方部に沿って車両後方へ配索され、後部車体3において再度車幅方向外側から内側へと配索されるとともに車両後方へと配索されている。
【0050】
このように、比較的軽量な排気系部材を車幅方向外側にレイアウトすることで、排気系部材よりも重量物を車両中央にレイアウトすることができ、結果として車両の運動性能の向上に寄与することができる。
【0051】
以下、本実施形態の車体側部構造について
図1、
図2に加えて
図3~
図7を用いてさらに詳しく説明する。
【0052】
図5に示すように、サイドシル8は、サイドシルアッパ81とサイドシルロア82とを上下各側に備えた2分割構造で構成されている。サイドシルアッパ81とサイドシルロア82とは共に、上述したようにアルミ合金材料を押出し成形にて形成されたフレーム部材であるとともに、車両前後方向の全長に亘って延びる閉断面空間83s,84sを内部に夫々有している。
【0053】
サイドシルアッパ81は、上記閉断面空間83sを内部に有する閉断面部83(以下、「アッパ側閉断面部83」とも称する)と、該アッパ側閉断面部83の車幅方向内端且つ下端から下方へ延出する下方フランジ部85とで一体形成されている。
【0054】
また同図に示すように、サイドシルロア82は、閉断面空間84sを内部に有する閉断面部84(以下、「ロア側閉断面部84」とも称する)と、該ロア側閉断面部84の車幅方向内側且つ上端から上方へ延出する上方フランジ部86とで一体形成されている。
【0055】
図5に示すように、アッパ側閉断面部83とロア側閉断面部84は共に、
前後各側のピラー11,12と車両側面視で重複するように車両前後方向に延びている。本実施形態のサイドシルロア82は、サイドシル8の車両前後方向の全長に亘って延びている。
【0056】
また、
図2に示すように、アッパ側閉断面部83とロア側閉断面部84は共に、前後各側のピラー11,12よりも車幅方向に長く形成されている。
本実施形態におけるアッパ側閉断面部83とロア側閉断面部84は共に、車幅方向の外端が前後各側のピラー11,12の車幅方向外面よりも車幅方向外側へ突出形成されている。
【0057】
また
図5に示すように、ロア側閉断面部84の下壁84dは、車幅方向に沿って略水平に形成されているのに対して上壁84uは、車幅方向外側程下方に位置するように緩やかに傾斜している。これにより、ロア側閉断面部84は、車両前後方向の直交断面が、車両上下方向に対して車幅方向が長く、且つ車幅方向外側程車両上下方向の長さが短くなる略三角形状で形成されている。
【0058】
上述したサイドシルアッパ81とサイドシルロア82とは、
図6に示すように、下方フランジ部85と上方フランジ部86とが車両側面視(車両上下方向および車両前後方向)で重複しており、この重複部分93において互いに溶接されている。
【0059】
サイドシル8は、上述したように、下方フランジ部85と上方フランジ部86とを、互いの重複部分93を溶接することにより、アッパ側閉断面部83とロア側閉断面部84の各車幅方向内端同士を上下方向に連結する連結壁90として一体化することができる。
【0060】
これによりサイドシル8は、サイドシルアッパ81とサイドシルロア82との夫々の閉断面部83,84が連結壁90を介して上下方向に互いに離間して配設され、これら上下各側の閉断面部83,84と連結壁90との間に、車幅方向外側に向けて開口する凹部91を有して構成される(
図4~
図6参照)。
【0061】
図2に示すように、サイドシル8は、上述したように、車体側部のドア開口部13の下縁13cを形成するように車両前後方向に延びている。また、サイドシル8は、アッパ側閉断面部83、すなわち該サイドシル8の上端が前方程下方に位置するように車両前後方向に傾斜して延びている(
図2、
図4(a)(b)参照)。
【0062】
これらにより、ドア開口部13の下縁13cを、アッパ側閉断面部83に沿って車両後方程上方へ位置するように傾斜して形成することができる(
図2参照)。
従って、ドア開口部13が、車両前後方向の全体に亘って不用意に大きくなることを抑制しつつ、車両前側が車両後側と比して下方へ位置させることができるため、乗員がドア開口部13を介して車室空間に対して乗降する際におけるスムーズな乗降を可能としている。
【0063】
