(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2023-04-17
(45)【発行日】2023-04-25
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20230418BHJP
【FI】
A63F7/02 320
A63F7/02 315Z
(21)【出願番号】P 2019101498
(22)【出願日】2019-05-30
【審査請求日】2022-05-17
(73)【特許権者】
【識別番号】509242635
【氏名又は名称】株式会社七匠
(74)【代理人】
【識別番号】100162536
【氏名又は名称】高橋 豊
(72)【発明者】
【氏名】照沼 丈史
【審査官】馬渕 貴洋
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-212136(JP,A)
【文献】特開2016-036354(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技球が流下可能な遊技領域に形成された始動口と、
前記始動口への遊技球の入球により取得された判定情報を保留記憶する保留記憶手段と、
前記判定情報に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段と、
前記判定の結果に応じて図柄の変動表示および停止表示を実行する図柄表示手段と、
通常遊技状態と、前記通常遊技状態とは異なる遊技状態であって前記特別遊技の終了後に移行可能な特定遊技状態と、を制御する遊技状態制御手段と、
前記保留記憶の数に応じた保留情報を保留表示領域に表示する保留表示手段と、
前記判定の結果に応じた変動演出を実行する演出制御手段と、を備え、
前記図柄の変動表示の開始に応じて前記保留情報を実行情報として表示することが可能であり、
前記保留表示領域に複数の保留情報が表示されている場合、当該保留情報が同期して動作する動作演出の実行が可能であり、
前記図柄の変動表示中に実行していた前記動作演出を前記図柄の停止表示中も継続して実行することが可能であり、
前記変動演出は、通常変動演出と、当該通常変動演出とは異なる
変動演出であって特定リーチ演出の実行が可能な特定変動演出と、
を含み、
前記通常変動演
出は前記動作演出を視認させることが可能であ
り、
前記特定変動演出
における前記特定リーチ演出の実行前は、前記動作演出を視認させ
ることが可能である一方、
前記特定変動演出における前記特定リーチ演出の実行中は、前記動作演出を視認させないことが可能であり、
前記特定リーチ演出の実行により前記特別遊技を実行しないことが報知された場合、当該報知後であって前記図柄の停止表示が行われる前に、前記動作演出を視認させることが可能である一方、
前記特定リーチ演出の実行により前記特別遊技を実行することが報知された場合、当該報知後であって前記図柄の停止表示が行われる前に、前記動作演出を視認させないことが可能であり、
前記特定変動演出を終了して前記特別遊技が実行され、当該特別遊技を終了した後に前記特定遊技状態に移行する場合、
当該特定遊技状態における最初の前記図柄の変動表示中に、前記特別遊技の実行を報知した前記特定変動演出における前記動作演出を視認させないことが可能である、
ことを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の遊技機では、遊技領域に設けられた始動口に遊技球が入球すると、大当り遊技とするか否かの判定を行うとともに所定の図柄を変動させ、所定時間が経過すると所定の図柄を停止させ、上記判定の結果を報知するものが一般的である。
【0003】
また、上記遊技機においては、図柄の変動を行っているときに、さらに始動口に遊技球が入球すると、大当り遊技とするか否かの判定に用いる情報等を所定の上限値(例えば、4つ)まで保留記憶可能となっている。
【0004】
なお、上記保留記憶されているという情報は、例えば、演出制御基板12で制御する第1表示器(例えば、画像表示装置5における始動入賞記憶表示エリア5H)で表示(保留表示)される(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、好適に保留表示を行ううえでは、未だ改良の余地がある。
【0007】
本発明は、このような実情に鑑み、好適に保留表示を行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る遊技機は、遊技球が流下可能な遊技領域に形成された始動口と、前記始動口への遊技球の入球により取得された判定情報を保留記憶する保留記憶手段と、前記判定情報に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技を実行するか否かを判定する判定手段と、前記判定の結果に応じて図柄の変動表示および停止表示を実行する図柄表示手段と、通常遊技状態と、前記通常遊技状態とは異なる遊技状態であって前記特別遊技の終了後に移行可能な特定遊技状態と、を制御する遊技状態制御手段と、前記保留記憶の数に応じた保留情報を保留表示領域に表示する保留表示手段と、前記判定の結果に応じた変動演出を実行する演出制御手段と、を備え、前記図柄の変動表示の開始に応じて前記保留情報を実行情報として表示することが可能であり、前記保留表示領域に複数の保留情報が表示されている場合、当該保留情報が同期して動作する動作演出の実行が可能であり、前記図柄の変動表示中に実行していた前記動作演出を前記図柄の停止表示中も継続して実行することが可能であり、前記変動演出は、通常変動演出と、当該通常変動演出とは異なる変動演出であって特定リーチ演出の実行が可能な特定変動演出と、を含み、前記通常変動演出は前記動作演出を視認させることが可能であり、前記特定変動演出における前記特定リーチ演出の実行前は、前記動作演出を視認させることが可能である一方、前記特定変動演出における前記特定リーチ演出の実行中は、前記動作演出を視認させないことが可能であり、前記特定リーチ演出の実行により前記特別遊技を実行しないことが報知された場合、当該報知後であって前記図柄の停止表示が行われる前に、前記動作演出を視認させることが可能である一方、前記特定リーチ演出の実行により前記特別遊技を実行することが報知された場合、当該報知後であって前記図柄の停止表示が行われる前に、前記動作演出を視認させないことが可能であり、前記特定変動演出を終了して前記特別遊技が実行され、当該特別遊技を終了した後に前記特定遊技状態に移行する場合、当該特定遊技状態における最初の前記図柄の変動表示中に、前記特別遊技の実行を報知した前記特定変動演出における前記動作演出を視認させないことが可能である、ことを特徴とする。
【0009】
このように構成することで、複数の保留表示に第2表示態様が含まれる場合に複数の保留表示が同期して動作する同期動作演出が実行されるので、美観を損ねることなく好適な保留表示を行うことができる。また、同期動作演出は、特定変動演出では視認不能であり、通常変動演出では視認可能であるので、遊技者に同期動作演出に注目させる場面を明確にすることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、好適に保留表示を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施形態に係る遊技機の外観正面図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る遊技機の外観背面図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る遊技盤の正面図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る遊技機のブロック図である。
【
図5】本発明の実施形態に係る特別図柄当たり判定テーブル、普通図柄当たり判定テーブルを示す図である。
【
図6】本発明の実施形態に係る特別図柄決定テーブル、普通図柄決定テーブルを示す図である。
【
図7】本発明の実施形態に係る当たり特別図柄詳細を示す図である。
【
図8】本発明の実施形態に係る特別図柄変動パターンテーブルを示す図である。
【
図9】本発明の実施形態に係るメインRAMの判定情報記憶領域を示す図である。
【
図10】本発明の実施形態に係る主制御基板メイン処理を示すフローチャートである。
【
図11】本発明の実施形態に係る設定値変更処理を示すフローチャートである。
【
図12】本発明の実施形態に係る設定値確認処理を示すフローチャートである。
【
図13】本発明の実施形態に係る主制御基板タイマ割込処理を示すフローチャートである。
【
図14】本発明の実施形態に係る入力SW検出処理を示すフローチャートである。
【
図15】本発明の実施形態に係る第1始動口検出時処理を示すフローチャートである。
【
図16】本発明の実施形態に係る第2始動口検出時処理を示すフローチャートである。
【
図17】本発明の実施形態に係る特別図柄関連処理を示すフローチャートである。
【
図18】本発明の実施形態に係る特別図柄変動開始時処理を示すフローチャートである。
【
図19】本発明の実施形態に係る特別図柄変動中処理を示すフローチャートである。
【
図20】本発明の実施形態に係る当たり遊技処理を示すフローチャートである。
【
図21】本発明の実施形態に係る演出制御基板メイン処理を示すフローチャートである。
【
図22】本発明の実施形態に係る演出制御基板タイマ割込処理を示すフローチャートである。
【
図23】本発明の実施形態に係るメインコマンド受信処理(1/2)を示すフローチャートである。
【
図24】本発明の実施形態に係るメインコマンド受信処理(2/2)を示すフローチャートである。
【
図25】本発明の実施形態に係る画像・音制御部メイン処理を示すフローチャートである。
【
図26】本発明の実施形態に係る画像生成処理を示すフローチャートである。
【
図27】本発明の実施形態に係る画像・音制御部タイマ割込処理を示すフローチャートである。
【
図28】本発明の実施形態に係る発光駆動制御部メイン処理を示すフローチャートである。
【
図29】本発明の実施形態に係る発光制御処理を示すフローチャートである。
【
図30】本発明の実施形態に係る発光駆動制御部タイマ割込処理を示すフローチャートである。
【
図31】本発明の実施形態に係るタイムチャート1である。
【
図32】本発明の実施形態に係るタイムチャート2である。
【
図33】本発明の実施形態に係るタイムチャート3である。
【
図34】本発明の実施形態に係るタイムチャート4である。
【
図35】本発明の実施形態に係るタイムチャート5である。
【
図36】本発明の実施形態に係るタイムチャート6である。
【
図37】本発明の実施形態に係るタイムチャート7である。
【
図38】本発明の実施形態に係るタイムチャート8である。
【
図39】本発明の実施形態に係るタイムチャート9である。
【
図40】本発明の実施形態に係るタイムチャート8、タイムチャート9に対応するアニメーション図である。
【
図41】本発明の実施形態に係るタイムチャート10である。
【
図42】本発明の実施形態に係るタイムチャート11である。
【
図43】本発明の実施形態に係るタイムチャート12である。
【
図44】本発明の実施形態に係る演出態様を示す第1のアニメーション図である。
【
図45】本発明の実施形態に係る演出態様を示す第2のアニメーション図である。
【
図46】本発明の実施形態に係る演出態様を示す第3のアニメーション図である。
【
図47】本発明の実施形態に係る演出モード毎のアイコン定義を示す図である。
【
図48】本発明の実施形態に係るタイムチャート13である。
【
図49】本発明の実施形態に係るタイムチャート14である。
【
図50】本発明の実施形態に係るタイムチャート15である。
【
図51】本発明の実施形態に係るタイムチャート16である。
【
図52】本発明の実施形態に係る演出態様を示す第4のアニメーション図である。
【
図53】本発明の実施形態に係る演出態様を示す第5のアニメーション図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下の実施形態では、本発明に係る遊技機として、パチンコ遊技機1を例に挙げて説明する。なお、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」、「上」、「下」とは、
図1で示すパチンコ遊技機1を遊技者側から見た状態で指し示している。
【0013】
(パチンコ遊技機1の外部構成)
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、遊技店の遊技機設置島(図示せず)に設置するための外枠2と、外枠2に軸支され、
図3に示す遊技盤6を着脱可能に保持する中枠3と、中枠3に軸支され、遊技盤6の前側に対向し、透明なガラスを介して遊技盤6を視認可能とするガラス枠4と、中枠3に軸支され、ガラス枠4の下側に位置し、遊技球を貯留可能な受け皿部材5と、を有している。なお、ガラス枠4と、受け皿部材5とは、分離型で構成されていてもよいし、一体型で構成されていてもよい。
【0014】
また、中枠3には、遊技球を遊技盤6の遊技領域7に発射させるための発射装置(図示せず)が設けられており、この発射装置に発射動作を行わせるための発射ハンドル8が設けられている。発射ハンドル8は、遊技者により把持され、所定の範囲内で回動させることが可能であって、回動させる量によって、遊技領域7へ遊技球を発射させる際の発射強度が調整できるようになっている。例えば、第1の回動量で回動させた場合(第1の発射強度である場合)には、遊技領域7の左側に遊技球が発射され(いわゆる「左打ち」が可能となり)、第1の回動量よりも回動量が大きい第2の回動量で回動させた場合(第2の発射強度である場合)には、遊技領域7の右側に遊技球が発射される(いわゆる「右打ち」が可能となる)。
【0015】
なお、図示はしていないが、発射ハンドル8には、ハンドルタッチセンサが設けられている。このハンドルタッチセンサは、遊技者により発射ハンドル8が把持されているとONとなり、当該ON信号が払出制御基板300に入力される。これにより、発射ハンドル8が遊技者により把持されていることが把握できる。
【0016】
また、ガラス枠4には、発光装置9(ランプ、LED等)が設けられ、発光によりパチンコ遊技機1を装飾可能となっている。例えば、後述の特別図柄当たり判定処理にて、当たりと判定されたことに基づいて虹色に発光することで、当たりであることを報知する演出が実行可能である。
【0017】
また、ガラス枠4には、スピーカ10が設けられ、音声や効果音が出力可能となっている。例えば、後述の通常遊技状態が制御されている場合は、通常遊技状態に応じた楽曲が出力可能であり、後述の時短遊技状態が制御されている場合は、時短遊技状態に応じた楽曲が出力可能である。
【0018】
また、受け皿部材5は、上受け皿5aと、下受け皿5bとで構成されており、上受け皿5aでの遊技球の貯留量が一定量を超えると、下受け皿5bに遊技球が払出されるようになっている。また、受け皿部材5には、遊技終了時に、上受け皿5aに貯留された遊技球を下受け皿5bに排出するための球抜きボタン11や、遊技球貸出装置(図示せず)に対して遊技球の払出を要求するための球貸しボタン12や、遊技球貸出装置の挿入口に挿入した有価価値媒体の返却を要求するためのカード返却ボタン13や、有価価値媒体の残高を表示するための残高表示部12aや、球貸しボタン12の操作による球貸しが可能であることを報知する球貸し可ランプ12bが設けられている。
【0019】
また、受け皿部材5には、操作促進演出が実行された場合等において遊技者による操作が可能な、演出ボタン14と、演出レバー15と、が設けられている。また、受け皿部材5には、遊技者による操作が可能であって、スピーカ10から出力される音声や効果音の音量調整や、発光装置9から発する光量の調整や、後述の画像表示装置26から発する光量の調整を行うための、十字キーボタン16が設けられている。なお、演出ボタン14と、演出レバー15とは、それぞれ独立して設けられていてもよいし、一体で設けられていてもよい。
【0020】
(パチンコ遊技機1の背面側の構成について)
次に、
図2に基づいて、パチンコ遊技機1の背面側の構成について説明を行う。パチンコ遊技機1の背面側には、後述の主制御基板100や、演出制御基板200や、払出制御基板300および払出装置304や、電源基板400等の各種制御基板が設けられている(正確には、中枠3の背面にこれらの各種制御基板が取り付けられている)。
【0021】
また、主制御基板100には、RAMクリアスイッチ105が設けられている。RAMクリアスイッチ105は、メインRAM103の領域において、遊技が行われることで書き換えられる遊技情報を初期化するためのスイッチである。例えば、時短遊技状態のまま遊技店の閉店時間を迎えた場合、管理者がRAMクリアスイッチ105を押下しながら電源をONにすれば、時短遊技状態の遊技情報はクリアされ、翌日の開店時間において、通常遊技状態から開始させることができる。
【0022】
また、RAMクリアスイッチ105は、後述の設定変更状態において、設定値の切り替えを行うためのスイッチでもある。詳細はフローチャートで後述するが、例えば、6段階の設定値を備える場合、設定値「1」が後述の表示器104に表示されている状態において、RAMクリアスイッチ105を1回押下すると、設定値「1」から設定値「2」に切り替わり、さらにRAMクリアスイッチ105を1回押下すると、設定値「2」から設定値「3」に切り替わり、以降、RAMクリアスイッチ105を1回押下する毎に、設定値「4」、設定値「5」、設定値「6」と切り替わり、設定値「6」が表示器104に表示されている状態において、RAMクリアスイッチ105を1回押下すると、設定値「6」から設定値「1」に切り替わるようになっている。
【0023】
なお、RAMクリアスイッチ105を主制御基板100に設けたが、主制御基板100に入力可能であれば、例えば、電源基板400に設けてもよいし、中枠3に直接設けてもよい。
【0024】
また、主制御基板100には、設定変更用鍵穴31(本実施形態においては設定キーSWともいう)が設けられている。設定変更用鍵穴31は、後述の複数段階の設定値からいずれかの設定値を設定する際に用いられる。具体的には、遊技店の店員が管理する設定変更キー(図示せず)を設定変更用鍵穴31に挿入して時計回りに90度回動させる(縦方向から横方向に回動させる)、且つ、上述のRAMクリアスイッチ105を押しながらパチンコ遊技機1の電源をON(電源SW400aをON)にすると、設定値の設定が可能な設定変更状態となる。なお、設定変更状態の詳細についてはフローチャートで後述する。
【0025】
また、設定変更用鍵穴31は、現在設定されている設定値を確認する際にも用いられる。具体的には、遊技店の店員が管理する設定変更キーを設定変更用鍵穴31に挿入して時計回りに90度回動させ(縦方向から横方向に回動させ)、パチンコ遊技機1の電源をON(電源SW400aをON)にすると、設定値の確認が可能な設定確認状態となる。なお、設定確認状態の詳細についてはフローチャートで後述する。
【0026】
なお、設定変更用鍵穴31は、設定変更キーによって回動させることが可能であり、例えば、メインCPU101は、縦方向の位置、横方向の位置、斜め方向の位置での3つの位置(状態)を検出可能である。
【0027】
なお、設定変更用鍵穴31を主制御基板100に設けるようにしたが、設置場所はこれに限られない。例えば、中枠3に設定変更用鍵穴31が設けられていてもよい。
【0028】
また、主制御基板100には、表示器104が設けられている。表示器104には、設定変更状態や設定確認状態であれば、設定値が表示されるようになっており、設定変更状態や設定確認状態でなければ、例えば、「(通常遊技状態における遊技球の払出個数÷通常遊技状態におけるアウト個数)×100」の計算式にて算出される遊技性能情報が表示されるようになっている。
【0029】
なお、遊技性能情報は、設定変更状態や設定確認状態ではない状態(例えば、
図10のステップS18で割込許可がされた状態)において、1割込み毎(例えば、4ms毎)に算出する処理が行われ、所定の表示タイミング毎(例えば、5秒毎)に、現在の区間と、過去の3区間分(1区間前、2区間前、3区間前の過去の3区間分)との表示が可能になっている。すなわち、現在の区間の表示→所定時間経過(5秒経過)→過去の区間(1)の表示→所定時間経過(5秒経過)→過去の区間(2)の表示→所定時間経過(5秒経過)→過去の区間(3)の表示→所定時間経過(5秒経過)→現在の区間の表示、といったような切り替え表示が行われるようになっている。
【0030】
(遊技盤6の構成について)
次に、
図3に基づいて、パチンコ遊技機1の遊技盤6の構成について説明を行う。
【0031】
遊技盤6は、ベニヤ材または透明性を有した合成樹脂材により形成されており、裏面側に画像表示装置26が着脱可能に組み付けられている。また、遊技盤6には、遊技球が転動可能な遊技領域7が形成されており、発射装置から打ち出された遊技球を遊技領域7へ誘導するための、外レール部材18、および内レール部材19が形成されている。また、遊技領域7には、遊技球が通過可能なゲート部材20と、遊技球が入球可能な第1始動口21と、第1始動口21への入球を容易とするためのステージ17と、遊技球が入球可能な第2始動口22と、遊技球が入球可能な普通入賞口23と、後述の当たり遊技が実行されている場合に遊技球が入球可能な大入賞口24と、いずれの入賞口にも入球しなかった遊技球を遊技領域外(遊技球排出樋)に排出するためのアウト口25と、上下方向に可動する可動体28と、その他、図示しない遊技釘や風車等が設けられている。
【0032】
(ゲート部材20について)
ゲート部材20は、遊技領域7の右中央部に設けられており、遊技領域7の右側に遊技球が発射される、いわゆる「右打ち」が行われている場合に、遊技球が通過可能になっている。また、上方に常時開口しており、常に遊技球の通過を許容している。そして、ゲート部材20を遊技球が通過すると、後述の「通過ゲート検出時処理」が行われ、第2始動口22に設けられた突出部材(図示せず)を突出させるか否かの「普通図柄当たり判定処理」を行い、普通図柄変動時間が経過した後に普通図柄当たり判定処理の判定結果を導出する「普通図柄変動ゲーム」が実行される。
【0033】
なお、ゲート部材20への通過に基づく普通図柄変動ゲームが行われているときに、さらにゲート部材20を遊技球が通過すると、当該通過に基づく普通図柄変動ゲームの実行は保留されるようになっており、実行されている普通図柄変動ゲームを除いて、最大で「4」個まで保留することができるようになっている。具体的には、メインRAM103において、普通図柄変動ゲームの保留記憶領域が設けられており、当該保留記憶領域は、
図9(B)に示すように、現在変動している普通図柄変動ゲームに対応する「当該変動記憶領域」と、現在変動している普通図柄変動ゲームが終了した後に行われる普通図柄変動ゲームに対応する「第1記憶領域」と、以降、「第2記憶領域」と、「第3記憶領域」と、「第4記憶領域」とで構成されており、現在変動している普通図柄変動ゲームが変動を終えると、「当該変動記憶領域」に、「第1記憶領域」に記憶された判定情報(乱数値)が移され、「第1記憶領域」に、「第2記憶領域」に記憶された判定情報(乱数値)が移され、「第2記憶領域」に、「第3記憶領域」に記憶された判定情報(乱数値)が移され、「第3記憶領域」に、「第4記憶領域」に記憶された判定情報(乱数値)が移され、「第4記憶領域」が空きとなる。
【0034】
(第1始動口21について)
第1始動口21は、遊技領域7の中央部に設けられており、遊技領域7の左側に遊技球が発射される、いわゆる「左打ち」が行われている場合に、遊技球が入球可能になっている。また、上方に常時開口しており、常に遊技球の入球を許容している。そして、第1始動口21に遊技球が入球すると、例えば、「3」球の遊技球が賞球として払出され、賞球の他に何れかの保留記憶領域が空きである場合、特別図柄当たり判定処理を行い、後述の特別図柄および装飾図柄画像および第4図柄画像を変動表示して、後述の変動時間が経過した後に特別図柄当たり判定処理の判定結果(特別図柄および装飾図柄)を導出(確定表示)する「図柄変動ゲーム」が実行される。
【0035】
なお、第1始動口21への入球に基づく図柄変動ゲームが行われているときに、さらに第1始動口21へ遊技球が入球すると、当該入球に基づく図柄変動ゲームの実行は保留されるようになっており、実行されている図柄変動ゲームを除いて、最大で「4」個まで保留することができるようになっている。
【0036】
具体的には、メインRAM103において、図柄変動ゲームの保留記憶領域が設けられており、当該保留記憶領域は、
図9(A)に示すように、現在変動している図柄変動ゲームに対応する「当該変動記憶領域」と、現在変動している図柄変動ゲームが終了した後に行われる図柄変動ゲームに対応する「第1記憶領域」と、以降、「第2記憶領域」と、「第3記憶領域」と、「第4記憶領域」とで構成されている。そして、全ての保留記憶領域に判定情報(乱数値)が記憶されている状態で現在変動している図柄変動ゲームが変動を終えると、「当該変動記憶領域」に、「第1記憶領域」に記憶された判定情報(乱数値)が移され、「第1記憶領域」に、「第2記憶領域」に記憶された判定情報(乱数値)が移され、「第2記憶領域」に、「第3記憶領域」に記憶された判定情報(乱数値)が移され、「第3記憶領域」に、「第4記憶領域」に記憶された判定情報(乱数値)が移され、「第4記憶領域」が空きとなる。
なお、第1始動口21は遊技球が入球可能な入球口としたが、遊技球が通過可能な通過領域で構成してもよい。
【0037】
(第2始動口22について)
第2始動口22は、遊技領域7の右中央部に設けられており、遊技領域7の右側に遊技球が発射される、いわゆる「右打ち」が行われている場合に、遊技球が入球可能になっている。また、第2始動口22は、第1始動口21とは異なり、上方に常時開口しておらず、原則、遊技球の入球を許容していない(「閉」状態となっている)。すなわち、第2始動口22は、前側に突出可能な突出部材を有しており、この突出部材が前側に突出した場合(「開」状態となった場合)に限り、遊技球の入球が可能となる。
【0038】
突出部材を前側に突出させて遊技球の入球を許容させるか否かについては、普通図柄当たり判定処理で普図当たりと判定された場合に、後述の
図6の「第2始動口の開閉態様」で示す開閉態様にて開閉させることが可能となっている。そして、第2始動口22に遊技球が入球すると、例えば、「2」球の遊技球が賞球として払出され、賞球の他に何れかの保留記憶領域が空きである場合、図柄変動ゲームが実行される。
【0039】
なお、第2始動口22への入球に基づく図柄変動ゲームが行われているときに、さらに第2始動口22へ遊技球が入球すると、当該入球に基づく図柄変動ゲームの実行は保留されるようになっており、実行されている図柄変動ゲームを除いて、最大で「4」個まで保留することができるようになっている。保留に係るメインRAM103の具体的構成は、上述した第1始動口21と同様であるため、説明を省略する。
【0040】
なお、第2始動口22として、前後方向に可動する突出部材を用いたが、可動翼片を有した、いわゆる「電動チューリップ」を用いてもよい。
また、第2始動口22は遊技球が入球可能な入球口としたが、遊技球が通過可能な通過領域で構成してもよい。
【0041】
また、本実施形態において、第1始動口21、および第2始動口22に遊技球が入球し、特別図柄当たり判定処理を行い、特別図柄および装飾図柄画像および第4図柄画像を変動表示して、変動時間が経過した後に特別図柄当たり判定処理の判定結果(特別図柄および装飾図柄画像および第4図柄画像)を導出(確定表示)する、といった一連の流れを「図柄変動ゲーム」と称したり、単に、「1変動の遊技」と称したりすることがある。また、「図柄変動ゲーム」の実行中を「変動表示」と称したりすることがある。
【0042】
また、第1始動口21に1の遊技球が入球した場合は、第1特別図柄表示器27aと、画像表示装置26と、において、1の遊技球が入球したことに基づく「図柄変動ゲーム」が実行され、第2始動口22に1の遊技球が入球した場合は、第2特別図柄表示器27bと、画像表示装置26と、において、1の遊技球が入球したことに基づく「図柄変動ゲーム」が実行される。よって、「図柄変動ゲーム」とは、第1特別図柄表示器27aと、画像表示装置26と、で行われるゲームの総称、および、第2特別図柄表示器27bと、画像表示装置26と、で行われるゲームの総称を指している。
【0043】
また、本実施形態において、図柄変動ゲームにおける変動時間が経過した後に、特別図柄当たり判定処理の判定結果(特別図柄および装飾図柄画像および第4図柄画像)を導出することを、(特別図柄および装飾図柄画像および第4図柄画像の)「確定表示」と称する。一方で、図柄変動ゲームにおいて、変動時間が経過する前に、装飾図柄画像を一旦停止させることを、装飾図柄画像の「仮停止表示」と称する。「仮停止表示」の一例としては、後述の「リーチ」であるときや、「確定表示」前の「揺れ変動表示」が挙げられる。「確定表示」前の「揺れ変動表示」とは、例えば、装飾図柄画像が、例えば、「767」等で「仮停止表示」し、そのまま「767」で「確定表示」するか、一旦、「767」のハズレの表示を「仮停止表示」しておいて、逆転演出を行って「777」を導出した後に「777」を「確定表示」するか、の分岐の箇所で行う変動表示が挙げられる。
【0044】
(普通入賞口23について)
普通入賞口23は、遊技領域7の左下方に「3」個、右下方に「1」個の、計「4」個設けられており、左下方の「3」個の普通入賞口23は、いわゆる「左打ち」が行われている場合に遊技球が入球可能になっており、右下方の「1」個の普通入賞口23は、いわゆる「右打ち」が行われている場合に遊技球が入球可能になっている。また、普通入賞口23は、第1始動口21同様、上方に常時開口しており、常に遊技球の入球を許容している。そして、普通入賞口23に遊技球が入球すると、例えば、「8」球の遊技球が賞球として払出される。なお、普通入賞口23の配置位置は、任意に変更可能であり、また、数も、「4」個より少なくしてもよい。また、左下方の「3」個の普通入賞口23と、右下方の「1」個の普通入賞口23とで、賞球数を異ならせてもよい。
【0045】
(大入賞口24について)
大入賞口24は、遊技領域7の右下方部に設けられており、いわゆる「右打ち」が行われている場合に遊技球が入球可能になっている。また、大入賞口24は、開閉扉を有しており、特別図柄当たり判定処理において当たりと判定された場合に、当たり遊技が実行され、開閉扉が前側に傾動して、遊技球の入球を許容する。そして、大入賞口24に遊技球が入球すると、例えば、「12」球の遊技球が賞球として払出される。
【0046】
ここで、当たり遊技においては、大入賞口24の開閉扉が
図6で示す付与ラウンド数にわたり開放(前側に傾動)する。そして、1ラウンドあたり、29.5S(S=秒)にわたって開放(前側に傾動)し、29.5S経過前に10球の遊技球の入球が後述の大入賞口検出SW24aにより検出されると、29.5S経過前であっても、開閉扉を閉じて次のラウンドに進み、これを規定ラウンド数分繰り返すことになる。一方で、10球の遊技球の入球が大入賞口検出SW24aにより検出される前に29.5S経過(いわゆる、「アタッカーフルオープン」)すると、開閉扉を閉じて次のラウンドに進むことになる。この場合、1ラウンドあたりの規定入球数である10球に到達せずに1のラウンド遊技が終了してしまうので遊技者にとっては不利となる。
【0047】
なお、本実施形態においては、大入賞口24として、前側に傾動する開閉扉を用いたが、いわゆる「電動チューリップ」を用いてもよいし、前後方向に進退する「シャッタ部材」を用いてもよい。
【0048】
(画像表示装置26について)
画像表示装置26は、略全域に表示領域を有しており、ステージ17よりも上方に位置するように設けられ、表示領域において図柄変動ゲームや演出画像を表示可能としている。つまり、第1始動口21、または第2始動口22に遊技球が入球し、特別図柄当たり判定処理が行われたことに基づいて、左装飾図柄画像26a、中装飾図柄画像26b、右装飾図柄画像26cを変動表示領域において変動(縦スクロール)させる。なお、第1始動口21に遊技球が入球した場合でも、第2始動口22に遊技球が入球した場合でも、共通して、左装飾図柄画像26a、中装飾図柄画像26b、右装飾図柄画像26cを変動表示領域において変動(縦スクロール)させる(特別図柄表示器は異なっているが、画像表示装置26において用いる装飾図柄画像は共通している)。
【0049】
そして、後述の変動時間内において演出画像を表示し、変動時間が経過すると、当たりである場合は、例えば、各装飾図柄画像に「7」を停止させて、「777」の装飾図柄の組み合わせを確定表示させることで、当たりであることを報知する。一方で、ハズレである場合は、例えば、「765」の装飾図柄の組み合わせを確定表示させることで、ハズレであることを報知する。
【0050】
また、各装飾図柄画像とは別に、第4図柄画像26d(上述の、左装飾図柄画像26a、中装飾図柄画像26b、右装飾図柄画像26cに次ぐ「4」番目の図柄)を表示領域の右下方にて表示可能としており、各装飾図柄画像と同期して、変動表示および確定表示が可能となっている。また、画像表示装置26は、第1始動口21における図柄変動ゲームの保留の数を「0」~「4」で表示する第1始動口保留個数画像26eと、第2始動口22における図柄変動ゲームの保留の数を「0」~「4」で表示する第2始動口保留個数画像26fと、第1始動口21における図柄変動ゲームの保留の数を保留球画像で表示する第1始動口第1保留球画像表示領域26g、第1始動口第2保留球画像表示領域26h、第1始動口第3保留球画像表示領域26i、第1始動口第4保留球画像26表示領域jと(
図3においては、単に「g」、「h」、「i」、「j」と示す)、第2始動口22における図柄変動ゲームの保留の数を保留球画像で表示する第2始動口第1保留球画像表示領域26k、第2始動口第2保留球画像表示領域26l、第2始動口第3保留球画像表示領域26m、第2始動口第4保留球画像表示領域26nと(
図3においては、単に「k」、「l」、「m」、「n」と示す)、を表示可能としている。また、現在実行されている図柄変動ゲームに対応するアイコン画像を表示する当該変動アイコン表示領域26o(
図3においては、単に「o」と示す)、を表示可能としている。
【0051】
なお、第1始動口保留個数画像26eに表示される保留の数と第1始動口第1保留球画像表示領域26g~第1始動口第4保留球画像表示領域26jに表示される保留の数とは、原則、同期し(コマンドエラー等が生じた場合を除く)、第2始動口保留個数画像26fに表示される保留の数と第2始動口第1保留球画像表示領域26k~第2始動口第4保留球画像表示領域26nに表示される保留の数とは、原則、同期する(コマンドエラー等が生じた場合を除く)。例えば、第1始動口保留個数画像26eで「4」と表示する場合は、第1始動口第1保留球画像表示領域26g~第1始動口第4保留球画像表示領域26jに「4」個の保留球画像が表示されることになる。
【0052】
なお、第1始動口保留個数画像26eとして表示される保留の数と、第2始動口保留個数画像26fとして表示される保留の数とを、以下において、「数字保留」と称することがある。また、第1始動口第1保留球画像表示領域26g、第1始動口第2保留球画像表示領域26h、第1始動口第3保留球画像表示領域26i、第1始動口第4保留球画像26表示領域jに表示される保留球画像と、第2始動口第1保留球画像表示領域26k、第2始動口第2保留球画像表示領域26l、第2始動口第3保留球画像表示領域26m、第2始動口第4保留球画像表示領域26nに表示される保留球画像とを、以下において、「保留アイコン」と称することがある。また、当該変動アイコン表示領域26oに表示されるアイコン画像を、以下において、「当該変動アイコン」と称することがある。
【0053】
なお、当該変動アイコン表示領域26o、第1始動口第1保留球画像表示領域26g、第1始動口第2保留球画像表示領域26h、第1始動口第3保留球画像表示領域26i、第1始動口第4保留球画像表示領域26j、第2始動口第1保留球画像表示領域26k、第2始動口第2保留球画像表示領域26l、第2始動口第3保留球画像表示領域26m、第2始動口第4保留球画像表示領域26nを、画像表示装置26に表示するようにしたが、これに限られず、LEDやランプ等に表示するようにしてもよいし、画像表示装置26とは別の表示装置(例えば、第2画像表示装置)に表示するようにしてもよい。
【0054】
左装飾図柄画像26a、中装飾図柄画像26b、右装飾図柄画像26c、および第4図柄画像26dは、「1」~「8」までの図柄画像を表示可能であって、特別図柄当たり判定処理の判定結果が当たりである場合は、「111」、「222」、「333」、「444」、「555」、「666」、「777」、「888」のいずれかの図柄の組み合わせを表示可能である。
【0055】
一方、特別図柄当たり判定処理の判定結果がハズレである場合は、上記の図柄の組み合わせ以外の図柄の組み合わせを表示可能である。ハズレである場合は、後述の特別図柄変動パターンにおいて、「リーチ」を伴う特別図柄変動パターンが決定された場合、例えば、「767」といった図柄の組み合わせが確定表示され、「リーチ」を伴わない特別図柄変動パターンが決定された場合、例えば、「765」といった図柄の組み合わせが確定表示されることになる。
【0056】
なお、「リーチ」とは、左装飾図柄画像26aと、右装飾図柄画像26cとが同じ数字画像を表示(仮停止表示)しており、中装飾図柄画像26bが変動表示している状態のことをいい、本実施形態において、「特別図柄当たり判定処理」の判定結果が当たりである場合は、必ず「リーチ」を経由するように構成されていることから、遊技者にとって当たりに期待が持てる状態であるといえる。
【0057】
なお、第4図柄画像26dは、上述の図柄の組み合わせとせずに、単に一桁の数字を表示するだけでもよいし、二桁の数字を表示するだけでもよいし、発光色の相違により、当たりやハズレ、図柄の種類を識別できるようにしてもよい。
【0058】
(図柄表示装置27について)
図柄表示装置27は、遊技盤6の、遊技領域7とは異なる領域である遊技領域外(外レール部材18の外側)に設けられている。図柄表示装置27には、
