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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-17
(45)【発行日】2023-04-25
(54)【発明の名称】模擬納棺用具
(51)【国際特許分類】
   A61G 17/00 20060101AFI20230418BHJP
【FI】
A61G17/00 Z
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2018217788
(22)【出願日】2018-11-20
(65)【公開番号】P2020081181
(43)【公開日】2020-06-04
【審査請求日】2021-11-14
(73)【特許権者】
【識別番号】502176144
【氏名又は名称】木下 昌宏
(74)【代理人】
【識別番号】100126675
【弁理士】
【氏名又は名称】福本 将彦
(72)【発明者】
【氏名】木下 昌宏
【審査官】松江 雅人
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-090975(JP,A)
【文献】特開平09-192344(JP,A)
【文献】登録実用新案第3041189(JP,U)
【文献】特開平10-033602(JP,A)
【文献】登録実用新案第3158189(JP,U)
【文献】特開平09-099124(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第104800029(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61G 17/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上体を起こした状態で、納棺を模擬体験するための模擬納棺用具であって、
使用者の胴体及び両腕の一部から頭までのみを収容可能で、前方及び下方が開いた箱状体と、
前記使用者に干渉することなく、前記箱状体を支持する脚体と、
前記箱状体の前方を覆い、窓を有する蓋体と、を備える模擬納棺用具。
【請求項2】
前記箱状体又は蓋体の内側であって、前記使用者の顔の位置の両側に設置された照明器具を、さらに備える請求項1に記載の模擬納棺用具。
【請求項3】
前記箱状体の後壁の内側表面に配置され、前記使用者の頭部の枕として機能する緩衝体を、さらに備える請求項1又は2に記載の模擬納棺用具。
【請求項4】
前記箱状体の内側に配置され、前記使用者の顔の周囲の少なくとも一部を装飾する装飾体を、さらに備える請求項1から3のいずれかに記載の模擬納棺用具。
【請求項5】
前記蓋体は、前記箱状体に対して、着脱自在又は開閉自在である、請求項1から4のいずれかに記載の模擬納棺用具。
【請求項6】
前記蓋体は、前記窓を開閉自在に覆う開閉蓋を有する、請求項1から5のいずれかに記載の模擬納棺用具。
【請求項7】
前記箱状体の前方に配置可能であり、配置することにより前記使用者が自身の姿を映して目視することを可能にする鏡を、さらに備える、請求項1から6のいずれかに記載の模擬納棺用具。
【請求項8】
前記箱状体又は前記蓋体の内側に設置され、無線により音声信号を受信することにより音声を再生し、前記使用者が聴くことを可能にする無線スピーカを、さらに備える、請求項1から7のいずれかに記載の模擬納棺用具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、横臥することなく上体を起こした状態で、納棺を模擬体験するための模擬納棺用具に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、葬儀において、装飾性が加味された様々な棺が用いられ、棺の内側にも生花、造花、ブリザード、その他の装飾体により装飾が施され、また納棺される故人にも化粧が施されるようになっている。しかし、故人となり納棺されることとなる本人は、生前において、納棺を簡便かつリアルに模擬体験し、棺のグレード(等級)、装飾体の形態、化粧の形態などを選択する手段がなかった。なお、同一出願人による特許文献1及び2には、納棺される故人を生花又は造花により装飾する技術、及び納棺される故人を、棺内温度の上昇を抑えつつ照明する技術が、開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実用新案登録第3119274号公報
【文献】実用新案登録第3166838号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、生前に納棺を簡便かつリアルに模擬体験することを可能にする模擬納棺用具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決し上記目的を達成するために、本発明のうち第1の態様によるものは、上体を起こした状態で、納棺を模擬体験するための模擬納棺用具であって、箱状体と、脚体と、蓋体と、を備えている。箱状体は、使用者の胴体の一部から頭までを収容可能で、前方及び下方が開いている。脚体は、前記使用者に干渉することなく、前記箱状体を支持する。蓋体は、前記箱状体の前方を覆い、窓を有する。