上述したサイドシル8と前後各側のピラー11,12とはアーク溶接(当例ではミグ溶接)により一体に接合されている。
詳述すると
図4(b)に示すように、本実施形態におけるアッパ側閉断面部83とロア側閉断面部84は共に、ヒンジピラー11と車両前後方向において重複するように車両前後方向に延びている。当例においては、アッパ側閉断面部83は、車両前後方向において前端がヒンジピラー11の前端と略同じ位置まで延びている。一方、ロア側閉断面部84は、車両前後方向においてアッパ側閉断面部83およびヒンジピラー11の各前端よりも車両前方へ延出する前方延出部84fを備えて一体形成されている。但し、前方延出部84fは前端がタイヤストッパフレーム17の前端よりも車両後方に位置するまで車両前方へ延出している。
【0064】
また
図2、
図5に示すように、ヒンジピラー11は、サイドシル8の前部において、車両上方程車両前方に位置するように傾斜した姿勢でアッパ側閉断面部83の車幅方向内側部分から車両上方へ突き出すようにロア側閉断面部84に立設されている。ヒンジピラー11は、内部に長手方向に対する直交断面が閉断面となる矩形状に押出成形されたアルミ合金製の押出し部材である。
【0065】
このようなヒンジピラー11は、アッパ側閉断面部83と連結壁90とロア側閉断面部84との各対向部位においてアーク溶接等により一体に接合されている。
【0066】
一方、同図に示すように、リヤピラー12は、サイドシル8の後部において、車両上方程車両後方に位置するように傾斜した姿勢でアッパ側閉断面部83の車幅方向内側部分から車両上方へ突き出すようにロア側閉断面部84に柱状に立設されている。また、リヤピラー12は、内部に長手方向に対する直交断面が閉断面となる矩形状(車両右側のリヤピラー12は菱形状)に押出成形されたアルミ合金製の押出し部材である(
図6参照)。
【0067】
このようなリヤピラー12は、アッパ側閉断面部83と連結壁90とロア側閉断面部84との各対向部位においてアーク溶接等により一体に接合されている。
【0068】
ここで
図6に示すように、上述した車両右側のリヤピラー12は、車両上下方向に直交する断面(水平断面)が前端及び後端よりも、これら前後両端の間の部分の方が車幅方向外側に位置する形状として構成されている。
【0069】
具体的にリヤピラー12は、車幅方向外内各側に、閉断面構造体41,42を備えるとともに、これら一対の閉断面構造体41,42の車幅方向における対向面同士が接触するように接合して構成されている。
【0070】
一対の閉断面構造体41,42のうち、車幅方向外側に位置する閉断面構造体41(車幅外側閉断面構造体41)は、車両上下方向の直交断面が、前後両端41a,41b、および車幅方向外端41cに頂部を有する三角形状(トラス構造)となるように形成されている。
【0071】
換言すると、車幅外側閉断面構造体41は、車両前後方向と略平行に直線状に延びる車幅方向内壁43と、車幅外側閉断面構造体41の車幅方向外端41cと後端41bとを直線状に繋ぐように車両後方程車幅方向内側に位置するように傾斜する後側傾斜壁44と、車幅外側閉断面構造体41の前端41aと車幅方向外端41cとを直線状に繋ぐように車両後方程車幅方向外側に位置するように傾斜する前側傾斜壁45とを有して車両上下方向の直交断面が三角形状で形成されている。車幅外側閉断面構造体41は、前端から車両前方へ直線状に突出する前端フランジ部41fと、後端から車両後方へ直線状に突出する後端フランジ部41rと、を備えている。
【0072】
一対の閉断面構造体41,42のうち、車幅方向内側に位置する閉断面構造体42(車幅内側閉断面構造体42)は、車両上下方向の直交断面が、前後両端42a,42b、および車幅方向内端42cに頂部を有する三角形状(トラス構造)となるように形成されている。
【0073】
換言すると、車幅内側閉断面構造体42は、車両前後方向と略平行に直線状に延びる車幅方向外壁46と、車幅外側閉断面構造体41の車幅方向内端42cと後端42bとを直線状に繋ぐように車両後方程車幅方向外側に位置するように傾斜する後側傾斜壁47と、車幅外側閉断面構造体41の前端42aと車幅方向内端42cとを直線状に繋ぐように車両後方程車幅方向内側に位置するように傾斜する前側傾斜壁48とを有して車両上下方向の直交断面が三角形状で形成されている。車幅外側閉断面構造体41は、前端から車両前方へ直線状に突出する前端フランジ部42fと、後端42bから車両後方へ直線状に突出する後端フランジ部42rと、を備えている。