図4にも示されるように、主制御基板100によって表示制御され、第1始動口21へ遊技球が入球したことに基づく図柄変動ゲームを実行する第1特別図柄表示器27aと、第2始動口22へ遊技球が入球したことに基づく図柄変動ゲームを実行する第2特別図柄表示器27bと、が設けられている。ここで、第1特別図柄表示器27a、および第2特別図柄表示器27bは、7セグメント表示器にて構成されており、図柄変動ゲームにおいては、特別図柄を変動開始から「-」(横バー図柄)を点滅させ、特別図柄当たり判定処理の判定結果を導出するタイミングになると、ハズレであれば「-」(横バー図柄)を点灯表示(確定表示)させ、当たりであれば、例えば、「7」を点灯表示(確定表示)させる。つまり、「特別図柄」とは、主制御基板100によって表示制御される図柄のことを指している。
【0059】
なお、本実施形態において、「特別図柄」や、上述の左装飾図柄画像26a、中装飾図柄画像26b、右装飾図柄画像26c、および第4図柄画像26dを、単に「図柄」といったり、「識別情報」といったりすることがある。また、演出制御基板200で管理する、左装飾図柄画像26a、中装飾図柄画像26b、右装飾図柄画像26c、第4図柄画像26dを、総称して「サブ図柄」ということがある。
【0060】
また、図柄表示装置27には、
図4にも示されるように、主制御基板100によって表示制御され、第1始動口21へ遊技球が入球したことに基づく図柄変動ゲームの保留の数を表示する第1特別図柄保留表示器27cと、第2始動口22へ遊技球が入球したことに基づく図柄変動ゲームの保留の数を表示する第2特別図柄保留表示器27dと、が設けられている。
【0061】
第1特別図柄保留表示器27c、および第2特別図柄保留表示器27dは、それぞれ2個のドットLED表示器にて構成されており、「消灯」、「点灯」、「点滅」により保留の数を表示することが可能となっている。例えば、保留の数が「0」である場合は、いずれのドットLED表示器も「消灯」し、保留の数が「1」である場合は、一方が「点灯」し、他方が「消灯」し、保留の数が「2」である場合は、ともに「点灯」し、保留の数が「3」である場合は、一方が「点灯」し、他方が「点滅」し、保留の数が「4」である場合は、ともに「点滅」するようになっている。なお、以下において、第1特別図柄保留表示器27c、および第2特別図柄保留表示器27dにおける消灯を「○」で示し、点灯を「●」で示し、点滅を「◎」で示すことがある。
【0062】
また、第1特別図柄保留表示器27cは、上述の第1始動口保留個数画像26eとして表示される保留の数と、第1始動口第1保留球画像表示領域26g~第1始動口第4保留球画像表示領域26jに表示される保留の数と、原則、同期し(コマンドエラー等が生じた場合を除く)、第2特別図柄保留表示器27dは、上述の第2始動口保留個数画像26fとして表示される保留の数と、第2始動口第1保留球画像表示領域26k~第2始動口第4保留球画像表示領域26nとして表示される保留の数と、原則、同期する(コマンドエラー等が生じた場合を除く)。例えば、第1特別図柄保留表示器27cがともに「点滅」する場合(保留の数が4個ある場合)は、第1始動口保留個数画像26eとして「4」が表示され、第1始動口第1保留球画像表示領域26g~第1始動口第4保留球画像表示領域26jに「4」個の保留球画像が表示されることになる。なお、以下において、第1特別図柄保留表示器27c、第2特別図柄保留表示器27dを、「メイン保留表示器」と称することがある。
【0063】
なお、第1特別図柄保留表示器27c、および第2特別図柄保留表示器27dは、それぞれ2個のドットLED表示器にて構成したが、これに限られない。例えば、主制御基板100によって表示制御される液晶表示装置を設けて、当該液晶表示装置に表示するようにしてもよい。
【0064】
また、図柄表示装置27には、
図4にも示されるように、主制御基板100によって表示制御され、ゲート部材20へ遊技球が通過したことに基づく普通図柄変動ゲームを実行する普通図柄表示器27eが設けられている。普通図柄表示器27eは、2個のドットLED表示器にて構成されており、普通図柄変動ゲームにおいては、変動開始から、一方を点灯、他方を消灯させる態様と、一方を消灯、他方を点灯させる態様と、を繰り返し実行して、普通図柄当たり判定処理の判定結果を導出するタイミングになると、ハズレであれば一方を点灯、他方を消灯させる確定表示を行い、普図当たりであれば、一方を消灯、他方を点灯させる確定表示を行う。
【0065】
また、図柄表示装置27には、
図4にも示されるように、主制御基板100によって表示制御され、ゲート部材20を遊技球が通過したことに基づく普通図柄変動ゲームの保留の数を表示する普通図柄保留表示器27fが設けられている。なお、普通図柄保留表示器27fは、上述の第1特別図柄保留表示器27c、および第2特別図柄保留表示器27dと同様に、2個のドットLED表示器で構成されており、保留の数の表示態様も同様であることから、詳細な説明は省略する。
【0066】
また、図柄表示装置27には、
図4にも示されるように、主制御基板100によって表示制御され、上述の当たり遊技における大入賞口24の開放回数を示す「ラウンド数(
図6の付与ラウンド数参照)」を表示するラウンド表示器27gが設けられている。ラウンド表示器27gは、「4」個のドットLED表示器にて構成されており、
図6で示す、5ラウンド用、10ラウンド用がそれぞれ設けられている。そして、例えば、特別図柄Aでの当たりとなった場合は、10ラウンド用のLED表示器が点灯し、他は消灯し、特別図柄Bで当たりとなった場合は、5ラウンド用のLED表示器が点灯し、他は消灯する。
【0067】
また、遊技盤6には盤用照明装置29(例えば、フルカラーLED)が複数設けられており、パチンコ遊技機1に電源が投入されている状態において、所定の発光パターンにて発光することでパチンコ遊技機1の装飾性を高めている。例えば、盤用照明装置29は、
図3の符号29で示すように、遊技盤6の遊技領域7を全体的に装飾することが可能である。また、画像表示装置26の表示内容を際立たせるために、盤用照明装置29を全て消灯させることもできる。また、所定の発光パターンは、発光速度、発光色、発光させるLEDと発光させないLED等を規定した複数の発光パターンで構成されている。
【0068】
また、画像表示装置26の右側(いわゆる「センター役物」)には、盤用照明装置29の一態様としての、第1特別図柄サブ保留表示器29aと、第2特別図柄サブ保留表示器29bとが設けられている。第1特別図柄サブ保留表示器29aおよび第2特別図柄サブ保留表示器29bは、演出制御基板200によって表示制御され、それぞれ2個のドットLED表示器にて構成されており、「消灯」、「点灯」、「点滅」により保留の数を表示することが可能となっている。例えば、保留の数が「0」である場合は、いずれのドットLED表示器も「消灯」し、保留の数が「1」である場合は、一方が「点灯」し、他方が「消灯」し、保留の数が「2」である場合は、ともに「点灯」し、保留の数が「3」である場合は、一方が「点灯」し、他方が「点滅」し、保留の数が「4」である場合は、ともに「点滅」するようになっている。なお、以下において、第1特別図柄サブ保留表示器29a、および第2特別図柄サブ保留表示器29bにおける消灯を「○」で示し、点灯を「●」で示し、点滅を「◎」で示すことがある。
【0069】
また、第1特別図柄サブ保留表示器29aは、第1始動口保留個数画像26eとして表示される保留の数と、第1始動口第1保留球画像表示領域26g~第1始動口第4保留球画像表示領域26jに表示される保留の数と、原則、同期し(コマンドエラー等が生じた場合を除く)、第2特別図柄サブ保留表示器29bは、第2始動口保留個数画像26fとして表示される保留の数と、第2始動口第1保留球画像表示領域26k~第2始動口第4保留球画像表示領域26nとして表示される保留の数と、原則、同期する(コマンドエラー等が生じた場合を除く)。例えば、第1特別図柄サブ保留表示器29aがともに「点滅」する場合(保留の数が4個ある場合)は、第1始動口保留個数画像26eとして「4」が表示され、第1始動口第1保留球画像表示領域26g~第1始動口第4保留球画像表示領域26jに「4」個の保留球画像が表示されることになる。なお、以下において、第1特別図柄サブ保留表示器29a、第2特別図柄サブ保留表示器29bを、「サブ保留表示器」と称することがある。
【0070】
なお、第1特別図柄サブ保留表示器29aと、第2特別図柄サブ保留表示器29bとを、それぞれ2個のドットLED表示器にて構成したが、これに限られない。例えば、画像表示装置26とは別の表示装置(例えば、第2画像表示装置)に表示するようにしてもよい。
【0071】
(パチンコ遊技機1の内部構成)
次に、
図4に基づいて、パチンコ遊技機1の内部構成について説明を行う。なお、
図3の遊技盤6の構成で説明したものについては、適宜説明を省略する。
【0072】
パチンコ遊技機1は、中枠3の後側に主制御基板100、演出制御基板200、払出制御基板300、電源基板400を搭載している(
図2参照)。そして、
図4に示されるように、主制御基板100と、演出制御基板200とは、ハーネス等(図示せず)を介して、主制御基板100から演出制御基板200に対して一方向通信のみが可能となるように接続されている。また、主制御基板100と、払出制御基板300とは、ハーネス等を介して、双方向通信が可能となるように接続されている。また、電源基板400は、電源プラグ(図示せず)を介して外部電力の供給を受けて、供給された外部電力を、主制御基板100、演出制御基板200、払出制御基板300のいずれに対しても供給可能となるように接続されている。
【0073】
また、主制御基板100は、各種SWからの入力が可能となるように、ハーネスや中継基板等を介して接続されているとともに、各種表示器への表示制御、および各種ソレノイドへの駆動制御が可能となるように、それぞれハーネスや中継基板等を介して接続されている。また、演出制御基板200は、各種SWからの入力が可能となるように、ハーネスや中継基板等を介して接続されているとともに、各種表示器への表示制御が可能となるように、ハーネスや中継基板等を介して接続されている。
【0074】
(主制御基板100について)
主制御基板100には、制御処理を行うメインCPU101と、当該制御処理に必要な制御プログラムを記憶するメインROM102と、当該制御処理において必要な読み出し、書き込みが可能なメインRAM103が備えられている。また、図示は省略しているが、これら以外にも、メインCPU101に対して割込信号を付与する割込コントローラ回路や、一定範囲の乱数を生成するハード乱数生成回路等を備えている。なお、メインCPU101における制御処理については後でフローチャートを用いて詳述する。
【0075】
また、メインRAM103には、各種情報を管理するための格納領域が設けられている。例えば、設定値の情報を格納する設定値格納領域、特別図柄の状態を格納する特別図柄状態フラグ格納領域、遊技状態を格納する遊技状態格納領域、当たり遊技における状態を格納する当たり状態格納領域、普通図柄の状態を格納する普通図柄状態フラグ格納領域、普通図柄当たり遊技における状態を格納する普通図柄当たり状態格納領域が挙げられる。
【0076】
また、メインRAM103には、各種情報(時間や回数)を管理するためのカウンタが設けられている。例えば、各種時間を管理するための時間管理カウンタ、時短回数を管理するための時短回数カウンタ、当たり遊技におけるラウンド数を管理するためのラウンド数カウンタが挙げられる。
【0077】
(枠開放検出SW3aについて)
枠開放検出SW3aは、中枠3に設けられており、ガラス枠4が開放されている場合や、ガラス枠4および中枠3が開放されている場合や、中枠3が開放されている場合等の「開」状態の検出と、ガラス枠4および中枠3が閉鎖されている場合の「閉」状態の検出とが可能である。つまり、枠開放検出SW3aと主制御基板100とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、上述した「閉」状態にあると、閉状態である情報が主制御基板100に入力されることになる。一方、上述した「開」状態にあると、上述した閉状態である情報が主制御基板100に入力されず、入力されないことにより、主制御基板100(メインCPU101)は、上述した「開」状態にあることを検出することができる。
【0078】
(ゲート検出SW20aについて)
ゲート検出SW20aは、遊技盤6のゲート部材20の通過口内部に設けられており、遊技球がゲート部材20に通過したことを検出するためのSWである。つまり、ゲート検出SW20aと主制御基板100とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、遊技球の通過を検出した場合に、検出した情報が主制御基板100に入力されることになる。そして、検出した情報を入力した主制御基板100(メインCPU101)は、普通図柄保留表示器27fにおいて普通図柄変動ゲームを実行しておらず、かつ、普通図柄変動ゲームの保留の数が「0」である場合は、即、普通図柄変動ゲームを実行するように制御し、普通図柄変動ゲームの保留の数が「1」~「3」である場合は、普通図柄変動ゲームの実行を保留するように制御し、普通図柄変動ゲームの保留の数が「4」である場合は、普通図柄変動ゲームの実行の保留を行わないように制御する。
【0079】
(第1始動口検出SW21aについて)
第1始動口検出SW21aは、遊技盤6の第1始動口21の入賞口内部に設けられており、遊技球が第1始動口21に入球したことを検出するためのSWである。つまり、第1始動口検出SW21aと主制御基板100とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、遊技球の入球を検出した場合に、検出した情報が主制御基板100に入力されることになる。そして、検出した情報を入力した主制御基板100(メインCPU101)は、第1始動口21に遊技球が入球したことによる賞球として、3球の遊技球を払出制御基板300に払出させるための処理を行う。
【0080】
また、主制御基板100は、第1始動口検出SW21aより入力が行われた場合、第1特別図柄表示器27a、第2特別図柄表示器27bのいずれにおいても図柄変動ゲームを実行しておらず、かつ、第1特別図柄保留表示器27c、第2特別図柄保留表示器27dの保留の数が「0」である場合は、即、第1特別図柄表示器27aにおいて図柄変動ゲームを実行するように制御し、第1特別図柄保留表示器27cにおける図柄変動ゲームの保留の数が「1」~「3」である場合は、図柄変動ゲームの実行を保留するように制御し、第1特別図柄保留表示器27cにおける図柄変動ゲームの保留の数が「4」である場合は、図柄変動ゲームの実行の保留を行わないように制御する。
【0081】
(第2始動口検出SW22aについて)
第2始動口検出SW22aは、第2始動口22の入賞口内部に設けられており、遊技球が第2始動口22に入球したことを検出するためのSWである。つまり、第2始動口検出SW22aと主制御基板100とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、遊技球の入球を検出した場合に、検出した情報が主制御基板100に入力されることになる。そして、検出した情報を入力した主制御基板100(メインCPU101)は、第2始動口22に遊技球が入球したことによる賞球として、2球の遊技球を払出制御基板300に払出させるための処理を行う。
【0082】
また、主制御基板100(メインCPU101)は、第2始動口検出SW22aより入力が行われた場合、第1特別図柄表示器27a、第2特別図柄表示器27bのいずれにおいても図柄変動ゲームを実行しておらず、かつ、第2特別図柄保留表示器27dの保留の数が「0」である場合は、即、第2特別図柄表示器27bにおいて図柄変動ゲームを実行するように制御し、第2特別図柄保留表示器27dにおける図柄変動ゲームの保留の数が「1」~「3」である場合は、図柄変動ゲームの実行を保留するように制御し、第2特別図柄保留表示器27dにおける図柄変動ゲームの保留の数が「4」である場合は、図柄変動ゲームの実行の保留を行わないように制御する。
【0083】
(第2始動口開閉ソレノイド22bについて)
第2始動口開閉ソレノイド22bは、第2始動口22の後方に設けられており、上述の第2始動口22に設けられた突出部材に開閉動作を行わせるためのソレノイドである。つまり、第2始動口開閉ソレノイド22bと主制御基板100とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、主制御基板100(メインCPU101)は、普通図柄当たり判定処理で普図当たりと判定した場合に、
図6の「第2始動口の開閉態様」で示す開閉態様にて開閉させるために、第2始動口開閉ソレノイド22bを駆動制御する。
【0084】
(普通入賞口検出SW23aについて)
普通入賞口検出SW23aは、遊技盤6の普通入賞口23の入賞口内部に設けられており、遊技球が普通入賞口23に入球したことを検出するためのSWである。つまり、普通入賞口検出SW23aと主制御基板100とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、遊技球の入球を検出した場合に、検出した情報が主制御基板100に入力されることになる。そして、検出した情報を入力した主制御基板100(メインCPU101)は、普通入賞口23に遊技球が入球したことによる賞球として、8球の遊技球を払出制御基板300に払出させるための処理を行う。
【0085】
(大入賞口検出SW24aについて)
大入賞口検出SW24aは、大入賞口24の入賞口内部に設けられており、遊技球が大入賞口24に入球したことを検出するためのSWである。つまり、大入賞口検出SW24aと主制御基板100とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、遊技球の入球を検出した場合に、検出した情報が主制御基板100に入力されることになる。そして、検出した情報を入力した主制御基板100(メインCPU101)は、大入賞口24に遊技球が入球したことによる賞球として、12球の遊技球を払出制御基板300に払出させるための処理を行う。また、主制御基板100(メインCPU101)は、大入賞口24に遊技球が入球したことを示す大入賞口入賞コマンドを演出制御基板200に対して送信する。これにより、演出制御基板200においても、大入賞口24への遊技球の入球状況を認識できる。
【0086】
(大入賞口開閉ソレノイド24bについて)
大入賞口開閉ソレノイド24bは、大入賞口24の後方に設けられており、上述の大入賞口24に設けられた開閉扉に開閉動作を行わせるためのソレノイドである。つまり、大入賞口開閉ソレノイド24bと主制御基板100とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、主制御基板100(メインCPU101)は、当たり遊技において、
図6の付与ラウンド数にわたり開閉扉を開閉させるために、大入賞口開閉ソレノイド24bを駆動制御する。
【0087】
(アウト口検出SW25aについて)
アウト口検出SW25aは、アウト口25の入口内部に設けられており、遊技球がアウト口25に入球したことを検出するためのSWである。つまり、アウト口検出SW25aと主制御基板100とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、遊技球の入球を検出した場合に、検出した情報が主制御基板100に入力されることになる。これにより、主制御基板100においてアウト個数を把握することができる。
【0088】
(第1特別図柄表示器27aについて)
第1特別図柄表示器27aは、図柄表示装置27に設けられており、主制御基板100により表示制御され、第1始動口21に遊技球が入球したことに基づく図柄変動ゲームを実行するための表示器である。つまり、第1特別図柄表示器27aと主制御基板100とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、主制御基板100(メインCPU101)は、第1特別図柄表示器27aにおける図柄変動ゲームの実行条件が成立した場合に、第1特別図柄表示器27aにおいて図柄変動ゲームを表示制御する。なお、第1特別図柄表示器27aにおける図柄変動ゲームの実行条件が成立とは、後述の「特別図柄変動開始時処理」(
図18参照)におけるステップS105-2-4の処理において否定判定されたときが該当する。
【0089】
(第2特別図柄表示器27bについて)
第2特別図柄表示器27bは、図柄表示装置27に設けられており、主制御基板100により表示制御され、第2始動口22に遊技球が入球したことに基づく図柄変動ゲームを実行するための表示器である。つまり、第2特別図柄表示器27bと主制御基板100とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、主制御基板100(メインCPU101)は、第2特別図柄表示器27bにおける図柄変動ゲームの実行条件が成立した場合に、第2特別図柄表示器27bにおいて図柄変動ゲームを表示制御する。なお、第2特別図柄表示器27bにおける図柄変動ゲームの実行条件が成立とは、「特別図柄変動開始時処理」(
図21参照)におけるステップS105-2-1の処理において否定判定されたときが該当する。
【0090】
(第1特別図柄保留表示器27cについて)
第1特別図柄保留表示器27cは、図柄表示装置27に設けられており、主制御基板100により表示制御され、第1始動口21へ遊技球が入球したことに基づく図柄変動ゲームの保留の数を表示するための表示器である。つまり、第1特別図柄保留表示器27cと主制御基板100とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、主制御基板100は、第1始動口検出SW21aより遊技球を検出した情報を入力すると、保留の上限値(4個)に達していない場合に、第1特別図柄保留表示器27cを表示制御する(消灯から点灯、または点灯から点滅させる)。一方、現在変動している第1始動口21へ遊技球が入球したことに基づく図柄変動ゲームが終了すると、第1特別図柄保留表示器27cを表示制御する(点滅から点灯、または点灯から消灯させる)。
【0091】
(第2特別図柄保留表示器27dについて)
第2特別図柄保留表示器27dは、図柄表示装置27に設けられており、主制御基板100により表示制御され、第2始動口22へ遊技球が入球したことに基づく図柄変動ゲームの保留の数を表示するための表示器である。つまり、第2特別図柄保留表示器27dと主制御基板100とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、主制御基板100は、第2始動口検出SW22aより遊技球を検出した情報を入力すると、保留の上限値(4個)に達していない場合に、第2特別図柄保留表示器27dを表示制御する(消灯から点灯、または点灯から点滅させる)。一方、現在変動している第2始動口22へ遊技球が入球したことに基づく図柄変動ゲームが終了すると、第2特別図柄保留表示器27dを表示制御する(点滅から点灯、または点灯から消灯させる)。
【0092】
(普通図柄表示器27eについて)
普通図柄表示器27eは、図柄表示装置27に設けられており、主制御基板100により表示制御される普通図柄変動ゲームを実行するための表示器である。つまり、普通図柄表示器27eと主制御基板100とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、主制御基板100(メインCPU101)は、普通図柄表示器27eにおける普通図柄変動ゲームの実行条件が成立した場合に、普通図柄表示器27eにおいて普通図柄変動ゲームを表示制御する。
【0093】
(普通図柄保留表示器27fについて)
普通図柄保留表示器27fは、図柄表示装置27に設けられており、主制御基板100により表示制御され、ゲート部材20へ遊技球が通過したことに基づく普通図柄変動ゲームの保留の数を表示するための表示器である。つまり、普通図柄保留表示器27fと主制御基板100とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、主制御基板100(メインCPU101)は、ゲート検出SW20aより遊技球を検出した情報を入力すると、保留の上限値(4個)に達していない場合に、普通図柄保留表示器27fを表示制御する(消灯から点灯、または点灯から点滅させる)。一方、現在変動している普通図柄変動ゲームが終了すると、普通図柄保留表示器27fを表示制御する(点滅から点灯、または点灯から消灯させる)。
【0094】
(ラウンド表示器27gについて)
ラウンド表示器27gは、図柄表示装置27に設けられており、主制御基板100により表示制御され、上述の当たり遊技における大入賞口24の開放回数を表示するための表示器である。つまり、ラウンド表示器27gと主制御基板100とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、例えば、特別図柄当たり判定処理で当たりと判定した図柄変動ゲームが終了し、第1特別図柄表示器27aに当たりを示す特別図柄(例えば、「7」)を表示するタイミングにおいて、決定された当たり遊技に対応するラウンド数のLED表示器を点灯制御する。そして、当たり遊技が実行されているときは、継続してラウンド表示器27gを点灯制御し、当たり遊技が終了するとラウンド表示器27gを消灯制御する。
【0095】
(演出制御基板200について)
図4に示すように、演出制御基板200には、演出制御部200aが設けられており、当該演出制御部200aは、演出制御処理を行うサブCPU201と、当該演出制御処理に必要な制御プログラムを記憶するサブROM202と、当該演出制御処理において必要な読み出し、書き込みが可能なサブRAM203とを有している。また、演出制御部200aとハーネス等を介して双方向通信が可能となるように接続された画像・音制御部200bが設けられており、当該画像・音制御部200bは、画像・音制御処理を行う画像・音CPU204と、音データを記憶する音ROM205と、画像データを記憶するCGROM206と、画像生成データ等を記憶するフレームバッファを備えるVRAM207とを有している。また、演出制御部200aとハーネス等を介して双方向通信が可能となるように接続された発光駆動制御部200cが設けられており、当該発光駆動制御部200cは、発光制御処理、駆動制御処理を行う発光駆動CPU208と、当該発光制御処理、駆動制御処理に必要な制御プログラムを記憶する発光駆動ROM209と、当該発光制御処理、駆動制御処理において必要な読み出し、書き込みが可能な発光駆動RAM210とを有している。
【0096】
また、演出制御部200aには、演出ボタン検出SW14aからの操作情報、演出レバー検出SW15aからの操作情報、十字キー検出SW16aからの操作情報が入力可能となるように接続されている。
【0097】
(演出ボタン検出SW14aについて)
演出ボタン検出SW14aは、演出ボタン14に設けられており、演出ボタン14が操作有効期間にあるときに、遊技者により演出ボタン14が押下されたことを検出するためのSWである。つまり、演出ボタン検出SW14aと演出制御基板200とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、演出ボタン14が押下されたことを示す情報が、演出制御基板200に入力するようになっている。そして、演出ボタン14が押下されたことを示す情報を入力した演出制御基板200は、演出ボタン14の押下に応じた演出を画像表示装置26やスピーカ10を介して制御する。ここで、演出ボタン14は、例えば、図柄変動ゲームにおいて、所定時間にわたり操作有効期間が設定され、演出ボタン検出SW14aは、操作有効期間が設定されているときの押下のみを検出する。
【0098】
(演出レバー検出SW15aについて)
演出レバー検出SW15aは、演出レバー15に設けられており、演出レバー15が操作有効期間にあるときに、遊技者により演出レバー15が操作されたことを検出するためのSWである。つまり、演出レバー検出SW15aと演出制御基板200とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、演出レバー15が操作されたことを示す情報が、演出制御基板200に入力するようになっている。そして、演出レバー15が操作されたことを示す情報を入力した演出制御基板200は、演出レバー15の操作に応じた演出を画像表示装置26やスピーカ10を介して制御する。ここで、演出レバー15は、例えば、図柄変動ゲームにおいて、所定時間にわたり操作有効期間が設定され、演出レバー検出SW15aは、操作有効期間が設定されているときの操作のみを検出する。
【0099】
(十字キー検出SW16aについて)
十字キー検出SW16aは、十字キーボタン16に設けられており、遊技者により十字キーボタン16が押下されたことを検出するためのSWである。つまり、十字キー検出SW16aと演出制御基板200とは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、十字キーボタン16が操作されたことを示す情報が、演出制御基板200に入力するようになっている。
【0100】
上述したように、十字キーボタン16の操作により、発光装置9から発する光量の調整や、画像表示装置26から発する光量の調整を行うことができる。具体的には、十字キーボタン16の上方向ボタンを押下すると光量を(段階的に)上げることができ、十字キーボタン16の下方向ボタンを押下すると光量を(段階的に)下げることができ、十字キーボタン16の右方向ボタンを押下すると音量を(段階的に)上げることができ、十字キーボタン16の左方向ボタンを押下すると音量を(段階的に)下げることができる。
【0101】
なお、光量は、「強」、「中」、「弱」の3段階で設定できるようにしてもよいし、さらに細分化した5段階で設定できるようにしてもよい。また、音量は、「大」、「中」、「小」の3段階で設定できるようにしてもよいし、さらに細分化した5段階で設定できるようにしてもよい。また、光量や音量の調整度合いを示すレベルゲージ画像や、調整音を発するようにしてもよい。
【0102】
なお、光量の調整や、音量の調整は、図柄変動ゲームが行われていないときに実行可能であるが、図柄変動ゲームが行われているときであっても実行可能としてもよい。この場合は、上述のレベルゲージ画像や、調整音を発せずに、または、小さいサイズで表示&小さい音量にて調整音を出力して、調整することが好ましい。そうすれば、図柄変動ゲームに対応する演出画像や、演出音が、レベルゲージ画像や、調整音により阻害されることを防止できる。
【0103】
また、画像・音制御部200bには、画像表示装置26が接続されており、画像・音制御部200bにより生成された画像情報が表示可能となっている。また、画像・音制御部200bには、スピーカ10が接続されており、画像・音制御部200bにより生成された音情報が出力可能となっている。
【0104】
(スピーカ10について)
スピーカ10は、
図1においても説明したように、音声や効果音が出力可能となっている。例えば、上述した枠開放検出SW3aから閉状態である情報が入力されないと、中枠3が開状態にあることの報知音を出力する。つまり、スピーカ10と画像・音制御部200bとは、ハーネスや中継基板等を介して接続されており、画像・音制御部200bの制御により、スピーカ10から上述した音が出力される。
【0105】
また、発光駆動制御部200cには、発光装置9、盤用照明装置29が接続されており、発光駆動制御部200cにより発光制御可能となっている。また、発光駆動制御部200cには、盤用駆動装置30が接続されており、当該盤用駆動装置30を介して、可動体28を駆動制御可能となっている。
【0106】
(可動体28について)
可動体28は、遊技盤6に設けられており、「落下」、「揺動」、「回転」等の動作が可能となっている。これらの動作を行うことで、当たりが付与される可能性を示唆する。
【0107】
また、図示は省略しているが、これら以外にも、サブCPU201に対して割込信号を付与する割込コントローラ回路や、一定範囲の乱数を生成するハード乱数生成回路等を備えている。
【0108】
(払出制御基板300について)
図4に示すように、払出制御基板300には、払出制御処理を行う払出CPU301と、当該払出制御処理に必要な制御プログラムを記憶する払出ROM302と、当該払出制御処理において必要な読み出し、書き込みが可能な払出RAM303が備えられている。また、払出制御基板300には、ハーネス等を介して、払出装置304が接続されており、当該払出装置304を制御することにより、上受け皿5aに遊技球が払出されるようになっている。
【0109】
具体的には、主制御基板100において、例えば、後述の第1始動口検出SW21aより遊技球を検出した情報を入力した場合は、3球の賞球を払出すように、主制御基板100から払出制御基板300に対して払出指令信号が送信され、これを受信した払出制御基板300は、払出装置304を制御することにより、3球の賞球を上受け皿5aに払出す。そして、3球の賞球の払出を完了すると、払出制御基板300から主制御基板100に対して払出完了信号が送信されて、第1始動口検出SW21aより遊技球を検出した情報を入力したことに対する遊技球の払出を完了する。
【0110】
また、払出制御基板300には、ハーネス等を介して、発射ハンドル8が接続されており、発射ハンドル8に設けられた上述のハンドルタッチセンサに遊技者が触れていることにより発射ハンドル8が把持されている情報が入力され、発射ハンドル8に設けられた図示しない発射ボリュームの量により発射ハンドル8の回動量が入力されるようになっている。
【0111】
また、払出制御基板300には、ハーネス等を介して、発射装置305が接続されており、当該発射装置305を制御することにより、遊技領域7に遊技球が発射されるようになっている。具体的には、払出制御基板300は、発射ハンドル8より、遊技者により発射ハンドル8が把持されていることや、発射ハンドル8の回動量を入力すると、発射ハンドル8の回動量に応じた発射強度にて発射装置305を制御し遊技球を発射させる。
【0112】
また、
図4においては図示していないが、払出制御基板300は、球貸出ユニット等を介して、
図1に示す球貸しボタン12からの入力信号を受信できるように接続されており、当該球貸しボタン12が遊技者により操作された場合は、払出制御基板300は、払出装置304を制御することにより、球貸しボタン12の1回の操作に対応する数(例えば、125球)の遊技球を上受け皿5aに払出す。
【0113】
(電源基板400について)
図4に示すように、電源基板400には、ハーネス等を介して、主制御基板100、演出制御基板200、払出制御基板300が接続されており、上述したとおり、電源プラグ(図示せず)を介して外部電力の供給を受けて、供給された外部電力を、主制御基板100、演出制御基板200、払出制御基板300のいずれに対しても供給する。なお、図示はしないが、電源基板400には、外部電力(交流100ボルト)を、直流24ボルトに変換する変換回路等が設けられている。
【0114】
(特別図柄当たり判定テーブルについて)
図5(A)の特別図柄当たり判定テーブルは、メインROM102に記憶されている。ここで、本実施形態においては、「6」段階の設定値が設定できる。そして、メインCPU101は、例えば、設定値として「1」が設定されている場合は、(A)で示す設定値「1」用の特別図柄当たり判定テーブルを参照して特別図柄当たり判定処理を行い、他の設定値が設定されている場合は、図示しない設定値毎の特別図柄当たり判定テーブルを参照して特別図柄当たり判定処理を行う。また、第1始動口・第2始動口共通とは、第1始動口21に遊技球が入球した場合でも、第2始動口22に遊技球が入球した場合でも、参照する特別図柄当たり判定テーブルは共通であることを示している。なお、設定値は、「6」段階に限らず、任意のものとすることができる。例えば、「4」段階でもよいし、「2」段階でもよい。また、設定値を備えなくてもよい。
【0115】
そして、(A)の設定値「1」用の特別図柄当たり判定テーブルにおいては、遊技状態が通常遊技状態であるときと、時短遊技状態であるときとにおいて、特別図柄当たり判定処理にて当たりと判定される確率が「1/319」で、ハズレと判定される確率が「318/319」となっており、遊技状態が確変遊技状態であるときにおいて、特別図柄当たり判定処理にて当たりと判定される確率が「1/32」で、ハズレと判定される確率が「31/32」となっている。すなわち、遊技状態が確変遊技状態であるときは、通常遊技状態や時短遊技状態よりも、当たりと判定される確率が約10倍に変動することから、確変遊技状態は、通常遊技状態や時短遊技状態に比べて遊技者にとって有利な遊技状態であるといえる。
【0116】
なお、(A)の設定値「1」用の特別図柄当たり判定テーブルにおいては、上述のような当たり判定確率となっているが、図示しない他の設定値における特別図柄当たり判定テーブルにおいては、特別図柄当たり判定処理にて当たりと判定される確率が異なっている。例えば、設定値「6」用の特別図柄当たり判定テーブルでは、遊技状態が通常遊技状態であるときと、時短遊技状態であるときとにおいて、特別図柄当たり判定処理にて当たりと判定される確率が「1/280」で、ハズレと判定される確率が「279/280」となっており、遊技状態が確変遊技状態であるときにおいて、特別図柄当たり判定処理にて当たりと判定される確率が「1/28」で、ハズレと判定される確率が「27/28」となっている。このように、設定値毎に異なる当たり確率を設定できるようにすることで遊技店側での出球の管理が容易となる。
【0117】
また、時短遊技状態と、確変遊技状態と、においては、通常遊技状態に比べて、後述の
図5(B)や後述の
図6(B)で示すように、普通図柄当たり判定処理において、当たりに当せんし易く、且つ、当たりに当せんした場合の第2始動口22の突出部材の開閉態様として有利な開閉態様が選ばれることから、確変遊技状態が遊技者にとって最も有利な遊技状態であり、次いで時短遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態であり、通常遊技状態が遊技者にとって最も不利な遊技状態となる。
【0118】
なお、以下において、通常遊技状態と、時短遊技状態と、を総称して低確率状態と称することがあり、確変遊技状態を高確率状態と称することがある。また、低確率状態を、非変短中、または非変短状態と称することがあり、確変遊技状態と、時短遊技状態と、を総称して変短中といったり、変短状態といったり、入球率向上状態といったりすることがある。
【0119】
(普通図柄当たり判定テーブルについて)