【0006】
この構成によれば、使用者は、横臥することなく、例えば座した状態、起立した状態など、上体を起こした状態で、自身の胴体の一部から頭までを箱状体に収容させ、箱状体の前方を向くことにより、納棺を簡便に模擬体験することができる。また、箱状体、及び窓を有する蓋体は、棺を模した構造に相当するので、使用者はリアルに納棺を模擬体験できる。使用者は、蓋体の窓を通して、鏡に自身を映して見ることにより、納棺された自身の姿を確認することができる。窓を通して、納棺された自身の姿を写真に撮影することも可能である。箱状体、蓋体の装飾性等の形態を、現実に準備される棺の一部と同一とすることで、使用者は模擬体験を通じて、将来に使用すべき棺の形態を選択することもできる。同様に、使用者は、棺の中にあるときの使用者自身の化粧をも、模擬体験を通じて選択することができる。
【0007】
本発明のうち第2の態様によるものは、第1の態様による模擬納棺用具であって、前記箱状体又は蓋体の内側であって前記使用者の顔の位置の両側に設置された照明器具を、さらに備えている。
【0008】
この構成によれば、使用者は、照明器具が付属することより棺内を華やかにする形態の棺への納棺を、模擬体験することができる。
【0009】
本発明のうち第3の態様によるものは、第1又は第2の態様による模擬納棺用具であって、前記箱状体の後壁の内側表面に配置され、前記使用者の頭部の枕として機能する緩衝体を、さらに備えている。
【0010】
この構成によれば、使用者は、頭部の下に枕を敷いた形態でなされる納棺を、模擬体験することができる。また、箱状体の中に収容される使用者の頭部の位置が安定する。
【0011】
本発明のうち第4の態様によるものは、第1から第3のいずれかの態様による模擬納棺用具であって、前記箱状体の内側に配置され、前記使用者の顔の周囲の少なくとも一部を装飾する装飾体を、さらに備えている。
【0012】
この構成によれば、使用者は、装飾体が施された形態でなされる納棺を、模擬体験することができる。また、使用者は、納棺時に施される装飾体を、模擬体験を通じて選択することができる。
【0013】
本発明のうち第5の態様によるものは、第1から第4のいずれかの態様による模擬納棺用具であって、前記蓋体は、前記箱状体に対して、着脱自在又は開閉自在である。
【0014】
この構成によれば、使用者は、蓋体が箱状体から取り外された状態、又は開放された状態で、箱状体の開放された前方から箱状体の中に、胴体の一部及び頭部を入れることができ、また、箱状体の開放された前方から箱状体の外へ、胴体の一部及び頭部を出すことができる。すなわち、箱状体への使用者の出入りが容易となる。
【0015】
本発明のうち第6の態様によるものは、第1から第5のいずれかの態様による模擬納棺用具であって、前記蓋体は、前記窓を開閉自在に覆う開閉蓋を有している。
【0016】
この構成によれば、使用者は、蓋体の窓に開閉蓋が設けられた形態の棺への納棺を、模擬体験することができる。
【0017】
本発明のうち第7の態様によるものは、第1から第6のいずれかの態様による模擬納棺用具であって、前記箱状体の前方に配置可能であり、配置することにより前記使用者が自身の姿を映して目視することを可能にする鏡を、さらに備えている。
【0018】
この構成によれば、鏡を箱状体の前方に配置することにより、使用者は、蓋体の窓を通して、鏡に自身を映して見ることができ、それにより、納棺された自身の姿を確認することができる。鏡は、箱状体と連結されていてもよく、別体であっても良い。
【0019】
本発明のうち第8の態様によるものは、第1から第7のいずれかの態様による模擬納棺用具であって、前記箱状体又は前記蓋体の内側に設置され、無線により音声信号を受信することにより音声を再生し、前記使用者が聴くことを可能にする無線スピーカを、さらに備えている。
【0020】
この構成によれば、使用者は、棺にスピーカが設置され、棺内に音楽等の音声が流れる形態の納棺を、模擬体験することができる。それにより、音楽等の音声の種類を選択することもできる。
【発明の効果】
【0021】
以上のように本発明によれば、生前に納棺を簡便かつリアルに模擬体験することを可能にする模擬納棺用具が実現する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の一実施の形態による模擬納棺用具の基本構成を例示する斜視図である。
図2図1の模擬納棺用具の一部の外観を例示する斜視図であり、(a)は本体の外観を例示し、(b)は本体の一部を拡大して例示している。
図3図1の模擬納棺用具の箱状体の内部について、構成を例示する斜視図であり、箱状体の壁体を一部削除して例示している。
図4図1の模擬納棺用具の蓋体の内側について、構成を例示する斜視図である。
図5図1の模擬納棺用具の使用の形態を例示する概略図である。