【0074】
リヤピラー12は、車幅外側閉断面構造体41の車幅方向内壁43と車幅内側閉断面構造体42の車幅方向外壁46とが車幅方向において互いに接触するように配置させ、夫々の閉断面構造体41,42の各前端フランジ部41f,42f同士および各後端フランジ部41r,42r同士を溶接により接合している。これにより、リヤピラー12は、車両上下方向の直交断面が三角形状の閉断面構造体41,42を上述したように接合することで、内部に車両前後方向に延びる節状の車幅方向内壁43および車幅方向外壁46を有する菱形形状に形成することができる。
【0075】
また
図1、
図2に示すように、排気装置30のうち、GPF31と第1プリサイレンサ32と第2プリサイレンサ33は、夫々車体側部(当例では車両右側部)の下部に沿って車両後方へこの順に配置されている。
【0076】
詳しくは、GPF31は、フィルタ31aaが内蔵された本体部31aと、該本体部31aに対して幅小に形成される接続部分31bとを備えている。GPF31は、主に本体部31aが、車体下部における、ヒンジピラー11よりも車両前方かつタイヤストッパフレーム17よりも車幅方向外方側に配置されている。
【0077】
また
図3、
図4に示すように、サイドシル8のロア側閉断面部84の前部に備えた上述の前方延出部84fは、車両前後方向におけるヒンジピラー11の前端に相当する位置よりも前方へ延びている。すなわち、前方延出部84fは、GPF31の直下まで延びている。そして、GPF31は、前方延出部84fの上面部に載置されるように支持されている。
【0078】
図1に示すように、GPF31の本体部31aと、該本体部31aよりも車幅方向内側に有するエンジン23(排気マニホールド24)とは、これらの間において車幅方向に延びる接続部85A(以下、「第1接続部85A」と称する)によって接続されている。
【0079】
第1接続部85Aは、排気装置30の一部として備えた排気管35aによって形成されている。また、車両平面視において、GPF31とエンジン23との間には、タイヤストッパフレーム17が介在するが、第1接続部85Aは、タイヤストッパフレーム17の下方に有する空間を横切るようにして車幅方向に延びている。
【0080】
図2~
図4に示すように、第1プリサイレンサ32は、上記ドア開口部13の下縁13cに備えたサイドシル8に沿って車両前後方向に長尺に形成されている。第1プリサイレンサ32は、車両前後方向の全長に亘って略一定の車幅方向の長さを有して形成されるとともに、車両後方程徐々に高くなるように傾斜する車両側面視形状に形成されている。
【0081】
一方、
図5に示すように、凹部91は、第1プリサイレンサ32の車両前後方向の長さに対して若干長い車両前後方向の長さを有して形成されている。さらに凹部91は、第1プリサイレンサ32の車両上下方向の長さに対して若干長い車両上下方向の長さを有するとともに上述した第1プリサイレンサ32の車両側面視形状に対応して車両後方程徐々に高くなる傾斜形状に形成されている。
【0082】
そして
図2、
図3に示すように、第1プリサイレンサ32は、車幅方向における少なくとも一部がサイドシル8と重複するように該サイドシル8の車幅方向内端よりも車幅方向外側に配置されている。すなわち、第1プリサイレンサ32は、車両前後方向の全長に亘って、車幅方向の外側部分を除いた全体がサイドシル8の凹部91に収容されている。
【0083】
この状態において第1プリサイレンサ32は、車幅方向内端がサイドシル8の連結壁90(車幅内壁)(
図6参照)よりも車幅方向外側に配置されるとともに、ロア側閉断面部84の上面部に載置されるように支持されている。
【0084】
これにより、サイドシルアッパ81は、第1プリサイレンサ32を、その直上から覆うように設けられている。
【0085】
また
図2~
図4に示すように、ヒンジピラー11に対して車両前方に配置されたGPF31と、その車両後方に配置された第1プリサイレンサ32とは、接続部35B(以下、「第2接続部35B」と称する)によって接続されている。
【0086】