図5(B)の普通図柄当たり判定テーブルは、メインROM102に記憶されている。そして、遊技状態が通常遊技状態であるときにおいて、普通図柄当たり判定処理にて当たりと判定される確率が「4/256」で、ハズレと判定される確率が「252/256」となっており、時短遊技状態であるときと、確変遊技状態であるときとにおいて、普通図柄当たり判定処理にて当たりと判定される確率が「251/256」で、ハズレと判定される確率が「5/256」となっている。よって、通常遊技状態である場合よりも、時短遊技状態や、確変遊技状態である場合の方が、普通図柄当たり判定処理にて当たりと判定され易く、遊技者にとって有利な遊技状態であるといえる。なお、本実施形態においては、普通図柄当たり判定テーブルにおいて設定値を設けなかったが、特別図柄当たり判定テーブルと同様に設定値を設けてもよい。例えば、設定値「6」は、設定値「1」に比べると、普通図柄当たり判定において、当たり易くなっていてもよい。
【0120】
(特別図柄決定テーブルについて)
図6(A)の特別図柄決定テーブルは、第1始動口21に遊技球が入球したことに基づいて特別図柄当たり判定処理が行われた結果、当たりである場合と、ハズレである場合とで、第1特別図柄表示器27aに確定表示する特別図柄を決定する際に参照する(1)第1始動口21用のテーブルと、第2始動口22に遊技球が入球したことに基づいて特別図柄当たり判定処理が行われた結果、当たりである場合と、ハズレである場合とで、第2特別図柄表示器27bに確定表示する特別図柄を決定する際に参照する(2)第2始動口22用のテーブルと、の2つのテーブルを有しており、これらは、メインROM102に記憶されている。そして、メインCPU101は、遊技球が入球した始動口に対応するテーブルを参照して、特別図柄当たり判定処理の判定結果に基づく特別図柄を決定する。
【0121】
そして、
図6(A)の(1)の特別図柄決定テーブルにおいては、特別図柄当たり判定処理が行われた結果、当たりである場合、メインCPU101は、「特別図柄A」、「特別図柄B」、「特別図柄C」の中から、いずれかの特別図柄を決定する。具体的には、遊技球が第1始動口21に入球したときに、特別図柄決定用の乱数を取得し、その取得した特別図柄決定用の乱数を参照していずれかの特別図柄を決定する。例えば、取得した特別図柄決定用の乱数が「0~9」であれば「特別図柄A」を決定し、取得した特別図柄決定用の乱数が「10~64」であれば「特別図柄B」を決定し、取得した特別図柄決定用の乱数が「65~99」であれば「特別図柄C」を決定する。そして、特別図柄を決定すると、一義的に、「付与ラウンド数」と、「当たり後の遊技状態」とが決定される。「特別図柄A」が決定された場合は、「付与ラウンド数」として、10ラウンドが付与され、「当たり後の遊技状態」として、確変遊技状態が付与される。また、「特別図柄B」が決定された場合は、「付与ラウンド数」として、5ラウンドが付与され、「当たり後の遊技状態」として、確変遊技状態が付与される。また、「特別図柄C」が決定された場合は、「付与ラウンド数」として、10ラウンドが付与され、「当たり後の遊技状態」として、時短遊技状態が付与される。一方、特別図柄当たり判定処理が行われた結果、ハズレである場合、メインCPU101は、「特別図柄D」を決定し、「特別図柄D」には、「付与ラウンド数」、および「当たり後の遊技状態」は定められていないことから、当たり遊技は付与されない。
【0122】
また、
図6(A)の(2)の特別図柄決定テーブルにおいては、特別図柄当たり判定処理が行われた結果、当たりである場合、メインCPU101は、「特別図柄E」、「特別図柄F」から、いずれかの特別図柄を決定する。具体的な決定手法は、上述の
図6(A)の(1)と同様であるため説明を省略する。そして、例えば、取得した特別図柄決定用の乱数が「0~64」であれば「特別図柄E」を決定し、取得した特別図柄決定用の乱数が「65~99」であれば「特別図柄F」を決定する。「特別図柄E」が決定された場合は、「付与ラウンド数」として、10ラウンドが付与され、「当たり後の遊技状態」として、確変遊技状態が付与される。また、「特別図柄F」が決定された場合は、「付与ラウンド数」として、10ラウンドが付与され、「当たり後の遊技状態」として、時短遊技状態が付与される。一方、特別図柄当たり判定処理が行われた結果、ハズレである場合、メインCPU101は、「特別図柄G」を決定する。
【0123】
このように、確変遊技状態が付与される割合は、第1始動口21が「65%」、第2始動口22が同じく「65%」となっていることから、確変遊技状態への突入率は、第1始動口21と第2始動口22とで差は設けられていない。一方、「付与ラウンド数」は、第2始動口22が必ず10ラウンドが付与され、5ラウンドが付与されることがない分、第1始動口21への入球に基づいて当たり遊技が付与されるよりも、第2始動口22への入球に基づいて当たり遊技が付与された方が、遊技者にとって有利であるといえる。なお、本実施形態においては、特別図柄決定テーブルにおいて、設定値を設けなかったが、設定値を設けるようにしてもよい。例えば、設定値が「1」である場合と、設定値が「6」である場合とで、特別図柄の決定割合が異なるようにしてもよい。その場合は、確変遊技状態への突入率は、全ての設定値で共通とするが、「付与ラウンド数」を設定値毎に割合を異ならせるようにしてもよい。例えば、設定値が「6」であるほど有利なラウンド数が付与され易くしてもよいし、設定値が「1」であるほど有利なラウンド数が付与され易くしてもよい。
【0124】
(普通図柄決定テーブルについて)
図6(B)の普通図柄決定テーブルは、メインROM102に記憶されており、ゲート部材20に遊技球が通過したことに基づいて普通図柄当たり判定処理が行われた結果、当たりである場合と、ハズレである場合とで、普通図柄表示器27eに確定表示する普通図柄を決定する際に参照するテーブルである。メインCPU101は、遊技状態が通常遊技状態であるときで、普通図柄当たり判定処理が行われた結果、当たりである場合は、普通図柄関連処理において行われる普通図柄決定処理において、「普通図柄A」を決定し、ハズレである場合は、「普通図柄B」を決定する。また、メインCPU101は、遊技状態が時短遊技状態であるときと、確変遊技状態であるときとで、普通図柄当たり判定処理が行われた結果、当たりである場合は、普通図柄関連処理において行われる普通図柄決定処理において、「普通図柄C」を決定し、ハズレである場合は、「普通図柄D」を決定する。
【0125】
なお、普通図柄においても、上述した特別図柄と同様に、付与される内容が一義的に定められている。「普通図柄A」が決定された場合は、第2始動口22の突出部材が「0.9S」で「1」回開放し、「普通図柄B」が決定された場合は、第2始動口22の突出部材が開放しない。また、「普通図柄C」が決定された場合は、第2始動口22の突出部材が「1.8S」で「3」回開放し、「普通図柄D」が決定された場合は、第2始動口22の突出部材が開放しない。よって、通常遊技状態である場合よりも、時短遊技状態や、確変遊技状態である場合の方が、当たりである場合、第2始動口22の突出部材の開閉態様が有利であることから、遊技者にとって有利な遊技状態であるといえる。
【0126】
なお、本実施形態においては、普通図柄決定テーブルにおいて、設定値を設けなかったが、特別図柄決定テーブルと同様に設定値を設けてもよい。例えば、設定値毎に、普通図柄当たり判定処理において当たりと判定される確率を異ならせてもよく、設定値「6」の場合は、設定値「1」の場合に比べて、当たり易くなっていてもよいし、その逆であってもよい。また、設定値毎に、第2始動口22の開閉態様が異なっていてもよい。例えば、設定値「6」の場合は、設定値「1」の場合に比べて、有利な開閉態様で開閉してもよいし、その逆であってもよい。
【0127】
図7は、当たり特別図柄詳細を示す図である。「特別図柄A」、「特別図柄C」、「特別図柄E」、「特別図柄F」は、大入賞口24の開閉扉が、1ラウンドあたり29.5S開放し、10球の遊技球の入球を検出する、または10球の遊技球の入球を検出する前に29.5S経過すると、大入賞口24の開閉扉が閉鎖する。そして、閉鎖のインターバル時間2Sが経過すると次ラウンドに移行し、これを10ラウンド分行うようになっている。なお、10ラウンド終了後は、当たり遊技エンディング(例えば、10S)に移行する。
【0128】
「特別図柄B」は、大入賞口24の開閉扉が、1ラウンドあたり29.5S開放し、10球の遊技球の入球を検出する、または10球の遊技球の入球を検出する前に29.5S経過すると、大入賞口24の開閉扉が閉鎖する。そして、閉鎖のインターバル時間2Sが経過すると次ラウンドに移行し、これを5ラウンド分行うようになっている。なお、5ラウンド終了後は、当たり遊技エンディング(例えば、10S)に移行する。なお、特に図示していないが、ラウンド開閉態様に設定値の差は設けられていない。
【0129】
(特別図柄変動パターンテーブルについて)
図8の特別図柄変動パターンテーブルは、メインROM102に記憶されており、図柄変動ゲームにおける変動時間を決定する際に参照するテーブルである。メインCPU101は、遊技状態が通常遊技状態であるときで、特別図柄当たり判定処理が行われた結果、ハズレである場合は、「変動パターン1」~「変動パターン5」の中から、いずれかの変動パターンを決定する。具体的には、遊技球が第1始動口21、または第2始動口22に入球したときに、変動パターン決定用の乱数を取得し、その取得した変動パターン決定用の乱数を参照して、いずれかの変動パターンを決定する。なお、図示しないが、遊技球が第1始動口21、または第2始動口22に入球したときに、リーチ判定用乱数を取得して、当該リーチ判定用乱数がリーチを実行する乱数に該当する場合に、「変動パターン2」~「変動パターン5」の中から、いずれかの変動パターンを決定し、リーチ判定用乱数がリーチを実行する乱数に該当しない場合に、「変動パターン1」を決定するようにしてもよい。一方、メインCPU101は、遊技状態が通常遊技状態であるときで、特別図柄当たり判定処理が行われた結果、当たりである場合は、変動パターン決定用の乱数を参照して、「変動パターン6」~「変動パターン11」の中から、いずれかの変動パターンを決定する。
【0130】
そして、変動パターンを決定すると、一義的に、「演出内容」と、「変動時間」(秒数S)とが決定される。「変動パターン1」が決定された場合は、「演出内容」として、「通常変動」が決定され、「変動時間」として、「7S」が決定される。ここで、「通常変動」とは、リーチにもならない変動のことをいう。また、「変動パターン2」が決定された場合は、「演出内容」として、「ノーマルリーチ」が決定され、「変動時間」として、「15S」が決定される。ここで、「ノーマルリーチ」とは、リーチは行うが、特に発展演出(例えば、一旦、ハズレで仮停止表示した後に、中装飾図柄画像26bを変動させる演出)を行わないリーチのことをいい、当たり時の選択割合が低く、ハズレ時の選択割合が高く構成されているため、当たりの期待度が低いリーチとして位置づけられる。
【0131】
また、「変動パターン3」が決定された場合は、「演出内容」として、「スーパーリーチ」が決定され、「変動時間」として、「40S」が決定される。ここで、「スーパーリーチ」とは、リーチ(ノーマルリーチ)実行中に発展演出を行って、発展先で、例えば、画像表示装置26に実写画像を表示するリーチのことをいい、当たり時の選択割合が「ノーマルリーチ」よりも高く、ハズレ時の選択割合が「ノーマルリーチ」よりも低く構成されているため、「ノーマルリーチ」よりも当たりの期待度が高いリーチとして位置づけられる。
【0132】
また、「変動パターン4」が決定された場合は、「演出内容」として、「擬似連2ノーマルリーチ」が決定され、「変動時間」として、「50S」が決定される。なお、「擬似連」については、後で詳述するが、「擬似連2ノーマルリーチ」は、「ノーマルリーチ」のみよりも当たりの期待度が高く、「スーパーリーチ」よりも当たりの期待度が低いリーチとして位置づけられる。また、「変動パターン5」が決定された場合は、「演出内容」として、「擬似連3スーパーリーチ」が決定され、「変動時間」として、「70S」が決定される。「擬似連3スーパーリーチ」は、「スーパーリーチ」のみよりも当たりの期待度が高いリーチとして位置づけられる。なお、「変動パターン6」~「変動パターン9」は、「変動パターン2」~「変動パターン5」と、ハズレか当たりの違いしかなく、演出内容や変動時間は同じであるため、説明を省略する。
【0133】
また、「変動パターン10」が決定された場合は、「演出内容」として、「擬似連4スーパーリーチ」が決定され、「変動時間」として、「90S」が決定される。ここで、「擬似連4スーパーリーチ」とは、当たりの場合にのみ選択される変動パターンであるから、後述の「擬似連」が4回行われた場合は、その時点で当たりが確定する。また、「変動パターン11」が決定された場合は、「演出内容」として、「全回転リーチ」が決定され、「変動時間」として、「120S」が決定される。ここで、「全回転リーチ」とは、左装飾図柄画像26a、中装飾図柄画像26b、右装飾図柄画像26cを、「111」、「222」、「333」、「444」、「555」、「666」、「777」、「888」で揃えた状態でスクロールさせて、例えば、最終的に「777」で確定表示させるリーチである。なお、「変動パターン11」は、
図6における「特別図柄A」が決定された場合に限り選択するようにしてもよい。この場合は、当たりだけでなく、当たり後の遊技状態として、確変遊技状態が付与されることから、遊技者に「全回転リーチ」が行われることを望ませて遊技を行わせることができ、遊技興趣の向上に繋がる。
【0134】
また、メインCPU101は、遊技状態が時短遊技状態であるときと、確変遊技状態であるときとで、特別図柄当たり判定処理が行われた結果、ハズレである場合は、「変動パターン12」~「変動パターン15」の中から、いずれかの変動パターンを決定する。「変動パターン12」が決定された場合は、「演出内容」として、「短縮変動」が決定され、「変動時間」として、「2S」が決定される。ここで、「短縮変動」とは、リーチにならず、且つ、左装飾図柄画像26a、中装飾図柄画像26b、右装飾図柄画像26cを同時に停止させる変動のことをいい、遊技状態が時短遊技状態であるときと、確変遊技状態であるときとにおいては、特別図柄当たり判定処理が行われた結果、ハズレである場合、この「短縮変動」が選ばれ易くなっていることから、時短遊技状態や、確変遊技状態を効率よく消化できるようになっている。
【0135】
また、「変動パターン13」が決定された場合は、「演出内容」として、「リーチ煽り」が決定され、「変動時間」として、「10S」が決定される。ここで、「リーチ煽り」とは、例えば、左装飾図柄画像26aとして「7」図柄を仮停止表示させて、右装飾図柄画像26cとして7図柄を仮停止表示させるか否かを煽ることで、リーチが形成されるか否かを煽る演出である。「リーチ煽り」を行った結果、例えば、右装飾図柄画像26cとして8図柄が仮停止表示された場合は、リーチが形成されず、例えば、右装飾図柄画像26cとして7図柄が仮停止表示された場合は、リーチが形成され、後述の「変動パターン15」や「変動パターン17」における「変短中スーパーリーチ」に発展する。
【0136】
また、「変動パターン14」が決定された場合は、「演出内容」として、「変短中スーパーリーチ」が決定され、「変動時間」として、「30S」が決定される。ここで、「変短中スーパーリーチ」とは、時短遊技状態、および確変遊技状態専用の「スーパーリーチ」であって、通常遊技状態において行われる「スーパーリーチ」とは異なっている。
【0137】
また、「変動パターン15」が決定された場合は、「演出内容」として、「リーチ煽り→変短中スーパーリーチ」が決定され、「変動時間」として、「40S」が決定される。「変動パターン16」、「変動パターン17」については、「変動パターン14」、「変動パターン15」と、ハズレか当たりの違いしかなく、演出内容や変動時間は同じであるため、説明を省略する。なお、「リーチ煽り→変短中スーパーリーチ」は、当たり時の選択割合が「変短中スーパーリーチ」よりも高く、ハズレ時の選択割合が「変短中スーパーリーチ」よりも低く構成されているため、「変短中スーパーリーチ」よりも当たりの期待度が高いリーチとして位置づけられる。
【0138】
上述の特別図柄変動パターンは、
図8に挙げたものに限られず、さらに複数の特別図柄変動パターンを備えてもよい。例えば、通常遊技状態においても、「短縮変動」(2S)を設けてもよい。また、第1始動口21の図柄変動ゲームの保留球の数によって参照する特別図柄変動パターンテーブルを異ならせてもよいし、第2始動口22の図柄変動ゲームの保留球の数によって参照する特別図柄変動パターンテーブルを異ならせてもよい。例えば、ハズレの場合において、保留球の数が4個である場合は、保留球の数が1個である場合よりも、「変動パターン1」の「通常変動」を選び易くして、遊技の稼働を向上させるようにしてもよい。
【0139】
また、時短遊技状態や確変遊技状態においてハズレが決定された場合で、第2始動口22の図柄変動ゲームを開始させた結果、第2始動口22の保留球の数が0になる場合は、例えば、30Sからなる保留0時通常変動(ハズレ)を選択して、第2始動口22へ遊技球が入球する時間を確保するようにしてもよい。
【0140】
また、設定値によって参照する特別図柄変動パターンテーブルを異ならせてもよい。例えば、設定値毎に選び易い特別図柄変動パターンを設けてもよいし、その設定値でしか選ばれない特別図柄変動パターンを設けてもよい。これにより、実行された特別図柄変動パターンの演出内容から、設定値がいくつであるのかを推測(または把握)することができるので、遊技興趣の向上に繋がる。
【0141】
(メインRAMの判定情報記憶領域について)
図9は、メインRAM103に設けられた判定情報記憶領域(保留記憶領域)について示す概略図である。
【0142】
上述したように、メインRAM103には、(A)特別図柄に対応する保留記憶領域と、(B)普通図柄に対応する保留記憶領域とが設けられており、第1始動口21においては、「当該変動記憶領域」、「第1記憶領域」、「第2記憶領域」、「第3記憶領域」、「第4記憶領域」にそれぞれ特別図柄に係る判定情報(乱数値)を記憶可能であり、第2始動口22においても、「当該変動記憶領域」、「第1記憶領域」、「第2記憶領域」、「第3記憶領域」、「第4記憶領域」にそれぞれ特別図柄に係る判定情報(乱数値)を記憶可能であり、ゲート部材20においても、「当該変動記憶領域」、「第1記憶領域」、「第2記憶領域」、「第3記憶領域」、「第4記憶領域」にそれぞれ普通図柄に係る判定情報(乱数値)を記憶可能である。
【0143】
(メインCPU101によって行われる制御処理について)
図10~
図20を用いて、メインCPU101によって行われる制御処理について説明を行う。
【0144】
(主制御基板メイン処理について)
図10は、主制御基板100において行われるメイン処理を示すフローチャートである。当該処理は、パチンコ遊技機1に電源が投入されて、電源基板400より各制御基板に電圧が供給されたときに、主制御基板100のメインCPU101により開始される。
【0145】
(ステップS1)
ステップS1において、メインCPU101は、パチンコ遊技機1が電断中(停電状態)であるかを判定する。その結果、電断中(停電状態)である場合は、ステップS1の処理を繰り返し実行し、電断中(停電状態)ではない場合は、ステップS2に処理を移行する。なお、電断中(停電状態)である場合は、図示しないバックアップ電源を用いて、当該処理を実行可能である。
【0146】
(ステップS2)
ステップS2において、メインCPU101は、割込みを禁止する。これにより、メインCPU101は、後述のS18において割込みを許可するまで、
図10の処理のみを実行する。そして、割込みを禁止すると、ステップS3に処理を移行する。
【0147】
(ステップS3)
ステップS3において、メインCPU101は、RAMクリアスイッチ105がONであるか(押下されているか)を判定する。すなわち、RAMクリアスイッチ105が押下された状態でパチンコ遊技機1の電源がON(電源SW400aがON)にされたかを判定する。その結果、RAMクリアスイッチ105がONである場合は、ステップS4に処理を移行し、RAMクリアスイッチ105がONではない場合は、ステップS9に処理を移行する。
【0148】
(ステップS4)
ステップS4において、メインCPU101は、設定変更キーは設定変更位置にあるかを判定する。例えば、設定変更用鍵穴31に設定変更キーが挿入され、且つ、設定変更キーが90度回動されていることを検出した場合に、設定変更キーは設定変更位置にあると判定し、上記検出をしなければ、設定変更キーは設定変更位置にないと判定する。その結果、設定変更キーは設定変更位置にある場合は、ステップS5に処理を移行し、設定変更キーは設定変更位置にない場合は、ステップS7に処理を移行する。
【0149】
(ステップS5)
ステップS5において、メインCPU101は、
図11で示す設定値変更処理を行う。なお、当該処理は、後で
図11を用いて詳述する。そして、設定値変更処理を終了すると、ステップS6に処理を移行する。
【0150】
(ステップS6)
ステップS6において、メインCPU101は、電源投入コマンドを送信する。電源投入コマンドは、電源が投入されたことを示すコマンドであり、演出制御基板200は、当該コマンドを受信すると、画像・音制御部200bを介して、例えば、画像表示装置26に「電源投入中」という表示を行い、スピーカ10より「電源投入中です」という音声を出力させる。そして、電源投入コマンドを送信すると、ステップS17に処理を移行する。
【0151】
(ステップS7)
ステップS7において、メインCPU101は、RAMクリアスイッチ105がONで、電源SW400aがONである場合、メインRAM103の領域1、領域2(設定値格納領域は除く)を初期化する。これにより、例えば、遊技店の閉店時に時短遊技状態である場合に、翌日の遊技店の開店時に通常遊技状態から開始させることができる。そして、メインRAM103の領域1、領域2(設定値格納領域は除く)を初期化すると、ステップS8に処理を移行する。
【0152】
(ステップS8)
ステップS8において、メインCPU101は、電源投入コマンドを送信する。そして、電源投入コマンドを送信すると、ステップS17に処理を移行する。
【0153】
(ステップS9)
ステップS9において、メインCPU101は、設定変更キーは設定変更位置にあるかを判定する。その結果、設定変更キーは設定変更位置にある場合は、ステップS10に処理を移行し、設定変更キーは設定変更位置にない場合は、ステップS11に処理を移行する。
【0154】
(ステップS10)
ステップS10において、メインCPU101は、
図12で示す設定値確認処理を行う。なお、当該処理は、後で
図12を用いて詳述する。そして、設定値確認処理を終了すると、ステップS11に処理を移行する。
【0155】
(ステップS11)
ステップS11において、メインCPU101は、バックアップされたデータがあるかを判定する。例えば、パチンコ遊技機1の電源がOFFにされると、図示しないバックアップ処理が行われ、データの保持やチェックサムの記憶やバックアップフラグがONにされる。そして、バックアップフラグがONであると、バックアップされたデータがあると判定し、バックアップフラグがONではないと、バックアップされたデータがないと判定する。その結果、バックアップされたデータがある場合は、ステップS12に処理を移行し、バックアップされたデータがない場合は、初回電源投入と判断してステップS17に処理を移行する。
【0156】
(ステップS12)
ステップS12において、メインCPU101は、メインRAM103の領域のチェックサムを算出する。そして、メインRAM103の領域のチェックサムを算出すると、ステップS13に処理を移行する。
【0157】
(ステップS13)
ステップS13において、メインCPU101は、メインRAM103の領域のチェックサムは正常であるかを判定する。例えば、図示しないバックアップ処理において記憶したチェックサム値と、ステップS12において算出したチェックサム値とが一致するかを判定し、一致した場合にチェックサムは正常であると判定し、一致しなかった場合にチェックサムは正常ではないと判定する。その結果、チェックサムが正常である場合は、ステップS15に処理を移行し、チェックサムが正常ではない場合は、ステップS14に処理を移行する。
【0158】
(ステップS14)
ステップS14において、メインCPU101は、遊技停止処理(エラー設定)を行う。具体的には、発光装置9、スピーカ10、画像表示装置26等を用いたエラー報知を行わせるためのエラーコマンドを演出制御基板200に送信したり、
図11の設定値変更処理が行われない限りエラーを解除することが不可能となるような処理を行ったりする。そして、
図11の設定値変更処理が行われない限り当該処理に留まる。
【0159】
(ステップS15)
ステップS15において、メインCPU101は、復帰処理を行う。すなわち、停電状態となる前の状態に正常に復帰させる。そして、停電状態となる前の状態に正常に復帰させると、ステップS16に処理を移行する。
【0160】
(ステップS16)
ステップS16において、メインCPU101は、電源復旧コマンドを送信する。電源復旧コマンドは、電源が復旧されたことを示すコマンドであり、演出制御基板200は、当該コマンドを受信すると、画像・音制御部200bを介して、例えば、画像表示装置26に「電源復旧中」という表示を行い、スピーカ10より「電源復旧中です」という音声を出力させる。そして、電源復旧コマンドを送信すると、ステップS17に処理を移行する。
【0161】
(ステップS17)
ステップS17において、メインCPU101は、CTCの設定を行う。すなわち、一定周期のパルス出力を作成する機能や時間計測の機能等を有するCTC(カウンタタイマサーキット)の設定を行い、4ms毎に定期的に後述の主制御基板タイマ割込処理が行われるように、CTCの時間定数レジスタを設定する。そして、CTCの設定を行うと、ステップS18に処理を移行する。
【0162】
(ステップS18)
ステップS18において、メインCPU101は、割込みを許可する。そして、割込みを許可すると待機し、以降、4ms毎に後述の主制御基板タイマ割込処理が行われる。
【0163】
(設定値変更処理について)
図11は、主制御基板100において行われる設定値変更処理を示すフローチャート(主制御基板メイン処理のステップS5のサブルーチン)である。なお、
図11の処理が行われている状態が、上述した「設定変更状態」に相当する。
【0164】
(ステップS5-1)
ステップS5-1において、メインCPU101は、メインRAM103の領域(設定値格納領域は除く)を初期化する。そして、メインRAM103の領域(設定値格納領域は除く)を初期化すると、ステップS5-2に処理を移行する。
【0165】
(ステップS5-2)
ステップS5-2において、メインCPU101は、設定値変更中コマンドを送信する。設定値変更中コマンドは、設定値の変更処理が行われていることを示すコマンドであり、演出制御基板200は、当該コマンドを受信すると、画像・音制御部200bを介して、例えば、画像表示装置26に「設定変更中」という表示を行い、スピーカ10より「設定変更中です」という音声を出力させる。そして、設定値変更中コマンドを送信すると、ステップS5-3に処理を移行する。
【0166】
(ステップS5-3)
ステップS5-3において、メインCPU101は、現在の設定値を読み出して表示器104に表示する。例えば、メインRAM103の設定値格納領域に格納されている設定値が「1」であれば、表示器104に「1」と表示される。そして、現在の設定値を読み出して表示器104に表示すると、ステップS5-4に処理を移行する。
【0167】
(ステップS5-4)
ステップS5-4において、メインCPU101は、設定値変更操作が行われたかを判定する。具体的には、RAMクリアスイッチ105がONとなったかを判定する。そして、RAMクリアスイッチ105がONとなった場合は、ステップS5-5に処理を移行し、RAMクリアスイッチ105がONとならなかった場合は、ステップS5-7に処理を移行する。
【0168】
(ステップS5-5)
ステップS5-5において、メインCPU101は、設定値を変更する処理を行う。例えば、設定値「1」であるときに、RAMクリアスイッチ105がONになると、設定値を「2」に変更し、設定値「2」であるときに、RAMクリアスイッチ105がONになると、設定値を「3」に変更し、設定値「3」であるときに、RAMクリアスイッチ105がONになると、設定値を「4」に変更し、設定値「4」であるときに、RAMクリアスイッチ105がONになると、設定値を「5」に変更し、設定値「5」であるときに、RAMクリアスイッチ105がONになると、設定値を「6」に変更し、設定値「6」であるときに、RAMクリアスイッチ105がONになると、設定値を「1」に変更する。そして、設定値を変更すると、ステップS5-6に処理を移行する。
【0169】
(ステップS5-6)
ステップS5-6において、メインCPU101は、変更後の設定値を表示器104(例えば、一番右のセグ)に表示する。例えば、設定値「1」を表示しているときに、RAMクリアスイッチ105がONになると、設定値「2」を表示し、設定値「2」を表示しているときに、RAMクリアスイッチ105がONになると、設定値「3」を表示し、設定値「3」を表示しているときに、RAMクリアスイッチ105がONになると、設定値「4」を表示し、設定値「4」を表示しているときに、RAMクリアスイッチ105がONになると、設定値「5」を表示し、設定値「5」を表示しているときに、RAMクリアスイッチ105がONになると、設定値「6」を表示し、設定値「6」を表示しているときに、RAMクリアスイッチ105がONになると、設定値「1」を表示する。そして、変更後の設定値を表示器104に表示すると、ステップS5-7に処理を移行する。
【0170】
(ステップS5-7)
ステップS5-7において、メインCPU101は、設定値確定操作が行われたかを判定する。具体的には、設定変更キーが時計回りに90度回動させた位置(横方向)から、反時計回りに90度回動させた位置(縦方向)にあるかを判定する。そして、設定値確定操作が行われた場合は、ステップS5-8に処理を移行し、設定値確定操作が行われなかった場合は、ステップS5-4に処理を移行する。
【0171】
(ステップS5-8)
ステップS5-8において、メインCPU101は、設定値をメインRAM103の設定値格納領域に記憶する。すなわち、所望の設定値が表示器104に表示されている状態で設定変更キーを反時計回りに90度回動させた位置(縦方向)にすると、パチンコ遊技機1の設定値が確定することになる。これにより、以降の遊技は当該記憶された設定値に基づいて行われることになる。そして、設定値をメインRAM103の設定値格納領域に記憶すると、ステップS5-9に処理を移行する。
【0172】
(ステップS5-9)
ステップS5-9において、メインCPU101は、表示器104を非表示とする。すなわち、上記ステップS5-6で表示器104に表示した設定値を非表示とする。そして、表示器104を非表示とすると、ステップS5-10に処理を移行する。
【0173】
(ステップS5-10)
ステップS5-10において、メインCPU101は、設定値情報コマンドを送信する。設定値情報コマンドは、設定値の情報を示すコマンドであり、演出制御基板200は、当該コマンドを受信すると、サブRAM203に設定値の情報を格納して、後述する設定値示唆演出を実行する際に、サブRAM203に格納した設定値の情報を参照する。また、演出制御基板200は、当該コマンドを受信すると、上述した「設定変更中です」といった報知を終了させる。そして、設定値情報コマンドを送信すると、主制御基板メイン処理のステップS6に処理を移行する。
【0174】
(設定値確認処理について)
図12は、主制御基板100において行われる設定値確認処理を示すフローチャート(主制御基板メイン処理のステップS10のサブルーチン)である。なお、
図12の処理が行われている状態が、上述した「設定確認状態」に相当する。
【0175】
(ステップS10-1)
ステップS10-1において、メインCPU101は、設定値確認中コマンドを送信する。設定値確認中コマンドは、設定値の確認処理が行われていることを示すコマンドであり、演出制御基板200は、当該コマンドを受信すると、画像・音制御部200bを介して、例えば、画像表示装置26に「設定確認中」という表示を行い、スピーカ10より「設定確認中です」という音声を出力させる。そして、設定値確認中コマンドを送信すると、ステップS10-2に処理を移行する。
【0176】
(ステップS10-2)
ステップS10-2において、メインCPU101は、現在の設定値を読み出して表示器104に表示する。例えば、メインRAM103の設定値格納領域に格納されている設定値が「1」であれば、表示器104に「1」と表示される。そして、現在の設定値を読み出して表示器104に表示すると、ステップS10-3に処理を移行する。
【0177】
(ステップS10-3)
ステップS10-3において、メインCPU101は、終了操作が行われたかを判定する。具体的には、設定変更キーが時計回りに90度回動させた位置(横方向)から、反時計回りに90度回動させた位置(縦方向)にあるかを判定する。そして、終了操作が行われた場合は、ステップS10-4に処理を移行し、終了操作が行われなかった場合は、終了操作が行われるまで当該処理をループする。
【0178】
(ステップS10-4)
ステップS10-4において、メインCPU101は、表示器104を非表示とする。すなわち、上記ステップS10-2で表示器104に表示した設定値を非表示とする。そして、表示器104を非表示とすると、ステップS10-5に処理を移行する。
【0179】
(ステップS10-5)
ステップS10-5において、メインCPU101は、設定値確認終了コマンドを送信する。設定値確認終了コマンドは、設定値の確認処理が終了したことを示すコマンドであり、演出制御基板200は、当該コマンドを受信すると、上述した「設定確認中です」といった報知を終了させる。そして、設定値確認終了コマンドを送信すると、主制御基板メイン処理のステップS11に処理を移行する。
【0180】
(主制御基板タイマ割込処理について)
図13は、主制御基板100において行われる主制御基板タイマ割込処理を示すフローチャートである。当該処理は、上述の主制御基板メイン処理に定期的(例えば、4ms毎)に割り込んで実行される処理である。
【0181】
(ステップS101)
ステップS101において、メインCPU101は、レジスタに格納されている情報を退避させる。そして、レジスタに格納されている情報を退避させると、ステップS102に処理を移行する。
【0182】
(ステップS102)
ステップS102において、メインCPU101は、遊技で用いるタイマ(例えば、大入賞口24の開放時間など)を更新する時間管理処理を行う。そして、遊技で用いるタイマを更新すると、ステップS103に処理を移行する。
【0183】
(ステップS103)
ステップS103において、メインCPU101は、当たり判定用乱数や、特別図柄の決定用乱数や、変動パターン決定用の乱数等の初期値乱数の更新を行う。そして、各種乱数更新処理が終了すると、ステップS104に処理を移行する。
【0184】
(ステップS104)
ステップS104において、メインCPU101は、
図4で示す各SWからの入力を検出する。なお、当該処理は、後で
図14を用いて詳述する。そして、各SWからの入力を検出すると、ステップS105に処理を移行する。
【0185】
(ステップS105)
ステップS105において、メインCPU101は、特別図柄に関連する処理を行う。なお、当該処理は、後で
図17を用いて詳述する。そして、特別図柄に関連する処理を終了すると、ステップS106に処理を移行する。
【0186】
(ステップS106)
ステップS106において、メインCPU101は、普通図柄に関連する処理を行う。例えば、遊技球がゲート部材20を通過した場合に、「普通図柄当たり判定処理」を行い、普通図柄の決定、および普通図柄の変動時間を決定する処理等を行う。そして、普通図柄に関連する処理を終了すると、ステップS107に処理を移行する。
【0187】
(ステップS107)
ステップS107において、メインCPU101は、遊技球の払出に関連する処理を行う。例えば、ステップS104の入力SW検出処理において、遊技球の入球が検出された場合は、対応する賞球を払出すべく、払出制御基板300に対して払出指令信号を送信するために、払出用のコマンド送信領域に払出指令信号をセットし、また、払出制御基板300から払出完了信号を受信する。そして、遊技球の払出に関連する処理を終了すると、ステップS108に処理を移行する。
【0188】
(ステップS108)
ステップS108において、メインCPU101は、演出制御基板200に対して、各種コマンドを送信する処理を行う。例えば、メインCPU101は、当該処理において、コマンド送信領域にコマンドがセットされているかを確認し、コマンドがセットされている場合には、セットされているコマンドを演出制御基板200や払出制御基板300に対して送信する。そして、コマンド送信処理を終了すると、ステップS109に処理を移行する。
【0189】
(ステップS109)
ステップS109において、メインCPU101は、第1始動口21に遊技球が入球したことに基づく図柄変動ゲームである場合は、第1特別図柄表示器27aにおいて、特別図柄の表示制御(変動表示および確定表示)を行い、第2始動口22に遊技球が入球したことに基づく図柄変動ゲームである場合は、第2特別図柄表示器27bにおいて、特別図柄の表示制御(変動表示および確定表示)を行う。また、それぞれの始動口に遊技球が入球したこと、および、それぞれの始動口における図柄変動ゲームが終了したことに基づいて、第1特別図柄保留表示器27cや、第2特別図柄保留表示器27dの表示制御も行う。そして、特別図柄の表示制御を終了すると、ステップS110に処理移行する。
【0190】
(ステップS110)
ステップS110において、メインCPU101は、普通図柄表示器27eにおいて、普通図柄の表示制御(変動表示および確定表示)を行う。また、ゲート部材20に遊技球が通過したこと、および、普通図柄変動ゲームが終了したことに基づいて、普通図柄保留表示器27fの表示制御も行う。そして、普通図柄の表示制御を終了すると、ステップS111に処理移行する。