図6図1の模擬納棺用具の試作品を例示する写真である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は、本発明の一実施の形態による模擬納棺用具の基本構成を例示する斜視図である。この模擬納棺用具101は、使用者が上体を起こした状態で、納棺を模擬体験することを可能にする用具であり、箱状体1、脚体3、及び蓋体5を有している。箱状体1は、使用者の胴体の一部から頭までを収容可能であり、かつ前方及び下方が開放された箱状をなしている。脚体3は、箱状体1を床面29などに支持する部材である。蓋体5は、箱状体1の開放された前方を覆う部材である。蓋体5には、窓7が形成されている。蓋体5は、箱状体1に対して着脱自在又は開閉自在であることが好ましい。図1の例では、蓋体5は箱状体1に対して着脱自在である。
【0024】
模擬納棺用具101の本体6をなす箱状体1及び蓋体5は、棺の頭部に相当する。現実に使用される棺の頭部を、模擬納棺用具101の本体6として使用することも可能である。使用者は、横臥することなく、椅子9に座した状態で、自身の胴体の一部から頭までを箱状体1に収容させ、箱状体1の前方を向くことにより、納棺を簡便にかつリアルに模擬体験することができる。使用者は、蓋体5の窓7を通して、鏡に自身を映して見ることができるとともに、納棺された自身の姿を写真に撮影することも可能である。箱状体1及び蓋体5の形状、色彩、装飾等の形態を、現実に準備される棺の頭部と同一とすることにより、使用者は模擬体験を通じて、将来に使用すべき棺の形態を選択することができる。使用者は、棺の中にあるときの使用者自身の化粧をも、模擬体験を通じて選択することができる。
【0025】
図2は、模擬納棺用具101の一部の外観を例示する斜視図であり、(a)は本体6の外観を例示し、(b)は本体6の一部を拡大して例示している。図2(a)に示すように、蓋体5には、窓7を開閉自在に覆う開閉蓋11が設けられている。開閉蓋11は、図示の例では左右一対からなり、それぞれが蝶番10により開閉自在に蓋体5に取り付けられている。開閉蓋11の前面には、手操作による開閉を可能にする摘まみ12が取り付けられている。開閉蓋11も、棺を模擬したものである。
【0026】
図2(b)に示すように、蓋体5のうち、箱状体1に対向する面の上端部には、L字状に屈曲した板状の留め具13が取り付けられている。留め具13のうち、上部の水平に延びる部分には、孔14が形成されている。箱状体1の天井壁のうち蓋体5に近接する部位には、ピン15が固定されている。ピン15は、箱状体1の天井壁の外側表面から上方に突起している。留め具13の孔14にピン15を通し、水平に延びる部分を箱状体1の天井壁の上に当接させることにより、留め具13をピン15に係合させることができる。留め具13をピン15に着脱自在に係合させることにより、蓋体5を箱状体1に着脱自在に装着することができる。留め具13は、例えば、帯状の金属板に孔14を形成し、L字状に折り曲げることにより、容易に形成可能である。ピン15は、箱状体1の天井壁にねじ込まれた木ネジであってもよい。
【0027】
図3は、模擬納棺用具101の箱状体1の内部について、構成を例示する斜視図であり、箱状体1の壁体を一部削除して例示している。図示の例では、箱状体1の内側表面は、美麗な布16で覆われている。この布16は、例えば接着剤により箱状体1の内側表面に貼着されている。また、箱状体1の後壁の内側表面には、緩衝体17が設置されている。緩衝体17は、使用者の頭部を保持する枕として機能する。枕を有する棺への納棺を模擬体験することができるとともに、模擬体験する使用者の頭部の位置が安定する。緩衝体17は、例えば、スポンジを布でくるんだものであり、接着剤により箱状体1の後壁の内側表面に、直接あるいは布16を介して間接的に貼着される。図示の例では、緩衝体17は、使用者の頭部を保持する部分に凹部19が形成されている。それにより、現実の納棺により近い形態で模擬体験することができるとともに、使用者の頭部が一層安定して保持される。
【0028】
緩衝体17の前面には、造花20などの装飾体を保持する装飾体保持体21が設置されている。装飾体保持体21は、例えば、厚板状の発泡樹脂材であり、緩衝体17の前面に接着剤により貼着されている。造花20の茎に相当する部分を、装飾体保持体21に挿(さ)すことにより、造花20を装飾体保持体21に保持することができる。造花20は、緩衝体17を枕とする使用者の顔の周囲を装飾する。造花20に代えて、生花あるいは生花を溶液で固めたブリザードを使用してもよく、その他の人造又は天然の装飾品を使用することも可能である。
【0029】
箱状体1の内側には、さらに、照明器具23が設置されている。照明器具23は、使用者の顔を左右両側から照らすように、一例として、箱状体1の左右の壁体の内側表面に取り付けられている。照明器具23は、例えば白色のLED照明装置である。現実の納棺においては、棺内は冷却する必要がある。発熱量の少ないLED照明装置は、棺内の照明に好適である。顔を左右から照らす照明は、棺内を華やかにする効果がある。照明器具23の電源線は、例えば箱状体1の壁体を貫通して配設されるが、図示を略している。