第2接続部35Bは、排気管35aと、GPF31に備えた接続部分31bとで形成されている。なお、GPF31に備えた接続部分31bは、GPF31の本体部31aの後端から車両後方へ延びる管状に形成されており、排気管35aを前部から嵌め込んで接続されている。
【0087】
なお、第2接続部35Bは
図3に示すように、GPF31と第1プリサイレンサ32との双方よりも車幅方向の長さが小さく形成されている。
【0088】
また
図6、
図7に示すように、第2プリサイレンサ33は、その本体部33aがボックス形状の本体ケースを有して形成され、車体側部(当例では車体右側部)の下部に配置した排気系部材31,32,33のうち、最も車両後部に配置されている(
図2~
図4参照)。換言すると
図6、
図7に示すように、第2プリサイレンサ33は、リヤピラー12に対して前方から後方かつ車幅方向の外側から内側へ回り込む部分RPに配置されている。
【0089】
そして
図6に示すように、第2プリサイレンサ33は、車両上下方向の直交断面が菱形形状のリヤピラー12に対応して、該リヤピラー12との対向部分に、該リヤピラー12の車幅方向外側に備えた後側傾斜壁44と車両平面視で対向する対向面33Sを有している。
【0090】
この対向面33Sは、後側傾斜壁44の車両平面視における配置箇所および配置角度に対応して車両後方程車幅方向内側へ傾斜して形成されている。すなわち、第2プリサイレンサ33は、リヤピラー12に対する上述した回り込む部分RPにおいて、リヤピラー12に備えた後側傾斜壁44に、該後側傾斜壁44との対向面33Sを沿わすように回り込ませている。
【0091】
これにより
図6、
図7に示すように、リヤピラー12の車両上下方向の直交断面を確保しながら、第2プリサイレンサ33を、リヤピラー12に極力近接させつつ、車両平面視で緩やかな屈曲形状でリヤピラー12の回り込む部分RPに配置させることができる。
なお、
図7中のリヤピラー12は便宜上、簡略化して示している。
【0092】
このような第2プリサイレンサ33は、本体部33aの前端部において車両前方に備えた第1プリサイレンサ32へと繋がる接続部35C(以下、「第3接続部35C」と称する)に接続されるとともに、本体部31aの車幅方向内側かつ車両後方部において、車幅方向中央かつ車両後方に備えたメインサイレンサ34へと繋がる接続部35D(以下、「第4接続部35D」と称する)に接続することができる。
【0093】
このような第2プリサイレンサ33は
図1、
図2、
図6、
図7に示すように、本体部33aの前端部において車両前方に備えた第1プリサイレンサ32へと繋がる第3接続部35Cに屈曲部分や大きく湾曲する部分を有することなくスムーズに接続することができる。同様に、第2プリサイレンサ33は、本体部33aの車幅方向内側かつ車両後方部において、車幅方向中央かつ車両後方に備えたメインサイレンサ34(
図1参照)へと繋がる第4接続部35Dに屈曲部分や大きく湾曲する部分を有することなくスムーズに接続することができる。
【0094】
上述した本実施形態の車両の側部車体構造は、
図1、
図2に示すように、車室空間1sの前縁を画定するダッシュパネル9(隔壁)の前方に搭載されたエンジン23(内燃機関)(
図1参照)と、エンジン23から排出される排気が通過する排気装置30と、車両の側部に形成されたドア開口部13(
図2参照)の下縁13dを構成するように車両前後方向に沿って延びるサイドシル8と、ドア開口部13の後縁13rを構成するとともにサイドシル8の後側部から上方に延びるリヤピラー12(ピラー)を備えた車両の側部車体構造であって、排気装置30は、サイドシル8よりも車幅方向外側において車両前後方向に沿って配置(配索)されるとともに、
図1~
図4、
図6、
図7に示すように、排気装置30に備えた第2プリサイレンサ33(排気系部材)は、リヤピラー12に対して前側から後側、かつ車幅方向の外側から内側へ回り込む部分RPに位置しており、
図6に示すように、リヤピラー12は、車両上下方向に直交する断面が前端41a及び後端41bよりも、これら前後両端の間の部分の方が車幅方向外側に位置する形状としたものである。
【0095】
上記構成によれば、リヤピラー12の車両上下方向の直交断面の大きさ、すなわち車体剛性および衝撃吸収性能を確保しつつ、リヤピラー12に対して前側から後側、かつ車幅方向の外側から内側へ回り込む部分RPの平面視の角部形状に対応して第2プリサイレンサ33を屈曲形状に形成する必要がなく、該回り込む部分RPに配置した排気系部材として第2プリサイレンサ33において排気をスムーズに流すことができる。