【0191】
(ステップS111)
ステップS111において、メインCPU101は、遊技性能情報管理処理を行う。具体的には、上述した「(通常遊技状態における遊技球の払出個数÷通常遊技状態におけるアウト個数)×100」の計算式にて遊技性能情報を算出し、表示器104に算出した遊技性能情報を表示する処理等を行う。そして、遊技性能情報管理処理を終了すると、ステップS112に処理を移行する。
【0192】
(ステップS112)
ステップS112において、メインCPU101は、ステップS101で退避した情報をレジスタに復帰させる。そして、退避した情報をレジスタに復帰させると、主制御基板タイマ割込処理を終了する。
【0193】
(入力SW検出処理について)
図14は、主制御基板100において行われる入力SW検出処理を示すフローチャート(主制御基板タイマ割込処理のステップS104のサブルーチン)である。
【0194】
(ステップS104-1)
ステップS104-1において、メインCPU101は、第1始動口検出時処理を行う。なお、当該処理は、後で
図15を用いて詳述する。そして、第1始動口検出時処理を終了すると、ステップS104-2に処理を移行する。
【0195】
(ステップS104-2)
ステップS104-2において、メインCPU101は、第2始動口検出時処理を行う。なお、当該処理は、後で
図16を用いて詳述する。そして、第2始動口検出時処理を終了すると、ステップS104-3に処理を移行する。
【0196】
(ステップS104-3)
ステップS104-3において、メインCPU101は、普通入賞口検出SW23aから遊技球の入球を検出した情報を入力した場合に、賞球として8球の遊技球を払出制御基板300に払出させるために、払出用のコマンド送信領域に払出指令信号をセットする処理を行う。そして、普通入賞口検出時処理を終了すると、ステップS104-4に処理を移行する。
【0197】
(ステップS104-4)
ステップS104-4において、メインCPU101は、大入賞口検出SW24aから遊技球の入球を検出した情報を入力した場合に、賞球として12球の遊技球を払出制御基板300に払出させるために、払出用のコマンド送信領域に払出指令信号をセットする処理を行う。また、大入賞口24に遊技球が入球したことを画像表示装置26等を用いて報知するために、コマンド送信領域に大入賞口入球検出信号をセットする。画像表示装置26等を用いた報知とは、例えば、1ラウンドあたり、10球を超える遊技球が大入賞口検出SW24aにより検出された場合(オーバー入賞ともいう)、その旨を画像表示装置26による表示や、スピーカ10による音で報知することが挙げられる。そして、大入賞口検出時処理を終了すると、ステップS104-5に処理を移行する。
【0198】
(ステップS104-5)
ステップS104-5において、メインCPU101は、ゲート検出SW20aから遊技球の通過を検出した情報を入力した場合に、普通図柄変動ゲームの保留の数が、「4」より少ない場合に、普通図柄変動ゲームの保留の数を1加算して、普通図柄当たり判定処理に用いる乱数値を取得し、メインRAM103に設けられた普通図柄変動ゲームの保留記憶領域に記憶する。また、ゲート部材20に遊技球が通過したことに対応する演出を行うために、コマンド送信領域にゲート通過コマンドをセットする処理を行う。そして、通過ゲート検出時処理を終了すると、ステップS104-6に処理を移行する。
【0199】
(ステップS104-6)
ステップS104-6において、メインCPU101は、アウト口検出SW25aから遊技球の入球を検出した情報を入力した場合の処理を行う。例えば、アウト口通過コマンドを演出制御基板200に対して送信するために、当該アウト口通過コマンドをコマンド送信領域にセットする。そして、アウト口検出時処理を終了すると、主制御基板タイマ割込処理のステップS105に処理を移行する。
【0200】
(第1始動口検出時処理について)
図15は、主制御基板100において行われる第1始動口検出時処理を示すフローチャート(入力SW検出処理のステップS104-1のサブルーチン)である。
【0201】
(ステップS104-1-1)
ステップS104-1-1において、メインCPU101は、第1始動口検出SW21aから遊技球の入球を検出した情報を入力したかを判定する。そして、第1始動口検出SW21aから遊技球の入球を検出した情報を入力した場合は、ステップS104-1-2に処理を移行し、第1始動口検出SW21aから遊技球の入球を検出した情報を入力していない場合は、入力SW検出処理のステップS104-2に処理を移行する。
【0202】
(ステップS104-1-2)
ステップS104-1-2において、メインCPU101は、第1始動口21に遊技球が入球したことに対する賞球として3球の遊技球を払出制御基板300に払出させるために、払出用のコマンド送信領域に賞球コマンドをセットする。そして、賞球コマンドをセットすると、ステップS104-1-3に処理を移行する。
【0203】
(ステップS104-1-3)
ステップS104-1-3において、メインCPU101は、上述の「第4記憶領域」まで記憶されているかを判定する。つまり、第1始動口21における図柄変動ゲームの保留の数が「4」であるかを判定する。そして、「第4記憶領域」まで記憶されている場合は、入力SW検出処理のステップS104-2に処理を移行し、「第4記憶領域」まで記憶されていない場合は、ステップS104-1-4に処理を移行する。
【0204】
(ステップS104-1-4)
ステップS104-1-4において、メインCPU101は、当たり判定用乱数値を取得する。当該処理において取得した乱数値は、後述の入賞時判定処理(ステップS104-1-8)や、特別図柄変動開始時処理(
図18参照)にて用いることになる。そして、当たり判定用乱数値を取得すると、ステップS104-1-5に処理を移行する。
【0205】
なお、当たり判定用乱数値の取得は、ステップS104-1-3よりも前に行われてもよい。そして、ステップS104-1-3にて「第4記憶領域」まで記憶されていると判定された場合は、取得した乱数値を破棄するようにしてもよい。
【0206】
(ステップS104-1-5)
ステップS104-1-5において、メインCPU101は、特別図柄決定用乱数値を取得する。当該処理において取得した乱数値は、後述の入賞時判定処理(ステップS104-1-8)や、特別図柄変動開始時処理(
図18参照)にて用いることになる。そして、特別図柄決定用乱数値を取得すると、ステップS104-1-6に処理を移行する。
【0207】
なお、特別図柄決定用乱数値の取得は、ステップS104-1-3よりも前に行われてもよい。そして、ステップS104-1-3にて「第4記憶領域」まで記憶されていると判定された場合は、取得した乱数値を破棄するようにしてもよい。
【0208】
(ステップS104-1-6)
ステップS104-1-6において、メインCPU101は、特別図柄変動パターン決定用乱数値を取得する。当該処理において取得した乱数値は、後述の入賞時判定処理(ステップS104-1-8)や、特別図柄変動開始時処理(
図18参照)にて用いることになる。そして、特別図柄変動パターン決定用乱数値を取得すると、ステップS104-1-7に処理を移行する。
【0209】
なお、特別図柄変動パターン決定用乱数値の取得は、ステップS104-1-3よりも前に行われてもよい。そして、ステップS104-1-3にて「第4記憶領域」まで記憶されていると判定された場合は、取得した乱数値を破棄するようにしてもよい。
【0210】
(ステップS104-1-7)
ステップS104-1-7において、メインCPU101は、当たり判定用乱数値や、特別図柄決定用乱数値や、特別図柄変動パターン決定用乱数値を、判定情報として、空いている記憶領域に記憶する。例えば、「第3記憶領域」まで記憶されていて、「第4記憶領域」が空きであれば、「第4記憶領域」に各乱数値を記憶する。そして、各乱数値を空いている記憶領域に記憶すると、ステップS104-1-8に処理を移行する。
【0211】
(ステップS104-1-8)
ステップS104-1-8において、メインCPU101は、入賞時判定処理を行う。この入賞時判定処理とは、特別図柄変動開始時処理(
図18参照)における特別図柄当たり判定処理に先立って、ステップS104-1-4で取得した乱数値が当たりであるかを判定する処理である。これにより、例えば、ステップS104-1-7で「第4記憶領域」に記憶した当たり判定用乱数値が当たりである場合、複数の変動に跨って、予告演出(後述の「先読み演出」)を実行することができる。そして、入賞時判定処理を終了すると、ステップS104-1-9に処理を移行する。
【0212】
(ステップS104-1-9)
ステップS104-1-9において、メインCPU101は、第1始動口入賞コマンドを演出制御基板200に送信するために、第1始動口入賞コマンドをコマンド送信領域にセットする。なお、第1始動口入賞コマンドには、ステップS104-1-8の入賞時判定処理の判定結果の情報も含まれており、演出制御基板200は、当該コマンドを受信することで、入賞時判定処理の判定結果が当たりであるのかハズレであるのかを認識することができる。そして、第1始動口入賞コマンドをセットすると、ステップS104-1-10に処理を移行する。
【0213】
(ステップS104-1-10)
ステップS104-1-10において、メインCPU101は、保留記憶領域指定コマンドを演出制御基板200に送信するために、保留記憶領域指定コマンドをコマンド送信領域にセットする。なお、保留記憶領域指定コマンドとは、メインRAM103の判定情報記憶領域(保留記憶領域)の記憶状況を示すコマンドであり、例えば、いずれの保留記憶領域にも記憶されていない場合は「-」、当該変動記憶領域のみ記憶されている場合は「0」、第1記憶領域まで記憶されている場合は「1」、第2記憶領域まで記憶されている場合は「2」、第3記憶領域まで記憶されている場合は「3」、第4記憶領域まで記憶されている場合は「4」といった情報が含まれているコマンドである。これにより、演出制御基板200においても、メインRAM103の判定情報記憶領域(保留記憶領域)の記憶状況を認識することができる。そして、保留記憶領域指定コマンドをセットすると、入力SW検出処理のステップS104-2に処理を移行する。
【0214】
(第2始動口検出時処理について)
図16は、主制御基板100において行われる第2始動口検出時処理を示すフローチャート(入力SW検出処理のステップS104-2のサブルーチン)である。なお、
図16は、
図15と始動口が異なるだけで基本的な処理内容は同じであるため、適宜説明を省略する。
【0215】
(ステップS104-2-1)
ステップS104-2-1において、メインCPU101は、第2始動口検出SW22aから遊技球の入球を検出した情報を入力したかを判定する。そして、第2始動口検出SW22aから遊技球の入球を検出した情報を入力した場合は、ステップS104-2-2に処理を移行し、第2始動口検出SW22aから遊技球の入球を検出した情報を入力していない場合は、入力SW検出処理のステップS104-3に処理を移行する。
【0216】
(ステップS104-2-2)
ステップS104-2-2において、メインCPU101は、第2始動口22に遊技球が入球したことに対する賞球として2球の遊技球を払出制御基板300に払出させるために、払出用のコマンド送信領域に賞球コマンドをセットする。そして、賞球コマンドをセットすると、ステップS104-2-3に処理を移行する。
【0217】
(ステップS104-2-3)
ステップS104-2-3において、メインCPU101は、上述の「第4記憶領域」まで記憶されているか否かを判定する。つまり、第2始動口22における図柄変動ゲームの保留の数が「4」であるか否かを判定する。そして、「第4記憶領域」まで記憶されている場合は、入力SW検出処理のステップS104-3に処理を移行し、「第4記憶領域」まで記憶されていない場合は、ステップS104-2-4に処理を移行する。
【0218】
(ステップS104-2-4)
ステップS104-2-4において、メインCPU101は、当たり判定用乱数値を取得する。そして、当たり判定用乱数値を取得すると、ステップS104-2-5に処理を移行する。
【0219】
(ステップS104-2-5)
ステップS104-2-5において、メインCPU101は、特別図柄決定用乱数値を取得する。そして、特別図柄決定用乱数値を取得すると、ステップS104-2-6に処理を移行する。
【0220】
(ステップS104-2-6)
ステップS104-2-6において、メインCPU101は、特別図柄変動パターン決定用乱数値を取得する。そして、特別図柄変動パターン決定用乱数値を取得すると、ステップS104-2-7に処理を移行する。
【0221】
(ステップS104-2-7)
ステップS104-2-7において、メインCPU101は、当たり判定用乱数値や、特別図柄決定用乱数値や、特別図柄変動パターン決定用乱数値を、判定情報として、空いている記憶領域に記憶する。そして、各乱数値を空いている記憶領域に記憶すると、ステップS104-2-8に処理を移行する。
【0222】
(ステップS104-2-8)
ステップS104-2-8において、メインCPU101は、入賞時判定処理を行う。そして、入賞時判定処理を終了すると、ステップS104-2-9に処理を移行する。
【0223】
(ステップS104-2-9)
ステップS104-2-9において、メインCPU101は、第2始動口入賞コマンドを演出制御基板200に送信するために、第2始動口入賞コマンドをコマンド送信領域にセットする。そして、第2始動口入賞コマンドをセットすると、ステップS104-2-10に処理を移行する。
【0224】
(ステップS104-2-10)
ステップS104-2-10において、メインCPU101は、保留記憶領域指定コマンドを演出制御基板200に送信するために、保留記憶領域指定コマンドをコマンド送信領域にセットする。そして、保留記憶領域指定コマンドをセットすると、入力SW検出処理のステップS104-3に処理を移行する。
【0225】
(特別図柄関連処理について)
図17は、主制御基板100において行われる特別図柄関連処理を示すフローチャート(主制御基板タイマ割込処理のステップS105のサブルーチン)である。
【0226】
(ステップS105-1)
ステップS105-1において、メインCPU101は、メインRAM103の特別図柄状態フラグ格納領域において、停止中を示すフラグが格納されているかどうかを判定する。例えば、メインCPU101は、特別図柄の変動を開始させるときに、特別図柄状態フラグ格納領域において、変動中を示す値「1」をセットし(後述の
図18のステップS105-2-13)、特別図柄の変動を停止させるときに、特別図柄状態フラグ格納領域において、停止中を示す値「0」をセット(後述の
図19のステップS105-4-3)する。なお、停止中を示す値「0」をセットした後に、当たりである場合は、当たり遊技を示す値「2」がセットされる。そして、停止中を示す値「0」がセットされている場合は、ステップS105-2に処理を移行し、停止中を示す値「0」がセットされていない場合は、ステップS105-3に処理を移行する。
【0227】
(ステップS105-2)
ステップS105-2において、メインCPU101は、
図18で示す特別図柄変動開始時処理を行う。なお、当該処理は、後で
図18を用いて詳述する。そして、特別図柄変動開始時処理を終了すると、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0228】
(ステップS105-3)
ステップS105-3において、メインCPU101は、メインRAM103の特別図柄状態フラグ格納領域において、変動中を示すフラグが格納されているかどうかを判定する。そして、変動中を示す値「1」がセットされている場合は、ステップS105-4に処理を移行し、変動中を示す値「1」がセットされていない場合は、ステップS105-5に処理を移行する。
【0229】
(ステップS105-4)
ステップS105-4において、メインCPU101は、
図19で示す特別図柄変動中処理を行う。なお、当該処理は、後で
図19を用いて詳述する。そして、特別図柄変動中処理を終了すると、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0230】
(ステップS105-5)
ステップS105-5において、メインCPU101は、停止中を示す値「0」がセットされていないと判定し、且つ、変動中を示す値「1」がセットされていないと判定した場合に、当たり遊技を示す値「2」がセットされていると判断して、
図20で示す当たり遊技処理を行う。なお、当該処理は、後で
図20を用いて詳述する。そして、当たり遊技処理を終了すると、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0231】
(特別図柄変動開始時処理について)
図18は、主制御基板100において行われる特別図柄変動開始時処理を示すフローチャート(特別図柄関連処理のステップS105-2のサブルーチン)である。
【0232】
(ステップS105-2-1)
ステップS105-2-1において、メインCPU101は、メインRAM103に設けられた、第2始動口22に対応する図柄変動ゲームの保留記憶領域において、「当該変動記憶領域」~「第4記憶領域」のいずれにも保留されていない状態「-」であるかを判定する。そして、第2始動口22に対応する保留の数が「-」ではない場合は、ステップS105-2-2に処理を移行し、第2始動口22に対応する保留の数が「-」である場合は、ステップS105-2-4に処理を移行する。
【0233】
(ステップS105-2-2)
ステップS105-2-2において、メインCPU101は、第2始動口22の保留の数を「1」減算する。なお、減算については、上述の「第2始動口22について」の箇所で述べたように、「当該変動記憶領域」~「第4記憶領域」の判定情報(乱数値)をスライド移動した後、「1」の記憶領域を空にすることが該当する。これに伴って、第2特別図柄保留表示器27dの表示も、保留の数に応じた表示態様(「点滅」から「点灯」、または「点灯」から「消灯」)になる。そして、第2始動口22の保留の数を「1」減算すると、ステップS105-2-3に処理を移行する。
【0234】
(ステップS105-2-3)
ステップS105-2-3において、メインCPU101は、演出制御基板200において管理する保留数を減算するために、上述したコマンド送信領域に第2始動口減算コマンドをセットする。そして、第2始動口減算コマンドをセットすると、ステップS105-2-8に処理を移行する。
【0235】
(ステップS105-2-4)
ステップS105-2-4において、メインCPU101は、メインRAM103に設けられた、第1始動口21に対応する保留記憶領域において、「当該変動記憶領域」~「第4記憶領域」のいずれにも保留されていない状態「-」であるかを判定する。そして、第1始動口21に対応する保留の数が「-」ではない場合は、ステップS105-2-5に処理を移行し、第1始動口21に対応する保留の数が「-」である場合は、ステップS105-2-7に処理を移行する。
【0236】
(ステップS105-2-5)
ステップS105-2-5において、メインCPU101は、第1始動口21の保留の数を「1」減算する。なお、減算については、上述の「第1始動口21について」の箇所で述べたように、「当該変動記憶領域」~「第4記憶領域」の判定情報(乱数値)をスライド移動した後、「1」の記憶領域を空にすることが該当する。これに伴って、第1特別図柄保留表示器27cの表示も、保留の数に応じた表示態様(「点滅」から「点灯」、または「点灯」から「消灯」)になる。そして、第1始動口21の保留の数を「1」減算すると、ステップS105-2-6に処理を移行する。
【0237】
(ステップS105-2-6)
ステップS105-2-6において、メインCPU101は、演出制御基板200において管理する保留数を減算するために、上述したコマンド送信領域に第1始動口減算コマンドをセットする。そして、第1始動口減算コマンドをセットすると、ステップS105-2-8に処理を移行する。
【0238】
(ステップS105-2-7)
ステップS105-2-7において、メインCPU101は、所定時間にわたり図柄変動ゲームが行われないと、遊技者が遊技をしていないと判断して、画像表示装置26において機種名やメーカー名を表示するデモ画面(デモ演出)を表示するために、コマンド送信領域にデモコマンドをセットする。そして、デモコマンドをセットすると、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0239】
なお、詳細は省略しているが、図柄変動ゲームを終了して、いずれの保留記憶領域にも記憶されていない「-」である場合は、「客待ち中」となる。「客待ち中」とは、例えば、直前に終了した図柄変動ゲームで確定表示されたサブ図柄や、直前に終了した図柄変動ゲームで表示されていた背景画像、また、当該変動アイコン表示領域26o、第1始動口第1保留球画像表示領域26g~第1始動口第4保留球画像表示領域26j(第2始動口の保留球画像表示領域も含まれてよい)が表示されている状態であり、例えば、音量の調整や、光量の調整が可能であることを報知する画像等がさらに付加されて表示されている状態のことである。そして、「客待ち中」で所定時間が経過すると、「デモ演出」が実行される。なお、「デモ演出」では、「客待ち中」で表示していたサブ図柄や背景画像、また、当該変動アイコン表示領域26o、第1始動口第1保留球画像表示領域26g~第1始動口第4保留球画像表示領域26j(第2始動口の保留球画像表示領域も含まれてよい)は表示せず、例えば、表示領域の全面を用いて、機種名やメーカー名を表示する。そして、「デモ演出」で所定時間が経過すると、再度、「客待ち中」となる。
【0240】
(ステップS105-2-8)
ステップS105-2-8において、メインCPU101は、保留記憶領域指定コマンドを演出制御基板200に送信するために、保留記憶領域指定コマンドをコマンド送信領域にセットする。そして、保留記憶領域指定コマンドをセットすると、ステップS105-2-9に処理を移行する。
【0241】
(ステップS105-2-9)
ステップS105-2-9において、メインCPU101は、ステップS105-2-2を行った後、当該処理に至った場合は、第2始動口検出時処理で取得し記憶した判定情報(乱数値)を用いて、一方、ステップS105-2-5を行った後、当該処理に至った場合は、第1始動口検出時処理で取得し記憶した判定情報(乱数値)を用いて、判定情報(乱数値)が当たりの判定情報(乱数値)であるかどうかを判定する。さらに、メインCPU101は、判定の結果に基づく特別図柄を決定する。例えば、第1始動口検出時処理で取得し記憶した判定情報(乱数値)が当たりであると判定した場合は、特別図柄A~特別図柄Cからいずれかを決定し、第1始動口検出時処理で取得し記憶した判定情報(乱数値)がハズレであると判定した場合は、特別図柄Dを決定する。そして、特別図柄当たり判定処理を終了すると、ステップS105-2-10に処理を移行する。
【0242】
(ステップS105-2-10)
ステップS105-2-10において、メインCPU101は、図柄変動ゲームにおける特別図柄の変動パターンを決定する。そして、特別図柄の変動パターンを決定すると、ステップS105-2-11に処理を移行する。
【0243】
(ステップS105-2-11)
ステップS105-2-11において、メインCPU101は、ステップS105-2-10で決定した特別図柄変動パターンを示すコマンドを演出制御基板200に対して送信するために、コマンド送信領域に特別図柄変動パターン指定コマンドをセットする。例えば、ステップS105-2-10で「変動パターン9」を決定した場合は、「変動パターン9」を示す特別図柄変動パターン指定コマンドがセットされる。そして、特別図柄変動パターン指定コマンドをセットすると、ステップS105-2-12に処理を移行する。
【0244】
(ステップS105-2-12)
ステップS105-2-12において、メインCPU101は、メインRAM103の時間管理カウンタに、ステップS105-2-10で決定した特別図柄変動パターンに対応する変動時間(
図8参照)をセットする。例えば、「変動パターン9」を決定した場合は、変動時間「70S」をセットする。そして、変動時間をセットすると、ステップS105-2-13に処理を移行する。
【0245】
(ステップS105-2-13)
ステップS105-2-13において、メインCPU101は、メインRAM103の特別図柄状態フラグ格納領域において、変動中を示す値「1」をセットする。これにより、特別図柄が変動中であることを認識できる。また、当該処理において、ステップS105-2-12でセットした変動時間の減算を開始する。そして、特別図柄状態フラグ格納領域において、変動中を示す値「1」をセットすると、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0246】
以上の
図18の説明では、ステップS105-2-1において第2始動口22の判定情報があれば、第1始動口21に優先して特別図柄当たり判定処理を実行するようにしたが、第1始動口21と、第2始動口22と、への入球した順番で特別図柄当たり判定処理を実行するようにしてもよい。
【0247】
(特別図柄変動中処理について)
図19は、主制御基板100において行われる特別図柄変動中処理を示すフローチャート(特別図柄関連処理のステップS105-4のサブルーチン)である。
【0248】
(ステップS105-4-1)
ステップS105-4-1において、メインCPU101は、メインRAM103の時間管理カウンタにおいて、セットされた変動時間が経過したかを判定する。例えば、「変動パターン9」が決定され、「70S」がセットされている場合は、「70S」が経過したかどうかを判定する。なお、後述の図柄停止コマンドを演出制御基板200に対して送信する都合上、タイマが経過したと判定するタイミングを前倒ししてもよい。例えば、「変動パターン9」であれば、「69S」経過時点をタイマが経過したと判定するタイミングとしてもよい。このようにすれば、第1特別図柄表示器27aや第2特別図柄表示器27bで特別図柄が確定表示するタイミングと、画像表示装置26でサブ図柄が確定表示するタイミングとに、著しくズレが生じることを防止することができる。そして、特別図柄の変動時間が経過した場合は、ステップS105-4-2に処理を移行し、特別図柄の変動時間が経過していない場合は、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0249】
(ステップS105-4-2)
ステップS105-4-2において、メインCPU101は、画像表示装置26において変動表示しているサブ図柄を停止させるための図柄停止コマンドを演出制御基板200に対して送信するために、コマンド送信領域に図柄停止コマンドをセットする。そして、図柄停止コマンドをセットすると、ステップS105-4-3に処理を移行する。
【0250】
(ステップS105-4-3)
ステップS105-4-3において、メインCPU101は、メインRAM103の特別図柄状態フラグ格納領域において、停止中を示す値「0」をセットする。これにより、特別図柄が停止中であることを認識できる。そして、特別図柄状態フラグ格納領域において、停止中を示す値「0」をセットすると、ステップS105-4-4に処理を移行する。
【0251】
(ステップS105-4-4)
ステップS105-4-4において、メインCPU101は、メインRAM103に設けられた時短回数カウンタに値がセットされているかを判定する。この時短回数カウンタは、後述の当たり遊技処理で値がセットされる。そして、時短回数カウンタに値がセットされている場合は、ステップS105-4-5に処理を移行し、時短回数カウンタに値がセットされていない場合は、ステップS105-4-9に処理を移行する。
【0252】
(ステップS105-4-5)
ステップS105-4-5において、メインCPU101は、時短回数カウンタの値を減算(1減算)する。そして、時短回数カウンタの値を減算(1減算)すると、ステップS105-4-6に処理を移行する。
【0253】
(ステップS105-4-6)
ステップS105-4-6において、メインCPU101は、減算後の時短回数カウンタの値が「0」であるかを判定する。そして、減算後の時短回数カウンタの値が「0」である場合は、ステップS105-4-7に処理を移行し、減算後の時短回数カウンタの値が「0」ではない場合は、ステップS105-4-9に処理を移行する。
【0254】
(ステップS105-4-7)
ステップS105-4-7において、メインCPU101は、遊技状態を通常遊技状態とする。例えば、メインRAM103の遊技状態格納領域において、通常遊技状態である場合は「0」が格納され、時短遊技状態である場合は「1」が格納され、確変遊技状態である場合は「2」が格納される。よって、当該処理において、メインRAM103の遊技状態格納領域に、「0」をセットする。そして、遊技状態を通常遊技状態とすると、ステップS105-4-8に処理を移行する。
【0255】
(ステップS105-4-8)
ステップS105-4-8において、メインCPU101は、通常遊技状態であることを示す遊技状態コマンドを演出制御基板200に対して送信するために、コマンド送信領域に遊技状態コマンド(通常)をセットする。そして、通常遊技状態であることを示す遊技状態コマンドをセットすると、ステップS105-4-9に処理を移行する。
【0256】
(ステップS105-4-9)
ステップS105-4-9において、メインCPU101は、
図18のステップS105-2-9の判定結果が当たりであるかを判定する。そして、当たりである場合は、ステップS105-4-10に処理を移行し、当たりではない場合は、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0257】
(ステップS105-4-10)
ステップS105-4-10において、メインCPU101は、メインRAM103の特別図柄状態フラグ格納領域において、当たり遊技を示す値「2」をセットする。これにより、当たり遊技であることを認識できる。そして、特別図柄状態フラグ格納領域において、当たり遊技を示す値「2」をセットすると、ステップS105-4-11に処理を移行する。
【0258】
(ステップS105-4-11)
ステップS105-4-11において、メインCPU101は、当たり遊技が開始されたことを報知する当たりオープニングに移行させる。例えば、メインRAM103の当たり状態格納領域において、当たり遊技における状態を格納するようになっており、当たりオープニングであれば「0」がセットされ、大入賞口24が開放中であれば「1」がセットされ、ラウンド間インターバルであれば「2」がセットされ、エンディングであれば「3」がセットされる。なお、図示は省略しているが、例えば、当たりとなったときの遊技状態が、通常遊技状態、時短遊技状態、確変遊技状態のいずれであっても、当該処理にて、一旦、通常遊技状態としている。そして、当たりオープニングに移行させると、ステップS105-4-12に処理を移行する。
【0259】
(ステップS105-4-12)
ステップS105-4-12において、メインCPU101は、当たり遊技のオープニングに対応する演出を実行させるための当たりオープニングコマンドを演出制御基板200に対して送信するために、コマンド送信領域に当たりオープニングコマンドをセットする。そして、当たりオープニングコマンドをセットすると、ステップS105-4-13に処理を移行する。
【0260】
(ステップS105-4-13)
ステップS105-4-13において、メインCPU101は、当たり遊技のオープニングに対応する時間(例えば、「10S」)をメインRAM103の時間管理カウンタにセットする。そして、当たりオープニングに対応する時間をセットすると、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0261】
(当たり遊技処理について)
図20は、主制御基板100において行われる当たり遊技処理を示すフローチャート(特別図柄関連処理のステップS105-5のサブルーチン)である。
【0262】
(ステップS105-5-1)
ステップS105-5-1において、メインCPU101は、当たりオープニング中であるかを判定する。すなわち、メインRAM103の当たり状態格納領域において、当たりオープニングを示す「0」がセットされているかを判定する。なお、後述のステップS105-5-3で大入賞口開放が行われると、当たり状態格納領域の値は、「0」から「1」となる。そして、当たりオープニング中である場合は、ステップS105-5-2に処理を移行し、当たりオープニング中ではない場合は、ステップS105-5-4に処理を移行する。
【0263】
(ステップS105-5-2)
ステップS105-5-2において、メインCPU101は、上述の
図19のステップS105-4-13でセットした当たりオープニングに対応する時間(例えば、「10S」)が経過したかを判定する。そして、当たりオープニングに対応する時間が経過した場合は、ステップS105-5-3に処理を移行し、当たりオープニングに対応する時間が経過していない場合は、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0264】
(ステップS105-5-3)
ステップS105-5-3において、メインCPU101は、大入賞口開閉ソレノイド24bを駆動して、大入賞口24を開放する。また、メインRAM103の時間管理カウンタにおいて、開放時間の29.5Sをセットする。これにより、当たり遊技の1ラウンド目が開始することになる。なお、当該処理においては、当たり状態格納領域の値を、「0」から「1」とする。そして、大入賞口24を開放すると、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0265】
(ステップS105-5-4)
ステップS105-5-4において、メインCPU101は、大入賞口開放中であるかを判定する。メインRAM103の当たり状態格納領域において、大入賞口開放中を示す「1」がセットされているかを判定する。そして、大入賞口開放中である場合は、ステップS105-5-5に処理を移行し、大入賞口開放中ではない場合は、ステップS105-5-7に処理を移行する。
【0266】
(ステップS105-5-5)
ステップS105-5-5において、メインCPU101は、大入賞口検出SW24aにより10球の入球が検出されることなく大入賞口24が開放したまま29.5S経過したか、または、大入賞口検出SW24aにより10球の入球が検出されたか、のいずれかの大入賞口閉鎖条件が成立したかを判定する。そして、大入賞口閉鎖条件が成立した場合は、ステップS105-5-6に処理を移行し、大入賞口閉鎖条件が成立していない場合は、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0267】
(ステップS105-5-6)
ステップS105-5-6において、メインCPU101は、大入賞口24が閉鎖して、次に開放するまでの間を構成するラウンド間インターバルに移行させる。当該処理においては、当たり状態格納領域の値を、「1」から「2」とする。そして、ラウンド間インターバルに移行させると、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0268】
(ステップS105-5-7)
ステップS105-5-7において、メインCPU101は、ラウンド間インターバル中であるかを判定する。すなわち、メインRAM103の当たり状態格納領域において、ラウンド間インターバルを示す「2」がセットされているかを判定する。そして、ラウンド間インターバル中である場合は、ステップS105-5-8に処理を移行し、ラウンド間インターバル中ではない場合は、ステップS105-5-13に処理を移行する。
【0269】
(ステップS105-5-8)
ステップS105-5-8において、メインCPU101は、最終ラウンド終了時であるかを判定する。例えば、後述のステップS105-5-11において、ラウンド数を更新(インクリメントまたはデクリメント)した結果、残りのラウンド数が「0」であれば、当該処理において、最終ラウンド終了時であると判定する。そして、最終ラウンド終了時である場合は、ステップS105-5-9に処理を移行し、最終ラウンド終了時ではない場合は、ステップS105-5-11に処理を移行する。
【0270】
(ステップS105-5-9)
ステップS105-5-9において、メインCPU101は、当たり遊技が終了したことを報知するエンディングに移行させる。当該処理においては、当たり状態格納領域の値を、「2」から「3」とする。また、当たり遊技のエンディングに対応する時間(例えば、10S)をメインRAM103の時間管理カウンタにセットする。そして、エンディングに移行させると、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0271】
(ステップS105-5-10)
ステップS105-5-10において、メインCPU101は、当たり遊技のエンディングに対応する演出を実行させるためのエンディングコマンドを演出制御基板200に対して送信するために、コマンド送信領域にエンディングコマンドをセットする。そして、エンディングコマンドをセットすると、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0272】
(ステップS105-5-11)
ステップS105-5-11において、メインCPU101は、メインRAM103のラウンド数カウンタの値を更新する。なお、更新手法は、インクリメントでもよいし、デクリメントでもよい。例えば、5ラウンドの当たりが付与された場合は、メインRAM103のラウンド数カウンタに「5」をセットして、1ラウンド消化する毎に1デクリメントするようにしてもよいし、メインRAM103のラウンド数カウンタに「5」をセットせずに、1ラウンド消化する毎に1インクリメントするようにしてもよい。そして、ラウンド数を更新すると、ステップS105-5-12に処理を移行する。
【0273】
(ステップS105-5-12)