【0030】
箱状体1の内側には、さらに、無線スピーカ25が設置されている。無線スピーカ25は、電波を媒体として、音楽等の音声信号を受信することにより、音声を再生する装置である。図示を略する主装置から、音声信号を載せた電波が発信される。使用者は、棺内に音楽等の音声が流れる形態の納棺を、模擬体験することができ、自身の納棺時に流す音楽等の音声の種類を選択することもできる。また、音楽など適切な音声を選択することにより、模擬体験中に、閉所に置かれていることによる使用者の圧迫感を緩和することもできる。図示の例では、一対の無線スピーカ25が、箱状体1の左右の壁体の内側表面に取り付けられており、使用者はステレオ音声を聞くことが可能となっている。無線スピーカ25の電源線は、例えば箱状体1の壁体を貫通して配設されるが、図示を略している。
【0031】
図4は、模擬納棺用具101の蓋体5の内側について、構成を例示する斜視図である。図示の例では、箱状体1と同様に、蓋体5の内側表面は、美麗な布27で覆われている。この布27は、例えば接着剤により蓋体5の内側表面に貼着されている。図4には、照明器具23及び無線スピーカ25が、蓋体5に設置されている例を示している。図示の例では、照明器具23は、蓋体5の左右の壁体の内側表面に取り付けられている。また、無線スピーカ25は、蓋体5の底部壁の内側表面に取り付けられている。照明器具23及び無線スピーカ25は、箱状体1と蓋体5のうち、一方にのみあってもよく、双方にあってもよい。照明器具23及び無線スピーカ25の電源線は、例えば蓋体5の壁体を貫通して配設されるが、図示を略している。なお、蓋体5は、箱状体1と同様に、下方が開いた無底であってもよい。
【0032】
図5は、模擬納棺用具101の使用の形態を例示する概略図である。図示の例では、模擬納棺用具101及び椅子9は、床面29の上に置かれている。模擬納棺用具101の設置場所として、葬儀社の展示ルームなどが想定される。また、鏡31を有する鏡台33が準備される。図示の例では、鏡台33は床面29の上に置かれる。鏡台33は、床面29の上を移動可能なように、その台座35にキャスタが設けられていてもよい。また、鏡台33は模擬納棺用具101と連結されていてもよく、鏡31のみが模擬納棺用具101に、例えば連結棒を介して取り付けられていてもよい。
【0033】
使用者は、椅子9に座して、胴体の一部及び頭部を箱状体1の中に納め、枕として機能する緩衝体17(図3参照)の所定の位置に頭部を置く。模擬納棺用具101の4本の脚体3は、椅子9及び使用者の身体と干渉しないように、左右の間隔が十分に広く設定されている。頭部が緩衝体17の所定の位置に、容易に保持できるよう、椅子9あるいは脚体3を、高さ調節が可能な構造にしてもよく、様々な高さの椅子9を準備しておいてもよい。蓋体5は、箱状体1に対して着脱自在であるので、使用者は、蓋体5が箱状体1から取り外された状態で、箱状体1の開放された前方から箱状体1の中に、胴体の一部及び頭部を入れることができ、また、箱状体1の開放された前方から箱状体1の外へ、胴体の一部及び頭部を出すことができる。このように使用者は、箱状体1に容易に出入りすることができる。
【0034】
胴体の一部及び頭部を箱状体1の中に納めた使用者は、蓋体5の窓7を覆う開閉蓋11が開かれた状態で、箱状体1の前方に配置される鏡31に映る、自身の姿を目視することができる。それにより使用者は、納棺された自身の姿を確認することができる。また、箱状体1の前方から写真撮影をすることにより、使用者の姿を写真に納めることも可能である。
【0035】
図6は、模擬納棺用具101の試作品を例示する写真である。この写真は、蓋体5の開閉蓋11を開いた状態で、模擬納棺用具101の本体6を撮影したものである。写真の例では、使用者の頭部が位置する部位の左右両側及び上部に、数多くの造花20が装飾体として配置されている。
【0036】
(その他の実施の形態)
模擬納棺用具101は、使用者が椅子9に座して納棺を模擬体験できるように構成されている。これに対して、模擬納棺用具101の脚体3を、より長く設定することにより、使用者が立ったままで、納棺を模擬体験できるようにしてもよい。いずれであっても、使用者は、横臥することなく上体を起こした状態で、納棺を簡便に模擬体験することができる。
【0037】
模擬納棺用具101の本体6を成す箱状体1及び蓋体5は、現実に使用される棺と同様に、使用者の年齢、体格を想定した寸法に設定することができる。ある模擬納棺用具101が、使用者の胴体の一部から頭までを収容可能か否かは、その模擬納棺用具101がどのような年齢、体格の使用者を想定したものであるか、に従って判断可能である。
【符号の説明】
【0038】
1 箱状体、3 脚体、5 蓋体、6 本体、7 窓、9 椅子、11 開閉蓋、10 蝶番、12 摘まみ、13 留め具、14 孔、15 ピン、16 布、17 緩衝体、19 凹部、20 造花、21 装飾体保持体、23 照明器具、25 無線スピーカ、27 布、29 床面、31 鏡、33 鏡台、35 台座、101 模擬納棺用具。
図1
図2
図3
図4
図5
図6