【0096】
さらに、回り込む部分RPに配置した第2プリサイレンサ33において上述したように、排気をスムーズに流しながら、第2プリサイレンサ33を回り込む部分RPにおいて車幅方向外側へ迂回するように湾曲すること、すなわち車体の拡幅抑制を抑えることができる。
【0097】
要するに、車体剛性および衝撃吸収性能の確保と、第2プリサイレンサ33のスムーズな排気と、車体の拡幅抑制とを両立することができる。
【0098】
この発明の態様として
図6に示すように、リヤピラー12は、車両上下方向の直交断面が、前後両端41a,41b、および車幅方向外端41cに頂部を有する三角形状となる車幅外側閉断面構造体41(閉断面構造体)を備えたものである。
【0099】
上記構成によれば、車両上下方向の直交断面がトラス構造である車幅外側閉断面構造体41を構成することができるため、リヤピラー12の剛性を高めることができる。
【0100】
この発明の態様として
図6に示すように、リヤピラー12は、車幅外側閉断面構造体41と、車幅外側閉断面構造体41よりも車幅方向内側に配置されるとともに車両上下方向の直交断面が、前後両端42a,42b、および車幅方向内端42cに頂部を有する三角形状となる車幅内側閉断面構造体42とで構成され、車幅外側閉断面構造体41と車幅内側閉断面構造体42との車幅方向における対向面同士(車幅方向内壁43および車幅方向外壁46)が接触するように接合して構成されたものである。
【0101】
上記構成によれば、リヤピラー12は、車両上下方向の直交断面がトラス構造を構成する一対の閉断面構造体41,42を組み合わせて構成できるため、さらに剛性を高めることができる。
【0102】
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではなく様々な実施形態で形成することができる。
例えば、本実施形態のようにリヤピラー12を、車両上下方向に直交する断面が前後両端41a,41b、および車幅方向外端41cに頂部を有する略三角形状に形成することで、車両上下方向の直交断面がトラス構造を構成することができるため、リヤピラー12を強固な構造体として構成できる点で好ましい。
【0103】
但し、本発明のピラーは、上述した実施形態のリヤピラー12のように車両上下方向に直交する断面が略三角形状に形成するに限らず、前端及び後端よりも、これら前後両端の間の部分の方が車幅方向外側に位置する形状であれば、例えば
図8に示すように、円弧状に形成してもよい。
【0104】
その場合、
図8に示すように、ピラー12’が、車幅方向外内各側に備えた閉断面構造体41’,42’の車幅方向における対向面43’,46’同士が接触するように接合した構成において、車幅方向外内各側の閉断面構造体41’,42’の非対向面44’,45’,44’,48’を、互いに相離反する方向へ膨出する円弧形状に形成することで、ピラー12’の車両上下方向の直交断面を楕円形状とすることができる。
【符号の説明】
【0105】
8…サイドシル(車体構造体)
12,12’…リヤピラー(ピラー)
23…エンジン(内燃機関)
30…排気装置
33…第2プリサイレンサ(排気系部材)
41a…車幅外側閉断面構造体の前端(車幅外側閉断面構造体の前端に有する頂部)
41b…車幅外側閉断面構造体の後端(車幅外側閉断面構造体の後端に有する頂部)
41c…車幅外側閉断面構造体の車幅方向外端41c(車幅外側閉断面構造体の車幅方向外側に有する頂部)
41,41’…車幅外側閉断面構造体(閉断面構造体、車幅外側閉断面構造体)
42,42’…車幅内側閉断面構造体(閉断面構造体、車幅内側閉断面構造体)
42a…車幅内側閉断面構造体の前端(車幅内側閉断面構造体の前端に有する頂部)
42b…車幅内側閉断面構造体の後端(車幅内側閉断面構造体の後端に有する頂部)
42c…車幅内側閉断面構造体の車幅方向外端41c(車幅内側閉断面構造体の車幅方向内側に有する頂部)
43,43’…車幅方向内壁(車幅外側閉断面構造体の車幅内側閉断面構造体との車幅方向における対向面)
46,46’…車幅方向外壁(車幅内側閉断面構造体の車幅外側閉断面構造体との車幅方向における対向面)
RP…回り込む部分