ステップS105-5-12において、メインCPU101は、大入賞口開閉ソレノイド24bを駆動して、大入賞口24を開放する。また、メインRAM103の時間管理カウンタにおいて、開放時間の29.5Sをセットする。これにより、当たり遊技の2ラウンド目以降が開始することになる。なお、当該処理においては、当たり状態格納領域の値を、「0」から「1」とする。そして、大入賞口24を開放すると、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0274】
(ステップS105-5-13)
ステップS105-5-13において、メインCPU101は、上述のステップS105-5-9でセットしたエンディングに対応する時間(例えば、10S)が経過しているかを判定する。そして、エンディングに対応する時間が経過している場合は、ステップS105-5-14に処理を移行し、エンディングに対応する時間が経過していない場合は、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0275】
(ステップS105-5-14)
ステップS105-5-14において、メインCPU101は、特別図柄が「特別図柄A」、「特別図柄B」、「特別図柄E」のいずれかであるかを判定する。つまり、当たりに基づいて決定された特別図柄が、「特別図柄A」、「特別図柄B」、「特別図柄E」のいずれかであるかを判定する。そして、特別図柄が「特別図柄A」、「特別図柄B」、「特別図柄E」のいずれかである場合は、ステップS105-5-15に処理を移行し、特別図柄が「特別図柄A」、「特別図柄B」、「特別図柄E」のいずれでもない場合は、ステップS105-5-18に処理を移行する。
【0276】
(ステップS105-5-15)
ステップS105-5-15において、メインCPU101は、遊技状態を確変遊技状態とする。よって、当該処理において、メインRAM103の遊技状態格納領域に「2」をセットする。そして、メインRAM103の遊技状態格納領域に「2」をセットすると、ステップS105-5-16に処理を移行する。
【0277】
(ステップS105-5-16)
ステップS105-5-16において、メインCPU101は、確変遊技状態であることを示す遊技状態コマンド(確変)を演出制御基板200に対して送信するために、遊技状態コマンド(確変)を上述したコマンド送信領域にセットする。そして、確変遊技状態であることを示す遊技状態コマンドをセットすると、ステップS105-5-17に処理を移行する。
【0278】
(ステップS105-5-17)
ステップS105-5-17において、メインCPU101は、メインRAM103の特別図柄状態フラグ格納領域において、停止中を示す値「0」をセットする。そして、特別図柄状態フラグ格納領域において、停止中を示す値「0」をセットすると、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0279】
(ステップS105-5-18)
ステップS105-5-18において、メインCPU101は、遊技状態を時短遊技状態とする。よって、当該処理において、メインRAM103の遊技状態格納領域に、「1」をセットする。そして、メインRAM103の遊技状態格納領域に、「1」をセットすると、ステップS105-5-19に処理を移行する。
【0280】
(ステップS105-5-19)
ステップS105-5-19において、メインCPU101は、メインRAM103に設けられた時短回数カウンタに「100」をセットする。これにより、次変動より「100」回の時短遊技状態が開始することになる。そして、メインRAM103に設けられた時短回数カウンタに「100」をセットすると、ステップS105-5-20に処理を移行する。
【0281】
(ステップS105-5-20)
ステップS105-5-20において、メインCPU101は、時短遊技状態であることを示す遊技状態コマンド(時短)を演出制御基板200に対して送信するために、上述したコマンド送信領域にセットする。そして、時短遊技状態であることを示す遊技状態コマンド(時短)をセットすると、ステップS105-5-21に処理を移行する。
【0282】
(ステップS105-5-21)
ステップS105-5-21において、メインCPU101は、メインRAM103の特別図柄状態フラグ格納領域において、停止中を示す値「0」をセットする。そして、特別図柄状態フラグ格納領域において、停止中を示す値「0」をセットすると、主制御基板タイマ割込処理のステップS106に処理を移行する。
【0283】
(サブCPU201によって行われる制御処理について)
図21~
図24を用いて、サブCPU201によって行われる制御処理について説明を行う。なお、
図21~
図24のフローチャートで示す制御プログラムがサブROM202に記憶されており、サブCPU201は、サブROM202より制御プログラムを読み出して、読み出した制御プログラムに従って制御処理を行う。
【0284】
(ステップS200)
ステップS200において、サブCPU201は、パチンコ遊技機1が電断中(停電状態)であるかを判定する。その結果、電断中(停電状態)である場合は、ステップS200の処理を繰り返し実行し、電断中(停電状態)ではない場合は、ステップS201に処理を移行する。なお、電断中(停電状態)である場合は、図示しないバックアップ電源を用いて、当該処理を実行可能である。
【0285】
(ステップS201)
ステップS201において、サブCPU201は、内部に設けられているレジスタの値等を初期化する初期設定処理を行う。そして、初期設定処理を終了すると、ステップS202に処理を移行する。
【0286】
(ステップS202)
ステップS202において、サブCPU201は、CTCの設定を行う。すなわち、一定周期のパルス出力を作成する機能や時間計測の機能等を有するCTC(カウンタタイマサーキット)の設定を行い、4ms毎に定期的に後述の演出制御基板タイマ割込処理が行われるように、CTCの時間定数レジスタを設定する。そして、CTCの設定を行うと、ステップS203に処理を移行する。
【0287】
(ステップS203)
ステップS203において、サブCPU201は、演出制御基板メイン処理に定期的に割り込んで実行される演出制御基板タイマ割込処理の割込みを禁止する。そして、割込みを禁止すると、ステップS204に処理を移行する。
【0288】
(ステップS204)
ステップS204において、サブCPU201は、演出用乱数の更新を行う。そして、演出用乱数の更新処理が終了すると、ステップS205に処理を移行する。
【0289】
(ステップS205)
ステップS205において、サブCPU201は、演出制御基板メイン処理に定期的に割り込んで実行される演出制御基板タイマ割込処理の割込みを許可する。そして、割込みを許可すると、再度、ステップS203に処理を移行して、以降は、ステップS203~ステップS205をループする。
【0290】
(演出制御基板タイマ割込処理について)
図22は、演出制御基板200において行われる演出制御基板タイマ割込処理を示すフローチャートである。当該処理は、上述の演出制御基板メイン処理に定期的(例えば、4ms毎)に割り込んで実行される処理である。
【0291】
(ステップS300)
ステップS300において、サブCPU201は、レジスタの内容をスタック領域に退避させる。そして、レジスタの内容をスタック領域に退避させると、ステップS301に処理を移行する。
【0292】
(ステップS301)
ステップS301において、サブCPU201は、演出制御基板200で管理するタイマを更新する処理を行う。そして、タイマを更新すると、ステップS302に処理を移行する。
【0293】
(ステップS302)
ステップS302において、サブCPU201は、操作デバイスの入力処理を行う。例えば、演出ボタン14が操作された場合は、演出ボタン検出SW14aから操作情報を入力し、演出レバー15が操作された場合は、演出レバー検出SW15aから操作情報を入力し、十字キーボタン16が操作された場合は、十字キー検出SW16aから操作情報を入力する。サブCPU201は、これらの操作情報を入力すると、画像表示装置26や、スピーカ10等を用いて演出を実行するよう制御する。そして、操作デバイスの入力処理を終了すると、ステップS303に処理を移行する。
【0294】
(ステップS303)
ステップS303において、サブCPU201は、
図23、
図24で示すメインコマンド受信処理を行う。なお、当該処理は、後で
図23、
図24を用いて詳述する。そして、メインコマンド受信処理を終了すると、ステップS304に処理を移行する。
【0295】
(ステップS304)
ステップS304において、サブCPU201は、サブコマンドを送信する処理を行う。サブコマンドとは、後述する
図23、
図24のメインコマンド受信処理でセットされるコマンドであって、当該処理において、サブコマンドが、画像・音制御部200bおよび発光駆動制御部200cに送信される。そして、サブコマンドを受信した画像・音制御部200bおよび発光駆動制御部200cにおいて、サブコマンドに対応する表示、音、発光、駆動の各演出が制御される。そして、サブコマンドを送信すると、ステップS305に処理を移行する。
【0296】
(ステップS305)
ステップS305において、サブCPU201は、ステップS300においてスタック領域に退避させた内容をレジスタに復帰させる。そして、スタック領域に退避させた内容をレジスタに復帰させると、演出制御基板タイマ割込処理を終了する。
【0297】
(メインコマンド受信処理について)
図23は、演出制御基板200において行われるメインコマンド受信処理1/2を示すフローチャート(演出制御基板タイマ割込処理のステップS301のサブルーチン)である。
【0298】
(ステップS301-1)
ステップS301-1において、サブCPU201は、電源関連情報コマンドを受信したかを判定する。電源関連情報コマンドとは、上述の、電源投入コマンド、電源復旧コマンドが挙げられる。そして、これらいずれかのコマンドを受信した場合は、ステップS301-2に処理を移行し、これらいずれかのコマンドを受信していない場合は、ステップS301-4に処理を移行する。
【0299】
(ステップS301-2)
ステップS301-2において、サブCPU201は、電源関連情報コマンド受信時処理を行う。例えば、電源投入コマンドを受信した場合は、発光装置9やスピーカ10や画像表示装置26を介して「電源投入中です」という報知を行うために、対応するサブコマンドをセットし、電源復旧コマンドを受信した場合は、発光装置9やスピーカ10や画像表示装置26を介して「電源復旧中です」という報知を行うために、対応するサブコマンドをセットする。そして、当該処理を終えると、ステップS301-3に処理を移行する。
【0300】
(ステップS301-3)
ステップS301-3において、サブCPU201は、電源関連サブコマンドを、画像・音制御部200bおよび発光駆動制御部200cに送信するために、サブコマンド送信領域に電源関連サブコマンドをセットする。そして、当該処理を終えると、演出制御基板タイマ割込処理のステップS302に処理を移行する。
【0301】
(ステップS301-4)
ステップS301-4において、サブCPU201は、エラー関連情報コマンドを受信したかを判定する。エラー関連情報コマンドとは、例えば、不正な磁気を検出した場合に送信される磁気センサーエラー(重度エラー)や、下受け皿5bに所定量を超える遊技球が貯留されている場合に送信される皿満タンエラー(軽度エラー)等が挙げられる。そして、エラー関連情報コマンドを受信した場合は、ステップS301-5に処理を移行し、これらいずれかのコマンドを受信していない場合は、ステップS301-7に処理を移行する。
【0302】
(ステップS301-5)
ステップS301-5において、サブCPU201は、エラー関連情報コマンド受信時処理を行う。例えば、重度エラーを受信した場合は、画像表示装置26の表示領域全体を用いてエラー報知を行うために、対応するサブコマンドをセットし、軽度エラーを受信した場合は、画像表示装置26の表示領域一部を用いてエラー報知を行うために、対応するサブコマンドをセットする。そして、当該処理を終えると、ステップS301-6に処理を移行する。
【0303】
(ステップS301-6)
ステップS301-6において、サブCPU201は、エラー関連サブコマンドを、画像・音制御部200bおよび発光駆動制御部200cに送信するために、サブコマンド送信領域にエラー関連サブコマンドをセットする。そして、当該処理を終えると、演出制御基板タイマ割込処理のステップS302に処理を移行する。
【0304】
(ステップS301-7)
ステップS301-7において、サブCPU201は、始動口関連情報コマンドを受信したかを判定する。始動口関連情報コマンドとは、上述の、第1始動口入賞コマンド、第2始動口入賞コマンド、第1始動口減算コマンド、第2始動口減算コマンド、保留記憶領域指定コマンドが挙げられる。そして、これらいずれかのコマンドを受信した場合は、ステップS301-8に処理を移行し、これらいずれかのコマンドを受信していない場合は、ステップS301-10に処理を移行する。
【0305】
(ステップS301-8)
ステップS301-8において、サブCPU201は、始動口関連情報コマンド受信時処理を行う。例えば、入賞を示すコマンドを受信した場合は、「数字保留」や「保留アイコン」を更新(加算)するために、対応するサブコマンドをセットし、減算を示すコマンドを受信した場合は、「数字保留」や「当該変動アイコン」および「保留アイコン」を更新(減算)するために、対応するサブコマンドをセットする。また、現在のメインRAM103の判定情報記憶領域(保留記憶領域)の記憶状況を、画像・音制御部200bおよび発光駆動制御部200cに認識させるために、対応するサブコマンドをセットする。
また、第1始動口入賞コマンドや第2始動口入賞コマンドを受信した場合に、サブCPU201は、当該コマンドに含まれる入賞時判定処理の判定結果の情報を参照して、当該変動アイコンや保留アイコンの表示態様(後述する「保留先読み演出」で記載する当該変動アイコンや保留アイコンの色)を決定する。そして、当該処理を終えると、ステップS301-9に処理を移行する。
【0306】
(ステップS301-9)
ステップS301-9において、サブCPU201は、始動口関連サブコマンドを、画像・音制御部200bおよび発光駆動制御部200cに送信するために、サブコマンド送信領域に始動口関連サブコマンドをセットする。そして、当該処理を終えると、演出制御基板タイマ割込処理のステップS302に処理を移行する。
【0307】
(ステップS301-10)
ステップS301-10において、サブCPU201は、変動パターン関連情報コマンドを受信したかを判定する。変動パターン関連情報コマンドとは、上述の、特別図柄変動パターン指定コマンドが挙げられる。そして、当該コマンドを受信した場合は、ステップS301-11に処理を移行し、当該コマンドを受信していない場合は、ステップS301-13に処理を移行する。
【0308】
(ステップS301-11)
ステップS301-11において、サブCPU201は、変動パターン関連情報コマンド受信時処理を行う。例えば、特別図柄変動パターン指定コマンドを受信した場合は、図示しない変動演出パターン決定テーブルより、変動演出パターンを決定する。変動演出パターン決定テーブルには、1の特別図柄変動パターンに対して、1または複数の変動演出パターンが対応付けられている。例えば、「変動パターン1」の「通常変動」(7S)であれば、対応する変動演出パターン(7S)は1つ用意されており、「変動パターン3」の「スーパーリーチ」(40S)であれば、対応する変動演出パターン(40S)は複数用意されている。そして、「変動パターン3」を受信した場合は、複数用意されている変動演出パターンからいずれか1の変動演出パターンを決定する。なお、複数用意されている変動演出パターンは、各々演出内容が異なっていることから、1の変動パターンに対して、複数の演出を実行することができるようになっている。そして、当該処理を終えると、ステップS301-12に処理を移行する。
【0309】
(ステップS301-12)
ステップS301-12において、サブCPU201は、変動パターン関連サブコマンドを、画像・音制御部200bおよび発光駆動制御部200cに送信するために、サブコマンド送信領域に変動パターン関連サブコマンドをセットする。そして、当該処理を終えると、演出制御基板タイマ割込処理のステップS302に処理を移行する。
【0310】
(ステップS301-13)
ステップS301-13において、サブCPU201は、図柄指定関連情報コマンドを受信したかを判定する。図柄指定関連情報コマンドとは、当たりの特別図柄指定コマンド、小当りの特別図柄指定コマンド、ハズレの特別図柄指定コマンドが挙げられる。そして、これらいずれかのコマンドを受信した場合は、ステップS301-14に処理を移行し、これらいずれかのコマンドを受信していない場合は、ステップS301-16に処理を移行する。
【0311】
(ステップS301-14)
ステップS301-14において、サブCPU201は、図柄指定関連情報コマンド受信時処理を行う。例えば、当たりの図柄指定関連情報コマンドを受信した場合は、サブ図柄における、当たりに対応する図柄の組み合わせ(例えば、「777」)を決定し、ハズレの図柄指定関連情報コマンドを受信した場合は、サブ図柄における、ハズレに対応する図柄の組み合わせ(例えば、「524」)を決定する。そして、当該処理を終えると、ステップS301-15に処理を移行する。
【0312】
(ステップS301-15)
ステップS301-15において、サブCPU201は、図柄指定関連サブコマンドを、画像・音制御部200bおよび発光駆動制御部200cに送信するために、サブコマンド送信領域に図柄指定関連サブコマンドをセットする。そして、当該処理を終えると、演出制御基板タイマ割込処理のステップS302に処理を移行する。
【0313】
(ステップS301-16)
ステップS301-16において、サブCPU201は、図柄停止関連情報コマンドを受信したかを判定する。そして、図柄停止関連情報コマンドを受信した場合は、ステップS301-17に処理を移行し、図柄停止関連情報コマンドを受信していない場合は、ステップS301-19に処理を移行する。
【0314】
(ステップS301-17)
ステップS301-17において、サブCPU201は、図柄停止関連情報コマンド受信時処理を行う。具体的には、変動表示しているサブ図柄を停止させるための処理を行う。そして、当該処理を終えると、ステップS301-18に処理を移行する。
【0315】
(ステップS301-18)
ステップS301-18において、サブCPU201は、図柄停止関連サブコマンドを、画像・音制御部200bおよび発光駆動制御部200cに送信するために、サブコマンド送信領域に図柄停止関連サブコマンドをセットする。そして、当該処理を終えると、演出制御基板タイマ割込処理のステップS302に処理を移行する。
【0316】
(メインコマンド受信処理について)
図24は、演出制御基板200において行われるメインコマンド受信処理2/2を示すフローチャート(演出制御基板タイマ割込処理のステップS301のサブルーチン)である。
【0317】
(ステップS301-19)
ステップS301-19において、サブCPU201は、遊技状態関連情報コマンドを受信したかを判定する。遊技状態関連情報コマンドとは、遊技状態コマンド(通常)と、遊技状態コマンド(時短)と、遊技状態コマンド(確変)とが挙げられる。そして、これらいずれかのコマンドを受信した場合は、ステップS301-20に処理を移行し、これらいずれかのコマンドを受信していない場合は、ステップS301-22に処理を移行する。
【0318】
(ステップS301-20)
ステップS301-20において、サブCPU201は、遊技状態関連情報コマンド受信時処理を行う。具体的には、遊技状態コマンド(通常)を受信した場合は、通常遊技状態に対応する演出(背景等)を決定する処理を行い、遊技状態コマンド(時短)を受信した場合は、時短遊技状態に対応する演出(背景等)を決定する処理を行い、遊技状態コマンド(確変)を受信した場合は、確変遊技状態に対応する演出(背景等)を決定する処理を行う。そして、当該処理を終えると、ステップS301-21に処理を移行する。
【0319】
(ステップS301-21)
ステップS301-21において、サブCPU201は、遊技状態関連サブコマンドを、画像・音制御部200bおよび発光駆動制御部200cに送信するために、サブコマンド送信領域に遊技状態関連サブコマンドをセットする。そして、当該処理を終えると、演出制御基板タイマ割込処理のステップS302に処理を移行する。
【0320】
(ステップS301-22)
ステップS301-22において、サブCPU201は、デモコマンドを受信したかを判定する。そして、デモコマンドを受信した場合は、ステップS301-23に処理を移行し、デモコマンドを受信していない場合は、ステップS301-25に処理を移行する。
【0321】
(ステップS301-23)
ステップS301-23において、サブCPU201は、デモコマンド受信時処理を行う。具体的には、デモ演出を開始させるための処理を行う。そして、当該処理を終えると、ステップS301-24に処理を移行する。
【0322】
(ステップS301-24)
ステップS301-24において、サブCPU201は、デモ関連サブコマンドを、画像・音制御部200bおよび発光駆動制御部200cに送信するために、サブコマンド送信領域にデモ関連サブコマンドをセットする。これにより、当該サブコマンドを受信した画像・音制御部200bにより、画像表示装置26において、デモムービー画像(企業ロゴ等)が表示され、発光駆動制御部200cにより、発光装置9において、デモ中の発光パターンによる発光が行われる。そして、当該処理を終えると、演出制御基板タイマ割込処理のステップS302に処理を移行する。
【0323】
(ステップS301-25)
ステップS301-25において、サブCPU201は、当たり関連情報コマンドを受信したかを判定する。当たり関連情報コマンドとは、オープニングコマンドや、エンディングコマンド、その他当たりに関連するコマンドが挙げられる。そして、これらいずれかのコマンドを受信した場合は、ステップS301-26に処理を移行し、これらいずれかのコマンドを受信していない場合は、ステップS301-28に処理を移行する。
【0324】
(ステップS301-26)
ステップS301-26において、サブCPU201は、当たり関連情報コマンド受信時処理を行う。具体的には、オープニングコマンドを受信した場合は、オープニングに対応する演出(背景等)を決定する処理を行い、エンディングコマンドを受信した場合は、エンディングに対応する演出(背景等)を決定する処理を行う。そして、当該処理を終えると、ステップS301-27に処理を移行する。
【0325】
(ステップS301-27)
ステップS301-27において、サブCPU201は、当たり関連サブコマンドを、画像・音制御部200bおよび発光駆動制御部200cに送信するために、サブコマンド送信領域に当たり関連サブコマンドをセットする。そして、当該処理を終えると、演出制御基板タイマ割込処理のステップS302に処理を移行する。
【0326】
(ステップS301-28)
ステップS301-28において、サブCPU201は、その他の受信コマンドに対応する処理を行う。例えば、設定値変更中コマンド、設定値情報コマンド、設定値確認中コマンド、設定値確認終了コマンドを受信した場合は、これらの受信コマンドに対応する処理を行う。そして、当該処理を終えると、演出制御基板タイマ割込処理のステップS302に処理を移行する。
【0327】
ここで、本実施形態におけるパチンコ遊技機1が実行可能な各種演出の一例を以下に記載する。
【0328】
(先読み演出)
先読み演出とは、第1始動口21、または第2始動口22に遊技球が入球したタイミングで特別図柄変動開始時処理における特別図柄当たり判定処理に先立って事前判定処理(
図15、
図16の入賞時判定処理)を行い、事前判定処理の判定結果に基づいて実行される演出のことである。先読み演出を搭載しない場合は、例えば、第1始動口21に遊技球が入球した場合に、判定情報(乱数値)を取得して記憶した後、特別図柄変動開始時処理で特別図柄当たり判定処理が行われるので、「第4記憶領域」に判定情報(乱数値)が記憶されたとしても、「当該変動記憶領域」に判定情報(乱数値)が移されるまでは、当たりかどうかは判定されない。従って、仮に「当たり」の判定情報(乱数値)を取得していたとしても、「当該変動記憶領域」に判定情報(乱数値)が移されるよりも前の段階で、当たりへの期待感を高める演出等を実行することができない。しかしながら、先読み演出を搭載すれば、例えば、「事前判定処理(入賞時判定処理)」を行い、「当たり」か「ハズレ」を判定した上で、「当該変動記憶領域」に判定情報(乱数値)が移されるまでの複数変動(当該変動記憶領域に移された変動を含む)にわたって連続した演出を実行することができるので、「当該変動記憶領域」に判定情報(乱数値)が移されるよりも前の段階から「当たり」への期待感を高めることができるようになる。
【0329】
上記先読み演出の具体例としては、「保留先読み演出」が挙げられる。「保留先読み演出」とは、主に、当該変動アイコン表示領域26oに表示する当該変動アイコン、第1始動口第1保留球画像表示領域26g~第1始動口第4保留球画像表示領域26jに表示する保留アイコン、第2始動口第1保留球画像表示領域26k~第2始動口第4保留球画像表示領域26nに表示する保留アイコンを用いた演出である。例えば、上述の「第3記憶領域」まで判定情報(乱数値)が記憶されているときに、第1始動口21に遊技球が入球した場合、「第4記憶領域」に判定情報(乱数値)を記憶した後に事前判定処理を行う。そして、事前判定処理の判定結果に基づいて、保留先読み演出を行うと判定された場合は、第1始動口第4保留球画像表示領域26jに、デフォルトである通常色(白色)の保留アイコンとは異なる先読み保留アイコンを表示する。先読み保留アイコンとしては、例えば、「白点滅」、「青」、「緑」、「赤」、「金」、「虹」、「キャラクタA」、「キャラクタB」、「キャラクタC」といった複数種類、複数段階の表示が可能であり、事前判定処理の判定結果が「当たり」の場合は、「白点滅」、「青」、「緑」、「赤」、「金」、「虹」、「キャラクタA」、「キャラクタB」、「キャラクタC」のいずれかが表示可能であり、事前判定処理の判定結果が「ハズレ」の場合は、「白点滅」、「青」、「緑」、「赤」、「金」、「キャラクタA」、「キャラクタB」のいずれかが表示可能になっている。そして、「当たり」の場合にのみ「虹」、「キャラクタC」を選択可能として、また、「当たり」の場合は、「赤」や「金」や「キャラクタB」を選択し易くして、「ハズレ」の場合は、「白点滅」や「青」を選択し易くして、「赤」や「金」や「キャラクタB」の当たりへの期待度を高めている。また、入球時は、「白点滅」であるが、「1変動の遊技」が行われる毎に、「青」、「緑」といったように、当たり期待度の高いアイコンに変化することも可能であるし、入球時から、「金」を表示することも可能である。以下において、このような演出を「保留変化演出」ということがある。
【0330】
なお、「キャラクタA」、「キャラクタB」、「キャラクタC」は、リーチが行われない変動パターンでは選択せず、リーチが行われる変動パターンで選択するようにしてもよい。また、スーパーリーチが行われる変動パターンで選択するようにしてもよい。
【0331】
また、上記先読み演出の別の演出の具体例としては、「ゾーン演出」が挙げられる。「ゾーン演出」とは、主に画像表示装置26を用いた演出である。例えば、上述の「第3記憶領域」まで判定情報(乱数値)が記憶されているときに、第1始動口21に遊技球が入球した場合、「第4記憶領域」に判定情報(乱数値)を記憶した後に事前判定処理を行う。そして、事前判定処理の判定結果に基づいて、ゾーン演出を行うと判定された場合は、例えば、次の図柄変動ゲームにおいて、画像表示装置26において、「特殊図柄が揃えば○○ゾーン突入!」などと、突入を煽る演出を行った後、特殊図柄を揃えて「○○ゾーン」に突入させて、上述の「第4記憶領域」に記憶した判定情報(乱数値)が「当該変動記憶領域」に移された変動まで、「○○ゾーン」演出を実行する。この「○○ゾーン」演出の実行中は、画像表示装置26において、「○○ゾーン中」などといったテロップを表示する。そして、「ゾーン演出」は、事前判定処理において、「当たり」と判定された場合に実行され易く、「ハズレ」と判定された場合に実行され難くなっているので、実行された場合は、当たり1遊技が付与されることに大きな期待を持たせることができる。
【0332】
また、上記先読み演出の別の演出の具体例としては、「チャンス目連続予告」が挙げられる。「チャンス目連続予告」とは、主に画像表示装置26に表示される左装飾図柄画像26a、中装飾図柄画像26b、右装飾図柄画像26cを用いた演出である。例えば、上述の「第3記憶領域」まで判定情報(乱数値)が記憶されているときに、第1始動口21に遊技球が入球した場合、「第4記憶領域」に判定情報(乱数値)を記憶した後に事前判定処理を行う。そして、事前判定処理の判定結果に基づいて、チャンス目連続演出を行うと判定された場合は、例えば、「第1記憶領域」に記憶された判定情報(乱数値)に対応する図柄変動ゲームの確定表示と、「第2記憶領域」に記憶された判定情報(乱数値)に対応する図柄変動ゲームの確定表示と、「第3記憶領域」に記憶された判定情報(乱数値)に対応する図柄変動ゲームの確定表示と、において、同色の装飾図柄画像の組み合わせを停止させる。例えば、装飾図柄画像は、「333」と、「777」とが赤色で構成されており、「111」と、「555」とが緑色で構成されており、「222」と、「444」と、「666」と、「888」とが青色で構成されていて、「337」や「773」といった赤色のみでの組み合わせや、「115」や「551」といった緑色のみでの組み合わせや、「246」や「628」といった青色のみでの組み合わせを複数変動にわたって確定表示することで、その後の図柄変動ゲームにおいて当たりが付与されるのではないかという期待感を抱かせる演出となっている。なお、当たりの場合は、赤色のみでの組み合わせを選択し易く、ハズレの場合は、青色のみでの組み合わせを選択し易くしており、赤色のみの組み合わせが確定表示された場合の当たりへの期待度を高めている。
【0333】
(擬似連予告)
擬似連予告とは、主に画像表示装置26に表示される左装飾図柄画像26a、中装飾図柄画像26b、右装飾図柄画像26cや、擬似連専用図柄を用いた演出であって、「1変動の遊技」において、装飾図柄の仮停止表示を繰り返し行うことで、あたかも複数回変動が行われているように見せる演出である。例えば、
図8に示すように、擬似連は、2回、3回、4回にわたり実行可能であり、回数が増えるほど、当たりへの期待度が高くなっている(本実施形態では、4回は当たり確定)。具体的な演出内容としては、例えば、左装飾図柄画像26aとして「5」を仮停止表示して、右装飾図柄画像26cとして「6」を仮停止表示して、中装飾図柄画像26bとして「擬似連専用図柄(例えば、「NEXT」)」を仮停止表示して、再度、全ての装飾図柄画像を変動表示させ(この時点で、擬似連2回)、再度、左装飾図柄画像26aとして「5」を仮停止表示して、右装飾図柄画像26cとして「6」を仮停止表示して、中装飾図柄画像26bとして「擬似連専用図柄(例えば、「NEXT」)」を仮停止表示して、再度、全ての装飾図柄画像を変動表示させる(この時点で、擬似連3回。以降、擬似連4回も同じ)、といった演出内容になっており、例えば、2回目の仮停止表示において、左装飾図柄画像26aとして「5」が仮停止表示され、右装飾図柄画像26cとして「5」が仮停止表示された場合は、擬似連2回となり、2回目の仮停止表示において、左装飾図柄画像26aとして「5」が仮停止表示され、右装飾図柄画像26cとして「6」が仮停止表示された場合は、擬似連3回となる(以降、擬似連4回も同じ)。また、一旦、リーチとなった後に、中装飾図柄画像26bとして「擬似連専用図柄(例えば、「NEXT」)」を仮停止表示する、いわゆる「リーチ後擬似連」や、例えば、1回目の仮停止表示の後の変動開始時に、中装飾図柄画像26bに、「擬似連専用図柄(例えば、「NEXT」)」が仮停止表示されることを予告(図柄停止予告)して、その時点で擬似連3回以上が確定するような演出も実行可能である。
【0334】
(画像・音CPU204によって行われる制御処理について)
次に、
図25~
図27を用いて、画像・音CPU204によって行われる制御処理について説明を行う。
図25、
図26は、画像・音CPU204によって行われる画像・音制御部メイン処理であり、
図27は、画像・音制御部メイン処理に定期的に(33ms毎に)割り込んで実施される画像・音制御部タイマ割込処理である。
【0335】
(ステップS400-1)
ステップS400-1において、画像・音CPU204は、各種サブコマンドを受信したかを判定する。すなわち、演出制御部200aよりいずれかのサブコマンドを受信しているかを判定する。なお、サブコマンドは、
図27の画像・音制御部タイマ割込処理にて受信する。そして、各種サブコマンドを受信した場合は、ステップS400-2に処理を移行し、各種サブコマンドを受信していない場合は、ステップS400-5に処理を移行する。
【0336】
(ステップS400-2)
ステップS400-2において、画像・音CPU204は、画像・音設定処理を行う。具体的には、受信したサブコマンドに対応する画像および音を設定する処理を行う。サブコマンドに対応する画像および音を設定すると、後述のステップS400-7の画像生成処理にて、設定した画像が生成され、ステップS400-8の音生成処理にて、設定した音が生成され、ステップS400-9にて画像表示装置26およびスピーカ10より出力されることになる。そして、画像・音設定処理を終えると、ステップS400-3に処理を移行する。
【0337】
(ステップS400-3)
ステップS400-3において、画像・音CPU204は、始動口関連サブコマンドを受信したかを判定する。そして、始動口関連サブコマンドを受信した場合は、ステップS400-4に処理を移行し、始動口関連サブコマンドを受信していない場合は、ステップS400-5に処理を移行する。
【0338】
(ステップS400-4)
ステップS400-4において、画像・音CPU204は、画像・音制御部200bに設けられた図示しない保留数カウンタを更新する処理を行う。すなわち、画像・音制御部200bにおいても、演出制御部200aより送信される始動口関連サブコマンドによって、メインRAM103の判定情報記憶領域(保留記憶領域)の記憶状況を認識することができる。すなわち、画像・音制御部200bに設けられた保留数カウンタにおいても、いずれの保留記憶領域にも記憶されていない「-」、当該変動記憶領域のみ記憶されている「0」、第1記憶領域まで記憶されている「1」、第2記憶領域まで記憶されている「2」、第3記憶領域まで記憶されている「3」、第4記憶領域まで記憶されている「4」といった認識が可能である。なお、保留数カウンタは、専用のRAMを設けてもよいし、VRAM207を用いてもよい。そして、保留数カウンタを更新すると、ステップS400-5に処理を移行する。
【0339】
(ステップS400-5)
ステップS400-5において、画像・音CPU204は、画像・音制御部200bに設けられた図示しないフラグ管理領域において、フレーム切替フラグがONであるかを判定する。フレーム切替フラグとは、
図27の画像・音制御部タイマ割込処理にてONとなるため、33ms毎にONとなる。すなわち、画像表示装置26においては、33ms毎に1フレームの画像が表示されることになる。なお、フレーム切替フラグを管理する管理領域は、専用のRAMを設けてもよいし、VRAM207を用いてもよい。そして、フレーム切替フラグがONである場合は、ステップS400-6に処理を移行し、フレーム切替フラグがONではない場合は、ステップS400-1に処理を移行する。
【0340】
(ステップS400-6)
ステップS400-6において、画像・音CPU204は、フレーム切替フラグをOFFにする処理を行う。そして、フレーム切替フラグをOFFにすると、ステップS400-7に処理を移行する。
【0341】
(ステップS400-7)
ステップS400-7において、画像・音CPU204は、
図26で示す画像生成処理を行う。なお、当該処理は、後で
図26を用いて詳述する。そして、画像生成処理を終了すると、ステップS400-8に処理を移行する。
【0342】
(ステップS400-8)
ステップS400-8において、画像・音CPU204は、音生成処理を行う。具体的には、ステップS400-2で設定された内容に基づく1フレームあたりの音情報を生成する。これにより、1フレームにおける画像および音が生成されることになる。そして、音生成処理を終了すると、ステップS400-9に処理を移行する。
【0343】
(ステップS400-9)
ステップS400-9において、画像・音CPU204は、生成した1フレームにおける画像および音を出力する処理を行う。これにより、生成した1フレームにおける画像が画像表示装置26に表示され、生成した1フレームにおける音がスピーカ10より出力されることになる。そして、出力処理を終えると、ステップS400-1に処理を移行する。
【0344】
(画像生成処理について)
図26は、画像・音制御部200bにおいて行われる画像生成処理を示すフローチャート(画像・音制御部メイン処理のステップS400-7のサブルーチン)である。
【0345】
(ステップS400-7-1)
ステップS400-7-1において、画像・音CPU204は、画像・音制御部200bに設けられた図示しないフレーム更新カウンタにおいて、フレーム更新カウンタを「+1」する処理を行う。フレーム更新カウンタは、33ms毎に「+1」されるカウンタである。なお、フレーム更新カウンタは、専用のRAMを設けてもよいし、VRAM207を用いてもよい。そして、フレーム更新カウンタを「+1」すると、ステップS400-7-2に処理を移行する。
【0346】
(ステップS400-7-2)
ステップS400-7-2において、画像・音CPU204は、フレーム更新カウンタの値が「3」であるかを判定する。すなわち、3フレーム、99msが経過したかを判定する。そして、フレーム更新カウンタの値が「3」である場合は、ステップS400-7-3に処理を移行し、フレーム更新カウンタの値が「3」ではない場合は、ステップS400-7-9に処理を移行する。
【0347】
(ステップS400-7-3)
ステップS400-7-3において、画像・音CPU204は、保留数カウンタを読み出す処理を行う。すなわち、保留数カウンタが、いずれの保留記憶領域にも記憶されていない「-」、当該変動記憶領域のみ記憶されている「0」、第1記憶領域まで記憶されている「1」、第2記憶領域まで記憶されている「2」、第3記憶領域まで記憶されている「3」、第4記憶領域まで記憶されている「4」のいずれであるのかを読み出す。そして、保留数カウンタを読み出すと、ステップS400-7-4に処理を移行する。
【0348】
(ステップS400-7-4)
ステップS400-7-4において、画像・音CPU204は、保留数カウンタは更新されたか否かを判定する。すなわち、99ms間において、保留数カウンタが更新されたか否かを判定する。ここでいう「更新」とは、保留数カウンタの値が変化していることはもとより、保留数カウンタの値は変化していないが、「増加」と「減少」がともに発生し、結果として「±0」であったことも含んでいる。すなわち、保留数カウンタは、更新履歴も保存可能であり、画像・音CPU204は、更新履歴があれば保留数カウンタが更新されたと認識でき、更新履歴がなければ保留数カウンタは更新されていないと認識できる。そして、保留数カウンタが更新されている場合は、ステップS400-7-5に処理を移行し、保留数カウンタが更新されていない場合は、ステップS400-7-8に処理を移行する。
【0349】
(ステップS400-7-5)
ステップS400-7-5において、画像・音CPU204は、保留数カウンタの値が前回の読み出し時から変化しているかを判定する。すなわち、99ms間において、保留数カウンタの値が変化したか、または、保留数カウンタの値は変化していないが、「増加」と「減少」がともに発生し、結果として「±0」であったか、を判定する。そして、保留数カウンタの値が変化している場合は、ステップS400-7-6に処理を移行し、保留数カウンタの値が変化していない場合は、ステップS400-7-7に処理を移行する。
【0350】
(ステップS400-7-6)
ステップS400-7-6において、画像・音CPU204は、「数字保留」について、変化過程を省略せずに、変化後の値で表示内容を決定する。また、「保留アイコン」について、変化過程を省略しないで、変化後の値で表示内容を決定する。ここで、「変化過程」とは、99ms間における保留数カウンタの変化過程である。例えば、99ms間において、保留数カウンタが「1」から「2」に変化した場合は、変化過程を省略せずに、「数字保留」を「1」から「2」に更新して表示し、「保留アイコン」を新たに1つ表示する。そして、変化後の値で表示内容を決定すると、ステップS400-7-8に処理を移行する。
【0351】
(ステップS400-7-7)
ステップS400-7-7において、画像・音CPU204は、「数字保留」について、変化過程を省略し、前回の読み出し時の値で表示内容を決定する。また、「保留アイコン」については、変化過程を省略しないで、変化後の値で表示内容を決定する。例えば、99ms間において、保留数カウンタが「1」から「2」に変化し、その後、「2」から「1」に変化した場合(始動口入賞と図柄変動ゲームの開始とがともに発生した場合)は、「数字保留」は、「1」→「2」→「1」という表示は行わず、「1」という表示を維持して(変化過程を省略し)、「保留アイコン」は、1つ増加して1つ減少する表示を行う(変化過程を省略しない)。そして、前回の読み出し時の値で表示内容を決定すると、ステップS400-7-8に処理を移行する。
【0352】
(ステップS400-7-8)
ステップS400-7-8において、画像・音CPU204は、フレーム更新カウンタをクリアする処理を行う。すなわち、99ms毎に行われる保留に係る表示内容の決定を終えると、フレーム更新カウンタを「0」にする処理を行う。そして、フレーム更新カウンタをクリアすると、ステップS400-7-9に処理を移行する。
【0353】
(ステップS400-7-9)
ステップS400-7-9において、画像・音CPU204は、画像生成処理を行う。すなわち、ステップS400-7-3~ステップS400-7-8の処理を終えて当該処理に至った場合は、その処理内容を反映した画像生成処理を行う。そして、画像生成処理を終えると、ステップS400-8に処理を移行する。
【0354】
なお、
図26においては、フレーム更新カウンタが「3」になると、数字保留、保留アイコンに係る表示内容の決定を行ったが、表示内容の決定を行うフレーム更新カウンタの値は任意に設定できる。例えば、「3」より多くてもよいし、「3」より少なくてもよい。例えば、フレーム更新カウンタが「1」になると、数字保留、保留アイコンに係る表示内容の決定を行ってもよい。すなわち、33ms毎に、数字保留、保留アイコンに係る表示内容の決定を行ってもよい。
【0355】
(画像・音制御部タイマ割込処理について)
図27は、画像・音CPU204において行われる画像・音制御部タイマ割込処理を示すフローチャートである。当該処理は、上述の画像・音制御部メイン処理に定期的(例えば、33ms毎)に割り込んで実行される処理である。
【0356】
(ステップS500)
ステップS500において、画像・音CPU204は、各種サブコマンドを受信する処理を行う。すなわち、演出制御部200aより各種サブコマンドを受信する処理を行う。そして、各種サブコマンドを受信すると、ステップS501に処理を移行する。
【0357】
(ステップS501)
ステップS501において、画像・音CPU204は、フレームカウンタ等を更新する処理を行う。そして、フレームカウンタ等を更新すると、ステップS502に処理を移行する。
【0358】
(ステップS502)
ステップS502において、画像・音CPU204は、フレーム切替フラグをONにする。そして、フレーム切替フラグをONにすると、画像・音制御部タイマ割込処理を終了する。
【0359】
(発光駆動CPU208によって行われる制御処理について)
次に、
図28~
図30を用いて、発光駆動CPU208によって行われる制御処理について説明を行う。
図28、
図29は、発光駆動CPU208によって行われる発光駆動制御部メイン処理であり、
図30は、発光駆動制御部メイン処理に定期的に(33ms毎に)割り込んで実施される発光駆動制御部タイマ割込処理である。
【0360】
(ステップS600-1)
ステップS600-1において、発光駆動CPU208は、各種サブコマンドを受信したかを判定する。すなわち、演出制御部200aよりいずれかのサブコマンドを受信しているかを判定する。なお、サブコマンドは、
図30の発光駆動制御部タイマ割込処理にて受信する。そして、各種サブコマンドを受信した場合は、ステップS600-2に処理を移行し、各種サブコマンドを受信していない場合は、ステップS600-5に処理を移行する。
【0361】
(ステップS600-2)
ステップS600-2において、発光駆動CPU208は、発光・駆動設定処理を行う。具体的には、受信したサブコマンドに対応する発光装置9等の発光パターンの設定、および可動体28の駆動パターンの設定を行う。なお、サブコマンドに対応する発光装置9等の発光パターンを設定すると、後述のステップS600-7にて設定した発光パターンにて発光制御され、サブコマンドに対応する可動体28の駆動パターンを設定すると、後述のステップS600-8にて設定した駆動パターンにて駆動制御される。そして、発光・駆動設定処理を終えると、ステップS600-3に処理を移行する。
【0362】
(ステップS600-3)
ステップS600-3において、発光駆動CPU208は、始動口関連サブコマンドを受信したかを判定する。そして、始動口関連サブコマンドを受信した場合は、ステップS600-4に処理を移行し、始動口関連サブコマンドを受信していない場合は、ステップS600-5に処理を移行する。
【0363】
(ステップS600-4)
ステップS600-4において、発光駆動CPU208は、発光駆動制御部200cに設けられた図示しない保留数カウンタを更新する処理を行う。すなわち、発光駆動制御部200cにおいても、演出制御部200aより送信される始動口関連サブコマンドによって、メインRAM103の判定情報記憶領域(保留記憶領域)の記憶状況を認識することができる。すなわち、発光駆動制御部200cに設けられた保留数カウンタにおいても、いずれの保留記憶領域にも記憶されていない「-」、当該変動記憶領域のみ記憶されている「0」、第1記憶領域まで記憶されている「1」、第2記憶領域まで記憶されている「2」、第3記憶領域まで記憶されている「3」、第4記憶領域まで記憶されている「4」といった認識が可能である。なお、保留数カウンタは、専用のRAMを設けてもよいし、発光駆動RAM210を用いてもよい。そして、保留数カウンタを更新すると、ステップS600-5に処理を移行する。
【0364】
(ステップS600-5)
ステップS600-5において、発光駆動CPU208は、発光駆動制御部200cに設けられた図示しないフラグ管理領域において、フレーム切替フラグがONであるかを判定する。フレーム切替フラグとは、
図30の発光駆動制御部タイマ割込処理にてONとなるため、33ms毎にONとなる。これにより、例えば、サブ保留表示器においては、33ms毎に表示更新が行われることになる。なお、フレーム切替フラグを管理する管理領域は、専用のRAMを設けてもよいし、発光駆動RAM210を用いてもよい。そして、フレーム切替フラグがONである場合は、ステップS600-6に処理を移行し、フレーム切替フラグがONではない場合は、ステップS600-1に処理を移行する。
【0365】
(ステップS600-6)
ステップS600-6において、発光駆動CPU208は、フレーム切替フラグをOFFにする処理を行う。そして、フレーム切替フラグをOFFにすると、ステップS600-7に処理を移行する。
【0366】
(ステップS600-7)
ステップS600-7において、発光駆動CPU208は、
図29で示す発光制御処理を行う。なお、当該処理は、後で
図29を用いて詳述する。そして、発光制御処理を終了すると、ステップS600-8に処理を移行する。
【0367】
(ステップS600-8)
ステップS600-8において、発光駆動CPU208は、駆動制御処理を行う。具体的には、ステップS600-2で可動体28の駆動パターンが設定されている場合は、可動体28の駆動制御を行う。そして、駆動制御処理を終了すると、ステップS600-1に処理を移行する。
【0368】
(発光制御処理について)
図29は、発光駆動制御部200cにおいて行われる発光制御処理を示すフローチャート(発光駆動制御部メイン処理のステップS600-7のサブルーチン)である。
【0369】
(ステップS600-7-1)
ステップS60-7-1において、発光駆動CPU208は、発光駆動制御部200cに設けられた図示しないフレーム更新カウンタにおいて、フレーム更新カウンタを「+1」する処理を行う。フレーム更新カウンタは、33ms毎に「+1」されるカウンタである。なお、フレーム更新カウンタは、専用のRAMを設けてもよいし、発光駆動RAM210を用いてもよい。そして、フレーム更新カウンタを「+1」すると、ステップS600-7-2に処理を移行する。
【0370】
(ステップS600-7-2)
ステップS600-7-2において、発光駆動CPU208は、フレーム更新カウンタの値が「3」であるかを判定する。すなわち、3フレーム、99msが経過したかを判定する。そして、フレーム更新カウンタの値が「3」である場合は、ステップS600-7-3に処理を移行し、フレーム更新カウンタの値が「3」ではない場合は、ステップS600-7-9に処理を移行する。
【0371】
(ステップS600-7-3)
ステップS600-7-3において、発光駆動CPU208は、保留数カウンタを読み出す処理を行う。すなわち、保留数カウンタが、いずれの保留記憶領域にも記憶されていない「-」、当該変動記憶領域のみ記憶されている「0」、第1記憶領域まで記憶されている「1」、第2記憶領域まで記憶されている「2」、第3記憶領域まで記憶されている「3」、第4記憶領域まで記憶されている「4」のいずれであるのかを読み出す。そして、保留数カウンタを読み出すと、ステップS600-7-4に処理を移行する。
【0372】
(ステップS600-7-4)
ステップS600-7-4において、発光駆動CPU208は、保留数カウンタは更新されたか否かを判定する。すなわち、99ms間において、保留数カウンタが更新されたか否かを判定する。ここでいう「更新」とは、保留数カウンタの値が変化していることはもとより、保留数カウンタの値は変化していないが、「増加」と「減少」がともに発生し、結果として「±0」であったことも含んでいる。すなわち、保留数カウンタは、更新履歴も保存可能であり、発光駆動CPU208は、更新履歴があれば保留数カウンタが更新されたと認識でき、更新履歴がなければ保留数カウンタは更新されていないと認識できる。そして、保留数カウンタが更新されている場合は、ステップS600-7-5に処理を移行し、保留数カウンタが更新されていない場合は、ステップS600-7-8に処理を移行する。
【0373】
(ステップS600-7-5)
ステップS600-7-5において、発光駆動CPU208は、保留数カウンタの値が前回の読み出し時から変化しているかを判定する。すなわち、99ms間において、保留数カウンタの値が変化したか、または、保留数カウンタの値は変化していないが、「増加」と「減少」がともに発生し、結果として「±0」であったか、を判定する。そして、保留数カウンタの値が変化している場合は、ステップS600-7-6に処理を移行し、保留数カウンタの値が変化していない場合は、ステップS600-7-7に処理を移行する。
【0374】
(ステップS600-7-6)
ステップS600-7-6において、発光駆動CPU208は、「サブ保留表示器」について、変化過程を省略せずに、変化後の値で発光内容を決定する。ここで、「変化過程」とは、99ms間における保留数カウンタの変化過程である。例えば、99ms間において、保留数カウンタが「1」から「2」に変化した場合は、変化過程を省略せずに、「サブ保留表示器」を「1」から「2」に更新して表示する。そして、変化後の値で発光内容を決定すると、ステップS600-7-8に処理を移行する。
【0375】
(ステップS600-7-7)
ステップS600-7-7において、発光駆動CPU208は、「サブ保留表示器」について、変化過程を省略し、前回の読み出し時の値で発光内容を決定する。例えば、99ms間において、保留数カウンタが「1」から「2」に変化し、その後、「2」から「1」に変化した場合(始動口入賞と図柄変動ゲームの開始とがともに発生した場合)は、「サブ保留表示器」は、「●○」(一方が点灯、他方が消灯)→「●●」(両方が点灯)→「●○」(一方が点灯、他方が消灯)という発光は行わず、「●○」(一方が点灯、他方が消灯)という発光を維持する(変化過程を省略する)。そして、前回の読み出し時の値で発光内容を決定すると、ステップS600-7-8に処理を移行する。
【0376】
(ステップS600-7-8)
ステップS600-7-8において、発光駆動CPU208は、フレーム更新カウンタをクリアする処理を行う。すなわち、99ms毎に行われる保留に係る発光内容の決定を終えると、フレーム更新カウンタを「0」にする処理を行う。そして、フレーム更新カウンタをクリアすると、ステップS600-7-9に処理を移行する。
【0377】
(ステップS600-7-9)
ステップS600-7-9において、発光駆動CPU208は、発光制御処理を行う。すなわち、ステップS600-7-3~ステップS600-7-8の処理を終えて当該処理に至った場合は、その処理内容を反映した発光制御処理を行う。そして、発光制御処理を終えると、ステップS600-8に処理を移行する。
【0378】
なお、
図29においては、フレーム更新カウンタが「3」になると、サブ保留表示器に係る発光内容の決定を行ったが、発光内容の決定を行うフレーム更新カウンタの値は任意に設定できる。例えば、「3」より多くてもよいし、「3」より少なくてもよい。例えば、フレーム更新カウンタが「1」になると、サブ保留表示器に係る発光内容の決定を行ってもよい。すなわち、33ms毎に、サブ保留表示器に係る発光内容の決定を行ってもよい。
【0379】
(発光駆動制御部タイマ割込処理について)
図30は、発光駆動CPU208において行われる発光駆動制御部タイマ割込処理を示すフローチャートである。当該処理は、上述の発光駆動制御部メイン処理に定期的(例えば、33ms毎)に割り込んで実行される処理である。
【0380】
(ステップS700)
ステップS700において、発光駆動CPU208は、各種サブコマンドを受信する処理を行う。すなわち、演出制御部200aより各種サブコマンドを受信する処理を行う。そして、各種サブコマンドを受信すると、ステップS701に処理を移行する。
【0381】
(ステップS701)
ステップS701において、発光駆動CPU208は、フレームカウンタ等を更新する処理を行う。そして、フレームカウンタ等を更新すると、ステップS702に処理を移行する。
【0382】
(ステップS702)
ステップS702において、発光駆動CPU208は、フレーム切替フラグをONにする。そして、フレーム切替フラグをONにすると、発光駆動制御部タイマ割込処理を終了する。
【0383】
次に、
図31~
図43を用いて、本実施形態に係る第1の特徴部について説明する。具体的には、
図31~
図43は、「メイン保留表示器」、「サブ保留表示器」、「数字保留」、「当該保留アイコン」および「保留アイコン」に係る更新についての特徴を示す図である。
【0384】
図中の、「フレーム更新カウンタ」とは、
図26のステップS400-7-1や、
図29のステップS600-7-1の説明で述べた内容に対応している。すなわち、33ms毎に1フレームの画像が表示されていることを示している。
また、図中の、「保留数カウンタ」とは、上述した、画像・音制御部200bに設けられた保留数カウンタ、発光駆動制御部200cに設けられた保留数カウンタに対応している。
また、図中の、「メイン保留表示器」とは、上述した、第1特別図柄保留表示器27cに対応している。なお、第2特別図柄保留表示器27dが含まれていてももちろんよい。
また、図中の、「サブ保留表示器」とは、上述した、第1特別図柄サブ保留表示器29aに対応している。なお、第2特別図柄サブ保留表示器29bが含まれていてももちろんよい。
また、図中の、「数字保留」とは、上述した、第1始動口保留個数画像26eとして表示される保留の数と対応している。なお、第2始動口保留個数画像26fとして表示される保留の数が含まれていてももちろんよい。
また、図中の、「当該変動保留アイコン」および「保留アイコン」とは、上述した、当該変動アイコン表示領域26o、第1始動口第1保留球画像表示領域26g~第1始動口第4保留球画像表示領域26jと対応している。なお、第2始動口第1保留球画像表示領域26k~第2始動口第4保留球画像表示領域26nが含まれていてももちろんよい。
【0385】
(タイムチャート1について)
図31は、本発明の実施形態に係るタイムチャート1である。タイムチャート1は、99ms間に保留数カウンタの増減が生じなかった場合の例を示している。
はじめに、「1F」は、フレーム更新カウンタが「3」となったタイミング(例えば、
図26のステップS400-7-2や、
図29のステップS600-7-2を肯定)である。当該タイミングにおいては、メインRAM103の第1始動口用の保留記憶領域が「第2記憶領域」まで記憶されており、それに伴い、「保留数カウンタ」が「2」であり、「メイン保留表示器」のLEDが2つ点灯している。なお、「メイン保留表示器」は、
図13のステップS109にて4ms毎に更新される。
【0386】
また、フレーム更新カウンタが「3」となったので、「サブ保留表示器」が
図29で示す処理にて、「数字保留」、「当該変動アイコン」および「保留アイコン」が
図26で示す処理にて、「保留数カウンタ」の値(ここでは「2」)に応じて、それぞれ更新されることになる。
すなわち、「サブ保留表示器」のLEDが2つ点灯し、「数字保留」として「2」が表示され、当該変動アイコン表示領域26oに保留アイコンAが表示され、第1始動口第1保留球画像表示領域26gに保留アイコンBが表示され、第1始動口第2保留球画像表示領域26hに保留アイコンCが表示される。そして、「サブ保留表示器」、「数字保留」、「当該変動アイコン」および「保留アイコン」は、次に、フレーム更新カウンタが「3」になるまで(99ms経過後まで)、当該表示内容を継続する。
【0387】
次に、「2F」は、フレーム更新カウンタが「1」となったタイミング(例えば、
図26のステップS400-7-2や、
図29のステップS600-7-2を否定)である。当該タイミングにおいては、「サブ保留表示器」、「数字保留」、「当該変動アイコン」および「保留アイコン」は、更新されない。
【0388】
次に、「3F」は、フレーム更新カウンタが「2」となったタイミング(例えば、
図26のステップS400-7-2や、
図29のステップS600-7-2を否定)である。当該タイミングにおいては、「サブ保留表示器」、「数字保留」、「当該変動アイコン」および「保留アイコン」は、更新されない。
【0389】
次に、「4F」は、フレーム更新カウンタが「3」となったタイミング(例えば、
図26のステップS400-7-2や、
図29のステップS600-7-2を肯定)である。当該タイミングにおいては、メインRAM103の第1始動口用の保留記憶領域が「第2記憶領域」まで記憶されており、それに伴い、「保留数カウンタ」が「2」であり、「メイン保留表示器」のLEDが2つ点灯している。
【0390】
また、フレーム更新カウンタが「3」となったので、「サブ保留表示器」が
図29で示す処理にて、「数字保留」、「当該変動アイコン」および「保留アイコン」が、
図26で示す処理にて、「保留数カウンタ」の値(ここでは「2」)に応じて、それぞれ更新されることになる。
すなわち、「サブ保留表示器」のLEDが2つ点灯し、「数字保留」として「2」が表示され、当該変動アイコン表示領域26oに保留アイコンAが表示され、第1始動口第1保留球画像表示領域26gに保留アイコンBが表示され、第1始動口第2保留球画像表示領域26hに保留アイコンCが表示される。そして、「サブ保留表示器」、「数字保留」、「当該変動アイコン」および「保留アイコン」は、次に、フレーム更新カウンタが「3」になるまで(99ms経過後まで)、当該表示内容を継続する。
【0391】
このように、99ms間に保留数カウンタの増減が生じなかった場合、「4F」で次の更新周期となっても、「サブ保留表示器」は、「1F」での表示内容(LEDが2つ点灯)が維持され、「数字保留」は、「1F」での表示内容(「2」が表示)が維持され、「当該変動アイコン」および「保留アイコン」は、「1F」での表示内容(当該変動アイコン表示領域26oに保留アイコンAが表示、第1始動口第1保留球画像表示領域26gに保留アイコンBが表示、第1始動口第2保留球画像表示領域26hに保留アイコンCが表示)が維持される。
【0392】
(タイムチャート2について)
図32は、本発明の実施形態に係るタイムチャート2である。タイムチャート2は、99ms間に保留数カウンタが1つ増加した場合の例を示している。なお、増加の例であるため、「当該変動アイコン」に係る説明は省略する。
はじめに、「1F」は、フレーム更新カウンタが「3」となったタイミング(例えば、
図26のステップS400-7-2や、
図29のステップS600-7-2を肯定)である。当該タイミングにおいては、メインRAM103の第1始動口用の保留記憶領域が「第2記憶領域」まで記憶されており、それに伴い、「保留数カウンタ」が「2」であり、「メイン保留表示器」のLEDが2つ点灯している。なお、「メイン保留表示器」は、
図13のステップS109にて4ms毎に更新される。
【0393】
また、フレーム更新カウンタが「3」となったので、「サブ保留表示器」が
図29で示す処理にて、「数字保留」、「保留アイコン」が
図26で示す処理にて、「保留数カウンタ」の値(ここでは「2」)に応じて、それぞれ更新されることになる。
すなわち、「サブ保留表示器」のLEDが2つ点灯し、「数字保留」として「2」が表示され、当該変動アイコン表示領域26oに保留アイコンAが表示され、第1始動口第1保留球画像表示領域26gに保留アイコンBが表示され、第1始動口第2保留球画像表示領域26hに保留アイコンCが表示される。そして、「サブ保留表示器」、「数字保留」、「当該変動アイコン」および「保留アイコン」は、次に、フレーム更新カウンタが「3」になるまで(99ms経過後まで)、当該表示内容を継続する。
【0394】
次に、「2F」は、フレーム更新カウンタが「1」となったタイミング(例えば、
図26のステップS400-7-2や、
図29のステップS600-7-2を否定)である。当該タイミングにおいては、「サブ保留表示器」、「数字保留」、「保留アイコン」は、更新されない。
【0395】
次に、「タイミングT1」は、第1始動口21へ遊技球が入球(入賞)したタイミング(例えば、
図15のステップS104-1-1を肯定し、ステップS104-1-3を否定)である。当該タイミングにおいて、メインRAM103の第1始動口用の保留記憶領域が「第3記憶領域」(
図9参照)まで記憶され、それに伴う始動口関連サブコマンドの受信により、「保留数カウンタ」が「3」となる。
「メイン保留表示器」は、4ms毎に更新されるので、例えば、「タイミングT1」と同一または略同一のタイミングで更新が可能となる。すなわち、「メイン保留表示器」が、第1始動口用の保留記憶領域が「第3記憶領域」まで記憶されていることを示す、一方のLEDが点滅し、他方のLEDが点灯する表示内容に更新される。
一方、「サブ保留表示器」、「数字保留」、「保留アイコン」は、次の更新周期(フレーム更新カウンタが「3」)まで、「1F」における表示内容を維持することになる(「タイミングT1」と略同一のタイミングでの更新を行わない)。
【0396】
次に、「3F」は、フレーム更新カウンタが「2」となったタイミング(例えば、
図26のステップS400-7-2や、
図29のステップS600-7-2を否定)である。当該タイミングにおいては、「保留数カウンタ」は「3」であり、「メイン保留表示器」は、一方のLEDが点滅し、他方のLEDが点灯する表示内容である。
一方、「サブ保留表示器」、「数字保留」、「保留アイコン」は、更新されずに、「1F」における表示内容を維持している。
【0397】
次に、「4F」は、フレーム更新カウンタが「3」となったタイミング(例えば、
図26のステップS400-7-2や、
図29のステップS600-7-2を肯定)である。当該タイミングにおいては、メインRAM103の第1始動口用の保留記憶領域が「第3記憶領域」まで記憶されており、それに伴い、「保留数カウンタ」が「3」であり、「メイン保留表示器」は、一方のLEDが点滅し、他方のLEDが点灯している。
【0398】
また、フレーム更新カウンタが「3」となったので、「サブ保留表示器」が
図29で示す処理にて、「数字保留」、「保留アイコン」が
図26で示す処理にて、「保留数カウンタ」の値(ここでは「3」)に応じて、「タイミングT1」での入賞に対応した表示内容に、それぞれ更新されることになる。
すなわち、「サブ保留表示器」は、一方のLEDが点滅し、他方のLEDが点灯する表示内容に更新され、「数字保留」は、「2」の表示から「3」の表示に更新され、「保留アイコン」は、第1始動口第3保留球画像表示領域26iに保留アイコンDが表示される。なお、「保留アイコン」は、各保留球画像表示領域に表示されるときに、保留アイコンDで示すように、まず、小さいサイズの円形画像が表示され、当該円形画像が徐々に大きくなり、通常の表示サイズに至る、といった表示アニメーションを伴って表示されるようになっている。このように、表示アニメーションを伴って入賞に対応する保留アイコンが表示されることで、いきなり通常の表示サイズで表示するよりも、見た目上の面白さを与えることができる。
【0399】
そして、「サブ保留表示器」、「数字保留」、「保留アイコン」は、次に、フレーム更新カウンタが「3」になるまで(99ms経過後まで)、当該表示内容を継続する。
以上のように、「サブ保留表示器」、「数字保留」、「保留アイコン」は、「メイン保留表示器」に比べて、始動口への入賞が生じてから表示更新が行われるまでにタイムラグが生じやすくなっている、といえる。
【0400】
(タイムチャート3について)
図33は、本発明の実施形態に係るタイムチャート3である。タイムチャート3は、99ms間に保留数カウンタが1つ減少した場合の例を示している。
はじめに、「1F」は、フレーム更新カウンタが「3」となったタイミング(例えば、
図26のステップS400-7-2や、
図29のステップS600-7-2を肯定)である。当該タイミングにおいては、メインRAM103の第1始動口用の保留記憶領域が「第2記憶領域」まで記憶されており、それに伴い、「保留数カウンタ」が「2」であり、「メイン保留表示器」のLEDが2つ点灯している。なお、「メイン保留表示器」は、
図13のステップS109にて4ms毎に更新される。
なお、図示しない「タイミングT0」において、「当該変動アイコン」のアイコンAに対応する図柄変動ゲームが確定表示されており、当該確定表示後のフレーム更新カウンタが「3」となったタイミングで、「当該変動アイコン」のアイコンAが消去されている。つまり、後述の「タイミングT1」に至るまでは、1遊技目の図柄変動ゲームと、2遊技目の図柄変動ゲームとの間の、いわゆる変動間インターバルを想定している。
【0401】
また、フレーム更新カウンタが「3」となったので、「サブ保留表示器」が
図29で示す処理にて、「数字保留」、「当該変動アイコン」および「保留アイコン」が、
図26で示す処理にて、「保留数カウンタ」の値(ここでは「2」)に応じて、それぞれ更新されることになる。
すなわち、「サブ保留表示器」のLEDが2つ点灯し、「数字保留」として「2」が表示され、第1始動口第1保留球画像表示領域26gに保留アイコンBが表示され、第1始動口第2保留球画像表示領域26hに保留アイコンCが表示される。そして、「サブ保留表示器」、「数字保留」、「当該変動アイコン」および「保留アイコン」は、次に、フレーム更新カウンタが「3」になるまで(99ms経過後まで)、当該表示内容を継続する。
【0402】
次に、「2F」は、フレーム更新カウンタが「1」となったタイミング(例えば、
図26のステップS400-7-2や、
図29のステップS600-7-2を否定)である。当該タイミングにおいては、「サブ保留表示器」、「数字保留」、「当該変動アイコン」および「保留アイコン」は、更新されない。
【0403】
次に、「タイミングT1」は、「保留減算」が行われたタイミング(例えば、ステップS105-2-2、またはステップS105-2-5)である。当該タイミングにおいて、メインRAM103の第1始動口用の保留記憶領域が「第1記憶領域」(
図9参照)まで記憶され、それに伴う始動口関連サブコマンドの受信により、「保留数カウンタ」が「1」となる。
「メイン保留表示器」は、4ms毎に更新されるので、例えば、「タイミングT1」と同一または略同一のタイミングで更新が可能となる。すなわち、「メイン保留表示器」が、第1始動口用の保留記憶領域が「第1記憶領域」まで記憶されていることを示す、一方のLEDが点灯し、他方のLEDが消灯する表示内容に更新される。
一方、「サブ保留表示器」、「数字保留」、「当該変動アイコン」および「保留アイコン」は、次の更新周期(フレーム更新カウンタが「3」)まで、「1F」における表示内容を維持することになる(「タイミングT1」と略同一のタイミングでの更新を行わない)。
【0404】
次に、「3F」は、フレーム更新カウンタが「2」となったタイミング(例えば、
図26のステップS400-7-2や、
図29のステップS600-7-2を否定)である。当該タイミングにおいては、「保留数カウンタ」は「1」であり、「メイン保留表示器」は、一方のLEDが点灯し、他方のLEDが消灯する表示内容である。
一方、「サブ保留表示器」、「数字保留」、「当該変動アイコン」および「保留アイコン」は、更新されずに、「1F」における表示内容を維持している。
【0405】
次に、「4F」は、フレーム更新カウンタが「3」となったタイミング(例えば、
図26のステップS400-7-2や、
図29のステップS600-7-2を肯定)である。当該タイミングにおいては、メインRAM103の第1始動口用の保留記憶領域が「第1記憶領域」まで記憶されており、それに伴い、「保留数カウンタ」が「1」であり、「メイン保留表示器」は、一方のLEDが点灯し、他方のLEDが消灯している。
【0406】
また、フレーム更新カウンタが「3」となったので、「サブ保留表示器」が
図29で示す処理にて、「数字保留」、「当該変動アイコン」および「保留アイコン」が、
図26で示す処理にて、「保留数カウンタ」の値(ここでは「1」)に応じて、「タイミングT1」での保留減算に対応した表示内容に、それぞれ更新されることになる。
すなわち、「サブ保留表示器」は、一方のLEDが点灯し、他方のLEDが消灯する表示内容に更新され、「数字保留」は、「2」の表示から「1」の表示に更新され、それまで第1始動口第1保留球画像表示領域26gに表示されていた保留アイコンBが、当該変動アイコン表示領域26oにスライド移動して、「当該変動アイコン」として表示され、それまで第1始動口第2保留球画像表示領域26hに表示されていた保留アイコンCが、第1始動口第1保留球画像表示領域26gにスライド移動する。
【0407】
そして、「サブ保留表示器」、「数字保留」、「当該変動アイコン」および「保留アイコン」は、次に、フレーム更新カウンタが「3」になるまで(99ms経過後まで)、当該表示内容を継続する。
以上のように、「サブ保留表示器」、「数字保留」、「当該変動アイコン」および「保留アイコン」は、「メイン保留表示器」に比べて、保留減算が生じてから表示更新が行われるまでにタイムラグが生じやすくなっている、といえる。
【0408】
(タイムチャート4について)
図34は、本発明の実施形態に係るタイムチャート4である。タイムチャート4は、99ms間に保留数カウンタが1つ増加し、その後、1つ減少した場合の例を示している。
はじめに、「1F」は、フレーム更新カウンタが「3」となったタイミング(例えば、
図26のステップS400-7-2や、
図29のステップS600-7-2を肯定)である。当該タイミングにおいては、メインRAM103の第1始動口用の保留記憶領域が「第2記憶領域」(
図9参照)まで記憶されており、それに伴い、「保留数カウンタ」が「2」であり、「メイン保留表示器」のLEDが2つ点灯している。なお、「メイン保留表示器」は、
図13のステップS109にて4ms毎に更新される。
なお、図示しない「タイミングT0」において、「当該変動アイコン」のアイコンAに対応する図柄変動ゲームが確定表示されており、当該確定表示後のフレーム更新カウンタが「3」となったタイミングで、「当該変動アイコン」のアイコンAが消去されている。つまり、後述の「タイミングT2」に至るまでは、1遊技目の図柄変動ゲームと、2遊技目の図柄変動ゲームとの間の、いわゆる変動間インターバルを想定している。
【0409】
また、フレーム更新カウンタが「3」となったので、「サブ保留表示器」が
図29で示す処理にて、「数字保留」、「当該変動アイコン」および「保留アイコン」が、
図26で示す処理にて、「保留数カウンタ」の値(ここでは「2」)に応じて、それぞれ更新されることになる。
すなわち、「サブ保留表示器」のLEDが2つ点灯し、「数字保留」として「2」が表示され、第1始動口第1保留球画像表示領域26gに保留アイコンBが表示され、第1始動口第2保留球画像表示領域26hに保留アイコンCが表示される。そして、「サブ保留表示器」、「数字保留」、「当該変動アイコン」および「保留アイコン」は、次に、フレーム更新カウンタが「3」になるまで(99ms経過後まで)、当該表示内容を継続する。
【0410】
次に、「2F」は、フレーム更新カウンタが「1」となったタイミング(例えば、
図26のステップS400-7-2や、
図29のステップS600-7-2を否定)である。当該タイミングにおいては、「サブ保留表示器」、「数字保留」、「当該変動アイコン」および「保留アイコン」は、更新されない。
【0411】
次に、「タイミングT1」は、変動間インターバル中に、第1始動口21へ遊技球が入球(入賞)したタイミング(例えば、
図15のステップS104-1-1を肯定し、ステップS104-1-3を否定)である。当該タイミングにおいて、メインRAM103の第1始動口用の保留記憶領域が「第3記憶領域」まで記憶され、それに伴う始動口関連サブコマンドの受信により、「保留数カウンタ」が「3」となる。
「メイン保留表示器」は、4ms毎に更新されるので、例えば、「タイミングT1」と同一または略同一のタイミングで更新が可能となる。すなわち、「メイン保留表示器」が、第1始動口用の保留記憶領域が「第3記憶領域」まで記憶されていることを示す、一方のLEDが点滅し、他方のLEDが点灯する表示内容に更新される。
一方、「サブ保留表示器」、「数字保留」、「保留アイコン」は、次の更新周期(フレーム更新カウンタが「3」)まで、「1F」における表示内容を維持することになる(「タイミングT1」と略同一のタイミングでの更新を行わない)。
【0412】
次に、「タイミングT2」は、「保留減算」が行われたタイミング(例えば、ステップS105-2-2、またはステップS105-2-5)である。当該タイミングにおいて、メインRAM103の第1始動口用の保留記憶領域が「第2記憶領域」まで記憶され、それに伴う始動口関連サブコマンドの受信により、「保留数カウンタ」が「2」となる。
「メイン保留表示器」は、4ms毎に更新されるので、例えば、「タイミングT2」と同一または略同一のタイミングで更新が可能となる。すなわち、「メイン保留表示器」が、第1始動口用の保留記憶領域が「第2記憶領域」まで記憶されていることを示す、2つのLEDが点灯する表示内容に更新される。
一方、「サブ保留表示器」、「数字保留」、「当該変動アイコン」および「保留アイコン」は、次の更新周期(フレーム更新カウンタが「3」)まで、「1F」における表示内容を維持することになる(「タイミングT1」と略同一のタイミングでの更新を行わない)。
【0413】
次に、「3F」は、フレーム更新カウンタが「2」となったタイミング(例えば、
図26のステップS400-7-2や、
図29のステップS600-7-2を否定)である。当該タイミングにおいては、「保留数カウンタ」は「2」であり、「メイン保留表示器」は、LEDが2つ点灯している。
一方、「サブ保留表示器」、「数字保留」、「当該変動アイコン」および「保留アイコン」は、更新されずに、「1F」における表示内容を維持している。
【0414】
次に、「4F」は、フレーム更新カウンタが「3」となったタイミング(例えば、
図26のステップS400-7-2や、
図29のステップS600-7-2を肯定)である。当該タイミングにおいては、メインRAM103の第1始動口用の保留記憶領域が「第2記憶領域」まで記憶されており、それに伴い、「保留数カウンタ」が「2」であり、「メイン保留表示器」は、LEDが2つ点灯している。
【0415】
また、フレーム更新カウンタが「3」となったので、「サブ保留表示器」が
図29で示す処理にて、「数字保留」、「当該変動アイコン」および「保留アイコン」が、
図26で示す処理にて、「保留数カウンタ」の値(ここでは「2」)に応じて、「タイミングT1」での始動口入賞に対応した表示内容に、および「タイミングT2」での保留減算に対応した表示内容に、それぞれ更新されることになる。
ただし、当該例においては、「タイミングT1」で1つ増加し、「タイミングT2」で1つ減少したので、保留数カウンタは、「±0」である。
このように、99ms間に保留数カウンタが1つ増加し、その後、1つ減少し、結果として、保留数カウンタが「±0」となる場合、
「メイン保留表示器」は、4ms毎の表示更新となるため、増加した旨の表示も、減少した旨の表示も、ともに省略しない。
「サブ保留表示器」は、33ms毎の表示更新となるため、増加した旨の表示も、減少した旨の表示も、ともに省略する。すなわち、見た目上、「1F」での表示内容が維持される。
「数字保留」は、33ms毎の表示更新となるため、増加した旨の表示も、減少した旨の表示も、ともに省略する。すなわち、見た目上、「1F」での表示内容が維持される。
「当該保留アイコン」および「保留アイコン」は、33ms毎の表示更新ではあるが、増加した旨の表示も、減少した旨の表示も、ともに省略しない。すなわち、一旦、第1始動口第3保留球画像表示領域26iに保留アイコンDを表示し、その後、それまで第1始動口第1保留球画像表示領域26gに表示されていた保留アイコンBが、当該変動アイコン表示領域26oにスライド移動して、「当該変動アイコン」として表示され、それまで第1始動口第2保留球画像表示領域26hに表示されていた保留アイコンCが、第1始動口第1保留球画像表示領域26gにスライド移動し、第1始動口第3保留球画像表示領域26iに一旦表示された保留アイコンDが、第1始動口第2保留球画像表示領域26hにスライド移動する、
といった特徴を有している。
【0416】
このように構成されている理由としては、例えば、遊技者は遊技中に、画像表示装置26に注視している可能性が高く、画像表示装置26から離間した位置に設けられる「サブ保留表示器」の注目度合いは低い。よって、注目度合いの観点では、「当該保留アイコン」および「保留アイコン」、「数字保留」>「サブ保留表示器」となる。
また、「数字保留」は、表示領域の右下隅に表示されており、また、「当該保留アイコン」や「保留アイコン」よりも表示サイズが小さい画像であるから、「当該保留アイコン」や「保留アイコン」の方が、「数字保留」よりも遊技者の目に入り易い。よって、目に入り易い観点では、「当該保留アイコン」および「保留アイコン」>「数字保留」となる。
すなわち、同じ更新周期でありながら、遊技者の注目度合いが高く、目に入り易い「当該保留アイコン」および「保留アイコン」は、増加した旨の表示も、減少した旨の表示も、ともに省略しないで表示することで、遊技者に違和感を与えてしまうことを防止でき、「当該保留アイコン」および「保留アイコン」に比べて、遊技者の注目度合いが低く、目に入り難い、「数字保留」や「サブ保留表示器」は、増加した旨の表示も、減少した旨の表示も、ともに省略することで、画像生成に係る処理(例えば、更新する表示量)を軽減できる。
【0417】
また、本実施形態においては、フレーム更新カウンタが「3」になると(99ms毎に)、「サブ保留表示器」、「数字保留」、「当該保留アイコン」および「保留アイコン」を表示更新している。
このようにした理由としては、例えば、さらに短い更新周期で更新する場合に比べて、始動口入賞や、保留減算が発生する可能性が高くなることによる。そして、始動口入賞や、保留減算が発生する可能性が高まると、
図34で示すような現象も起こり易くなる。そして、
図34で示すような現象が起これば、省略できるものは省略することで、より効果的に画像生成に係る処理(例えば、更新する表示量)を軽減できる。
なお、上述したように、フレーム更新カウンタが「3」になると(99ms毎に)、「サブ保留表示器」、「数字保留」、「当該保留アイコン」および「保留アイコン」を表示更新したが、表示更新するフレーム更新カウンタは適宜変更できる。例えば、「1」でもよいし、「5」でもよい。
【0418】
なお、
図34において、保留アイコンDを第1始動口第2保留球画像表示領域26hに一旦表示する際には、第1始動口第2保留球画像表示領域26hにて、表示アニメーションが通常の表示サイズに至ってから、第1始動口第2保留球画像表示領域26hにスライド移動させてもよいし、表示アニメーションが通常の表示サイズに至る前に、第1始動口第2保留球画像表示領域26hにスライド移動させてもよい。
これにより、前者であれば、遊技者に、増加した保留が新たに表示されたことを明確に認識させることができ、後者であれば、速やかに対応する保留球画像表示領域に(アイコンを)表示することができるので、好適なアイコンの表示が実現できる。
【0419】
(タイムチャート5について)
図35は、本発明の実施形態に係るタイムチャート5である。タイムチャート5は、99ms間に保留数カウンタが1つ減少し、その後、1つ増加した場合の例を示している。
はじめに、「1F」は、フレーム更新カウンタが「3」となったタイミング(例えば、
図26のステップS400-7-2や、
図29のステップS600-7-2を肯定)である。当該タイミングにおいては、メインRAM103の第1始動口用の保留記憶領域が「第2記憶領域」まで記憶されており、それに伴い、「保留数カウンタ」が「2」であり、「メイン保留表示器」のLEDが2つ点灯している。なお、「メイン保留表示器」は、
図13のステップS109にて4ms毎に更新される。
なお、図示しない「タイミングT0」において、「当該変動アイコン」のアイコンAに対応する図柄変動ゲームが確定表示されており、当該確定表示後のフレーム更新カウンタが「3」となったタイミングで、「当該変動アイコン」のアイコンAが消去されている。つまり、後述の「タイミングT1」に至るまでは、1遊技目の図柄変動ゲームと、2遊技目の図柄変動ゲームとの間の、いわゆる変動間インターバルを想定している。
【0420】
次に、「2F」は、フレーム更新カウンタが「1」となったタイミング(例えば、
図26のステップS400-7-2や、
図29のステップS600-7-2を否定)である。当該タイミングにおいては、「サブ保留表示器」、「数字保留」、「当該変動アイコン」および「保留アイコン」は、更新されない。
【0421】
次に、「タイミングT1」は、「保留減算」が行われたタイミング(例えば、ステップS105-2-2、またはステップS105-2-5)である。当該タイミングにおいて、メインRAM103の第1始動口用の保留記憶領域が「第1記憶領域」まで記憶され、それに伴う始動口関連サブコマンドの受信により、「保留数カウンタ」が「1」となる。
「メイン保留表示器」は、4ms毎に更新されるので、例えば、「タイミングT1」と同一または略同一のタイミングで更新が可能となる。すなわち、「メイン保留表示器」が、第1始動口用の保留記憶領域が「第1記憶領域」まで記憶されていることを示す、一方のLEDが点灯し、他方のLEDが消灯する表示内容に更新される。
一方、「サブ保留表示器」、「数字保留」、「当該変動アイコン」および「保留アイコン」は、次の更新周期(フレーム更新カウンタが「3」)まで、「1F」における表示内容を維持することになる(「タイミングT1」と略同一のタイミングでの更新を行わない)。
【0422】
次に、「タイミングT2」は、第1始動口21へ遊技球が入球(入賞)したタイミング(例えば、
図15のステップS104-1-1を肯定し、ステップS104-1-3を否定)である。当該タイミングにおいて、メインRAM103の第1始動口用の保留記憶領域が「第2記憶領域」まで記憶され、それに伴う始動口関連サブコマンドの受信により、「保留数カウンタ」が「2」となる。
「メイン保留表示器」は、4ms毎に更新されるので、例えば、「タイミングT2」と同一または略同一のタイミングで更新が可能となる。すなわち、「メイン保留表示器」が、第1始動口用の保留記憶領域が「第2記憶領域」まで記憶されていることを示す、2つのLEDが点灯する表示内容に更新される。
一方、「サブ保留表示器」、「数字保留」、「保留アイコン」は、次の更新周期(フレーム更新カウンタが「3」)まで、「1F」における表示内容を維持することになる(「タイミングT1」と略同一のタイミングでの更新を行わない)。
【0423】
次に、「3F」は、フレーム更新カウンタが「2」となったタイミング(例えば、
図26のステップS400-7-2や、
図29のステップS600-7-2を否定)である。当該タイミングにおいては、「保留数カウンタ」は「2」であり、「メイン保留表示器」は、LEDが2つ点灯している。
一方、「サブ保留表示器」、「数字保留」、「当該変動アイコン」および「保留アイコン」は、更新されずに、「1F」における表示内容を維持している。
【0424】
次に、「4F」は、フレーム更新カウンタが「3」となったタイミング(例えば、
図26のステップS400-7-2や、
図29のステップS600-7-2を肯定)である。当該タイミングにおいては、メインRAM103の第1始動口用の保留記憶領域が「第2記憶領域」まで記憶されており、それに伴い、「保留数カウンタ」が「2」であり、「メイン保留表示器」は、LEDが2つ点灯している。
【0425】
また、フレーム更新カウンタが「3」となったので、「サブ保留表示器」が
図29で示す処理にて、「数字保留」、「当該変動アイコン」および「保留アイコン」が、
図26で示す処理にて、「保留数カウンタ」の値(ここでは「2」)に応じて、「タイミングT1」での保留減算に対応した表示内容に、および「タイミングT2」での始動口入賞に対応した表示内容に、それぞれ更新されることになる。
ただし、当該例においては、「タイミングT1」で1つ減少し、「タイミングT2」で1つ増加したので、保留数カウンタは、「±0」である。
このように、99ms間に保留数カウンタが1つ減少し、その後、1つ増加し、結果として、保留数カウンタが「±0」となる場合、
「メイン保留表示器」は、4ms毎の表示更新となるため、減少した旨の表示も、増加した旨の表示も、ともに省略しない。
「サブ保留表示器」は、33ms毎の表示更新となるため、減少した旨の表示も、増加した旨の表示も、ともに省略する。すなわち、見た目上、「1F」での表示内容が維持される。
「数字保留」は、33ms毎の表示更新となるため、減少した旨の表示も、増加した旨の表示も、ともに省略する。すなわち、見た目上、「1F」での表示内容が維持される。
「当該保留アイコン」および「保留アイコン」は、33ms毎の表示更新ではあるが、減少した旨の表示も、増加した旨の表示も、ともに省略しない。すなわち、それまで第1始動口第1保留球画像表示領域26gに表示されていた保留アイコンBが、当該変動アイコン表示領域26oにスライド移動して、「当該変動アイコン」として表示され、それまで第1始動口第2保留球画像表示領域26hに表示されていた保留アイコンCが、第1始動口第1保留球画像表示領域26gにスライド移動し、第1始動口第3保留球画像表示領域26iに、保留アイコンDを、表示アニメーションを伴いながら表示する。
といった特徴を有している。
これにより、
図34の説明箇所で述べた効果と同様の効果を奏する。
なお、
図34、
図35で説明した事象(所定フレーム内で、減少、増加がともに生じる事象)は、図柄変動ゲームを実行し易く、始動口入賞も発生し易い時短遊技状態や確変遊技状態の方が、通常遊技状態に比べて、発生し易いといえる。故に、
図34、
図35で説明した内容(表示デバイスによって、省略したり省略しなかったりする構成)は、時短遊技状態や確変遊技状態で実行すると、より効果的である。
なお、本実施形態では、通常遊技状態、時短遊技状態、確変遊技状態のいずれにおいても、
図34、
図35で説明した内容(表示デバイスによって、省略したり省略しなかったりする構成)を実施することとしたが、いずれかの遊技状態でのみ実行するようにしてもよいし、同じ遊技状態でも、実行する場合と、実行しない場合とがあってもよい。例えば、同じ遊技状態であっても、「Aモード(Aステージ)」では実行するが、「Bモード(Bステージ)」では実行しないようにしてもよい。
【0426】
(タイムチャート6について)
図36は、本発明の実施形態に係るタイムチャート6である。タイムチャート6は、主に、保留減算が行われた場合の、「数字保留」と「保留アイコン」との、表示更新開始から表示更新完了までを比較した図である。なお、「タイミングT1」に至るまでは、変動間インターバルである。また、
図36では、主に、「数字保留」と「保留アイコン」とについて説明を行い、「メイン保留表示器」については説明を省略する。
【0427】
はじめに、「3F」は、フレーム更新カウンタが「2」となったタイミング(例えば、
図26のステップS400-7-2や、
図29のステップS600-7-2を否定)である。当該タイミングにおいては、「保留数カウンタ」は「2」であり、「サブ保留表示器」、「数字保留」、「保留アイコン」は、更新されずに、「3F」以前における表示内容を維持している。
【0428】
次に、「タイミングT1」は、「保留減算」が行われたタイミング(例えば、ステップS105-2-2、またはステップS105-2-5)である。当該タイミングにおいて、メインRAM103の第1始動口用の保留記憶領域が「第1記憶領域」まで記憶され、それに伴う始動口関連サブコマンドの受信により、「保留数カウンタ」が「1」となる。
「サブ保留表示器」、「数字保留」、「保留アイコン」は、次の更新周期(フレーム更新カウンタが「3」)まで、「3F」以前における表示内容を維持することになる(「タイミングT1」と略同一のタイミングでの更新を行わない)。
【0429】
次に、「4F」は、フレーム更新カウンタが「3」となったタイミング(例えば、
図26のステップS400-7-2や、
図29のステップS600-7-2を肯定)である。当該タイミングにおいては、メインRAM103の第1始動口用の保留記憶領域が「第1記憶領域」まで記憶されており、それに伴い、「保留数カウンタ」が「1」である。
【0430】
また、フレーム更新カウンタが「3」となったので、「サブ保留表示器」が
図29で示す処理にて、「数字保留」、「保留アイコン」が、
図26で示す処理にて、「保留数カウンタ」の値(ここでは「1」)に応じて、「タイミングT1」での保留減算に対応した表示内容に更新されることになる。
ここで、「数字保留」は、「4F」において、表示更新を開始し、「4F」において、表示更新を完了させる。すなわち、「4F」目に、「2」という表示から「1」という表示に切替える。
一方で、「保留アイコン」は、「4F」において、表示更新を開始する。すなわち、「数字保留」と表示更新を開始するタイミングは同じである。しかしながら、
図36に示すように、それまで第1始動口第1保留球画像表示領域26gに表示されていた保留アイコンBを、当該変動アイコン表示領域26oにスライド移動して、「当該変動アイコン」として表示し、それまで第1始動口第2保留球画像表示領域26hに表示されていた保留アイコンCを、第1始動口第1保留球画像表示領域26gにスライド移動して表示するので、その後の、「αF」(αの値は任意の値)においては、更新過程(保留アイコンがスライド移動中)となり、その後の、「βF」(βの値は任意の値)において、表示更新を完了させる。よって、「数字保留」よりも後のフレームで表示更新を完了させることになる。換言すれば、「数字保留」の表示更新に係る時間よりも、「保留アイコン」の表示更新に係る時間とでは、「保留アイコン」の表示更新に係る時間の方が長い、といえる。
【0431】
このように構成した理由としては、上述したように、「保留アイコン」の方が、「数字保留」よりも遊技者の目に入り易い、という観点によるもので、遊技者の目に入り易い「保留アイコン」は、「数字保留」よりも時間をかけて表示更新を行うことで、見た目上の面白みを与えることができる。
また、「数字保留」は、上述した「保留先読み演出」を担うものではなく、「保留アイコン」は「保留先読み演出」を担うものであるから、例えば、更新過程(保留アイコンがスライド移動中)を用いて、先読み保留アイコンに変化させることもできる。このように構成すれば、更新過程(保留アイコンがスライド移動中)に遊技者を注視させ、遊技興趣を向上させることができる。
【0432】
(タイムチャート7について)
図37は、本発明の実施形態に係るタイムチャート7である。タイムチャート7は、主に、始動口入賞が行われた場合の、「数字保留」と「保留アイコン」との、表示更新開始から表示更新完了までを比較した図である。なお、
図37は、
図36と減少か増加かで異なるのみであるため、適宜省略して説明する。
【0433】
「タイミングT1」は、第1始動口21へ遊技球が入球(入賞)したタイミング(例えば、
図15のステップS104-1-1を肯定し、ステップS104-1-3を否定)である。当該タイミングにおいて、メインRAM103の第1始動口用の保留記憶領域が「第3記憶領域」まで記憶され、それに伴う始動口関連サブコマンドの受信により、「保留数カウンタ」が「3」となる。
「サブ保留表示器」、「数字保留」、「保留アイコン」は、次の更新周期(フレーム更新カウンタが「3」)まで、「3F」以前における表示内容を維持することになる(「タイミングT1」と略同一のタイミングでの更新を行わない)。
【0434】
次に、「4F」は、フレーム更新カウンタが「3」となったタイミング(例えば、
図26のステップS400-7-2や、
図29のステップS600-7-2を肯定)である。当該タイミングにおいては、メインRAM103の第1始動口用の保留記憶領域が「第3記憶領域」まで記憶されており、それに伴い、「保留数カウンタ」が「3」である。
【0435】
また、フレーム更新カウンタが「3」となったので、「サブ保留表示器」が
図29で示す処理にて、「数字保留」、「保留アイコン」が、
図26で示す処理にて、「保留数カウンタ」の値(ここでは「3」)に応じて、「タイミングT1」での始動口入賞に対応した表示内容に更新されることになる。
ここで、「数字保留」は、「4F」において、表示更新を開始し、「4F」において、表示更新を完了させる。すなわち、「4F」目に、「2」という表示から「3」という表示に切替える。
一方で、「保留アイコン」は、「4F」において、表示更新を開始する。すなわち、「数字保留」と表示更新を開始するタイミングは同じである。しかしながら、
図37に示すように、上述した表示アニメーションを伴って、第1始動口第3保留球画像表示領域26iに新たな保留アイコンDが表示されるので、その後の、「αF」(αの値は任意の値)においては、更新過程(保留アイコンDが徐々に大きくなり)となり、その後の、「βF」(βの値は任意の値)において、表示更新を完了(保留アイコンDが通常のサイズで表示)させる。よって、「数字保留」よりも後のフレームで表示更新を完了させることになる。換言すれば、「数字保留」の表示更新に係る時間よりも、「保留アイコン」の表示更新に係る時間とでは、「保留アイコン」の表示更新に係る時間の方が長い、といえる。
これにより、
図36の説明箇所で述べた効果と同様の効果を奏する。
【0436】
(タイムチャート8について)
図38は、本発明の実施形態に係るタイムチャート8である。タイムチャート8は、(例1)変動表示において、始動口入賞が発生したケースと、(例2)客待ち中において、始動口入賞が発生したケースとを示しており、特に、「保留アイコン」に係る表示アニメーションが開始してから完了するまでを比較した図である。
【0437】
(例1)において、「3F」は、フレーム更新カウンタが「2」となったタイミング(例えば、
図26のステップS400-7-2や、
図29のステップS600-7-2を否定)である。当該タイミングにおいては、「保留数カウンタ」は「1」であり、「保留アイコン」は、更新されずに、「3F」以前における表示内容を維持している。
【0438】
次に、(例1)において、「タイミングT1」は、第1始動口21へ遊技球が入球(入賞)したタイミング(例えば、
図15のステップS104-1-1を肯定し、ステップS104-1-3を否定)である。当該タイミングにおいて、メインRAM103の第1始動口用の保留記憶領域が「第2記憶領域」まで記憶され、それに伴う始動口関連サブコマンドの受信により、「保留数カウンタ」が「2」となる。
「保留アイコン」は、次の更新周期(フレーム更新カウンタが「3」)まで、「3F」以前における表示内容を維持することになる(「タイミングT1」と略同一のタイミングでの更新を行わない)。
【0439】
次に、(例1)において、「4F」は、フレーム更新カウンタが「3」となったタイミング(例えば、
図26のステップS400-7-2や、
図29のステップS600-7-2を肯定)である。当該タイミングにおいては、メインRAM103の第1始動口用の保留記憶領域が「第2記憶領域」まで記憶されており、それに伴い、「保留数カウンタ」が「2」である。
【0440】
また、フレーム更新カウンタが「3」となったので、「保留アイコン」が、
図26で示す処理にて、「保留数カウンタ」の値(ここでは「2」)に応じて、「タイミングT1」での始動口入賞に対応した表示内容に更新されることになる。
すなわち、「4F」において、表示更新を開始し、上述した表示アニメーションを伴って、第1始動口第2保留球画像表示領域26hに新たな保留アイコンCを小さいサイズで表示する。
【0441】
次に、(例1)において、「αF」(αの値は任意の値)は、更新過程のフレームであって、「4F」で表示が開始された保留アイコンCが、「4F」よりも大きいサイズで表示されている。
そして、その後の「βF」(βの値は任意の値)で、第1始動口第2保留球画像表示領域26hに新たに表示する保留アイコンCの表示アニメーションを完了させ、保留アイコンCが通常のサイズで表示される。
【0442】
一方で、(例2)において、「3F」は、フレーム更新カウンタが「2」となったタイミング(例えば、
図26のステップS400-7-2や、
図29のステップS600-7-2を否定)である。当該タイミングにおいては、「保留数カウンタ」は「-」であり、「保留アイコン」は、表示されていない。
【0443】
次に、(例2)において、「タイミングT1」は、第1始動口21へ遊技球が入球(入賞)したタイミング(例えば、
図15のステップS104-1-1を肯定し、ステップS104-1-3を否定)である。当該タイミングにおいて、メインRAM103の第1始動口用の保留記憶領域が、一旦、「第1記憶領域」まで記憶され、それに伴う始動口関連サブコマンドの受信により、「保留数カウンタ」が、一旦、「1」となる。なお、メインRAM103の第1始動口用の保留記憶領域において、一旦、「第1記憶領域」まで記憶していた判定情報は、その後「第0記憶領域」(
図9参照)に移される。これに応じて、保留数カウンタも「0」になる。
「保留アイコン」は、次の更新周期(フレーム更新カウンタが「3」)まで表示されていない。
【0444】
次に、(例2)において、「4F」は、フレーム更新カウンタが「3」となったタイミング(例えば、
図26のステップS400-7-2や、
図29のステップS600-7-2を肯定)である。当該タイミングにおいては、メインRAM103の第1始動口用の保留記憶領域が「第1記憶領域」まで記憶されており、それに伴い、「保留数カウンタ」が「1」である。
【0445】
また、フレーム更新カウンタが「3」となったので、「保留アイコン」が、
図26で示す処理にて、「保留数カウンタ」の値(ここでは「1」)に応じて、「タイミングT1」での始動口入賞に対応した表示内容に更新されることになる。
すなわち、「4F」において、表示更新を開始し、上述した表示アニメーションを伴って、第1始動口第1保留球画像表示領域26gに新たな保留アイコンCを小さいサイズで表示する。
【0446】
次に、(例2)において、「αF」(αの値は任意の値)は、第1始動口第1保留球画像表示領域26gに新たに表示する保留アイコンCの表示アニメーションを完了させるフレームである。すなわち、客待ち中の始動口入賞では、(例1)の「αF」で示す更新過程を一部(または全部)省略している。よって、(例2)においては、「αF」(αの値は任意の値)で、保留アイコンが通常の表示サイズとなる。
そして、その後、「βF」(βの値は任意の値)で、第1始動口第1保留球画像表示領域26gに表示されていた保留アイコンAが当該変動アイコン表示領域26oにスライド移動(シフト)する。
よって、(例1)と(例2)とでは、(例1)の方が、新たに表示する保留アイコンの表示アニメーションの実行時間が長い、といえる。
【0447】
このように構成した理由としては、(例2)の場合、「αF」で、一旦、第1始動口第1保留球画像表示領域26gに表示させた後に、「βF」でスライド移動(シフト)させる必要があり(例1ではその必要がない)、例えば、(例1)と同じ時間をかけて保留アイコンの表示アニメーションを実行したのでは、既に、図柄変動ゲームが開始されているにも関わらず、保留アイコンAは第1始動口第1保留球画像表示領域26gに表示されている、といったことになり、遊技者に違和感を与えかねない。よって、(例2)では、更新過程を一部(または全部)省略して、第1始動口第1保留球画像表示領域26gに表示させた後に、速やかに、当該変動アイコン表示領域26oにスライド移動(シフト)させることで、上述の違和感を与えてしまうことを防ぐ必要がある、といったことによる。一方、(例1)では、未だ先の図柄変動ゲームに係る変動表示が行われており、当該変動アイコン表示領域26oにスライド移動(シフト)させる必要はないので、更新過程を省略することなく保留アイコンを表示させることができる。これにより、好適なアイコンの表示が実現できる。
【0448】
(タイムチャート9について)
図39は、本発明の実施形態に係るタイムチャート9である。タイムチャート9は、(例2)客待ち中において、始動口入賞が発生したケースと(例3)デモ演出中において、始動口入賞が発生したケースとを示しており、特に、「保留アイコン」に係る表示アニメーションが開始してから完了するまでを比較した図である。なお、(例2)は、
図38で説明済みであるため、ここでの説明は省略する。
【0449】
(例3)において、「3F」は、フレーム更新カウンタが「2」となったタイミング(例えば、
図26のステップS400-7-2や、
図29のステップS600-7-2を否定)である。当該タイミングにおいては、「保留数カウンタ」は「-」であり、「保留アイコン」は表示されていない。なお、ここでいう表示されていない、とは、デモ演出中であるため、当該変動アイコン表示領域26o、第1始動口第1保留球画像表示領域26g~第1始動口第4保留球画像表示領域26jも表示されていない、ということを意図している。
【0450】
次に、(例3)において、「タイミングT1」は、第1始動口21へ遊技球が入球(入賞)したタイミング(例えば、
図15のステップS104-1-1を肯定し、ステップS104-1-3を否定)である。当該タイミングにおいて、メインRAM103の第1始動口用の保留記憶領域が、一旦、「第1記憶領域」まで記憶され、それに伴う始動口関連サブコマンドの受信により、「保留数カウンタ」が、一旦、「1」となる。なお、メインRAM103の第1始動口用の保留記憶領域において、一旦、「第1記憶領域」まで記憶していた判定情報は、その後「第0記憶領域」に移される。これに応じて、保留数カウンタも「0」になる。
「保留アイコン」は、次の更新周期(フレーム更新カウンタが「3」)まで表示されていない。
【0451】
次に、(例3)において、「4F」は、フレーム更新カウンタが「3」となったタイミング(例えば、
図26のステップS400-7-2や、
図29のステップS600-7-2を肯定)である。当該タイミングにおいては、「保留数カウンタ」は「0」であり、直接、当該変動アイコン表示領域26oに新たな保留アイコンAが上述した表示アニメーションを伴わずに、通常の表示サイズにて表示される。
よって、(例2)と(例3)とでは、(例2)の方が、新たに表示する保留アイコンの表示アニメーションの実行時間が長い、といえる。
なお、
図39の(例3)では、表示アニメーションを伴わず、としたが、(例2)より短い時間で表示アニメーションを伴うようにしてもよい。その場合、(例2)の「βF」で示すように、一旦、第1始動口第1保留球画像表示領域26gに保留アイコンを表示してから、当該変動アイコン表示領域26oにスライド移動(シフト)させてもよい。また、客待ち中と同じ時間の表示アニメーションを実行しても問題ない。
【0452】
このように構成した理由としては、(例2)の場合は、客待ち中であるため、当該変動アイコン表示領域26o、第1始動口第1保留球画像表示領域26g~第1始動口第4保留球画像表示領域26jは表示された状態であるのに対して、(例3)の場合は、デモ演出中であるため、当該変動アイコン表示領域26o、第1始動口第1保留球画像表示領域26g~第1始動口第4保留球画像表示領域26jは表示されていない、ことに起因する。すなわち、デモ演出中に始動口入賞が発生し、デモ演出の画面を終了して変動表示の画面を表示して、そこから、客待ち中と同様の表示アニメーションを伴っていたのでは、既に、図柄変動ゲームが開始されているにも関わらず、保留アイコンAは第1始動口第1保留球画像表示領域26gに表示されている、といったことがさらに如実となり、遊技者に違和感を与えかねない。よって、(例3)では、直接、当該変動アイコン表示領域26oに新たな保留アイコンAを表示することで、上述の違和感を与えてしまうことを防ぐことができる。これにより、好適なアイコンの表示が実現できる。
【0453】
図40は、
図38、
図39のタイムチャートで説明した内容の表示例である。
なお、図中、当該変動アイコン表示領域26o、第1始動口第1保留球画像表示領域26g~第1始動口第4保留球画像表示領域26jは、単に、「o」、「g」、「h」、「i」、「j」と記載する。
(例1)の変動表示において、始動口入賞が発生した場合の表示例では、始動口入賞の前後で、当該変動アイコン表示領域26o、第1始動口第1保留球画像表示領域26g~第1始動口第4保留球画像表示領域26jが表示されており、始動口入賞が発生すると、第1始動口第2保留球画像表示領域26hに、表示アニメーションを伴って新たな保留アイコンを表示する。
(例2)の客待ち中において、始動口入賞が発生した場合の表示例では、始動口入賞の前後で、当該変動アイコン表示領域26o、第1始動口第1保留球画像表示領域26g~第1始動口第4保留球画像表示領域26jが表示されており、始動口入賞が発生すると、第1始動口第1保留球画像表示領域26gに、一旦、表示アニメーションを一部(または全部)省略して保留アイコンを表示し(図中、点線の丸で示す)、その後、速やかに、当該変動アイコン表示領域26oにスライド移動(シフト)させている。
(例3)のデモ演出中において、始動口入賞が発生した場合の表示例では、始動口入賞の前後で、当該変動アイコン表示領域26o、第1始動口第1保留球画像表示領域26g~第1始動口第4保留球画像表示領域26jは表示されておらず、始動口入賞が発生すると、デモ演出の画面を終了して、変動表示の画面を表示するとともに、当該変動アイコン表示領域26oに、直接、当該変動アイコンを表示する。
(例1)~(例3)は、以上のような表示例となる。
【0454】
(タイムチャート10について)
図41は、本発明の実施形態に係るタイムチャート10である。タイムチャート10は、イレギュラーが発生した場合における保留アイコンの表示態様を示す図である。
【0455】
はじめに、タイミング(a)は、例えば、始動口関連情報コマンドの送信エラー、または受信エラー等が生じ、主制御基板100側で記憶する保留記憶数と、演出制御基板200側で記憶する保留記憶数とに相違が生じたことを示している。
すなわち、メインRAM103の保留記憶領域では「第3記憶領域」まで記憶されており、サブRAM203の保留記憶領域では「第1記憶領域」まで記憶されており、保留数カウンタでは「第1記憶領域」まで記憶されている。よって、本来、サブRAM203の保留記憶領域、保留数カウンタも「第3記憶領域」まで記憶されていなければならないところ、「第1記憶領域」までしか記憶されていない、といった状況である。
また、当該変動アイコン表示領域26oには、変動間インターバルを想定しているため、当該変動アイコンが表示されておらず、第1始動口第1保留球画像表示領域26gには、保留アイコンBが表示されており、その他の保留球画像表示領域には、保留アイコンは表示されていない。
【0456】
次に、タイミング(b)は、保留減算が行われ、変動の開始に伴って、
図18のステップS105-2-8にて、記憶数2を示す保留記憶領域指定コマンドがセットされ、
図13のコマンド送信処理で当該コマンドが送信されたことを示している。そして、図示は省略しているが、演出制御基板200において、記憶数2を示す保留記憶領域指定コマンドは正常に受信した、と仮定している。よって、演出制御基板200において、当該コマンドを受信すると、メインRAM103の記憶数2と同様に、サブRAM203の記憶数も「1」から「2」となり、保留数カウンタの記憶数も「1」から「2」となる。
【0457】
そして、その後の、フレーム更新カウンタが「3」となったタイミングで、保留数カウンタの値に応じた保留アイコンの表示にするため、第1始動口第1保留球画像表示領域26gに保留アイコンCを、第1始動口第2保留球画像表示領域26hに保留アイコンDを表示する。なお、タイミング(b)で保留減算が行われていることから、当該変動アイコン表示領域26oには当該変動アイコンBが表示されている。
ここで、第1始動口第1保留球画像表示領域26gに保留アイコンCを、第1始動口第2保留球画像表示領域26hに保留アイコンDを表示するにあっては、いずれも表示アニメーションを伴わずに2つ同時に表示するようにしている。
すなわち、コマンド受信エラー等が生じ、本来、表示されていなくてはならない保留アイコンを補正表示するにあっては、表示アニメーションを伴わない。
これにより、速やかに、正常な保留アイコンの表示ができるので、例えば、「メイン保留表示器」の表示内容と、保留アイコンとの表示内容とに相違が生じていることを気付いた遊技者が感じている違和感を、速やかに解消することができる。
【0458】
(タイムチャート11について)
図42は、本発明の実施形態に係るタイムチャート11である。タイムチャート11は、イレギュラーが発生した場合における保留アイコンの表示態様を示す図である。なお、
図41は、主制御基板100側で記憶する保留記憶数の方が、演出制御基板200側で記憶する保留記憶数よりも多いケースを説明したが、
図42では、演出制御基板200側で記憶する保留記憶数の方が、主制御基板100側で記憶する保留記憶数よりも多いケースを説明する。なお、
図41と共通する部分については、適宜説明を省略する。
【0459】
すなわち、タイミング(b)では、保留減算が行われ、変動の開始に伴って、
図18のステップS105-2-8にて、記憶数1を示す保留記憶領域指定コマンドがセットされ、
図13のコマンド送信処理で当該コマンドが送信されたことを示している。そして、図示は省略しているが、演出制御基板200において、記憶数1を示す保留記憶領域指定コマンドは正常に受信した、と仮定している。よって、演出制御基板200において、当該コマンドを受信すると、メインRAM103の記憶数1と同様に、サブRAM203の記憶数も「4」から「1」となり、保留数カウンタの記憶数も「4」から「1」となる。
【0460】
そして、その後の、フレーム更新カウンタが「3」となったタイミングで、保留数カウンタの値に応じた保留アイコンの表示にするため、保留アイコンBを、当該変動アイコン表示領域26oにシフト(表示更新)する。一方、保留アイコンC、保留アイコンD、保留アイコンEについて、当該タイミングでは、保留数カウンタの値「1」に応じた保留アイコンの表示にするため、以下のような補正表示を行う。
保留アイコンC・・・第1始動口第2保留球画像表示領域26hから第1始動口第1保留球画像表示領域26gにシフト(表示更新)する。
保留アイコンD・・・第1始動口第3保留球画像表示領域26iで消去。
保留アイコンE・・・第1始動口第4保留球画像表示領域26jで消去(保留アイコンDと同時に消去)。
これにより、
図41の説明箇所で述べた効果と同様の効果を奏する。
【0461】
(タイムチャート12について)
図43は、本発明の実施形態に係るタイムチャート12である。タイムチャート12は、始動口入賞における保留先読み演出のイレギュラーを示している。
【0462】
はじめに、「3F」は、フレーム更新カウンタが「2」となったタイミング(例えば、
図26のステップS400-7-2や、
図29のステップS600-7-2を否定)である。当該タイミングにおいては、「保留数カウンタ」は「1」であり、「当該変動アイコン」および「保留アイコン」は、更新されずに、「3F」以前における表示内容を維持している。
なお、図示しない「タイミングT0」において、「当該変動アイコン」のアイコンAに対応する図柄変動ゲームが確定表示されており、当該確定表示後のフレーム更新カウンタが「3」となったタイミングで、「当該変動アイコン」のアイコンAが消去されている。つまり、後述の「タイミングT1」に至るまでは、1遊技目の図柄変動ゲームと、2遊技目の図柄変動ゲームとの間の、いわゆる変動間インターバルを想定している。
【0463】
次に、「タイミングT1」は、「保留減算」が行われたタイミング(例えば、ステップS105-2-2、またはステップS105-2-5)である。当該タイミングにおいて、メインRAM103の第1始動口用の保留記憶領域が「第0記憶領域」まで記憶され、それに伴う始動口関連サブコマンドの受信により、「保留数カウンタ」が「0」となる。
「当該変動アイコン」および「保留アイコン」は、次の更新周期(フレーム更新カウンタが「3」)まで、「3F」以前における表示内容を維持することになる(「タイミングT1」と略同一のタイミングでの更新を行わない)。
【0464】
「タイミングT2」は、第1始動口21へ遊技球が入球(入賞)したタイミング(例えば、
図15のステップS104-1-1を肯定し、ステップS104-1-3を否定)である。当該タイミングにおいて、メインRAM103の第1始動口用の保留記憶領域が「第1記憶領域」まで記憶され、それに伴う始動口関連サブコマンドの受信により、「保留数カウンタ」が「1」となる。
「当該変動アイコン」および「保留アイコン」は、次の更新周期(フレーム更新カウンタが「3」)まで、「3F」以前における表示内容を維持することになる(「タイミングT1」と略同一のタイミングでの更新を行わない)。
なお、「タイミングT2」では、始動口入賞により、保留先読み演出の実行に当せんした、と仮定している。
【0465】
次に、「4F」は、フレーム更新カウンタが「3」となったタイミング(例えば、
図26のステップS400-7-2や、
図29のステップS600-7-2を肯定)である。当該タイミングにおいては、メインRAM103の第1始動口用の保留記憶領域が「第1記憶領域」まで記憶されており、それに伴い、「保留数カウンタ」が「1」である。
【0466】
また、フレーム更新カウンタが「3」となったので、「保留アイコン」が、
図26で示す処理にて、「保留数カウンタ」の値(ここでは「1」)に応じて、「タイミングT2」での始動口入賞に対応した表示内容に更新されることになる。
ここで、
図25のステップS400-8の音生成処理は実行したが、
図25のステップS400-7の画像生成処理が実行できなかった、と仮定している。すなわち、「タイミングT2」での始動口入賞に対応する保留アイコンを、第1始動口第1保留球画像表示領域26gに表示できなかった、と仮定している。
この場合、
図25のステップS400-8の音生成処理は実行されているので、「タイミングT2」で言及した、保留先読み演出の実行の当せんにより、例えば、先読み保留アイコン「青」に対応する音(ピロン♪)がスピーカ10より出力される。よって、「青」の先読み保留アイコンは表示されないが、「青」の先読み保留アイコンに対応する音声は出力された、といった事象が生じている。
なお、先読み保留アイコンに対応する音は、先読み保留アイコンの色ごとにそれぞれ異なる音を有しており、熟練した遊技者によっては、当該音により、何色の先読み保留アイコンが表示されたのかを認識することもできる。
【0467】
そして、その後の「αF」で、「タイミングT2」での始動口入賞に対応した表示内容である、「青」の先読み保留アイコン(青保留)が第1始動口第1保留球画像表示領域26gに表示される。なお、当該タイミングでは、先読み保留アイコン(青保留)に対応する音は出力しない。
このように、始動口入賞により、保留先読み演出に当せんしたが、画像生成処理を実行することができなかった場合でも、別途、表示されるはずであった先読み保留アイコンに対応する音を出力するので、上述したような熟練した遊技者であれば、先読み保留アイコンが表示されなかったとしても、出力された音により、この後(例えば、「αF」で)、何色の先読み保留アイコンが表示されるのかを認識することができる。
【0468】
次に、
図44~
図53を用いて、本実施形態に係る第2の特徴部について説明する。具体的には、
図44~
図53は、当該変動アイコンや保留アイコンによる動作演出(表示)における特徴部を説明する図である。なお、
図44~
図53の説明においては、当該変動アイコン、保留アイコンを総称して単に「アイコン」と称する。
【0469】
はじめに
図44を用いて、アイコンの動作演出について説明する。
図44(a)に示すように、アイコンは菱形に形成されており、画像表示装置26の第1始動口第1保留球画像表示領域26g、第1始動口第2保留球画像表示領域26h、第1始動口第3保留球画像表示領域26i、第1始動口第4保留球画像26表示領域jや、第2始動口第1保留球画像表示領域26k、第2始動口第2保留球画像表示領域26l、第2始動口第3保留球画像表示領域26m、第2始動口第4保留球画像表示領域26nや、当該変動アイコン表示領域26oに表示されているときに、
図44(a)で示す動作演出(表示)が行われるようになっている。
【0470】
動作演出(表示)では、
図44(a)に示すように、菱形のアイコンが横回転するようになっており、アイコンは、初期位置(0)から、(1)→(2)→(3)→(4)→(5)→(6)→(7)と変化し、再度、初期位置(0)に戻るようになっている。すなわち、
図44(a)で示す括弧内の数字は、アイコンの動作位置を示している。
【0471】
図44(b)では、一例として、当該変動アイコン表示領域26oと、第1始動口第1保留球画像表示領域26gと、第1始動口第2保留球画像表示領域26hとにアイコン(通常色(白色)のアイコン)が表示されていて、各アイコンで動作演出(表示)が行われている様子を示している。
この場合、3つのアイコンの動作演出(表示)は同期(全てのアイコンが同じタイミングで同じ動作位置に変化)するようになっており、アイコンが複数個表示される場合、美観を損ねないような工夫がなされている。
【0472】
なお、当該変動アイコン表示領域26oにのみアイコンが表示される場合に行われる動作演出(表示)を「単独動作演出」といい、当該変動アイコン表示領域26oと、少なくとも1の保留球画像表示領域(例えば、第1始動口第1保留球画像表示領域26g)とにアイコンが表示される場合に行われる動作演出(表示)を「同期動作演出」という。
なお、当該変動アイコン表示領域26oを含まずに(すなわち、当該変動アイコン表示領域26oを有していないパチンコ遊技機である場合)、1の保留球画像表示領域(例えば、第1始動口第1保留球画像表示領域26g)にアイコンが表示される場合に行われる動作演出(表示)を「単独動作演出」として、少なくとも2の保留球画像表示領域(例えば、第1始動口第1保留球画像表示領域26g、第1始動口第2保留球画像表示領域26h)とにアイコンが表示される場合に行われる動作演出(表示)を「同期動作演出」としてもよい。
【0473】
次に
図45を用いて、同期動作演出の別例について説明する。
図45は、上述した「保留変化演出」が行われた場合の同期動作演出の様子を示している。
図45(a)は、当該変動アイコン表示領域26oと第1始動口第1保留球画像表示領域26gとに「通常色(白色)」のアイコンが表示され、第1始動口第2保留球画像表示領域26hに「青」色のアイコンが表示されていることを示している。
図44(b)においては、通常色(同一色)のアイコンが複数表示されている場合に同期動作演出を実行する例を示したが、このように、複数色のアイコンが表示される場合でも、3つのアイコンの動作演出(表示)は同期(全てのアイコンが同じタイミングで同じ動作位置に変化)するようになっている。これにより、「保留変化演出」で当たり遊技への期待を付与しつつ、美観を損ねないようにすることができる。
【0474】
なお、一例として「青」のアイコンとしたが、これに限られず、上述した「白点滅」、「緑」、「赤」、「金」、「虹」を表示する場合でも同期動作演出を行うようにしてもよい(すなわち、色が異なっていてもアイコンの形状が同じであれば同期動作演出の実行を可能としてよい)。また、同期動作演出を行う色と、同期動作演出を行わない色とがあってもよい。例えば、「当たり」が確定する「虹」は、
図44(a)で示す初期位置(0)から動かさないようにして、アイコンが虹色であることを遊技者が把握し易くしてもよい。
また、通常色のアイコンが表示されておらず、「保留変化演出」に対応するアイコンが複数表示されている場合(例えば、「青」色のアイコンが複数表示されている場合)、同期動作演出を行うようにしてもよい。このように構成しても、「保留変化演出」で当たり遊技への期待を付与しつつ、美観を損ねないようにすることができる。
【0475】
図45(b)は、当該変動アイコン表示領域26oと第1始動口第1保留球画像表示領域26gとに「通常色」のアイコンが表示され、第1始動口第2保留球画像表示領域26hに「キャラクタA」のアイコンが表示されていることを示している。キャラクタA~キャラクタCのキャラクタアイコンが表示される場合、当該キャラクタアイコンは、他のアイコン(
図45の例では、「通常色」のアイコン)と同期した動きにはならず、キャラクタアイコン独自の動作演出が行われることになる。これにより、「キャラクタ」アイコンをより目立たせて遊技者に注目させることができる。なお、キャラクタA~キャラクタCのキャラクタアイコンをリーチ以上の変動パターンで選択するようにした場合は、キャラクタアイコンが他のアイコンと同期しないことで、特別なアイコン(例えば、リーチが実行されるアイコン)であることを目立たせることができる。
【0476】
次に
図46を用いて、同期動作演出の別例について説明する。
図46は、入球時に表示されたアイコンから、より当たり期待度の高いアイコンに変化させるか否かを煽る保留段階アップ演出の様子を示している。
図46(a)では、第1始動口第2保留球画像表示領域26hに表示されていた通常色のアイコンが第1始動口第2保留球画像表示領域26hから飛び出して、さらに大きいサイズで表示されており、通常色のアイコンよりも当たり期待度の高いアイコンに変化するか否かを煽っている。なお、保留段階アップ演出が行われているときは、他のアイコンとの同期動作演出が中断される。そして、
図46(a)は、「青」のアイコンに変化したことを示しており、このとき、当該変動アイコン表示領域26oと、第1始動口第1保留球画像表示領域26gとに表示されたアイコンは、ともに動作位置(1)に位置しているが、第1始動口第2保留球画像表示領域26hに表示されたアイコンは、初期位置(0)のままである。
そして、第1始動口第2保留球画像表示領域26hから飛び出した位置に表示されたアイコンが枠内に復帰すると、速やかに他のアイコンとの同期動作演出が再開される。すなわち、
図46(a)で示すように、3つのアイコンが動作位置(2)で表示されることになる。これにより、保留段階アップ演出によりアイコンがより当たり遊技への期待度の高いアイコンに変化したことを認識させつつ、変化後の速やかな復帰および同期動作演出の再開により美観を損ねないようにすることができる。
【0477】
図46(b)では、第1始動口第2保留球画像表示領域26hに表示されていた通常色のアイコンが第1始動口第2保留球画像表示領域26hから飛び出して、さらに大きいサイズで表示されており、通常色のアイコンよりも当たり期待度の高いアイコンに変化するか否かを煽っている。そして、
図46(a)とは異なり、保留段階アップ演出が行われたがアイコンの色が変化しなかった(いわゆるガセ演出)ことを示している。このとき、当該変動アイコン表示領域26oと、第1始動口第1保留球画像表示領域26gとに表示されたアイコンは、ともに動作位置(1)に位置しているが、第1始動口第2保留球画像表示領域26hに表示されたアイコンは、初期位置(0)のままである。
そして、第1始動口第2保留球画像表示領域26hから飛び出した位置に表示されたアイコンが枠内に復帰すると、速やかに他のアイコンとの同期動作演出が再開される。すなわち、
図46(b)で示すように、3つのアイコンが動作位置(2)で表示されることになる。これにより、保留段階アップ演出によりアイコンが変化しなかったことを認識させつつ、速やかな復帰および同期動作演出の再開により美観を損ねないようにすることができる。
【0478】
次に
図47を用いて、演出モード毎のアイコン定義について説明する。
はじめに、演出モードには、「演出モード1」と「演出モード2」とを有し、「演出モード1」と「演出モード2」とでは、主に、画像表示装置26に表示される背景画像やサブ図柄のデザインや、アイコンデザイン等が相違する。例えば、「演出モード1」では、アイコンデザインとして「デザイン1」(例えば、
図44で示した菱形のデザイン)のアイコンが表示されるようになっており、「演出モード2」では、「デザイン2」(図示は省略するが、例えば扇のデザイン)のアイコンが表示されるようになっている。
ここでいう「演出モード1」、「演出モード2」とは、同じ遊技状態における異なる演出モードでもよい。例えば、通常遊技状態において、「演出モード1」が行われるときと、「演出モード2」が行われるときとがあってもよいし、確変遊技状態において、「演出モード1」が行われるときと、「演出モード2」が行われるときとがあってもよい。
また、異なる遊技状態における異なる演出モードでもよい。例えば、通常遊技状態では「演出モード1」が行われ、確変遊技状態では「演出モード2」が行われるようにしてもよい。
【0479】
そして、「演出モード1」における「デザイン1」では、同期動作演出パターンとして「同期動作演出パターン1」(例えば、
図44で示した横回転の演出パターン)が実行されるようになっており、「演出モード2」における「デザイン2」では、同期動作演出パターンとして「同期動作演出パターン2」(図示は省略するが、例えば扇が開いたり閉じたりする演出パターン)が実行されるようになっている。すなわち、演出モードが異なれば、アイコンデザインおよびアイコンの同期動作演出パターンも異なるようになっている。これにより、遊技者が飽き難くなり、演出興趣の向上に繋がる。
【0480】
なお、演出モードはこれに限らず、さらに複数種備えていてもよい。また、通常遊技状態では演出モードが複数種あるが、確変遊技状態では演出モードが単一種でもよい。すなわち、通常遊技状態では複数種の同期動作演出が行われるが、確変遊技状態では単一種の同期動作演出が行われるようにしてもよい。また、演出モードの種類に関わらず、通常遊技状態では複数種の同期動作演出が行われるが、確変遊技状態では単一種の同期動作演出が行われるようにしてもよい。これにより、当たり遊技が得られやすい確変遊技状態ではアイコンよりも他の演出に注目させ、当たり遊技が得られ難く退屈感を感じやすい通常遊技状態ではアイコンにも注目させることができ、演出興趣の向上に繋がる。
【0481】
次に
図48を用いて、同期動作演出の実行時期の一例について説明する。
(例1)のT1は、図柄変動ゲームの終了を示しており、当該タイミングで保留数カウンタが「2」から「1」に更新される。なお、アイコンの同期動作演出はT1で中断することはなく、継続して実行するようになっている。つまり、サブ図柄はT1で確定表示し動作を停止するが、アイコンはT1で動作を停止することなく同期動作演出を継続して実行する。これにより、同期動作演出が確定停止で中断されることがないので、同期動作演出が途切れ途切れとならず、美観を損ねないようにすることができる。
【0482】
なお、同期動作演出をT1で中断してもよい。これにより、サブ図柄に依らずアイコンから図柄変動ゲームが終了したことを把握することができる。
また、同期動作演出をT1で中止して、次の図柄変動ゲームの開始に併せて初期位置(0)から同期動作演出を開始してもよい。これにより、図柄変動ゲームの開始と同期動作演出の初期位置(0)の開始とをリンクさせることができ、アイコンから図柄変動ゲームが開始したことを認識することもできるようになる。
【0483】
(例2)のT1は、上述した擬似連予告における仮停止表示のタイミングである。また、T2は、(例1)同様、図柄変動ゲームの終了を示しており、当該タイミングで保留数カウンタが「2」から「1」に更新される。(例2)においても、アイコンの同期動作演出はT2で中断することはなく、継続して実行するようになっている。また、擬似連予告における仮停止表示が行われるT1においても、アイコンの同期動作演出はT2で中断することはなく継続して実行するようになっている。これにより、(例1)と同様の効果を奏する。
【0484】
なお、同期動作演出をT1およびT2で中断してもよい。これにより、確定表示でも仮停止表示でも同期動作演出が中断するので、擬似連予告において、あたかも複数変動の図柄変動ゲームが行われているように見せることができる。
また、T2では中断するが、T1では中断しないようにしてもよいし、その逆であってもよい。これにより、擬似連予告が行われても、図柄変動ゲームが終了したのか否かを同期動作演出の状況から把握することができる。
【0485】
次に
図49を用いて、同期動作演出の一例について説明する。
図49は、例えば、保留数カウンタが「2」で、変動パターン5が実行されていると仮定している。
ここで、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、例えば、通常変動中やノーマルリーチ中において当該変動アイコンと保留アイコンとが視認可能に表示されているが、スーパーリーチ中において保留アイコンは視認可能に表示されず当該変動アイコンのみ視認可能に表示されるようになっている。
よって、通常変動中やノーマルリーチ中は同期動作演出が視認可能であるが、スーパーリーチ中は同期動作演出が視認不能である。
【0486】
図49は、上記のような条件において、例えば、同期動作演出が視認不能となったタイミングおよび同期動作演出が再度視認可能となったタイミングにおけるアイコンの動作位置に関する特徴を説明する図である。
T1は、ノーマルリーチからスーパーリーチに発展したタイミングである。よって、当該タイミングで保留アイコンが非表示となり、同期動作演出が視認不能となる。
また、このときアイコン動作位置(
図44参照)は「5」であり、保留アイコンはアイコン動作位置「5」であるときに非表示となったことを示している。なお、当該変動アイコンは、T1で非表示とはならないので、アイコン動作位置「5」→「6」→「7」・・・となるように視認可能に表示されている。
【0487】
T2は、スーパーリーチでハズレが報知されて、スーパーリーチの背景画像を非表示として、ノーマルリーチが実行されていたときに表示されていた背景画像を再表示したタイミングである。
当該タイミングにおいて、サブ図柄が揺れ変動表示となり、同期動作演出が再度視認可能となる。
また、このときアイコン動作位置は「2」であり、スーパーリーチ中も継続して表示されていた当該変動アイコンの動作位置が「2」であることを示している。
そして、T1で非表示とした保留アイコンを再表示するが、当該再表示にあたり、保留アイコンをアイコン動作位置「2」で(当該変動アイコンのアイコン動作位置に併せて)再表示するようにしている。このように構成することで、スーパーリーチ中は保留アイコンを非表示として同期動作演出を実行しないことでスーパーリーチの内容および結果に注目させることができる。また、スーパーリーチ後は保留アイコンを当該変動アイコンと同じアイコン動作位置で再表示することで(すなわち同期動作演出を行うことで)美観を損ねないようにすることができる。
【0488】
なお、
図49は一例に過ぎず、以下のように適宜変更してもよい。
例えば、
図49では、スーパーリーチ中に当該変動アイコンは継続表示としたが、当該変動アイコンを非表示にしてもよい。この場合、T2でアイコンを再表示させる際には、アイコン動作位置「2」で当該変動アイコンと保留アイコンとを再表示させてよいし、初期位置「0」から当該変動アイコンと保留アイコンとを再表示させてもよい。また、T1で非表示したときのアイコン動作位置「5」から当該変動アイコンと保留アイコンとを再表示させてもよい。これにより、美観を損ねてしまうことを防止できる。
【0489】
また、
図49では、スーパーリーチ中に保留アイコンを非表示とするとしたが、「視認不能」とは非表示とすることに限らず、例えば、可動体が画像表示装置26の前面に作動することで当該変動アイコンや保留アイコンが遮蔽されること(遮蔽されることで視認不能となること)をも含めてよい。すなわち、同期動作演出は表示されているが、作動した可動体により遮蔽されて遊技者からは視認できないような状態をも含めてよい。また、作動した可動体により遮蔽される場面はスーパーリーチ中に限られず、通常変動中でもよいし、ノーマルリーチ中でもよい。
【0490】
図50は、
図49の変動パターン毎の例である。
図50の(例1)は、
図49で説明した変動パターン5の実行例であるため説明を省略する。一方、(例2)は、変動パターン9の実行例を示している。すなわち、当たりの変動パターンにおける実行例である。この場合も、T2で背景画像が復帰した後、T3の確定表示のタイミングまでサブ図柄(例えば、777)が揺れ変動表示を行う。さらに、T2からT3にかけて同期動作演出が再度視認可能となる。
このように、ハズレの場合でも当たりの場合でも、スーパーリーチ後は保留アイコンを当該変動アイコンと同じアイコン動作位置で再表示することで(すなわち同期動作演出を行うことで)美観を損ねないようにすることができる。
【0491】
図51は、当たりの場合の別例を説明する図である。
図50の(例3)は、スーパーリーチが当たりとなり、背景画像を復帰させることなく、スーパーリーチの背景画像のままサブ図柄を確定表示させる例である。すなわち、T2で当たりが確定表示されると、画像表示装置26においては当たり遊技演出であるオープニング演出が実行される。当たり遊技演出中は、当該変動アイコンおよび保留アイコンは非表示とするので、このような場合、T1から同期動作演出は視認不能であり、当たり遊技が終了して次の図柄変動ゲームが開始されるまで視認不能のままとなる。
すなわち、スーパーリーチがハズレの場合は同期動作演出を再表示するが、スーパーリーチが当たりの場合は同期動作演出を再表示せずにそのまま当たり遊技演出に移行するようにしてもよい。また、スーパーリーチが当たりの場合の一部では同期動作演出を再表示するが、スーパーリーチが当たりの場合の他の一部(上記一部とは異なる)では同期動作演出を再表示しないようにしてもよい。同期動作演出を再表示しない当たりとは、例えば、特殊図柄当たりが挙げられる。特殊図柄当たりとは、例えば、遊技者に演出ボタン14や演出レバー15を操作させて可動体28を作動させることができれば当たり、といったような演出を実行し、当該演出の結果、当たりを報知する際に用いる図柄のことである。この場合、例えば、サブ図柄として「7、特殊図柄、7」が表示されて、当たりであることが報知される。
【0492】
また、遊技状態で異ならせてもよい。例えば、通常遊技状態のスーパーリーチ(当たり)の場合は同期動作演出を再表示するが、時短遊技状態や確変遊技状態のスーパーリーチ(当たり)の場合は同期動作演出を再表示しないようにしてもよい。これにより、時短遊技状態や確変遊技状態といった有利な遊技状態をスムーズに進行させることができる。
【0493】
次に、
図52、
図53を用いて、遊技状態が変化した場面における同期動作演出の一例について説明する。なお、
図52、
図53においては、画像表示装置26において、説明に必要なもののみ記載し適宜記載を省略するものがある。
【0494】
図52は時短遊技状態の終了局面を示しており、
図53は時短遊技状態から通常遊技状態に移行したばかりの局面を示している。
図52(a)は、時短遊技状態が残り4回である場面である。すなわち、時短遊技状態の残りの遊技可能回数を示す報知画像26Pが「4」で表示されている。
また、当該場面では、遊技者は右打ちを行っており第2始動口22に遊技球を入球させていると仮定している。すなわち、サブ図柄は変動表示を行っており、第2特別図柄保留表示器27dでは保留の数が「4」であることを示す「ともに点滅」が実行されており、当該変動アイコン表示領域26o、第2始動口第1保留球画像表示領域26k、第2始動口第2保留球画像表示領域26l、第2始動口第3保留球画像表示領域26m、第2始動口第4保留球画像表示領域26nにアイコンが表示されており、各アイコンは初期位置(0)に位置して同期動作演出を実行している。
【0495】
図52(b)は、時短遊技状態が残り3回である場面である。すなわち、時短遊技状態の残りの遊技可能回数を示す報知画像26Pが「3」で表示されている。
また、当該場面では、遊技者は右打ちを行っており第2始動口22に遊技球を入球させていると仮定している。すなわち、サブ図柄は変動表示を行っており、第2特別図柄保留表示器27dでは保留の数が「4」であることを示す「ともに点滅」が実行されており、当該変動アイコン表示領域26o、第2始動口第1保留球画像表示領域26k、第2始動口第2保留球画像表示領域26l、第2始動口第3保留球画像表示領域26m、第2始動口第4保留球画像表示領域26nにアイコンが表示されており、各アイコンは動作位置(2)に位置して同期動作演出を実行している。
【0496】
図52(c)は、時短遊技状態の最終変動の場面である。すなわち、時短遊技状態の残りの遊技可能回数を示す報知画像26Pが「ラスト」で表示されている。
また、当該場面では、遊技者は右打ちを行っており第2始動口22に遊技球を入球させていると仮定している。すなわち、サブ図柄は変動表示を行っており、第2特別図柄保留表示器27dでは保留の数が「4」であることを示す「ともに点滅」が実行されており、当該変動アイコン表示領域26o、第2始動口第1保留球画像表示領域26k、第2始動口第2保留球画像表示領域26l、第2始動口第3保留球画像表示領域26m、第2始動口第4保留球画像表示領域26nにアイコンが表示されており、各アイコンは動作位置(1)に位置して同期動作演出を実行している。
【0497】
図52(d)は、時短遊技状態の最終変動の確定表示の場面である。すなわち、時短遊技状態が終了したことを報知する「時短終了」という表示と、サブ図柄が例えば「5、1、6」で確定表示している。
また、当該場面では、第2特別図柄保留表示器27dでは保留の数が「4」であることを示す「ともに点滅」が実行されているが、確定表示に伴い当該変動アイコン表示領域26oの当該変動アイコンが非表示となり、また、画像表示装置26における第2始動口第1保留球画像表示領域26k、第2始動口第2保留球画像表示領域26l、第2始動口第3保留球画像表示領域26m、第2始動口第4保留球画像表示領域26nの保留アイコンも全て非表示になっている。
なお、アイコンのみ非表示として、各表示領域は表示したままとしてもよい。
【0498】
図53(e)は、時短遊技状態が終了して通常遊技状態となった1変動目(
図52の第2始動口第1保留球画像表示領域26kに表示されていた保留アイコンに対応する図柄変動ゲーム)を示している。すなわち、左打ちをすることを促す左打ち画像が表示されている。なお、遊技者は遊技球を遊技領域7に打ち出していないと仮定している。
また、当該場面では、サブ図柄は変動表示を行っており、第2特別図柄保留表示器27dでは保留の数が「3」であることを示す「一方が点滅、他方が点灯」が実行されているが、当該変動アイコン表示領域26o、第2始動口第1保留球画像表示領域26k、第2始動口第2保留球画像表示領域26l、第2始動口第3保留球画像表示領域26m、第2始動口第4保留球画像表示領域26nには、アイコンが表示されていない。
つまり、
図52(c)の時短遊技状態で、特に、第2始動口第1保留球画像表示領域26k、第2始動口第2保留球画像表示領域26l、第2始動口第3保留球画像表示領域26m、第2始動口第4保留球画像表示領域26nに表示されていたアイコンに対応する図柄変動ゲームを遊技状態が変化した通常遊技状態で実行するときは、
図53(e)、(f)、(g)、(h)で示すように、画像表示装置26に当該変動アイコンおよび保留アイコンを表示せずに図柄変動ゲームを実行するようになっている。これにより、第1始動口21に遊技球を入球させることを促すことができる。また、時短遊技状態が終了していないと誤認させてしまうことを防止できる。
【0499】
そして、
図53(f)は、時短遊技状態が終了して通常遊技状態となった2変動目(
図52の第2始動口第2保留球画像表示領域26lに表示されていた保留アイコンに対応する図柄変動ゲーム)を示しており、第2特別図柄保留表示器27dでは保留の数が「2」であることを示す「ともに点灯」が実行されていることを示している。
また、
図53(g)は、時短遊技状態が終了して通常遊技状態となった3変動目(
図52の第2始動口第3保留球画像表示領域26mに表示されていた保留アイコンに対応する図柄変動ゲーム)を示しており、第2特別図柄保留表示器27dでは保留の数が「1」であることを示す「一方が点灯、他方が消灯」が実行されていることを示している。
また、
図53(h)は、時短遊技状態が終了して通常遊技状態となった4変動目(
図52の第2始動口第4保留球画像表示領域26nに表示されていた保留アイコンに対応する図柄変動ゲーム)を示しており、第2特別図柄保留表示器27dでは保留の数が「0」であることを示す「ともに消灯」が実行されていることを示している。
このようにして、時短遊技状態において第2始動口22に入球した遊技球に対応する図柄変動ゲームを実行するときは、画像表示装置26に当該変動アイコンおよび保留アイコンを表示せずに図柄変動ゲームを実行する。つまり、時短遊技状態では、例えば、
図52(c)に示すように同期動作演出を実行するが、通常遊技状態では、例えば、
図53に示すように、対応する保留アイコンによる同期動作演出は実行しないといえる。これにより、時短遊技状態が終了していないと誤認させてしまうことを防止できる。
【0500】
なお、
図52、
図53の例は一例に過ぎず、適宜変更してもよい。
例えば、
図53においては、図柄変動ゲームを開始する毎に、当該変動アイコン表示領域26oにのみ当該変動アイコンを表示して図柄変動ゲームを開始するようにしてもよい。すなわち、同期動作演出は実行しないが単独動作演出は実行するようにしてもよい。これにより、最低限、当該変動に対応するアイコンは表示されるので、遊技者に違和感を与えてしまうことを緩和することができる。また、単独動作演出の実行により、遊技者を楽しませることができる。
【0501】
また、
図52、
図53は、時短遊技状態から通常遊技状態への移行を例に説明したが、これに限られず、確変遊技状態から通常遊技状態に移行するような遊技状態遷移を備えている場合は、確変遊技状態から通常遊技状態への移行時に適用してもよい。
また、通常遊技状態から時短遊技状態や確変遊技状態への移行時に適用してもよい。例えば、第1始動口第1保留球画像表示領域26g、第1始動口第2保留球画像表示領域26h、第1始動口第3保留球画像表示領域26i、第1始動口第4保留球画像表示領域26jの全てに保留アイコンが表示されている場合に当たり遊技に移行した場合、当たり遊技終了後の時短遊技状態や確変遊技状態において同様のこと(この場合、第1始動口第1保留球画像表示領域26g、第1始動口第2保留球画像表示領域26h、第1始動口第3保留球画像表示領域26i、第1始動口第4保留球画像表示領域26jの保留アイコンに対応する図柄変動ゲームはアイコンを表示せずに実行する)を行ってもよい。また、図柄変動ゲームを開始する毎に、当該変動アイコン表示領域26oにのみ当該変動アイコンを表示して図柄変動ゲームを開始するようにしてもよい。
【0502】
また、特段、
図53で全てのアイコンを表示して図柄変動ゲームを実行しても問題ない。つまり、時短遊技状態では、例えば、
図52(c)に示すように同期動作演出を実行し、通常遊技状態でも対応する保留アイコンによる同期動作演出を実行するようにしても問題ない。
【0503】
また、時短遊技状態や確変遊技状態から通常遊技状態への移行では、
図52、
図53で示すように構成するが、通常遊技状態から時短遊技状態や確変遊技状態への移行時には、
図52、
図53で示すように構成せず、そのまま移行した遊技状態で同期動作演出を実行するようにしてもよい。また、逆の関係であってもよい。
【0504】
(同期動作演出の
図31~
図43への適用について)
ここで、同期動作演出を上述した
図31~
図43に適用した場合の例について触れておく。
同期動作演出は
図31~
図43においても適用可能である。
例えば、
図32における増加のケースにおいて、まず、小さいサイズの円形画像が表示され、当該円形画像が徐々に大きくなり、通常の表示サイズに至る、といった表示アニメーションを伴って表示されるようになっている、と説明した。
当該ケースにおいては、通常の表示サイズに至った後、例えば、他のアイコンが動作位置(1)に位置している場合、通常の表示サイズに至ったアイコンを動作位置(1)にして同期動作演出を実行することができる。
これにより、見た目上の楽しさを表示アニメーションにより付与しつつ、美観を損ねないようにすることができる。
【0505】
例えば、
図33における減少のケースにおいて、それまで第1始動口第1保留球画像表示領域26gに表示されていた保留アイコンBが、当該変動アイコン表示領域26oにスライド移動して、「当該変動アイコン」として表示され、それまで第1始動口第2保留球画像表示領域26hに表示されていた保留アイコンCが、第1始動口第1保留球画像表示領域26gにスライド移動する、と説明した。
当該ケースにおいては、スライド移動中も同期動作演出を実行するようにしてもよい。これにより、例えば複数のアイコンがスライド移動しても美観を損ねないようにすることができる。
一方で、スライド移動中は同期動作演出を実行しない(アイコンを停止させたままスライド移動する)ようにしてもよい。これにより、変動間のインターバルであることを遊技者に把握させることができる。
【0506】
例えば、
図34の99ms間に保留数カウンタが1つ増加し、その後、1つ減少したケースにおいて、一旦、第1始動口第3保留球画像表示領域26iに保留アイコンDを表示し、その後、それまで第1始動口第1保留球画像表示領域26gに表示されていた保留アイコンBが、当該変動アイコン表示領域26oにスライド移動して、「当該変動アイコン」として表示され、それまで第1始動口第2保留球画像表示領域26hに表示されていた保留アイコンCが、第1始動口第1保留球画像表示領域26gにスライド移動し、第1始動口第3保留球画像表示領域26iに一旦表示された保留アイコンDが、第1始動口第2保留球画像表示領域26hにスライド移動する、と説明した。
当該ケースにおいては、保留アイコンDが通常の表示サイズに至った後、例えば、他のアイコンが動作位置(1)に位置している場合、通常の表示サイズに至った保留アイコンDと他のアイコンとの同期動作演出を実行しながらスライド移動させるようにしてもよい。これにより、美観を損ねないようにすることができる。
【0507】
例えば、
図35の99ms間に保留数カウンタが1つ減少し、その後、1つ増加したケースにおいて、すなわち、それまで第1始動口第1保留球画像表示領域26gに表示されていた保留アイコンBが、当該変動アイコン表示領域26oにスライド移動して、「当該変動アイコン」として表示され、それまで第1始動口第2保留球画像表示領域26hに表示されていた保留アイコンCが、第1始動口第1保留球画像表示領域26gにスライド移動し、第1始動口第3保留球画像表示領域26iに、保留アイコンDを、表示アニメーションを伴いながら表示する、と説明した。
当該ケースにおいては、保留アイコンBと保留アイコンCとで同期動作演出を実行しながらスライド移動させ、保留アイコンDは通常の表示サイズに至った後、保留アイコンBと保留アイコンCと同期動作演出を実行するようにすればよい。これにより、美観を損ねないようにすることができる。
【0508】
例えば、
図41におけるイレギュラーケースにおいて、本来、表示されていなくてはならない保留アイコンを補正表示するにあっては、表示アニメーションを伴わない、と説明した。
当該ケースにおいては、保留アイコンを補正表示した後、例えば、他のアイコンが動作位置(1)に位置している場合、補正表示した保留アイコンを動作位置(1)にして同期動作演出を実行することができる。これにより、速やかに正常な保留アイコンの表示ができるとともに、美観を損ねないようにすることができる。
【0509】
(その他の変形例)
例えば、通常遊技状態→当たり遊技→確変遊技状態や、時短遊技状態or確変遊技状態→通常遊技状態と遊技状態が移行した場合に、第1始動口第1保留球画像表示領域26g、第1始動口第2保留球画像表示領域26h、第1始動口第3保留球画像表示領域26i、第1始動口第4保留球画像表示領域26jと、第2始動口第1保留球画像表示領域26k、第2始動口第2保留球画像表示領域26l、第2始動口第3保留球画像表示領域26m、第2始動口第4保留球画像表示領域26nとに、アイコンが表示されることがあってもよい。
この場合、第1始動口21に係るアイコンと第2始動口22に係るアイコンとで、同期動作演出が実行されるようになっていてもよい。これにより、美観を高めることができる。
一方で、第1始動口21に係るアイコンは第1始動口21に係るアイコンで同期動作演出を実行し(第2始動口22に係るアイコンとは同期動作演出を実行せず)、第2始動口22に係るアイコンは第2始動口22に係るアイコンで同期動作演出を実行する(第1始動口21に係るアイコンとは同期動作演出を実行しない)ようにしてもよい。これにより、異なる始動口に係るアイコンであることを認識することができる。
また、一方の始動口に係るアイコンでは同期動作演出を実行するが、他方の始動口に係るアイコンでは同期動作演出を実行しない(アイコンを動作させない)ようにしてもよい。これにより、異なる始動口に係るアイコンであることを認識することができる。
【0510】
上記遊技機において記載する手段等の詳細について説明する。
遊技球が流下可能な遊技領域(例えば、遊技領域7)に形成された始動口(例えば、第1始動口21、第2始動口22)と、前記始動口への遊技球の入球により取得された判定情報(例えば、
図15の各処理で取得される乱数値)を保留記憶する保留記憶手段(例えば、メインRAM103、サブRAM203)と、前記判定情報に基づいて、遊技者にとって有利な特別遊技(例えば、当たり遊技)を実行するか否かを判定(例えば、特別図柄当たり判定処理)する判定手段(例えば、メインCPU101)と、前記保留記憶の数に応じた保留表示を保留表示領域に表示する保留表示手段(例えば、画像表示装置26)と、前記判定の結果に応じた変動演出を実行する演出制御手段(例えば、サブCPU201)と、を備え、前記保留表示領域で複数の保留表示が行われている場合(例えば、第1始動口第1保留球画像表示領域26gと第1始動口第2保留球画像表示領域26hとに保留アイコンが表示されている場合)、当該保留表示が同期して動作する同期動作演出(例えば、
図44(b)で示す同期動作演出)の実行が可能であり、前記変動演出は、通常変動演出(例えば、通常変動やノーマルリーチ変動)と、当該通常変動演出とは異なる特定変動演出(例えば、スーパーリーチ変動)と、の実行が可能であり、前記特定変動演出では前記同期動作演出が視認不能である一方、前記通常変動演出では前記同期動作演出が視認可能である(例えば、
図49)、ことを特徴とする。
【0511】
なお、本実施形態では、パチンコ遊技機を例に挙げて説明を行ったが、本実施形態に記載の内容を回胴式遊技機(スロットマシン)に適用することもできるし、じゃん球遊技機に適用することもできるし、アレンジボール遊技機に適用することもできる。
【符号の説明】
【0512】
1 パチンコ遊技機
26 画像表示装置
26o 当該変動アイコン表示領域
26g 第1始動口第1保留球画像表示領域
26h 第1始動口第2保留球画像表示領域
26i 第1始動口第3保留球画像表示領域
26j 第1始動口第4保留球画像表示領域
26k 第2始動口第1保留球画像表示領域
26l 第2始動口第2保留球画像表示領域
26m 第2始動口第3保留球画像表示領域
26n 第2始動口第4保留球画像表示領域